JP2013026123A - 二次電池および電極板 - Google Patents

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Toshihiko Mihashi
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達也 橋本
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秀明 藤田
Yasushi Hirakawa
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Abstract

【課題】電極板の圧延後の,集電箔の湾曲を抑制する二次電池および二次電池の電極板を提供する。
【解決手段】リチウムイオン二次電池は,正極板61と負極板とをセパレータを挟んで積層する発電要素を有している。そして,例えば,正極板61の,正極集電箔611には,厚さ方向から見て,正極合剤層612が存在する領域である塗工領域P1と,正極集電箔611の幅方向の一方の端部に位置し,正極合剤層612が存在しない領域である未塗工領域P2とがあり,その正極集電箔611のうち,塗工領域P1の厚さTAと,未塗工領域P2の幅方向端部P4の厚さTBとの関係が,TA>TBを満たしている。
【選択図】図5

Description

本発明は,二次電池および二次電池用の電極板に関する。
近年,リチウムイオン二次電池に代表される非水電解質二次電池は,携帯型PCや携帯電話を始めとする電子機器のみならず,ハイブリッド車や電気自動車の電源として注目されている。例えば,リチウムイオン二次電池は,一般的に,リチウム金属酸化物を含む正極合剤層を有する正極板と,リチウムを吸蔵ないし放出し得る素材を含む負極合剤層を有する負極板とを,セパレータを挟んで積層してなる発電要素を有している。
前記の正極板および負極板は,一般的に次のように製造される。先ず,金属製であり長尺上の集電箔を用意する。また,粉末状の活物質,導電剤,結着剤等を溶媒に分散させた合剤ペーストを生成する。そして,その合剤ペーストを集電箔に塗布し,その集電箔上の合剤ペーストを乾燥させることで,少なくとも一方の面上に合剤層を有する電極板が得られる。その後,その電極板を,ロールプレス等を利用して合剤層が所定の密度になるように圧延する。その後,電極板を所定の寸法となるように切断する。これにより,プレス済の電極板が得られる。
合剤層を有する電極板の構造を開示した文献としては,例えば特許文献1がある。特許文献1では,合剤が塗布された集電箔上には,合剤が塗布された合剤領域(積層部)と合剤が塗布されていない非合剤領域(露出部)とが存在しており,両領域の境界にかかる剪断応力を小さくするため,合剤層の膜厚をその境界に向かって小さくすることが開示されている。
特開2006−24710号公報
しかしながら,前記した従来の電極板には,次のような問題があった。前記したように,集電箔上には,合剤が塗布された塗工領域(合剤領域)と合剤が塗布されていない未塗工領域(非合剤領域)とが存在している。未塗工領域は,集電端子との接続に利用される領域であり,電極板の幅方向の一方の端部に存在する。このような構成の電極板をロールプレスによって圧延すると,集電箔のうち,塗工領域については圧延ロールから強い圧力を受けて延びる。一方,未塗工領域については,圧延ロールから受ける圧力が塗工領域と比較して弱いため,塗工領域と比較して延び難い。
この集電箔の延び易さの違いから,ロールプレス後,電極板が僅かに幅方向の未塗工領域側に湾曲した形状になる。この湾曲した電極板をセパレータを挟んで捲回すると,正極合剤層が負極合剤層よりも外側にはみ出す,いわゆる巻きズレ部分が多くなる。
この巻きズレを回避するためには,負極合剤層の幅を大きくし,正極合剤層のはみ出し量を抑えることが考えられる。しかし,負極合剤層の幅を大きくすると,負極合剤層に正極合剤層と対向しない非反応領域が大きくなり,負極側で固定化されてしまうリチウム量が増える。その結果として,容量劣化を招いてしまう。
また,この集電箔の延び易さの違いから,塗工領域と未塗工領域との境界付近では歪みが発生し易い。例えば,電池の充放電サイクル時の活物質の膨張および収縮によってその境界付近では応力集中が生じ易い。この応力集中が,集電箔内にクラックを発生させる。クラックが発生すると,十分な集電能力を発揮することが困難になり,電池性能の低下を招く。
本発明は,前記した従来の電極板が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,電極板の圧延後の,集電箔の湾曲を抑制する二次電池および二次電池の電極板を提供することにある。
この課題の解決を目的としてなされた二次電池は,金属製の集電箔の少なくとも一方の面の一部に活物質を含む合剤層を有する電極板と,セパレータとを有し,前記電極板と前記セパレータとを交互に挟んで積層してなる発電要素と,前記集電箔と電気的に接続する集電端子とを有する二次電池であって,前記集電箔には,その厚さ方向から見て,前記合剤層が存在する領域である塗工領域と,前記集電箔の幅方向の一方の端部に位置し,前記合剤層が存在しない領域であって前記集電端子と接続する未塗工領域とがあり,前記集電箔のうち,前記塗工領域の厚さTAと,前記未塗工領域の前記集電箔の幅方向端部の厚さTBとの関係が,TA>TBとなることを特徴としている。
本発明では,二次電池に利用される電極板の,集電箔の厚さについて規定している。具体的には,集電箔のうち,合剤層が形成された塗工領域の厚さTAと,合剤層が形成されていない未塗工領域の,幅方向の端部の厚さTBとを,TA>TBの関係を満たす厚さとする。電極板としては,正極板であっても負極板であってもよく,またその両方であってもよい。
すなわち,本発明の二次電池では,電極板を構成する集電箔のうち,未塗工領域の端部の厚さTBが塗工領域の厚さTAよりも小さい。これにより,未塗工領域が塗工領域よりも延び易くなる。そのため,電極板の圧延の際,未塗工領域の圧延時に受ける圧力が,塗工領域と比較して小さくても,未塗工領域は延び量を確保でき,塗工領域と未塗工領域との延び量の差が小さくなることが期待できる。その結果として,電極板の湾曲量の低減が期待できる。
また,本発明の二次電池は,前記厚さTAと前記厚さTBとの関係を,1.5≦TA/TBとするとよい。塗工領域の厚さTAを,未塗工領域の端部の厚さTBの1.5倍以上とすることで,湾曲量の低減をより確実に図ることができる。
また,本発明の二次電池は,前記厚さTAと前記厚さTBとの関係を,TA/TB≦15.0とするとよい。未塗工領域の端部の厚さTBが小さすぎると,集電性の悪化が懸念される。そこで,未塗工領域の端部の厚さTBを,塗工領域の厚さTAの1/15以上とすることで,集電性を確保しつつ湾曲量の低減を図ることができる。
また,本発明は,金属製の集電箔と,前記集電箔の少なくとも一方の面の一部に位置し,活物質を含有する合剤層とを有する二次電池用の電極板であって,前記集電箔には,その厚さ方向から見て,前記合剤層が存在する領域である塗工領域と,前記集電箔の幅方向の一方の端部に位置し,前記合剤層が存在しない領域である未塗工領域とがあり,前記集電箔のうち,前記塗工領域の厚さTAと,前記未塗工領域の前記集電箔の幅方向端部の厚さTBとの関係が,TA>TBとなることを特徴とする電極板を含んでいる。
本発明によれば,電極板の圧延後の,集電箔の湾曲を抑制する二次電池および二次電池の電極板が実現される。
実施の形態にかかるリチウムイオン二次電池を示す斜視透視図である。 リチウムイオン二次電池に内蔵される発電要素を構成する積層体を示す展開図である。 リチウムイオン二次電池に内蔵される発電要素を示す斜視図である。 発電要素を構成する積層体を示す断面図(図2のH1断面)である。 電極板の端部構成を示す断面図(図2のH2断面)である。 湾曲量の測定方法を示す図である。 電極板およびリチウムイオン二次電池の評価結果を示す図である。
以下,本発明にかかる二次電池を具体化した実施の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。なお,以下の形態では,ハイブリッド自動車に車載される車両駆動電源用のリチウムイオン二次電池に本発明を適用する。
[リチウムイオン二次電池の構成]
本形態のリチウムイオン二次電池100は,図1に示すように,発電要素60と,発電要素60を収容し,リチウムイオン二次電池100の外殻を形成する外装部50とを有するものである。図1は,外装部50を透視した状態を示している。
外装部50は,容器となる電池ケース10と,電池ケース10の開口部を封止する封口蓋20とを有している。電池ケース10は,アルミニウム,アルミニウム合金,めっき鋼板,ステンレス鋼板等の金属材からなる。封口蓋20は,アルミニウム,めっき鋼板,ステンレス鋼板等の金属材からなる。電池ケース10や封口蓋20に利用する金属材は,成形が容易であって,剛性があるものであればよい。電池ケース10の内側全面には,不図示の絶縁フィルムが貼付されている。
電池ケース10は,有底矩形の箱体,すなわち上面が開口した直方体をなしている。電池ケース10は,発電要素60を収納しており,矩形板状の封口蓋20にてその開口部を塞ぐことによって発電要素60を密封をしている。具体的に,外装部50は,電池ケース10と封口蓋20とがレーザ溶接によって一体となっている。なお,電池ケース10の外形は一例であって,有底矩形の箱体に限るものではない。例えば,有底円筒形の箱体であってもよい。
封口蓋20には,封口蓋20を貫通し,封口蓋20から外装部50の外側に向けて突出する正極集電端子31および負極集電端子32が取り付けられている。正極集電端子31の封口蓋20への取り付け箇所には,樹脂製の絶縁部材33が介在し,正極集電端子31と封口蓋20とを絶縁している。同様に,負極集電端子32の封口蓋20への取り付け箇所には,樹脂製の絶縁部材34が介在し,負極集電端子32と封口蓋20とを絶縁している。また,封口蓋20には,矩形板状の安全弁23も溶接されている。安全弁23は,封口蓋20を貫通する注液孔を封止しており,その注液孔から電解液が注入される。
電池ケース10内に注入される電解液は,エチレンカーボネート(EC)と,エチルメチルカーボネート(EMC)と,ジメチルカーボネート(DMC)とを,体積比でEC:EMC:DMC=3:3:4に調整した混合有機溶媒に,溶質として6フッ化リン酸リチウム(LiPF6 )を添加し,リチウムイオンを1.0mol/lの濃度とした有機電解液である。リチウムイオン二次電池100では,電解質中のリチウムイオンが電気伝導を担う。
発電要素60は,図2に示すように,長尺状の正極板61と,同じく長尺状の負極板62とを,ポリエチレン(PE)からなるセパレータ63を挟んで積層した積層体から構成される。正極板61は,アルミ箔からなる正極集電箔611の両面に正極合剤層612を担持している。正極合剤層612には,例えば,正極活物質のリチウムニッケルコバルトマンガン酸化物(NCM)の他,アセチレンブラック,カルボキシルメチルセルロース(CMC)等が含まれる。また,負極板62は,銅箔からなる負極集電箔621の両面に負極合剤層622を担持している。負極合剤層622には,例えば,負極活物質のグラファイトの他,CMC,スチレンブタジエンゴム(SBR)等が含まれる。また,セパレータ63は,ポリプロピレン(PP)やPE等からなる公知の微多孔質樹脂である。
また,正極板61の幅方向(図2中のY方向)の一方の端部は,正極合剤層612が形成されておらず,正極集電箔611が露出している。また,負極板62の幅方向の一方の端部も,負極合剤層622が形成されておらず,負極集電箔621が露出している。そして,正極板61の正極集電箔611が露出している箇所と,負極板62の負極集電箔621が露出している箇所とが,幅方向において互いに逆側の端部となるように積層される。さらに,正極合剤層612と負極合剤層622とが厚さ方向から見て重なるように,すなわち正極合剤層612と負極合剤層622とがセパレータ63を介して対向するように配置される。
また,セパレータ63は,幅方向において正極合剤層612および負極合剤層622を被覆するように,さらに正極板61の正極集電箔611が露出している箇所(未塗工領域)の一部と,負極板62の負極集電箔621が露出している箇所(未塗工領域)の一部を被覆しないように,正極板61と負極板62との間に配置される。
発電要素60は,図2に示したように配置された積層体を捲回し,扁平状にしたものである。図3は,軸線AX周りにその積層体を捲回し,扁平状にした状態を示している。正極板61の幅方向の一方の端部は,正極集電箔611が露出した状態でセパレータ63から突出していることから,捲回した状態の発電要素60では,軸線AX方向の一方の端部から正極板61(正極集電箔611)が渦巻状をなしてから突出している。一方,負極板62の幅方向の一方の端部は,負極集電箔621が露出した状態でセパレータ63から突出していることから,捲回した状態の発電要素60では,軸線AX方向の他方の端部から負極板62(負極集電箔621)が渦巻状をなして突出している。
また,発電要素60のうち,正極板61が突出している箇所は,図1に示したように,クランク状に屈曲した板状の正極集電端子31と電気的に接合される。一方,負極板62が突出している箇所は,同じくクランク状に屈曲した板状の負極集電端子32と電気的に接合される。具体的に,正極集電端子31は,発電要素60の幅方向の一方の端部に露出する正極集電箔611と接合している。一方,負極集電端子32は,発電要素60の幅方向の他方の端部に露出する負極集電箔621と接合している。
図4は,発電要素60を構成する積層体の断面構成(図2のH1断面)および積層体の幅方向(電極板の幅方向,図4および図2中のY方向)の位置関係を示している。図4中の領域Aは,正極合剤層612,セパレータ63,および負極合剤層622が積層体の厚さ方向(図4中のZ方向)から見て重なっている領域である反応領域を示しており,リチウムイオン二次電池100の充放電に利用される領域である。本形態のリチウムイオン二次電池100では,幅方向の長さに関して,正極合剤層612,セパレータ63,および負極合剤層622のうち,正極合剤層612が最も短いため,反応領域Aの幅は,正極合剤層612の幅によって規定される。つまり,本形態では,正極板61にとっての反応領域は,その厚さ方向から見て正極合剤層612が形成されている領域全体であり,負極板62にとっての反応領域は,その厚さ方向から見て負極合剤層622が形成されており,かつ正極合剤層612とセパレータ63を介して対向する領域である。
図5は,正極板61の幅方向の未塗工領域側の端部の断面構成(図2のH2断面)の詳細を示している。正極集電箔611は,正極合剤層612が両面に形成されている塗工領域P1と,正極合剤層612が形成されていない未塗工領域P2とを有している。正極合剤層612は,正極板61の幅方向において,未塗工領域側と反対側の端部(図4参照)まで塗工されている。そのため,塗工領域P1は,未塗工領域側と反対側の端部から未塗工領域P2との境界P3までの範囲となる。
本形態の正極集電箔611は,塗工領域P1と未塗工領域P2とで厚さが異なる。具体的に,塗工領域P1では,幅方向において均一の厚さTAになっている。一方,未塗工領域P2では,塗工領域P1との境界P3では塗工領域P1と同じ厚さTAであるが,幅方向の端部P4に向かって徐々に薄くなり,端部P4では厚さTB(<TA)になっている。そのため,未塗工領域P2の断面は,端部P4を頂点とするテーパ形状になっている。この断面テーパ形状の未塗工領域P2は,正極集電箔611の幅方向の一方の端部側に,正極集電箔611の長手方向(図2のX方向)全域にわたって存在する。
本形態の負極集電箔621も,図5に示した正極集電箔611と同様の構成であり,未塗工領域P2の幅方向端部P4の厚さTBは,塗工領域P1の厚さTAよりも小さくなっている。
なお,正極集電箔611,正極合剤層612,負極集電箔621,負極合剤層622,電解液に利用される物質や比率は一例であり,一般的にリチウムイオン二次電池に利用されるものを適宜選択すればよい。
[電極板およびリチウムイオン二次電池の評価]
続いて,前述した電極板およびその電極板を用いたリチウムイオン二次電池の評価について説明する。本評価では,発電要素60を構成する正極板61について,塗工領域P1および未塗工領域P2の端部P4の,厚さがそれぞれ異なる複数の正極集電箔611を用意し,各正極集電箔611の湾曲量,巻きズレ不良を評価した。また,正極集電箔611を利用したリチウムイオン二次電池100のハイレート充放電試験を実施し,試験後における容量維持率を測定した。
具体的に,本評価では,正極板61として,幅が54mm(このうち未塗工領域P2の幅が7mm),長さが690mmものを作製した。また,負極板62として,幅が58mm(このうち未塗工領域P2の幅が6mm),長さが870mmのものを作製した。このうち,正極板61としては,未塗工領域P2の端部P4の厚さがそれぞれ異なる複数の正極集電箔611を用意し,各正極集電箔611を利用した複数の正極板61を作製した。そして,圧延後の各正極板61の湾曲量を測定した。
正極板61の湾曲量の測定方法としては,先ず,圧延後の正極板61を長さ1m分抽出し,抽出した正極板61を平坦なテーブル上に載置する。そして,図6に示すように,抽出した正極板61の長さ方向の両端部の,未塗工領域P2側の角部同士を直線で結び,その直線Lに直交する方向のその直線Lから正極板61までの距離が最も長い部分の,その距離Dを,正極板61の湾曲量とした。
また,湾曲量の測定後,正極集電箔611の厚さが異なる正極板61ごとに捲回体を100個作成し,各捲回体の巻きズレ不良率を求めた。巻きズレ不良率の算出手順としては,先ず,正極板および負極板を積層して捲回する。その後,その捲回体内の正極板61の合剤層612の位置をX線透視法によって目視確認し,正極板61の合剤層612が幅方向において負極板62の合剤層622から外側に出ているものを巻きズレ不良とした。そして,100個の個体についてそれぞれ巻きズレ不良を確認し,巻きズレ不良が生じた個体の数を巻きズレ不良率とした。
さらに,巻きズレ不良が生じていない捲回体について,直径が18mmで高さが650mmの円筒型外装ケースに収納し,電解液を注液し,理論容量1.5Ahのリチウムイオン二次電池を作製した。そして,各リチウムイオン二次電池について,ハイレート充放電試験を行った。なお,充放電サイクル条件は,次の通りである。
2C SOC 0〜100%(4.1〜3.0V) 60℃環境
そして,ハイレート充放電試験後の容量を測定し,容量維持率を求めた。具体的には,試験前の電池容量を100%とし,充放電500サイクル後の電池容量の,試験前の電池容量に対する割合を,容量維持率とした。そして,複数の個体(巻きズレ不良が発生していない個体)について容量維持率を計測し,その平均を求めた。
本評価の結果を図7に示す。図7中,実施例は評価結果として良好(巻きズレ不良率3%未満かつ容量維持率90%以上)と判断できるものであり,比較例は評価結果として不良と判断できるものである。各正極板61のサイズは次の通りである。
実施例1:塗工領域P1の厚さTAが15μm,未塗工領域P2の端部P4の厚さTBが1μm。厚さの比(TA/TB)が15.0。
実施例2:塗工領域P1の厚さTAが20μm,未塗工領域P2の端部P4の厚さTBが2.5μm。厚さの比(TA/TB)が8.0。
実施例3:塗工領域P1の厚さTAが7μm,未塗工領域P2の端部P4の厚さTBが1μm。厚さの比(TA/TB)が7.0。
実施例4:塗工領域P1の厚さTAが15μm,未塗工領域P2の端部P4の厚さTBが5μm。厚さの比(TA/TB)が3.0。
実施例5:塗工領域P1の厚さTAが15μm,未塗工領域P2の端部P4の厚さTBが10μm。厚さの比(TA/TB)が1.5。
比較例1:塗工領域P1の厚さTAが15μm,未塗工領域P2の端部P4の厚さTBが0.5μm。厚さの比(TA/TB)が30.0。
比較例2:塗工領域P1の厚さTAが7μm,未塗工領域P2の端部P4の厚さTBが0.3μm。厚さの比(TA/TB)が23.3。
比較例3:塗工領域P1の厚さTAが20μm,未塗工領域P2の端部P4の厚さTBが1μm。厚さの比(TA/TB)が20.0。
比較例4:塗工領域P1の厚さTAが7μm,未塗工領域P2の端部P4の厚さTBが6μm。厚さの比(TA/TB)が1.2。
比較例5:塗工領域P1の厚さTAが20μm,未塗工領域P2の端部P4の厚さTBが18μm。厚さの比(TA/TB)が1.1。
比較例6:塗工領域P1の厚さTAが15μm,未塗工領域P2の端部P4の厚さTBが15μm。厚さの比(TA/TB)が1.0。
比較例7:塗工領域P1の厚さTAが15μm,未塗工領域P2の端部P4の厚さTBが20μm。厚さの比(TA/TB)が0.75。
図7の評価結果が示すように,塗工領域P1の厚さTAと未塗工領域P2の端部P4の厚さTBとの比(TA/TB)が1.5〜15.0の範囲内であれば,湾曲量が小さく,巻きズレ不良率および容量維持率が共に良好な結果となった。
上記実施例の結果は,集電箔の未塗工領域P2の厚さを塗工領域P1よりも小さくすることで,圧延時の未塗工領域P2の延び量が大きくなることから,塗工領域P1の延び量との差が少なくなり,結果として湾曲量が小さくなったものと考えられる。そして,湾曲量が小さくなることで,巻きズレ不良率も低下したものと考えられる。
また,延び量の差が小さくなることで,充放電時に生じる塗工領域P1と未塗工領域P2との境界P3付近の歪みも小さくなったものと考えられる。そのため,クラックの発生が抑制され,結果としてサイクル特性の低下(容量維持率の低下)が抑えられたものと考えられる。
一方,塗工領域P1の厚さTAと未塗工領域P2の端部P4の厚さTBとの比(TA/TB)が15.0よりも大きい比較例1,2,3では,集電箔の未塗工領域P2の厚さが塗工領域P1よりも非常に小さくなることから,湾曲量については改善される。また,湾曲量が小さいことから,巻きズレ不良率も改善される。しかしながら,集電箔の未塗工領域P2の厚さが小さくなりすぎると,通電領域が狭くなり,十分な集電性を確保できない可能性が高まる。その結果,サイクル特性が低下したと考えられる。
一方,塗工領域P1の厚さTAと未塗工領域P2の端部P4の厚さTBとの比(TA/TB)が1.5よりも小さい比較例4,5,6,7では,集電箔の未塗工領域P2の厚さが塗工領域P1と同等,あるいは塗工領域P1よりも大きいことから,湾曲量が大きくなる。そのため,巻きズレ不良率も高くなる。また,巻きズレが発生していなかったとしても,その集電箔を利用したリチウムイオン二次電池の容量維持率は低い結果となった。そこで,ハイレート充放電試験を行った比較例4,5,6,7の電池を解体し,正極板61を目視確認したところ,塗工領域P1と未塗工領域P2との境界P3付近でクラックが生じているものが多く見つかった。このクラックが容量維持率を低下させたと考えられる。
以上詳細に説明したように本形態のリチウムイオン二次電池100では,例えば正極集電箔611のうち,正極合剤層612が塗工された塗工領域P1の厚さTAと,未塗工領域P2の幅方向端部P4の厚さTBとを,TA>TBの関係を満たす厚さとしている。すなわち,未塗工領域P2の端部P4の厚さTBを塗工領域P1の厚さTAよりも小さくすることで,圧延時に未塗工領域P2が延び易くなる。このことから,塗工領域P1と未塗工領域P2とで圧延時に受ける圧力が異なったとしても,未塗工領域P2は小さい圧力でも延び量を確保でき,塗工領域P1と未塗工領域P2との延び量の差を少なくすることが期待できる。その結果として,湾曲量を低減することが期待できる。
また,湾曲量が小さくなることで,負極合剤層622と正極合剤層612との幅差を大きくする必要性が低くなる。そのため,負極合剤層622と正極合剤層612との幅差を小さくでき,その結果として負極側で固定化されるリチウム量が少なく,サイクル特性の低下が抑えられる。
なお,本実施の形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。例えば,リチウムイオン二次電池は,車両駆動電源用に限らず,家電製品やパソコンに利用されるものであってもよい。
また,実施の形態では,集電箔の両面に合剤層が形成されているが,一方の面のみであってもよい。また,実施の形態では,正極板および負極板ともに,未塗工領域の端部の厚さを塗工領域の厚さよりも小さくしているが,何れか一方のみであってもよい。
また,実施の形態では,捲回扁平体の発電要素に本発明を適用しているが,これ以外の形状の発電要素であっても適用可能である。例えば,シート状の正極板および負極板をそれぞれ複数枚用意し,さらにその正極板と負極板との間にシート状のセパレータを配置した積層体の発電要素であっても本発明を適用できる。
また,実施の形態では,正極集電箔611の未塗工領域P2の厚さが,塗工領域P1との境界P3を始点として徐々に小さくなっているが,厚さが小さくなる始点は厳密に境界P3である必要はない。すなわち,厚さが小さくなる始点は,境界P3よりも多少端部P4側にずれていてもよい。
31 正極集電端子
32 負極集電端子
60 発電要素
61 正極板
611 正極集電箔
612 正極合剤層
62 負極板
621 負極集電箔
622 負極合剤層
63 セパレータ
100 リチウムイオン二次電池

Claims (8)

  1. 金属製の集電箔の少なくとも一方の面の一部に活物質を含む合剤層を有する電極板と,セパレータとを有し,前記電極板と前記セパレータとを交互に挟んで積層してなる発電要素と,前記集電箔と電気的に接続する集電端子とを有する二次電池において,
    前記集電箔には,その厚さ方向から見て,
    前記合剤層が存在する領域である塗工領域と,
    前記集電箔の幅方向の一方の端部に位置し,前記合剤層が存在しない領域であって前記集電端子と接続する未塗工領域と,
    があり,
    前記集電箔のうち,前記塗工領域の厚さTAと,前記未塗工領域の前記集電箔の幅方向端部の厚さTBとの関係が,
    TA>TB
    となることを特徴とする二次電池。
  2. 請求項1に記載する二次電池において,
    前記厚さTAと前記厚さTBとが,
    1.5≦TA/TB
    の関係を満たすことを特徴とする二次電池。
  3. 請求項1または請求項2に記載する二次電池において,
    前記厚さTAと前記厚さTBとが,
    TA/TB≦15.0
    の関係を満たすことを特徴とする二次電池。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載する二次電池において,
    前記集電箔の前記未塗工領域の厚さは,前記塗工領域と前記未塗工領域との境界から前記集電箔の幅方向の前記端部に向かうほど小さいことを特徴とする二次電池。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載する二次電池において,
    前記二次電池は,電解質中のリチウムイオンが電気伝導を担うリチウムイオン二次電池であることを特徴とする二次電池。
  6. 金属製の集電箔と,前記集電箔の少なくとも一方の面の一部に位置し,活物質を含有する合剤層とを有する二次電池用の電極板において,
    前記集電箔には,その厚さ方向から見て,
    前記合剤層が存在する領域である塗工領域と,
    前記集電箔の幅方向の一方の端部に位置し,前記合剤層が存在しない領域である未塗工領域と,
    があり,
    前記集電箔のうち,前記塗工領域の厚さTAと,前記未塗工領域の前記集電箔の幅方向端部の厚さTBとの関係が,
    TA>TB
    となることを特徴とする電極板。
  7. 請求項6に記載する電極板において,
    前記厚さTAと前記厚さTBとが,
    1.5≦TA/TB
    の関係を満たすことを特徴とする電極板。
  8. 請求項6または請求項7に記載する電極板において,
    前記厚さTAと前記厚さTBとが,
    TA/TB≦15.0
    の関係を満たすことを特徴とする電極板。
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