JP5565144B2 - 4サイクルエンジン、それを備えたエンジン作業機、ならびにヘッジトリマ - Google Patents

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Description

本発明は、4サイクルエンジン、特にヘッジトリマ等のクランク軸が略鉛直方向に伸びるように設けられる携帯型のエンジン作業機に好適な4サイクルエンジンに関する。
ヘッジトリマやチェンソー等の携帯型のエンジン作業機では、作業者がエンジン作業機を様々な方向に傾けて作業を行うことが多い。このため、エンジンは傾けた状態でも安定して作動する必要がある。特に、4サイクルエンジンでは、エンジンに設けられたオイルタンク内のオイルをエンジン各部に供給することによりエンジン内部の潤滑を行っているので、エンジンが傾いた状態であってもエンジン内部のオイルの供給が行われる必要がある。そして、ヘッジトリマ等のクランク軸が略鉛直方向に伸びるように設けられる携帯型のエンジン作業機では、例えば特許文献1に示すように、クランクケースの下端にオイルパンを設け、クランクシャフトに取付けられたスクレーパがオイルパン内のオイルを跳ね上げることでエンジン内部の潤滑を行っている。
特開2006−188998号公報
ところで、特許文献1のエンジンでは、作業中に、ピストンの往復動する方向が鉛直方向に近づくようにエンジン作業機を傾けると、オイルがオイルパンから流出してエンジン内部の潤滑が難しくなるという課題がある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、クランク軸が略鉛直方向に伸びるように設けられる4サイクルエンジンにおいて、簡単な構造で、傾斜状態に影響されることなくエンジン内部のオイルを適切に循環させることのできる4サイクルエンジン、それを備えたエンジン作業機、ならびにヘッジトリマを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の第1の観点にかかる4サイクルエンジンは、
往復動するピストンを収容するシリンダボアを有するシリンダブロックと、
該シリンダブロックに取り付けられ、クランクシャフトを回動可能に略鉛直方向に延びるように支持する第1支持壁と第2支持壁とを有するクランク室と、該クランク室の外側に隣接して設けられるオイル室と、前記クランク室と前記オイル室とを連通する連通路と、を有するクランクケースと、を備え、
前記鉛直方向の下方に位置する前記第1支持壁または前記第2支持壁は、前記クランクシャフトの支持部分から前記連通路に向かうにつれて、前記クランクシャフトの軸方向と垂直な平面から前記クランク室の外側に向かって離れる傾斜面を有し、
前記連通路は前記傾斜面の近傍で前記クランク室と前記オイル室とを連通する、
ことを特徴とする。
また、前記連通路は、正転時の前記クランクシャフトが時計回りに回転する方向から前記クランクシャフトの軸方向に見て、前記ピストンが下死点から上死点に向かう方向を上方とした場合に、前記クランクシャフトの軸線と前記シリンダボアの軸線とを含む平面より左側に設けられているようにしてもよい。
また、正転時の前記クランクシャフトが時計回りに回転する方向から前記クランクシャフトの軸方向に見て、前記ピストンが下死点から上死点に向かう方向を上方とした場合に、前記クランク室と前記オイル室とは、前記クランクシャフトの下方で、前記クランクケースの右側の内壁から左方向に伸びる第1区画壁と、前記クランクシャフトの左側で、前記クランクケースの上方の内壁から下方に伸びる第2区画壁と、により区画され、
前記連通路は、前記第1区画壁の左方の端部と前記第2区画壁の下方の端部とが離間することにより構成されてもよい。
さらに、前記第2区画壁の前記クランクケースとの接続部分近傍に、前記クランク室と前記オイル室とを連通する第2連通路が更に設けられてもよい。
また、前記第1区画壁の前記クランクケースとの接続部分近傍に、前記クランク室と前記オイル室とを連通する第3連通路が更に設けられてもよい。
さらに、前記第1支持壁が前記第2支持壁より鉛直下方に位置し、
前記クランクシャフトは、前記第1支持壁を貫通して突出してもよい。
本発明の別の観点にかかるエンジン作業機は、上述の4サイクルエンジンを備えることを特徴とする。
本発明のさらに別の観点にかかるヘッジトリマは、
略鉛直方向に伸びるクランクシャフトが貫通して突出し、該クランクシャフトを回動可能に支持する第1支持壁を有するとともに、前記クランクシャフトを回動可能に支持する前記第1支持壁の鉛直上方に位置する第2支持壁を有するクランク室と、該クランク室の外側に隣接して設けられるオイル室と、前記クランク室と前記オイル室とを連通する連通路と、前記クランクシャフトの支持部分から前記連通路に向かうにつれて前記クランクシャフトの軸方向と垂直な平面から前記クランク室の外側に向かって離れる前記第1支持壁または前記第2支持壁に設けられる傾斜面と、を有するクランクケースを備えるエンジンと、
前記クランクシャフトの回転運動を往復運動に変換する運動変換装置と、
前記運動変換装置に接続されて往復動する刈刃と、を備え、
前記連通路が前記傾斜面の近傍で前記クランク室と前記オイル室とを連通する、
ことを特徴とする。
本発明によれば、クランク軸が略鉛直方向に伸びるように設けられる4サイクルエンジンにおいて、傾斜状態に影響されることなく簡単な構造により低コストでエンジン内部のオイルを適切に循環させることのできる4サイクルエンジンを実現することができる。
本発明に係る4サイクルエンジンを搭載したヘッジトリマを示す図。 図1の要部を拡大した断面図。 図2のエンジン部分の拡大断面図。 図3のIV−IV線断面図。 図4のV−V線断面図。 図4のVI−VI線断面図。 図4のVII−VII線断面図。 図4のVIII−VIII線断面図。
以下、本発明の実施形態を添付図面に沿って説明する。図1、図2は、本発明の一実施形態に係る4サイクルエンジン1(以下エンジン)を搭載したヘッジトリマ1001を示す。ヘッジトリマ1001は、エンジン1が上部に取付けられたギヤケース1002と、ギヤケース1002から延びるブレード1003と、エンジン1とブレード1003との間に位置するようにギヤケース1002に取付けられるフロントハンドル1004と、エンジン1を挟んでブレード1003と反対方向に延びるようにギヤケース1002に取付けられるリヤハンドル1005を有する。ヘッジトリマ1001を略水平な地面に置いた状態において、エンジン1はクランクシャフト2が地面と垂直(鉛直)になるようギヤケース1002に取付けられる。エンジン1の下方に突出するクランクシャフト2には遠心クラッチ1006が接続され、遠心クラッチ1006の出力軸はギヤケース1002内に設けられた偏心カム1007に接続される。偏心カム1007は、ブレード1003を構成する上刃1008および下刃1009が接続され、上刃1008および下刃1009を往復動させる。また、リヤハンドル1005には、エンジン1の出力を調整するスロットルレバー1010が設けられる。
図3に示すように、エンジン1は空冷OHVエンジンであり、シリンダヘッド3がシリンダブロック4と一体に形成される。また、シリンダブロック4にはクランクケース5が取り付けられる。シリンダブロック4のシリンダボア6内では、図3中で上死点に位置しているピストン7がシリンダボア6の軸線(軸)8の方向(図3中の左右方向)に往復動する。クランクケース5のクランク室9を構成する図3中で上方に位置する上部支持壁(第2支持壁)10と図3中で下方に位置する下部支持壁(第1支持壁)11とは、それぞれベアリング12を介してクランクウエイト13を有するクランクシャフト2を、クランクシャフト2の軸線(軸)14が鉛直方向に延びるように回転可能に支持する。クランクシャフト2はコンロッド15、ピストンピン16を介してピストン7に接続される。また、クランクケース5の内部はクランク室9と、クランク室9の右方(図3の右側で上死点から下死点に向かう方向)に隣接して設けられるオイル室17とに区画される。オイル室17にはオイル吸入口18が設けられ、オイル吸入口18は、オイルポンプ(図示せず)に接続されている。オイルポンプはオイル室17に溜まったオイルをオイル吸入口18から吸い上げて、カムシャフト(図示せず)に形成されたオイル突出孔(図示せず)からクランク室9内にオイルを吐出し、吐出したオイルはオイルミストとなってクランク室内を飛散する。
下部支持壁11から突出するクランクシャフト2には遠心クラッチ1006(図2参照)が接続される。また、クランクシャフト2には、カムシャフト(図示せず)を駆動するためのカム駆動ギヤ19が取り付けられている。シリンダヘッド3には燃焼室20に混合気を供給する吸気ポート21と燃焼室20から燃焼ガスを排出する排気ポート22とが形成され、吸気ポート21は吸気弁23により開閉され、排気ポート22は排気弁24により開閉される。シリンダヘッド3の上部には動弁機構室25が設けられ、動弁機構室25には吸気弁23、排気弁24をそれぞれ開閉駆動する吸気用ロッカーアーム26および排気用ロッカーアーム27が収容される。
図4に示すように、クランクケース5のクランク室9には、クランクシャフト2のカム駆動ギヤ19に噛合する被動ギヤ28を有するカムシャフト28が設けられる。カムシャフト29には吸気用カム(図示せず)と排気用カム(図示せず)とが形成されている。吸気用カムと排気用カムはそれぞれ、タペット(図示せず)を介して吸気用プッシュロッド30と排気用プッシュロッド(図示せず)を駆動する。そして、吸気用プッシュロッド30と排気用プッシュロッドはそれぞれ、動弁機構室25内に設けられた吸気用ロッカーアーム26と排気用ロッカーアーム27を駆動し、吸気用ロッカーアーム26と排気用ロッカーアーム27は吸気弁23、排気弁24をそれぞれ開閉駆動する。なお、吸気用プッシュロッド30と排気用プッシュロッドは、動弁機構室25とクランク室9とを連通するシリンダブロック4に設けられたブリーザ通路31を貫通する。また、シリンダブロック4のシリンダヘッド3には点火プラグ32が取付けられる。
図4に示すように、エンジン1が正転する際のクランクシャフト2が時計回りに回転する方向(図4に矢印で示す方向)からクランクシャフト2の軸線14方向にエンジン1を見た場合、クランクケース5のクランク室9とオイル室17とは、上下方向(クランクシャフト2の軸線14方向)に延びる垂直方向区画壁(第1区画壁)33と上下方向(クランクシャフト2の軸線14方向)に延びる水平方向区画壁(第2区画壁)34とにより区画される。水平方向区画壁34は、クランクシャフト2の軸線14とシリンダボア6の軸線8とを含む平面より下側(ピストン7が下死点から上死点に向かう方向を上方とした場合に、クランクシャフト2の軸線14とシリンダボア6の軸線8とを含む平面より左側)に位置し、クランクケース5の左側(シリンダブロック側)の内壁から右方に向かって、クランクシャフト2の軸線14を越えて延びる。また、垂直方向区画壁33は、クランクシャフト2の右側に位置し、クランクケース5の上方の内壁から下方に向かって、クランクシャフト2の軸線14を越えて延びる。水平方向区画壁34の右方端部35と垂直方向区画壁33の下方端部36とは離間しており、この離間部分によりクランク室9とオイル室17とを連通する第1連通路(連通路)37を形成している。なお、オイル室17は、垂直方向区画壁33とクランクケース5の内壁とで形成される第1オイル室38と、水平方向区画壁34とクランクケース5の内壁とで形成される第2オイル室39とから構成されている。また、水平方向区画壁34の右方端部35と反対側に位置するクランクケース5との接続部分近傍、つまり水平方向区画壁34の上死点側の端部近傍には、クランク室9と第2オイル室39とを連通する第2連通路(連通路)40が形成される。さらに、垂直方向区画壁33の下方端部34と反対側に位置するクランクケース5との接続部分近傍、つまり垂直方向区画壁33の上方端部近傍には、クランク室9と第1オイル室38とを連通する第3連通路(連通路)41が形成される。なお、図4において、ピストン7側を上方向としたときに、水平方向区画壁34と垂直方向区画壁33とが離間して配置されていることによって形成される第1連通路37は、左下側に向けられているが、この構成に限定されることは無く、例えば右下側に向けられるようにしてもよい。
図5に示すように、ヘッジトリマ1001を地面に置いた状態において、下方に位置するクランク室9の下部支持壁11は、クランクシャフト2を支持するベアリング12の周囲にクランクシャフト2の軸線14と略垂直な平坦面42を有する。そして、下部支持壁11は、平坦面42の外側に、平坦面42から第1連通路37に向かうにつれて、平坦面42の延長面43から下方(クランク室9の外側)に向かって離れる第1傾斜面44と、平坦面42から第2連通路40に向かうにつれて、平坦面42の延長面43から下方(クランク室9の外側)に向かって離れる第2傾斜面45を有する。同様に、図6に示すように、クランク室9の下部支持壁11は、平坦面42の外側に、平坦面42から第3連通路41に向かうにつれて、平坦面42の延長面43から下方(クランク室9の外側)に向かって離れる第3傾斜面46を有する。
図7に示すように、クランクシャフト2の軸線14方向に関して、第1連通路37は、一方の端部(上方の端部)が上部支持壁10に接するとともに、他方の端部(下方の端部)が下部支持壁11に接するように形成される。また、第2連通路40も同様に、一方の端部(上方の端部)が上部支持壁10に接するとともに、他方の端部(下方の端部)が下部支持壁11に接するように形成される。そして、図8に示すように、第3連通路41についても、一方の端部(上方の端部)が上部支持壁10に接するとともに、他方の端部(下方の端部)が下部支持壁11に接するように形成される。なお、第1連通路37、第2連通路40、第3連通路41はそれぞれ、必ずしも上部支持壁10まで延びる必要は無く、少なくとも下部支持壁11近傍でクランク室9とオイル室17とを連通できれば、例えば下部支持壁11から下部支持壁11と上部支持壁10の中間程度まで延びる構成、あるいは下部支持壁11近傍以外に下部支持壁11と上部支持壁10との間に複数の貫通孔を開けることで構成してもよい。
このように構成されたエンジン1によれば、ヘッジトリマ1001が図1、図2に示すように通常の状態あるいは地面に置いた状態でエンジン1が動作している状態では、クランク室9内に飛散しているオイル(オイルミスト)のうち、クランクシャフト2やクランクウエイト13に付着したオイルは、クランクシャフト2の回転による遠心力により、径方向に飛散する。図4中で左方に飛散するオイルは、シリンダ5内やピストン7に供給される。一方、エンジン1は矢印で示すように時計回りに回転し、水平方向区画壁34はクランクシャフト2から下方に飛散するオイルが付着しやすいクランクシャフト2の下側に位置している。このため、図4中で下方向に飛散するオイルは、水平方向区画壁34に付着した後、水平方向区画壁34に沿ってクランクシャフト2の軸線14方向下方に下部支持壁11に向かって落下する。そして、水平方向区画壁34周囲の下部支持壁11に溜まったオイルは、下部支持壁11に形成された第1傾斜面44および第2傾斜面45に沿ってさらに下方に流れ、第1連通路37および第2連通路40からオイル室17(第2オイル室39)に戻ることになる。また、右方に飛散するオイルは、垂直方向区画壁33に付着した後、垂直方向区画壁33に沿ってクランクシャフト2の軸線14方向下方に下部支持壁11に向かって落下する。そして、垂直方向区画壁33周囲の下部支持壁11に溜まったオイルは、下部支持壁11に形成された第1傾斜面44および第3傾斜面46に沿ってさらに下方に流れ、第1連通路37および第3連通路41からオイル室17(第2オイル室39、第1オイル室38)に戻ることになる。また、重力により下部支持壁11に溜まったオイルについても、第1傾斜面44、第2傾斜面45、および第3傾斜面46に沿ってさらに下方に流れ、第1連通路37、第2連通路40、および第3連通路41からオイル室17(第2オイル室39、第1オイル室38)に戻ることになる。このため、余分なオイルをクランク室9から速やかにオイル室17に戻すことが可能となり、クランク室9内に余分なオイルが留まることを抑制し、エンジン1内のオイルを適切に循環させることが可能となる。したがって、クランク室9内に過剰なオイルが留まることにより動弁機構室25内にオイルミストが過剰に供給されることも抑制することができる。そして、動弁機構室25内に過剰に供給されたオイルミストが、ブローバイガスとともに接続通路(図示せず)からエアクリーナ(図示せず)に戻されることが抑制され、エアクリーナにオイルが付着して吸気抵抗となることや、オイルが燃焼してオイル消費の増大や燃焼室内のカーボン堆積、排気ガス特性値の悪化を抑制することが可能となる。また、このエンジン1は、クランクケース5の垂直方向区画壁33と水平方向区画壁34に第1連通路37、第2連通路40、第3連通路41を設けるとともに、下部支持壁11に第1傾斜面44、第2傾斜面45、第3傾斜面46を設けるという比較的単純な構造である。このため、エンジン1の製造コストを抑えることができるうえ、クランクケース5の垂直方向区画壁33、水平方向区画壁34、下部支持壁11以外の部分を、例えば、ピストンが鉛直方向に往復動するようなチェンソー等に用いられるエンジンと共通化することが可能となり、エンジン1の製造コストをより抑えることも可能となる。つまり、鉛直方向の下方に位置する下部支持壁11は、クランクシャフト2の支持部分から第1連通路37に向かうにつれて、クランクシャフト2の軸線14方向と垂直な平面43からクランク室9の外側に向かって離れる、第1傾斜面44を有し、第1連通路37は第1傾斜面44の近傍でクランク室9とオイル室17とを連通する。したがって、比較的単純な構成でエンジン1の傾斜状態に影響されることなく簡単な構造により低コストでエンジン内部のオイルを適切に循環させることのできる4サイクルエンジンを実現することができる。
また、第1連通路37は、正転時のクランクシャフト2が時計回りに回転する方向からクランクシャフト2の軸方向に見て、ピストン7が下死点から上死点に向かう方向を上方とした場合に、クランクシャフト2の軸線とシリンダボア6の軸線とを含む平面より左側に設けられている。このような構成をエンジン1が備えることにより、クランクシャフト2によって、回転方向に巻き上げられたオイルを効率良くオイル室17へと回収することができる。
また、クランクシャフト2の軸線14方向であり、正転時のクランクシャフト2が時計回りに回転する方向から見て、ピストン7が下死点から上死点に向かう方向を上方とした場合に、クランク室9とオイル室17とは、クランクシャフト2の下方で、クランクケースの右側の内壁から左方向に伸びる垂直方向区画壁33と、クランクシャフト2の左側で、クランクケース5の上方の内壁から下方に伸びる水平方向区画壁34と、により区画され、第1連通路37は、垂直方向区画壁33の左方の端部36と水平方向区画壁34の下方の端部35とが離間して構成される。したがって、ヘッジトリマ1001を作業中に図4の通常状態から、例えばブレードが上方を向くように90度程度回転した場合であっても、クランク室9内のオイルは垂直方向区画壁33と水平方向区画壁34に沿って下方に流れ、第1連通路37からオイル室17内に戻ることになる。このため、余分なオイルをクランク室9から速やかにオイル室17に戻すことが可能となり、クランク室9内に余分なオイルが留まることを抑制し、エンジン1内のオイルを適切に循環させることが可能となる。したがって、ヘッジトリマ1001を傾けた状態であっても、クランク室9内に過剰なオイルが留まることにより動弁機構室25内にオイルミストが過剰に供給されることも抑制することができる。そして、上述と同様の効果を得ることができる。
また、クランク室9とオイル室17を連通する少なくとも1つ以上の連通路37、40、41を様々な箇所に設けることによって、作業者の作業姿勢に左右されず、クランク室9内に余分なオイルが留まることを抑制し、エンジン1内のオイルを良好に循環させることが可能となる。さらに、製品の必要性に応じて連通路の設置箇所37、40、41を任意に変更可能となり製造コストを抑えたエンジン1を提供可能となる。
なお、上述の実施形態では、エンジン1はヘッジトリマ1001に搭載されているが、このエンジン1はヘッジトリマ1001への搭載に限られるものでは無く、チェンソー、ブロワ、発電機等のエンジン作業機に搭載されていてもよい。
1 エンジン
2 クランクシャフト
4 シリンダブロック
5 クランクケース
6 シリンダボア
7 ピストン
9 クランク室
10 上部支持壁
11 下部支持壁
12 ベアリング
15 コンロッド
17 オイル室
20 燃焼室
25 動弁機構室
33 垂直方向区画壁
34 水平方向区画壁
37 第1連通路
40 第2連通路
41 第3連通路
44 第1傾斜面
45 第2傾斜面
46 第3傾斜面
1001 ヘッジトリマ
1003 ブレード

Claims (8)

  1. 往復動するピストンを収容するシリンダボアを有するシリンダブロックと、
    該シリンダブロックに取り付けられ、クランクシャフトを回動可能に略鉛直方向に延びるように支持する第1支持壁と第2支持壁とを有するクランク室と、該クランク室の外側に隣接して設けられるオイル室と、前記クランク室と前記オイル室とを連通する連通路と、を有するクランクケースと、を備え、
    前記鉛直方向の下方に位置する前記第1支持壁または前記第2支持壁は、前記クランクシャフトの支持部分から前記連通路に向かうにつれて、前記クランクシャフトの軸方向と垂直な平面から前記クランク室の外側に向かって離れる傾斜面を有し、
    前記連通路は前記傾斜面の近傍で前記クランク室と前記オイル室とを連通する、
    ことを特徴とする4サイクルエンジン。
  2. 前記連通路は、正転時の前記クランクシャフトが時計回りに回転する方向から前記クランクシャフトの軸方向に見て、前記ピストンが下死点から上死点に向かう方向を上方とした場合に、前記クランクシャフトの軸線と前記シリンダボアの軸線とを含む平面より左側に設けられている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の4サイクルエンジン。
  3. 正転時の前記クランクシャフトが時計回りに回転する方向から前記クランクシャフトの軸方向に見て、前記ピストンが下死点から上死点に向かう方向を上方とした場合に、前記クランク室と前記オイル室とは、前記クランクシャフトの下方で、前記クランクケースの右側の内壁から左方向に伸びる第1区画壁と、前記クランクシャフトの左側で、前記クランクケースの上側の内壁から下方に伸びる第2区画壁と、により区画され、
    前記連通路は、前記第1区画壁の左方の端部と前記第2区画壁の下方の端部とが離間することにより構成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の4サイクルエンジン。
  4. 前記第2区画壁の前記クランクケースとの接続部分近傍に、前記クランク室と前記オイル室とを連通する第2連通路が更に設けられる、
    ことを特徴とする請求項3に記載の4サイクルエンジン。
  5. 前記第1区画壁の前記クランクケースとの接続部分近傍に、前記クランク室と前記オイル室とを連通する第3連通路が更に設けられる、
    ことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の4サイクルエンジン。
  6. 前記第1支持壁が前記第2支持壁より鉛直下方に位置し、
    前記クランクシャフトは、前記第1支持壁を貫通して突出する、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の4サイクルエンジン。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の4サイクルエンジンを備える、
    ことを特徴とするエンジン作業機。
  8. 略鉛直方向に伸びるクランクシャフトが貫通して突出し、該クランクシャフトを回動可能に支持する第1支持壁を有するとともに、前記クランクシャフトを回動可能に支持する前記第1支持壁の鉛直上方に位置する第2支持壁を有するクランク室と、該クランク室の外側に隣接して設けられるオイル室と、前記クランク室と前記オイル室とを連通する連通路と、前記クランクシャフトの支持部分から前記連通路に向かうにつれて前記クランクシャフトの軸方向と垂直な平面から前記クランク室の外側に向かって離れる前記第1支持壁または前記第2支持壁に設けられる傾斜面と、を有するクランクケースを備えるエンジンと、
    前記クランクシャフトの回転運動を往復運動に変換する運動変換装置と、
    前記運動変換装置に接続されて往復動する刈刃と、を備え、
    前記連通路が前記傾斜面の近傍で前記クランク室と前記オイル室とを連通する、
    ことを特徴とするヘッジトリマ。
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