JP7085322B2 - 塗布具 - Google Patents

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Description

本発明は、塗布具に関する。
毛髪の色を変える染毛剤やトリートメント剤等の処理剤を、不織布やスポンジ等を有する塗布具を用いて毛髪に塗布する技術が知られている。このような塗布具として、例えば、特許文献1及び2には、ヘアトリートメント組成物を充填した不織布吸収性基材を毛髪に接触させることにより、該毛髪にヘアトリートメント組成物を供給するヘアトリートメント適用システムが記載されている。特許文献1及び2によれば、吸収性基材のメジアン細孔半径を300~3,000ミクロン、及びヘアトリートメント組成物の粘度を3Pa.s(3,000cPs)~150Pa.s(150,000cPs)とそれぞれ特定範囲にすることで、ヘアトリートメント組成物の滴り落ちを回避することができる。
特表2010-505502号公報 特開2013-173744号公報
しかし、特許文献1及び2に記載のヘアトリートメント適用システムでは、ヘアトリートメント剤等の処理剤に粒子を含有させると毛髪等の塗布対象物に均一に塗布する点が十分ではなく、塗りむらが発生しやすい。
本発明の課題は、従来技術が有する解決課題を解決し得る塗布具を提供することにある。
本発明は、繊維構造体に、粒子を含む処理剤が含浸させてある塗布具であって、前記繊維構造体は、使用時に塗布対象物に当接させる表面層の、水銀圧入法により測定されるメジアン細孔径Dが、前記粒子の平均粒子径d以上である、塗布具を提供するものである。
本発明の塗布具によれば、処理剤を毛髪、爪、顔、身体等の塗布対象物に均一に塗布することができる。
図1は、本発明の塗布具の一実施形態を示す平面図である。 図2(a)は、本発明の塗布具の別の実施形態を示す図であり、図2(b)は図2(a)の塗布具のI-I線断面図である。 図3は、本発明の塗布具のさらに別の実施形態を示す図であり、図3(a)は、開封して展開した状態の平面図であり、図3(b)は開封前の斜視図である。 図4は、繊維構造体の積層構造のバリエーションを示す断面図である。 図5(a)は本発明に係る繊維構造体の表面層を構成する繊維を示す模式図であり、図5(c)は、繊維構造体に処理剤を含浸させた際の図5(a)の繊維における粒子Pの位置を示す模式図である。図5(b)は、図5(a)のII-II線断面図であり、図5(d)は、図5(c)のIII-III線断面図である。 図6(a)は本発明の構成を具備しない繊維構造体の表面層を構成する繊維を示す模式図であり、図6(c)は、繊維構造体に処理剤を含浸させた際の図6(a)の繊維における粒子Pの位置を示す模式図である。図6(b)は、図6(a)のIV-IV線断面図であり、図6(d)は、図6(c)のV-V線断面図である。 図7(a)~(e)は、本発明に係る表面層の凹凸のパターンの例を示す図である。 図8(a)~(c)は、図3に示す塗布具を開封する様子を示す模式図である。 図9(a)及び(b)は、図1に示す塗布具を用いて、頭髪に処理剤を塗布する様子を示す模式図である。 図10(a)~(d)は、図3に示す塗布具を用いて、頭髪に処理剤を塗布する様子を示す模式図である。
以下、本発明の塗布具をその好ましい実施形態に基づき図面を参照して説明する。図1~3には、本発明の複数の実施形態に係る塗布具1A~1Cが示されている。
図1~3に示す各実施形態の塗布具1A~1Cは、それぞれ、粒子を含む処理剤が含浸させてある繊維構造体5を備えており、繊維構造体5に含浸させてある処理剤を該塗布対象物に塗布して、塗布対象物を処理するために用いられる。以下、塗布具1A~1Cを纏めて塗布具1ともいう。
図1~図3に示す各実施形態の塗布具1A~1Cが備える繊維構造体5について説明する。
繊維構造体5は、単層構造、又は複数の層が積層された多層構造を有している〔図4(a)~(c)参照〕。単層構造の繊維構造体5は、図4(a)に示すように、繊維材料からなる単層の繊維シート50から構成されている。
多層構造の繊維構造体5は、図4(b)及び(c)に示すように、繊維材料からなる複数枚の繊維シート50が積層された構造を有している。
繊維シート50としては、例えば、不織布、編み物、紙等が挙げられる。
繊維構造体5は、好ましくは、繊維シート50からなる層が複数積層された積層構造を有している。積層構造は、複数枚の繊維シート50が積層している他、1枚の繊維シート50が1回以上折り畳まれて多層となっている状態も含む。繊維構造体5は、図4(b)に示すように、同じ繊維構成の層を複数積層して形成されていてもよいし、図4(c)に示すように、それぞれ異なる繊維シート50,50´,50´´からなる層、即ち異なる繊維構成の層を複数積層して形成されていてもよい。
多層構造の繊維構造体5は、該繊維構造体5の積層構造を成す繊維シート50の数は特に制限されないが、好ましくは2枚以上、より好ましくは3枚以上、また好ましくは15枚以下、より好ましくは10枚以下である。
繊維構造体5は、図4(a)~(c)に示すように、塗布対象物を当接させる当接面51aと、該当接面51aの反対側の面である非当接面51bとを有している。この当接面51aを形成している繊維シート50からなる層が表面層51である。繊維構造体5が単層構造である場合、当接面51aを形成している繊維シート50が該繊維構造体5であり、且つ該繊維構造体5の表面層51である。
塗布具1は、繊維構造体5に処理剤を含有させてある。斯かる構成により、処理剤を塗布具の基材(本発明では繊維構造体)に充填する操作を必要としないため、容易に使用することができ、使い勝手が良い。また、塗布具1を用いる処理者によって、処理剤の充填量に個人差が生じ難い。
処理剤は、好ましくは繊維構造体5に含有させることができる液体状のものであって、粒子Pと分散媒とを含んでいる。前記液体状のものは、クリーム状のものも含む。粒子Pは、塗布対象物を処理するために用いられる粉体の物質であって、処理剤中の分散媒に不溶の物質である。粒子Pは、塗布具1を塗布対象物に当接させることにより、前記分散媒と共に塗布対象物に塗布される。
繊維構造体5の表面層51は、水銀圧入法により測定されるメジアン細孔径Dが、処理剤に含まれる粒子Pの平均粒子径d以上であり、好ましくは粒子Pの平均粒子径dよりも大きい。斯かる構成により、繊維構造体5に処理剤を含有させる際、粒子Pが表面層51を構成する繊維55の細孔56を通過して、繊維構造体5の内部に入り込むことが容易となると共に、処理剤中の分散媒(液体)が繊維構造体5に浸透することが容易となる〔図5(a)~(d)参照〕。このように、メジアン細孔径Dが粒子Pの平均粒子径d以上である表面層51を有し、且つ積層構造を有する繊維構造体5に粒子Pを含む処理剤を含有させた塗布具1を用いて塗布対象物を処理すると、分散媒と共に粒子Pを繊維構造体5から塗布対象物へ均等に移行させることができるため、本発明の塗布具1は処理剤の均一塗布性と徐放性に優れる。また、繊維構造体5には処理剤を含有させており、処理剤を基材(本発明では繊維構造体)に充填する手間がなく容易に用いることができ、また操作毎に生じ得る充填量差の影響を受けないため、処理剤の均一塗布性に一層優れる。図5(c)及び(d)に、繊維構造体5の当接面51a表面に載った粒子P1と、該繊維構造体5の内部に入り込んだ粒子P2とを示す。図5(b)及び(d)中のQ側は当接面51a側であり、R側は繊維構造体5の内部側である。
一方、表面層51の前記メジアン細孔径Dが、粒子Pの平均粒子径dよりも小さいと、粒子Pが表面層を構成する繊維55の細孔56を通過せず、表面層の当接面51a表面に堆積して、細孔が目詰まりを起こすことがある〔図6(a)~(d)参照〕。これにより処理剤中の分散媒(液体)が繊維構造体5に浸透し難くなるばかりか、分散媒と共に粒子Pを塗布対象物へ均等に移行し難くなることがある。特に、塗布具1で塗布対象物を広い領域を連続して塗布する場合又は繰り返し塗布する場合、処理初め又は1回目に塗布される粒子Pの量が過剰となると共に、それ以降に塗布される粒子Pの量は少なくなる傾向があり、均一塗布性又は均一塗布性及び徐放性が不十分となることがある。図6(c)及び(d)に、繊維構造体5の当接面51a表面に載った粒子P1を示す。図6(b)及び(d)中のQ側は当接面51a側であり、R側は繊維構造体5の内部側である。
〔表面層のメジアン細孔径の測定方法〕
表面層51のメジアン細孔径Dは、水銀圧入法(JIS R 1655:2003)に準拠して、自動ポロシメータ(島津製作所(株)、Auto Pore IV 9500)を用いて測定することができる。
表面層51のメジアン細孔径Dを測定するに当たり、表面層51を形成する繊維シート50を測定対象のシートとする。測定対象のシートは、表面層51に用いる前の原料シートとしての繊維シート50を用いるか、処理剤を含有させる前の繊維構造体5から表面層51を形成している繊維シート50を取り出して用いる。繊維構造体5が処理剤を含有している場合は、繊維構造体5を水で洗浄して乾燥させてから、表面層51を形成している繊維シート50を取り出す。繊維構造体5が単層構造である場合、該繊維構造体5自体が表面層51を形成している繊維シート50となる。
測定対象のシートから質量0.02~0.05gの測定サンプルを切り出し、該測定サンプルを入れた測定セルを前記自動ポロシメータにセットし、該測定サンプルの細孔容量を測定する。次いで、下記の式(1)に従って換算した細孔径Dと、細孔容量との関係を描くことにより、細孔径Dを求める。即ち、水銀に加える圧力を徐々に変化させ、その時に孔内に押し込まれた水銀の体積、言い換えれば、細孔容量を測定して細孔径D(μm)を求める。
細孔径D=-4γcosθ/P・・・(1)
γ:水銀の表面張力
θ:接触角
P:圧力
上記の式(1)における測定条件として、水銀の表面張力は482.536dyn/cm、接触角は130°、水銀圧力は0~60000psia、そして、得られる細孔径Dの分布曲線(微分・積分曲線)に基づいて、0.0055~500μmに亘る細孔径のトータルを全容量とし、メジアン細孔径Dを求める。前記測定は22℃65%RH環境下にて行う。
〔粒子の平均粒子径の測定方法〕
粒子Pの平均粒子径dは、レーザー回折/散乱法により測定したメジアン径(積算粒子量が50体積%になる粒子径)であり、レーザー回折式粒子径分布測定装置(島津製作所製、SALD-2300)を用いて、測定することができる。本発明では、前記レーザー回折式粒子径分布測定装置により粒子Pの粒度分布を体積基準で作成し、得られたメジアン径を粒子Pの平均粒子径dとする。また、前記装置と併せて高濃度サンプル測定ユニット(SALD-HC23)を用いることにより、粒子Pを含む処理剤を測定サンプルとすることができる。処理剤が平均粒子径が異なる複数種類の粒子Pを含んでいる場合、粒子Pの平均粒子径dは、該処理剤において複数種類の粒子Pが混在した状態下の平均粒子径とする。
繊維構造体5の両面をそれぞれ形成している繊維シート50がそれぞれ異なる繊維構成である場合、繊維構造体5の何れかの一方の面を形成する層(繊維シート50)において、前記メジアン細孔径Dが、処理剤に含まれる粒子Pの平均粒子径d以上であれば良い。
また、繊維構造体5の何れかの一方のみの面において、前記メジアン細孔径Dが、処理剤に含まれる粒子Pの平均粒子径dよりも大きい場合、繊維構造体5は、該一方の面を当接面51aとし、他方の面を非当接面51bと識別され得る外観を有していることが好ましい。このような外観を有する繊維構造体5として、例えば、当接面51aに特定の印や模様が施されたものが挙げられる。
処理剤の均一塗布性、又は均一塗布性及び徐放性をより向上させる観点から、表面層51のメジアン細孔径Dは、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは30μm以上であり、また好ましくは250μm以下、より好ましくは200μm以下であり、また好ましくは0.1μm以上250μm以下、より好ましくは30μm以上200μm以下である。
処理剤の均一塗布性、又は均一塗布性及び徐放性をより向上させる観点から、粒子Pの平均粒子径dは、好ましくは0.1μm以上、より好ましくは1μm以上であり、また好ましくは250μm以下、より好ましくは100μm以下であり、また好ましくは0.1μm以上250μm以下、より好ましくは1μm以上100μm以下である。
同様の観点から、表面層51のメジアン細孔径Dと、粒子Pの平均粒子径dとの比(D/d)は、1以上であるが、好ましくは1超であり、より好ましくは3以上であり、また好ましくは2500以下、より好ましくは2000以下であり、また好ましくは1以上2500以下、より好ましくは3以上250以下である。
繊維構造体5の表面層51は、メジアン細孔径Dが上述した範囲であるが、繊維構造体5が異なる繊維構成の層を複数積層して形成されている場合、処理剤の均一塗布性、又は均一塗布性及び徐放性をより向上させる観点から、表面層51以外の層を形成している繊維シート50のメジアン細孔径は、表面層51よりも小さいことが好ましい。斯かる構成により、表面層51から繊維構造体5の内部に浸透した粒子Pを、表面層51以外の層において容易に捕捉することができるため、繊維構造体5において粒子Pを表面層51近傍に偏在させることができ、均一塗布性をより向上させることができる。
繊維構造体5には処理剤が含有されているが、該処理剤の繊維構造体5への含浸率は好ましくは100%以上、より好ましくは200%以上であり、また好ましくは1000%以下、より好ましくは800%以下であり、好ましくは100%以上1000%以下、より好ましくは200%以上800%以下である。
ここで含浸率とは、含有前の繊維構造体5の質量に対する、含有後の繊維構造体5の質量の割合(百分率、%)である。
塗布具1を構成する繊維構造体5は、処理剤を含浸させ且つ保持することができる任意の材料を用いることができる。例えば、前述した不織布、編み物、紙等の繊維材料からなる繊維シート50を好ましく用いることができる。繊維シート50は、処理剤の性状に応じて適切なものを選択することが好ましい。
繊維構造体5に用いる不織布としては、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、サーマルボンド不織布、ニードルパンチ不織布、スパンレース不織布、エアレイド不織布、あるいはこれらの2種以上が積層された複合シート等の各種不織布を用いることができる。複合シートの複合方法は、特に制限はないが、不織布の積層体のように、各シートの構成繊維どうしの絡み合い及び/又は熱融着等によって各シートが一体化し、一枚のシートとなっているものが好ましい。また、不織布は、湿式抄造法により得られる湿式抄造体であってもよい。紙としては、乾式抄紙法、湿式抄紙法等により得られた紙を用いることができる。
処理剤の均一塗布性の向上の観点から、繊維構造体5の表面層51を形成する繊維シート50は、合成繊維を含むことが好ましい。合成繊維としては、後述する熱可塑性樹脂繊維、熱硬化性樹脂繊維、それらの両方を用いることができる。
適切なメジアン細孔径を有する繊維シートを得る観点から、表面層51を形成する繊維シート50は、熱可塑性樹脂繊維、熱硬化性繊維等の合成繊維の含有割合は、好ましくは10質量%以上、より好ましくは50質量%以上であり、また好ましくは100質量%以下、より好ましくは90質量%以下である。また、同様の観点から、合成繊維は、例えば、繊度が0.01dtex以上500dtex以下、特に1.0dtex以上350dtex以下であることが好ましい。
不織布の強度の向上、適切なメジアン細孔径を有する繊維シートを得る観点、塗布対象物に適用した時に、塗布対象物への繊維付着を抑制する観点等から、繊維構造体5を構成する繊維シート50は、構成繊維として、熱可塑性樹脂繊維等の合成繊維を含むことが好ましい。熱可塑性樹脂繊維としては、エチレン、プロピレン、ブテン等のモノオレフィン重合体及び共重合体を用いることができる。また高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体等を用いることもできる。更にポリエチレンテレフタレート及びポリブチレンテレフタレート等のエステル系重合体及び共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等のビニル系、ビニリデン系重合体及び共重合体;ポリアミド6、ポリアミド66等のポリアミド系重合体及び共重合体;アクリロニトリル系重合体及び共重合体を用いることができる。これに加え、PC(ポリカーボネート)、PS(ポリスチレン)、POM(ポリアセタール)なども用いることができる。これらの樹脂からなる繊維は1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。繊維としては、中実、芯鞘、中空、中空芯鞘、サイド・バイ・サイド、偏心、分割繊維などの各種の形態を適宜組み合わせて用いることができる。繊維の断面形状としては、例えば丸、三角、星形などを組み合わせて用いることができる。また、セルロース系繊維としては、本来親水性を有するものが用いられる。セルロース系繊維としては、例えばコットン(綿)等の天然繊維や、パルプ、レーヨン、キュプラ、リヨセル、テンセル等が挙げられる。これらのセルロース系繊維は、1種を単独で用いても良く、2種以上を併用しても良い。更に、各種熱可塑性樹脂からなる繊維にセルロース系繊維を混綿して使用しても良い。
液体状の処理剤を繊維構造体5に保持させる観点から、繊維構造体5を構成する繊維シート50は、構成繊維として、セルロース系繊維を含ませてもよい。セルロース系繊維としては、例えばパルプ、コットン等の天然セルロース系繊維や、レーヨン等の再生セルロース系繊維等が挙げられる。これらの繊維は一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。また、叩解度を変えてフィブリル化した繊維を用いることもできる。パルプとしては、針葉樹晒しクラフトパルプ(NBKP)、広葉樹晒しクラフトパルプ(LBKP)等の漂白された木質パルプ、その他麻等由来のパルプ、化学処理を施してアルカリ膨潤したマーセル化パルプ、螺旋構造を有する化学架橋パルプ、微小繊維状セルロースを用いることもできる。再生セルロース系繊維としては、例えばレーヨン、キュプラ、リヨセル、テンセル等が挙げられる。
セルロース系繊維の含有割合が、好ましくは90質量%以下、より好ましくは80質量%以下であり、また好ましくは0質量%以上、より好ましくは10質量%以上である。
処理剤の均一塗布性及び均一徐放性の向上の観点から、繊維構造体5の表面層51を形成する繊維シート50は、合成繊維及びセルロース系繊維を含有することが好ましい。
処理剤の均一塗布性の向上の観点から、繊維構造体5を構成する繊維シート50は、らせん状又はジグザグ状に捲縮した繊維を含むことが好ましい。例えば、カード法により製造したウエブ等の、熱処理前の繊維シートに構成繊維として潜在捲縮性繊維を含有させておき、不織布化工程において、熱風等により熱処理を施し、該熱捲縮性繊維にらせん状又はジグザグ状の捲縮を発現させることが好ましい。潜在捲縮性繊維は、加熱によって螺旋状の3次元捲縮が発現して収縮する性質を有する繊維である。潜在捲縮性繊維は、例えば、収縮率の異なる2種類の成分からなる偏心芯鞘型若しくは同心芯鞘型の複合繊維又はサイド・バイ・サイド型の複合繊維からなる。その例としては、特開平9-296325号公報や特許2759331号明細書に記載のものが挙げられる。収縮率の異なる2種類の成分(熱可塑性ポリマー等)としては、エチレン-プロピレンランダム共重合体(高収縮率成分)とポリプロピレン(低収縮率成分)との組み合わせ、ポリエチレンテレフタレート(PET,低収縮率成分)とポリエチレンテレフタレートとイソフタル酸(CoPET,高収縮率成分)との組み合わせ(PET/CoPET)が好ましい例として挙げられる。
細孔径を維持する観点から、繊維構造体5を構成する繊維シート50の繊維は、処理剤で膨潤しにくいものが好ましい。繊維構造体5は、処理剤で膨潤しにくい繊維として、熱可塑性樹脂繊維等の合成繊維を含むことが好ましい。熱可塑性樹脂繊維としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)等のポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル、ポリビニルアルコール(PVA)等のビニル、ナイロン等のポリアミド等が挙げられる。
徐放性を重視する場合、多層構造の繊維構造体5は、図4(b)に示すように、同じ繊維構成の層を複数積層して形成されることが好ましい。
また、多層構造の繊維構造体5は、図4(c)に示すように、それぞれ異なる繊維構成の層を複数積層して形成されていてもよいが、その場合、均一塗布性及び徐放性を両立させる観点から、多層構造の各層を構成する繊維シートのメジアン細孔径Dは、前記粒子Pの平均粒子径d以上であることが好ましく、該平均粒子径dよりも大きいことがより好ましい。
繊維構造体5は、塗布対象物に当接させる作業を容易にする観点から、図1~図3に示すように、展開時の平面視形状が、矩形であることが好ましいが、矩形以外の形状であっても良く、例えば、円形、楕円形、三角形、正方形、五角形、ハート形等の任意の形状とすることができる。
処理剤の均一に塗布する均一塗布性をより向上させる観点から、表面層51を形成する繊維シート50の坪量は、好ましくは10g/m以上、より好ましくは20g/m以上であり、また好ましくは300g/m以下、より好ましくは200g/m以下である。
同様の観点から、繊維構造体5の坪量は、好ましくは20g/m以上、より好ましくは40g/m以上であり、また好ましくは600g/m以下、より好ましくは500g/m以下である。繊維構造体5が多層構造である場合、繊維構造体5の坪量は、該繊維構造体5を構成する複数枚の繊維シート50の坪量の合計である。
繊維構造体5が多層構造である場合、塗布操作の操作性を向上させる観点から、隣り合う層どうしが接合されていることが好ましい。また、繊維構造体5において隣り合う層どうしは、これら層を形成している繊維シート50どうしを接合させていることが好ましい。接合手段として、例えば、超音波シール、ヒートシール、高周波シールなどが挙げられる。
繊維構造体5は、その片面又は両面に凹凸を有していても良いが、該凹凸がなくても良い。その片面又は両面に凹凸を有する繊維構造体5として、例えば、該繊維構造体5の片面又は両面に、凹凸を形成する凸部、凹部又はこれら両方が散点状に分散配置されたものや、繊維構造体の面内に沿って特定の一方向に延びるように多列に形成されたものが挙げられる。具体的には、複数の凸部622又は凹部623が横方向及び縦方向に並んだものや〔図7(a)、(c)〕、複数の凸部622が千鳥状に並んだもの〔図7(b)〕、一方向に連続した凸部(畝)が複数並んでいるもの〔図7(d)〕、一方向に複数の凹部623が並んだ凹部列と同じく一方向に複数の凸部622が並んだ凸部列が交互に並んだもの〔図7(e)〕が挙げられる。
このような構成を有する繊維構造体5としては、例えば、平面視したときに、一方の面において凸部622が形成された位置と他方の面に凸部622が形成された位置とが略一致しているものが挙げられる。より具体的には、特開2014-210767号公報の図2~図4に示されたシートが挙げられる。
上記の凹部623及び凸部622は、例えばエンボス加工、又は特開2014-108306号公報の段落〔0035〕に記載の目開き(孔部)を有するメッシュの網や、凸部を有する回転ローラに繊維構造体を押し付けることにより形成することができる。
処理剤に含まれる粒子Pは、処理剤中に、分散媒に不溶の状態で、配合可能なものである。処理剤に含有させる粒子Pとしては、例えば、顔料、合成高分子物質からなるもの及び天然鉱物からなるものの何れをも用いることができる。
顔料は、塗布具1を用いて毛髪を着色する場合に着色剤として使用することができ、その形状(球状、針状、板状等)や粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができる。顔料としては、例えば無機顔料、有機顔料、パール顔料、金属粉末顔料、光輝性粉体等が挙げられる。
無機顔料としては、具体的には、カーボンブラック、黒酸化鉄、黒酸化チタン等の無機黒色系顔料;酸化鉄(ベンガラ)、水酸化鉄、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ-酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等の無機白色系顔料等が挙げられる。これらのうち、カーボンブラック、黒酸化鉄、黒酸化チタン、酸化鉄(べんがら)、黄酸化鉄、群青、紺青が好ましい。
有機顔料としては、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色228号、赤色404号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、橙色401号、黄色205号、黄色401号、青色404号などが挙げられ、これらのうち、赤色202号、赤色404号、黄色205号、黄色401号、青色404号が好ましい。
パール顔料としては、パール粉末、オキシ塩化ビスマス、雲母、金属酸化物被覆雲母(例えば、雲母チタン、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、黒酸化鉄被覆雲母、黒酸化鉄被覆雲母チタン、黄酸化鉄被覆雲母、酸化鉄・黒酸化鉄被覆雲母チタン、紺青被覆雲母チタン、酸化鉄・紺青被覆雲母チタン、カルミン被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタン等)、金属酸化物被覆アルミナフレーク、金属酸化物被覆シリカフレーク、多層コートパール顔料(例えば、TiO-SiO-TiO-Mica等)等が挙げられる。
金属粉末顔料としては、金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、真鍮粉等が挙げられる。
光輝性粉体としては、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層体、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム体等が挙げられる。
合成高分子物質からなる粉体としては、片末端にラジカル重量性基を有するポリシロキサン化合物を分散剤として、分散媒中でビニルモノマーの分散重合を行うことにより得られたポリマー微粒子、並びにシリコーン樹脂、ナイロン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリメタクリル酸メチル系樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、合成シリカ、ポリウレタン系樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂及びフッ素系樹脂等からなる粒子が挙げられる。
天然鉱物からなる粉体としては、タルク、セリサイト、マイカ、カオリン、ベンガラ、クレー、ベントナイト、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、雲母、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、ミョウバン、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム等が挙げられる。
処理剤は分散媒を含む。分散媒としては特に制限は無く、例えば、水、処理剤中に含有させることが許容される有機溶媒等が挙げられる。水は、イオン交換水、蒸留水、超純水等の他、水道水でも良い。
前記効果は、塗布後に乾きやすい非水系の物質を処理剤が含んでいる場合に、一層顕著に奏される。処理剤は、沸点が50℃以上260℃以下である有機溶剤を70質量%以上含むことが好ましく、75質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。
沸点が50℃以上260℃以下である有機溶剤としては、エタノール、プロパノール、プロパノール、イソプロパノール、tert-ブチルアルコール、1,3-ブチレンアルコール、ジプロピレングリコール、イソドデカン、水添ポリイソブテンが好ましく、エタノール、イソプロパノールが好ましく、エタノールが更に好ましい。
有機溶剤の沸点は、常圧条件(101.3kPa)で測定される。
塗布具1を用いて毛髪等のケラチン繊維を染色する場合、染色前の元の色味に関わらず良好な発色で着色し、かつ耐水性に優れ、さらに顔や衣服等に二次付着なく色が維持される観点から、処理剤は顔料と共に、被膜形成樹脂を含むことが好ましい。
被膜形成樹脂は、塗布対象物の表面に付与されることで、塗布対象物の表面に被膜を形成し得るものである。形成される被膜の引っかき硬度(鉛筆法)好ましくは3Hより軟らかく、より好ましくは2Hより軟らかく、更に好ましくはHより軟らかい。具体的には、引っかき硬度(鉛筆法)が好ましくは6B~3H、より好ましくは6B~H以下、更に好ましくは6B~Hである。引っかき硬度(鉛筆法)がこの範囲となる被膜を形成し得る樹脂を用いると、塗布対象物として毛髪を処理する場合、該毛髪を所望のスタイルに容易に整髪することができる。引っかき硬度(鉛筆法)を測定するための被膜は、被膜形成樹脂の10質量%エタノール溶液をPETフィルム上に3cm×4cmの範囲に2g塗布して、25℃、相対湿度50%の条件で、24時間以上乾燥させることにより調製する。
被膜形成樹脂として、下記の陽イオン性樹脂、陰イオン性樹脂、非イオン性樹脂及び両性樹脂が挙げられる。
本発明で用いることのできる陽イオン性樹脂としては、例えばビニルピロリドン・メタクリル酸ジメチルアミノエチル共重合体ジエチル硫酸塩(H・CポリマーIS(M)、H・Cポリマー2等(大阪有機化学工業社))、ビニルピロリドン・ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド・ラウリルジメチルアミノプロピルメタクリルアミド共重合体(スタイラーゼW-20(ISP社))、ポリ塩化ジメチルメチレンペピリジニウム(マーコート100(ナルコ社))、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体(マーコート550(ナルコ社))、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩(ガフカット734(ISP社))、ビニルピロリドン・ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(ガフカット440(ISP社))、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N-ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体(ソフケア KG-101W-E、ソフケア KG-301P等(花王社))、アンモニウム変性ヒドロキシエチルセルロース(ソフトキャット SL-30 ポリマー(花王社))、N-プロピオニルポリエチレンイミン・メチルポリシロキサン共重合体(エラストマーOS(花王社))等が挙げられる。これらのうち、使用時に手や指のべたつきを更に低減する観点、及び塗布対象物が毛髪である場合、使用後の毛髪へしっとり感及び柔らかさ、滑らかさを更に付与する観点から、塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、ビニルピロリドン・N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体ジエチル硫酸塩、N,N-ジメチルアミノエチルメタクリル酸ジエチル硫酸塩・N,N-ジメチルアクリルアミド・ジメタクリル酸ポリエチレングリコール共重合体、アンモニウム変性ヒドロキシエチルセルロース、N-プロピオニルポリエチレンイミン・メチルポリシロキサン共重合体を用いることが好ましい。
陰イオン性樹脂としては、例えばアクリル酸アルキル・ジアセトンアクリルアミド共重合体(プラスサイズL-9540B、プラスサイズL-53P、プラスサイズL-9909B等(互応化学工業社))、アクリル酸アルキル・オクチルアクリルアミド共重合体(Dermacryl 79(アクゾノーベル社))、酢酸ビニル・クロトン酸・ネオデカン酸ビニル共重合体(RESYN 28-2930(アクゾノーベル社))、アクリル酸・アクリル酸アミド・アクリル酸エチル共重合体(ウルトラホールド8、ウルトラホールドStrong(BASF社))、アクリル酸アルキル共重合体(アニセットNF-1000、アニセットHS-300等(大阪有機化学工業社))、ポリエチレングリコール・ポリプロピレングリコール-25・ジメチコン・アクリレーツ共重合体(ルビフレックスSILK(BASF社))、イソホロンジイソシアネート・ジメチロールプロピオン酸・(ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン)4,4’-イソプロピリデンジフェノール共重合体(DynamX(アクゾノーベル社))等が挙げられる。塗布対象物が毛髪である場合、使用後に毛髪に束感をより一層付与し、また特に高い整髪性を付与する観点から、アクリル酸アルキル・ジアセトンアクリルアミド共重合体、酢酸ビニル・クロトン酸・ネオデカン酸ビニル共重合体、イソホロンジイソシアネート・ジメチロールプロピオン酸・(ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン)4,4’-イソプロピリデンジフェノール共重合体が好ましい。
非イオン性樹脂としては、例えばポリビニルピロリドン(ルビスコールK17、ルビスコールK30、ルビスコールK90(BASF社))、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体(ルビスコールVA73E、ルビスコール37E(BASF社))、ビニルメチルエーテル・マレイン酸アルキル共重合体(ガントレッツA-425、ガントレッツES-225等(ISP社)、ビニルピロリドン・メタクリルアミド・ビニルイミダゾール共重合体(ルビセットクリア(BASF社)、ポリビニルカプロラクタム(ルビスコールプラス(BASF社))、ポリシリコーン-28等が挙げられる。塗布対象物が毛髪である場合、これらのうち、使用時に毛髪とシートの間の高い滑り性を付与し、乾燥後の毛髪にハリやコシを付与する観点から、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体、ビニルメチルエーテル・マレイン酸アルキル共重合体、ポリシリコーン-28が好ましい。
両性樹脂としては、例えばアクリレーツ・アクリル酸ラウリル・アクリル酸ステアリル・メタクリル酸エチルアミンオキシド共重合体(ダイヤフォーマーZ651(三菱化学社))、メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体(ユカフォーマーM75、ユカフォーマーR205等(三菱化学社))、オクチルアクリルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(アンフォーマー28-4910(アクゾノーベル社))、アクリル酸オクチルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(アンフォーマーSH30(アクゾノーベル社))等が挙げられる。塗布対象物が毛髪である場合、これらのうち、毛髪の洗浄感を更に高め、乾燥後の毛髪にハリやコシを付与する観点から、アクリレーツ・アクリル酸ラウリル・アクリル酸ステアリル・メタクリル酸エチルアミンオキシド共重合体、メタクリロイルオキシエチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体、オクチルアクリルアミド・アクリル酸ヒドロキシプロピル・メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体が好ましい。
処理剤は、被膜形成樹脂の含有割合が、ケラチン繊維等の塗布対象物を被覆するのに十分な量の顔料を十分に該塗布対象物上に固定化する観点から、好ましくは5質量%以上、より好ましくは7質量%以上、さらに好ましくは9質量%以上であり、また好ましくは25質量%以下、より好ましくは20質量%以下であり、さらに好ましくは18質量%以下である。
また、処理剤は、顔料の含有割合が、塗布前の塗布対象物の色味に関らず、例えば、塗布対象物が毛髪であれば、黒髪や金髪のような元の髪色(色味)に関らず、元の色味を隠蔽し、かつ元の色味とは全く異なる鮮やかな色を発色させる観点から、好ましくは0.5質量%以上、より好ましくは1.0質量%以上、さらに好ましくは1.5質量%以上であり、また20質量%以下、より好ましくは10質量%以下、さらに好ましくは7質量%以下である。
処理剤中における顔料に対する被膜形成樹脂の質量比(〔被膜形成樹脂の質量〕/〔顔料の質量〕)は、ケラチン繊維等の塗布対象物を染色した後、該塗布対象物が他のものに接触した際に生じ得る色剥がれ、及び色移りを抑制する観点から、好ましくは0.5以上、より好ましくは2以上、更に好ましくは3以上である。また、指へのまとわりつきを抑制する点、及び洗い落ち性に優れる観点から、好ましくは20以下、より好ましくは10以下、更に好ましくは6以下である。
<処理剤の粘度>
処理剤の粘度は、該処理剤を塗布対象物に均一に塗り広げることを容易にする観点から、好ましくは2.5Pa・s以下、より好ましくは2.0Pa・s以下、さらに好ましくは1.5Pa・s以下である。また、処理剤を繊維構造体5から滴り難くする観点から、好ましくは5mPa・s以上、より好ましくは10mPa・s以上、より好ましくは15mPa・s以上、さらに好ましくは20mPa・s以上である。尚、本発明の塗布具1は、処理剤の粘度が2.5Pa・s以下であっても、処理剤を均一に塗布することができ、また液だれも生じにくい。
ここで処理剤の粘度は、B型粘度計TVB-10M(東機産業社)を用いて測定され、30℃で60秒間回転後の条件で、以下のローター、回転数を用いて測定されるものとする。回転数は、処理剤の粘度が10mPa・sまでは30rpm、10mPa・sを超え20mPa・sまでは60rpm、20mPa・sを超える場合は30rpmを使用し、又、ローターは、処理剤の粘度が10mPa・sまではL/Adp、10mPa・sを超え200mPa・sまではM1、200mPa・sを超え1,000mPa・sまではM2、1,000mPa・sを超える場合はM3を使用する。
次に塗布具1の繊維構造体5を収容する包装体2について説明する。図1に示す実施形態に係る塗布具1Aの繊維構造体5は、多層構造を有し、使用時には、面積の大きい上下両面のうち任意に選択した少なくとも片面を塗布対象物に当接させて使用される。塗布具1Aは、繊維構造体5が包装体2内に複数収容されている。この包装体2は、シート20を筒状にして、筒状となった該シートにおける2つの開口部をそれぞれヒートシール部11a等によって封止することで形成されている。また、包装体2は、上面11b及びこれに対向する下面(図示せず)、並びに第1側面11c及びこれに対向する第2側面(図示せず)を有した略直方体状であり、略直方体状に集積された複数の繊維構造体5(塗布具1A)を収容している。このように、繊維構造体5(塗布具1A)は包装体2に収容されていることが好ましい。尚、包装体2は、繊維構造体5(塗布具1)を収容可能なものを特に制限なく用いることができ、任意の包装形態にすることができる。
図1に示す包装体2は、上面11bのほぼ中央の位置に、内容物取出口11dが形成されており、且つ該内容物取出口11dの全域を覆うように開閉蓋11eが配置されている。使用に際し、開閉蓋11eはその一部又は全部が包装体2の上面から剥離されて内容物取出口11dが露出される。そして内容物取出口11dを通じて、包装体2内に収容されている繊維構造体5(塗布具1A)が外部へ取り出される。
さらに別の実施形態の塗布具として、図2及び図3に示すものが挙げられる。図2及び図3に示す塗布具1B,1Cは、繊維構造体5が複数の層が積層された積層構造を有し、面積の大きい上下両面のうちシート3側に接合された面とは反対側の面を塗布対象物に当接させて使用される。図2(a)及び(b)に示す塗布具1Bでは、包装体2が、上面2aを形成するシート21と下面2bを形成するシート3とを有し、これら2枚の別体のシート21,3の間に繊維構造体5を挟んだ状態で、その四方が接合されて形成されている。また、図3(a)及び(b)に示す塗布具1Cでは、包装体2が1枚の2つ折りにしたシート3の間に繊維構造体5を挟んだ状態で、該シート3の三方が接合されて袋状に形成されている。このように包装体2は、1枚又は複数枚のシートを接合して形成することができる。包装体2の形成には、超音波シール、ヒートシール、高周波シール、接着剤等の公知の接合方法が用いられるが、繊維構造体5が含有する処理剤に有機溶剤が多く含まれる場合は、接着剤以外の接合方法、例えば超音波シール、ヒートシール、高周波シールを用いることが好ましい。
尚、図2及び図3に示す実施形態の塗布具1は、該塗布具1を平面視した際に、長辺となる辺であって互いに平行な第1辺と、短辺となる辺であって互いに平行な第2辺との関係において、第1辺と平行である横方向Xと、該横方向Xと直交する縦方向Yとを有する。
図1に示す塗布具1Aは、筒状となったシート20における2つの開口部をそれぞれ封止した包装体2において、その上面11bに配置された開閉蓋11eにより繊維構造体5(塗布具1A)を密封している。また、図2及び図3に示す塗布具1B,1Cは、各包装体2を形成するシートどうしを接合して、その内部を密封している。このように塗布具1は、処理剤の漏出、また処理剤中に溶剤が含まれる場合には溶剤の滲出や揮発を防止する観点から、図1~図3に示すように、処理剤を含有させてある繊維構造体5が包装体2内に密封されていることが好ましい。
図1及び図3に示す繊維構造体5は、包装体2内において所定の形状に折り畳まれている。一方、図2に示す繊維構造体5は、包装体2内において折り畳まれていない。繊維構造体5は、包装体2内において折り畳まれていてもよく、折り畳まれていなくてもよいが、塗布具1の携帯性を高める観点から、包装体2内に折りたたまれて収容されていることが好ましい。また、包装体2内の繊維構造体5は、図3に示すように、2つ折りにされて畳まれていてもよく、3つ折り等の複数回に折り畳まれていてもよい。
包装体2は、処理剤の性状に応じて、処理剤に含まれる組成物を透過させない任意の材料を用いることができる。例えば、アルミ箔、熱可塑性樹脂フィルム、不織布、紙等の材質からなるシート、またこれらの2以上を積層したシートが選択される。
処理剤が液体である場合には、液不透過性である液不透過性シートが選択される。液不透過性シートとしては、ある程度柔軟であり液不透過性のものであればその種類に特に制限はなく、例えば熱可塑性樹脂のフィルム、該フィルムにアルミニウムなどの金属薄膜をラミネートしたもの等を用いることができる。
処理剤が揮発性物質を含む場合、該揮発性物質を透過させないシート材を用いることができる。具体的にはシート材が液不透過性であることが好ましく、更には液不透過性に加えて、処理剤から揮散した水蒸気やエタノールが非透過性であることが好ましい。このような性質を有するシート材を用いることで、処理剤が液状やクリーム状である場合、包装体2内の塗布具1から処理剤が滲出したり揮発したりすることを効果的に防止することができる。このような性質を有するシート材としては、例えばアルミニウムを蒸着した熱可塑性樹脂フィルム、熱可塑性樹脂フィルムの間にアルミニウムを挟んだフィルム等が挙げられる。
図1に示す包装体2は、前述したように、開閉蓋11eが内容物取出口11dを繰り返し密閉可能である。
また、図2に示す包装体2は、該包装体2の四隅の内の少なくとも1つに、上面2aを形成するシート21と下面2bを形成するシート3との間が接合されていない摘み部9を備えており、上面2aを形成するシート21を、摘み部9を始点にして、包装体2の対角線方向に引っ張ることで、該シート21の全体をシート3から剥がすことができる。これにより、包装体2に密封されていた繊維構造体5が露出される。
さらに、図3(a)及び(b)に示す包装体2は、2つ折りのシート3から形成されており、図8に示すように、摘み部9の部分で2枚重ねとなっているシート3を両開きにして〔図8(a)参照〕、摘み部9側のシート3を引っ張ることにより〔図8(b)参照〕、シート3が引き裂かれて、密封した繊維構造体5を露出させることができる〔図8(c)参照〕。図3に示す包装体2は、繊維構造体5を露出させるためのシート3の引き裂きを容易にする観点から、摘み部9の長手方向の両端部に引き裂き方向〔図3(b)では横方向X〕に切れ込んだノッチ91,91が設けられている。
このように、包装体2は、その内部に収容されている繊維構造体5を露出させる作業性の観点から、開閉蓋11e、摘み部9等の開封手段を備えていることが好ましい。
同様の観点から、包装体2を形成するシート3は、引き裂き性を有することが好ましく、引き裂き直進性を有することが更に好ましい。引き裂き直進性とは、特定の方向に直線状に引き裂かれ易い性質や構造を有することを意味する。引き裂き直進性を有するシートとしては、例えば、図3(a)及び(b)に示す包装体2のように、引き裂きを開始する部分にノッチ91を設けたものや、ハーフカット等の厚み方向に貫通しない切断線を特定の方向に沿って直線状に設けたもの、延伸により特定方向に避けやすいように高分子を配向させたフィルム材等が挙げられる。
図2及び図3に示す塗布具1B,1Cは、繊維構造体5が包装体2を形成する液不透過性シート3に固定されている。具体的には、図2及び図3(a)に示すように、繊維構造体5が液不透過性シート3に、横方向X及びその縦方向Yに相互に離間した複数の固定部64,65を介して固定されている。斯かる構成により、塗布具1の使用者(処理者)は、液不透過性シート3側の面を持って繊維構造体5を塗布対象物に当接させることができるため、処理者の指や掌等に処理剤が付着することを防ぐことができる。
このように、繊維構造体5は、その当接面51aとは反対の面(非当接面51b)の一部又は全面が液不透過性シート3に固定されていることが好ましい。尚、図1に示すように繊維構造体5(塗布具1A)は、包装体2を形成するシート20に固定されていなくてもよい。
また、図2及び図3に示す塗布具1B,1Cは、多層構造の繊維構造体5を包装体2形成するシート3に接合させているが、単層構造の繊維構造体5を該シート3に接合させても良い。
図3(a)に示すように、塗布具1は、繊維構造体5が横方向Xおよび縦方向Yに相互に離間している固定部64,65を介して、液不透過性シート3に複数箇所で固定されている。固定部65は繊維構造体5の横方向Xに沿って複数配されており、固定部64は縦方向Yに沿って配されている。斯かる構成により、塗布具1を塗布対象物表面に容易に追従させて、均一塗布性をより向上させることができる。このように、塗布具1は、繊維構造体5の非当接面51bが1箇所又は複数個所で、液不透過性シート3に部分的に固定されていることが好ましい。
図3(a)及び(b)に示す塗布具1は、塗布対象物が毛髪である場合、後述するように二つ折りした繊維構造体5間に毛束を挟んだ状態で、塗布具1を毛髪の配向方向に移動させることにより、処理剤を毛髪に塗布する。繊維構造体5の横方向Xの両側には、縦方向Yに長い固定部64が配されており、該繊維構造体5を液不透過性シート3に線で固定している。図3(a)に示す縦方向Yは、毛髪の処理時に毛髪上でスライドさせる方向になる。斯かる構成により、塗布具1の使用時に液不透過性シート3から繊維構造体5が剥がれることを防止する観点から、塗布具1は、液不透過性シート3に固定されている部分が、塗布対象物の表面上でスライドさせる方向、例えば毛髪の配向方向に沿った線で1ヶ所以上あることが好ましく、2ヶ所以上あることがより好ましい。
図3に示す塗布具1は、繊維構造体5の塗布対象物に当接させる面どうしが向かい合うように、繊維構造体5が折り曲げ部8を跨いで配置されている〔図3(a)参照〕。斯かる構成により、毛髪を挟んだ状態で処理剤を毛髪に適用する作業を容易にすることができる。このように、二つ折りした液不透過性シート3の内側面に、繊維構造体5が向かい合うように配置されていることが好ましい。
図2(a)及び(b)に示す包装体2は、下面2bを形成するシートが液不透過性シート3である。図3(a)及び(b)に示す包装体2は、2つ折りにした液不透過性シート3を、所定箇所接合することによって形成されている。斯かる構成により、包装体2を開封して塗布具1を使用する際、処理者は液不透過性シート3の側を持って繊維構造体5を塗布対象物に当接させることができるため、手に処理剤が付着することを防止し得る。特に、図3に示す包装体2は、開封(引き裂き)に伴い包装体2に収容されていた繊維構造体5が展開した状態で露出するため、剥離片等のゴミ(不用品)が出ず、且つ使い勝手がより良い。このように、包装体2の全体又は一部が、液不透過性シート3から形成されていることが好ましい。
図8に示すように包装体2を引き裂いて開封する塗布具1は、開封状態において液不透過性シート3の引き裂き方向(横方向X)と交差する方向(縦方向Y)の片側又は両側にポケット部22を有することが好ましい。本実施形態においては、図3(a)に示すように、包装体2を横方向Xに引き裂くことによって、密封されていた繊維構造体5が露出すると共に、縦方向Yに離間した開封縁23,23が形成される。本実施形態において開封状態の包装体2は、この開封縁23と、縦方向Yの両側に位置するシール部6との間に、引き裂き方向(横方向X)に沿ってポケット部22が形成されている。ポケット部22は内部に空間を有するため、塗布対象物に保持されなかった処理剤をポケット部22で受けることができる。特に開封後の包装体2を強く押圧して繊維構造体5から液垂れが生じた際、このようにポケット部24があることにより、包装体2の外へ処理剤が垂れることをより抑制することができる。
本発明の塗布具1で処理剤を塗布する塗布対象物は、毛髪、爪、顔、身体、硬質表面、繊維材料等が挙げられ、好ましくは頭髪等の毛髪である。
頭髪等の毛髪の処理剤としては、シャンプー剤、リンス剤、ヘアトリートメント剤、プレヘアトリートメント剤、ヘアカラーリング剤、脱色剤、パーマネント液、永久染毛剤、半永久染毛料、一時染毛料、整髪剤、ヘアトニック剤、育毛・養毛剤等を用いることができる。毛髪は、頭髪以外の毛髪でも良く、例えば、眉毛、まつ毛等であっても良い。
爪は、手指の爪であってもよく、足指の爪であっても良い。爪の処理剤としては、マニキュア、ペディキュア等から選択される。
毛髪及び爪は、ヒト以外の哺乳類の毛髪及び爪であっても良く、例えば、犬や猫、ウサギ等のペットや家畜の体毛であっても良い。
また、塗布対象物は、毛髪や爪以外のものであってもよく、例えば、口唇、顔や身体の肌等であっても良い。口唇の処理剤としては、口紅、リップクリーム、リップグロス等を用いることができる。顔や身体に塗布する肌の処理剤としては、保湿クリーム、皮膚処理剤、抗にきび剤、抗しわ剤、抗皮膚萎縮剤、抗炎症剤、局所麻酔剤、人工日焼け剤及び促進剤、日焼け止めクリーム、ファンデーション、アイシャドウ、虫除け剤、消毒剤、除菌剤、皮膚剥離剤等を用いることができる。
硬質表面としては、例えば浴室の壁、浴室の床、浴槽、水栓、湯桶、シャワーホース、洗面台、鏡、キッチンシンクなどの水回りでの硬質表面が代表的なものとして挙げられ、硬質表面の処理剤としては、塗料、研磨剤、消毒剤、除菌剤、洗浄剤等が挙げられる。また、繊維材料としては、例えば、被服、靴、カーテン、ソファー等の家具類、マット等が挙げられ、繊維材料の処理剤としては、抗細菌剤、抗カビ剤、脱臭剤縮み防止剤、洗濯じわ防止剤、形状保持剤、ドレープ性保持剤、アイロン性向上剤、酸素漂白防止剤、増白剤、白化剤、布地柔軟化クレイ、ポリビニルピロリドンなどの移染防止剤、高分子分散剤、汚れ剥離剤、スカム分散剤等が挙げられる。
本発明の塗布具1を用いて塗布対象物を処理する方法について、処理者が自身の頭髪を塗布具1を用いて処理する場合を例に説明する。処理者は、塗布具1を手に持ち、該塗布具1を処理したい毛髪に当接させて、毛髪に処理剤を塗布する。塗布具1は処理する毛髪の部位、量によって、手の上に広げて持ってもよく、或いは折りたたんで持ってもよい。
塗布具1で毛髪を処理する方法としては、手に広げられたあるいは折り畳まれた状態の塗布具1で、毛髪を包んで接触させる方法が挙げられる。また、毛髪を塗布具1の繊維構造体5に接触させながら、さらにその塗布具1を持った手によって、毛束を握る、又は挟んだ状態で、処理剤を毛髪に適用することもできる。具体的な方法を、図9及び10を用いて説明する。
図9(a)及び(b)に示す毛髪の処理方法では、図1に示す塗布具1Aを指にかかるように手の内側の上に広げて載せ、その状態を維持して手指を毛髪の根元にあてがい、毛髪に処理剤を塗布する。まず、図9(a)に示すとおり、頭頂部付近の毛髪の根元に指先を配置して、塗布具1を毛髪に当接させる。そして、塗布具1、より具体的には繊維構造体5を毛髪に当接させた状態を維持しつつ、図9(b)に示すとおり、手を毛髪の根元から毛先へ向けて移動させ、塗布操作を行う。この操作を毛髪全体に対して行うこともでき、あるいは毛髪のうちの一部に対して行うこともできる。また、塗布対象物(毛髪)への処理剤の塗布量を十分確保する観点から、この塗布操作は同じ箇所に繰り返し行うことが好ましい。同様の観点から、指にかかるように手の内側の上に載せた塗布具1Aの位置を変更しながら、各回の処理操作をすることが好ましい。
図9(a)及び(b)に示す操作を行う場合には、塗布具1A、即ち繊維構造体5を載せた状態の手の指と指の間に毛束が存在するように、毛髪の根元に指先をあてがい、その状態下に各指によって毛髪を梳きながら処理することもできる。例えば、塗布具1Aを載せた手の指を若干立てた状態で毛髪の根元に指を挿入し、指先を頭皮に間接的に接触させた状態で、指で毛髪を梳くことができる。このような操作を行うことで、いわゆる「手ぐし」感覚で処理することができ、処理操作を一層容易に行うことができる。
本処理操作は毛髪の中間、すなわち毛髪の根元と毛先の間に指先をあてがい、前述の操作をすることもできる。
図9(b)では毛髪の外側面(最表面)に処理剤を塗布しているが、更に毛髪の内側面(すなわち頭皮寄りの側)に手のひらを配置し、塗布具1Aを載せた状態の手の指と指の間に毛束が存在するように、毛髪の根元又は毛髪の中間に指先をあてがい、その状態下に各指によって毛髪を梳きながら毛髪に処理剤を塗布することもできる。
図9に示す毛髪の処理方法は、本願発明の塗布具1であれば実施することができ、例えば図2及び図3に示す各塗布具1B,1Cでも同様の処理ができる。
次に、塗布具1を用いた更に別の毛髪の処理方法として、塗布具1、より具体的には繊維構造体5で毛髪を挟んで該繊維構造体5に当接させる方法を説明する。図10(a)~(d)に示す毛髪の処理方法には、図1~図3に示す各実施形態の塗布具1A,1B,1Cを用いることができるが、ここでは図3に示す塗布具1Cによって毛髪を処理する方法を示す。図10に示す毛髪の処理方法は、前述した図9に示す方法と同様、毛髪を塗布具1の繊維構造体5に当接させて行う。毛髪は直接、塗布具1Cで掴み取っても良いが、毛髪の一部をきれいに処理(塗布)したい場合には、該処理剤で塗布したい形付け後の頭髪の一部を毛束100としてあらかじめ取り分けておくことが好ましい。
図3に示す塗布具1Cは、上述のように包装体2(液不透過性シート3)を横方向Xに引き裂くことで繊維構造体5が露出した開封状態となる。開封後、処理者は、繊維構造体5が位置する側とは反対側の面、即ち液不透過性シート3側の面側を指と指とで挟むようにして持つ。即ち、塗布具1Cは、指と指との間に挟んだ際に、塗布具1を、繊維構造体5側を内側、液不透過性シート3側を外側になるように折り畳んで持つことができる。
次いで、処理者は、毛束100を塗布具1Cで挟み、毛先方向(毛髪の配向方向)にスライドさせる〔図10(b)参照〕。このように、図10(a)~(d)に示す毛髪の処理方法においては、塗布具1Cを、親指と他の指との間に挟んで持ち、折り畳んで互いに対向させた塗布具1(繊維構造体5)どうし間に毛髪を挟んだ状態で使用することが好ましい。
毛髪に対してより均一に処理剤を塗布する観点から、本発明の塗布具1を用いた毛髪の処理方法は、毛髪を挟んだ塗布具1を毛先に向かってスライドさせることが好ましい。また、塗布具1を最初に挟んだ箇所から毛先側にスライドさせる操作は、処理したい各箇所について1回のみ行っても良く、多くの場合、1回でも均一な塗布が可能であるが、所望により、2回,3回と複数回行っても良い。
毛髪に塗布された処理剤を乾かすことが好ましい。処理剤を乾かす際、毛髪を自然な風合いにしたい場合には、半乾きの状態となった状態において、図10(c)に示すように、公知の櫛101で梳かすことが好ましい。櫛に代えてヘアブラシ、手櫛等を用いても良い。塗布した処理剤を乾かす方法としては、ドライヤー等の送風機器を用いて温風で乾燥する方法、ドライヤーなどの送風機器を用いて冷風乾燥する方法、自然乾燥等が挙げられるが、自然乾燥が好ましい。
以上の操作を、頭髪の全体のうち、処理剤による処理を行いたい箇所に連続又は繰り返し行うこともできる。図10(d)には、処理剤として染毛料を用い、サイドの髪と前髪の一部について処理を行った後の着色状態を示してある。
本発明の塗布具によれば、塗布対象物が毛髪である場合、前述のようにして、頭髪を処理したいヒト自身が処理者となって自己の頭髪の一部に所望の毛髪処理を簡便に行うことができ、以下の(a)及び(b)といった効果が奏される。
(a)適量の処理剤を予め繊維構造体5に含有させておくことができるため、一般消費者等が処理を行う場合であっても、処理剤の液だれ等により処理剤が望まない部位に付着することを防止でき、また過剰塗布により毛髪がごわごわになったりすることも防止できる。また、頭髪の一部のみに着色処理等の毛髪処理を行うような場合であっても、その所望の部位のみを適切に処理することができる。
(b)毛髪に処理剤を徐々に供給できるため、処理剤をスプレーして毛髪を処理した場合等に比して、処理剤を均一に塗布することができる。これにより、処理剤をマスカラブラシを用いて塗布する場合に比して、塗りムラも生じ難くなる。特に塗布具1を用いて毛髪を染色する場合、顔料等の粒子Pを毛髪上に均一に塗布することで、均一な色味を得ることができ、色むらが生じ難くなる。
以下、本発明を実施例を用いて更に説明するが、本発明は、斯かる実施例により何ら制限されるものではない。なお、特に断らない限り「%」は質量%を意味する。
〔繊維構造体の作製〕
表1に示す不織布A~Kを、単独又は二以上用いて、実施例又は比較例の繊維構造体を製造した。不織布A~Kの繊維構成、坪量(g/m)及びメジアン細孔径(μm)を表1に示す。尚、メジアン細孔径は前述した方法により測定した。
(不織布A)
パルプ(NBKP)繊維85%、PET/coPET繊維15%を原料繊維として、湿式抄造法により製造された、坪量28g/mの不織布。
(不織布B)
パルプ(NBKP)繊維35%、パルプ(LBKP)繊維40%、PP/PE繊維25%を原料繊維として、湿式抄造法により製造された、坪量33g/mの不織布。
(不織布C)
レーヨン繊維22%、PET繊維18%、PP/PE繊維50%及びPVA繊維10%を原料繊維として、湿式抄造法により製造された、坪量45g/mの不織布。
(不織布D)
PET/coPET繊維100%を原料繊維として、スチームジェット法で繊維を捲縮且つ不織布化することにより製造した。得られた不織布の坪量は、90g/mであった。
(不織布E)
PET/PET繊維100%を原料繊維として、エアレイド法により製造された、坪量110g/mの不織布。
(不織布F)
コットン繊維50%、PET/PE繊維50%の原料繊維をカード機に掛けて作製されたカードウエブを用意し、これにジェット水流を加えて製造した、坪量60g/mのスパンレース不織布。
(不織布G)
レーヨン繊維70%、及びPP/PE繊維30%の原料繊維をカード機に掛けて作製されたカードウエブを用意し、これにジェット水流を加えて製造した、坪量60g/mのスパンレース不織布。
(不織布H)
レーヨン繊維70%、PET繊維30%の原料繊維をカード機に掛けて作製されたカードウエブを用意し、これにジェット水流を加えて製造した、坪量60g/mのスパンレース不織布。
(不織布I)
パルプ(NBKP)繊維及びパルプ(LBKP)繊維を80%、PP/PE繊維20%を原料繊維として、エアレイド法により製造された、坪量40g/mの不織布。
(不織布K)
パルプ(NBKP)繊維及びパルプ(LBKP)繊維を70%、PP/PE繊維30%を原料繊維として、エアレイド法により製造された、坪量68g/mの不織布。
Figure 0007085322000001
<実施例1>
表面層を不織布Cとして、不織布Cを2層と、スパンレース不織布Gを3層とを積層させてなる合計5層の積層構造を有する繊維構造体を得た。繊維構造体は、当接面から順に2層の不織布C、3層の不織布Gの順番で積層した。また、繊維構造体の表面層(毛髪と当接させる面)には、図7(c)に示すパターンで複数の凹部を設けた。繊維構造体の各層を構成する不織布の坪量の合計を繊維構造体の坪量として表4に示す。
この5層の繊維構造体を、別に用意したアルミニウムを蒸着した熱可塑性樹脂フィルムからなる液不透過性シート(6×8cmの矩形)上に重ね、合計6層のシート間を、図3(a)に示すような縦方向及び横方向の相互に離間した複数の箇所で熱融着により接合し、これを本体とした。
実施例1の5層の積層体からなる繊維構造体は、その平面視形状が、3×4cmの矩形状で、繊維構造体の坪量が270g/mであった。また、繊維構造体の表面層(毛髪と当接させる面)には、図7(c)に示すパターンで複数の凹部を設けた。
次に表2に示す組成の処理剤(一時染毛料)を常法によって調製した。この処理剤を実施例1における繊維構造体上に滴下して、該繊維構造体に含浸させた。この含浸により繊維構造体が保持した処理剤の量を測定し、含浸前の繊維構造体の質量に対する、含浸後の繊維構造体の質量の割合を、含浸率(%)として求めた。含浸率(%)を表4に示す。
そして、前記本体の繊維構造体に処理剤を含浸させたものを塗布具とした。
Figure 0007085322000002
表2に示す処理剤に含まれる粒子として、顔料(三好化成株式会社製、ベンガラ七宝)及びパール顔料(BASF社製、CLOISONNE CERISE FLAMBE)を用いた。前記顔料の粒度分布は0.354~0.671μm、平均粒子径d1は0.47μmであり、前記パール顔料の粒度分布は10.422~71.064μm、平均粒子径d2は31.21μmであった。前述した方法により測定した粒子の平均粒子径dは31.21μmであったが、メジアン細孔径と対比するためのD/dでは、d=31μmとして計算した。
<実施例2~11、比較例1及び2>
表1に示す不織布A~Kを、表4に示す積層構造で積層させた各繊維構造体(3×4cmの矩形)を用いたこと以外は、実施例1と同様の方法により塗布具を得た。実施例2、3、8~11並びに比較例1及び2の繊維構造体を構成する不織布は2種であり、表面層を構成する不織布を表4に示す数で積層し、他の不織布をそれよりも非当接面側に積層させた。また、実施例4、8、9並びに比較例1及び2の繊維構造体の表面層(毛髪と当接させる面)には、実施例1と同様に、図7(c)に示すパターンで複数の凹部を設けた。これら以外の実施例の表面層には、凹凸等を賦形する加工は施さなかった。
〔評価用毛束〕
化学的処理履歴の無い日本人黒髪直毛で長さ25cm、重さ1.0gの毛束(トレス)を作製した。この毛束を、表3に処方を示すモデルシャンプーで洗浄した。次いでタオルドライを行い、ドライヤー(ソリス社製、ソリスドライヤー315)で1分間乾かした後の毛束(以下、評価用毛束ともいう)を評価に用いた。
Figure 0007085322000003
〔塗布具を用いた毛髪の処理方法〕
評価用毛束(トレス)における結束された側の一端から0.5cmの位置で、トレスを、二つ折にした各実施例及び比較例の塗布具で挟み、該トレスを繊維構造体に当接させた。そして、トレスを塗布具で挟んだ状態のまま、トレスの他端に向かって塗布具を移動させ、該トレスに処理剤(一時染毛料)を塗布した。この塗布時の塗布具の移動速度は1.5cm/秒であった。また、1つの塗布具で前記塗布操作を2本のトレスに対して行った。トレスに処理剤を塗布する前後における塗布具の質量を測定し、1本目及び2本目の各トレスへの処理剤の塗布量を測定した。測定結果を表4に示す。
次いで、室温(25℃)で30秒放置し、トレスを半乾きにした後、くし(貝印社製、HK0103B’s セットコームL)をトレスに1秒間に1回、合計20回通した。このようにして得られた着色後のトレスについて、処理剤の均一塗布性、及び処理剤の均一徐放性を以下の方法及び評価基準でそれぞれ評価した。評価結果を表4に示す。
〔均一塗布性の評価〕
処理剤の均一塗布性について、評価用毛束(トレス)における結束された側の一端(上部)から毛先(下部)における着色強度、及び1本目のトレスと2本目のトレスとの着色強度の差を目視で観察することにより評価した。評価は下記の4段階視覚評価で行った。評価結果を表4に示す。
◎:トレス1本の上部から下部にかけて均一に着色しており、トレス2本共に同じ色味をしている
○:トレス1本の上部から下部にかけて均一に着色しているが、トレス2本の色味がやや異なる
△:トレス1本の上部から下部にかけて着色がやや不均一であり、トレス2本の色味も異なる
×:トレス1本の上部から下部にかけて着色が不均一であり、トレス2本の色味も異なる
〔均一徐放性の評価〕
処理剤の均一徐放性について、以下に示す方法により評価を行った。各実施例及び比較例の塗布具を用いて評価用毛束(トレス)に処理剤を塗布した。但し、各トレスにつき塗布操作を2回すること以外は前記〔塗布具を用いた毛髪の処理方法〕と同様の方法でトレスに処理剤を塗布した。1本目及び2本目の各トレスへの処理剤の塗布量の差を、トレス当たりの徐放量の差とし、これを下記の4段階評価基準で評価して均一徐放性の評価を行った。トレス当たりの徐放量の差と評価結果とを表4に示す。
◎:トレス当たりの徐放量差が0.09以下
〇:トレス当たりの徐放量差が0.10以上、0.15以下
△:トレス当たりの徐放量差が0.16以上、0.20以下
×:トレス当たりの徐放量差が0.21以上
Figure 0007085322000004
1,1A,1B,1C 塗布具
2 包装体
22 ポケット部
23 開封縁
3 液不透過性シート
5 繊維構造体
51 表面層
51a 当接面
51b 非当接面
64,65,67 固定部
622 凸部
623 凹部
9 摘み部
91 ノッチ
100 毛束
P 粒子
X 横方向
Y 縦方向

Claims (6)

  1. 繊維構造体に、粒子を含む処理剤が含有させてあり、毛髪を挟んだ状態で該処理剤を毛髪に適用する毛髪用塗布具であって、
    前記繊維構造体は、使用時に塗布対象物に当接させる表面層の構成繊維間の間隙について水銀圧入法により測定したときのメジアン細孔径Dが、前記粒子の平均粒子径d以上であり、
    前記表面層の前記メジアン細孔径Dが250μm以下であり、
    前記処理剤の粘度が2.5Pa・S以下である、毛髪用塗布具。
  2. 前記繊維構造体は、複数の層が積層された積層構造を有しており、該繊維構造体の坪量が220g/m以上600g/m以下である、請求項1に記載の毛髪用塗布具。
  3. 前記粒子の平均粒子径dが0.1μm以上250μm以下である、請求項1又は2に記載の毛髪用塗布具。
  4. 前記表面層のメジアン細孔径Dと、前記粒子の平均粒子径dとの比(D/d)が1以上2500以下である、請求項1~の何れか1項に記載の毛髪用塗布具。
  5. 前記毛髪用塗布具は、液不透過性シートを二つ折りにして形成された包装体を備えており、
    前記包装体は、内部に前記繊維構造体を収容し、該包装体を引き裂くことによって、該包装体から該繊維構造体が露出した開封状態となり、
    前記開封状態において、前記繊維構造体は、前記液不透過性シートの折り曲げ部を跨いで配置されている、請求項1~4の何れか1項に記載の毛髪用塗布具。
  6. 前記包装体は、二つ折りにして対向する液不透過性シートどうしを接合したシール部を有し、該シール部が該包装体の引裂き方向に沿っており、
    前記包装体を引き裂いて開封状態としたとき、引き裂きにより該包装体に形成された開封端と前記シール部との間にポケット部が形成される、請求項5に記載の毛髪用塗布具。
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