JP2013112615A - 乳化型化粧料 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】乳化剤形の化粧料の油相中に、(a)表面処理されていても良い微粒子金属酸化物、(b)UV-A領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤、水相中に(c)表面処理されていても良い微粒子金属酸化物を含有することを特徴とする乳化型化粧料であり、(a)及び(c)の微粒子金属酸化物が、微粒子二酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛であり、(b)UVA領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤がジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル及び/又はt−ブチルメトキシベンゾイルメタンであることが好ましい。
【選択図】なし
Description
(1)油相中に以下の(a)、(b)、水相中に(c)を含有することを特徴とする乳化型化粧料
(a)表面処理されていても良い微粒子金属酸化物
(b)UVA領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤
(c)表面処理されていても良い微粒子金属酸化物
(2)前記(a)及び(c)の微粒子金属酸化物が、微粒子二酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛であることを特徴とする(1)に記載の乳化型化粧料。
(3)前記(b)のUVA領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤がジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル及び/又はt−ブチルメトキシベンゾイルメタンであることを特徴とする(1)または(2)のいずれかに記載の乳化型化粧料
(4)(1)〜(3)のいずれかに記載の乳化型化粧料であることを特徴とする紫外線防御化粧料
本発明に関わる微粒子金属酸化物とは、平均一次粒子径が10〜80nmの範囲にあるものを指す。より詳細には、微粒子二酸化チタン、微粒子酸化亜鉛、微粒子酸化ジルコニウム、微粒子酸化セリウム等が好適に例示できる。これらの微粒子金属酸化物は、その表面が、シリカ、アルミナ等の無機化合物、あるいは脂肪酸金属石鹸、シリコーン等の有機化合物により被覆されていても良い。これら微粒子金属酸化物の中で、紫外線散乱効果に優れることから、微粒子二酸化チタン、微粒子酸化亜鉛が特に好ましい。
また、微粒子酸化亜鉛としては、「MZ−300」、「MZY−303S」、「MZ−306X」、「MZ−500」、「MZY−505S」、「MZ−506X」、「MZY−510M3S」、「MZ−510HPSX」、「WSX−MZ−700」(以上、テイカ(株)製)、「SANT−UFZO−450」、「SANT−UFZO−500」(以上、三好化成(株)製)、「FZO−50」(石原産業(株)製)、「マックスライトZS−032」、「マックスライトZS−032D」(以上、昭和電工(株)製)等が挙げられる。
<製造例1>
水相への微粒子二酸化チタンの配合は、特開2010-150164に記載のごとく、二酸化チタン複合体として配合することが分散性向上の観点から好ましい。本水分散ペーストを調製するにあたり、微粒子二酸化チタン「MT−05」(シリカアルミナ処理微粒子二酸化チタン テイカ(株)製)を用いた。シリカアルミナ処理二酸化チタン換算で20g/Lのチタニア微粒子水分散液5Lとポリアクリル酸(重合度5000)20g(和光純薬工業(株)製)を純水8Lに溶解した溶液を混合し、1時間の熟成後、さらに2N苛性ソーダ水溶液pHを5に調整し、さらに1時間熟成した。これを濾過、洗浄して湿ケーキを得て、純水中にリパルプした後、チタニア微粒子複合体(固形分濃度25%、pH7.5)を得た(試料A)。
<製造例2>
微粒子二酸化チタン「MT−100TV」(テイカ(株)製)50g、デカメチルシクロペンタシロキサン56g、セスキイソステアリン酸ソルビタン4gをコボールミル(神鋼パンテック(株)製)にとり、8時間混合粉砕を行い、油剤分散微粒子二酸化チタンペーストを得た(試料B)。
<製造例3>
微粒子酸化亜鉛「MZ−503」(テイカ(株)製)を製造例2と同様の操作を行って、微粒子酸化亜鉛ペーストを得た(試料C)。
製造例3における微粒子酸化亜鉛を「MZY−510M3S」(テイカ(株)製)に代え、製造例2と同様の操作を行って、微粒子酸化亜鉛ペーストを得た。
本発明に関わる成分として、A領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤(以下UVA吸収剤という)を含有する。このようなUVA吸収剤としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、ビス(レスルシニル)トリアジン、メチレンビスベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、t−ブチルメトキシベンゾイルメタン等の化合物が挙げられる。この中でも、紫外線吸収能に優れることから、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、t−ブチルメトキシベンゾイルメタンが特に好ましい。これらの化合物には市販品が存し、市販品をそのまま用いることもできる。具体的な市販品としては「ユビナール A プラス グラニュラー」(ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル BASF社製)、「パルソール1789」(t−ブチルメトキシベンゾイルメタン DSM ニュートリション ジャパン社製)が例示できる。
本発明の乳化型化粧料においては、使用感をさらに向上させるための粉体成分を配合できる。かかる粉体成分は、表面処理されていても良い球状、針状、板状、紡錘状等の形状や、多孔質、無孔質、中空等の粒子構造、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径等により特に限定されず、1種又は2種以上を使用することができる。好ましい粉体成分としては、鱗片状ガラス、球状シリカ、有機球状粉体等が例示できる。このような好ましい粉体成分には市販品が存し、かかる市販品を購入して使用することもできる。かかる市販品としては、鱗片状ガラスとして平均粒径が10μmの「マイクログラス(登録商標) シルキーフレークTM FTD010FY−F01」、平均粒径が25μmの「マイクログラス(登録商標)シルキーフレークTM FTD025FY−F02」、平均粒径が25μmでシリコーン処理された「マイクログラス(登録商標)シルキーフレークTM FTD025FY−F12」(以上、日本板硝子(株)製)等、球状シリカとしては「SATINIER M5」(日揮触媒化成(株)製)等、有機球状粉体としては「マイクロスフェアーM−305」(松本油脂製薬(株)製)等が好ましく例示できる。
本発明の乳化型化粧料は、上記成分を常法により処理することにより得られる。
表1に示す処方に従って、本発明の乳化型化粧料である実施例、及び比較例の水中油型乳化化粧料を調製した。すなわち、(イ)相にてキサンタンガムを均一分散し、ココグリセリル硫酸Naを溶解させた。次に、(ロ)相を80℃にて均一溶解した後、(ハ)を投入し、加熱を続けながらディスパーを用いて4000rpmで5分間攪拌し、(ロ)(ハ)の混合物を(イ)相に投入し、80℃にて乳化した。その後冷却し、(ニ)(ホ)(へ)を添加し、実施例及び比較例を得た。
以下の表1に示す処方に基づき、製造例1に示したごとく実施例1〜9及び比較例1〜6を調製した。
[UVA防御効果]
日本化粧品工業連合会で策定した「UVA防止効果測定法基準」(1995年)に従って、UVA防御効果(PFA:UVA-Protection Factor)を測定した。当該試験は、実施例2に関して実施した。結果を表2に示す。
[UVB防御効果(耐水性試験)]
UVB防御効果の測定は、FDA(米国食品医薬品局)の最終モノグラフに準拠した耐水性試験において実施した。すなわち、被験者が屋内プールで20分間の水中運動の後、20分間の休憩をはさんで再び20分間の水中運動を実施し、この前後でSPF(Sun
Protection Factor)を測定し、浸水前と浸水後でのSPFから耐水性を評価するものである。当該試験は、実施例2に関して実施した。結果を表2に示す。
[PFA(UVA防御効果(in
vitro))]
In vitroにおけるUVA防御効果について評価した。すなわち、VITRO-SKIN(登録商標)の表面に2mg/cm2となるように表1に示した試験品を塗布し、20分間乾燥後、SPFアナライザー(Labsphere社製)によりUVAの透過率を測定した。実施例2に関して被験者を対象とした試験において非常に高いPFAが確認されたため、実施例2におけるUVAの透過率と他の実施例及び比較例を比較して評価した。UVAの透過率が低い場合にUVA防御効果が高いと評価できることから、(実施例2のUVAの透過率)/(他の実施例及び比較例のUVAの透過率)×100(%)の値を算出し、以下の評価基準で評価して結果を表3に示す。
(評価基準)
◎ :90%以上
○ :80%以上、90%未満
△ :60%以上、80%未満
× :60%未満
他の評価項目について、以下に示す方法、評価基準で評価した。評価結果について、合わせて表3に示す。
[使用性(のび及びやわらかさ)]
女性パネラー20名に試験品を肌に塗布してもらい、使用性(のび及びやわらかさ)について評価した。評価結果を表3に示す。
(評価基準)
◎ :良いと答えた人数が18人以上
○ :良いと答えた人数が11〜17人
△ :良いと答えた人数が6〜10人
× :良いと答えた人数が5人以下
表1の処方に従って試験品を調整し、40℃で2週間保管し、経時での安定性について評価した。評価基準を表3に示す。
◎ :外観上、機能上問題なし
○ :外観上凝集物が認められるが、機能性に問題なし
△ :ゲル感が認められる
× :乳化せず
表1の処方に従って試験品を調整し、ドクターブレードにて透明スライドガラスに膜厚0.5milの膜を引き、30分間乾燥後、膜の透明性を目視にて評価した。評価基準を以下に示す。
◎ :透明感がある
○ :透明感はあるが、若干白色を呈する
△ :透明感はほとんどなく、白色を呈する
× :透明感はなく、白色を呈する
実施例2に配合したUVA吸収剤であるジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルを、同様にUVA吸収剤であるt−ブチルメトキシベンゾイルメタンあるいはジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオン酸2−エチルヘキシルに代えて製造例1に示したごとく実施例10及び11を調整し、表3に示した項目について評価した。処方と評価結果を合わせて表4に示す。
実施例2に配合したホウケイ酸(Ca/Al)を、球状粉体であるメタクリル酸メチルクロスポリマーあるいはシリカ代えて製造例1に示したごとく実施例12及び13を調整し、表3に示した項目について評価した。処方と評価結果を合わせて表5に示す。
Claims (4)
- 油相中に以下の(a)、(b)、水相中に(c)を含有することを特徴とする乳化型化粧料。
(a)表面処理されていても良い微粒子金属酸化物
(b)UV-A領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤
(c)表面処理されていても良い微粒子金属酸化物 - 前記(a)及び(c)の微粒子金属酸化物が、微粒子二酸化チタン及び/又は微粒子酸化亜鉛であることを特徴とする請求項1に記載の乳化型化粧料。
- 前記(b)のUVA領域の紫外線を吸収する紫外線吸収剤がジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル及び/又はt−ブチルメトキシベンゾイルメタンであることを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の乳化型化粧料
- 乳化型化粧料であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の紫外線防御化粧料
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