JP2013158571A - 医療機器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】湾曲部7に先端が固定された牽引部を構成する湾曲ワイヤ24i(i=u,d,l,r)は操作部3内に設けたモータ27により回転されるプーリ28の外周のCリング29iに巻回された後、操作入力部を構成するジョイスティック21の下端の吊り枠22の端部に手元側端部が連結され、ジョイスティック21を傾倒操作することにより、縮径にしてプーリ28と摩擦係合の状態にされるCリング29iの開口をシール部材32により閉塞し、摩擦係合の機能を低下させる異物の混入を防止する。
【選択図】図1
Description
上記湾曲部は、挿入部内を挿通された湾曲操作ワイヤを介して挿入部の基端側に設けた湾曲操作部(操作入力部)と連結されており、操作者は湾曲操作部を操作することにより、操作ワイヤを牽引して上記湾曲部を湾曲することができる。
特開2008−35882号公報の従来例には、駆動手段としてのモータにより回転駆動されるプーリと、このプーリの外周面に配置され、湾曲操作ワイヤが巻回された駆動力伝達部を構成するCリングとを、湾曲操作子の傾倒操作による湾曲操作ワイヤの牽引操作時に、摩擦係合させる構成が開示されている。そして、上記摩擦係合により、モータの駆動力を湾曲操作ワイヤに伝達し、湾曲部を湾曲させる。
従来例においては、摩擦係合部での摩擦力を変化させる異物の混入や、異物の残留を有効に防止する構造を備えていないため、長期にわたり湾曲部を安定して湾曲駆動することが困難となる。
本発明は上述した点に鑑みてなされたもので、摩擦係合部に湾曲特性を劣化させる異物の混入や残留を防止して、長期にわたり湾曲部を安定して湾曲することができる医療機器を提供することを目的とする。
(第1の実施形態)
図1に示すように本発明の医療機器としての第1の実施形態の内視鏡1は、体腔内等に挿入される細長の挿入部2と、この挿入部2の基端に設けられた操作部3と、この操作部3の側部から延出されるユニバーサルコード4とを有する。ユニバーサルコード4の末端には、図示しないコネクタが設けられ、照明光を供給する光源装置や信号処理装置に着脱自在に接続される。
挿入部2は、その先端側から順に硬質の先端部6と、湾曲自在の湾曲部7と、可撓性を有する長尺の可撓管部8とが連設して設けられている。先端部には、照明光を出射する照明窓と、観察を行う観察窓が設けられている。
操作部3には、その基端側に術者などの操作者が把持する把持部3aが設けられ、その後方側に上記湾曲部7を湾曲駆動する湾曲駆動機構10が設けられている。この湾曲駆動機構10は、湾曲部7を湾曲操作するための操作入力部11と、この操作入力部11による操作入力に連動して、駆動部により湾曲操作を支援(アシスト)する駆動部等を備えて構成される。
撮像素子14により光電変換された撮像信号は、挿入部2、操作部3、ユニバーサルコード4内に挿通されたケーブルを経て内視鏡1の外部の信号処理装置により、信号処理され、画像信号が生成される。この画像信号は表示装置に出力され、表示装置の表示面に撮像素子14により撮像した画像が内視鏡画像として表示される。
上記ジョイスティック21は、その軸部(スティック部)の頂部側が操作部3から外部に突出し、操作者は操作部3から突出する頂部に、把持部3aを把持した手の指を当て付け、軸部を傾倒操作することができるようにしている。
ジョイスティック21の下端には、十字形状のアームを有する吊り枠22が連結され、十字形状のアームの端部には湾曲部7を上下、左右の4つの湾曲方向に、湾曲させるために牽引する牽引部としての湾曲ワイヤ24u,24d,24l,24r(以下、24iで表す。ここで、i=u,d,l,r)の手元側端部が固定されている。
なお、ジョイスティック21の途中は、ユニバーサルジョイント23により直交する4方向に回動自在(傾倒自在)に支持されている。
また、湾曲駆動機構10は、主に、上記操作入力部11と、駆動部としてのモータ27と、モータ27により回転されるプーリ28と、このプーリ28の外周に配置されたリング部材(円環部材)としてのCリング29iとを備えて構成される。
上記吊り枠22における十字形状のアームの端部に手元側端部が固定された湾曲ワイヤ24iは、ジョイスティック21及び吊り枠22の下方位置に配置された第1のガイドローラ25,この第1のガイドローラ25の前方側に配置された第2のガイドローラ26を介して駆動部を構成するモータ27により回転駆動されるプーリ28の外周に配置された駆動力伝達部を構成するリング部材としての略円環形状のCリング29iに巻回される。
なお、図1に示すような直交座標系を設定した場合、挿入部2の長手方向はX軸方向、ジョイスティック21の軸部の方向はZ軸方向、X軸及びY軸に垂直で吊り枠22における湾曲ワイヤ24u,24dの手元側端部が固定されたアームが延びる方向はY軸方向となる。
駆動部を構成する上記モータ27は、その回転軸に取り付けたギヤ27aがプーリ28の回転軸に取り付けたギヤ28aと噛合している。従って、モータ駆動信号により回転するモータ27と共にプーリ28も常時回転する。
また、プーリ28の外周に配置された駆動力伝達部を構成するCリング29iは、その外周に巻回された湾曲ワイヤ24iが牽引されていない牽引力が作用していない状態での直径が、牽引により縮径となる弾性特性を有する。この特性をより有効に持たせるため、このCリング29iは円環形状の部材の周方向の一部を切り欠いた切欠部30を有するCリング形状をしている。
このCリング29iに1回程度巻回された各湾曲ワイヤ24iは、それぞれガイドローラを介して走行経路が変更され、挿入部2における上下、左右の内壁に沿って挿入部2内を挿通され、湾曲部7における最先端の湾曲駒に先端側端部が固定されている。
この状態ではCリング29iの内周面は、プーリ28の外周面と殆ど接触しないで、従って両者の間に摩擦力が殆ど働かない、つまり摩擦係合していない状態となり、モータ27からプーリ28に伝達した回転駆動力は、Cリング29iには伝達されない駆動力伝達停止状態となる。
これに対して、操作者がジョイスティック21を中立位置の状態から傾倒操作して湾曲ワイヤ24iを牽引し、その牽引力により、Cリング29iを縮径にしてその内周面をプーリ28の外周面に当接させると、両者の間に摩擦力が働く摩擦係合する状態となり、モータ27からプーリ28に伝達した回転駆動力を、Cリング29iに伝達する駆動力伝達状態にすることができる。
駆動力伝達停止状態から駆動力伝達状態に切り替える(換言すると摩擦係合が解除された状態から摩擦係合する状態に切り替える)ことにより、モータ27による回転駆動力で湾曲ワイヤ24iを牽引して、湾曲部7を湾曲させることができる。つまり、操作者による傾倒操作に連動してモータ27による回転駆動力で湾曲ワイヤ24iを牽引して、湾曲部7を湾曲させるようにアシスト(支援)する電動アシスト方式の湾曲駆動機構を形成している。
また、上述のようにジョイスティック21を中立位置の状態から傾倒操作を行うことにより駆動力伝達部を構成するCリング29iとプーリ28とを駆動力伝達停止状態から駆動力伝達状態に切り替えることができる。
図2は図1においてY軸方向から見た場合の操作入力部11における湾曲部7を主に上方向に湾曲させる構成部分の概略を示す。なお、モータ27のギア27a、プーリ28のギア28a等は省略して示している。後述する図3、図9、図19、図27においても同様である。
本実施形態においては、プーリ28の外周面及びCリング29iの内周面により、両者が摩擦係合する摩擦係合部31を構成している。この摩擦係合部31による摩擦係合の機能は、上記切欠部30による開口があるため、外部からこの開口内に何らかの物が混入(侵入)すると、摩擦係合部31による本来の摩擦係合の機能を低下させる可能性がある。
このように切欠部30による開口を閉塞するシール部材32を設けることにより、摩擦係合部31を形成するプーリ28の外周面とCリング29iの内周面との間に、摩擦係合の機能を低下させる異物が混入するのを有効に防止するようにしている。
なお、伸縮性に富むシール部材32による弾性力は、湾曲ワイヤ24iによりCリング29iを縮径にする牽引力に比較して十分に小さく、シール部材32を設けない場合と、Cリング29iを縮径にする機能は殆ど変わらないようにしている。
また、この駆動力伝達停止状態においては、Cリング29dの切欠部30をシール部材32により閉塞しているため、摩擦係合部31には異物が混入しないように防止することができる。
この駆動力伝達停止状態において、操作者は、湾曲部7を下方向に湾曲しようとした場合には、図2に示すように中立位置の状態のジョイスティック21を、矢印Ddの方向に傾倒操作する。
図3に示すようにCリング29dが縮径となり、プーリ28の外周面にCリング29dの内周面が当接して摩擦係合部31は、摩擦係合する駆動力伝達状態になり、プーリ28と共に、Cリング29dも回転する。このCリング29dの回転により、傾倒操作により湾曲ワイヤ24dを牽引した方向に、Cリング29dによる回転駆動力で湾曲ワイヤ24dを牽引移動し、湾曲部7を上方向に湾曲駆動することができる。
また、Cリング29dを縮径にした場合においても、切欠部30による開口はシール部材32が収縮してその開口を閉塞した状態を維持し、摩擦係合部31に異物が混入することを有効に防止する。このため、摩擦係合部31は、異物の混入により摩擦係合の機能が低下することなく、長期間にわたり湾曲駆動をアシストする本来の機能を維持する。
従って、本実施形態によれば、摩擦係合部31における摩擦係合に依存する湾曲特性を劣化させる異物の混入を防止して、長期にわたり湾曲部7を安定して湾曲することができる内視鏡1を提供することができる。
このリング部材29′iは、湾曲ワイヤ24iから牽引力が作用した場合、縮径となるように弾性に富む部材で形成されている。リング部材29′iは、駆動力伝達停止状態においては、図4に示す形状であり、駆動力伝達状態においては、リング部材29′は、図5に示す形状に変化する。本変形例の作用効果は、第1の実施形態とほぼ同様である。
次に本発明の第2の実施形態を説明する。図6は本発明の第2の実施形態における湾曲駆動機構の周辺部の構成を平面図で示し、図7は図6のA−A′線断面を示し、図8は図7のB−B′線断面によりプーリ周辺部を拡大して示す。なお、図6は図7のC−C′線断面を示す。
第1の実施形態においては、リング部材の各開口を個別に閉塞することにより防止部を設けていたが、本実施形態においては摩擦係合部31を含む駆動力伝達部全体を覆うことにより、摩擦係合部31に異物が混入するのを防止する混入防止部を構成している。
本実施形態においては、モータ27の回転軸に設けた傘ギア27cは、プーリ28の回転軸28bに設けた傘ギア28cと噛合して、プーリ28を回転駆動する。モータ27の回転軸は、プーリ28の回転軸28bの方向と直交し、例えばX軸方向と平行であり、プーリ28の回転軸28bはY軸方向に平行に配置されている。
このシール用フレーム41は、例えば直方体形状であり、プーリ28から突出する回転軸28bを通す円形開口41a部分には、図8に示すようにシール用フレーム41に設けた軸受け42を配置して回転軸28bを回転自在に支持すると共に、この円形開口41aに臨むようにシール用フレーム41に設けたOリング等のシール部材43により回転軸28bと当接してシールしている。このシール部材43により、回転軸28bを支持する円形開口41aを経て、シール用フレーム41内に異物が混入又は侵入するのを防止している。
また、Cリング29iに巻回された湾曲ワイヤ24iは、シール用フレーム41の壁面に設けた小さな開口41bを通して、挿入部2側に延出され、湾曲部7にその先端側端部が固定される。
上記シール用フレーム41の壁面に設けた小さな各開口41bには、Oリング等のシール部材44が配置され、各湾曲ワイヤ24iはそれぞれシール部材44に当接してシールされ、湾曲ワイヤ24iにはシール部材が当接して、シール用フレーム41内又はシール用フレーム41外に引き回される。
このように本実施形態においては、シール用フレーム41により駆動力伝達部を構成するプーリ28及びCリング29iを覆い、シール用フレーム41から回転軸28bを突出する円形開口41aと、シール用フレーム41から湾曲ワイヤ24iを出し入れする開口41bとをシール部材43,44によりシールしている。そして、シール用フレーム41内に配置された摩擦係合部31に摩擦係合に影響する異物が混入することを確実に防止するようにしている。従って、本実施形態も第1の実施形態と同様の効果を有する。
なお、第2の実施形態において、上述したシール部材43,44を設けないで、その代わりに円形開口41aや、開口41bをそれぞれ回転軸28b、湾曲ワイヤ24iを通すことができる程度で最小に近いサイズに設定しても良い。また、第1の実施形態の構造を組み合わせるようにしても良い。
次に本発明の第3の実施形態を説明する。図9は、本発明の第3の実施形態における湾曲駆動機構10の概略の構成を示す。本実施形態は、駆動力伝達部又は摩擦係合部31に異物が残留しないように広義の防止部(より具体的には、排出/清掃部)を設けたものである。異物が残留しないようにするために、仮に摩擦係合部31に摩擦係合の機能を低下させる異物が混入(侵入)したり、摩擦係合部31における摩耗により摩擦係合の機能を低下させる摩耗粉が発生しても、異物、摩耗粉を摩擦係合部31から排出したり、摩擦係合部31を清掃(クリーニング)したりして、清掃した異物、摩耗粉を摩擦係合に関与しない領域に排出するようにする。
図9に示す湾曲駆動機構10は、例えば第1の実施形態における駆動力伝達部を構成するプーリ28の外周面に(摩擦係合に関与しない小さな領域としての)溝部51を設け、摩擦係合部31に混入した異物、摩耗粉52をこの溝部51に移動させて摩擦係合部31を清浄な状態に清掃(クリーニング)し、摩擦係合の機能が低下することを防止するようにしている。
排出/清掃部を構成する上記溝部51は、プーリ28の外周面における複数箇所、例えば90度間隔となる4箇所に例えば楔形状に設けられている。
また、この溝部51は、図9のD方向から見た図10に示すようにプーリ28の長手方向に沿って、Cリング29iが設けられた範囲の外側に異物等を溜める溜め部51aとなるその端部が位置するように長く形成されている。なお、図9,図10においては、異物、摩耗粉52が溝部51内に移動(排出)された様子を示す。なお、本実施形態においては、Cリング29iには例えばシール部材32を設けない例で示しているが、シール部材32を設けるようにしても良い。その他の構成は第1の実施形態と同様の構成である。
本実施形態における湾曲部7を湾曲させる機能は第1の実施形態と同様である。上記のように回転駆動されるプーリ28の外周面に溝部51を設けることにより、摩擦係合部31に混入した異物や、摩耗により発生した摩耗粉を溝部51に有効に移動させ、摩擦係合部31を清浄な状態に清掃するため、摩擦係合の際に十分な大きさの摩擦力が作用する状態を長期間維持することができる。従って、摩擦係合部31に湾曲特性を劣化させる異物の残留を防止して、長期にわたり湾曲部7を安定して湾曲することができる。
本変形例は、溝部51に移動した異物、摩耗粉52を中空部54に移動させるようにしている。つまり、溝部51内に移動した異物、摩耗粉52を、さらに中空部54に排出するようにしている。このため、中空部54は、摩擦係合部31で発生した摩耗粉等の異物を排出する排出部の機能を持つ。
図12は第3の実施形態の第2変形例におけるCリング29iの断面図を示す。なお、図12においては、Cリング29iとしてi=dの場合を示しているがd以外のu,l,rの場合も同様の構成である。
本変形例はプーリ28側でなく、このプーリ28の外周に対向するCリング29iの内周面に防止部としての溝部55を設けた例を示す。溝部55は、Cリング29iの内周面における複数箇所に設けている。本変形例の作用効果は、第3の実施形態とほぼ同様のものとなる。
なお、上述したプーリ28又はCリング29iの溝部51,55のみ、清掃機能(クリーニング機能)が高い(プーリ28又はCリング29iを構成する部材と)別部材で構成しても良い。
従って、クリーニング用ローラ56は、プーリ28と回転しながら接触し、摩擦係合部31の異物、摩耗粉をCリング29iの外部に排出する。
図14は、駆動力伝達停止状態においてのクリーニング用ブレード57を設けたCリング29iを示し、駆動力伝達状態においては図15のようになる。図15に示すようにCリング29iが縮径となり駆動力伝達状態になると、クリーニング用ブレード57がプーリ28の外周面に接触し、摩擦係合部31の摩耗粉等をCリング29iの外部に排出してクリーニングする。つまり、本変形例は、湾曲ワイヤ24iが牽引されて駆動力伝達状態になった時クリーニング(清掃)する。
また、図17は図16のE−E′線断面の拡大図によりプーリ28の外周面に設けた螺旋溝部58を示している。本変形例においては、プーリ28が回転されることにより、摩擦係合部31の異物、摩耗粉52は遠心力により(摩擦係合部から排出又は摩擦係合部を清掃する排出/清掃部を構成する)螺旋溝部58の螺旋に沿って矢印で示すように移動し、螺旋溝部58の開口端から(摩擦係合部31を構成するプーリ28の外周面の)外部に排出される。
なお凹部59a、59bを設けることにより、摩擦係合部31の摩擦係合に機能する面積が減少するが、凹部59a、59bを設ける面積程度、摩擦係合部31のサイズを大きくすることにより、その機能の低下を防止できる。
また、本変形例においては、電源投入時、又は操作者がクリーニングを指示したようなクリーニング時において、モータ27によりプーリ28を、通常の回転方向(図19における実線で示す時計回り方向)とは逆方向(図19における点線で示す方向)に一定時間、回転させることができるようにしている。
これに対して、本変形例は、Cリング29iを用いることなく、プーリ28の外周に対向するように駆動伝達部を構成する押圧板65iを回動軸66の回りに回動自在に配置している。そして、押圧板65iとプーリ28との間に配置した湾曲ワイヤ24iを、ジョイスティック21の傾倒操作によって、押圧板65iでプーリ28側に押圧することにより、駆動力伝達停止状態から駆動力伝達状態に切り替えるワイヤ挟み込み方式の駆動伝達部を形成している。なお、図20においてはi=uの場合で示しているが、i=d,l,rの場合も同様の構成である。
また、押圧板65iは、吊り枠の端部に操作ワイヤ68iを介して連結されており、ジョイスティック21を傾倒操作することにより操作ワイヤ68iを介して押圧板65iを回動軸66の回りに回動させ、湾曲ワイヤ24iをプーリ28側に押圧して駆動力伝達停止状態から駆動力伝達状態に切り替えることができるようにしている。このため、駆動力伝達停止状態の湾曲ワイヤ24iが押圧されて駆動力伝達状態に摩擦係合が可能な状態に切り替えられるプーリ28の外周面部分が摩擦係合部31を形成する。
また、本変形例においては、摩擦係合部31を形成するプーリ28の外周面部分に接触し、鋭角状に尖ったクリーニング用ブレード69を設け、プーリ28の外周面に付着した異物、摩耗粉を除去してクリーニング(清掃)し、摩擦係合部31が異物等でその機能が低下することを防止することができるようにしている。
図20の作用は以下のようになる。中立位置の状態で、湾曲部7を上方向に湾曲しようとする場合には、ジョイスティック21を矢印Duの方向に傾倒操作することにより操作ワイヤ68uを介して押圧板65uを牽引し、(押圧板65uを)回動軸66の回りに回動させる。これにより、押圧板65uは、湾曲ワイヤ24uをプーリ28の外周面に押圧してプーリ28の回転駆動力を湾曲ワイヤ24uに伝達する駆動力伝達状態に切り替える。そして、プーリ28の回転駆動力により湾曲ワイヤ24uをプーリ28の回転方向に牽引し、湾曲部7を上方向に湾曲することができる。
なお、図20においては、クリーニング用ブレード69は、摩擦係合部31を形成するプーリ28の外周面部分に常時、接触するように設けた例を示しているが、図21に示す第9変形例のように摩擦係合部31を形成するプーリ28の外周面における、通常の回転方向と逆の方向に回転させた場合のみ、クリーニングを行う構成にしても良い。
図21に示す例では、プーリ28を通常の回転方向としての正転方向(実線で示す回転方向)と、その逆の逆転方向(点線で示す回転方向)に回転可能にし、逆転方向の場合のみクリーニング用ブレード69がプーリ28の外周面に接触する構成にする。なお、図21においては、クリーニング用ブレード69を軸69aの回りに傾倒可能に設けている。
また、図22に示す第10変形例のように摩擦係合部31を形成するプーリ28の外周面に溝部71,押圧板65i(i=u)にクリーニング用ブレード72を設ける構成にしても良い。図22は、図20の構成において、クリーニング用ブレード69の代わりに押圧板65iにクリーニング用ブレード72を設け、さらにプーリ28に溝部71を設けた構成にしている。
クリーニング用ブレード72は、押圧板65iにおける湾曲ワイヤ24iが通る位置の前側(及び後側で)プーリ28の外周面に接触するように設けている。なお、図22において、プーリ28を矢印の方向のみに回転させる場合には、前側となる一方のクリーニング用ブレード72のみ設けるようにしても良い。
また、第1の実施形態等においては、1つのプーリ28が共通の軸方向に配置していたが、本変形例においては4つのプーリ28u,28d,28l,28rを用い、4つのプーリ28u,28d,28l,28rは、ジョイスティック21の下端に連結した十字形状の吊り枠22の端部の下方位置に、それぞれ個別に配置されている。
また、図24にも示すようにジョイスティック21の軸部の下方位置には、モータ27が配置されている。このモータ27の回転軸に取り付けたギア82は、軸81の下方位置に回転自在に配置された各ギア83iと噛合している。従って、図23に示すようにモータ27によりギア82が矢印で示す方向に回転すると、各ギア83iもそれぞれ矢印で示す方向に回転する。
また、プーリ28iと摩擦板84iとの間にバネ85を配置し、このバネ85の弾性力によりプーリ28iと摩擦板84iとは離間して摩擦係合しない状態を維持する。なお、プーリ28iの底面は、その中心側に凹部を設け、凹部の内側にバネ85を配置している。
このバネ85の弾性力に抗してプーリ28iの上面に押圧力を与え、バネ85を収縮させてプーリ28iと摩擦板84iとを当接させることにより、摩擦板84iが固定されたギア83iを介して(モータ27による)回転駆動力を、この摩擦板84iによる摩擦係合を利用してプーリ28iに伝達する駆動力伝達状態へ切り替えることができるようにしている。
プーリ28iが駆動力伝達状態になると、プーリ28iは湾曲ワイヤ24iを牽引して巻き取り、湾曲部7を牽引した湾曲ワイヤ24iの方向に湾曲する。このため、図24に示すように摩擦板84iの上面と、この上面に対応するプーリ28iの底面とが摩擦係合部31を構成する。
また、本変形例においては、図24におけるG−G′線断面の図25に示すように各摩擦板84iの上面に、例えば十字形状となる溝部87を設け、摩擦係合部31を形成するプーリ28の底面と摩擦板84iの上面のクリーニングを行う清掃部を形成するようにしている。
その他の構成は、第1の実施形態等とほぼ同様の構成である。次に本変形例の作用を説明する。
図23又は図24に示す中立位置の状態において、操作者が湾曲部7を下方向に湾曲させるためにジョイスティック21を矢印Duの方向に傾倒操作すると、吊り枠22における矢印Du方向に延びる端部がプーリ28uの上端面を押圧して、バネ85の弾性力に抗してプーリ28uを軸81の下方側に押圧移動させる。
また、摩擦板(84uの場合を含む)84iの上面には、溝部87が設けてあるので、プーリ28iと摩擦板84iとの摩擦係合部31に異物、摩耗粉52が混入又は発生するような場合においても、溝部87の角により溝部87内に移動させ、摩擦係合部31をクリーニングすることができる。
なお、図25に示す溝部87を図26に示す第12変形例のようにしても良い。本変形例では、中央側を中空にした円環形状の摩擦板88を用いるようにしている。この摩擦板88は、その底面が例えばギア83iの上面に固定されており、その上面は図26(A)に示すように十字形状に直交する溝部87が設けてある。本変形例では、図26(A)のH方向から見た側面図としての図26(B)に示すように溝部87を形成する溝壁における一方の溝壁の角が回転方向に鋭角状に尖ったクリーニング用ブレード87aとなっている。
なお、第11変形例、第12変形例においては摩擦板84i、88に溝部87を設けた構成を説明したが、プーリ28i側の底面に排出/清掃部の機能を持つ溝部を設けるようにしても良い。また、摩擦板の上面とプーリ28iの底面との両方に溝部を設けたり、溝部を設けた場合、溝部における少なくとも一方の角を鋭角状に尖ったクリーニング機能が高いブレードの機能を持つように形成しても良い。
また、第1の実施形態又は第2の実施形態のように摩擦係合部31に摩擦係合の機能を低下させる異物が混入するのを防止する防止部を設けるようにしても良い。
次に本発明の第4の実施形態を説明する。本実施形態は、摩擦係合部31での摩擦熱が発生した場合にも、摩擦熱の温度上昇を抑制し、湾曲部7が長期にわたり安定した湾曲機能を確保する。図27は、本発明の第4の実施形態における電動の湾曲湾曲機構の概略の構成を示す。また、図28は図27におけるI−I′線断面によりプーリ及びその外周のCリング周辺部の構成を示す。なお、図27におけるプーリ及びCリング部分は、図28のJ−J′線断面位置での構造を示している。
本実施形態は、例えば第1の実施形態において、Cリング29iにシール部材32を設けない構成にすると共に、プーリ28及びCリング29iで発生する摩擦熱を排出、ないしは冷却する手段を設け、摩擦係合部31を構成するプーリ外周面及びCリング29iの内周面における摩擦係合の特性が摩擦熱による温度上昇で変化したり、劣化したりするのを防止する除去部(又は熱による特性/劣化防止部)を設けるようにしている。
なお、本実施形態においては、フランジ28fとして、熱伝導率が高い部材を用いている。また、プーリ28におけるフィン28eを構成する部分をプーリ28における(Cリング29iとで)摩擦係合部31を構成するための円筒部を構成する部材よりも熱伝導率が高い別の部材で形成しても良い。
また、(プーリ28及びプーリ28の外周に配置された)Cリング29iの外周側に対向するように空冷用のファン94を配置し、このファン94を回転駆動してCリング29i、プーリ28、プーリ28のフランジ28f等に向けて空気を送気し、Cリング29i、プーリ28、プーリ28のフランジ28f等で発生した熱を空冷ないしは排熱するようにしている。
なお、ペルティエ素子91が当接するCリング29iの外周面部分に熱伝導率が高い部材をコーティング等により設け、Cリング29iで発生した摩擦熱をペルティエ素子91で冷却するようにしても良い。その他の構成は、例えば第1の実施形態と同様である。
このため、摩擦係合部31による摩擦係合を利用して湾曲部7を湾曲させた場合、プーリ28やCリング29iで発生した摩擦熱を速やかに冷却ないしは排熱することができ、摩擦係合部31の温度上昇を抑制することができる。従って、摩擦係合部31が摩擦熱により温度上昇した場合のプーリ28の外周面とCリング29iの内周面に作用する摩擦力の大きさが変化してしまうことを防止でき、長期にわたり安定した湾曲特性を確保できる。なお、図27においてファン94又はペルティエ素子91のみを設けた構成にしても良い。
なお、図28において2点鎖線で示すようにCリング29iに対向していないプーリ28の外周面部分に、例えばペルティエ素子91等の冷却部材を当接するように設けても良い。また、隣接するCリング29iの間のプーリ28の外周面部分に、ガイドローラ等の吸熱部材、ペルティエ素子91等の冷却部材を当接するように設けても良い。なお、フランジ28fを中空構造にしたり、プーリ28を中空構造にしても良い。
図29に示す第1変形例のように中空部28gを設けた中空の回転軸28b及びフランジ28fと、プーリ28の回転方向に斜めとなるフィン28hを設けたプーリ28にしても良い。
図30は第4の実施形態の第2変形例における電動の湾曲湾曲機構10の概略の構成を示す。本変形例は、例えば図20に示す第3の実施形態の第8変形例における湾曲湾曲機構10に対してクリーニング用ブレード69を設けないで、第4の実施形態の冷却手段を適用した構成にしている。
具体的には、図30に示すようにプーリ28を図27に示すようにフィン28eを設けた構造にし、またプーリ28の外周側にファン94を配置し、プーリ28側を空冷するようにしている。
本変形例による湾曲部7を湾曲駆動する作用は、図20の場合と同じである。そして、本変形例においても、摩擦係合部31周辺部を冷却する構成にしているので、第4の実施形態と同様に、摩擦係合部31の温度上昇を抑制することができる。従って、摩擦係合部31が摩擦熱により温度上昇した場合のプーリ28の外周面とCリング29iの内周面に作用する摩擦力の大きさが変化してしまうことを防止でき、長期にわたり安定した湾曲特性を確保できる。
なお、図27、図28の第4の実施形態におけるなお書きのようにしても良い。具体的には、押圧板65iの外周に当接、又は隣接する押圧板65iの間のプーリ28の外周面部分に、ガイドローラ等の吸熱部材を設けるようにしても良い。また、フランジ28f、プーリ28を中空構造にしても良い。また、押圧板65i又はプーリ28又はフランジ28fに、ペルティエ素子91等の冷却部材を当接するように設けても良い。また、フランジ28f及びプーリ28内部を図29に示すような構造にしても良い。
本変形例は、例えば図23−図25に示した第3の実施形態の第11変形例における湾曲湾曲機構10に対して溝部87を設けないで、第4の実施形態の冷却手段を適用した構成にしている。
具体的には、図31に示すようにプーリ28iにフィン28eを設け、また図33に示すように摩擦板84i(i=uの場合で示している)にフィン84fを設け、また(摩擦板84iが固定された)ギア83iにもフィンを設けた構造にしている。なお、図33においてはギア83iのフィンは、フィン84fの下に重なる。
また、プーリ28i及び摩擦板84iの周辺部に、空冷用のファン94を配置し、ファン94により、プーリ28i及び摩擦板84iに空冷用の空気を送気する。なお、図31においてはプーリ2d及び摩擦板84dを空冷するファン94の図示を省略している。
その他の構成は上述した第3の実施形態の第11変形例において説明した構成と同じである。本変形例も第4の実施形態と同様の効果を有する。
なお、第4の実施形態において述べたなお書きを、本変形例に適用しても良い。具体的には摩擦板84iに当接、又は摩擦板84iに当接しないプーリ28の面に、ガイドローラ等の吸熱部材を設けるようにしても良い。また、プーリ28を中空構造にしたり、プーリ28の両端にフランジ28fを設け、フランジ28fを中空構造にしても良い。また、プーリ28の両端にフランジ28fを設け、摩擦板84i又はプーリ28又はフランジ28fに、ペルティエ素子91等の冷却部材を当接するように設けても良い。また、フランジ28f及びプーリ28内部を図29に示すような構造にしても良い。
次に図34を参照して本発明の第5の実施形態を説明する。図34は、本発明の第5の実施形態における電動の湾曲湾曲機構10の概略の構成を示す。本実施形態の湾曲湾曲機構10は、第1の実施形態において、Cリング29iの切欠部30にシール部材32を設けない構成とし、さらに摩擦係合部31周辺部に静電気の帯電を防止又は静電気を除去する静電気帯電防止部(又は静電気除去部)を設けている。
図34に示すように湾曲ワイヤ24i(i=dの場合で示している)が巻回されたCリング29iにおける例えば切欠部30に臨む位置に、導電性の湾曲ワイヤ24i又はCリング29iの導電性の外周面と一端が接触して導通し、他端がその内周側に他端が突出してプーリ28の外周面に接触する例えば導電性の除電部材96を設けている。
除電部材96は、例えば導電性を有する細い線を束ねたブラシ形状の部材で形成することができる。
なお、湾曲ワイヤ24iは、例えば挿入部2を構成する導電性の管状部材(図示せず)を介してグラウンドと電気的に導通する。
そして、本実施形態においては、湾曲ワイヤ24iと導通する除電部材96を摩擦係合部31を構成するプーリ28の外周面にその端部が接触するように設けているので、摩擦係合部31に静電気が発生しても除電部材96により速やかにグラウンドに除去し、摩擦係合部31に静電気が帯電することを有効に防止できる。
シール部材32を設けない構成において本実施形態を説明したが、本実施形態を、摩擦係合部31に異物の混入、又は残留を防止する防止部を設けた第1の実施形態等と組み合わせるようにしても良い。このようにすると、第1の実施形態等の効果を有すると共に、さらに静電気により異物が混入することを有効に防止でき、湾曲特性の劣化を防止する効果を有する。
なお、プーリ28、又はCリング29i、又は湾曲ワイヤ24iを静電気の発生を抑制できる部材で形成しても良い。
なお、プーリ28、又はCリング29i、又は湾曲ワイヤ24iに対して、静電気の発生を抑制できる部材をコーティングしても良い。
図35は第5の実施形態の第1変形例における湾曲駆動機構10の概略の構成を示す。本変形例は、図20に示した第3の実施形態の第8変形例において、クリーニング用ブレード69を設けない構成にして、押圧板65i(図示ではi=dの場合を示す)に除電部材96を設けている。押圧板65iに設けた除電部材96の端部はプーリ28の外周面に接触し、摩擦係合部31を構成するプーリ28の外周面に帯電する静電気を除電する。この場合、除電部材96は湾曲ワイヤ24iと接触して導通し、除電部材96の静電気を湾曲ワイヤ24iを介してグラウンドに除去する。なお、湾曲ワイヤ24iを導電性の弛み止め用バネ67を介してグラウンドに導通させるようにしても良い。
本変形例によれば、第5の実施形態とほぼ同様の効果を有する。
なお、プーリ28、又は押圧板65i、又は湾曲ワイヤ24iを静電気の発生を抑制できる部材で形成しても良い。
なお、プーリ28、又は押圧板65i、又は湾曲ワイヤ24iに対して、静電気の発生を抑制できる部材をコーティングしても良い。
図38に示すように摩擦係合部31を構成する摩擦板84i(i=uの場合で示している)の上面の周方向の1箇所に溝を設け、その溝内に除電部材97を配置し、また図39に示すようにプーリ28i(i=uの場合で示している)の底面の周方向の1箇所に溝を設け、その溝内に除電部材97を配置している。なお、図38及び図39の一方にのみに除電部材97を設けるようにしても良い。
本変形例においては、この他の部材においても除電する。図37に示すように吊り枠22の端部の底面にも除電部材97を設けている。またプーリ28iの上端側の外周面に一端が接触し他端がグラウンドGに導通するように除電部材98を設けている。
そして、プーリ28iの上面に静電気が帯電した場合、プーリ28iの上面(の外周面)に設けた図示しない除電部材と、その除電部材に接触する除電部材98によりグラウンドGに除電する。また、吊り枠22に静電気が帯電した場合も、プーリ28iを介してグラウンドGに除電する。
本変形例の作用効果は、第5の実施形態とほぼ同様である。
なお、プーリ28i、摩擦板84i、ギア82、83i、湾曲ワイヤ24i、軸81、吊り枠22を静電気の発生を抑制する部材で構成しても良い。また、プーリ28i、摩擦板84i、ギア82、83i、湾曲ワイヤ24i、軸81、吊り枠22に、静電気の発生を抑制するコーティングを行うようにしても良い。
また、上述した(変形例の場合を含む)実施形態においては、内視鏡に対する適用例について説明したが、内視鏡のみに限定されるものでない。本発明は、内視鏡の他に、例えば、内視鏡におけるチャンネルの出口付近に設けた処置具を突出させる方向をワイヤの牽引を利用してガイドする起上台機構や、湾曲部を備えた処置具や、湾曲部を備えた縫合・吻合器や、内視鏡を挿通して挿入の補助する湾曲部を備えたガイドチューブ等の医療機器に適用することもできる。
Claims (11)
- 湾曲可能な湾曲部と、
前記湾曲部を牽引して湾曲駆動させる牽引部と、
前記牽引部を駆動させる駆動力を発生させる駆動部と、
前記湾曲部を湾曲操作する操作入力を行う操作入力部と、
前記駆動部と前記牽引部とを、摩擦係合が可能な状態にするための摩擦係合部と、
前記摩擦係合部を摩擦係合させて前記駆動力を前記牽引部へ伝達させる駆動力伝達状態と、前記摩擦係合しないよう前記駆動力を前記湾曲駆動部へ伝達させない駆動力伝達停止状態とに切り替え動作可能な駆動力伝達部と、
前記操作入力部による前記操作入力に従い、前記駆動力伝達部を前記駆動力伝達停止状態から前記駆動力伝達状態へ切り替える状態切替部と、
前記摩擦係合部に前記摩擦係合の機能を低下させる異物の混入、又は異物の残留を防止する防止部と、
を有することを特徴とする医療機器。 - 前記防止部は、前記摩擦係合部への異物の混入を防止する混入防止部を有することを特徴とする請求項1に記載の医療機器。
- 前記防止部は、前記摩擦係合部で発生する前記異物が前記摩擦係合部に残留しないように排出、又は前記摩擦係合部を清掃する排出/清掃部を有することを特徴とする請求項1に記載の医療機器内視鏡。
- 前記防止部は、さらに前記摩擦係合部で摩擦係合により発生する熱又は静電気を除去する除去部を有することを特徴とする請求項1に記載の医療機器。
- 前記駆動力伝達部は、前記駆動部を構成するモータの回転と共に回転するプーリと、前記プーリの外周に配置され、外周面の一部が切り欠かれた切欠部を有し、前記牽引部を構成する湾曲ワイヤが前記外周面に巻回され、該湾曲ワイヤの牽引により縮径となり前記プーリの外周面に当接して、前記駆動力伝達状態になるCリング部材とを有することを特徴とする請求項1に記載の医療機器。
- 前記防止部は、前記Cリングにおける前記切欠部に、該切欠部をシールする弾性を有するシール部材を有することを特徴とする請求項5に記載の医療機器。
- 前記駆動力伝達部は、前記駆動部を構成するモータの回転と共に回転するプーリと、前記プーリの外周に対向して配置され、前記プーリ外周面との間に前記牽引部を構成する湾曲ワイヤが通され、前記操作入力部の操作により前記湾曲ワイヤを前記プーリの外周面に押圧して、前記湾曲ワイヤを前記プーリの回転方向に牽引する押圧板と、を有することを特徴とする請求項1に記載の医療機器。
- 前記防止部は、前記異物を前記摩擦係合部から排出、又は前記摩擦係合部を清掃する排出/清掃部を有し、前記排出/清掃部は前記プーリ外周面又は前記押圧板に設けられた清掃用ブレードを有することを特徴とする請求項7に記載の医療機器。
- 前記駆動力伝達部は、前記駆動部を構成するモータの回転と共に回転し、前記摩擦係合する摩擦係合面が設けらた摩擦板と、前記摩擦係合面に対向して一方の面が配置され、前記牽引部を構成する湾曲ワイヤが巻回され、前記操作入力部の操作により、押圧されて前記摩擦板と摩擦係合して、前記湾曲ワイヤを前記摩擦板の回転方向に牽引するプーリと、を有することを特徴とする請求項1に記載の医療機器。
- 前記防止部は、前記異物を前記摩擦係合部から排出、又は前記摩擦係合部を清掃する排出/清掃部を有し、前記排出/清掃部は前記摩擦板及び前記プーリにおける対向する少なくとも一方の面に設けられた溝部を有することを特徴とする請求項9に記載の医療機器。
- 前記医療機器は、内視鏡であることを特徴とする請求項1から10のいずれか1つの請求項に記載の内視鏡。
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