JP2013117193A - 4ストロークエンジン - Google Patents

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真之 岩瀬
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Abstract

【課題】燃焼室へオイルが排出されないようにするために、オイル及びオイルミストとブローバイガスの気液分離をより確実にした4ストロークエンジンの気液分離装置を提供する。
【解決手段】本実施形態の4ストロークエンジン1は、棹60の長手方向の一端に工具を備え、棹60の長手方向の他端に固定して用いられる4ストロークエンジン1であって、エンジンは、オイルの循環経路と、オイルとブローバイガスを分離する気液分離室70と、を有し、気液分離室70は、オイル循環経路からブローバイガスが導入される流入部203と、ブローバイガスから分離されたオイルをオイル循環経路に還流するオイル排出部204と、オイルミストが分離されたブローバイガスを、気液分離室70から排気して燃焼室への吸気通路へ連通するブローバイガス排出部400と、を有し、オイル排出部204は、気液分離室70の下部であって、長手方向の少なくとも2隅に開口として設けられる。
【選択図】図3

Description

本発明は、コーヒーハーベスタ、オリーブハーベスタ又は刈払機の様な棹の一端に工具を備えて用いられる携帯型の作業機の動力源として使用される4ストロークエンジンに関する。
近年、4ストロークエンジンを搭載した携帯型作業機が増えつつある。従来は刈払機や背負型作業機に限定されてきたが、ポールソー、ポールヘッジトリマ、コーヒーハーベスタ等にも用途を広げつつある。ところで、携帯型4ストロークエンジンに関して、例えば特許文献1が知られている。
一般に、クランク軸周りには多量のオイル量を必要とし、動弁装置にはクランク軸周りほどのオイル量は必要としない。
そして、従来の潤滑装置は、クランク室内の圧力変動を利用してクランク室内のオイル又はオイルミストをその量を調整せずに動弁室及び動弁装置に送っている。
そのため、動弁装置を潤滑するために、動弁室へオイル又はオイルミストが過剰に送り込まれる。
その結果、動弁室内に滞留するオイルの量が多くなりすぎて、様々な向きでエンジンを使用すると、ブローバイガスの燃焼室への排出と共にオイルが多く排出されてしまい、オイルが早期に消費されてしまうという問題がある。
従って、オイルの早期消費が生じると、オイルの補充間隔が短くなり、オイルの補充を怠ると潤滑不良を起こす原因になる。また燃焼室へのオイルの排出量が更に過剰になると、オイルが未燃焼のまま大量にマフラから外部に排出され、環境へ悪影響を与える虞が生じる。
携帯型4ストロークエンジンの用途が拡大し、従来に比べて様々な向きで使用されつつある。
特開2007−224824号公報
本発明は、このような背景に鑑みてなされたものであり、燃焼室へオイルが排出されないようにするために、オイル及びオイルミストとブローバイガスの気液分離をより確実にした4ストロークエンジンを提供することを目的とする。
このような課題を解決するため、第1の発明は、棹の長手方向の一端に工具を備え、前記棹の長手方向の他端に固定して用いられる4ストロークエンジンであって、前記4ストロークエンジンは、オイルの循環経路と、オイルとブローバイガスを分離する気液分離室と、を有し、前記気液分離室は、前記オイル循環経路から前記ブローバイガスが導入される流入部と、前記ブローバイガスから分離されたオイルを前記オイル循環経路に還流するオイル排出部と、オイルミストが分離されたブローバイガスを、前記気液分離室から排気して燃焼室への吸気通路へ連通するブローバイガス排出部と、を有し、前記オイル排出部は、前記気液分離室の下部であって、前記長手方向の少なくとも2隅に開口として設けられる。
好適には、前記気液分離室に前記オイル排出部が、前記棹の軸線から離れる方向について間隔をあけて複数設けられている。
好適には、前記ブローバイガス排出部は、前記気液分離室の中央に開口として形成されている。
好適には、前記ブローバイガス排出部の周りは、壁で囲むように形成されている。
好適には、前記壁は、下側に開いた逆U字形状に形成される。
このような課題を解決するため、第2の発明は、オイル循環経路から分岐して形成され、オイルミストを含んだブローバイガスからオイルミストを分離する気液分離室を有し、前記気液分離室は、前記オイル循環経路から前記ブローバイガスが導入される流入部と、前記ブローバイガスから分離されたオイルを前記オイル循環経路に還流するオイル排出部と、前記オイルと分離されたブローバイガス排出部と、を有し、前記ブローバイガス排出部は、前記気液分離室の中央に開口として形成されており、前記ブローバイガス排出部の周りに壁が形成されている。
好適には、前記壁は、下側に開いた逆U字形状に形成させる。
好適には、前記ブローバイガスが導入される流入部と前記ブローバイガス排出部の間に気液分離部材が配置される。
好適には、前記気液分離部材は、メッシュ構造を有する
本発明における4ストロークエンジンの気液分離装置によって、燃焼室へオイルが排出されないようにするために、オイルとブローバイガスの気液分離をより確実にした4ストロークエンジンの気液分離装置を提供することができる。
ピストンが上死点に位置した状態にあるときの4ストロークエンジンを示している。 エアクリーナの説明図である。 気液分離装置の説明図である。 エアクリーナの気液分離空間内に、セパレータケース、気液分離プレート及び気液分離部材が挿入された状態の説明図である。 図4におけるB−B断面の説明図である。 図4のC−C断面の説明図である。 図4における、D−D断面の説明図である。 図4において、気液分離プレートを除去した図である。 本実施形態の効果を説明する説明図であり、工具が地面側に位置している場合のオイル排出部の説明図である。 コーヒーハーベスタのような工具が後傾姿勢で使用されている場合の説明図である。 天地を逆にして4ストロークエンジン1が用いられる場合の説明図である。
以下、本発明の4ストロークエンジンの気液分離装置及び潤滑装置を図1に基づいて説明する。潤滑装置は4ストロークエンジンに搭載されるものであるので、この好ましい潤滑装置の形態を、図1(概略説明図)を用いて説明する。
なお、図1は、ピストンが上死点に位置した状態にあるときの4ストロークエンジンを示している。
4ストロークエンジン1は、図1に示すように、シリンダヘッド3aが一体化されているシリンダブロック3と、シリンダブロック3の下部に取り付けられてクランク室5aを形成するクランクケース5と、クランクケース5の下側方向位置に配設された油溜室7とを備える。
油溜室7は、クランクケース5と別個に設けられ、オイルA(以下、単に「オイルA」と記す。)を貯留する。
シリンダブロック3とクランクケース5との接続部分には、クランク軸(図示せず)が回転自在に支持され、このクランク軸にはカウンタウェイトやこれに連結されたコン棹等を介してピストン6が連接されている。ピストン6はシリンダブロック3内に設けられたシリンダ3b内に摺動自在に挿入されている。
シリンダブロック3内に設けられたシリンダ3bの上壁には、気化器(図示せず)及び排気マフラ(図示せず)にそれぞれ連通する吸気ポート及び排気ポートが設けられ、これらの各ポートには、ポートを開閉する吸気バルブ及び排気バルブが配設されている。
ここで、本実施形態の4ストロークエンジン1は、携帯して用いられる場合もあり、その際には4ストロークエンジン1は、前後又は左右に傾いた状態で使用される場合も考えられる。さらに、一時的に回転して天地が逆転した状態等で使用されうる。
これらのバルブを駆動する動弁機構10は、クランク軸に固着されたバルブ駆動ギヤ10a、バルブ駆動ギヤ10aによって駆動されカムが連接されたカムギヤ10b、ロッカーアーム(図示せず)等の部品により構成される。
この動弁機構10のうちバルブ駆動ギヤ10a及びカムギヤ10bは、シリンダブロック3の頭部に形成された動弁室4と油溜室7とを連通する供給通路30の途中に設けられたバルブ駆動室32内に収容され、ロッカーアーム等の部品は、動弁室4内に設けられている。
ここで、供給通路30は、動弁機構供給通路31とプッシュ棹通路33によって構成される、
油溜室7とシリンダブロック3との間には、送油通路34が設けられている。送油通路34の油溜室7側の端部には、吸入部35が取り付けられている。
吸入部35は、ゴム等の弾性材料により形成されて容易に撓むことができる管体35aと、管体35aの先端部に取り付けられた吸入口付きの錘35bとを有してなる。
吸入部35の錘35bは、重力により鉛直下側方向位置に移動可能に取り付けられており、これにより油溜室7が傾いても、規定量の範囲で貯留されるオイルAの油面下に吸入部35の吸入口を没入させることができる。
送油通路34は、ピストン6の上昇によりクランク室5a内が負圧化傾向となったときに、クランク室5a内と油溜室7とを連通させて油溜室7からオイルAを吸い上げてクランク室5a内に供給する部分である。
送油通路34のクランク室5a側に開口する開口部34aの位置は、ピストン6が上死点近傍位置から上死点に向かって移動する間にピストン6の移動に伴って開口する位置に設けられ、上死点近傍位置に移動したピストン下部のスカート部6aの下死点方向側に位置している。
従って、送油通路34の開口部34aは、ピストン6が上死点に達した時点では既に全開している。
なお、送油通路34は、開口部34aにリード弁を設け、又は、クランク軸に通路を設けてロータリバルブとして機能させる等、クランク室5a内の負圧時に送油通路34とクランク室5aを連通させるようにしてもよい。
送油通路34の途中には、逆止弁37が設けられている。この逆止弁37は、クランク室5aの圧力変化に応じて開閉し、油溜室7内に対しクランク室5a内の圧力が低い状態で開いて送油通路34を連通状態にし、クランク室5a内の圧力の方が高い状態で閉じるように構成されている。
供給通路30の動弁機構供給通路31と送油通路34は、連通路56によって連通しており、クランク室5aの負圧時に供給通路30の動弁機構供給通路31を通過するオイルの一部を送油通路34に送ることにより、供給通路30に贈られるオイルの量が過多にならないように構成されている。
クランク室5aの底部と油溜室7との間には、クランク室5aと油溜室7を連通する連通路39が設けられている。この連通路39は、クランク室5a内で生成されたオイルミスト及び、このオイルミストが液化したオイルを油溜室7に送るためのものである。
連通路39のクランク室側に開口する開口部39aにはリード弁40が設けられている。このリード弁40は、クランク室5aの圧力変化に応じて開閉可能に構成され、ピストン6が下死点側に移動するときのクランク室内の正圧によって開いて連通路39を連通状態にするように構成されている。
このためリード弁40が開いて連通路39が連通状態になると、クランク室5a内のオイルミスト及びオイルが連通路39を通って油溜室7内に送られる。
油溜室7の空間部7bは、ガスケットとしての機能をも有するバッフルプレート7cによって区分けされている。
バッフルプレート7cの上側方向位置に、供給通路30の動弁機構供給通路31の開口部31aが形成されている。なお、バッフルプレート7cは必須ではない。
連通路39の油溜室側の開口部39bは、油溜室7内の略中央で開口し、油溜室7の傾斜状態に拘わらず、規定量以下で貯留されたオイルAの油面上となる位置に配置されている。
このため、連通路39の開口部39bから吐出するオイルミストは、オイルの油面下に吹きつけられることでオイル内部を泡立てることはなく、穏やかに油溜室7に戻され、オイルミストの多くが液化される。
但し、開口部39bから吐出するオイルミストの一部は油面上や壁面上で跳ね返って、油溜室7内の油面上側方向位置の空間部7a内に滞留する。このようにオイルAの油面上の位置に配置された連通路39の開口部39bは、オイルミストを液化させる液化手段の一部として機能する。
従って、連通路39から吐出するオイルミストはその大部分が液化され、油溜室7内に貯留するオイルミストの濃度を低くすることができる。
供給通路30の動弁機構供給通路31の開口部31aは、油溜室7内の内部空間の略中央部で開口し、油溜室7の傾斜状態に拘わらず、規定量以下で貯留されたオイルAの油面の位置が変化しても油面下に没することがないように配置されている。さらに、図1に示すように、供給通路30の動弁機構供給通路31の開口部31aに対して、連通路39の開口部39bが突出するように配置している。
このように、供給通路30の動弁機構供給通路31の開口部31aに対し連通路39の開口部39bが油溜室7内に突出するように配置されているので、連通路39の開口部39bから吐出するオイルミストが供給通路30の動弁機構供給通路31の開口部31aに直接に入ることはない。さらに好ましくは連通路39と供給通路30の動弁機構供給通路31は、各開口部側に進むに従って隣接する開口部と離れる方向に配置されてもよい。
即ち、開口部39bにおける連通路39の延伸方向(一点鎖線で示した方向)に直交する平面に対し、供給通路30の動弁機構供給通路31の開口部31a及びその近傍が連通路39の基部側に配置されていれば、連通路39から吐出するオイルミストが直接に供給通路30の動弁機構供給通路31の開口部31aに入ることはない。
つまり油溜室7における供給通路30の動弁機構供給通路31と連通路39の配置は、連通路39から吐出するオイルミストが直接に供給通路30の動弁機構供給通路31の開口部31aに流入するのを阻止する流入阻止部として機能している。
このため、供給通路30の動弁機構供給通路31を流れるオイルミストの濃度は、送油通路34からクランク室5a内に供給されるオイルの濃度と比較して低くなる。
供給通路30の動弁機構供給通路31の動弁室4側の開口部31aは、動弁室4のシリンダブロック3側に開口している。このため、供給通路30の動弁機構供給通路31を流れるオイルミストはバルブ駆動室32内の動弁機構10を潤滑し、開口部31bから吐出して動弁室4内に供給されて動弁室4内のロッカーアーム等を潤滑する。
動弁室4とバルブ駆動室32とがプッシュ棹通路33によって連通されている。
このプッシュ棹通路33は動弁室4に開口部33aによって連通している。
このプッシュ棹通路33をプッシュ棹が貫通して、プッシュ棹が動弁室4内のロッカーアームを駆動している。
また、動弁室4内には、プッシュ棹通路33から動弁室4内に流入した流体(オイルミスト、液化しているオイル、ブローバイガス)からオイルミスト及び液化したオイル等を分離するための突起状の壁部材45が形成されている。
動弁室4内には、動弁室4内に溜まったオイルを吸引するために吸引管43が複数設けられている。
吸引管43の開口先端部は、動弁室4内のクランク室側底面からオイルを吸い上げるために、動弁室4のクランク室側底面の近傍位置に配置されている。
そして、吸引管43は動弁室4の隅部に配置されて、動弁室4が上側方向位置に位置する状態で4ストロークエンジン1が傾いても、いずれかの吸引管43を介して動弁室4内に溜まるオイルが吸引されるようになっている。
吸引管43の開口部43aは、動弁室4内のシリンダブロック3側に開口している。
そして、吸引管43と吸引通路42が接続されている。吸引通路42は動弁室4のクランク室5aとは反対側に設けられ、吸引管43はこれに連通して動弁室4内のクランク室側へ延びるように設けられ、吸引管43の両端は開口している。
また吸引通路42には小穴44が複数設けられている。動弁室4が下側方向位置に位置する反転状態で4ストロークエンジン1が傾いても、いずれかの小穴44を介して動弁室4内に溜まるオイルを吸引できる。
吸引通路42には直通通路46が設けられ、クランク室5a内の負圧時に、動弁室4とクランク室5aとが直通通路46を介して連通する。
直通通路46のクランク室側の開口部46aの位置は、送油通路34の開口部34aと同様に、ピストン6が上死点近傍位置から上死点に向かって移動する間にピストン6の移動に伴って開口する位置に設けられ、上死点近傍位置に移動したピストン下部のスカート部6aの下死点方向側に位置している。
また、直通通路46のクランク室5a側の開口部46a、及び、エアクリーナ50部分において分離されたオイルをクランク室5aに還流する還流通路52のクランク室5a側の開口部52aは、ピストン6の摺動方向に対して垂直な面上に形成されている。
このように形成したことによって、エアクリーナ50からのオイルに加えて、直通通路46を通じて回収される動弁室4からのオイルを、ピストン6の潤滑に利用することが可能となる。
また、エアクリーナ50からのオイル、及び、直通通路46を通じて回収される動弁室4からのオイルを同一のタイミングでクランク室5aに回収することができ、オイルの回収が効率的に可能となる。
従って、直通通路46の開口部46aは、ピストン6が上死点に達した時点では既に全開している。
また直通通路46に、動弁室4からクランク室5a側への流れを許容し、クランク室5aから動弁室4側への流れを規制する逆止弁を設けてもよい。
このようにすることで、クランク室5aから動弁室4へオイルやオイルミストが逆流することを確実に防止することができる。
動弁室4の略中央部にはブリーザ通路48の一端部48aが開口し、ブリーザ通路48の他端部がエアクリーナ50に接続されている。
ブリーザ通路48は、ブローバイガスを燃焼室へ排出することを目的として設けられている。動弁室4内のオイルミストやブローバイガスは、ブリーザ通路48を介してエアクリーナ50に送られ、エアクリーナ50に設けられた気液分離装置51により液化されたオイルとブローバイガスに気液分離される。
ブリーザ通路48の一端部48aは、動弁室4の略中央部に開口するので、動弁室4にオイルが多く滞留しても、容易にそのオイルを吸い込むことはない。このブリーザ通路48には逆止弁41が設けられ、この逆止弁41によりエアクリーナ50から動弁室4側へのブローバイガスやオイルミストの逆流を防止している。
気液分離されたオイルは、エアクリーナ50とクランク室5aを連通する還流通路52を通ってクランク室5aに送られる。還流通路52にはクランク室側への流れのみを許容する逆止弁53が設けられている。一方、気液分離されたブローバイガスは燃焼室に送られる。
つまり、潤滑装置のオイル循環経路は、連通路39、供給通路30(動弁機構供給通路31、プッシュ棹通路33)、吸引管43、小穴44、吸引通路42、直通通路46、ブリーザ通路48、還流通路52を有して構成される。
4ストロークエンジン1が始動されると、ピストン6の昇降運動によりクランク室5aに圧力変化が生じ、ピストン6の上昇時にはクランク室5aが減圧されて負圧化傾向となり、ピストン6の下降時にはクランク室5aが昇圧されて正圧化傾向となる。
クランク室5aが負圧化傾向となり、ピストン6の上死点近傍への移動に伴い送油通路34の開口部34aが開き始め、クランク室5aと油溜室7が連通すると、送油通路34にクランク室5a内の負圧が作用する。
4ストロークエンジン1が傾いても送油通路34の吸入部35は、油溜室7のオイルAの油面下に没した状態にあり、油溜室7からオイルAが吸い込まれてクランク室5a内に送られる。開口部34aは、ピストン6が上死点位置に達した時点では既に全開となっているので、クランク室5a内の負圧を充分に送油通路34に作用させることができる。
そのため、油面下より汲み上げられるオイルAをクランク室5a内に充分に供給することができる。
クランク室5a内に送られたオイルは、ピストン6,クランクシャフトなどの駆動部品を潤滑し、同時にそれらの駆動部品により飛散されてオイルミストになる。オイルミストの一部はクランク室5aの壁面に付着して再度液化される。
ピストン6が上死点から下降するときには、クランク室5aが正圧に変わり、リード弁40は開放されて、クランク室5aと油溜室7は連通する。そして、クランク室5a内で昇圧されたオイルミスト及びオイルが連通路39を通って油溜室7に送られ、油溜室7内の圧力が高まる。連通路39から吐出するオイルミストは油溜室7内に溜まるオイルAの油面や油溜室7の壁面に衝突することで液化し、油溜室7に貯留される。
油溜室7内で衝突して跳ね返ることで残ったオイルミストの濃度は、クランク室5a内での濃度よりも低くなる。
なお、クランク室5aが正圧になると、逆止弁37の作用によりクランク室5aから油溜室7へのオイルが逆流しないよう送油通路34が遮断され、次いで開口部34aがピストン6により閉じられる。
油溜室7内の圧力が高まることで、油溜室7内と動弁室4の間に圧力勾配ができ、油溜室7内に溜まるオイルミストは、供給通路30を介して動弁室4に送られる。
油溜室7から動弁室4にオイルミストを送る過程で、供給通路30に設けられたバルブ駆動室32内の動弁機構10の各部品は潤滑される。この際オイルミストの一部は液化する。
動弁室4に供給されたオイルミストは、動弁室4内に設けられた動弁機構を潤滑し、直通通路46を介して直通通路46の開口部46aよりクランク室5aに送られる。
また動弁室4内に供給されたオイルミストが液化して滞留してもクランク室5a内の強い負圧が作用して、クランク室5a内にオイルを送ることができ、動弁室4でオイルが滞留することを抑止できる。
従って、動弁室4からブリーザ通路48を介してブローバイガスを排出する際のオイルの放出を抑えることができる。
図2は、エアクリーナ50の説明図である。
ここで、方向について定義を行う。本実施形態において上側方向とは、4ストロークエンジン1が使用されていない保管時等における位置関係での鉛直上側方向をいう(図2において、紙面上側)。
この上側方向は使用状態において4ストロークエンジン1が最も長く使用される状態(正立状態)における鉛直上側方向と略一致する。この上側方向とは反対方向を下側方向という(図2において、紙面下側)。
また、4ストロークエンジン1によって駆動される各種工具が先端等に取り付けられる棹60の長手方向の工具側方向と定義する(図2において、紙面左上方向)。この工具側方向と反対の方向を反工具側方向という(図2において、紙面右下方向)。
さらに、棹60の軸線61に向かう方向を棹軸側方向という(図2において、紙面右上方向)。その反対側方向を反棹軸側方向という(図2において、紙面左下方向)。
図2のように、4ストロークエンジン1には、この4ストロークエンジン1によって駆動される工具が先端等に装着される棹60がその工具側方向に接続されている。
この4ストロークエンジン1は、刈払機(図9(a)参照)又はオリーブハーベスタ(図10(a)参照)に使用される。そして、刈払機であれば棹60は4ストロークエンジンから離れるに従って地面に近づくように傾斜して使用される場合が多い(図9(a)参照)。また、オリーブハーベスタであれば、4ストロークエンジンから離れるに従って地面から離れるように傾斜して使用される場合が多い(図10(a)参照)。
また、4ストロークエンジンは、一時的に回転して天地が逆転した状態で使用(図11(a)参照)される場合も考慮している。
なお、棹60には使用される用途に応じて、各種の工具が装着される。
そして、エアクリーナ50は、棹60を前方方向としたときに、4ストロークエンジン1の左側面上側方向の位置に配置されている。
エアクリーナ50は、空気を取り込みその空気中に含まれる埃やゴミなどを除去して吸気系統に空気を提供する機能を有し、さらに、本実施形態では、ブローバイガスを吸気系統に送る機能をも有している。
エアクリーナ50は、図2に示すように、4ストロークエンジン1の反棹軸側方向に固定されているエアクリーナプレート50bと着脱可能なエアクリーナカバー50aによって、その外殻が形成されている。
このエアクリーナプレート50bとエアクリーナカバー50aとによって形成されている内部空間内は、空気中の埃やゴミを除去するための空間であるエアクリーナ空間50dと気液分離空間50cとを有する。
エアクリーナ空間50dには、空気中のゴミや埃をフィルタ機能によって除去する第1のエアクリーナフィルタ50e及び第2のエアクリーナフィルタ50fが配置されている。
第2のエアクリーナフィルタ50fは第1のエアクリーナフィルタ50eよりも、エアクリーナプレート50b側に配置されている。
また、第1のエアクリーナフィルタ50eはスポンジ等で形成されており、第2のエアクリーナフィルタ50fはフェルト等で形成されている。
図3は、気液分離装置51の説明図である。
図4は、エアクリーナ50の気液分離空間50c内に、セパレータケース201、気液分離プレート401及び気液分離部材301が挿入された状態の説明図である。
図5は、図4におけるB−B断面の説明図である。
図6は、図4のC−C断面の説明図である。
以下、図3〜図6に基づいて、気液分離装置51の構造を説明する。
図3及び図6のように、気液分離装置51は、エアクリーナ50の気液分離空間50c内に、セパレータケース201、気液分離プレート401及び気液分離部材301を挿入されることによって形成されている。
なお、気液分離プレート401のブローバイガス排出部400の第2通路404は、この気液分離空間50cとエアクリーナ空間50dを跨るように、エアクリーナ通路配置部113に配置されている。
気液分離空間50cとエアクリーナ空間50dとを連通させるエアクリーナ通路配置部113は、気液分離空間50cの略中間位置に形成されている。
気液分離空間50cには、セパレータケース201、気液分離部材301、気液分離プレート401が反棹軸側方向に順に配置されている。
ここで、気液分離部材301はセパレータケース201内に配設されている。
セパレータケース201の内部に形成された空間が気液分離室70である。そして、この気液分離室70はブローバイガスとオイルミストとを分離する。
気液分離空間50cの棹軸側方向位置に形成される内部側面壁50gの、工具側方向かつ上側方向には、ブリーザ通路48と連通される流入口101が形成される(図1も参照のこと)。
この流入口101からブローバイガスとオイルミストを含んだ流体が流入する。
気液分離空間50cの棹軸側方向位置に形成される内部側面壁50gの下側方向には、気液分離装置51によって分離されたオイルをクランク室5aに還流する還流通路52と連通するオイル排出口103a,オイル排出口103bが形成されている。換言すると、内部側面壁50gの下方の2隅にそれぞれオイル排出口103a及びオイル排出口103bが形成されている。
また、図6のように、内部側面壁50gには、セパレータケース201を締結するねじ穴102が形成されている。そして、このタッピングねじ205により、エアクリーナプレート50bとセパレータケース201が締結されている。
その結果、内部側面壁50gとセパレータケース201は密着状態に保持される。
このように、内部側面壁50gとセパレータケース201は密着状態であることによって、流入口101からのブローバイガス及びオイルミストを含んだ流体が、気液分離室70を通過せずに直接、オイル排出口103a又はオイル排出口103bから排出されてしまうことを防ぐことが可能となる。
セパレータケース201には、流入口101と連通する流入部203が形成されている。
そして、気液分離室70下部には、還流通路52と連通するオイル排出口103a、オイル排出口103bと連通する複数のオイル排出部204(オイル排出部204a、オイル排出部204b、オイル排出部204c、オイル排出部204d)が形成されている。
この、オイル排出部204aは、気液分離室70内でブローバイガス及びオイルミストを含んだ流体から分離されたオイルミストが液化したオイルを排出する。
また、セパレータケース201には、ブローバイガス排出部の周りに逆U字形状の壁202がセパレータケース201に一体に形成されている。より具体的には、壁202は、反工具側方向を法線とする壁部分202a、上側方向を法線とする壁部分202b及び、工具側方向を法線とする壁部分202cとから構成されている。
気液分離プレート401は、壁部402、ブローバイガス排出部400(開口部403a、第1通路403及び第2通路404)を有している(特に、図5及び図6参照のこと)。
壁部402は、ブリーザ通路48と連通する流入口101と連通するセパレータケース201の流入部203よりオイルミストを含んだブローバイガスが衝突する。
第1通路403は、セパレータケース201内の逆U字形状の壁202によって囲まれた空間206よりブローバイガスを排出する。
第2通路404は、エアクリーナ空間50dのエアクリーナ通路配置部113にブローバイガスを排出する。
気液分離室内に配設された気液分離部材301は、ブローバイガスに含まれる油滴の小さなオイルミストをオイルの粘性を利用して付着させ、液化させてブローバイガスと分離させるメッシュ構造を有している。
動弁室4に供給されたオイルミストの内、動弁室4において液化したものは直通通路46を介してクランク室5a内に戻されるが、ブリーザ通路48に含まれるブローバイガスのオイルミストはエアクリーナ内の気液分離室70内に導入される(図1も参照のこと)。
そして、セパレータケース201の流入部203より気液分離プレートに衝突し、壁面に付着したオイルは、粘性をもつため液状化し、ブローバイガスとは分離し、壁面を伝わる。
さらに、この液化したオイルは、セパレータケース201の下部に開口された複数のオイル排出部(オイル排出部204a、オイル排出部204b、オイル排出部204c、オイル排出部204d)より、還流通路52と連通するオイル排出口103a及びオイル排出口103bを通して、クランク室5aに還流する。
また、オイルミストを液化させる手段は、気液分離プレート401の壁部402による付着だけでない。具体的には、気液分離室70に配設されたメッシュ等の形状の気液分離部材301により、油滴の小さなオイルミストもメッシュ等の構造をもつ気液分離部材301に付着させる。そして、この液状化したオイルがメッシュ内を伝わり、セパレータケース201の下部に開口された複数のオイル排出部204a、オイル排出部204b、オイル排出部204c、オイル排出部204dより、還流通路52と連通するオイル排出口103a、オイル排出口103bを通して、クランク室5aに還流する。
セパレータケース201の設けられた逆U字形状の壁202は、ブリーザ通路48と連通する流入口101と連通するセパレータケース201の流入部203と、ブローバイガスを排出する第1通路403とがショートカットしないよう邪魔板としての機能を持っている。
また、図11(b)に示すように、エンジンの天地が逆転したような状態になっても液化したオイルがブローバイガスを排出する第1通路403の開口部403aに通じないように邪魔板としての機能を持つ。
気液分離プレート401のブローバイガス排出部400の第1通路403の開口部403aは、図6に示すように、セパレータケース201に設けられた逆U字形状の壁202によって囲まれた空間206内に突き出しており、この空間206の壁202からブローバイガス排出部400の第1通路403への液状オイルの侵入を防いでいる。
また、図6のように、気液分離プレート401のブローバイガス排出部400(第1通路403)の開口部403aは、気液分離室70の中央付近に形成されている。より具体的には、気液分離室70の棹軸61側の幅の略中央位置に開口している。
これによって、オイルミスト及びブローバイガスを含んだ流体が、回り込まなければ開口部403aに到達できないことになり、よりこの流体からオイルミストを分離することが可能となる。
また、液化したオイルミストが壁面等を伝って、開口部403aに到達することも低減することができる。
図7は、図4における、D−D断面の説明図である。
図7のように、還流通路52は、工具側方向位置に配置された還流通路52aと反工具側方向位置に配置された還流通路52bを有している。
この還流通路52aと還流通路52bは、図示していないが、合流した後にクランク室5aに連通する(図1参照のこと)。
還流通路52aが気液分離空間50cへ連通する部分であるオイル排出口103a部分には、オイルの逆流を防ぐために逆止弁53aが設けられている。
この逆止弁53aは、還流通路52aから気液分離空間50cにオイルが逆流することを防いでいる。
また、オイル排出口103aにオイル排出部204a及びオイル排出部204bが連通されている。
オイル排出部204aは、棹軸側方向に配置されており、オイル排出部204bは、反棹軸側方向に配置されている。
なお、図7において、壁202は点線で示している。
図8は、図4において、気液分離プレート401を除去した図である。
図8のように、壁202が逆U字型に形成されており。この壁202はタッピングねじ205を取り囲むように形成されている。なお、ほぼこのタッピングねじの位置にブローバイガス排出部400の開口部403aが形成されている。
図9は、本実施形態の効果を説明する説明図であり、工具が地面側に位置している場合のオイル排出部204の説明図である。
図9(a)は、工具である刈払機が棹60に接続されている場合の図である。もっとも、工具はコーヒーハーベスタであっても良いし、オリーブハーベスタ等であっても良い。例えば、コーヒーハーベスタの場合は、図9(a)のように、棹60が前傾姿勢で作業したときを想定している。
また、図9(a)のように4ストロークエンジン1にはエアクリーナ50が接続されている。
そして、図9(a)のエアクリーナ50の部分および棹60との図が図9(b)である。
なお、図9(b)は4ストロークエンジン1の本体部は省略して記載してある。また、図9において、本来はタッピングねじ205が記載されるべきであるが、簡略化するために省略している。また、説明のためブローバイガス排出部400を点線で記載している。なお、図10及び図11についても同様である。
ところで、ブローバイガス排出部400の開口部403aにまで油面が到達してしまうと、このブローバイガス排出部400を通してエアクリーナ空間50dにオイルが大量に供給されてしまう。
その結果、オイルが大量に消費されてしまうという問題、及び、オイルが十分に燃焼されなくなってしまうという問題が生ずる。
そこで、本実施形態では、図9(b)のように、工具側方向位置に開口部204a及び開口部204bが形成されている。
このように形成した場合には、棹60の先端に配置された工具が4ストロークエンジン1よりも地面側位置にある状態で作業する場合には、エアクリーナ50は図9(a)のように傾く。
そうすると、気液分離室70内でオイルミストが液化したオイルは、図9(b)のように、工具側方向位置、かつ、下側方向位置に溜まることになる。
この場合には、オイルはオイル排出部204a及びオイル排出部204bに触れることになり、オイルはオイル排出部204a及びオイル排出部204bから排出される。
従って、気液分離室117、オイルの油面は常に低い状態となる。
したがって、この場合には、オイルが大量に消費されてしまうという問題、及び、オイルが十分に燃焼されなくなってしまうという問題が生ずることを大幅に低減することができる。
オイル排出部204aは気液分離室70の棹軸側方向位置に配置されていることから、図9(a)において、棹60が矢印60bの方向に回転した場合であっても、このオイル排出部204aからオイルを排出し続けることができる。
また、オイル排出部204bは気液分離室70の反棹軸側方向位置に配置されていることから、図9(a)において、棹60が矢印60aの方向に回転した場合であっても、このオイル排出部204bからオイルを排出し続けることができる。
以上のように、オイル排出部204a及びオイル排出部204bが形成されていることから、
棹60が前傾姿勢となっている場合、及び、棹60が回転した場合であっても、オイルが大量に消費されてしまうという問題、及び、オイルが十分に燃焼されなくなってしまうという問題が生ずることを大幅に低減することができる。
図10は、コーヒーハーベスタのような工具が後傾姿勢で使用されている場合の説明図である。
このような後傾姿勢であっても、オイル排出部204c及びオイル排出部204dが反工具側方向に配置されていることから、図9の場合と同様に、オイルを十分に排出することが可能となる。
図10は、コーヒーハーベスタのような工具が後傾姿勢で使用されている場合の説明図である。
このような後傾姿勢であっても、オイル排出部204c及びオイル排出部204dが反工具側方向に配置されていることから、図9の場合と同様に、オイルを十分に排出することが可能となる。
図11は、天地を逆にして4ストロークエンジン1が用いられる場合の説明図である。
4ストロークエンジン1は、一時的又はある程度の時間、図11(a)のように天地が逆な状態において使用される場合がありうる。
この場合であっても、ブローバイガス排出部400にオイルが流入してしまうと、オイルが大量に消費されてしまうという問題、及び、オイルが十分に燃焼されなくなってしまうという問題が生ずる。
そこで、本実施形態では、逆U字型の壁202を設けている。
この壁202が存在することによって、図11(b)のような状態であっても、オイルが壁202を乗り越えて、ブローバイガス排出部400に到達するまでの時間を大幅に長時間化することが可能となっている。
<実施形態の構成及び効果>
本実施形態の4ストロークエンジン1は、棹60の長手方向の一端に工具を備え、棹60の長手方向の他端に固定して用いられる4ストロークエンジン1であって、エンジンは、オイルの循環経路と、オイルとブローバイガスを分離する気液分離室70と、を有し、気液分離室70は、オイル循環経路からブローバイガスが導入される流入部203と、ブローバイガスから分離されたオイルをオイル循環経路に還流するオイル排出部204と、オイルミストが分離されたブローバイガスを、気液分離室70から排気して燃焼室への吸気通路へ連通するブローバイガス排出部400と、を有し、オイル排出部204は、気液分離室70の下部であって、長手方向の少なくとも2隅に開口として設けられる。
このような構成を有することから、この気液分離室70によって、ブローバイガスから液状及びオイルミストのオイルを適切に分離することが可能となり、分離されたオイルを確実に回収できる。
また、オイルを確実に回収できることから、オイルの消費が抑えられる。さらに、環境に悪影響を及ぼす未燃焼オイルの排出を抑えることが可能となる。
気液分離室70にオイル排出部が、棹60の軸線61から離れる方向について間隔をあけて複数設けられる。
このような構成を有することから、本発明における気液分離装置が前記長手方向にあって長手方向と直行する方向(左右)に傾斜しても、気液分離されたオイルをより確実に回収することが可能となる。
ブローバイガス排出部400は、気液分離室70の中央に開口として形成されている。
このような構成を有することから、4ストロークエンジンの前後、左右の傾斜に対し、ブローバイガスから液状及びオイルミストのオイルを適切に分離することが可能となり、ブローバイガスを燃焼室側に排出することが可能となる。
ブローバイガス排出部400の周りを壁202で囲む。
このような構成を有することから、ブリーザ通路48と連通する流入口101と連通するセパレータケース201の流入部203と、ブローバイガスを排出する第1通路403とがショートサーキットしないよう邪魔板としての機能を持っている。
壁202は、下側に開いた逆U字形状に形成される。
このような構成を有することから、エンジンの天地が逆転したような状態になっても液化したオイルがブローバイガスを排出する第1通路403の開口部403aに通じないように邪魔板としての機能を持つ。
オイル循環経路から分岐して形成され、オイルミストを含んだブローバイガスからオイルミストを分離する気液分離室70を有し、気液分離室70は、オイル循環経路からブローバイガスが導入される流入部203と、ブローバイガスから分離されたオイルをオイル循環経路に還流するオイル排出部204と、オイルと分離されたブローバイガス排出部400と、を有し、ブローバイガス排出部400は、気液分離室70の中央に開口として形成されており、ブローバイガス排出部400の周りに壁202が形成されている。
このような構成を有することから、オイルミスト及びブローバイガスを含んだ流体が、壁202を回り込まなければ開口部403aに到達できないことになり、壁202が邪魔板として機能することよりこの流体からオイルミストを分離することが可能となる。
壁202は、下側に開いた逆U字形状に形成させることを特徴としている。
このような構成を有することから、エンジンの天地が逆転したような状態になっても液化したオイルがブローバイガスを排出する第1通路403の開口部403aに通じないように邪魔板としての機能を持つ。
流入部203とブローバイガス排出部400の間に気液分離部材301が配置される。
このような構成を有することから、ブローバイガス中に含まれるオイルを気液分離プレートに衝突させ液化させるだけでなく、気液分離部材301により気液を分離させることができる。
気液分離部材301は、メッシュ構造を有する。
このような構成を有することから、ブローバイガスに含まれる油滴の小さなオイルミストを付着させ、液化させてブローバイガスとオイルを分離させることが可能となる。
1 4ストロークエンジン
52a,204a,204b,403a 開口部
37,41,53,53a、53b 逆止弁
48 ブリーザ通路
50 エアクリーナ
50c 気液分離空間
50d エアクリーナ空間
50e 第1のエアクリーナフィルタ
50f 第2のエアクリーナフィルタ
50g 内部側面壁
51 気液分離装置
52,52a, 還流通路
60 棹
61 軸線
70 気液分離室
101 流入口
103a,103b オイル排出口
201 セパレータケース
202 壁
202a,202b,202c 壁部分
203 流入部
204,204a,204b,204c,204d オイル排出部
301 気液分離部材
400 ブローバイガス排出部
401 気液分離プレート
403 第1通路
404 第2通路
A オイル

Claims (9)

  1. 棹の長手方向の一端に工具を備え、前記棹の長手方向の他端に固定して用いられる4ストロークエンジンであって、
    前記4ストロークエンジンは、オイルの循環経路と、オイルとブローバイガスを分離する気液分離室と、を有し、
    前記気液分離室は、
    前記オイル循環経路から前記ブローバイガスが導入される流入部と、
    前記ブローバイガスから分離されたオイルを前記オイル循環経路に還流するオイル排出部と、
    オイルミストが分離されたブローバイガスを、前記気液分離室から排気して燃焼室への吸気通路へ連通するブローバイガス排出部と、を有し、
    前記オイル排出部は、前記気液分離室の下部であって、前記長手方向の少なくとも2隅に開口として設けられることを特徴とする4ストロークエンジン
  2. 前記気液分離室に前記オイル排出部が、前記棹の軸線から離れる方向について間隔をあけて複数設けられる
    ことを特徴とする請求項1記載の4ストロークエンジン。
  3. 前記ブローバイガス排出部は、前記気液分離室の中央に開口として形成されている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の4ストロークエンジン。
  4. 前記ブローバイガス排出部の周りを壁で囲む
    ことを特徴とする請求項3に記載の4ストロークエンジン。
  5. 前記壁は、下側に開いた逆U字形状に形成される
    ことを特徴とする請求項4に記載の4ストロークエンジン。
  6. オイル循環経路から分岐して形成され、オイルミストを含んだブローバイガスからオイルミストを分離する気液分離室を有し、
    前記気液分離室は、
    前記オイル循環経路から前記ブローバイガスが導入される流入部と、
    前記ブローバイガスから分離されたオイルを前記オイル循環経路に還流するオイル排出部と、
    前記オイルと分離されたブローバイガス排出部と、を有し、
    前記ブローバイガス排出部は、前記気液分離室の中央に開口として形成されており、
    前記ブローバイガス排出部の周りに壁が形成されている
    ことを特徴とする4ストロークエンジン。
  7. 前記壁は、下側に開いた逆U字形状に形成させる
    ことを特徴とする請求項6に記載の4ストロークエンジン。
  8. 前記流入部と前記ブローバイガス排出部の間に気液分離部材が配置される
    ことを特徴とする請求項1または6に記載の4ストロークエンジン。
  9. 前記気液分離部材は、メッシュ構造を有する
    ことを特徴とする請求項8に記載の4ストロークエンジン。
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