JP2013134289A - 液晶セルの脱ガス方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 真空アニール処理において液晶セルの一対の基板の各基板の中央部が膨らむことを抑制することができる液晶セルの脱ガス方法を提供する。
【解決手段】 液晶セル2の脱ガス方法であって、第1の基板1aおよび第1の基板1aに対向して配置された第2の基板1bからなる一対の基板1と、第1の基板1aと第2の基板1bとを貼り合わせて一対の基板1間に液晶注入空間3を形成するシール材4と、シール材4を貫通して設けられた、液晶注入空間3に液晶を注入するための液晶注入口5とを備えた液晶セル2を用い、第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面を両側から挟むようにエアバッグ6をそれぞれ配置して、液晶セル2を加熱するとともに液晶セル2およびエアバッグ6を含む空間を減圧し、かつ第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面をエアバッグ6で加圧する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、携帯電話、デジタルカメラあるいは携帯型情報端末などの様々な用途に用いられる液晶表示装置の液晶セルの脱ガス方法に関する。
一対の基板からなる液晶セルは、液晶を注入する前に、液晶セルの内部に付着している水分等の不純物を除去するために、脱ガス・脱気処理が行なわれる。このような処理方法としては、液晶セルを真空チャンバー内に入れて真空引きするとともに、液晶セルを加熱処理する方法が用いられており、この処理方法は一般的に真空アニール処理と呼ばれている。このような液晶セルの脱ガス方法としては、例えば、特許文献1に開示されている。
特開2004−233689号公報
しかしながら、特許文献1に開示された液晶セルの真空アニール処理では、真空チャンバーを真空引きしても、液晶セルの内部の空気は迅速に液晶セルの外部に排出されにくく、液晶セルの内部よりも液晶セルの外部が早く真空状態に近づくため、液晶セルの内部と外部とで大きな圧力差が生じ、液晶セルは一対の基板の各基板の中央部が膨らむ。この真空アニール処理において、液晶セルの一対の基板の各基板の中央部が膨らむことによって、液晶セルの一対の基板の周縁部は接近する方向に変形する。これによって、一対の基板の周縁部に位置するシール材は、基板の変形によって剥がれが発生しやすくなるという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、真空アニール処理において、液晶セルの一対の基板の各基板の中央部が膨らむことを抑制することができる液晶セルの脱ガス方法を提供することにある。
本発明の液晶セルの脱ガス方法は、第1の基板および該第1の基板に対向して配置された第2の基板からなる一対の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板とを貼り合わせて前記一対の基板間に液晶注入空間を形成するシール材と、該シール材を貫通して設けられた、前記液晶注入空間に液晶を注入するための液晶注入口とを備えた液晶セルを用い、前記第1の基板および前記第2の基板の外側主面を両側から挟むようにエアバッグをそれぞれ配置して、前記液晶セルを加熱するとともに前記液晶セルおよび前記エアバッグを含む空間を減圧し、かつ前記第1の基板および前記第2の基板の外側主面を前記エアバッグで加圧することを特徴とするものである。
本発明の液晶セルの脱ガス方法によれば、液晶セルおよびエアバッグを含む空間を減圧するとともに液晶セルを加熱し、かつ液晶セルの一対の基板の各基板の外側主面をエアバッグで加圧することによって、脱ガス・脱気処理中に液晶セルの一対の基板の各基板の中央部が膨らむことを抑制することができるという効果を奏する。
本発明の実施の形態に係る液晶セルとエアバッグとの配置関係の例を側面から見た図である。 図1に示す液晶セルの平面図である。 図1に示す液晶セルとエアバッグとを重ね合わせた状態の平面図である。 図1に示す液晶セルとエアバッグとを重ね合わせた状態の他の例の平面図である。 図1に示す液晶セルとエアバッグとを真空アニール用カセットに配置した状態を側面から見た図である。 本発明の実施の形態に係る変形例1の液晶セルとエアバッグとを真空アニール用のカセットに配置した状態を側面から見た図である。 本発明の実施の形態に係る変形例2の液晶セルとエアバッグとを真空アニール用のカセットに配置した状態を側面から見た図である。 本発明の実施の形態に係る変形例3の液晶セルとエアバッグとを真空アニール用のカセットに配置した状態を側面から見た図である。
<実施の形態>
以下、本発明の実施の形態に係る液晶セルの脱ガス方法について、図1乃至図4を参照しながら説明する。なお、図1は、本発明の実施の形態に係る液晶セルとエアバッグとの配置関係の例を側面から見た図であり、液晶セルは断面を示し、エアバッグは側面を示している。
実施の形態の液晶セル2の脱ガス方法は、第1の基板1aおよび第1の基板1aに対向して配置された第2の基板1bからなる一対の基板1と、第1の基板1aと第2の基板1bとを貼り合わせて一対の基板1間に液晶注入空間3を形成するシール材4と、シール材4を貫通して設けられた、液晶注入空間3に液晶を注入するための液晶注入口5とを備えた液晶セル2を用い、第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面を両側から挟むようにエアバッグ6をそれぞれ配置して、液晶セル2を加熱するとともに液晶セル2およびエアバッグ6を含む空間を減圧し、かつ第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面をエアバッグ6で加圧する。
まず、液晶セル2について、以下に説明する。
液晶セル2は、図1および図2に示すように、第1の基板1aおよび第2の基板1bが対向して配置された一対の基板1からなる。そして、第1の基板1aと第2の基板1bとは、一対の基板1の周縁部に沿って枠状に設けられたシール材4を介して周縁部で貼り合わされている。一対の基板1間には、液晶が注入される液晶注入空間3が形成されている。すなわち、液晶セル2の内部は、液晶を注入できるように中空構造となっている。
そして、液晶セル2は、液晶注入空間3に液晶を注入するための液晶注入口5が形成されている。液晶注入口5は、シール材4の一部分にシール材4の一部を貫通して設けられている。なお、液晶セル2は、液晶注入空間3に液晶が注入されていない状態にある。
また、液晶セル2は、図2に示すように、第1の基板1aの外周部に第2の基板1bの外周から外側に張り出した張出領域を有している。この張出領域には、液晶駆動用の半導体素子等が搭載される。液晶セル2では、張出領域2が第1の基板1aの1辺のみに設けられているが、これに限らない。例えば、張出領域が第1の基板1aの2辺にわたって設けられていてもよい。
一対の基板1を構成している第1の基板1aおよび第2の基板1bは、例えば、ガラス
基板、プラスチック基板等の透光性を有する材料からなる。第1の基板1aは、例えば、薄膜トランジスタが形成されたアレイ基板であり、第2の基板1bは、例えば、カラーフィルタ基板である。なお、第1の基板1aおよび第2の基板1bの構成は、これに限らず、カラー表示または白黒表示の表示方式やパッシブタイプまたはアクティブタイプの駆動方式等によって適宜選択される。
また、第1の基板1aおよび第2の基板1bのそれぞれの対向面には、表示領域に配向処理された配向膜が設けられている。
第1の基板1aと第2の基板1bとのギャップの大きさは、例えば、2(μm)〜5(μm)である。なお、第1の基板1aと第2の基板1bとの間には、ギャップの大きさを保つために、例えば、球状のスペーサーまたは柱状のスペーサーが配置されている。なお、柱状スペーサーは、樹脂材料からなり、例えば、フォトリソグラフィ法によって形成される。また、液晶セル2は、シール材4を貫通して設けられた液晶注入口5から毛細管現象によって液晶注入空間3に液晶が注入されることになる。そして、液晶セル2は、液晶セル2の液晶注入口5を封止材で封止することによって、第1の基板1aと第2の基板1bとの間に液晶が密封されることになる。
エアバッグ6は、図1に示すように、一対の基板1の第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面に対して垂直な方向に液晶セル2を加圧するものである。そして、一対の基板1の第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面を両側から挟むように配置されている。すなわち、エアバッグ6は、空気や不活性ガス等を用いて加圧することによってエアバッグ6を膨張させて、一対の基板1の第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面を垂直方向から押さえるものである。
また、エアバッグ6は、内部に空気や不活性ガス等を出し入れするためのガス出入パイプ6aが設けられている。一対の基板1の外側主面を加圧する際には、ガス出入パイプ6aを介して空気や不活性ガスがエアバッグ6内部に入れられて加圧される。また、液晶セル2を装着または脱着する際には、ガス出入パイプ6aを介して空気や不活性ガスがエアバッグ6内部から出されて減圧される。
また、液晶セル2とエアバッグ6とは、図1に示すように、交互にサンドイッチ状に配列されている。エアバッグ6は、液晶セル2の外形形状と同様な外形形状を有しており、例えば、矩形状であり、また、エアバッグ6の材料は、例えば、シリコンゴム等である。
エアバッグ6は、図3に示すように、液晶セル2とエアバッグ6とを平面透視して、シール材4がエアバッグ6の内側に位置するような、すなわち、エアバッグ6の外周がシール材4の外周よりも外側に位置するような大きさにすることが好ましい。これによって、エアバッグ6は、液晶セル2の周縁部のシール材4を含めて加圧することになり、シール材4の変形を効果的に抑制することができる。また、エアバッグ6で加圧する際に、液晶セル2とエアバッグ6との位置ずれが起こったとしても、液晶セル2の周縁部のシール材4を含めて加圧することができる。また、エアバッグ6は、外周がシール材4の外周と一致するような大きさにしても、シール材4を含めて加圧することができる。
また、液晶セル2は、真空チャンバーが真空引きされると、液晶注入空間3に圧力分布が生じることによって液晶注入口5が潰れやすくなるため、エアバッグ6で液晶注入口5が加圧されないように、エアバッグ6は、図4に示す例のように、シール材4は加圧され、液晶注入口5は加圧されない位置に配置してもよい。
次に、本発明の実施の形態に係る液晶セルの脱ガス方法について、図1および図5を参
照して説明する。
まず、エアバッグ6は、図1に示すように、一対の基板1の第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面を両側から挟むようにそれぞれ配置される。そして、エアバッグ6と液晶セル2とは、図5に示すように、交互に配列された状態で真空アニール用カセット7の内部に配置される。なお、図5は、液晶セル2とエアバッグ6とを真空アニール用カセット7の内部に配置した状態を側面から見た図であり、液晶セル2および真空アニール用カセット7は断面を示し、エアバッグは側面を示している。
次に、エアバッグ6と液晶セル2とが配置された真空アニール用カセット7が真空チャンバー内に置かれる。この状態では、液晶セル2およびエアバッグ6を含む空間である真空チャンバー内、液晶セル2の内部の液晶注入空間3および液晶セル2の外部のいずれもが大気圧であり、液晶セル2には膨張または収縮の発生はない。
そして、真空チャンバー内を真空引きすることによって、液晶セル2およびエアバッグ6を含む空間は減圧される。なお、真空チャンバー内の圧力は、例えば、15(Pa)〜1(Pa)まで減圧される。
また、真空チャンバーは、内部に設けられたヒーター等によって液晶セル2を減圧下または大気圧下で加熱処理することができる。これによって、液晶セル2は、減圧下で、または、大気圧下で加熱処理される。液晶セル2は、加熱処理することによって、液晶セル2の液晶注入空間3に付着している水分等の不純物を蒸発または蒸散させることができる。
また、真空チャンバーで真空引きしながら液晶セル2を加熱すると、液晶セル2の液晶注入空間3から水分や有機溶媒等の蒸発物または蒸散物を効果的に排出することができる。なお、真空チャンバーの温度は、例えば、120(℃)〜150(℃)に設定されて、液晶セル2を加熱処理することができる。
そして、液晶セル2は、液晶セル2が加熱処理されている状態で、真空チャンバー内が真空引きされ、一対の基板1の第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面をエアバッグ6で両側から加圧される。また、液晶セル2は、真空チャンバー内で、一対の基板1の第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面をエアバッグ6で両側から加圧されている状態で、真空チャンバー内の真空引きが開始されて、加熱処理されてもよい。
液晶セル2は、真空チャンバー内の大気圧下で、一対の基板1の第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面をエアバッグ6で両側から加圧されている状態で、加熱処理を行ないながら、真空チャンバー内を真空引きしてもよい。また、液晶セル2は、真空チャンバー内が大気圧下で、一対の基板1の第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面をエアバッグ6で両側から加圧されている状態で、加熱処理を行ないながら、加熱処理の開始から一定時間経過後に、例えば、1(h)〜2(h)後に、真空チャンバー内を真空引きしてもよい。このように液晶セル2を真空引きの前に大気圧下で加熱することによって、液晶セル2に対して熱を効果的に伝導することができる。したがって、液晶セル2の全体にわたって温度分布が均一になりやすく、液晶セル2を効果的に加熱することができる。
ここで、液晶セル2の脱ガスについて説明する。
液晶セル2およびエアバッグ6を含む真空チャンバー内が真空引きされるが、このように、真空チャンバー内を減圧することによって、液晶セル2は、液晶注入口5を介して液
晶注入空間3の空気が排気されることになる。しかしながら、液晶注入口5は、シール材4を貫通して設けられており、一対の基板1間の間隔が小さく、液晶注入口5の開口幅も狭いため、すなわち、液晶注入口5の通気抵抗が高いため、液晶セル2の液晶注入空間3の空気が迅速に液晶セル2の外部に排出されにくい。
この真空チャンバー内での真空引きによって、液晶セル2の液晶注入空間3の気圧が液晶セル2の外部よりも大きくなり、液晶注入空間3が膨張して、一対の基板1の各基板は、中央部が互いに離れる方向すなわち外側主面に対して垂直な方向に膨らんで変形する。そして、シール材4によって貼り合わされている一対の基板1の周縁部は、互いが接近する方向、すなわち、収縮する方向に変形する。結果として、液晶セル2は、一対の基板1の各基板の中央部が互いに外側に膨らむように変形するとともに、各基板の周縁部が互いに内側に接近するように変形する。したがって、液晶セル2がこのような変形をするため、一対の基板1の周縁部のシール材4は変形によって剥がれが発生しやすくなる。
しかしながら、液晶セル2は、一対の基板1のそれぞれの外側主面を両側から挟むようにエアバッグ6をそれぞれ配置して、それぞれの外側主面が両側からエアバッグ6で加圧されているため、一対の基板1の中央部が膨らむことを抑制することができる。すなわち、エアバッグ6の内圧が液晶セル2の液晶注入空間3の内圧よりも大きいので、液晶セル2は一対の基板1の中央部の膨らみが抑制される。これによって、液晶セル2は一対の基板1の中央部が膨らみにくくなり、一対の基板1の周縁部の変形が抑制されるため、シール材4の剥がれの発生が抑制される。なお、エアバッグ6の内圧は、第1の基板1aと第2の基板1bとの間に配置されているスペーサーが潰れないように制御される。
エアバッグ6の内圧は、液晶セル2の大きさ等によって適宜選択されるが、真空チャンバー内の圧力に対して、例えば、20(kPa)〜50(kPa)高くなるように設定されている。なお、エアバッグ6は、ガスが封入されていれば、エアバッグ6の内外の圧力差によって膨張収縮するため、エアバッグ6の内部の圧力は適当に調整することができる。
また、真空チャンバー内の減圧速度が低いと、液晶セル2の脱ガスに時間が掛かる。しかしながら、減圧速度を高めると、液晶セル2の液晶注入空間3と液晶セル2の外部との圧力差が大きくなり、一対の基板1の中央部の膨らみによる変形が大きくシール材4が剥がれやすくなる。
液晶セル2では、真空チャンバー内の液晶セル2の減圧速度を高めても、エアバッグ6で一対の基板1のそれぞれの外側主面が加圧されているため、一対の基板1の中央部の膨らみによる変形が抑制されて、シール材4は剥がれが発生しにくくなる。したがって、液晶セル2の減圧速度を高くしても、液晶セル2の脱ガスを良好に行なうことができる。これによって、液晶セル2は、脱ガスの時間が短縮される。
また、液晶セル2の加熱処理温度が低いと、液晶セル2の液晶注入空間3に付着している水分等の不純物を効果的に蒸発させることができない。しかしながら、加熱処理温度を高くすると、シール材4の接着強度が低下して、一対の基板1の中央部の膨らみによる変形でシール材4が剥がれやすくなる。
液晶セル2では、真空チャンバー内の液晶セル2の加熱処理温度を高めても、エアバッグ6で一対の基板1のそれぞれの外側主面が加圧されているため、一対の基板1の中央部の膨らみによる変形が抑制されて、シール材4は剥がれが発生しにくくなる。したがって、液晶セル2の加熱処理温度を高くしても、液晶セル2の脱ガスを行なうことができる。これによって、液晶セル2は、液晶注入空間3から不純物が効果的に排出される。
本発明は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。以下、実施の形態の変形例について説明する。なお、実施の形態と同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。
<実施の形態の変形例1>
以下、実施の形態に係る変形例1について、図6を参照しながら説明する。なお、図6は、液晶セル2、エアバッグ6および第1のプレート8を真空アニール用カセット7の内部に配置した状態を側面から見た図であり、液晶セル2、真空アニール用カセット7および第1のプレート8は断面を示し、エアバッグ6は側面を示している。
変形例1における液晶セル2の脱ガス方法は、図6に示すような構成であり、第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面とエアバッグ6との間に第1のプレート8をそれぞれ配置して、第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面をエアバッグ6で加圧している。
液晶セル2は、一対の基板1のそれぞれの外側主面とエアバッグ6との間に第1のプレート8を配置して両側から加圧されているため、第1のプレート8を介して液晶セル2の外側主面にエアバッグ6の圧力が均一に掛かり、液晶セル2の全体を加圧することができる。
第1のプレート8は、液晶セル2と第1のプレート8とを平面透視して、第1のプレート8の外周がシール材4の外周よりも外側に位置するような大きさである。なお、第1のプレート8の外周とシール材4の外周とが一致するような大きさであってもよい。
また、第1のプレート8を一対の基板1の外周と一致するような大きさにすると、第1のプレート8の外周のエッジ部によって液晶セル2が破損したり、傷付いたりすることを抑制することができる。
また、第1のプレート8は、アルミニウム等の金属材料からなる。
第1のプレート8は、金属材料からなるため熱伝導性が高く、熱が液晶セル2に伝わりやすく、液晶セル2を効果的に加熱することができる。また、第1のプレート8は、一対の基板1のそれぞれの外側主面に接しているため液晶セル2の全体にわたって温度分布が均一になりやすく、液晶セル2を効果的に加熱することができる。
<実施の形態の変形例2>
以下、実施形態に係る変形例2について、図7を参照しながら説明する。なお、図7は、液晶セル2、エアバッグ6、第1のプレート8および第2のプレート9を真空アニール用カセット7の内部に配置した状態を側面から見た図であり、液晶セル2、真空アニール用カセット7、第1のプレート8および第2のプレート9は断面を示し、エアバッグ6は側面を示している。
変形例2における液晶セル2の脱ガス方法は、図7に示すような構成であり、第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面と第1のプレート8との間に、第1のプレート8よりも硬度が小さい第2のプレート9をそれぞれ配置して、第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面をエアバッグ6で両側から加圧している。
第2のプレート9は、外周が第1のプレート8の外周よりも内側に配置されるような大きさである。また、第2のプレート9は、外周が第1のプレート8の外周と一致するよう
な大きさであってもよい。
一対の基板1のそれぞれの外側主面と第1のプレート8との間に、第1のプレート8よりも硬度の小さい第2のプレート9が配置されているため、液晶セル2の外側主面と第2のプレート9との間に、仮に、ごみ等の異物が付着していても、第2のプレート9が異物を包みこむため、液晶セル2の外側主面に傷等が発生するのを抑制することができる。
また、第2のプレート9が配置されているため、液晶セル2に局所的な圧力が掛かることが抑制され、液晶セル2内に配置されているスペーサーの潰れが発生しにくくなる。
第2のプレート9は、フッ素系樹脂等の樹脂材料からなる。これによって、金属材料からなる第1のプレート8よりも第2のプレート9は硬度が小さく設定されることとなる。
第1のプレート8は、液晶セル2と第1のプレート8とを平面透視して、第1のプレート8の外周がシール材4の外周よりも外側に位置するような大きさである。なお、第1のプレート8の外周とシール材4の外周とが一致するような大きさであってもよい。
また、第1のプレート8を一対の基板1の外周と一致するような大きさにすると、第1のプレート8の外周のエッジ部によって液晶セル2が破損したり、傷付いたりすることを抑制することができる。
<実施の形態の変形例3>
以下、実施形態に係る変形例3について、図8を参照しながら説明する。なお、図8は、液晶セル2、エアバッグ6および第3のプレート10を真空アニール用カセット7の内部に配置した状態を側面から見た図であり、液晶セル2、真空アニール用カセット7および第3のプレート10は断面を示し、エアバッグ6は側面を示している。
変形例3における液晶セル2の脱ガス方法は、図8に示すような構成であり、第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面とエアバッグ6との間に、一対の基板1の外側主面側に配置される第1の板状体10aと、第1の板状体10aよりも硬度が大きい、エアバッグ6側に配置される第2の板状体10bとを接合してなる第3のプレート10をそれぞれ配置して、第1の基板1aおよび第2の基板1bの外側主面をエアバッグ6で加圧する。
エアバッグ6側に配置される第2の板状体10bは、第1の板状体10aよりも硬度が大きいので、第2の板状体10bを介してエアバック6の圧力が均一に掛かり、液晶セル2の全体を加圧することができる。なお、第1の板状体10aは、例えば、フッ素系樹脂等の樹脂材料からなり、第2の板状体10bは、例えば、アルミニウム等の金属材料からなる。これによって、第2の板状体10bの硬度は、第1の板状体10aよりも大きく設定されることとなる。
液晶セル2の外側主面側に配置される第1の板状体10aは、第2の板状体10bよりも硬度が小さいので、液晶セル2の外側主面と第1の板状体10aとの間に、仮に、ごみ等の異物が付着していても、第1の板状体10aが異物を包みこむため、液晶セル2の外側主面に傷等が発生するのを抑制することができる。
また、第3のプレート10は、一対の基板1のそれぞれの外側主面側に第1の板状体10aが配置されているため、液晶セル2に局所的な圧力が掛かることが抑制され、液晶セル2内に配置されているスペーサーの潰れが発生しにくくなる。
第3のプレート10は、液晶セル2と第3のプレート10とを平面透視して、第3のプレート10の外周がシール材4の外周よりも外側に位置するような大きさである。なお、第3のプレート10の外周とシール材4の外周とが一致するような大きさであってもよい。
また、第3のプレート10を一対の基板1の外周と一致するような大きさにすると、第3のプレート10の外周のエッジ部によって液晶セル2が破損したり、傷付いたりすることを抑制することができる。
本発明は、上述した実施の形態および変形例に特に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変更および改良が可能である。
1、一対の基板
1a 第1の基板
1b 第2の基板
2 液晶セル
3 液晶注入空間
4 シール材
5 液晶注入口
6 エアバッグ
6a ガス出入パイプ
7 真空アニール用カセット
8 第1のプレート
9 第2のプレート
10 第3のプレート
10a 第1の板状体
10b 第2の板状体

Claims (4)

  1. 第1の基板および該第1の基板に対向して配置された第2の基板からなる一対の基板と、前記第1の基板と前記第2の基板とを貼り合わせて前記一対の基板間に液晶注入空間を形成するシール材と、該シール材を貫通して設けられた、前記液晶注入空間に液晶を注入するための液晶注入口とを備えた液晶セルを用い、前記第1の基板および前記第2の基板の外側主面を両側から挟むようにエアバッグをそれぞれ配置して、前記液晶セルを加熱するとともに前記液晶セルおよび前記エアバッグを含む空間を減圧し、かつ前記第1の基板および前記第2の基板の外側主面を前記エアバッグで加圧することを特徴とする液晶セルの脱ガス方法。
  2. 前記第1の基板および前記第2の基板の外側主面と前記エアバッグとの間に第1のプレートをそれぞれ配置して、前記第1の基板および前記第2の基板の外側主面を前記エアバッグで加圧することを特徴とする請求項1に記載の液晶セルの脱ガス方法。
  3. 前記第1の基板および前記第2の基板の外側主面と前記第1のプレートとの間に、前記第1のプレートよりも硬度が小さい第2のプレートをそれぞれ配置して、前記第1の基板および前記第2の基板の外側主面を前記エアバッグで加圧することを特徴とする請求項2に記載の液晶セルの脱ガス方法。
  4. 前記第1の基板および前記第2の基板の外側主面と前記エアバッグとの間に、前記一対の基板の外側主面側に配置される第1の板状体と、前記第1の板状体よりも硬度が大きい、前記エアバッグ側に配置される第2の板状体とを接合してなる第3のプレートをそれぞれ配置して、前記第1の基板および前記第2の基板の外側主面を前記エアバッグで加圧することを特徴とする請求項1に記載の液晶セルの脱ガス方法。
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