JP2013165476A - 画像処理装置、画像処理方法、画像表示装置、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、画像表示装置、プログラム及び記録媒体 Download PDF

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正太郎 守谷
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聡 山中
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Hidetsugu Suginohara
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Abstract

【課題】
エッジを強調しつつ画像を拡大することで生じるテキスチャ領域での画像の劣化を防ぐ。
【解決手段】
エッジ強調画像拡大部(100)が、入力画像(D0)を、エッジが強調された高解像度画像(D100)に変換し、差分計算部(200)が、高解像度画像(D100)と入力画像(D0)の差分(D200)を求める。高解像度画像補正部(300)が、差分(D200)を、高解像度画像(D100)を構成する各画素へ拡散し、高解像度画像を補正した補正画像(D300)を生成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、画像処理装置、画像処理方法、及び画像表示装置に関する。本発明はまた、画像処理方法の実行のためのプログラム、及び該プログラムを記録した記録媒体に関する。
従来の画像処理において拡大画像を出力する際、拡大画像のぼやけを取り除くため、エッジの強調を行っていた。
例えば特許文献1に開示された画像処理装置は、第1の画像拡大部、高周波数成分画像生成部、第2の画像拡大部、高周波数成分画像処理部、及び加算部を備え、第1の画像拡大部で入力画像を拡大した第1の拡大画像を生成し、高周波数成分画像生成部で入力画像の高周波数成分を取り出した第1の高周波数成分画像を生成し、第2の画像拡大部で第1の高周波数成分画像を拡大した第2の拡大画像を生成し、高周波数成分画像処理部で第2の拡大画像に非線形処理を行った画像から高周波数成分を取り出した第2の高周波数成分画像を生成し、加算部で第1の拡大画像と第2の高周波数成分画像を加算し、エッジを強調した拡大画像を出力する。
国際公開第2009/110328号
エッジを強調した拡大画像を出力する従来の画像処理装置では、画素値が局所的な画素値の平均値より大きい画素に関してはその画素値をより大きく、画素値が局所的な画素値の平均値より小さい画素に関してはその画素値をより小さくする傾向がある。
これは、局所的な画素値の平均値より大きい画素値を持つ画素についてはその画素値をより大きくし、局所的な画素値の平均値より小さい画素値を持つ画素についてはその画素値をより小さくすることで、エッジを鮮明にし、拡大画像のぼやけを取り除くこととしているためである。
しかしながら、画素値が局所的な画素値の平均値より大きい画素に関してはその画素値をより大きく、画素値が局所的な画素値の平均値より小さい画素に関してはその画素値をより小さくした場合、エッジを含まない領域ではかえって不自然な処理結果となることがある。
例えばテキスチャ領域では、画素値が局所的な画素値の平均値より大きい画素に関してはその画素値をより大きく、画素値が局所的な画素値の平均値より小さい画素に関してはその画素値をより小さくすることによって、画素値が大きな値を取るものと小さな値を取るものの2種類に分かれ、細かい模様がつぶれたように見え、かえって解像感が下がってしまうことがある。
本発明による画像処理装置は、
第1の解像度の入力画像を、前記入力画像に含まれるエッジが強調された第2の解像度の高解像度画像に変換するエッジ強調画像拡大部と、
前記高解像度画像と前記入力画像の差分を求める差分計算部と、
前記差分を、前記高解像度画像を構成する各画素へ拡散し、前記高解像度画像を補正した補正画像を生成する高解像度画像補正部を備え、
前記補正画像を出力画像とすることを特徴とする。
本発明による画像処理装置では、テキスチャ領域において、様々な画素値をもった画素が作られるため、テキスチャ領域においても解像感が高まる。
本発明の実施の形態A1、A2、B1、B2、C1、及びC2による画像処理装置のブロック図である。 入力画像D0における画素の配列を概略的に示す図である。 エッジ強調拡大画像D100における画素の配列を概略的に示す図である。 図1の差分計算部200の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態A1で用いられる、図1の高解像度画像補正部300の構成例を示すブロック図である。 対応点から、その近傍の画素への差分データの拡散の一例を示す図である。 (a)〜(d)は、補正対象画素に対する差分データの拡散元となる対応点の相対位置を示す図である。 補正対象画素に対する差分データの拡散元となる対応点の相対位置を示す図である。 エッジとテキスチャ領域を含む画像の一例を示す図である。 図1の画像処理装置を備えた画像表示装置を示すブロック図である。 図1のエッジ強調画像拡大部100の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態A2で用いられる、図1の高解像度画像補正部300の構成例を示すブロック図である。 図12のエッジ検出部311の構成例を示すブロック図である。 図12のテキスチャ検出部321の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態A3、A4、B3、B4、C3及びC4による画像処理方法の実施に用いられる演算装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態A3、A4、B3、B4、C3及びC4による画像処理方法の処理手順を示すフローチャートである。 図16の差分計算ステップST200の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態A3で用いられる、図16の高解像度画像補正ステップST300の処理手順を示すフローチャートである。 図16のエッジ強調画像拡大ステップST100の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態A4で用いられる、図16の高解像度画像補正ステップST300の処理手順を示すフローチャートである。 図20のエッジ検出ステップST311の処理手順を示すフローチャートである。 図20のテキスチャ検出ステップST321の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態B1で用いられる、図1の高解像度画像補正部300の構成例を示すブロック図である。 図23の周期性検出部331の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態B2で用いられる、図1の高解像度画像補正部300の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態B3で用いられる、図16の高解像度画像補正ステップST300の処理手順を示すフローチャートである。 図26の周期性検出ステップST331の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態B4で用いられる、図16の高解像度画像補正ステップST300の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態C1で用いられる、図1の高解像度画像補正部300の構成例を示すブロック図である。 (a)〜(e)は、輝度情報D340と補正係数F340の関係の異なる例を示す図である。 図29の高解像度画像補正部300内の輝度情報生成部340の構成例を示すブロック図である。 図29の高解像度画像補正部300内の輝度情報生成部340の他の構成例を示すブロック図である。 図29の高解像度画像補正部300内の輝度情報生成部340のさらに他の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態C2で用いられる、図1の高解像度画像補正部300の構成例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態C3で用いられる、図16の高解像度画像補正ステップST300の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態C4で用いられる、図16の高解像度画像補正ステップST300の処理手順を示すフローチャートである。
実施の形態A1.
図1は、本発明の実施の形態A1による画像処理装置を表す図である。実施の形態A1による画像処理装置は、エッジ強調画像拡大部100、差分計算部200、及び高解像度画像補正部300を備える。
エッジ強調画像拡大部100は、入力画像D0を受けて、入力画像D0よりも画素数の多いエッジ強調拡大画像D100を出力する。ここでエッジ強調拡大画像D100は、入力画像D0内のエッジが強調された拡大画像である。拡大画像を高解像度画像と言い、入力画像を低解像度画像と言うこともある。
差分計算部200は、入力画像D0とエッジ強調拡大画像D100の差分を表す差分データD200を出力する。
高解像度画像補正部300は、差分データD200で表される差分を部分的に又は完全に打ち消すようにエッジ強調拡大画像D100を補正し、その結果を出力画像D300として出力する。
以下、エッジ強調画像拡大部100、差分計算部200、及び高解像度画像補正部300の各々について説明する。
エッジ強調画像拡大部100は入力画像D0内のエッジが強調された拡大画像であるエッジ強調拡大画像D100を生成する。ここで入力画像D0内のエッジが強調された拡大画像を生成するためには既知の方法を用いればよく、例えば上記の特許文献1に開示された画像処理装置を用いればよい。
図2は入力画像D0を模式的に表す図である。
図2において最も小さい四角が入力画像D0を構成する画素を表している。
入力画像D0を構成する画素の横幅、即ち水平方向に隣接する画素間の間隔をLx、高さ、即ち垂直方向に隣接する画素間の間隔をLy、水平方向の画素数をNx、垂直方向の画素数をNyとすると、入力画像D0は、横幅Lx、高さLyの画素が水平方向にNx個、垂直方向にNy個、二次元状に並んだものと表される。
また、入力画像D0の水平方向、垂直方向に沿って水平座標、垂直座標を定義し、その単位長がそれぞれLx、Lyと等しいとすると、入力画像D0を構成する各画素の位置は、0以上Nx未満の整数値を取る変数s、0以上Ny未満の整数値を取る変数tを用いて
(x,y)=(s,t)
と表される。画面の左上隅の画素については、x=0、y=0であり、1画素分右方に移動するにつれて、xの値は1ずつ大きくなり、1画素分下方に移動するにつれて、yの値は1ずつ大きくなる。
以下、入力画像D0を構成する画素のうち、座標(x,y)に位置するものをP0(x,y)で、画素P0(x,y)の画素値をD0(x,y)で表す。また、入力画像D0を構成する画素P0(x,y)を画素P0と表すこともある。
また、エッジ強調画像拡大部100における水平方向の倍率をSx、垂直方向の倍率をSyとする。この場合、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素の横幅はLx/Sx、高さはLy/Syとなる。エッジ強調拡大画像D100の水平方向の画素数をMx、垂直方向の画素数をMyとすると、
Mx=[Sx・Nx]
My=[Sy・Ny]
となる。なお、[A]はAを超えない最大の整数を表し、例えば[10]=10、[10.5]=10である。エッジ拡大強調画像D100は、横幅Lx/Sx、高さLy/Syの画素が水平方向にMx個、垂直方向にMy個、二次元状に並んだものと表される。
さらに、水平座標、垂直座標の単位長が図2に示された水平座標、垂直座標の単位長(Lx、Ly)と等しい座標系で考えると、エッジ強調拡大画像D100を構成する各画素の位置は、0以上Mx未満の整数値を取る変数u、0以上My未満の整数値を取る変数vを用いて
(x,y)=(u/Sx,v/Sy)
と表され、水平方向画素間隔が1/Sx、垂直方向画素間隔が1/Syとなる。
図3はSx=2、Sy=2の場合に得られるエッジ強調拡大画像D100を模式的に表す図であり、図3において最も小さい四角がエッジ強調拡大画像D100を構成する画素を表している。
この場合、
Mx=[2Nx]
My=[2Ny]
(x,y)=(u/2,v/2)
となる。
なお、以下の説明で特に断りなく水平座標、垂直座標からなる座標系およびその座標上の点について述べる場合、図2あるいは図3に表される座標系、すなわち水平座標、垂直座標の単位長がそれぞれLx、Lyとなる座標系を用いているものとする。
以下、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素のうち、座標(x,y)に位置するものをP100(x,y)で、画素P100(x,y)の画素値をD100(x,y)で表す。また、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100(x,y)については、単に画素P100と表すこともある。
次に差分計算部200について述べる。
図4は差分計算部200の構成例を示す図である。
差分計算部200は、対応点設定部221、注目領域設定部222、及び対応点画素値計算部223を備える。
対応点設定部221は入力画像D0を構成する画素P0の各々について、エッジ強調拡大画像D100内でその画素P0と同じ位置になる場所を対応点として設定する。例えば入力画像D0を構成する画素P0(x,y)を順次注目画素として選択し、選択した注目画素について対応点を設定する。すわなち、画素P0(x,y)に対する対応点の座標は(x,y)となる。以下、座標(x,y)で表される対応点をT(x,y)で表す。なお、対応点T(x,y)の座標の表記を省略して、単に対応点Tと表すこともある。
注目領域設定部222は対応点Tの各々について、その近傍(対応点及びその周囲を含む領域)に存在するエッジ強調拡大画像D100内の複数の画素P100によって構成される領域を、注目領域として設定する。
対応点画素値計算部223は各注目領域について、その注目領域を構成する画素P100の画素値を加重加算した値(以下、対応点画素値D223と呼ぶ)を計算する。これは、エッジ強調拡大画像D100内に、入力画像D0を構成する画素P0の各々についてその画素P0と同じ位置にその画素P0と同じ大きさの画素があると仮定した場合に、その画素が持つ画素値を、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100(x,y)の画素値D100(x,y)から求めることに相当する。
対応点T(x,y)に対して計算した対応点画素値D223をD223(x,y)で表すと、
Figure 2013165476
となる。ここでIa、Ib、Ja、Jbは負の値でない整数であり、Wは任意の実数x、yについて
Figure 2013165476
を満たす係数である。
式(1)の処理は、ローパスフィルタリングに相当し、注目領域が大きいほど、従って、計算に用いられる画素数が多いほど、設定の自由度が増すので、その点から、注目領域は大きい方が望ましい。また、実用上は、注目領域は、画素P0の大きさより大きくなる様に構成するのが好ましい。
減算部230は対応点Tの各々について計算された対応点画素値D223と、その対応点Tと同じ位置にある入力画像D0内の画素P0の画素値の差を求め、差分データD200として出力する。
対応点T(x,y)に対して計算される差分データD200をD200(x,y)で表すと、差分データD200(x,y)は画素値D0(x,y)と対応点画素値D223(x,y)の差で表され、
D200(x,y)=D223(x,y)−D0(x,y)
となる。
次に高解像度画像補正部300について述べる。
高解像度画像補正部300は、対応点Tの各々について求めた差分データD200(で表される差分)を、エッジ強調拡大画像D100を構成する各画素P100に拡散したもの(後述する差分拡散量D302)を、エッジ強調拡大画像D100から減算する。これは差分データD200で表される入力画像D0とエッジ強調拡大画像D100の差を少なくとも部分的に打ち消すように、エッジ強調拡大画像D100を補正することを意味する。
図5は高解像度画像補正部300の構成例を示す図である。
高解像度画像補正部300は、拡散係数計算部301、拡散量計算部302、及び減算部303を備える。
拡散係数計算部301は、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100のうち、各対応点T(x,y)の近傍にある画素の各々に対して、差分データD200(x,y)をどの程度拡散する(割り当てる)かを決定付ける差分拡散係数K301を求める。ここで差分拡散係数K301としては対応点Tごとに異なる係数を求める。
対応点T(x,y)の近傍に存在する画素P100は整数i、jを用いて
Figure 2013165476
と表され、例えば、画素P100のうち、対応点T(x,y)を囲むように存在する4つの画素(対応点T(x,y)がその内部に位置する画素を含む)は、
Figure 2013165476
と表される。
画素P100([x・Sx]/Sx,[y・Sy]/Sy)を中心に水平方向は左にHa画素、右にHb画素、垂直方向は上にVa画素、下にVb画素まで差分データD200(x,y)を拡散させる場合、差分拡散係数K301は(Va+Vb+1)行、(Ha+Hb+1)列の二次元行列で表される。
この二次元行列のv行h列目(v=1〜Va+Vb+1、h=Ha+Hb+1)の要素ahv(v=−Va〜+Vb、h=−Ha〜Hb)は、差分データD200(x,y)を、画素P100([x・Sx]/Sx,[y・Sy]/Sy)の、h−(Ha+1)画素右(h−(Ha+1)が負の値のときは(Ha+1)−h画素左)でかつ、v−(Va+1)下(v−(Va+1)が負の値のときは(Va+1)−v画素上)
に存在する下記の画素
Figure 2013165476
へ拡散する(割り当てる)量を決定する。
差分拡散係数K301は、例えば、予め用意した互いに異なる複数の、(Va+Vb+1)行、(Ha+Hb+1)列の二次元行列An(n=1〜N,N≧2)のそれぞれの要素に異なる重み付け係数bn(n=1〜N)を掛けた後、加算して求めることが出来る。
Figure 2013165476
なお、互いに異なるN個の二次元行列を用意するには、例えば、N個の二次元行列Anが互いに一次独立な行列となるように設定してやればよい。
係数bnは、対応点T(x,y)ごとに異なった組み合わせを与えることが出来る。例えば、該係数bnを、入力画像の画素値の変化に基づいて求めることとしても良い。例えば、差分拡散係数計算部301において、4個の二次元行列An(n=1〜4)を上記係数で重みを付けて加算して拡散係数K301を求める場合、P0(x,y)の近傍から4個の画素を選び、その画素が持つ画素値と入力画像の画素値D0(x,y)の差の絶対値をbn(n=1〜4)とする。例えば、4個の画素としてP0(x,y−1)、P0(x−1,y)、P0(x+1,y)、P0(x,y+1)を選択した場合、
Figure 2013165476
となる。
このように、対応点Tごとに異なるN個の係数bn(n=1〜N)を求め、係数bnを用いて互いに異なるN個の行列Anを加重加算すれば、対応点Tごとに異なる差分拡散係数K301を求めることが出来る。
以下、対応点T(x,y)に対して計算された差分拡散係数をK301(x,y)で表す。また、差分拡散係数K301(x,y)を表す二次元行列のv行h列目の要素をK301(x,y,v,h)で表す。
対応点(x,y)に応じて変わる係数bn及び係数K301を、それぞれbn(x,y)及びK301(x,y)で表すと、上記の式(6)は以下のように書き直すことができる。
Figure 2013165476
(但し、式(8)で、Hc=Ha+Hb+1、Vc=Va+Vb+1である。)
拡散量計算部302は、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々に対して、その画素の近傍に存在する対応点Tに対して計算された差分データD200、及び差分拡散係数K301をもとに、画素P100に対して拡散される(割り当てられる)差分データD200の総和を計算し、差分拡散量D302として出力する。なお、画素P100(x,y)の近傍に存在する対応点Tは整数i、jを用いて
T([x]+i,[y]+j)
と表され、上記の対応点Tに対して計算された差分データは
D200([x]+i,[y]+j)
と表される。
1又は2以上の対応点から画素D100(x,y)に対して拡散される差分拡散量D302(1又は2以上の対応点から拡散される(割り当てられる)差分データの総和)をD302(x,y)で表すと、
Figure 2013165476
となる。
以下、差分拡散量D302(x,y)が式(9)で得られる理由を説明する。
まず、対応点T([x]+i,[y]+j)について求めた差分データD200([x]+i,[y]+j)の画素P100(x,y)への拡散量を求める。
対応点T([x]+i,[y]+j)について求められた差分データD200([x]+i,[y]+j)の、画素
Figure 2013165476
のU−(Ha+1)画素右、V−(Va+1)画素下(U、Vは整数)に位置する画素への拡散量を決める拡散係数K301を、K301([x]+i,[y]+j,U,V)で表す。
次に、画素P100の画素間隔は1/Sxなので、画素P100(x,y)は、
上式(10)で表される画素に対して
Figure 2013165476
画素右、
Figure 2013165476
画素下に位置する。
よって、拡散係数K301([x]+i,[y]+j,U,V)が、
上式(10)で表される画素から、画素P100(x,y)への拡散量を表す係数である場合、
Figure 2013165476
が成立する。
式(13)を変形すると、
Figure 2013165476
となる。
よって、対応点T([x]+i,[y]+j)について求めた差分データD200([x]+i,[y]+j)の画素P100(x,y)への拡散量を与える係数K301は、
Figure 2013165476
であり、対応点T([x]+i,[y]+j)について求めた差分データ
D200([x]+i,[y]+j)
の画素P100(x,y)への拡散量は、
Figure 2013165476
である。式(16)をi、jについて積算すれば式(9)が得られる。
各画素(補正対象画素)について差分データの拡散元となる対応点の数は、当該画素とその近傍領域内の対応点の相対位置に応じて異なる。
例えば、拡大率Sx、Syがともに2であり、差分データを拡散する領域(拡散領域)が5×5画素の大きさを持つ場合、図6に示されるように、対応点(対応点がその内部に位置する画素、即ち対応点を含む画素を「○」印で示す)からの差分データが5×5画素に拡散される。
拡散(割り当て)を受ける画素(補正対象画素)を中心として、その周囲の対応点からの拡散(割り当て)の様子が図7(a)から図7(d)に示されている。
図7(a)〜図7(d)でも対応点を含む画素が○印で示されている。
図7(a)の場合には、補正対象画素は、該画素内に含まれる対応点のほか、周囲の8つの対応点から差分の拡散(分配)を受ける。
図7(b)、図7(c)の場合には、補正対象画素は、周囲の6つの対応点から差分の拡散(分配)を受ける。
図7(d)の場合には、補正対象画素は、周囲の4つの対応点から差分の拡散(分配)を受ける。
このように、補正対象ごとに、拡散元となる対応点の数が異なる。また、誤差の拡散元となる対応点の数が多い画素ほど拡散される誤差の総量が多くなりやすいため、誤差の拡散元となる対応点の数が多い画素ほど画素値がより大きくなりやすかったり、より小さくなりやすかったりする。なお、大きくなるか小さくなるかは誤差の値が正か負かに依存する。また、誤差の拡散元となる対応点の数が多い画素と少ない画素は周期的にあらわれる。よって、誤差の拡散元となる対応点の数を考慮せず、拡散係数の値をどのような画素に対してもほぼ同じ値にすると、他の画素より画素値がより大きな値に補正されやすい、あるいはより小さな値に補正されやすい画素が周期的にならび、補正の結果、画素値の変化に市松模様に似たパターンが現れ、処理結果が不自然になることがある。
一方、誤差の拡散元となる対応点の数が比較的少ない画素については拡散係数を比較的大きな値にするようにしておけば、上記のような不具合が発生しにくくなる。
一般には、拡散元となる対応点から補正対象画素(拡散先)までの距離が大きいほど、拡散係数を小さくするよう重み付けを行うことで、上記の条件が略満たされるようになる。ただし、拡散係数については、それのみならず、別個の調整が必要となる場合もある。
以下、Sx=2、Sy=2、Ha=1、Hb=1、Va=1、Vb=1の場合について、図8を参照して、式(9)におけるi、jの変動範囲について説明する。
図8に示す例では、各画素を補正対象画素としたときに、誤差の配分元となる対応点(図8では×印で示す)と補正対象画素の位置関係に注目してエッジ強調拡大画像の画素を分類すると、誤差の配分元が4個になる画素pix1、左右の2個になる画素pix2、上下の2個になる画素pix3、1個になる画素pix4の4種類に分類できる。
この場合、式(9)を書き直すと、pix1のパターンでは、i=0〜1、j=0〜1であり
Figure 2013165476
となる。
pix2のパターンでは、i=0〜1、j=0であり
Figure 2013165476
となる。
pix3のパターンでは、i=0、j=0〜1であり
Figure 2013165476
となる。
pix4のパターンでは、i=0、j=0であり
Figure 2013165476
となる。
式(17)〜式(20)では、誤差の配分元となる対応点と補正対象画素の位置関係に応じて、式(9)におけるi、jの変動範囲を変化させているが、K301に続く括弧中の後の2項が、K301の行列要素の範囲外を示す値になった場合、K301の値は0にするという制限を用いれば、誤差の配分元となる対応点と補正対象画素の位置関係によらず、i、jの変動範囲を共通に出来る。
式(17)〜式(20)では、K301は3行3列の行列であるので、K301に続く括弧中の後の2項の値は、その値が1以上3以下の整数値であれば、K301の行列要素の範囲内を示している。よって「K301に続く括弧中の後の2項が、K301の行列要素の範囲外の値になった場合、K301の値は0にする」とは、K301をK301(x,y,v,h)で表した場合、v、hの少なくとも一方が1以上3以下の整数値以外の値となった場合、
K301(x,y,v,h)=0
にすることを意味する。
以下、上記の制限を用いてpix1同様、pix2〜pix4に対しても式(9)において、i=0〜1、j=0〜1の範囲で変化させた場合を考える。
この場合、式(9)は、pix2のパターンでは、
Figure 2013165476
となる。
pix3のパターンでは、
Figure 2013165476
となる。
pix4のパターンでは、
Figure 2013165476
となる。
このように、pix1の場合も含めi、jの変動範囲を共通(i=0〜1、j=0〜1)に出来る。
上記の説明をさらに一般化し、式(9)において、iによる積算範囲(iの変動範囲)を、SaからSbまで、jによる積算範囲(jの変動範囲)をTaからTbまでとすると、Sa、Sb、Ta、Tbは例えば
Sa=−[Hb/Sx]
Sb=[(Ha/Sx)+1]
Ta=−[Vb/Sy]
Tb=[(Va/Sy)+1]
で与えられる。
ただし、i、jが上記の範囲に入っていても、K301に続く括弧中の後の2項の計算結果が、K301の行列要素の範囲外を示す値になった場合、K301の値を0にする必要がある。
図5に戻り、減算部303は、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100(x,y)の画素値D100(x,y)から、画素P100(x,y)に対して計算した差分拡散量D302(x,y)を引いた値を各画素の画素値とする画像を差分補正画像D303として出力する。差分補正画像D303を構成する画素のうち、座標(x,y)に位置するものをP303(x,y)、画素P303(x,y)の画素値をD303(x,y)とすると、
D303(x,y)=D100(x,y)−D302(x,y)
となる。
高解像度画像補正部300は、差分補正画像D303を出力画像D300として出力する。
以下、本実施の形態による画像処理装置の効果について述べる。
従来から、画像の拡大によって生じるぼやけを補正するために、エッジを強調した拡大画像を出力する画像処理装置が提案されている。なお、以下の説明ではエッジを強調した拡大画像を出力する処理をエッジ強調画像拡大処理と呼ぶ。
エッジを強調した拡大画像を出力する従来の画像処理装置では、画素値が局所的な画素値の平均値より大きい画素に関してはその画素値をより大きく、画素値が局所的な画素値の平均値より小さい画素に関してはその画素値をより小さくする傾向がある。
これは、局所的な画素値の平均値より大きい画素値を持つ画素についてはその画素値をより大きくし、局所的な画素値の平均値より小さい画素値を持つ画素についてはその画素値をより小さくすることで、エッジを鮮明にし、拡大画像のぼやけを取り除くこととしているためである。
しかしながら、画素値が局所的な画素値の平均値より大きい画素に関してはその画素値をより大きく、画素値が局所的な画素値の平均値より小さい画素に関してはその画素値をより小さくした場合、エッジを含まない領域ではかえって不自然な処理結果となることがある。
例えばテキスチャ領域では、画素値が局所的な画素値の平均値より大きい画素に関してはその画素値をより大きく、画素値が局所的な画素値の平均値より小さい画素に関してはその画素値をより小さくすることによって、画素値が大きな値を取るものと小さな値を取るものの2種類に分かれ、細かい模様がつぶれたように見え、かえって解像感が下がってしまうことがある。
ここでテキスチャ領域とは、例えば、被写体の質感を表す領域であり、画素値は細かく変化している。つまりテキスチャ領域では様々な画素値を持つ画素が含まれ、局所的に画素値の変化が多い。このような領域では、隣接画素間の画素値の差分の大きさがある程度ある画素が多く存在する。
図9は、エッジとテキスチャ領域について説明するための図である。
エッジは、図9中の符号P1で表されるような箇所であり、一つの被写体と別の被写体の境界を表す。符号P1の例では、人物と背景の境界部分を表している。エッジが現れる領域では、エッジを境界にして、局所的な画素値の平均値より大きい画素値を持つ画素と、局所的な画素値の平均値より小さい画素値を持つ画素の二種類に分かれるが、局所的な画素値の平均値より大きい画素値を持つ画素の画素値と、局所的な画素値の平均値より小さい画素値を持つ画素値の差が大きくなるほど、よりエッジがはっきりし、視覚的に解像感の高い画像と感じられる。
一方、テキスチャ領域は、図9中の符号P2で表されるような箇所であり、同一被写体内の細かい模様を表す領域である。符号P2の例では、細かい模様のついた服がテキスチャ領域として示されている。先に述べた様に、テキスチャ領域では局所的に画素値の変化が多い。つまりテキスチャ領域に様々な画素値を持った画素が含まれていると、細かい模様がある様に見え、解像感の高い画像と感じられる。
上に述べた様に、テキスチャ領域では、画素値が大きな値を取るものと小さな値を取るものの2種類に分かれるよりは、様々な画素値を持った画素が現れた方が、細かい模様があるように見え好ましい。
そこで本発明者は、様々な画素値を持った画素を作り出すことによって、エッジを含まない領域でも解像感を増すことが出来ると考えた。
特に、入力画像D0とエッジ強調拡大画像D100の間に生じる差を利用して様々な画素値を持った画素を作り出すことを考えた。
入力画像D0とエッジ強調拡大画像D100は画素数の違いを除いて一致することが望ましい。
つまり、エッジ強調拡大画像D100内に入力画像D0を構成する画素P0(x,y)と同じ位置に画素P0(x,y)と同じ大きさの画素があると仮定した場合に、その画素が持つ画素値を計算した値、すなわち対応点画素値D223(x,y)と、画素値D0(x,y)は一致することが望ましい。
しかしながら、このような配慮をせずに形成されたエッジ強調拡大画像の場合には、両者が一致するとは限らない。
例えば、画素P0(x,y)と同じ大きさの画素があると仮定した場所付近で、エッジ強調画像拡大処理によって画素値D100(x,y)が局所的な画素値の平均値より大きな値になっている画素が多い場合、対応点画素値D223(x,y)は画素値D0(x,y)より大きな値となることが多く、逆に、エッジ強調画像拡大処理によって画素値D100(x,y)が局所的な画素値の平均値より小さな値になっている画素が多い場合、対応点画素値D223(x,y)は画素値D0(x,y)より小さな値となることが多い。
このように画素値D0(x,y)と対応点画素値D223(x,y)の間には差が生じるので、この差を利用し、様々な画素値を持った画素を作り、画像の解像感を増すことを考えた。
すなわち、高解像度画像補正部300で、差分データD200を少なくとも部分的に打ち消すようにエッジ強調拡大画像D100を補正する際に、画素によって補正する程度を変えることで様々な画素値を持った画素を作り出すこととした。
エッジ強調拡大画像D100から差分拡散量D302を引くことは、対応点Tごとに異なる差分拡散係数K301を求め、求められた差分拡散係数K301を用いて、差分データD200を対応点Tの近傍にある画素P100へ拡散することに相当する。これにより、画素P100ごとにその画素値を補正する程度が変化し、様々な画素値をもった画素が作られ、テキスチャ領域における解像感が高まる。
また、様々な画素値を持った画素を作るためには、例えば、乱数によって与えられるランダムな値を、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々の画素値へ加えてもよい。
ただし、上記実施の形態のように、入力画像D0とエッジ強調拡大画像D100の差を差分データD200として求め、差分データD200で表される差分を少なくとも部分的に打ち消すようにエッジ強調拡大画像D100を補正し出力画像D300とすれば、出力画像D300内に、入力画像D0を構成する画素P0(x,y)と同じ位置に画素P0(x,y)と同じ大きさの画素があると仮定し、その画素が持つ画素値を計算した場合に得られる値が、画素P0(x,y)の画素値D0(x,y)と近い値になる。言い換えると、入力画像D0と出力画像D300は画素数の違いを除いて似たような性質を持つ(あるいは入力画像D0と出力画像D300の局所的な画素値の平均値が似た値になる)ため、ランダムな値をエッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々の画素値へ加えるよりも、より自然な感じを与える、様々な画素値を持った画素を作り出すことが可能となる。
本実施の形態による画像処理装置は画像表示装置の一部として用いることが出来る。図10は、本実施の形態による画像処理装置を利用した画像表示装置の例であり、この画像表示装置は、入力画像処理部U1、及び表示部U2を備え、入力画像DINに応じた出力画像DOUTを表示部U2上に出力する。入力画像処理部U1は、本実施の形態による画像処理装置を内部に備えており、入力画像DINの画素数が表示部U2の出力画素数より少なかった場合、本発明の実施の形態による画像処理装置によって入力画像DINを拡大したものを出力画像DOUTとして出力する。上記のように動作することで、入力画像DINの画素数が表示部U2の出力画素数より少なくても、視覚上好ましい画像を表示することが出来る。
本実施の形態による画像処理装置は、その主旨を逸脱しない範囲で様々な変形例を考えることが出来る。
例えば、上記の例では、差分拡散係数K301を求めるために用いた二次元行列Anの数は4個であったが、二次元行列の数は4個に限定されるものではない。また、用いる二次元行列Anの数に応じて係数bnの求め方も様々に変形できる。
5個の二次元行列を用いるのであれば、式(7)で表される係数bn(n=1〜4)に例えば下記の係数
Figure 2013165476
を加えればよいし、8個の二次元行列を用いるのであれば、例えば
Figure 2013165476
とすればよいし、9個の二次元行列を用いるのであれば、例えば式(25)で表される係数bn(n=1〜8)に下記の係数
Figure 2013165476
を加えればよい。
なお、上記の例では、入力画像D0を構成する画素P0の画素値の差分を利用して係数bnを求めているが、入力画像D0を構成する画素P0の画素値から係数bnを求める方法は、画素値の差分を利用する方法に限定されない。
また、上記の例では、入力画像D0を構成する画素P0の画素値を利用して対応点Tごとに異なるN個の係数bnを求めることとしたが、必ずしも入力画像D0を構成する画素P0の画素値を利用して係数bnを求める必要はない。例えば乱数を利用して、対応点Tごとに異なるN個の係数bnを求めることも出来る。
また、N個の行列Anを加重加算して差分拡散係数K301を求める際、
Figure 2013165476
というように、係数bnの総和で正規化してもよい。
また、エッジ強調画像拡大部100は入力画像D0に含まれるエッジを強調した拡大画像を出力するものであれば任意の既知の方法を用いることが出来る。
図11はエッジ強調画像拡大部100の一例を示すものであり、これは上記の特許文献1に開示されたものであり、画像拡大部102A、高周波数成分画像生成部101、画像拡大部102B、高周波数成分画像処理部103、及び加算部104を備える。画像拡大部102Aは、入力画像D0を拡大した拡大画像D102Aを生成する。高周波数成分画像生成部101は、入力画像D0の高周波数成分のみを取り出して高周波数成分画像D101を生成する。画像拡大部102Bは、高周波数成分画像生成部101から出力される高周波数成分画像D101を拡大して拡大画像D102Bを生成する。高周波数成分画像処理部103は、画像拡大部102Bから出力される拡大画像D102Bに非線形処理を行った画像から高周波数成分を取り出して高周波数成分画像D103を生成する。加算部104は、拡大画像D102Aと高周波数成分画像D103を加算して、エッジ強調拡大画像D100を出力する。
高周波数成分画像処理部103で行う非線形処理は例えば、拡大画像D102B内のゼロクロス点を含む所定の領域内に存在する画素(高周波数成分画像の画素)に対してはその画素値を1より大きい増幅率で増幅し、それ以外の画素については画素値をそのままとするものである。
上記の特許文献1に開示されている通り上記の処理によってエッジを強調した拡大画像を出力することが出来る。
エッジ強調画像拡大部100の構成は上記以外のものでもよく、例えば入力画像D0を単純に拡大した画像に、アンシャープマスクなどの既知のエッジ強調フィルタを掛けた画像を出力するものでもよい。上記の処理でもエッジを強調した拡大画像を出力することが出来る。
上記の例以外にも、エッジを強調した拡大画像を出力する方法は、エッジを強調しつつ画像を拡大する方法や画像を拡大した後エッジを強調する方法を問わず様々な方法が既知であり、それらの方法を自由に使うことが出来る。
実施の形態A2.
実施の形態A2による画像処理装置は、実施の形態A1による画像処理装置と同様、図1に示す構成で実現できる。ただし、高解像度画像補正部300の構成及び動作が、実施の形態A1による画像処理装置とは異なる。実施の形態A2による画像処理装置も、実施の形態A1による画像処理装置と同様、画像表示装置の一部として用いることが出来る。
図12は実施の形態A2による高解像度画像補正部300の構成例を示す図である。
図12の高解像度画像補正部300は、拡散係数計算部301、拡散量計算部302、エッジ判定部310、テキスチャ判定部320、拡散量補正部400、及び減算部303bを備える。
拡散係数計算部301、及び拡散量計算部302としては、図5を参照して実施の形態A1で説明したものと同じものを用い得る。
エッジ判定部310は、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100(x,y)の各々について、画素P100(x,y)がエッジあるいはエッジに近い領域(以下、エッジ領域と呼ぶ)に含まれる確率を示す値を求め、その結果をエッジ判定結果D310として出力する。なお、画素P100(x,y)について求められるエッジ判定結果D310をD310(x,y)と表す。
エッジ判定部310は図12に示すように、エッジ検出部311、及びエッジ確率計算部312を備える。
エッジ検出部311は、被写体の輪郭線など、入力画像D0において画素値が急激に変化する箇所をエッジとして検出する。
図13はエッジ検出部311の構成例を示す。図示のエッジ検出部311は、微分計算部311A、及び比較部311Bを備える。
微分計算部311Aは、入力画像D0を構成する画素P0の各々について、画素値の微分値D311Aを計算する。
以下、ソーベルフィルタを用いて微分値D311Aを計算する例を示す。この場合、微分計算部311Aは、水平微分計算部311A1、垂直微分計算部311A2、及び加算部311A3で構成できる。
水平微分計算部311A1は、水平方向のソーベルフィルタを用いて水平微分値D311A1を計算する。画素P0(x,y)について計算される水平微分値D311A1をD311A1(x,y)とすると、
Figure 2013165476
となる。
垂直微分計算部311A2は、垂直方向のソーベルフィルタを用いて垂直微分値D311A2を計算する。画素P0(x,y)について計算される垂直微分値D311A2をD311A2(x,y)とすると、
Figure 2013165476
となる。
加算部311A3は、水平微分値D311A1の絶対値と垂直微分値D311A2の絶対値を加算し、加算した結果を微分値D311A3として出力する。画素P0(x,y)について計算される微分値D311A3をD311A3(x,y)とすると、
D311A3(x,y)
=|D311A1(x,y)|+|D311A2(x,y)|
となる。
微分計算部311Aは、微分値D311A3を微分値D311Aとして出力する。
比較部311Bは、画素P0の各々について、その画素がエッジに含まれているかを判定し、その結果を判定結果D311Bとして出力する。
エッジでは画素値が急激に変化するので、画素値の微分値の大きさも大きくなる。よって、画素P0について計算された微分値D311Aの絶対値が閾値Th311B以上である場合、その画素はエッジに含まれていると判定することが出来る。以下、画素P0(x,y)について計算した微分値D311AをD311A(x,y)、判定結果D311BをD311B(x,y)で表すと
Figure 2013165476
と表すことができる。つまり、判定結果D311B(x,y)が「1」のとき、画素P0(x,y)はエッジに含まれていることになる。
エッジ検出部311は、判定結果D311Bをエッジ検出結果D311として出力する。
このように、エッジ検出部311は、入力画像D0を構成する画素P0の各々を注目画素とし、注目画素における画素値の微分値の大きさが一定値以上となる画素を、エッジとして検出する。
エッジ確率算出部312は、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100がエッジ領域に含まれる確率を示す値であるエッジ確率D312を求める。
エッジ確率D312の求め方の一例を示す。
入力画像D0とエッジ強調拡大画像D100は同じ被写体を表す画像である。よって入力画像D0でエッジと判定される箇所はエッジ強調拡大画像D100でもエッジと判定出来る。つまり、エッジ強調拡大画像D100に入力画像D0を重ねた場合に、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の近傍に存在する、入力画像D0を構成する画素P0がエッジに含まれている場合、画素P100もエッジあるいはエッジ近傍の領域(すなわちエッジ領域)に含まれている可能性が高い。逆から考えれば、画素P100がエッジ領域に含まれている場合、その近傍に存在する画素P0はエッジに含まれることが多く、エッジ検出結果D311も値「1」を取っていることが多い。さらに言えば画素P100がエッジ領域に含まれている場合、その近傍に存在する画素P0に対して計算されたエッジ検出結果D311を加算した値は大きな値になりやすいことがわかる。つまり、画素P100の近傍に存在する画素P0に対して計算されたエッジ検出結果D311を加算した値が大きいほど、画素P100はエッジ領域に含まれる可能性が高い。
以上の議論からエッジ確率D312は、エッジ強調拡大画像D100に入力画像D0を重ねた場合に、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の近傍に存在する、入力画像D0を構成する画素P0に対して計算されたエッジ検出結果D311を加算した値とすればよいことがわかる。
画素P100(x,y)の近傍にある画素P0は、整数i,jを用いて
P0([x]+i,[y]+j)
と表され、これらの画素P0に対して計算されたエッジ検出結果D311は
D311([x]+i,[y]+j)
と表されるので、画素P100(x,y)について求められるエッジ確率D312を表すD312(x,y)は
Figure 2013165476
で与えられる。上記の式は、画素P0([x],[y])を中心に水平方向は左にIc画素、右にId画素、垂直方向は上にJc画素、下にJd画素までの範囲で求められたエッジ検出結果D311を加算してエッジ確率D312(x,y)を求めることを意味する。また、上記の議論から明らかなように、エッジ確率D312が大きな値であるほど、画素P100がエッジ領域に含まれる可能性が高くなる。
エッジ判定部310は、エッジ確率D312をエッジ判定結果D310として出力する。
このように、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々について、エッジ検出結果D311を基にエッジ判定結果D310を求めることが出来る。
次に、テキスチャ判定部320の動作について説明する。
テキスチャ判定部320は、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100(x,y)の各々について、画素P100(x,y)がテキスチャ領域に含まれる確率を示す値を求め、その結果をテキスチャ判定結果D320として出力する。なお、画素P100(x,y)について求められるテキスチャ判定結果D320をD320(x,y)と表す。
テキスチャ判定部320は図12に示すように、テキスチャ検出部321、及びテキスチャ確率計算部322を備える。
テキスチャ検出部321は、入力画像D0において局所的に画素値の変化が多い領域をテキスチャ領域として検出する。
図14はテキスチャ検出部321の構成例を示す。図示のテキスチャ検出部321は、差分計算部321A、比較部321B、加算部321C、及び検出部321Dを備える。
差分計算部321Aは、入力画像D0を構成する画素P0の各々について、隣接画素との画素値の差分を計算し、差分値D321Aとして出力する。
画素P0(x,y)について計算される差分値D321をD321A(x,y)とすると、D321A(x,y)は、例えば下記の差分
Figure 2013165476
から成る。
比較部321Bは、画素P0(x,y)の各々について計算された差分値D321A(x,y)を構成する複数個の差分値D321Ar(x,y)(ただしrは1以上8以下の整数)について、その絶対値が閾値Th321B以上となる差分値の数を数えた結果をカウント値D321B(x,y)として出力する。また、カウント値D321B(x,y)を単にカウント値D321Bと表すこともある。
加算部321Cは、入力画像D0を構成する画素P0の各々について、その画素の近傍に存在する画素P0について計算されたカウント値D321Bを加算した結果を加算値D321Cとして出力する。画素P0(x,y)について計算される加算値D321CをD321C(x,y)とすると、D321C(x,y)は
Figure 2013165476
と表される。上記の式は、画素P0(x,y)を中心に水平方向は左にIe画素、右にIf画素、垂直方向は上にJe画素、下にJf画素までの範囲で求められたカウント値D32Bを加算して加算値D321C(x,y)を求めることを意味する。
検出部321Dは、画素P0の各々について、その画素がテキスチャ領域に含まれているか判定し、その結果を検出結果D321Dとして出力する。
テキスチャ領域では局所的に画素値の変化が多いので、隣接画素間の画素値の差分の大きさがある程度ある画素が多くなることを踏まえると、カウント値D321Bはテキスチャ領域で大きな値になりやすいことがわかる。また、加算値D321Cは、カウント値D321Bを加算して得られるので、加算値D321Cもカウント値D321Bと同様、テキスチャ領域で大きな値になりやすいことがわかる。よって、画素P0について計算された加算値D321Cの値が閾値Th321D以上である場合、その画素はテキスチャ領域に含まれていると判定することが出来る。画素P0(x,y)について計算される検出結果D321DをD321D(x,y)で表すと
Figure 2013165476
となる。つまり、検出結果D321D(x,y)が「1」のとき、画素P0(x,y)はテキスチャ領域に含まれていることになる。
テキスチャ検出部321は、検出結果D321Dをテキスチャ検出結果D321として出力する。
このように、テキスチャ検出部321は、入力画像D0を構成する画素P0の各々を注目画素とし、注目画素の近傍において隣接画素間の画素値の差分の大きさがある程度ある画素が多く存在する領域を、テキスチャ領域として検出する。
テキスチャ確率計算部322は、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100がテキスチャ領域に含まれる確率を示す値であるテキスチャ確率D322を求める。
テキスチャ確率D322の求め方について説明する。
エッジ確率D312をエッジ検出結果D311から求めた場合と同様の議論から、テキスチャ確率D322は、エッジ強調拡大画像D100に入力画像D0を重ねた場合に、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の近傍に存在する、入力画像D0を構成する画素P0に対して計算されたテキスチャ検出結果D321を加算した値とすればよいことがわかる。
画素P100(x,y)の近傍にある画素P0は、整数i,jを用いて
P0([x]+i,[y]+j)
と表され、これらの画素P0ついて計算されたテキスチャ検出結果D321は
D321([x]+i,[y]+j)
と表されるので、画素P100(x,y)について求められるテキスチャ確率D322をD322(x,y)で表すと
Figure 2013165476
となる。上記の式は、画素P0([x],[y])を中心に水平方向は左にIg画素、右にIh画素、垂直方向は上にJg画素、下にJh画素までの範囲で求められたテキスチャ検出結果D321を加算してテキスチャ確率D322(x,y)を求めることを意味する。また、上記の議論から明らかなように、テキスチャ確率D322が大きな値であるほど、画素P100がテキスチャ領域に含まれる可能性が高くなる。
テキスチャ判定部320は、テキスチャ確率D322をテキスチャ判定結果D320として出力する。
このように、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々について、テキスチャ検出結果D321を基にテキスチャ判定結果D320を求めることが出来る。
拡散量補正部400は、差分拡散量D302と、エッジ判定結果D310と、テキスチャ判定結果D320とに基づいて補正拡散量D400を求める。
拡散量補正部400は、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々について、補正係数F310を求める。以下、画素P100(x,y)に対して計算される補正係数F310を補正係数F310(x,y)で表す。補正係数F310(x,y)はエッジ判定結果D310(x,y)の値に応じて求められる。例えば、補正係数F310(x,y)はエッジ判定結果D310(x,y)の値に対して単調に減少するよう求められる。
拡散量補正部400は、また、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々について、補正係数F320を求める。画素P100(x,y)に対して計算される補正係数F320を補正係数F320(x,y)で表す。補正係数F320(x,y)はテキスチャ判定結果D320(x,y)の値に応じて求められる。例えば、補正係数F320(x,y)はテキスチャ判定結果D320(x,y)の値に対して単調に増加するよう求められる。
拡散量補正部400は、さらに、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々について、差分拡散量D302を補正係数F310、F320の値に応じて補正した差分拡散量D400を求める。補正された差分拡散量を以下単に「補正拡散量」と言うことがある。この補正は、例えば、補正係数F310、F320を差分拡散量302に乗じることで行われる。画素P100(x,y)に対して計算される補正拡散量D400をD400(x,y)とすると、
D400(x,y)=F310(x,y)×F320(x,y)×D302(x,y)
と表される。
減算部303bは、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100(x,y)の画素値D100(x,y)から、画素P100(x,y)に対して計算した補正拡散量D400(x,y)を引いた値を各画素の画素値とする画像を差分補正画像D303として出力する。すなわち、差分補正画像D303の画素値D303(x,y)は
D303(x,y)=D100(x,y)−D400(x,y)
となる。
高解像度画像補正部300は、差分補正画像D303を出力画像D300として出力する。
本実施の形態による拡散量計算部302は、差分拡散係数K301のみでなく、補正係数F310、F320に応じても、差分データD200の拡散量が変化する点で、実施の形態A1による拡散量計算部302と異なる。
特に、補正係数F310に応じて補正拡散量D400を変化させることで、画素P100がエッジ領域に含まれている確率が高い場合、差分データD200の拡散を抑制することとしている。このようにすることで、エッジ強調画像拡大部100でのエッジ強調の効果を最大限残しつつ、テキスチャ領域での解像感向上を図ることが出来る。
また、補正係数F320に応じて補正拡散量D400を変化させることで、画素P100がテキスチャ領域に含まれている確率が高い場合、差分データD200の拡散を行う(妨げない)こととしている。このようにすることでも、エッジ領域に代表されるテキスチャ領域以外の箇所で差分データD200の拡散を抑制することが可能なため、エッジ強調画像拡大部100でのエッジ強調の効果を残しつつ、テキスチャ領域での解像感向上を図ることが出来る。
よって本実施の形態の画像処理装置では、エッジ強調画像拡大部100でのエッジ強調の効果を残しつつ、テキスチャ領域での解像感向上を図ることが出来る。
なお、補正係数F310、F320の少なくとも一つを用いれば、エッジ強調画像拡大部100でのエッジ強調の効果を残しつつ、テキスチャ領域での解像感向上を図ることが出来る。
なお、補正係数F310で補正拡散量D400の値を変化させる処理は、入力画像D0に含まれるエッジをエッジ検出部311で検出し、入力画像D0をエッジ強調拡大画像D100に重ねた場合に、エッジ検出部311でエッジが検出された箇所の近傍となる領域では、補正拡散量D400の値が大きくならないよう抑制する処理ともいえる。
補正係数F310で補正拡散量D400の値を変化させる処理は、エッジ判定部310でエッジ強調拡大画像D100にエッジが含まれる箇所を検出し、エッジが検出された箇所の近傍領域、即ちエッジが検出された箇所およびその周辺では、補正拡散量D400の値が大きくならないよう抑制する処理ともいえる。
また、補正係数F320で補正拡散量D400の値を変化させる処理は、入力画像D0に含まれるテキスチャ領域をテキスチャ検出部321で検出し、入力画像D0をエッジ強調拡大画像D100に重ねた場合に、テキスチャ検出部321でテキスチャ領域と検出された箇所の近傍となる領域以外では、補正拡散量D400の値が大きくならないよう抑制する処理ともいえる。
また、補正係数F320で補正拡散量D400の値を変化させる処理は、テキスチャ判定部320でエッジ強調拡大画像D100にテキスチャが含まれる箇所を検出し、テキスチャが含まれると判定された箇所の近傍領域、即ちテキスチャが含まれると判定された箇所とその周辺以外では、補正拡散量D400の値が大きくならないよう抑制する処理ともいえる。
さらにまた、補正係数F320で補正拡散量D400の値を変化させる処理は、テキスチャ判定部320でエッジ強調拡大画像D100において、局所的に画素値の変化が多い領域をテキスチャ領域として検出し、テキスチャ領域とその周辺以外では、補正拡散量D400の値が大きくならないよう抑制する処理ともいえる。
本実施の形態による画像処理装置も、その主旨を逸脱しない範囲で様々な変形例を考えることが出来る。まず、実施の形態A1について説明したのと同様の変形を加えることができる。
また、式(31)、式(33)、式(35)など単純加算で表されている処理のいずれかを加重加算にしてもよい。
また、エッジ検出結果D311に対して孤立点除去処理を行って、エッジの検出精度を高めることが出来る。孤立点除去処理としては例えばメディアンフィルタや、収縮・膨張処理を組み合わせたモルフォロジー演算などを用いることが出来る。
なお、テキスチャ検出結果D321についても、孤立点除去処理を利用してテキスチャの検出精度を高めることが可能である。
また、孤立点除去処理をエッジ検出結果D311やテキスチャ検出結果D321に対して行うのではなく、エッジ確率D312やテキスチャ確率D322に対して行っても上記と同様の効果が得られる。
また、上記の例では、エッジを検出するためにソーベルフィルタを用いたが、ソーベルフィルタの代わりに、エッジ検出用の既知のフィルタを用いてもよい。また、エッジを検出できる処理であれば、上記以外の既知の方法を用いてもよい。
また、テキスチャ領域を検出するための処理も、局所的に画素値の変化が多い領域を検出できる処理であればよい。上記の目的が達成できるのであれば式(32)に示した以外の画素値の差分を用いてもよい。
他にも、画素P0の各々を含む局所的な領域をフーリエ変換し、高周波数成分が多く含まれる程テキスチャ領域である可能性が高いと判断してもよい。さらに、フーリエ変換の代わりに離散コサイン変換やウェーブレット変換など、周波数帯域ごとに信号を分解できる処理を用いてもよい。
さらに、局所的に画素値の変化が多い領域を検出できる処理であれば、上記以外の既知の方法を用いてもよい。
また、補正係数F310、補正係数F320による差分拡散量D302の補正も上記の例に留まらず、エッジ領域で、あるいはテキスチャ領域以外の領域で、差分拡散量D302の値を小さな値に補正できるものならよい。
よって補正係数F310は、エッジ判定結果D310に対し、単調に減少するものでなくてもよく、例えばエッジ判定結果D310がある閾値より大きな値を取る少なくとも一部の区間において、1未満の値(あるいは差分拡散量D302を小さな値に補正できる値)になればよい。
また補正係数F320は、テキスチャ判定結果D320に対し、単調に増加するものでなくてもよく、例えばテキスチャ判定結果D320がある閾値より小さな値を取る少なくとも一部の区間において、1未満の値(あるいは差分拡散量D302を小さな値に補正できる値)になればよい。
また、差分拡散量D302を補正するための演算は、補正係数F310、補正係数F320を用いた乗算に限定されない。例えば、エッジ判定結果D310の値が大きくなるほど、大きな値となる補正値を差分拡散量D302から引いたものを補正拡散量D400としてもよいし、エッジ判定結果D310の値が小さくなるほど、大きな値となる補正値を差分拡散量D302から引いたものを補正拡散量D400としてもよい。
あるいは、例えばエッジ判定結果D310がある閾値より大きな値を取る少なくとも一部の区間において、差分拡散量D302より補正拡散量D400の値が小さくなる処理をしてもよいし、例えばテキスチャ判定結果D320がある閾値より小さな値を取る少なくとも一部の区間において、差分拡散量D302より補正拡散量D400の値が小さくなる処理をしてもよい。
このように差分拡散量D302に対するエッジ判定結果D310及びテキスチャ判定結果D320による補正は、エッジ領域、あるいはテキスチャ領域以外の領域で、補正拡散量D400の値が大きくならないよう抑制するものであればよい。
実施の形態A3.
実施の形態A1では、本発明をハードウエアにより実現するものとして説明したが、図1に示される構成の一部又は全部をソフトウエアにより、即ちプログラムされたコンピュータにより実現することも可能である。その場合の画像処理方法を、図15〜図18を参照して説明する。
図15は、実施の形態A3の画像処理方法の実施に用いられる演算装置、即ち、実施の形態A3の画像処理装置として用い得る演算装置(コンピュータ)を示す。図示の演算装置は、入力インターフェースU1A、プロセッサU1B、プログラムメモリU1C、データメモリU1D、出力インターフェースU1Eおよびこれらを接続するバスU1Fを含む。
プロセッサU1Bは、入力インターフェースU1Aを介して入力される画像に対して、プログラムメモリU1Cに記憶されたプログラムに従って動作する。動作の過程で種々のデータをデータメモリU1Dに記憶させる。処理の結果生成された画像はインターフェースU1Eを介して出力される。
図15に示した演算装置を、図9に示す画像表示装置の構成要素である入力画像処理部U1に組み込むことで本発明による画像表示装置の一部として利用できる。例えば入力画像DINの画素数が表示部U2の出力画素数より少なかった場合、入力インターフェースU1Aを介して入力画像DINを図17に示した演算装置へ入力する。プログラムメモリU1Cには、本実施の形態による画像処理方法を実行するためのプログラムを記憶しておき、プロセッサU1Bが本実施の形態による画像処理方法によって入力画像DINを拡大し、その結果を、出力インターフェースU1Eを経由して入力画像処理部U1から出力画像DOUTとして出力すればよい。上記のように動作することで、入力画像DINの画素数が表示部U2の出力画素数より少なくても、視覚上好ましい画像を表示することが出来る。
図16は、図15の画像処理装置を用いて実施可能な、実施の形態A3による画像処理方法のフローを表す図である。
実施の形態A3による画像処理方法は、エッジ強調画像拡大ステップST100、差分計算ステップST200、及び高解像度画像補正ステップST300を含む。
エッジ強調画像拡大ステップST100は、図示しない画像入力ステップによって入力される入力画像D0内のエッジが強調された拡大画像であるエッジ強調拡大画像D100を生成する。ここで入力画像D0内のエッジが強調された拡大画像を生成するためには既知の方法を用いればよく、例えば上記の特許文献1に開示された画像処理方法を用いればよい。
差分計算ステップST200は、入力画像D0とエッジ強調拡大画像D100の差分を表す差分データD200を出力する。即ち入力画像D0の画素D0(x,y)を順次注目画素として選択し、注目画素について、エッジ強調拡大画像D100の対応点を設定し、注目画素の画素値と、対応点の画素値の差を示す差分データD200(x,y)を出力する。
図17は差分計算ステップST200の処理フローを表す図であり、差分計算ステップST200は、対応点設定ステップST221、注目領域設定ステップST222、及び対応点画素値計算ステップST223を備える。
対応点設定ステップST221で行う処理は、実施の形態A1に記載した対応点設定部221で行う処理と同じである。
注目領域設定ステップST222で行う処理は、実施の形態A1に記載した注目領域設定部222で行う処理と同じである。
対応点画素値計算ステップ223で行う処理は、実施の形態A1に記載した対応点画素値計算部223で行う処理と同じである。
高解像度画像補正ステップST300は、差分データD200で表される差分を少なくとも部分的に打ち消すようにエッジ強調拡大画像D100を補正し、その結果を出力画像D300として出力する。
図18は高解像度画像補正ステップST300の処理フローを表す図であり、高解像度画像補正ステップST300は、拡散係数計算ステップST301、拡散量計算ステップST302、及び減算ステップST303を備える。
拡散係数計算ステップST301で行う処理は、実施の形態A1に記載した拡散係数計算部301で行う処理と同じである。
拡散量計算ステップST302で行う処理は、実施の形態A1に記載した拡散量計算部302で行う処理と同じである。
減算ステップST303で行う処理は、実施の形態A1に記載した減算部303で行う処理と同じである。
以上が実施の形態A3による画像処理方法による処理であり、その内容は実施の形態A1による画像処理装置と同等である。よって実施の形態A3による画像処理方法は実施の形態A1による画像処理装置と同じ効果を持つ。
図16のエッジ強調拡大処理ステップST100は入力画像D0に含まれるエッジを強調した拡大画像を出力するものであれば任意の既知の方法を用いることが出来る。
図19はエッジ強調拡大処理ステップST100の一例を示すものであり、これは上記の特許文献1に開示されたもので、画像拡大ステップST102A、高周波数成分画像生成ステップST101、画像拡大ステップST102B、高周波数成分画像処理ステップST103、及び加算ステップST104を備える。画像拡大ステップST102Aは、入力画像D0を拡大した拡大画像D102Aを生成する。
画像拡大ステップST102Aは、図11の画像拡大部102Aと同じ処理をし、
高周波数成分画像生成ステップST101は、図11の高周波数成分生成部101と同じ処理をし、
画像拡大ステップST102Bは、図11の画像拡大部102Bと同じ処理をし、
高周波数成分画像処理ステップST103は、図11の高周波数成分画像処理部103と同じ処理をし、
加算ステップST104は、図11の加算部104と同じ処理をする。
上記の特許文献1に開示されている通り上記の処理によってエッジを強調した拡大画像を出力することが出来る。
図16のエッジ強調拡大処理ステップST100は上記以外のものでもよく、例えば入力画像D0を単純に拡大した画像に、アンシャープマスクなどの既知のエッジ強調フィルタを掛けた画像を出力するものでもよい。上記の処理でもエッジを強調した拡大画像を出力することが出来る。
また、上記の例以外にも、エッジを強調した拡大画像を出力する方法は様々な方法が既知であり、それらの方法を自由に使うことが出来る。
さらに、実施の形態A1による画像処理装置に適用可能な変形例は実施の形態A3による画像処理方法にも適用可能である。
実施の形態A4.
実施の形態A2では、本発明をハードウエアにより実現するものとして説明したが、実施の形態A2による画像処理装置と同じ処理をソフトウエアにより実現することも可能である。実施の形態A4による画像処理方法も実施の形態A3による画像処理方法と同様、図15の画像処理装置で実施可能であり、画像表示装置の一部として使用できる。
実施の形態A4による画像処理方法は、実施の形態A3による画像処理方法と同様、図16に示すフローで実現できる。ただし、高解像度画像補正ステップST300よる処理の内容が、実施の形態A3による画像処理方法とは異なる。
図20は、実施の形態A4による高解像度画像補正ステップST300の処理フローを表す図であり、図20に示される高解像度画像補正ステップST300は、拡散係数計算ステップST301、拡散量計算ステップST302、エッジ判定ステップST310、テキスチャ判定ステップST320、拡散量補正ステップST400、及び減算ステップST303bを備える。
拡散係数計算ステップST301、及び拡散量計算ステップST302の動作は実施の形態A3と同じでよい。
エッジ判定ステップST310は、エッジ強調画像拡大ステップST100が出力するエッジ強調拡大画像D100を構成する画素の各々について、その画素がエッジ領域に含まれる確率を示す値を求め、その結果をエッジ判定結果D310として出力する。
エッジ判定ステップST310は、エッジ検出ステップST311、及びエッジ確率計算ステップST312を備える。
図21はエッジ検出ステップST311の処理フローを表す図であり、エッジ検出ステップST311は、微分計算ステップST311A、及び比較ステップST311Bを備える。
微分計算ステップST311Aは、水平微分計算ステップST311A1、垂直微分計算ステップST311A2、及び加算ステップST311A3を含む。
水平微分計算ステップST311A1は、実施の形態A2の水平微分計算部311A1と同様の処理をする。
垂直微分計算ステップST311A2は、実施の形態A2の垂直微分計算部311A2と同様の処理をする。
加算ステップST311A3は、実施の形態A2の加算部311A3と同様の処理をする。
微分計算ステップST311Aの動作は以上の通りであり、その処理内容は実施の形態A2の微分計算部311Aと同等である。
比較ステップST311Bは、実施の形態A2の比較部311Aと同様の処理をする。
エッジ検出ステップST311の動作は以上の通りであり、その処理内容は実施の形態A2のエッジ検出部311と同等である。
エッジ確率計算ステップST312は、エッジ確率計算部312と同様の処理をする。
エッジ判定ステップST310の動作は以上の通りであり、その処理内容は実施の形態A2のエッジ判定部310と同等である。
テキスチャ判定ステップST320は、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素の各々について、その画素がテキスチャ領域に含まれる確率を示す値を求め、その結果をテキスチャ判定結果D320として出力する。
テキスチャ判定ステップST320は、テキスチャ検出ステップST321、及びテキスチャ確率計算ステップST322を備える。
図22は、テキスチャ検出ステップST321の処理フローを表す図であり、テキスチャ検出ステップST321は、差分計算ステップST321A、比較ステップST321B、加算ステップST321C、及び検出ステップST321Dを備える。
差分計算ステップST321Aは、実施の形態A2の差分計算部321Aと同様の動作をする。
比較ステップST321Bは、実施の形態A2の比較部321Bと同様の動作をする。
加算ステップST321Cは、実施の形態A2の加算部321Cと同様の動作をする。
検出ステップST321Dは、実施の形態A2の検出部321Dと同様の動作をする。
テキスチャ検出ステップST321の動作は以上の通りであり、その処理内容は実施の形態A2のテキスチャ検出部321と同等である。
テキスチャ確率計算ステップST322は、実施の形態A2のテキスチャ確率計算部322と同様の動作をする。
テキスチャ判定ステップST320の動作は以上の通りであり、その処理内容は実施の形態A2のテキスチャ判定部320と同等である。
拡散量補正ステップST400は、実施の形態A2の拡散量補正部400と同様の処理をする。
減算ステップST303bは、実施の形態A2の減算部303bと同様の処理をする。
以上が実施の形態A4による画像処理方法による処理であり、その処理内容は実施の形態A2による画像処理装置と同等である。よって実施の形態A4による画像処理方法は実施の形態A2による画像処理装置と同じ効果を持つ。
実施の形態A2による画像処理装置に適用可能な変形例は実施の形態A4による画像処理方法にも適用可能である。
実施の形態B1.
実施の形態B1による画像処理装置は、実施の形態A1による画像処理装置と同様、図1に示す構成で実現できる。ただし、高解像度画像補正部300の構成及び動作が、実施の形態A1による画像処理装置とは異なる。
図23は実施の形態B1における高解像度画像補正部300の構成例を示す図である。
図23の高解像度画像補正部300は、拡散係数計算部301、拡散量計算部302、周期性判定部330、拡散量補正部400b、及び減算部303bを備える。
拡散係数計算部301、及び拡散量計算部302としては、図5を参照して実施の形態A1、或いはA2で説明したものと同じものを用い得る。減算部303bとしては、図12を参照して実施の形態A2で説明したものと同じものを用い得る。
周期性判定部330は、エッジ強調拡大画像D100に周期的な模様が含まれる箇所を検出する。ここで周期的な模様とは垂直方向の縞模様や水平方向の縞模様のように画素値の変化に規則的なパターンが現れるものである。
図23に示される周期性判定部330は、周期性検出部331、及び周期性確率計算部332を備える。
図24は図23の周期性検出部331の構成例を示す図である。図示の周期性検出部331は水平差分計算部331A1、垂直差分計算部331A2、比較部331B、及び加算部331Cを備える。
水平差分計算部331A1は入力画像D0を構成する画素P0の各々に対して画素値の水平方向に関する輝度変化を表す水平方向輝度変化量D331A1を計算する。画素P0(x,y)に対して計算される水平方向輝度変化量D331A1をD331A1(x,y)とすると、
Figure 2013165476
となる。上記の水平方向輝度変化量D331A1は、各画素について求められるものであり、各画素について水平方向の一方の側で隣接する画素との輝度値の差分の絶対値と、水平方向の他方の側で隣接する画素との輝度値の差分の絶対値の和を表す。
垂直差分計算部331A2は入力画像D0を構成する画素P0の各々に対して画素値の垂直方向に関する輝度変化を表す垂直方向輝度変化量D331A2を計算する。画素P0(x,y)に対して計算される垂直方向輝度変化量D331A2をD331A2(x,y)とすると、
Figure 2013165476
となる。上記の垂直方向輝度変化量D331A2は、各画素について求められるものであり、各画素について垂直方向の一方の側で隣接する画素との輝度値の差分の絶対値と、垂直方向の他方の側で隣接する画素との輝度値の差分の絶対値の和を表す。
比較部331Bは、水平方向輝度変化値D331A1と垂直方向輝度変化値D331A2を比較し、その値がある閾値Th331B以上離れているか否かを表す輝度変化量比較結果D331Bを出力する。この場合、画素P0(x,y)について得られる輝度変化量比較結果D331BをD331B(x,y)とすると、
Figure 2013165476
となる。
加算部331Cは輝度変化量比較結果D331Bを各注目画素の近傍の画素について加算乃至積算した結果を比較結果加算値D331Cとして出力する。画素P0(x,y)について得られる比較結果加算値D331CをD331C(x,y)とすると、
Figure 2013165476
となる。
周期性検出部331は、比較結果加算値D331Cを周期性検出結果D331として出力する。以上の処理を行う結果、各注目画素の近傍領域内において、水平方向輝度変化量D331A1と垂直方向輝度変化量D331A2の差が所定の閾値Th331Bよりも大きいとの判定結果D331Bが得られた画素の数D331Cが、周期性検出結果D331として求められる。
垂直方向に関して周期的な模様(例えば水平方向の縞模様)がある領域に含まれる画素に関しては、水平方向輝度変化量D331A1(式(36))は小さな値になり、垂直方向輝度変化量D331A2(式(37))は大きな値になる。逆に、水平方向に関して周期的な模様(例えば垂直方向の縞模様)がある領域に含まれる画素に関しては、水平方向輝度変化量D331A1(式(36))は大きな値になり、垂直方向輝度変化量D331A2(式(37))は小さな値になる。
よって、水平方向輝度変化量D331A1と垂直方向輝度変化量D331A2の値がある程度離れている場合、その画素は周期的な模様がある領域に含まれる可能性が高い。つまり、画素P0(x,y)が周期的な模様がある領域に含まれる場合、式(38)に示す値は1になることが多く、逆に画素P0(x,y)が周期的な模様がある領域に含まれない場合、式(38)に示す値は0になることが多い。
さらに、周期的な模様がある領域では、その領域に含まれる画素のほとんどについて上記の説明があてはまる。よって、周期的な模様がある領域では、画素P0(x,y)を含む局所的な領域について輝度変化量比較結果D331Bを加算した値D331C(式(39))は大きな値になる。逆に周期的な模様がない領域では値D331C(式(39))は小さな値になる。
すなわち、画素P0に対して周期性検出結果D331(=D331C)の値が大きいほど、画素P0は周期的な模様のある領域に含まれる可能性が高い。
周期性確率計算部332は、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100が周期性のある模様で構成される領域(以下、周期的領域と呼ぶ)に含まれる確率を示す値である周期性確率D332を求める。
周期性確率D332の求め方の一例を示す。
入力画像D0とエッジ強調拡大画像D100は同じ被写体を表す画像である。よって入力画像D0において周期的な模様で構成される領域は、エッジ強調拡大画像D100でも周期的な模様で構成される領域である。つまり、エッジ強調拡大画像D100に入力画像D0を重ねた場合に、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の近傍に存在する、入力画像D0を構成する画素P0が周期的な模様で構成される領域に含まれている場合、画素P100も周期的な模様で構成される領域(すなわち周期的領域)に含まれている可能性が高い。逆から考えれば、画素P100が周期的領域に含まれている場合、その近傍に存在する画素P0は周期的領域に含まれることが多く、周期性検出結果D331も大きな値をとっていることが多い。さらに言えば画素P100が周期的領域に含まれている場合、その近傍に存在する画素P0に対して計算された周期性検出結果D331を加算した値は大きな値になりやすいことがわかる。つまり、画素P100の近傍に存在する画素P0に対して計算された周期性検出結果D331を加算した値が大きいほど、画素P100は周期的領域に含まれる可能性が高い。
以上の議論から周期性確率D332は、エッジ強調拡大画像D100に入力画像D0を重ねた場合に、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々(補正対象画素)の近傍に存在する、入力画像D0を構成する画素P0に対して計算された周期性検出結果D331を加算した値とすればよいことがわかる。
画素P100(x,y)の近傍にある画素P0は、整数i,jを用いて
P0([x]+i,[y]+j)
と表され、これらの画素P0に対して計算された周期性検出結果D331は
D331([x]+i,[y]+j)
と表されるので、画素P100(x,y)について求められる周期性確率D332をD332(x,y)で表すと、
Figure 2013165476
となる。なお、上記の式は、画素P0([x],[y])を中心に水平方向は左にH0画素、右にH1画素、垂直方向は上にV0画素、下にV1画素までの範囲で周期性検出結果D331を加算して周期性確率D332(x,y)を求めることを意味する。また、上記の議論から明らかなように、周期性確率D332が大きな値であるほど、画素P100が周期性領域に含まれる可能性が高くなる。
周期性判定部330は、周期性確率D332を周期性判定結果D330として出力する。以上の処理を行う結果、各画素について求められた周期性検出結果D331を、各注目画素の近傍領域の全体にわたり積算した結果が、周期性確率D332としても求められ、周期性判定結果D330として出力される。
拡散量補正部400bは、実施の形態A2の拡散量補正部400と同様のものであるが、差分拡散量D302と、周期性判定結果D330とに基づいて補正拡散量D400を求める。
拡散量補正部400bは、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々について、補正係数F330を求める。以下、画素P100(x,y)に対して計算される補正係数F330を補正係数F330(x,y)で表す。補正係数F330(x,y)は周期性判定結果D330(x,y)の値に応じて求められる。例えば、補正係数F330(x,y)は周期性判定結果D330(x,y)の値に対して単調に減少するよう求められる。
拡散量補正部400bは、また、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々について、差分拡散量D302を補正係数F330の値に応じて補正した差分拡散量(補正拡散量)D400を求める。この補正は、例えば、補正係数F330を差分拡散量D302に乗じることで行われる。画素P100(x,y)に対して計算される補正拡散量D400をD400(x,y)とすると、
Figure 2013165476
と表される。
減算部303bは、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100(x,y)の画素値D100(x,y)から、画素P100(x,y)に対して計算した補正拡散量D400(x,y)を引いた値を各画素の画素値とする画像を差分補正画像D303として出力する。差分補正画像D303を構成する画素のうち、座標(x,y)に位置するものをP303(x,y)、画素P303(x,y)の画素値をD303(x,y)とすると、
D303(x,y)=D100(x,y)−D400(x,y)
となる。
高解像度画像補正部300は、差分補正画像D303を出力画像D300として出力する。
以下、本実施の形態による画像処理装置の効果について述べる。
実施の形態A1に関して述べたように、エッジ強調拡大画像D100から差分拡散量D302を引くことで、テキスチャ領域における解像感を高めることが可能である。しかし、入力画像D0あるいはエッジ強調拡大画像D100に周期的な模様ある場合、画質が悪化することがある。
例えば、差分データD200を少なくとも部分的に打ち消すようにエッジ強調拡大画像D100を補正した結果、周期的な模様がある領域の一部に、もともとある周期的な模様と異なる性質の模様が現れると、視覚的には輝度の変化が不自然に感じられ、画質が悪化することがある。
そこで本実施の形態による画像処理装置では、周期性判定部330において、エッジ強調拡大画像D100に周期的な模様が含まれる可能性の高さを表す値である周期性判定結果D330を求め、式(41)に示すように差分拡散量D302の値を補正することで、エッジ強調拡大画像D100において、周期的な模様が含まれる可能性の高い領域では補正拡散量D400の大きさが小さな値になるよう(あるいは補正拡散量D400の大きさが抑制されるよう)にした。
よって、実施の形態B1による画像処理装置では、実施の形態A1と同様に、テキスチャ領域において、様々な画素値をもった画素が作られるため、テキスチャ領域においても解像感が高まるのみならず、入力画像D0に周期的な模様が含まれていても、出力画像D300の画質が悪化することがない。
本実施の形態による画像処理装置も、実施の形態A1による画像処理装置と同様、画像表示装置の一部として用いることが出来る。例えば図10に示される画像表示装置における入力画像処理部U1の内部に、実施の形態A1の画像処理装置の代わりに、本実施の形態による画像処理装置を備えることとしても良い。
本実施の形態による画像処理装置も、その主旨を逸脱しない範囲で様々な変形例を考えることが出来る。まず、実施の形態A1及びA2について説明したのと同様の変形を加えることができる。
また、図23の周期性検出部331から出力される周期性検出結果D331や図24の比較部331Bから出力される輝度変化量比較結果D331Bに対して孤立点除去処理を行って、周期性のある箇所の検出精度を高めることが出来る。孤立点除去処理としては例えばメディアンフィルタや、収縮・膨張処理を組み合わせたモルフォロジー演算などを用いることが出来る。
また、孤立点除去処理を周期性検出結果D331に対して行うのではなく、周期性確率D332に対して行っても上記と同様の効果が得られる。
また、周期性のある箇所の検出方法は上記の例に留まらず、式(36)や式(37)に示した変化量以外の画素値の差分を用いてもよい。例えば水平方向輝度変化量D331A1として水平方向に関する画素値の二次微分の絶対値を計算し、垂直方向輝度変化量D331A2として垂直方向に関する画素値の二次微分の絶対値を計算してもよい。また、画素値の差分を計算する方向は水平方向、垂直方向に限られず、少なくとも異なる2種類の方向について計算すればよい。この場合、例えば、少なくとも異なる2種類の方向について計算した差分(あるいは差分の絶対値)の最大値と最小値の差がある閾値以上の値であれば周期的な模様があると判断することが出来る。さらに、周期的な模様のある領域を検出できる処理であれば、上記以外の既知の方法を用いてもよい。例えば、ガボールフィルターを用いて、周期的な模様が含まれるかを判断してもよい。他にも、入力画像D1あるいはエッジ強調拡大画像D100をいくつかの領域に分割し、その領域ごとにフーリエ変換等を用いて周波数解析をし、特定の周波数の信号が多く含まれている場合、周期的な模様があると判断してもよい。
また、補正係数F330による差分拡散量D302の補正も上記の例に限られず、周期的な模様のある領域で、差分拡散量D302の値を小さな値に補正できるものならよい。
よって補正係数F330は、周期性判定結果D330に対し、単調に減少するものでなくてもよく、例えば周期性判定結果D330がある閾値より大きな値をとる範囲の少なくとも一部の区間において、1未満の値(あるいは差分拡散量D302の大きさを小さく補正できる値)になればよい。
また、差分拡散量D302を補正するための演算は、補正係数F330を用いた乗算に限定されない。例えば、周期性判定結果D330の値が大きくなるほど大きくなる補正値を差分拡散量D302から引いた値を、補正拡散量D400としてもよいし、あるいは、周期性判定結果D330がある閾値より大きな値をとる範囲の少なくとも一部の区間において、差分拡散量D302の大きさより補正拡散量D400の大きさが小さくなる処理をしてもよい。
このように差分拡散量D302に対する周期性判定結果D330による補正は、周期的な模様のある領域で、補正拡散量D400の大きさを抑制(あるいは小さく)できるものであればよい。
なお、補正係数F330で補正拡散量D400の値を変化させる処理は、入力画像D0、従ってエッジ強調拡大画像D100に周期的な模様が含まれる箇所を周期性検出部331で検出し、入力画像D0をエッジ強調拡大画像D100に重ねた場合に、周期性検出部331で周期的な模様を含むと判定された箇所の近傍となる領域では、差分拡散量D400の値が大きくならないよう抑制する処理ともいえる。
また、補正係数F330で補正拡散量D400の値を変化させる処理は、周期性判定部330でエッジ強調拡大画像D200に周期的な模様が含まれる箇所を検出し、周期的な模様が含まれると判定された箇所では、差分拡散量D400の値が大きくならないよう抑制する処理ともいえる。
実施の形態B2.
実施の形態B2による画像処理装置は、実施の形態A1による画像処理装置と同様、図1に示す構成で実現できる。ただし、高解像度画像補正部300の構成及び動作が、実施の形態A1による画像処理装置とは異なる。実施の形態B2による画像処理装置も、実施の形態A1による画像処理装置と同様、画像表示装置の一部として用いることが出来る。
図25は実施の形態B2による高解像度画像補正部300の構成例を示す図である。
図25の高解像度画像補正部300は、拡散係数計算部301、拡散量計算部302、エッジ判定部310、テキスチャ判定部320、周期性判定部330、拡散量補正部400c、及び減算部303bを備える。
拡散係数計算部301、及び拡散量計算部302としては、実施の形態A1、A2、或いはB1で説明したものと同じものを用い得る。減算部303bとしては、実施の形態A2、或いはB1で説明したものと同じものを用い得る。
周期性判定部330としては、実施の形態B1で説明したものと同じものを用い得る。
エッジ判定部310、及びテキスチャ判定部320としては、実施の形態A2で説明したものと同じものを用い得る。
拡散量補正部400cは、実施の形態B1の拡散量保衛部400bと同様のものであるが、差分拡散量D302及び周期性判定結果D330のほか、エッジ判定結果D310及びテキスチャ判定結果D320にも基づいて補正拡散量D400を求める。即ち、拡散量補正部400cは、実施の形態B1で説明した、周期性判定結果D330によって変化する補正係数F330に加え、エッジ判定結果D310によって変化する補正係数F310、テキスチャ判定結果D320によって変化する補正係数F320によっても差分拡散量D320の値を補正する。
補正係数F310及びF320は、実施の形態A2と同様に求められる。補正係数F330は、実施の形態B1と同様に求められる。
拡散量補正部400cは、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々について、差分拡散量D302を補正係数F310、F320、F330の値に応じて補正した差分拡散量D400を求める。この補正は、例えば、補正係数F310、F320、F330を差分拡散量D302に乗じることで行われる。画素P100(x,y)に対して計算される差分拡散量D400をD400(x,y)とすると、
D400(x,y)
=F310(x,y)×F320(x,y)×F330(x,y)×D302(x,y)
と表される。
減算部303bは、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100(x,y)の画素値D100(x,y)から、画素P100(x,y)に対して計算した補正拡散量D400(x,y)を引いた値を各画素の画素値とする画像を差分補正画像D303として出力する。すなわち、差分補正画像D303の画素値D303(x,y)は
D303(x,y)=D100(x,y)−D400(x,y)
となる。
高解像度画像補正部300は、差分補正画像D303を出力画像D300として出力する。
本実施の形態による拡散量補正部400cは、補正係数F330に加え、補正係数F310、F320によっても、差分拡散量D302を補正する程度が変化する点で、実施の形態B1と異なる。
特に、補正係数F310に応じて差分拡散量D400を変化させることで、画素P100がエッジ領域に含まれている確率が高い場合、差分データD200の拡散を抑制することとしている。このようにすることで、エッジ強調画像拡大部100でのエッジ強調の効果を最大限残しつつ、テキスチャ領域での解像感向上を図ることが出来る。
また、補正係数F320に応じて差分拡散量D400を変化させることで、画素P100がテキスチャ領域に含まれている確率が高い場合、差分データD200の拡散を行う(妨げない)こととしている。このようにすることでも、エッジ領域に代表されるテキスチャ領域以外の箇所で差分データD200の拡散を抑制することが可能なため、エッジ強調画像拡大部100でのエッジ強調の効果を残しつつ、テキスチャ領域での解像感向上を図ることが出来る。
よって本実施の形態の画像処理装置では、エッジ強調画像拡大部100でのエッジ強調の効果を残しつつ、テキスチャ領域での解像感向上を図ることが出来る。
なお、補正係数F310、F320の少なくとも一つを用いれば、エッジ強調画像拡大部100でのエッジ強調の効果を残しつつ、テキスチャ領域での解像感向上を図ることが出来る。
本実施の形態による画像処理装置も、その主旨を逸脱しない範囲で様々な変形例を考えることが出来る。特に、実施の形態A1、A2及びB1について説明したのと同様の変形を加えることができる。
実施の形態B3.
実施の形態B1では、本発明をハードウエアにより実現するものとして説明したが、実施の形態B1による画像処理と同じ処理をソフトウエアにより実現することも可能である。実施の形態B3による画像処理方法も実施の形態A3による画像処理方法と同様、図15の画像処理装置で実施可能であり、画像表示装置の一部として使用できる。
実施の形態B3による画像処理方法は、実施の形態A3による画像処理方法と同様、図16に示すフローで実現できる。ただし、高解像度画像補正ステップST300よる処理の内容が、実施の形態A3による画像処理方法とは異なる。
図26は、実施の形態B3による高解像度画像補正ステップST300の処理フローを表す図であり、図26に示される高解像度画像補正ステップST300は、拡散係数計算ステップST301、拡散量計算ステップST302、周期性判定ステップST330、拡散量補正ステップST400b、及び減算ステップST303bを備える。
拡散係数計算ステップST301、及び拡散量計算ステップST302の動作は実施の形態A3と同じでよい。
周期性判定ステップST330は、周期性検出ステップST331、及び周期性確率計算ステップST332を備える。
図27は図26の周期性検出ステップST331の処理フローを表す図であり、周期性検出ステップST331は、水平方向輝度変化量計算ステップST331A1、垂直方向輝度変化量計算ステップST331A2、比較ステップST331B、及び加算ステップST331Cを備える。
水平方向輝度変化量計算ステップST331A1は、実施の形態B1の水平方向輝度変化量計算部331A1と同様の処理をする。
垂直方向輝度変化量計算ステップST331A2は、実施の形態B1の垂直方向輝度変化量計算部331A2と同様の処理をする。
比較ステップST331Bは、実施の形態B1の比較部331Bと同様の処理をする。
加算ステップST331Cは、実施の形態B1の加算部331Cと同様の処理をする。
周期性検出ステップST331の動作は以上の通りであり、その処理内容は実施の形態B1の周期性検出部331と同等である。
図26の周期性確率計算ステップST332は、実施の形態B1の周期性確率計算部332と同様の処理をする。
周期性判定ステップST330の動作は以上の通りであり、その処理内容は実施の形態B1の周期性判定部330と同等である。
拡散量補正ステップST400bで行う処理は、実施の形態B1に記載した拡散量補正部400bで行う処理と同等である。
減算ステップST303bで行う処理は、実施の形態B1に記載した減算部303bで行う処理と同じである。
以上が実施の形態B3による画像処理方法による処理であり、その内容は実施の形態B1による画像処理装置と同等である。よって実施の形態B3による画像処理方法は実施の形態B1による画像処理装置と同じ効果を持つ。
実施の形態B1による画像処理装置に適用可能な変形例は実施の形態B3による画像処理方法にも適用可能である。
実施の形態B4.
実施の形態B2では、本発明をハードウエアにより実現するものとして説明したが、実施の形態B2による画像処理装置と同じ処理をソフトウエアにより実現することも可能である。実施の形態B4による画像処理方法も実施の形態B3による画像処理方法と同様、図15の画像処理装置で実施可能であり、画像表示装置の一部として使用できる。
実施の形態B4による画像処理方法は、実施の形態B3による画像処理方法と同様、図16に示すフローで実現できる。ただし、高解像度画像補正ステップST300による処理の内容が、実施の形態B3による画像処理方法とは異なる。
図28は、実施の形態B4による高解像度画像補正ステップST300の処理フローを表す図であり、図28に示される高解像度画像補正ステップST300は、拡散係数計算ステップST301、拡散量計算ステップST302、エッジ判定ステップST310、テキスチャ判定ステップST320、周期性判定ステップST330、拡散量補正ステップST400c、及び減算ステップST303bを備える。
拡散係数計算ステップST301、拡散量計算ステップST302、及び周期性判定ステップST330の動作は実施の形態B3と同じでよい。
エッジ判定ステップST310、及びテキスチャ判定ステップST320の動作は実施の形態A4と同じでよい。
拡散量補正ステップST400cは、実施の形態B2の拡散量補正部400cと同様の処理をする。
減算ステップST303bは、実施の形態B2の減算部303bと同様の処理をする。
以上が実施の形態B4による画像処理方法による処理であり、その処理内容は実施の形態B2による画像処理装置と同等である。よって実施の形態B4による画像処理方法は実施の形態B2による画像処理装置と同じ効果を持つ。
実施の形態B2による画像処理装置に適用可能な変形例は実施の形態B4による画像処理方法にも適用可能である。
実施の形態C1.
実施の形態C1による画像処理装置は、実施の形態A1による画像処理装置と同様、図1に示す構成で実現できる。ただし、高解像度画像補正部300の構成及び動作が、実施の形態A1による画像処理装置とは異なる。
図29は実施の形態C1における高解像度画像補正部300の構成例を示す図である。
図29の高解像度画像補正部300は、拡散係数計算部301、拡散量計算部302、輝度情報生成部340、拡散量補正部400d、及び減算部303bを備える。
拡散係数計算部301、及び拡散量計算部302としては、実施の形態A1、A2、B1、或いはB2で説明したものと同じものを用い得る。減算部303bとしては、実施の形態A2、B1、或いはB2で説明したものと同じものを用い得る。
輝度情報生成部340は、エッジ強調拡大画像D100中の、各画素について、当該画素が小さな画素値を持った画素が多く集まる領域内に位置するものであるかどうかを示す輝度情報D340を生成する。
輝度情報生成部340は、例えば、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々について、その画素を含む所定の領域、例えば当該画素の近傍領域内にある画素P100の画素値D100の平均値AVE100を計算し、輝度情報D340として出力する。なお、平均値は単純平均であってもよいし、重み付け平均であってもよい。以下、画素P100(x,y)に対して計算される輝度情報D340をD340(x,y)で表す。
拡散量補正部400dは、実施の形態A2の拡散量補正部400と同様のものであるが、差分拡散量D302と輝度情報D340に基づいて補正拡散量D400を求める。
拡散量補正部400dは、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々について、補正係数F340を求める。以下、画素P100(x,y)に対して計算される補正係数F340を補正係数F340(x,y)で表す。補正係数F340(x,y)は輝度情報D340(x,y)の値に応じて求められる。例えば、図30(a)に示すように、補正係数F340(x,y)は輝度情報D340(x,y)の値の減少に対して単調に減少するよう求められる。
拡散量補正部400dは、また、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々について、差分拡散量D302を補正係数F340の値に応じて補正した差分拡散量(補正拡散量)D400を求める。この補正は、例えば、補正係数F340を差分拡散量D302に乗じることで行われる。画素P100(x,y)に対して計算される補正拡散量D400をD400(x,y)とすると、
Figure 2013165476
と表される。
減算部303bは、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100(x,y)の画素値D100(x,y)から、画素P100(x,y)に対して計算した補正拡散量D400(x,y)を引いた値を各画素の画素値とする画像を差分補正画像D303として出力する。差分補正画像D303を構成する画素のうち、座標(x,y)に位置するものをP303(x,y)、画素P303(x,y)の画素値をD303(x,y)とすると、
D303(x,y)=D100(x,y)−D400(x,y)
となる
高解像度画像補正部300は、差分補正画像D303を出力画像D300として出力する。
以下、本実施の形態による画像処理装置の効果について述べる。
実施の形態A1に関して述べたように、エッジ強調拡大画像D100から差分拡散量D302を引くことで、テキスチャ領域における解像感を高めることが可能である。しかし、入力画像D0あるいはエッジ強調拡大画像D100に小さい画素値を持った画素が集まる領域(以下、低輝度領域と呼ぶこともある)があった場合、画質が悪化することがある。
低輝度領域に細かい画素値(あるいは輝度)の変化が現れると、S/Nが悪化あるいはノイズが増加したように感じられ、画質が悪化したように感じることがある。
そこで本実施の形態による画像処理装置では、輝度情報生成部340において、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々について、その画素を含む所定の領域、例えば当該画素の近傍領域内にある画素P100が持つ画素値D100の平均値AVE100を表す輝度情報D340を求め、式(42)に示すように輝度情報D340の値に応じて差分拡散量D302の値を補正することで、低輝度領域において補正拡散量D400の大きさが小さくなるよう(あるいは補正拡散量D400の大きさが抑制されるよう)にした。
よって本実施の形態による画像処理装置では、低輝度領域において出力画像D300の画質が悪化することがない。
なお、低輝度領域において、差分拡散量D302の値を補正するために用いる輝度情報D340あるいは補正係数F340は上記の例に限定されない。
また、補正係数F340による差分拡散量D302の補正も上記の例に留まらず、低輝度領域で、差分拡散量D302の値を小さな値に補正できるものであればよい。
よって補正係数F340は、輝度情報D340に対し、連続的に変化するものでなくてもよく、例えば図30(b)に示すように、輝度情報D340がある閾値(低輝度領域検出用閾値)Th340Loより小さな値をとる少なくとも一部の区間において、1未満の値(あるいは差分拡散量D302の大きさを小さく補正できる値)になるものであればよい。
また、差分拡散量D302を補正するための演算は、補正係数F340を用いた乗算に限定されず、輝度情報D340がある閾値(低輝度領域検出用閾値)Th340Loより小さな値をとる少なくとも一部の区間において、差分拡散量D302の大きさより補正拡散量D400の大きさが小さくなる処理であればよい。
また、輝度情報D340も上記の例に留まらず、低輝度領域を検出できるものであればよい。
例えば、画素値の平均値AVE100自体ではなく、画素値の最大階調値、即ち階調範囲の最大値から上記平均値AVE100を減算した値を輝度情報D340とし、補正係数F340を輝度情報D340の増加とともに減少するものとしても良い。
また、輝度情報生成部340で、画素P100(x,y)を含む所定の領域、例えば当該画素の近傍領域内で画素値が所定の閾値(低輝度画素検出用閾値)Th100Loより小さな値となる画素の数をカウントしたカウント値D340Lo(x,y)を輝度情報D340としてもよい。このためには、例えば、図31に示すように、輝度情報生成部340として、低輝度画素検出部3401と、低輝度画素計数部3402とを有するものを用い、低輝度画素検出部3401で画素値D100が閾値Th100Loよりも小さい画素を検出し、検出結果(検出された画素)D3401を低輝度画素計数部3402でカウントし、カウント値D340Loを輝度情報D340として出力すれば良い。
この場合、差分拡散量D302を補正するための演算は、輝度情報D340がある閾値(輝度情報閾値)Tn340Loより大きな値をとる少なくとも一部の区間において、差分拡散量D302の大きさより補正拡散量D400の大きさが小さくなる処理であればよい。
そのため、例えば、図30(c)に示すように、上記閾値(輝度情報閾値)Tn340Loよりも大きな範囲において、輝度情報D340の増加とともに、減少する補正係数F340を生成し、該補正係数F340を差分拡散量D302に乗算して補正拡散量D400を求めることとすれば良い。
また、画素数の違いを除けば入力画像D0とエッジ強調拡大画像D100は同じ画像であるので、輝度情報D340を入力画像D0から求めてもよい。
例えば、画素P100の各々について、画素P100を含む所定の領域内に存在する対応点Tと同じ位置にある画素P0の画素値の局所的な平均値AVE0を計算し、輝度情報D340としてもよい。
また、カウント値D340Lo(x,y)として、画素P100(x,y)を含む所定の領域、例えば当該画素の近傍領域内に存在する対応点Tと同じ位置にある画素P0のうち、その画素値が所定の閾値(低輝度画素検出用閾値)Th0Lo(図31に括弧書きで示す)より小さな値となる画素数をカウントした値を用いてもよい。
なお、上述の処理は、輝度情報生成部340でエッジ強調拡大画像D100あるいは入力画像D0に局所的に画素値(あるいは輝度値)の小さい画素が多く集まる領域を検出し、該当領域では、補正拡散量D400の値が大きくならないよう抑制する、あるいは差分データD200を打ち消す補正を抑制する処理ともいえる。
また、上記の説明では輝度情報D340を用いて低輝度領域での画質悪化を抑制する処理について述べたが、輝度情報D340を用いて画質の悪化を抑制できるのは低輝度領域に限定されない。
以下の説明では、入力画像D0に字幕などの文字情報が付加されている場合を考える。これらの文字情報に対して細かい画素値の変化を加えると文字の形が崩れ、文字情報の視認性あるいは可読性が低下することがある。
以下、画素P100(x,y)を含む所定の領域で画素値が所定の閾値(高輝度画素検出用閾値)Th100Hiより大きな値となる画素の数をカウントしたカウント値D340Hi(x,y)について述べる。一般的に字幕などの文字情報は視認性を高めるために輝度値の高い画素(あるいは大きな画素値を持った画素)を用いて表示する。よって文字情報が付加されている領域ではカウント値D340Hi(x,y)はその他の領域に比べ大きな値となる。
つまり、カウント値D340Hi(x,y)を輝度情報D340の一部として用い、カウント値D340Hi(x,y)が所定の閾値(高輝度画素数検出用閾値)Tn340Hiより大きな値をとる少なくとも一部の区間において、差分拡散量D302の大きさより補正拡散量D400の大きさが小さくなるよう補正すれば、文字情報の視認性低下を抑制することが出来る。
このような処理のためには、例えば図32に示すように、輝度情報生成部340として、高輝度画素検出部3403と、高輝度画素計数部3404とを有するものを用い、高輝度画素検出部3403でエッジ強調拡大画像の画素値D100が閾値Th100Hiよりも大きい画素を検出し、検出結果(検出された画素)を高輝度画素計数部3404でカウントし、カウント値D340Hiを輝度情報D340として出力すれば良い。
なお、カウント値D340Hi(x,y)として用いることが出来るのは上記の例に限定されず、大きな画素値を持った画素が多く現れる領域を検出できるものであればよい。
例えばカウント値D340Hi(x,y)を入力画像D0から求めてもよく、画素P100(x,y)を含む所定の領域、例えば当該画素の近傍領域内に存在する対応点Tと同じ位置にある画素P0のうち、その画素値が所定の閾値(高輝度画素数検出用閾値)Th0Hi(図32に括弧書きで示す)より大きな値となる画素数をカウントした値をカウント値D340Hi(x,y)としてもよい。
他にも平均値AVE100や平均値AVE0を輝度情報D340として用いて文字情報の視認性が低下しないようにすることも出来る。先に述べたように、文字情報は大きな画素値を持った画素を用いて表示するので、文字情報が表示されている部分では、平均値AVE100や平均値AVE0の値はある程度大きな値となる。よってこれらの値を輝度情報D340として用いる場合、輝度情報D340が所定の閾値(高輝度領域検出用閾値)Th340Hiより大きな値となる少なくとも一部の区間において、差分拡散量D302の大きさより補正拡散量D400の大きさが小さくなるよう補正すればよい。
そのためには、例えば、図30(d)に示すように、輝度情報D340が上記の所定の閾値(高輝度領域検出用閾値)Th340Hiよりも大きい領域で、輝度情報D340の増加に対して補正係数F340が減少する関係を持たせれば良い。
なお、低輝度領域での画質の悪化と文字情報の視認性低下の両方を防止することも可能である。例えば輝度情報D340として平均値AVE100や平均値AVE0を用いる場合、輝度情報D340がある閾値(低輝度領域検出用閾値)Th340Loより小さな値となる少なくとも一部の区間および別の閾値(高輝度領域検出用閾値)Th340Hi(>Th340Lo)より大きな値となる少なくとも一部の区間において、差分拡散量D302の大きさより補正拡散量D400の大きさが小さくなるよう処理すればよい。このためには、例えば図30(e)に示すように、補正係数F340を、例えば輝度情報D340の値が低輝度領域検出用閾値Th340Loより小さい範囲で、輝度情報D340の減少とともに減少させ、輝度情報D340の値が高輝度領域検出用閾値Th340Hiより大きい範囲で、輝度情報D340の増加とともに減少させれば良い。
代わりに、輝度情報D340としてカウント値D340Lo(x,y)とカウント値D340Hi(x,y)を用い、カウント値D340Lo(x,y)がある閾値(低輝度画素数検出用閾値)Tn340Loより大きな値となる少なくとも一部の区間およびカウント値D340Hi(x,y)が別の閾値(高輝度画素数検出用閾値)Tn340Hiより大きな値となる少なくとも一部の区間において、差分拡散量D302の大きさより補正拡散量D400の大きさが小さくなるよう処理すればよい。
このためには、例えば、図33に示すように、輝度情報生成部340として、図31と同様の低輝度画素検出部3401及び低輝度画素計数部3402、並びに図32と同様の高輝度画素検出部3403及び高輝度画素計数部3404のほかに、第1パラメータ生成部3405、第2パラメータ生成部3406、及び合成部3407を有するものを用い、第1パラメータ生成部3405が、カウント値D340Loが低輝度画素数検出用閾値Tn340Lo以下では1で、カウント値D340Loが低輝度画素数検出用閾値Tn340Loより大きい範囲で、カウント値D340Loの増加とともに減少する第1パラメータD3405を生成し、第2パラメータ生成部3406が、カウント値D340Hiが高輝度画素数検出用閾値Tn340Hi以下の範囲では1で、カウント値D340Hiが高輝度画素数検出用閾値Tn340Hiより大きい範囲で、カウント値D340Hiの増加とともに減少する第2パラメータD3406を生成し、合成部3407が、第1パラメータD3405と第2パラメータD3406のうちのより小さな値のものを選択する処理、又は第1パラメータD3405と第2パラメータD3406を乗算する処理により補正係数F340を求めることとすれば良い。
なお、上述の処理は、輝度情報生成部340でエッジ強調拡大画像D100あるいは入力画像D0に局所的に画素値(あるいは輝度値)の大きい画素が多く集まる領域を検出し、該当領域では、補正拡散量D400の値が大きくならないよう抑制する、あるいは差分データD200を打ち消す補正を抑制する処理ともいえる。
以上のように、実施の形態C1の画像処理装置では、実施の形態A1と同様に、テキスチャ領域において、様々な画素値をもった画素が作られるため、テキスチャ領域においても解像感が高まるのみならず、局所的に輝度の低い領域でS/Nが悪化したり、文字情報が付加されていた場合に、文字の視認性が下がることがない。
本実施の形態による画像処理装置も、実施の形態A1による画像処理装置と同様、画像表示装置の一部として用いることが出来る。例えば図10に示される画像表示措置における入力画像処理部U1の内部に、実施の形態A1の画像処理装置の代わりに、本実施の形態による画像処理装置を備えることとしても良い。
本実施の形態による画像処理装置も、その主旨を逸脱しない範囲で様々な変形例を考えることが出来る。
特に、実施の形態A1、A2、B1、及びB2について説明したのと同様の変形を加えることができる。
実施の形態C2.
実施の形態C2による画像処理装置は、実施の形態C1による画像処理装置と同様、図1に示す構成で実現できる。ただし、高解像度画像補正部300の構成及び動作が、実施の形態C1による画像処理装置とは異なる。実施の形態C2による画像処理装置も、実施の形態C1による画像処理装置と同様、画像表示装置の一部として用いることが出来る。
図34は実施の形態C2による高解像度画像補正部300の構成例を示す図である。
図34の高解像度画像補正部300は、拡散係数計算部301、拡散量計算部302、エッジ判定部310、テキスチャ判定部320、輝度情報生成部340、拡散量補正部400e、及び減算部303bを備える。
拡散係数計算部301、及び拡散量計算部302としては、実施の形態A1、A2、B1、B2、或いはC1で説明したものと同じものを用い得る。減算部303bとしては、実施の形態A2、B1、B2、或いはC1で説明したものと同じものを用い得る。輝度情報生成部340としては、実施の形態C1で説明したものと同じものを用い得る。
エッジ判定部310、及びテキスチャ判定部320としては、実施の形態A2、或いはB2で説明したものと同じものを用い得る。
拡散量補正部400eは、実施の形態C1の拡散量補正部400dと同様のものであるが、差分拡散量D302及び輝度情報D340のほか、エッジ判定結果D310及びテキスチャ判定結果D320にも基づいて補正拡散量D400を求める。即ち、拡散量補正部400eは、実施の形態C1で説明した、輝度情報D340によって変化する補正係数F340に加え、エッジ判定結果D310によって変化する補正係数F310、テキスチャ判定結果D320によって変化する補正係数F320によっても差分拡散量D302の値を補正する。
補正係数F310及びF320は、実施の形態A2と同様に求められる。補正係数F340は、実施の形態C1と同様に求められる。
拡散量補正部400eは、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100の各々について、差分拡散量D302を補正係数F310、F320、F340の値に応じて補正した補正拡散量D400を求める。この補正は、例えば、補正係数F310、F320、F340を差分拡散量302に乗じることで行われる。画素P100(x,y)に対して計算される補正拡散量D400をD400(x,y)とすると、
D400(x,y)
=F310(x,y)×F320(x,y)×F340×D302(x,y)
と表される。
減算部303bは、エッジ強調拡大画像D100を構成する画素P100(x,y)の画素値D100(x,y)から、画素P100(x,y)に対して計算した補正拡散量D400(x,y)を引いた値を各画素の画素値とする画像を差分補正画像D303として出力する。すなわち、差分補正画像D303の画素値D303(x,y)は
D303(x,y)=D100(x,y)−D400(x,y)
となる。
高解像度画像補正部300は、差分補正画像D303を出力画像D300として出力する。
本実施の形態による拡散量補正部400eは、補正係数F340に加え、補正係数F310、F320によっても、差分拡散量D302を補正する程度が変化する点で、実施の形態C1と異なる。
特に、補正係数F310に応じて補正拡散量D400を変化させることで、画素P100がエッジ領域に含まれている確率が高い場合、差分データD200の拡散を抑制することとしている。このようにすることで、エッジ強調画像拡大部100でのエッジ強調の効果を最大限残しつつ、テキスチャ領域での解像感向上を図ることが出来る。
また、補正係数F320に応じて補正拡散量D400を変化させることで、画素P100がテキスチャ領域に含まれている確率が高い場合、差分データD200の拡散を行う(妨げない)こととしている。このようにすることでも、エッジ領域に代表されるテキスチャ領域以外の箇所で差分データD200の拡散を抑制することが可能なため、エッジ強調画像拡大部100でのエッジ強調の効果を残しつつ、テキスチャ領域での解像感向上を図ることが出来る。
よって本実施の形態の画像処理装置では、エッジ強調画像拡大部100でのエッジ強調の効果を残しつつ、テキスチャ領域での解像感向上を図ることが出来る。
なお、補正係数F310、F320の少なくとも一つを用いれば、エッジ強調画像拡大部100でのエッジ強調の効果を残しつつ、テキスチャ領域での解像感向上を図ることが出来る。
本実施の形態による画像処理装置も、その主旨を逸脱しない範囲で様々な変形例を考えることが出来る。特に、実施の形態A1、A2、B1、B2及びC1に関して説明したのと同様の変形を加えることができる。
実施の形態C3.
実施の形態C1では、本発明をハードウエアにより実現するものとして説明したが、実施の形態C1による画像処理と同じ処理をソフトウエアにより実現することも可能である。実施の形態C3による画像処理方法も実施の形態A3による画像処理方法と同様、図15の画像処理装置で実施可能であり、画像表示装置の一部として使用できる。
実施の形態C3による画像処理方法は、実施の形態A3による画像処理方法と同様、図16に示すフローで実現できる。ただし、高解像度画像補正ステップST300よる処理の内容が、実施の形態A3による画像処理方法とは異なる。
図35は、実施の形態C3による高解像度画像補正ステップST300の処理フローを表す図であり、図35に示される高解像度画像補正ステップST300は、拡散係数計算ステップST301、拡散量計算ステップST302、輝度情報生成ステップST340、拡散量補正ステップST400d、及び減算ステップST303bを備える。
拡散係数計算ステップST301、及び拡散量計算ステップST302の動作は実施の形態A3と同じでよい。
輝度情報生成ステップST340で行う処理は、実施の形態C1に記載した輝度情報生成部340で行う処理と同じである。
拡散量補正ステップST400dで行う処理は、実施の形態C1に記載した拡散量補正部400dで行う処理と同等である。
減算ステップST303bで行う処理は、実施の形態C1に記載した減算部303bで行う処理と同じである。
以上が実施の形態C3による画像処理方法による処理であり、その内容は実施の形態C1による画像処理装置と同等である。よって実施の形態C3による画像処理方法は実施の形態C1による画像処理装置と同じ効果を持つ。
実施の形態C1による画像処理装置に適用可能な変形例は実施の形態C3による画像処理方法にも適用可能である。
実施の形態C4.
実施の形態C2では、本発明をハードウエアにより実現するものとして説明したが、実施の形態C2による画像処理装置と同じ処理をソフトウエアにより実現することも可能である。実施の形態C4による画像処理方法も実施の形態C3による画像処理方法と同様、図15の画像処理装置で実施可能であり、画像表示装置の一部として使用できる。
実施の形態C4による画像処理方法は、実施の形態C3による画像処理方法と同様、図16に示すフローで実現できる。ただし、高解像度画像補正ステップST300による処理の内容が、実施の形態C3による画像処理方法とは異なる。
図36は、実施の形態C4による高解像度画像補正ステップST300の処理フローを表す図であり、図36に示される高解像度画像補正ステップST300は、拡散係数計算ステップST301、拡散量計算ステップST302、エッジ判定ステップST310、テキスチャ判定ステップST320、輝度情報生成ステップST340、拡散量補正ステップST400e、及び減算ステップST303bを備える。
拡散係数計算ステップST301、拡散量計算ステップST302、及び輝度情報生成ステップST340の動作は実施の形態C3と同じでよい。
エッジ判定ステップST310、及びテキスチャ判定ステップST320の動作は実施の形態A4と同じでよい。
拡散量補正ステップST400eは、実施の形態C2の拡散量補正部400eと同様の処理をする。
減算ステップST303bは、実施の形態C2の減算部303bと同様の処理をする。
以上が実施の形態C4による画像処理方法による処理であり、その処理内容は実施の形態C2による画像処理装置と同等である。よって実施の形態C4による画像処理方法は実施の形態C2による画像処理装置と同じ効果を持つ。
実施の形態C2による画像処理装置に適用可能な変形例は実施の形態C4による画像処理方法にも適用可能である。
実施の形態A3、A4、B3、B4、C3及びC4で説明した本発明の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム、並びに該プログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体も、本発明の一部を成す。
D0 入力画像、 100 エッジ強調画像拡大部、 D100 エッジ強調拡大画像、 200 差分計算部、 D200 差分データ、 300 高解像度画像補正部、
D300 出力画像。

Claims (17)

  1. 第1の解像度の入力画像を、前記入力画像に含まれるエッジが強調された第2の解像度の高解像度画像に変換するエッジ強調画像拡大部と、
    前記高解像度画像と前記入力画像の差分を求める差分計算部と、
    前記差分を、前記高解像度画像を構成する各画素へ拡散し、前記高解像度画像を補正した補正画像を生成する高解像度画像補正部を備え、
    前記補正画像を出力画像とすることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記高解像度画像補正部は、
    前記入力画像において、局所的に画素値の変化が多い領域をテキスチャ領域として検出するテキスチャ検出部を備え、
    前記入力画像と前記高解像度画像を重ねた場合に、前記テキスチャ領域として検出された領域の近傍以外では、前記差分を少なくとも部分的に打ち消す補正を抑制することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記差分計算部は、
    前記入力画像を前記高解像度画像上に重ねた場合に、前記入力画像を構成する各画素が重なる位置を対応点とする対応点設定部と、
    前記対応点に前記入力画像を構成する各画素と同じ大きさの画素があるとした場合の画素値を、前記高解像度画像の画素値から対応点の画素値として求める対応点画素値計算部と、
    前記入力画像の各画素の画素値と、前記対応点画素値計算部で求めた当該画素についての対応点の画素値の差を求める第1の減算部を有し、
    前記第1の減算部の出力を前記差分とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  4. 前記高解像度画像補正部は、
    前記差分を、前記対応点の近傍に存在する前記高解像度画像を構成する各画素へ拡散する量を決定する拡散係数を、前記対応点ごとに求める拡散係数計算部を有する
    ことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  5. 前記高解像度画像補正部は、
    前記高解像度画像を構成する各画素について、当該画素に、その近傍の1又は2以上の対応点の各々から拡散される差分を、前記拡散係数を用いて求め、さらに当該画素の近傍の前記1又は2以上の対応点から拡散される差分の和を求めて、出力する拡散量計算部と、
    前記エッジ強調画像拡大部から出力される前記高解像度画像の画素値から、前記拡散量計算部の出力値を引いた値を出力する第2の減算部を有し、
    前記第2の減算部の出力値を前記補正画像の画素値とする
    ことを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  6. 前記拡散係数は、互いに異なる行列を加重加算して得られることを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
  7. 前記互いに異なる行列は、互いに一次独立であることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  8. 前記加重加算のための重み付け係数は、前記対応点ごとに異なるものであることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  9. 前記加重加算のための重み付け係数は、前記入力画像の画素値の変化に基づいて求められることを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
  10. 前記高解像度画像補正部は、
    前記入力画像に含まれるエッジを検出するエッジ検出部をさらに備え、
    前記入力画像と前記高解像度画像を重ねた場合に、前記エッジが検出された箇所の近傍では、前記差分を打ち消す補正を抑制することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  11. 前記高解像度画像補正部は、前記高解像度画像に周期的な模様が含まれる箇所を検出する周期性判定部をさらに備え、
    前記高解像度画像に周期的な模様が含まれると判定された箇所では、前記差分を打ち消す補正を抑制する
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  12. 前記高解像度画像補正部は、前記高解像度画像あるいは前記入力画像に小さな画素値を持った画素が多く集まる領域、又は大きな画素値を持った画素が多く集まる領域を検出し、該当領域では前記差分を打ち消す補正を抑制することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  13. 請求項1乃至12のいずれかに記載の画像処理装置を備えた画像表示装置。
  14. 第1の解像度の入力画像を、前記入力画像に含まれるエッジが強調された第2の解像度
    の高解像度画像に変換するエッジ強調画像拡大ステップと、
    前記高解像度画像と前記入力画像の差分を求める差分計算ステップと、
    前記差分を前記高解像度画像を構成する各画素へ拡散し、前記高解像度画像を補正した補正画像を生成する高解像度画像補正ステップを備え、
    前記補正画像を出力画像とすることを特徴とする画像処理方法。
  15. 請求項14に記載の画像処理方法で処理した画像を表示することを特徴とする画像表示装置。
  16. 請求項14に記載の画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  17. 請求項16のプログラムを記録したコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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