JP2015120662A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布直後の化粧塗膜がムラづきせず、塗布から肌になじむまでの時間が早く、塗布後6時間経過しても、化粧崩れ、べたつきが抑制され、サラサラの使用感が持続し、さらに、化粧下地として使用した場合、パウダーファンデーション塗布後の肌が乾燥せず、小じわに粉体が溜まることがない油中水型乳化化粧料を提供する。【解決手段】次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):(A)トリメチルシロキシケイ酸 0.01〜20質量%、(B)下記一般式(1)R1aSiO(4-a)/2(1)(式中、R1は炭素数1〜8の炭化水素基、フェニル基、水酸基又は一般式−R2−Rf(R2は炭素数2〜6の2価のアルキレン基を示し、Rfは炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を示す)であって、水酸基及び一般式−R2−Rfを必須とする官能基から任意に選ばれ、aは平均数で1.0≰a≰1.8である)で表される構造を有し、25℃で固体であるフッ素変性シリコーン樹脂 0.01〜20質量%、(C)比表面積10〜100m2/gの微粒子酸化亜鉛、(D)平均粒子径2〜10μm、比表面積50〜400m2/g、吸油量200mL/100g以下の球状シリカ 0.1〜15質量%を含有する油中水型乳化化粧料。【選択図】なし

Description

本発明は、油中水型乳化化粧料に関する。
従来、化粧くずれが生じにくく、化粧持ちに優れた化粧料を得るため、酸化亜鉛やトリメチルシロキシケイ酸が用いられているが、これらを用いると、塗布後に肌の乾燥感やつっぱり感が生じてしまうという問題があった。
これを改善するため、種々の検討がなされ、例えば、特許文献1には、特定変性率のフッ素変性シリコーン、微粒子酸化亜鉛、疎水化処理粉体及びトリメチルシロキシケイ酸を含有する化粧料が、塗布後のつっぱり感やムラづきが抑制され、化粧のりに優れることが記載されている。また、特許文献2には、トリメチルシロキシケイ酸、微粒子酸化亜鉛、ヒアルロン酸及び/又はその塩を含有する化粧料が、塗布後の肌の乾燥感やつっぱり感が抑制され、肌に滑らかに均一に塗布できることが記載されている。
特開2013−181007号公報 特開2013−181009号公報
酸化亜鉛やトリメチルシロキシケイ酸を含有する化粧料は、化粧持ちに優れる。しかしながら、最近のファンデーションは、化粧の持続や肌をきれいに見せる効果ばかりか、肌の悩みを一掃するニーズが非常に高まっており、塗布後の仕上がった肌の小じわが目立たないファンデーションが求められている。
本発明者らは、トリメチルシロキシケイ酸と微粒子酸化亜鉛とともに、特定のフッ素シリコーン樹脂と特定のシリカを併用することにより、皮膜形成剤であるトリメチルシロキシケイ酸を含んでいるのにもかかわらず、べたつきを抑制しつつ、塗布から肌になじむまでの時間が早く、化粧の仕上りが早い、しかも、化粧下地として使用した場合、パウダーファンデーションを重ね付けした後の肌の乾燥が抑制され、小じわに粉体が溜まることのない仕上りが得られ、さらに、塗布後長時間経過した後の化粧崩れ抑制、べたつき抑制、サラサラの使用感付与の点でも優れる油中水型乳化化粧料が得られることを見出した。
本発明は、次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)トリメチルシロキシケイ酸 0.01〜20質量%、
(B)下記一般式(1)
1 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R1は炭素数1〜8の炭化水素基、フェニル基、水酸基又は一般式−R2−Rf(R2は炭素数2〜6の2価のアルキレン基を示し、Rfは炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を示す)であって、水酸基及び一般式−R2−Rfを必須とする官能基から任意に選ばれ、aは平均数で1.0≦a≦1.8である)
で表される構造を有し、25℃で固体であるフッ素変性シリコーン樹脂 0.01〜20質量%、
(C)比表面積10〜100m2/gの微粒子酸化亜鉛、
(D)平均粒子径2〜10μm、比表面積50〜400m2/g、吸油量200mL/100g以下の球状シリカ 0.1〜15質量%
を含有する油中水型乳化化粧料に関する。
本発明の油中水型乳化化粧料は、皮膜形成剤であるトリメチルシロキシケイ酸を含んでいるのにもかかわらず、べたつきを抑制しつつ、塗布から肌になじむまでの時間が早く、化粧の仕上りが早い。しかも、化粧下地として使用した場合、パウダーファンデーションを重ね付けした後の肌の乾燥が抑制され、小じわに粉体が溜まることのない仕上りが得られる。さらに、本発明の油中水型乳化化粧料は、塗布後長時間経過した後の化粧崩れ抑制、べたつき抑制、サラサラの使用感付与の点でも優れたものである。
本発明で用いる成分(A)のトリメチルシロキシケイ酸としては、化粧料に通常用いられるものであれば限定されず、何れのものも使用でき、シロキサン構造を主骨格とした架橋構造を持つ化合物で、[(CH33SiO1/2X[SiO2Yで表されるもの(Xは1〜3、Yは0.5〜8)が好ましい。
また、トリメチルシロキシケイ酸は、使用感と化粧持ちの点から、重量平均分子量が1000〜10000のものが好ましく、2000〜9000のものがより好ましく、3000〜6000のものがさらに好ましい。また、その性状は、25℃で液状、ガム状、ペースト状、固体状などのいずれでも良いが、得られる化粧持ちの観点から、固体状のものが好ましい。また、配合性の観点から、溶剤によって希釈された溶液や分散液であること、または、事前に混合して得られる溶液や分散液であることが好ましい。成分(A)を希釈又は分散させる溶剤としては、ジメチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカンから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、揮発性のジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンがより好ましい。なお、揮発性とは、35〜90℃の引火点を有するものである。
成分(A)の市販品としては、予め溶剤に溶解させたKF−7312T、KF−7312J、KF−7312K(以上、信越化学工業社製)等を好適に使用することができる。
成分(A)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、使用感や化粧持ちの点から、全組成中に0.01質量%以上であり、0.5質量%以上が好ましく、2質量%以上がより好ましく、20質量%以下であり、10質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましい。また、成分(A)の含有量は、全組成中に0.01〜20質量%であり、0.5〜10量%が好ましく、2〜6質量%がより好ましい。
本発明で用いる成分(B)のフッ素変性シリコーン樹脂は、前記一般式(1)で表される構造を有するもので、分子中に、水酸基及び一般式−R2−Rfを必須官能基として含むものである。
フッ素変性シリコーン樹脂は、皮膚や粉体に対する付着性の点から、分子内にシラノール基を有し、シラノール基中のOH基の割合が、樹脂質量に対して0.1〜5質量%であるのが好ましく、0.5〜5質量%がより好ましい。
また、フッ素変性シリコーン樹脂は、25℃で固体のものである。得られる化粧持ちや配合性の観点から、溶剤によって希釈された溶液や分散液であること、または、事前に混合して得られる溶液や分散液であることが好ましい。成分(B)を希釈又は分散させる溶剤としては、ジメチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、イソドデカンから選ばれる1種又は2種以上が好ましく、揮発性のジメチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサンがより好ましい。なお、揮発性とは、35〜90℃の引火点を有するものである。
このようなフッ素変性シリコーン樹脂としては、INCI名「トリフルオロプロピルジメチル/トリメチルシロキシシリケート(Trifluoropropyldimethyl/Trimethylsiloxysilicate)」である、XS66−B8226、XS66−C1191、XS66−B8636(以上、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ社製)等の市販品を用いることができる。
成分(B)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、使用感と化粧持ちの点から、全組成中に0.01質量%以上であり、0.2質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、20質量%以下であり、10質量%以下が好ましく、4質量%以下がより好ましい。また、成分(B)の含有量は、全組成中に0.01〜20質量%であり、0.2〜10質量%が好ましく、1〜4質量%がより好ましい。
本発明において、成分(A)及び(B)の質量割合(A)/(B)は、塗布後6時間経過しても、化粧崩れ、べたつきが抑制され、サラサラの使用感が持続する点から、0.05以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.6以上がさらに好ましく、30以下が好ましく、10以下がより好ましく、4以下がさらに好ましい。また、成分(A)及び(B)の質量割合(A)/(B)は、0.05〜30が好ましく、0.2〜10がより好ましく、0.6〜4がさらに好ましい。
本発明で用いる成分(C)の微粒子酸化亜鉛は、比表面積が10〜100m2/gのものであって、15〜95m2/gのものが好ましい。このような比表面積の微粒子酸化亜鉛を用いることにより、化粧持ちに優れ、良好な使用感を得ることができる。
成分(C)の微粒子酸化亜鉛は、そのまま使用することができるが、必要に応じて、シリコーン、金属石鹸、レシチン、N−アシルアミノ酸、フッ素化合物等によって、撥水及び/又は撥油処理を行ったものを用いることもできる。化粧崩れを防ぎ、化粧料中の微粒子酸化亜鉛の分散性を向上させる点から、シリコーン処理したものが好ましく、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたシリコーン処理をするのがより好ましい。これらの処理は、通常の方法により行うことができる。
成分(C)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、化粧持ちに優れ、良好な使用感を得る点から、全組成中に0.1質量%以上が好ましく、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、20質量%以下が好ましく、12質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい。また、成分(C)の含有量は、全組成中に0.1〜20質量%が好ましく、0.5〜12質量%がより好ましく、1〜8質量%がさらに好ましい。
本発明で用いる成分(D)のシリカは、平均粒子径2〜10μm、比表面積50〜400m2/g、吸油量200mL/100g以下の球状シリカであり、多孔質のものが好ましい。このようなシリカを用いることにより、長時間の化粧持続性に優れ、サラサラの使用感にすることができる。
ここで、球状とは、形状が略球形の粉体をいい、回転楕円体、表面に凹凸がある球状粉体等であってもよく、完全な球形であることを必要としない。
成分(D)の平均粒子径は、塗布後時間経過しても、化粧崩れ、べたつきが抑制され、サラサラの使用感が持続する点から、3〜9μmが好ましく、4〜8μmがより好ましい。
成分(D)の比表面積は、塗布後時間経過しても、化粧崩れ、べたつきが抑制され、サラサラの使用感が持続し、パウダーファンデーションを重ねて塗布した後の肌が乾燥せず、小じわに粉体が溜まることもない点から、75〜260m2/gが好ましく、100〜200m2/gがより好ましい。
さらに、成分(D)の吸油量は、塗布後時間経過しても、化粧崩れ、べたつきが抑制され、サラサラの使用感が持続し、パウダーファンデーションを重ねて塗布した後の肌が乾燥せず、小じわに粉体が溜まることもない点から、10〜150mL/100gが好ましく、40〜100mL/100gがより好ましい。
また、成分(D)の球状シリカは、塗布後時間経過しても、化粧崩れ、べたつきが抑制され、サラサラの使用感が持続し、パウダーファンデーションを重ねて塗布した後の肌が乾燥せず、小じわに粉体が溜まることもない点から、細孔容積は、0.05〜1.0mL/gが好ましく、0.1〜0.6mL/gがより好ましい。
なお、本発明において、球状シリカの平均粒子径、比表面積、吸油量、細孔容積は、以下の方法により測定したものである。
(1)平均粒子径:
球状シリカを40質量%のグリセリン含有水溶液に分散させてなるスラリー液(固形分濃度0.1〜5質量%)を調製し、これを超音波発生装置(iuch社製、US−2型)にかけて5分間、分散処理を施す。次いで、前記グリセリン水溶液を加えて濃度を調節した分散液より試料を取り、これをガラスセル(長さ10mm、幅10mm、高さ45cmのサイズ)に入れ、遠心沈降式粒度分布測定装置(堀場製作所製:CAPA−700)を用いて、平均粒子径を測定する。
(2)比表面積:
球状シリカを磁性ルツボ(B−2型)に約30mL採取し、150℃の温度で2時間乾燥後、デシケーターに入れて室温まで冷却する。次に、サンプルを1g取り、全自動表面積測定装置(湯浅アイオニクス社製、マルチソーブ12型)を用いて、比表面積(m2/g)をBET法にて測定する。
(3)吸油量:
球状シリカ1.5gを薬包紙に採取し、ガラス測定板に移す。次に、煮あまに油(JIS K 5101に規定するもの)をビュレットから1回に4、5滴ずつ試料に滴下し、全体をヘラで練り合わせる。この滴下と練り合わせを繰り返し、螺旋形を巻く状態となったときを終点とし、以下の式にて、吸油量を算出する。
吸油量(mL/100g)=(A/W)×100
(Aは煮あまに油の滴下量(mL)、Wは試料の採取量(g)を表す)
(4)細孔容積:
球状シリカ10gをルツボに取り、105℃の温度で1時間乾燥後、デシケーターに入れて室温まで冷却する。次いで、よく洗浄したセルに1g試料を取り、窒素吸着装置(触媒化成工業社製)を用いて窒素を吸着させ、以下の式から細孔容積を算出する。
細孔容積(mL/g)=(0.001567×(V−Vc)/w)
(Vは圧力735mmHgにおける標準状態の吸着量(mL)、Vcは圧力735mmHgにおけるセルブランクの容量(mL)、Wは試料の重量(g)を表す。また、窒素ガスと液体窒素の密度の比を0.001567とする)
成分(D)の球状シリカとしては、SATINIER M5、SILICA MICRO BEAD L-1500(以上、日揮触媒化成社製)等の市販品を用いることができる。
成分(D)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、塗布後6時間経過しても、化粧崩れ、べたつきが抑制され、サラサラの使用感が持続する。また、化粧下地として使用した場合、パウダーファンデーション塗布後の肌が乾燥せず、小じわに粉体が溜まることもない点から、全組成中に0.1質量%以上であり、0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、15質量%以下であり、12質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい。また、成分(D)の含有量は、全組成中に0.1〜15質量%であり、0.5〜12質量%が好ましく、1〜8質量%がより好ましい。
本発明において、成分(A)及び(D)の質量割合(A)/(D)は、塗布直後の化粧塗膜がムラづきせず、塗布から肌になじむまでの時間が早く、塗布後時間経過しても、化粧崩れ、べたつきが抑制され、サラサラの使用感が持続し、パウダーファンデーションを重ねて塗布した後の肌が乾燥せず、小じわに粉体が溜まることもない点から、0.05以上が好ましく、0.1以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましく、30以下が好ましく、10以下がより好ましく、5以下がさらに好ましい。また、成分(A)及び(D)の質量割合(A)/(D)は、0.05〜30が好ましく、0.1〜10がより好ましく、0.3〜5がさらに好ましい。
また、成分(C)及び(D)の質量割合(C)/(D)は、塗布直後の化粧塗膜がムラづきせず、塗布から肌になじむまでの時間が早く、塗布後時間経過しても、化粧崩れ、べたつきが抑制され、サラサラの使用感が持続し、パウダーファンデーションを重ねて塗布した後の肌が乾燥せず、小じわに粉体が溜まることもない点から、0.03以上が好ましく、0.05以上がより好ましく、0.2以上がさらに好ましく、40以下が好ましく、20以下がより好ましく、7以下がさらに好ましい。また、成分(C)及び(D)の質量割合(C)/(D)は、0.03〜40が好ましく、0.05〜20がより好ましく、0.2〜7がさらに好ましい。
さらに、成分(A)及び(B)と、成分(D)の質量割合((A)+(B))/(D)は、塗布直後の化粧塗膜がムラづきせず、塗布から肌になじむまでの時間が早く、塗布後時間経過しても、化粧崩れ、べたつきが抑制され、サラサラの使用感が持続し、パウダーファンデーションを重ねて塗布した後の肌が乾燥せず、小じわに粉体が溜まることもない点から、0.03以上が好ましく、0.2以上がより好ましく、0.5以上がさらに好ましく、50以下が好ましく、20以下がより好ましく、8以下がさらに好ましい。また、成分(A)及び(B)と、成分(D)の質量割合((A)+(B))/(D)は、0.03〜50が好ましく、0.2〜20がより好ましく、0.5〜8がさらに好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、さらに、(E)フッ素変性シリコーンを含有することができ、ムラづきを抑え、化粧持ちを良好にすることができる。
フッ素変性シリコーンとしては、下記一般式(2)及び(3)
Figure 2015120662
(式中、Rfは炭素数6の直鎖又は分岐鎖のパーフルオロアルキル基を示し、R11、R12及びR13は、同一又は異なって、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、mは2〜6の数を示し、nは1〜6の数を示し、pは3〜50の数を示し、sは1〜5の数を示し、p及びsの割合が、0.66≦p/(p+s)≦0.9である)
で表されるポリシロキサン単位を有するフッ素変性シリコーンが好ましい。
式中、R11、R12 及びR13 で示される炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等の直鎖アルキル基;イソプロピル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基等の分岐鎖アルキル基;シクロペンチル、シクロヘキシル等の環状アルキル基などが挙げられる。
また、mは2〜6の数を示し、好ましくは2〜5、より好ましくは3である。nは1〜6の数を示し、好ましくは1〜4、より好ましくは2である。
pは3〜50の数を示し、好ましくは3〜10、より好ましくは3〜6である。sは1〜5の数を示し、好ましくは1〜3、より好ましくは1である。
また、p及びsの割合、すなわち、一般式(2)で表されるポリシロキサン単位pの、一般式(2)及び(3)で表されるポリシロキサン単位の合計p+sに対する変性率は、使用感や化粧持ちに優れ、塗布ムラを起こりにくくする点から、0.66≦p/(p+s)≦0.9であり、0.75≦p/(p+s)≦0.83が好ましい。
成分(E)のフッ素変性シリコーンは、例えば、特開平6−184312号公報に記載の方法に従って、製造することができる。
成分(E)としては、次の一般式(4)で表されるものがより好ましい。
Figure 2015120662
(式中、p及びsは、前記と同じ意味を示し、qは5の数を示す)
成分(E)は、1種又は2種以上を用いることができ、含有量は、ムラづきを抑え、化粧のりが良く、化粧持ちに優れる点から、全組成物中に0.1質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい。また、成分(E)の含有量は、全組成中に0.1〜20質量%が好ましく、1〜15質量%がより好ましく、2〜10質量%がさらに好ましい。
本発明で用いられる水の含有量は、使用感、保存安定性の点から、全組成中に10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい。また、水の含有量は、全組成中に10〜70質量%が好ましく、20〜60質量%がより好ましい。
また、本発明で用いられる油剤は、成分(E)以外のもので、20℃で液状のものが好ましく、固体状、ペースト状の油剤を用いる場合には、一度別の油剤や溶媒に溶解してから用いることが好ましい。
本発明で用いる油剤としては、シリコーン油、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル油(油脂を含む)、エーテル油、鉱油等が挙げられ、使用感の観点から、シリコーン油、炭化水素油、エステル油がより好ましく、シリコーン油がさらに好ましい。なかでも、ジメチルポリシロキサン、シクロポリシロキサンがよりさらに好ましい。
これら油剤は、1種又は2種以上用いることができる。
また、本発明で用いられる油剤の含有量は、使用感、保存安定性の点から、全組成中に1質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましく、10質量%以上がさらに好ましく、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。また、油剤の含有量は、全組成中に1〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましく、10〜30質量%がさらに好ましい。
また、本発明で用いられる界面活性剤は、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン界面活性剤が挙げられる。中でも、非イオン界面活性剤が好ましく、ポリエーテル変性シリコーンがより好ましい。非イオン界面活性剤は、成分(A)、(B)と他の油剤を含む油相に水相を安定に乳化させる観点から、HLB値が1以上、7以下が好ましく、HLB値が2以上、6以下のものがより好ましい。
ここで、HLB(親水性−親油性のバランス〈Hydrophilic-Lypophilic Balance〉)は、界面活性剤の全分子量に占める親水基部分の分子量を示すものであり、非イオン界面活性剤については、グリフィン(Griffin)の式により求められるものである。
2種以上の非イオン界面活性剤から構成される混合界面活性剤のHLBは、次のようにして求められる。混合界面活性剤のHLBは、各非イオン界面活性剤のHLB値をその配合比率に基づいて相加算平均したものである。
混合HLB=Σ(HLBx×Wx)/ΣWx
HLBxは、非イオン界面活性剤XのHLB値を示す。
Wxは、HLBxの値を有する非イオン界面活性剤Xの重量(g)を示す。
界面活性剤の含有量は、全組成中に0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましく、6質量%以下が好ましく、3質量%以下がより好ましい。また、界面活性剤の含有量は、全組成中に、0.1〜6質量%が好ましく、0.2〜3質量%がより好ましい。
本発明の油中水型乳化化粧料は、前記成分のほか、通常の化粧料に用いられる成分、例えば、水溶性及び油溶性ポリマー;前記成分以外の粉体;エタノール、多価アルコール、防腐剤、酸化防止剤、色素、増粘剤、pH調整剤、香料、紫外線吸収剤、保湿剤、血行促進剤、冷感剤、制汗剤、殺菌剤、皮膚賦活剤などを含有することができる。
本発明の油中水型乳化化粧料は、通常の方法に従って製造することができる。また、剤型としては、液状、乳液状、クリーム状、ジェル状が挙げられ、乳液状が好ましい。
また、本発明の油中水型乳化化粧料は、化粧下地、液状ファンデーション、油性ファンデーション、パウダーファンデーション、口紅、ほお紅、アイシャドー等のメークアップ化粧料;日やけ止め乳液や日焼け止めクリームなどの紫外線防御化粧料等とすることができる。なかでも、化粧下地、液状ファンデーションが好ましい。
上述した実施形態に関し、本発明は、更に以下の組成物を開示する。
<1>次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
(A)トリメチルシロキシケイ酸 0.01〜20質量%、
(B)下記一般式(1)
1 aSiO(4-a)/2 (1)
(式中、R1は炭素数1〜8の炭化水素基、フェニル基、水酸基又は一般式−R2−Rf(R2は炭素数2〜6の2価のアルキレン基を示し、Rfは炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を示す)であって、水酸基及び一般式−R2−Rfを必須とする官能基から任意に選ばれ、aは平均数で1.0≦a≦1.8である)
で表される構造を有し、25℃で固体であるフッ素変性シリコーン樹脂 0.01〜20質量%、
(C)比表面積10〜100m2/gの微粒子酸化亜鉛、
(D)平均粒子径2〜10μm、比表面積50〜400m2/g、吸油量200mL/100g以下の球状シリカ 0.1〜15質量%
を含有する油中水型乳化化粧料。
<2>成分(A)のトリメチルシロキシケイ酸が、好ましくは、[(CH33SiO1/2X[SiO2Yで表されるもの(Xは1〜3、Yは0.5〜8)である前記<1>記載の油中水型乳化化粧料。
<3>成分(A)のトリメチルシロキシケイ酸が、好ましくは、重量平均分子量が1000〜10000であって、2000〜9000がより好ましく、3000〜6000がさらに好ましい前記<1>又は<2>記載の油中水型乳化化粧料。
<4>成分(A)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.5質量%以上であって、2質量%以上がより好ましく、10質量%以下が好ましく、6質量%以下がより好ましい前記<1>〜<3>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<5>成分(B)のフッ素変性シリコーン樹脂が、好ましくは、分子内にシラノール基を有し、シラノール基中のOH基の割合が、樹脂質量に対して0.1〜5質量%であって、0.5〜5質量%がより好ましい前記<1>〜<4>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<6>成分(B)のフッ素変性シリコーン樹脂が、好ましくは、トリフルオロプロピルジメチル/トリメチルシロキシシリケート(Trifluoropropyldimethyl/Trimethylsiloxysilicate)である前記<1>〜<5>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<7>成分(B)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.2質量%以上であって、1質量%以上がより好ましく、10質量%以下が好ましく、4質量%以下がより好ましい前記<1>〜<6>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<8>成分(A)及び(B)の質量割合(A)/(B)が、好ましくは、0.05以上であって、0.2以上がより好ましく、0.6以上がさらに好ましく、30以下が好ましく、10以下がより好ましく、4以下がさらに好ましい前記<1>〜<7>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<9>成分(C)の微粒子酸化亜鉛が、好ましくは、比表面積が15〜95m2/gのものである前記<1>〜<8>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<10>成分(C)の微粒子酸化亜鉛が、好ましくは、撥水及び/又は撥油処理を行ったものであって、シリコーン処理したものがより好ましく、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いたシリコーン処理したものがさらに好ましい前記<1>〜<9>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<11>成分(C)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.1質量%以上であって、0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましく、20質量%以下が好ましく、12質量%以下がより好ましく、8質量%以下がさらに好ましい前記<1>〜<10>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<12>成分(D)の球状シリカが、好ましくは、平均粒子径3〜9μmであって、4〜8μmがより好ましい前記<1>〜<11>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<13>成分(D)の球状シリカが、好ましくは、比表面積75〜260m2/gであって、100〜200m2/gがより好ましい前記<1>〜<12>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<14>成分(D)の球状シリカが、好ましくは、吸油量10〜150mL/100gであって、40〜100mL/100gがより好ましい前記<1>〜<13>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<15>成分(D)の球状シリカが、好ましくは、細孔容積が、0.05〜1.0mL/gであって、0.1〜0.6mL/gがより好ましい前記<1>〜<14>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<16>成分(D)の含有量が、好ましくは、全組成中に0.5質量%以上であって、1質量%以上がより好ましく、12質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい前記<1>〜<15>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<17>成分(A)及び(D)の質量割合(A)/(D)が、好ましくは、0.05以上であって、0.1以上がより好ましく、0.3以上がさらに好ましく、30以下が好ましく、10以下がより好ましく、5以下がさらに好ましい前記<1>〜<16>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<18>成分(C)及び(D)の質量割合(C)/(D)が、好ましくは、0.03以上であって、0.05以上がより好ましく、0.2以上がさらに好ましく、40以下が好ましく、20以下がより好ましく、7以下がさらに好ましい前記<1>〜<17>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<19>成分(A)及び(B)と、成分(D)の質量割合((A)+(B))/(D)が、好ましくは、0.03以上であって、0.2以上がより好ましく、0.5以上がさらに好ましく、50以下が好ましく、20以下がより好ましく、8以下がさらに好ましい前記<1>〜<18>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<20>さらに、(E)フッ素変性シリコーンを含有し、好ましくは、下記一般式(2)及び(3)
Figure 2015120662
(式中、Rfは炭素数6の直鎖又は分岐鎖のパーフルオロアルキル基を示し、R11、R12及びR13は、同一又は異なって、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、mは2〜6の数を示し、nは1〜6の数を示し、pは3〜50の数を示し、sは1〜5の数を示し、p及びsの割合が、0.66≦p/(p+s)≦0.9である)
で表されるポリシロキサン単位を有するフッ素変性シリコーンであって、次の一般式(4)
Figure 2015120662
(式中、p及びsは、前記と同じ意味を示し、qは5の数を示す)
で表されるものがより好ましい前記<1>〜<19>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
<21>成分(E)の含有量が、好ましくは、全組成物中に0.1質量%以上であって、1質量%以上がより好ましく、2質量%以上がさらに好ましく、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましく、10質量%以下がさらに好ましい前記<20>記載の油中水型乳化化粧料。
<22>水の含有量が、好ましくは、全組成中に10質量%以上であって、20質量%以上がより好ましく、70質量%以下が好ましく、60質量%以下がより好ましい前記<1>〜<21>のいずれか1記載の油中水型乳化化粧料。
製造例1(無機顔料含有ポリマー粉体の製造)
1300mL容のビーカーに、ラウリルメタクリレート 56g、エチレングリコールジメタクリレート 19g及びラウロイルパーオキシド 1.5gを仕込み、溶液を得た。また、平均粒径0.25μmの酸化チタン(CR−50、石原産業社製)、平均粒径0.38μmのベンガラ(ベンガラ七宝、森下ベンガラ社製)、平均粒径0.07×0.7μm(針状のため)の黄酸化鉄(イエローLLXLO、チタン工業社製)を、95:1:4の割合で混合し、メチルハイドロジェンポリシロキサンを用いて撥水処理(無機粉体に対して2%)した。次に、得られた溶液と、撥水処理した無機顔料とを、無機顔料の含有量が20質量%になるよう混合し、分散させて、分散液を得た。この分散液に1質量%ポリビニルアルコール(ゴーセノールGH−17、日本合成化学工業社製)水溶液750gを添加し、超音波分散機を用いて分散した(時間と強度で粒径がコントロールできる)。得られた分散液を1000mL容のセパラブルフラスコに仕込み、その後、該セパラブルフラスコ内の気相を窒素置換した。次いで、前記分散液を150r/minで撹拌しながら、75℃で8時間、窒素雰囲気下に維持して、重合を行なった。重合終了後、得られた産物を濾過して固体を回収し、水で洗浄し、次いで、減圧乾燥して、平均粒径10μmの無機顔料含有ポリマー粉体120gを得た。
得られたポリマー粉体について、以下の方法により、透過率及びヘイズ値を測定した。
その結果、全透過率60%、ヘイズ値69であった。
(測定方法)
各粉体の全透過率及びヘイズ値は、Haze−meter HM−150(村上色彩技術研究所社製)を用いて測定した。測定には、波長550nmをピークとした光を用いた。
試料の調製は以下のように行った。粉体を0.4g秤取り、これをアミノ変性シリコーン(SF8417、東レ・ダウコーニング社)1.6gに練り込み、ガラス板へ塗布する。練り込みはフーバーマーラー(混錬機:YOSHIMITSU社製、フーバーマーラー)を用いて100回転で行い、1回かきとりを入れた後、更に100回転で練り込んだ。またガラス板への塗布は、0.025mmのコーター(YOSHIMITSU社製、コーター)を用いて行った。
なお、ヘイズ値(H)は拡散透過率(Td)を全透過率(Tt)で割った値に100を掛けることで算出されるが、本発明において、ヘイズ値(H)は各サンプルの厚さによる測定誤差をなくすため、各サンプルが15μmのときの値に換算した値(H15)である。換算式は以下のとおりである。サンプルの厚さは、透過率、ヘイズ値測定後、膜厚計(YOSHIMITSU社製)を用いて測定する。
Figure 2015120662
式中、Ttは全透過率、Tdは拡散透過率、Lは膜厚である。膜厚は測定後の塗布膜を膜厚計で測定した値を用いる。
製造例2(フッ素変性シリコーンの製造)
Figure 2015120662
613−CH2CH2−O−CH2CH=CH2 の合成:
温度計、冷却管を備えた2Lの四つ口フラスコに、FA-6 (ユニマッテク社製)800g(2.2mol)と粒状NaOH(和光純薬社製)175.78g(4.4mol)を加えた。窒素雰囲気下で、テフロン(登録商標)製12cm三日月攪拌翼にて200rpmにて攪拌しながら、加熱し、フラスコ内温度を60℃とした。そこへ臭化アリル(和光純薬社製)398.73g(3.3mol)を2時間かけて滴下した。滴下終了後70℃で1時間、80℃で1時間撹拌した。その後130℃に昇温し、過剰の臭化アリルを除去した。60℃まで冷却後、イオン交換水800gを入れ、30分間攪拌、その後静置して分層させた。上層の水層を抜き出し、さらにイオン交換水800gを入れ、再度攪拌、静置、水層除去を行った。60℃/5KPaにて脱水し、100℃/2KPaにて蒸留し、留分として、C613−CH2CH2−O−CH2CH=CH2 774.9gを得た(収率88%)。
温度計を備えた300mLの四つ口フラスコに、下式で表されるハイドロジェンポリシロキサン(信越化学社製)52.89g(111mmol)を加え、窒素雰囲気下で、テフロン(登録商標)製8cm三日月翼にて200rpmで攪拌し、2質量%塩化白金酸6水和物/イソプロピルアルコール0.66gを加え、110℃に昇温した。
Figure 2015120662
613−CH2CH2−O−CH2CH=CH2 197.11g(488mmol)を2時間で滴下した。滴下終了後、110℃で2時間撹拌した。その後、70℃まで下げた。0.1%NaOH溶液25.07gを加え、2時間攪拌した。60℃/5KPaにて脱水し、脱水終了後、同温度にてカルボラフィン3(日本エンバイロケミカルズ社製)2.51gを加え、2時間攪拌した。0.1μm PTFEメンブランフィルターにてろ過し、ろ液を100℃/5KPa、水62.5gを用いて水蒸気蒸留し、目的化合物(化合物A1)206.3gを得た(収率89%)。
製造例3(ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)変性シリコーンの製造)
2−エチル−2−オキサゾリン12.9g(0.13モル)と酢酸エチル27.7gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ(ゼオラムA−4、東ソー社製)2.0gで、28℃15時間脱水を行った。
また、側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン(KF−8015、信越シリコーン社製、重量平均分子量100000、アミン当量20000)100gと酢酸エチル203gとを混合し、混合液をモレキュラーシーブ15.2gで、28℃15時間脱水を行った。
上記の脱水2−エチル−2−オキサゾリンの酢酸エチル溶液に硫酸ジエチル0.77g(0.005モル)を加え、窒素雰囲気下8時間、80℃で加熱還流し、末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)を合成した。GPCにより測定した数平均分子量は2700であった。
この末端反応性ポリ(N−プロピオニルエチレンイミン)溶液を、上記の脱水した側鎖一級アミノプロピル変性ポリジメチルシロキサン溶液を一括して加え、10時間、80℃で加熱還流した。
反応混合物を減圧濃縮し、N−プロピオニルエチレンイミン−ジメチルシロキサン共重合体を白色ゴム状固体(108g)として得た。最終生成物におけるオルガノポリシロキサンセグメントの質量比は0.87、最終生成物の重量平均分子量は115000であった。
実施例1〜11、比較例1〜4
表1に示す組成の油中水型乳化化粧料を製造し、各化粧料を塗布したとき、「化粧料塗布から肌になじむまでの時間の早さ」、「塗布直後のムラづきのなさ」、塗布から6時間経過後の「化粧くずれ抑制」、「べたつき抑制」及び「サラサラ感の持続」を評価した。次に、各化粧料を塗布した上に、パウダーファンデーションを塗布し、塗布後の「小じわの状態(粉溜まり)」及び「乾燥感のなさ」を評価した。結果を表1に併せて示す。
(製造方法)
実施例1〜11、比較例1〜4について、全量を100gのスケールで計量を行う。成分(A)及び(B)を含む油相(活性剤含)について、ディスパー(1500r/min、5分)を用いて予備分散を行う。次に、成分(C)及び(D)を含む粉体相を油相中に分散(3000r/min、10分)させ、粉体相が均一に分散したことを確認する。粉体相が均一になった油相を用い、ディスパー(1500r/min)で攪拌しながら徐々に水相を添加し、次にエタノール相を加えて乳化を行い、乳化保持をした後、ホモミキサーで粘度調整(5000r/min)を行い、脱泡して、油中水型乳化化粧料を得た。
(評価方法)
5名の専門パネラーが、各油中水型乳化化粧料を指で肌に塗布した直後の「化粧料塗布から肌になじむまでの時間の早さ」、「塗布直後のムラづきのなさ」、塗布から6時間経過後の「化粧くずれ抑制」、「べたつき抑制」及び「サラサラ感の持続」を評価した。次に、各化粧料を塗布した上に、パウダーファンデーション(ソフィーナ アルブラン トランスクリアホワイト ファンデーションUVパウダー、花王社製)を塗布し、塗布後の「小じわの状態(粉溜まり)」及び「乾燥感のなさ」を以下の基準で評価した。結果を5名の積算値で示す。
(1)化粧料塗布から肌になじむまでの時間の早さ:
5:肌になじむ時間が非常に早い。
4:肌になじむ時間が早い。
3:肌になじむ時間が少し早い。
2:肌になじむ時間があまり早くない。
1:肌になじむ時間が早くない
(2)化粧料塗布直後のムラづきのなさ:
5;塗布後の肌にムラが見られない。
4;塗布後の肌にほとんどムラが見られない。
3;塗布後の肌に少しムラが見られる。
2;塗布後の肌にムラが見られる。
1;塗布後の肌にムラが顕著に見られる。
(3)塗布から6時間経過後の化粧くずれ抑制:
5;化粧崩れが見られない。
4;化粧崩れがあまり見られない。
3;化粧崩れがやや見られる。
2;化粧崩れが見られる。
1;化粧崩れが顕著に見られる。
(4)塗布から6時間経過後のべたつき抑制:
5;べたつきを感じない。
4;べたつきをあまり感じない。
3;べたつきをやや感じる。
2;べたつきを感じる。
1;べたつきを顕著に感じる。
(5)塗布から6時間経過後のサラサラ感の持続:
5;サラサラ感を非常に感じる。
4;サラサラ感を感じる。
3;サラサラ感をやや感じる。
2:サラサラ感をあまり感じない。
1;サラサラ感を感じない。
(6)パウダーファンデーション塗布後の小じわの状態(粉溜まり):
5;小じわに粉体が溜まりにくく、小じわが目立たない。
4;小じわに粉体が溜まりにくく、小じわがあまり目立たない。
3;小じわに粉体が溜まり、小じわがやや目立つ。
2:小じわに粉体が溜まり、小じわが目立つ。
1;小じわに粉体が溜まり、小じわが顕著に目立つ。
(7)パウダーファンデーション塗布後の乾燥感のなさ:
5;乾燥感を感じない。
4;乾燥感をあまり感じない。
3;乾燥感をやや感じる。
2:乾燥感を感じる。
1;乾燥感をかなり感じる。
Figure 2015120662

Claims (6)

  1. 次の成分(A)、(B)、(C)及び(D):
    (A)トリメチルシロキシケイ酸 0.01〜20質量%、
    (B)下記一般式(1)
    1 aSiO(4-a)/2 (1)
    (式中、R1は炭素数1〜8の炭化水素基、フェニル基、水酸基又は一般式−R2−Rf(R2は炭素数2〜6の2価のアルキレン基を示し、Rfは炭素数1〜8のパーフルオロアルキル基を示す)であって、水酸基及び一般式−R2−Rfを必須とする官能基から任意に選ばれ、aは平均数で1.0≦a≦1.8である)
    で表される構造を有し、25℃で固体であるフッ素変性シリコーン樹脂 0.01〜20質量%、
    (C)比表面積10〜100m2/gの微粒子酸化亜鉛、
    (D)平均粒子径2〜10μm、比表面積50〜400m2/g、吸油量200mL/100g以下の球状シリカ 0.1〜15質量%
    を含有する油中水型乳化化粧料。
  2. 成分(C)を0.1〜20質量%含有する請求項1記載の油中水型乳化化粧料。
  3. 成分(A)及び(D)の質量割合(A)/(D)が、0.05〜30である請求項1又は2記載の油中水型乳化化粧料。
  4. 成分(A)及び(B)の質量割合(A)/(B)が、0.05〜30である請求項1〜3のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
  5. さらに、(E)フッ素変性シリコーン 0.1〜20質量%を含有する請求項1〜4のいずれか1項記載の油中水型乳化化粧料。
  6. 成分(E)が、下記一般式(2)及び(3)
    Figure 2015120662
    (式中、Rfは炭素数6の直鎖又は分岐鎖のパーフルオロアルキル基を示し、R1、R2及びR3は、同一又は異なって、炭素数1〜6の直鎖又は分岐鎖の炭化水素基を示し、mは2〜6の数を示し、nは1〜6の数を示し、pは3〜50の数を示し、sは1〜5の数を示し、p及びsの割合が、0.66≦p/(p+s)≦0.9である)
    で表されるポリシロキサン単位を有するフッ素変性シリコーンである請求項5記載の油中水型乳化化粧料。
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