JP5562242B2 - 画像拡大装置、方法、集積回路及びプログラム - Google Patents

画像拡大装置、方法、集積回路及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP5562242B2
JP5562242B2 JP2010525142A JP2010525142A JP5562242B2 JP 5562242 B2 JP5562242 B2 JP 5562242B2 JP 2010525142 A JP2010525142 A JP 2010525142A JP 2010525142 A JP2010525142 A JP 2010525142A JP 5562242 B2 JP5562242 B2 JP 5562242B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
resolution image
unit
interpolation
pixel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010525142A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2010073582A1 (ja
Inventor
忠則 手塚
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2010525142A priority Critical patent/JP5562242B2/ja
Publication of JPWO2010073582A1 publication Critical patent/JPWO2010073582A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5562242B2 publication Critical patent/JP5562242B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N1/00Scanning, transmission or reproduction of documents or the like, e.g. facsimile transmission; Details thereof
    • H04N1/40Picture signal circuits
    • H04N1/40068Modification of image resolution, i.e. determining the values of picture elements at new relative positions
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06TIMAGE DATA PROCESSING OR GENERATION, IN GENERAL
    • G06T3/00Geometric image transformation in the plane of the image
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N7/00Television systems
    • H04N7/01Conversion of standards, e.g. involving analogue television standards or digital television standards processed at pixel level
    • H04N7/0117Conversion of standards, e.g. involving analogue television standards or digital television standards processed at pixel level involving conversion of the spatial resolution of the incoming video signal
    • H04N7/012Conversion between an interlaced and a progressive signal
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G2320/00Control of display operating conditions
    • G09G2320/02Improving the quality of display appearance
    • G09G2320/0242Compensation of deficiencies in the appearance of colours
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G2340/00Aspects of display data processing
    • G09G2340/04Changes in size, position or resolution of an image
    • G09G2340/0407Resolution change, inclusive of the use of different resolutions for different screen areas
    • GPHYSICS
    • G09EDUCATION; CRYPTOGRAPHY; DISPLAY; ADVERTISING; SEALS
    • G09GARRANGEMENTS OR CIRCUITS FOR CONTROL OF INDICATING DEVICES USING STATIC MEANS TO PRESENT VARIABLE INFORMATION
    • G09G5/00Control arrangements or circuits for visual indicators common to cathode-ray tube indicators and other visual indicators
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N7/00Television systems
    • H04N7/01Conversion of standards, e.g. involving analogue television standards or digital television standards processed at pixel level
    • H04N7/0125Conversion of standards, e.g. involving analogue television standards or digital television standards processed at pixel level one of the standards being a high definition standard
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N7/00Television systems
    • H04N7/01Conversion of standards, e.g. involving analogue television standards or digital television standards processed at pixel level
    • H04N7/0135Conversion of standards, e.g. involving analogue television standards or digital television standards processed at pixel level involving interpolation processes
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N7/00Television systems
    • H04N7/01Conversion of standards, e.g. involving analogue television standards or digital television standards processed at pixel level
    • H04N7/0135Conversion of standards, e.g. involving analogue television standards or digital television standards processed at pixel level involving interpolation processes
    • H04N7/0142Conversion of standards, e.g. involving analogue television standards or digital television standards processed at pixel level involving interpolation processes the interpolation being edge adaptive

Description

本発明は、入力された低解像度画像を、表示デバイスの解像度に合わせて拡大する表示装置や、低解像度の画像を拡大して出力するプリンタ等の画像出力装置、動画像中の一枚の画像を拡大して静止画像を生成する撮影装置等、低解像度の画像を高解像度化する装置で行う画像拡大方法に関する。
従来より、入力した低解像度画像を高解像度画像に変換する補間拡大手法として、様々な方法が提案されている。代表的な手法としては、非特許文献1にも開示されている、ニアレストネイバ法、バイリニア法、バイキュービックコンボリューション法などがある。ニアレストネイバ法においては、補間画素位置に、最も近い低解像度の画素を選択して、補間画素値を決定する。バイリニア法では、補間画素位置を囲む、低解像度画像の画素4点と、補間画素位置との距離により線形内挿して、補間画素値を決定する。バイキュービックコンボリューション法では、補間画素位置を囲む、低解像度画像の周辺N×N画素から、標本化関数(f(x)=sinc(x))を用いて補間画素値を求める。
これらの方式には、以下に示す欠点がある。ニアレストネイバ法では、補間画素値が、補間画素位置の近辺にある低解像度の画素値であるため、拡大率が上がると視覚的なブロックが目立ってしまい、画質的に劣化した感じとなる。また、バイリニア法、バイキュービックコンボリューション法では、ニアレストネイバ法のような、ブロックの発生は抑えられるが、ボケた画質になってしまう。
これを解決するための手段として、補間拡大の前後で、高域強調フィルタを用いたエッジ強調処理を施す方法がよく用いられる。しかしながら、エッジ強調を行った場合には、画像のエッジ近辺に、オーバーシュートまたはアンダーシュートと呼ばれる不自然な部分が発生する。
図8は、エッジ強調によりオーバーシュートとアンダーシュートが発生した例の図である。
この図は、画像の水平ラインの一部のレベル値を切り取って図示したものであるが、これを見ると、エッジ周辺の部分に、オーバーシュート801とアンダーシュート802が発生しているのがわかる。このように、高域強調フィルタによるエッジ強調を施した場合には、画像がくっきりする反面、副作用として、画像のエッジ周辺が光ってしまうなどの視覚的に劣化した画像となってしまう問題がある。
図48は、特許文献1の技術を示す図である。
解像度変換におけるエッジ強調の副作用を解決する手段が特許文献1に開示されている。以下、図48を用いて、特許文献1の技術の説明を行う。
図48において、2901は、解像度変換を行う対象となる低解像度画像の元画像(入力画像)である。また、2902は、補間する画素数など、解像度の変換に係わる補間処理についての情報である。また、2903は、情報2902に基づき、エッジ強調を行うためのフィルタ係数を決定する強調係数決定部である。また、2904は、決定した強調係数を用いてエッジ強調を行うエッジ強調画像生成部である。また、2905は、エッジ強調された低解像度画像から、指定位置における画素値を内挿補間して、補間画素を生成する補間画素生成部である。また、2906は、入力画像2901の注目画素と、補間画素生成部2905の出力値とを比較し、その比較の結果に応じて、各画素値の重み付けの度合いを示す値を出力する比較部である。また、2909は、画素値の最大値と最小値を検出する、注目画素の周辺画素の範囲を指定するための情報である。ここで、比較部2906は、この情報2909に基づいて、重み付けの度合いを示す値を算出する。そして、重み付け合成部2907は、比較部2906の出力である重み付けに応じて、入力画像2901から入力された、低解像度画像上の注目画素と、補間画素生成部2905の出力に対して重み付けをして、合成を行う合成部である。
以下、比較部2906と、重み付け合成部2907の処理について詳しく説明する。比較部2906に入力される最大値、最小値検出画素範囲(情報2909)をnとする。このとき、注目画素位置(i,j)をおいた場合、その近傍画素位置(i−n+1,j−n+1)〜(i+n,j+n)の範囲の画素から、最大のレベルとなる画素値と、最小のレベルとなる画素値を検出し、最大値と最小値とを、重み付け係数として重み付け合成部2907に渡す。重み付け合成部2907では、比較部2906の出力である重み係数に基づき、出力画素を計算する。具体的には、補間画素生成部2905の出力Pi,jが、最大値と最小値との範囲内である場合には、Pi,jを、最大値よりもPi,jが大きい場合は、最大値を、最小値よりもPi,jが小さい場合には最小値をそれぞれ出力する。
これにより、エッジ強調によるオーバーシュート、アンダーシュート(過補正)を発生させることなくエッジのボケを抑えた拡大処理を実現している。
特開2000−115526号公報
画像信号の幾何学的変換のための補間フィルタと画質に関する一考察, 榎並 和雅他、電子通信学会論文誌,vol.45 J69-D No.11 pp1617-1623, 1986.
しかしながら、特許文献1の方式には以下に示す欠点がある。1つは、エッジ強調画像生成部2904でエッジ強調を施した後に、補間画素生成部2905で拡大補間を行うため、エッジ強調で強調されたノイズ成分などの影響を拡大補間処理が受けてしまうという問題である。もう1つは、注目画素周辺の最大値・最小値で値をカットしてしまうために発生する問題である。
図9は、特許文献1の技術により処理した画像信号のイメージ図である。
図9では、図8と同様に画像の水平ラインの一部のレベル値を切り取って図示したものである。図9では、図8のようなオーバーシュートやアンダーシュート(過補正)は発生しておらず、エッジの角度も急峻になっているが、自然画の場合には、この信号は不自然な映像となることが多い。例えば、芝目や木の葉などの細かなテクスチャ部分がこのような信号になっている場合、ベタついた油絵的な絵となり、主観的な評価で不自然な絵となってしまう。このため自然画に特許文献1の技術を適用する場合には、不自然にならないように、強調係数決定部2903での係数を小さくして、エッジ強調の度合いを小さめにするしかない。この場合、エッジの部分の傾斜が十分立たないため、拡大によるボケが減少する減少効果が小さくなってしまう。
本発明は、解像度変換時に発生するボケを抑制し、かつ、エッジ補正時の、不自然なエッジの生成を抑制することで、自然でかつボケの少ない拡大処理を提供することを第1の目的とする。
また、しかしながら、特許文献1の方式には以下に示す欠点もある。
図49は、特許文献1の技術により処理した画像信号のイメージ図である。
図49において、上下が信号のレベル値を示しており、上が白色、下が黒色となる。また、水平方向は画素位置を示す。
図50は、図49と同じ部分を線形補間により拡大を施した場合の例である。
図49では、図50に比べて、エッジを急峻にしながら、オーバーシュートやアンダーシュートを発生させていない。しかしながら、エッジが急峻になったため、図50で傾斜があった部分が白または黒となり、白と黒がそれぞれ太くなっている。信号レベル的には、黒も白も同じ幅だけ太くなっているが、人間の感覚的に白の太くなっているような印象を受ける。これは、白が膨張色であることが原因で、人間は同じ大きさの白いものと黒いものでは、白いものの方が大きく感じる。これは人間の視覚特性として一般的に知られている現象で、たとえば囲碁に使う碁石では同じ大きさに見せるために、白石のほうを0.3mmほど小さくしている。このように、明るい色と暗い色が同じ太さである場合、明るい方が、より太い印象を受けてしまう。特に拡大処理では、これが顕著になる。
このため、特許文献1の技術で処理した場合、視覚的には明るい色、特に白が太くなってしまったように見えるという問題がある。
本発明は、上記問題を鑑みたもので、拡大処理においてエッジを急峻に補正した場合に発生する、視覚的に白が太く見えてしまうことを抑制する拡大処理を提供することを第2の目的とする。
上記の課題に鑑みて、本発明の画像拡大装置は、入力画像から、より高解像度の補間画像を生成する補間部と、前記入力画像に基づく特徴量を取得する特徴量取得部と、前記特徴量に基づいて前記補間画像のエッジを補正する補正部と、を備える画像拡大装置である。
上記の課題に鑑みて、本発明の画像拡大装置は、低解像度画像を入力し、前記低解像度画像に比べて高解像度な高解像度画像を出力する画像拡大装置であって、前記低解像度画像を入力し、前記高解像度画像の画素数の補間画像を生成する補間部と、前記低解像度画像の特徴量を分析し、前記高解像度画像の各画素に対する前記特徴量を出力する特徴量分析部と、前記特徴量分析部により出力された前記特徴量と、前記低解像度画像とを入力し、前記高解像度画像の各画素に対する補正量を計算する補正量計算部と、前記補正量計算部で計算された前記補正量と、前記補間部で生成された前記補間画像とを合成して、第1の前記高解像度画像を生成する合成部と、前記合成部により出力された第1の前記高解像度画像を、前記特徴量分析部により生成された前記特徴量を用いて再度、補正し、補正された第2の前記高解像度画像を生成し、生成された第2の前記高解像度画像を、当該画像拡大装置から出力させる再補正部とを備えた画像拡大装置である。
この画像拡大装置は、具体的には、例えば、以下の画像拡大装置A1等の技術事項の一部又は全部を有してもよい。
上記第1の目的を達成するために、画像拡大装置A1では、低解像度画像から高解像度画像を拡大補間して生成する過程において、補間により、仮の高解像度画像を生成する補間部と、低解像度画像から、傾斜の強さに応じた特徴量を抽出し、高解像度画像の各画素に対応した特徴量を計算する特徴量分析部と、特徴量により、エッジ成分の補正量を調整し、高解像度画像の各画素に対応する補正量を出力する補正量計算部と、補間部で生成した高解像度画像と、補正量計算部で計算した補正量を合成する合成部と、特徴量により、合成部で合成された高解像度画像の各画素の補正値を決定し、再度補正を行った結果を、高解像度画像として出力する。
これにより補正量計算部で計算された補正量が大きすぎて、エッジ部分における、オーバーシュートやアンダーシュートといったものが発生してしまった部分(過補正の成分)について、再度調整することができ、くっきりかつシュートの少ない自然な拡大画像を生成できる。
画像拡大装置A2では、特徴量分析部が出力する特徴量が、傾斜量、上限の閾値、下限の閾値である。傾斜量により、補正量計算部と再補正部で行う補正量の調整を行うことで、例えば、小さな傾斜量の部分、つまりノイズなどの部分では、補正量を小さく、傾斜量が中くらいの部分、例えば芝目などの部分では、補正量を大きくといった調整が可能となる。また、上限と下限の閾値を特徴量として出力することで、オーバーシュートやアンダーシュートの発生している部分(過補正の部分)の特定が行いやすくなり、これらのシュートを適切に補正することが可能となる。
画像拡大装置A3では、補正量計算部に入力される第1の傾斜量と、再補正部に入力される第2の傾斜量が異なる。これにより、エッジ強調量を決定する補正量計算部と、エッジ部分のシュートを抑える再補正部で、異なる基準により動作を行わせることが可能になる。例えば、第1の傾斜量を、狭い画像部分のエッジに対応した部分の傾斜に、第2の傾斜量を、画像の広い部分のエッジの傾斜量に対応した傾斜にすることで、エッジの強調については、エッジの近辺のみ行い、シュート抑制処理については、エッジ周囲の広いエリアで行うことが可能になる。
上記第1の目的を達成するために、画像拡大装置B1では、低解像度画像から高解像度画像を拡大補間して生成する過程において、補間により、仮の高解像度画像を生成する補間部と、低解像度画像から、傾斜の強さに応じた特徴量を抽出し、高解像度画像の各画素に対応した特徴量を計算する特徴量分析部と、特徴量により、エッジ成分の補正量を調整し、高解像度画像の各画素に対応する補正量を出力する補正量計算部と、補間部で生成した高解像度画像と、補正量計算部で計算した補正量を合成する合成部と、補間で補間生成した高解像度画像の画素値と、特徴量から計算される閾値を用いて、合成部で合成された高解像度画像の各画素の補正値を決定し、再度補正を行った結果を高解像度画像として出力する。
これにより補正量計算部で計算された補正量が大きすぎて、エッジ部分にオーバーシュートやアンダーシュートといったものが発生してしまった部分(過補正の成分)について、再度調整することができ、くっきりかつシュートの少ない自然な拡大画像を生成できる。
画像拡大装置B2では、特徴量分析部が出力する特徴量が傾斜量、上限の閾値、下限の閾値である。傾斜量により、補正量計算部と再補正部で行う補正量の調整を行うことで、例えば、小さな傾斜量の部分、つまりノイズなどの部分では、補正量を小さく、傾斜量が中くらいの部分、例えば芝目などの部分では、補正量を大きくといった調整が可能となる。また、上限と下限の閾値を特徴量として出力することで、オーバーシュートやアンダーシュートの発生している部分(過補正の成分)の特定が行いやすくなり、これらのシュートを適切に補正することが可能となる。
画像拡大装置B3では、特徴量分析部から出力された高解像度画像の画素の上限と下限の閾値のそれぞれと、補間部が出力した高解像度画像の画素値との差を計算し、合成部が出力した画素値が、上限および下限のそれぞれの前記閾値と、補間部の出力した画素値との間の差から決まる閾値を超えた場合に、合成部の出力した画素値の補正を行い、結果を出力する。これにより、エッジ周辺での補正を、上限値または下限値を超える前から行うことができ、強いエッジ周辺のエッジの傾斜変化をより細かく制御することが可能になる。
上記第2の目的を達成するために、画像拡大装置C1では、低解像度画像から高解像度画像を拡大補間して生成する過程において、高解像度画像の各画素に対応する第1の補間画素位置を生成する補間画素位置生成部と、第1の補間画素位置に対応する補間画素を生成する補間部と、低解像度画像と第1の補間画素位置から補間画素位置周辺の画素値の変化に応じて補間画素位置を修正して第2の補間画素位置を生成する白細線化部と、第2の補間画素位置に対応する補正量を計算する補正量計算部と、補間部で補間された画素値と補正量を合成して出力画素値を生成する合成部を備える。
補正量計算部に白細線化部で補正した第2の補間画素位置を用いることで、第1の補間画素位置とは補間画素位置が変わるため、エッジ強調の中心がずれるようになり、結果として明るい部分、特に白を細くすることができる。
画像拡大装置C2では、低解像度画像から高解像度画像を拡大補間して生成する過程において、高解像度画像の各画素に対応する第1の補間画素位置を生成する補間画素位置生成部と、第1の補間画素位置に対応する補間画素を生成する補間部と、第1の補間画素位置に対応する特徴量を計算する特徴量分析部と、低解像度画像と第1の補間画素位置から補間画素位置周辺の画素値の変化に応じて補間画素位置を修正して第2の補間画素位置を生成する白細線化部と、第2の補間画素位置に対応する補正量を計算する補正量計算部と、補間部で補間された画素値と補正量を合成して合成した画素値を生成する合成部と、再補正部では合成部の出力結果を特徴量を用いて再度補正し補正された第2の高解像度画像を生成する。
特徴量による再補正を行なうことで、第2の発明では、第1の発明に加えて、オーバーシュートやアンダーシュートの少ない画像を生成できる。オーバーシュートやアンダーシュートを再補正した場合、エッジが平坦になるため白線がより太く見えるようになるが、白細線化で計算した第2の補間画素位置を利用して補正量を計算することで、白付近の色が細線化されるため、白が太く見えてしまうことを抑制することができる。
画像拡大装置C3では、特徴量の計算においても白細線化部で補正した第2の補間画素位置を用いる。これにより、再補正処理の制御位置も第2の補間画素位置にしたがってずれるようになるため、白線の太さを細かくコントロールできるようになる。
まず、本発明によれば、補正量計算部で計算された補正量が大きすぎてエッジ部分にオーバーシュートやアンダーシュートといったものが発生してしまった部分について、再度調整することができ、くっきりかつシュートの少ない自然な拡大画像を生成できる。
また、本発明によれば、拡大処理時にエッジの先鋭化処理により白が視覚的に太く見えてしまうという現象を抑制できる。
図1は、実施形態A1の画像拡大部の構成図である。 図2は、画像拡大部を搭載するシステムの構成図である。 図3は、実施形態A1における傾斜検出用フィルタの係数を示す図である。 図4は、実施形態A1における傾斜検出用フィルタの係数を示す図である。 図5は、エッジ抽出に用いるラプラシアンフィルタの第1の例を示す図である。 図6は、エッジ抽出に用いるラプラシアンフィルタの第2の例を示す図である。 図7は、実施形態A1におけるゲイン算出のためのグラフを示す図である。 図8は、シュートが発生した画像を示す図である。 図9は、従来技術によりシュートの発生を抑えた例を示す図である。 図10は、シュートの発生を抑えた例を示す図である。 図11Aは、実施形態A1における、出力される画像の例を示す図である。 図11Bは、実施形態A1における、出力される画像の例を示す図である。 図11Cは、実施形態A1における、出力される画像の例を示す図である。 図11Dは、実施形態A1における、出力される画像の例を示す図である。 図12は、実施形態A1におけるYCbCr信号を入力する場合のブロック図である。 図13は、実施形態A1におけるYCbCr信号を入力する場合のブロック図である。 図14は、実施形態A1におけるRGB信号を入力する場合のブロック図である。 図15は、実施形態A2における画像拡大装置の構成図である。 図16は、実施形態A2による2倍拡大時の画素位置の例図である。 図17は、実施形態A2のフローチャートである。 図18は、実施形態A2の画像拡大部の構成図である。 図19は、実施形態A2の特徴量分析部の構成図である。 図20は、実施形態A2の4×4画素の2×2画素へのブロック分割を示す図である。 図21は、実施形態A2の領域判定を説明する図である。 図22Aは、実施形態A2の領域判定に対するエリア分けを説明する図である。 図22Bは、実施形態A2の領域判定に対するエリア分けを説明する図である。 図22Cは、実施形態A2の領域判定に対するエリア分けを説明する図である。 図22Dは、実施形態A2の領域判定に対するエリア分けを説明する図である。 図23は、実施形態A2の補正量計算部の構成図である。 図24は、実施形態A2の補間位置px、pyの説明図である。 図25は、実施形態A2の補間を説明する図である。 図26は、実施形態A2のgrad0とゲインの関係図である。 図27は、実施形態A2のgrad1とゲインの関係図である。 図28は、実施形態A2のgrad1とクリップ値の関係図である。 図29は、実施形態B1の画像拡大部の構成図である。 図30Aは、実施形態B1における再補正部の処理の例を示す図である。 図30Bは、実施形態B1における再補正部の処理の例を示す図である。 図31は、実施形態B2の画像拡大部の構成図である。 図32Aは、定数Eによる出力波形の違いを説明する図である。 図32Bは、定数Eによる出力波形の違いを説明する図である。 図32Cは、定数Eによる出力波形の違いを説明する図である。 図33は、実施形態C1の画像拡大部の構成図である。 図34は、実施形態C1の補間画素位置生成部の処理のフローチャートである。 図35は、実施形態C1の白細線化部の処理のフローチャートである。 図36は、実施形態C1における、出力される画像の例を示す第1の図である。 図37は、実施形態C1における、出力される画像の例を示す第2の図である。 図38は、実施形態C2における画像拡大装置の構成図である。 図39は、実施形態C2の画像拡大部の構成図である。 図40は、実施形態C2の白細線化部の構成図である。 図41は、実施形態C2の白細線化部の補正方向を示す図である。 図42は、実施形態C2の白細線化部の斜め方向補正を示す図である。 図43は、実施形態C2の特徴量分析部の構成図である。 図44は、実施形態C2の補正量計算部の構成図である。 図45は、再補正部と、再補正部により処理されるデータとを示す図である。 図46は、実施の形態Cでの処理のフローチャートである。 図47は、実施の形態Cで処理されるデータを示す図である。 図48は、従来の画像拡大装置の構成図である。 図49は、従来の画像拡大装置の出力信号の例の図である。 図50は、線形補間処理により拡大した場合の出力信号の例の図である。
以下、図面を参照しつつ、実施の形態に係る画像拡大装置(画像拡大部)108について説明する。画像拡大装置108は、実施の形態Aに係る画像拡大装置108A(図1等)と、実施の形態Bに係る画像拡大装置108B(図29等)と、実施の形態Cに係る画像拡大装置108C(図33等)との各画像拡大装置の上位概念である。
実施形態に係る画像拡大装置108(画像拡大装置108Aなど)は、低解像度画像(入力画像101)を入力し、前記低解像度画像に比べて高解像度な高解像度画像(出力画像107)を出力する画像拡大装置であって、前記低解像度画像を入力し、前記高解像度画像の画素数の補間画像(図18の補間画像OLなど)を生成する補間部(補間部104など)と、前記低解像度画像の特徴量を分析し、前記高解像度画像の各画素に対する前記特徴量(図18のgrad1、grad0、MIN、MAX等)を出力する特徴量分析部(特徴量分析部102など)と、前記特徴量分析部により出力された前記特徴量と、前記低解像度画像とを入力し、前記高解像度画像の各画素に対する補正量を計算する補正量計算部(補正量計算部103など)と、前記補正量計算部で計算された前記補正量と、前記補間部で生成された前記補間画像とを合成して、第1の前記高解像度画像(図11B、図45下段の一点鎖線のデータなど)を生成する合成部(合成部105など)と、前記合成部により出力された第1の前記高解像度画像を、前記特徴量分析部により生成された前記特徴量を用いて再度、補正し、補正された第2の前記高解像度画像(図11D、図45下段の実線のデータなど)を生成し、生成された第2の前記高解像度画像を、当該画像拡大装置から出力させる再補正部(再補正部106など)とを備えた画像拡大装置である。
<<実施の形態A>>
以下、実施形態Aを、図面を参照しながら説明する。なお、実施形態Aは、実施形態A1と、実施形態A2とを含む。
(実施の形態A1)
図1は、実施形態A1における画像拡大部(画像拡大装置)108Aのブロック図である。
なお、画像拡大部108Aは、画像拡大装置108(先述)の下位概念の1つである。
図1において、101は、低解像度の入力画像(元画像、低解像度画像)である。また、102は、低解像度の入力画像から画像拡大部108Aが出力する高解像度画像(出力画像、第2の高解像度画像)107の各画素に対応する特徴量を各々出力する特徴量分析部である。103は、特徴量分析部102の出力した特徴量に応じて、エッジ成分の補正量を計算し、すなわち、出力する高解像度画像107の各画素の補正量を計算し、計算された各補正量を出力する補正量計算部である。104は、低解像度の入力画像101を入力して、出力する高解像度画像107と同じ画素数の画像(補間画像)を生成する補間部である。105は、補間部104から出力された高解像度画像(補間画像)の画素を受け取るのと共に、その画素に対応する補正量を補正量計算部103から受け取り、その画素に対してその補正量での補正(第1の補正)をした、第1の補正後の画素(第1の高解像度画像)を出力する合成部である。106は、特徴量分析部102から受け取った、合成部105が出力する第1の補正後の画素に対応する特徴量によって、合成部105が出力した合成結果(第1の補正後の画素)に、再補正(第2の補正)をして、第2の補正後の画素(第2の高解像度画像)を出力する再補正部である。107は、出力される高解像度画像(第2の高解像度画像)、108Aは、低解像度画像101を入力して、入力された低解像度画像101を拡大した高解像度画像107(第2の高解像度画像)を出力する画像拡大部である。
なお、画像拡大部108Aは、具体的には集積回路でもよい。そして、特徴量分析部102等のそれぞれは、この集積回路に実装された機能ブロック(回路)であってもよい。また、画像拡大部108Aは、コンピュータでもよい。そして、それぞれの機能ブロックは、このコンピュータがソフトウェアを実行することにより実現する機能の機能ブロックであってもよい。
図2は、この画像拡大部108Aを組み込んだシステムの例である。
図2において、201は、画像を入力する入力部である。202は、入力部201にTV信号を入力するチューナーである。203は、入力部201に映像を入力する外部端子である。204は、動画や静止画が記録されたSDカードなどのメモリカードである。205は、このシステムの一次記憶装置として利用される、DRAMなどのメモリである。206は、このシステムの全体を制御するプロセッサである。207は、入力部201で入力された画像が圧縮画像である場合に、その画像の復号を行う復号部である。208は、復号された画像をビデオドライバ209に出力する表示部である。209は、液晶、プラズマ、CRTなどの表示デバイス211に、表示部208により出力された画像を出力するためのビデオドライバである。210は、画像等を蓄積する二次記憶装置であるハードディスク(HDD)である。
このシステムでは、入力部201から入力され、またはハードディスク210に格納された圧縮画像が、プロセッサ206による制御により、復号部207に送られ、復号部207により復号された後に、直接、または、メモリを介して表示部208に送られる。表示部208では、受け取った、復号された画像(図1の入力画像101)のフォーマットを、表示デバイス211にあわせたフォーマットに変換し、この変換後の画像(出力画像107)を、ビデオドライバ209に送り、ビデオドライバ209が表示デバイス211に、送られた出力画像107の表示を行う。このシステムにおいて、図1に示す画像拡大部108Aは、例えば、表示部208内での、表示デバイス211の解像度の出力画像107に、入力画像101を拡大するための処理(の機能ブロック)として実装され、または、プロセッサ206でのソフトウェア処理(の機能ブロック)として実装される。なお、どちらの形式に実装した場合でも、拡大した画像を再び符号化して、符号化後の画像を、ハードディスク210等に書き戻す等の用途に利用することも可能な実装とする。
以下、図1の画像拡大部108Aの処理について説明する。
(特徴量分析部)
特徴量分析部102では、補間部104の出力する、拡大後の各画素に対する特徴量を各々計算し、出力する(図46のS462)。すなわち、拡大後の高解像度画像のそれぞれの画素の特徴量が各々算出される。特徴量として出力するデータは、高解像度画像における、補間部104が補間を行う補間画素位置(高精細位置)に対応する位置(低解像度画像の位置、低精細位置)における、その位置の周辺の傾斜の強さ(例えば、図18のgrad0及びgrad1)と、その位置の周辺画素の上限値と下限値(MIN、MAX)である。特徴量は、これら、低解像度画像から特定される、傾斜の強さ、および、上限値と下限値とを含む。
図3は、垂直の線を検出するための、水平方向での微分のフィルタの例を示す図である。
図4は、水平な線を検出するための、垂直方向での微分のフィルタの例を示す図である。
上記のように特徴量に含まれる、傾斜の強さを特定する方法としては、補間画素位置(低精細位置)に隣接する、低解像度画像の画素の2×2画素を抽出し、抽出された2×2画素から、図3および図4のフィルタにより、水平および垂直の微分成分dxとdyを求め、どちらか大きな方を、特徴量である傾斜の強さと特定するなどの方法がある。なお、傾斜の強さの計算方法としては、sobelフィルタまたはprewittフィルタなどを用いる方法などでもよく、この方法に限定されるものではない。
また、上限値と下限値としては、補間画素位置(低精細位置)の周辺の、低解像度画像n×n画素の中で、最も大きな画素値を上限値、最も小さな値を下限値として設定する。
以上により、傾斜の強さと、上限値、下限値との3つが、特徴量として特徴量分析部102により計算され、出力される。
(補正量計算部)
補正量計算部103では、補間画素位置に対応する画素のエッジ度合いに応じた補正量を計算する(図46のS463)。補正量計算部103では、まず、補間画素位置(低精細位置)の周辺に対応する、低解像度の入力画像101の各画素値を用いて、その低精細位置のエッジ成分を計算する。このとき、複数の高精細位置のうちから、低解像度画像でのエッジの部分に対応する高精細位置が特定される。
図5は、ラプラシアンフィルタの第1の例を示す図である。
図6は、ラプラシアンフィルタの第2の例を示す図である。
エッジ成分の抽出方法としては、図5または図6に示すラプラシアンフィルタなどを用いる方法が利用される。
なお、高解像度画像における補間画素位置(高精細位置、例えば小数の座標値の位置)の画素は、低解像度画像(例えば、整数の座標値の画素のみを有する)には存在しない。このため、これらのフィルタを施す場合には、補間画素位置(高精細位置)と同じ位置(例えば、低解像度画像における、小数の座標の位置)の近傍の画素(整数の座標値の位置を有する)を中心とした3×3のフィルタ処理が行われることになる。
エッジ成分が抽出され、つまり、エッジの部分の高精細位置が特定された後、特徴量分析部102で計算した傾斜の強さ(特徴量、例えば、図18のgrad0)を用いて、抽出したエッジの強調度合いを計算する。
図7は、傾斜の強さ(特徴量)に応じて、抽出したエッジ成分に対して掛けるゲインの量を調整する場合のゲインの例を示す図である。
この例では、傾斜が強い部分では補正量を大きく、傾斜が小さい部分では補正量を小さくしている。このような調整を行うことで、傾斜が小さい部分である、ノイズのような小さな傾斜の信号の補正量を小さくすることができる。
以上のように、補正量計算部103では、低解像度画像からエッジ成分を抽出し、傾斜の強さに応じたゲインにより倍率調整した、高解像度画像の各画素に対応した補正量を出力する。
すなわち、それぞれの高精細位置について、その高精細位置に足されることにより、エッジの強調がされる、その高精細位置の補正量が各々補正量計算部103により算出される。
(補間部)
補間部104では、バイリニア法やバイキュービックコンボリューション法等を用いて、低解像度画像(入力画像101)から、高解像度の画像(例えば、図18の補間画像OL、図11Aなど参照)を、補間拡大により生成する(図46のS461)。なお、これらの一般的な拡大技術は、実施形態の骨子ではないので、詳しい説明を省略する。補間部104としては、従来から用いられている拡大補間技術を利用することが可能である。
すなわち、低解像度画像から、エッジ強調がされる前の高解像度画像(補間画像)が、補間部104により算出される。
(合成部)
合成部105では、補間部104で生成した高解像度画像(補間画像、図11A)に、補正量計算部103で計算した、高解像度画像の各画素に対応した補正量(差分値)を足し込んで、エッジが強調された画像(第1の高解像度画像、図11B、図45下段の一点鎖線のデータ)を生成する(図46のS464)。この時点においては、図8に示すような、オーバーシュートとアンダーシュート(エッジ強調における過補正の成分)が含まれた画像が生成される。
(再補正部)
再補正部106では、合成部105が出力した、エッジ強調が施された高解像度画像(図11B等)と、特徴量分析部102が出力した、高解像度画像のそれぞれの画素に対応した上限値、下限値(特徴量)を入力し、合成部105が出力した高解像度画像(図11B)の再補正を行う(図46のS465)。
すなわち、エッジ強調がされた後の高解像度画像(図11B、図45の一点鎖線のデータ)に対して再補正(第2の補正)が再補正部106により行われ、第2の補正がされた後の高解像度画像(図11D、図45の実線のデータ)が再補正部106により算出される。
以下、再補正の手順について説明を行う。
エッジ強調がされた後の高解像度画像(図11B、図45の一点鎖線)の画素位置(x,y)における、合成部105の出力画素値をXx,y、上限値をUx,y,下限値をLx,yとした時、再補正部106では、次の(数A1)の演算により(図45上段参照)、第1の補正値Px,y(破線のデータ)を計算する(図46のS465A(S465a、S465b)、図45上段のC倍値算出部1061)。なお、この数式(数A1)において、Cは、予めC倍値算出部1061に設定された、0.0〜1.0の範囲内の定数である。
なお、図45における4本の水平線(上から順に一点鎖線、破線、実線、実線)のそれぞれは、Xx,yの極大点での値を一例として示す。
(数A1)
Xx,y > Ux,yのとき、 Px,y=Ux,y + (Xx,y − Ux,y)× C
Xx,y < Lx,yのとき、 Px,y=Lx,y − (Lx,y − Xx,y)× C
それ以外のとき、 Px,y=Xx,y
この計算により、上限値(Ux,y)と下限値(Lx,y)を超えた部分(例えば、図45における、極大点の近傍の部分)が、C倍され、C倍されたPx,y(図11C、図45の破線のデータ)が算出される。ここで、Cは1.0以下に設定するため、結果として、上限と下限を超えた部分(過補正の成分)に第2の補正がされて、小さくなることになる。
次に、下記の(数A2)の演算により、再補正部106は、第1の補正値Px,y(図11C、図45の破線のデータ)をさらに修正して、第2の補正値P'x,y(図11D、図45の実線のデータ)を計算する(図46のS465B(S465c)、図45の閾値クリップ部1062)。なお、この数式において、Tは予め設定された定数である。また、min(a,b)は、aとbのうちどちらか小さい方を選択する関数である。
なお、図45の上段に示される再補正部106の構成、つまり、C倍値算出部1061と閾値クリップ部1062との2つの部分を有する構成は、単なる一例であり、他の構成が採られてもよい。
(数A2)
Px,y > Ux,yのとき、 P'x,y=Ux,y + min(Px,y − Ux,y ,T)
Px,y < Lx,yのとき、 P'x,y=Lx,y − min(Lx,y − Px,y ,T)
それ以外のとき、 P'x,y=Px,y
(数A2)により、定数Tを超える、オーバーシュートとアンダーシュートとの成分がTに変換される。すなわち、シュート(オーバーシュート又はアンダーシュート)における、定数Tを越える部分がクリップ(クリッピング)され、除去される。
再補正部106では、この第2の補正値P'x,y(図11D、図45の実線のデータ)を出力する(図46のS465BのS465d、図45の閾値クリップ部1062)。
なお、再補正部106は、例えば、合成部105により生成された、エッジが強調された後の高解像度の画像(第1の高解像度画像)の複数の画素のそれぞれについて、その画素(Xx,y)についての、この処理(図46のS465a〜S465d)を行う。これにより、それら複数の画素がそれぞれ再補正されれた、再補正後の高解像度の画像(第2の高解像度画像)が生成される。
図11A〜図11Dは、画像拡大部108における画像を示す図である。
以上の処理により、実施の形態A1によれば、アンダーシュートとオーバーシュートを抑えた拡大画像(出力画像107)が画像拡大部108Aにより出力されることになる。以下、図11A〜図11Dを利用しながら、処理の過程の信号の変化と、処理の流れについて説明する。なお、図11は、図8,9,10と同様に、画像の、特定の水平方向の画素値を観測した図であり、横軸が水平画素位置を、縦軸が、それぞれの水平画素位置における画素値を示している。
図11Aは、補間部104において、バイキュービックコンボリューション法により補間拡大された画像(補間画像)である。バイキュービックコンボリューション法の処理は、エッジ強調的な成分を含んでいるため、図11Aのようにエッジ近辺に若干のシュート成分が発生している。
図11Bは、合成部105により、補正量計算部103の出力が加算された画像(第1の高解像度画像、図45の一点鎖線およびXx,y)である。この時点では、図11Aに比べて、エッジ周辺に大きなシュートが発生している。なお、図45下段の一点鎖線、破線、実線のグラフは、それぞれ、図11B、図11C、図11Dのグラフを模式的にしたものである。図45下段の各グラフの詳細については、適宜、図11B等を参照されたい。
図11Cは、Cを0.25として、(数A1)の処理を適用した結果(図45の破線のデータ、Px,y)である。図11Cに示すように、図11Bに比べてシュート成分が小さくなり、かつエッジの急峻さは、図11Aに比べて大きくなっていることがわかる。
図11Dは、T=4として(数A2)の処理を適用した結果(図45の実線のデータ、P'x,y)である。図11Dでは、図11Cで残っていたシュートの残りのうちの一部がクリップされるだけで、全部が除去されることはなく、図11Aの信号に近いイメージになっていることがわかる。また、図11Aに比べて、エッジの急峻さは大きくなっていることより、エッジのボケは抑制されていることがわかる。また、図11Dにおいても、シュート成分は残っているため、不自然なベタ絵にならず、かつ、エッジ周辺のシュートは抑制されている。
以上のように、実施の形態A1によれば、拡大処理によるボケ(図11A参照)を、エッジ強調により緩和しつつ(図11B〜図11D、図45の一点鎖線、破線、実線のデータ参照)、かつ、エッジ強調によるシュートの発生を抑制した自然な映像(図11D、図45の実線のデータ、P'x,y)を提供することができる。これにより、低解像度画像を拡大した場合でも、映像の先鋭感を失うことなく自然な映像を表示することが可能になる。
このように、画像拡大装置108(画像拡大装置108A)は、補間部(補間部104)と、エッジ強調部(合成部105)と、再補正部(再補正部106)とを備える。
補間部は、低解像度画像(入力画像101)が拡大された高解像度の補間画像(図11A)を算出する。
エッジ強調部は、算出された補間画像のエッジが強調された第1の高解像度画像(図11B、図45下段の一点鎖線、Xx,y)を算出する。
再補正部は、第1の高解像度画像における、エッジの周辺が光ることを生じる成分(例えば、図11Bのシュートの成分、Ux,y(図45下段等)を越える成分、過補正の成分)を構成する、第1成分(C倍およびクリップによって除去された成分)および第2成分(他の成分)のうちで、前記第1成分のみを除去する。これにより、当該第1成分のみが除去された第2の高解像度画像(図11D、図45の実線のデータ)が算出される。
これにより、エッジの強調により、エッジのボケが抑制される。他方、上記の第1成分が除去されて、エッジの周辺が光って見えるのが回避される。そして、こうして、エッジのボケが抑制でき、かつ、エッジの周辺が光ることが回避できるにも関わらず、第1成分のみが除去されて、除去がされ過ぎてしまうことが回避される。これにより、図45における比較的狭い範囲106xに示されるように、第2の高解像度画像における平坦な範囲が、従来例等における範囲(例えば範囲106xC)よりも狭くなるなどして、ベタついた不自然な画像が生じることが回避できる。これにより、ボケの抑制と、エッジの周辺が光ることの抑制と、画像のベタつきの抑制とが両立できて、画質が、十分かつ確実に向上できる。
なお、前記合成部(合成部105、エッジ強調部)は、前記補間画像(図11A)における画素値に前記補正量を足すことにより、前記補間画像におけるエッジが強調された第1の前記高解像度画像(図11B、図45下段の一点鎖線のデータ)を生成してもよい。
そして、前記再補正部は、第1の前記高解像度画像における、前記エッジの周辺を光らせる、前記エッジの強調での過補正の成分(例えば、図11Bにおけるシュートの部分)を、C倍してもよい(図45のC倍値算出部1061、図46のS465A、0<C<1)。そして、再補正部は、C倍がされた当該成分にクリップを行う(閾値クリップ部1062、図46のS465B)ことにより、C倍およびクリップがされた第2の前記高解像度画像を生成してもよい。
また、前記再補正部は、前記特徴量分析部により出力される前記特徴量により示される、前記過補正の成分の箇所の傾きが大きいほど(図27、図28の横軸のより右側)、前記C(図27の縦軸)として、より小さい値を、前記クリップの幅T(図28の縦軸)として、より小さい幅をそれぞれ特定してもよい。
さらに、前記過補正の成分は、当該過補正の成分の全て(シュートの成分の全て)が第1の前記高解像度画像から除去された場合には、ベタつきが生じる成分であってもよい。
そして、前記特徴量分析部により出力される前記特徴量は、前記過補正の成分のうちで、当該値CでのC倍および当該幅Tでのクリップにより除去される成分(上記の第1成分)のみが除去された場合には、前記ベタつきが生じない値C及び幅Tを特定してもよい。
そして、前記再補正部は、前記特徴量により特定される前記値Cおよび前記幅Tを各々算出し(図27、図28参照)、算出された前記値CによるC倍と、算出された前記幅Tによるクリップとを行うことにより、当該値Cおよび当該幅Tに基いて除去される前記成分のみを除去した第2の前記高解像度画像を生成してもよい。
なお、従来技術(図48)においては、エッジ強調画像生成部2904により画像にエッジ強調がされた後に、エッジ強調がされた画像に対して補間画素生成部2905により補間がされる。そして、この補間の処理でも、多少のエッジ強調がされるので、エッジ強調の後に、更にエッジ強調がされるため、画質が劣化してしまう。
これに対して、画像拡大装置108では、合成部105により、補正量が足されて、エッジ強調がされる前に、補間部104により補間がされて、エッジ強調の後に補間がされることによる画質の劣化が回避され、更に十分に高い画質が得られる。
(実施の形態A1の変形)
実施の形態A1においては、各画素は1つの画素値であるとして説明を行った。しかしながら、カラー画像では、赤(R)、緑(G),青(B)や、輝度(Y)、色差(Cb,Cr)といった、多次元の色空間で、その画像の内容が示されることが多い。ここでは、RGBやYCbCrといった色空間において、本技術を適応する方法について説明する。
図12および図13は、処理する画像の色空間がYCbCrの場合の処理の例である。
図12において、それぞれの補間部104は、図1の補間部104と同等のもの、画像拡大部108は、図1の画像拡大部108と同等のものである。図12のシステムでは、輝度成分Yのみ、画像拡大部108による処理を実施し、色差成分CbおよびCrについては、従来の拡大の処理を施す。このように、視覚的に効果の高い輝度成分だけに、本技術の処理を施すことで、先述した効果を出しつつ、色差成分には従来の処理を施すことで、処理量の削減が期待できる。
また、図13は、YCbCrのすべての成分に対して、画像拡大部108の処理を施す例を示す図である。画像拡大部108においては、図のように、各成分個別に処理することが可能である。
図14は、処理する画像の色空間がRGB空間の場合の処理の例である。
なお、RGB空間の場合は、図14のように、各成分すべてに画像拡大部108の処理を施すのがよいが、例えばG成分のみといった、1つの成分のみに処理を行うことも可能である。
以上のように、多次元の色空間で定義されるカラー画像についても、画像拡大部108を各成分個別に施すことで、実施の形態A1と同様の効果を出すことができる。
(実施の形態A2)
実施の形態A2について、図を参照しながら説明を行う。
図15は、実施の形態A2における画像拡大装置1500のブロック図である。
図15において、101は、入力画像、1501は、補間位置x,y、1502は、補間位置x,y1501の周辺6x6画素を選択する画素選択部である。また、1503は、補間位置x,y1501の小数点部分px,pyを取り出す小数点位置計算部、1504は、入力画像の6x6画素と、小数点位置px,pyを入力し、補間位置x,y1501の画素値を計算して、計算された画素値を出力する画像拡大部である。107は、拡大処理後の高解像度画像である。
なお、画像拡大装置1500も、画像拡大装置108(先述)の下位概念の1つである。また、画像拡大部1504は、実施の形態A2の画像拡大部1504A、B2の画像拡大部1504B(図31)、C2の画像拡大部1504C(図38)の上位概念である。画像拡大部1504も、画像拡大装置108の下位概念の1つに該当する。
図16は、補間位置x,y1501と、低解像度の入力画像101、高解像度の出力画像107の関係を示す図である。
図16においては、拡大率が水平方向・垂直方向共に2.0倍の場合の例を示す。図16において、○印が、低解像度画像の画素位置を示し、×印が、高解像度画像として補間される画素位置を示している。つまり、図16の例では、入力画素は○印で示される画素で構成され、出力される高解像度画像は、○印と×印の両方で示される画素で構成されることになる。図中の数字は、補間位置(x,y)を示しており、入力される低解像度画像に存在する○印の画素の位置は、(0,0)(1,0)(2,0)・・・(1,0)(1,1)・・・などの、整数位置となる。また、×印の画素の位置は、(0.5,0)(1.5,0)・・といった、小数点位置を含んだ位置となる。
図17は、図15の画像拡大装置1500で、低解像度の入力画像101から、高解像度の出力画像107を生成する処理のフローチャート(S1701〜S1713)である。
拡大処理では、まず、拡大画像の補間位置の増加量であるdx,dyを、例えば画素選択部1502等が計算する(S1702)。これは、入力画像101と出力画像107とのサイズから、(数A3)により計算できる。なお、式中のSw、Shは、入力画像の幅と高さ、Dw,Dhは、出力画像の幅と高さである。
(数A3)
dx=Sw/Dw
dy=Sh/Dh
なお、(数A3)によりdx、dyを計算するとするが、dx、dyの計算方法はこれに限るわけではない。例えば、(数A4)で計算されるdx、dyを利用しても同様の効果が期待できる。(数A4)は、特に拡大率が高倍率の場合に有効である。
(数A4)
dx=(Sw−1)/Dw
dy=(Sh−1)/Dh
(数A3)の計算によると、拡大率が2倍である場合にはdx=0.5、dy=0.5が計算結果となる。
次に、例えば画素選択部1502等が、補間位置yを初期化し(S1703)、また、補間位置xを初期化する(S1704)。初期化がされる初期化位置が、拡大時の初期位相を決めることになるが、ここではx=0、y=0を設定するとする。なお、拡大後の画像の中心がずれないようにしたい場合には、x=−0.25、y=−0.25を設定すればよい。
続いて、補間位置x、yに隣接する4画素を中心に含む周辺6×6画素を、入力画像101から画素選択部1502が取得する(S1705)。図16を例にして説明すると、例えば、補間位置が1601の位置である場合、1602の点線で示す範囲にある、補間位置1601と隣接する4画素を中心とした周辺6×6画素の入力画素を取得する。
次に、補間位置x、yの小数点位置px、pyを小数点位置計算部1503が計算する(S1706)。図16の1601が補間位置の場合、x=3.5、y=2.5であるので、px、pyは、これから整数部分を取り除いたpx=0.5、py=0.5となる。
補間位置周辺の6×6画素の入力画像を取得し(S1705)、px、pyを計算した後(S1706)、これらを入力として、画像拡大処理を画像拡大部1504Aが実行する(S1707)。なお、画像拡大処理については、後で詳しく説明する。画像拡大処理の結果、補間位置に対応する出力画素値が出力されるので、これを、補間位置に対応する出力画素値として画像拡大部1504Aが格納する(S1708)。
次に、補間位置を、水平方向にdxだけ、画素選択部1502等が更新する(S1709)。出力した水平方向の画素数が、出力画素数(幅)に満たない場合、S1705からの処理を繰り返す(S1710:No)。
水平方向の画素数が出力画素数である場合には(S1710:Yes)、垂直方向の補間位置をdyだけ、例えば画素選択部1502等が更新する(S1711)。出力したライン数が、出力ライン数(高さ)に満たない場合、S1704からの処理を繰り返す(S1712:No)。出力したライン数が出力ライン数である場合には、処理を終了する(S1712:Yes)。以上の処理により、拡大された高解像度画像が生成される。
図18は、S1707の画像拡大処理を行う画像拡大部1504Aの処理の流れを示したものである。以降、図18を用いて画像拡大処理について詳しく説明する。
なお、実施の形態A1の画像拡大部108Aの詳細な点は、例えば、この画像拡大部1504Aにおける通りである。
(特徴量分析部)
図19は、図18の特徴量分析部1803の処理の詳細を示したものである。
特徴量分析部1803では、入力画像101における、補間位置の周辺N×M画素(図17のS1705等参照)と、px、py(S1706、図18の補間座標px,py1802参照)とを入力し、特徴量として、grad0,grad1,MIN,MAXを出力する。なお、ここでは、入力である周辺N×M画素は、N=M=4画素での16画素として説明を行うが、これより小さい、または大きな範囲での画素により特徴量を計算してもよい。
画像拡大部1504Aに入力された6×6画素1801(図18)のうち、中央の4×4画素が入力されると、特徴量分析部1803では、まず2×2画素ブロック毎の画素値の最大値と最小値を、ブロック毎のMIN/MAX計算部1903で計算する。
図20は、9つの2×2画素ブロックへの分割を示す図である。
2×2画素ブロックとは、図20に示すように、4×4画素を、2×2画素毎に、9ブロックに分割するブロックである。図20では、○印が画素、0〜8までの数字が、ブロックの番号である。ここでは、各ブロックの最大値と最小値を、MINn、MAXn(n=0,1,2,3,...,8であり、図20のブロック番号に対応)とする。ブロック差分計算部1904では、各ブロック毎の差分DIFFnを計算する。DIFFnの計算式は(数A5)のとおりである。
(数A5)
DIFFn=MAXn−MINn
また、エリア判定部1905では、補間座標px、py(図17のS1706)から、MIN,MAXの計算に使う2×2画素ブロックと、補間に利用するDX,DYを計算する。
図21は、4×4画素と、px、pyと、補間画素の関係を示した図である。
補間位置x,yの小数点成分がpx、pyなので、0.0≦px、py<1.0となり、px、pyの位置は、図21斜線の範囲内となる。
px、pyが、図21のa,b,c,dのどのエリアにあるかで、補間に利用するMINn、MAXnを、図22のように変える。
すなわち、図22Aの斜線で示されるブロックは、図21のaのエリアにpx、pyがある場合に選択されるMINn、MAXnを示している。図22Bの斜線で示されるブロックは、図21のbのエリアにpx、pyがある場合に選択されるMINn、MAXnを示している。図22Cの斜線で示されるブロックは、図21のcのエリアにpx、pyがある場合に選択されるMINn、MAXnを示している。図22Dの斜線で示されるブロックは、図21のdのエリアにpx、pyがある場合に選択されるMINn、MAXnを示していている。
これにより、補間位置x,yの近傍における、2×2画素ブロックが選択される。
(数A6)は、MI0、MI1,MI2,MI3と、MA0,MA1,MA2、MA3,DX,DYを求める式である。すなわち、MI0〜MI3として、選択された2×2画素ブロックのMINnが用いられ、MA0〜MA3として、選択された2×2画素ブロックのMAXnが用いられる。なお、(数A6)において、「DX=Px+0.5」とあるのは、2×2画素ブロックにおける左列の2つのブロック(例えば0と3)の中心のx座標までの、補間位置x,yのx座標からの距離と、右列の2つのブロック(1と4など)の中心のx座標までの距離の2つの距離の比を示す。他のDX,DYの式についても、この例と同様である。
(数A6)
aのエリアの場合)
MI0=MIN0
MI1=MIN1
MI2=MIN3
MI3=MIN4
MA0=MAX0
MA1=MAX1
MA2=MAX3
MA3=MAX4
DX=Px+0.5
DY=Py+0.5
bのエリアの場合)
MI0=MIN1
MI1=MIN2
MI2=MIN4
MI3=MIN5
MA0=MAX1
MA1=MAX2
MA2=MAX4
MA3=MAX5
DX=Px−0.5
DY=Py+0.5
cのエリアの場合)
MI0=MIN3
MI1=MIN4
MI2=MIN6
MI3=MIN7
MA0=MAX3
MA1=MAX4
MA2=MAX6
MA3=MAX7
DX=Px+0.5
DY=Py−0.5
dのエリアの場合)
MI0=MIN4
MI1=MIN5
MI2=MIN7
MI3=MIN8
MA0=MAX4
MA1=MAX5
MA2=MAX7
MA3=MAX8
DX=Px−0.5
DY=Py−0.5
特徴量計算部1906では、ブロック差分計算部1904で計算したDIFFn、エリア判定部で計算したMI0〜3,MA0〜3、DX,DYから、grad0,grad1,MIN,MAXを算出する。
(数A7)に算出式を示す。なお、(数A7)において、max()は、「()」の中の複数の要素の値の中の、最大の値を返す関数、C0は定数とする。また、grad0とgrad1は、画素値の範囲内にクリップされるものとする。
(数A7)
MAX=(1−dy)((1−dx)・MA0+dx・MA1)+dy((1−dx)・MA2+dx・MA3)
MIN=(1−dy)((1−dx)・MI0+dx・MI1)+dy((1−dx)・MI2+dx・MI3)
grad0=(MAX−MIN)・C0
grad1=((MAX−MIN)+max(DIFF0、DIFF1,...,DIFF8))・C0/2
以上のように、特徴量分析部1803では、grad0,grad1,MIN,MAXを出力する(図46のS462)。
ここで、(数A7)によれば、grad1は、grad0に比べて、ブロック内の一番大きな最大値と最小値の影響を受けることになる。このため、4×4画素内に大きな傾斜があると、grad1は、大きな値を示すようになる。つまり、grad1は、grad0よりも大きな値をとりやすくなる。
なお、特徴量分析部1803の出力としては、これに限るものではなく、例えば、4×4画素中(図22A〜22D参照)の最大値をMAX,最小値をMINとし、MAX−MINをgrad1に、MAX4−MIN4をgrad0に設定してもよい。この場合は、拡大補間に利用する参照画素が同じ間は、MAX,MIN,grad0、grad1が固定となってしまうため、高倍率拡大でブロック境界が目立つことがあるが、2倍程度の拡大倍率では、本実施の形態と同様の効果が期待できる。
(補正量計算部)
図23は、図18の補正量計算部1804の処理の詳細を示したものである。
補正量計算部1804では、入力画像101(図15)の補間位置の周辺N×M画素2301(図17のS1705)と、特徴量分析部1803で計算したgrad0(図23のgrad02302)を入力し、補正量Oeを出力する。なお、ここではN=M=6画素として説明を行うが、このN、Mでの範囲より小さい、または、大きな範囲を利用してOeを算出してもよい。
帯域制限部2306では、入力画素6×6画素(図23のN×M画素2301)を用いて、帯域制限された4×4画素を生成する。ここでは帯域制限に、水平・垂直3×3タップのローパスフィルタ(LPF)を利用することとする。3×3タップのLPFを利用する場合、4×4画素のLPF結果を生成するには、上下左右に+1画素が必要となる。このため、補正量計算部1804の入力は、6×6画素となる。なお、帯域制限の方法としては、3×3タップに限らず、より多タップのフィルタを利用することができる。この場合は、入力される画素数が増加することになるが、帯域制限フィルタの特性を向上させることができる。
なお、2次元的なLPFフィルタではなく、水平方向にLPF処理した後に、垂直方向にLPF処理したり、あるいは逆に、垂直方向にLPF処理を行い、その後水平方向にLPFフィルタを施してもよい。いずれの場合も同様の効果が期待できる。
補間部2303と補間部2307では、補間位置px、pyと±1画素はなれた位置の画素値を、補間計算により求める。
図24は、4x4の入力画素値をv00〜v33とした場合の、補間位置px、pyの画素の位置を示した図である。
図25は、i00〜i22の8箇所を示す図である。
画素位置2308に対して±1画素はなれた位置は、図25に示すi00、i01、i02、i10,i12,i20,i21,i22の8箇所になる。補間部2303では、入力された4×4画素を用いて、px、py位置を含めた9点の画素値を算出する。また、補間部2307では、帯域制限部2306により帯域制限された4×4画素を用いて、px、py位置を含めた9点の画素値を、補間により算出する。
なお、補間の方法としてはバイリニア法、バイキュービックコンボリューション法などが利用できるが、4×4画素の範囲で処理を施す場合には、バイリニア法が適当である。なお、バイキュービックコンボリューション法で処理を行う場合には、6×6画素より大きな画素範囲で処理を施すのが好ましい。
エッジ抽出部2304では、補間部2303または補間部2307の出力結果を用いてエッジ成分の抽出を行う。このとき、傾斜の強さを示すgrad0の値により、補間部2303または補間部2307のどちらの結果を利用してエッジ成分を抽出するかを切り替える。例えば、grad0が小さい、つまり傾斜が小さい部分では、補間部2303の結果を使ってエッジ抽出を行い、grad0が大きい場合には、帯域制限された補間部2307の結果を使ってエッジ抽出を行うなどが考えられる。このようにすることで、小さなエッジ部分では小さなエッジも捕まえ、かつ、大きなエッジでは、ノイズ成分をLPFにより除去した後のエッジ成分を抽出することが可能になる。
なお、エッジ成分の抽出方法としては、図6のような係数と、i00〜i22を掛け合わせればよい。なお、図6の係数によるエッジ抽出は処理の一例であり、例えば図5のような係数、あるいは他の係数を利用して、エッジ成分の抽出を行ってもよい。なお、このフィルタ係数を変更することで、抽出するエッジ成分の強さや帯域を変更することができる。また、抽出されたエッジ成分のノイズ成分を除去するために、コアリングと呼ばれる、0近辺のエッジ成分を0に丸める非線形な処理を行うことで、ノイズ成分を強調しないようにすることができる。
補正部2305では、エッジ抽出部2304で抽出されたエッジ成分と、grad0を用いて補正量Oe(図18)を計算する(図46のS463)。
ここでは、まずgrad0から抽出した、エッジ成分に対して乗算するゲインを求める。
図26は、grad0からゲインを求めるテーブルの例である。
図26では、横軸がgrad0、縦軸がゲインである。図26の例では、傾斜が小さい、すなわち、grad0が小さい部分でのゲインは小さく、傾斜が大きい部分では、ゲインを大きくするようなグラフになっている。ここで、傾斜が小さい部分は、ノイズ成分である可能性が大きい。このため、この部分のゲインを大きくすると、ノイズを強調してしまう。このため、傾斜が小さい部分では、抑え気味の設定にされる。また、傾斜が大きな部分では、エッジである信頼性が高いので、強くゲインを掛けて、傾斜をより大きくする設定にされる。
なお、これに限らず、grad0とゲインの関係は自由に設定してよい。例えばgrad0が中くらいの部分が最も高くなるように設定したり、いくつかの箇所に山があるような設定にしてもよい。また、grad0とゲインの関係は、数式で表現してもよいし、テーブルで持たせてもよい。テーブルの量を削減するために、いくつかのポイントだけ保持しておき、線形補間や曲線補間で補間してもよい。
ゲインが計算されたら、補正量計算部1804では、抽出したエッジ成分を、ゲイン倍した結果をOeとして出力する。
補正量計算部1804では、図25に示すように、補間位置Px,Pyの±1画素に相当する画素位置の画素の値を補間計算し、計算された9画素を用いてエッジ成分を抽出している。補間位置Px,Pyの±1画素に相当する画素位置の値は、拡大率が2.0倍であれば、拡大後の高解像度画像に存在する画素位置となるが、拡大率によっては高解像度画像には存在しない画素位置となる。例えば2.5倍の場合、拡大後の画素の位置として、0、0.4、0.8、1.2、1.6、2、2.4、2.8・・・といった画素位置の画素が補間されることになる。しかし、1.6の補間位置の画素位置の±1画素にあたる、0.6と2.6に相当する画素位置の画素は、拡大によって生成されないことになる。本実施の形態では、エッジ成分の抽出に、±1画素の位置の画素を補間生成することで、拡大前や拡大後の画像の画素値を用いてエッジ抽出するのに比べて、補間位置に対して精度のよい、良好なエッジ成分を抽出することができる。
また、補正量計算部1804では、コアリングやテーブル引きといった非線形な処理が含まれている。このような処理が含まれているので、エッジ強調後に拡大を行った場合や、拡大後にエッジ強調を行った場合などとは、結果は一致しない。エッジ補正量の計算の場合、このような非線形な処理が含まれることが多いが、順番に処理を行う場合には非線形な処理の結果が、後の処理に好ましくない影響を与えてしまう可能性がある。本実施の形態では、低解像度画像から、直接、高解像度画像の画素数の補正量を計算することで、拡大処理やエッジ強調処理を順番に行った場合に発生する、好ましくない副作用を抑制している。なお、本実施の形態では、9画素を補間生成した後にエッジ抽出を行うとしたが、補間生成の式とエッジ抽出を同時に行うような行列式を予め用意しておき、一気に変換してもよい。一気に変換した場合は、無駄な演算を省くことが可能となり、小規模なハードウェア構成、または演算量での実現が可能となる。
(補間部)
補間部1805(図18)では、入力された6×6画素1801と、補間座標Px,Py1802より、画素位置Px、Pyの画素値を補間して、補間画像OLを出力する(図46のS461)。補間部1805での補間は、バイリニア法やバイキュービックコンボリューション法などで行う。なお、これらの拡大技術は一般的な技術であり、本実施の形態の骨子ではないので詳しい説明は省略する。
(合成部)
合成部1806では、補間部1805で生成した、高解像度画像の画素値OLに、補正量計算部1804で計算したOeを足し込み、合成された出力画素値Oを出力する(図46のS464)。
(数A8)はこのOの計算式である。
(数A8)
O=OL+Oe
(再補正部)
再補正部1807では、合成部1806で合成した画素値Oと、特徴量分析部1803で計算された特徴量grad1,MIN,MAXを用いて、画素値の補正を行い、補正された画素値O'を出力する(図46のS465)。
(数A9)は、出力値Oの計算式である。
(数A9)
O > MAXのとき、O = MAX+min((O−MAX)・GAIN,LIMIT)
O < MINのとき、O = MIN−min((MIN−O)・GAIN,LIMIT)
それ以外のとき、 O'=O
(数A9)中のGAIN,LIMITは、grad1から計算されるパラメータである。
図27は、grad1とGAINの関係を示したものである。
図27では、grad1が小さい場合にはゲインを大きく、grad1が大きくなるほど、ゲインを小さくした設定となる(図46のS465b、図45のC倍値算出部1061)。
図28は、grad1とLIMITの関係を示したものである。
図28では、grad1が小さい場合にLIMITが大きく、grad1が大きい場合にLIMITが小さくなる設定となる(図46のS465c、図45の閾値クリップ部1062)。
上記のように設定すると、grad1が大きい部分、つまり強いエッジ成分を含む部分では、LIMITによるクリップがきっちりとされる(強くなる)ため、くっきりした映像になる。一方、小さな振幅を含む部分では、クリップがあまりされないため、シュートをカットしたことによる不自然感を抑えることができる。
なお、図27および28は設定の一例であり、grad1とGAIN,LIMITの関係は利用者により自由に設定できるものとする。
以上のように、本実施の形態Aの画像拡大装置によれば、自然なかつ強いシュートがなくエッジがすっきりと立った映像(図10)を生成することができる。このとき、拡大前後でエッジ強調を行った場合に発生するシュート(図8)を発生させることなく、かつ、シュートをまったく発生させないことによる不自然な画像(図9)のようになることもない。
要約すれば、次の通りである。すなわち、低解像度画像(図1、図15の入力画像101)を高解像度画像(図1、図15の出力画像107)に拡大して表示する場合、拡大によりボケた映像になってしまう問題がある。そこで、低解像度の入力画像を入力し、高解像度の出力画像を入力する画像拡大装置(画像拡大装置108、画像拡大部1504、画像拡大装置1500)において、入力画像の特徴量を分析し、高解像度画像の画素数の特徴量を生成する特徴量分析部(特徴量分析部102、特徴量分析部1803)と、低解像度の入力画像を入力し、特徴量を元に、高解像度の画素数のエッジ補正量を計算し、出力する補正量計算部(補正量計算部103、補正量計算部1804)と、補間により、拡大後の画像(補間画像)を生成する補間部(補間部104、補間部1805)と、補間画像と補正量を合成する合成部(合成部105、合成部1806)と、特徴量と合成後の画素値を入力し、再度補正を行うことで、入力画像にあわせた補正を行う再補正部(再補正部106、再補正部1807)を備え、くっきり、かつシュートを抑えた拡大画像を生成する。
この画像拡大装置によれば、ボケの抑制と、エッジの周辺が光ることの抑制と、画像のベタつきの回避とが両立できて、画質が十分かつ確実に向上できる。
<<実施の形態B>>
以下、実施形態Bを、図面を参照しながら説明する。実施の形態Bは、実施の形態Aを変形した変形例である。実施の形態Bにおいて、先述の説明と同様である点については、適宜、重複した説明が省略される。なお、以下では、先述の図(図1〜図29)が、適宜、参照される。そして、実施の形態Bの構成のうちで、先述の構成に対応する構成については、適宜、先述の構成の符号と同じ符号が用いられたり、先述の構成の名称と同じ名称が用いられたりする。
実施の形態Bに係る画像拡大装置(画像拡大装置108B、画像拡大部1504Bなど)は、前記再補正部は、前記合成部により出力された第1の前記高解像度画像(図32A、図30B及び図47の点線)を、前記特徴量分析部により生成された前記特徴量と、前記補間部が出力した前記補間画像(図30A、図30B、図47のIx,y)とから求められる閾値(図30A、図30B、図47のU'x,y参照)を用いて再度、補正し、補正された第2の前記高解像度画像(図30Bの太い実線、図32C、図47の広いピッチの太い破線)を生成する画像拡大装置である。
(実施の形態B1)
図29は、実施形態B1における画像拡大部108B(画像拡大部108の下位概念(一例))のブロック図を示す。
図29において、101は、低解像度の入力画像(元画像)、102は、低解像度の入力画像101から出力する高解像度画像(第1の高解像度画像、第2の高解像度画像)の各画素に対応する特徴量を出力する特徴量分析部である。103は、特徴量分析部102の出力した特徴量に応じて、エッジ成分の補正量を計算し、出力する高解像度画像(第2の高解像度画像)の各画素の補正量を計算し、出力する補正量計算部である。104は、低解像度の入力画像101を入力して、出力する高解像度画像の画素数と同じ画素数の画像(補間画像)を生成する補間部である。105は、補間部104から出力された高解像度画像(補間画像)の画素を受け取ると共に、画素に対応する補正量を補正量計算部103から受け取り、補正した画素(第1の高解像度画像)を出力する合成部である。106は、特徴量分析部102から受け取った、出力画素に対応する特徴量と、補間部104が生成した画素値から計算される閾値を用いて、合成部105が出力した合成結果(第1の高解像度画像)を再補正して、出力する再補正部である。107は、出力される高解像度画像(第2の高解像度画像)である。108Bは、低解像度画像を入力して、高解像度画像(第2の高解像度画像)を出力する画像拡大部である。
以下、実施の形態B1の画像拡大部108B(図29)に設けられた再補正部106が行う再補正の手順について説明を行う。
高解像度画像(第1の高解像度画像)の、画素位置(x,y)に対応する合成部105の出力画素値をXx,y(図47の点線のデータ)、特徴量分析部102により算出された上限値をUx,y(図47の狭いピッチの細い一点鎖線のデータ),下限値をLx,y、補間部104が生成した画素値(補間画像)をIx,y(図47の実線のデータ)とする。この時、再補正部106では、(数B1)の演算により、上限の閾値U'x,y(図47の狭いピッチの細い破線のデータ)と下限の閾値L'x,y、および、上限側のリミット値TU(図47における、極大点でのU'x,y+TUの値M1参照)と下限側のリミット値TLを計算する。なお、(数B1)においてα、Tは予め設定された定数であり、αは0.0〜1.0の範囲をとる。
(数B1)
下限側の計算
Ix,y ≦ Lx,yのとき、L'x,y = Lx,y
TL = T
Ix,y > Lx,yのとき、d0 = Ix,y − Lx,y
d0' = d0 × α
L'x,y = Ix,y − d0'
TL = T + d0 − d0'
上限側の計算
Ux,y ≦ Ix,yのとき、U'x,y = Ux,y
TU = T
Ux,y > Ix,yのとき、u0 = Ux,y − Ix,y
u0'= u0 × α
U'x,y = Ix,y + u0'
TU = T + u0 − u0'
なお、ここで、図47のβは、上記のαに対して、β=1−α(0<β<1)の関係を有する。
すなわち、先述のUx,yよりも、(Ux,y−Ix,y)×βだけ小さい値が、U'x,yとして算出される(図47の狭いピッチの破線の細い矢印線参照)。U'x,yは、Ix,yまでの距離として、Ux,yからIx,yまでの距離(Ux,y−Ix,y)のうちの、割合βの部分((Ux,y−Ix,y)×β)が、Ux,yから減じられた距離を有する。
なお、図29における、補間部104から再補正部106への矢印線(図31の補間部1805から再補正部1807への矢印線)は、このようなU'x,yを算出するために、再補正部106(再補正部1807)により、Ix,yが補間部104(補間部1805)から取得されることを示す。
(数B1)により、U'x,y, L'x,yおよびTU, TLを計算した後、再補正部106(図45のC倍値算出部1061、図46のS465)では、(数B2)の演算により補正値Px,yを計算する。なお、ここで、計算される補正値Px,yは、図47において、補正値Px,y(B)1102(広いピッチの太い破線のデータ)として示される。
(数B2)
Xx,y > U'x,yのとき、 Px,y=U'x,y + (Xx,y − U'x,y)× C
Xx,y < L'x,yのとき、 Px,y=L'x,y − (L'x,y − Xx,y)× C
それ以外のとき、 Px,y=Xx,y
なお、数式においてCはあらかじめ設定された0.0〜1.0の範囲の定数である。
なお、先述の通り、Ux,y>Ix,yのとき、U'x,y=Ux,y−(Ux,y−Ix,y)×βである。このため、「Ux,y>Ix,y かつ Xx,y>U'x,y」のときにおいて、Px,y=Px,y(B)=U'x,y+(Xx,y−U'x,y)×C={Ux,y+(Xx,y−Ux,y)×C}−(Ux,y−Ix,y)×β×(1−C)=Px,y(A)−(Ux,y−Ix,y)×γである(γ=β×(1−C)、0<γ<1、図47参照)。なお、ここで、Px,y(B)は、この実施の形態B1での補正値Px,y(Px,y(B))ではなく、実施の形態Aにおける先述の補正値Px,y(図47の広いピッチの太い一点鎖線)を示す。つまり、Px,y(B)は、先述のPx,y(A)よりも、上述の(Ux,y−Ix,y)×γだけ小さい値である(図47の広いピッチの太い破線の矢印線参照)。
この計算により、上限値U'x,y(<Ux,y)と下限値L'x,y(<Lx,y)を超えた部分が、C倍(クリッピング)される。Cは1.0以下に設定するため、結果として、U'x,yとL'x,yにはさまれた範囲を超えた部分が、補正されて小さくなることになる。
次に、(数B3)の演算により補正値Px,yをさらに補正して、第2の補正値P'x,y(Px,y(B)の極大点近くの平坦部分)を計算する。また、min(a,b)は、aとbのうちどちらか小さいほうを選択する関数である。
(数B3)
Px,y > U'x,yのとき、 P'x,y=U'x,y + min(Px,y − U'x,y ,TU)
Px,y < L'x,yのとき、 P'x,y=L'x,y − min(L'x,y − Px,y ,TL)
それ以外のとき、 P'x,y=Px,y
(数B3)により、TU,TL(値M1)を超えるオーバーシュートとアンダーシュート成分が、TUまたはTLに変換される。
再補正部106では、この第2の補正値P'x,y(図47のPx,y(B))を出力する(図46のS465d、図45の閾値クリップ部1062)。
図30Aは、Ux,y,Lx,y,Ix,y,U'x,y,L'x,y,TUおよびTLの関係を図示したものである。
定数αが0.0〜1.0の範囲であるため、それぞれの関係は図30Aのようになる。図30Aでは、U'x,yとL'x,yは、Ux,yおよびLx,yよりもIx,yに近い値となり(図47参照)、合成部105の出力が、U'x,yとL'x,yを超えた部分について、(数B2)および(数B3)の補正をされることになる。なお、U'x,y+TU=Ux,y+Tであり(図47参照)、L'x,y−TL=Lx,y−Tである。
図30Bは、(数B2)、(数B3)による補正を行った例である。
なお、図47は、図30Bを模式的にしたグラフを示す。図47の詳細については、適宜、図30Bを参照されたい。
図30Bにおいて、点線(丸)で示される折れ線1101(図47の点線のデータ)は、合成部105の出力、太い実線で示される折れ線1102(図47の広いピッチの太い破線のデータ)は、再補正部106の出力である。また、細い実線で示される折れ線(図47の実線のデータ)は、補間部104の出力Ix,yであり、破線はそれぞれU'x,y,L'x,y,U'x,y+TU,L'x,y−TLである(図47の狭いピッチの細い一点鎖線のデータ、値M1の二点鎖線のデータ)。
図30Bのように、1101がU'x,yを超えるポイント1103(図47参照)で、定数C(C=1−γ/β(γ<β))により出力(Px,y(B))の傾きが変わり、U'x,y+TUを超えるポイント1104で、U'x,y+TU(図47の二点鎖線)にクリップされる。
同様に、L'x,y以下になるポイント1105より、出力の傾きが変えられ、L'x,y−TL以下になるポイント1106で、L'x,y−TLにクリップされる。図30Bのように、1101で示される、合成部105の信号(Xx,y、図47の点線のデータ)に対して、オーバーシュートとアンダーシュートが抑制され、かつ、エッジの傾斜の強い画像が生成される。なお、エッジの傾きの補正が、上限値または下限値の手前から行われるため、傾斜を立てたことによる不自然さも抑制できる。
以上のように、実施の形態B1によれば、拡大処理によるボケをエッジ強調により緩和しつつ、かつ、エッジ強調によるシュートの発生を抑制した自然な映像を提供することができる。これにより、低解像度画像を拡大した場合でも、映像の先鋭感を失うことなく自然な映像を表示することが可能になる。
なお、図47のポイント1103xは、実施の形態B1におけるポイント1103に対応する、実施の形態A1のPx,y(A)によるポイントを示す。
そして、範囲106yは、Px,y(B)での補正で平坦化される範囲を示し、範囲106yCは、Px,y(A)での補正で平坦化される範囲を示す。
そして、上記のように、前記再補正部(再補正部106)は、除去を行う前記第1成分のうちの少なくとも一部として、第3成分(図47の(Xx,y−Ix,y)×γ)を、前記第1の高解像度画像(図32A、図30B及び図47の点線)から除去する。この第3成分は、当該第3成分が除去されることにより、当該第3成分が除去されない場合の第2の高解像度画像(図32B、図47のPx,y(A)等参照)の平坦な範囲(範囲106yC)よりも狭い平坦な範囲(図32C、図47のPx,y(B) 等参照)における範囲106y)を有する第2の高解像度画像(図32C、図47のPx,y(B))が生成される成分である。
これにより、平坦な範囲が、元の範囲(範囲106yC)よりも更に狭い範囲(範囲106y)となり、より十分に、画像のベタつきを抑制し、さらに高い画質が得られる。
このように、前記合成部(合成部105、エッジ強調部)は、前記補間部により生成された前記補間画像(図30A及び図47のIx,y、図30Bの細い実線)の画素値に前記補正量を足してもよい。そして、これにより、前記補間画像におけるエッジが強調された前記第1の高解像度画像(図30B及びの図47の点線)が生成されてもよい。
そして、前記再補正部は、第1の前記高解像度画像における、前記エッジの周辺を光らせる、前記エッジの強調での過補正の成分(シュートの成分)のうちで、前記差に基いて設定された前記閾値(図30A、図30B、図47のU'x,y参照)から特定される成分を除去した第2の前記高解像度画像(図30Bの太い実線、図47のPx,y(B))を生成してもよい。ここで、再補正部は、前記閾値として第1の値(図30A及び図47のUx,y)が特定される場合に生成される前記第2の高解像度画像(図32B、図47のPx,y(A))の平坦部(範囲106yC)よりも狭い平坦部(範囲106y)を有する第2の前記高解像度画像(図30Bの太い実線、図32C、図47のPx,y(B))が生成される第2の値(U'x,y)を、前記閾値として算出してもよい。
(実施の形態B2)
実施の形態B2について、図を参照しながら説明を行う。
図31は、実施の形態B2におけるS1707(図17)の画像拡大処理を行う画像拡大部1504B(図15)の処理の流れを示したものである。以降、図31を用いて、実施の形態B2における画像拡大処理について詳しく説明する。
実施の形態B2の画像拡大装置1500(図15)は、画像拡大部1504として、図31の画像拡大部1504Bを備える。
(再補正部)
再補正部1807では、合成部1806で合成した画素値O(第1の高解像度画像)と、補間部1805で計算された画素値OL(補間画像)と、特徴量分析部1803で計算された特徴量grad1,MIN,MAXを用いて、合成部1806で合成した画素値O(第1の高解像度画像)の補正を行い、補正された画素値O'(第2の高解像度画像)を出力する。
以下、O'の計算方法について(数B4)から(数B6)を用いて説明する。
(数B4)
OL≦MINのとき、NMIN=MIN
LLIM=LIMIT
OL>MINのとき、NMIN=OL−(OL−MIN)×E
LLIM=LIMIT+(1−E)(OL−MIN)
(数B5)
MAX≦OLのとき、NMAX=MAX
ULIM=LIMIT
MAX>OLのとき、NMAX=OL+(MAX−OL)×E
ULIM=LIMIT+(1−E)(MAX−OL)
(数B6)
O > MAXのとき、
O'= NMAX+min((O−NMAX)・GAIN,ULIM)
O < MINのとき、
O'= NMIN−min((NMIN−O)・GAIN,LLIM)
それ以外のとき、 O'=O
(数B4)〜(数B6)中のE(上述のα)は定数である。また、GAIN(上述のC),LIMIT(T)は、grad1から、図45のC倍値算出部1061又は閾値クリップ部1062により計算されるパラメータである。
(数B4)は、MIN(Lx,y),LIMITとOL(Ix,y)および定数Eを用いて、Oの傾斜を変化させるポイントNMIN(L'x,y)と、下限のクリップ値LLIM(TL)を再補正部1807が計算する数式である。
(数B5)は、MAX(Ux,y)、LIMITとOL、定数Eを用いて、Oの傾斜を変化させるNMAX(U'x,y)と、上限のクリップ値ULIM(TU)を再補正部1807が計算する数式である。この計算では、定数Eは0.0〜1.0である。なお、Eを小さくすると、補間拡大の画素値OLとの差が少しでもあれば、傾斜の調整が行われるようになり(図47のPx,y(B))、Eを1.0に設定すると、MIN、MAXを超えた部分だけ補正が行われるようになる(図47のPx,y(A))。なお、定数Eとしては、0.5以下に設定すると、傾斜の変化が早くなり、エッジを立てたことにより不自然さをより少なくすることとができる。
ここで、図32A〜Cを用いて、定数Eによる出力波形の違いを説明する。
図32Aは、合成部1806の出力(図47のXx,y)を示す図である。
図32Bは、E=1.0の再補正後の出力(図47のPx,y(A))を示す図である。
図32Cは、E=0.25の再補正後の出力画像(図47のPx,y(B))の水平ラインの一部である。
これらの各図では、横軸が、画像の水平方向の画素位置を、縦軸が、各画素位置の画素値を示している。
図示されるように、図32B(図47のPx,y(A))、図32C(図47のPx,y(B))ともに、図32A(図47のXx,y)で発生しているオーバーまたはアンダーシュート成分が抑えられ、かつエッジが急峻になっていることがわかる。
そして、図32C(図47のPx,y(B))では、図32B(図47のPx,y(A))に比べて、エッジの傾斜は維持しつつ、図47の範囲106yCよりも狭い範囲106yCにより示されるように、上部が平坦化してしまう影響が少なくなっている。このため、図32C(図47のPx,y(B))では、図32B(図47のPx,y(A))に比べて、エッジ周辺が自然な形になり、くっきりとした映像になる。
<<実施の形態C>>
以下、実施形態Cを、図面を参照しながら説明する。実施の形態Cも、実施の形態Aを変形した変形例である。なお、実施の形態Cの細部の点は、実施の形態Bと同様であってもよい。
実施の形態Cに係る画像拡大装置(画像拡大装置108C、画像拡大部1504Cなど)は、前記低解像度画像及び前記高解像度画像の画像サイズ、又は、拡大率を入力し(拡大率と、前記低解像度画像及び前記高解像度画像の画像サイズとの少なくとも一方を入力し)、前記低解像度画像から前記高解像度画像を生成するための、前記高解像度画像の各画素に対応する、前記低解像度画像に対する第1の補間画素位置を生成する補間画素位置生成部(補間画素位置生成部110)と、前記低解像度画像(入力画像101)と前記第1の補間画素位置とを入力し、前記第1の補間画素位置の周辺の画素値の変化に応じて、前記第1の補間画素位置を補正して、前記第1の補間画素位置が補正された第2の補間画素位置を生成する白細線化部(白細線化部109)とを備え、前記補正量計算部(補正量計算部103)は、前記第2の補間画素位置と、前記低解像度画像とを入力し、出力する第2の前記高解像画像の各画素の補正量を計算し、前記補間部(補間部104)は、前記低解像度画像と、前記第1の補間画素位置とを入力し、入力された前記第1の補間画素位置に対応する画素値を補間計算し、当該第1の補間画素位置に、計算された前記画素値を有する前記補間画像(図36及び図37の(a))を生成し、前記合成部は、前記補正量計算部で、前記第2の補間画素位置から計算された前記補正量(図36及び図37の右欄の(b))と、前記補間部で、前記第1の補間画素位置から生成された前記画素値(図36及び図37の(a)とを合成して(図36及び図37の(c)の41106)、第2の前記高解像度画像(図37の(d)の1208)を生成する画像拡大装置である。
なお、図33における、補間画素位置生成部110から特徴量分析部102への矢印線等により示されるように、次の通りでもよい。
つまり、前記特徴量分析部は、前記第1の補間画素位置(補間画素位置生成部110による位置)における、前記低解像度画像の特徴量を分析し、出力する第2の前記高解像度画像の各画素に対する特徴量を出力し、記補正量計算部は、前記第2の補間画素位置、前記低解像度画像、および、前記第1の補間画素位置からの前記特徴量を入力し、出力する第2の前記高解像度画像の各画素の補正量を計算してもよい。
また、図39における、白細線化部41909から特徴量分析部41903への矢印線等により示されるように、次の通りでもよい。
つまり、前記特徴量分析部は、前記第2の補間画素位置(白細線化部41909による位置)における、前記低解像度画像の特徴量を分析し、出力する第2の前記高解像度画像の各画素に対する特徴量を出力し、前記補正量計算部は、前記第2の補間画素位置、前記低解像度画像、および、前記第2の補間画素位置からの前記特徴量を入力し、出力する第2の前記高解像度画像の各画素の補正量を計算してもよい。
(実施の形態C1)
図33は、実施形態C1における画像拡大部108C(画像拡大部108の下位概念(一例))のブロック図を示す。
図33において、101は、低解像度の入力画像(元画像)、102は、低解像度の入力画像101から出力する、高解像度画像(第1の高解像度画像、第2の高解像度画像)の各画素に対応する特徴量を出力する特徴量分析部である。110は、拡大率、または、入力画像101と出力画像107との画像サイズを入力し、サイズに応じた、高解像度画像の各画素を補間するための第1の補間画素位置を生成する補間画素位置生成部である。
そして、109は、入力画像101と、補間画素位置生成部110により生成された第1の補間画素位置から、第1の補間画素位置が補正された第2の補間画素位置を補正計算する白細線化部である。また、103は、特徴量分析部102の出力した特徴量に応じて、白細線化部109により算出された第2の補間画素位置に対応するエッジ成分の補正量を計算し、出力する高解像度画像(第2の高解像度画像)の各画素の補正量を出力する補正量計算部である。
そして、104は、低解像度の入力画像101と、白細線化部109による補正がされる前の上記第1の補間画素位置を入力して、出力する高解像度画像と同じ画素数の画像(補間画像)を生成する補間部である。105は、補間部104から出力された高解像度画像(補間画像)の画素を受け取ると共に、その画素に対応する補正量を補正量計算部103から受け取り、補正した画素(第1の高解像度画像)を出力する合成部である。106は、特徴量分析部102から受け取った、出力画素に対応する特徴量によって、合成部105が出力した合成結果(第1の高解像度画像)を再補正して、出力する再補正部である。107は、出力される高解像度画像(出力画像、第2の高解像度画像)、108Cは、低解像度画像(入力画像101)を入力して、高解像度画像(出力画像107、第2の高解像度画像)を出力する画像拡大部である。
(補間画素位置生成部)
補間画素位置生成部110では、拡大率、または、入力画像のサイズと出力画像のサイズとをパラメータとして受け取り、これを用いて補間画素位置(第1の補間画素位置)の計算を行う。なお、入力が、入力画像サイズと出力画像サイズとである場合、画像サイズの比率により拡大率を計算する。他方、拡大率が入力された場合には、入力された拡大率をそのまま利用する。
なお、このとき、水平・垂直の拡大率が異なる場合には、入力される拡大率は、水平と垂直の拡大率の2つとなる。両者が同じ場合は、拡大率としては1つだけでよいが、ここでの説明では、水平方向の拡大率と、垂直方向の拡大率の2つを受け取ったとして説明を行う。
図34は、水平・垂直の拡大率から、補間画素位置の計算を行うフローを示す(S3401〜S3410)。
補間画素位置生成部110では、まず、水平・垂直方向の移動幅dx、dyを計算する(S3402)。dx、dyは拡大率から計算できる。具体的には、dx、dyは拡大率の逆数となる。例えば、拡大率が、水平・垂直各2倍であれば、dx、dyは1/2=0.5となる。
次に、補間画素位置(x、y)を初期値(0,0)に初期化する(S3403)。この初期値として、ここでは0を設定したが、拡大時の画像の中心を変えたくない場合には、−0.25,−0.25を設定すればよい。このように初期値は、高解像度画像として生成したい画像の位相により設定を変えておく。
次に、(x、y)を第1の補間画素位置として出力する(S3404)。なお、第1の補間画素位置(x、y)が負の値である場合は、0にクリップして出力を行う。
次に水平方向の補間位置xをdxだけずらす(S3405)。dxだけずらした結果xが、入力画像の水平サイズより小さい場合には、S3404の処理に戻る(S3406:Yes)。水平サイズを超えた場合には(S3406:No)、xを初期値に初期化し(S3407)、yにdyを加算し更新する(S3408)。
そして、垂直位置yが、入力画像の垂直サイズより小さい場合には(S3409:Yes)、S3404の処理に戻る(S3409)。垂直サイズを超えた場合には(S3409:No)、すべての画素の補間画素位置を出力したとして、終了する。
以上で、高解像度画像のサイズ分の第1の補間画素位置が生成される。
なお、ここでの第1の補間画素位置の計算方法は一例であり、一般的な、拡大処理に利用される補間位置の計算方法を用いても、本実施の形態と同様の効果が期待できる。また、入力画像の初期値および移動幅dx、dyを適切に設定することで、入力画像の一部分だけを出力画像のサイズに合わせて拡大することも可能となる。この場合は、S3406、S3409の条件を、それぞれ、出力した補間画素位置の個数が、出力画像の水平サイズを越えた、及び、垂直サイズを超えたとすればよい。
(白細線化部)
白細線化部109では、低解像度画像(入力画像101)と、補間画素位置生成部110により生成された第1の補間画素位置を入力して、第1の補間画素位置が補正された第2の補間画素位置を出力する。
図35は、白細線化処理のフローである(S3501〜S3512)。
白細線化では、まず、第1の補間画素位置(x、y)を入力する(S3502)。
次に、第1の補間画素位置(x、y)に隣接する、入力画像101の画素位置を算出する(S3503)。先に説明したように、第1の補間画素位置は、小数位置であり、例えば(x,y)=(10.5,12.5)であれば、隣接する、入力画像101の画素は(10,12)(11,12)(10,13)(11,13)の4つの位置にある画素となる。
次に、算出された複数の隣接画素のうち、最大および最小の画素値を持つものをチェックする(S3504)。最大と最小との画素値を持つ画素の位置が、水平方向にずれた2つの位置である場合には(S3505:Yes)、x方向の補正量を計算し、xを補正する(S3506,S3507)。この補正は、最小値を持つ画素位置の方へ、xをずらすような補正である。
なお、どれだけずらすかは、最大値と最小値の差分により決定する。例えば、差分が大きな場合はxをより大きくずらし、差が小さな場合は殆ど動かさないような処理を行う。
同様に、y方向についても、最大と最小の画素値を持つ画素の位置が垂直方向にずれている場合について(S3508:Yes),y方向の補正量を計算し、yの補正を行う(S3509,S3510)。
そして、補正した(x、y)を、補正後の第2の補間画素位置(x'、y')として出力する(S3511)。
すなわち、最大の画素値の画素と、最小の画素値の画素との2つの画素が特定されることにより、入力画像101における、第1の補間画素位置での傾きの方向が特定される。そして、特定された方向における、最小値の画素側への向き、つまり、暗い方への向きに、第1の補間画素位置から移動した位置が、第2の補間画素位置として特定される。
以上の処理を行うことで、隣接画素の最大値と最小値の差が大きい場合、つまり明るさの差が大きい部分について、第2の補間画素位置(x、y)が暗い方向に補正されることになる。この、補正された補間画素位置を利用して補間計算を行うことで、下記で詳しく説明されるようにして、明るい部分の領域が狭くなり、結果として白い部分を細くすることが可能になる。
なお、第1の補間画素位置での傾きが、平坦である場合などには、第1の補間画素位置と同じ位置が、第2の補間画素位置と特定されてもよい。
(特徴量分析部)
特徴量分析部102では、補間部104の出力する拡大後の各画素に対する特徴量を計算し、出力する。特徴量として出力するのは、補間画素位置(例えば、第1の補間画素位置)に対応する、低解像度画像の位置周辺の傾斜の強さと、周辺画素の上限値と下限値である。傾斜の強さは、補間画素位置に隣接する低解像度画像の画素を2×2画素抽出し、図3および図4のフィルタにより水平および垂直の微分成分dxとdyを求め、どちらか大きなほうを傾斜の強さとするなどの方法がある。なお、傾斜の強さの計算方法としてはsobelフィルタまたはprewittフィルタなどを用いてもよく、この方法に限定されるものではない。また、上限値と下限値としては、補間画素位置の周辺の低解像度画像n×n画素の中で、最も大きな画素値を上限値、最も小さな値を下限値として設定する。
以上により、傾斜の強さと上限値、下限値が特徴量として計算され、出力される。
なお、本実施の形態では、特徴量分析部102に入力される補間画素位置として、補正される前の第1の補間画素位置を入力するとしたが、白細線化部109で補正された第2の補間画素位置を入力してもよい。この場合、下限値と上限値も、補正された第2の補間画素位置方向にずれるため、より強い補正を行うことができる。
(補正量計算部)
補正量計算部103では、第2の補間画素位置に対応する画素のエッジ度合いに応じた補正量を計算する。補正量計算部103では、まず、白細線化部109で補正された、第2の補間画素位置と、低解像度の入力画像の画素値を用いてエッジ成分を計算する。エッジ成分の抽出方法としては、例えば、先述の図5または図6に示すラプラシアンフィルタなどを用いる。なお、補間画素位置(例えば小数位置)の画素は、低解像度画像(例えば、整数位置の画素のみよりなる)には存在しないため、これらのフィルタを施す場合には、一度補間演算により、対応する各画素位置(例えば整数位置)の画素値を計算した後に、3×3のフィルタ処理が行われる。
エッジ成分を抽出後、特徴量分析部102で計算した傾斜の強さを用いて、補正量計算部103が抽出したエッジの強調度合いを計算する。
補正量計算部103に、白細線化部109で補正された第2の補間画素位置を入力することにより、出力される補正量が、明るい方向と暗い方向で不均等になる。これにより、白と黒の補正量のバランスを変えることができる。
つまり、比較的明るい第1の補間画素位置の補正量として、第1の補間画素位置において算出される補正量ではなく、補正された比較的暗い第2の補間画素位置で算出される補正量が特定される。
(補間部)
補間部104では、バイリニア法やバイキュービックコンボリューション法等を用いて、低解像度画像(入力画像101)から、高解像度の画像(補間画像)を、補間拡大により生成する。なお、これらの一般的な拡大技術は、本実施形態の骨子ではないので、詳しい説明を省略する。補間部104の技術としては、従来から用いられている拡大補間技術を利用することが可能である。
なお、補間部104では、白細線化部109で補正した第2の補間画素位置は利用されない。これは、補間部104の画素位置として、補正した結果を利用すると、白から黒に変化するエッジ部分で、ギザギザ感が強調されてしまうためである。したがって、補間部104は、補間画素位置生成部110で生成した、補正前の第1の補間画素位置を利用する。
(再補正部)
再補正部106では、合成部105が出力した、エッジ強調が施された第1の高解像度画像と、特徴量分析部102が出力した、第1の高解像度画像に対応した上限値、下限値を入力し、合成部105が出力した第1の高解像度画像の再補正を行う。
以下、再補正の手順について説明を行う。
第1の高解像度画像の画素位置(x,y)に対応する、合成部105の出力画素値をXx,y、上限値をUx,y,下限値をLx,yとした時、再補正部106では、先述の(数A1)の演算により第1の補正値Px,yを計算する。
次に、先述の(数A2)の演算により、第1の補正値Px,yをさらに補正して、第2の補正値P'x,yを計算する。
再補正部106では、この第2の補正値P'x,yを出力する。
以上の処理により、実施の形態C1によれば、白い部分を細くしつつ、アンダーシュートとオーバーシュートを抑えた拡大画像が出力されることになる。
図36は、合成までの処理でのデータを示す図である。
図37は、再補正までの処理でのデータを示す図である。
以下、図36と図37を利用しながら、処理の過程と信号の流れについて説明する。図36および図37の補正前(左欄)は、白細線化処理により補間画素位置の補正を行わなかった場合のデータを示し、補正後(右欄)は、補間画素位置を補正した場合のデータを示す。
図36、図37のそれぞれでは、補間部104の出力(a)、補正量計算部103の出力(b)、合成部105の出力(c)、そして再補正部106の出力(図37の(d))を示している。なお、再補正部106の出力(d)は、Tを0とした場合の結果である。なお、図の水平方向は画素位置を示し、垂直方向は画素値を示している。画素値は上に行くほど明るい色で、下に行くほど暗い色を表している。
図37では、合成部105の出力(c)までの例を示す。
ここで、画素位置補正を行う場合でも、補間部104には、補正前の第1の補間画素位置が入力されるため、(a)の行において、41101と41102(補間画像)は両者同じである。
(b)は、補正量計算部103の出力であるが、画素位置補正を行った場合には(右欄)、画素位置補正を行わない左欄の場合には比較的明るい補正量が特定される第1の補間画素位置で、第2の補間画素位置における暗い補正量が特定されることにより、明るい補正量の部分が狭くなる。このような画素位置補正が行われるため、(b)の左欄の41103に比べて、右欄の41104の上に凸な部分が狭くなっている。
(c)は、(a)と(b)を合成した結果であるが、上段における左欄の41105における明るい部分41105Rに比べて、右欄の41106の明るい部分41106Rが狭くなっているのがわかる(下段の41107参照)。このため、白い部分が細く見えるようになる。
図37(d)では、再補正部106により再補正された結果を示す。図37(d)を見ると、再補正後の信号1207と1208の明るい部分の幅が、画素位置補正をした場合(右欄)の部分1208Rでは、他方の部分1207Rよりも狭くなっていることがわかる(1209)。
このように、再補正後(右欄)では、アンダーシュートとオーバーシュートがなく、かつ白が細くなった、拡大後のデータが出力される。
以上のように、実施の形態C1によれば、特に、拡大処理にあわせてエッジ補正を行った場合に起こりやすい、白が太くなったような印象をなくすように、拡大後の明るい成分を細くしたエッジ補正を実現できる。これにより、視覚的にバランスのとれた拡大画像(出力画像107)を生成できる。
なお、アンダーシュートおよびオーバーシュートの補正を行わないのであれば、合成部105までの処理で、拡大処理を終えてもよい。この場合も、白線が太く見えないという効果を得ることができる。
このように、画像拡大装置108(画像拡大装置108C)は、白細線化部(白細線化部109)を備える。
白細線化部は、第1の補間画素位置を第2の補間画素位置に補正することにより、補正された第2の補間画素位置から算出された補正量(図36の41104)でのエッジ強調がされた第1の高解像度画像をエッジ強調部(合成部105)に算出させて、エッジ強調部の動作を制御する。この制御により、含まれる白の部分(図36の部分41106R)が、制御がされない場合の白の部分(部分41105R)よりも狭い第1の高解像度画像(信号41106)がエッジ強調部により算出される。
そして、白細線化部は、この制御により、ひいては、このような、白の部分が狭められた第1の高解像度画像に対する再補正を再補正部106に行わせて、再補正部106の動作を制御する。この制御により、含まれる白の部分(図37の部分1208R)が、制御がされない場合の白の部分(部分1207R)よりも狭い第2の高解像度画像(図37(d)の信号1208)が再補正部106により算出される。
(実施の形態C2)
実施の形態C2について、図を参照しながら説明を行う。
図38は、実施の形態C2における、画像拡大部1504Cが設けられた画像拡大装置1500のブロック図である。
図38において、101は、入力画像、1601は、第1の補間画素位置x,y、1602は、第1の補間画素位置x,yの周辺6x6画素を選択する画素選択部である。1603は、第1の補間画素位置x,yの小数点部分px,pyを取り出す小数点位置計算部、1504Cは、入力画像の6x6画素と、小数点位置px,pyを入力し、第1の補間画素位置x,yの画素値(第2の高解像度画像)を計算して出力する画像拡大部である。107は、拡大処理後の第2の高解像度画像である。
図39は、実施の形態C2における、図17のS1707の画像拡大処理を行う画像拡大部1504C(図38)の処理の流れを示したものである。以降、図39を用いて、実施の形態C2の画像拡大処理について詳しく説明する。
(白細線化部)
図40は、図39の白細線化部41909の処理の詳細を示した図である。
白細線化部41909では、入力画素から傾斜方向を、傾斜方向判定部2003により算出する。
図41は、傾斜方向の検出方法を説明する図である。
図41において、白丸は、第1の補間画素位置の隣接画素、黒丸は、隣接画素の中で最大値となるもの、網掛けの丸は、隣接画素の中で最小値となるものである(図35のS3504等参照)。4画素の値がすべて同じとなるパターン(a)(f)(k)(p)では、すべての画素で、白丸としている。
図41の矢印は、最小値から最大値に向かう方向を示しており、矢印が水平の場合は、横方向のみの補正、垂直の場合は、縦方向のみの補正、斜めの場合は、水平・垂直双方の補正が行われる。なお、ここで示した傾斜方向判定部2003は、一例であり、図3または図4に示したフィルタを隣接画素に施した結果により傾斜方向を判定するなどしてもよい。
補間位置補正量計算部2004では、最大値と最小値の差から補正量の計算を行う。なお補正量の計算では、傾斜方向判定部2003の結果が、水平方向のみの補正の場合には、xの補正量のみ、垂直方向の補正の場合には、yの補正量のみ、斜めの場合には、x、y双方の補正量を計算する(図35のS3505〜S3510参照)。
補正量計算としては、例えば(数C1)、(数C2)のような方法がある。
(数C1)
AX=CLIP(0,(最大値−最小値)×K,L)
(数C2)
AY=CLIP(0,(最大値−最小値)×K,L)
(数C1),(数C2)において、AXは、水平方向の補正量、AYは、垂直方向の補正量、K、Lは各々定数である。また、CLIPは、0〜Lの範囲に演算結果をクリップすることを示している。先に説明したように、各方向の補正を行う場合のみ、(数C1),(数C2)による計算が行われ、補正を行わない方向についての補正量は、0となる。例えば、垂直方向のみ補正を行う場合には、AX=0となる。なお、Kを負の値に設定することで、白を細くするのではなく、黒を細くすることもできる。画像拡大装置1500では、意図的に白を太く見せたい場合には、Kの設定により白を太くすることも可能である。
なお、図41(d)(g)(j)(m)の斜め方向の移動については、(数C1),(数C2)の計算式で補正量を計算した場合、以下のような問題が発生する。
図42は、補正量の計算で発生する問題を示す図である。
図42(a)は、(数C1),(数C2)に基づいて、補正量AX,AYを設定した場合の例である。図42(a)のように補正量は、原点を中心とした正方形の形となり、斜め方向(2201)の補正の場合、水平、垂直のみの補正時に比べて約1.414倍長くなってしまう。これにより、画像中の斜め線などが過度に補正され、ガタついてしまうことがある。そこで、補間位置補正量計算部2004では、AX,AYの長さに応じて、図42(b)の2202のように、円周上の位置に来るように、AX,AYの調整を行う。これにより、斜め方向への補正がかかり過ぎるのを防ぐ。この補正には三角関数を用いた演算が必要となるが、より簡易的な方法としては、図41(d)(g)(j)(m)の4パターンに一致した場合に、AX,AYを1/√2倍するなどでも良い。
次に、補間位置補正部2005では、補間座標Px,PyのそれぞれにAX,AYを各々加算して補正を行う(数C3)。
(数C3)
Px'=CLIP(0,Px+AX,1.0)
Py'=CLIP(0,Py+AY,1.0)
なお、(数C3)では、Px,Pyのそれぞれは、0〜1の範囲に正規化されているとしている。例えば、Pxが0〜255の値をとる場合には、Px'を計算する数式は、Px'=CLIP(0,Px+AX,255)となる。
以上により、補正された第2の補間座標Px'とPy'(第2の補間画素位置、図40の補間座標2006)が計算される。
(特徴量分析部)
図43は、図39の特徴量分析部41903の処理の詳細を示したものである。
特徴量分析部41903では、入力画像101(図38)の補間位置の周辺N×M画素42301と、白細線化部41909により算出された第2の補間画素位置px'、py'(図43の補間座標42302)を入力し、特徴量としてgrad0,grad1,MIN,MAXを出力する。なお、ここでは、入力は、N=M=4での16画素として説明を行うが、これより小さい、または大きな範囲により特徴量を計算してもよい。
画像拡大部1504Cに入力された6×6画素のうち、中央の4×4画素が入力されると、特徴量分析部41903では、まず2×2画素ブロック毎の画素値の最大値と最小値を、ブロック毎のMIN/MAX計算部42303で計算する。2×2画素ブロックとは、先述の図20に示すように、4×4画素を2×2画素毎に9ブロックに分割するブロックである。図20では○印が画素、0〜8までの数字がブロックの番号である。ここでは、各ブロックの最大値と最小値をMINn、MAXn(n=0,1,2,3,...,8であり図20のブロック番号に対応)とする。
ブロック差分計算部42304では、各ブロック毎の差分DIFFnを計算する。DIFFnの計算式は、先述の(数A5)のとおりである。
また、エリア判定部42305では、補正後の補間座標(第2の補間画素位置)px'、py'から、MIN,MAXの計算に使うブロックと、補間に利用するDX,DYを計算する。先述の図21により、4×4画素と、px'、py'と、補間画素の関係が示される。第2の補間画素位置の小数点成分がpx'、py'なので、0.0≦px、py<1.0となり、px'、py'は図21斜線の範囲となる。
px'、py'が図21のa,b,c,dのどのエリアにあるかで、補間に利用するMINn、MAXnを、図22A〜22Dのように変える。図22Aの斜線で示されるブロックは、図21のaのエリアにpx'、py'がある場合に選択されるMINn、MAXnを示している。図22Bの斜線で示されるブロックは、図21のbのエリアにpx'、py'がある場合に選択されるMINn、MAXnを示している。図22Cの斜線で示されるブロックは、図21のcのエリアにpx'、py'がある場合に選択されるMINn、MAXnを示している。図22Dの斜線で示されるブロックは、図21のdのエリアにpx'、py'がある場合に選択されるMINn、MAXnを示していている。
(数C4)は、MI0、MI1,MI2,MI3とMA0,MA1,MA2、MA4,DX,DYを求める式である。
(数C4)
aのエリアの場合)
MI0=MIN0
MI1=MIN1
MI2=MIN3
MI3=MIN4
MA0=MAX0
MA1=MAX1
MA2=MAX3
MA3=MAX4
DX=Px'+0.5
DY=Py'+0.5
bのエリアの場合)
MI0=MIN1
MI1=MIN2
MI2=MIN4
MI3=MIN5
MA0=MAX1
MA1=MAX2
MA2=MAX4
MA3=MAX5
DX=Px'−0.5
DY=Py'+0.5
cのエリアの場合)
MI0=MIN3
MI1=MIN4
MI2=MIN6
MI3=MIN7
MA0=MAX3
MA1=MAX4
MA2=MAX6
MA3=MAX7
DX=Px'+0.5
DY=Py'−0.5
dのエリアの場合)
MI0=MIN4
MI1=MIN5
MI2=MIN7
MI3=MIN8
MA0=MAX4
MA1=MAX5
MA2=MAX7
MA3=MAX8
DX=Px'−0.5
DY=Py'−0.5
特徴量計算部42306では、ブロック差分計算部42304で計算したDIFFn、エリア判定部で計算したMI0〜3,MA0〜3、DX,DYから、grad0,grad1,MIN,MAXを算出する。
先述の(数A7)により、算出式が示される。
なお、ここでは、特徴量分析に、補正後の第2の補間座標(第2の補間画素位置)Px'、Py'を入力したが、補間前の第1の補間座標(第1の補間画素位置)の小数点成分Px、Pyを入力してもよい。
(補正量計算部)
図44は、図39の補正量計算部41904の処理の詳細を示したものである(図23参照)。
補間部2703と補間部2707では、補正後の補間位置(第2の補間画素位置)px'、py'と±1画素はなれた位置の画素値を補間計算により求める。先述の図24により、4x4の入力画素値を、v00〜v33とした場合の補間位置px'、py'の画素の位置が示される。第2の補間画素位置である補間位置px'、py'の画素位置2308に対して±1画素はなれた位置は、図25に示すi00、i01、i02、i10,i12,i20,i21,i22の8箇所になる。補間部2703では入力された4×4画素を用いてpx'、py'位置を含めた9点の画素値を、補間部2707では帯域制限部2706により帯域制限された4×4画素を用いて、px'、py'位置を含めた9点の画素値を補間により算出する。
以上のように補正量計算部41904では、補正された第2の画素位置(第2の補間画素位置)を用いて、エッジ成分の計算を行うことで、エッジの明るさに応じた、太さの調整を行うことができる。これにより、白い部分と黒い部分でのエッジの補正量のバランスを変更することができ、太さをコントロールできる。
(補間部)
補間部41905(図39)では、入力された6×6画素41901と、補正前の第1の画素位置(第1の補間画素位置)の小数点位置Px,Py41902を用いて、画素値を補間して補間画像OLを出力する。
(再補正部)
再補正部41907では、合成部41906で合成した画素値O(第1の高解像度画像)と、特徴量分析部で計算された特徴量grad1,MIN,MAXを用いて画素値の補正を行い、補正された画素値O'(第2の高解像度画像)を出力する。
先述の(数A9)により、出力値Oの計算式が示される。
(数A9)中のGAIN,LIMITはgrad1から計算されるパラメータである。図27はgrad1とGAINの関係を示したものである。図では、grad1が小さい場合にはゲインを大きく、grad1と大きくなるほどゲインを小さくした設定となる。
図28はgrad1とLIMITの関係を示したものである。図28では、grad1が小さい場合にLIMITが大きく、grad1が大きい場合にLIMITが小さくなる設定となる。
なお、先述の図27、図28の説明と同様、再補正部41907には、特徴量に対応する定数(GAIN及びLIMITの少なくとも一方)を用いる設定がされてもよい。例えば、特徴量に対応するLIMITが用いられる設定がされてもよい。上記のように設定すると、grad1が大きい部分、つまり強いエッジ成分を含む部分では、LIMITによるクリップが強くなる(きっちりとされる)ため、くっきりした映像になる。一方、小さな振幅を含む部分では、クリップがあまりされないため、シュートをカットしたことによる不自然感を抑えることができる。
以上のように、実施の形態Cの画像拡大装置108C(画像拡大部1504C、実施の形態Cの画像拡大装置1500)によれば、自然なかつ強いシュートがなくエッジがすっきりと立った映像(図37の1208)を生成することができる。また、補正後の第2の補間画素位置を用いて、特徴量と補正量を計算することで、図37(d)の補正後(右欄の信号1208)のように、白い部分を細くすることができる。これによりエッジの傾斜補正を普通に行い、黒と白が同じ幅だけ太くなってしまった場合に発生していた、錯視効果により白が太く見えてしまう現象を緩和し、拡大後の視覚的な黒白のバランスを保つことができる。
要約すれば次の通りである。低解像度画像(入力画像101)を高解像度画像(出力画像107)に拡大し表示する場合、同時にエッジの先鋭化(合成部105における、補正量の足し込みによるエッジ強調)を行うと、錯視効果により白が太く見えてしまう問題がある(図49、図50、図36、図37等参照)。そこで、低解像度の入力画像を入力し、高解像度の出力画像を出力する画像拡大装置(画像拡大装置108C、画像拡大部1504C)において、入力画像の特徴量を分析し、高解像度画像の画素数の特徴量を生成する機能(特徴量分析部102)と、拡大率から第1の補間画素位置を計算する機能(補間画素位置生成部110)と、入力画像と第1の補間画素位置から、第1の補間画素位置の複数の隣接画像(図41参照)の画素値の差により補正された第2の補間画素位置を生成する機能(白細線化部109)と、低解像度の入力画像と、補正された第2の補間画素位置を入力し、特徴量を元に、高解像度の画素数のエッジ補正量を計算し出力する機能(補正量計算部103)と、第1の補間画素位置を用いた補間により拡大後の画像(補間画像)を生成する機能(補間部104)と、補間画像と補正量を合成する機能(合成部105)と、特徴量と、合成後の画素値(第1の高解像度画像)を入力し、再度補正を行うことで、入力画像にあわせた補正を行う機能(再補正部106)を備える。
実施形態にかかる画像拡大装置、画像拡大方法およびプログラムは、出力デバイスの解像度が、入力される画像の解像度より高解像度である場合に適用することができる。例えば、DVDをハイビジョンテレビに表示する場合、高解像度な出力機能を持つプリンタ等に、低解像度の画像を拡大印刷する場合や、デジタルカメラやムービーのデジタルズームなどに適用することができる。
そして、これらの場合において、拡大によるボケを抑えつつくっきり感のある画像を提供することができる。
また、拡大とエッジ強調を同時に行った場合に、視覚的に白が太く見えてしまう現象を緩和し、視覚的にバランスのよい映像を提供できる。
101 入力画像
102、1803、41903 特徴量分析部
103、1804、41904 補正量計算部
104、1805、2303、2307、2703、2707、41905 補間部
105、1806、41906 合成部
106、1807、41907 再補正部
107 出力画像
108、1504 画像拡大部
109、41909 白細線化部
110 補間画素位置生成部
201 入力部
202 チューナー
203 外部端子
204 メモリカード
205 メモリ
206 プロセッサ
207 復号部
208 表示部
209 ビデオドライバ
210 ハードディスク
211 表示デバイス
1501、1601 補間位置
1502、1602 画素選択部
1503、1603 小数点位置計算部
1801、41901 入力画素(6×6画素)
1802、1902、2708、41902 補間座標
1808、41908 出力画素
1901、2001、2301、2701、42301 入力画素(N×M画素)
1903、42303 ブロック毎のMIN/MAX計算部
1904、42304 ブロック差分計算部
1905、42305 エリア判定部
1906、42306 特徴量計算部
2002 補間座標Px,Py
2003 傾斜方向判定部
2004 補間位置補正量計算部
2005 補間位置補正部
2006 補正後の補間座標Px'、Py'
2304、2704 エッジ抽出部
2305、2705 補正部
2306、2706 帯域制限部
2702 grad0
2903 強調係数決定部
2904 エッジ強調画像生成部
2905 補間画素生成部
2906 比較部
2907 重み付け合成部
42302 補間座標Px',Py'

Claims (17)

  1. 低解像度画像を入力し、前記低解像度画像に比べて高解像度な高解像度画像を出力する画像拡大装置であって、
    前記低解像度画像を入力し、前記高解像度画像の画素数の補間画像を生成する補間部と、
    前記低解像度画像の特徴量を分析し、前記高解像度画像の各画素に対する第1の特徴量と第2の特徴量とを出力する特徴量分析部と、
    前記特徴量分析部により出力された前記第1の特徴量と、前記低解像度画像とを入力し、前記高解像度画像の各画素に対する補正量を計算する補正量計算部と、
    前記補正量計算部で計算された前記補正量と、前記補間部で生成された前記補間画像とを合成して、第1の前記高解像度画像を生成する合成部と、
    前記合成部により出力された第1の前記高解像度画像を、前記特徴量分析部により生成された前記第2の特徴量を用いて再度、補正し、補正された第2の前記高解像度画像を生成し、生成された第2の前記高解像度画像を、当該画像拡大装置から出力させる再補正部とを備えた、
    画像拡大装置。
  2. 前記特徴量分析部で出力される前記第1の特徴量は、補間画素位置とその補間画素位置の周辺の位置との画素の画素値の傾き度合いから計算される第1の傾斜量であり、
    前記第2の特徴量は、補間画素位置と補間画素位置の周辺の位置との画素の画素値の傾き度合いから計算される第2の傾斜量と、補間画素として出力される、前記高解像度画像の画素の上限の閾値、および、下限の閾値とを含む
    請求項記載の画像拡大装置。
  3. 前記特徴量分析部で計算される前記第1の傾斜量は、前記補正量計算部に入力され、前記第2の傾斜量は、前記再補正部に入力され、前記第1の傾斜量と前記第2の傾斜量とが異なる
    請求項記載の画像拡大装置。
  4. 前記合成部は、前記補間画像における画素値に前記補正量を足すことにより、前記補間
    画像におけるエッジが強調された第1の前記高解像度画像を生成し、
    前記再補正部は、第1の前記高解像度画像における、前記エッジの周辺を光らせる、前記エッジの強調での過補正の成分を、C倍すると共に(0<C<1)、C倍がされた当該成分にクリップを行うことにより、C倍およびクリップがされた第2の前記高解像度画像を生成する
    請求項記載の画像拡大装置。
  5. 前記再補正部は、前記特徴量分析部により出力される前記第2の特徴量により示される、前記過補正の成分の箇所の傾きが大きいほど、前記Cとして、より小さい値を、前記クリップの幅Tとして、より小さい幅をそれぞれ特定する
    請求項記載の画像拡大装置。
  6. 前記過補正の成分は、当該過補正の成分の全てが第1の前記高解像度画像から除去された場合には、ベタつきが生じる成分であり、
    前記特徴量分析部により出力される前記第2の特徴量は、前記過補正の成分のうちで、当該値CでのC倍および当該幅Tでのクリップにより除去される成分のみが除去された場合には、前記ベタつきが生じない値C及び幅Tを特定し、
    前記再補正部は、前記第2の特徴量により特定される前記値Cおよび前記幅Tを各々算出し、算出された前記値CによるC倍と、算出された前記幅Tによるクリップとを行うことにより、当該値Cおよび当該幅Tに基いて除去される前記成分のみを除去した第2の前記高解像度画像を生成する
    請求項記載の画像拡大装置。
  7. 前記再補正部は、前記合成部により出力された第1の前記高解像度画像を、前記特徴量分析部により生成された前記第2の特徴量と、前記補間部が出力した前記補間画像とから求められる閾値を用いて再度、補正し、補正された第2の前記高解像度画像を生成する
    請求項記載の画像拡大装置。
  8. 前記再補正部では、前記特徴量分析部から出力された、前記高解像度画像の画素値の上限の閾値、および、下限の閾値のうちのそれぞれの閾値と、前記補間部が出力した、前記補間画像の画素値との差を計算し、前記合成部が出力した第1の前記高解像度画像の画素値が、計算された前記差から設定される閾値を越えた場合に、当該画素値の補正を行う
    請求項記載の画像拡大装置。
  9. 前記合成部は、前記補間部により生成された前記補間画像の画素値に前記補正量を足すことにより、前記補間画像におけるエッジが強調された前記第1の高解像度画像を生成し、
    前記再補正部は、第1の前記高解像度画像における、前記エッジの周辺を光らせる、前記エッジの強調での過補正の成分のうちで、前記補間画像から求められた前記閾値から特定される成分を除去した第2の前記高解像度画像を生成し、前記閾値として第1の値が特定される場合に生成される前記第2の高解像度画像の平坦部よりも狭い平坦部を有する第2の前記高解像度画像が生成される第2の値を前記閾値として算出する
    請求項記載の画像拡大装置。
  10. 前記低解像度画像及び前記高解像度画像の画像サイズ、又は、拡大率を入力し、前記低解像度画像から前記高解像度画像を生成するための、前記高解像度画像の各画素に対応する、前記低解像度画像に対する第1の補間画素位置を生成する補間画素位置生成部と、
    前記低解像度画像と前記第1の補間画素位置とを入力し、前記第1の補間画素位置の周辺の画素値の変化に応じて、前記第1の補間画素位置を補正して、前記第1の補間画素位置が補正された第2の補間画素位置を生成する白細線化部とを備え、
    前記補正量計算部は、前記第2の補間画素位置と、前記低解像度画像とを入力し、出力する第2の前記高解像度画像の各画素の補正量を計算し、
    前記補間部は、前記低解像度画像と、前記第1の補間画素位置とを入力し、入力された前記第1の補間画素位置に対応する画素値を補間計算し、当該第1の補間画素位置に、計算された前記画素値を有する前記補間画像を生成し、
    前記合成部は、前記補正量計算部で、前記第2の補間画素位置から計算された前記補正量と、前記補間部で、前記第1の補間画素位置から生成された前記画素値とを合成して、第2の前記高解像度画像を生成する
    請求項記載の画像拡大装置。
  11. 前記特徴量分析部は、前記第1の補間画素位置における、前記低解像度画像の特徴量を分析し、出力する第2の前記高解像度画像の各画素に対する前記第1の特徴量と前記第2の特徴量とを出力し、
    前記補正量計算部は、前記第2の補間画素位置、前記低解像度画像、および、前記第1の補間画素位置からの前記第1の特徴量を入力し、出力する第2の前記高解像度画像の各画素の補正量を計算する
    請求項10記載の画像拡大装置。
  12. 前記特徴量分析部は、前記第2の補間画素位置における、前記低解像度画像の特徴量を分析し、出力する第2の前記高解像度画像の各画素に対する前記第1の特徴量を出力し、
    前記補正量計算部は、前記第2の補間画素位置、前記低解像度画像、および、前記第2の補間画素位置からの前記第1の特徴量を入力し、出力する第2の前記高解像度画像の各画素の補正量を計算する
    請求項10記載の画像拡大装置。
  13. 前記白細線化部は、拡大により生成される第1の前記高解像度画像の、輝度値が閾値より大きな範囲が小さくなるように、前記第1の補間画素位置を前記第2の補間画素位置に補正する
    請求項10記載の画像拡大装置。
  14. 前記白細線化部は、前記第1の補間画素位置から前記補正量計算部が前記補正量を計算した場合に生成される第1の前記高解像度画像における、輝度値が閾値より大きい範囲よりも狭い、輝度値が前記閾値より大きい範囲を有する第1の前記高解像度画像が生成される前記補正量を前記補正量計算部に計算させる前記第2の補間画素位置へと、前記第1の補間画素位置を補正する
    請求項10記載の画像拡大装置。
  15. 画像拡大装置が、低解像度画像を入力し、前記低解像度画像に比べて高解像度な高解像度画像を出力する画像拡大方法であって、
    前記低解像度画像を入力し、前記高解像度画像の画素数の補間画像を生成する補間ステップと、
    前記低解像度画像の特徴量を分析し、前記高解像度画像の各画素に対する第1の特徴量と第2の特徴量とを出力する特徴量分析ステップと、
    前記特徴量分析ステップで出力された前記第1の特徴量と、前記低解像度画像とを入力し、前記高解像度画像の各画素に対する補正量を計算する補正量計算ステップと、
    前記補正量計算ステップで計算された前記補正量と、前記補間部で生成された前記補間画像とを合成して、第1の前記高解像度画像を生成する合成ステップと、
    前記合成ステップで出力された第1の前記高解像度画像を、前記特徴量分析ステップで生成された前記第2の特徴量を用いて再度、補正し、補正された第2の前記高解像度画像を生成し、生成された第2の前記高解像度画像を、当該画像拡大装置から出力させる再補正ステップとを含む
    画像拡大方法。
  16. 低解像度画像を入力し、前記低解像度画像に比べて高解像度な高解像度画像を出力する集積回路であって、
    前記低解像度画像を入力し、前記高解像度画像の画素数の補間画像を生成する補間部と、
    前記低解像度画像の特徴量を分析し、前記高解像度画像の各画素に対する第1の特徴量と第2の特徴量とを出力する特徴量分析部と、
    前記特徴量分析部により出力された前記第1の特徴量と、前記低解像度画像とを入力し、前記高解像度画像の各画素に対する補正量を計算する補正量計算部と、
    前記補正量計算部で計算された前記補正量と、前記補間部で生成された前記補間画像とを合成して、第1の前記高解像度画像を生成する合成部と、
    前記合成部により出力された第1の前記高解像度画像を、前記特徴量分析部により生成された前記第2の特徴量を用いて再度、補正し、補正された第2の前記高解像度画像を生成し、生成された第2の前記高解像度画像を、当該集積回路から出力させる再補正部とを備えた、
    集積回路。
  17. コンピュータに、低解像度画像を入力し、前記低解像度画像に比べて高解像度な高解像度画像を出力する処理を実行させるための画像拡大プログラムであって、
    前記低解像度画像を入力し、前記高解像度画像の画素数の補間画像を生成する補間ステップと、
    前記低解像度画像の特徴量を分析し、前記高解像度画像の各画素に対する第1の特徴量と第2の特徴量とを出力する特徴量分析ステップと、
    前記特徴量分析ステップで出力された前記第1の特徴量と、前記低解像度画像とを入力し、前記高解像度画像の各画素に対する補正量を計算する補正量計算ステップと、
    前記補正量計算ステップで計算された前記補正量と、前記補間部で生成された前記補間画像とを合成して、第1の前記高解像度画像を生成する合成ステップと、
    前記合成ステップで出力された第1の前記高解像度画像を、前記特徴量分析ステップで生成された前記第2の特徴量を用いて再度、補正し、補正された第2の前記高解像度画像を生成し、生成された第2の前記高解像度画像を、当該コンピュータから出力させる再補正ステップとを前記コンピュータに実行させるための画像拡大プログラム。
JP2010525142A 2008-12-22 2009-12-21 画像拡大装置、方法、集積回路及びプログラム Active JP5562242B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010525142A JP5562242B2 (ja) 2008-12-22 2009-12-21 画像拡大装置、方法、集積回路及びプログラム

Applications Claiming Priority (8)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008325210 2008-12-22
JP2008325210 2008-12-22
JP2009191550 2009-08-21
JP2009191549 2009-08-21
JP2009191550 2009-08-21
JP2009191549 2009-08-21
JP2010525142A JP5562242B2 (ja) 2008-12-22 2009-12-21 画像拡大装置、方法、集積回路及びプログラム
PCT/JP2009/007054 WO2010073582A1 (ja) 2008-12-22 2009-12-21 画像拡大装置、方法、集積回路及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2010073582A1 JPWO2010073582A1 (ja) 2012-06-07
JP5562242B2 true JP5562242B2 (ja) 2014-07-30

Family

ID=42287231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010525142A Active JP5562242B2 (ja) 2008-12-22 2009-12-21 画像拡大装置、方法、集積回路及びプログラム

Country Status (4)

Country Link
US (2) US8233744B2 (ja)
JP (1) JP5562242B2 (ja)
CN (1) CN102150418B (ja)
WO (1) WO2010073582A1 (ja)

Families Citing this family (32)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8335403B2 (en) * 2006-11-27 2012-12-18 Nec Laboratories America, Inc. Soft edge smoothness prior and application on alpha channel super resolution
GB2481857B (en) * 2010-07-09 2017-02-08 Snell Ltd Methods and apparatus for resampling a spatially sampled attribute of an image
WO2012132183A1 (ja) * 2011-03-28 2012-10-04 パナソニック株式会社 画像処理装置、画像処理方法、画像処理のためのコンピュータプログラム及び記録媒体
US8953907B2 (en) * 2011-06-15 2015-02-10 Marvell World Trade Ltd. Modified bicubic interpolation
JP2013165476A (ja) * 2011-11-11 2013-08-22 Mitsubishi Electric Corp 画像処理装置、画像処理方法、画像表示装置、プログラム及び記録媒体
CN102881000B (zh) 2012-09-07 2016-05-18 华为技术有限公司 一种视频图像的超分辨率方法、装置和设备
CN102946522B (zh) * 2012-10-22 2015-08-19 华为技术有限公司 基于非局部均值的超分辨率方法和设备
WO2014096961A2 (en) * 2012-12-19 2014-06-26 Marvell World Trade Ltd. Systems and methods for adaptive scaling of digital images
US9536288B2 (en) 2013-03-15 2017-01-03 Samsung Electronics Co., Ltd. Creating details in an image with adaptive frequency lifting
US9349188B2 (en) 2013-03-15 2016-05-24 Samsung Electronics Co., Ltd. Creating details in an image with adaptive frequency strength controlled transform
US9305332B2 (en) 2013-03-15 2016-04-05 Samsung Electronics Company, Ltd. Creating details in an image with frequency lifting
US9066025B2 (en) * 2013-03-15 2015-06-23 Samsung Electronics Co., Ltd. Control of frequency lifting super-resolution with image features
CN104144281B (zh) * 2013-05-08 2017-06-09 财团法人车辆研究测试中心 自适应影像边缘修复装置及其方法
JP2015011130A (ja) * 2013-06-27 2015-01-19 株式会社横須賀テレコムリサーチパーク 画像処理装置、電気泳動表示装置、画像処理方法、及びプログラム
CN104346778B (zh) 2013-07-30 2017-08-22 比亚迪股份有限公司 图像的边缘增强方法和装置以及数码摄像设备
JP5621025B1 (ja) * 2013-09-02 2014-11-05 泰 坂野 画像処理システム、画像処理方法、及び画像処理プログラム
EP2869023B1 (en) * 2013-10-30 2018-06-13 Canon Kabushiki Kaisha Image processing apparatus, image processing method and corresponding computer program
JP2015114729A (ja) 2013-12-09 2015-06-22 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. 画像処理装置、表示装置、画像処理方法およびプログラム
US9589324B1 (en) * 2014-03-27 2017-03-07 Pixelworks, Inc. Overshoot protection of upscaled images
JP2016111489A (ja) 2014-12-05 2016-06-20 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム
JP6532151B2 (ja) * 2014-12-18 2019-06-19 日本放送協会 超解像装置およびプログラム
US9652829B2 (en) 2015-01-22 2017-05-16 Samsung Electronics Co., Ltd. Video super-resolution by fast video segmentation for boundary accuracy control
KR102392810B1 (ko) * 2015-06-10 2022-05-03 삼성디스플레이 주식회사 표시 장치 및 그의 구동 방법
JP6504500B2 (ja) * 2015-06-18 2019-04-24 パナソニックIpマネジメント株式会社 ビデオ画像強調方法
US10237447B2 (en) * 2015-06-29 2019-03-19 Canon Kabushiki Kaisha Image processing apparatus, image processing method, and storage medium
JP6719104B2 (ja) * 2015-08-28 2020-07-08 パナソニックIpマネジメント株式会社 画像出力装置、画像送信装置、画像受信装置、画像出力方法および記録媒体
KR102087681B1 (ko) * 2015-09-17 2020-03-11 삼성전자주식회사 이미지 처리 장치, 이미지 처리 방법 및 컴퓨터 판독가능 기록 매체
KR101664743B1 (ko) * 2015-09-22 2016-10-12 현대자동차주식회사 고해상도 영상 생성 장치 및 그 방법
US20170109863A1 (en) * 2015-10-19 2017-04-20 Mathieu Jacques Pixel Mapping Systems and Processes Using Raster-Based and Vector Representation Principles
US9819900B2 (en) * 2015-12-30 2017-11-14 Spreadtrum Communications (Shanghai) Co., Ltd. Method and apparatus for de-interlacing television signal
CN106231416A (zh) * 2016-08-16 2016-12-14 北京小米移动软件有限公司 视频处理方法及装置
CN113611244B (zh) * 2021-08-04 2022-07-15 卡莱特云科技股份有限公司 一种led显示屏对比度提升方法及led显示屏

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11298718A (ja) * 1998-04-06 1999-10-29 Seiko Epson Corp 画像データ補間装置、画像データ補間方法および画像データ補間プログラムを記録した媒体
JP2002158869A (ja) * 2000-11-21 2002-05-31 Mitsubishi Electric Corp 画像処理装置および画像表示装置、画像処理方法および画像表示方法
JP2005182199A (ja) * 2003-12-16 2005-07-07 Seiko Epson Corp エッジ生成装置、エッジ生成方法、エッジ生成プログラム、画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム
JP2008276393A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Toshiba Corp 高解像度化装置および方法
JP2010041497A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Sanyo Electric Co Ltd 画像処理装置、電子機器及び画像処理方法

Family Cites Families (38)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5617224A (en) * 1989-05-08 1997-04-01 Canon Kabushiki Kaisha Imae processing apparatus having mosaic processing feature that decreases image resolution without changing image size or the number of pixels
US5125072A (en) * 1989-07-31 1992-06-23 Eastman Kodak Company Efficient data storage system for gray-scale printers
US5131057A (en) * 1990-02-12 1992-07-14 Wright State University Method for video-to-printing image resolution conversion
US5657402A (en) * 1991-11-01 1997-08-12 Massachusetts Institute Of Technology Method of creating a high resolution still image using a plurality of images and apparatus for practice of the method
JP2989364B2 (ja) * 1992-03-12 1999-12-13 シャープ株式会社 画像処理装置及び画像処理方法
TW377431B (en) * 1995-04-14 1999-12-21 Hitachi Ltd Method and apparatus for changing resolution
US6160845A (en) * 1996-12-26 2000-12-12 Sony Corporation Picture encoding device, picture encoding method, picture decoding device, picture decoding method, and recording medium
US5912708A (en) * 1996-12-26 1999-06-15 Sony Corporation Picture signal encoding device, picture signal encoding method, picture signal decoding device, picture signal decoding method, and recording medium
US6760489B1 (en) * 1998-04-06 2004-07-06 Seiko Epson Corporation Apparatus and method for image data interpolation and medium on which image data interpolation program is recorded
JP2000083157A (ja) * 1998-09-07 2000-03-21 Fuji Photo Film Co Ltd 画像処理方法および画像処理装置
JP2000115526A (ja) 1998-10-06 2000-04-21 Hitachi Ltd 画像処理装置およびエッジ処理方法
US7003176B1 (en) * 1999-05-06 2006-02-21 Ricoh Company, Ltd. Method, computer readable medium and apparatus for converting color image resolution
JP2000339450A (ja) * 1999-05-26 2000-12-08 Sony Corp 画像処理方法及び画像処理装置
JP3419352B2 (ja) * 1999-07-15 2003-06-23 松下電器産業株式会社 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム記録媒体
US6933970B2 (en) * 1999-12-20 2005-08-23 Texas Instruments Incorporated Digital still camera system and method
US7330209B2 (en) * 1999-12-20 2008-02-12 Texas Instruments Incorporated Digital still camera system and complementary-color-filtered array interpolation method
US6724398B2 (en) * 2000-06-20 2004-04-20 Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha Image processing method and apparatus, and image display method and apparatus, with variable interpolation spacing
US6714688B1 (en) * 2000-11-10 2004-03-30 Eastman Kodak Company Method and apparatus for enhancing the edge contrast of an interpolated digital image
US6898332B2 (en) * 2000-11-15 2005-05-24 Seiko Epson Corporation Image processing device and image processing method
US7068396B1 (en) * 2000-11-21 2006-06-27 Eastman Kodak Company Method and apparatus for performing tone scale modifications on a sparsely sampled extended dynamic range digital image
DE50106881D1 (de) * 2001-02-09 2005-09-01 Imip Llc Wilmington Lokale Schärfung fotografischer Bilder mittels Masken
WO2002097535A2 (en) * 2001-05-30 2002-12-05 Nptest, Inc. Sub-resolution alignment of images
US6795587B2 (en) * 2001-07-23 2004-09-21 Micron Technology, Inc. Image resizing using short asymmetric FIR filters
US7149369B2 (en) * 2002-04-23 2006-12-12 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Method and system for image scaling
WO2004001666A2 (en) * 2002-06-25 2003-12-31 Quix Technologies Ltd. Image processing using probabilistic local behavior assumptions
US7031515B2 (en) * 2002-07-19 2006-04-18 Kabushiki Kaisha Toshiba Image processing apparatus and image processing method
JP4259949B2 (ja) * 2003-08-08 2009-04-30 株式会社リコー 画像作成装置、画像作成プログラムおよび記録媒体
JP4455364B2 (ja) 2004-03-09 2010-04-21 キヤノン株式会社 解像度変換方法及び装置
EP1746846B1 (en) * 2004-04-12 2019-03-20 Nikon Corporation Image processing device having color shift-correcting function, image processing program, and electronic camera
KR100530224B1 (ko) * 2004-04-20 2005-11-22 삼성전자주식회사 이미지 변환 장치 및 그 방법
JP4035153B2 (ja) * 2004-06-09 2008-01-16 松下電器産業株式会社 画像処理方法および画像処理装置、並びに画像拡大方法
JP4517872B2 (ja) * 2005-02-10 2010-08-04 ソニー株式会社 画像処理装置、画像処理方法、画像処理方法のプログラム及び画像処理方法のプログラムを記録した記録媒体
US7613363B2 (en) * 2005-06-23 2009-11-03 Microsoft Corp. Image superresolution through edge extraction and contrast enhancement
CN1804901A (zh) * 2006-01-18 2006-07-19 天津大学 邻域扩散选择平滑图像放大算法
US7340098B2 (en) * 2006-03-15 2008-03-04 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. Method and apparatus for image conversion
KR101265956B1 (ko) * 2007-11-02 2013-05-22 삼성전자주식회사 블록 기반의 영상 복원 시스템 및 방법
JP2010063088A (ja) * 2008-08-08 2010-03-18 Sanyo Electric Co Ltd 撮像装置
KR101035744B1 (ko) * 2008-12-08 2011-05-20 삼성전자주식회사 카메라를 이용한 문자 인식 장치 및 방법

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11298718A (ja) * 1998-04-06 1999-10-29 Seiko Epson Corp 画像データ補間装置、画像データ補間方法および画像データ補間プログラムを記録した媒体
JP2002158869A (ja) * 2000-11-21 2002-05-31 Mitsubishi Electric Corp 画像処理装置および画像表示装置、画像処理方法および画像表示方法
JP2005182199A (ja) * 2003-12-16 2005-07-07 Seiko Epson Corp エッジ生成装置、エッジ生成方法、エッジ生成プログラム、画像処理装置、画像処理方法および画像処理プログラム
JP2008276393A (ja) * 2007-04-26 2008-11-13 Toshiba Corp 高解像度化装置および方法
JP2010041497A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Sanyo Electric Co Ltd 画像処理装置、電子機器及び画像処理方法

Also Published As

Publication number Publication date
US8233744B2 (en) 2012-07-31
US8811773B2 (en) 2014-08-19
US20120263384A1 (en) 2012-10-18
US20100322536A1 (en) 2010-12-23
CN102150418B (zh) 2014-10-15
JPWO2010073582A1 (ja) 2012-06-07
WO2010073582A1 (ja) 2010-07-01
CN102150418A (zh) 2011-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5562242B2 (ja) 画像拡大装置、方法、集積回路及びプログラム
US7782401B1 (en) Method and system for digital image scaling with sharpness enhancement and transient improvement
JP4894595B2 (ja) 画像処理装置および方法、並びに、プログラム
US7483040B2 (en) Information processing apparatus, information processing method, recording medium, and program
US7876979B2 (en) Resolution-converting apparatus and method
JP4577621B2 (ja) 画像補正処理システム及び画像補正処理方法
US9137464B2 (en) Image processing apparatus and control method of the same
US8334932B2 (en) Image processing device, image display device, and image processing method
WO2011033619A1 (ja) 画像処理装置、画像処理方法、画像処理プログラム、及び、記憶媒体
US11151693B2 (en) Image processing apparatus and image processing method for noise reduction
WO2010073485A1 (ja) 画像処理装置及び方法並びに画像表示装置
JP4467416B2 (ja) 階調補正装置
JP6335614B2 (ja) 画像処理装置、その制御方法、及びプログラム
JP4526405B2 (ja) テレビ画像処理装置
JP6403720B2 (ja) 画像処理装置及び画像処理方法、コンピュータプログラム
US9928577B2 (en) Image correction apparatus and image correction method
KR102470242B1 (ko) 영상 처리 장치, 영상 처리 방법, 및 프로그램
JP6135937B2 (ja) 画像処理方法および画像処理装置
US8468185B2 (en) Data processing method and apparatus having input sample values and applying a filter to limit an output value range to be within a permissible range
JP2015106318A (ja) 画像処理装置および画像処理方法
US20100283799A1 (en) Content adaptive scaler based on a farrow structure
KR20050121148A (ko) 영상보간방법 및 영상보간장치
JP4176681B2 (ja) 画像エッジ補正装置及び画像エッジ補正方法
JP2015179500A (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP2006237863A (ja) 画像処理方法および画像処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120828

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130813

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130902

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140212

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140304

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140527

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140610

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5562242

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151