JP2009046628A - カチオン性電着塗料組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 鉛化合物やクロム化合物等の有害物質を含有することなく、限界の防錆性、無処理鋼板上での防錆性に優れた塗膜を形成しうるカチオン性電着塗料組成物を提供する。
【解決手段】 (A)ポリオールのグリシジルエーテル、2価フェノールのグリシジルエーテルおよび2価フェノールとを反応させて得られるエポキシ樹脂に、アミンを反応させて得られるアミン変性エポキシ樹脂をカチオン化した、カチオン性アミン変性エポキシ樹脂(基剤)、(B)ブロック化ポリイソシアネート(硬化剤)、(C)化学式ZrO(CnH2n-1O2)2であらわされるジルコニウム塩(防錆剤)を含有することを特徴とするカチオン性電着塗料組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、鉛化合物やクロム化合物などの有害物質を含有することなく、特に無処理鋼板に対して優れた防錆性を発揮しうるカチオン性電着塗料組成物に関するものである。
電着塗装は、自動車車体およびその部品、電気器具等の袋部構造を有する部材に対して、エアースプレー塗装や静電スプレー塗装と比較して、つきまわり性に優れ、また環境汚染も少ないことから、プライマー塗装として広く実用化されるに至っているが、防錆品質を一層向上させる目的で防錆顔料を添加することが行われている。
代表的な防錆顔料として鉛化合物やクロム化合物があるが、昨今の環境規制および法規制の動向を勘案すれば、このような有害物質を含有する塗料は好ましくない。そこで近年において無毒性ないしは低毒性の防錆顔料が開発され、これらを用いたカチオン性電着塗料組成物が実用化に至っている。
無毒性ないしは低毒性の防錆顔料を使用した、カチオン性電着塗料組成物としては下記の特許が例示される。防錆顔料についてビスマス化合物としては特許文献1、特許文献2、酸化タングステンとしては特許文献3、縮合リン酸アルミニウム化合物としては特許文献4、亜リン酸化合物としては特許文献5等を挙げることができる。しかしながら、これらの技術は限界の防錆性、無処理鋼板上の防錆性においては、鉛化合物やクロム化合物などの有害物質を含有する防錆顔料を用いた、従来のカチオン性電着塗料組成物に比べて、十分な防錆力が得られないという問題がある。
特許文献6においては、ビスマス化合物以外にジルコニウム化合物が記載されているが、ジルコニウム化合物の方がビスマス化合物よりも、防錆性が優れるというのではなく、また使用されるカチオン性樹脂も、従来から公知の一般的なカチオン性樹脂に過ぎず、特定されていないため、限界の防錆性、無処理鋼板上の防錆性については、上記特許文献1〜5と同等程度である。
特開2000−230151号公報 特開平11−106687号公報 特開平6−220371号公報 特開2001−329221号公報 特開平9−241546号公報 特開2000−290542号公報
以上鉛化合物やクロム化合物等の有害物質を含まない電着塗料は防錆性能が未だ不十分である。このようなことから、本発明は、鉛化合物やクロム化合物等の有害物質を含まず、しかも限界の防錆性、無処理鋼板上での防錆性において、既存の無毒性ないしは低毒性の防錆顔料を用いたカチオン性電着塗料組成物に比べて、より優れた特性を発揮するカチオン性電着塗料組成物を提供することを目的としている。
防錆剤として化学式ZrO(CnH2n-1O2)2であらわされるジルコニウム化合物を選び、これに組合せる基剤樹脂として、下記に特定されるポリオールのグリシジルエーテル、2価フェノールのグリシジルエーテルおよび2価フェノールとを反応させたエポキシ樹脂、から得られるカチオン性アミン変性エポキシ樹脂を用いて前記課題が達成できることを見出した。
本発明においては、鉛化合物やクロム化合物等の有害物質を含有せずに、課題であった限界の防錆性、無処理鋼板上の防錆性において、鉛化合物やクロム化合物等を含有する防錆顔料を用いた、従来のカチオン性電着塗料組成物と同等以上の特性が達成される。このため自動車車体およびその部品、電気器具等の電着塗装に有用である。
すなわち本発明は、(A)ポリオールのグリシジルエーテル、2価フェノールのグリシジルエーテルおよび2価フェノールとを反応させて得られるエポキシ樹脂に、アミンを反応させて得られるアミン変性エポキシ樹脂をカチオン化した、カチオン性アミン変性エポキシ樹脂(基剤樹脂)、(B)ブロック化ポリイソシアネート(硬化剤)、(C)化学式ZrO(CnH2n-1O2)2であらわされるジルコニウム塩(防錆剤)を含有するカチオン性電着塗料組成物である。
本発明における、(A)カチオン性アミン変性エポキシ樹脂(基剤樹脂)は、ポリオールのグリシジルエーテル、2価フェノールのグリシジルエーテルおよび2価フェノールとを反応させて得られるエポキシ樹脂に、アミンを反応させて得られるアミン変性エポキシ樹脂をカチオン化した、カチオン性アミン変性エポキシ樹脂である。エポキシ樹脂のエポキシ当量としては3300〜5000が好ましく、特に好ましくは400〜2000である。
本発明のカチオン性アミン変性エポキシ樹脂は、分子鎖に適度な硬さを付与する2価フェノールの部分、および分子鎖に適度の柔軟性を付与するポリオールの部分を共有しており、このように基剤樹脂(A)を特定することで、本発明の(C)成分である防錆剤の防錆性能を十分に顕在化させていると推定する。
上記ポリオールのグリシジルエーテルとしては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−シクロヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリテトラメチレングリコールジグリシジルエーテル等あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
また上記2価フェノールのグリシジルエーテルとしては、レゾルシンジグリシジルエーテル、ハイドロキノンジグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、4,4‘−ジヒドロキシベンゾフェノンジグリシジルエーテル、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタンジグリシジルエーテル、4,4’−ジヒドロキシビフェニールジグリシジルエーテル等あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
また上記2価フェノールとしては、レゾルシン、ハイドロキノン、ビスフェノールA、4,4’ジヒドロキシベンゾフェノン1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−メタン、1,1−(2,4’−ジヒドロキシフェニル)−メタン、1,1−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)−エタン、4,4’−ジヒドロキシビフェニール等あるいはこれらの混合物を挙げることができる。
またエポキシ樹脂と反応させるアミンとしては、メチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエチルアミン、ジエタノールアミン、N−メチルエタノールアミン、N−エチルエタノールアミン、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ヒドロキシエチルアミノエチルアミン、エチルアミノエチルアミン、メチルアミノプロピルアミン、ジメチルアミノプロピルアミン等あるいはこれらの混合物を挙げることができ、また1級アミノ基をあらかじめケトンと反応させてブロック化後、残りの活性水素とエポキシ基を反応させてもよい。
ポリオールのジグリシジルエーテルと2価フェノールのジグリシジルエーテルと2価フェノールとの反応は、溶剤なしの溶融体中で行うことができるが、少量の溶剤を添加した系で行うことも可能である。溶剤としてはエポキシ基と反応しない溶剤であれば特に限定されない。反応温度は、70〜180℃が適当である。エポキシ基樹脂にアミンを反応させるアミノ化は、溶剤中または溶剤なしの溶融体中で行うことができ、反応温度は40〜150℃が適当である。
またアミン変性エポキシ樹脂のカチオン化の具体的な方法としては、アミノ基をプロトン酸で中和することにより行うことができ、特に好ましい酸としては、ギ酸、乳酸、酢酸、プロピオン酸、クエン酸、リンゴ酸、スルファミン酸等あるいはこれらの混合物がある。
また本発明における(B)ブロック化ポリイソシアネート(硬化剤)は、ポリイソシアネートとブロック剤との反応物であり、ポリイソシアネートとしては、芳香族あるいは脂肪族(脂環式を含む)のポリイソシアネートであり、例示すると、2,4−または2,6−トリレンジイソシアネートおよびこれらの混合物、p−フェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、1,3あるいは1,4−ビス−(イソシアネートメチル)−シクロヘキサン、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ビス−(イソシアネートメチル)−ノルボルナン、3あるいは4−イソシアネートメチル−1−メチルシクロヘキシルイソシアネート、m−あるいはp−キシリレンジイソシアネート、m−あるいはp−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、さらには上記イソシアネートのビュレット変性体あるいはイソシアヌレート変性体、あるいは上記イソシアネートのイソシアネート基の一部を、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジオール等の低分子ジオール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリラクトンジオール等のオリゴマージオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等のポリオールで連結したポリイソシアネートあるいはこれらの混合物を挙げることができる。
ブロック剤としては、メタノール、エタノール、n−ブタノール、2−エチルヘキサノール等の脂肪族アルコール化合物、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル等のセロソルブ系化合物、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル等のカルビトール系化合物、アセトンオキシム、メチルエチルケトンオキシム、シクロヘキサノンオキシム等のオキシム化合物、ε−カプロラクタム等のラクタム化合物、フェノール、クレゾール、キシレノール等のフェノール系化合物、アセト酢酸エチルエステル、マロン酸ジエチルエステル等の活性メチレン基含有化合物を挙げることができる。
ポリイソシアネートとブロック剤との反応は、溶剤中あるいは溶融体中で実施することができる。反応に使用する溶剤としては、ポリイソシアネートと反応しない溶剤、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサン、イソホロン等のケトン類、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン、ニトロベンゼン等の芳香族炭化水素類、テトラヒドロフラン等の環状エーテル、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素を例示することができる。反応温度については特に限定はないが、好ましくは30〜150℃である。
本発明における(C)化学式ZrO(CnH2n-1O2)2であらわされるジルコニウム塩(防錆剤)としては、ステアリン酸塩、オクチル酸塩、酢酸塩等があるが、n≦8以下であるオクチル酸塩、酢酸塩等が好ましく、さらに好ましいのはn=1である酢酸塩である。市販品としては、第一稀元素工業(株)の酢酸ジルコニウム、ジルコゾールZA−20、ジルコゾールZA−30等がある。
上記した本発明の(C)成分(防錆剤)と本発明の(A)成分(基剤樹脂)を組合せることによって、これら両成分の相乗効果により、限界の防錆性、無処理鋼板上の防錆性において、鉛化合物やクロム化合物などを含有する防錆顔料を用いた、従来のカチオン性電着塗料組成物と同等以上の特性が発揮される。このことが本発明の必須要件であり、他の技術においては本発明で得られる防錆性能は達成されない。
本発明のカチオン性電着塗料組成物に用いる(C)化学式ZrO(CnH2n-1O2)2であらわされるジルコニウム塩(防錆剤)の含有量は特に限定はないが、好ましくは樹脂固形分100重量部に対して0.1〜5.0重量部である。(A)カチオン性アミン変性エポキシ樹脂(基剤樹脂)と(B)ブロック化ポリイソシアネート(硬化剤)の含有割合は、固形分重量比で90〜40/10〜60であり、好ましくは85〜40/15〜60、より好ましくは80〜55/20〜45である。また成分(A)の一部を、成分(A)以外の通常のアミン変性エポキシ樹脂をカチオン化した樹脂に替えて配合することもできるが、その量は成分(A)に対して30重量%以下が好ましい。
本発明のカチオン性電着塗料組成物には、さらに必要に応じて通常の塗料添加物、例えばチタンホワイト、カーボンブラック、ベンガラ等の着色顔料、カオリン、タルク、珪酸アルミニウム、炭酸カルシウム、マイカ、クレー、シリカ等の体質顔料、リン酸亜鉛、リン酸鉄、リン酸アルミニウム、リン酸カルシウム、シアン化亜鉛、酸化亜鉛、トリポリリン酸アルミニウム、モリブデン酸亜鉛、モリブデン酸アルミニウム、モリブデン酸カルシウム、ビスマス化合物等の防錆顔料、消泡剤、ハジキ防止剤等の添加剤、水性溶剤あるいは硬化触媒等を含有することができる。またその他の樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、ブタジエン系樹脂等を含有することができる。
本発明のカチオン性電着塗料組成物は、通常水に分散した状態で既知のカチオン電着塗装によって所望の基剤表面に塗装することができる。具体的には塗料の固形分濃度は、好ましくは約5〜40重量%、さらに好ましくは15〜25重量%、pHは5〜8に調整し、浴温15〜35℃、負荷電圧100〜450Vの条件で、被塗物を陰極として塗装することができる。塗装された被塗物を水洗後、焼付け炉中で100〜200℃で10〜30分焼き付けて硬化塗膜を得ることができる。本発明のカチオン性電着塗料組成物から得られる塗膜の膜厚には特に制限はないが、硬化塗膜において5〜60μm、好ましくは10〜40μmが適当である。
以下本発明を、アミン変性エポキシ樹脂(基剤樹脂)、ブロック化ポリイソシアネート(硬化剤)の製造例および、実施例、比較例により説明する。
[製造例1](基剤樹脂A1の製造)
表1に示す原料を用い、下記に示す方法により本発明のアミン変性エポキシ樹脂を製造した。
Figure 2009046628
原料(1)三洋化成工業(株)製 グリシエールPP−300P
原料(2)ダウ・ケミカル日本(株)製 DER−331
撹拌機、温度計、冷却管を備えた5リットル4ツ口フラスコに、原料(1)、(2)、(3)、(4)を仕込み、攪拌、加熱を行って150℃まで昇温した。150℃で6時間保持した後、原料(5)を徐々に投入し、80℃まで冷却した。次いで原料(6)を投入し100℃まで昇温した。100℃で2時間保持した後、80℃まで冷却して取り出した。得られたアミン変性エポキシ樹脂A1は、固形分70%であった。
[製造例2](基剤樹脂A2の製造)
表2に示す原料を用い、下記に示す方法により本発明のアミン変性エポキシ樹脂を製造した。
Figure 2009046628
原料(1)ナガセケムテックス(株)製 デナコールEX−212
原料(2)ダウ・ケミカル日本(株)製 DER−331
撹拌機、温度計、冷却管を備えた5リットル4ツ口フラスコに、原料(1)、(2)、(3)、(4)を仕込み、攪拌、加熱を行って150℃まで昇温した。150℃で6時間保持した後、原料(5)を徐々に投入し、80℃まで冷却した。次いで原料(6)を投入し100℃まで昇温した。100℃で2時間保持した後、80℃まで冷却して取り出した。得られたアミン変性エポキシ樹脂A2は、固形分70%であった。
[製造例3](比較のための基剤樹脂A3の製造)
表3に示す原料を用い、下記に示す方法により比較のアミン変性エポキシ樹脂を製造した。
Figure 2009046628
原料(1)ダウ・ケミカル日本(株)製 DER−331
原料(2)東都化成(株)製 エポトートYD−011
撹拌機、温度計、冷却管を備えた5リットル4ツ口フラスコに、原料(1)、(2)、(3)を仕込み、攪拌、加熱を行って100℃まで昇温した。100℃で1時間保持した後、80℃まで冷却した。次いで原料(4)、(5)を投入し100℃まで昇温した。100℃で2時間保持した後、80℃まで冷却して取り出した。得られたアミン変性エポキシ樹脂A3は、固形分70%であった。
[製造例4](比較のための基剤樹脂A4の製造)
表4に示す原料を用い、下記に示す方法により比較のアミン変性エポキシ樹脂を製造した。
Figure 2009046628
原料(1)三洋化成工業(株)製 グリシエールPP−300P
撹拌機、温度計、冷却管を備えた5リットル4ツ口フラスコに、原料(1)を仕込み、攪拌、加熱を行って80℃まで昇温した。次いで原料(2)、(3)を投入し100℃まで昇温した。100℃で2時間保持した後、80℃まで冷却して取り出した。得られたアミン変性エポキシ樹脂A4は、固形分100%であった。
[製造例5](硬化剤Bの製造)
表5に示す原料を用い、下記に示す方法によりブロック化イソシアネートを製造した。
Figure 2009046628
原料(1)日本ポリウレタン工業(株)製 ミリオネートMR−400
撹拌機、温度計、冷却管を備えた5リットル4ツ口フラスコに、原料(1)、(2)を仕込み、攪拌、加熱を行って100℃まで昇温した。その後フラスコ内温度を100℃に保ちながら予め原料(3)に溶解した原料(4)の溶液を1時間かけて仕込み、100℃で2時間反応させた。次いで同温度を保持して原料(5)を1時間かけて滴下し、滴下後さらに100℃で2時間保持した後、80℃まで冷却して取り出した。得られたブロック化ポリイソシアネートBは、固形分75%であった。
[実施例1、2、比較例1、2、3、4]
表6に示す配合で電着塗料を作製し、性能評価を行った。
[樹脂水分散液の調製]
基剤樹脂、硬化剤の混合物をジエチレングリコールモノブチルエーテル、ギ酸、脱イオン水の混合液中によく攪拌しながら仕込み、実施例1、2、比較例3、4はさらにジルコゾールZA−30を仕込んで樹脂水分散液を得た。
[顔料ペーストの調製]
基剤樹脂、ギ酸、脱イオン水、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、カーボンブラック、酸化チタン、カオリン、ジブチル錫オキサイド、水酸化ビスマスをディゾルバーで充分攪拌した後、横型サンドミルで粒ゲージ粒度10μm以下になるまで分散し、顔料ペーストを得た。
[電着塗料の調製]
上記樹脂水分散液、顔料ペーストを表6の量で配合し電着塗料を得た。
Figure 2009046628
[試験板の作製方法]
上記で得られた電着塗料を用いてカーボン電極を陽極とし、脱脂した冷延鋼板(パルテック社製、0.8×70×150mm、化成処理無し)を陰極とし、焼付け後の膜厚が20μmとなる条件で電着塗装を行い、170℃で20分間焼付けを行った。塗膜性能評価結果を表6に示す。実施例は比較例より、防錆性能(耐塩水噴霧性、耐温塩水浸漬試験)が優れる。
[評価方法]
(1) 塗膜外観 目視で判定し、ワキ、ブツ等が認められないものを○とする。
(2) 耐溶剤性 塗膜をエタノール/アセトン重量比が1/1の混合液で溶剤拭きを行う。
(3) 耐塩水噴霧性 JIS−Z−2731に準じて行った。電着塗装面に素地に達する傷をカッターナイフで入れ、480時間後の錆幅を評価する。錆幅が小さい方が性能が良好。
(4) 塩水浸漬試験 50℃、5%の食塩水に塗装試験板を480時間浸漬した後、水洗、風乾して、試験面全体にセロハン粘着テープの気泡を含まないように貼った後、テープを引き剥がして、試験面全体に対する塗膜剥離面積の割合を測定し、%で表示する。 剥離面積が小さい方が性能が良好。
本発明においては、鉛化合物やクロム化合物等の有害物質を含有せずに、課題であった限界の防錆性、無処理鋼板上の防錆性において、鉛化合物やクロム化合物等を含有する防錆顔料を用いた、従来のカチオン性電着塗料組成物と同等以上の特性が達成される。このため自動車車体およびその部品、電気器具等の電着塗装に有用である。













Claims (3)

  1. (A)ポリオールのグリシジルエーテル、2価フェノールのグリシジルエーテルおよび2価フェノールとを反応させて得られるエポキシ樹脂に、アミンを反応させて得られるアミン変性エポキシ樹脂をカチオン化した、カチオン性アミン変性エポキシ樹脂(基剤)、(B)ブロック化ポリイソシアネート(硬化剤)、(C)化学式ZrO(CnH2n-1O2)2であらわされる有機酸のジルコニウム塩(防錆剤)を含有することを特徴とするカチオン性電着塗料組成物。
  2. 化学式ZrO(CnH2n-1O2)2であらわされる有機酸のジルコニウム塩がn≦8である場合の請求項1記載のカチオン性電着塗料組成物。
  3. 化学式ZrO(CnH2n-1O2)2であらわされる有機酸のジルコニウム塩がn=1である場合の請求項1記載のカチオン性電着塗料組成物。
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