JP2007036130A - 熱膨張係数の差を利用した基板接合方法及び装置 - Google Patents

熱膨張係数の差を利用した基板接合方法及び装置 Download PDF

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Abstract

【課題】接合界面の気泡を殆ど無くした或いは低減した状態で、比較的強固な基板または基板上膜間の接合を可能とする基板接合方法ないし装置を提供する。
【解決手段】基板接合方法において、上下左右の周囲が連続体となっている固定部材10の中に、接合用の基板を収納するためのコンテナー部材20と接合用の基板を押えるための押え部材30との間に挟んだ状態で二つの基板50、51を収める。そして、基板50、51間に作用する固定部材10と他の部材間の熱膨張係数の差に起因する圧縮応力による圧縮荷重を温度上昇に従って増加させて基板50、51の接合を行う。その際、部材間及び部材と基板50、51間の接触を全て面接触になる様に設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、半導体等の基板または膜を接合する基板接合方法及び基板接合装置に関するものである。
近年、材質が異なる基板または膜のそれぞれの特性を集積化することや、同種あるいは異種基板または膜同士を貼り合わせることで、従来の成膜・加工等の半導体プロセスで取得できない機能や構造を実現することが望まれている。このことを目的として、基板または膜の接合技術が盛んに開発されている。こうした技術において、接合後の各種加工プロセスに十分耐え得る強度を得るために、加熱加圧接合法がよく用いられている。
しかしながら、加熱加圧接合では、基板または膜の界面における残留ガス、または加熱過程で生じる脱ガスが、接合界面に取り残された状態で封止され、結果として接合界面で気泡となり未接合部を形成してしまうということがあった。このため、この気泡の存在によって接合強度が低減され、それによって、デバイスの特性を悪化させることもあった。
こうした気泡をなくすために、減圧容器内で気泡を抜きながら接合する技術が提案されている(特許文献1参照)。また、基板の接合面に予め逃げ溝を設ける方法も提案されている(特許文献2参照)。しかし、製品低コスト化の観点からは、接合装置及び工程の簡略化が必要であり、更に、上記逃げ溝のような不要な構造を基板に導入しないことが望ましい。
これらの技術に対して、非特許文献1に開示された技術においては、図4に示す様に、円筒状の石英管210にグラファイト押え部材230を設置し、石英とグラファイトの熱膨張係数差を利用して基板250、251の加熱加圧接合を行っている。この方法では、基板250、251への圧縮荷重が温度の上昇に伴って次第に大きくなる。従って、徐々に温度を上げて行った場合、基板界面にあるガスは接合するまでの間に基板間の空隙から、すなわち接合界面から抜け出る、と考えることができる。尚、220は、接合用の基板250、251を収納するためのグラファイトのコンテナー部材であり、240は、その厚さによって上記圧縮荷重の大きさを調整するためのグラファイトのスペーサ部材である。
特開平6−252015号公報 特開平9−63912号公報 Appl. Phys. Lett. , Vol. 56, No. 8, 19 February 1990, pp. 737-739
しかし、本発明者が上記非特許文献1の装置構成で基板接合実験をしたところ、十分によい接合結果は得られなかった。一つの原因として、グラファイト押え部材230と石英管210との接触面積が小さいため、基板250、251間に十分大きな圧縮荷重を作用させられにくいことが分かった。すなわち、圧縮荷重は、部材間の圧力と接触面積の積であり、上記接触面積が、基板250、251間の接触面積より小さいほぼ点での点接触であるために、この様になると考えられた。また、こうした条件下で十分な接合強度を実現するための圧縮荷重を得るためには、より高い温度で接合する必要があるので、上記点接触部で生じる圧縮応力集中により構成材料の破壊を生ずる恐れがあるだけではなく、基板材料の劣化や分解も懸念される。
上記課題に鑑み、本発明の基板接合方法は、上下左右の周囲が連続体となっている固定部材の中に、接合用の基板を収納するためのコンテナー部材と接合用の基板を押えるための押え部材との間に挟んだ状態で二つの基板を収める。そして、固定部材と他の部材間の熱膨張係数の差に起因する圧縮応力による基板間に作用する圧縮荷重を温度上昇に従って増加させて基板の接合を行う。その際、部材間及び部材と基板間の接触を全て面接触になる様に設定することを特徴とする。本発明において、前記面接触は、接合される基板または基板上の膜の接触面積の1/4以上の接触面積を有して接触するものを指す。これにより、十分な接合強度を達成できるようになる。
また、上記課題に鑑み、本発明の基板接合装置は、上下左右の周囲が連続体となっている固定部材と、接合用の基板を収納するためのコンテナー部材と、コンテナー部材とを備える。さらに、コンテナー部材との間で二つの基板を挟んだ状態で固定部材の中に収められる、接合用の基板を押えるための押え部材を有する。そして、固定部材と他の部材間の熱膨張係数の差に起因する圧縮応力による基板間に作用する圧縮荷重を温度上昇に従って増加させて基板の接合を行う際に、部材間及び部材と基板間の接触が全て面接触になる様に設定されている。
以上に説明した本発明の基板接合方法及び基板接合装置によれば、固定部材と他の部材間の熱膨張係数の差に起因する圧縮応力による圧縮荷重を基板間に作用させることができる。これにより圧縮荷重を温度上昇に従って増加させて基板または基板上の膜同士を接合するので、温度上昇に従って接合界面は狭窄していき、狭窄過程で残留ガス及び材料種からの脱ガスを接合界面から効果的に追出すことができる。従って、接合界面の気泡を殆ど無くした或いは低減した状態を実現できる。また、部材間及び部材と基板間の接触を全て、接合される基板または基板上の膜の接触面積の1/4以上の接触面積を有する面接触としたので、比較的強固な接合体を得ることができる。
以下に、本発明の熱膨張係数の差を利用した基板接合方法及び基板接合装置の一実施形態を説明する。
本実施形態は、熱膨張係数が比較的小さく且つヤング率が高い材料を固定部材に用い、熱膨張係数が比較的大きい材料をコンテナー部材及び押え部材に用いた装置を使用して、不活性ガス還流の中で熱処理することによって基板または基板上の膜同士を接合する。接合しようとする基板を接合装置の押え部材及びコンテナー部材の間に挿入する。この状態で温度を上昇していき、この温度上昇過程で生ずる熱圧縮荷重により、残留ガスまたは脱ガスを効果的に基板の接合界面から追い出し、所定温度で最大荷重を得て基板または膜の接合を行う。そして、固定部材、押え部材及びコンテナー部材のそれぞれの間で生ずる接触は全て面接触である様に設定する。
上記接合において、部材間及び基板と部材間の少なくとも一箇所に隙間を調整して圧縮荷重の大きさを調整するためのスペーサ部材を更に挿入すると、圧縮荷重の大きさをより細かく調整して接合できる。また、部材間及び部材と基板間の接触面積を全て基板間の接触面積より大きくなる様に設定することによって、熱膨張係数差に起因する圧縮応力を十分な大きさで接合界面に容易に効果的に作用させることが可能となる。すなわち圧縮荷重(=圧縮応力×最小接触面積(上記部材間及び部材と基板間の接触面積の中で最小のもの))を効果的に作用させることが可能となる。
本実施形態では、基板または膜を接合する際、基板または膜の接合界面に作用する荷重を温度の上昇と共に徐々に増すことができる。このため接合界面における残留または脱ガスを接合する前に界面の隙間から効果的に追い出し、気泡の殆ど無い或いは低減した接合が実現できる。また、大きな荷重を得ることができるため、比較的低い接合温度でも強固な接合を得ることができ、接合界面の歪みや材料変質を低減できる。接合温度をあまり高くする必要が無ければ、それだけ接合プロセスが簡単になり、コスト的にも有利になる。
以下に、本発明の熱膨張係数の差を利用した基板接合方法及び基板接合装置の具体的な実施例を図面に基づいて説明する。
(実施例1)
図1は実施例1の構成及び接合過程を説明する断面図であり、接合装置に二枚の基板50、51を設置しているときの断面を示している。
本実施例において、上記接合装置の部品の一つは、中空で周囲が閉じた断面四角形の筒状である固定部材10であり、熱膨張係数が比較的小さく且つヤング率が比較的高い材料から作られている。その内部形状は、基板50、51を収納するコンテナー部材20及び押え部材30と接触したとき、できるだけ大きな接触面積をとることができ、かつこれらの部品を収め易いものとなっている。固定部材10には、試料の設置及びガス還流のために開口(図1(a)において手前側と向こう側に開いた開口)が設けられている。固定部材10の中空部以外の形状は任意であってもよい。
基板50、51を収納するコンテナー部材20の形状は、平板状のスペーサ部材40、基板50、51、押え部材30を収め易いものならどの様なものでもよい。例えば、三方が開いた断面コの字形状で内部底面が平らなものが挙げられる(図1(a)のものを参照)。平板状の押え部材30やスペーサ部材40の形状も、固定部材10と基板50、或いはコンテナー部材20と基板51に対して十分な広さの接触面積で接触できるものならどの様なものでもよい。
次に、基板50と基板51を接合する場合の接合過程を説明しつつ各部材について更に詳しく説明する。先ず、固定部材10の中空部に、接合しようとする基板50、51及び他の接合部材を設置する。他の接合部材は、コンテナー部材20と押え部材30とスペーサ部材40を含み、少なくともその一つが固定部材10より大きい熱膨張係数を持つ材料で構成されている。基板50、51に対して、より大きな荷重を印加できるようにするために、上記接合部材のコンテナー部材20と押え部材30とスペーサ部材40は共に固定部材10より大きい熱膨張係数を持つ材料で構成されていることが好ましい。これらのコンテナー部材20、押え部材30、及びスペーサ部材40は、これらのうちの二つ以上が同じ材料構成であってもよい。
上記コンテナー部材20は、接合しようとする基板50と基板51を、その接合面同士をつき合わせ重ねた状態で、収納する容器である。また、スペーサ部材40との接触面積を最大にするため、コンテナー部材20の内部底面は平坦であることが好ましい。本実施例では、コンテナー部材の外部底面は、固定部材10の内部底面との接触面積がスペーサ部材40の面積より大きくなるように形成されている。
押え部材30は固定部材10と接触し、重ね合わせた状態の基板50と基板51を上方から押えるものである。スペーサ部材40は、基板50、51及び上記接合部材と固定部材10の間に作用する圧縮荷重を調整するものであり、スペーサ部材の厚さによって圧縮荷重の大きさを加減する。スペーサ部材40の面積は、基板50と基板51の密着時の密着面積よりも大きいことが望ましい。
図1では、スペーサ部材40は一枚の板で示しているが、厚みの異なる複数の板を用いた方が便利である。この場合、各スペーサ部材の材質が異なっても良い。また、その配置はコンテナー部材20と基板51の間に限らなくてもよい。例えば、コンテナー部材20と基板51の間、押え部材30と基板50の間がある。また、固定部材10と押え部材30の間、固定部材10とコンテナー部材20の間があり、それらの少なくとも一箇所以上のところに配置すればよい。厚みの微調整が簡易にできるため、スペーサ部材の中で少なくとも一枚以上のスペーサ部材は、サンドペーパーなどで所望の厚さまで簡単に削れる材料で作られているのが好ましい。こうした材料としては、グラファイトなどの焼結体がある。厚みの調整ができない材料としては、サファイア、石英、金属材料であるモリブデン(Mo)、タングステン(W)などの高融点材料がある。厚みの調整が容易にできるスペーサ部材と厚みの調整ができないスペーサ部材を混ぜて使うのが好適である。
上記基板50と基板51は同種材料であってもよく、異種材料であってもよい。また、その寸法が同一であっても、なくてもよい。また、基板の少なくとも一方の接合面上に、膜(単層膜或いは多層膜)が形成されていてもよい。接合装置に設置する前に、適切な洗浄やエッチングによって、基板または膜の表面を清浄化や活性化することが好ましい。
接合過程の説明に戻って、まず室温で、スペーサ部材40、上記の二枚の基板51、50と押え部材30を順次にコンテナー部材20内に設置しておく。そして、このユニットを固定部材10に挿し込む。この際、ユニットと固定部材10の間隔をスペーサ部材40の厚みで調整する。この間隔調整が重要である。間隔が大きすぎると、接合温度でも十分に大きな荷重を基板51、50に対して得られないことがある。反対に間隔が狭すぎると、固定部材10内への上記ユニットの設置が難しくなる。好ましいのは、設置時、上記ユニットは軽く押されて抵抗を感じながら固定部材10に入り込み、設置後、ユニットと固定部材10が上下方向で面接触となり、全体を傾けてもユニットの滑りが生じない状態である。
次に、基板51、50を設置した接合部材一式を周囲密閉で温度制御可能な炉(図示なし)に入れて、窒素や不活性ガス(例えば、アルゴン、ヘリウム)などの、接合基板及び接合装置と反応性に乏しいガスで炉内の空気を十分に置換する。炉内の圧力が陽圧(炉外の大気圧より大きい圧力)になるように、不活性ガスなどの流入口と流出口を設けておく。そして、徐々に炉内温度を接合温度まで上昇させる。昇温レートは1〜10℃/分が適切である。下記のガスを基板界面から徐々に追い出す為にも、また各部で不要なストレスなどを発生させない為にも、この程度の昇温レートが好ましい。接合温度は、基板やその上の膜の材料、要求される接合強度などにより適宜設定する。
温度の上昇に伴って、基板や接合部材の表面に吸着していたガス分子が脱離する。また、内部から脱出したガス分子も存在する。この際、上記熱膨張係数の差によって固定部材及び接合部材から基板界面に作用する荷重121は次第に増加する。それにより、基板界面(ミクロ的には凹凸面101、102になっている)の間隙110は徐々に狭まり(図1(b)、(c)を参照)、やがて原子レベルになる(図1(d)を参照)。この過程において、上記脱離ガスなどは基板界面から効果的に追い出され、接合界面にほぼ残留しないことになる。続いて、炉内温度が接合温度に達し、荷重121も最大になったら、所定の時間(例えば0.5〜5時間)保持する。この後に、温度を室温まで下げ、接合サイクルを終了する。降温するときも、徐々に行うのがよい。
本実施例により、ほぼ無気泡の基板間接合を簡易な装置及び工程で実現し、かつ接合界面における歪み及び材料変質を低減することができる。接合界面における構造歪みや材料変質を最小限に低減するためにも、できるだけ低い温度で接合することが望ましく、また、同じ温度でより強固な接合を得るためには、より大きな荷重を加えることが有効である。本実施例は、こうしたことを可能とする。
(実施例2)
図2は、実施例2を説明する断面図である。図2において、11は固定部材であり、21はコンテナー部材であり、31は押え部材であり、41はスペーサ部材であり、60及び61は基板である。80及び81は、基板60、61上にそれぞれ成膜した接合するための膜、103及び104は凹凸面、112は間隙である。
本実施例の構成において、固定部材11、コンテナー部材21、スペーサ部材41は、それぞれ石英、グラファイト、グラファイトである。また、押え部材31、基板60(基板61と同種材料)及び膜80(膜81と同種材料)の材料種は、それぞれサファイア、サファイア及びGaNである。ここで、固定部材11、コンテナー部材21、スペーサ部材41及び押え部材31の熱膨張係数は、それぞれ5×10-7K-1、4×10-6K-1、4×10-6K-1及び4×10-6K-1である。このため、温度が上昇した時、伸びようとするグラファイトから成るコンテナー部材21とスペーサ部材41及びサファイアから成る押え部材31は、石英から成る固定部材11に拘束され、大きな圧縮応力が生じる。従って、圧縮荷重が、基板60及び基板61を介して、GaNから成る膜80及び81との間に生ずる。
この圧縮応力と上記各部品(基板、固定部材及び他の接合部材)の間の最小接触面積の積が、基板膜界面にかかる圧縮荷重になる。よって、温度を上昇していった場合、最高到達温度で上記圧縮荷重は最大になる。この最高到達温度に達するまでに、上記圧縮荷重は次第に増加していく。そして、圧縮荷重の増加に従って図2(b)、(c)、(d)に見るように接合界面は次第に狭窄していき、この狭窄過程において凹凸部103、104を有する接合界面の残留ガス及び各種材料からの脱ガスは、接合界面の隙間112から追い出される。更に温度を上昇していった時、図2(d)に見るように接合界面の全面に渡って気泡の殆ど無い或いは減少した接合体を得ることができる。
本実施例において、固定部材11、コンテナー部材21、スペーサ部材41、押え部材31、基板60(基板61と同種材料)及び膜80(膜81と同種材料)はいずれも平面を有する形状であるため、これらの間で生ずる接触は全て面接触である。このため、基板60及び基板61の間に生ずる圧縮荷重を、点接触に比べて、より大きくすることできる。
本実施例において、基板60及び基板61に500μm厚の10mm□のサファイア基板を用いた。膜80及び膜81としてこれらサファイア基板上に2μm厚に成膜したGaNを用い、不活性ガスとしてヘリウムを還流しながら最高到達温度800℃で2時間熱処理した。この後室温まで冷却したところ、接合界面に気泡の殆ど無い強固な接合を得ることができた。本接合後、GaN/GaNの接合強度は、引張強度10MPaであった。
本実施例において、膜80及び膜81に全面に渡って平坦状のGaNを用いたが、このGaN面に半導体プロセスを用いて溝状の複数のスリットを形成したGaNであってもよい。この後、上記接合後、一方のサファイア基板60を剥離した。すなわち他方のサファイア基板61のGaN膜81面に一方のサファイア基板60上のGaN膜80を転写した。更にこの後、転写したGaN面に上記同様にスリット(図示なし)を形成した。そしてこのスリットを形成したGaN膜80と、新たに準備したサファイア基板上に成膜したGaN(図示なし)を上記同様な方法で接合することもできる。こうして、多層化したGaN膜と単層GaN膜との接合を行うこともできる。
(実施例3)
図3は、実施例3を説明する断面図である。図3において、12は固定部材であり、22はコンテナー部材であり、32は押え部材であり、42はスペーサ部材であり、68及び69は基板であり、88及び89は、基板68及び69上に成膜した接合するための膜である。
上記構成において、固定部材11、コンテナー部材21、スペーサ部材41は、それぞれ石英、グラファイト、グラファイトである。また、押え部材31、基板60(基板61と同種材料)及び膜80(膜81と同種材料)の材料種は、それぞれサファイア、サファイア及びGaNである。ここでも、固定部材12、コンテナー部材22、スペーサ部材42及び押え部材32の熱膨張係数は、それぞれ、5×10-7K-1、4×10-6K-1、4×10-6K-1及び4×10-6K-1である。このため温度が上昇した時、伸びようとするグラファイトから成るコンテナー部材22、スペーサ部材42と押え部材32及びサファイアから成る基板68と69は、石英からなる固定部材12に拘束され、大きな圧縮応力が生じる。従って、圧縮荷重が、基板68及び基板69を介して、GaNから成る膜88及び89との間に生ずる。この圧縮応力と上記各部品(基板、固定部材及び他の接合部材)の間の最小接触面積の積が、膜界面にかかる圧縮荷重になる。ここでも、温度を上昇していった場合、最高到達温度で圧縮荷重は最大になる。
実施例2と異なるところは、押え部材32の材質と形状である。本実施例の場合、押え部材32は、材質がグラファイトであり、図3(a)に見るように中央部で高い中高状である。
本実施例の接合は次の様に行われる。まず、図3(a)に見るように、接合用サンプルであるサファイア基板68及びサファイア基板68を取り付ける。この状態で、へリウムを還流している電気炉(図示なし)の中に挿入し、次第に電気炉温度を上昇していき、温度800℃で2時間熱処理する。この温度上昇過程において、グラファイトから成る押え部材32は、温度の上昇に従って増加する上記圧縮荷重によって、押え部材の中央部の接触部から次第に変形していく(図3(b)参照)。この変形過程において、GaN膜88及びGaN膜89は、図3(b)に見るように、始めに接合界面の中央部で密着が生じ、次第に密着が周辺部へと広がっていく。この密着の過程において、接合界面の隙間114に取り残された残留ガス及び各材料種からの脱ガスは、密着する前に接合界面から追い出される。上記過程によって、接合界面に気泡の殆ど無い或いは減少した接合体を得ることができる。
本実施例おいて、接合したGaN膜88/GaN膜89の接合体の接合強度は13MPaの引張強度であり、強固な接合強度を得た。
本実施例においても、スペーサ部材42はグラファイトを用いたが、上述した様な種々の材料であってもよい。また、固定部材12として石英を用いたが、高融点材料でかつ熱膨張係数のできるだけ小さい他の材料であってもよい。また、本実施例においても、基板68及び基板69としていずれも同種材料のサファイアを用いたが、成膜に適する材料であれば異種材料であってもよい。
本実施例を用いても、それぞれ次の様な工程を有する複数のプロセスを用いてサファイア基板上に100μm□のGaNのウッドパイル型フォトニック結晶(図示なし)を作製することが可能になった。各プロセスは、まず上記実施例を用いたGaN/GaN直接接合の工程がある。そして、GaNを他方のサファイア基板から剥離する工程がある。さらに、接合したGaN面の中央部の100μm□領域のGaN層にエッチングで200nmピッチ/100nm幅のスリットを設ける工程があり、これらの工程から成る。
本実施例によっても、ほぼ無気泡の基板膜間接合を簡易な装置及び工程で実現することができる。
本発明の基板接合方法及び接合装置の実施例1を説明する断面図である。 本発明の基板接合方法及び接合装置の実施例2を説明する断面図である。 本発明の基板接合方法及び接合装置の実施例3を説明する断面図である。 従来の基板接合方法及び接合装置を説明する断面図である。
符号の説明
10〜12 固定部材
20〜22 コンテナー部材
30〜32 押え部材
40〜42 スペーサ部材
50、51、60、61、68、69 基板
80、81、88、89 GaN膜
101〜104 凹凸部
110〜114 隙間
121 荷重

Claims (10)

  1. 上下左右の周囲が連続体となっている固定部材の中に、接合用の基板を収納するためのコンテナー部材と接合用の基板を押えるための押え部材との間に挟んだ状態で二つの基板を収め、固定部材と他の部材間の熱膨張係数の差に起因する圧縮応力による基板間に作用する圧縮荷重を温度上昇に従って増加させて基板の接合を行い、その際、部材間及び部材と基板間の接触を全て面接触になる様に設定することを特徴とする基板接合方法。
  2. 請求項1記載の基板接合方法において、部材間及び基板と部材間の少なくとも一箇所に前記圧縮荷重の大きさを調整するためのスペーサ部材を更に挿入する基板接合方法。
  3. 請求項1または2記載の基板接合方法において、部材間及び部材と基板間の接触面積を全て基板間の接触面積より大きくなる様に設定する基板接合方法。
  4. 請求項2または3記載の基板接合方法において、固定部材を比較的熱膨張係数が小さく且つヤング率が高い材料から形成し、コンテナー部材、押え部材及びスペーサ部材の三つの中で少なくとも一つを固定部材より高い熱膨張係数を持つ材料から形成する基板接合方法。
  5. 請求項1から4の何れかに記載の基板接合方法において、両基板は同種材料または異種材料である基板接合方法。
  6. 請求項5記載の基板接合方法において、少なくとも一方の基板上に単層膜または多層膜が形成されている基板接合方法。
  7. 請求項5または6記載の基板接合方法において、基板または膜の材料がGaNである基板接合方法。
  8. 請求項5から7の何れかに記載の基板接合方法において、少なくとも一方の基板上または膜上にパターンが形成されている基板接合方法。
  9. 上下左右の周囲が連続体となっている固定部材と、接合用の基板を収納するためのコンテナー部材と、コンテナー部材との間で二つの基板を挟んだ状態で固定部材の中に収められる、接合用の基板を押えるための押え部材を有し、固定部材と他の部材間の熱膨張係数の差に起因する圧縮応力による基板間に作用する圧縮荷重を温度上昇に従って増加させて基板の接合を行う際に、部材間及び部材と基板間の接触が全て面接触になる様に設定されていることを特徴とする基板接合装置。
  10. 請求項9記載の基板接合装置において、部材間及び基板と部材間の少なくとも一箇所に挿入されて前記圧縮荷重の大きさを調整するためのスペーサ部材を更に有する基板接合装置。
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