JP4825105B2 - 使い捨て紙おむつ - Google Patents

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Description

本発明は、尿や便などの排泄物、特に液体状の排泄物があったことを変色によって外部から認識可能にするインジケータ、いわゆるお知らせ機能を有する使い捨て紙おむつに関する。
従来より、排尿や排便などの排泄、特に液体状の排泄があったときに、この排泄物などと接触して変色することにより、排泄があったことを外部から認識可能にする種々のインジケータを備えた使い捨て紙おむつが知られている。
このインジケータが備えられることによって、排泄の有無を確認するために、わざわざ取り外す手間を省くことが可能となった。前記インジケータは、主に排泄物のpHを検知して呈色反応する着色剤が含有され、いくつかの手段によって使い捨て紙おむつなどの吸収性物品に配設されている。例えば下記特許文献1、2では着色剤が含有されたホットメルト接着剤を基材の接合剤として使用することによって、このホットメルト接着剤がインジケータとしての機能を果たすようにしている。
前記インジケータとしては、例えば下記特許文献3〜6に示される、酸性化合物およびpHの変化によって色が変化する呈色指示薬を含むものが好適に使用される。前記酸性化合物は、大気中の水分と接触によって簡単に色が変化するのを防止するために混合されるもので、例えばロジン酸等が用いられる。前記pHの変化によって色が変化する呈色指示薬としては、例えばブロモフェノールブルー、ブロモクレゾールグリーン、エチルレッド等が用いられる。
特開昭64−31884号公報 特開平2−058585号公報 実開昭63−177907号公報 特公平2−5792号公報 特開平11−4852号公報 特開2003−210522号公報
確かに前記特許文献1、2記載の発明によれば、ホットメルト接着剤に着色剤を含有することにより、接着剤とインジケータとの機能を兼用しているため、着色剤の拡散や浸出などが防止できるとともに、インジケータの付設作業工程が大幅に省力化できる効果がある。
また、前記特許文献3〜6記載の発明によれば、インジケータ成分中に、酸性化合物を含有することにより、酸性化合物を含有しない通常のインジケータよりも保管中の変色を防止できる利点を有するものとなる。
しかしながら、前記インジケータは、特に高温、高湿の悪条件に晒されたり、長期間空気と接触する状態で保存されると、未使用にも拘わらず変色してしまい、インジケータとしての機能を損なう問題があった。
また、一般的にインジケータは、体液と接触して変色するため親水性物質や界面活性剤を含んでおり、透湿性のプラスチックシートに付設した場合、体圧が加わるとプラスチックシートの細孔に含侵したインジケータを通じて、軟便や尿がプラスチックシートを染み出し、衣服を汚すとの問題があった。
そこで本発明の主たる課題は、使い捨て紙おむつの使用前にインジケータの変色を防止し、かつ使用中に体液がインジケータを通じて染み出すことを防止した使い捨て紙おむつを提供することにある。
前記課題を解決するために請求項1に係る本発明として、透液性トップシートと不透液性バックシートとの間に吸収体が介在されるとともに、酸性化合物および少なくとも中性及びアルカリ領域で色が変化する呈色指示薬を含むインジケータが設けられた使い捨て紙おむつにおいて、
前記不透液性のバックシートとして透湿性のプラスチックシートが使用され、該不透液性バックシートと吸収体との間に前記インジケータが配置されるとともに、少なくとも前記インジケータと重なり、かつインジケータ領域よりも広い領域で前記不透液性バックシート部分が透湿量1000g/m・24h以下(JIS Z0208)になるように非透湿化処理が施されており、
前記非透湿化処理は、前記不透液性バックシートの内面側に配設された非透湿性フィルムとされるとともに、該非透湿性フィルムは、予め片側面に前記インジケータが塗工され、インジケータ塗工面を吸収体側にして配置されていることを特徴とする使い捨て紙おむつが提供される。
上記請求項1記載の発明では、所謂お知らせ機能を有する使い捨て紙おむつにおいて、不透液性のバックシートとして、透湿性のプラスチックシートを使用することを前提に、不透液性バックシートと吸収体との間に前記インジケータを配置するとともに、少なくとも前記インジケータと重なり、かつインジケータ領域よりも広い領域で前記不透液性バックシート部分が透湿量1000g/m・24h以下になるように非透湿化処理を施したものである。
多数の細孔を形成して透湿性を付与した透湿性フィルム自体は周知であり、本使い捨て紙おむつのバックシートとして多用されているものであるが、所謂お知らせ機能を有する使い捨て紙おむつの場合は、保管中にインジケータ成分が空気中の水分と反応して変色すること、及び使用中にインジケータを通じて透湿性フィルムから体液が染み出すことを嫌い、バックシートとして非透湿性フィルムを使用する傾向にあったが、この場合は、おむつ内での蒸れが大きく、装着感が著しく損なわれるものとなっていた。そこで本願発明では、不透液性のバックシートとして、透湿性のプラスチックシートを使用することとし、インジケータが保管中に空気中水分と接触し変色するのを防止するために、少なくとも前記インジケータと重なり、かつインジケータ領域よりも広い領域で前記不透液性バックシート部分の透湿量が1000g/m・24h以下になるように非透湿化処理を施すようにしたものである。
前記非透湿化処理は、前記不透液性バックシートの内面側に配設された非透湿性フィルムとされるとともに、該非透湿性フィルムは、予め片側面に前記インジケータが塗工され、インジケータ塗工面を吸収体側にして配置されている。
従って、着用時における蒸れを防止し、カブレなどの皮膚障害を無くすことが可能であるとともに、前記インジケータは前記非透湿化処理によって外部の空気が接触し難い構造となることで、紙おむつが特に高温、高湿の悪条件に晒されたり、長期間空気と接触する状態で保存された場合であっても、インジケータが使用前に変色するのを防止することができるようになる。また、前記非透湿化処理により、インジケータが透湿性のプラスチックシートに含浸し、軟便や尿等の体液の通り道となり、染み出しが発生することを防止出来る。
請求項に係る本発明として、前記非透湿化処理に係る非透湿性フィルムがアルカリ成分を含有しない請求項1記載の使い捨て紙おむつが提供される。
上記請求項記載の発明は、前記非透湿化処理に係る非透湿性フィルムがアルカリ成分を含有しない条件とするものである。炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ成分が含有されていると、保管中に空気がおむつ内部に侵入する際、又はおむつ内空気の水分と接触することによりアルカリ成分が溶出し、インジケータとの接触によりpHが上がってしまい、変色を助長することになるため望ましくない。なお、少量であれば、透湿量1000g/m・24h以下(JIS Z0208)になることを条件に、透湿性を調整するために使用することも可能である。
以上詳説のとおり本発明によれば、使い捨て紙おむつの使用前に高温、高湿環境下に晒されたり、長期間空気と接触する状態で保存されたとしても、使用時までインジケータの変色を抑えることが可能となる。また、インジケータが透湿性のプラスチックシートに含浸し、軟便や尿等の体液の通り道となり、染み出しが発生することを防止出来る。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳述する。
図1は本発明に係る使い捨て紙おむつの一部破断展開図、図2は横断面図である。
〔使い捨ておむつ構造〕
図1において、使い捨ておむつ1は、綿状パルプ等からなり、たとえば長方形状(または砂時計形状等)のある程度の剛性を有するとともに、好ましくはクレープ紙、親水性不織布等のコアラップシート5によって囲繞された吸収体4と、該吸収体4の表面側(使用面側)を覆うように配設された有孔または無孔の不織布や孔開きプラスチックシート等からなる透液性トップシート3と、吸収体4の外面側(非肌当接面側)に設けられたおむつ外形を画成する不透液性バックシート2と、紙おむつの両側部に表面側に起立する立体ギャザーBSを形成するとともに、おむつ両側部では前記不透液性バックシート2と共にサイドフラップ部SFを構成するためのサイド不織布7、7と、おむつ背側両側部に設けられたファスニングテープ10,10とから主に構成されている。また、紙おむつの腹部ウエスト部および背側ウエスト部では、前記不透液性バックシート2および透液性トップシート3が共に延在し、吸収体4の存在しないエンドフラップ部EFが形成されている。
装着に当たっては、図5に示されるように、紙おむつ1の前身頃および後身頃をそれぞれ着用者の身体に当てがった後、前記ファスニングテープ10,10を腹側に持ち込み、不透液性バックシート2の表面に設けられたフロントターゲットテープ11に接着させ紙おむつ1を装着する。
以下、更に各構成について具体的に詳述すると、
前記吸収体4は、たとえばフラッフ状パルプと吸水性ポリマーとにより構成される。前記吸水性ポリマーは吸収体を構成するパルプ中に、例えば粒状粉として混入されている。前記パルプとしては、木材から得られる化学パルプ、溶解パルプ等のセルロース繊維や、レーヨン、アセテート等の人工セルロース繊維からなるものが挙げられ、広葉樹パルプよりは繊維長の長い針葉樹パルプの方が機能および価格の面で好適に使用される。図示例のように、吸収体4をコアラップシート5で囲繞する場合には、結果的に透液性トップシート3と吸収体4との間にコアラップシート5が介在することになり、吸収性に優れる前記コアラップシート5によって体液を速やかに拡散させるとともに、これら体液の逆戻りを防止するようになる。また、
前記透液性トップシート3は、有孔または無孔の不織布や多孔性プラスチックシートなどが好適に用いられる。不織布を構成する素材繊維としては、たとえばポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、エアスルー法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工法によって得られた不織布を用いることができる。これらの加工法の内、スパンレース法は柔軟性、スパンボンド法はドレープ性に富む点で優れ、サーマルボンド法及びエアスルー法は嵩高でソフトである点で優れている。透液性トップシート3に多数の透孔を形成した場合には、体液が速やかに吸収されるようになり、ドライタッチ性に優れたものとなる。
前記不透液性バックシート2は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂シートなどの少なくとも遮水性を有するとともに、蒸れ防止の点から透湿性を有するシート材が用いられる。この遮水・透湿性シートは、たとえばポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン樹脂中に無機充填材(炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸ナトリウム等)を溶融混練してシートを形成した後、一軸または二軸方向に延伸することにより得られる微多孔性シートであり、仮にシート厚が同じであれば無孔シートよりも剛性が低下するため、柔軟性の点で勝るものとなる。前記バックシート2の透湿性は、JIS Z0208に規定される透湿度試験において、3000〜12000g/m・24hの透湿量であるものが好適に使用される。
前記サイド不織布7としては、重要視する機能の点から撥水処理不織布または親水処理不織布を使用することができる。たとえば、体液が浸透するのを防止する、あるいは肌触り感を高めるなどの機能を重視するならば、シリコン系、パラフィン系、アルキルクロミッククロリド系撥水剤などをコーティングした撥水処理不織布を用いることが望ましい。また、体液等の吸収性を重視するならば、合成繊維の製造過程で親水基を持つ化合物、例えばポリエチレングリコールの酸化生成物などを共存させて重合させる方法や、塩化第2スズのような金属塩で処理し、表面を部分溶解し多孔性とし金属の水酸化物を沈着させる方法等により合成繊維を膨潤または多孔性とし、毛細管現象を応用して親水性を与えた親水処理不織布を用いるようにすることが望ましい。
前記透液性トップシート3は、吸収体4側縁よりも若干外方に突出し、前記不透液性バックシート2と接合されている。前記サイド不織布7は、前記吸収体4の側縁部近傍よりも外側部分が外縁まで延び、前記不透液性バックシート2と接合され、この積層シート部分によってサイドフラップSFを構成している。
このサイドフラップ部SFにおいては、紙おむつ長手方向に複数本、図示の例では2本の弾性伸縮部材8,8が配設され、平面ギャザーが形成されている。この平面ギャザーは、着用した際に紙おむつをきっちりと脚周りにて保持することにより、フィット性を向上させ紙おむつがずれるのを防止する。
他方、前記サイド不織布7の前記固着部よりも内方側の不織布シート部分によって表面側に起立する立体ギャザーBSが形成されている。この立体ギャザーBSは、吸収体4の側縁近傍位置に起立端を有し、その先端が紙おむつ長手方向に沿って二重に折り返され、この折り返し部の内方に1本の弾性伸縮部材9を、または必要により複数本の弾性伸縮部材を配設することにより、その伸縮力を利用して立体ギャザーBSを起立させるようになっている。
前記弾性伸縮部材8,9としては、通常使用されるスチレン系ゴム、オレフィン系ゴム、ウレタン系ゴム、エステル系ゴム、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリスチレン、スチレンブタジエン、シリコン、ポリエステル等の素材を用いることができる。
前記サイド不織布7を構成する素材繊維としては、ポリエチレンまたはポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維の他、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維とすることができ、スパンボンド法、エアスルー法、メルトブローン法、ニードルパンチ法等の適宜の加工方法に得られた不織布を用いることができるが、特にサイドフラップ部SFを構成する前記サイド不織布7は、ゴワ付き感を無くすとともに、ムレを防止するために、坪量を抑えて通気性に優れた不織布を用いるのがよい。
前記ファスニングテープ10は、プラスチック、ポリラミ不織布、不織布、紙等のファスニング基材10Aの基部がおむつに接合されている。前記ファスニング基材10Aの突出片部分でかつ表面側(透液性トップシート3側の面)に粘着剤層10bを有する。前記ファスニングテープ10は製品状態では、透液性トップシート3側に折り畳まれ、リリーステープ(図示せず)に剥離可能に接着された状態となっている。
〔インジケータ12構造〕
本使い捨て紙おむつ1においては、尿や便などの排泄物、特に液体状の排泄物があったことを変色によって外部から認識可能にするインジケータ12が設けられている。
前記インジケータ12は、酸性化合物および少なくとも中性及びアルカリ性領域で色が変化する呈色指示薬を含むものであり、これに粘着性を有する親水性ポリマーや紫外線吸収剤、酸化防止剤などを含むことができる。前記粘着性を有する親水性ポリマーとしては、ホットメルト接着性を付与し得るものが望ましい。
前記酸性化合物としては、ロジン酸、重合ロジン、酢酸ビニルホモポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー及びエチレン/アクリル酸コポリマー等の高分子化合物、ステアリン酸およびオレイン酸などの脂肪酸、L−アスコルビン酸、ニコチン酸、L−グルタミン酸、乳酸、コハク酸等を単独で又は組み合わせて使用することができる。これら酸性化合物を含有することにより、酸性化合物を含有しない通常のインジケータよりも変色を防止できる利点を有するようになる。この酸性化合物の含有量は、インジケータ成分の全量に対して、50〜99重量%の割合で、好ましくは50〜70重量%の割合で配合するのが望ましい。
前記少なくとも中性及びアルカリ性領域で色が変化する呈色指示薬としては、ブロモフェノールブルー、メチルオレンジ、アリザリンS、ブロモクレゾールグリーン、メチルレッド、ブロモクレゾールパープル等を好適に使用することができる。この呈色指示薬の含有量は、インジケータ成分の全量に対して0.05〜50重量%、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜1重量%の割合で配合するのが望ましい。呈色指示薬の含有量が少ない場合は変色しても外部から視認しづらく、含有量が多い場合には色が濃すぎて外観が悪くなるとともに、製品コスト増大を招き望ましくない。
前記親水性ポリマーとしては、例えばビニルピロリドンホモポリマー、ポリアミド、ポリビニルアルコール等が挙げられる。これらの親水性ポリマーのうち特に好ましいものとしては、ポリエチレングリコール系化合物、ビニルピロリドンホモポリマー、ポリビニルアルコール等が挙げられる。親水性ポリマーを含有することにより、インジケータ成分にホットメルト接着性が付与され、ライン上での塗工が可能となり生産性が向上するようになる。これらの親水性ポリマーは、ホットメルト接着性の点から、その数平均分子量が500〜30,000であることが好ましく、1,000〜10,000であることが更に好ましい。親水性ポリマーは、インジケータ成分の全量に対して、20〜50重量%、好ましくは25〜40重量%の割合で配合するのが望ましい。
前記紫外線吸収剤は、保管中に紫外線によって退色するのを防止し、酸化防止剤は空気中に酸素によって劣化するのを防止する。紫外線吸収剤の含有量は、インジケータ成分の全量に対して、5〜20重量%、好ましくは5〜10重量程度配合するのが望ましい。前記酸化防止剤は、0.5〜1重量%の割合で配合するのが望ましい。
前記インジケータ12は、透湿性を有する前記不透液性バックシート2と吸収体4との間に配置されるとともに、少なくとも前記インジケータ12と重なり、かつインジケータ領域よりも広い領域で前記不透液性バックシート2部分が透湿量1000g/m・24h以下(JIS Z0208)になるように非透湿化処理13が施されている。
前記非透湿化処理13の例としては、例えば下記の第1例〜第3例を挙げることができる。
第1例は、図2に示されるように、不透液性バックシート2の内面側であって、インジケータ12の配置領域を含むとともに、それよりも広い領域に非透湿性フィルム14を配置し、この非透湿性フィルム14と吸収体4との間に前記インジケータ12が設けられている構造とするものである。
前記非透湿性フィルム14としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン系フィルム、ポリエステル系フィルム、ポリアミド系フィルム等のプラスチックフィルムを使用することができ、実質的に透湿性を有しないように、JIS Z0208に準拠した透湿性試験の透湿量が1000g/m・24h以下、好ましくは500g/m・24h以下、より好ましくは300g/m・24h以下のものが使用される。また、紫外線吸収剤、酸化防止剤をフィルム内に練り込んだものやインジケータを付設する面に印刷したものが好適に使用でき、インジケータの耐候性を向上させる。
前記インジケータ12は、吸収体4を囲繞するコアラップシート5に塗工することでもよいが、前記非透湿性フィルム14の片側面に塗工しておき、この非透湿性フィルム14のインジケータ配設面を吸収体4側にして配置するのが望ましい。また、前記不透液性バックシート2を透湿化するために溶融混練される炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ成分は、保管中に空気がおむつ内部に侵入する際、又はおむつ内空気の水分と接触することによりアルカリ成分が溶出し、これがインジケータ12と接触することによりpHが上がってしまうことがあるため、前記非透湿性フィルム14の寸法は、インジケータ12の端縁から少なくとも5mm以上、好ましくは20mm以上の寸法の広さでインジケータ12をカバーするのが望ましい。従って、前記非透湿性フィルム14は、変色防止の観点から炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ成分を含まず、空気又は水分にアルカリ成分を溶出させないようにしたものが望ましい。
また、前記非透湿性フィルム14としては、目付けが5〜60g/mのフィルムを用い、かつ撥水性を有することが望ましい。目付けが5g/m未満の場合は、操業性が低下し、60g/mを越える場合は製品がゴワ付くようになる。
更に、前記インジケータ12領域を含む非透湿化処理13の不透液性バックシート2に対する面積比率は、5〜70%とするのが望ましい。面積比率が5%未満では、インジケータを十分な幅をもってカバーできないために、変色・染み出しの原因となり、面積比率が70%を越える場合は、非透湿化処理13によって使用中にムレが発生したり、ゴワ付き感が出るため使用中の快適性が低下することになる。
図3に示される非透湿化処理13の第2例は、非透湿化処理13が前記不透液性バックシート2の内面側に塗工された非透湿膜15とされ、この非透湿膜15と吸収体4との間に前記インジケータ12が設けられている構造とするものである。
前記非透湿膜15は、例えばインキ塗工や樹脂塗工によって形成することができる。前記インキ塗工は、グラビア印刷、フレキソ印刷などの塗工方法とすることができ、インク種別として、樹脂タイプ、油性タイプ、水性タイプ、亜麻仁油タイプ、アルコールタイプ、グリコールタイプ、ワックスタイプ等種々のものが存在するが、その種別や組成については特に限定しない。目付けは2〜60g/mの範囲で塗工するのが望ましい。目付けが2g/m未満の場合は十分な非透湿性を得ることができない。また、目付けが60g/mを越える場合はバックシート2が硬くなりゴワ付き感が出るようになる。塗工後の表面pHは中性、アルカリ性でも良いが、好ましくは酸性とし、耐湿安定性を高めるのが望ましい。
前記樹脂塗工は、スロットコート、転写、グラビアコート等任意の塗工方法により形成することができる。塗工液は、特に指定は無いが、SBS(スチレン・ブタジエン・スチレンブロックコポリマー)、SIS(スチレン・イソプレン・スチレンブロックコポリマー)などの熱可塑性エラストマーやポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニル、酢酸ビニル、塩化ビニリデン等の水溶系又は溶剤系の樹脂を好適に用いることができる。前記インキ塗工又は樹脂塗工した不透液性バックシート2部分は、JIS Z0208に準拠した透湿性試験の透湿量が1000g/m・24h以下、好ましくは500g/m・24h以下、より好ましくは300g/m・24h以下であることが望ましい。これらの樹脂には、透湿量が1000g/m・24h以下(JIS Z0208)になる条件の下で、透湿性を調整するため、炭酸カルシウム、アルミナ、酸化チタン等の無機微粒子を混入させることも可能である。目付けは2〜60g/mの範囲で塗工するのが望ましい。目付けが2g/m未満の場合は十分な非透湿性を得ることができない。また、目付けが60g/mを越える場合はバックシート2が硬くなりゴワ付き感が出るようになる。塗工後の表面pHは中性、アルカリ性でも良いが、好ましくは酸性とし耐湿安定性を高めるのが望ましい。
図4に示される非透湿化処理13の第3例は、非透湿化処理13が前記不透液性バックシート2の外面側に塗工された非透湿膜15とするものである。非透湿膜15がバックシート2の外面側に塗工された場合でも、前記非透湿膜15は空気中水分がバックシート2を通過しインジケータ12と接触するのを抑制できるため、使用前にインジケータ12が変色するのを防止することができる。また、前記非透湿化処理により、インジケータが透湿性のプラスチックシートに含浸し、軟便や尿等の体液の通り道となり、染み出すことを防止出来る。なお、前記非透湿膜15については、上記第2例と同様のものが用いられるため説明は省略する。
〔他の形態例〕
(1)上記形態例では、テープ式使い捨て紙おむつを例に採り本発明を説明したが、パンツ式使い捨ておむつに対しても同様に適用することができる。また、上記形態例では、本発明は透液性のトップシートと不透液性のバックシートとの間に吸収体が介在された紙おむつの例を示したが、透液性のトップシートと不透液性のバックシートとの間に吸収体が介在された吸収性本体と、この吸収性本体の外面に設けられた不織布からなる外装シートとを最終工程で組み立てるパンツタイプの紙おむつ構造に対しても同様に適用が可能である。
本発明に係る使い捨て紙おむつ1の展開図である。 そのおむつ横断面図(II−II線矢視図)である。 非透湿化処理13の他例を示すおむつ横断面図である。 非透湿化処理13の他例を示すおむつ横断面図である。 着用状態を示す斜視図である。
1…使い捨ておむつ、2…不透液性バックシート、3…透液性トップシート、4…吸収体、5…コアラップシート、7…サイド不織布、8・9…弾性伸縮部材、10…ファスニングテープ、12…インジケータ、13…非透湿化処理、14…非透湿性フィルム、15…非透湿膜

Claims (2)

  1. 透液性トップシートと不透液性バックシートとの間に吸収体が介在されるとともに、酸性化合物および少なくとも中性及びアルカリ領域で色が変化する呈色指示薬を含むインジケータが設けられた使い捨て紙おむつにおいて、
    前記不透液性のバックシートとして透湿性のプラスチックシートが使用され、該不透液性バックシートと吸収体との間に前記インジケータが配置されるとともに、少なくとも前記インジケータと重なり、かつインジケータ領域よりも広い領域で前記不透液性バックシート部分が透湿量1000g/m・24h以下(JIS Z0208)になるように非透湿化処理が施されており、
    前記非透湿化処理は、前記不透液性バックシートの内面側に配設された非透湿性フィルムとされるとともに、該非透湿性フィルムは、予め片側面に前記インジケータが塗工され、インジケータ塗工面を吸収体側にして配置されていることを特徴とする使い捨て紙おむつ。
  2. 前記非透湿化処理に係る非透湿性フィルムがアルカリ成分を含有しない請求項1記載の使い捨て紙おむつ。
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