JP2013118363A - 撮像素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】対向電極(上部電極)を保護する保護膜に欠陥があっても、その欠陥による悪影響を抑制することができる撮像素子を提供する。
【解決手段】本発明の撮像素子は、基板と、基板上に形成された下部電極と、下部電極上に形成され、光が照射されると電荷を発生する有機層と、有機層上に形成された、光を透過する上部電極と、上部電極上に形成された保護膜と、保護膜上にパターン形成された有機膜とを有する。保護膜は、少なくとも1層で構成され、総膜厚が30〜500nmである。保護膜が単層の場合、保護膜全体の内部応力は−50MPa〜+60MPaである。
【選択図】図4

Description

本発明は、受光した光に応じて電荷を生成する有機層(光電変換層)を有し、可視光像を電気信号に変換する撮像素子に関し、特に、上部電極(対向電極)を保護する保護膜に欠陥があっても、その欠陥による悪影響を抑制することができる撮像素子に関する。
テジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯電話用カメラ、内視鏡用カメラ等に利用されているイメージセンサとして、シリコン(Si)チップなどの半導体基板にフォトダイオードを含む画素を配列し、各画素のフォトダイオードで発生した光電子に対応する信号電荷をCCD型やCMOS型読出し回路で取得する、固体撮像素子(所謂CCD
センサやCMOSセンサ)が広く知られている。
近年、有機材料を用いた、受光した光に応じて電荷を生成する有機光電変換層を有する固体撮像素子が検討されている。
有機光電変換層を有する固体撮像素子は、信号読出し回路が形成された半導体基板上に形成された画素電極と、画素電極上に形成された有機光電変換層と、有機光電変換層上に形成された対向電極(上部電極)と、この対向電極上に形成され、この対向電極を保護する保護膜と、カラーフィルタ等とで構成される。
固体撮像素子においては、画素電極と対向電極との間にバイアス電圧を印加することで、有機光電変換層内で発生した励起子が電子と正孔に解離して、バイアス電圧に従って画素電極に移動した電子または正孔の電荷に応じた信号が、CCD型やCMOS型の信号読出し回路で取得される。
このような有機光電変換層を有する固体撮像素子において、有機光電変換層は、水分、酸素等により劣化することが知られており、有機光電変換層の劣化を抑制する方法が種々提案されている(特許文献1、2参照)。
特許文献1には、一方が透光性である二つの電極の間に、光が照射されると電荷を発生する有機層を備えると共に、表面に表面保護層が積層されており、この表面保護層が、気相成膜法で形成された無機封止層と、無機封止層の上に形成された樹脂層よりなる有機光電変換素子が開示されている。この無機封止層は、内部応力が−1GPa〜+1GPaである。この場合、正の値が引張応力を示し、負の値が圧縮応力を示す。
特許文献2には、透明対向電極より上に無機材料から成る保護層を成膜した、有機半導体を利用した光電変換膜積層型固体撮像素子が開示されている。
この保護層を構成する無機材料は、酸化珪素、窒化珪素、または窒化酸化珪素からなるものであり、プラズマCVDで形成されることが開示されている。
特開2004−165512号公報 特開2006−245045号公報
有機光電変換層を有する固体撮像素子は、カラーフィルタを有するが、このカラーフィルタの形成工程(有機膜パターン形成)では、現像液や剥離液などが用いられる。これら現像液や剥離液は、有機膜で構成される有機光電変換層を溶解させる液体であり、カラーフィルタ形成工程では、これらの液体に浸漬される。
このとき、保護膜にゴミ等による欠陥部がある場合には、カラーフィルタ形成工程において、現像液、剥離液の浸入を許し、有機膜で構成される有機光電変換層にまで有機溶媒が達することがある。これにより、有機光電変換層が膨潤し、保護膜の有機光電変換層による拘束がなくなると、保護膜のエネルギが開放される。保護膜の内部応力が大きいと、開放されるエネルギが大きく、保護膜が短時間で剥がれることがある。この剥がれた保護膜が現像液や剥離液を汚染してしまう。このように汚染された現像液や剥離液により、更なる汚染が広がってしまうという問題点がある。
本発明の目的は、前記従来技術に基づく問題点を解消し、対向電極(上部電極)を保護する保護膜に欠陥があっても、その欠陥による悪影響を抑制することができる撮像素子を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、基板と、基板上に形成された下部電極と、下部電極上に形成され、光が照射されると電荷を発生する有機層と、有機層上に形成された、光を透過する上部電極と、上部電極上に形成された保護膜と、保護膜上にパターン形成された有機膜とを有し、保護膜は、少なくとも1層で構成され、総膜厚が30〜500nmであり、保護膜は、単層の場合、保護膜全体の内部応力は−50MPa〜+60MPaであり、2層の場合、下層の保護膜の膜厚は50nm以下であり、下層の保護膜の方が上層の保護膜よりも薄いときには、保護膜全体の内部応力は、下層の保護膜の膜厚をx(nm)とし、保護膜全体の内部応力をy(MPa)とするとき、0<x<15では、−4.6x−50≦y≦−1.67x+60であり、15≦x≦50では、−1.25x−100≦y<0であり、下層の保護膜の方が上層の保護膜より厚いときには、保護膜全体の内部応力は、15<x≦50では、0<y≦+115であることを特徴とする撮像素子を提供するものである。
本発明の第2の態様は、基板と、基板上に形成された下部電極と、下部電極上に形成され、光が照射されると電荷を発生する有機層と、有機層上に形成された、光を透過する上部電極と、上部電極上に形成された保護膜と、保護膜上にパターン形成された有機膜とを有し、保護膜は、2層で構成され、総膜厚が30〜500nmであり、下層の保護膜の膜厚は50nm以下であり、下層の保護膜の方が上層の保護膜よりも薄いときには、保護膜全体の内部応力は、下層の保護膜の膜厚をx(nm)とし、保護膜全体の内部応力をy(MPa)とするとき、0<x<15では、−4.6x−50≦y≦−1.67x+60であり、15≦x≦50では、−1.25x−100≦y<0であり、下層の保護膜の方が上層の保護膜より厚いときには、保護膜全体の内部応力は、15<x≦50では、0<y≦+115であることを特徴とする撮像素子を提供するものである。
本発明の第3の態様は、基板と、基板上に形成された下部電極と、下部電極上に形成され、光が照射されると電荷を発生する有機層と、有機層上に形成された、光を透過する上部電極と、上部電極上に形成された保護膜と、保護膜上にパターン形成された有機膜とを有し、保護膜は、2層で構成され、総膜厚が30〜500nmであり、下層の保護膜の膜厚は15nm以上50nm以下であり、下層の保護膜の方が上層の保護膜よりも薄いときには、保護膜全体の内部応力は、下層の保護膜の膜厚をx(nm)とし、保護膜全体の内部応力をy(MPa)とするとき、−1.25x−100≦y<0であり、下層の保護膜の方が上層の保護膜より厚いときには、保護膜全体の内部応力は、15<x≦50では、0<y≦+115であることを特徴とする撮像素子を提供するものである。
保護膜は、単層の場合、酸化窒化珪素膜で構成され、保護膜が2層の場合、上層の保護膜は、酸化窒化珪素膜で構成されることが好ましい。
下層の保護膜は、酸化アルミニウムで構成されることが好ましい。
例えば、光は、少なくとも可視光を含み、有機層は、少なくとも可視光を含む光の照射により電荷を発生するものであり、上部電極は、少なくとも可視光を含む光に対して透明な導電性材料からなるものである。
また、有機層は、上部電極側に形成され、受光した光の光量に応じた電荷を発生する光電変換層と、下部電極側に形成され、この下部電極から光電変換層に電子が注入されるのを抑制するための電子ブロッキング層とを有することが好ましい。
保護膜は、例えば、気相成膜法で形成されたものである。パターン形成された有機膜は、カラーフィルタである。また、例えば、下層の保護膜は、気相成膜法で形成されたものである。
保護膜とパターン形成された有機膜との間に有機薄膜が設けられていることが好ましい。この有機薄膜は、例えば、厚さが10〜200nmである。また、有機薄膜は、湿式塗布法により形成されたものであることが好ましい。
また、本発明の第4の態様は、基板と、基板上に形成された下部電極と、下部電極上に形成され、光が照射されると電荷を発生する有機層と、有機層上に形成された、光を透過する上部電極と、上部電極上に形成された保護膜と、保護膜上にパターン形成された有機膜と、保護膜とパターン形成された有機膜との間に塗布により形成された有機薄膜とを有し、保護膜は、少なくとも1層で構成され、総膜厚が30〜500nmであることを特徴とする撮像素子を提供するものである。
この場合、光は、少なくとも可視光を含み、有機層は、少なくとも可視光を含む光の照射により電荷を発生するものであり、上部電極は、少なくとも可視光を含む光に対して透明な導電性材料からなるものであることが好ましい。
また、有機層は、上部電極側に形成され、受光した光の光量に応じた電荷を発生する光電変換層と、下部電極側に形成され、この下部電極から光電変換層に電子が注入されるのを抑制するための電子ブロッキング層とを有することが好ましい。
また、本発明の第5の態様は、基板と、基板上に形成された下部電極と、下部電極上に形成され、光が照射されると電荷を発生する有機層と、有機層上に形成された、光を透過する上部電極と、上部電極上に形成された保護膜と、保護膜上にパターン形成された有機膜とを有する撮像素子の製造方法であって、保護膜は、上部電極上に形成された下層の保護膜と、その上に形成された上層の保護膜とを備え、下層の保護膜を、基板温度が100℃〜200℃で原子層堆積方法を用いて形成する工程と、上層の保護膜を、基板温度が150℃〜250℃でプラズマCVD方法を用いて形成する工程とを有する撮像素子の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、上部電極を保護する保護膜に欠陥があっても、その欠陥により、製造プロセスで発生する悪影響を抑制することができる。これにより、安定した製造を実現することができる。なお、本発明は、有機電界発光膜(有機EL)の保護膜にも適用することができる。
また、保護膜とパターン形成された有機膜との間に有機薄膜を設けることにより、保護膜の膜剥がれを抑制し、撮像素子の歩留まりを向上させることができる。
(a)は、本発明の第1の実施形態の撮像素子を示す模式的断面図であり、(b)は、本発明の第1の実施形態の撮像素子の変形例を示す模式的断面図である。 (a)は、膜剥がれを説明するための模式的断面図であり、(b)は、図2(a)の上面図である。 (a)は、皺発生を説明するための模式的断面図であり、(b)は、図3(a)の上面図である。 保護膜全体の内部応力と第2の保護膜(下層の保護膜)の膜厚との関係を示すグラフである。 (a)および(b)は、それぞれ基板に形成された薄膜に作用する応力を説明するための模式的断面図である。 薄膜が形成された基板の反り量を測定する測定装置を示す模式図である。 (a)〜(c)は、本発明の第1の実施形態の撮像素子の製造方法を工程順に示す模式的断面図である。 (a)および(b)は、本発明の第1の実施形態の撮像素子の製造方法を工程順に示す模式的断面図であり、図7(c)の後工程を示す。 (a)は、本発明の第2の実施形態の撮像素子を示す模式的断面図であり、(b)は、本発明の第2の実施形態の撮像素子の変形例を示す模式的断面図である。 (a)は、保護膜の穴等の欠陥の発生を説明するための断面TEMにより観察した際の模式的断面図であり、(b)は、有機薄膜の効果を説明するための断面TEMにより観察した際の模式的断面図である。 本発明の第2の実施形態の撮像素子の製造方法を示す模式的断面図である。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の撮像素子を詳細に説明する。図1(a)は、本発明の第1の実施形態の撮像素子を示す模式的断面図であり、(b)は、本発明の第1の実施形態の撮像素子の変形例を示す模式的断面図である。
本発明の第1の実施形態の撮像素子は、デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ等の撮像装置に用いることができる。更には電子内視鏡および携帯電話機等の撮像モジュール等に搭載して用いられる。
図1(a)に示す撮像素子10は、例えば、少なくとも可視光を含む入射光Lが入射されて、可視光像を電気信号に変換するものであり、基板12と、絶縁層14と、画素電極(下部電極)16と、有機層18と、対向電極(上部電極)20と、保護膜(封止層)22と、カラーフィルタ(パターン形成された有機膜)26と、隔壁28と、遮光層29と、オーバーコート層30とを有する。
基板12には読出し回路40と、対向電極電圧供給部42とが形成されている。
なお、撮像素子10は、電気信号に変換するのは可視光に限定されるものではなく、可視光以外の波長帯の光を電気信号に変換するものであってもよい。
基板12は、例えば、ガラス基板またはSi等の半導体基板が用いられる。基板12上には公知の絶縁材料からなる絶縁層14が形成されている。絶縁層14には、表面に複数の画素電極16が形成されている。画素電極16は、例えば、1次元または2次元状に配列される。
また、絶縁層14には、画素電極16と読出し回路40とを接続する第1の接続部44が形成されている。更には、対向電極20と対向電極電圧供給部42とを接続する第2の接続部46が形成されている。第2の接続部46は、画素電極16および有機層18に接続されない位置に形成されている。第1の接続部44および第2の接続部46は、導電性材料で形成されている。
また、絶縁層14の内部には、読出し回路40および対向電極電圧供給部42を、例えば、撮像素子10の外部と接続するための導電性材料からなる配線層48が形成されている。
上述のように、基板12上の絶縁層14の表面14aに、各第1の接続部44に接続された画素電極16が形成されたものを回路基板11という。なお、この回路基板11はCMOS基板ともいう。
複数の画素電極16を覆うと共に、第2の接続部46を避けるようにして有機層18が形成されている。有機層18は、少なくとも可視光を含む入射光Lを受光して、その光量に応じた電荷を発生するものであり、光電変換層50と電子ブロッキング層52とを有する。
有機層18は、電子ブロッキング層52が画素電極16側に形成されており、電子ブロッキング層52上に光電変換層50が形成されている。なお、有機層18は、電子ブロッキング層52を設けることなく、光電変換層50単層であってもよい。
電子ブロッキング層52は、画素電極16から光電変換層50に電子が注入されるのを抑制するための層である。
光電変換層50は、入射光L、例えば、可視光等の受光した光の光量に応じた電荷を発生するものであり、有機の光電変換材料を含むものである。光電変換層50および電子ブロッキング層52は、画素電極16上で一定の膜厚であれば、それ以外で膜厚が一定でなくておもよい。光電変換層50については、後に詳細に説明する。
対向電極20は、画素電極16と対向する電極であり、光電変換層50を覆うようにして設けられている。画素電極16と対向電極20との間に光電変換層50が設けられている。
対向電極20は、光電変換層50に光を入射させるため、入射光L(少なくとも可視光を含む光)に対して透明な導電性材料で構成されている。対向電極20は、光電変換層50よりも外側に配置された第2の接続部46と電気的に接続されており、第2の接続部46を介して対向電極電圧供給部42に接続されている。
対向電極20の材料としては、例えば、金属、金属酸化物、金属窒化物、金属硼化物、有機導電性化合物、これらの混合物等が挙げられる。具体例としては、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化インジウムタングステン(IWO)、酸化チタン等の導電性金属酸化物、TiN等の金属窒化物、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)等の金属、更にこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物または積層物、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の有機導電性化合物、これらとITOとの積層物、などが挙げられる。透明導電膜の材料として特に好ましいのは、ITO、IZO、酸化錫、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、弗素ドープ酸化錫(FTO)、酸化亜鉛、アンチモンドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)のいずれかの材料である。この対向電極20の材料中でも特に好ましい材料は、ITOである。
対向電極20の光透過率は、可視光波長において、60%以上が好ましく、より好ましくは80%以上で、より好ましくは90%以上、より好ましくは95%以上である。
また、対向電極20は、厚さが5〜30nmであることが好ましい。対向電極20を5nm以上の膜厚にすることにより、下層を十分に被覆することができ、均一な性能が得られる。一方、対向電極20の膜厚が30nmを超えると、対向電極20と画素電極16が局所的に短絡してしまい、暗電流が上昇してしまうことがある。対向電極20を30nm以下の膜厚にすることで、局所的な短絡が発生するのを抑制することができる。
対向電極電圧供給部42は、第2の接続部46を介して対向電極20に所定の電圧を印加するものである。対向電極20に印加すべき電圧が撮像素子10の電源電圧よりも高い場合は、チャージポンプ等の昇圧回路によって電源電圧を昇圧して上記所定の電圧を供給するものである。
画素電極16は、画素電極16とそれに対向する対向電極20との間にある有機層18(光電変換層50)で発生した電荷を捕集するための電荷捕集用の電極である。画素電極16は、第1の接続部44を介して読出し回路40に接続されている。この読出し回路40は、複数の画素電極16の各々に対応して基板12に設けられており、対応する画素電極16で捕集された電荷に応じた信号を読出すものである。
画素電極16の材料としては、導電性があれば良く、例えば、金属、導電性のある金属酸化物、金属窒化物および金属硼化物、ならびに有機導電性化合物、これらの混合物等が挙げられる。具体例としては、酸化錫、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化インジウムタングステン(IWO)、酸化チタン等の導電性金属酸化物、窒化チタン(TiN)、窒化モリブデン、窒化タンタル、窒化タングステン等の導電性金属窒化物、金(Au)、白金(Pt)、銀(Ag)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)等の金属、更にこれらの金属と導電性金属酸化物との混合物または積層物、ポリアニリン、ポリチオフェン、ポリピロール等の有機導電性化合物、これらとITOとの積層物、などが挙げられる。透明導電膜の材料として特に好ましいのは、ITO、IZO、酸化錫、アンチモンドープ酸化錫(ATO)、弗素ドープ酸化錫(FTO)、酸化亜鉛、アンチモンドープ酸化亜鉛(AZO)、ガリウムドープ酸化亜鉛(GZO)のいずれかの材料である。この画素電極16の材料中でも特に好ましい材料は、窒化チタン、窒化モリブデン、窒化タンタル、窒化タングステンのいずれかの材料である。
画素電極16の端部において画素電極16の膜厚に相当する段差が急峻だったり、画素電極16の表面に顕著な凹凸が存在したり、画素電極16上に微小な塵埃(パーティクル)が付着したりすると、画素電極16上の層が所望の膜厚より薄くなったり亀裂が生じたりする。そのような状態で層上に対向電極20を形成すると、欠陥部分における画素電極16と対向電極20の接触や電界集中により、暗電流の増大や短絡などの画素不良が発生する。更に、上記の欠陥は、画素電極16とその上の層の密着性や撮像素子10の耐熱性を低下させるおそれがある。
上記の欠陥を防止して素子の信頼性を向上させるためには、画素電極16の表面粗さRaが0.6nm以下であることが好ましい。画素電極16の表面粗さRaが小さいほど、表面の凹凸が小さいことを意味し、表面平坦性が良好である。また、画素電極16上のパーティクルを除去するため、電子ブロッキング層52を形成する前に、半導体製造工程で利用されている一般的な洗浄技術を用いて、画素電極16等を洗浄することが特に好ましい。
読出し回路40は、例えば、CCD、MOS回路、またはTFT回路等で構成されており、絶縁層14内に設けられた遮光層(図示せず)によって遮光されている。なお、読出し回路40は、一般的なイメージセンサ用途ではCCDまたはCMOS回路を採用することが好ましく、ノイズおよび高速性の観点からはCMOS回路を採用することが好ましい。
なお、図示しないが、例えば、基板12にp領域によって囲まれた高濃度のn領域が形成されており、このn領域に第1の接続部44が接続されている。p領域に読出し回路40が設けられている。n領域は光電変換層50の電荷を蓄積する電荷蓄積部として機能するものである。n領域に蓄積された信号電荷は読出し回路40によって、その電荷量に応じた信号に変換されて、例えば、配線層48を介して撮像素子10外部に出力される。
保護膜22は、封止膜として機能するものであり、光電変換層50含む有機層18を水分子、酸素などの劣化因子から保護するためのものである。保護膜22は、対向電極20を覆うようして形成されている。
保護膜22により、撮像素子10の各製造工程において、有機溶媒等の溶液、プラズマなどに含まれる有機の光電変換材料を劣化させる因子の浸入を阻止して有機層18を保護する。また、撮像素子10の製造後に、水分子、酸素などの有機の光電変換材料を劣化させる因子の浸入を阻止して、長期間の保存、および長期の使用にわたって、有機層18の劣化を防止する。更には、保護膜22を形成する際、既に形成された有機層18を劣化させない。また、入射光(可視光)は、保護膜22を通じて有機層18に到達する。このため、保護膜22は、有機層18で検知する波長の光、例えば、可視光に対して透明である。
保護膜22は、少なくとも1層で構成されるものであり、図1(a)の例では、保護膜22は単層である。この保護膜22は、例えば、酸化窒化珪素膜(SiON膜)で構成される。保護膜22は、例えば、気相成膜法により形成されることが好ましい。気相成膜法としては、例えば、プラズマCVD法、スパッタ法、反応性スパッタ法、イオンプレーティング法を用いることができる。
保護膜22が単層の場合、保護膜22全体の内部応力(以下、保護膜22全体の内部応力を、単に内部応力という。)は−50MPa〜+60MPaであり、かつ総膜厚が30〜500nmである。ここで、内部応力において、マイナスの符号は圧縮応力であることを示し、プラスの符号は引張応力であることを示す。
保護膜22において、内部応力が+60MPaを超えると、以下に具体例を示して説明するが、膜剥がれが生じる。
具体的には、図2(a)に示すように、有機層18に対応する有機膜60上に、対向電極(上部電極)20に対応する電極61が形成され、この電極61上に保護膜22に対応する保護膜62が形成されたもの例にして説明する。この場合、保護膜62には、内部応力として引張応力σが作用している。保護膜62に穴64等の欠陥がある場合、この欠陥から後工程で、フォトリソグラフィ法によりカラーフィルタを製造する際に有機溶剤A等が穴64を通り、有機膜60に浸入すると、有機膜60が膨潤する。保護膜62において、この膨潤した領域60aに対応する部分66は電極と有機膜との結合力が失われる。引張応力を持った保護膜62は、本来縮もうとしていたので、クラックを発生させることで応力を緩和するように変形する。これにより、図2(b)に示す保護膜62の上記部分66の一部67が剥離したり、割れが発生する。このようにして、保護膜22において、内部応力が+60MPaを超えると、保護膜62の一部に膜剥がれが生じたり、保護膜62に割れが発生する。
一方、保護膜22において、内部応力が−50MPaよりも絶対値で大きいと、後に具体例を示して説明するが、表面に皺が発生する。
具体的には、図3(a)に示すように、有機層18に対応する有機膜60上に、対向電極20に対応する電極61が形成され、この電極61上に保護膜22に対応する保護膜62が形成されたもの例にして説明する。この場合、保護膜62には、内部応力として、圧縮応力σが作用している。保護膜62に穴64等の欠陥がある場合、この欠陥から後工程で、フォトリソグラフィ法によりカラーフィルタを製造する際に有機溶剤A等が穴64を通り、有機膜60に浸入すると、有機膜60が膨潤する。保護膜62において、この膨潤した領域60aに対応する部分66は電極と有機膜との結合力が失われる。圧縮応力を持った保護膜62は、本来伸びようとしていたので、皺を発生させることで応力を緩和するように変形する。これにより、図3(b)に示すように保護膜62の、膨潤した領域60aに対応する部分66に皺69が生じる。このようにして、保護膜22において、内部応力が−50MPaよりも絶対値で大きいと、すなわち、内部応力が圧縮応力で50MPaを超えると、皺が発生する。
しかしながら、保護膜22の内部応力を−50MPa〜+60MPaとすることにより、上述の図2(a)、図3(a)に示すように、保護膜62に穴64等の欠陥があり、フォトリソグラフィ法によりカラーフィルタを製造する際に有機溶剤A等が穴64を通り、有機膜60に浸入して有機膜60が膨潤しても、保護膜62に変化が生じることがなく、膜剥がれが発生することなく、更には皺も発生することがない。
本実施形態において、保護膜22は、総膜厚が30〜500nmである。
保護膜22の総膜厚が30nmを下回るとバリア性が低下したり、カラーフィルタの現像液に対する耐性が低下する虞がある。一方、保護膜22の厚さが500nmを超えると、画素サイズが1μmを切る場合に、混色を抑制することが難しくなる。
本実施形態の撮像素子10においては、保護膜22は単層構造としたが、これに限定されるものではない。例えば、図1(b)に示す撮像素子10aの保護膜23のように、例えば、第1の保護膜23aと第2の保護膜23bの2層構造としてもよい。
この場合、第2の保護膜23b(下層の保護膜)が対向電極20上に形成され、この上に第1の保護膜23a(上層の保護膜)が形成される。すなわち、第1の保護膜23aと対向電極20との間に第2の保護膜23bが形成される。なお、第1の保護膜23aは、上述の保護膜22と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
保護膜23においても、気相成膜法により形成されることが好ましい。すなわち、第1の保護膜23aおよび第2の保護膜23bは、気相成膜法により形成されることが好ましい。気相成膜法としては、例えば、プラズマCVD法、スパッタ法、反応性スパッタ法、イオンプレーティング法、原子層堆積法を用いることができる。
2層構造の保護膜23も、保護膜22と同様に総膜厚は30〜500nmである。この場合、第2の保護膜23bの厚さは、0nmを超え50nm以下である。
第2の保護膜23bは、第1の保護膜23aと同様に、例えば、可視光に対して透明である。第2の保護膜23bは、膜厚が50nmを超えると、膜剥がれ(クラック)および皺が発生する虞があるため、膜厚は50nm以下であることが好ましい。なお、第2の保護膜23bの厚さの下限は、0nm超であるが、1nmであることが好ましい。
第2の保護膜23bは、例えば、酸化アルミニウム(AlOx)、酸化珪素(SiOx)、窒化珪素(SiNx)で構成することが好ましい。これらのうち、特に好ましいのは酸化アルミニウム(AlOx)である。この酸化アルミニウム製の第2の保護膜23bは、例えば、ALCVD法等の原子層堆積法で形成される。
2層構造の保護膜23では、第1の保護膜23aの厚さzと、第2の保護膜23bの厚さxに応じて、内部応力の範囲が異なり、図4に示すようになる。なお、図4において、縦軸は保護膜全体の内部応力y(MPa)であり、横軸は第2の保護膜23b(下層の保護膜)の膜厚x(nm)である。この第2の保護膜23b(下層の保護膜)は、酸化アルミニウム(AlOx)で構成されている。
第2の保護膜23b(下層の保護膜)の膜厚をx(nm)とし、保護膜全体の内部応力をy(MPa)とするとき、第2の保護膜23bの方が第1の保護膜23aよりも薄い場合、すなわち、第2の保護膜23bの厚さx<第1の保護膜23aの厚さzの場合、保護膜23全体の内部応力y(MPa)は、第2の保護膜23bの膜厚x(nm)が、0<x<15では、―4.6x−50≦y≦−1.67x+60・・・(1)であり、15≦x≦50では、―1.25x−100≦y≦0・・・(2)である。
第2の保護膜23bの方が薄い場合、第2の保護膜23bの膜厚xが、0<x<15で、内部応力が、―4.6x−50(MPa)>yであると、圧縮応力が大きくなり、保護膜23に皺が発生する。一方、内部応力が、y>−1.67x+60(MPa)であると、引張応力が大きくなり、保護膜23に膜剥がれ、または割れが発生する。
また、第2の保護膜23bの方が薄い場合、第2の保護膜23bの膜厚xが、15≦x≦50で、内部応力が、―1.25x−100(MPa)>yであると、圧縮応力が大きくなり、保護膜23に皺が発生する。一方、内部応力が、y>0(MPa)であると、引張応力が大きくなり、保護膜23に皺が発生する。
第2の保護膜23bの方が第1の保護膜23aよりも薄い場合では、上記(1)、(2)の範囲にあれば、保護膜23の膜剥がれの発生、および皺の発生または割れの発生が抑制される。なお、上記(1)の範囲は図4の領域Sであり、上記(2)の範囲は図4の領域Sである。
第2の保護膜23bの方が第1の保護膜23aと同じか、それより厚い場合、すなわち、第2の保護膜23bの厚さx≧第1の保護膜23aの厚さzの場合、保護膜23全体の内部応力y(MPa)は、第2の保護膜23bの膜厚x(nm)が15<x≦50で、0≦y≦+115・・・(3)である。
この場合、内部応力が、0>y(MPa)であると、圧縮応力が大きくなり、保護膜23に皺が発生する。一方、内部応力が、y>+115(MPa)であると、引張応力が大きくなり、保護膜23に膜剥がれ、または割れが発生する。
第2の保護膜23bの方が第1の保護膜23aと同じか、それより厚い場合では、上記(3)の範囲にあれば、保護膜23の膜剥がれの発生、および皺の発生または割れの発生が抑制される。上記(3)の範囲は図4の領域Sである。なお、上記(3)では、第2の保護膜23bの方が厚いので、最低膜厚30nmを考慮すると、第2の保護膜23bの膜厚xは、15<x≦50となる。
なお、例えば、画素寸法が2μm未満、特に1μm程度の撮像素子10において、カラーフィルタ26と光電変換層50との距離、すなわち、保護膜22および保護膜23(第1の保護膜23aおよび第2の保護膜23b)の膜厚が厚いと、保護膜22および保護膜23内での入射光(可視光)の斜入射成分の影響が大きくなり混色が発生する虞がある。このために、保護膜22および保護膜23は、いずれも薄い方が好ましい。
カラーフィルタ26は、保護膜22上の各画素電極16と対向する位置に形成されている。隔壁28は、保護膜22上のカラーフィルタ26同士の間に設けられており、カラーフィルタ26の光透過効率を向上させるためのものである。遮光層29は、保護膜22上のカラーフィルタ26および隔壁28を設けた領域(有効画素領域)以外に形成されており、有効画素領域以外に形成された光電変換層50に光が入射することを防止するものである。カラーフィルタ26、隔壁28および遮光層29は、例えば、フォトリソグラフィ法により形成される。
オーバーコート層30は、カラーフィルタ26を後工程等から保護するためのものであり、カラーフィルタ26、隔壁28および遮光層29を覆うようにして形成されている。
撮像素子10においては、有機層18、対向電極20およびカラーフィルタ26が上方に設けられた画素電極16、1つが単位画素になる。
オーバーコート層30は、アクリル系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、弗素樹脂などのような高分子材料や、酸化珪素、窒化珪素のような無機材料を適宜使用できる。ポリスチレン系などの感光性樹脂を使用すると、フォトリソグラフィ法によってオーバーコート層30をパターニングできるので、ボンディング用パッド上の周辺遮光層、封止層、絶縁層などを開口する際のフォトレジストとして使用すること、オーバーコート層30自体をマイクロレンズとして加工することが容易になり好ましい。一方、オーバーコート層30を反射防止層として使用することも可能であり、カラーフィルタ26の隔壁として使用した各種低屈折率材料を成膜することも好ましい。また、後工程に対する保護層としての機能、反射防止層としての機能を追求するために、オーバーコート層30を、上記材料を組合せた2層以上の構成にすることも可能である。
なお、本実施形態においては、画素電極16は、絶縁層14の表面に形成された構成であるが、これに限定されるものではなく、絶縁層14の表面部に埋設された構成でもよい。また、第2の接続部46および対向電極電圧供給部42を1つ設ける構成としたが、複数であってもよい。例えば、対向電極20の両端部から対向電極20へ電圧を供給することにより、対向電極20での電圧降下を抑制することができる。第2の接続部46および対向電極電圧供給部42のセットの数は、素子のチップ面積を勘案して、適宜増減すればよい。
以下、保護膜22の応力、およびその測定方法について説明する。
図5(a)および(b)に示すように、保護膜22に相当する薄膜72が形成された基板70を例にして、薄膜72に作用する応力を、保護膜22に作用する応力として説明する。なお、第1の保護膜23aと第2の保護膜23bの2層構造の保護膜23についても、第1の保護膜23aと第2の保護膜23bを、それぞれ単層状態で測定することにより、それぞれの応力を測定することができる。第1の保護膜23aと第2の保護膜23bが積層された保護膜23について応力を測定すれば、保護膜23全体の内部応力を測定することができる。
図5(a)は、薄膜72を形成した基板70を膨張させたときに、薄膜72に働く圧縮応力σの方向を矢印で示している。図5(a)のように、薄膜72が成膜された側を突出させるように基板70を反らせると、基板70に成膜された薄膜72が膨張し、基板70と密着している薄膜72に圧縮しようとする力が働く。この力が圧縮応力σである。
図5(b)は、薄膜72を形成した基板70を収縮させたときに、薄膜72に働く引張応力σの方向を矢印で示している。図5(b)のように、薄膜72が成膜された側を窪ませるように基板70を反らせると、基板70に成膜された薄膜72が収縮し、基板70と密着している薄膜72に伸長しようとする力が働く。この力が引張応力σである。
ここで、薄膜72の圧縮応力σおよび引張応力σは、基板70の反り量に影響する。次に、基板70の反り量に基づいて応力は光てこ法を用いて測定することができる。
図6は、薄膜が形成された基板の反り量を測定する測定装置を示す模式図である。図6に示す測定装置200は、レーザ光を照射するレーザ照射部202と、レーザ照射部202から照射された光のうち一部の光を反射すると共に他の光を透過するスプリッタ204と、スプリッタ204を透過した光を反射するミラー206とを備えている。基板70の一方の面には、被測定物である薄膜72が成膜されている。スプリッタ204で反射した光を基板70の薄膜72に照射し、その際に薄膜72の表面で反射した光の反射角度を第1の検出部208で検出する。ミラー206で反射した光を基板70の薄膜72に照射し、その際に薄膜72の表面で反射した光の反射角度を第2の検出部210で検出する。
なお、図6では、基板70を薄膜72が成膜された側の面を突出させるように反らせることで、薄膜72に働く圧縮応力を測定する例を示している。ここで、基板70の厚さをhとし、薄膜72の厚さをtとする。
次に、測定装置200による薄膜の応力の測定手順を説明する。
測定に用いる装置としては、例えば、東朋テクノロジー社製、薄膜ストレス測定装置FLX−2320−Sを用いることができる。以下に、この装置を用いた場合の測定条件を示す。
(レーザ光(レーザ照射部202))
使用レーザ:KLA−Tencor−2320−S
レーザ出力:4mW
レーザ波長:670nm
走査速度:30mm/s
(基板)
基板材質:シリコン(Si)
方位:<100>
Type:P型(ドーパント:Boron)
厚み:250±25μm若しくは、280±25μm
(測定手順)
予め薄膜72を成膜する基板70の反り量を計測しておき、基板70の曲率半径R1を求める。続いて、基板70の一方の面に薄膜72を成膜し、基板70の反り量を計測し、曲率半径R2を求める。ここで、反り量は、図6に示すようにレーザで基板70の薄膜72が形成された側の面を走査し、基板70から反射してくるレーザ光の反射角度から反り量を算出し、反り量を元に曲率半径R=R1・R2/(R1−R2)を算出している。
その後、下記の計算式により薄膜72の応力が算出される。薄膜72の応力の単位はPaで表されている。圧縮応力であれば負の値を示し、引張応力であれば正の値を示す。なお、薄膜72の応力を測定する方法は特に限定されず、公知のものを使用することができる。
(応力ストレス計算式)
σ=E×h/(1−ν)Rt
但し、E/(1−ν):下地基板の2軸弾性係数(Pa)、ν:ポアソン比
h:下地基板の厚さ(m)、
t:薄膜の膜厚(m)、
R:下地基板の曲率半径(m)、
σ:薄膜の平均応力(Pa)とする。
次に、本発明の第1の実施形態の撮像素子10の製造方法について説明する。
本発明の実施形態の撮像素子10の製造方法においては、まず、図7(a)に示すように、読出し回路40と対向電極電圧供給部42とが形成された基板12上に、第1の接続部44と第2の接続部46と、配線層48が設けられた絶縁層14が形成され、更に絶縁層14の表面14aに、各第1の接続部44に接続された画素電極16が形成された回路基板11(CMOS基板)を用意する。この場合、上述の如く、第1の接続部44と読出し回路40とが接続されており、第2の接続部46と対向電極電圧供給部42とが接続されている。画素電極16は、例えば、TiNで形成される。
次に、電子ブロッキング層52の成膜室(図示せず)に所定の搬送経路で搬送し、図7(b)に示すように、第2の接続部46上を除き、かつ全ての画素電極16を覆うように電子ブロッキング材料を、例えば、蒸着法を用いて所定の真空下で成膜し、電子ブロッキング層52を形成する。電子ブロッキング材料には、例えば、カルバゾール誘導体、更に好ましくはビフルオレン誘導体が用いられる。
次に、光電変換層50の成膜室(図示せず)に所定の搬送経路で搬送し、図7(c)に示すように、電子ブロッキング層52の表面52aに、光電変換層50を、例えば、蒸着法を用いて所定の真空下で形成する。光電変換材料として、例えば、p型有機半導体材料とフラーレンまたはフラーレン誘導体が用いられる。これにより、光電変換層50が形成されて、有機層18が形成される。
次に、対向電極20の成膜室(図示せず)に所定の搬送経路で搬送した後、図8(a)に示すように、有機層18(光電変換層50および電子ブロッキング層52)を覆い、かつ第2の接続部46上に形成されるパターンで対向電極20を、例えば、スパッタ法を用いて所定の真空下で形成する。
次に、保護膜22の成膜室(図示せず)に所定の搬送経路で搬送し、図8(b)に示すように、対向電極20を覆うようにして、絶縁層14の表面14aに、保護膜22として、例えば、プラズマCVD法により、酸化窒化珪素膜(SiON膜)を、300nmの厚さに形成する。
この場合、単層構造の保護膜22、例えば、酸化窒化珪素膜(SiON膜)は、内部応力が−50MPa〜+60MPaである。保護膜22の内部応力について、例えば、予め、膜組成、内部応力と、成膜条件(成膜温度、成膜時の電力、ガス種およびガスの混合比等)との関係を調べておき、内部応力が上記範囲となる成膜条件で、30〜500nmの厚さに成膜し、保護膜22を形成する。
次に、保護膜22の表面22aに、カラーフィルタ26、隔壁28および遮光層29を、例えば、フォトリソグラフィ法を用いて形成する。カラーフィルタ26、隔壁28および遮光層29には、有機固体撮像素子に用いられる公知のものが用いられる。カラーフィルタ26、隔壁28および遮光層29の形成工程は、所定の真空下でも、非真空下であってもよい。
次に、カラーフィルタ26、隔壁28および遮光層29を覆うようにして、オーバーコート層30を、例えば、塗布法を用いて形成する。これにより、図1(a)に示す撮像素子10を形成することができる。オーバーコート層30には、有機固体撮像素子に用いられる公知のものが用いられる。オーバーコート層30の形成工程は、所定の真空下でも、非真空下であってもよい。
本実施形態においては、保護膜の内部応力について、単層の場合には−50MPa〜+60MPaとし、かつ保護膜の総膜厚を30〜500nmとすることにより、保護膜22に穴等の欠陥があり、かつ対向電極20と光電変換層50との間で密着性が不十分なところがあって、フォトリソグラフィ法によりカラーフィルタ26を製造する際に有機溶剤等が穴等の欠陥を通り、更には対向電極20と光電変換層50の密着が不十分なところを通って、有機溶剤等が有機層18に浸入して有機層18の光電変換層50が膨潤しても、保護膜22に変化が生じることがない。これにより、膜剥がれ、および皺の発生を抑制することができる。このため、製造時はもとより、撮像素子10について長期に亘り、安定した所定の性能を維持することができる。このように、性能安定性に優れ、かつ耐久性に優れた撮像素子10を得ることができる。
本実施形態においては、上述の図1(b)に示す変形例の撮像素子10aのように、保護膜23を、第1の保護膜23aおよび第2の保護膜23bの2層構造とすることができる。
撮像素子10aにおいては、対向電極20を覆うようにして、絶縁層14の表面14aに、第2の保護膜23bとして、例えば、原子層堆積法により、酸化アルミニウム膜(AlOx膜)を、基板温度が100℃〜200℃の条件で、30nmの厚さに形成する。
ここで、基板温度とは、成膜時に、対向電極20まで形成された製造途中のものの温度のことである。
次に、第2の保護膜23b上に第1の保護膜23aとして、例えば、プラズマCVD法により、酸化窒化珪素膜(SiON膜)を、基板温度が150℃〜250℃で、300nmの厚さに形成する。この場合、基板温度とは、成膜時に、第2の保護膜23bまで形成された製造途中のものの温度のことである。
第2の保護膜23bにおいては、酸化アルミニウム膜(AlOx膜)の内部応力は−200MPa未満または100MPaを超えることが好ましい。第2の保護膜23bの内部応力について、例えば、予め、膜組成、内部応力と、成膜条件との関係を調べておく、内部応力が上記範囲となる成膜条件で、50nm以下、例えば、1〜50nmの厚さに成膜し、第2の保護膜23bを形成する。
なお、第1の保護膜23aは、上述の保護膜22と同様に形成することができるものであるため、その詳細な説明は省略する。
また、第1の保護膜23aおよび第2の保護膜23bは、保護膜23の総膜厚が30〜500nmとなるように、各膜厚を設定して成膜する。
2層構造の保護膜23を形成する場合、上述のように、第2の保護膜23bを、例えば、基板温度が100℃〜200℃で、原子層堆積方法を用いて成膜することにより、内部応力が一定で、かつ薄く成膜することができる。
また、第1の保護膜23aを、例えば、基板温度が150℃〜250℃で、プラズマCVD方法を用いて形成することにより、内部応力に関し、ゼロを含む引張応力(プラスの応力)から圧縮応力(マイナスの応力)に至る幅広い応力範囲の膜を得ることができる。このため、保護膜23が所定の内部応力となる第1の保護膜23aの厚さと内部応力と、第2の保護膜23bの厚さを内部応力との組み合わせを予め決定しておく。そして、第1の保護膜23aおよび第2の保護膜23bにおいて、所定の内部を応力となる成膜条件(基板温度、成膜時の電力、ガス種およびガス種の混合比等)を予め求めておく。これにより、保護膜23の内部応力が、上述の(1)〜(3)を満たすような成膜条件にて、単層または2層構造の保護膜23を形成することができる。
次に、有機層18を構成する光電変換層50および電子ブロッキング層52について更に詳細に説明する。
光電変換層50は、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料とを含むものである。p型有機半導体材料とn型有機半導体材料を接合させてドナーアクセプタ界面を形成することにより励起子解離効率を増加させることができる。このために、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料を接合させた構成の光電変換層は高い光電変換効率を発現する。特に、p型有機半導体材料とn型有機半導体材料を混合した光電変換層は、接合界面が増大して光電変換効率が向上するので好ましい。
p型有機半導体材料(化合物)は、ドナー性有機半導体材料(化合物)であり、主に正孔輸送性有機化合物に代表され、電子を供与しやすい性質がある有機化合物をいう。更に詳しくは2つの有機材料を接触させて用いたときにイオン化ポテンシャルの小さい方の有機化合物をいう。したがって、ドナー性有機化合物は、電子供与性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。例えば、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン化合物、スチリルアミン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、カルバゾール化合物、ポリシラン化合物、チオフェン化合物、フタロシアニン化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、オキソノール化合物、ポリアミン化合物、インドール化合物、ピロール化合物、ピラゾール化合物、ポリアリーレン化合物、縮合芳香族炭素環化合物(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体等を用いることができる。なお、これに限らず、上記したように、n型(アクセプタ性)化合物として用いた有機化合物よりもイオン化ポテンシャルの小さい有機化合物であればドナー性有機半導体として用いてよい。
n型有機半導体材料(化合物)は、アクセプタ性有機半導体材料であり、主に電子輸送性有機化合物に代表され、電子を受容しやすい性質がある有機化合物をいう。更に詳しくは、n型有機半導体とは、2つの有機化合物を接触させて用いたときに電子親和力の大きい方の有機化合物をいう。したがって、アクセプタ性有機化合物は、電子受容性のある有機化合物であればいずれの有機化合物も使用可能である。例えば、縮合芳香族炭素環化合物(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を含有する5〜7員のヘテロ環化合物(例えば、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジン、シンノリン、イソキノリン、プテリジン、アクリジン、フェナジン、フェナントロリン、テトラゾール、ピラゾール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、カルバゾール、プリン、トリアゾロピリダジン、トリアゾロピリミジン、テトラザインデン、オキサジアゾール、イミダゾピリジン、ピラリジン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、ジベンズアゼピン、トリベンズアゼピン等)、ポリアリーレン化合物、フルオレン化合物、シクロペンタジエン化合物、シリル化合物、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体などが挙げられる。なお、これに限らず、上記したように、p型(ドナー性)化合物として用いた有機化合物よりも電子親和力の大きな有機化合物であればアクセプタ性有機半導体として用いてよい。
p型有機半導体材料、またはn型有機半導体材料としては、いかなる有機色素を用いても良いが、好ましくは、シアニン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色素、メロシアニン色素(ゼロメチンメロシアニン(シンプルメロシアニン)を含む)、3核メロシアニン色素、4核メロシアニン色素、ロダシアニン色素、コンプレックスシアニン色素、コンプレックスメロシアニン色素、アロポーラー色素、オキソノール色素、ヘミオキソノール色素、スクアリウム色素、クロコニウム色素、アザメチン色素、クマリン色素、アリーリデン色素、アントラキノン色素、トリフェニルメタン色素、アゾ色素、アゾメチン色素、スピロ化合物、メタロセン色素、フルオレノン色素、フルギド色素、ペリレン色素、ペリノン色素、フェナジン色素、フェノチアジン色素、キノン色素、ジフェニルメタン色素、ポリエン色素、アクリジン色素、アクリジノン色素、ジフェニルアミン色素、キナクリドン色素、キノフタロン色素、フェノキサジン色素、フタロペリレン色素、ジケトピロロピロール色素、ジオキサン色素、ポルフィリン色素、クロロフィル色素、フタロシアニン色素、金属錯体色素、縮合芳香族炭素環系色素(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)が挙げられる。
n型有機半導体材料として、電子輸送性に優れた、フラーレンまたはフラーレン誘導体を用いることが特に好ましい。フラーレンとは、フラーレンC60、フラーレンC70、フラーレンC76、フラーレンC78、フラーレンC80、フラーレンC82、フラーレンC84、フラーレンC90、フラーレンC96、フラーレンC240、フラーレンC540、ミックスドフラーレン、フラーレンナノチューブを表し、フラーレン誘導体とはこれらに換基が付加された化合物のことを表す。
フラーレン誘導体の置換基として好ましくは、アルキル基、アリール基、または複素環基である。アルキル基として更に好ましくは、炭素数1〜12までのアルキル基であり、アリール基、および複素環基として好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フルオレン環、トリフェニレン環、ナフタセン環、ビフェニル環、ピロール環、フラン環、チオフェン環、イミダゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドリジン環、インドール環、ベンゾフラン環、ベンゾチオフェン環、イソベンゾフラン環、ベンズイミダゾール環、イミダゾピリジン環、キノリジン環、キノリン環、フタラジン環、ナフチリジン環、キノキサリン環、キノキサゾリン環、イソキノリン環、カルバゾール環、フェナントリジン環、アクリジン環、フェナントロリン環、チアントレン環、クロメン環、キサンテン環、フェノキサチイン環、フェノチアジン環、またはフェナジン環であり、更に好ましくは、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、ピリジン環、イミダゾール環、オキサゾール環、またはチアゾール環であり、特に好ましくはベンゼン環、ナフタレン環、またはピリジン環である。これらは更に置換基を有していてもよく、その置換基は可能な限り結合して環を形成してもよい。なお、複数の置換基を有しても良く、それらは同一であっても異なっていても良い。また、複数の置換基は可能な限り結合して環を形成してもよい。
光電変換層がフラーレンまたはフラーレン誘導体を含むことで、フラーレン分子またはフラーレン誘導体分子を経由して、光電変換により発生した電子を画素電極16または対向電極20まで早く輸送できる。フラーレン分子またはフラーレン誘導体分子が連なった状態になって電子の経路が形成されていると、電子輸送性が向上して光電変換素子の高速応答性が実現可能となる。このためにはフラーレンまたはフラーレン誘導体が光電変換層に40%(体積比)以上含まれていることが好ましい。もっとも、フラーレンまたはフラーレン誘導体が多すぎるとp型有機半導体が少なくなって接合界面が小さくなり励起子解離効率が低下してしまう。
光電変換層50において、フラーレンまたはフラーレン誘導体と共に混合されるp型有機半導体材料として、特許第4213832号公報等に記載されたトリアリールアミン化合物を用いると光電変換素子の高SN比が発現可能になり、特に好ましい。光電変換層内のフラーレンまたはフラーレン誘導体の比率が大きすぎるとトリアリールアミン化合物が少なくなって入射光の吸収量が低下する。これにより光電変換効率が減少するので、光電変換層に含まれるフラーレンまたはフラーレン誘導体は85%(体積比)以下の組成であることが好ましい。
電子ブロッキング層52には、電子供与性有機材料を用いることができる。具体的には、低分子材料では、N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’−ジアミン(TPD)や4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)等の芳香族ジアミン化合物、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、イミダゾロン、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、テトラヒドロイミダゾール、ポリアリールアルカン、ブタジエン、4,4’,4”−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、ポルフィン、テトラフェニルポルフィン銅、フタロシアニン、銅フタロシアニン、チタニウムフタロシアニンオキサイド等のポリフィリン化合物、トリアゾール誘導体、オキサジザゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体、ピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アニールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、シラザン誘導体、カルバゾール誘導体、ビフルオレン誘導体などを用いることができ、高分子材料では、フェニレンビニレン、フルオレン、カルバゾール、インドール、ピレン、ピロール、ピコリン、チオフェン、アセチレン、ジアセチレン等の重合体や、その誘導体を用いることができる。電子供与性化合物でなくとも、充分な正孔輸送性を有する化合物であれば用いることは可能である。
電子ブロッキング層52としては、無機材料を用いることもできる。一般的に、無機材料は有機材料よりも誘電率が大きいため、電子ブロッキング層52に用いた場合に、光電変換層に電圧が多くかかるようになり、光電変換効率を高くすることができる。電子ブロッキング層52となりうる材料としては、酸化カルシウム、酸化クロム、酸化クロム銅、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化銅、酸化ガリウム銅、酸化ストロンチウム銅、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化インジウム銅、酸化インジウム銀、酸化イリジウム等がある。
複数層からなる電子ブロッキング層において、複数層のうち光電変換層50と隣接する層が光電変換層50に含まれるp型有機半導体と同じ材料からなる層であることが好ましい。このように、電子ブロッキング層52にも同じp型有機半導体を用いることで、光電変換層50と隣接する層の界面に中間準位が形成されるのを抑制し、暗電流を更に抑制することができる。
電子ブロッキング層52が単層の場合にはその層を無機材料からなる層とすることができ、または、複数層の場合には1つまたは2以上の層を無機材料からなる層とすることができる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
図9(a)は、本発明の第2の実施形態の撮像素子を示す模式的断面図であり、図9(b)は、本発明の第2の実施形態の撮像素子の変形例を示す模式的断面図である。
なお、本実施形態において、図1(a)、(b)に示す撮像素子と同一構成物には、同一符号を付して、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の撮像素子10bは、第1の実施形態の撮像素子10(図1(a)参照)に比して、保護膜22とカラーフィルタ26、隔壁28との間に有機薄膜25が設けられている点が異なる。また、遮光層29が有機薄膜25上のカラーフィルタ26および隔壁28を設けた領域(有効画素領域)以外に設けられている点が異なる。撮像素子10bについては、それ以外の構成は第1の実施形態の撮像素子10(図1(a)参照)と同様であるため、その詳細な説明は省略する。
有機薄膜25は、保護膜22の穴等の欠陥があり、かつ対向電極20と光電変換層50との間で密着性が不十分なところがあって、フォトリソグラフィ法によりカラーフィルタ26を製造する際に使用される有機溶剤またはアルカリ液等の薬品が穴等の欠陥を通り、更には対向電極20と光電変換層50の密着が不十分なところを通って、薬品が光電変換層50に浸入することを防止するためのものである。有機薄膜25は、保護膜22の表面22aに、光電変換層50よりも広い範囲に形成されている。
保護膜22の穴等の欠陥は、保護膜22成膜前に付着してしまった異物周辺で生じやすい。これは、図10(a)に示すように、下地80上に付着した異物82周辺を断面TEMにより観察した場合、異物82周辺の保護膜22形成領域の変曲点をJとし、異物下端をKとした場合、変曲点Jと異物下端Kとを結ぶ直線84の領域において、保護膜22にクラック等が生じるなど、膜密度が疎になりやすいためである。
この保護膜22の疎部分Mの領域に対して有機薄膜25がカバレッジの良い成膜方法で形成されることが好ましい。
具体的には、図10(b)に示すように、保護膜22の疎部分Mに対する有機薄膜25のカバレッジの良さを示す指標として、dを、変曲点Jから直線84の延長線と有機薄膜25表面との交点Qまでの長さと定義する。
このdがd(有機薄膜の平坦部の厚さ)/sinθに対して厚いことが好ましい。
なお、θは、直線84と下地80の平坦面80aとのなす角のことである。
好ましくは、d≧(d/sinθ)×1.2であり、更に好ましくd≧(d/sinθ)×1.5、より好ましくはd≧(d/sinθ)×2.0である。これにより、異物82周辺から有機溶剤またはアルカリ液等の薬品が下地80に浸入するのを効果的に防ぐことが可能となる。なお、下地80は、光電変換層50に該当する。
上述の図10(b)に示す断面形状を形成するための成膜手法として、有機薄膜25は、例えば、スピンコーティングまたはスプレーコーティング等の湿式塗布により形成されることが好ましい。このように、一度湿式塗布で有機薄膜を形成してしまえば、保護膜22の欠陥を良く覆うことができるため、その後のプロセスで更に悪影響を及ぼす有機溶剤および現像液から光電変換層50を保護することができる。
例えば、コーティング溶液には、富士フイルムエレクトロマテリアルズ(株)製のCT−4000Lが用いられる。
塗布液に関しては、有機高分子材料の溶液または無機微粒子を有機高分子材料の溶液に分散した液、有機低分子化合物および有機高分子材料を共通の溶剤に溶解した液、有機化合物の微粒子を有機高分子材料の溶液に分散した液、液晶および有機高分子材料を共通の溶剤に溶解した液等を使用することができる。有機高分子材料について、比自由体積、すなわち、高分子全体の体積に対する、分子鎖のない部分の体積の割合が、小さいものが好ましい。このような有機高分子材料を選択することで、より薬品の光電変換層50への浸入を防ぐことができる。
比自由体積の値としては、25%以下が好ましく、更に好ましくは20%以下、より好ましくは15%以下である。
溶剤に関しては、アルコール類、多価アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、環状エーテル類、ハロゲン化炭化水素類、芳香族炭化水素類、脂肪族炭化水素類、環状アミド類、非環状アミド類、尿素誘導体類、炭酸エステル類、二トリル類、含窒素複素環化合物類、アミン類などの他、水、ニトロメタン、二硫化炭素、スルホシランなどの溶剤を用いることができる。この内、光電変換層50を溶かしにくい溶剤を用いることが膜剥がれを防止する上で好ましい。例えば、エステル類、ケトン類、エーテル類、芳香族炭化水素類、スルホキシド類、炭酸エステル類、含窒素複素環化合物類、アミノ類が好ましく、更に好ましくはアルコール類、多価アルコール類、脂肪族炭化水素類、尿素誘導体類、ニトリル類である。
また、湿式塗布法により有機薄膜25を形成した場合、少なくともppmオーダーで上記溶剤が残留することになるが、残留溶剤は極力揮発させるよう、有機薄膜25形成時に十分なベークを施すことが好ましい。
なお、湿式塗布では、有機高分子材料等を溶解するための溶剤を用いるため、有機薄膜25に残留する溶剤を検出することで、乾式成膜(物理的気相成膜等)と区別することができる。合わせて、上述の図10(a)、(b)に示す断面形状評価により、湿式塗布により形成された有機薄膜と乾式成膜で形成された有機薄膜とを区別することができる。
また、有機薄膜25は、耐薬品性を有し、特にアルカリ液に対して不溶である必要がある。具体的には、カラーフィルタ26を製造する際に一般的に使用される水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)2.38%水溶液に対して、有機薄膜25を10分間浸した場合、膜厚の減少が20%以下であることが好ましい。更に好ましくは10%以下、より好ましくは5%以下である。この範囲にしておくことで、アルカリ液の光電変換層50への浸入を防ぐことができる。また、有機薄膜25は、例えば、厚さが10nm以上が好ましい。更に好ましくは20nm以上、より好ましくは30nm以上である。有機薄膜25が、この厚さであれば、異物周辺を良く覆うことができ、フォトリソグラフィ法によりカラーフィルタ26を製造する際に使用される薬品の光電変換層50への浸入を防止することができる。また、混色を抑制する観点では、有機薄膜25の厚さは、200nm以下が好ましく、更に好ましくは150nm以下、より好ましくは100nm以下である。
また、有機光電変換層における光電変換効率を高くするために、有機薄膜25は可視光を十分に透過することが好ましい。有機薄膜25の透過率としては、50%以上が好ましく、65%以上が更に好ましく、より好ましくは80%以上である。
本実施形態の撮像素子10bは、第1の実施形態の撮像素子10と同様の効果を得ることができる。
本実施形態においても、第1の実施形態と同じく、保護膜22は単層構造としたが、これに限定されるものではない。例えば、図9(b)に示す撮像素子10cの保護膜23のように、例えば、第1の保護膜23aと第2の保護膜23bの2層構造としてもよい。
なお、図9(b)に示す撮像素子10cは、図1(b)に示す撮像素子10aに比して、上述の有機薄膜25が、保護膜23の第2の保護膜23bの表面23cに形成されている点以外は同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の撮像素子10bの製造方法については、第1の実施形態の撮像素子10の製造方法に比して、有機薄膜25を保護膜22の表面22aに形成する点以外は、第1の実施形態の撮像素子10の製造方法と同一工程であるため、その詳細な説明は省略する。
本実施形態は、図7(a)〜(c)、図8(a)、(b)の工程迄は、第1の実施形態の撮像素子10の製造方法同じである。その後、図11に示すように、保護膜22の表面22aに、光電変換層50よりも広い範囲に有機薄膜25を、例えば、湿式塗布法を用いて形成する。
そして、第1の実施形態と同様に、有機薄膜25上にカラーフィルタ26および隔壁28を、保護膜22の表面22a上に遮光層29を、例えば、フォトリソグラフィ法を用いて形成する。
次に、カラーフィルタ26、隔壁28および遮光層29を覆うようにして、オーバーコート層30を、例えば、塗布法を用いて形成する。これにより、図9(a)に示す撮像素子10bを形成することができる。
本実施形態においては、有機薄膜25を形成することにより、保護膜22に穴等の欠陥があっても、例えば、フォトリソグラフィ法により、カラーフィルタ26、隔壁28および遮光層29を形成する際に用いられる溶剤等の光電変換層50への浸入を防ぐことができる。これにより、保護膜22の膜剥れを抑制することができ、撮像素子10bの歩留まりを向上させることができる。
本発明は、基本的に以上のように構成されるものである。以上、本発明の撮像素子について詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
以下、本発明の保護膜の効果について具体的に説明する。
本実施例においては、実施例1〜4および比較例1〜7のサンプルを作製し、本発明の保護膜の効果を確認した。
本実施例では、サンプルとして、基板上に、基板表面の一部の領域に画素電極が形成され、この画素電極を覆うようにして基板上に光電変換層として有機層が形成され、この有機層上に対向電極が形成されており、この対向電極を覆う保護膜が形成された、構成を簡略化した光電変換素子本体を用いた。
なお、保護膜として、単層構造の保護膜、または第2の保護膜(下保護膜)と第1の保護膜(上保護膜)の2層構造の保護膜を用いた。
実施例1〜4および比較例1〜7のサンプルは、保護膜の構成以外、同じ構成の素子ユニットを用いた。
各サンプルには、以下のようにして形成された素子ユニットを用意した。
基板として、厚さが0.7mmの無アルカリガラス基板を用意し、この基板上に、画素電極として、スパッタ法により、厚さ100nmの酸化インジウム錫(ITO)膜を形成した。
次に、基板上に、画像電極を覆うようにして、有機層(光電変換層)として、下記化学式1で示す材料(フラーレンC60)と下記化学式2で示す材料を、それぞれ蒸着速度16〜18nm/s、25〜28nm/sで、下記化学式1に示す材料と下記化学式2に示す材料の体積比が1:3になるように共蒸着して、400nmの厚さに形成した。なお、有機層は、電子ブロッキング層を有していない。
次に、対向電極として、スパッタ法により、厚さ10nmの酸化インジウム錫(ITO)膜を、有機層を覆うようにして有機層上および基板上に形成した。
実施例1のサンプルは、以下のようにして形成した。
このようにして準備された素子ユニットの対向電極を覆うようにして、対向電極上および基板上に、保護膜として、プラズマCVD法により、酸化窒化珪素膜(SiON膜)を、300nmの厚さに形成した。
このようにして、実施例1のサンプルを作製した。
保護膜が2層構造の実施例2のサンプルにおいては、素子ユニットに、第2の保護膜として、厚さ30nmの酸化アルミニウム(AlOx)膜を、ALCVD法(原子層堆積法)を用いて形成し、実施例1と同様に、第1の保護膜として、SiON膜を、プラズマCVD法を用いて厚さ300nmに形成した。このようにして実施例2のサンプルを作製した。
なお、保護膜の組成、構成および膜厚ならびに製造方法を下記表1に示すものとした以外は、上述の実施例1と全く同様にして、実施例3、4および比較例1〜7の各サンプルを作製した。
実施例1〜4および比較例1〜7の各サンプルの保護膜の組成および構成は、下記表1に示す通りである。また、下記表1では、第1の保護膜(上層の保護膜)および第2の保護膜(下層の保護膜)の構成の欄に膜厚およびその製造方法を合わせて記載している。
なお、第1の保護膜および第2の保護膜は、予め所定の内部応力となるように、成膜条件(成膜温度、成膜時の電力、ガス種およびガスの混合比等)を求めておき、その製造条件で成膜して得られたものである。
下記表1に示すALCVD(Atomic Layer Chemical Vapor Deposition)は、原子層堆積法の一種であり、イオンプレートはイオンプレーティング法を示す。
下記表1に示す第1の保護膜の応力および第2の保護膜の応力は、Siウエハ上に、第1の保護膜および第2の保護膜をそれぞれ形成し、上述の図6に示す測定装置200を用いて上述の薄膜72と同じ算出方法で算出したものである。
また、保護膜全体の応力は、2層構造の場合、Siウエハ上に第2の保護膜および第1の保護膜を積層し、上述の図6に示す測定装置200を用いて上述の薄膜72と同じ算出方法で算出したものである。保護膜全体の応力は、単層構造の場合、上述のようにSiウエハ上に第1の保護膜または第2の保護膜が1層形成された状態での第1の保護膜の応力または第2の保護膜の応力である。
本実施例では、実施例1〜4および比較例1〜7の各サンプルを、30秒間アセトンに浸漬した後、保護膜の状態を、光学顕微鏡(倍率5倍)を用いて観察した。その結果を下記表1の浸漬試験結果の欄に示す。
なお、浸漬試験結果において、保護膜に浸漬前後で変化がないものを「変化なし」とし、保護膜の一部でも剥がれたものがあれば、「膜剥がれ発生」とした。更には、保護膜の一部でも浸漬前後で皺が発生していれば、「皺発生」とした。なお、皺の範囲が広いものについては「巨大に皺発生」とした。また、保護膜の一部でも浸漬前後で割れが発生していれば、「割れ発生」とした。
上記表1に示すように、単層構造の内部応力の値、および第2の保護膜の膜厚について上記(2)のうち、いずれかを満たす実施例1〜4は、保護膜に変化がなく、良好な結果を得ることができた。
一方、内部応力の引張応力が大きい比較例1は、膜剥がれが発生した。
また、比較例2は、第2の保護膜の膜厚が第1の保護膜の2倍であり、保護膜全体としては内部に引張力が作用する。このため、比較例2では、膜剥がれが発生した。
比較例3、比較例5および比較例7は、圧縮応力が大きく、皺が発生した。特に、圧縮力が大きい比較例5は皺が広範囲に亘り発生した。
比較例4は、第1の保護膜の膜厚が第2の保護膜の約3倍であり、保護膜全体としては内部応力として圧縮力が作用する。このため、比較例4では、皺が発生した。
比較例6は、引張応力が大きく膜剥がれが発生した。
本実施例においては、実施例10〜13および比較例10〜13のサンプルを作製し、単層構造の保護膜の効果について確認した。
実施例10〜13および比較例10〜13のサンプルは、保護膜が単層構造(第1の保護膜だけ)であり、膜厚が異なる以外は、第1実施例の実施例1と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。また、実施例10〜13および比較例10〜13のサンプルの製造方法についても、保護膜の膜厚以外は、第1実施例の実施例1と同様の製造方法であるため、その詳細な説明は省略する。下記表2に、保護膜の膜厚および製造方法を合わせて記載している。
第1の保護膜は、酸化窒化珪素(SiON)で形成されており、予め所定の内部応力となるように、成膜条件(成膜温度、成膜時の電力、ガス種およびガスの混合比等)を求めておき、その製造条件で成膜して得られた酸化窒化珪素膜(SiON膜)である。
第1の保護膜の応力、第2の保護膜の応力および保護膜全体の応力は、上述の第1実施例と同様の方法で測定した。このため、その詳細な説明は省略する。
本実施例では、実施例10〜13および比較例10〜13の各サンプルを、第1実施例と同様に、30秒間アセトンに浸漬した後、保護膜の状態を、光学顕微鏡(倍率5倍)を用いて観察した。その結果を下記表2の浸漬試験結果の欄に示す。なお、評価基準も第1実施例と同様である。このため、その詳細な説明は省略する。
上記表2に示すように、単層構造の保護膜を有し、内部応力の値の範囲にある実施例10〜13は、保護膜に変化がなく、良好な結果を得ることができた。
一方、圧縮応力が大きい比較例10、11は、保護膜に皺が発生した。また、引張応力が大きい比較例12、13は、保護膜に割れが発生した。
本実施例においては、実施例20、21および30〜33ならびに比較例20〜25および30〜33のサンプルを作製し、第1の保護膜よりも第2の保護膜の方が薄い積層構造の保護膜の効果について確認した。
本実施例では、第2の保護膜の厚さをわけて、保護膜の効果を確認している。実施例20、21および比較例20〜25は、第2の保護膜の厚さが0nmを超え15nm以下であり、実施例30〜33および比較例30〜33は、第2の保護膜の厚さが15nmを超え50nm以下である。
実施例20、21および30〜33ならびに比較例20〜25および30〜33のサンプルは、保護膜が2層構造である点以外は、第1実施例の実施例1と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。また、実施例20、21および30〜33ならびに比較例20〜25および30〜33のサンプルの製造方法は、第1実施例の実施例1に比して保護膜の製造方法が異なる。
本実施例では、上述の第1実施例の素子ユニットに、保護膜を、下記表3、4の第1の保護膜(上層の保護膜)および第2の保護膜(下層の保護膜)の構成の欄に示す膜厚およびその製造方法で作製した以外は、上述の実施例1と全く同様にして、実施例20、21および30〜33ならびに比較例20〜25および30〜33のサンプルを作製した。
本実施例でも、第1の保護膜および第2の保護膜は、予め所定の内部応力となるように、成膜条件(成膜温度、成膜時の電力、ガス種およびガスの混合比等)を求めておき、その製造条件で成膜して得られたものである。
第1の保護膜の応力、第2の保護膜の応力および保護膜全体の応力は、上述の第1実施例と同様の方法で測定した。このため、その詳細な説明は省略する。
本実施例では、実施例20、21および30〜33ならびに比較例20〜25および30〜33の各サンプルを、第1実施例と同様に、30秒間アセトンに浸漬した後、保護膜の状態を、光学顕微鏡(倍率5倍)を用いて観察した。その結果を下記表3、4の浸漬試験結果の欄に示す。なお、評価基準も第1実施例と同様である。このため、その詳細な説明は省略する。
上記表3に示すように、第2の保護膜の膜厚が0nmを超え15nm未満において、保護膜全体の内部応力に関して上記(1)を満たす実施例20、21は、保護膜に変化がなく、良好な結果を得ることができた。
一方、保護膜全体の内部応力に関して上記(1)を満たしていない比較例20〜25において、引張応力が大きい比較例21、22、25には割れが発生し、圧縮応力が大きい比較例20、23、24には皺が発生した。
また、上記表4に示すように、第2の保護膜の膜厚が15nm以上50nm以下において、保護膜全体の内部応力に関して上記(2)を満たす実施例30〜33は、保護膜に変化がなく、良好な結果を得ることができた。
一方、保護膜全体の内部応力に関して上記(2)を満たしていない比較例30〜33において、引張応力が大きい比較例30、32には割れが発生し、圧縮応力が大きい比較例31、33には皺が発生した。
本実施例においては、実施例40〜43および比較例40〜43のサンプルを作製し、第2の保護膜が第1の保護膜と同じ厚さか、第1の保護膜よりも第2の保護膜の方が厚い積層構造の保護膜の効果について確認した。
実施例40〜43および比較例40〜43のサンプルは、保護膜が2層構造である点以外は、第1実施例の実施例1と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。また、実施例40〜43および比較例40〜43のサンプルの製造方法は、第1実施例の実施例1に比して保護膜の製造方法が異なる。
本実施例では、上述の第1実施例の素子ユニットに、保護膜を、下記表5の第1の保護膜(上層の保護膜)および第2の保護膜(下層の保護膜)の構成の欄に示す膜厚およびその製造方法で作製した以外は、上述の実施例1と全く同様にして、実施例40〜43および比較例40〜43のサンプルを作製した。
なお、第1の保護膜および第2の保護膜は、予め所定の内部応力となるように、成膜条件(成膜温度、成膜時の電力、ガス種およびガスの混合比等)を求めておき、その製造条件で成膜して得られたものである。
第1の保護膜の応力、第2の保護膜の応力および保護膜全体の応力は、上述の第1実施例と同様の方法で測定した。このため、その詳細な説明は省略する。
本実施例では、実施例40〜43および比較例40〜43の各サンプルを、第1実施例と同様に、30秒間アセトンに浸漬した後、保護膜の状態を、光学顕微鏡(倍率5倍)を用いて観察した。その結果を下記表5の浸漬試験結果の欄に示す。なお、評価基準も第1実施例と同様である。このため、その詳細な説明は省略する。
上記表5に示すように、保護膜全体の内部応力に関して上記(3)を満たす実施例40〜43は、保護膜に変化がなく、良好な結果を得ることができた。
一方、保護膜全体の内部応力に関して上記(3)を満たさない比較例40〜43において、引張応力が大きい比較例40、41には割れが発生し、圧縮応力が大きい比較例42、43には皺が発生した。
以下、本発明の有機薄膜の効果について具体的に説明する。
本実施例では、保護膜上に湿式塗布法により有機薄膜を形成した実験例A、Bのサンプルと、保護膜上に有機薄膜を形成していない実験例C、Dのサンプルとを作製した。
実験例A〜Dの各サンプルは、下記表6に示す第2の保護膜(下保護膜)と第1の保護膜(上保護膜)の2層構造の保護膜を備えるものである。
実験例A〜Dの各サンプルは、有機薄膜よりも下の構成は、保護膜が2層構造である点、および有機層の構成の異なる点以外は、第1実施例の実施例1と同様の構成であるため、その詳細な説明は省略する。また、実験例A〜Dのサンプルの製造方法は、第1実施例の実施例1に比して保護膜の製造方法よび有機薄膜の製造方法が異なる。
本実施例では、以下のようにして実験例A〜Dの各サンプルを作製した。2層構造の保護膜の製造方法、有機層および有機薄膜の形成方法については、後に詳細に説明する。
実験例A〜Dの各サンプルの2層構造の保護膜の製造方法は、上述の第1実施例の素子ユニットに、下記表6に示すように、第2の保護膜として、厚さ30nmの酸化アルミニウム(AlOx)膜を、ALCVD法(原子層堆積法)を用いて形成し、第1の保護膜として、SiON膜を、プラズマCVD法またはスパッタ法を用いて、厚さ100nmまたは300nmに形成した。
下記表6の第1の保護膜(上部保護膜)および第2の保護膜(下層の保護膜)の構成の欄に膜厚およびその製造方法も合わせて記載している。
なお、第1の保護膜および第2の保護膜は、予め所定の内部応力となるように、成膜条件(成膜温度、成膜時の電力、ガス種およびガスの混合比等)を求めておき、その製造条件で成膜して得られたものである。
実験例A、Bのサンプルについては、上述のように2層構造の保護膜を形成した第1実施例の素子ユニットについて、保護膜上に有機薄膜を以下に示すように形成して、実験例A、Bのサンプルを作製した。
また、実験例Cは、実験例Bの有機薄膜が形成されていない構成である。第1実施例の素子ユニットに、上述のように2層構造の保護膜を形成して、実験例Cのサンプルを作製した。
実験例Dは、実験例Bの有機薄膜に代えてSiON膜が形成されたものである。上述のように2層構造の保護膜を形成した第1実施例の素子ユニットについて、保護膜上にプラズマCVD法を用いて、厚さが70nmのSiON膜を形成して、実験例Dのサンプルを作製した。
有機膜は、上記化学式1に示すフラーレンC60と下記化学式3で示す材料を、それぞれ蒸着速度16〜18nm/s、25〜28nm/sで、上記化学式1に示す材料と下記化学式3に示す材料の体積比が1:3になるように共蒸着して、400nmの厚さに形成したものである。
以下、有機薄膜の形成方法について説明する。
有機薄膜は、富士フイルムエレクトロマテリアルズ(株)製のCT−4000Lをスピンコーティングすることで形成した。回転数は2000rpm、時間は45秒とした。その後、220℃の温度で5minのベーキングを施した。有機薄膜の平坦部の厚みは約70nmであった。
その後、有機薄膜を形成するサンプル(実施例10、11)と形成しないサンプル(比較例10)に対して、Rフィルタ、Gフィルタ、Bフィルタ(カラーフィルタ)を形成した。
まず、Rフィルタ用レジストをスピンコーターで塗布し、プリベークを施した後、Rフィルタに対応する部分を、i線ステッパー((株)ニコン製 NSR−2205i12D)を用いてパターン露光し、更に、現像液(富士フイルムエレクトロマテリアルズ(株)製 CD−2060)で現像して遮光部を除去し、その後、水洗および乾燥した後、ポストベークを施して、Rフィルタを形成した。
更に、同様の処理を、GフィルタおよびBフィルタにも対応して行い、保護膜上に、Rフィルタ、GフィルタおよびBフィルタを配列してなるカラーフィルタを形成した。
RGBフィルタ用レジストは、それぞれ、富士フイルムエレクトロマテリアルズ(株)製のCOLOR MOSAIC―EXIS SR−4000L、SG−4000L、SB−4000Lを用いた。
下記表6に示す第1の保護膜の応力、第2の保護膜の応力および有機薄膜の応力は、Siウエハ上に、第1の保護膜、第2の保護膜および有機薄膜をそれぞれ形成し、上述の図6に示す測定装置200を用いて上述の薄膜72と同じ算出方法で算出したものである。
また、保護膜全体の応力は、Siウエハ上に第2の保護膜および第1の保護膜を積層し、上述の図6に示す測定装置200を用いて上述の薄膜72と同じ算出方法で算出したものである。
本実施例では、実験例A〜Dを、第1実施例と同様に、30秒間アセトンに浸漬した後、保護膜の状態を、光学顕微鏡(倍率5倍)を用いて観察した。その結果を下記表6の観察結果の欄に示す。なお、評価基準も第1実施例と同様である。このため、その詳細な説明は省略する。
上記表6に示すように、保護膜の状態を観察した結果、実験例Aでは、保護膜に特に変化は見られなかった。実験例Bでは極小さい領域において皺が発生した。実験例Aと実験例Bの違いは、保護膜の内部応力の違いによるものと考えられる。
実験例Cでは保護膜に皺が発生した。実験例Bに対して、実験例Cの方が、広範囲にわたって皺が発生した。これは有機薄膜が形成されている効果によると考えられる。
実験例Dでは保護膜に皺が発生した。実験例Bに対して、実験例Dの方が、広範囲にわたって皺が発生した。これは、内部応力とは無関係に、プラズマCVDによるSiONと比較して、湿式塗布による有機薄膜の方が、カラーフィルタ形成工程で使用する薬品が有機層に進入するのを、より防いだことによると考えられる。
このように、本発明においては、保護膜上の有機薄膜を設けることにより、カラーフィルタを形成する際に、保護膜の膜剥がれをより抑制することができる。
10 撮像素子
12 基板
14 絶縁層
16 画素電極
18 有機層
20 対向電極
22、62 保護膜
25 有機薄膜
26 カラーフィルタ
30 オーバーコート層
40 読出し回路
42 対向電極電圧供給部
44 第1の接続部
46 第2の接続部
50 光電変換層
52 電子ブロッキング層

Claims (17)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された下部電極と、
    前記下部電極上に形成され、光が照射されると電荷を発生する有機層と、
    前記有機層上に形成された、前記光を透過する上部電極と、
    前記上部電極上に形成された保護膜と、
    前記保護膜上にパターン形成された有機膜とを有し、
    前記保護膜は、少なくとも1層で構成され、総膜厚が30〜500nmであり、
    前記保護膜は、単層の場合、前記保護膜全体の内部応力は−50MPa〜+60MPaであり、
    2層の場合、下層の保護膜の膜厚は50nm以下であり、前記下層の保護膜の方が上層の保護膜よりも薄いときには、前記保護膜全体の内部応力は、前記下層の保護膜の膜厚をx(nm)とし、前記保護膜全体の内部応力をy(MPa)とするとき、0<x<15では、−4.6x−50≦y≦−1.67x+60であり、15≦x≦50では、−1.25x−100≦y<0であり、
    前記下層の保護膜の方が前記上層の保護膜より厚いときには、前記保護膜全体の内部応力は、15<x≦50では、0<y≦+115であることを特徴とする撮像素子。
  2. 基板と、
    前記基板上に形成された下部電極と、
    前記下部電極上に形成され、光が照射されると電荷を発生する有機層と、
    前記有機層上に形成された、前記光を透過する上部電極と、
    前記上部電極上に形成された保護膜と、
    前記保護膜上にパターン形成された有機膜とを有し、
    前記保護膜は、2層で構成され、総膜厚が30〜500nmであり、
    下層の保護膜の膜厚は50nm以下であり、
    前記下層の保護膜の方が上層の保護膜よりも薄いときには、前記保護膜全体の内部応力は、前記下層の保護膜の膜厚をx(nm)とし、前記保護膜全体の内部応力をy(MPa)とするとき、0<x<15では、−4.6x−50≦y≦−1.67x+60であり、15≦x≦50では、−1.25x−100≦y<0であり、
    前記下層の保護膜の方が前記上層の保護膜より厚いときには、前記保護膜全体の内部応力は、15<x≦50では、0<y≦+115であることを特徴とする撮像素子。
  3. 基板と、
    前記基板上に形成された下部電極と、
    前記下部電極上に形成され、光が照射されると電荷を発生する有機層と、
    前記有機層上に形成された、前記光を透過する上部電極と、
    前記上部電極上に形成された保護膜と、
    前記保護膜上にパターン形成された有機膜とを有し、
    前記保護膜は、2層で構成され、総膜厚が30〜500nmであり、
    下層の保護膜の膜厚は15nm以上50nm以下であり、
    前記下層の保護膜の方が上層の保護膜よりも薄いときには、前記保護膜全体の内部応力は、前記下層の保護膜の膜厚をx(nm)とし、前記保護膜全体の内部応力をy(MPa)とするとき、−1.25x−100≦y<0であり、
    前記下層の保護膜の方が前記上層の保護膜より厚いときには、前記保護膜全体の内部応力は、15<x≦50では、0<y≦+115であることを特徴とする撮像素子。
  4. 前記保護膜は、単層の場合、酸化窒化珪素膜で構成される請求項1に記載の撮像素子。
  5. 前記保護膜が2層の場合、前記上層の保護膜は、酸化窒化珪素膜で構成される請求項1〜3のいずれか1項に記載の撮像素子。
  6. 前記下層の保護膜は、酸化アルミニウムで構成される請求項1〜3および5のいずれか1項に記載の撮像素子。
  7. 前記光は、少なくとも可視光を含み、
    前記有機層は、少なくとも可視光を含む光の照射により電荷を発生するものであり、
    前記上部電極は、少なくとも可視光を含む光に対して透明な導電性材料からなるものである請求項1〜6のいずれか1項に記載の撮像素子。
  8. 前記有機層は、前記上部電極側に形成され、受光した光の光量に応じた電荷を発生する光電変換層と、前記下部電極側に形成され、この下部電極から前記光電変換層に電子が注入されるのを抑制するための電子ブロッキング層とを有する請求項1〜7のいずれか1項に記載の撮像素子。
  9. 前記保護膜は、気相成膜法で形成されたものである請求項1〜8のいずれか1項に記載の撮像素子。
  10. 前記下層の保護膜は、気相成膜法で形成されたものである請求項1〜3および5〜8のいずれか1項に記載の撮像素子。
  11. 前記保護膜と前記パターン形成された有機膜との間に有機薄膜が設けられている請求項1〜10のいずれか1項に記載の撮像素子。
  12. 前記有機薄膜は、厚さが10〜200nmである請求項11に記載の撮像素子。
  13. 前記有機薄膜は、湿式塗布法により形成されたものである請求項11または12に記載の撮像素子。
  14. 基板と、
    前記基板上に形成された下部電極と、
    前記下部電極上に形成され、光が照射されると電荷を発生する有機層と、
    前記有機層上に形成された、前記光を透過する上部電極と、
    前記上部電極上に形成された保護膜と、
    前記保護膜上にパターン形成された有機膜と、
    前記保護膜と前記パターン形成された有機膜との間に塗布により形成された有機薄膜とを有し、
    前記保護膜は、少なくとも1層で構成され、総膜厚が30〜500nmであることを特徴とする撮像素子。
  15. 前記光は、少なくとも可視光を含み、
    前記有機層は、少なくとも可視光を含む光の照射により電荷を発生するものであり、
    前記上部電極は、少なくとも可視光を含む光に対して透明な導電性材料からなるものである請求項14に記載の撮像素子。
  16. 前記有機層は、前記上部電極側に形成され、受光した光の光量に応じた電荷を発生する光電変換層と、前記下部電極側に形成され、この下部電極から前記光電変換層に電子が注入されるのを抑制するための電子ブロッキング層とを有する請求項14または15に記載の撮像素子。
  17. 基板と、前記基板上に形成された下部電極と、前記下部電極上に形成され、光が照射されると電荷を発生する有機層と、前記有機層上に形成された、前記光を透過する上部電極と、前記上部電極上に形成された保護膜と、前記保護膜上にパターン形成された有機膜とを有する撮像素子の製造方法であって、
    前記保護膜は、前記上部電極上に形成された下層の保護膜と、その上に形成された上層の保護膜とを備え、
    前記下層の保護膜を、基板温度が100℃〜200℃で原子層堆積方法を用いて形成する工程と、
    前記上層の保護膜を、基板温度が150℃〜250℃でプラズマCVD方法を用いて形成する工程とを有する撮像素子の製造方法。
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