JP2018110270A - イメージセンサー及びその製造方法 - Google Patents

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祐継 室
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Abstract

【課題】カラーフィルターの画素のポストベークなどの加熱処理に際し、好適に有機光電変換膜の損傷を抑制し、かつ、良好な画素(硬化部)を得ることができるイメージセンサー、その製造方法及び積層体を提供する。
【解決手段】カラーフィルターの画素、無機保護層、有機光電変換部及び無機光電変換部を有するイメージセンサーの製造方法であって、
上記無機保護層の表面粗さRaが1nm以上100nm以下であり、
上記無機保護層を上記有機光電変換部上に設ける工程を有し、
上記カラーフィルターの画素を上記無機保護層上に設ける工程を有しかつ、
上記カラーフィルターの画素の作成時の温度が160℃以下であるイメージセンサーの製造方法、イメージセンサー及び積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、イメージセンサー及びその製造方法に関する。
これまでのカラーイメージセンサーは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3色の画素を二次元的に配列したカラーフィルターを形成し、空間的に色分解したものが一般的である。一方、イメージセンサーの小型化、多画素化に伴い、1画素のセルサイズが、最近では2.0μm角以下まで縮小化されてきている。これに伴い、1画素当たりの面積および体積が縮小される。その結果として、飽和信号量や感度が低下し、画質の低下を招いている。セルを縮小せずに、感度や飽和信号量を一定量保持したままで、空間的な輝度やクロマの解像度を維持する技術が望まれていた。
これに対し、最近、有機光電変換膜を用いたイメージセンサーが考案されている(例えば、特許文献1参照。)。これによれば、特定の色の有機光電変換膜を利用し、R/G/Bにおけるその他の2色の信号をカラーフィルターを通して受光することができる。単純に言えば3つの画素が2つで済み、1/3のスペースの削減が可能となる。
特開2008−258474号公報
しかしながら、有機光電変換膜は有機素材のため温度および湿度に弱い。一方、その上部にカラーフィルターの画素を乗せる場合など、その成形時のベークにより有機光電変換膜に熱がかかることが避けられない。単にそのベーク温度を低温にすると硬化が不十分になり、カラーフィルター2色目の画素を塗布、リソグラフィー、現像処理したときに、1色目の画素が一部溶けたり、2色目の画素の一部が1色目の画素に残ったりして、1色目の画素の分光も悪くなる。
そこで、本発明は、カラーフィルターの画素のポストベークなどの加熱処理に際し、好適に有機光電変換膜の損傷を抑制し、かつ、良好な画素(硬化部)を得ることができるイメージセンサー及びその製造方法の提供を目的とする。
上記の課題は、以下の手段により解決された。
〔1〕カラーフィルターの画素、無機保護層、有機光電変換部および無機光電変換部を有するイメージセンサーの製造方法であって、
上記無機保護層の表面粗さRaが1nm以上100nm以下であり、
上記無機保護層を上記有機光電変換部上に設ける工程を有し、
上記カラーフィルターの画素を上記無機保護層上に設ける工程を有しかつ、
上記カラーフィルターの画素の作成時の温度が160℃以下であるイメージセンサーの製造方法。
〔2〕上記カラーフィルターの画素の作成時の雰囲気の酸素濃度を19%以下とする〔1〕に記載のイメージセンサーの製造方法。
〔3〕上記カラーフィルターの画素をUV照射により硬化させる〔1〕または〔2〕に記載のイメージセンサーの製造方法。
〔4〕重合性基を有するアクリル系ポリマーを含有する着色感放射線性組成物を硬化させて、カラーフィルターの画素を形成する工程を含む〔1〕〜〔3〕のいずれか1つに記載のイメージセンサーの製造方法。
〔5〕重合開始剤としてオキシム系化合物を含有する着色感放射線性組成物を硬化させて、カラーフィルターの画素を形成する工程を含む〔1〕〜〔4〕のいずれか1つに記載のイメージセンサーの製造方法。
〔6〕2つ以上の重合開始剤を含有する着色感放射線性組成物を硬化させて、カラーフィルターの画素を形成する工程を含む〔1〕〜〔5〕のいずれか1つに記載のイメージセンサーの製造方法。
〔7〕上記無機保護層が2層以上で構成された〔1〕〜〔6〕のいずれか1つに記載のイメージセンサーの製造方法。
〔8〕上記無機保護層がAl、SiOおよびTiOから選ばれる少なくとも1種を含有する下層と、その上側に、SiON、SiO、AlおよびSiNから選ばれる少なくとも1種を含有する上層を含む〔7〕に記載のイメージセンサーの製造方法。
〔9〕カラーフィルターの画素、無機保護層、有機光電変換部および無機光電変換部を有するイメージセンサーであって、
上記無機保護層の表面粗さRaが8nm以上25nm以下であり、
上記有機光電変換部上に上記無機保護層を有するイメージセンサー。
〔10〕上記カラーフィルターの画素がUV硬化樹脂からなる〔9〕に記載のイメージセンサー。
〔11〕上記無機保護層が2層以上で構成された〔9〕または〔10〕に記載のイメージセンサー。
〔12〕上記無機保護層がAl、SiOおよびTiOから選ばれる少なくとも1種を含有する下層と、その上側に、SiON、SiO、AlおよびSiNから選ばれる少なくとも1種を含有する上層を含む〔11〕に記載のイメージセンサー。
〔13〕カラーフィルターの画素、無機保護層、有機光電変換部および無機光電変換部を有するイメージセンサーをなす積層体であって、
上記無機保護層の表面粗さRaが8nm以上25nm以下であり、
上記有機光電変換部上に上記無機保護層を有する積層体。
本発明書において「上に設ける」とは、対象部分の上側又は下側に配置することを言い、別の部材や物質を介在して上側又は下側に配置することを含む意味である。ただし、「設ける」とは形成する順序を限定する意味ではなく、対象部分を基部としてその上に配置部分を形成しても、その配置部分を形成しておいて対象部分を形成してもよい。具体的には、有機光電変換部を先に形成しても、保護層を先に形成してもよい意味である。
本発明のイメージセンサー及びその製造方法によれば、カラーフィルターのポストベークなどの加熱処理に際し、好適に有機光電変換膜の損傷を抑制し、かつ、良好な画素(硬化部)を得ることができる。
本発明の好ましい実施形態に係るイメージセンサーの一部断面図である。
本発明のイメージセンサー(固体撮像装置)の一実施形態を図1によって説明する。図1では、全面開口型CMOSイメージセンサー10の一部を示している。図1に示すように、イメージセンサー10には、無機光電変換部4、5上に有機光電変換膜6が形成され、さらに保護層3(上層31、下層32)を介してカラーフィルターの画素1、2が形成されている。このカラーフィルターの画素1、2は、上記光電変換部4、5に対応させて形成され、例えば、青と赤を取り出すために、シアンのカラーフィルターの画素2とイエローのカラーフィルターの画素1を市松模様に配置したものからなる。また、各カラーフィルターの画素上には、各光電変換部に入射光を集光させる集光レンズが形成されていてもよい。そして、この実施形態で言えば、無機光電変換部4は赤(R)、無機光電変換部5は青(B)の受光部分となる。
半導体基板で形成される活性層には、例えば、入射光を電気信号に変換する無機光電変換部(例えばフォトダイオード)4、5、転送トランジスタ、増幅トランジスタ、リセットトランジスタ等のトランジスタ群等を有する複数の画素部が形成されている。上記半導体基板には、例えば、シリコン基板を用いる。さらに、各光電変換部から読み出した信号電荷を処理する信号処理部が形成されている。なお、図1では、多様な実施形態があることを想定して、無機光電変換部4、5の下方の部材は図示していない。
光電変換部が形成された半導体基板の表面側には配線層が形成されていてもよい。この配線層は、配線と配線を被覆する絶縁膜からなる。上記配線層には、支持基板が形成されている。この支持基板は、例えばシリコン基板からなる。
イメージセンサー10は、緑を有機光電変換膜6から信号を取り出し、上述のように、青と赤をシアンとイエローのカラーフィルターの画素との組合せにて取り出す。こうした色の配色と組合せは上記の例に限定されず、B(青)、G(緑)、R(赤)、Cy(シアン)、M(マゼンタ)、Y(黄)を適宜組み合わせて所望の形態のイメージセンサーとすることができる。
上記では図1に示した構造のイメージセンサーについて説明したが、本発明がこれにより限定して解釈されるものではない。その変形例としては、例えば、有機光電変換膜をカラーフィルター(カラーフィルターの画素の配列層)より上側(光入射側)に配置してもよい。このときには、保護層を有機光電変換膜とカラーフィルターとの間に介在させてもよく、あるいは、有機光電変換膜のさらに上側(光入射側)に配置してもよい。本発明においては、保護層と有機光電変換膜が直接接する形で配置していることが好ましい。ここで、直接接するとは、何らの物質の介在もなく両層が接している形態のほか、本発明の効果を奏する範囲で介在物質や薄層が介在していてもよい意味である。
なお、本明細書においてイメージセンサーの上下は、光入射側(図面上方)を「上」とよび、その反対側(図面下方)を「下」とよぶ。
[保護層]
保護層3は、ALCVD法によって形成した無機材料からなる無機層を含むことが好ましい。ALCVD法は原子層CVD法であり緻密な無機層を形成することが可能で、有機光電変換層6の有効な保護層となり得る。ALCVD法はALE法もしくはALD法としても知られている。ALCVD法により形成した無機層は、好ましくはAl、SiO,TiO,ZrO,MgO,HfO,Taからなり、より好ましくはAl、SiOからなり、最も好ましくはAlからなる。
保護層の厚さは、本発明の効果が好適に得られる観点から、50nm以上であることが好ましく、150nm以上であることがより好ましい。上限としては、500nm以下であることが好ましく、300nm以下であることがより好ましい。
また、保護層3は単層よりも2層以上で構成されることが好ましい。保護層を2層以上とすることで、光電変換膜への水分進入を防止でき、後工程でカラーフィルター等を配置する際のポストベーク処理において、光電変換膜の変質を防ぐことができる。保護層は3層以上にするとさらに上記効果を増すことができるが、生産性の観点から2層とする方が好ましい。
保護層3を2層以上とした場合には1層目と2層目以降の材料は異なる素材を用いることが好ましい。具体的には1層目(下層32)にAl、SiO、TiO等の層を選定することが好ましい。なかでも、Alの層が特に好ましい。2層目(上層31)以降は、SiON、SiO、Al、SiN等の層を選定することが好ましい。なかでも、SiONを用いることが好ましい。なお、本発明の効果を奏する範囲で、1層目(下層)と2層目(上層)の間には他の層が介在してもよく、その上側もしくは下側に他の層が存在していても良い。
また保護層を2層以上とする場合、1層目の厚さは5〜200nmであることが好ましく、10〜100nmであることがより好ましく、15〜50nmであることが最も好ましい。2層目以降を合わせた全厚みは、50〜400nmが好ましく、100〜300nmがより好ましく、150〜250nmが最も好ましい。
また、保護層3を形成した後の表面粗さRaについては、1〜100nmが好ましく、1〜80nmがより好ましく、1〜60nmがさらに好ましく、1〜40nmがさらに好ましく、1〜20nmがさらに好ましく、1〜15nmがさらに好ましく、1〜10nmが特に好ましい。保護層の表面粗さをこの範囲にすることで、後工程でカラーフィルターを形成した時の2色目のカラーフィルターの透過率が高くなる。無機保護層の表面粗さRaの測定は、Veeco社製のAFM(原子間力顕微鏡) Dimension3100等で、測定することが可能である。本願のRaは上記装置にて測定したものである。なお、無機保護層の表面粗さRaはJIS B0601(2013)の定義に従うこととする。
無機保護層の表面粗さは、最上層(最表層)の形成において適宜その条件を調節することで変化させることができる。ALCVD法としては、例えば特開2011−71483号公報の[0078]〜[0081]を参照することできる。すなわち、薄膜材料の基板表面への吸着/反応と、それらに含まれる未反応基の分解を、交互に繰返して薄膜を形成する。CVD法でSiON層等をもうける場合には、公知の方法に準拠し、温度と蒸着速度を適宜コントロールすることで、表面粗さを変更することができる。
なお、本発明では、無機保護層の表面粗さRaの範囲は、少なくとも1nm以上100nm以下である。
[有機光電変換部]
有機光電変換部が例えば緑光を吸収することにより、下記無機光電変換部は青光と赤光の分離を容易に行なうことができるようになる。有機光電変換部は、好ましくは最大吸収波長が510〜560nmの範囲にある。より好ましくは520〜550nmの範囲にある。ここで最大吸収波長とは光の吸収率が最も高い吸収波長を意味する。この最大吸収波長での吸収率、すなわち最大吸収率は好ましくは80%以上100%以下である。より好ましくは90%以上100%以下である。好ましくは吸収率半値幅は50nm以上100nm以下である。より好ましくは60nm以上90nm以下である。ここで吸収率半値幅は最大吸収率の半分の値の吸収率における吸収波長の幅を意味する。
有機光電変換膜としての有機層は電磁波を吸収する部位、光電変換部位、電子輸送部位、正孔輸送部位、電子ブロッキング部位、正孔ブロッキング部位、結晶化防止部位、電極ならびに層間接触改良部位等の積み重ねもしくは混合から形成される。有機層は有機p型化合物または有機n型化合物を含有することが好ましい。
有機p型半導体(化合物)は、ドナー性有機半導体(化合物)であり、主に正孔輸送性有機化合物に代表され、電子を供与しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは2つの有機材料を接触させて用いたときにイオン化ポテンシャルの小さい方の有機化合物をいう。したがって、ドナー性有機化合物は、電子供与性のある有機化合物であることが好ましく、いずれの有機化合物も使用可能である。例えば、トリアリールアミン化合物、ベンジジン化合物、ピラゾリン化合物、スチリルアミン化合物、ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、カルバゾール化合物、ポリシラン化合物、チオフェン化合物、フタロシアニン化合物、シアニン化合物、メロシアニン化合物、オキソノール化合物、ポリアミン化合物、インドール化合物、ピロール化合物、ピラゾール化合物、ポリアリーレン化合物、縮合芳香族炭素環化合物(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体等を用いることができる。なお、これに限らず、上記したように、n型(アクセプター性)化合物として用いた有機化合物よりもイオン化ポテンシャルの小さい有機化合物であることが好ましく、ドナー性有機半導体として用いてよい。
有機n型半導体(化合物)は、アクセプター性有機半導体(化合物)であり、主に電子輸送性有機化合物に代表され、電子を受容しやすい性質がある有機化合物をいう。さらに詳しくは2つの有機化合物を接触させて用いたときに電子親和力の大きい方の有機化合物をいう。したがって、アクセプター性有機化合物は、電子受容性のある有機化合物であることが好ましく、いずれの有機化合物も使用可能である。例えば、縮合芳香族炭素環化合物(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)、窒素原子、酸素原子、硫黄原子を含有する5ないし7員のヘテロ環化合物(例えばピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、キノキサリン、キナゾリン、フタラジン、シンノリン、イソキノリン、プテリジン、アクリジン、フェナジン、フェナントロリン、テトラゾール、ピラゾール、イミダゾール、チアゾール、オキサゾール、インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾチアゾール、カルバゾール、プリン、トリアゾロピリダジン、トリアゾロピリミジン、テトラザインデン、オキサジアゾール、イミダゾピリジン、ピラリジン、ピロロピリジン、チアジアゾロピリジン、ジベンズアゼピン、トリベンズアゼピン等)、ポリアリーレン化合物、フルオレン化合物、シクロペンタジエン化合物、シリル化合物、含窒素ヘテロ環化合物を配位子として有する金属錯体などが挙げられる。なお、これに限らず、上記したように、ドナー性有機化合物として用いた有機化合物よりも電子親和力の大きな有機化合物であることが好ましく、アクセプター性有機半導体として用いてよい。
p型有機色素、又はn型有機色素としては、どのようなものを用いても良いが、好ましくは、シアニン色素、スチリル色素、ヘミシアニン色素、メロシアニン色素(ゼロメチンメロシアニン(シンプルメロシアニン)を含む)、3核メロシアニン色素、4核メロシアニン色素、ロダシアニン色素、コンプレックスシアニン色素、コンプレックスメロシアニン色素、アロポーラー色素、オキソノール色素、ヘミオキソノール色素、スクアリウム色素、クロコニウム色素、アザメチン色素、クマリン色素、アリーリデン色素、アントラキノン色素、トリフェニルメタン色素、アゾ色素、アゾメチン色素、スピロ化合物、メタロセン色素、フルオレノン色素、フルギド色素、ペリレン色素、フェナジン色素、フェノチアジン色素、キノン色素、インジゴ色素、ジフェニルメタン色素、ポリエン色素、アクリジン色素、アクリジノン色素、ジフェニルアミン色素、キナクリドン色素、キノフタロン色素、フェノキサジン色素、フタロペリレン色素、ポルフィリン色素、クロロフィル色素、フタロシアニン色素、金属錯体色素、縮合芳香族炭素環系色素(ナフタレン誘導体、アントラセン誘導体、フェナントレン誘導体、テトラセン誘導体、ピレン誘導体、ペリレン誘導体、フルオランテン誘導体)が挙げられる。
次に金属錯体化合物について説明する。金属錯体化合物は金属に配位する少なくとも1つの窒素原子または酸素原子または硫黄原子を有する配位子をもつ金属錯体であることが好ましい。金属錯体中の金属イオンは特に限定されないが、好ましくはベリリウムイオン、マグネシウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、亜鉛イオン、インジウムイオン、または錫イオンであり、より好ましくはベリリウムイオン、アルミニウムイオン、ガリウムイオン、または亜鉛イオンであり、更に好ましくはアルミニウムイオン、または亜鉛イオンである。上記金属錯体中に含まれる配位子としては種々の公知の配位子が有るが、例えば、H.Yersin著「Photochemistry and Photophysics of Coordination Compounds」Springer−Verlag社、1987年発刊、山本明夫著「有機金属化学−基礎と応用−」裳華房社、1982年発刊等に記載の配位子が挙げられる。
上記配位子として、好ましくは含窒素ヘテロ環配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数2〜20、特に好ましくは炭素数3〜15であり、単座配位子であっても2座以上の配位子であっても良い。好ましくは2座配位子である。例えばピリジン配位子、ビピリジル配位子、キノリノール配位子、ヒドロキシフェニルアゾール配位子(ヒドロキシフェニルベンズイミダゾール、ヒドロキシフェニルベンズオキサゾール配位子、ヒドロキシフェニルイミダゾール配位子)などが挙げられる)、アルコキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜10であり、例えばメトキシ、エトキシ、ブトキシ、2−エチルヘキシロキシなどが挙げられる。)、アリールオキシ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルオキシ、1−ナフチルオキシ、2−ナフチルオキシ、2,4,6−トリメチルフェニルオキシ、4−ビフェニルオキシなどが挙げられる。)、ヘテロアリールオキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルオキシ、ピラジルオキシ、ピリミジルオキシ、キノリルオキシなどが挙げられる。)、アルキルチオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばメチルチオ、エチルチオなどが挙げられる。)、アリールチオ配位子(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12であり、例えばフェニルチオなどが挙げられる。)、ヘテロ環置換チオ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数1〜20、特に好ましくは炭素数1〜12であり、例えばピリジルチオ、2−ベンズイミゾリルチオ、2−ベンズオキサゾリルチオ、2−ベンズチアゾリルチオなどが挙げられる。)、またはシロキシ配位子(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは炭素数3〜25、特に好ましくは炭素数6〜20であり、例えば、トリフェニルシロキシ基、トリエトキシシロキシ基、トリイソプロピルシロキシ基などが挙げられる)であり、より好ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、ヘテロアリールオキシ基、またはシロキシ配位子であり、更に好ましくは含窒素ヘテロ環配位子、アリールオキシ配位子、またはシロキシ配位子が挙げられる。
本実施形態においては、1対の電極間に、p型半導体層とn型半導体層とを有し、上記p型半導体とn型半導体の少なくともいずれかが有機半導体であり、かつ、それらの半導体層の間に、上記p型半導体およびn型半導体を含むバルクヘテロ接合構造層を中間層として有する光電変換膜(感光層)を含有する場合が好ましい。このような場合、光電変換膜において、有機層にバルクへテロ接合構造を含有させることにより有機層のキャリア拡散長が短いという欠点を補い、光電変換効率を向上させることができる。なお、バルクへテロ接合構造については、特願2004−080639号において詳細に説明されている。
本実施形態において、1対の電極間にp型半導体の層とn型半導体の層で形成されるpn接合層の繰り返し構造(タンデム構造)の数を2以上有する構造を持つ光電変換膜(感光層)を含有する場合が好ましく、さらに好ましくは、上記繰り返し構造の間に、導電材料の薄層を挿入する場合である。pn接合層の繰り返し構造(タンデム構造)の数はどのような数でもよいが、光電変換効率を高くするために好ましくは2〜50であり、さらに好ましくは2〜30であり、特に好ましくは2または10である。導電材料としては銀または金が好ましく、銀が最も好ましい。なお、タンデム構造については、特願2004−079930号において詳細に説明されている。
1対の電極間にp型半導体の層、n型半導体の層、(好ましくは混合・分散(バルクヘテロ接合構造)層)を持つ光電変換膜において、p型半導体及びn型半導体のうちの少なくとも1方に配向制御された有機化合物を含む光電変換膜の場合が好ましく、さらに好ましくは、p型半導体及びn型半導体の両方に配向制御された(可能な)有機化合物を含む場合である。光電変換膜の有機層に用いられる有機化合物としては、π共役電子を持つものが好ましく用いられるが、このπ電子平面が、基板(電極基板)に対して垂直ではなく、平行に近い角度で配向しているほど好ましい。基板に対する角度として好ましくは0°以上80°以下であり、さらに好ましくは0°以上60°以下であり、さらに好ましくは0°以上40°以下であり、さらに好ましくは0°以上20°以下であり、特に好ましくは0°以上10°以下であり、最も好ましくは0°(すなわち基板に対して平行)である。上記のように、配向の制御された有機化合物の層は、有機層全体に対して一部でも含めば良いが、好ましくは、有機層全体に対する配向の制御された部分の割合が10%以上の場合であり、さらに好ましくは30%以上、さらに好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上、特に好ましくは90%以上、最も好ましくは100%である。このような状態は、光電変換膜において、有機層の有機化合物の配向を制御することにより有機層のキャリア拡散長が短いという欠点を補い、光電変換効率を向上させるものである。
有機化合物の配向が制御されている場合において、さらに好ましくはヘテロ接合面(例えばpn接合面)が基板に対して平行ではない場合である。ヘテロ接合面が、基板(電極基板)に対して平行ではなく、垂直に近い角度で配向しているほど好ましい。基板に対する角度として好ましくは10°以上90°以下であり、さらに好ましくは30°以上90°以下であり、さらに好ましくは50°以上90°以下であり、さらに好ましくは70°以上90°以下であり、特に好ましくは80°以上90°以下であり、最も好ましくは90°(すなわち基板に対して垂直)である。上記のような、ヘテロ接合面の制御された有機化合物の層は、有機層全体に対して一部でも含めば良い。好ましくは、有機層全体に対する配向の制御された部分の割合が10%以上の場合であり、さらに好ましくは30%以上、さらに好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上、特に好ましくは90%以上、最も好ましくは100%である。このような場合、有機層におけるヘテロ接合面の面積が増大し、界面で生成する電子、正孔、電子正孔ペア等のキャリア量が増大し、光電変換効率の向上が可能となる。以上の、有機化合物のヘテロ接合面とπ電子平面の両方の配向が制御された光電変換膜において、特に光電変換効率の向上が可能である。これらの状態については、特願2004−079931号において詳細に説明されている。
光吸収の点では有機色素層の膜厚は大きいほど好ましいが、電荷分離に寄与しない割合を考慮すると、本実施形態における有機色素層の膜厚として好ましくは、30nm以上300nm以下、さらに好ましくは50nm以上250nm以下、特に好ましくは80nm以上200nm以下である。
これらの有機化合物を含む層は、乾式成膜法あるいは湿式成膜法により成膜される。乾式成膜法の具体的な例としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法,MBE法等の物理気相成長法あるいはプラズマ重合等のCVD法が挙げられる。湿式成膜法としては、キャスト法、スピンコート法、ディッピング法、LB法等が用いられる。
p型半導体(化合物)及びn型半導体(化合物)のうちの少なくとも一つとして高分子化合物を用いる場合は、作成の容易な湿式成膜法により成膜することが好ましい。蒸着等の乾式成膜法を用いた場合、高分子を用いることは分解のおそれがあるため難しく、代わりとしてそのオリゴマーを好ましく用いることができる。一方、本実施形態において、低分子を用いる場合は、乾式成膜法が好ましく用いられ、特に真空蒸着法が好ましく用いられる。真空蒸着法は抵抗加熱蒸着法、電子線加熱蒸着法等の化合物の加熱の方法、るつぼ、ボート等の蒸着源の形状、真空度、蒸着温度、基板温度、蒸着速度等が基本的なパラメーターである。均一な蒸着を可能とするために基板を回転させて蒸着することは好ましい。真空度は高い方が好ましく10−4Torr以下、好ましくは10−6Torr以下、特に好ましくは10−8Torr以下で真空蒸着が行われる。蒸着時のすべての工程は真空中で行われることが好ましく、基本的には化合物が直接、外気の酸素、水分と接触しないようにする。真空蒸着の上述した条件は有機膜の結晶性、アモルファス性、密度、緻密度等に影響するので厳密に制御する必要がある。水晶振動子、干渉計等の膜厚モニターを用いて蒸着速度をPIもしくはPID制御することは好ましく用いられる。2種以上の化合物を同時に蒸着する場合には共蒸着法、フラッシュ蒸着法等を好ましく用いることができる。
[無機光電変換部]
無機光電変換部は、有機光電変換部との関係で設定される特定の色の光電変換を行うものであることが好ましい。特に無機光電変換部がシリコン半導体からなり、少なくとも青光と赤光をシリコン半導体の深さ方向に分別して光電変換することが好ましい。例えば、無機光電変換部はシリコンp型基板であり、n型ウェル、p型ウェル、n型ウェルを有する。各pn接合により光電変換を行い、n型ウェルで少なくとも青光の信号を集め、n型ウェルで少なくとも赤光の信号を集めるものが挙げられる。シリコンの吸収係数の差を利用した深さ方向での色の弁別は前述した公知例に記載されている。信号は信号配線により読み出すことができる。無機光電変換部はCMOS構造を有するシリコン半導体であることが好ましい。信号読み出しに関係する水平シフトレジスタ、垂直シフトレジスタ、ノイズ抑圧回路等は図1では省略して記載している。
上層の有機層を通過した光を無機層で光電変換することになる。無機層としては結晶シリコン、アモルファスシリコン、GaAsなどの化合物半導体のpn接合またはpin接合が一般的に用いられる。積層型構造として米国特許第5965875号明細書に開示されている方法を採用することができる。すなわちシリコンの吸収係数の波長依存性を利用して積層された受光部を形成し、その深さ方向で色分離を行う構成である。この場合、シリコンの光進入深さで色分離を行っているため積層された各受光部で検知するスペクトル範囲はブロードとなる。しかしながら、前述した有機層を上層に用いることにより、すなわち有機層を透過した光をシリコンの深さ方向で検出することにより色分離が顕著に改良される。特に有機層にG層を配置すると有機層を透過する光はB光とR光になるためにシリコンでの深さ方向での光の分別はBR光のみとなり色分離が改良される。有機層がB層またはR層の場合でもシリコンの電磁波吸収/光電変換部位を深さ方向で適宜選択することにより顕著に色分離が改良される。有機層が2層の場合にはシリコンでの電磁波吸収/光電変換部位としての機能は基本的には1色で良く、好ましい色分離が達成できる。
無機層は好ましくは、半導体基板内の深さ方向に、画素毎に複数のフォトダイオードが重層され、上記複数のフォトダイオードに吸収される光によって各フォトダイオードに生じる信号電荷に応じた色信号を外部に読み出す構造である。好ましくは、上記複数のフォトダイオードは、B光を吸収する深さに設けられる第1のフォトダイオードと、R光を吸収する深さに設けられる第2のフォトダイオードの少なくとも1つとを含み、上記複数のフォトダイオードの各々に生じる上記信号電荷に応じた色信号を読み出す色信号読み出し回路を備えることが好ましい。この構成により、カラーフィルターを用いることなく色分離を行うことができる。又、場合によっては、負感度成分の光も検出することができるため、色再現性の良いカラー撮像が可能となる。上記第1のフォトダイオードの接合部は、上記半導体基板表面から約0.2μmまでの深さに形成され、上記第2のフォトダイオードの接合部は、上記半導体基板表面から約2μmまでの深さに形成されることが好ましい。
無機層についてさらに詳細に説明する。無機層の好ましい構成としては、光伝導型、p−n接合型、ショットキー接合型、PIN接合型、MSM(金属−半導体−金属)型の受光素子やフォトトランジスタ型の受光素子が挙げられる。本実施形態では、単一の半導体基板内に、第1導電型の領域と、上記第1導電型と逆の導電型である第2導電型の領域とを交互に複数積層し、上記第1導電型及び第2導電型の領域の各接合面を、それぞれ異なる複数の波長帯域の光を主に光電変換するために適した深さに形成してなる受光素子を用いることが好ましい。単一の半導体基板としては、単結晶シリコンが好ましく、シリコン基板の深さ方向に依存する吸収波長特性を利用して色分離を行うことができる。
無機半導体として、InGaN系、InAlN系、InAlP系、又はInGaAlP系の無機半導体を用いることもできる。nGaN系の無機半導体は、Inの含有組成を適宜変更し、青色の波長範囲内に極大吸収値を有するよう調整されたものである。すなわち、InxGa1−xN(0≦X<1)の組成となる。このような化合物半導体は、有機金属気相成長法(MOCVD法)を用いて製造される。Gaと同じ13族原料のAlを用いる窒化物半導体のInAlN系についても、InGaN系と同様に短波長受光部として利用することができる。また、GaAs基板に格子整合するInAlP、InGaAlPを用いることもできる。
無機半導体は、埋め込み構造となっていてもよい。埋め込み構造とは、短波長受光部部分の両端を短波長受光部とは異なる半導体で覆われる構成のものをいう。両端を覆う半導体としては、短波長受光部のバンドギャップ波長より短い又は同等のバンドギャップ波長を有する半導体であることが好ましい。有機層と無機層とは、どのような形態で結合されていてもよい。また、有機層と無機層との間には、電気的に絶縁するために、絶縁層を設けることが好ましい。接合は、光入射側から、npn、又はpnpnとなっていることが好ましい。特に、表面にp層を設け表面の電位を高くしておくことで、表面付近で発生した正孔、及び暗電流をトラップすることができ暗電流を低減できるため、pnpn接合とすることがより好ましい。
[カラーフィルター]
本発明の好ましい実施形態に係るカラーフィルターの各画素は、下記の着色感放射線性組成物を硬化させてなることが好ましい。上記着色感放射線性組成物は、(a)重合性基を有するアクリル系ポリマー、(b)重合性基を有さないポリマー、(c)エチレン性不飽和二重結合(好ましくは3つ以上)を有するモノマー、(d)重合開始剤、および(e)着色剤を含有する。
・重合性基を有する特定アクリル系ポリマー
特定アクリル系ポリマーが有する重合性基としては、エチレン性不飽和結合性基が例示され、(メタ)アクリロイル基およびビニル基が好ましく、(メタ)アクリロイル基がさらに好ましい。アクリル系ポリマーは、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリルアミドのいずれか1種以上由来の繰り返し単位を有するビニル重合体が好ましい。なお、本明細書において(メタ)アクリルまたは(メタ)アクリロイルというときには、アクリルまたはアクリロイルとメタクリルまたはメタクリロイルとを含む意味である。
特定アクリル系ポリマーに含まれる、重合性基の割合としては、5〜50であるのが好ましく、10〜40であるのがより好ましい。このような範囲とすることにより硬化と性と現像性の両立がより効果的に達成される。ここで、重合性基の割合とは、モル共重合比率を意味する。他の構成単位としては、酸基を含む構成単位が例示される。酸基としては、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、フェノール性水酸基などが挙げられ、カルボキシル基が好ましい。特定アクリル系ポリマーの酸価は、10〜200mgKOH/gであることが好ましく、20〜150mgKOH/gであることがより好ましい。このような範囲とすることにより、パターン形成の際の、未露光部の溶解性を高めることが可能になる。酸価は、水酸化カリウム溶液との中和滴定によって得られた値をいう。
特定アクリル系ポリマーとしては、例えば、カルボキシル基含有樹脂にグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のグリシジル基含有不飽和化合物やアリルアルコール、2−ヒドロキシアクリレート、2−ヒドロキシメタクリレート等の不飽和アルコールを反応させた樹脂、水酸基を有するカルボキシル基含有樹脂に遊離イソシアネート基含有不飽和化合物、不飽和酸無水物を反応させた樹脂、エポキシ樹脂と不飽和カルボン酸との付加反応物に多塩基酸無水物を反応させた樹脂、共役ジエン共重合体と不飽和ジカルボン酸無水物との付加反応物に水酸基含有多官能モノマーを反応させた樹脂、塩基処理によって脱離反応が生起され不飽和基を与える特定官能基を有する樹脂を合成し、上記樹脂に塩基処理を施すことで不飽和基を生成させた樹脂等が代表的な樹脂として挙げられる。
特定アクリル系ポリマーは、下記式(1)〜(3)のいずれかで表される構造単位(特定構造単位)から選ばれる少なくとも一種を含む樹脂であることが好ましい。
Figure 2018110270
、AおよびAは、それぞれ、酸素原子、硫黄原子、または、−N(R21)−を表し、R21はアルキル基を表す。G、GおよびGは、それぞれ、2価の有機基を表す。X、Y、およびZは、それぞれ、単結合、酸素原子、硫黄原子、フェニレン基、または−N(R22)−を表し、R22はアルキル基または水素原子を表す。R〜R20は、それぞれ独立に水素原子又は1価の有機基を表す。
、G、Gは、2価の有機基を表し、炭素数1〜20のアルキレン基、炭素数3〜20のシクロアルキレン基、炭素数6〜20の芳香族基およびこれらの組み合わせからなる基が好ましく、炭素数1〜10の直鎖状あるいは分岐アルキレン基、炭素数3〜10のシクロアルキレン基、炭素数6〜12の芳香族基およびこれらの組み合わせからなる基がさらに好ましく、炭素数1〜10の直鎖状あるいは分岐アルキレン基、炭素数3〜10のシクロアルキレン基、及びこれらの組み合わせからなる基が特に好ましい。これらの基はさらに置換基を有していてもよく、置換基としては水酸基が好ましい。G、G、Gのさらに好ましい態様としては、−(CH−(置換基を有してもよいシクロアルキレン基)−(CH−であり、nはそれぞれ、0〜2の整数であり、シクロアルキレン基は、5員環または6員環(より好ましくは6員環)である。
〜R、R〜R10、R13〜R18は、それぞれ、水素原子または1価の有機基を表し、水素原子または炭素数1〜5のアルキル基が好ましい。RおよびRは水素原子がさらに好ましく、Rは水素原子またはメチル基がさらに好ましい。
、R、R11、R12、R19、R20は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、スルホ基、ニトロ基、シアノ基、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基が例示され、水素原子、アルコキシカルボニル基、アルキル基、アリール基が好ましく、水素原子またはメチル基がさらに好ましく、水素原子が特に好ましい。
特定構造単位を有する高分子化合物の合成は、特開2003−262958号公報の段落番号0027〜0057に記載の合成方法に基づいて行なうことができる。この中では、同公報中の合成方法1)によるのが好ましい。特定構造単位を有する高分子化合物の具体的な化合物例としては、下記化合物を挙げることができる。本発明はこれらの化合物に限定されるものではないことは言うまでもない。
Figure 2018110270
Figure 2018110270
Figure 2018110270
Figure 2018110270
特定アクリル系ポリマー(a)は、組成物中、1〜40質量%であることが好ましく、1〜20質量%であることがより好ましく、1〜10質量%であることがさらに好ましい。この範囲とすることにより、硬化させて着色層を形成する際に膜収縮が起こりにくく、パターン形成性に優れ、表面荒れの少ない着色層が形成できる。特定アクリル系ポリマー(a)は、全固形分に対しては、10〜50質量%であることが好ましく、20〜40質量%であることがさらに好ましい。
特定アクリル系ポリマー(a)の重量平均分子量(Mw)としては、2,000〜50,000が好ましく、5,000〜30,000がさらに好ましく、7,000〜20,000が特に好ましい。
本明細書においてポリマーの分子量については、特に断らない限り、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定した標準ポリスチレン換算の重量平均分子量とする。測定法としては、TOSOH TSKgel Super AWM−Hを3本つなげたカラムを用い、10mMLiBr/N−メチルピロリドンを溶離液として用いるか、TOSOH TSKgel Super HZM−H、TOSOH TSKgel Super HZ4000、TOSOH TSKgel Super HZ2000をつないだカラムを用い、テトラヒドロフランを溶離液として用いる方法により測定する。溶離液の流量は1.0ml/minとし、カラム温度は40℃とした。ただし、ポリマー種によっては適宜適切なカラムと溶離液を選定して用いればよい。
・重合性基を有さないポリマー
重合性基を有さないポリマーとしては、特に、分散樹脂や追添樹脂として使われるアルカリ可溶性樹脂、分散剤、および、アルカリ可溶性樹脂以外の分散樹脂が例示される。なお、アルカリ可溶性樹脂であっても、特定アクリル系ポリマーは、特定アクリル系ポリマー(a)に該当する。ポリマー(b)として、重合性基を有さないアクリル系ポリマーを含むことが好ましく、その好ましい例は、アルカリ可溶性樹脂である。
アルカリ可溶性樹脂
アルカリ可溶性樹脂としては、線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。 耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。アルカリ可溶性を促進する基(以下、酸基ともいう)としては、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、フェノール性水酸基などが挙げられるが、溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものが好ましく、(メタ)アクリル酸が特に好ましいものとして挙げられる。これら酸基は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
上記重合後に酸基を付与しうるモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマー、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有するモノマー、2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基を有するモノマー等が挙げられる。これら酸基を導入するための単量体は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。アルカリ可溶性バインダーに酸基を導入するには、例えば、酸基を有するモノマーおよび/または重合後に酸基を付与しうるモノマー(以下「酸基を導入するための単量体」と称することもある。)を、単量体成分として重合するようにすればよい。
なお、重合後に酸基を付与しうるモノマーを単量体成分として酸基を導入する場合には、重合後に例えば後述するような酸基を付与するための処理が必要となる。
アルカリ可溶性樹脂の製造には、例えば、公知のラジカル重合法による方法を適用することができる。ラジカル重合法でアルカリ可溶性樹脂を製造する際の温度、圧力、ラジカル開始剤の種類及びその量、溶剤の種類等々の重合条件は、当業者において容易に設定可能であり、実験的に条件を定めるようにすることもできる。
アルカリ可溶性樹脂として用いられる線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマーが好ましく、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、ノボラック型樹脂などのアルカリ可溶性フェノール樹脂等、並びに側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの挙げられる。特に、(メタ)アクリル酸と、これと共重合可能な他の単量体との共重合体が、アルカリ可溶性樹脂として好適である。
アルカリ可溶性樹脂としては、特に、ベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸共重合体やベンジル(メタ)アクリレート/(メタ)アクリル酸/2−ヒドロキシエチルメタクリレートからなる多元共重合体が好適である。この場合の他のモノマーとしては、特開平7−140654号公報に記載の、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート/ポリメチルメタクリレートマクロモノマー/ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/メチルメタクリレート/メタクリル酸共重合体、2−ヒドロキシエチルメタクリレート/ポリスチレンマクロモノマー/ベンジルメタクレート/メタクリル酸共重合体などが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂としては、以下のものであることも好ましい。
本実施形態のアルカリ可溶性樹脂は、線状有機高分子重合体であって、分子(好ましくは、アクリル系共重合体、スチレン系共重合体を主鎖とする分子)中に少なくとも1つのアルカリ可溶性を促進する基を有するアルカリ可溶性樹脂の中から適宜選択することができる。耐熱性の観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹脂、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重合体樹脂が好ましい。
アルカリ可溶性を促進する基(以下、酸基ともいう)としては、例えば、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基、フェノール性水酸基などが挙げられるが、有機溶剤に可溶で弱アルカリ水溶液により現像可能なものが好ましく、(メタ)アクリル酸が特に好ましいものとして挙げられる。これら酸基は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。
上記重合後に酸基を付与しうるモノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有するモノマー、グリシジル(メタ)アクリレート等のエポキシ基を有するモノマー、2−イソシアナートエチル(メタ)アクリレート等のイソシアネート基を有するモノマー等が挙げられる。これら酸基を導入するための単量体は、1種のみであってもよいし、2種以上であってもよい。アルカリ可溶性バインダーに酸基を導入するには、例えば、酸基を有するモノマーおよび/または重合後に酸基を付与しうるモノマー(以下「酸基を導入するための単量体」と称することもある。)を、単量体成分として重合するようにすればよい。なお、重合後に酸基を付与しうるモノマーを単量体成分として酸基を導入する場合には、重合後に例えば後述するような酸基を付与するための処理が必要となる。
アルカリ可溶性樹脂の製造には、例えば、公知のラジカル重合法による方法を適用することができる。ラジカル重合法でアルカリ可溶性樹脂を製造する際の温度、圧力、ラジカル開始剤の種類及びその量、溶媒の種類等々の重合条件は、当業者において容易に設定可能であり、実験的に条件を定めるようにすることもできる。
アルカリ可溶性樹脂として用いられる線状有機高分子重合体としては、側鎖にカルボン酸を有するポリマーが好ましく、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体、ノボラック型樹脂などのアルカリ可溶性フェノール樹脂等、並びに側鎖にカルボン酸を有する酸性セルロース誘導体、水酸基を有するポリマーに酸無水物を付加させたもの挙げられる。特に、(メタ)アクリル酸と、これと共重合可能な他の単量体との共重合体が、アルカリ可溶性樹脂として好適である。(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体としては、アルキル(メタ)アクリレート、アリール(メタ)アクリレート、ビニル化合物などが挙げられる。アルキル(メタ)アクリレート及びアリール(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、(イソ)ペンチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、トリル(メタ)アクリレート、ナフチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等、ビニル化合物としては、スチレン、α-メチルスチレン、ビニルトルエン、グリシジルメタクリレート、アクリロニトリル、ビニルアセテート、N-ビニルピロリドン、テトラヒドロフルフリルメタクリレート、ポリスチレンマクロモノマー、ポリメチルメタクリレートマクロモノマー等、特開平10−300922号公報に記載のN位置換マレイミドモノマーとして、jN−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等を挙げることができる。
(メタ)アクリル酸と共重合可能な他の単量体としては、下記式(A1)で表される繰り返し単位であることも好ましい。
Figure 2018110270
上記式(A1)中、Rは水素原子又はメチル基を表し、Rは炭素数2又は3のアルキレン基を表し、Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表し、nは1〜15の整数を表す。上記式(A1)で表される繰り返し単位は、側鎖に存在するベンゼン環のπ電子の効果により顔料表面への吸着及び/又は配向性が良好となる。特に、この側鎖部分が、パラクミルフェノールのエチレンオキサイド又はプロピレンオキサイド構造をとる場合には、その立体的な効果も加わり、顔料に対しより良好な吸着及び/又は配向面を形成することができるため、より効果が高く好ましい。また、Rは水素原子又は炭素数1〜20のアルキル基を表すが、炭素数1〜20のアルキル基であることが好ましい。また、Rがアルキル基である場合には、中でも、炭素数が1〜10であるアルキル基が好ましい。これは、Rが炭素数が1〜10のアルキル基である場合、このアルキル基が障害となり樹脂同士の接近を抑制し顔料への吸着及び/又は配向を促進するが、炭素数が10を越えるとアルキル基の立体障害効果が高くなりベンゼン環の顔料表面への吸着及び/又は配向までをも妨げてしまう場合があるためである。この現象は、Rのアルキル基の鎖長が長くなるに従い顕著となり、炭素数が20を越えるとベンゼン環の吸着及び/又は配向が極端に低下する。そのため、Rで表されるアルキル基は、炭素数が1〜20の範囲となる。なお、Rで表されるアルキル基としては、無置換のアルキル基、又はフェニル基で置換されたアルキル基が好ましい。
また、式(A1)におけるRは、現像性の観点から、炭素数2のアルキレン基であることが好ましい。
更に、式(A1)におけるnは、現像性の観点から、1〜12の範囲が好ましい。
式(A1)で表される繰り返し単位は、下記式(A2)で表されるエチレン性不飽和単量体を用いて、アルカリ可溶性樹脂中に導入することができる。
Figure 2018110270
式中、R、R、R、及びnは、上記式(A1)におけるR、R、R、及びnと同義であり、好ましい例も同様である。
アルカリ可溶性樹脂の酸価としては好ましくは30〜200mgKOH/g、より好ましくは50〜150mgKOH/g、さらに好ましくは70〜120mgKOH/gである。このような範囲とすることにより、未露光部の現像残渣を効果的に低減できる。
また、アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、2,000〜50,000が好ましく、5,000〜30,000がさらに好ましく、7,000〜20,000が特に好ましい。
アルカリ可溶性樹脂の含有量としては、上記組成物の全固形分に対して、10〜50質量%が好ましく、より好ましくは15〜40質量%であり、特に好ましくは20〜35質量%である。
分散剤
分散剤としては、高分子分散剤(例えば、ポリアミドアミンとその塩、ポリカルボン酸とその塩、高分子量不飽和酸エステル、変性ポリウレタン、変性ポリエステル、変性ポリ(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル系共重合体、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物)、及び、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アルカノールアミン、顔料誘導体等を挙げることができる。
高分子分散剤は、その構造から更に直鎖状高分子、末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子に分類することができる。
高分子分散剤は顔料の表面に吸着し、再凝集を防止する様に作用する。そのため、顔料表面へのアンカー部位を有する末端変性型高分子、グラフト型高分子、ブロック型高分子が好ましい構造として挙げることができる。一方で、顔料誘導体は顔料表面を改質することで、高分子分散剤の吸着を促進させる効果を有する。
本実施形態に用いうる顔料分散剤の具体例としては、BYK Chemie社製「Disperbyk−101(ポリアミドアミン燐酸塩)、107(カルボン酸エステル)、110(酸基を含む共重合物)、130(ポリアミド)、161、162、163、164、165、166、170(高分子共重合物)」、「BYK−P104、P105(高分子量不飽和ポリカルボン酸)、BYK2001」、EFKA社製「EFKA4047、4050、4010、4165(ポリウレタン系)、EFKA4330、4340(ブロック共重合体)、4400、4402(変性ポリアクリレート)、5010(ポリエステルアミド)、5765(高分子量ポリカルボン酸塩)、6220(脂肪酸ポリエステル)、6745(フタロシアニン誘導体)、6750(アゾ顔料誘導体)」、味の素ファンテクノ社製「アジスパーPB821、PB822」、共栄社化学社製「フローレンTG−710(ウレタンオリゴマー)」、「ポリフローNo.50E、No.300(アクリル系共重合体)」、楠本化成社製「ディスパロンKS−860、873SN、874、#2150(脂肪族多価カルボン酸)、#7004(ポリエーテルエステル)、DA−703−50、DA−705、DA−725」、花王社製「デモールRN、N(ナフタレンスルホン酸ホルマリン重縮合物)、MS、C、SN−B(芳香族スルホン酸ホルマリン重縮合物)」、「ホモゲノールL−18(高分子ポリカルボン酸)」、「エマルゲン920、930、935、985(ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル)」、「アセタミン86(ステアリルアミンアセテート)」、ルーブリゾール社製「ソルスパース5000(フタロシアニン誘導体)、22000(アゾ顔料誘導体)、13240(ポリエステルアミン)、3000、17000、27000(末端部に機能部を有する高分子)、24000、28000、32000、38500(グラフト型高分子)」、日光ケミカル社製「ニッコールT106(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート)、MYS−IEX(ポリオキシエチレンモノステアレート)」等が挙げられる。
これらの分散剤は、単独で使用してもよく、2種以上を組み合わせて使用してもよい。本実施形態においては、特に、顔料誘導体と高分子分散剤とを組み合わせて使用することが好ましい。
分散剤の含有量としては、着色剤(顔料)1部に対して、1〜100質量部であることが好ましく、3〜100質量部がより好ましく、5〜80質量部がさらに好ましい。また、組成物の全固形分に対し、10〜30質量%であることが好ましい。
・エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー
エチレン性不飽和二重結合を有するモノマー(以下、「特定モノマー」ということがある)はこれらを特に限定なく用いることができ、多官能のモノマーであることが好ましい。特定モノマーは一種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。特定モノマーは、(メタ)アクリレートモノマーが好ましい。これらの具体的な化合物としては、特開2009−288705号公報の段落番号0095〜0108に記載されている化合物を本実施形態においても好適に用いることができる。
本実施形態においては、下記式(MO−1)〜(MO−6)で表される、ラジカル重合性モノマーも好適に用いることができる。なお、式中、Tがオキシアルキレン基の場合には、炭素原子側の末端がRに結合する。
Figure 2018110270
式中、nは、それぞれ、0〜14であり、mは、それぞれ、1〜8である。一分子内に複数存在するR、TおよびZは、それぞれ、同一であっても、異なっていてもよい。Tがオキシアルキレン基の場合には、炭素原子側の末端がRに結合する。Rのうち少なくとも3つは、重合性基である。
nは0〜5が好ましく、1〜3がより好ましい。
mは1〜5が好ましく、1〜3がより好ましい。
上記式(MO−1)〜(MO−6)で表される、ラジカル重合性モノマーの具体例としては、特開2007−269779号公報の段落番号0248〜段落番号0251に記載されている化合物を本実施形態においても好適に用いることができる。
中でも、重合性モノマー等としては、ジペンタエリスリトールトリアクリレート(市販品としては KAYARAD D−330;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート(市販品としては KAYARAD D−320;日本化薬株式会社製)ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD D−310;日本化薬株式会社製)、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート(市販品としては KAYARAD DPHA;日本化薬株式会社製)、及びこれらの(メタ)アクリロイル基がエチレングリコール、プロピレングリコール残基を介している構造や、ジグリセリンEO(エチレンオキシド)変性(メタ)アクリレート(市販品としては M−460;東亜合成製)が好ましい。これらのオリゴマータイプも使用できる。
特定モノマーは、特に好ましくは、下記式(i)で表される化合物および式(ii)で表される化合物から選択される少なくとも1種である。
Figure 2018110270
上記式中、Eは、それぞれ、−((CHCHO)−、または−((CHCH(CH)O)−を表し、−((CHCHO)−が好ましい。
yは、それぞれ、1〜10の整数を表し、1〜5の整数が好ましく、1〜3がより好ましい。
Xは、それぞれ、水素原子、アクリロイル基、メタクリロイル基、または、カルボキシル基を表す。
式(i)中、アクリロイル基およびメタクリロイル基の合計は3個または4個であり、4個が好ましい。
mは、それぞれ、0〜10の整数を表し、1〜5が好ましい。それぞれのmの合計は1〜40の整数であり、4〜20個が好ましい。
式(ii)中、アクリロイル基およびメタクリロイル基の合計は5個または6個であり、6個が好ましい。
nは、それぞれ、0〜10の整数を表し、1〜5が好ましい。それぞれnの合計は1〜60の整数であり、4〜30個が好ましい。
特定モノマーとしては、カルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等の酸基を有していても良い。従って、エチレン性化合物が、上記のように混合物である場合のように未反応のカルボキシル基を有するものであることが好ましく、これをそのまま利用することができるが、必要において、上述のエチレン性化合物のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を導入しても良い。この場合、使用される非芳香族カルボン酸無水物の具体例としては、無水テトラヒドロフタル酸、アルキル化無水テトラヒドロフタル酸、無水ヘキサヒドロフタル酸、アルキル化無水ヘキサヒドロフタル酸、無水コハク酸、無水マレイン酸が挙げられる。
酸基を有するモノマーとしては、脂肪族ポリヒドロキシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステルであり、脂肪族ポリヒドロキシ化合物の未反応のヒドロキシル基に非芳香族カルボン酸無水物を反応させて酸基を持たせた多官能モノマーが好ましく、特に好ましくは、このエステルにおいて、脂肪族ポリヒドロキシ化合物がペンタエリスリトール及び/又はジペンタエリスリトールであるものである。市販品としては、例えば、東亞合成株式会社製の多塩基酸変性アクリルオリゴマーとして、アロニックスシリーズのM−305、M−510、M−520などが挙げられる。
酸基を有する多官能モノマーの好ましい酸価としては、0.1〜40mgKOH/gであり、特に好ましくは5〜30mgKOH/gである。
これらの多官能モノマーについて、その構造、単独使用か併用か、添加量等の使用方法の詳細は、組成物の最終的な性能設計にあわせて任意に設定できる。本実施形態では、異なる官能数および/または異なる重合性基(例えばアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、スチレン系化合物、ビニルエーテル系化合物)のものを併用することで、感度と強度の両方を調節する方法も有効である。さらに、3官能以上8官能以下でエチレンオキサイド鎖長の異なる特定モノマーを併用することが、組成物の現像性を調節することができ、優れたパターン形成能が得られるという点で好ましい。また、組成物に含有される他の成分(例えば、重合開始剤、着色剤(顔料)、樹脂等)との相溶性、分散性に対しても、特定モノマーの選択・使用法は重要な要因であり、例えば、低純度化合物の使用や2種以上の併用により相溶性を向上させうることがある。また、基板などの硬質表面との密着性を向上させる観点で特定の構造を選択することもあり得る。
特定モノマーは、上記特定アクリル系ポリマーより分子量が小さいことが好ましい。特定モノマーの分子量は特に限定されないが、300以上1500以下であることが好ましく、400以上700以下であることがより好ましい。
特定モノマーの濃度(配合率)は、着色感放射線性組成物中の全固形分中1質量%以上であることが好ましく、5質量%以上であることが好ましい。上限については特に制限はないが、50質量%以下であることが好ましく、40質量%以下であることがより好ましい。
・重合開始剤
重合開始剤としては、上記特定モノマーの重合を開始する能力を有することが好ましく、特に制限はなく、公知の重合開始剤の中から適宜選択することができる。例えば、光線(特に、紫外線領域から可視の光線)に対して感光性を有するものが好ましく、光励起された増感剤と何らかの作用を生じ、活性ラジカルを生成する活性剤であってもよく、モノマーの種類に応じてカチオン重合を開始させるような開始剤であってもよい。上記重合開始剤は、約300〜800nm(330〜500nmがより好ましい。)の範囲内に少なくとも約50の分子吸光係数を有する成分を少なくとも1種含有していることが好ましい。
上記重合開始剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素誘導体(例えば、トリアジン骨格を有するもの、オキサジアゾール骨格を有するもの、など)、アシルホスフィンオキサイド等のアシルホスフィン化合物、ヘキサアリールビイミダゾール、オキシム誘導体等のオキシム化合物、有機過酸化物、チオ化合物、ケトン化合物、芳香族オニウム塩、ケトオキシムエーテル、アミノアセトフェノン化合物、ヒドロキシアセトフェノンなどが挙げられる。
上記トリアジン骨格を有するハロゲン化炭化水素化合物としては、例えば、若林ら著、Bull.Chem.Soc.Japan,42、2924(1969)記載の化合物、英国特許1388492号明細書記載の化合物、特開昭53−133428号公報記載の化合物、独国特許3337024号明細書記載の化合物、F.C.SchaeferなどによるJ.Org.Chem.;29、1527(1964)記載の化合物、特開昭62−58241号公報記載の化合物、特開平5−281728号公報記載の化合物、特開平5−34920号公報記載化合物、米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物、などが挙げられる。
上記米国特許第4212976号明細書に記載されている化合物としては、例えば、オキサジアゾール骨格を有する化合物、特開昭53−133428号公報、特公昭57−1819号公報、同57−6096号公報、及び米国特許第3615455号明細書に記載された化合物などが挙げられる。
重合開始剤としては、ヒドロキシアセトフェノン化合物、アミノアセトフェノン化合物、及び、アシルホスフィン化合物も好適に用いることができる。より具体的には、例えば、特開平10−291969号公報に記載のアミノアセトフェノン系開始剤、特許第4225898号公報に記載のアシルホスフィンオキシド系開始剤も用いることができる。
ヒドロキシアセトフェノン系開始剤としては、IRGACURE−184、DAROCUR−1173、IRGACURE−500、IRGACURE−2959,IRGACURE−127(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤としては、市販品であるIRGACURE−907、IRGACURE−369、及び、IRGACURE−379(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。アミノアセトフェノン系開始剤として、365nmまたは405nm等の長波光源に吸収波長がマッチングされた特開2009−191179公報に記載の化合物も用いることができる。また アシルホスフィン系開始剤としては市販品であるIRGACURE−819やDAROCUR−TPO(商品名:いずれもBASF社製)を用いることができる。
重合開始剤として、より好ましくはオキシム系化合物が挙げられる。オキシム系化合物の具体例としては、特開2001−233842号記載の化合物、特開2000−80068号記載の化合物、特開2006−342166号記載の化合物を用いることができる。
本実施形態で重合開始剤として好適に用いられるオキシム誘導体等のオキシム化合物としては、例えば、3−ベンゾイロキシイミノブタン−2−オン、3−アセトキシイミノブタン−2−オン、3−プロピオニルオキシイミノブタン−2−オン、2−アセトキシイミノペンタン−3−オン、2−アセトキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、2−ベンゾイロキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オン、3−(4−トルエンスルホニルオキシ)イミノブタン−2−オン、及び2−エトキシカルボニルオキシイミノ−1−フェニルプロパン−1−オンなどが挙げられる。
具体的には、オキシム系重合開始剤としては、下記式(1)で表される化合物が好ましい。なお、オキシムのN−O結合が(E)体のオキシム化合物であっても、(Z)体のオキシム化合物であっても、(E)体と(Z)体との混合物であってもよい。
Figure 2018110270
(式(1)中、R及びBは各々独立に一価の置換基を表し、Aは二価の有機基を表し、Arはアリール基を表す。)
上記Rで表される一価の置換基としては、一価の非金属原子団であることが好ましい。上記一価の非金属原子団としては、アルキル基、アリール基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環基、アルキルチオカルボニル基、アリールチオカルボニル基等が挙げられる。また、これらの基は、1以上の置換基を有していてもよい。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。置換基としてはハロゲン原子、アリールオキシ基、アルコキシカルボニル基又はアリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、アシル基、アルキル基、アリール基等が挙げられる。
上記Bで表される一価の置換基としては、アリール基、複素環基、アリールカルボニル基、又は、複素環カルボニル基を表す。また、これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。なかでも、特に好ましくは以下に示す構造である。下記の構造中、Y、X、及び、nは、それぞれ、後述する式(2)におけるY、X、及び、nと同義であり、好ましい例も同様である。
Figure 2018110270
上記Aで表される二価の有機基としては、炭素数1〜12のアルキレン基、シクロヘキシレン基、アルキニレン基が挙げられる。また、これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
中でも、Aとしては、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、無置換のアルキレン基、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基)で置換されたアルキレン基、アルケニル基(例えば、ビニル基、アリル基)で置換されたアルキレン基、アリール基(例えば、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基、スチリル基)で置換されたアルキレン基が好ましい。
上記Arで表されるアリール基としては、炭素数6〜30のアリール基が好ましく、また、置換基を有していてもよい。置換基としては、先に置換基を有していてもよいアリール基の具体例として挙げた置換アリール基に導入された置換基と同様のものが例示できる。
なかでも、感度を高め、加熱経時による着色を抑制する点から、置換又は無置換のフェニル基が好ましい。
式(1)においては、上記Arと隣接するSとで形成される「SAr」の構造が、以下に示す構造であることが感度の点で好ましい。なお、Meはメチル基を表し、Etはエチル基を表す。
Figure 2018110270
オキシム化合物は、下記式(2)で表される化合物であることが好ましい。
Figure 2018110270
式中、R及びXは各々独立に一価の置換基を表し、A及びYは各々独立に二価の有機基を表し、Arはアリール基を表し、nは0〜5の整数である。式におけるR、A、及びArは、上記式(1)におけるR、A、及びArと同義であり、好ましい例も同様である。上記Xで表される一価の置換基としては、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アミノ基、複素環基、ハロゲン原子が挙げられる。また、これらの基は1以上の置換基を有していてもよい。置換基としては、前述した置換基が例示できる。また、前述した置換基は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。これらの中でも、Xとしては、溶剤溶解性と長波長領域の吸収効率向上の点から、アルキル基が好ましい。また、式(2)におけるnは、0〜5の整数を表し、0〜2の整数が好ましい。
上記Yで表される二価の有機基としては、以下に示す構造が挙げられる。なお、以下に示される基において、*は、上記式(2)において、Yと隣接する炭素原子との結合位置を示す。
Figure 2018110270
以下好適に用いられるオキシム化合物の具体例(C−4)〜(C−13)を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2018110270
オキシム化合物は、350nm〜500nmの波長領域に極大吸収波長を有するものであり、360nm〜480nmの波長領域に吸収波長を有するものであることが好ましく、365nm及び455nmの吸光度が高いものが特に好ましい。
オキシム化合物は、365nm又は405nmにおけるモル吸光係数は、感度の観点から、1,000〜300,000であることが好ましく、2,000〜300,000であることがより好ましく、5,000〜200,000であることが特に好ましい。
化合物のモル吸光係数は、公知の方法を用いることができるが、具体的には、例えば、紫外可視分光光度計(Varian社製Carry−5 spctrophotometer)にて、酢酸エチル溶剤を用い、0.01g/Lの濃度で測定することが好ましい。
重合開始剤は、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用しても良い。重合開始剤の着色感放射線性組成物中における含有量(2種以上の場合は総含有量)としては、感放射線性組成物の全固形分に対して、0.1〜20質量%の範囲が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%の範囲、特に好ましくは1〜8質量%の範囲である。この範囲内であると、良好な感度とパターン形成性が得られる。
重合開始剤のラジカル発生効率の向上、感光波長の長波長化の目的で、増感剤を含有していてもよい。本実施形態に用いることができる増感剤としては、重合開始剤に対し、電子移動機構又はエネルギー移動機構で増感させるものが好ましい。
増感剤としては、例えば、特開2008−32803号公報の段落番号0101〜0154に記載される化合物が挙げられる。
上記組成物中における増感剤の含有量は、配合する場合、深部への光吸収効率と開始分解効率の観点から、固形分換算で、0.1質量%〜20質量%であることが好ましく、0.5質量%〜15質量%がより好ましい。
増感剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
・着色剤
着色剤は特に限定されるものではなく、従来公知の種々の染料や顔料を1種又は2種以上混合して用いることができ、これらは本実施形態の組成物の用途に応じて適宜選択される。本実施形態の組成物をカラーフィルター製造に用いる場合であることが好ましく、カラーフィルターの色画素を形成する赤色、マゼンタ色、黄色、青色、シアン色および緑色等の有彩色系の着色剤(有彩色着色剤)、及びブラックマトリクス形成用に一般に用いられている黒色系の着色剤(黒色着色剤)のいずれをも用いることができる。本実施形態では、着色剤が、赤色、マゼンタ色、黄色、青色、シアン色および緑色から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
以下、着色剤について、カラーフィルター用途に好適な着色剤を例に詳述する。
有彩色系の顔料としては、従来公知の種々の無機顔料又は有機顔料を用いることができる。また、無機顔料であれ有機顔料であれ、高透過率であることが好ましいことを考慮すると、なるべく細かいものの使用が好ましく、ハンドリング性をも考慮すると、上記顔料の平均一次粒子径は、0.01μm〜0.1μmが好ましく、0.01μm〜0.05mがより好ましい。
無機顔料としては、金属酸化物、金属錯塩等で示される金属化合物を挙げることができ、具体的には、鉄、コバルト、アルミニウム、カドミウム、鉛、銅、チタン、マグネシウム、クロム、亜鉛、アンチモン、銀等の金属酸化物、及び上記金属の複合酸化物を挙げることができる。チタンの窒化物、銀錫化合物、銀化合物なども使用することができる。
着色剤が染料である場合には、組成物中に均一に溶解した状態の着色組成物を得ることができる。
着色感放射線性組成物に含有される着色剤として使用できる染料は、特に制限はなく、従来カラーフィルター用として公知の染料が使用できる。例えば、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、アントラキノン系、アンスラピリドン系、ベンジリデン系、オキソノール系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサテン系、フタロシアニン系、ベンゾピラン系、インジゴ系、ピロメテン系等の染料が使用できる。また、これらの染料の多量体を用いてもよい。
また、水又はアルカリ現像を行う場合、現像により光未照射部のバインダー及び/又は染料を完全に除去するという観点では、酸性染料及び/又はその誘導体が好適に使用できる場合がある。
その他、直接染料、塩基性染料、媒染染料、酸性媒染染料、アゾイック染料、分散染料、油溶染料、食品染料、及び/又は、これらの誘導体等も有用に使用することができる。
また、上記以外の、アゾ系、キサンテン系、フタロシアニン系の酸性染料も好ましく、C.I.Solvent Blue 44、38;C.I.Solvent orange 45;Rhodamine B、Rhodamine 110等の酸性染料及びこれらの染料の誘導体も好ましく用いられる。
なかでも、着色剤としては、トリアリールメタン系、アントラキノン系、アゾメチン系、ベンジリデン系、オキソノール系、シアニン系、フェノチアジン系、ピロロピラゾールアゾメチン系、キサンテン系、フタロシアニン系、ベンゾピラン系、インジゴ系、ピラゾールアゾ系、アニリノアゾ系、ピラゾロトリアゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、アンスラピリドン系ピロメテン系から選ばれる着色剤であることが好ましい。
さらに、顔料と染料を組み合わせて使用してもよい。特に、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントイエロー185が好ましい。
着色感放射線性組成物において使用しうる着色剤は、染料、若しくは、顔料であることが好ましい。とりわけ、平均粒子径(r)が、20nm≦r≦300nm、好ましくは125nm≦r≦250nm、特に好ましくは30nm≦r≦200nmを満たす顔料が望ましい。このような平均粒子径の顔料を用いることにより、高コントラスト比であり、かつ高光透過率の画素を得ることができる。ここでいう「平均粒子径」とは、顔料の一次粒子(単微結晶)が集合した二次粒子についての平均粒子径を意味する。平均一次粒子径は、SEMあるいはTEMで観察し、粒子が凝集していない部分で粒子サイズを100個計測し、平均値を算出することによって求めることができる。
顔料の二次粒子の粒子径分布(以下、単に「粒子径分布」という。)は、(平均粒子径±100)nmに入る二次粒子が全体の70質量%以上、好ましくは80質量%以上であることが望ましい。なお、粒子径分布は、散乱強度分布を用いて測定した。
上記平均粒子径及び粒子径分布を有する顔料は、市販の顔料を、場合により使用される他の顔料(平均粒子径は通常、300nmを超える。)と共に、好ましくは分散剤及び溶剤と混合した顔料混合液として、例えばビーズミル、ロールミル等の粉砕機を用いて、粉砕しつつ混合・分散することにより調製することができる。このようにして得られる顔料は、通常、顔料分散液の形態をとる。
着色感放射線性組成物に含有される着色剤の含有量(濃度)としては、着色感放射線性組成物の全固形分中、10質量%以上であることが好ましく、15質量%以上がより好まし20質量%以上が更に好ましい。上限については特に制限はないが、好ましくは45質量%以下である。
着色剤の含有量を上記範囲とすることで、着色感放射線性組成物によりカラーフィルターを作製した際に、適度な色度が得られる。また、光硬化が充分に進み、膜としての強度を維持することができるため、アルカリ現像の際の現像ラチチュードが狭くなることを防止することができる。
着色感放射線性組成物は、その他の成分を含有させることもできる。その他の成分としては、溶剤、界面活性剤、UV吸収剤、重合禁止剤、密着向上剤などが挙げられる。
・溶剤
着色感放射線性組成物は、一般には、溶剤を用いて構成することができる。溶剤は、各成分の溶解性や着色感放射線性組成物の塗布性を満足すれば基本的には特に制限はないが、特に紫外線吸収剤、バインダー樹脂の溶解性、塗布性、信頼性を考慮して選ばれることが好ましい。また、着色感放射線性組成物を調製する際には、少なくとも2種類の溶剤を含むことが好ましい。
溶剤としては、エステル類として、例えば、酢酸エチル、酢酸−n−ブチル、酢酸イソブチル、ギ酸アミル、酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、プロピオン酸ブチル、酪酸イソプロピル、酪酸エチル、酪酸ブチル、乳酸メチル、乳酸エチル、オキシ酢酸アルキル(例:オキシ酢酸メチル、オキシ酢酸エチル、オキシ酢酸ブチル(例えば、メトキシ酢酸メチル、メトキシ酢酸エチル、メトキシ酢酸ブチル、エトキシ酢酸メチル、エトキシ酢酸エチル等))、3−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:3−オキシプロピオン酸メチル、3−オキシプロピオン酸エチル等(例えば、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等))、2−オキシプロピオン酸アルキルエステル類(例:2−オキシプロピオン酸メチル、2−オキシプロピオン酸エチル、2−オキシプロピオン酸プロピル等(例えば、2−メトキシプロピオン酸メチル、2−メトキシプロピオン酸エチル、2−メトキシプロピオン酸プロピル、2−エトキシプロピオン酸メチル、2−エトキシプロピオン酸エチル))、2−オキシ−2−メチルプロピオン酸メチル及び2−オキシ−2−メチルプロピオン酸エチル(例えば、2−メトキシ−2−メチルプロピオン酸メチル、2−エトキシ−2−メチルプロピオン酸エチル等)、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸プロピル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、2−オキソブタン酸メチル、2−オキソブタン酸エチル等、並びに、エーテル類として、例えば、ジエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテルアセテート等、並びに、ケトン類として、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン等、並びに、芳香族炭化水素類として、例えば、キシレン等が好適に挙げられる。
溶剤の着色感放射線性組成物中における含有量は、塗布性の観点から、組成物の全固形分濃度が5〜80質量%になる量とすることが好ましく、5〜60質量%が更に好ましく、10〜50質量%が特に好ましい。
・その他の添加剤
界面活性剤
上記組成物には、塗布性をより向上させる観点から、各種の界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、フッ素系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤などの各種界面活性剤を使用できる。界面活性剤の添加量は配合する場合、組成物の全質量に対して、0.001質量%〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.005質量%〜1.0質量%である。
重合禁止剤
組成物の製造中又は保存中において、特定モノマーの不要な熱重合を阻止するために、少量の重合禁止剤を添加することが望ましい。重合禁止剤としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、o−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N−ニトロソフェニルヒドロキシアミン第一セリウム塩等が挙げられる。更に、感放射線性組成物は、増感色素や開始剤の活性放射線に対する感度を一層向上させる、或いは酸素による特定モノマーの重合阻害を抑制する等の目的で共増感剤を含有してもよい。また、硬化皮膜の物性を改良するために、希釈剤、可塑剤、感脂化剤等の公知の添加剤を必要に応じて加えてもよい。重合禁止剤を用いる場合の添加量としては、着色感光性樹脂組成物中の全固形分中、0.001質量%〜0.015質量%の範囲であることが好ましく、0.03質量%〜0.09質量%がより好ましい。
密着向上剤
密着向上剤を用いる場合の添加量としては、着色感放射線性樹脂組成物中の全固形分中、0.1質量%〜5.0質量%の範囲であることが好ましく、0.2質量%〜3.0質量%がより好ましい。
紫外線吸収剤
上記組成物は、紫外線吸収剤を含有しても良い。紫外線吸収剤としては、サリシレート系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、置換アクリロニトリル系、トリアジン系の紫外線吸収剤を使用することができる。紫外線吸収剤を含む場合、紫外線吸収剤の含有量は、全固形分質量に対して、0.001質量%以上1質量%以下であることが好ましく、0.01質量%以上0.1質量%以下であることがより好ましい。
・着色感放射線性組成物の調製
着色感放射線性組成物の調製態様については特に制限されないが、例えば、必須成分、及び、所望により併用される各種の添加剤を混合し、調製することができる。
着色感放射線性組成物は、異物の除去や欠陥の低減などの目的で、フィルターで濾過することが好ましい。従来からろ過用途等に用いられているものであることが好ましく、特に限定されることなく用いることができる。
上記「フィルターろ過により濁度が30ppm以下となるように調整する方法」は、換言すれば、色素を含む重合溶液をフィルターろ過することにより、濁度が30ppm以下であり色素を含む重合溶液を作製する方法である。この方法では、重合溶液の濁度が30ppm以下となる程度に、重合溶液から色素の凝集物が除去される。
この方法は、色素に対する溶剤の選択の幅が広いという利点を有する。
フィルターろ過に用いるフィルターとしては、従来からろ過用途等に用いられているフィルターであることが好ましく、特に限定されることなく用いることができる。
上記フィルターの材質の例としては、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂;ナイロン−6、ナイロン−6,6等のポリアミド系樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン樹脂(高密度、超高分子量を含む);等が挙げられる。これら素材の中でもポリプロピレン(高密度ポリプロピレンを含む)が好ましい。
硬化膜及びその製造方法:
本発明の好ましい実施形態に係る硬化膜は、色純度が高く、薄層で高い吸光係数が得られ、堅牢性(特に耐熱性及び耐光性)が良好である。硬化膜の製造方法は、着色感放射線性組成物を基板上に適用する工程と、上記着色感放射線性組成物を露光する工程を含む。具体的には、任意の基板又は基材上に硬化膜を形成する際には、着色感放射線性組成物を塗布するか、或いは、基板等を着色感放射線性組成物に浸漬して着色感放射線性組成物層を形成し、これを硬化させてもよい。また、パターン状の硬化膜を形成する場合、基板上にインクジェット記録方法により適用してもよく、捺染やオフセット印刷などの公知の印刷法を適用してもよいが、高精細なパターンを形成しうるという観点からは、後述する、基板上に着色感放射線性組成物層を形成し、パターン状に露光した後、現像して着色感放射線性組成物層の未露光部を除去する方法が好ましい。
硬化膜の膜厚は、例えば、0.5〜1.5μmとすることができる。
カラーフィルター及びその製造方法:
カラーフィルターの製造方法は、着色感放射線性組成物を基板上に適用する工程と、上記着色感放射線性組成物をパターン露光する工程を含む。具体的には、支持体上に、既述の着色感放射線性組成物を適用して着色感放射線性組成物層を形成する工程(以下、「着色感放射線性組成物層形成工程」ともいう)と、上記着色感放射線性組成物層をマスクを介してパターン露光する工程(以下、「露光工程」ともいう)と、露光後の着色感放射線性組成物層を現像して着色パターン(以下、「着色画素」ともいう)を形成する工程(以下、「現像工程」ともいう)とを含む。
・着色感放射線性組成物層形成工程
着色感放射線性組成物層形成工程では、支持体上に、着色感放射線性組成物を適用して着色感放射線性組成物層を形成する。
本工程に用いうる支持体としては、例えば、基板(例えば、シリコン基板)上にCCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal−Oxide Semiconductor)等の撮像素子(受光素子)が設けられた固体撮像素子用基板を用いることができる。
着色パターンは、固体撮像素子用基板の撮像素子形成面側(おもて面)に形成されてもよいし、撮像素子非形成面側(裏面)に形成されてもよい。
固体撮像素子用基板における各撮像素子間や、固体撮像素子用基板の裏面には、遮光膜が設けられていてもよい。
また、支持体上には、必要により、上部の層との密着改良、物質の拡散防止或いは基板表面の平坦化のために下塗り層を設けてもよい。
支持体上への着色感放射線性組成物の適用方法としては、スリット塗布、インクジェット法、回転塗布、流延塗布、ロール塗布、スクリーン印刷法等の各種の塗布方法を適用することができる。
着色感放射線性組成物層の膜厚としては、0.1μm〜10μmが好ましく、0.2μm〜5μmがより好ましく、0.2μm〜3μmがさらに好ましい。
支持体上に塗布された着色感放射線性組成物層の乾燥(プリベーク)は、ホットプレート、オーブン等で50℃〜140℃の温度で10秒〜300秒で行うことができる。
・露光工程
露光工程では、着色感放射線性組成物層形成工程において形成された着色感放射線性組成物層を、例えば、ステッパー等の露光装置を用い、所定のマスクパターンを有するマスクを介してパターン露光する。露光に際して用いることができる放射線(光)としては、特に、g線、i線等の紫外線が好ましく(特に好ましくはi線)用いられる。照射量(露光量)は30〜1500mJ/cmが好ましく50〜1000mJ/cmがより好ましく、80〜500mJ/cmが最も好ましい。
・現像工程
次いでアルカリ現像処理等の現像を行うことにより、露光工程における光未照射部分の着色感放射線性組成物層がアルカリ水溶液に溶出し、光硬化した部分だけが残る。現像液としては、下地の撮像素子や回路などにダメージを起さない、有機アルカリ現像液が望ましい。現像温度としては通常20℃〜30℃であり、現像時間は、例えば、20秒〜90秒である。より残渣を除去するため、近年では120秒〜180秒実施する場合もある。さらには、より残渣除去性を向上するため、現像液を60秒ごとに振り切り、さらに新たに現像液を供給する工程を数回繰り返す場合もある。
・ポストベーク
次いで、乾燥を施した後に加熱処理(ポストベーク)を行うことが好ましい。多色の着色パターンを形成するのであることが好ましく、各色に上記工程を順次繰り返して硬化皮膜を製造することができる。これによりカラーフィルターが得られる。ポストベークは、硬化を完全なものとするための現像後の加熱処理である。その加熱温度は、有機光電変換部の損傷を抑制する観点から、240℃以下が好ましく、220℃以下がより好ましく、200℃以下がさらに好ましく、190℃以下が特に好ましい。下限は特にないが、効率的かつ効果的な処理を考慮すると、50℃以上の熱硬化処理を行うことが好ましく、100℃以上がより好ましい。
(低酸素下ベーク)
本願発明において、低酸素下でポストベークを行う場合、ポストベークの温度が低いほど、画素の矩形性が良化し好ましい。ポストベークの温度としては150℃以下が好ましく、140℃以下がより好ましく、130℃以下がさらに好ましく、100℃以下が特に好ましい。下限は70℃以上が好ましい。
このポストベーク処理は、現像後の塗布膜を、上記条件になるようにホットプレートやコンベクションオーブン(熱風循環式乾燥機)、高周波加熱機等の加熱手段を用いて、連続式あるいはバッチ式で行うことができる。
本発明においては、上記の加熱によるポストベークに変え、UV(紫外線)照射によってカラーフィルターの画素を硬化させてもよい。このとき、UV硬化剤は、通常のI線露光によるリソグラフィー工程のために添加する開始剤の露光波長である365nmより単波の波長で硬化できるものが好ましい。
UVキュアのために、カラーフィルターのリソグラフィー用の第一の開始剤の他に、第2の開始剤を入れることがより好ましい。
第2の開始剤としては、365nmの吸収が少ないものが好ましい。
ここで言う365nmでの吸収とは、アセトニトリル中0.01質量%の吸収を測定した際のAbsorbance(ABS)で定義し、ABSは0.10以下が好ましく、0.07以下がより好ましく、0.05以下が最も好ましい。
UV硬化剤としては、例えば、チバ イルガキュア 2959(商品名)が挙げられる。UV照射光の具体的波長としては、340nm以下で硬化する材料とすることが好ましい。波長の下限値は特にないが、220nm以上であることが一般的である。またUV照射の露光量は100〜5000mJが好ましく、300〜4000mJが好ましく、800〜3500mJがさらに好ましい。このUV硬化工程は、リソグラフィー工程の後に行うことが、低温硬化をより効果的に行うために、好ましい。露光光源はオゾンレス水銀ランプを使用することが好ましい。
本発明においては、上記の感放射線性組成物のポストベークを、低酸素濃度の雰囲気下で行うことが好ましい。その酸素濃度は、19%(体積基準)以下であることが好ましく、15%(体積基準)以下であることがより好ましく、10%(体積基準)以下であることがさらに好ましく、7%(体積基準)以下であることがさらに好ましく、3%(体積基準)以下であることが特に好ましい。下限は特にないが、10ppm(体積基準)以上が実際的である。
カラーフィルターにおける着色パターン(着色画素)の膜厚としては、2μm以下が好ましく、1μm以下がより好ましい。着色パターン(着色画素)のサイズ(パターン幅)としては、2.5μm以下が好ましく、2μm以下がより好ましく、1.7μm以下が特に好ましい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「部」、「%」は、質量基準である。
有機光電変換部(層)の作製
キナクドリンの蒸着膜を作製した。詳細は公知文献に準拠した。具体的には、特開2010−103457の[0341]に準拠し、ガラス基板上に、アモルファス性ITO 30nmをスパッタ法により成膜した。その上に、キナクリドンを100nmとなるように真空加熱蒸着により成膜して光電変換層に相当する層とした。さらに、上部電極としてスパッタ法によりアモルファス性ITOを5nm成膜して透明電極とした。
無機保護層の形成
無機保護層は特開2010−103457の[0341]に従って作製した。具体的には、上記有機光電変換部の上に、保護層としてALCVD法によりAl層を30nmの厚さで形成した。さらに、CVD法によりSiON層を200nmの厚さで形成した(無機膜の厚さは230nmとなった)。真空蒸着はすべて4×10−4Pa以下の真空度で行った。この保護膜1の表面粗さRaをVeeco社製のAFM(原子間力顕微鏡) Dimension3100にて測定したところ、Raは25nmであった。
さらに2層目のSiON層の形成条件を変更して、表面粗さRaが以下の保護層2〜4を作成した。
Figure 2018110270
有機保護膜層の形成(比較例)
PVA(ポリビニルアルコール)を10質量%で溶解した水溶液を作製した。これを、スピンコートで上記有機光電変換部(層)の上に塗布した。その後、乾燥し230nmの有機保護膜とした。
〔顔料分散液の調製〕
下記組成の混合液を、0.3mm径のジルコニアビーズを使用して、ビーズミル(減圧機構付き高圧分散機NANO−3000−10(日本ビーイーイー(株)製))で、3時間、混合、分散して、各顔料分散液を調製した。
(顔料分散液Y)
・C.I.ピグメントイエロー185 18.0部
・分散剤 1.8部
・樹脂1 9.9部
・溶剤: 70.3部
(顔料分散液Cy)
・C.I.ピグメントブルー15:6 7.4部
・アルミニウムフタロシアニン 10.6部
・分散剤 1.8部
・樹脂1 9.9部
・溶剤: 70.3部
〔着色感放射線性組成物の調製〕
下記の成分を混合して、着色感放射線性組成物を調製した。
(着色感放射線性組成物Y)
・顔料分散液Y 36.1部
・特定アクリル系ポリマー 0.6部
・樹脂1 4.5部
・重合性化合物1 2.0部
・重合性化合物2 6.0部
・重合開始剤1 1.2部
・溶剤 49.6部
〔着色感放射線性組成物Cy〕
・顔料分散液Cy 27.8部
・特定アクリル系ポリマー 0.6部
・樹脂1 6.8部
・重合性化合物1 6.3部
・重合性化合物2 2.1部
・重合開始剤1 1.0部
・溶剤 55.4部
分散剤:(b)重合性基を有さないポリマー・・・BYK社製 BYK−2001
樹脂1:(b)重合性基を有さないポリマー・・・
ベンジルメタクリレート/メタクリル酸共重合体
(=70/30モル比、Mw:30000、
酸価:110mgKOH/g)
特定アクリル系ポリマー:
(a)重合性基を有するアクリル系ポリマー・・・
ダイセル化学社製 商品名サイクロマーP
重合性化合物1:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート
(日本化薬社製 商品名カヤラッドDPHA)
重合性化合物2:ペンタエリスリトールエチレンオキサイド
変性テトラアクリレート(日本化薬社製 商品名RP−1040)
重合開始剤1:BASF社製、IRGACURE−OXE01
溶剤:プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
得られた各着色感放射線性組成物を用い、分光特性を評価した。結果を下記表に示す。
〔単独の分光特性〕
各着色感放射線性組成物を、ガラス基板上に、スピンコートし、ポストベーク後の膜厚が(1.0)μmとなるように塗布し、100℃120秒間ホットプレートで乾燥し、乾燥した後、さらに、200℃のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行った。
〔カラーフィルターの作製〕
CF1色目
Cyの着色感放射線性組成物を、上記で得た有機光電変換膜の保護層上に乾燥後の膜厚が1.0μmになるようにスピンコーターを用いて塗布し、100℃のホットプレートを用いて120秒間加熱処理(プリベーク)を行った。
次いで、i線ステッパー露光装置FPA−3000i5+(Canon(株)製)を使用して、パターン露光は、21行×19列のマトリックス状に配列されたパターンの計399箇所に行なった。このとき、マトリックスのうちの上記21行は、最小露光量を500J/mとし、500J/mから500J/m間隔で1行ごとに露光量を増加させた条件となっており、一方の上記19列は、焦点距離最適値(Foucus 0.0μm)を中心として0.1μm間隔で焦点距離を変化させた条件となっている。すなわち、中央1列を焦点距離最適値とし、1列ごとに焦点距離を変化させた条件とし、3.0μm角の正方形ピクセルパターンが4mm×3mmの範囲内に配列するように画像形成されるフォトマスクを用いた。
その後、露光された塗布膜が形成されている基板をスピン・シャワー現像機(DW−30型、(株)ケミトロニクス製)の水平回転テーブル上に載置し、CD−2060(富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズ(株)製)を用いて23℃で60秒間パドル現像を行い、基板上に着色パターンを形成した。
着色パターンが形成された基板を純水でリンス処理を行い、その後スプレー乾燥した。
さらに、表1の温度のホットプレートを用いて300秒間加熱処理(ポストベーク)を行い、着色剤に対応した着色画素を有する基板を得た。このときの雰囲気における酸素濃度は表1のとおりとした。
試験108では、着色感放射線性組成物YにさらにIrgacure2959(アセトニトリル0.01質量%での365nmでのABS0.03)を1.2部追加して添加した。そのポストベークを加熱によるのではなく、ウシオ電機製の紫外照射装置 UMA−802−HC552を使用し、オゾンレス水銀ランプにより、300mW 10秒の照射を行った。これ以外同様にして着色パターンを作成し評価試験を行った。
CF2色目
Yの着色感放射線組成物をさらに上記Cyと同じ条件でスプレー乾燥まで行った。このときの分光変化をカラーフィルター1と同様に行った。
(評価方法)
有機光電変換膜およびカラーフィルターと共に単層での塗布膜(保護膜)を作成しそれを基準とした。これを図1のように積層させた場合の(450nm〜700nmの間の)最大透過率の分光変化を元にその大きさで序列をつけた。この測定は、室温(25℃)で行った。
Figure 2018110270
Figure 2018110270
温度:プロセス温度
酸素濃度:プロセス酸素濃度
分光変化:分光変化の評価結果
通常のリソグラフィー:上記CF1の作製で採用した工程による
上記の結果より、本発明の製造方法によれば、良好なCMOSイメージセンサーを作製することができることが分かる。特に有機光電変換膜の品質が維持され、高品位のイメージセンサーとできる。
(追加評価)
(CF2の単層分光に対する変化)
CF2(YELLOWのカラーフィルター)を、ガラス基板上に上記<CF2色目>に記載の事項と同様に単層で塗布を行い、最大の分光透過率を測定した(Tmaxとする)。次に下表に示した保護膜を適用し、光電変換膜上にCyのカラーフィルターを形成し、プロセス処理をした後、CF2のカラーフィルターを形成した。
形成後の分光透過率を測定し、最大の分光透過率をTyとする。各サンプルについてTyとTmaxを比較し、以下の表にその差でランク分けを行いCF2の単層分光に対する変化の評価とした。なお、試験201は保護層をAlの単層とした例である。
Figure 2018110270
(CF1の矩形性)
CF1は理想的には3.0μmの正方形パターンとなる。CF2を形成した後のCF1の1辺の長さを測定し、3.0μmから何%ずれた正方形パターンになっているかを評価し、ランク分けを行った。
Figure 2018110270
Figure 2018110270
1 カラーフィルター画素(Y)
2 カラーフィルター画素(Cy)
3 保護層
4 無機光電変換部(R)
5 無機光電変換部(B)
6 有機光電変換部(G)
10 CMOSイメージセンサー

Claims (13)

  1. カラーフィルターの画素、無機保護層、有機光電変換部および無機光電変換部を有するイメージセンサーの製造方法であって、
    前記無機保護層の表面粗さRaが1nm以上100nm以下であり、
    前記無機保護層を前記有機光電変換部上に設ける工程を有し、
    前記カラーフィルターの画素を前記無機保護層上に設ける工程を有しかつ、
    前記カラーフィルターの画素の作成時の温度が160℃以下であるイメージセンサーの製造方法。
  2. 前記カラーフィルターの画素の作成時の雰囲気の酸素濃度を19%以下とする請求項1に記載のイメージセンサーの製造方法。
  3. 前記カラーフィルターの画素をUV照射により硬化させる請求項1または2に記載のイメージセンサーの製造方法。
  4. 重合性基を有するアクリル系ポリマーを含有する着色感放射線性組成物を硬化させて、カラーフィルターの画素を形成する工程を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のイメージセンサーの製造方法。
  5. 重合開始剤としてオキシム系化合物を含有する着色感放射線性組成物を硬化させて、カラーフィルターの画素を形成する工程を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載のイメージセンサーの製造方法。
  6. 2つ以上の重合開始剤を含有する着色感放射線性組成物を硬化させて、カラーフィルターの画素を形成する工程を含む請求項1〜5のいずれか1項に記載のイメージセンサーの製造方法。
  7. 前記無機保護層が2層以上で構成された請求項1〜6のいずれか1項に記載のイメージセンサーの製造方法。
  8. 前記無機保護層がAl、SiOおよびTiOから選ばれる少なくとも1種を含有する下層と、その上側に、SiON、SiO、AlおよびSiNから選ばれる少なくとも1種を含有する上層を含む請求項7に記載のイメージセンサーの製造方法。
  9. カラーフィルターの画素、無機保護層、有機光電変換部および無機光電変換部を有するイメージセンサーであって、
    前記無機保護層の表面粗さRaが8nm以上25nm以下であり、
    前記有機光電変換部上に前記無機保護層を有するイメージセンサー。
  10. 前記カラーフィルターの画素がUV硬化樹脂からなる請求項9に記載のイメージセンサー。
  11. 前記無機保護層が2層以上で構成された請求項9または10に記載のイメージセンサー。
  12. 前記無機保護層がAl、SiOおよびTiOから選ばれる少なくとも1種を含有する下層と、その上側に、SiON、SiO、AlおよびSiNから選ばれる少なくとも1種を含有する上層を含む請求項11に記載のイメージセンサー。
  13. カラーフィルターの画素、無機保護層、有機光電変換部および無機光電変換部を有するイメージセンサーをなす積層体であって、
    前記無機保護層の表面粗さRaが8nm以上25nm以下であり、
    前記有機光電変換部上に前記無機保護層を有する積層体。
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