JP2013159621A - 撥油性メタリック粉体塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】粉体塗料の状態において優れた貯蔵安定性を有し、且つ高意匠性であり、優れた撥油性を有し、更にはその持続性が飛躍的に向上した塗膜を形成する撥油性メタリック粉体塗料を提供することである。
【解決手段】水酸基含有樹脂、メタリック顔料及びブロックポリイソシアネートを含む粉体組成物100重量部に対して、溶剤によって希釈されていない水酸基含有シリコーン系添加剤及び水酸基含有フッ素系添加剤の一方又は両方を0.1〜5重量部含有したことを特徴とする撥油性メタリック粉体塗料組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、撥油性に優れたメタリック粉体塗料組成物に関するものである。
熱硬化型粉体塗料としては、主に、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系及びエポキシ樹脂/ポリエステル樹脂系の粉体塗料等が知られており、なかでも、ポリエステル樹脂系の粉体塗料、特に末端が主にヒドロキシル基を含有するポリエステル樹脂からなるイソシアネート硬化型粉体塗料(以下、ポリエステル粉体塗料という。)は、耐候性及び機械的強度に優れたバランスのとれた塗膜を形成する塗料として各方面で使われている。しかしながら、これらの熱硬化型粉体塗料で形成した塗膜は、油に汚染され易く、また油汚れは容易に洗浄できない。このため従来の粉体塗料の塗膜を有する製品、特にレンジフード等の油汚れし易い厨房関連部品では、剥離し易い塗膜を形成するペイントを塗装し、油で汚れた場合に、この塗膜を剥して塗装し直す作業を行ったり、また、粉体塗料で形成した塗膜の上に更にフッ素系やシリコーン系クリヤー塗料を焼付け塗装し、油汚染に強い塗膜を形成していた(例えば、特許文献1)。
特許文献1には、基材表面にエナメル粉体塗料組成物を用いて着色塗膜を形成した後に、シリケート化合物を含有するクリヤー粉体塗料組成物を用いて耐汚染性を付与したクリヤー塗膜を積層する方法が開示されている。しかしながら、この方法には、再塗装が必要であり、塗装工程が煩雑になる等の課題があった。
このため、新たな粉体塗料の開発においては、塗膜の汚れ、特に油汚れに強く、簡単な洗浄で復元できる塗膜を形成するが望まれている。特に、近年では、台所空間内の色調の統一性及び高意匠性の付与の観点からメタリック色の需要が高まっている。
低汚染性粉体塗料としては、粉体塗料にシリケート化合物を添加したものが多く報告されている(例えば、特許文献2及び3)。特許文献2には、シリケート化合物又はその縮合物を添加した粉体塗料組成物が示されている。特許文献3には、炭素数1〜8のアルコキシ基を有するテトラアルコキシシラン及びその縮合物、並びにこの縮合物を変性した化合物を添加した粉体塗料組成物が示されている。しかし、シリケート化合物を配合した粉体塗料を焼付により硬化させた場合は、シリケート化合物の加水分解や自己縮合が起こり、低分子アルコールを発生しながら硬化するために塗膜内に気泡が閉じこめられ、塗膜の透明性や強度を損なうという課題が発生する場合がある。また、シリケート化合物の縮合物を配合した場合は、前記課題は起こり難くなるが、粉体塗料に配合される樹脂や顔料との親和性が良好でないため、良好な塗膜物性が得られない。特に、メタリック顔料を配合した粉体塗料では、塗膜に均一な撥油性を付与することが困難となる。
また、耐汚染性を長期間持続させる目的で、粉体塗料に架橋タイプのジメチルポリシロキサン化合物又はフッ素系化合物を添加したものが報告されている(例えば、特許文献4〜6)。特許文献4には、ポリエステル樹脂で変性されたアルコール性水酸基含有ジメチルポリシロキサン化合物が開示されている。また、特許文献5には、水酸基又はカルボキシル基を含有するポリエステル変性ポリシロキサン化合物や、水酸基又はカルボキシル基を含有するポリエーテル変性ポリシロキサン化合物及び水酸基含有ポリエステル変性ジメチルポリシロキサンや、高分子鎖中に水酸基を含むパーフルオロアルキル鎖のミクロドメイン構造を有するアクリルオリゴマーを添加した粉体塗料が開示されている。これらの化合物は、ソリッドタイプの粉体塗料に対しては十分な耐汚染性を付与できるが、メタリック粉体塗料へ適用する場合には、これらの化合物を多量に添加する必要があった。しかし、多量に添加した場合には、塗膜表面へ撥油性化合物がブリードし、ホコリ等が付着し易い傾向があった。また、引用文献6の実施例にて使用されている溶剤で希釈されている化合物を用いると、粉体塗料が長期間貯蔵時にブロッキングを生じ塊状になり易く、貯蔵安定性の向上が求められていた。
特開2002−361170号公報 特開2002−180004号公報 特開2005−126513号公報 特開平10−168345号公報 特開平10−237385号公報 特開平9−053026号公報
本発明の目的は、上記課題を解決するものであり、粉体塗料の状態において優れた貯蔵安定性を有し、且つ高意匠性であり、優れた撥油性を有し、更にはその持続性が飛躍的に向上した塗膜を形成する撥油性メタリック粉体塗料組成物を提供することである。
本発明者らは、前記課題を解決するために誠意検討を行った結果、撥油性添加剤として用いられる水酸基含有シリコーン系添加剤又は水酸基含有フッ素系添加剤が、溶剤によって希釈されていないことにより、作製した撥油性メタリック粉体塗料組成物の貯蔵安定性が向上することを見出した。更に、本発明のメタリック粉体塗料は、メタリック顔料と撥油性粉体塗料のドライブレンドした場合においても、メタリック顔料への親和性及び塗膜表面への移行性が良好で、塗膜表面に均一な撥油機能を付与できる特徴をも示すことが判った。
本発明に従って、水酸基含有樹脂、メタリック顔料及びブロックポリイソシアネートを含む粉体組成物100重量部に対して、溶剤によって希釈されていない水酸基含有シリコーン系添加剤及び水酸基含有フッ素系添加剤の一方又は両方を0.1〜5重量部含有したことを特徴とする撥油性メタリック粉体塗料組成物が提供される。
本発明によって、粉体塗料の状態において優れた貯蔵安定性を有し、且つ優れた撥油性を有し、更にその持続性にも優れた高意匠性塗膜を形成する撥油性メタリック粉体塗料組成物を提供することが可能となった。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明にて用いる水酸基含有樹脂には、エポキシ樹脂系、アクリル樹脂系、ポリエステル樹脂系及びエポキシ樹脂/ポリエステル樹脂系の粉体塗料等が使用できるが、なかでも、ポリエステル樹脂が好ましい。本発明にて用いるポリエステル樹脂は、カルボン酸と多価アルコールとを通常の方法で反応させたものであって、水酸基価が20〜100mgKOH/gのものが好ましく、より好ましくは30〜60mgKOH/gの範囲のものである。このように水酸基価を限定するのは、20mgKOH/gよりも低いと、塗膜に十分な機械的物性が得難いからであり、100mgKOH/gよりも高いと、それに見合う量の架橋剤を配合すればコストの上昇が大きくなり、また、それに見合うだけの塗膜性能の向上も期待できないからである。また、ここで用いるカルボン酸の例を挙げると、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、及びβ−オキシプロピオン酸等があり、多価アルコールの例を挙げると、エチレングリコール、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、及びペンタエリスリトール等がある。
これら水酸基含有樹脂は、メタリック粉体塗料組成物100重量部に対し、好ましくは40〜99重量部含有され、より好ましくは50〜80重量部含有される。水酸基含有樹脂の含有量が、40重量部未満であると塗料中の樹脂濃度が低下するため、静電塗装時の塗装作業性が低下し易くなり、99重量部を超えると塗料の硬化度が不足し、密着性、塗膜硬度、及び耐薬品性等の塗膜性能が低くなる傾向がある。
本発明にて用いるメタリック顔料としては、光輝顔料及び鱗片状顔料、例えば、通常のアルミニウム粉顔料、ニッケル粉顔料、金粉、銀粉、ブロンズ粉、銅粉、ステンレス粉顔料、マイカ(雲母)顔料、グラファイト顔料、ガラスフレーク顔料や、金属コーティングした硝子粉、金属コーティングしたマイカ粉、金属コーティングしたプラスチック粉、及び鱗片状酸化鉄顔料等を挙げることができる。
これらメタリック顔料は、メタリック粉体塗料組成物100重量部に対し、好ましくは0.5〜50重量部含有され、より好ましくは5〜35重量部含有される。メタリック顔料の含有量が、0.5重量部未満であると塗膜の輝度感が低下し易くなり、50重量部を超えると過剰のメタリック顔料の影響で、耐薬品性及び耐湿性等が劣ると共に、メタリック顔料自身が高価なため、コスト的にも不利になる。また、メタリック粉体塗料の静電塗装作業性の向上を目的に、メタリック顔料と粉体塗料間の静電特性の差異を小さくするためにメタリック顔料表面が、金属酸化物又は有機系樹脂で表面処理されていることが好ましい。更には、メタリック顔料表面が、粉体塗料用樹脂に使用される有機樹脂で表面処理されていることがより好ましい。
本発明にて用いるブロックポリイソシアネートは、架橋剤として使用され室温で固体のものである。該ブロックポリイソシアネートの例を挙げると、脂肪族、芳香族又は芳香脂肪族のジイソシアネートと、活性水素を有する低分子化合物とを反応させて得たポリイソシアネートを、ブロック剤と反応させ、マスキングすることにより製造したものであって、その製造は容易である。また、ここで用いるジイソシアネートの例を挙げると、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサンジイソシアネート、ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、及びリジンジイソシアネート等がある。また、活性水素を有する低分子化合物の例を挙げると、水、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ソルビトール、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、ヘキサメチレンジアミンイソシアヌレート、ウレチジオン、ヒドロキシル基を含有する低分子量ポリエステル、及びポリカプロラクトン等がある。また、ブロック剤の具体例を挙げると、メタノール、エタノール及びベンジルアルコール等のアルコール類、フェノール及びクレゾーン等のフェノール類、カプロラクタム及びブチロラクタム等のラクタム類、及びシクロヘキサノンオキシム及びメチルエチルケトオキシム等のオキシム類がある。
これらブロックポリイソシアネートは、メタリック粉体塗料組成物100重量部に対し、好ましくは0.5〜40重量部含有され、より好ましくは5〜25重量部含有される。ブロックポリイソシアネートの含有量が、0.5重量部未満であると塗料の硬化度が不足し易く、密着性、塗膜硬度、及び耐薬品性等の塗膜性能が低くなる。一方、40重量部を超えると塗膜が脆くなり、しかも、過剰のイソシアネート化合物の影響で、耐熱性、耐薬品性、及び耐湿性等が劣ると共に、ブロックイソシアネート自身が高価なため、コスト的にも不利になる。
これらのブロックポリイソシアネートは、その軟化温度が10℃〜120℃であることが好ましく、特に、40〜100℃であることが好ましい。軟化温度が10℃未満になると、粉体塗料が室温〜40℃の環境で粒状の塊が出来て好ましくない。一方、軟化温度が120℃を超えると、粉体塗料を製造する際、ブロックイソシアネートを塗料中に均質に分散させることが難しくなり、得られた塗膜の平滑性、塗膜強度、及び耐湿性等の特性が損なわれる傾向がある。
これらブロックポリイソシアネートは、ポリエステル樹脂の水酸基に対してイソシアネート基が0.05〜1.5当量であることが好ましく、特に0.8〜1.2当量となるように配合するのがより好ましい。このように限定するのは、イソシアネート基が0.05当量未満の場合は、塗料の硬化度が不足し、密着性、塗膜硬度、及び耐薬品性等の塗膜性能が低くなり易く、1.5当量を超える場合は、塗膜が脆くなり、しかも、過剰のイソシアネート化合物の影響で、耐熱性、耐薬品性、及び耐湿性等が劣ると共に、ブロックイソシアネート自身が高価なため、コスト的にも不利になるからである。
本発明において撥油性添加剤として用いる、溶剤によって希釈されていない水酸基含有シリコーン系添加剤及び水酸基含有フッ素系添加剤は、高分子鎖中に水酸基を有し、架橋剤による硬化が可能なものであれば特に制限なく使用することができる。特に、本発明にて用いる水酸基含有シリコーン系添加剤としては、撥油性の観点から下記一般式で表わされる水酸基シリコーン化合物が好ましい。
式中、xは1〜4の整数であり、nは1〜3の整数を表わす。
本発明にて使用される水酸基含有シリコーン化合物については、溶剤によって希釈せずに用いる。水酸基含有シリコーン化合物が溶剤によって希釈された場合には、作製した粉体塗料の貯蔵安定性が低下する。更に、メタリック顔料への親和性及び塗膜表面への移行性を向上させるため、水酸基の導入部分については、上記一般式のような側鎖型及び片末端型であることが好ましく、また、水酸基価が15〜100mgKOH/gであることが好ましい。水酸基の導入部分が両末端型であると、水酸基含有シリコーン化合物が1分子中に2個以上の水酸基を有し、硬化剤と反応した際に塗料樹脂骨格に組み込まれ、添加剤の塗膜表面への移行性が劣る不具合がある。
本発明にて使用される水酸基含有フッ素化合物については、溶剤によって希釈せずに用いる。水酸基含有フッ素化合物が溶剤によって希釈された場合には、作製した粉体塗料の貯蔵安定性が低下する。本発明にて用いる水酸基含有フッ素系添加剤の代表的な例としては、パーフルオロアルキル鎖のミクロドメイン構造を有するアクリルオリゴマーであって、高分子鎖中に水酸基を含む化合物である低分子量四フッ素系エチレン樹脂が挙げられる。本発明にて使用される水酸基含有フッ素系添加剤については、メタリック顔料への親和性及び塗膜表面への移行性を向上させるため、水酸基価が10〜100mgKOH/gであることが好ましい。尚、本発明にて使用される撥油性添加剤については、水酸基含有シリコーン化合物、水酸基含有フッ素化合物のいずれか一方だけ添加してもよいし、両方添加することもできる。
本発明に係る撥油性メタリック粉体塗料組成物は、水酸基含有樹脂及びブロックポリイソシアネートをバインダーとし、メタリック顔料を含む塗料用樹脂粉体100重量部に対し、溶剤によって希釈されていない水酸基含有シリコーン系添加剤、水酸基含有フッ素系添加剤の一方又は両方を0.1〜5重量部含有し、好ましくは0.2〜2重量部含有し、メルトブレンドし、得られた塊を粉末化した後、分級して製造される。このように溶剤によって希釈されていない水酸基含有シリコーン系添加剤と水酸基含有フッ素添加剤の含有量を制限するのは、0.1重量部よりも少ないと、耐油汚染性の持続性が低いからであり、5重量部よりも多いと、これら添加剤のブリードアウトが著しくなったり、ブロッキングを生じる等、粉体塗料の安定性を損なうことになるからである。また、該粉体塗料の平均粒径は、10〜60μmであることが好ましく、より好ましくは15〜45μmである。
本発明に係る撥油性メタリック粉体塗料組成物には、着色顔料、体質顔料、その他顔料、流動性調整剤、表面調整剤、硬化促進剤、及びスベリ性付与剤等の粉体塗料用添加剤等を配合することができる。
着色顔料としては、例えば、酸化チタン、黄色酸化鉄、チタン黄、ベンガラ、リトポン、及び酸化アンチモン等の無機系顔料や、ハンザイエロー5G、パーマネントエローFGL、フタロシアニンブルー、インダンスレンブルーRS、パーマネントレッドF5RK、及びブリリアントファーストスカーレットG等の有機顔料等を挙げることができる。
体質顔料としては、例えば、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、クレー、シリカ粉、珪藻土、タルク、塩基性炭酸マグネシウム及びアルミナホワイト等の無機顔料や、内部構造が多孔質、中空構造及び又は架橋タイプ等の樹脂ビーズを代表とするプラスチック顔料を挙げることができる。
また、防錆性が必要な基材に対しては、防錆顔料を使用することができる。防錆顔料としては、例えば、縮合リン酸カルシウム、リン酸アルミニウム、縮合リン酸アルミニウム、リン酸亜鉛、亜リン酸アルミニウム、亜リン酸亜鉛、亜リン酸カルシウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸カルシウム及びモリブデン酸マンガン等が挙げられる。また、他の添加剤としては、レベリング剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、垂れ防止剤、表面調整剤、架橋促進触媒、及び脱泡剤等を使用でき、更にポリエステル樹脂やアクリル樹脂等の各種改質樹脂を配合することができる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明する。なお実施例中「部」、「%」は重量基準で示す。
(実施例1〜25及び比較例1〜30)
表1〜4に示される原料を配合し、高速ミキサー内に投入して1分間混合した。そして、120℃に温度調整した2軸練合機(東芝社製)を用いて混練を行い、吐出された混練物を冷却ロールで冷延後、ピンミルを用いて粉砕し、180メッシュの網で分級し、各粉体塗料組成物(50%体積平均粒子径:30μm)を得た。
尚、使用した原料を以下に示す。
注1)ポリエステル樹脂A〔商品名;GV710、日本ユピカ社製、水酸基価43mgKOH/g、Tg55℃、重量平均分子量15400〕
注2)ポリエステル樹脂B〔商品名;GV746、日本ユピカ社製、水酸基価76mgKOH/g、Tg60℃、重量平均分子量16300〕
注3)ポリエステル樹脂C〔商品名;GV150、日本ユピカ社製、水酸基価43mgKOH/g、Tg59℃、重量平均分子量15800〕
注4)ポリエステル樹脂D〔商品名;M8076、大日本インキ化学工業社製、水酸基価43mgKOH/g、Tg63℃、重量平均分子量13000〕
注5)ポリエステル樹脂E〔商品名;M8050、大日本インキ化学工業社製、水酸基価40mgKOH/g、Tg62℃、重量平均分子量16000〕
注6)アクリル樹脂A〔商品名;A−239−X、大日本インキ化学工業社製、水酸基価22mgKOH/g、Tg63℃、重量平均分子量13000〕
注7)アクリル樹脂B〔商品名;M8402、大日本インキ化学工業社製、水酸基価26mgKOH/g、Tg58℃、重量平均分子量8000〕
注8)B1530〔エボニック・デグサ社製;イソホロンジイソシアネートのε−カプロラタム付加物〕
注9)PF85〔共栄社化学社製;有機共重合物〕
注10)ベンゾイン〔和光純薬社製;ワキ防止剤〕
注11)水酸基含有ジメチルポリシロキサン BYK377〔ビックケミー・ジャパン社製、OH水酸基価45mgKOH/g、水酸基の導入部分:側鎖型、有効成分:100%〕
注12)水酸基含有ジメチルポリシロキサン X22−170BX〔信越シリコーン社製、OH水酸基価20mgKOH/g、水酸基の導入部分:片末端型、有効成分:100%〕
注13)水酸基含有ジメチルポリシロキサン X22−170DX〔信越シリコーン社製、OH水酸基価12mgKOH/g、水酸基の導入部分:片末端型、有効成分:100%〕
注14)水酸基含有ジメチルポリシロキサン BYK370〔ビックケミー・ジャパン社製、OH水酸基価(有効成分)35mgKOH/g、水酸基の導入部分:側鎖型、有効成分:25%、溶剤:キシレン〕
注15)水酸基含有フッ素化合物 DEFENSA MCF310〔大日本インキ化学工業社製、OH水酸基価42mgKOH/g、有効成分:100%〕
注16)水酸基含有フッ素化合物 メガファックF−555〔大日本インキ化学工業社製、OH水酸基価/固形分36mgKOH/g、有効成分:30%〕
注17)水酸基含有フッ素化合物 メガファックTF−1760〔大日本インキ化学工業社製、OH水酸基価/固形分44mgKOH/g、有効成分:50%〕
注18)TI−PURE R−960〔デュポン(株)社製、酸化チタン〕
注19)PCF7620A〔東洋アルミニウム(株)社製、アクリル樹脂被覆アルミニウムフレーク粉〕
注20)IRIODIN103WNT〔メルク社製、酸化チタン被覆マイカフレーク粉〕
注21)沈降性硫酸バリウム#100〔堺化学(株)社製、沈降性硫酸バリウム〕
「試験板の作製」
上記実施例1〜25及び比較例1〜30で作製した粉体塗料において、板厚0.8mmのリン酸亜鉛処理鋼板を垂直方向に吊り下げ、コロナ帯電式静電粉体塗装機(旭サナック社製 PG−1型)を用いて−60kVの電圧で膜厚60μmとなるように静電塗装し、電気炉にて180℃×20分の条件で焼き付けを行い、そのまま室温になるまで放冷して試験板を作製した。
<油汚染性試験>
油として、リノール酸、リノレン酸及びオレイン酸の混合物を用い塗膜にハケ塗りを行い、目視にて下記基準で評価判定を行った。
◎;塗膜に油をハケ塗りし、布でふきとる操作を50回繰り返しても、撥油の持続性がある。
〇;上記操作を30回繰り返しても、撥油の持続性がある。
△;上記操作を3回繰り返すうちに撥油効果がなくなる。
×;1回塗膜に油をハケ塗りし、布でふきとった後に油膜になる。
<貯蔵安定性試験>
粉体塗料を35℃、1ヶ月貯蔵する。その後、該粉体塗料のブロッキング状態を評価した。次の評価基準とした。
○:貯蔵安定性試験前の粉体塗料状態とほとんど変化がない。
△:小さく軟らかい塊を生じるが、塊は手でほぐせる。
×:粉体塗料全体が大きな塊となっており手でほぐせない。

Claims (4)

  1. 水酸基含有樹脂、メタリック顔料及びブロックポリイソシアネートを含む粉体組成物100重量部に対して、溶剤によって希釈されていない水酸基含有シリコーン系添加剤及び水酸基含有フッ素系添加剤の一方又は両方を0.1〜5重量部含有したことを特徴とする撥油性メタリック粉体塗料組成物。
  2. 前記水酸基含有シリコーン系添加剤の水酸基導入部分が、側鎖及び片末端型であることを特徴とする請求項1に記載の撥油性メタリック粉体塗料組成物。
  3. 前記水酸基含有樹脂が、ポリエステル構造を有する樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載の撥油性メタリック粉体塗料組成物。
  4. 前記メタリック顔料が、光輝顔料及び鱗片状顔料の一方又は両方から選ばれることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の撥油性メタリック粉体塗料組成物。
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