JP2013132526A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】排尿時の素早い変色性能を維持しつつ、吸水性ポリマーとインジケータ部との接触を防止して不要な変色を抑制し得る吸収性物品を提供
【解決手段】裏面シート2と吸収体3との間には、液との接触により視覚的に変化するインジケータ部6が配設されており、吸収体3は、吸水性ポリマーを有する吸収性コア4と該吸収性コア4の外面を覆う被覆シート5とを備え、吸収体3の幅方向断面視、被覆シート5は、吸収性コア4の肌当接面側から非肌当接面側を覆う袋状部51と該袋状部51に連設されその外方に位置する閉じ口部52とを有し、閉じ口部52は、吸収性コア4の非肌当接面側にある被覆シート5の両端部が合掌折りで接合され、かつ折り畳まれてなり、閉じ口部52は、インジケータ部6の配設された領域61を面状に覆うように配置され、前記閉じ口部52と前記袋状部51との間は、全面接合とはされておらず、少なくとも一部に空隙を有する吸収性物品。
【選択図】図1

Description

本発明は使い捨ておむつ等の吸収性物品に関し、特に排泄の有無を視覚的に認識できる吸収性物品に関する。
従来、使い捨ておむつ等の吸収性物品には、裏面シートと吸収体との間に排泄液との接触で変色するインジケータ部を設け、その変色を外側から視認可能としたものがある。通常、排泄液は、吸収体内の吸収性コア及びその外側を覆う被覆シート(台紙ともいう)を透過してインジケータ部と接触する。これによりインジケータ部の変色が生じ、適切な交換時期を判断することができる。このインジケータ部の変色に関して工夫されたものとして、例えば、特許文献1には、吸収性コアを被覆する台紙が交差して重なる部分と裏面シートとの間に変色可能な親水性組成物を配したおむつが記載されている。この台紙の重なり部分によって、尿との接触で組成物がにじみ難く色ぼけし難いので、変色の視認性を向上させることができる。また特許文献2には、吸収性コアと変色可能な組成物との間に液透過性の中間シートを配したおむつが記載されている。これにより前記組成物と尿との接触で生じかねない吸収性コアの着色を抑制できる。
特開2004−337384号公報 特開2007−252659号公報
上述の従来技術は排尿時の変色に関する技術である。一方、インジケータ部は排尿等がないにもかかわらず変色が生じてしまう場合がある。例えば、おむつ装着前に吸水性ポリマーが環境条件等によって、水分を含んでインジケータ部と接触してしまう場合である。吸水性ポリマーは、吸収体製造時に水分を含ませると吸収体内部で固定化し易くなるが、何らかの衝撃等によって吸収体内で流動化してしまうことがある。その吸水性ポリマーが吸収体の外に漏出してインジケータ部に直接的に接触してしまうことがある。また、吸収体内にあっても流動化した吸水性ポリマーが非肌当接面側の被覆シートを介してインジケータ部と間接的に接触してしまうことがある。このような状況は、吸収性物品の薄型化として繊維素材を減じて吸水性ポリマーを増量する場合に一層起きやすくなる。水分を含んだ吸水性ポリマーがインジケータ部と直接的ないし間接的に接触すると、極微小の変色がまだら状に生じてしまう。これに対する措置として、吸水性ポリマーの漏出防止のために積層部材を増やしたり接着剤の使用量を増やしたりすることは逆に排尿によるインジケータの素早い変色を阻害しかねず、その両立が望まれる。
上記の点に鑑み、本発明は、排尿時の素早い変色性能を維持しつつ、吸水性ポリマーとインジケータ部との接触を防止して不要な変色を抑制し得る吸収性物品を提供することを課題とする。また本発明は、変色性能を維持して不要な変色を適切に抑制し得る吸収性物品の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、肌当接面側に配置された表面シート、非肌当接面側に配置された裏面シート、及び両シート間に介在配置された吸収体を備えた吸収性物品であって、前記裏面シートと前記吸収体との間には、液との接触により視覚的に変化するインジケータ部が配設されており、前記吸収体は、繊維素材及び吸水性ポリマーを有する吸収性コアと該吸収性コアの外面を覆う被覆シートとを備えており、前記吸収体の幅方向断面視、前記被覆シートは、前記吸収性コアの肌当接面側から非肌当接面側を覆う袋状部と該袋状部に連設されその外方に位置する閉じ口部とを有し、前記閉じ口部は、前記吸収性コアの非肌当接面側にある前記被覆シートの両端部が合掌折りで接合され、かつ折り畳まれてなり、前記閉じ口部は、前記インジケータ部の配設された領域を全て覆うように配置され、前記閉じ口部と前記袋状部との間は、全面接合とはされておらず、少なくとも一部に空隙を有する吸収性物品を提供する。
また本発明は、連続搬出される被覆シート原反上に前記吸収性コアを載置し、前記被覆シート原反の幅方向両端部を持ち上げ前記吸収性コア上で合掌折りし、前記両端部の対向面それぞれにホットメルト接着剤を塗布し接合して袋状部を形成し、前記接合された両端部を前記袋状部に沿うように折り畳んで閉じ口部を形成して前記吸収体を得、該吸収体を上下反転させる吸収体形成工程と、連続搬送される裏面シート原反に呈色指示薬と粘着成分との混合物を含有するホットメルト組成物を塗布し、さらに冷却して固化させるインジケータ部形成工程と、前記インジケータ部が形成された裏面シート原反上に前記インジケータ部の幅方向外方において間欠的にホットメルト接着剤を塗布し、該裏面シートのホットメルト接着剤によって前記閉じ口部の前記閉じ口付け根部及び前記閉じ口外方端縁が裏面シートと接合されるようにして前記吸収体を載置し固定する積層工程とを有する吸収性物品の製造方法を提供する。
本発明の吸収性物品は、排尿時の素早い変色性能を維持しつつ、吸水性ポリマーとインジケータ部との接触を防止して不要な変色を抑制し得るという優れた効果を奏する。また本発明の吸収性物品の製造方法は、変色性能を維持して不要な変色を適切に抑制できる吸収性物品を得るとことができるという優れた効果を奏する。
本発明の吸収性物品における一実施形態としての展開型使い捨ておむつの展開した状態を非肌面側(裏面シート側)から模式的に示す一部切欠展開平面図である。 図1のII−II線断面の拡大断面図であり、幅方向断面図である。 図2の部分拡大断面図である。 本実施形態に係る閉じ口部の他の好ましい態様について模式的に示した部分拡大断面図である。 図1のV−V線断面の拡大断面図であり、おむつ10の幅方向中心線C1に沿った縦方向断面図である。 従来の吸収体の形態を用いたおむつを模式的に示した図であり、(A)は幅方向断面図であり、(B)は縦方向断面図である。 本実施形態に係る吸収体の変形例を模式的に示した幅方向断面図である。 本実施形態に係る吸収体の別の変形例を模式的に示した図であり、(A)は吸収体の平面図であり、(B)は(A)の吸収体とインジケータ部との配置関係を模式的に示した図3相当の部分拡大断面図である。 本実施形態に係る吸収体のさらに別の変形例を模式的に示した図3相当の部分拡大断面図である。 本発明の吸収性物品の製造方法について、本実施形態の展開型使い捨ておむつの製造工程としてその要部の概要を示した説明図である。 本実施形態の展開型使い捨ておむつに係る吸収体における閉じ口部52の形成工程を模式的に示した説明図である。 実施例及び比較例において製作したおむつの形態を模式的に示す概略断面図である。
本発明に係る吸収性物品の好ましい実施形態について、図面を参照して説明する。
まず図1及び2を参照して本実施形態の使い捨ておむつ10の概要を説明する。図1に示すように、本実施形態の使い捨ておむつ10は、肌当接面側に配置された液透過性の表面シート1、非肌当接面側に配置された透湿性かつ液不透過性の裏面シート2、及び該両シートの間に介在される吸収体3を具備する。表面シート1及び裏面シート2は実質的に縦長の形状である。吸収体3は、これらよりも長手方向(Y方向)及び幅方向(X方向)の長さがやや短く、長手方向中央付近で内方に括れた実質的に縦長の砂時計形状である。吸収体3は、その長手方向を表面シート1及び裏面シート2の長手方向に一致させ略中央に配置されている。これら表面シート1、裏面シート2及び吸収体3は、ホットメルト接着剤等によって接合されている。
吸収体3は、図2に示すように、液を吸収保持する吸収性コア4と被覆シート5とからなる。吸収性コア4は繊維素材41及び吸水性ポリマー42を含有して混合積繊させたものである。被覆シート5は、吸収性コア4の形状を保持するためその外面を覆っている。また裏面シート2と吸収体3との間には、おむつ10の幅方向中央付近に3条のインジケータ部6(6a,6b,6c)が股下部Cから腹側部F及び背側部Rに及んで配されている(図1及び2参照)。インジケータ部6の長手方向長さは、吸収体3の長さよりも短くされている。インジケータ部6は、液との接触により視覚的に変化する機能を有する。インジケータ部6が裏面シート2と吸収体3との間に配置されることで、股下部Cを中心に排泄される尿等の液と接触されやすく、インジケータ部6の視覚的変化がタイミングよく生じ得る。この視覚的変化によりおむつ10を装着したままでも外側から排尿等を認識することができる。本発明において「視覚的変化」あるいは「変色」とは、液との接触で、ある色から他の色への色変化、有色から無色への色消失、無色から有色への色発現を含む意味である。なお、本実施形態における吸収体3の被覆シート5及びインジケータ部6の構造及び配置関係については後述する。
表面シート1の肌面側には、その長手方向(Y方向)両側部から幅方向(X方向)外方に向けて一対のサイドシート7,7が配されている。裏面シート2の非肌当接面側には、その全面を覆うように不織布からなる外装シート8が配されている。この外装シート8によって、おむつ10の外側は柔らかな肌触り及び風合いのあるものとなる。サイドシート7及び外装シート8の長手方向(Y方向)長さは、それぞれ表面シート1及び裏面シート2の長手方向(Y方向)長さに略一致している。さらにサイドシート7及び外装シート8は、腹側部F及び背側部Rにおいて表面シート1及び裏面シート2よりも幅方向(X方向)外方に張り出しホットメルト接着剤等によって接合されている。これにより図1に示す使い捨ておむつ10の外形が形成される。おむつ10は、その展開状態の平面視において、着用時に着用者の腹側に配される腹側部F、着用者の股下部分に配される股下部C、着用者の背側に配される背側部Rとからなり、その全体として股下部Cが幅方向内方に括れた砂時計形の形状を有している。
サイドシート7の幅方向中央寄りの内方端部には弾性部材71が配されている。おむつ10の装着時に弾性部材71が収縮し、股下部Cに防漏カフ72が形成される。またサイドシート7の幅方向外方にはそれぞれ弾性部材73が配されレッグギャザー74が形成されている。また、おむつ10の長手方向端部側付近に幅方向に亘る複数本の弾性部材13が配されている。これら弾性部材13,71及び73の伸縮によっておむつ10は、着用者の運動等による体形変化にもよく追従してフィットし、液体等の横漏れを効果的に防止し得る。図1に示すように、おむつ10の腹側部F及び背側部Rには、サイドシート7と外装シート8とが積層されて幅方向外方に張り出した背側フラップ部17及び腹側フラップ部18が形成されている。背側フラップ部17にはファスニングテープ19が設けられている。このテープ19を腹側フラップ部18に設けたテープ貼付部(図示せず)に貼付して、おむつを装着固定することができる。このとき、おむつ長手方向中央を緩やかに内側に折り曲げて、吸収体3が着用者の臀部から下腹部にわたって沿うように着用する。これにより排泄物が的確に吸収体3に吸収保持される。本実施形態のおむつ10においては、さらに機能的な構造部やシート材等を設けてもよい。
本発明においては、特に断らない限り、人体に接触する側の面を肌側面ないし肌当接面あるいは表面といい、これと反対側の面を非肌面ないし非肌当接面あるいは裏面という。この2つの面において、肌側面に近い方ないしその延長方向を肌面側、肌当接面側又は表面側といい、非肌面に近い方ないしその延長方向を非肌面側、非肌当接面側又は裏面側という。装着時に人体の前側に位置する方向を前方といいその端部を前端部とし、後側に位置する方向を後方といいその端部を後端部として説明する。吸収性物品の表面又は裏面の法線方向を厚み方向といいその量を厚さという。更に、特に断らない限り、吸収性物品の平面視において腹側部から股下部を亘り背側部に至る方向を縦方向又は長手方向(Y方向)といい、この縦(長手)方向と直交する方向を幅方向(X方向)という。なお、前記縦方向は典型的には装着状態において人体の前後方向と一致する。
次に、図3及び4を参照して、おむつ10における吸収体3の被覆シート5及びインジケータ部6の構造及び配置関係について詳述する。なお図3においては、吸収体3、インジケータ部6、裏面シート2及び外装シート8のみの幅方向(X方向)断面を拡大して示している。
前述のとおり、3条のインジケータ部6が裏面シート2と吸収体3との間に配置されている。インジケータ部6bがおむつ10の幅方向(X方向)中心線C1付近に配置され、その左右幅方向へ等間隔に離間してインジケータ部6a及び6cは配置されている。このインジケータ部6aの端部からインジケータ部6cの端部までの幅方向領域をインジケータ領域61とする。インジケータ部6は、例えばpHの変化によって色が変化する呈色指示薬を含む親水性組成物を用いて形成される。インジケータ部6の配設方法は、この種の物品に用いられる方法を採用できる。例えば、前記組成物等の変色可能な材を裏面シート2や吸収体3の被覆シート5に直接塗布する方法や、ティッシュペーパーや親水性不織布等のシート部材に塗布したり含浸させたりしたものを介在させる方法などが挙げられる。本実施形態においては、後述するようにインジケータ部6の不要な変色を防止する観点から、裏面シート2の吸収体3との対向面(非肌当接面)に塗布されている。なお、本発明において、インジケータ部6の配設数や配設間隔は、本実施形態のものに限定されず、用途や物品の大きさ等により必要により任意に設定できる。この設定に合わせてインジケータ領域61の範囲も変わる。
おむつ10は、着用状態で、股下部Cのやや腹側寄りに排尿ポイントpがあたり多くの排尿を受ける。図1に示す排尿ポイントpは男性の場合の位置であり、女性の場合はこれより少し縦方向中央に寄った位置である。ここで排泄ポイントpとは、着用者が使い捨ておむつ10を着用した際に最初に尿を受ける領域及びその周辺を意味する。したがって、上述した閉じ口部52及びインジケータ領域61の配置は、幅方向の中央線C1を覆い、縦方向における排尿ポイントpとその周辺にかかるように配することが好ましい。
吸収体3は、前述のとおり、吸収性コア4と被覆シート5とからなる。吸収性コア4は、繊維素材41の繊維間に吸水性ポリマー42が混在するようにされた混合積繊体である(図3参照)。吸水性ポリマー42の形状としては、図3に示すような粒子状の他、繊維状のもの等が挙げられる。吸水性ポリマー42が粒子状である場合、その形状の違いから、不定形タイプ、塊状タイプ、俵状タイプ、球状凝集タイプ、球状タイプ等があり、いずれのものも任意に採用することができる。またその粒径も任意に設定できる。吸水性ポリマー42は、微量の水分を含んで粘性を生じさせ、繊維素材41間において安定的に固定されている。なお吸収性コア4において、繊維素材41と吸水性ポリマー42との構成比率は、物品の用途や大きさ等により任意に設定できる。
被覆シート5は、吸収性コア4の縦方向(Y方向)長さに略一致する長さを有し、吸収性コア4の肌当接面側から幅方向(X方向)の両側面を覆い、さらに非肌当接面側へと至って接合されている。これにより、吸収性コア4の形状が維持され易くなる。より詳細には、被覆シート5は、吸収体3の幅方向(X方向)断面視において、袋状部51と該袋状部51の外方に位置する閉じ口部52とを有する。袋状部51は吸収性コア4の外面に当接してこれを覆う部分である。閉じ口部52は、図3が示すように、吸収性コア4の左右幅方向端から延出された被覆シート5の左右両端部5a及び5b(袋状部51の端部)から構成されている。被覆シート5の両端部5a及び5bは、その吸収性コア4との対向面側が互いに対面されるようにして袋状部51の外側で合掌折りされ接合されている。この接合によって両端部5a及び5bが一体化され、袋状部51が封止される。そして、合掌折りされた被覆シート5の平面部分(図3において端部5bの平面部分)がインジケータ部6と対面するように袋状部51に沿って折り畳まれて閉じ口部52となる。なお閉じ口部52は、その閉じ口付け根部54(図3参照)で袋状部51連設している。閉じ口付け根部54は、合掌折りにより袋状部51からやや持ち上がるようにされている。
このように閉じ口部52は、袋状部51から外方に突出し、文字どおり袋状部51を封止して口閉じする部分である。閉じ口部52においては、被覆シート5の端部5a及び5bがいずれも袋状部51内部に入り込まない構造とされ、吸水性ポリマー42の漏出が誘発され難い。これにより、吸収性コア4内に点在する吸水性ポリマー42の漏出が効果的に抑制される。なお、袋状部51と閉じ口部52とは連続した被覆シート5から形成されており、その境界は上記の区分に基づいて機能的に定められればよい。「合掌折り」とは、両手を合せるように2つのシート面を対面させて折ることであり、被覆シート5の2つの端部5a及び5bの吸収性コア4との対向面を吸収性コア4の水平面から角度をつけて立ち上げ対向させ面状に当接させることをいう。
閉じ口部52は、3条のインジケータ部6(6a,6b,6c)が配設されたインジケータ領域61を全て覆うように配置されている。つまりインジケータ部6と吸収性コア4との間には、被覆シート5による3層構造(閉じ口部52の2層、袋状部51の1層)が介在されていることとなる。これにより、インジケータ部6を吸水性ポリマー42から物理的に離間させることができ、両者の接触機会を抑えることができる。この接触機会としては、例えば、袋状部51内で吸水性ポリマー42が吸収性コア4の非肌当接面側で流動化した場合において、さらに吸収体3外部に漏出して直接的に接触してしまう機会が挙げられる。また、流動化した吸水性ポリマー42に含まれる微量の水分が袋状部51内から被覆シート5に浸透してインジケータ部6と間接的に接触する機会など、様々な接触機会があり得る。吸水性ポリマー42が含む水分は、吸収性コア4の形成時に含有されたものや外気の湿気が吸湿されたものなど種々考えられる。このような水分を含む吸水性ポリマー42に対し、閉じ口部52は、袋状部51の口をしっかりと封止して吸水性ポリマー42を閉じ込める。加えて閉じ口部52は、インジケータ部6と吸収性コア4との間に介在して両者の距離を保つことができる。これにより、インジケータ部6と吸水性ポリマー42との直接的ないし間接的な接触機会を効果的に抑制できる。その結果、本来の排泄尿時とは異なるインジケータ部6の不要な変色を効果的に防止することができる。そしておむつを手にした使用者が不要な変色によって抱きかねない衛生上の不安や品質に対する誤解等を回避することができる。
前述の接触機会のうち、吸水性ポリマー42の漏出による直接的な接触機会を抑制する観点から、閉じ口部52のうちでも先端の閉じ口外方端縁53からできるだけ離れた位置にインジケータ部6があることが好ましい(図3参照)。より具体的には、おむつ10の幅方向中心線C1から閉じ口外方端縁53(=閉じ口部52の先端)までの長さ(t)に対するインジケータ部6aの端縁から閉じ口外方端縁53までの長さ(t)の比率(t/t)は、0.25〜0.85が好ましく、0.40〜0.70がさらに好ましい。これにより、吸水性ポリマー42の万が一の漏出に対してもインジケータ部6を遠ざけ接触する機会を効果的に抑制することができる。
また、被覆シート5を介した吸水性ポリマー42とインジケータ部6との間接的な接触機会(浸透する水分との接触機会)の抑制の観点から、袋状部51との境界付近にある閉じ口付け根部54にインジケータ部6が当接しない配置であることが好ましい(図3参照)。より具体的には、おむつ10の幅方向中心線C1から閉じ口付け根部54の外方端縁までの長さ(t)に対するインジケータ部6cの端縁から閉じ口付け根部54の外方端縁までの長さ(t)の比率(t/t)は、0.25〜0.85が好ましく、0.40〜0.70がさらに好ましい。これより吸水性ポリマーが集まりやすい閉じ口付け根部54から微量の水分が浸透してインジケータ部6と接触する機会を効果的に抑制することができる。
上記と同様の観点から、インジケータ部6が配設されたインジケータ領域61の幅方向(X方向)の長さ(s)と閉じ口部52の幅方向(X方向)の長さ(t)との比率(s/t)(図3参照)は、0.15〜0.75が好ましく、0.25〜0.65がさらに好ましい。また、インジケータ領域61の幅方向中心(=インジケータ部6bの中心であり、おむつ10の幅方向中心線C1)からインジケータ部6aの端部までの長さ(s)と閉じ口部52の閉じ口外方端縁53までの長さ(t)との比率(s/t)(図3参照)は、0.15〜0.75が好ましく、0.25〜0.65がさらに好ましい。さらに、インジケータ領域61の幅方向中心(=インジケータ部6bの中心であり、おむつ10の幅方向中心C1)からインジケータ部6cの端部までの長さ(s)と閉じ口部52の閉じ口付け根部54の外方端縁までの長さ(t)との比率(s/t)(図3参照)は、0.15〜0.75が好ましく、0.25〜0.65がさらに好ましい。
さらにポリマー漏出による直接的な接触機会を抑制する観点から、閉じ口部52の他の好ましい態様として、図4に示すような折り畳みとしてもよい。図4においては、閉じ口外方端縁53がさらに袋状部51側へ折り畳まれている。この態様においては、閉じ口外方端縁53が、裏面シート2側へ露出されず隠されている。また、閉じ口部52自体が渦巻き状に巻かれてより漏出し難い形状となっている。さらにインジケータ部6と吸収性コア4との間の被覆シート5が5層構造となっている。これにより吸水性ポリマー42の漏出による直接的な接触機会、水分の浸透による間接的な接触機会の両方をより効果的に抑制することができるので好ましい。
本実施形態において、前述の接触機会の抑制の観点から、閉じ口部52は閉じ口付け根部54以外では袋状部51と接合されず浮いた状態とされている。つまり、閉じ口部52と袋状部51との間は、全面接合とはされておらず、空隙(空気層56)が形成されている。本発明において「全面接合」とは、2つの対向する面が全面で隙間なく接合されていることであり、「全面接合とはされていない」とは前記対向面が隙間を有して密着状態にないことを意味する。また本発明において、閉じ口部52と袋状部51とが全面接合とはされていない状態として、本実施形態のように実質的に全面で非接合とされている態様に限らない。例えば、ホットメルト接着剤をスパイラル状に塗布することで、ベタ塗りでなく、空隙を有する間欠的な接合形態としてもよい。これにより、吸水性ポリマー42の微量の水分の透過を回避し、排泄尿を時機良く透過させることができる。また同様の観点から、閉じ口部52がインジケータ部6と接合されず浮いた状態とされていることも好ましい。もっとも閉じ口部52が浮いた状態としても、単に部材の積層とは違い、閉じ口部52は閉じ口付け根部54で袋状部51と繋がり固定されている。これによりインジケータ部6に対する配置ずれが生じ難く、インジケータ部6の排尿以外の不要な変色に対する防御を効果に果たすことができる。
本実施形態においては、閉じ口部52が上記の構造であることで、閉じ口部52と袋状部51との間に空気層56が形成されている。この空気層56を介在させることで、被覆シート5の繊維間の毛管力によって厚み方向に移行しようとする微量の水分の移行は遮断され、インジケータ部6にまで到達し難い。空気層56は、合掌折りによって閉じ口付け根部54がやや持ち上がり、かつ閉じ口部52の他の部分が袋状部51と完全には密着しないことで形成される空間である。そのため空気層56は、使用前の保管状況に関わらず比較的維持され易く、普通に部材を3枚重ねることでは得られない作用を奏する。また、たとえ部分的に閉じ口部52が袋状部51と接していても、閉じ口部52の2層の被覆シート5が、ポリマーに含まれる微量の水分に対し2重の防壁となる。一方、排泄された多量の液が移行してきた場合には、微小空間である空気層56では従来どおり素早くインジケータ部6に排泄液が到達し易い。これにより、おむつの交換の時機良いサインを表示するというインジケータ部6本来の機能が保持される。このようにおむつ10における閉じ口部52は、使用前には吸水性ポリマー42に含有された微量の水分の透過を抑え、かつ、使用後の排泄液に対しては程よく透過させることができるという優れた作用効果を奏する。
さらに本実施形態において、閉じ口部52は、閉じ口付け根部54以外の部分で袋状部51及びインジケータ部6とは固定されないため、比較的可動し易くされている。このことが、さらにインジケータ部6への吸水性ポリマー42の水分との接触機会を抑制するように作用する。この点について図5及び6を参照して説明する。
閉じ口部52は、図5に示すように縦方向(X方向)に亘って、袋状部51と非接合で浮いた状態である。そのため閉じ口部52は、閉じ口付け根部54以外の広い面において、厚みのある吸収性コア4の剛性に影響され難い。その結果、たとえ吸収体3に外力が加わり吸収性コア4が変形しようとしても、閉じ口部52は全体としてその影響を受け難い。これに対し、図6に示すような従来のおむつ80における吸収体81では、被覆シート83が接合部83cを形成して吸収性コア82を合わせ包みし、両者が一体化されている。つまり、被覆シート83の両端部83a及び83bの接合面(接合部83c)全体が袋状部84の一部をなしている。そのため、厚みのある吸収性コア83の剛性の影響をそのまま受け易い。この点において、本実施形態のおむつ10は、従来のおむつ80などとは大きく異なる。
例えば、通常、おむつは縦方向の中心線C2で2つ折り、あるいは縦方向の3等分線D1及びD2で3つ折りされて、包装袋に多数圧縮されるようにして封入されている。この場合、吸収性コア4は2つ折り線C2や3つ折り線D1及びD2で肌当接面側への折り畳みの力が働く(図5及び図6(B)の矢印方向)。閉じ口部52は、その吸収性コア4に働く外力そのままの影響を受け難い。閉じ口部52は、そのほとんどが袋状部51とは浮いた状態なので吸収性コア4とは連動し難い。その結果、閉じ口部52における対向面5c及び5dの接合部へ直接的なせん断力が働き難く、剥離が生じ難い。しかも閉じ口付け根部54で固定されているので、配置ずれが生じ難い。この本実施形態のおむつ10の作用は、外力に対して影響を受けやすい従来の吸収体81では得られない優れた作用である。
次に、前述の接触機会の抑制の観点から、閉じ口部52及びインジケータ部6に関する好ましい接合態様について図3を参照して説明する。
まず、インジケータ部6は、呈色指示薬が吸収体側へ含浸していかないよう裏面シート2に固定化されていることが好ましい。呈色指示薬が例えば閉じ口部52に含浸してしまうと、吸水性ポリマー42との距離を縮めることとなり接触機会を高めて好ましくない。そのため、インジケータ部6は、前記呈色指示薬と粘着性物質との混合物を含有するホットメルト組成物からなることが好ましい。前記粘着性物質によって、前記呈色指示薬が塗布面に固定化され吸収体への染み込みが防止され得る。そして前記ホットメルト組成物は、裏面シート2に塗布され冷却等により固化された状態で吸収体3と積層されることが好ましい。これにより、前記粘着性物質自体の流動性も抑制され、前記呈色指示薬の吸収体3側への含浸がさらに生じ難くなる。インジケータ部6の好ましい形成工程及び前記組成物の好ましい成分については後述する。
また、閉じ口部52を構成する被覆シート5の端部5a及び5b(図3参照)の接合について、以下のようにすることが好ましい。閉じ口部52は、微量の水分を含んだ吸水性ポリマー42が繊維素材41から分離して流動化しても外部に漏出しないようしっかりと袋状部51を口閉じしておく必要がある。そのために両端部5a及び5bが隙間なく、かつ使用前の外力(例えば、おむつ10の包装時や使用時の出し入れなど)でも剥がれないよう密に接合されていることが好ましい。しかし他方で、閉じ口部52は、排泄尿等の液を吸収性コア4から時機良く透過してインジケータ部6に到達させることが必要となる。そのため、吸水性ポリマー42の漏出を防止し、かつ吸水性ポリマー42の微量の水分を透過させず排泄尿など多量の液を透過させ易くする程度に、例えばホットメルト接着剤52aの塗布量を調節して、被覆シート5の端部5a及び5bが接合されていることが好ましい。この観点から、被覆シート5の端部5a及び5bの間に塗布されるホットメルト接着剤の坪量は、1.0〜10.0g/mが好ましく、2.0〜5.0g/mがさらに好ましい。このホットメルト接着剤を用いた接合方法としては、スロットコーター等の接触型塗工法による全面及びストライプ塗工やスパイラルパターン等の間欠パターンでの塗工によって接合する方法などを用いることができる。
さらに前記と同じ坪量のホットメルト接着剤52aでも、被覆シート5の端部5a及び5bの対向面5c及び5d(図3参照)それぞれに塗布することで互いの面が粘着力で引っ張り合い、より強固に固定できる。この両面塗布方法は、前述のポリマー漏出防止と液透過との両立の観点から好ましい。さらに、対向面5c及び5dの間に塗布されるホットメルト接着剤52aは、閉じ口外方端縁53及び閉じ口付け根部54とその間のインジケータ当接部55(図3及び4参照)とで塗布する坪量を異ならせてもよい。例えば、吸水性ポリマー42の漏出の防止の観点から、閉じ口外方端縁53及び閉じ口付け根部54の塗布坪量を大きくし、排泄尿の透過の観点から、インジケータ当接部55の塗布坪量を閉じ口外方端縁53及び閉じ口付け根部54のよりも小さくしてもよい。例えば、インジケータ当接部55にはスパイラルパターン塗工のような間欠的な塗工とし、閉じ口外方端縁53及び閉じ口付け根部54にはスロットコーター塗工やスプレー塗工、カーテン塗工などの実質ベタ塗工とすることなどが挙げられる。
また、吸水性ポリマー42の微量な水分の透過を抑制し、排尿による液透過によりインジケータ部6の時機良い変色を生じさせるため、被覆シート5の繊維密度は0.05〜0.2g/cmであることが好ましく、0.1〜0.2g/cmであることがさらに好ましい。前記下限以上とすることで被覆シート5の強度を保持して使用中の破れを防止でき、上限以下とすることで液透過が遅滞なく好適になされる。
(密度の測定方法)
被覆シート5から長さ50mm、幅5mmの大きさに切り出しサンプルを調製する。次いで、電子天秤(A&D社製電子天秤GR−300、精度:小数点以下4桁)を用いサンプルの質量を測定する。定圧式厚み計を用い、サンプル厚みを測定し、測定したサンプルの質量を、サンプルの体積(厚み×長さ×幅)で除して各々の領域における部位の全材料の密度を算出する。なお、低圧式厚み計の測定時圧力は0.5g/cmで行う。平均密度は、サンプルを任意の箇所で10個調整して、その平均で求められる。
さらに閉じ口部52に塗布されるホットメルト接着剤52aも、前述のインジケータ部6のホットメルト組成物の固化と同様に、おむつ10の部材の組み立て工程の前段階において冷却等で固化されていることが好ましい。つまり、両方のホットメルト剤の流動性が失われた状態でおむつの組み立てがなされることが好ましい。これにより、閉じ口部52においては、ホットメルト接着剤52aの固化により、ある程度繊維間の隙間が埋められ、インジケータ部6のホットメルト組成物が含浸し難くなる。また、インジケータ部6では、ホットメルト組成物が固化されてわずかな閉じ口部52の繊維間にも入り込み難くされ、適度に繊維間の隙間が維持される。その結果、閉じ口部52とインジケータ部6との距離が維持されて、微量の水分との接触機会を効果的に抑制することができる。
加えて、前述の吸水性ポリマー42の漏出による接触機会を抑制する部材の接合態様として、閉じ口付け根部54近傍の袋状部51と吸収性コア4とのホットメルト接着44剤(図3参照)による接合態様を挙げることができる。この態様においては、袋状部51における閉じ口部52との連結部分をより確実に封鎖することとなり、吸水性ポリマー42の漏出をより効果的に防止でき好ましい。またこの態様により、閉じ口付け根部54に吸水性ポリマー42が集まり難く、その水分の浸透を生じ難くできて好ましい。
同様に、閉じ口部52の閉じ口外方端縁53及び閉じ口付け根部54が、縦方向に筋状に配されるホットメルト接着剤21によって裏面シート2と接合されていることが好ましい。これにより、吸水性ポリマー42の漏出及び吸水性ポリマー42の水分の浸透をより効果的に抑制できる。他方、閉じ口部52のインジケータ当接部55とインジケータ部6とは非接合とされながらも、閉じ口外方端縁53及び閉じ口付け根部54が裏面シート2と固定されているので、インジケータ当接部55とインジケータ部6との配置関係はずれ難く、不要なインジケータ部6の変色防止の観点から好ましい。なおこの場合、閉じ口部52の一部が裏面シート2と接合されても、厚みのある吸収性コア4とは異なる柔軟な裏面シート2との一体化であり、依然として袋状部51からは浮いた状態で吸収性コア4の剛性の影響は受け難く好ましい。またこれに加えて、図示しないが、ホットメルト接着剤21の外方においてこれと並走して幅方向に間欠的にホットメルト接着剤を複数条塗設し、袋状部51と裏面シート2とを接合するようにしてもよい。
さらにおむつ10において、閉じ口部52の作用を補助するものとして、図7及び図8−1及び図8−2に示すような吸収性コア4を有してもよい。
図7に示す吸収体においては、吸収性コア4は、繊維素材41と吸水性ポリマー42との混合層45と繊維素材のみのフィルター層46とからなる。単独層46は、非肌当接面側に配置されている。これにより、吸水性ポリマー42が、吸収性コア4の非肌当接面側と袋状部51(被覆シート)との間にこぼれ難くくされている。これにより閉じ口部52の前述の作用をより効果的に高めることができる。また、図示しないが、吸水性ポリマー42のみの層を繊維素材のみの層で上下に挟み込んだ3層構造とすることも、閉じ口部52の前述の作用を高めることができ好ましい。
図8−1に示す吸収体3は、股下部Cに相当する部分に、2状のスリット部43,43が長手方向(Y方向)に向けて形成された吸収性コア4を備える(図8−1(A)参照)。スリット部43は吸収性コア4の非肌面側から肌面側へと貫通している。この吸収体3を用いたおむつにおいては、図8−1(B)に示すように、股下部Cにおける吸水性ポリマー42の配置を減らし、排尿時に最も変色の生じやすい部分での不要な変色を抑えることができる。また、この股下部Cのスリット部43で排尿時の液透過性に優れ、時機良いインジケータ部6の変色がもたらされる。同様の観点から、吸収体3の変形例として、図8−2に示すように、スリット43は貫通したものでなく、その肌面側に薄皮状の吸収素材部分がある態様でもよい。この図8−2の吸収体の場合、肌当接面側の液を効率よく内部へと引き込み、液残り及び液戻りを効果的に抑制できる点においても好ましい。
次に、本発明の吸収性物品の製造方法につき、本実施形態の展開型使い捨ておむつ10の製造方法に基づいて図9及び10を参照して説明する。
まず吸収体形成工程201について説明する。積繊ドラム91及びダクト92を用いて吸収性コア4を作成する。具体的には、積繊ドラム91内部にある吸気ファン(図示せず)を作動させて、積繊ドラム91の外面の集積用凹部(図示せず)に吸引力が生じ、ダクト92内に積繊ドラム91の外周面に向けて流れる空気流が生じる。次いで、ダクト92内に繊維素材41をその導入口93から飛散させるように導入するとともに、吸水性ポリマー42をその導入口94から導入する。繊維素材41及び吸水性ポリマー42が、回転する積繊ドラム91の外面に向け飛散し、前記集積用凹部に堆積する。このようにして吸収性コア41が形成される。次いで、積繊ドラム91の外面上にある吸収性コア4は、バキュームコンベア96上に連続供給される被覆シート原反59上に離型される。
次いで、被覆シート原反59の両端(CD(Cross Direction)方向の両端)が持ち上げられて合掌折りされる。この点につき、図10を参照して説明する。図10においては吸収性コア4及び被覆シート原反59の断面を示している。図10(a)は吸収性コア4を被覆シート原反59で被覆する前を示している。この状態で被覆シート原反59の両端59a及び59bを吸収性コア4上に持ち上げ、吸収性コア4の側面と上面(吸収体の非肌当接面側となる面)とを被覆する。そして、被覆シート原反59の左右端59a及び59b同士を吸収性コア4に対して立ち上げるようにして揃える(図10(b)参照)。このとき被覆シート原反59の幅方向長さは吸収性コア4の断面における周長よりも長くされているため被覆シート原反59の端部59a及び59bに余長ができることとなる。次いで、被覆シート原反59の余長部分を吸収性コア4に対して立ち上げるように合掌折りし、端部59a及び59bの両面にホットメルト等を塗布して接合し一体化する(この段階での接合部分を合掌折り部58という。)。これにより口閉じされた袋状部51が形成される(図10(c)参照)。次いで、折り畳み基点57で折り畳んで袋状部51に沿った閉じ口部52が形成される(図10(d)参照)。
本実施形態の吸収体形成工程201においては、被覆シート原反59の両端部59a及び59bを持ち上げて一体化させるので、袋状部51を確実に封止することができる。また、この持ち上げによって、両端部59a及び59bに対するホットメルト接着剤等の塗布を確実なものとすることができる。つまり吸収体の連続形成においては、前記の持ち上げによって、コンベア96での連続搬送時の部材のブレや位置ずれ等のリスクを回避して、長尺な被覆シート原反59と連続的に搬送される吸収性コア4とを的確に位置合わせして吸収性コア4の確実な封止を可能とすることができる。この持ち上げ加工手段としては、折上げガイドを用いることができる。
また閉じ口部52の形成おいて重要なことは、吸収体3を裏面シート2に載置する後工程(積層工程203(図9参照))で閉じ口部52がインジケータ領域61を十分に覆うことができる幅と配置とにすることである。これは、折り畳み基点57及び合掌折り部58の長さ(q)の調整によって達成でき、前記の持ち上げ加工により容易に制御し得る。これにより、閉じ口部52が閉じ口外方端縁53及び閉じ口付け根部54を避けて、インジケータ領域61を完全に覆うようにすることができる。そして、図3に示すように吸収体3の幅方向の中心線C1(=おむつ10の中心線)から左右に均等な幅(t=t)とする設定が可能となる。また、後の積層工程203で吸収体3の幅方向中心線を裏面シート原反29の幅方向中心線(=おむつ10の中心線)に一致させるようにして、前述したインジケータ部の幅方向長さ(s,s,s)との好ましい比率となるようにすることも可能となる。そのため、折り畳み基点57は、吸収性コア4の幅方向中央から偏倚した位置に設けられる。また、折り畳み基点57を偏倚させても端部59a及び59bで必要長さの合掌折りができるように、十分な幅を有する被覆シート原反59とする。なお閉じ口部52の形成にあたり、吸収性コア4を被覆シート原反59の幅方向中央付近に載置して合掌折り時に被覆シート原反59の余分な端部を切り落とすようにしてもよく、あるいは折り畳み基点57を念頭に吸収性コア4を被覆シート原反59の幅方向中央から偏った位置に載置して閉じ口部52を形成するようにしてもよい。
さらに吸収体形成工程201において、閉じ口部52形成時に塗布されたホットメルト接着剤等を冷却手段95で固化する工程と、被覆シート原反59を所定の長さ(MD(Machine Direction)方向長さ)に切断する工程と、プレス工程(図示せず)とを任意の順序で実施し吸収体3が得られる。得られた吸収体3の上下を反転させて、コンベア97へと転置される。この時点でホットメルト接着剤を固化することによって、後工程である積層工程203で、インジケータ部6の組成物の含浸を抑制でき、前述の水分の浸透によるインジケータ部6との接触機会を抑制でき好ましい。この冷却手段95とは、例えば、エアーブロー(空気を吹き付ける)などが挙げられる(後述の冷却手段99においても同様。)。
次に、インジケータ部形成工程202について説明する。まず、長尺の裏面シート原反29を巻き回した裏面シート原反ロール29aから裏面シート原反29を連続搬送し、インジケータ塗工手段98により、裏面シート原反29の幅方向(CD方向)の中央付近にインジケータ組成物を塗設する。本実施形態においては、呈色指示薬と粘着性物質との混合物を含有するホットメルト組成物からなり、スロットコーター塗工装置やスプレー塗工装置、カーテン塗工装置などを用いることができる。次いで、冷却手段99により、塗設されたホットメルト組成物を固化してインジケータ部6が形成される。この時点でホットメルト組成物を固化することによって、後工程である積層工程203で、前記ホットメルト組成物が閉じ口部52に含浸し難くなり、前述の水分の浸透によるインジケータ部6との接触機会を抑制でき好ましい。なお、このインジケータ部形成工程202と吸収体形成工程201とは、実質的に別々になされる。後工程である積層工程203までに、閉じ口部52及びインジケータ部6のホットメルト剤が十分固化されていれば、その順序に制限はなく同時進行でもよい。
次に、裏面シート原反29へ吸収体3を載置し接合させる積層工程203について説明する。まず、インジケータ部6が形成された裏面シート原反29に対して、ホットメルト接着剤塗布手段100によって、吸収体3との接合のためのホットメルト接着剤が長手方向(MD方向)に沿って塗布される。このホットメルト接着剤は、インジケータ部6と重ならずこれと並走するように、その幅方向外方で複数条が間欠的に塗布される。その際、少なくとも吸収体3の閉じ口外方端縁53及び閉じ口付け根部54に当接する位置にあることが好ましい。これにより前述の吸水性ポリマー42とインジケータ部6との接触機会をより効果的に抑制することができる。そして、前記ホットメルト接着剤が固化される前に、吸収体3を載置して接合する。その際、吸収体3の幅方向中心線を裏面シート原反29の幅方向中心線に一致させ、閉じ口部52でインジケータ部6が覆われるように配置する。
その後、前記の裏面シート2及び吸収体3の積層体に対し、表面シート1、サイドシート7、外装シート8、及び弾性部材13,71,73など必要な部材を積層し接合して、所望の寸法・形状に裁断しておむつ10を得る。なお、各部材の積層や接合、裁断は、この種の物品の製造方法に用いられる方法を用い、通常の工程に沿って実施できる。
以下に本実施形態のおむつ10を構成する部材の好ましい構成素材について説明する。
吸収体3の形成材料としては、通常吸収性物品に用いられるものを用いることができる。例えば、吸収性コア4を構成する繊維素材41としては、繊維素材等の親水性天然繊維や、合成繊維(好ましくは親水化処理を施したもの)等を用いることができる。坪量は特に限定されないが、150g/m〜500g/mが好ましい。吸水性ポリマー42としては、この種の物品に通常使用されている各種のポリマー材料を用いることがでる。吸水性ポリマー42は、自重の20倍以上の水又は生理食塩水を吸収し保持し得る性能を有するような超吸収性高分子化合物であることが好ましい。また被覆シート5としては、親水性のティッシュペーパー等の薄手の紙(薄葉紙)、コットンやレーヨンなどの親水性繊維からなる不織布、合成樹脂の繊維に親水化処理を施してなる不織布(SMS、SMMS、SSMS等の複合不織布)からなるものを用いることができる。
インジケータ部6をなす親水性組成物に含有される呈色指示薬としては、pHが3〜7で色が変化するものが好ましく、その例としてはブロモフェノールブルー、メチルオレンジ、アリザリンS、ブロモクレゾールグリーン、メチルレッド、ブロモクレゾールパープル等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらの呈色指示薬のうち特に好ましいものとしては、ブロモフェノールブルー、ブロモクレゾールグリーン及びブロモクレゾールパープル等が挙げられる。これらの呈色指示薬は、上記親水性組成物の全量に対して好ましくは0.01〜50重量%、更に好ましくは0.01〜40重量%、一層好ましくは0.01〜1重量%、最も好ましくは0.01〜0.5重量%含有される。呈色指示薬の量が0.01重量%に満たないと変色しても色が薄く、外部から視認しづらくなることがあり、50重量%を超えると親水性組成物の変色前の色が濃すぎて外観がよくなく、更にコスト高になることがあるので上記範囲内とすることが好ましい。
また、呈色指示薬と混合される粘着性物質としては、例えば、接着剤として機能する親水性のポリマーが挙げられる。親水性のポリマーとしては例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリアミド、ビニルピロリドンホモポリマー等が挙げられる。これら親水性のポリマーはその数平均分子量が、1000〜50000、特に2000〜20000であることが、確実な固定化を与える点から好ましい。この粘着性物質と呈色指示薬との混合物を含有したホットメルト組成物を成分とすることで、呈色指示薬の裏面シート2への固定化が好適になされる。
また本実施形態のおむつ10において、インジケータ部6を構成する親水性組成物が、下記のウェットインジケータ組成物であってもよい。これにより吸湿等による自然発色、色抜け、色滲み等を防止できる。具体的には、前記ホットメルト組成物は、pH7で実質的に無色で酸性領域で発色するpH指示薬(a)0.1〜5重量%、界面活性作用を有するグリセリン脂肪酸エステル(b)20〜90重量%、ポリアルキレングリコール(c)20〜35重量%、カルボキシル基を有するポリマー(d)0〜70重量%、(b)及び(d)以外の酸性物質(e)0.1〜5重量%を含有するものである。より詳細には特開2009−247409号公報の段落[0014]〜[0039]に記載の成分及び塗布方法により形成することができる。
さらに、少量の水分など排泄尿以外での変色を回避する観点から、親水性組成物に、特許第3558828号明細書に記載された、該親水性組成物のpHを保つことが可能で且つ該親水性組成物が水と接触しただけではそのpHが4を超えないように維持することが可能な酸性化合物を含有させ、また裏面シート2に、水分に溶解するとアルカリ性を呈する水溶性化合物を含有させることもできる。上記親水性組成物は、上述した成分に加えて酸化防止剤、紫外線吸収剤等を含有していてもよい。これらの成分は、上記親水性組成物の全量に対して0.5〜5重量%含有されることが好ましく、0.5〜3重量%含有されることが更に好ましい。
表面シート1、裏面シート2及びサイドシート7の形成材料としては、通常吸収性物品に使用されているものを用いることができる。
表面シート1としては、親水性不織布が好ましく、エアスルー不織布、ポイントボンド不織布、スパンボンド不織布、スパンレース不織布、立体賦形不織布と呼ばれている不織布で、その繊維がポリプロピレンの単繊維や、ポリプロピレンとポリエチレンの複合繊維、ポリエチレンテレフタレートとポリエチレンの複合繊維等で親水化処理が施された繊維が好ましく、その坪量15〜50g/mのものが好適に使用できる。また、表面シート1の股下部分には、表面シート1の非肌面側に親水性穴開きフィルムや親水性不織布が部分的に重ねられていてもよい。
裏面シート2の形成材料としては、防水性があり透湿性を有していれば特に限定されないが、例えば疎水性の熱可塑性樹脂と、炭酸カルシウム等からなる微小な無機フィラー又は相溶性のない有機高分子等とを溶融混練してフィルムを形成し、該フィルムを一軸又は二軸延伸して得られる多孔性フィルムが挙げられる。前記熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィンが挙げられる。該ポリオレフィンとしては、高〜低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン等が挙げられ、これらを単独で又は混合して用いることができる。
サイドシート7としては、撥水性不織布が好ましく、具体的には、スパンボンド不織布、スパンボンド−メルトブローン(SM)不織布、スパンボンド−メルトブローン−スパンボンド(SMS)不織布等が用いられる。また、サイドシート7に配される弾性部材
71及び72並びにウエストギャザーをなす弾性部材13としては、この種の物品に用いられる通常の弾性部材を用いることができ、例えば素材としては、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができ、形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状ないし紐状(平ゴム等)のもの、或いはマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を用いることができる。
本発明の吸収性物品において、インジケータ部6の平面視における位置及び範囲(=インジケータ領域61の範囲)は、液との確実な接触と変色の視認性を確保できれば任意に決めることができる。各インジケー部6の形状、大きさ、個数もまた上記の観点を踏まえ任意に採用することができ、該インジケータ部6の配置に合わせて閉じ口部52の配置を設定可能である。また、吸収体3の形状についても特に限定されること無く、表面がブロック形状であったり、スリットが設けられたりしていてもよい。本発明の吸収体物品は、上記実施形態における展開型使い捨ておむつに限らず、パンツ型使い捨ておむつや尿とりパッドであってもよく、また生理用ナプキン、パンティライナーや軽失禁パッドであってもよい。
以下に、本発明について実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明はこれにより限定して解釈されるものではない。なお図11に示される概略断面図のうち、(a)及び(b)は実施例のおむつの形態を模式的に示し、(c)及び(d)は比較例のおむつの形態を模式的に示している。
[実施例1]
図11(a)に模式的に示した断面構成の使い捨ておむつ(試験体1)を製造した。試験体1では、閉じ口部と袋状部とは接合されていないが、閉じ口部とインジケータ部とは接合されていた。
使い捨ておむつ試験体における表面シート1には、2層構成の凹凸表面シート構成のものを用い、該表面シートの上層及び下層として、それぞれ、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレンの芯鞘構造の繊維を使用した、坪量18g/mの液透過性のエアースルー不織布を用い、該上層については、該エアースルー不織布にエンボス加工によって凹凸を付与したものを用いた。凹凸付与後の上層の坪量は23.5g/mであったものを用いた。
裏面シート2としては、坪量20g/mの液不透過性且つと透湿性のポリエチレン製樹脂フィルム(炭酸カルシウム配合)に坪量15g/mのポリプロピレン製樹脂を用いたスパンボンド/メルトブローン/スパンボンド(SMS)の構成の不織布をホットメルトで貼り合せたものを用いた。
吸収体3としては、繊維集合体に粒子状の吸水ポリマーを保持させたものとして、フラッフパルプ200g/mと吸水性ポリマー290g/mとの均一混合物からなる総坪量490g/mの吸収性コアを用いた。
[実施例2]
閉じ口部とインジケータ部とが非接着とされた以外は、実施例1の試験体と同様にして使い捨ておむつの試験体2を得た(図11(b)参照)。
[比較例1]
閉じ口部とインジケータ部とが一部で重ならない配置とした以外は、実施例1の試験体1と同様にして使い捨ておむつの試験体3を得た(図11(c)参照)。
[比較例2]
閉じ口部と袋状部とが当接面の全面で接合された以外は、実施例1の試験体1と同様にして使い捨ておむつの試験体4を得た(図11(d)参照)。
[評価]
上記で製作した各使い捨ておむつ試験体について、使用前、使用後のインジケータの変化の状態と変化までの時間とを評価した。なお、また表1における「使用前」とはおむつの装着前の状態を意味し、「使用後」とはおむつ使用後の排尿の後の状態を意味する。
具体的な試験条件及び試験方法は下記の内容で行った。
前記おむつサンプルを試作後、ミシン目のある包装袋に入れて、温度40℃で湿度が80%の恒温恒湿室に2ヶ月保存した。保存後、室温に戻した上で測定を行った。
1.使用前のインジケータの変化
インジケータの色変化は目視により変化の度合いを判断した。
2.使用後のインジケータの変化
おむつに水を300mL注入後、インジケータの色変化の度合いを確認し、またそのときの時間も評価した。
上記の試験の結果を表1に示す。なお表1における”○”、”△”、”×”の評価内容は以下のとおである。
1.使用前のインジケータの変化
○: 変化が見られない。
△: 一部変化している部分がある。
×: 色が変わってしまっている。
2.使用後のインジケータの変化
○: 水をかけることにより、変色する。
△: 一部変化していない部分がある。
×: 変化していない部分が大半をしめる。
3.インジケータの変化までの時間
○: 1分以内に変化する。
△: 1分以内に一部変化する。
×: 変化するまでに1分以上かかる。
[表1]
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
実施例1 実施例2 比較例1 比較例2
試験体 1 2 3 4
参照図面 4(a) 4(b) 4(c) 4(d)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
使用前のインジケータの変化 ○ ○ × ○
使用後のインジケータの変化 ○ ○ ○ △〜×
使用後のインジケータの変化 ○ ○ ○ △〜×
までの時間
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
表1に示す結果から明らかなように、実施例1及び2の使い捨ておむつは、使用前のインジケータ部の変化はなかった。つまり、インジケータ部と吸水性ポリマー自体あるいは含有する微量の水分との接触への抵抗が高いことが分かった。さらに使用後においては良好なインジケータ部の変化を示すことが分かった。これに対して比較例1の使い捨ておむつでは、使用前にインジケータ部と吸水性ポリマー自体あるいは含有する微量の水分との接触が生じていたことが分かる。また比較例2の使い捨ておむつでは、使用前の変化は生じなかったが、排泄によるインジケータ部の変化を読み取りにくく、取替える最適な時期が判別し難い結果となった。以上のとおり、本発明の構造によれば、閉じ口部を有する吸収体においては、使用前のポリマーやその微量の水分との接触の機会を好適に抑制でき、かつ使用時の排泄尿による最適なインジケータ部の変化をなす本来の機能を十分に発揮することができることが分かった。
1 表面シート
2 裏面シート
3 吸収体
4 吸収性コア
41 繊維素材
42 吸水性ポリマー
5 被覆シート
51 袋状部
52 閉じ口部
53 閉じ口外方先端縁
54 閉じ口付け根部
55 インジケータ当接部
56 空気層
6,6a,6b,6c インジケータ部
61 インジケータ領域
7 サイドシート
8 外装シート
10 使い捨ておむつ

Claims (10)

  1. 肌当接面側に配置された表面シート、非肌当接面側に配置された裏面シート、及び両シート間に介在配置された吸収体を備えた吸収性物品であって、
    前記裏面シートと前記吸収体との間には、液との接触により視覚的に変化するインジケータ部が配設されており、前記吸収体は、繊維素材及び吸水性ポリマーを有する吸収性コアと該吸収性コアの外面を覆う被覆シートとを備えており、
    前記吸収体の幅方向断面視、前記被覆シートは、前記吸収性コアの肌当接面側から非肌当接面側を覆う袋状部と該袋状部に連設されその外方に位置する閉じ口部とを有し、前記閉じ口部は、前記吸収性コアの非肌当接面側にある前記被覆シートの両端部が合掌折りで接合され、かつ折り畳まれてなり、
    前記閉じ口部は、前記インジケータ部の配設された領域を全て覆うように配置され、前記閉じ口部と前記袋状部との間は、全面接合とはされておらず、少なくとも一部に空隙を有する吸収性物品。
  2. 前記閉じ口部は、前記袋状部に連設された付け根部分以外は、前記袋状部と接合されていない請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記閉じ口部は、前記インジケータ部と接合されていない請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 前記閉じ口部は、該閉じ口部の外方端縁部分及び前記付け根部分において前記裏面シートと接合されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記閉じ口部の付け根部分近傍の前記袋状部が前記吸収性コアと接合されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収性コアは、吸水性ポリマーを含まないフィルター層とその肌当接面側に配される繊維素材及び吸水性ポリマーの混合層とを有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記インジケータ部は、呈色指示薬と粘着性物質との混合物を含有するホットメルト組成物からなり、前記インジケータ部は、塗設された前記ホットメルト組成物が前記被覆シートに浸透しないよう固化されてなるものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記吸収性コアは前記物品の股下部に対応する領域にスリット部を有し、前記スリット部が前記インジケータ部と厚み方向に重なる配置とされている請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の吸収性物品の製造方法であって、
    連続搬出される被覆シート原反上に前記吸収性コアを載置し、前記被覆シート原反の幅方向両端部を持ち上げ前記吸収性コア上で合掌折りし、前記両端部の対向面それぞれにホットメルト接着剤を塗布し接合して袋状部を形成し、前記接合された両端部を前記袋状部に沿うように折り畳んで閉じ口部を形成して前記吸収体を得、該吸収体を上下反転させる吸収体形成工程と、
    連続搬送される裏面シート原反に呈色指示薬と粘着成分との混合物を含有するホットメルト組成物を塗布し、さらに冷却して固化させるインジケータ部形成工程と、
    前記インジケータ部が形成された裏面シート原反上に前記インジケータ部の幅方向外方において間欠的にホットメルト接着剤を塗布し、該裏面シートのホットメルト接着剤によって前記閉じ口部の前記閉じ口付け根部及び前記閉じ口外方端縁が裏面シートと接合されるようにして前記吸収体を載置し固定する積層工程とを有する吸収性物品の製造方法。
  10. 前記吸収体形成工程において、被覆シートの両端部を合掌折りして接合後、前記吸収体の上下反転前に、塗布された前記ホットメルト接着剤を冷却して固化させる請求項9記載の吸収性物品の製造方法。
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