JP2013163426A - タング及びシートベルト装置 - Google Patents

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哲也 日比野
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【課題】タング本体よりも他端側にてウェビングの張力が大きくなった場合に荷重比を適切な値にできるタング及びシートベルト装置を得ることが目的である。
【解決手段】タング10におけるスライダ収容部70に設けられたスライダ82には規制部86が形成されている。この規制部86よりもウェビング16の長手方向先端側ではスライダ82に圧接部90が形成されており、この圧接部90に付与されるウェビング16の張力が所定の大きさを越えると圧接部90が変形する。この圧接部90の変形により規制部86と掛け回し部84との間のウェビング16の通過経路が短くなる。このウェビング16の通過経路の減少分だけラップウェビング32が伸びる。これにより、ラップウェビング32での負荷(荷重)が減少するので、荷重比の上昇を抑制でき、荷重比を適切な値にできる。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両のシートベルト装置を構成するタング及びこのようなタングを備えたシートベルト装置に関する。
特許文献1に開示されたシートベルト装置用のタング(特許文献1では「安全ベルト用舌部」と称している)は、側面視で略半円の凹形状に形成された舌部本体部を備えている。この舌部本体部に形成された2箇所の通過孔(特許文献1では一方を「上目部」、他方を「下目部」と称している)形成されており、これらの通過孔を通過したウェビング(特許文献1では「ベルトウェッビング」と称している)は、両通過孔の間で舌部本体部の内側を通過している。
また、舌部本体部の内側には略半円形状に湾曲した曲げ及び締め付け要素が設けられている。この曲げ及び締め付け要素の湾曲方向一端にはウェビングが掛け回されており、ウェビングの張力が所定の大きさを越えると、ウェビングが曲げ及び締め付け要素を押圧して、舌部本体部の内周面に沿って曲げ及び締め付け要素を回動させる。
このように回動した曲げ及び締め付け要素は、湾曲方向他端がウェビングに圧接してウェビングを押圧し、曲げ及び締め付け要素の湾曲方向他端側と舌部本体部とがウェビングをクランプする。これにより、ウェビングにおいてタングよりも基端側の部分であるショルダウェビングが、タングよりも先端側の部分であるラップウェビング側に移動することを抑制する。
特表2009−525909号の公報
上記のようにウェビングがクランプされた状態で乗員の身体が車両前方へ慣性移動しようとしてウェビングを引っ張ると、ウェビングにおいてラップウェビング側にかかる負荷(荷重)とショルダウェビング側にかかる負荷(荷重)との比率である荷重比(ラップウェビング側に作用する荷重をショルダウェビング側に作用する荷重で割った値)が大きくなる。
本発明は上記事実を考慮して、タング本体よりも他端側にてウェビングの張力が大きくなった場合に荷重比を適切な値にできるタング及びシートベルト装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るタングは、ウェビングの中間部が通過し、バックルに装着されることで前記バックルに保持されるタング本体と、前記ウェビングに圧接することで前記ウェビングにおける長手方向一方の側から他方の側への変位を規制する規制部を有すると共に、前記規制部における前記ウェビングの圧接位置よりも前記ウェビングの長手方向他端側で前記ウェビングに圧接する圧接部を有し、前記バックルに前記タング本体が装着された状態で前記ウェビングが掛け回され、前記ウェビングの張力により前記タング本体に対して移動して前記規制部及び前記圧接部を前記ウェビングに圧接させると共に、前記ウェビングが前記圧接部に付与する力が所定の大きさを越えた場合に前記圧接部が変形して、前記ウェビングにおいて前記規制部が圧接した部分よりも他端側の変位を許容する規制手段と、を備えている。
請求項1に記載のタングでは、車両用のシートに着座した乗員の身体に対してウェビングが掛け回された状態でバックルにタング本体が装着されると、タング本体がバックルに保持されて、乗員の身体に対するウェビングの装着状態になる。
この状態では、規制手段の掛け回し部にウェビングが掛け回される。この状態で、例えば、車両が急減速して乗員の身体がウェビングを引っ張り、ウェビングの張力が増加すると規制手段がタング本体に対して移動し、規制手段の規制部がウェビングに圧接する。これにより、ウェビングはその長手方向一端側から他端側への変位が規制される。このため、例えば、ウェビングにおける規制部よりも他端側の部分が腰部を拘束するラップウェビングとなるのであれば、ウェビングにおける規制部よりも他端側への移動が抑制されることでラップウェビングの長さの増加が抑制され、ラップウェビングによって乗員の腰部を効果的に拘束できる。
一方、上記のように規制手段が移動して規制部がウェビングに圧接した状態では、規制部よりもウェビングの長手方向他端側に設定された圧接部がウェビングに圧接する。これにより、ウェビングは規制部よりも長手方向他端側への変位が規制される。この状態でウェビングにおける規制部よりも長手方向他端側の部分の張力が増加して、この張力が所定の大きさを越えると圧接部が変形する。
この圧接部の変形によってウェビングの通過経路がそれまでよりも短くなると、例えば、ウェビングにおける規制部と圧接部との間の部分が長手方向他端側へ変位する。このウェビングの変位によって規制部よりもウェビングの長手方向他端側ではウェビングの負荷(荷重)が低くなる。これにより、規制部よりもウェビングの長手方向一端側でウェビングに係る負荷に対する規制部よりもウェビングの長手方向他端側でウェビングに係る負荷の荷重比の上昇が抑制され、荷重比を適切な値にできる。
なお、この適切な荷重比とは、予め設定した(又は想定される)特定の値であってもよいし、予め設定した(又は想定される)特定の範囲の値であってもよい。
請求項2に記載の本発明に係るタングは、請求項1に記載の本発明において、前記規制部と前記圧接部との間に前記ウェビングの入り込みが可能な凹状部を設定すると共に、前記規制部及び前記圧接部が前記ウェビングに圧接した状態で前記ウェビングの前記規制部及び前記圧接部とは反対側から前記ウェビングに圧接して前記ウェビングを前記凹状部に入り込ませる押込部を前記タング本体に設定している。
請求項2に記載のタングでは、ウェビングの張力により規制手段が移動して、規制手段の規制部がウェビングに圧接すると、ウェビングを介して規制部や圧接部とは反対側からタング本体の押込部がウェビングに圧接して、規制手段において規制部と圧接部との間に設定された凹状部にウェビングが押し込まれる。これにより、ウェビングは規制部と圧接部との間で略S字形状に湾曲するので、ウェビングがその長手方向一端側から他端側へ変位することを更に効果的に抑制できる。
請求項3に記載の本発明に係るシートベルト装置は、先端側が車両用のシートにおける乗員の着座位置の側方で前記シート又は車両の車体に直接又は間接的に係止されたウェビングと、前記着座位置を介して前記ウェビングの先端側の係止位置とは反対側に設けられたバックルと、前記請求項1又は前記請求項2に記載のタングと、を備えている。
請求項3に記載のシートベルト装置では、車両用のシートにおける乗員の着座位置の側方でウェビングの先端側がシート又は車両の車体に直接又は間接的に係止される。このシートに着座した乗員の身体に対してウェビングが掛け回された状態でシートにおける乗員の着座位置を介してウェビングの先端側の係止位置とは反対側に設けられたバックルにタングが装着されると、タングがバックルに保持されて、乗員の身体に対するウェビングの装着状態になる。
ここで、本発明に係るシートベルト装置を構成するタングは、上述した請求項1又は請求項2に記載されたタングである。このため、例えば、車両が急減速して乗員の身体がウェビングを引っ張った際にはタングにおいて上述した請求項1又は請求項2に記載の本発明と同じ作用を奏し、その結果、上述した請求項1又は請求項2に記載の本発明と同じ効果を得ることができる。
以上、説明したように、本発明では、タング本体よりも他端側にてウェビングの張力が大きくなった場合に荷重比を適切な値にできる。
本発明の一実施の形態に係るシートベルト装置の構成を概略的に示す正面図である。 本発明の一実施の形態に係るタングの構成を概略的に示す斜視図である。 本発明の一実施の形態に係るタングの構成を概略的に示す側面断面図である。 規制手段が移動した状態を示す図2に対応した側面断面図である。 凹状部及び圧接部が変形した状態を示す図2に対応した側面断面図である。
<本実施の形態の構成>
図1には本発明の一実施の形態に係るタング10を用いたシートベルト装置12の全体構成の概略が正面図により示されている。この図に示されるように、本タング10は、ウェビング格納手段としてのウェビング巻取装置14を備えている。ウェビング巻取装置14は、例えば、車両のセンターピラーの下端側で、車両を構成する車体に固定されている。このウェビング巻取装置14には図示しないスプールが、例えば、車両の前後方向を軸方向とする軸周りに回転可能に設けられており、このスプールに可撓性を有する長尺帯状に形成されたウェビング16の長手方向基端側が係止されている。
ウェビング16の長手方向基端側は上記のスプールの外周部に巻取られた状態で格納されている。ウェビング16におけるスプールよりも先端側は、センターピラーに沿って車両の上方へ引出され、センターピラーの上端部近傍に設けられたショルダアンカ18を通過して、車両の下方へ折り返されている。車両下方へ折り返されたウェビング16の先端は、車両用のシート20の側方で車体に固定されたアンカ22に係止されている。
なお、本実施の形態は、車体側にウェビング巻取装置14やアンカ22が固定された構成である。しかしながら、例えば、ウェビング巻取装置14はシート20を構成するシートバック22に内蔵される構成であってもよいし、シートバック22の後方にウェビング巻取装置14が設けられる構成であってもよい。また、アンカ22も車体ではなく、シート20の骨格等を構成する部材に取り付けられる構成であってもよい。
本実施の形態に係るタング10は、ウェビング16の先端(アンカ22に係止される部分)とショルダアンカ18との間に設けられている。このタング10に対応してシート20を介してウェビング巻取装置14やアンカ22の配置位置とは反対側にはバックル26が車体又はシート20の骨格等を構成する部材に固定されている。
詳細に関しては後述するが、タング10はバックル26に装着できるようになっており、シート20のシートクッション28に着座した乗員30が、ウェビング巻取装置14のスプールからウェビング16を引出して、ウェビング16を前方から身体に掛け回した状態でタング10をバックル26に装着すると、乗員30の身体に対するウェビング16の装着状態になる。この状態では、ウェビング16におけるタング10とアンカ22との間がラップウェビング32とされて、乗員30の腰部を前方から拘束し、ウェビング16におけるショルダアンカ18とタング10との間がショルダウェビング34とされて、乗員30の肩部や胸部等を前方から拘束する。
なお、本実施の形態のシートベルト装置12は、例えば、車両の運転席や助手席等の一人掛のシート20に対応した構成であるが、例えば、車両の後部座席等に用いられる複数人掛のベンチシートに本発明を適用することができる。このようなベンチシートに本発明を適用する場合、ベンチシートにおける乗員30の着座位置に対してシート幅方向一方の側にウェビング巻取装置14やシートバック22が設けられ、他方の側にバックル26が設けられる。
<タング10の構成>
図3にはタング10の構成が側面断面図により示されている。
この図に示されるように、タング10はタング本体40を構成する芯金42を備えている。芯金42は金属平板を打ち抜き、更に、曲げ成形することにより形成されている。この芯金42は挿込部44を備えており、タング10をバックル26に装着する際には、挿込部44がバックル26に形成された開口からバックル26に挿入される。挿込部44には透孔46が形成されている。挿込部44がバックル26に挿入されると、バックル26に設けられたラッチが透孔46に入り込む。挿込部44がバックル26から抜け出ようとすると、ラッチが透孔46の内周部に干渉してバックル26から抜け出る方向への挿込部44の移動が規制される。これにより、バックル26へのタング10の装着状態となる。
また、芯金42における挿込部44よりも基端側(タング10をバックル26に挿し込む際の挿込方向とは反対側)は基部48とされている。図4に示されるように、基部48は側壁50を備えている。側壁50は挿込部44の基端側から芯金42を構成する板材を挿込部44の厚さ方向(更に言えば、挿込部44の厚さ方向に対して上記の挿込方向とは反対向きへ傾斜した方向)へ向けて屈曲させることで形成されている。また、基部48は底壁52を備えている。底壁52は側壁50の挿込部44とは反対側の端部から連続して形成されており、側壁50の挿込部44とは反対側の端部を軸に芯金42を構成する板材を側壁50の厚さ方向一方の側へ向けて屈曲させることで形成されている。このため、挿込部44とは異なり底壁52は挿込方向(図3における下方)へ傾いている。
さらに、図3に示されるように、基部48は側壁54を備えている。側壁54は底壁52の側壁50とは反対側の端部から連続して形成されており、底壁52の側壁50とは反対側の端部を軸に芯金42を構成する板材の厚さ方向が挿込方向に沿うように屈曲させることで形成されている。このように、側壁50、底壁52、側壁54にて構成される基部48は、その断面形状が底壁52の厚さ方向一方へ向けて開口した凹形状となっている。
また、この基部48には開口部62、64が形成されている。開口部62は側壁50から底壁52に亘って形成されており、基部48の内側と側壁50や底壁52よりも基部48の外側とを連通している。これに対して開口部64は底壁52から側壁54に亘って形成されており、基部48の内側と底壁52や側壁54よりも基部48の外側とを連通している。
このような構成の基部48は合成樹脂材によって形成された被覆部68により被覆されている。この被覆部68において上述した基部48の側壁50と側壁54との間に対応する空間はスライダ収容部70とされている。また、被覆部68にはウェビング通過孔72が形成されている。ウェビング通過孔72は上述した開口部62の内周部が被覆部68を構成する合成樹脂材により被覆されることで形成されており、被覆部68の内側であるスライダ収容部70と被覆部68の外側とを連通している。
また、被覆部68にはウェビング通過孔74が形成されている。ウェビング通過孔74は上述した開口部64の内周部が被覆部68を構成する合成樹脂材により被覆されることで形成されている。但し、ウェビング通過孔74はその貫通方向が側壁54の厚さ方向に沿っており、側壁54の厚さ方向に沿って被覆部68の内側であるスライダ収容部70と被覆部68の外側とを連通している。
上述したウェビング16はショルダウェビング34が被覆部68の外側からウェビング通過孔74を通過してスライダ収容部70の内側に入り込み、更に、ウェビング通過孔72を通過して被覆部68の外側に延びた部分がラップウェビング32となっている。上記のスライダ収容部70には開口側、すなわち、側壁50、54の底壁52とは反対側からカバー76が装着され、カバー76によってスライダ収容部70が隠されている。
このスライダ収容部70の内側には規制手段としてのスライダ82が設けられている。スライダ82は、例えば、金属平板をウェビング16の幅方向を軸方向とする軸周りに湾曲又は屈曲させることで形成されている。スライダ82は平板部83を備えている。平板部83は厚さ方向が概ね底壁52の厚さ方向に沿った平板状とされている。この平板部83における側壁50側の端部からは連続して掛け回し部84が形成されている。
掛け回し部84は側壁54側へ開口して側壁50側へ膨らむように略C字形状に湾曲しており、その外周面にはウェビング通過孔72を通過してスライダ収容部70の内側に入り込んだウェビング16が掛け回され、ウェビング16において掛け回し部84に掛け回された部分よりも先端側(他端側)で、更に、ウェビング通過孔72を通過した部分がラップウェビング32となる。
一方、平板部83における側壁54側の端部からは連続して規制部86が形成されている。規制部86は側壁50側へ開口して側壁54側へ膨らむように略C字形状に湾曲している。この規制部86の平板部83とは反対側では凹状部88が規制部86から連続して形成されている。この凹状部88は側壁54側へ開口して側壁50側へ膨らむように略C字形状に湾曲している。さらに、この凹状部88の規制部86とは反対側では圧接部90が凹状部88から連続して形成されている。この圧接部90は規制部86と同様に側壁50側へ開口して側壁54側へ膨らむように略C字形状に湾曲している。このように、スライダ82において規制部86、凹状部88、及び圧接部90が形成された側は側面視で略S字形状に連続して湾曲している。
このスライダ82は、平板部83がスライダ収容部70の底面92に摺接しており、スライダ82は底面92に沿って側壁50側や側壁54側へスライドできる。ここで、スライダ収容部70の底面92は挿込方向(図3における下方)へ傾いており、スライダ82のスライド方向はこの底面92の傾きに倣って傾いている。なお、これ以降、スライダ収容部70の底面92に沿ったスライダ82の側壁54側のスライド方向を便宜上『規制方向』と称する。
一方、被覆部68において側壁54を被覆している部分のうち、スライダ収容部70の開口側の部分(ウェビング通過孔74よりもスライダ収容部70の開口側)は厚肉部94とされている。この厚肉部94では側壁54の厚さ方向に沿った被覆部68の寸法が他の部分よりも厚く形成されており、被覆部68において側壁54を被覆している部分のうちウェビング通過孔74より底面92側の部分よりもスライダ収容部70の内側に庇状に突出している。
この厚肉部94におけるスライダ収容部70の内方側で且つ底面92側の角部は押込部96とされている。この押込部96はスライダ82の凹状部88に対して規制方向に対向しており、スライダ82が規制方向にスライドすると、凹状部88が押込部96に接近する。
一方、図2に示されるように、スライダ82には一対のスライダ付勢ばね102が設けられている。スライダ付勢ばね102は棒状又は細幅板状の基部104を備えている。基部104はその長手方向がスライダ82の軸方向に対して傾いた状態でスライダ82の内側に設けられ、基部104の長手方向一端部はスライダ82の軸方向端部からスライダ82の外側へ突出している。この基部104の長手方向一端部からは連続して本体側係止片106が形成されている。
本体側係止片106はスライダ付勢ばね102を構成する棒材又は細幅板状の板材を基部104の長手方向一端部にて幅方向を軸方向とする軸周りに屈曲又は湾曲させることで形成されている。本体側係止片106はスライダ82の外側で基部104の長手方向一端部から側壁54側へ向けて延びており、スライダ収容部70の内側で被覆部68に形成された係止部に係止されている。これに対して、基部104の長手方向他端部からは連続して圧接片108が形成されている。
圧接片108は本体側係止片106と同様にスライダ付勢ばね102を構成する棒材又は細幅板状の板材を基部104の長手方向他端部にて幅方向を軸方向とする軸周りに屈曲又は湾曲させることで形成されている。圧接片108の先端(基部104とは反対側の端部)はスライダ82における掛け回し部84側の内周部に圧接しており、スライダ付勢ばね102はスライダ82を側壁50側へ付勢している。
<本実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本タング10を適用したシートベルト装置12では、シート20のシートクッション28に着座した乗員30が身体にウェビング16を装着する際には、先ず、タング10を把持した状態でタング10と共にウェビング16を引っ張る。このウェビング16の引っ張りによりウェビング巻取装置14のスプールからウェビング16が引出される。このようにして引出されたウェビング16を乗員30が身体の前方でウェビング16を身体に掛け回し、この状態でタング10の挿込部44をバックル26に挿し込むと、バックル26によるタング10の保持状態となり、乗員30の身体に対するウェビング16の装着状態になる。
この乗員30の身体に対するウェビング16の装着状態では、ウェビング16におけるタング10とアンカ22との間の部分がラップウェビング32とされ、乗員30の腰部がシート20の前方や上方からラップウェビング32によって拘束される。これに対して、ウェビング16におけるタング10とショルダアンカ18との間の部分はショルダウェビング34とされ、乗員30の肩部や胸部がシート20の前方からショルダウェビング34によって拘束される。
このウェビング16の装着状態で、例えば、車両が急減速すると乗員30の身体によってウェビング16におけるラップウェビング32及びショルダウェビング34の双方がシート20の前方へ引っ張られる。このようにラップウェビング32及びショルダウェビング34が引っ張られると、タング10のスライダ収容部70の内側では、ウェビング16がスライダ82の掛け回し部84を規制方向(すなわち、スライダ収容部70の底面92に沿った側壁54側)へ引っ張る。このようにウェビング16から掛け回し部84に付与された力がスライダ付勢ばね102の付勢力を上回ると、スライダ82が規制方向へスライドする。
このようにスライダ82が規制方向へスライドすると、規制部86がウェビング16の厚さ方向一方の面(図3における右側の面)を押圧して、ウェビング16をその幅方向を軸方向とする軸周りに屈曲又は湾曲させる。また、このように規制部86にウェビング16が掛け回された状態では、凹状部88の底よりも規制方向側でウェビング16が規制部86と圧接部90とを跨ぐようにウェビング16がスライダ82に掛け回される。この状態で更にスライダ82が規制方向へスライドすると、凹状部88が押込部96に接近し、押込部96がウェビング16の厚さ方向他方の面を押圧して凹状部88の内側へウェビング16を押し込む。
これにより、図4に示されるように、ウェビング16はスライダ82と押込部96とでクランプされるか、ウェビング16はクランプされないまでも規制部86、押込部96、及び圧接部90に掛け回されて屈曲又は湾曲させられ、これにより、ウェビング16に対するスライダ82及びタング本体40の被覆部68の総合的な摩擦抵抗が増加する。これにより、ウェビング16におけるショルダウェビング34側の部分がスライダ収容部70を通過してラップウェビング32側へ移動することを防止又は抑制できる。
このようにウェビング16のラップ側への変位を規制した状態で、例えば、乗員の身体からラップウェビング32に付与される力が所定の大きさを越え、これにより、ラップウェビング32におけるウェビング16の張力が所定の大きさを越えると、図5に示されるように、規制部86側を中心に圧接部90及び凹状部88が掛け回し部84側へ変形する。
このようなスライダ82の変形により、スライダ82においてウェビング16が掛け回される範囲であるウェビング16の幅方向を軸方向とする軸周りのスライダ82とウェビング16との接触角が減少し、これによって、スライダ82とウェビング16との間の摩擦抵抗が減少する。
上記のようにスライダ82とウェビング16との間の摩擦抵抗が減少すると、ラップウェビング32に係る負荷(荷重)とショルダウェビング34に係る負荷(荷重)との比率である荷重比(ラップウェビング32に作用する荷重をショルダウェビング34に作用する荷重で割った値)が小さくなる。このため、本実施の形態では、ラップウェビング32の負荷が大きくなった場合に、上記の荷重比を漸次低下させることができ(すなわち、ラップウェビング32の負荷の上昇に伴う荷重比の上昇を抑制でき)、荷重比を適切な特定の値、又は、適切な特定の範囲内の値にできる。
10 タング
12 シートベルト装置
20 シート
26 バックル
30 乗員
32 ラップウェビング
34 ショルダウェビング
82 スライダ(規制手段)
86 規制部
88 凹状部
90 圧接部
96 押込部

Claims (3)

  1. ウェビングの中間部が通過し、バックルに装着されることで前記バックルに保持されるタング本体と、
    前記ウェビングに圧接することで前記ウェビングにおける長手方向一方の側から他方の側への変位を規制する規制部を有すると共に、前記規制部における前記ウェビングの圧接位置よりも前記ウェビングの長手方向他端側で前記ウェビングに圧接する圧接部を有し、前記バックルに前記タング本体が装着された状態で前記ウェビングが掛け回され、前記ウェビングの張力により前記タング本体に対して移動して前記規制部及び前記圧接部を前記ウェビングに圧接させると共に、前記ウェビングが前記圧接部に付与する力が所定の大きさを越えた場合に前記圧接部が変形して、前記ウェビングにおいて前記規制部が圧接した部分よりも他端側の変位を許容する規制手段と、
    を備えるタング
  2. 前記規制部と前記圧接部との間に前記ウェビングの入り込みが可能な凹状部を設定すると共に、前記規制部及び前記圧接部が前記ウェビングに圧接した状態で前記ウェビングの前記規制部及び前記圧接部とは反対側から前記ウェビングに圧接して前記ウェビングを前記凹状部に入り込ませる押込部を前記タング本体に設定した請求項1に記載のシートベルト装置用タング。
  3. 先端側が車両用のシートにおける乗員の着座位置の側方で前記シート又は車両の車体に直接又は間接的に係止されたウェビングと、
    前記着座位置を介して前記ウェビングの先端側の係止位置とは反対側に設けられたバックルと、
    前記請求項1又は前記請求項2に記載のタングと、
    を備えるシートベルト装置。
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