JP2013160068A - バルブタイミング調整装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の走行中における内燃機関の停止に起因した磨耗を低減するバルブタイミング調整装置の提供。
【解決手段】遊星歯車50は、クランク軸と連動回転する駆動回転体10と、カム軸2と連動回転する従動回転体20とに連繋しており、遊星キャリア40の回転を遊星運動により減速することで、駆動回転体10及び従動回転体20間の相対位相を変化させる。遊星キャリア40に入力トルクTinを入力するアクチュエータ4は、通電制御回路部7によって制御される。通電制御回路部7は、車両が走行可能な状態において、内燃機関が停止状態にあると判定した場合、最遅角となる位相にて各回転体10,20に遊星歯車50が押し当てられるように、アクチュエータ4の発生する入力トルクTinを制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載される内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置に関する。
従来、クランク軸と連動回転する駆動回転体並びにカム軸と連動回転する従動回転体に遊星歯車を連繋させた遊星機構を備えるバルブタイミング調整装置が知られている。このようなバルブタイミング調整装置では、遊星機構における遊星歯車の遊星運動により、駆動回転体及び従動回転体間の相対位相、ひいてはクランク軸及びカム軸間の相対位相(以下、「機関位相」という)が変化する。以上の各回転体間における相対位相は、例えば特許文献1,2に開示のように、コントローラによって制御されている。
ここで、バルブタイミング調整装置の遊星機構等、車両に搭載される歯車機構では、当該機構に外部から入力される振動に起因して、互いに噛み合う歯車同士が衝突を繰り返すことがある。こうした衝突の回避のため、例えば特許文献3,4には、歯車同士の噛み合いを一方向に押し当てる技術が開示されている。さらに、バルブタイミング調整装置の技術分野に属する特許文献5には、内燃機関の稼働中且つカム軸に作用するカムトルクが負となるタイミングにて、コントローラの制御によりストッパ方向のトルクを遊星機構に入力する技術が開示されている。
特開2002−213383号公報 特開2004−156509号公報 特許第4055812号公報 特開2003−247438号公報 特開2010−127192号公報
さて、例えば特許文献1に開示のように、モータと内燃機関とを組み合わせてなる走行用のハイブリッドシステムを備える車両が、近年普及しつつある。こうしたハイブリッドシステムでは、内燃機関が停止状態にあったとしても、車両は、モータの出力によって走行可能となる。そのため、特許文献5等のようなバルブタイミング調整装置では、車両が走行していても、遊星機構にトルクを入力する制御は、内燃機関の停止と共に中断されてしまう。
ここで、バルブタイミング調整装置には、車両の走行によって生じる振動が入力されることとなる。すると、遊星歯車並びに駆動及び従動回転体における互いの接触部分は、安定した接触状態を維持できずに、衝突を繰り返してしまう。こうした衝突の繰り返しにより、遊星歯車及び各回転体の磨耗が、増大してしまうおそれがあった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、車両の走行中における内燃機関の停止に起因した磨耗を低減可能なバルブタイミング調整装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、車両に搭載される内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、クランク軸と連動回転する駆動回転体と、カム軸と連動回転する従動回転体と、遊星キャリアを有し、遊星キャリアに入力する入力トルクを発生するアクチュエータと、遊星キャリアに支持されて駆動回転体及び従動回転体に連繋し、遊星運動によって駆動回転体及び従動回転体間の相対位相を変化させる遊星歯車と、車両が走行可能な状態において、内燃機関が停止状態にあるか否かを判定する停止判定手段と、停止判定手段によって停止状態にあると判定されたことに基づいて、アクチュエータの入力トルクを制御することにより、相対位相につき最遅角となる位相及び最進角となる位相のいずれかにて、駆動回転体及び従動回転体に遊星歯車を押し当てる押当制御手段と、を備える車両に搭載される内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、クランク軸と連動回転する駆動回転体と、カム軸と連動回転する従動回転体と、遊星キャリアを有し、遊星キャリアに入力する入力トルクを発生するアクチュエータと、遊星キャリアに支持されて駆動回転体及び従動回転体に連繋し、駆動回転体及び従動回転体間の相対位相を遊星運動によって変化させる遊星歯車と、車両が走行可能な状態において、内燃機関が停止状態にあるか否かを判定する停止判定手段と、停止判定手段によって停止状態にあると判定されたことに基づいて、アクチュエータの入力トルクを制御することにより、相対位相につき最遅角となる位相及び最進角となる位相のいずれかにて、駆動回転体及び従動回転体に遊星歯車を押し当てる押当制御手段と、を備える。
この発明によれば、車両が走行可能な状態において、内燃機関が停止状態となると、停止判定手段による停止状態の肯定判定に基づき、押当制御手段は、アクチュエータの入力トルクを制御する。以上の押当制御手段による制御により、遊星歯車は、最遅角となる位相及び最進角となる位相のいずれかにて、連繋する駆動回転体及び従動回転体に押し当てられる。故に、車両の走行によって生じる振動が外部からバルブタイミング調整装置に入力されたとしても、遊星歯車並びに駆動及び従動回転体における互いの接触部分は、安定した接触状態を維持し得る。したがって、車両の走行中における内燃機関の停止に起因した磨耗が、低減される。
請求項2に記載の発明によれば、バルブタイミング調整装置は、車両の走行速度を取得する車速取得手段、をさらに備え、押当制御手段は、車速取得手段によって取得された走行速度が予め規定された閾値速度を超えており、且つ停止判定手段によって停止状態にあると判定されたことに基づいて、アクチュエータにつき遊星歯車を押し当てるための入力トルクの制御を開始することを特徴とする。
バルブタイミング調整装置に入力される振動は、車両の走行速度が高まるに従って増大する。そこでこの発明では、停止判定手段によって停止状態であると判定されても、車両の走行速度が予め規定された閾値速度を超えていなければ、押当制御手段は、遊星歯車を各回転体に押し当てるための入力トルクの制御を開始しない。故に、走行に起因する振動が高速走行時よりも小さくなる低速走行時には、遊星歯車を押し当てるための入力トルクの入力が控えられるので、アクチュエータによって消費される電力は、抑制され得る。一方で、走行に起因する振動が低速走行時よりも大きくなる高速走行時には、遊星歯車を押し当てるための入力トルクの入力がアクチュエータによって実施されるので、磨耗を低減する効果は、確実に発揮され得る。これらにより、アクチュエータの消費電力を抑えつつ、遊星歯車及び各回転体間における磨耗を低減することが、可能となる。
請求項3に記載の発明によれば、バルブタイミング調整装置は、車両の走行速度を取得する車速取得手段、をさらに備え、押当制御手段は、車速取得手段によって取得される走行速度が高くなるに従って、遊星歯車を押し当てるための入力トルクが増加するようアクチュエータを制御することを特徴とする。
この発明によれば、押当制御手段によるアクチュエータの制御により、走行速度が高くなるに従って、遊星歯車を押し当てるための入力トルクも増加する。故に、遊星歯車を各回転体に押し当てる力は、走行速度の高まりと共に大きくなる振動に的確に対応し得る。以上により、低速走行時におけるアクチュエータの消費電力の抑制と、高速走行時における磨耗の低減とが、確実に両立可能となる。
請求項4に記載の発明は、カム軸から各構成間を潤滑する潤滑流体が供給されるバルブタイミング調整装置であって、バルブタイミング調整装置の周囲における周囲温度を取得する温度取得手段、をさらに備え、押当制御手段は、温度取得手段によって取得された周囲温度が予め規定された閾値温度を超えており、且つ停止判定手段によって停止状態にあると判定されたことに基づいて、アクチュエータにつき遊星歯車を押し当てるための入力トルクの制御を開始することを特徴とする。
高温時よりも潤滑流体の粘度が高くなる低温時には、遊星歯車及び各回転体間に潤滑流体が保持され易い。故に、潤滑流体による磨耗の低減効果が確実に発揮され得る。そこでこの発明では、停止判定手段によって停止状態であると判定されても、周囲温度が予め規定された温度閾値を超えていなければ、押当制御手段は、遊星歯車を各回転体に押し当てるための入力トルクの制御を開始しない。故に低温時には、遊星歯車を押し当てるための入力トルクの入力が控えられるので、アクチュエータによって消費される電力は、抑制され得る。一方で、遊星歯車及び各回転体間にて潤滑流体が保持され難くなる高温時には、遊星歯車を押し当てる入力トルクの入力がアクチュエータによって実施される。したがって、アクチュエータの消費電力を抑えつつ、遊星歯車及び各回転体間における磨耗を低減することが、可能となる。
請求項5に記載の発明によれば、押当制御手段は、停止判定手段によって停止状態にあると判定された後、予め規定された時間が経過するまで、アクチュエータにつき遊星歯車を押し当てるための制御の開始を遅らせることを特徴とする。
この発明によれば、遊星歯車を押し当てるための制御の開始が遅らされることにより、内燃機関を停止状態としたままの短時間の走行であれば、遊星歯車を押し当てるための入力トルクの入力は、控えられる。故に、遊星歯車を押し当てる制御の頻繁な実施により、アクチュエータの消費電力が嵩んでしまう事態は、回避可能となる。
請求項6に記載の発明は、動弁としての吸気弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、押当制御手段は、最遅角となる位相にて駆動回転体及び従動回転体に遊星歯車が押し当てられるよう、アクチュエータの入力トルクを制御することを特徴とする。
バルブタイミングが最遅角となる機関位相では、吸気弁は、下死点よりも後に閉じられる。これにより、内燃機関のシリンダ内にて圧縮される空気量が減少するので、内燃機関の始動は、容易となる。そこでこの発明では、駆動回転体及び従動回転体への遊星歯車の押し当ては、相対位相が最遅角となる位相にて、実施される。以上の制御により、内燃機関の停止状態にて相対位相が既に最遅角とされるので、内燃機関の始動時において、始動に適した最遅角となる位相まで相対位相を移動させる作動は、省略され得る。したがって、最遅角となる位相にて遊星歯車を押し当てるバルブタイミング調整装置は、遊星歯車及び各回転体の磨耗を低減する効果と共に、内燃機関を迅速に始動可能にする効果も獲得できる。
本発明の一実施形態によるバルブタイミング調整装置を示す図であって、図2のI−I線断面図である。 図1のII−II線断面図である。 図1のIII−III線断面図である。 通電制御回路部により実施される位相制御処理が示されるフローチャートである。 通電制御回路部により実施される通電デューティ比処決定理が示されるフローチャートである。 押当制御用マップにおける走行速度と通電デューティ比との相関を示す図である。 押当制御用マップにおける押当制御開始後の経過時間と通電デューティ比との相関を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1に示すバルブタイミング調整装置1は、車両に搭載され、内燃機関のクランク軸(図示しない)からカム軸2へ機関トルクを伝達する伝達系に設置されている。この内燃機関は、モータと組み合わされることにより、走行用のハイブリッドシステムを構成している。ここで、本実施形態のカム軸2は、内燃機関の動弁のうち吸気弁(図示しない)を機関トルクの伝達により、開閉するものである。したがって、バルブタイミング調整装置1は、クランク軸に対するカム軸2の相対位相としての機関位相を変化させることで、当該吸気弁のバルブタイミングを調整する。
(基本構成)
以下、バルブタイミング調整装置1の基本構成について説明する。バルブタイミング調整装置1は、アクチュエータ4、通電制御回路部7及び遊星歯車機構8等を組み合わせてなる。
アクチュエータ4は、例えばブラシレスモータ等の電動モータであり、内燃機関の固定節に固定されるケース5と、当該ケース5により正逆回転自在に支持される回転軸6と、遊星歯車機構8の一部となる遊星キャリア40とを有している。通電制御回路部7は、例えば駆動ドライバ及びその制御用マイクロコンピュータ等から構成され、ケース5の外部及び/又は内部に配置されてアクチュエータ4と電気的に接続されている。通電制御回路部7は、車両に搭載された種々のセンサ及び種々の制御回路部と電気的に接続されている。通電制御回路部7は、これらセンサ及び制御回路部から取得する情報に基づき、内燃機関の運転状態に応じたバルブタイミングを実現するための通電をアクチュエータ4に対して行うことにより、回転軸6に入力される入力トルクTinを制御する。
遊星歯車機構8は、駆動回転体10、従動回転体20、上述の遊星キャリア40、遊星歯車50、及び繭ばね70等によって構成されている。遊星歯車機構8は、遊星歯車50の遊星運動によって遊星キャリア40の回転速度を減速して、従動回転体20に伝達する。
図1〜3に示すように、全体として中空状の駆動回転体10は、遊星歯車機構8の最外郭を形成する要素であって、当該機構8の他の構成要素20,40,50,及び繭ばね70を内部空間に収容している。駆動回転体10は、歯車部材12及びスプロケット部材13の間に筒壁部材14を同軸上に共締めすることにより、形成されている。
図1,2に示すように、有底円筒状の歯車部材12は、歯底円の内周側に歯先円を有する駆動側内歯車部18を周壁部に形成している。図1,3に示すように段付円筒状のスプロケット部材13は、周壁部から径方向外側へ突出する複数の歯19を回転方向に等間隔に有している。スプロケット部材13は、それらの歯19とクランク軸の複数の歯との間でタイミングチェーン(図示しない)が掛け渡されることにより、クランク軸と連繋する。かかる連繋により、クランク軸の機関トルクがタイミングチェーンを通じてスプロケット部材13へ伝達されるときには、駆動回転体10はクランク軸と連動して回転する。このとき駆動回転体10の回転方向は、図2の反時計方向及び図3の時計方向となる。
有底円筒状の従動回転体20は、それよりも大径円筒状の筒壁部材14の内周側に同軸上に配置されている。図1に示すように従動回転体20は、カム軸2に同軸上に固定される固定部21を底壁部に形成している。かかる固定形態により従動回転体20は、カム軸2と連動して回転可能且つ駆動回転体10に対して相対回転可能となっている。ここで、従動回転体20の回転方向は、駆動回転体10と同じ図3の時計方向に設定されている。
図1,3に示すように従動回転体20は、歯底円の内周側に歯先円を有する従動側内歯車部22を周壁部に形成している。従動側内歯車部22の内径は駆動側内歯車部18の内径よりも小さく設定され、また従動側内歯車部22の歯数は駆動側内歯車部18の歯数よりも少なく設定されている。従動側内歯車部22は、駆動側内歯車部18に対して軸方向にずれて配置されている。
加えて固定部21には、「潤滑流体」としての潤滑油を駆動回転体10の内部空間へ導入するための導入通路24が、形成されている。導入通路24は、クランク軸の機関トルクにより駆動されるポンプ9に対し、カム軸2を貫通する供給通路3を通じて連通している。かかる連通形態により、内燃機関の回転に伴ってポンプ9から供給通路3へと吐出される潤滑油は、導入通路24から駆動回転体10の内部空間へ導入されることで、当該空間に収容される各構成間を潤滑する。
図1〜3に示すように、全体として筒状の遊星キャリア40は、周壁部のうち回転体10,20及び回転軸6と同軸上に配置される円筒面状の内周面に、連結部41を形成している。連結部41は、回転軸6に設けられた継手部43が嵌合により連結される嵌合溝部42を有している。かかる嵌合形態により遊星キャリア40は、回転軸6と一体に回転可能且つ駆動側内歯車部18に対して相対回転可能となっている。
遊星キャリア40は、各外歯車部18,22の内周側に配置され、転がり軸受160によって歯車部材12に支持されて、駆動回転体10に対して相対回転可能となっている。遊星キャリア40は、周壁部のうち回転体10,20及び回転軸6から偏心した円筒状の外周壁面に、偏心支持部46を形成している。偏心支持部46は、転がり軸受60を介して遊星歯車50の中心孔51に嵌合することで当該歯車50を内周側から支持して、この遊星歯車50を遊星運動可能に軸受している。ここで遊星運動とは、遊星歯車50が要素10,20,6に対する偏心支持部46の偏心軸線まわりに自転しつつ、要素40,6の回転軸線まわりに公転する運動をいう。したがって、アクチュエータ4から入力される入力トルクTinによって回転軸6と共に遊星キャリア40が遊星歯車50の公転方向へ回転するときには、当該歯車50が遊星運動することになる。
全体として段付円筒状の遊星歯車50は、歯底円の外周側に歯先円を有する駆動側外歯車部52及び従動側外歯車部54を、それぞれ周壁部の大径部分及び小径部分に形成している。これら各外歯車部52,54の間に位置し、軸方向を向く円環状の段差面部57は、従動回転体20の従動端面部25及び筒壁部材14の駆動端面部15と、軸方向において対向している。遊星歯車50の内周には、転がり軸受60が設けられている。転がり軸受60の内周壁部61が偏心支持部46に外嵌されることで、駆動側内歯車部18の内周側に配置される駆動側外歯車部52は、要素10,20,6に対する偏心支持部46の偏心方向にて当該内歯車部18と噛合している。加えて、駆動側外歯車部52から軸方向にずれて従動側内歯車部22の内周側に配置される従動側外歯車部54は、要素10,20,6に対する偏心支持部46の偏心方向にて当該内歯車部22と噛合している。従動側外歯車部54の外径は駆動側外歯車部52の外径よりも小さく設定され、またそれら従動側外歯車部54及び駆動側外歯車部52の歯数は、それぞれ従動側内歯車部22及び駆動側内歯車部18の歯数よりも同数ずつ少なく設定されている。
繭ばね70は、帯状の金属製の部材を湾曲させることにより形成されており、概ねU字状の断面を有する板ばねである。繭ばね70は、偏心支持部46において軸方向に沿って伸びる収容溝47に収容されることにより、内周壁部61を介して遊星歯車50を外周側へ付勢している。
以上のように回転体10,20間を歯車連繋してなる遊星歯車機構8は、アクチュエータ4によって駆動されることにより、駆動回転体10及び従動回転体20の間の相対位相となる機関位相に応じたバルブタイミングを実現する。具体的には、回転軸6と共に遊星キャリア40が駆動回転体10と同速に回転駆動されるときには、当該キャリア40が駆動側内歯車部18に対して相対回転しないので、遊星歯車50が遊星運動せずに回転体10,20と連れ回りする。その結果、機関位相の変化は生じないので、バルブタイミングが保持されることになる。
一方、回転軸6と共に遊星キャリア40が駆動回転体10よりも高速に回転駆動されるときには、当該キャリア40が駆動側内歯車部18に対して進角側へと相対回転することで、遊星歯車50が遊星運動する。その結果、駆動回転体10に対して従動回転体20が進角側へ相対回転するので、機関位相の進角側への変化が生じてバルブタイミングが進角することになる。
また一方、回転軸6と共に遊星キャリア40が駆動回転体10よりも低速に回転する又は駆動回転体10と反対方向へ回転駆動されるときには、当該キャリア40が駆動側内歯車部18に対して遅角側へと相対回転することで、遊星歯車50が遊星運動する。その結果、駆動回転体10に対して従動回転体20が遅角側へ相対回転するので、機関位相の遅角側への変化が生じてバルブタイミングが遅角することになる。
(特徴部分)
次に、ここまで説明したバルブタイミング調整装置1において、アクチュエータ4に発生させる入力トルクTinの通電制御回路部7による制御を、詳しく説明する。通電制御回路部7は、アクチュエータ4に印加するパルス状の出力につき、通電デューティ比を増減するパルス幅変調により、回転軸6の回転速度及び当該軸6に入力する入力トルクTinを制御する。通電制御回路部7は、水温センサ82及びハイブリッド制御回路部81等と接続されており、当該センサ82から取得する内燃機関の冷却水温の情報、及び当該回路部81から取得する走行速度の情報等に基づいて、アクチュエータ4を制御する。
(位相制御処理)
まず、バルブタイミング調整装置1における各回転体10,20間の相対位相を制御する位相制御処理について、図4に基づいて説明する。図4に示す処理は、車両の使用者等によるハイブリッドシステムを起動する操作の入力に基づいて、車両が走行可能な状態とされることにより、当該起動を示す旨の信号を取得した通電制御回路部7によって開始される。この位相制御処理は、ハイブリッドシステムの停止を示す旨の信号を取得するまで、通電制御回路部7によって繰り返し実施される。
S1では、アクチュエータ4に出力するパルス波の通電デューテュ比の算出要求を出力し、S2に進む。S2では、通電制御回路部7の備える記憶媒体において、所定の記憶領域に現在書き込まれている通電デューテュ比の算出結果を所得し、S3に進む。S3では、S2にて取得した通電デューテュ比に基づくパルス波をアクチュエータ4に出力し、S1に戻る。
(通電デューティ比決定処理)
次に、上述した所定の記憶領域に格納される通電デューティ比を決定する通電デューティ比決定処理について、図5に基づいて詳しく説明する。図5に示す処理は、位相制御処理のS1にて出力される算出要求に基づいて、通電制御回路部7によって開始される。
S101では、内燃機関の稼動状態に関する情報をハイブリッド制御回路部81から取得して、内燃機関が停止状態にあるか否かを判定する。S101にて、内燃機関が停止状態に無いと判定した場合、S107に進む。一方で、S101にて、内燃機関が停止状態にあると判定した場合、S102に進む。
S102では、内燃機関の停止後の経過時間を取得し、当該経過時間が予め規定された所定の時間を超えているか否かを判定する。S102にて、内燃機関の停止から所定の時間を経過していないと判定した場合には、S108に進む。一方で、S102にて、内燃機関の停止から所定の時間が経過していると判定した場合には、S103に進む。尚、S102にて通電制御回路部7に取得される内燃機関の停止後の経過時間は、通電制御回路部7が自らカウントした値であってもよく、又はハイブリッド制御回路部81によってカウント及び出力された値であってもよい。
S103では、ハイブリッド制御回路部81から車両の走行速度を取得して、取得された走行速度が予め規定された閾値となる閾値速度を超えているか否かを判定する。S103にて、車両の走行速度が、閾値速度を超えていないと判定した場合、S108に進む。一方で、S103にて、車両の走行速度が閾値速度を超えていると判定した場合、S104に進む。
S104では、バルブタイミング調整装置1の周囲の温度として、水温センサ82から冷却水温を取得して、取得された水温が閾値とされている閾値温度を超えていないと判定した場合、S108に進む。一方で、S104にて、冷却水温が閾値温度を超えていると判定した場合、S105に進む。
S105では、後述する押当制御用のマップを参照し、S106に進む。S106では、押当制御用マップから、現在の走行速度及び現在の冷却水温等に対応する値を抽出する。そして、抽出した値を通電デューティ比として決定して、所定の記憶領域に書き込むことにより、処理を終了する。
以上によれば、通電制御回路部7は、S106にて所定の記憶領域に格納された通電デューティ比をS2にて取得することにより、S3にて、当該デューティ比に基づくパルス波を出力する。このパルス波を印加されたアクチュエータ4は、図1〜3に示すように、遅角側に向かう入力トルクTinを回転軸6に入力する。すると、回転軸6及び遊星キャリア40が駆動側内歯車部18に対して遅角側へと相対回転することにより、駆動回転体10に対して従動回転体20が遅角側へ相対回転する。これにより、機関位相の最遅角への変化が生じ、当該最遅角となる位相にて、遊星歯車50の各外歯車部52,54は、各回転体10,20の各内歯車部18,22に、それぞれ押し当てられる。
このとき、駆動側外歯車部52は、押当トルクTp1にて進角側に向けて駆動側内歯車部18に押し当てられ、従動側外歯車部54は、押当トルクTp2にて遅角側に向けて従動側内歯車部22に押し当てられる。さらに、各噛み合い部分には、各内歯車部18,22への各外歯車部52,54の押し当てに伴うラジアル荷重Fr1,Fr2がそれぞれ生じる。すると、これらのラジカル荷重Fr1,Fr2の差によるモーメントMによって、遊星歯車50は、遊星キャリア40の中心軸に対して傾く。以上によって段差面部57と各端面部15,25との隙間が消失することにより、段差面部57は、各端面部15,25に押し当てられて互いに接触した状態となる。さらに、遊星歯車50の傾斜により、各転がり軸受60,160の内部隙間が消失することにより、各転がり軸受60,160の内部構成は、互いに接触した状態となる。
一方で、図5に示すS101にて、否定判定がなされた後のS107では、内燃機関が稼動状態にある場合の通電デューティ比を決定する処理に移行する。この処理により、所定の記憶領域には、稼動時に適した通電デューティ比が書き込まれる。尚、稼動状態における通電デューティ比の決定処理の説明は、省略する。
S102〜S104にて、否定判定がなされた後のS108では、アクチュエータ4への通電停止を決定する。そして、通電停止を指示する情報を所定の記憶領域に書き込むことにより、処理を終了する。以上の通電停止を指示する情報をS2にて取得することにより、通電制御回路部7は、S3にて出力するパルス波の通電デューティ比をゼロとすることで、アクチュエータ4への通電を停止する。これにより、アクチュエータ4は、図1に示す回転軸6への入力トルクTinの入力を停止する。
次に、S105にて参照される押当制御用マップについて、図6,7に基づいて詳しく説明する。この押当制御用マップに規定されている通電デューティ比は、アクチュエータ4の発熱が許容限界を超えないよう、予め算出されたものである。
図6に示すように、押当制御用マップでは、S103にて取得される走行速度が高くなるに従って、入力トルクTin、ひいては押当トルクTp1,Tp2が増加するように、走行速度と通電デューティ比が関連付けられている。即ち、走行速度が高くなるに従って、通電デューティ比も増加する。加えて押当制御用マップでは、アクチュエータ4等の発熱が許容限界を超えないように、通電ディーティ比の上限が規定されている。この通電デューティ比の上限は、S104にて取得される冷却水温が低くなるほど、高くなるように設定されている。
また、図7に示すように、押当制御用マップでは、押当制御の開始後の経過時間が大きくなるに従って、当該経過時間に関連付けられる通電デューティ比は、特定の時間(例えば1分)毎に段階的に小さくされる。尚、通電制御回路部7の取得する押当制御開始後の経過時間は、通電制御回路部7が自らカウントした値でもよく、又はハイブリッド制御回路部81にから取得した値であってもよい。
ここまで説明した本実施形態によれば、車両が走行可能な状態において、内燃機関が停止状態となると、アクチュエータ4の入力トルクTinの制御によって、遊星歯車50は、最遅角となる位相にて、駆動回転体10及び従動回転体20に押し当てられる。故に、車両の走行によって生じる振動が外部からバルブタイミング調整装置1に入力されたとしても、各内歯車部18,22と各外歯車部52,54とのそれぞれの噛み合い部分は、安定した接触状態を維持し得る。また同様に、段差面部57と各端面部15,25との接触部分、及び各転がり軸受60,160の内部における接触部分も、それぞれ安定した接触状態を維持し得る。したがって、車両の走行中における内燃機関の停止に起因した磨耗が、低減される。
加えて本実施形態では、停止状態であると判定された場合でも、車両の走行速度が閾値速度を超えていなければ、遊星歯車50を各回転体10,20に押し当てる押当制御は、開始されない。故に、走行に起因する振動が高速走行時よりも小さくなる低速走行時には、押当制御による入力トルクTinの入力が控えられる。よって、アクチュエータ4によって消費される電力は、抑制され得る。一方で、走行に起因する振動が低速走行時よりも大きくなる高速走行時には、押当制御の実施により、磨耗を低減する効果は、確実に発揮され得る。さらに、走行速度が高くなるに従って押当制御による入力トルクTinも増加するので、各押当トルクTp1,Tp2は、走行速度の高まりと共に大きくなる振動に的確に対応し得る。したがって、低速走行時におけるアクチュエータ4の消費電力の抑制と、高速走行時における磨耗の低減とが、確実に両立可能となる。
また、高温時よりも潤滑油の粘度が高くなる低温時には、各噛み合い部分に潤滑油が保持され易いので、潤滑油による磨耗の低減効果は、確実に発揮され得る。そこで本実施形態では、内燃機関が停止状態であると判定された場合でも、冷却水温が温度閾値を超えていなければ、押当制御は、開始されない。故に低温時には、押当制御による入力トルクTinの入力が控えられるので、アクチュエータ4によって消費される電力は、抑制され得る。一方で、各噛み合い部分における潤滑油の保持が難しく、油膜切れの生じ易い高温時には、押当制御の実施により、磨耗を低減する効果は、確実に発揮され得る。したがって、アクチュエータ4の消費電力を抑えつつ、磨耗を低減することが、さらに可能となる。
また加えて本実施形態によれば、押当制御の開始を内燃機関が停止から遅らせることにより、内燃機関を停止状態としたままの短時間の走行であれば、押当制御による入力トルクTinの入力は、控えられる。故に、押当制御の頻繁な実施により、アクチュエータ4の消費電力が嵩んでしまう事態は、回避可能となる。
さらに、バルブタイミングが最遅角となる機関位相では、吸気弁は、下死点よりも後に閉じられる。これにより、内燃機関のシリンダ内にて圧縮される空気量が減少するので、圧縮終わりでのシリンダ内圧力を低下させることができ、ひいては内燃機関の始動が容易となる。そこで本実施形態では、各内歯車部18,22への各外歯車部52,54の押し当ては、最遅角となる位相にて実施される。内燃機関の停止状態にて相対位相が既に最遅角とされるので、内燃機関の始動時において、始動に適した最遅角となる位相まで相対位相を移動させる作動は、省略され得る。したがって、最遅角にて押当制御を実施するバルブタイミング調整装置1は、磨耗を低減する効果と共に、内燃機関を迅速に始動させる効果も獲得できる。
尚、本実施形態において、冷却水温が特許請求の範囲に記載の「周囲温度」に相当し、通電制御回路部7が特許請求の範囲に記載の「停止判定手段」,「押当制御手段」,「車速取得手段」,及び「温度取得手段」に相当する。
(他の実施形態)
以上、本発明による一実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記実施形態において、遊星歯車50の押当制御は、車両の走行速度が閾値速度を超えている場合に実施されていた。この閾値速度は、アクチュエータ4の発熱が許容限界を超えない範囲で、適宜変更さえてよい。又は、閾値速度をゼロとすることにより、押当制御は、車両の走行速度に係わらず、実施されてもよい。また、入力トルクTinは、上記実施形態のように走行速度に応じて増加しなくてもよく、走行速度に係わらず一定であってもよい。
上記実施形態において、通電制御回路部7は、バルブタイミング調整装置1の周囲の「周囲温度」として、内燃機関の冷却水温を取得していた。しかし、「周囲温度」は、冷却水温に限定されない。例えば、通電制御回路部7は、通電制御回路部7の周囲の雰囲気温度、及び内燃機関の油温等を「周囲温度」として取得してもよい。また、閾値温度は、アクチュエータ4の発熱が許容限界を超えない範囲で、適宜変更さえてよい。さらに、閾値温度を極低温に設定することにより、押当制御が、「周囲温度」に係わらず実施されてもよい。
上記実施形態における通電ディーティ比決定処理では、押当制御用のマップを参照することにより、通電デューティ比が決定されていた。しかし、通電デューティ比決定処理にて、こうしたマップに代えて、押当制御用の関数を用いて、通電デューティ比が決定されてもよい。こうした形態では、具体的に通電制御回路部7は、走行速度及び冷却水温等の値を押当制御用の関数に代入することにより、通電デューティ比を算出及び決定する。
上記実施形態において、通電デューティ比には、「周囲温度」に応じた上限が変更されていた。しかし、アクチュエータ4の許容する発熱限界が高ければ、通電デューティ比の上限は、「周囲温度」に係わらず、一定であってもよい。また、通電デューティ比の上限は、設けられなくてもよい。
上記実施形態において、押当制御は、内燃機関の停止から所定時間の経過後に開始されていた。こうした内燃機関の停止から押当制御を開始までの時間は、ハイブリットシステム等の仕様、例えばバッテリの容量やモータの出力に応じて、適宜変更されてよい。また、押当制御は、内燃機関の停止後、直ちに開始されてもよい。
上記実施形態では、所定のプログラムを実施する通電制御回路部7によって、特許請求の範囲に記載の「停止判定手段」等に相当する機能が果たされていた。しかし、これらの手段に相当する構成は、上記のものに限定されず、適宜変更されてよい。さらに、通電制御回路部は、一つの回路として構成されていてもよく、又は複数の回路及び装置を適宜組み合わせることによって構成されていてもよい。加えて、これらの回路等は、上記実施形態の回路部7のようなプログラムを実行することにより所定の機能を果たす構成であってもよく、又はプログラムによらないで所定の機能を果たす構成であってもよい。
上記実施形態では、遊星歯車50は、最遅角となる相対位相にて、各回転体10,20等に押し当てられていた。しかし、押当制御の実施時にて、遊星歯車は、最進角となる相対位相にて、各回転体10,20に押し当てられてもよい。
そして、本発明は、吸気弁のバルブタイミングを調整する装置以外にも、「動弁」としての排気弁のバルブタイミングを調整する装置や、吸気弁及び排気弁の双方のバルブタイミングを調整する装置に適用できる。さらに、本発明は、バイブリッドシステムの内燃機関に用いられるバルブタイミング調整装置だけでなく、例えばアイドリングストップ機能を備えた内燃機関に用いられるバルブタイミング調整装置にも、適用可能である。こうした機能を備える内燃機関のバルブタイミング調整装置に本発明を適用した場合、押当制御は、車両の停止よりも前に、内燃機関が停止されたされたときに実施されるのが望ましい。
1 バルブタイミング調整装置、2 カム軸、3 供給通路、4 アクチュエータ、5 ケース、6 回転軸、7 通電制御回路部(停止判定手段,押当制御手段,車速取得手段,温度取得手段)、8 遊星歯車機構、9 ポンプ、10 駆動回転体、12 歯車部材、13 スプロケット部材、14 筒壁部材、15 駆動端面部、18 駆動側内歯車部、19 歯、20 従動回転体、21 固定部、22 従動側内歯車部、24 導入通路、25 従動端面部、40 遊星キャリア、41 連結部、42 嵌合溝部、43 継手部、46 偏心支持部、47 収容溝、50 遊星歯車、51 中心孔、52 駆動側外歯車部、54 従動側外歯車部、57 段差面部、60 転がり軸受、61 内周壁部、70 繭ばね、81 ハイブリッド制御回路部、82 水温センサ、Tp1,Tp2 押当トルク、Tin 入力トルク

Claims (6)

  1. 車両に搭載される内燃機関においてクランク軸からのトルク伝達によりカム軸が開閉する動弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、
    前記クランク軸と連動回転する駆動回転体と、
    前記カム軸と連動回転する従動回転体と、
    遊星キャリアを有し、前記遊星キャリアに入力する入力トルクを発生するアクチュエータと、
    前記遊星キャリアに支持されて前記駆動回転体及び前記従動回転体に連繋し、前記駆動回転体及び前記従動回転体間の相対位相を遊星運動によって変化させる遊星歯車と、
    前記車両が走行可能な状態において、前記内燃機関が停止状態にあるか否かを判定する停止判定手段と、
    前記停止判定手段によって停止状態にあると判定されたことに基づいて、前記アクチュエータの入力トルクを制御することにより、前記相対位相につき最遅角となる位相及び最進角となる位相のいずれかにて、前記駆動回転体及び前記従動回転体に前記遊星歯車を押し当てる押当制御手段と、
    を備えることを特徴とするバルブタイミング調整装置。
  2. 前記車両の走行速度を取得する車速取得手段、をさらに備え、
    前記押当制御手段は、前記車速取得手段によって取得された走行速度が予め規定された閾値速度を超えており、且つ前記停止判定手段によって停止状態にあると判定されたことに基づいて、前記アクチュエータにつき前記遊星歯車を押し当てるための入力トルクの制御を開始することを特徴とする請求項1に記載のバルブタイミング調整装置。
  3. 前記車両の走行速度を取得する車速取得手段、をさらに備え、
    前記押当制御手段は、前記車速取得手段によって取得される走行速度が高くなるに従って、前記遊星歯車を押し当てるための入力トルクが増加するよう前記アクチュエータを制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のバルブタイミング調整装置。
  4. 前記カム軸から各構成間を潤滑する潤滑流体が供給されるバルブタイミング調整装置であって、
    前記バルブタイミング調整装置の周囲における周囲温度を取得する温度取得手段、をさらに備え、
    前記押当制御手段は、前記温度取得手段によって取得された周囲温度が予め規定された閾値温度を超えており、且つ前記停止判定手段によって停止状態にあると判定されたことに基づいて、前記アクチュエータにつき前記遊星歯車を押し当てるための入力トルクの制御を開始することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  5. 前記押当制御手段は、前記停止判定手段によって停止状態にあると判定された後、予め規定された時間が経過するまで、前記アクチュエータにつき前記遊星歯車を押し当てるための制御の開始を遅らせることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
  6. 前記動弁としての吸気弁のバルブタイミングを調整するバルブタイミング調整装置であって、
    前記押当制御手段は、最遅角となる位相にて前記駆動回転体及び前記従動回転体に前記遊星歯車が押し当てられるよう、前記アクチュエータの入力トルクを制御することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のバルブタイミング調整装置。
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