JP2013075864A - 顆粒 - Google Patents

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Abstract

【課題】色素を含む芯材を被覆層で覆った被覆粒状組成物を固めた顆粒であって、口の中で溶けてのみ込みやすく、前記被覆層が崩れて芯材の色素が口の中に溶け出すことを防いで、そのままのみ込めるようにした形態の顆粒で、色素で口の中が染まる問題がない顆粒の提供を可能とする。
【解決手段】色素を含む芯材及びこれを被覆する常温において水難溶性を示す物質を含有する層を備えた被覆造粒物と、水に容易に分散する顆粒化基材と、酸味料とを含有することを特徴とする速溶解性の顆粒。色素を含む、水を飲まずに経口摂取される、速溶解性の顆粒に適用できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、色素を含む芯材を被覆層で覆った被覆造粒物を固めた顆粒であって、口の中で溶けてのみ込みやすく、前記被覆層が崩れて芯材の色素が口の中に溶け出し、口の中が染まることを防いで、被覆造粒物をそのままのみ込めるようにした形態の顆粒に関するものである。
飲食品、飼料、医薬品、医薬部外品等の形態で経口摂取される成分には、苦味、辛味、酸味、渋味等の不快な味を呈する成分(不快呈味成分)が含まれることがある。口内において、不快呈味成分の不快な味を感じさせないようにするための種々の技術が開発されている。
例えば特許文献1では、不快呈味成分の直径50μm以下の微粉末を含む芯材を、ツェイン等の、常温において水難溶性を示す物質により被覆、造粒する工程と、得られた造粒物を油脂により被覆する工程とを含む方法により製造される、前記芯材の全周囲表面が、前記物質の層と、その外側の油脂層とを備える被覆粒状組成物が記載されている。特許文献1によれば、この組成物では不快呈味成分の溶出が防止され、味がマスキングされるという効果が奏される。
前記の被覆粒状組成物(被覆造粒物)は、不快呈味成分が口の中で溶け出すことを防いで、そのままのみ込めるようにし、胃や腸で被覆層を溶かして上記成分を吸収する意図で提案されたものである。
前記の被覆造粒物を固めて顆粒にすることも考えられるが、顆粒とした場合は、口の中で顆粒が溶けなかったり、溶けるのに時間を要すると、顆粒を噛むことで被覆層を壊してしまったり、被覆造粒物の被覆層が溶けて、芯材が口の中に溶け出してしまう。芯材が色素を含む場合は、溶け出した色素で口の中(特に舌)が染まり、顆粒の品質を低下させる問題があった。
特許第4147620号公報
本発明が解決しようとする問題点は、色素を含む芯材を被覆層で覆った被覆造粒物を固めて顆粒とした場合に、被覆造粒物の芯材の色素が口の中に溶け出してしまう点である。したがって、本発明は、上記の被覆造粒物を固めた顆粒であって、口の中で溶けてのみ込みやすく、被覆層が崩れて芯材の色素が口の中に溶け出すことを防いで、被覆造粒物をそのままのみ込める形態の顆粒を提供することを目的とする。
本発明者が研究を重ねた結果、次の知見を得た。すなわち、色素を含む芯材を被覆層で覆った被覆造粒物を固めて顆粒とする場合に、被覆造粒物を固めるための顆粒化基材として乳糖等の水に容易に分散する物質を含み、かつ、酸味料を含む。これによって、顆粒を口の中に入れた場合に、酸味料の作用で唾液分泌を促進して、顆粒化基材を容易に崩壊、分散し、被覆造粒物を芯材をそのまま唾液と一緒にのみ込むことができ、被覆層が崩れて芯材の色素が口の中に溶け出すことを防ぐことができることを見出した。
本発明は、前記の知見に基づいて完成されたもので、以下の発明を包含する。
(1)色素を含む芯材及びこれを被覆する常温において水難溶性を示す物質を含有する層を備えた被覆造粒物と、水に容易に分散する顆粒化基材と、酸味料とを含有することを特徴とする速溶解性の顆粒。
(2)顆粒化基材が、糖、糖アルコール、澱粉、α化澱粉、デキストリン及びアミノ酸からなる群から選ばれた1以上である、(1)の速溶解性の顆粒。
(3)ビーカーに入れた25℃の水100mlに顆粒10gを入れ、直後より顆粒を入れた水を約120rpmの速度で撹拌棒を用いて撹拌し、顆粒が溶けて被覆造粒物が分離するまでに要した時間を測定した「溶解性」が40秒以内である(1)又は(2)の速溶解性の顆粒。
(4)ビーカーに入れたpH7.3の25℃の水100mlに顆粒10gを入れた場合に、水のpHが2.0〜4.5になる (1)〜3の何れかの速溶解性の顆粒。
(5)前記の被覆造粒物1〜60重量部と、顆粒化基材40〜99重量部と、酸味料3〜20重量部とを含有する(1)〜(4)の何れかの速溶解性の顆粒。
(6)平均粒径が100〜3000μmである(1)〜(5)の何れかの速溶解性の顆粒。
(7)かさ比重が0.3〜0.8g/cm3である(1)〜(6) の何れかの速溶解性の顆粒。
本発明は、色素を含む芯材を被覆層で覆った被覆粒状組成物を固めた顆粒であって、口の中で溶けてのみ込みやすく、前記被覆層が崩れて芯材の色素が口の中に溶け出すことを防いで、そのままのみ込めるようにした形態の顆粒で、色素で口の中が染まる問題がないという利点がある。
被覆造粒物
色素を含む芯材及びこれを被覆する常温において水難溶性を示す物質を含有する層を備えた被覆造粒物として構成される。
芯材
「芯材」としては、色素を含むもので、秋ウコン(クルクミン)、春ウコン(クルクミン)、ベリー類、スグリ属、、紫さつまいも、紫ジャガイモ、紫トウモロコシ、赤しそ、赤大根、イチゴ等、フラボノイド類、トマト、スイカ、サフラン、エビ・カニなど甲殻類、サケ・マスの身、タイ・コイの表皮、ニンジン・赤じそ・パセリ・ケール・ほうれん草・かぼちゃなどカロテノイド類、パセリ・ケール・ほうれん草・クロレラ・海藻などクロロフィル、イカスミ等のメラミン色素、竹墨等の活性炭、カラメル色素などの天然食用色素、食用赤色2号、3号、40号、102号、104号、106号、食用黄色4号、5号、食用青色1号、2号などの食用タール系色素を含む合成食用色素、ビタミン類あるいは、これらを任意に組合せたものが挙げられる。上記の色素を含む組成物を用いることができ、該組成物は色素を含有する造粒物でもよい。造粒物は任意の造粒手段で得ることができる。
本発明の技術は、特に秋ウコン(クルクミン)、春ウコン(クルクミン)、ベリー類、スグリ属、、紫さつまいも、紫ジャガイモ、紫トウモロコシ、赤しそ、赤大根、イチゴ等、フラボノイド類、トマト、スイカ、サフラン、エビ・カニなど甲殻類、サケ・マスの身、タイ・コイの表皮、ニンジン・赤じそ・パセリ・ケール・ほうれん草・かぼちゃなどカロテノイド類、パセリ・ケール・ほうれん草・クロレラ・海藻などクロロフィル、イカスミ等のメラミン色素、竹墨等の活性炭、カラメル色素、ビタミン類等を芯材に含む場合に、喫食の際口の中がこれらの色素で染まりやすく、これを防ぐことができるために特に適している。ウコンは抽出物の形態で用いられることが好ましい。
芯材は、苦味成分、辛味成分、酸味成分、渋味成分等の、経口摂取時に不快な味を呈する成分(不快呈味成分)であってもよい。
芯材が色素及び不快呈味成分を含む場合は、本発明により、色素で口の中が染まることを防ぐ効果と、不快な風味を飛躍的に有効にマスキングする効果を同時に達成することができる。
前記の芯材に係る原料は、食品、医薬品等の用途で通常摂取される部位の乾燥粉末等の形態で使用されてもよいし、水又は有機溶媒による抽出物の形態で使用されてもよい。
被覆造粒物中の芯材の含有量は特に限定されないが、好ましくは被覆造粒物全量中に、芯材を構成する成分の固形分として10重量%以上、より好ましくは20〜65重量%となる量である。なお、固形分とは、芯材の成分から水分を除いた部分を指す。例えば芯材が植物抽出液である場合は、植物抽出液から水分を除いた部分を固形分とする。
常温において水難溶性を示す物質を含有する層
被覆層を構成する「常温において水難溶性を示す物質」としては、含水アルコール可溶性蛋白質、油脂、プルラン、キサンタンガム、寒天、多孔質デンプン、ゼラチン、ジェランタンガム、カラギーナン、シェラック(貝殻虫抽出物)、ビール酵母細胞壁、セルロース等が挙げられる。含水アルコール可溶性蛋白質としては、トウモロコシに由来する蛋白質であるツェイン(Zein)が挙げられる。
被覆層を構成する水難溶性を示す物質の量は特に限定されず、不快呈味成分の固形分の含有量が上述の範囲となるように適宜決定することができる。
芯材を、常温において水難溶性を示す物質を含有する被覆層により被覆する操作は、噴霧造粒、押出造粒、撹拌造粒、流動層造粒、転動造粒及び圧縮造粒等の通常の造粒方法により行う。被覆層により単数又は複数の芯材の外表面を被覆して被覆造粒物を形成する。複数の芯材が被覆される場合は、被覆層は複数の芯材を相互に結合する。
被覆層は単層構造であってもよいし、2層以上の多層構造であってもよく、該多層構造が望ましい。
多層構造は、好ましくは、複数の芯材の外表面を被覆するとともに相互に結着させる内層と、内層の外表面を被覆する1層以上の外層とからなる。この場合、上記の造粒手段により芯材を内層により被覆、造粒し、得られた造粒物を更に外層により被覆、造粒する。外層の被覆は、噴霧造粒、押出造粒、撹拌造粒、流動層造粒、転動造粒及び圧縮造粒等の通常の造粒方法により行う。
内層及び外層の一方が、セルロース、含水アルコール可溶性蛋白質、油脂、プルラン、キサンタンガム、寒天、多孔質デンプン、ゼラチン、ジェランタンガム及びカラギーナンからなる群から選ばれた1以上である物質1の層であり、他方が油脂、シェラック(貝殻虫抽出物)、含水アルコール可溶性蛋白質及びビール酵母細胞壁からなる群から選ばれた1以上である物質2の層であることが好ましく、内層が物質1の層、外層が物質2の層であることが特に好ましい。内層が含水アルコール可溶性蛋白質(ツェイン(Zein)が望ましい)、外層が油脂であることが特に好ましい。外層は2層以上に多層化することができる。この場合、各外層は物質2の層であることが好ましい。
被覆造粒物の平均粒径は10〜2000μmであることが好ましい。本発明において「平均粒径」とは、篩い分け法によって求められる篩下積算分布における積算50%粒子径を指し、明細書及び特許請求の範囲において用語「平均粒径」をこの意味で用いる。
被覆造粒物は、顆粒中に1〜60重量%含むのがよい。
速溶解性の顆粒
前述の被覆造粒物と、水に容易に分散する顆粒化基材と、酸味料とを含有する速溶解性の顆粒を構成する。顆粒とは、粉末を固めて粒状に成形したものであって、速溶解性の顆粒とは、水を飲まずに経口摂取される、口腔内において溶解する顆粒である。なお、本発明の顆粒は、飲み薬と同様に、水を飲んで経口摂取する場合にも、溶解性に優れて飲みやすいものとなる。
水に容易に分散する顆粒化基材
水に容易に分散する顆粒化基材は、前述の被覆造粒物を固めて粒状に成形して速溶解性顆粒を製造するためのバインダーとなる成分(顆粒の製造において一般に「基材」、「バインダー」等と呼ばれるもの)で、上記の性能と共に水に容易に分散する性能を備えた成分である。
上記の顆粒化基材としては、糖、糖アルコール、澱粉、α化澱粉、デキストリン、アミノ酸等が挙げられ、糖、糖アルコールが好ましく、特に乳糖が好ましい。顆粒化基材は、上記の成分と一般的に結着剤として作用する水あめ、結晶セルロース、各種ガム剤等と組合せて用いてもよい。顆粒化基材及び結着剤は、前記のような材料の中から、本発明の速溶解性が達成できるものを適宜選べばよい。顆粒化基材は、顆粒中に40〜99重量%含むのがよい。
酸味料
酸味料としては、クエン酸、DL-リンゴ酸、L−酒石酸、アジピン酸、グルコン酸、コハク酸、酢酸、乳酸、フィチン酸、アスコルビン酸、フマル酸等を用いることができる。酸味料の量は特に限定されないが、次の態様で含むことが望ましい。
すなわち、ビーカーに入れたpH7.3の25℃の水100mlに顆粒10gを入れた場合に、水のpHが2.0〜4.5になる量で含むことが望ましい。これにより、顆粒を口の中に入れた場合に、酸味料の作用で唾液分泌を促進して、顆粒化基材を容易に崩壊、分散して、顆粒を溶解して喫食でき、同時に喫食に適した酸味を達成することが可能となる。例えば、クエン酸の場合は、顆粒中に固形分として3〜20重量%含むのがよい。
その他の原料
以上の原料の他に、本発明の顆粒には、甘味料、カルシウム等のミネラル成分を初めとした機能性素材等を、本発明の顆粒の性能を損なわない限り、任意に含むことができる。
顆粒の製造方法
速溶解性の顆粒の製造方法は特に限定されないが、通常は、被覆造粒物と水とを少なくとも含む原料混合物に、噴霧造粒、押出造粒、撹拌造粒、流動層造粒、転動造粒及び圧縮造粒等のいずれかの造粒処理を施して製造することができる。造粒処理としては押出造粒が特に好ましい。要は、被覆造粒物(の被覆)を崩さずに顆粒化できるものであればよい。
速溶解性の顆粒
本発明の速溶解性の顆粒は、以上のようにして構成され、色素を含む芯材が水難溶性を示す物質によって被覆された被覆造粒物が、顆粒化基材によって固められて粒状に成形されており、これに酸味料が含まれている。
この顆粒を喫食する場合は、酸味料が舌に触れて唾液分泌を促進し、水に容易に分散する顆粒化基材が崩壊、分散して、口腔内で顆粒が迅速に溶解し、被覆造粒物をそのまま唾液と一緒にのみ込むことができる。このため、上記被覆層が崩れて色素を含む芯材が口の中に溶け出して、色素で口の中が染まることを防ぐことができる。
本発明の顆粒は、所望の溶解性を得る上で次の性能を有するものであることが望ましい。
すなわち、顆粒は、ビーカーに入れた25℃の水100mlに顆粒10gを入れ、直後より顆粒を入れた水を約120rpmの速度で撹拌棒を用いて撹拌し、顆粒が溶けて被覆造粒物が分離するまでに要した時間を測定した「溶解性」が40秒以内、好ましくは20秒以内のものである。明細書及び特許請求の範囲において用語「溶解性」をこの意味で用いる。
また、顆粒の平均粒径は100〜3000μmであることが好ましい。
さらに、顆粒のかさ比重が0.3〜0.8g/cm3であることが好ましい。「かさ比重(密度)」は、顆粒のタッピングしない状態の単位体積たりの重量値(g/cm3)をいい、一定容量のカップに粉状試料を加え、顆粒の表面を擦り切って秤量し、この時の顆粒の重さをカップの内容量で除した数値をいう。具体的には、静置した内容積200ccのカップに対象物を入れ、カップの上の余分なものをブレードですりきったときの被測定物の重量(g) を200で除した値として得ることができる。必要に応じ、数回の測定から得られた平均値をかさ比重とする。明細書及び特許請求の範囲において用語「かさ比重」をこの意味で用いる。
なお、以上説明した本発明の設計思想を逸脱しない限り、これに基づいて種々応用変形することが可能である。
<被覆造粒物>
平均粒径50μmのウコン色素粉末(芯材)70重量部を、流動層造粒装置を用いてツェイン(水難溶性物質の内層)15重量部を70%エタノールに溶解し、被覆造粒した。
得られた造粒物を、噴霧造粒装置を用いて油脂(水難溶性物質の外層)15重量部により覆材、造粒し、平均粒径約200μmの、ツェイン及び油脂の2層で被覆された被覆造粒物を調製した。
<顆粒>
前記の被覆造粒物10重量部、乳糖(顆粒化基材)72重量部、コーンスターチ5重量部、クエン酸8重量部、甘味料5重量部及び水20重量部を押出造粒装置を用いて造粒した。造粒物を乾燥し、目開き355μmの篩にて微粉を篩過して平均粒径約500μmの顆粒を調製した。
得られた顆粒は次の性能を有するものであった。
・「溶解性」が約10秒であった。
・ビーカーに入れたpH7.3の25℃の水100mlに顆粒10gを入れた場合に、水のpHが2.9となった。
・かさ比重が0.65g/cm3であった。
・顆粒を水を飲まずに喫食した場合は、適度な酸味があり、口腔内で顆粒が迅速に溶解してのみ込むことができ、色素で舌が黄色に染まることはほとんどなかった。
顆粒を調製する場合の原料として、乳糖(顆粒化基材)72重量部、クエン酸5重量部を用いる以外は実施例1と同様にして顆粒を調製した。
得られた顆粒は次の性能を有するものであった。
・「溶解性」が約13秒であった。
・ビーカーに入れたpH7.3の25℃の水100mlに顆粒10gを入れた場合に、水のpHが4.3となった。
・かさ比重が0.68g/cm3であった。
・顆粒を水を飲まずに喫食した場合は、適度な酸味があり、口腔内で顆粒が迅速に溶解してのみ込むことができ、色素で舌が少し黄色に染まったが、目立たないレベルであった。
顆粒を調製する場合の原料として、麦芽糖(顆粒化基材)70重量部、アスコルビン酸8重量部を用いる以外は実施例1と同様にして顆粒を調製した。
得られた顆粒は次の性能を有するものであった。
・「溶解性」が約20秒であった。
・ビーカーに入れたpH7.3の25℃の水100mlに顆粒10gを入れた場合に、水のpHが3.3となった。
・かさ比重が0.60g/cm3であった。
・顆粒を水を飲まずに喫食した場合は、適度な酸味があり、口腔内で顆粒が迅速に溶解してのみ込むことができ、色素で舌が少し黄色に染まったが、目立たないレベルであった。
顆粒を調製する場合の原料として、乳糖(顆粒化基材)72重量部に代えて、ワキシーコーンスターチ72重量部を用いる以外は実施例1と同様にして顆粒を調製した。
得られた顆粒は次の性能を有するものであった。
・「溶解性」が約90秒であった。
・ビーカーに入れたpH7.3の25℃の水100mlに顆粒10gを入れた場合に、水のpHが3.3となった。
・かさ比重が0.55g/cm3であった。
・顆粒を水を飲まずに喫食した場合は、実施例1で得た顆粒と比べて、口腔内で顆粒が溶解しにくかったが、速溶解性を有し、のみ込むことができた。喫食後は色素で舌がやや黄色に染まった。
顆粒を調製する場合の原料として、乳糖(顆粒化基材)72重量部、クエン酸0.1重量部を用いる以外は実施例1と同様にして顆粒を調製した。
得られた顆粒は次の性能を有するものであった。
・「溶解性」が約10秒であった。
・ビーカーに入れたpH7.3の25℃の水100mlに顆粒10gを入れた場合に、水のpHが5.2となった。
・かさ比重が0.70g/cm3であった。
・顆粒を水を飲まずに喫食した場合は、実施例1で得た顆粒と比べて、酸味が感じられず、口腔内で顆粒を溶解しにくかったが、速溶解性を有し、のみ込むことができた。喫食後は色素で舌がやや黄色に染まった。
色素を含む、水を飲まずに経口摂取される、速溶解性の顆粒に適用できる。

Claims (7)

  1. 色素を含む芯材及びこれを被覆する常温において水難溶性を示す物質を含有する層を備えた被覆造粒物と、水に容易に分散する顆粒化基材と、酸味料とを含有することを特徴とする速溶解性の顆粒。
  2. 顆粒化基材が、糖、糖アルコール、澱粉、α化澱粉、デキストリン及びアミノ酸からなる群から選ばれた1以上である、請求項1に記載の速溶解性の顆粒。
  3. ビーカーに入れた25℃の水100mlに顆粒10gを入れ、直後より顆粒を入れた水を約120rpmの速度で撹拌棒を用いて撹拌し、顆粒が溶けて被覆造粒物が分離するまでに要した時間を測定した「溶解性」が40秒以内である請求項1又は2に記載の速溶解性の顆粒。
  4. ビーカーに入れたpH7.3の25℃の水100mlに顆粒10gを入れた場合に、水のpHが2.0〜4.5になる請求項1〜3の何れか一項に記載の速溶解性の顆粒。
  5. 前記の被覆造粒物1〜60重量部と、顆粒化基材40〜99重量部と、酸味料3〜20重量部とを含有する請求項1〜4の何れか一項に記載の速溶解性の顆粒。
  6. 平均粒径が100〜3000μmである請求項1〜5の何れか一項に記載の速溶解性の顆粒。
  7. かさ比重が0.3〜0.8g/cm3である請求項1〜6の何れか一項に記載の速溶解性の顆粒。
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