JP2013155225A - 発泡体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 発泡体の全成分100質量%中にポリオレフィン系樹脂を50質量%以上100質量%以下含み、
ASTM D6866(2004年制定)によって測定されるバイオマス度が25%以上であることを特徴とする、発泡体。
【選択図】なし
Description
ASTM D6866(2004年制定)によって測定されるバイオマス度が25%以上であることを特徴とする、発泡体。
(2) 示差走査熱量分析による吸熱ピークの値として、118℃以上のピークを有する、(1)に記載の発泡体。
(3) 前記ポリオレフィン系樹脂として、ポリエチレンを含み、
該ポリエチレンが、天然由来エチレンに由来する成分を含む(天然由来エチレンに由来する成分を含むポリエチレンを、以下、バイオポリエチレンという)、(1)又は(2)に記載の発泡体。
(4)前記バイオポリエチレンが、石油由来オレフィンに由来する成分を含む、(3)に記載の発泡体。
(5)前記石油由来オレフィンが、1−ブチレン及び/又は1−ヘキセンである、(4)記載の発泡体。
(6)前記バイオポリエチレン中の石油由来オレフィンに由来する成分の含有量が、2質量%以上30質量%以下を含むことを特徴とする、(4)又は(5)に記載の発泡体。
(7)ゲル分率が5%以上であることを特徴とする、請求項(1)〜(6)のいずれかに記載の発泡体。
(8)前記(1)〜(7)いずれかに記載の発泡体を用いたパッキング材。
本発明の発泡体は、ポリオレフィン系樹脂としてポリエチレンを含むことが好ましい。そして該ポリエチレンは、天然由来エチレンに由来する成分を含む(天然由来エチレンに由来する成分を含むポリエチレンを、以下、バイオポリエチレンという)ことが好ましい。
本発明の発泡体中のポリオレフィン系樹脂としては、バイオポリエチレン以外のポリオレフィン系樹脂(以下石油由来ポリオレフィンと呼ぶ)を適宜用いることができる。石油由来ポリオレフィンとして、ポリ酢酸ビニル(EVA)、エチレンエチルアクリレート(EEA)、ポリプロピレン(PP)、ポリ−1−ブテン、1,2−ポリブタジエン及びその水素添加物、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレン及び/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンとエチレン及び/またはプロピレンとの共重合体などの環状ポリオレフィン、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン3元共重合体等が挙げられる。
本発明で用いるポリエチレンとは、上述の通りバイオポリエチレンを含むものである。バイオポリエチレン以外のポリエチレン(石油由来ポリオレフィンとしてのポリエチレン)として、ナフサなどの化石原料から生成される高密度ポリエチレン(HDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)が挙げられる。
本発明で用いるバイオポリエチレンとは、天然由来エチレンに由来する成分を含みさえすれば特に限定されず、天然由来エチレンを単独で重合した高密度ポリエチレン、天然由来エチレンおよびナフサなどの化石原料から生成される1−ブテン、1−ヘキセン等のαオレフィンを共重合した直鎖状低密度ポリエチレンであり、これらポリエチレンは周知の方法により製造することができる。
本発明の発泡体中のバイオポリエチレンは、石油由来オレフィンに由来する成分を含むことが好ましい。つまり本発明の発泡体中のバイオポリエチレンは、天然由来エチレンと石油由来オレフィンとの共重合により製造されることが好ましい。また、該石油由来オレフィンは、1−ブチレン及び/又は1−ヘキセンであることが好ましい。つまり本発明の発泡体中のバイオポリエチレンは、天然由来エチレンと石油由来の1−ブチレンや1−ヘキセンとの共重合により製造されることが好ましい。このようにして製造されたバイオポリエチレンは、天然由来エチレンに由来する成分と石油由来の1−ブチレンや1−ヘキセンに由来する成分とを有することになる。
難燃剤として、ハロゲン系難燃剤、燐系難燃剤、無機系難燃剤などが使用できるが、非ハロゲン系難燃剤の使用が望ましい。
本発明の発泡体を得る方法としては、従来より公知の方法として、物理発泡剤を用いて押出機から押し出し発泡させる方法、金型内で発泡させる方法、化学発泡剤を用いて発泡させる方法などが挙げられる。
A・・・直鎖状低密度ポリエチレン ブラスケム社製 グレード名SLL218
密度918kg/m3 MFR2.3g/10min 石油由来オレフィンに由来する成分10質量%
B・・・高密度ポリエチレン ブラスケム社製 グレード名SHC7260LSL
密度959kg/m3 MFR7.2g/10min 石油由来オレフィンに由来する成分1.5質量%
石油由来ポリオレフィン系樹脂
C・・・低密度ポリエチレン 日本ポリエチレン社製 グレード名LF640MA
密度924kg/m3 MFR5.0g/10min
D・・・ポリプロピレン 日本ポリプロ社製 グレード名FY6C
密度905kg/m3 MFR2.4g/10min
発泡剤
E・・・アゾジカルボンアミド 大塚化学社製 グレード名T−8
F・・・炭酸ガス
架橋助剤
G・・・ジビニルベンゼン 新日鉄化学製
(1)密度の測定
浮力式比重測定装置(Electronic densimetor:型式「MD−300S」;MIRAGE社製)により発泡体の密度を測定した。
発泡体を約50mg精密に秤量し、130℃のテトラリン25mlに3時間浸漬した後、200メッシュのステンレス製金網で濾過して、アセトンで洗浄、金網状の不溶解分を真空乾燥する。次いで、この不溶解分の重量を精密に秤量し、以下の式に従ってゲル分率を百分率で算出した。
ゲル分率(%)={不溶解分の重量(mg)/秤量した発泡体の重量(mg)}×100
(3)バイオマス度の測定
発泡体のバイオマス度はASTM D6866-06(2004年制定)の技術規格「放射性炭素及び同位体比質量分析を使用する天然領域材料のバイオに基づくものの含有率の決定のための標準試験法」の内、加速器質量分析法(AMS法)により発泡体のC14濃度を測定し、以下に示す式によりバイオマス度を求めた。
バイオマス度(%)=発泡体のC14濃度(pmc)÷107.5(pmc)×100
(4)発泡体の示差走査熱量分析による融点の測定
示差走査熱量分析は、以下の方法で行った。約5mgの発泡体を0.1mgまで正確に秤量し、白金パンにいれ、示差走査熱量計(DSC:セイコー電子工業株式会社製RDC220−ロボットDSC)にて測定した。なお、サンプルである発泡体は、目視で気泡が残らない程度に、予め機械的に気泡を潰して、上述の通り秤量し、測定した。
JIS K7138(2006)「硬質発泡プラスチック-連続気泡率及び独立気泡率の求め方」の測定法2(体積膨張法による非通気体積の測定)に準拠して独立気泡率を測定した。
得られた発泡体の熱伝導率はJISA1412−2(1999年制定)に従い測定を行った。測定温度は25℃、測定装置はホロメトリックス社製Rapid−Kを使用した。
JIS K7133(1999年制定)に準じて、得られた発泡体を温度110℃の雰囲気下で1時間放置し、加熱後の寸法変化を測定した。寸法変化は発泡体製造時の流れ方向と幅方向の2点測定を実施した。
バイオポリエチレンとしてSLL218(ブラスケム社製)100質量部に対して、安定剤としてイルガノックス1010(チバ・スペシャルティーケミカルズ製)を0.3質量部、発泡剤としてアゾジカルボンアミドT−8(大塚化学社製)3質量部添加して、シリンダー前半部を190℃、後半部分を140℃に設定したスクリュー径60mmφの二軸押出機を用い、スクリュー回転数15rpmでTダイから押し出し、厚さ1.05mmの長尺の発泡性シートを得た。
使用するポリオレフィン系樹脂、バイオポリエチレン樹脂、発泡剤、架橋助剤の種類、添加比率は表1の通りであり、電離性放射線を所望の照射線量で照射した以外は実施例1と同様な方法でシート状架橋発泡体を製造した。
バイオポリエチレンとしてSLL−218(ブラスケム社製)100質量部に対して、安定剤としてイルガノックス1010(チバ・スペシャルティーケミカルズ製)を0.3質量部を第一段押出機がL/D=32、スクリュー径65mmφ、第二段押出機がL/D=34、スクリュー径90mmφのタンデム型押出機((株)日本製鋼所製)に連続的に投入し、第一段押出機のシリンダの途中から、ポリオレフィン系樹脂100質量部に対して二酸化炭素を7質量部添加しながら、口径42mmφ、ダイクリアランス0.4mmのサーキュラーダイから押し出し、直径140mmφのマンドレルで冷却しながら切開し、幅約440mmのシート状発泡体を作成した。
使用するポリオレフィン系樹脂、発泡剤、架橋助剤の種類、添加比率は表1の通りであり、電離性放射線を所望の照射線量で照射した以外は実施例1と同様な方法でシート状架橋発泡体を製造した。
Claims (8)
- 発泡体の全成分100質量%中にポリオレフィン系樹脂を50質量%以上100質量%以下含み、
ASTM D6866(2004年制定)によって測定されるバイオマス度が25%以上であることを特徴とする、発泡体。 - 示差走査熱量分析による吸熱ピークの値として、118℃以上のピークを有する、請求項1に記載の発泡体。
- 前記ポリオレフィン系樹脂として、ポリエチレンを含み、
該ポリエチレンが、天然由来エチレンに由来する成分を含む(天然由来エチレンに由来する成分を含むポリエチレンを、以下、バイオポリエチレンという)、請求項1又は2に記載の発泡体。 - 前記バイオポリエチレンが、石油由来オレフィンに由来する成分を含む、請求項3に記載の発泡体。
- 前記石油由来オレフィンが、1−ブチレン及び/又は1−ヘキセンである、請求項4に記載の発泡体。
- 前記バイオポリエチレン中の石油由来オレフィンに由来する成分の含有量が、2質量%以上30質量%以下であることを特徴とする、請求項4又は5に記載の発泡体。
- ゲル分率が5%以上であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の発泡体。
- 請求項1〜7いずれかに記載の発泡体を用いたパッキング材。
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