JP2014193232A - 使い捨て紙おむつ - Google Patents

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Abstract

【課題】装着感を悪化させたりコストを大幅に増加させることなく、吸収体の吸湿によるインジケータの変色を防止する。
【解決手段】不透液性バックシート2とコアラップシート5との間に、水分又は体液との接触により呈色反応を示すインジケータ12が配置されるとともに、少なくとも前記インジケータ12と重なる前記コアラップシート5自体によって、吸収体4からインジケータ12に水分の浸透を遅延化させる遅延化手段13を施す。前記遅延化手段13は、コアラップシート5をおむつ幅方向に折り返すか、コアラップシート5を溶融加工してフィルム化又は半フィルム化することによって構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、排尿や排便などの特に液体状の排泄があったことを変色によって外部から視認可能にする、いわゆるお知らせ機能を有するインジケータを備えた使い捨て紙おむつに関する。
従来より、排尿や排便などの特に液体状の排泄があったときに、この排泄物などと接触して変色することにより、排泄があったことを外部から視認可能にする種々のインジケータを備えた使い捨て紙おむつが知られている。
このインジケータが備えられることによって、排泄の有無を確認するために、わざわざおむつを取り外す手間が省けるようになる。前記インジケータは、例えば主に排泄物のpHを検知して呈色反応する着色剤が含有されたホットメルト接着剤を塗布するなど、いくつかの手段によって使い捨て紙おむつに定着されている。しかしながら、前記着色剤は、高温、高湿の悪条件に晒されたり、長時間空気と接触する状態で保存されると、未使用にも拘わらず変色してしまい、インジケータとしての機能が損なわれる問題があった。
インジケータが空気中の湿分と接触する経路は、おむつの外側から透湿性の防漏シートを通り抜けて湿分が直接伝わる経路(下記特許文献1など)と、吸収体が吸湿した後、この吸収された湿分が伝わる経路(下記特許文献2〜4など)とがある。特に、吸収体に分散配置された高吸水性樹脂(ポリマー)が吸湿し、このポリマーに吸収された湿分によってライン状のインジケータが変色すると、使用前にも拘わらずインジケータに斑点状の変色模様が発生し、外観が非常に悪くなるとともに、カビなどの細菌が増殖したかのような誤解を与え、苦情の原因にもなりかねない。
吸収体側からの湿分伝達を防止する技術として、下記特許文献2では、吸液構造体として、吸液性の芯材と、前記芯材の身体側および非身体側を覆うとともに、前記芯材の横方向外側で連続される透液性の被覆シートとを有し、前記芯材と非身体側と前記被覆シートとの間には、インジケータと対応する位置に疎水性の底面体が配置されることによって、インジケータが底面体を介して芯材に対向しているため、着用物品の使用前において、芯材に吸収された水蒸気によってインジケータが変色されるのが、底面体によって防止できるようにした使い捨て着用物品が開示されている。
また下記特許文献3では、吸収体の裏面を被覆するように配設されたバックシートを含む複数の構成部材を備え、複数の構成部材の一部には、股下部に対応する部分の一部に、尿と接することによって変色するインジケータが塗工されており、複数の構成部材には、インジケータの一部と重なるように接着剤が塗工されている使い捨ておむつが開示されている。
更に下記特許文献4では、防漏シートの内面側にインジケータが塗布されるとともに、インジケータと吸収体を囲繞するコアラップシートとの間であって、インジケータに対応する部分に、インジケータとコアラップシートとが接触しないように、透液性であり且つ撥水性を有する構造用ホットメルト接着剤からなる被覆層が設けられている使い捨て紙おむつが開示されている。
特開2008−99852号公報 特開2012−29965号公報 特開2010−194124号公報 特開2007−175390号公報
しかしながら、上記特許文献2〜4に記載の吸収体側からの湿分伝達を防止する技術では、吸収体を囲繞するコアラップシートと、防漏シートの内面側に設けられるインジケータとが直接的に接触するのを防止するため、コアラップシートとインジケータとの間に接着剤を塗工したり、シート材を介在させたりしているが、このような手段ではコアラップシートとインジケータとの間にコアラップシートとは別の別部材を設ける必要があるため、おむつの股間部が厚くなり、ごわついて装着感が悪化するとともに、既存の部材とは別の部材を要するため部材点数が増加し資材コストが嵩む欠点があった。
また、おむつの製造に当たって、従来のおむつ製造ラインから、湿分伝達防止手段を備えたおむつの製造ラインに変更する場合、上記特許文献記載の技術では大規模な設備変更を要すると考えられるため、設備コストの大幅な増加が見込まれる。
そこで本発明の主たる課題は、装着感を悪化させたりコストを大幅に増加させることなく、吸収体の吸湿によるインジケータの変色を防ぐことができる使い捨て紙おむつを提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性トップシートと不透液性バックシートとの間にコアラップシートで囲繞された吸収体が介在された使い捨て紙おむつにおいて、
前記不透液性バックシートとコアラップシートとの間に、水分又は体液との接触により呈色反応を示すインジケータが配置されるとともに、前記コアラップシートは、少なくとも前記インジケータと重なる部分に、該コアラップシート自体によって、前記吸収体から前記インジケータに水分の浸透を遅延化させる遅延化手段が施されていることを特徴とする使い捨て紙おむつが提供される。
上記請求項1記載の発明では、前記コアラップシートの少なくとも前記インジケータと重なる部分に、該コアラップシート自体によって、前記吸収体から前記インジケータに水分の浸透を遅延化させる遅延化手段が施されているため、コアラップシートとは別に遅延化手段のための部材をあらたに設ける必要がなく、あらたな部材によっておむつ股間部が厚くなって装着感を悪化させたり、コアラップシートとは別の部材を用いて資材コストを増加させたり、大規模な設備変更によって設備コストを大幅に増加させたりすることなく、前記遅延化手段によって吸収体の吸湿によるインジケータの変色を防ぐことができる。
請求項2に係る本発明として、前記遅延化手段は、前記コアラップシートを使い捨て紙おむつの幅方向に折り返して多層構造とすることによって構成されている請求項1記載の使い捨て紙おむつが提供される。
上記請求項2記載の発明は、前記遅延化手段の第1形態例であり、コアラップシートを使い捨て紙おむつの幅方向に折り返して多層構造とすることによって構成したものである。吸収体を囲繞するコアラップシートを折り返して多層構造とすることにより、吸収体に吸収された湿分がインジケータまで到達するのが遅延化し、吸収体の吸湿によるインジケータの変色を防ぐことができる。
請求項3に係る本発明として、前記遅延化手段は、前記コアラップシートを溶融加工してフィルム化又は半フィルム化することによって構成されている請求項1記載の使い捨て紙おむつが提供される。
上記請求項3記載の発明は、前記遅延化手段の第2形態例であり、コアラップシートを溶融加工してフィルム化又は半フィルム化したものである。前記コアラップシートをフィルム化又は半フィルム化することによって、この部分の湿分の透過が低下するため、吸収体に吸収された湿分がインジケータまで到達するのが遅延化し、吸収体の吸湿によるインジケータの変色を防ぐことができる。なお、この場合、前記コアラップシートは親水性の不織布によって構成するのが好ましい。
請求項4に係る本発明として、前記コアラップシートは、少なくとも前記インジケータと重なる部分が撥水性を有し、それ以外の部分が親水性を有している請求項1〜3いずれかに記載の使い捨て紙おむつが提供される。
上記請求項4記載の発明では、コアラップシートのうち、少なくとも前記インジケータと重なる部分では撥水性を有することによって、インジケータに湿分を伝達させないようにするとともに、それ以外の部分では親水性を有することによって、吸水性や水分浸透性の低下及びムレの発生を防止している。
以上詳説のとおり本発明によれば、装着感を悪化させたりコストを大幅に増加させることなく、吸収体の吸湿によるインジケータの変色を防ぐことができるようになる。
第1形態例に係る使い捨て紙おむつ1の一部破断展開図である。 そのII−II線矢視図である。 第2形態例に係る使い捨て紙おむつ1を示す図1のII−II線矢視図である。 装着状態を示す斜視図である。
〔第1形態例〕
図1において、使い捨て紙おむつ1(以下、単に紙おむつ又はおむつともいう。)は、綿状パルプ等からなり、たとえば長方形状(または砂時計形状等)のある程度の剛性を有するとともに、クレープ紙、親水性不織布等のコアラップシート5によって囲繞された吸収体4と、該吸収体4の表面側(肌側)を覆うように配設された有孔または無孔の不織布や孔開きプラスチックシート等からなる透液性トップシート3と、吸収体4の裏面側(非肌側)に設けられたおむつ外形を画成する不透液性バックシート2と、紙おむつの両側部に表面側に起立する立体ギャザーBSを形成するとともに、おむつ両側部では前記不透液性バックシート2と共にサイドフラップ部SFを構成するためのサイド不織布7、7と、おむつ背側両側部に設けられたファスニングテープ10,10とから主に構成されている。また、紙おむつの腹部ウエスト部および背側ウエスト部では、前記不透液性バックシート2および透液性トップシート3が共に延在し、吸収体4の存在しないエンドフラップ部EFが形成されている。
装着に当たっては、図4に示されるように、紙おむつ1の前身頃および後身頃をそれぞれ着用者の身体に当てがった後、前記ファスニングテープ10,10を腹側に持ち込み、不透液性バックシート2の表面に設けられたフロントターゲットテープ11に接着させ紙おむつ1を装着する。
以下、更に各構成について具体的に詳述すると、
前記吸収体4は、たとえばフラッフ状パルプと吸水性ポリマーとにより構成される。前記吸水性ポリマーは吸収体を構成するパルプ中に、例えば粒状粉として混入されている。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。図示例のように、吸収体4をコアラップシート5で囲繞する場合には、結果的に透液性トップシート3と吸収体4との間にコアラップシート5が介在することになり、吸収性に優れる前記コアラップシート5によって体液を速やかに拡散させるとともに、これら体液の逆戻りを防止するようになる。
前記透液性トップシート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、スパンボンド法はドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法及びエアスルー法は嵩高でソフトである点で優れている。透液性トップシート3に多数の透孔を形成した場合には、体液が速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。
前記不透液性バックシート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するとともに、蒸れ防止の点から透湿性を有するシート材が用いられる。この遮水・透湿性シートは、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸ナトリウム等)を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートであり、仮にシート厚が同じであれば無孔シートよりも剛性が低下するため、柔軟性の点で勝るものとなる。前記バックシート2の透湿性は、JIS Z0208に規定される透湿度試験において、3000〜12000g/m・24hの透湿量であるものが好適に使用される。
前記サイド不織布7としては、重要視する機能の点から撥水処理不織布または親水処理不織布を使用することができる。たとえば、体液が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの機能を重視するならば、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いることが望ましい。また、体液等の吸収性を重視するならば、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第2スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を与えた親水処理不織布を用いるようにすることが望ましい。
前記透液性トップシート3は、吸収体4側縁よりも若干外方に突出し、前記不透液性バックシート2と接合されている。前記サイド不織布7は、前記吸収体4の側縁部近傍よりも外側部分が外縁まで延び、前記不透液性バックシート2と接合され、この積層シート部分によってサイドフラップSFを構成している。
このサイドフラップ部SFにおいては、紙おむつ長手方向に複数本、図示の例では2本の弾性伸縮部材8,8が配設され、平面ギャザーが形成されている。この平面ギャザーは、着用した際に紙おむつをきっちりと脚周りにて保持することにより、フィット性を向上させ紙おむつがずれるのを防止する。
他方、前記サイド不織布7の前記固着部よりも内方側の不織布シート部分によって表面側に起立する立体ギャザーBSが形成されている。この立体ギャザーBSは、吸収体4の側縁近傍位置に起立端を有し、その先端が紙おむつ長手方向に沿って二重に折り返され、この折り返し部の内方に1本の弾性伸縮部材9を、または必要により複数本の弾性伸縮部材を配設することにより、その伸縮力を利用して立体ギャザーBSを起立させるようになっている。
前記弾性伸縮部材8,9としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の素材を用いることができる。
前記サイド不織布7を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンボンド法、エアスルー法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法により得られた不織布を用いることができるが、特にサイドフラップ部SFを構成する前記サイド不織布7は、ゴワ付き感を無くすとともに、ムレを防止するために、坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。
前記ファスニングテープ10は、プラスチック、ポリラミ不織布、不織布、紙等のファスニング基材10Aの基部がおむつに接合されている。前記ファスニング基材10Aの突出片部分でかつ表面側(透液性トップシート3側の面)に粘着剤層10bを有する。前記ファスニングテープ10は製品状態では、透液性トップシート3側に折り畳まれ、リリーステープ(図示せず)に剥離可能に接着された状態となっている。
本使い捨て紙おむつ1においては、尿や便などの排泄物、特に液体状の排泄物があったことを変色によって外部から認識可能にするインジケータ12が設けられている。
前記インジケータ12は、酸性化合物および少なくとも中性及びアルカリ性領域で色が変化する呈色指示薬を含むものであり、これに粘着性を有する親水性ポリマーや紫外線吸収剤、酸化防止剤などを含むことができる。前記粘着性を有する親水性ポリマーとしては、ホットメルト接着性を付与し得るものが望ましい。
前記酸性化合物としては、ロジン酸、重合ロジン、酢酸ビニルホモポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー及びエチレン/アクリル酸コポリマー等の高分子化合物、ステアリン酸およびオレイン酸などの脂肪酸、L−アスコルビン酸、ニコチン酸、L−グルタミン酸、乳酸、コハク酸等を単独で又は組み合わせて使用することができる。これら酸性化合物を含有することにより、酸性化合物を含有しない通常のインジケータよりも変色を防止できる利点を有するようになる。この酸性化合物の含有量は、インジケータ成分の全量に対して、50〜99重量%の割合で、好ましくは50〜70重量%の割合で配合するのが望ましい。
前記少なくとも中性及びアルカリ性領域で色が変化する呈色指示薬としては、ブロモフェノールブルー、メチルオレンジ、アリザリンS、ブロモクレゾールグリーン、メチルレッド、ブロモクレゾールパープル等を好適に使用することができる。この呈色指示薬の含有量は、インジケータ成分の全量に対して0.05〜50重量%、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜1重量%の割合で配合するのが望ましい。呈色指示薬の含有量が少ない場合は変色しても外部から視認しづらく、含有量が多い場合には色が濃すぎて外観が悪くなるとともに、製品コスト増大を招き望ましくない。
前記親水性ポリマーとしては、例えばビニルピロリドンホモポリマー、ポリアミド、ポリビニルアルコール等が挙げられる。これらの親水性ポリマーのうち特に好ましいものとしては、ポリエチレングリコール系化合物、ビニルピロリドンホモポリマー、ポリビニルアルコール等が挙げられる。親水性ポリマーを含有することにより、インジケータ成分にホットメルト接着性が付与され、ライン上での塗工が可能となり生産性が向上するようになる。これらの親水性ポリマーは、ホットメルト接着性の点から、その数平均分子量が500〜30,000であることが好ましく、1,000〜10,000であることが更に好ましい。親水性ポリマーは、インジケータ成分の全量に対して、20〜50重量%、好ましくは25〜40重量%の割合で配合するのが望ましい。
前記紫外線吸収剤は、保管中に紫外線によって退色するのを防止し、酸化防止剤は空気中に酸素によって劣化するのを防止する。紫外線吸収剤の含有量は、インジケータ成分の全量に対して、5〜20重量%、好ましくは5〜10重量%程度配合するのが望ましい。前記酸化防止剤は、0.5〜1重量%の割合で配合するのが望ましい。
前記インジケータ12は、不透液性バックシート2とコアラップシート5との間に配置され、好ましくは前記不透液性バックシート2の内面側(透液性トップシート3側)に配置されている。また、前記インジケータ12は、おむつ幅方向中央部に長手方向に沿って長い1条又はおむつ幅方向に離間した2条以上の帯状又は線状に設けられている。図示例では、前記インジケータ12は、前記吸収体4と重なる領域であって、吸収体4のおむつ長手方向中間部のおむつ幅方向中央部に、おむつ幅方向に離間して2条設けられている。
前記インジケータ12は、1本当たりの幅が1.0〜25.0mm、長さがおむつ全長(背側端から腹側端までのおむつ長手方向の長さ)の20〜50%とするのがよい。また、幅方向に離間した2本以上で設ける場合の全体の幅は3.0〜20.0mmとするのがよい。この寸法で形成することにより、外部からの視認性が良好となる。
次に、前記インジケータ12が使用前に吸収体4側からの湿分伝達によって変色するのを遅延化させる手段について詳細に説明する。おむつを温度50℃、湿度40%の環境下に置いた場合、従来品では1日後に変色し始め、3日後には完全に変色してしまうが、本使い捨て紙おむつ1では、以下に示す遅延化手段を施すことによって、3日後でも変色せずに遅延化できることが確認された。
前記コアラップシート5は、少なくともインジケータ12と重なる部分に、該コアラップシート自体によって、吸収体4からインジケータ12に水分の浸透を遅延化させる遅延化手段13を施してある。
本第1形態例に係る使い捨て紙おむつ1において、前記遅延化手段13は、図2に示されるように、コアラップシート5をおむつ長手方向の全長に亘っておむつ幅方向に折り返した多層構造とすることによって構成されている。具体的には、吸収体4の両側を巻込んで裏面側から表面側まで延在させ表面側の幅方向中央部で端部同士を重ね合わせた、所謂額巻きにしたコアラップシート5を、吸収体4の裏面側において、インジケータ12の幅方向一方端側で幅方向他方端側に折り返すとともに、この折り返し部分を、前記インジケータ12の幅方向他方端側で幅方向一方端側に折り返した3層の積層部分を形成し、この積層部分によって前記遅延化手段13が構成されている。前記積層部分の各層同士は、ホットメルト接着剤を塗布することなどによって全面又は一部を接合してもよいし、単に積層したままの状態であってもよい。
前記遅延化手段13がコアラップシート5自体によって構成してあるため、該コアラップシート5とは別に遅延化手段形成用の他の部材を設ける必要がなく、他の部材によっておむつ股間部が厚くなって装着感を悪化させたり、資材コストが増加したりすることがなくなる。また、前記遅延化手段13がコアラップシート5自体によって構成してあるため、おむつ製造ラインにおいても大規模な設備変更による設備コストの大幅な増加などが生じない。したがって、このようにして形成した遅延化手段13では、コアラップシート5を折り返して多層構造部分によって前記遅延化手段13を構成してあるため、コアラップシート5が1層の場合より吸収体4の湿分がインジケータ12に浸透しにくくなり、インジケータ12の変色を防止することができる。
なお、排尿時には、前記遅延化手段13以外の領域であって、コアラップシート5が1層で設けられる領域から不透液性バックシート2側に水分が素早く浸透するため、インジケータ12が変色してインジケータ機能は十分に維持することが可能である。なお、前記遅延化手段13の多層構造部分においても、排尿時などの吸収体4に大量の水分が吸収された場合には、該遅延化手段13を浸透してインジケータ12が変色できる。
前記コアラップシート5の折り返しは、図2に示されるように、インジケータ12の両側でそれぞれ1回折り返した2回折りが望ましいが、4回折り以上の偶数回折りとしてもよい。例えば、インジケータ12の両側でそれぞれ2回折り返した4回折りとした場合、前記遅延化手段13は、コアラップシート5の5層構造によって形成される。なお、装着感を悪化させないため、4回折り(5層)以内とすることが好ましい。
前記コアラップシート5は、おむつ長手方向の全長に亘っておむつ幅方向に折り返されている。前記遅延化手段13の幅Aは、おむつ幅方向に離間した2列で設けられたインジケータ12、12の両側の幅より幅広に形成され、インジケータ12のおむつ幅方向端部から両側にそれぞれ5〜10mm程度幅広に設けるのが好ましい。
前記コアラップシート5は、少なくともインジケータ12と重なる部分が撥水性を有し、それ以外の部分が親水性を有するようにすることが好ましい。より好ましくは、前記遅延化手段13を構成する部分が撥水性を有し、それ以外の部分が親水性を有するようにする。前記撥水性を有する部分は、インジケータ12のおむつ幅方向端部から両側にそれぞれ5〜10mm程度幅広に設けるのがよい。
これによって、撥水性を有する部分では、インジケータ12に湿分を伝達させないようにできるとともに、それ以外の部分では、表面側から吸収体4への水分の吸水性が低下しないとともに、吸収体4から不透液性バックシート2側への水分の浸透性が低下せず、且つムレの発生が防止できるようになる。
撥水性と親水性の区分けは、コアラップシート5として親水性を有する素材を用いた場合には、撥水性を付与したい領域に撥水剤を塗布する方法とし、コアラップシート5として撥水性を有する素材を用いた場合には、撥水性を付与したい領域以外の領域に親水剤を塗布する方法とする。
〔第2形態例〕
次に、第2形態例に係る使い捨て紙おむつ1について、図3に基づいて説明する。本第2形態例では、上記第1形態例と比較して遅延化手段13の構成が異なっているのでそれについて詳細に説明し、それ以外は上記第1形態例と同様であるので説明を省略する。
本第2形態例に係る使い捨て紙おむつ1においては、前記遅延化手段13は、少なくとも前記インジケータ12と重なる部分の前記コアラップシート5の全部又は一部を、超音波又はヒートシール等で溶融加工してフィルム化又は半フィルム化することによって構成されている。ここで、前記コアラップシート5としては、前記フィルム化又は半フィルム化の部分以外の水分の浸透性を確保するため、親水性不織布を用いることが好ましい。
前記遅延化手段13は、コアラップシート5の所定領域の素材繊維を超音波溶融又は加熱溶融した後、固化させて、高密度化することによって達成され、所定領域を全面に亘って高密度化させたものをフィルム化と定義し、高密度化した部分と繊維状のままの部分とが混在したものを半フィルム化と定義している。コアラップシート5をフィルム化又は半フィルム化することによって、不織布の繊維間に形成される隙間より少ない隙間となり、湿分の浸透が抑えられるようになる。
これによって、前記遅延化手段13を施した部分の湿分の透過が低下するため、吸収体4に吸収された湿分がインジケータ12に伝達されるのが遅延化され、吸収体4の吸湿によるインジケータ12の変色を防ぐことができる。また、排尿時には、フィルム化又は半フィルム化していない部分から水分や湿分が浸透し、吸収体4の吸水性及びインジケータ12への浸透性が確保されるとともに、ムレが防止できる。
本形態では、前記遅延化手段13は、少なくともインジケータ12と重なる部分に設けられていればよく、必ずしもおむつ長手方向の全長に亘って設ける必要はない。例えば、図1に示されるように、インジケータ12のおむつ長手方向長さが、吸収体4のおむつ長手方向長さより短い場合、インジケータ12のおむつ長手方向端部よりそれぞれ、5〜10mm程度長く設けてあればよい。
前記コアラップシート5を溶融加工するパターンは、十分に湿分の浸透が低減できれば、前記遅延化手段13を施す領域の全面としてもよいし、多数のドット状パターンや縞状パターンなどとしてもよい。
1…使い捨て紙おむつ、2…不透液性バックシート、3…透液性トップシート、4…吸収体、5…コアラップシート、7…サイド不織布、8・9…弾性伸縮部材、10…ファスニングテープ、11…フロントターゲットテープ、12…インジケータ、13…遅延化手段

Claims (4)

  1. 透液性トップシートと不透液性バックシートとの間にコアラップシートで囲繞された吸収体が介在された使い捨て紙おむつにおいて、
    前記不透液性バックシートとコアラップシートとの間に、水分又は体液との接触により呈色反応を示すインジケータが配置されるとともに、前記コアラップシートは、少なくとも前記インジケータと重なる部分に、該コアラップシート自体によって、前記吸収体から前記インジケータに水分の浸透を遅延化させる遅延化手段が施されていることを特徴とする使い捨て紙おむつ。
  2. 前記遅延化手段は、前記コアラップシートを使い捨て紙おむつの幅方向に折り返して多層構造とすることによって構成されている請求項1記載の使い捨て紙おむつ。
  3. 前記遅延化手段は、前記コアラップシートを溶融加工してフィルム化又は半フィルム化することによって構成されている請求項1記載の使い捨て紙おむつ。
  4. 前記コアラップシートは、少なくとも前記インジケータと重なる部分が撥水性を有し、それ以外の部分が親水性を有している請求項1〜3いずれかに記載の使い捨て紙おむつ。
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