JP2013161652A - 二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】限られた容積の電池セルであっても電解液量を増大でき、多くのイオンが充放電に寄与できるようにする。
【解決手段】負極、負極用の電解液、セパレータ、正極用の電解液および正極がこの順に設けられ、セパレータは負極金属のイオンのみを通す固体電解質からなる二次電池において、少なくとも正極を三次元網目構造の金属多孔体から形成した。空孔内にも電解液を貯溜することができるので充放電に寄与するイオンの量も多くできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池等の二次電池に関するものである。
これまでに数多くのリチウム(以下、Liと記す)二次電池の提案が報告されているが、この中でも、特に、炭素/有機電解液/含Li遷移金属化合物を組み合わせたLiイオン二次電池が専ら実用化に供されている。
このLiイオン二次電池は、充電の場合には、正極の層状活物質である含Li遷移金属化合物に含まれるLiイオンが正極から脱離して、Liイオンとなり、このLiイオンが負極の層状炭素に挿入される。一方、放電の場合には、その逆の動き、つまり、Liイオンが負極の層状活物質から脱離し、このLiイオンが層状活物質である遷移金属化合物に挿入される構造となっている。
このように、このLiイオン二次電池はLiイオンの挿入・脱離の繰り返しにより充電・放電を可能とするものである。(非特許文献1)
しかしながら、Liイオンを挿入でき、しかもその離脱も可能とする物質は限られており、特に、正極には、挿入と脱離が可能な物質は少なく、現在、実用化されている活物質は、LiCoO2, LiNiO2, LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2, LiMn2O4, LiFePO4, LiMnPO4, LiCoPO4等に過ぎない。しかも、これらの正極の活物質の容量は、20mAh/g〜250mAh/g程度に過ぎず、その容量も小さい。
また、従来の挿入と脱離を繰り返すシステムでは、経時により活物質の体積膨張や破壊が起こり、充放電サイクル寿命が短くなるといった問題点がある。
また、負極に金属Liを使うと、現在のカーボン負極の約10倍の容量3800mAh/gがあることが期待されるが、充・放電に伴う金属Liの溶解・析出によるデンドライトが生じ、そのLiのデンドライトが高分子膜のセパレータを刺し潰して、正極に短絡する問題がある。これまでのLi二次電池からなる大容量・大型電池は、充放電サイクル寿命が短くなり、民生用二次電池として十分といえないのが現状である。
そこで特許文献1,2には、負極、負極用の電解液、セパレータ、正極用の電解液および正極がその順に設けられ、セパレータがLiイオンのみを通す固体電解質であるLi二次電池が提案されている。
このLi二次電池は、充電・放電に伴い、負極と正極のそれぞれの表面に沿って用いた金属が溶解・析出する反応を利用したことから、従来の、Liイオンの活物質への挿入・脱離を利用したLi電池にみられる、活物質の結晶構造の体積膨張と破壊によるサイクルの劣化が防止できる。
また、正極材料として、従来の電気容量の低い、LiCoO2, LiNiO2, LiNi1/3Mn1/3Co1/3O2, LiMn2O4, LiFePO4, LiMnPO4, LiCoPO4等の複合酸化物に代えて電気容量の高い金属銅等を用いることができるので、正極の活物質の電気容量をたとえば従来のLiCoO2(=130mAh/g)の5〜6倍の843mAh/gとすることができる。
国際公開WO 2010/073948号 特開2011-81971号公報
M. Armand, J.-M. Tarascon, Nature 451, 652 (2008)
特許文献1に記載されたLi二次電池では、充電と共に、正極側の電解液中のLiイオンのみが固体電解質を通して負極側の電解液へ移動し、放電と共に、負極側の電解液中のLiイオンのみが固体電解質を通して正極側の電解液へ移動する。例えば正極に銅(Cu)を用い、負極に金属Liを用いた場合には、充電と共に、正極の金属銅の表面に、Cu => Cu2++ 2e-なる溶解反応が、負極の金属Liの表面には、Li++ e- => Li なる析出反応があり、放電と共に、正極の金属銅の表面に、Cu2++ 2e- =>Cuなる析出反応があり、負極の金属Liの表面には、Li => Li++ e-となる溶解反応が生じる。
すなわち電解液中のイオンが充放電に寄与するので、電解液中のイオン量を多くすることが望ましい。しかし電解液種によってイオンの飽和濃度は決まっているので、イオン量を多くするには電解液の量を増大するのが有効である。しかしながら電池セルの大きさに制約があるのが一般的であり、電解液量を多くするにも限界があった。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、限られた容積の電池セルであっても電解液量を増大でき、多くのイオンが充放電に寄与することでさらに高容量の電池とすることを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の二次電池の特徴は、負極、負極用の電解液、セパレータ、正極用の電解液および正極がこの順に設けられた二次電池であって、負極は水素の酸化還元電位に対して1.5V以上卑の酸化還元電位を有する金属からなる負極金属を含み、セパレータは負極金属のイオンのみを通す固体電解質であり、正極は三次元網目構造の金属多孔体からなることにある。
本発明の二次電池によれば、正極の集電体は三次元網目構造の金属多孔体からなり空孔率が高い。したがって金属多孔体の空孔内にも電解液を貯溜することができ、電解液量の増大によって充放電に寄与するイオンの量も多くできるため、高容量の電池とすることができる。
本発明の一実施例に係る二次電池の構造を示す模式的な断面図である。
本発明の最大の特徴は、負極と正極のそれぞれの表面に沿って用いた金属が溶解・析出する反応を利用する二次電池において、少なくとも正極を三次元網目構造の金属多孔体から形成したところにある。
三次元網目構造の金属多孔体としては、例えばニッケルからなる「セルメット」(住友電気工業(株)製:登録商標)が知られ、ニッケル水素電池やニッケルカドミウム電池等の電極材料として使用されている。セルメットは連通気孔を有する金属多孔体であり、金属不織布等他の金属多孔体に比べて気孔率が高い(90%以上)という特徴がある。セルメットは、発泡ウレタン等の連通気孔を有する多孔体樹脂の骨格表面にニッケル層を形成した後、熱処理して多孔体樹脂を分解し、さらにニッケルを還元処理することで得られる。ニッケル層の形成は、多孔体樹脂の表面にカーボン粉末等を塗布して導電化処理した後、電気めっきによってニッケルを析出させることで行われる。
正極を三次元網目構造の金属多孔体から形成したのは、充電時に正極から金属イオンが正極用電解液に溶出する反応と、放電時にその金属イオンが再び正極に金属として析出する反応が電池反応を律速するからである。正極を三次元網目構造の金属多孔体から形成することにより、これらの反応活性が大きく向上する。もちろん、負極も三次元網目構造の金属多孔体から形成することが望ましい。
正極の金属多孔体としては、水素の酸化還元電位より「貴」の酸化還元電位をもつ元素を含み、充電時に正極から金属イオンが正極用電解液に溶出する金属を用いることができる。このような金属としては、Cu、Ni、Fe、Ag、Au等が例示される。これらの金属から金属多孔体を形成するには、上記したセルメットの製造方法、あるいは特開2011-246779号公報に記載された製造方法等を用いることができる。
あるいは集電体として機能する金属から金属多孔体を形成し、その骨格表面に、充電時に正極から金属イオンが正極用電解液に溶出するNiOOH、Ni(OH)2、NiO、Ni2O3、PbO2等の金属化合物からなる被覆層を形成し、全体として多孔体構造である正極とすることもできる。正極にPbO2を用いた場合、鉛蓄電池と同じ上記金属多孔体では集電体の腐食が起きる可能性がある。このときは制御弁式鉛蓄電池に使用されている集電体を用いる必要性がある。
正極は、空孔率が50%以上であることが望ましい。放電時には正極用電解液中の金属イオンの金属が正極に析出するが、空孔率を50%以上とすることで、電解液と正極との接触確率を高く維持できるからである。充電時には正極から金属イオンが正極用電解液に溶出するので、正極の空孔率はさらに高くなり問題はない。充電時における正極の空孔率は、95%以上であるのが特に望ましい。但し、充電時の溶出によって空孔が消失しない正極量とすべきことはもちろんである。
なおニッケル水素電池等において、正極の集電体を金属多孔体から形成することが知られているが、これは集電体の多孔内に活物質を充填することで活物質と集電体との接点を増大させることを目的とするものであり、活物質が移動することはない。したがって本発明のように多孔内にも電解液を充填することで電解液量を多くし、電解液中のイオン量を多くするものとは技術思想も電池反応も異なる。
負極は、水素の酸化還元電位に対して1.5V以上「卑」の酸化還元電位を有する金属からなる負極金属を含む。この負極金属としては、水素の酸化還元電位をゼロとしたときの酸化還元電位が、3.05V卑であるLi、2.71V卑であるNa、2.36V卑であるMg、1.97V卑であるBe、1.68V卑であるAl、等を用いることができ、中でも充電時における負極へのめっきが可能なLi、Na、Ca、Mg、Alが好ましく用いられる。Na、Ca、Mg、AlはいずれもLiより体積密度が高いので、Liイオン電池に比べて電池の体積エネルギー密度が向上する。
負極は、板状の金属Li等から構成することができるが、正極と同様に三次元網目構造の金属多孔体から形成することが望ましい。例えば負極金属としてAlを選択した場合、特開2011-246779号公報に記載されたようなAl多孔体を用いることができる。
また負極金属以外の金属であっても、集電体として機能する任意の金属多孔体を用いれば、充電時には集電体に負極金属がめっきされ、放電時には負極金属イオンが負極用電解液中に溶出するので、任意の金属多孔体が負極として機能する。なお、この場合も、金属多孔体の骨格表面にめっきなどによって負極金属層を予め形成しておくことが望ましい。
負極は、空孔率が50%以上であることが望ましい。充電時には負極用電解液中の負極金属イオンが負極に析出するが、空孔率を50%以上とすることで、電解液と負極との接触確率を高く維持できるからである。放電時には負極から負極金属イオンが負極用電解液に溶出するので、負極の空孔率はさらに高くなり問題はない。放電時における負極の空孔率は、95%以上であるのが特に望ましい。
本発明の二次電池においては、負極金属種に応じて正極用電解液、正極用電解質、負極用電解液、負極用電解質、セパレータを構成する固体電解質の種類が決定される。
<負極金属がLiの場合>
例えば金属Liあるいは三次元網目構造の発泡金属Liを負極金属に用いた場合、負極用電解質としてLiPF6 、LiClO4 、LiBF4 、LiAsF6 、LiAlCl4 、LiCF3SO3 、LiSbF6 等、有機電解液中でLiイオンを形成するものを用いることができる。充電時には電解液中のLiイオンが金属Liとなって負極にめっきされ、放電時には負極からLiイオンが電解液中に供給される。
負極用電解液は上記した負極用電解質が溶解可能なものが用いられ、プロピレンカーボネート、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、γ-ブチロラクトン、1,3-ジオキソラン、4-メチル-1,3-ジオキソラン、1,2-ジメトキシエタン、2-メチルテトラヒドロフラン、スルホラン、ジエチルカーボネート、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート等が挙げられる。これら有機溶媒は、単独でもよいが、組み合わせて使用してもよい。
正極用電解液は、コストが安い面からみて水系電解液を用いることが好ましい。水系電解液に含有させる正極用電解質としては、電解液中でLiイオンを形成するものが用いられる。このような電解質としては、例えば、LiNO3、LiCl、Li2SO4等が挙げられる。これら電解質は、単独でもよいが、組み合わせて使用してもよい。また正極にPbO2を用いた場合は、電解液中に硫酸イオンを含むことが望ましく、電解質としてはH2SO4やLi2SO4を用いることが好ましい。
セパレータを構成する固体電解質は、Liイオンのみを通すものであり、Li3N、Garnet-Type型Liイオン伝導体、NASICON型Liイオン伝導体、β-Fe2(SO4)3型Liイオン伝導体、ペロブスカイト型Liイオン伝導体、チオLISICON型Liイオン伝導体、高分子型Liイオン伝導体等が使用できる。
このようなLiイオンのみを透過する固体電解質ではなく、通常のセパレータや陽イオンが透過するイオン交換膜を使用した場合には、Liイオンだけでなく、銅イオン、水素イオン等を透過し、負極と反応したり、負極に銅等が析出したり、大量の水素を放出することがあるので、本発明の二次電池を得ることはできない。
<負極金属がAlの場合>
Alを負極金属に用いると、酸化還元電位はLiに対して1.3V程度低くなるが、体積密度はLiの約5倍となり単位体積当たりの電池容量が格段に向上する。ところが負極の電解液に用いられる有機溶媒に対して溶解するAl化合物がなく、負極にAlを用いることは困難とされていた。しかしAlイオンがベースとなったイオン液体や、エチルメチルイミダゾリウムテトラクロロアルミネート等の常温溶融塩を電解液に用いることで、充電時に負極へのAlめっきが可能となる。
正極用電解質は、硝酸アルミニウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等、水に溶解可能なアルミニウム塩を用いることができる。
セパレータを構成する固体電解質は、Alイオンのみを通すものであり、NASICON型Alイオン伝導体、β-Fe2(SO4)3 型Alイオン伝導体、高分子型Alイオン伝導体等が使用できる。
<負極金属がMgの場合>
Mgを負極金属に用いると、酸化還元電位はLiに対して0.6V程度低くなるが、密度はLiの約3.3倍となり単位体積当たりの電池容量が格段に向上する。ところが負極の電解液に用いられる有機溶媒に対して溶解するMg化合物がなく、負極にMgを用いることは困難とされていた。しかしMgイオンがベースとなったイオン液体や、Mgのグリニャール試薬を支持塩に用いた非水系電解液を用いることで、充電時に負極へのMgめっきが可能となる。
Mgのグリニャール試薬を支持塩に用いた非水系電解液は、グリニャール試薬RMgX(Rはアルキル基又はアリール基、Xは塩素,臭素,又はヨウ素)を電解質とし、THF、ジグライム、THT(テトラフルオロチオフェン)等の溶媒に溶解して用いることができる。
正極用電解質は、硝酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム等、水に溶解可能なマグネシウム塩を用いることができる。
セパレータを構成する固体電解質は、Mgイオンのみを通すものであり、β-Fe2(SO4)3 型Mgイオン伝導体、高分子型Mgイオン伝導体等が使用できる。
<負極金属がCaの場合>
Caを負極金属に用いると、酸化還元電位はLiに対して0.175V程度低くなるが、体積密度はLiの約3倍となり単位体積当たりの電池容量が向上する。
負極用電解質としては、Ca(ClO4)2を用いることができる。また負極用電解液としては、プロピレンカーボネート、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、γ-ブチロラクトン、1,3-ジオキソラン、4-メチル-1,3-ジオキソラン、1,2-ジメトキシエタン、2-メチルテトラヒドロフラン、スルホラン、ジエチルカーボネート、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート等が挙げられる。これら有機溶媒は、単独でもよいが、組み合わせて使用してもよい。中でもプロピレンカーボネートが特に好ましい。
正極用電解質は、硝酸カルシウム、塩化カルシウム、硫酸カルシウム等、水に溶解可能なカルシウム塩を用いることができる。
セパレータを構成する固体電解質は、Caイオンのみを通すものであり、β-Fe2(SO4)3 型Caイオン伝導体、高分子型Caイオン伝導体等が使用できる。
<負極金属がNaの場合>
Naを負極金属に用いると、酸化還元電位はLiに対して0.33V程度低くなるが、体積密度はLiの約1.8倍となりLiイオン電池と同様に用いることができる。
負極用電解質としては、NaClO4を用いることができる。また負極用電解液としては、プロピレンカーボネート、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、γ-ブチロラクトン、1,3-ジオキソラン、4-メチル-1,3-ジオキソラン、1,2-ジメトキシエタン、2-メチルテトラヒドロフラン、スルホラン、ジエチルカーボネート、ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、ジメチルカーボネート、エチレンカーボネート等が挙げられる。これら有機溶媒は、単独でもよいが、組み合わせて使用してもよい。
正極用電解質は、硝酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナトリウム等、水に溶解可能なナトリウム塩を用いることができる。
セパレータを構成する固体電解質は、Naイオンのみを通すものであり、β-Fe2(SO4)3 型Naイオン伝導体、高分子型Naイオン伝導体等が使用できる。
本発明の二次電池は、負極、負極用の電解液、セパレータ、正極用の電解液および正極がこの順に設けられ、これらがケース内に収納される。二次電池の形状は特に制限なく、円筒型、積層型、コイン型、ラミネート型等、種々の形状を採用できる。
以下、実施例により本発明の実施形態を具体的に説明する。
本実施例の二次電池は、図1に模式的に示すように、負極1と、負極用電解液2と、セパレータ3と、正極用電解液4と、正極5とを備え、正極缶6と負極キャップ7との間に封入されている。正極缶6と負極キャップ7との境界は、絶縁ガスケット8によって気密・液密に封止されている。負極用電解液2及び正極用電解液4は、それぞれガラス繊維からなるガラスフィルターに含浸されて封入されている。
負極1は金属Liから形成されている。負極用電解液2は、1MのLiClO4を有機溶媒に溶解した有機電解液を用いた。有機溶媒は、ECとDECを1/1の体積比で混合したものである。
セパレータ3としては、Liイオン固体電解質(NASICON型Liイオン伝導体LISICON、厚さ0.15mm、イオン伝導率2×10-4S/cm2 )を用いた。
正極用電解液4としては、3MのLiNO3水溶液を用いた。そして正極5としては、金属CuからなるCu多孔体を用いた。金属CuからなるCu多孔体は、前述の「セルメット」の製造方法と同様にして製造することができる。
本実施例に係る二次電池は、先ず初回の充電が行われる。このとき正極5では、Cu多孔体のCuがイオンとなって正極用電解液4に溶解する(Cu => Cu2++ 2e-)。同時に正極用電解液に溶解しているLiイオンが、Liイオン固体電解質からなるセパレータ3を通して負極用電解液2側に移動する。同時に、負極用電解液2に溶解しているLiイオンが金属Liとなって負極1の表面に析出する(Li++ e- => Li)。
放電時には、負極1のLiがイオンとなって負極側電解液2に溶解する(Li => Li++ e-)。同時に、負極側電解液2に溶解しているLiイオンがLiイオン固体電解質からなるセパレータ3を通して、正極用電解液4側に移動する。同時に、正極用電解液4側に溶解していたCuイオンが金属Cuとなって正極5の表面に析出する(Cu2++ 2e- => Cu)。
そして本実施例の二次電池によれば、正極5は金属CuからなるCu多孔体から形成されている。したがって正極用電解液は、正極5の多孔内部まで充填されているので、限られた容積の中で正極用電解液を増量することができ、溶解するCuイオンとLiイオンを増量することができる。そのためセパレータ3を通じて移動するLiイオン量を多くすることができ、電池容量を高容量とすることができる。
本実施例の二次電池は、実施例1と同様の構造であるので、図1と同じ符号を付けて説明する。
負極1はAl多孔体から形成されている。このAl多孔体は、特開2011-246779号公報に記載された製造方法を用いて製造することができる。負極用電解液2は、エチルメチルイミダゾリウムテトラクロロアルミネートを用いた。
セパレータ3としては、Alイオンのみを通す固体電解質である高分子型Alイオン伝導体(ポリエチレンオキサイドにアルミ塩を溶解させたポリマー膜、厚さ0.15mm)を用いた。
正極用電解液としては、1Mの硝酸アルミニウム水溶液を用いた。そして正極1は実施例1と同様の金属CuからなるCu多孔体を用いた。
本実施例に係る二次電池は、先ず初回の充電が行われる。このとき正極5では、Cu多孔体のCuがイオンとなって正極用電解液4に溶解する(Cu => Cu2++ 2e-)。同時に正極用電解液に溶解しているAlイオンが、Alイオン固体電解質からなるセパレータ3を通して負極用電解液2側に移動する。同時に、負極用電解液2に溶解しているAlイオンが金属Alとなって負極1の表面に析出する(Al3++ 3e- => Al)。
放電時には、負極1のAlがイオンとなって負極側電解液2に溶解する(Al => Al3++3e-)。同時に、負極側電解液2に溶解しているAlイオンがAlイオン固体電解質からなるセパレータ3を通して、正極用電解液4側に移動する。同時に、正極用電解液4側に溶解していたCuイオンが金属Cuとなって正極5の表面に析出する(Cu2++ 2e- => Cu)。
そして本実施例の二次電池によれば、負極1は金属AlからなるAl多孔体から形成され、正極5は金属CuからなるCu多孔体から形成されている。したがって負極用電解液は負極1の多孔内部まで充填され、正極用電解液は正極5の多孔内部まで充填されているので、限られた容積の中で負極用電解液と正極用電解液を増量することができ、溶解するCuイオンとAlイオンをそれぞれ増量することができる。そのためセパレータ3を通じて移動するAlイオン量を多くすることができ、電池容量を高容量とすることができる。
本実施例の二次電池は、実施例1と同様の構造であるので、図1と同じ符号を付けて説明する。
負極1は、実施例1と同様に金属Liから形成されている。負極用電解液2は、実施例1と同様に1MのLiClO4を有機溶媒に溶解した有機電解液を用いた。有機溶媒は、ECとDECを1/1の体積比で混合したものである。
セパレータ3としては、実施例1と同様にLiイオン固体電解質(NASICON型Liイオン伝導体LISICON、厚さ0.15mm、イオン伝導率2×10-4S/cm2 )を用いた。
正極用電解液4としては、1MのLiOHと1モルのKOHを溶解した水溶液を用いた。そして正極5としては、金属NiからなるNi多孔体(「セルメット」住友電気工業(株)製)の骨格表面にNiOOHからなる被覆層が形成されたものを用いた。Ni多孔体の表面にNiOOHを被覆するには、NiOOHを充填し、プレスによって気孔率を調整する方法で行った。Ni多孔体の表面にNiOOHを被覆するには、直接的にはNi多孔体の表面をNi(OH)2に変えた後オゾン処理などの方法で行うことができる。
本実施例に係る二次電池における充放電の機構を説明する。この電池においては、負極の金属Liは、負極用の有機電解液のみと接触し、正極のNiOOHは正極用の水性電解液のみと接触する。負極用電解液と正極用電解液の間には、Liイオンのみを透過する固体電解質が配設されており、充電と放電に伴い、Liイオンが当該固体電解質を通して、それぞれ、正極区域から負極区域へ、あるいは、負極区域から正極区域へと移動する。
放電時には、負極の金属Liの表面においては、Li => Li++ e- なる酸化(溶解)反応が、正極の側ではNiOOH + H2O + e- => Ni(OH)2 + OH- なる還元反応が生じ、この際、負極区域溶液のLiイオンが、固体電解質を通して正極区域へ移動する。
充電時には、負極の金属liの表面においては、Li++ e- => Li なる還元(析出)反応が、正極の側ではNi(OH)2 + OH-=> NiOOH + H2O + e- なる酸化反応が生じ、この際、正極区域溶液のLiイオンが、固体電解質を通して負極区域へ移動する。
本実施例の二次電池によれば、正極5は金属NiからなるNi多孔体から形成されている。したがって正極用電解液は正極5の多孔内部まで充填されているので、限られた容積の中で正極用電解液を増量することができ、溶解するLiイオン及びOHイオンをそれぞれ増量することができる。そのためセパレータ3を通じて移動するLiイオン量を多くすることができ、電池容量を高容量とすることができる。
本発明の二次電池は、電気自動車やハイブリッド自動車のモータ駆動用、パソコン、携帯通信機器、家電製品、オフィス機器、産業機器などに利用することができる。特に、大容量、大出力が必要な電気自動車やハイブリッド自動車のモータ駆動用に最適に用いることができる。
1:負極 2:負極用電解液 3:セパレータ 4:正極用電解液
5:正極 6:正極缶 7:負極キャップ 8:ガスケット

Claims (6)

  1. 負極、負極用の電解液、セパレータ、正極用の電解液および正極がこの順に設けられた二次電池であって、
    該負極は水素の酸化還元電位に対して1.5V以上卑の酸化還元電位を有する金属からなる負極金属を含み、
    該セパレータは該負極金属のイオンのみを通す固体電解質であり、
    該正極は三次元網目構造の金属多孔体からなることを特徴とする二次電池。
  2. 前記負極は前記金属多孔体からなる請求項1に記載の二次電池。
  3. 前記正極は空孔率が50%以上である請求項1又は請求項2に記載の二次電池。
  4. 前記負極は空孔率が50%以上である請求項2に記載の二次電池。
  5. 前記負極金属はLi、Na、Ca、Mg、Alから選ばれる一種である請求項1〜4のいずれかに記載の二次電池。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の二次電池を搭載したことを特徴とする車両。
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