JPH1160772A - ゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡体 - Google Patents

ゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡体

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JPH1160772A
JPH1160772A JP21479997A JP21479997A JPH1160772A JP H1160772 A JPH1160772 A JP H1160772A JP 21479997 A JP21479997 A JP 21479997A JP 21479997 A JP21479997 A JP 21479997A JP H1160772 A JPH1160772 A JP H1160772A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は均一微細な気泡、リサイクル性を有
し、かつゴム状発泡体に関し、特にヘタリの改善された
オレフィン系軟質樹脂架橋発泡体を提供することを目的
とする。 【構成】ゴム状オレフィン系軟質樹脂からなり、かつ (i)平均気泡径が50μm〜150μmであり (ii)ゲル分率が40〜99%であり (iii)発泡体の結晶化度が3〜30%である (iv)柔軟性指数が4以上である ことを特徴とするゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡
体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は均一微細な気泡、リ
サイクル性を有し、かつゴム状発泡体に関し、特にヘタ
リの改善されたオレフィン系軟質樹脂架橋発泡体とその
発泡性組成物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】自動車部品としてのリサイクル性の高ま
り、例えば射出成形で骨材樹脂と一体成形されるシール
材であっても、複合材料としてのリサイクル性が求めら
れている。耐熱性、柔軟性に優れるとともに、熱成形加
工性に優れる発泡材料として、例えば特開平2−255
738号公報、或いは特開平3−47849号公報に提
案されているが、これらの発泡体材料は柔軟性、熱成形
加工性、リサイクル性には優れるが、耐圧縮永久歪性は
優れて良いとは言い難く、低荷重圧縮に限定した狭い範
囲での用途では可能であるが、高荷重圧縮下での使用
は、いわゆるヘタリが大きくなり、荷重圧縮の広範囲で
の使用ができ難い。したがって、高分子材料部品のリサ
イクル性や耐圧縮永久歪性を満足し得るより高性能で高
機能な発泡体の出現が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記のよう
な従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであっ
て、リサイクル性、耐圧縮永久歪性を満足し得るゴム状
オレフィン系軟質樹脂架橋発泡体と、該発泡体を構成す
る発泡性組成物、及び該発泡体の製造方法を提供するこ
とを目的としている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明に係るゴム状オレ
フィン系軟質樹脂架橋発泡体はゴム状オレフィン系軟質
樹脂からなり、かつ (i)平均気泡径が50μm〜150μmであり (ii)ゲル分率が40〜99%であり (iii)発泡体の結晶化度が3〜30%である (iv)柔軟性指数が4以上である ことを特徴とし、その発泡性組成物として、150℃加
温時の体積膨張が25℃における体積との比をとった体
積膨張率(V150℃/V0℃)で1.05以上であるゴム
状オレフィン系軟質樹脂(A)、熱分解型発泡剤
(B)、過酸化物架橋剤(C)からなる成分を混練りし
てなる発泡性組成物で、この発泡性組成物の配合重量比
(B)/(A)、(C)/(A)がそれぞれ0.5〜1
5.0/100,0.3〜2.5/100であることを
特徴とし、その製造方法として、150℃加温時の体積
膨張が0℃における体積との比をとった体積膨張率(V
150℃/V0℃)で1.05以上であるゴム状オレフィン
系軟質樹脂(A)、熱分解型発泡剤(B)、過酸化物架
橋剤(C)を配合重量比(B)/(A)、(C)/
(A)がそれぞれ0.5〜15.0/100,0.3〜
2.5/100の割合で配合した配合物を混練りして得
た発泡性組成物を130℃以上,40kgf/cm2
上の加熱加圧成形工程を経て発泡することを特徴とす
る。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るゴム状オレフ
ィン系軟質樹脂架橋発泡体について具体的に説明する。 1.ゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡体の発泡性組
成物 この架橋発泡体を形成するゴム状オレフィン系軟質樹脂
としては、オレフィン系共重合体ゴム、または結晶性ポ
リオレフィン樹脂とオレフィン系共重合体ゴムとの混合
物が用いられる。本発明で用いられるオレフィン系共重
合体ゴムは、結晶化度30%以下の無定形ランダムも含
めた弾性共重合体であって、2種類以上のα−オレフィ
ンからなる非結晶性および結晶化度30%以下の結晶性
α−オレフィン、これら2種類以上のα−オレフィンと
非共役ジエン共重合体等が上げられる。
【0006】このようなオレフィン系共重合体ゴムの具
体的な例としては、以下のようなゴムが挙げられる。 (1)エチレン・α−オレフィン共重合体ゴム [エチレン/α−オレフィン(モル比)=約90/10
〜50/50] (2)エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合
体ゴム [エチレン/α−オレフィン(モル比)=約90/10
〜50/50] (3)プロピレン・α−オレフィン共重合体ゴム [プロピレン/α−オレフィン(モル比)=約90/1
0〜50/50] (4)ブテン・α−オレフィン共重合体ゴム [ブテン/α−オレフィン(モル比)=約90/10〜
50/50] 上記、α−オレフィンとしては、具体的には、エチレ
ン、プロピレン、1ーブテン、1ーペンテン、4ーメチ
ルー1ーペンテン、1ヘキセン、1ーオクテン、1ーノ
ネン、1ーデセン、1ーウンデセン、1ードデセン、1
ートリデセン、1ーテトラデセン、1ーペンタデセン、
1ーヘキサデセン、1ーヘプタデセン、1ーノナデセ
ン、1ーエイコセン、3ーメチルー1ーブテン、3ーメ
チルー1ーペンテン、3ーエチルー1ーペンテン、4ー
メチルー1ーペンテン、4ーメチルー1ーヘキセン、
4,4ージメチルー1ーヘキセン、4,4ジメチルー1
ーペンテン、4ーエチルー1ーヘキセン、3ーエチルー
1ヘキセン、9ーメチルー1デセン、11ーメチルー1
ードセン、12ーエチルー1ーテトラデセン、およびこ
れらの組合せが挙げられる。
【0007】また、上記非共役ジエンとしては、具体的
には、ジシクロペンタジエン、1,4/ヘキサジエン、
シクロオクタジエン、メチレンノルボルネン、エチリデ
ンノルボルネンなどが挙げられる。これらの共重合体ゴ
ムのムーニー粘度[ML1+4(100℃)]は10〜2
50、特に40〜150が好ましい。また、上記(2)
のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン共重合体ゴ
ムは、ヨウ素価が25以下であることが好ましい。本発
明で用いられる上記オレフィン系共重合体ゴムのほか
に、オレフィン系共重合体ゴム以外、たとえばスチレン
・ブタジエンゴム(SBR)、ニトリルゴム(NB
R)、天然ゴム(NR)、ブチルゴム(IIR)等のジ
エン系ゴム、SEBS、ポリイソブチレンなどのゴムを
部分的に用いることもできる。
【0008】本発明においては、ゴム状オレフィン系軟
質樹脂として結晶性ポリオレフィン樹脂とオレフィン系
共重合体ゴムとの混合物を使用することができる。即
ち、この混合物はゴム弾性に富み、ゴム状オレフィン系
軟質樹脂として用いると、各種成形においてゴム弾性に
よる優れた復元性を発現する事ができるゴム状オレフィ
ン系軟質樹脂架橋発泡体が得られる。結晶性ポリオレフ
ィン樹脂とオレフィン系共重合体ゴムとの混合物からな
る未発泡のゴム状オレフィン系軟質樹脂中において、オ
レフィン系共重合体ゴムは、未架橋、部分架橋、全体架
橋など、すべての状態で存在することができる。
【0009】本発明で用いられる結晶性ポリオレフィン
樹脂としては、炭素原子数2〜20のα−オレフィンの
単独重合体または共重合体が挙げられる。上記結晶性ポ
リオレフィン樹脂の具体的な例としては、以下のような
(共)重合体が挙げられる。 (1)エチレン単独重合体 [製法は、低圧法、高圧法のいずれでも良い] (2)エチレンと10モル%以下の他のα−オレフィン
または酢酸ビニル、エチルアクリレートなどのビニルモ
ノマーとの共重合体 (3)プロピレン単独重合体 (4)プロピレンと10モル%以下の他のα−オレフィ
ンとのランダム共重合体 (5)プロピレンと30モル%以下の他のα−オレフィ
ンとのブロック共重合体 (6)1ーブテン単独重合体 (7)1ーブテン単独重合体10モル%以下の他のα−
オレフィンとのランダム共重合体 (8)4ーメチルー1ーペンテン単独重合体 (9)4ーメチルー1ーペンテンと20モル%以下のα
−オレフィンとのランダム共重合体
【0010】上記α−オレフィンとしては、具体的に
は、上述したオレフィン共重合体ゴムを構成するα−オ
レフィンの具体例と同様のα−オレフィンが挙げられ
る。本発明で用いられる、結晶性ポリオレフィン樹脂と
オレフィン系共重合体ゴムとの混合物において、結晶性
ポリオレフィン樹脂はオレフィン系共重合体ゴムと結晶
性ポリオレフィン樹脂との合計量100重量部に対し
て、好ましくは70重量部未満、さらに好ましくは50
重量未満、特に好ましくは5〜35重量部の割合で用い
られ、従って、オレフィン系共重合体ゴムは、両者の合
計100重量部に対して、好ましくは30重量部以上1
00重量部未満、特に好ましくは、65〜95重量部の
割合で用いられる。
【0011】上記のような結晶性ポリオレフィン樹脂と
オレフィン系重合体ゴムとの混合物の改質材として、ス
チレン・ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、塩素化
ポリエチレン等を、オレフィン系重合体ゴムと結晶性ポ
リオレフィン樹脂との合計量100重量%に対して、1
0重量%以下の量で添加してもよい。
【0012】本発明において、架橋発泡体を形成するオ
レフィン系共重合体ゴム又は結晶性ポリオレフィン樹脂
とオレフィン系共重合体ゴムとの混合物に軟化材とし
て、パラフィン系、ナフテン系、あるいはアロマチック
系の軟化剤またはエステル系可塑剤等をオレフィン系共
重合体ゴム又は結晶性ポリオレフィン樹脂とオレフィン
系共重合体ゴムとの混合物の合計量100重量%に対し
て、10重量%以下の量で添加してもよい。
【0013】また、本発明に係る発泡体を形成するゴム
状オレフィン系軟質樹脂は、150℃加温時の体積膨張
が0℃における体積との比をとった体積膨張率(V
150℃/V0℃)で1.05以上であるものを用いる。体
積膨張率(V150℃/V0℃)がこの範囲のものであれ
ば、この体積膨張率を発泡成形時に効果的に応用するこ
とで発泡体の気泡径を微細にコントロールすることがで
きる。
【0014】本発明に係る発泡体は、上述したように、
ゴム状オレフィン系軟質樹脂の架橋発泡体であるので、
この軟質樹脂中には、通常、発泡剤、架橋剤が配合され
る。ただし、樹脂の架橋を電子線、中性子線、α線、β
線、γ線、X線、紫外線等の電離性放射線の照射により
行う場合は架橋剤を配合しなくともよいが、電離性放射
線の照射による架橋処理に際し架橋助剤として、硫黄、
p−キノンジオキシム、p,p’−ベンゾイルキノンジ
オキシム、N−メチルーNー4ージニトロソアニリン、
ニトロソベンゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロ
ールプロパンN,N’−m−フェニレンジマレイミドの
ようなペルオキシド架橋用助剤、あるいはジビニルベン
ゼン、トリアリルシアヌレート、エチレングリコールジ
メタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレ
ート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、ア
クリルメタクリレートのような多官能性ビニルモノマー
を配合することができる。この架橋助剤の配合により発
泡体の気泡径、ゲル分率、密度の調整を行うことができ
る。
【0015】本発明で好ましく用いられる発泡剤として
は、熱分解してガスを発生する熱分解型発泡剤があり、
具体的には、ジエチルアゾカルボキレート、アゾジカル
ボンアミド、アゾジカルボン酸バリウム、4,4ーオキ
シビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)、3,3ージ
スルホンヒドラジドフェニルスルホン酸、N,Nージニ
トロソペンタメチレンテトラミンなどが挙げられる。発
泡剤は、未発泡のゴム状オレフィン系軟質樹脂マトリッ
クス(母材)全体100重量部に対して、通常0.5〜
15重量部、好ましくは0.5〜13重量部の割合で用
いられる。またこれらの発泡剤は単独または複数の組合
せ、およびいわゆる分解助剤を併用して用いることがで
きる。また樹脂の発泡については、発泡剤による発泡に
代えて、揮発性溶剤や水等の蒸気圧によって樹脂を発泡
させることもできる。
【0016】本発明における架橋は、従来公知の架橋方
法で行うことができ、架橋剤を使用する熱架橋の代表的
な例としては、硫黄加療、過酸化物架橋が挙げられる。
また電離性放射線架橋についても従来公知の方法で行う
ことができる。過酸化物架橋剤で好ましく用いられる架
橋剤は、有機ペルオキシドであり、その具体例として
は、ジクミルペルオキシド、ジーtert−ブチルペル
オキシド、2,5ージメチルー2,5ージ(tert−
ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5ージメチルー2,
5ージ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキシンー3、
1,3ビス(tert−ブチルペルオキシイソプロピ
ル)ベンゼン、1,1ービス(tert−ブチルペルオ
キシ)ー3,3,5ートリメチルシクロヘキサン、n−
ブチルー4,4ービス(tert−ブチルペルオキシ)
バレレート、ベンゾイルペルオキシ、Pークロロベンゾ
イルペルオキシド、2,4ージクロロベンゼゾイルペル
オキシド、tert−ブチルペルオキシベンゾエート、
tert−ブチルペルオキシイソプロピルカーボネー
ト、ジアセチルペルオキシド、ラウオイルペルオキシ
ド、tert−ブチルクミルペルオキド等が挙げられ
る。これらの内では、臭気性、スコーチ安定性の点で、
2,5ージメチルー2,5ージ(tert−ブチルペル
オキシ)ヘキサン、2,5ージメチルー2,5ージ(t
ert−ブチルペルオキシ)ヘキシンー3、1,3ビス
(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼ
ン、1,1ービス(tert−ブチルペルオキシ)ー
3,3,5ートリメチルシクロヘキサン、n−ブチルー
4,4ービス(tert−ブチルペルオキシ)バレレー
トが好ましく、なかでも1,3ビス(tert−ブチル
ペルオキシイソプロピル)ベンゼンが最も好ましい。有
機ペルオキシドは、未架橋のゴム状オレフィン系軟質樹
脂マトリックス(母材)全体100重量部に対して、通
常0.3〜2.5重量部程度の配合が好ましく、実際的
な配合量は発泡体の気泡径、ゲル分率、密度等のバラン
スを考慮して調整される。
【0017】本発明においては、上記ペルオキシドによ
る架橋処理に際し架橋助剤として、硫黄、p−キノンジ
オキシム、p,p’−ベンゾイルキノンジオキシム、N
−メチルーNー4ージニトロソアニリン、ニトロソベン
ゼン、ジフェニルグアニジン、トリメチロールプロパン
N,N’−m−フェニレンジマレイミドのようなペルオ
キシド架橋用助剤、あるいはジビニルベンゼン、トリア
リルシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリエチレングリコールジメタクリレート、トリメ
チロールプロパントリメタクリレート、アクリルメタク
リレートのような多官能性ビニルモノマーを配合するこ
とができる。この架橋助剤の配合により発泡体の気泡
径、ゲル分率、密度の調整を行うことができる。
【0018】本発明で用いられる、ゴム状オレフィン系
軟質樹脂中にその他必要に応じて各種架橋剤、架橋促進
剤、発泡助剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、可塑剤、難燃
剤、増粘剤、滑剤、着色剤、など、オレフィン系熱可塑
性エラストマー組成物に通常用いられる添加剤を本発明
の目的を損なわない範囲において、添加することができ
る。また、この他上記ゴム状オレフィン系軟質樹脂中に
充填剤を配合することもできる。充填剤としては、具体
的には、カーボンブラック、ニトロソ顔料、ベンガラ、
フタロシアニン顔料、パルプ、繊維状チップ、カンテン
等の有機充填材料、クレー、カオリン、シリカ、ケイソ
ウ土、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシ
ウム、、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタ
ン、マイカ、ヴェントナイト、シラスバルーン、ゼオラ
イト、珪酸白土、セメント、シリカフューム等の無機充
填剤が挙げられる。体積膨張率(V150℃/V0℃)がこ
の範囲のものであれば、混練り工程で結晶成分の融解に
ともなった良好な作業性が得られ、またこの体積膨張率
を発泡成形時に効果的に応用することで、発泡体の発泡
倍率の向上、および発泡体の気泡径を微細なものにする
ことができる。
【0019】2.ゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡
本発明に係る発泡パッド材は、上記のような各成分から
なるゴム状オレフィン系軟質樹脂の架橋発泡体であり、
気泡径が好ましくは、50μm〜150μm、さらに好
ましくは、50μm〜135μmである。この気泡径が
50μm〜150μm、さらに好ましくは、50μm〜
135μmの発泡体を用いると、発泡体の、特に高荷重
の圧縮に対してヘタリが小さい。気泡径は、発泡体を形
成する樹脂が同一の組成であっても、発泡体のゲル分率
により異なり耐圧縮永久歪に大きな影響与え、気泡径が
5μm〜250μmであっても、発泡体のゲル分率が低
すぎる(40%以下)と、この発泡体の高荷重の圧縮に
よるヘタリが悪く、使用できない。なお、気泡径の求め
方は、実施例の項で後述する。
【0020】本発明に係る発泡体は、架橋の度合いの指
標である130℃熱キシレンによるゲル分率が好ましく
は、40〜99%、さらに好ましくは、50〜90%、
特に好ましくは、60%〜85%の範囲にある。ゲル分
率が上記のような範囲にある発泡体は、各種高荷重の圧
縮を伴う成形に充分な復元性を示し、ヘタリが小さく、
成形後の発泡体は柔軟性に富んだ耐圧縮永久歪性に富ん
だクッション性を発現させることができる。また、ゲル
分率が上記のような範囲にある発泡体と複合化する他の
同種材料との熱接着性に優れた複合部品材料が得られ
る。なお、ゲル分率の詳細な求め方は、実施例の項で後
述する。上記のように調整された、本発明に係る発泡体
を形成する結晶性ポリオレフィン樹脂とゴムとの混合物
は、X線回折法により測定した結晶化度が、3〜30
%、好ましくは3〜25%、さらに好ましくは3〜20
%の範囲にあることが望ましい。
【0021】結晶化度が上記のような範囲にある場合
は、発泡体は充分な復元性を示し、ヘタリが小さく、賦
形成に優れ、しかも柔軟性に富んだクッション性を発現
させることができる。また、結晶化度が上記のような、
範囲にある発泡体と他の複合材料、例えば芯材形成用樹
脂との熱接着を行うと、発泡体と芯材形成用樹脂との接
着性に優れた複合材部品が得られる。
【0022】また、本発明に係る発泡体は、柔軟性指数
(N)が、4以上、好ましくは発泡体の発泡倍率が2倍
〜25倍で4〜10以下、さらに好ましくは、発泡倍率
が2倍〜25倍で4〜9の範囲にあることが望ましい。
柔軟性指数(N)が、上記のような範囲にある場合は、
発泡体は充分な復元性を示し、ヘタリが小さく、賦形成
に優れ、しかも柔軟性に富んだクッション性を発現させ
ることができる。
【0023】3.ゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡
体の製造方法 本発明に係る、ゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡体
は、以下のような方法で調整することができる。まず、
上述した各成分を均一に混練し、未発泡未架橋のゴム状
オレフィン系軟質樹脂を調整し、その樹脂を所定の形状
に成形する。未発泡未架橋のゴム状オレフィン系軟質樹
脂の調整方法としては、たとえば、まずオレフィン系共
重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂とからなる混合
物(マトリックス(母材))またはオレフィン系共重合体
ゴム(マトリックス)に、熱分解型発泡剤、架橋剤、お
よびその他の添加剤を個別に溶融混練する方法がある。
【0024】このような方法では、たとえば、オレフィ
ン系共重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂とを、一
旦V型ブラベンダー、タンブルブラベンダー、リボンブ
ラベンダー、ヘンシェルブラベンダーなどの公知の混練
機を用いて混練、必要であれば、この混練に続いてさら
に、押出機、ミキシングロール、ニーダー、バンバリー
ミキサーなどで混練する。この混練は熱分解型発泡剤の
分解温度未満の温度で行うのが望ましい。また、発泡助
剤、湿潤剤、耐候安定剤、耐熱安定剤、老化防止剤、着
色剤などの添加剤および充填剤は、上記溶融混練のいず
れかの段階において配合することができる。
【0025】次いで、上記混練により得られた混練物
に、架橋剤および必要に応じて架橋助剤、加硫促進剤等
を加えて、V型ブラベンダー、タンブルブラベンダー、
リボンブラベンダー、ヘンシェルブラベンダーなどの公
知の混練機を用いて、好ましくは架橋剤の分解反応温度
よりも50℃以下の温度で均一に混練した後、この混練
物を、開放型のミキシングロールあるいは非開放型のバ
ンバリーミキサー、押出し機、ニーダー、連続ミキサー
などの公知の混練機で架橋剤等を混練分散させる。この
混練は、熱分解型発泡剤および架橋剤の分解温度未満の
温度、好ましくは架橋剤の1分間半減期温度よりも20
〜50℃低い温度で行うのが望ましい。
【0026】また、未発泡未架橋のゴム状オレフィン系
軟質樹脂の他の調整方法としては、オレフィン系共重合
体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂に熱分解型発泡剤と
架橋剤およびその他添加剤を同時に添加して溶融混練す
る方法がある。このような方法では、たとえば2軸混練
押出機を用いて、熱分解型発泡剤および架橋剤の分解温
度未満の温度で、オレフィン系共重合体ゴムと結晶性ポ
リオレフィン樹脂のペレットと熱分解型発泡剤および架
橋剤等の添加剤とを連続的に混練する。
【0027】次に、上記のように溶融混練して得られる
未発泡未架橋のゴム状オレフィン系軟質樹脂を、熱分解
型発泡剤および架橋剤が分解しない温度でシート状に成
形し、未架橋、未発泡の成形体を得る。上記成形は、熱
プレス、カレンダーロールなどの従来公知の成形機を用
いて行うことができる。また、本発明において、オレフ
ィン系共重合体ゴムと結晶性ポリオレフィン樹脂との溶
融混練、この混合物と熱分解型発泡剤および架橋剤など
の溶融混練、さらにこの溶融混練によって得られる未架
橋未発泡の軟質樹脂の成形に至る工程を単軸押出機、2
軸押出機などの混練成押出し成形機を用いて一段階で行
うことができる。なお、電子線照射架橋による架橋で行
う場合は、化学架橋剤を入れなくてよい。
【0028】次に上記工程により得られた未発泡の軟質
樹脂成形体を、常圧発泡法および加圧発泡法で発泡成形
することができる。常圧発泡する場合は熱風循環加熱、
ソルト浴加熱、高周波加熱、赤外線加熱、熱プレスによ
る加熱などの従来公知の方法で、未発泡の成形体中に含
まれる架橋剤および熱分解型発泡剤を加熱分解して架橋
発泡させることにより、本発明に係るゴム状オレフィン
系軟質樹脂架橋発泡体を得る。
【0029】上記の調整方法の内、最も好ましい方法例
とし、熱プレス発泡法で、加熱加圧成形工程で型内に発
泡性組成物を充填率95〜103%(好ましくは97〜
100%)で詰込み、100℃以上(好ましくは150
℃〜230℃),40kgf/cm2以上(好ましくは
100kgf/cm2〜150kgf/cm2)の加熱加
圧処理を特定時間行い、その後加圧を開放して発泡体を
直接得るか、または加熱加圧処理後、未発泡または1次
発泡した未完全発泡体を常圧2次発泡することで本発明
に係るゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡体を得る方
法である。
【0030】
【実施例及び比較例】以下、本発明を実施例により説明
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。なお、発泡パッド材の密度[g/cm3]、ゲル
分率[%]、平均気泡径[mm]、圧縮永久歪[%]は
それぞれ次の測定方法によって求めた。 〈測定方法〉 (1)密度[g/cm3] 厚さt[cm]のシート状発泡体から10cm×10c
m角の発泡体を切出した後、その重量(W[g])を精
秤して、次式で密度[g/cm3]を求める。 密度[g/cm3]=W/(t×10×10) (2)ゲル分率[%] 発泡パッド材試料を1mm角に裁断し、ソックスレー抽
出器でクロロホルムによる試料中のオイル分の抽出を行
う。抽出後の発泡パッド材試料を真空乾燥し、乾燥した
試料から約0.2g精秤(W0[g])する。精秤した
試料を130℃の500ccの熱キシレン中に6時間浸
漬して、試料から熱キシレン溶解分を溶出させた後、不
溶分を取り出してアセトンで洗浄する。この不溶分を1
00℃の真空乾燥器中で1時間乾燥し、その不溶分の重
量(W1[g])を精秤して、次式ゲル分率[%]を求
める。 ゲル分率[%]=(W1/W0)100 (3)平均気泡径 60倍のマイクロスコープにて3.3mm角当りの気泡
数(n個)を計測し、次式平均気泡径[mm]を求め
る。 平均気泡径[mm]=√{(3.3)2/π・n} (4)永久歪[%] JIS−K−6767−1995の測定方法に準じ、2
5℃および50℃において25%および50%の圧縮永
久歪を求める。 (5)柔軟性 発泡体の柔軟性は、柔軟性指数(N)で評価する。 N=(25%圧縮強さ)×(発泡倍率) ここで、25%圧縮強さは、JIS−K−6767−−
1995に規定されている測定方法に準じて測定し、ま
た発泡倍率は発泡体の見かけ密度の逆数をもって表す。 (6)結晶化度 発泡体の結晶化度は、広角X線回折測定(信号強度(C
PS)VS2θ(3゜<2θ<40゜))を行い、結晶
に帰属する信号面積の総和を、結晶および非晶に帰属す
る信号面積の総和で除し、百分率で表した値を結晶化度
として求める。
【0031】実施例1 エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体ゴム[E
PT;エチレン含量38モル%、ヨウ素価12、MFR
(ASTM 1238、190℃、2.16kg荷重)
1.1g/10分]60重量部と、ポリエチレン[P
E;エチレン含有量100モル%、MFR(ASTM
1238、190℃、2.16kg荷重)1.6/10
分)]20重量部とポリプロピレン[PP;プロピレン
含有量100%、MFR(ASTM 1238、190
℃、2.16kg荷重)5.0/10分)]10量部とか
ら構成される混合物100重量部に対して、アゾジカル
ボンアミド[ADCA;発泡剤]10重量部、2,5−
ジメチルー2,5ージ(tert−ジブチルパーオキ
シ)ヘキシンー3[過酸化物架橋剤]1.2重量部、お
よびトリメチロールプロパントリメタクリレート[TM
PT;架橋助剤]O.3重量部を、120℃で2軸混練
押出機にて3mm厚でシート出し、未架橋未発泡の発泡
性組成物を得た。次いで、この発泡性組成物を3mm厚
の金型に入れ、210℃、60kgf/cm2で加熱加
圧し架橋発泡させて、密度が0.048g/cm3で、
ゲル分率が71.0%で、平均気泡径が105μm、発
泡体の結晶化度が8%、厚さが9.0mmである架橋発
泡シートを得た。この架橋発泡シートについて、常温に
おいて22時間、25%および50%の圧縮永久歪はそ
れぞれ3.8%および10.8%であった。また、50
℃において22時間、25%および50%の圧縮永久歪
はそれぞれ15.8%および27.5%であった。
【0032】実施例2 実施例1のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合
体ゴム[EPT]60重量部と、ポリエチレン[PE]
20重量部とポリプロピレン[PP]10量部とから構
成される混合物100重量部に対して、アゾジカルボン
アミド[ADCA;発泡剤]10重量部、2,5−ジメ
チルー2,5ージ(tert−ジブチルパーオキシ)ヘ
キシンー3[過酸化物架橋剤]1.2重量部およびトリ
メチロールプロパントリメタクリレート[TMPT;架
橋助剤]O.3重量部を、120℃でロール混練し、未
架橋未発泡の発泡性組成物を得た。次いで、この樹脂組
成物を3mm厚の金型に入れ、210℃、100kgf
/cm2で加圧架橋発泡させて、密度が0.058g/
cm3、ゲル分率が77.0%、平均気泡径が80μ
m、発泡体の結晶化度が8%、厚さが8.7mmである
架橋発泡シートを得た。この架橋発泡体シートは、常温
において22時間、25%および50%の圧縮永久歪は
それぞれ3.3%および14.4%であった。50℃に
おいて22時間、25%および50%の圧縮永久歪はそ
れぞれ14.8%および26.5%であった。
【0033】実施例3 実施例1のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合
体ゴム[EPT]60重量部と、ポリエチレン[PE]
20重量部とポリプロピレン[PP]10量部とから構
成されるの混合物100重量部に対して、アゾジカルボ
ンアミド[ADCA;発泡剤]10重量部、2,5−ジ
メチルー2,5ージ(tert−ジブチルパーオキシ)
ヘキシンー3[過酸化物架橋剤]0.7重量部およびト
リメチロールプロパントリメタクリレート[TMPT;
架橋助剤]0.3重量部を、120℃でロール混練し、
未架橋未発泡の発泡性組成物を得た。次いで、この樹脂
組成物を3mm厚の金型に入れ、165℃、100kg
f/cm2で加圧架橋発泡させて、密度が0.047g
/cm3、ゲル分率が60.0%、平均気泡径が58μ
m、発泡体の結晶化度が8%、厚さが8.7mmである
架橋発泡シートを得た。この架橋発泡体シートは、常温
において22時間、25%および50%の圧縮永久歪は
それぞれ8.7%および16.4%であった。また、5
0℃において22時間、25%および50%の圧縮永久
歪はそれぞれ19.8%および33.2%であった。
【0034】実施例4 実施例1のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合
体ゴム[EPT]60重量部と、ポリエチレン[PE]
10重量部とポリプロピレン[PP]20量部とから構
成される混合物100重量部に対して、アゾジカルボン
アミド[ADCA;発泡剤]10重量部、1,3ビス
(tert−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン
[過酸化物架橋剤]1.4重量部およびトリメチロール
プロパントリメタクリレート[TMPT;架橋助剤]
0.3重量部、、ステアリン酸[滑剤]0.5重量部、
酸化亜鉛[発泡助剤]1.0重量部を、120℃でニー
ダー混練した後、ロールシート出し、未架橋未発泡の発
泡性組成物を得た。次いで、この樹脂組成物を3mm厚
の金型に入れ、165℃、100kgf/cm2で加圧
架橋発泡させて、密度が0.049g/cm3、ゲル分
率が83.0%、平均気泡径が64μm、発泡体の結晶
化度が16%、厚さが8.7mmである架橋発泡シート
を得た。この架橋発泡体シートは、常温において22時
間、25%および50%の圧縮永久歪はそれぞれ3.6
%および9.0%であった。また、50℃において22
時間、25%および50%の圧縮永久歪はそれぞれ1
3.7%および26.5%であった。
【0035】実施例5 実施例1のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合
体ゴム[EPT]60重量部と、ポリプロピレン[P
P]30量部とから構成される混合物100重量部に対
して、アゾジカルボンアミド[ADCA;発泡剤]10
重量部、1,3ビス(tert−ブチルペルオキシイソ
プロピル)ベンゼン[過酸化物架橋剤]0.8重量部お
よびトリメチロールプロパントリメタクリレート[TM
PT;架橋助剤]0.8重量部、、ステアリン酸[滑
剤]0.5重量部、酸化亜鉛[発泡助剤]1.0重量部
を、120℃でニーダー混練した後、ロールでシート出
し、未架橋未発泡の発泡性組成物を得た。次いで、この
樹脂組成物を3mm厚の金型に入れ、210℃、100
kgf/cm2で加圧架橋発泡させて、密度が0.04
5g/cm3、ゲル分率が64.0%、平均気泡径が1
30μm、発泡体の結晶化度が16%、厚さが8.7m
mである架橋発泡シートを得た。この架橋発泡体シート
は、常温において22時間、25%および50%の圧縮
永久歪はそれぞれ9.6%および21.8%であった。
また、50℃において22時間、25%および50%の
圧縮永久歪はそれぞれ20.1%および34.3%であ
った。
【0036】比較例1 実施例1のエチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合
体ゴム[EPT]60重量部と、ポリエチレン[PE]
20重量部とポリプロピレン[PP]10量部とから構
成される混合物100重量部に対して、アゾジカルボン
アミド[ADCA;発泡剤]10重量部、2,5−ジメ
チルー2,5ージ(tert−ジブチルパーオキシ)ヘ
キシンー3[過酸化物架橋剤]1.2重量部[過酸化物
架橋剤]1.2重量部およびトリメチロールプロパント
リメタクリレート[TMPT;架橋助剤]0.3重量
部、120℃で2軸混練押出機でシート出し、未架橋未
発泡の発泡性組成物を得た。次いで、この樹脂組成物
を、220℃の熱風循環炉にて発泡させて、密度が0.
047g/cm3、ゲル分率が65.0%、平均気泡径
が250μm、発泡体の結晶化度が8%、厚さが8.7
mmである架橋発泡シートを得た。この架橋発泡体シー
トは、常温において22時間、25%および50%の圧
縮永久歪はそれぞれ21.8%および42.8%であっ
た。また、50℃において22時間、25%および50
%の圧縮永久歪はそれぞれ24.5%および48.9%
であった。
【0037】比較例2 実施例1のポリエチレン[PE]からなる混合物100
重量部に対して、アゾジカルボンアミド[ADCA;発
泡剤]10重量部、2,5−ジメチルー2,5ージ(t
ert−ジブチルパーオキシ)ヘキシンー3[過酸化物
架橋剤]1.2重量部およびトリメチロールプロパント
リメタクリレート[TMPT;架橋助剤]0.3重量
部、酸化亜鉛[発泡助剤]1.0重量部を、120℃で
ロール混練次いでロールでシート出し、未架橋未発泡の
発泡性組成物を得た。次いで、この樹脂組成物を3mm
厚の金型に入れ、165℃、100kgf/cm2で加
圧架橋発泡させて、密度が0.045g/cm3、ゲル
分率が78.0%、平均気泡径が110μm、発泡体の
結晶化度が58%、厚さが8.7mmである架橋発泡シ
ートを得た。この架橋発泡体シートは、常温において2
2時間、25%および50%の圧縮永久歪はそれぞれ2
4.9%および47.4%であった。また、50℃にお
いて22時間、25%および50%の圧縮永久歪はそれ
ぞれ24.9%および49.8%であった。
【0038】比較例3 エチレン・酢酸ビニル・橋重合体[EVA;酢酸ビニル
含有量14%、MFR(JIS K-6703、190
℃、2.16kg荷重)1.3/10分)]からなる混合
物100重量部に対して、アゾジカルボンアミド[AD
CA;発泡剤]10重量部、2,5−ジメチルー2,5
ージ(tert−ジブチルパーオキシ)ヘキシンー3
[過酸化物架橋剤]1.2重量部およびトリメチロール
プロパントリメタクリレート[TMPT;架橋助剤]
0.3重量部、120℃でロール混練次いでロールでシ
ート出し、未架橋未発泡の発泡性組成物を得た。次い
で、この樹脂組成物を3mm厚の金型に入れ、210
℃、100kgf/cm2で加圧架橋発泡させて、密度
が0.047g/cm3、ゲル分率が78.0%、平均
気泡径が105μm、発泡体の結晶化度が40%、厚さ
が8.7mmである架橋発泡シートを得た。この架橋発
泡体シートは、常温において22時間、25%および5
0%の圧縮永久歪はそれぞれ27.7%および44.4
%であった。また、50℃において22時間、25%お
よび50%の圧縮永久歪はそれぞれ24.8%および4
9.8%であった。
【0039】比較例4 実施例1のポリエチレン[PE]20重量部とポリプロ
ピレン[PP]80量部とから構成される混合物100
重量部に対して、アゾジカルボンアミド[ADCA;発
泡剤]10重量部、1.2重量部およびジビニルベンゼ
ン[DVB;架橋助剤]5.0重量部、120℃で2軸
混練押出機でシート出し、未架橋未発泡の発泡性組成物
を得た。次いで、この樹脂組成物シートに6Mradの
電子線を照射し、220℃で常圧架橋発泡させて、密度
が0.07g/cm3、ゲル分率が64.0%、平均気
泡径が120μm、発泡体の結晶化度が65%、厚さが
8.7mmである架橋発泡シートを得た。この架橋発泡
体シートは、常温において22時間、25%および50
%の圧縮永久歪はそれぞれ12.6%および27.8%
であった。また、50℃において22時間、25%およ
び50%の圧縮永久歪はそれぞれ24.5%および4
8.8%であった。以上、実施例及び比較例における発
泡性組成物の配合、発泡手段及び得られた発泡体の特性
について表1及び表2に示す。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】
【発明の効果】以上述べたように、本発明におけるオレ
フィン系軟質樹脂架橋発泡体は、結晶化度3〜30%を
有するので復元性及び低歪性に優れたで、及びで、15
0℃加温時の体積膨張が0℃における体積との比をとっ
た体積膨張率(V150℃/V0℃)で1.05以上である
ゴム状オレフィン系軟質樹脂(A)、熱分解型発泡剤
(B)、過酸化物架橋剤(C)からなる成分を配合重量
比が(B)/(A)、(C)/(A)がそれぞれ0.5
〜15.0/100,0.3〜2.5/100の割合で配
合、混練りしてなる発泡性組成物を130℃以上、40
kgf/cm2以上の加熱加圧成形工程を経て発泡する
ことにより得られた発泡体は、表1及び表2より明らか
なように、復元性に優れ柔軟性に富むゴム弾性のある架
橋発泡体であり、特に本発明にかかる発泡体はオレフィ
ン系軟質樹脂により構成され、平均気泡径50〜150
μmという微細構造を有する発泡体であるので柔軟性に
富み、且つ、ゲル分率が40〜99%であり、結晶化度
3〜30%を有するので復元性及び低歪性に優れ、耐圧
縮永久性に復元性及び低歪性に優れ耐圧縮永久歪性に富
んだクッション性と同時に結晶化度3〜30%を有する
ことで柔軟な素材のリサイクル性が容易で、射出成形等
の一体成形性に優れた熱成形加工性を発現することがで
きる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム状オレフィン系軟質樹脂からなり、
    かつ (i)平均気泡径が50μm〜150μmであり (ii)ゲル分率が40〜99%であり (iii)発泡体の結晶化度が3〜30%である (iv)柔軟性指数が4以上である ことを特徴とするゴム状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡
    体。
  2. 【請求項2】 150℃加温時の体積膨張が0℃におけ
    る体積との比をとった体積膨張率(V150℃/V0℃)で
    1.05以上であるゴム状オレフィン系軟質樹脂
    (A)、熱分解型発泡剤(B)、過酸化物架橋剤(C)
    からなる成分を混練りしてなる発泡性組成物で、この発
    泡性組成物の配合重量比(B)/(A)、(C)/
    (A)がそれぞれ0.5〜15.0/100,0.3〜
    2.5/100であることを特徴とする請求項1のゴム
    状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡体の発泡性組成物。
  3. 【請求項3】 150℃加温時の体積膨張が0℃におけ
    る体積との比をとった体積膨張率(V150℃/V0℃)で
    1.05以上であるゴム状オレフィン系軟質樹脂
    (A)、熱分解型発泡剤(B)、過酸化物架橋剤(C)
    を配合重量比(B)/(A)、(C)/(A)がそれぞ
    れ0.5〜15.0/100,0.3〜2.5/100
    の割合で配合した配合物を混練りして得た発泡性組成物
    を130℃以上,40kgf/cm2以上の加熱加圧成
    形工程を経て発泡することを特徴とする請求項1のゴム
    状オレフィン系軟質樹脂架橋発泡体の製造方法。
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