JP5717355B2 - 紙おむつ - Google Patents

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Description

本発明は、排泄の視認性、漏れへの安心感、脚周り部分の防水性、通気性、吸収性に優れる紙おむつに関するものである。
従来より、使い捨て紙おむつ、尿取りパッド等の吸収性物品の吸収性、通気性、排泄の視認性を改善するため種々の手段が行なわれている。
例えば、特許文献1には、防水フィルムを内蔵するバリヤーカフス及びトップシートが、吸収体の裏面に延在し固着され、固着の始端部がバリヤーカフスの起立端を形成する構造により脚周り部分の防水性を強化した吸収性物品の吸収性および通気性を改善するために、吸収体の裏面側に設けられる防水フィルムを吸収体の幅方向長さに対し1/4だけ内側に設け、吸収体裏面側の防水フィルムとトップシート等の重なり幅を小さくする吸収性物品が開示されている。
特許文献2には、排泄の視認性、すなわち、使い捨ておむつに排尿、排便があった場合に、外部から容易に排尿、排便を認識することができるようにするため、吸収体の裏面側の全域にバックシートを設け、バックシートの30〜70%の幅方向中心部をJIS―K―7105による全光線透過率が60%以上にする使い捨ておむつが開示されている。
特許文献3、4には、排泄の視認性、すなわち、吸収性物品に排尿、排便があった場合に、外部から容易に排尿、排便を認識することができるようにするため、水分インジケーターを備えた吸収性物品が開示されている。
特開2005−65729号 特開2005―324057号 特開2009―78163号 特開2005―261466号
しかし、特許文献1に記載の発明にあっては、吸収性、通気性に優れる吸収性物品ではあるが、バリヤーカフス内部の防水フィルムと吸収体裏面側の防水フィルムに、全光線透過率の低いものを用いる場合、排泄の視認性についてのさらなる改善が求められ、全光線透過率の高いものを用いる場合、吸収体裏面側から見た排泄の視認性は向上するが、バリヤーカフスを通して見える排泄の視認性も高くなり、着用者の保護者はバリヤーカフスから排泄物の色が透けて見えるのを染み出し漏れと勘違いし、安心して使用できないと感じたり、不快な思いをしたりすることがある。一方、特許文献2に記載の発明にあっては、視認性に優れる使い捨ておむつではあるが、バックシートの一部のみ全光線透過率が高くなるように形成するのは製造が困難である。
そこで、本発明の主たる課題は、バリヤーカフスが吸収体の裏面に延在してバックシートに固着され、固着の始端部がバリヤーカフスの起立端を形成する構造の紙おむつにおいて、バックシートの透明性は高く、バリヤーカフスの隠蔽性は高くすることにより、排泄の視認性、漏れへの安心感、脚周り部分の防水性、通気性、吸収性に優れる紙おむつを提供することにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
シートと前記外シートの内面に股間部を中心として縦方向に延在する内装体を有する紙おむつであって、
前記内装体は、少なくとも表面シートと、吸収要素と、不透液性バックシートと、バリヤーカフスとから構成され、
前記バリヤーカフスは、前記不透液性バックシートの裏面に延在し固着され、固着の始端部が前記バリヤーカフスの起立端を形成し、
前記不透液性バックシートのJIS―K―7105による全光線透過率が60%以上であり、
前記バリヤーカフスのバリヤーシートにより挟持されたバリヤーフィルムのJIS―K―7105による全光線透過率が35%以下にして、前記バリヤーカフスの色彩を前記外装シートの色彩と近似する白色に形成し、
前記バリヤーカフスが固着されていない前記不透液性バックシートの幅寸法が、前記吸収要素の幅寸法に対し25〜30%である
ことを特徴とする紙おむつ。
(作用効果)
本発明は、バリヤーカフスが不透液性バックシートの裏面に延在し固着され、固着の始端部が前記バリヤーカフスの起立端を形成することから、吸収要素の両側縁部を着用者側に向かって変形させ、吸収要素の両側縁部に深いポケット部を形成し、着用者の排泄物である尿、便を捕捉することができる。また、バリヤーカフスが透液性バックシートの裏面に延在し固着されていることから、吸収要素に吸収された尿が紙おむつの外部に漏れ出す恐れもない。
JIS―K―7105による不透液性バックシートの全光線透過率が60%以上であり、バリヤーカフスのバリヤーフィルムの全光線透過率が35%以下であり、両者の全光線透過率の相違が15%以上あることから、紙おむつに着用者の尿、便の排泄が行なわれた際、紙おむつの外部から不透液性バックシートを介し、尿、便の排泄状況を容易に視認することができる。
すなわち、全光線透過率が60%以上である不透液性バックシートは透明色であり、バリヤーフィルムの全光線透過率が35%以下であるバリヤーカフスは白色であり、吸収要素を構成する吸収体および/または包装シートの色彩と近似する。そして、紙おむつに着用者の尿、便の排泄が行なわれた際、吸収要素は白色から黄土色に変色するため、着用者の保護者は、不透液性バックシートを通して吸収要素の変色を容易に視認でき、着用者の尿、便の排泄が行なわれたことを認識できる。一方で、バリヤーカフスは排泄物の色を隠蔽し、バリヤーカフスの色彩を外装シートの色彩と近似する白色に形成しているので、脚周り部からの漏れに対しては見た目にも安心であり、保護者が使用中に不快な思いをすることがない。
さらに、バリヤーカフスが固着されていない不透液性バックシートの幅寸法が、吸収要素の幅寸法に対し25〜30%であることから、吸収要素の両側縁部により深いポケット部を形成でき、且つ、通気性に優れ、より保護者が使用中に不快な思いをすることを軽減することができる。
<請求項2記載の発明>
前記不透液性バックシートは、JIS―K―7105による全光線透過率が60%以上のバックフィルムから形成された請求項1に記載の紙おむつ。
(作用効果)
請求項2に係る発明は、不透液性バックシートが透明性の高いバックフィルムを有することから、不透液性バックシートも透明度に優れ、紙おむつの外部から不透液性バックシートを介し、紙おむつの内部の排泄状況を容易に視認することができ、一方、バリヤーカフスは隠蔽性の高いバリヤーフィルムを有することから、排泄物の色を隠蔽することができる。
<請求項3記載の発明>
前記バリヤーフィルムのJIS―Z―0208による透湿度が6000〜12000g/m2・24hrである請求項1または2に記載の紙おむつ。
(作用効果)
請求項3に係る発明は、バリヤーフィルムのJIS―Z―0208による透湿度が6000〜12000g/m2・24hrであることから、通気性に優れ、特に、着用者の股間部の肌のカブレ、ムレを防止することができる。透明性の高いバックフィルムは、一般的には透湿性は低いものとなるが、このような構成を取ることにより、紙おむつ全体としての通気性は十分なものとすることができる。
<請求項4記載の発明>
前記バリヤーカフスが固着されていない前記不透液性バックシートの前記吸収要素側の表面にお知らせマークが設けられている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の紙おむつ。
(作用効果)
請求項4に係る発明は、不透液性バックシートの吸収要素側の表面にお知らせマークが設けられていることから、紙おむつに着用者の尿、便の排泄が行なわれた際、お知らせマークが変色し、紙おむつの外部から不透液性バックシートを介し、着用者の排泄状況を迅速、且つ、容易に視認することができる。
以上のとおり、本発明によれば、排尿、排便の有無を紙おむつの外部から容易に視認でき、通気性、吸収性等の利点がもたらされる。
パンツタイプ使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の3−3断面図である。 図1の4−4断面図である。 図1の5−5断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す、おむつを展開した状態における平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す、断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの斜視図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。
図1〜図8は、パンツタイプ使い捨ておむつの一例100を示している。なお、本発明は、パンツタイプ使い捨ておむつに限定されるものではなく、テープ式使い捨ておむつに適用することができる。
このパンツタイプ使い捨ておむつ100は、製品外面(裏面)をなす外装シート12と、外装シートの内面に股間部を中心として前後方向に延在する内装体200が貼り付けられている。
内装体200を構成する透液性の表面シート30は、図3,7に示すように、吸収要素50の両側縁部を周り込み、吸収要素50の裏面に延長し、ホットメルト接着剤により吸収要素50の裏面側に固着されている。
バリヤーカフス60は、図3,7に示すように、表面シート30が周り込んだ吸収要素50の両側縁部をさらに表面シート30の上から周り込み、吸収要素50の裏面側にホットメルト接着剤により固着された不透液性バックシート11の両側部まで延在し、不透液性バックシート11の裏面側にホットメルト接着剤により固着されている。
不透液性バックシート11を構成するバックフィルム11aは、開孔が極めて少ないポリエチレン樹脂から形成され、不透液性バックシート11のJIS―K―7105による全光線透過率が65%である。
バリヤーカフス60は、撥水性不織布からなるバリヤーシート62の間にバリヤーフィルム64が挟持されており、JIS―K―7105による全光線透過率が40%である。また、バリヤーフィルム64の全面には、均等に多数の開孔が設けられており、JIS―Z―0208による透湿度が6000〜12000g/m2・24hrである。
内装体200は、尿等の排泄物等を吸収保持する部分であり、外装シート12は着用者に装着するための部分である。なお、断面図における点模様部分は各構成部材を接合する接合部分を示しており、ホットメルト接着剤などのベタ、ビード、カーテン、サミットまたはスパイラル塗布などにより形成されるものである。なお、「前後方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向」とはおむつ100の装着状態、すなわちおむつ100の前身頃両側部と後身頃両側部を重ね合わせるようにおむつ100を股間部で2つに折った際に胴回り方向と直交する方向、換言すればウエスト開口部WO側と股間部側とを結ぶ方向を意味する。
(内装体)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となる表面シート30と、不透液性バックシート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う本体部である。符号40は、表面シート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、表面シート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に設けられた、身体側に起立するバリヤーカフス60を示している。
(表面シート)
表面シート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、表面シート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、表面シート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
バリヤーカフス60を設ける場合、表面シート30の両側部は、不透液性バックシート11とバリヤーカフス60との間を通して、吸収要素50の裏側まで回りこませ、液の浸透を防止するために、不透液性バックシート11及びバリヤーカフス60に対してホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。
(中間シート)
表面シート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、表面シート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、表面シート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、表面シート30と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは20〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.2〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示の形態の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、吸収体56の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
(不透液性バックシート)
不透液性バックシート11の素材は、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。
不透液性バックシート11のJIS―K―7105による全光線透過率が60%以上であった場合、不透液性バックシート11の透明度が高く、パンツタイプ使い捨ておむつ100の外部から吸収要素50に吸収された尿、排便の状況を容易に視認することができる。
高い透明度を有する不透液性バックシート11を形成するバックフィルム11aとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムを素材に用いるのが好適であり、特に、炭酸カルシウム等の無機充填剤の含有率が少なく、開孔が全面に形成されていないポリエチレン樹脂からなるフィルムが好適である。ただし、このようなポリエチレンフィルムではJIS―Z―0208による透湿度が1000g/m2・24hr以下程度となるのが一般的であるため、通気性に劣り、吸収体の裏面側全体を覆うのは、着用者の股間部の肌のカブレ、ムレを防止するうえで好ましくないとされている。
そのため、不透液性バックシート11は、着用者の尿を最も多く吸収する吸収要素50の幅方向中心部に設けるのが好ましく、パンツタイプ使い捨ておむつ100においては、バリヤーフィルム64の延在部を除く不透液性バックシート11の幅が、吸収要素50の吸収体56の幅に対し、15〜40%、より好適には25〜30%の領域に設けられている。
不透液性バックシート11の幅方向両側部には、後述するバリヤーカフス60のバリヤーフィルム64がホットメルト接着剤により取付部分65で固着されているため、吸収要素50に吸収された尿、便がパンツタイプ使い捨ておむつ100の外部に漏れ出す恐れはない。なお、パンツタイプ使い捨ておむつ100においては、不透液性バックシート11とバリヤーフィルム64の延在部の幅は、左右それぞれ5〜20mm程度が適当であり、不透液性バックシート11の内側には、後述するPH変化によって色が変化するお知らせマークを設けられている。
(バリヤーカフス)
バリヤーカフス60は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、表面シート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態のバリヤーカフス60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向外側に向かって斜めに起立するものである。
より詳細には、バリヤーカフス60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のバリヤーシート62を幅方向に折り返して二つに折り重ねバリヤーフィルム64を挟持するとともに、折り返し部分及びその近傍のシート間に、細長状弾性伸縮部材63を長手方向に沿って伸張状態で、幅方向に間隔をあけて複数本固定している。
バリヤーカフス60のうち幅方向において折り返し部分と反対側の端部は、不透液性バックシート11の両側部の裏面に固定された取付部分65とされ、この取付部分65以外の部分は取付部分65から突出する突出部分66(折り返し部分側の部分)とされている。 また、突出部分66のうち前後方向両端部は、取付部分65から内装体200の側部を通り表面シート30の側部表面まで延在し且つこの表面シート30の側部表面に対してホットメルト接着剤やヒートシールによる前後固定部67固定された付け根側部分と、この付け根側部分の先端から幅方向外側に折り返され且つ付け根側部分に固定された先端側部分とからなる。突出部分のうち前後方向中間部は非固定の自由部分(内側自由部分)とされ、この自由部分に前後方向に沿う細長状弾性部材63が伸張状態で固定されている。
バリヤーシート62としては、スパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。細長状弾性伸縮部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470〜1240dtexが好ましく、620〜940dtexがより好ましい。固定時の伸長率は、150〜350%が好ましく、200〜300%がより好ましい。
バリヤーフィルム64としては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムを用いることができる。
バリヤーフィルム64に、均等に多数の開孔を形成し、バリヤーフィルム64のJIS―K―7105による全光線透過率を45%以下、より好適には35%以下にした場合、バリヤーカフス60の色彩が、吸収要素50の吸収体56、包装シート58の色彩と近似する白色になる。
また、バリヤーカフス60には、ムレ防止の観点から不透液性かつ通気性を有する素材を用いることが好ましく、通気性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂、特にポリエチレン樹脂中に炭酸カルシウム等の無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムを用いることができる。このようにして形成した微多孔性プラスチックフィルムは、一般的にJIS―K―7105による全光線透過率が45%以下となるものの、JIS―Z―0208による透湿度は6000〜12000g/m2・24hr、特に、9000〜12000g/m2・24hrとすることができ、そうすると、通気性に優れ、特に、着用者の股間部の肌のカブレ、ムレを防止することができる。
すなわち、不透液性バックシート11のバックフィルム11aに開孔が形成されておらず通気性に乏しいものを用いる場合に、バリヤーカフス60のバリヤーフィルム64には透湿度が6000〜12000g/m2・24hr、特に、9000〜12000g/m2・24hrのものを用いることによりパンツタイプ使い捨ておむつ100全体での通気性を高め、着用者の股間部の肌のカブレ、ムレを防止するものである。
バリヤーカフス60の自由部分に設けられる細長状弾性伸縮部材63の本数は2〜6本が好ましく、3〜5本がより好ましい。配置間隔60dは3〜10mmが適当である。このように構成すると、細長状弾性伸縮部材63を配置した範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。先端側だけでなく付け根側にも細長状弾性伸縮部材63を配置しても良い。
バリヤーカフス60の取付部分65の固定対象は、内装体200における不透液性バックシート11である。
かくして構成されたバリヤーカフス60では、細長状弾性伸縮部材63の収縮力が前後方向両端部を近づけるように作用するが、突出部分66のうち前後方向両端部が起立しないように固定されるのに対して、それらの間は非固定の自由部分とされているため、自由部分のみが図3に示すように身体側に当接するように起立する。特に、取付部分65が内装体200の裏面側に位置していると、股間部及びその近傍においてバリヤーカフス60が幅方向外側に開くように起立するため、バリヤーカフス60が脚周りに面で当接するようになり、フィット性が向上するようになる。
バリヤーカフス60の寸法は適宜定めることができるが、乳幼児用紙おむつの場合は、例えば図7に示すように、バリヤーカフス60の起立高さ(展開状態における突出部分66の幅方向長さ)W6は15〜60mm、特に20〜40mmであるのが好ましい。また、バリヤーカフス60を表面シート30表面と平行になるように、平坦に折り畳んだ状態において最も内側に位置する折り目間の離間距離W3は60〜190mm、特に70〜140mmであるのが好ましい。
なお、図示形態と異なり、内装体200の左右各側においてバリヤーカフスを二重に(二列)設けることもできる。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56は長方形形状でも良いが、図6にも示すように、前端部、後端部及びこれらの間に位置し、前端部及び後端部と比べて幅が狭い括れ部とを有する砂時計形状を成していると、吸収体56自体とバリヤーカフス60の、脚回りへのフィット性が向上するため好ましい。
また、吸収体の寸法は適宜定めることができるが、前後方向及び幅方向において、内装体の周縁部又はその近傍まで延在しているのが好ましい。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
また、高吸収性ポリマー粒子としては、ゲル強度が1000Pa以上のものが好適に用いられる。これにより、嵩高な吸収体56とした場合であっても、液吸収後のべとつき感を効果的に抑制できる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体56の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。たとえば、液の排泄部位を他の部位より散布量を多くすることができる。男女差を考慮する場合、男用は前側の散布密度(量)を高め、女用は中央部の散布密度(量)を高めることができる。また、吸収体56の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
包装シート58の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や前後端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56の表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻き付け、且つその前後縁部を吸収体56の前後から食み出させ、この食み出し部分を表裏方向に潰してホットメルト接着剤等の接合手段により接合する形態が好ましい。
(お知らせマーク)
お知らせマーク80としては、特に制限はなく、公知のお知らせマークを用いることができる。パンツタイプ使い捨ておむつ100においては、図3に示すように、親水性不織布81の表面にPH変化により変色するインキ82が印刷されたものである。吸収要素50の裏面側に親水性不織布81を設けることにより、吸収要素50に吸収された尿がインキ82に浸透し、インキ82が変色し、排尿、排便の状況を視認することができる。
PH変化により変色するインキ82は、少なくとも酸性化合物と中性及びアルカリ性領域で色が変化する呈色指示薬が含有されている。
酸性化合物としては、ロジン酸、重合ロジン、酢酸ビニルホモポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー及びエチレン/アクリル酸コポリマー等の高分子化合物、ステアリン酸およびオレイン酸などの脂肪酸、L−アスコルビン酸、ニコチン酸、L−グルタミン酸、乳酸、コハク酸等を単独で又は組み合わせて使用することができ、インキ82成分の全量に対して、50〜99重量%の割合で、好ましくは50〜70重量%の割合で配合するのが望ましい。
中性及びアルカリ性領域で色が変化する呈色指示薬としては、ブロモフェノールブルー、メチルオレンジ、アリザリンS、ブロモクレゾールグリーン、メチルレッド、ブロモクレゾールパープル等を好適に使用することができる。この呈色指示薬の含有量は、インキ82成分の全量に対して0.05〜50重量%、好ましくは0.01〜5重量%、より好ましくは0.05〜1重量%の割合で配合するのが望ましい。
(外装シート)
外装シート12は、股間部から腹側に延在する前身頃Fと、股間部から背側に延在する後身頃Bとを有し、これら前身頃Fの両側部と後身頃Bの両側部とが接合されて、図8に示すように、装着者の胴を通すための胴開口部WO及び脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成されているものである。符号12Aは接合部分を示している(以下、この部分をサイドシール部ともいう)。なお、股間部とは、展開状態における前身頃のウエスト端縁から後身頃のウエスト端縁までの前後方向中央を意味し、それよりも前側の部分及び後側の部分が前身頃F及び後身頃Bをそれぞれ意味する。
外装シート12は、胴開口部WOから脚開口部LOの上端に至る前後方向範囲として定まる胴周り部Tと、脚開口部LOを形成する部分の前後方向範囲として定まる中間部Lとを有する。胴周り部Tは、概念的に「ウエスト側端部」Wと「胴周り下部」Uとに分けることができる。これらの前後方向の長さは、製品のサイズによって異なり、適宜定めることができるが、一例を挙げると、ウエスト側端部Wは15〜40mm、胴周り下部Uは65〜120mmとすることができる。一方、中間部Lの両側縁は被着者の脚周りに沿うように括れており、ここが着用者の脚を入れる部位となる。この結果、外装シート12は、全体としては略砂時計形状をなしている。外装シート12の括れの程度は適宜定めることができ、図1〜図8に示す形態のように、すっきりとした外観とするために最も幅が狭い部分では内装体200の幅より狭くすることが好ましいが、最も幅が狭い部分でも内装体200の幅以上となるように定めてもよい。
外装シート12は、図3〜図5に示されるように、二枚のシート基材12S,12Hをホットメルト接着剤等の接着剤により張り合わせて形成されるものであり、内側に位置する内側シート基材12Hはウエスト開口部WOの縁までしか延在していないが、外側シート基材12Sは内側シート基材12Hのウエスト側の縁を回り込んでその内側に折り返されており、この折り返し部分12rは内装体200のウエスト側端部上までを被覆するように延在されている。
シート基材12S,12Hとしては、シート基材であれば特に限定無く使用できるが、不織布であるのが好ましい。不織布は、その原料繊維が何であるかは特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。不織布を用いる場合、その坪量は10〜30g/m2程度とするのが好ましい。
また、外装シート12を通して、排尿、排便による吸収要素50の変色、お知らせマーク、後述する印刷シート25のデザインを製品外面から良好に視認できるように、外装シート12の総目付けは20〜60g/m2程度であるのが好ましく、外装シート12のJIS K 7105による全光線透過率が60%以上、特に70%以上となっているのが好ましい。
そして、外装シート12には、胴回りに対するフィット性を高めるために、両シート基材12S,12H間に糸ゴム等の細長状弾性伸縮部材15〜19が所定の伸張率で設けられている。細長状弾性伸縮部材15〜19としては、合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良い。外装シート12の両シート基材12S,12Hの貼り合せや、その間に挟まれる細長状弾性伸縮部材15〜19の固定には種々の塗布方法によるホットメルト接着またはヒートシールや超音波接着を用いることができる。外装シート12全面を強固に固定するとシートの風合いを損ねるため好ましくない。これらを組合せ、細長状弾性伸縮部材15〜19の接着は強固にし、それ以外の部分は接着しないか弱く接着するのが好ましい。
より詳細には、後身頃B及び前身頃Fのウエスト端部(上端部)Wにおける内側シート基材12Hの内側面と外側シート基材12Sの折り返し部分12rの外側面との間には、幅方向全体にわたり連続するように、複数のウエスト部弾性伸縮部材17,18が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸張率で幅方向に沿って伸張された状態で固定されている。また、ウエスト部弾性伸縮部材17,18のうち、胴周り下部Uに隣接する領域に配設される1本または複数本については、内装体200と重なっていてもよいし、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けてもよい。このウエスト弾性伸縮部材17,18としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、4〜12mmの間隔で3〜22本程度、それぞれ伸張率150〜400%、特に220〜320%程度で固定するのが好ましい。また、ウエスト部弾性伸縮部材17,18は、その全てが同じ太さと伸張率にする必要はなく、例えばウエスト側端部Wの上部と下部で弾性伸縮部材の太さと伸張率が異なるようにしてもよい。
また、前身頃F及び後身頃Bの胴周り下部Uにおける内側シート基材12Hの外側面と外側シート基材12Sの内側面との間には、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その上側および幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、複数の細長状弾性伸縮部材15,19が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸張率で幅方向に沿って伸張された状態で固定されている。
胴回り下部Uの細長状弾性伸縮部材15,19としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、1〜15mm、特に3〜8mmの間隔で5〜30本程度、それぞれ伸張率200〜350%、特に240〜300%程度で固定するのが好ましい。
また、前身頃F及び後身頃Bの中間部Lにおける内側シート基材12Hの外側面と外側シート基材12Sの内側面との間には、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、複数の細長状弾性伸縮部材16が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸張率で幅方向に沿って伸張された状態で固定されている。
中間部Lの細長状弾性伸縮部材16,18としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、5〜40mm、特に5〜20mmの間隔で2〜10本程度、それぞれ伸張率150〜300%、特に180〜260%で固定するのが好ましい。
なお、図示のように、胴回り下部U及び中間部Lの細長状弾性伸縮部材15,19,16,18が、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けられていると、内装体200が幅方向に必要以上に収縮することがなく、モコモコと見た目が悪かったり吸収性が低下したりすることがないため好ましい。この形態には、幅方向両側にのみ弾性伸縮部材が存在する形態の他、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで弾性伸縮部材が存在しているが、内装体200と重なる幅方向中央部では弾性伸縮部材が切断され、伸縮力が作用しない(実質的には、弾性伸縮部材を設けないことに等しい)ように構成されている形態も含まれる。もちろん細長状弾性伸縮部材15,19,16,18の配設形態は上記例に限るものではなく、胴回り下部Uの幅方向全体にわたり伸縮力が作用するように、胴回り下部Uの細長状弾性伸縮部材15,19,16,18の一部または全部を、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで設けることもできる。
また、細長状弾性伸縮部材15〜19が後述する印刷シート25を横切る場合において、細長状弾性伸縮部材15〜19として酸化チタンを含有するゴムを用いる場合には、酸化チタンの含有量が低い(例えば2%以下の)ものあるいは酸化チタンを含有しないものを用いるのが好ましい。
(後処理テープ)
外装シート12の後身頃Bの外面における幅方向中央部には、後処理テープ70(固定手段)が設けることができる。後処理テープ70は、おむつ100を表面シート30が内側に且つ前身頃Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ状態で固定するためのものである。一般的な後処理テープ70は、図5に示すように、基端部71が外装シート12の外面に接着剤等により固定されるとともに、この基端部71よりも先端側の部分は三つ折り(断面Z字状)や二つ折りで折り畳まれて、折り重なり部分間が仮止め接着剤72により剥離可能に固定(仮固定)されている。また、先端部に白色等の不透明色に着色された摘み部73を有するとともに、この摘み部73を除く部分が透明または半透明であり、この後処理テープ70における透明または半透明の部分を通して、後処理テープ70の外面側から後述するデザインが視認可能になっている。具体的な構造は適宜構成することができるが、図示形態では、全体を透明又は半透明の複数の基材を長手方向に連結して形成するとともに、摘み部73に着色テープ74を張り合わせた構造を採用している。
廃棄時には、おむつ100を表面シート30が内側になるとともに前身頃Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ後、後処理テープ70の折り重なり部分を剥離して展ばし、丸めた若しくは折り畳んだおむつ100の後身頃Bからウエスト開口部WOを越えて反対側の外面まで巻き付けるようにして接着剤により固定する。後処理テープ70は、不使用時にはコンパクトに折り畳まれ、使用時には長尺状に展開できる三つ折り形状のものが特に好適である。
後処理テープ70等の固定手段は、前身頃Fに設けてもよく、後身頃Bと前身頃Fの両方に設けてもよい。
(印刷シート)
不透液性バックシート11と外装シート12との間(外装シート12の層間を含む)には、印刷によりデザインの施された印刷シート25が設けられている。外装シート12を省略し、印刷シート25が外面に露出する形態とすることもできる。また、図示例の印刷シート25は、それが配置される身頃よりも小さい面積を有しており、前身頃F及び後身頃Bに個別に設けられているが、前身頃Fから股間部を通り後身頃Bまで一体的に連続するように設けることもできる。
印刷シート25の寸法・形状は特に限定されないが、機能を十分なものとするためには十分に面積を大きくするのが好ましく、例えば、印刷シート25の幅は吸収体56の幅の50〜120%程度であるのが好ましく、印刷シート25の長さは少なくとも腹側及び背側の片側で物品全長Yの15〜30%程度であるのが好ましい。また、印刷シート25の形状はトリムロスが発生しない点では図示例のような矩形であるのが好ましいが、円形や楕円形、三角形、六角形等の幾何学形状、若しくはデザインの周囲に沿う形状にカットしても良い。
印刷シート25のシート基材としては、プラスチックフィルムや不織布、紙などを用いることができるが、嵩高く通気性の高い素材が好ましい。プラスチックフィルムを用いる場合は、ムレ防止のため透湿性を有することが望ましい。不織布や紙は透湿性を有するため好ましく、デザイン印刷を施す場合、不織布にあっては平滑性が高く印刷しやすいもの、紙にあっては強度が高くインクの滲み難いものを用いるのが好ましい。特に好ましいものとしては、目付け15〜35g/m2程度、厚み0.1〜0.3mm程度のクレープ紙(薄葉紙)や、目付け10〜25g/m2程度、厚み0.1〜0.3mm程度の不織布(特にスパンボンド部の繊度が1.0〜3.0dtex程度のスパンボンド不織布やSMS不織布)を挙げることができる。クレープ紙を用いる場合は、クレープ率は5〜20%程度、特に5〜15%程度のものを用いるのが好ましい。クレープ率が20%以上であると、インクの定着量は大きくなるが滲みが生じてデザイン印刷には適さない。クレープ率が5%以下であるとインクが浸透しにくいため定着量が少ない。
(外装シート分割構造)
上述の例では、前身頃Fから後身頃Bまでを一体的な外装シート12により連続的に覆っているが、外装シートが、装着者の胴回りのうち腹側を覆う腹側外装シートと背側を覆う背側外装シートとに分割されており、腹側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の前端部がホットメルト接着剤等により連結されるとともに、背側外装シートの幅方向中央部内面に内装体の後端部がホットメルト接着剤等により連結されており、腹側外装シートと背側外装シートとが股間側で連続しておらず、離間されている形態も採用することができる。この離間距離は150〜250mm程度とすることができ、排尿、排便による吸収要素50の変色、お知らせマーク、印刷シート25のデザインを製品外面から良好に視認上で好適である。
内装体における不透液性バックシートの裏面には、内装体の裏面全体を覆うように、あるいは腹側外装シートと背側外装シートとの間に露出する部分全体を覆うように、股間部外装シートを固定することもできる。股間部外装シートとしては、前述した外装シートに用いられるものと同様の資材を用いることができ、股間部外装シートのJIS K 7105による全光線透過率が60%以上、特に70%以上とするのが好ましい。股間部外装シートも本発明の外装シートに相当する。
本発明は、上記例のような紙おむつに利用できるものである。
11…不透液性バックシート、11a…バックフィルム、12…外装シート、12r…折り返し部分、25…印刷シート、200…内装体、30…表面シート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…側部バリヤーカフス、62…バリヤーシート、64…バリヤーフィルム、70…後処理テープ、80…お知らせマーク

Claims (4)

  1. シートと前記外シートの内面に股間部を中心として縦方向に延在する内装体を有する紙おむつであって、
    前記内装体は、少なくとも表面シートと、吸収要素と、不透液性バックシートと、バリヤーカフスとから構成され、
    前記バリヤーカフスは、前記不透液性バックシートの裏面に延在し固着され、固着の始端部が前記バリヤーカフスの起立端を形成し、
    前記不透液性バックシートのJIS―K―7105による全光線透過率が60%以上であり、
    前記バリヤーカフスのバリヤーシートにより挟持されたバリヤーフィルムのJIS―K―7105による全光線透過率が35%以下にして、前記バリヤーカフスの色彩を前記外装シートの色彩と近似する白色に形成し、
    前記バリヤーカフスが固着されていない前記不透液性バックシートの幅寸法が、前記吸収要素の幅寸法に対し25〜30%である
    ことを特徴とする紙おむつ。
  2. 前記不透液性バックシートは、JIS―K―7105による全光線透過率が60%以上のバックフィルムから形成された請求項1に記載の紙おむつ。
  3. 前記バリヤーフィルムのJIS―Z―0208による透湿度が6000〜12000g/m2・24hrである請求項1または2に記載の紙おむつ。
  4. 前記バリヤーカフスが固着されていない前記不透液性バックシートの前記吸収要素側の表面にお知らせマークが設けられている請求項1乃至3のいずれか1項に記載の紙おむつ。
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