JP6398181B2 - ユビキノール高含有ゲル状組成物 - Google Patents

ユビキノール高含有ゲル状組成物 Download PDF

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Description

本発明は、ユビキノールを高含有するゲル状組成物に関する。
ユビキノール(還元型コエンザイムQ10、還元型CoQ10、還元型補酵素Q10ともいう)は、強力な抗酸化成分であり、世界中で心疾患予防のサプリメントなどに広く利用されている機能性物質である。
ユビキノールは、その酸化体であるユビキノン(酸化型コエンザイムQ10)よりも体内での利用効率が高く、そのためにユビキノールのサプリメントはユビキノンのサプリメントに比べて2倍近い高価格で取引されている。しかしながら、ユビキノールは、空気中の酸素などによってユビキノンに酸化されやすく、非常に不安定な物質であり、サプリメントに安定に含有させることは困難であった。
これまでに、ユビキノールの安定化法はいくつか知られている(特許文献1〜6)。
特許文献1〜3には、ユビキノールに界面活性剤(例えば、乳化剤)を共存させる方法が記載されている。しかし、ユビキノールを食品や化粧品に高配合させると、それに伴い乳化剤の添加量も増大させる必要があり、その乳化剤によって食品や化粧品の物性や味・コストに大きな影響を及ぼしてしまう。また、健康や美容に関心の高い消費者は天然原料志向が強い傾向にあり、乳化剤などの食品添加物の使用は好まれないことが予想される。
特許文献4及び5には、クエン酸やビタミンCを含有させることによりユビキノールを安定化させる方法が記載されている。しかし、これらの発明は、ユビキノールの安定性が十分とはいえず(例えば、ユビキノールとクエン酸又はビタミンCを混合し、25℃、空気中で4日間放置後のユビキノール/ユビキノンの重量比は90/10よりも小さいものであった)、また、水溶液中で均一に分散させる効果を有するものではないため、水分散性のサプリメントには適用できない。
特許文献6には、水溶性賦形剤にユビキノールを含有する油性成分を分散させた粒子状組成物が記載されている。上記発明によって得られる粒子状組成物は、高い還元型保持率と経口吸収性を有しているが、高圧ホモジナイザーによる乳化工程や、スプレードライなどの乾燥工程が必要であり、特殊な設備やコストのかかるものである。また、実施例中で高い還元型保持率を有するものに関しては乳化剤の使用が必須となっている。また、上記発明は粒子状態での回収が可能となるまで乾燥させる必要があり、残存水分量は、通常、回収後粒子重量の30重量%以下であることが好ましく、10重量%以下であることがより好ましく、5重量%以下であることが最も好ましいとされている。
また、ユビキノールは、水への溶解度が低く水中で結晶化や分離が起こりやすいため、水分散性のサプリメントに安定に高含有させることはさらに困難な課題であった。
一般的に、水不溶性機能性物質は、体内への吸収性が低いと言われており、例えば、水不溶性機能性物質を水溶化又は乳化することによって体内への吸収性を高めた水への分散性の高いサプリメントが注目されている。水への溶解度が低いユビキノールに関しても、水分散性のサプリメント中に安定に高含有させる技術の開発が待ち望まれている。
特許第3742602号公報 特許第5015548号公報 特許第5103188号公報 特許第3790530号公報 特許第3892881号公報 国際公開第2007/148798号
本発明の目的は、ユビキノールを安定に高含有するゲル状組成物を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、ユビキノールをゼラチン及び糖質及び/又は水溶性食物繊維からなるゲルマトリックス中に分散させることにより、ユビキノールを安定に高含有する組成物を得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、下記[1]〜[4]に関する。
[1]ユビキノール1〜5重量%、ゼラチン5〜12重量%、糖質及び/又は水溶性食物繊維60〜76重量%及び水13〜18重量%を含有し、ゲル中にユビキノールが分散安定化され、かつ、形態が1粒の重量が1.0〜4.0gに設計されたグミキャンディであるゲル状組成物。
[2]さらに有機酸及び香料を含有する前記[1]に記載のゲル状組成物。
[3]乳化剤及び油脂のいずれも含有しない前記[1]又は[2]に記載のゲル状組成物。
[4]37℃空気中で7日間放置後のユビキノール/ユビキノンの重量比が、99/1以上である前記[1]〜[3]のいずれかに記載のゲル状組成物。

本発明のゲル状組成物は、ユビキノールを安定に高含有するゲル状組成物であり、長期保存安定性が高く、水分散性のゲルのため高い吸収性が期待できるため、サプリメントとして有用である。
以下、本発明をさらに詳しく説明する。
本発明のゲル状組成物は、(a)ユビキノール1〜5重量%、(b)ゼラチン5〜10重量%、(c)糖質及び/又は水溶性食物繊維60〜76重量%及び(d)水13〜18重量%を含有することを特徴とする。
なお、本発明のゲル状組成物は、水分散性に優れたものであり、例えば、40℃前後の水中に入れて攪拌するとゲルが溶解してゲル中の成分も均一に分散し、均一な懸濁液となる。
ユビキノールは油性成分であるため、水と混合した後に静置すると水層と油層に通常は分離するが、本発明のゲル状組成物を水に溶かした場合、ユビキノールは乳化状態のまま分散されており、水層と油層に分離することはない。
〔(a)ユビキノール〕
本発明で用いるユビキノールは、還元型コエンザイムQ10とも言われる機能性成分であり、油溶性の固体状物質である。ユビキノールとしては、市販品を用いればよく、株式会社カネカ製のものが挙げられる。例えば、株式会社カネカ製の精製品である「カネカQH」や調製品である「カネカQH安定化粉末(P30)」などが挙げられるが、コスト面や物性面で「カネカQH」が望ましい。
本発明のゲル状組成物中のユビキノールの含有量は、1〜5重量%である。前記含有量が1重量%未満であると、ユビキノールに特有の効果が低くなりすぎる。また、前記含有量が5重量%を超えることはユビキノールの安定性やゲルの物性面で困難である。前記含有量は、1.8〜4重量%がより好ましい。
〔(b)ゼラチン〕
本発明に用いられるゼラチンとは、動物の骨や皮に多く含まれるタンパク質であるコラーゲンを加熱・変性させて得られるものである。本発明においてゼラチンは、由来生物(豚、牛、魚など)や製法(酸処理、アルカリ処理など)に関して特に限定されずに使用することができる。これらのゼラチンは、由来生物、処理の種類、分子量などに関係なく、単独で又は2種以上を混合して使用してもよい。
本発明のゲル状組成物中の(b)ゼラチンの含有量は、5〜12重量%である。前記含有量が5重量%未満では、ゲル状組成物のゲル強度が弱く、保形性に乏しいものとなってしまう。また、前記含有量が12重量%を超えることは製法上困難である。前記含有量は、6〜10重量%であることが好ましい。
〔(c)糖質及び/又は水溶性食物繊維〕
本発明に用いられる糖質は、例えば、砂糖、水飴、ブドウ糖、果糖ブドウ糖液糖、還元麦芽糖、還元水飴、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、トレハロース、パラチノース、還元パラチノース等が挙げられる。本発明に用いられる水溶性食物繊維は、ポリデキストロース、難消化性デキストリン、多糖類等が挙げられる。これらの糖質及び/又は水溶性食物繊維としては、特に限定はなく、また、単独で又は2種以上を混合して用いてもよい。
本発明のゲル状組成物中の(c)糖質及び/又は水溶性食物繊維の含有量としては、これらの総量が60〜76重量%である。前記含有量が60重量%未満の場合や76重量%を超えるとゲルの物性の維持が困難である。
〔(d)水〕
本発明のゲル状組成物中の(d)水の含有量としては、13〜18重量%である。前記含有量が13重量%未満の場合にはゲル状組成物が固くなりすぎ、18重量%を超えるとゲル状組成物の保存安定性の点で好ましくない。
〔任意成分〕
本発明のゲル状組成物には、所望により、有機酸、香料、着色料、油脂、甘味料、多糖類等の安定剤、グリセリン、果汁、乳製品、コーヒー、紅茶、植物エキス類、機能性成分などの任意成分を含有してもよい。これらの任意成分を適宜選択して物性や風味を調整することで、ゲル状組成物に幅広い嗜好性を付与することができる。中でも、有機酸、香料を含有させることが、嗜好性の面で好ましい。尚、前記任意成分は、嗜好性や物理化学的安定性に悪影響を与えない範囲で使用すればよい。
また、本発明のゲル状組成物は、味や物性、さらには消費者、特に健康志向の消費者の趣向にも合致する観点から、乳化剤を含有せず、かつ油脂の含有量は1重量%未満、好ましくは0.5重量%未満、さらに好ましくは0.1重量%であることが望ましい。
前記任意成分は、いずれも食品に使用できるものであればよく、特に限定はない。
例えば、有機酸としては、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸、酢酸、アジピン酸、アスコルビン酸などが挙げられる。香料としては、レモン香料、オレンジ香料、グレープ香料、ストロベリー香料等のフルーツ香料や、バラ等の花類やハーブ類の香料、紅茶、コーヒー、コーラ、ソーダ、チョコレート、バニラ、乳製品の香りの香料等が挙げられる。
本発明のゲル状組成物は、ゲル中にユビキノールが分散安定化されているものである。分散安定化とは、ゲル中にユビキノールが分散したまま、ユビキノンに変性せずに保持されている状態になっていることをいう。
本発明のゲル状組成物は、ユビキノールの保存安定性に優れたものである。具体的には、本発明のゲル状組成物の保存安定性として、37℃空気中で7日間放置後のユビキノール/ユビキノンの重量比が、99/1以上であることが好ましい。
前記保存安定性については、後述の実施例のユビキノールの定量に記載される方法に従って測定することができる。
本発明のゲル状組成物は、様々な形態のものとすることができる。例えば、グミキャンディ、カプセルの内包物、フィルム状、シート状、板状、棒状などが挙げられる。
中でも、本発明のゲル状組成物としては、有機酸及び香料を添加し、1粒1.0〜4.0gのグミキャンディにすることで、子どもから大人まで毎日おいしく摂取できるものとなる。
本発明においてグミキャンディとは、指でつまんで一口で食べられる大きさの形態のものをいう。
なお、前記1粒の重量について、1.0g未満であればユビキノールの十分な摂取が困難となり、4.0gを超えると大きすぎて喫食が困難となるので好ましくない。
〔製造方法〕
前記のような構成を有する本発明のゲル状組成物の製造方法は、ユビキノールをゼラチン、糖質及び/又は水溶性食物繊維、並びに水と50℃以上で混合し、得られる溶液を乾燥させて、ゲル状組成物を得る工程を有する。
ユビキノール、ゼラチン、糖質及び/又は水溶性食物繊維、並びに水の混合方法については特に限定はない。例えば、糖質及び/又は水溶性食物繊維と水を混合して加熱し、そこに加熱した水にゼラチンを溶解させて調製した水溶液を添加混合し、その後にユビキノールを添加して加熱混合する。次いで、得られた溶液を鋳型(スターチモールドやシリコンモールド等)に流し込み、所望の水分値まで乾燥させることで所望の形状のゲル状組成物を得ることができる。
得られた各種の形状のゲル状組成物は、鋳型から取り出し、表面を光沢剤や各種の糖によってコーティングしてもよい。
前記光沢剤としては、例えば、カルナバワックス等の植物性ワックス、蜜蝋、シェラック、パラフィンワックスなどが挙げられる。植物油脂を用いてもよい。また、前記糖としては、砂糖、ブドウ糖、マルチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、トレハロース、還元パラチノース、粉末オブラート、スターチ等が挙げられる。
また、上記鋳型としては、乾燥効率の高いスターチモールドが好ましい。スターチモールドとは、コーンスターチの粉を浅い平らな容器に敷き詰め、型抜きして凹みを付けたものをいう。
以上のようにして本発明のゲル状組成物を得ることができる。本発明のゲル状組成物は、水なしでも摂取が容易であり、誰でもどこでも手軽に摂取できるサプリメントとして好適である。さらに、ユビキノールがゼラチン、糖質及び/又は水溶性食物繊維、並びに水からなるゲル中に分散されることで、実質的に水への分散性が高く、体内での高い吸収性が期待される。
消費者が市販されているサプリメントの摂取を毎日続けられない大きな要因として、めんどうであることや食べ忘れることが挙げられるが、本発明のゲル状組成物のように、おいしく栄養成分を摂取できることは、毎日楽しく継続させる上で非常に大きな利点である。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらによって何ら制限されるものではない。なお、以下の実施例の記載中、「%」及び「部」は重量基準である。
(実施例1)
砂糖、水飴(日本コーンスターチ株式会社製、「コーソシラップR75」(固形分75重量%)、以下同じ)、水を混合して100℃に加熱し、そこにゼラチン(新田ゼラチン株式会社製、「APH−250」)を50℃の水(ゼラチンに対して1.4倍量)に溶解させて調製したゼラチン水溶液を添加し、ユビキノール(株式会社カネカ製、「カネカQH」、以下同じ)、クエン酸、レモン香料を加え、攪拌混合した。得られた溶液を70℃に保温し、直径20mmの半球状に型抜きしたスターチモールドに充填し、水分値が16重量%になるまで40℃で乾燥させた。その後、スターチを除き、表面に光沢剤(カルナバワックス)を薄く塗布して、1粒2.5gの半球状のゲル状組成物を得た。なお、ゲル状組成物に配合した各成分の量及びその割合を表1に示した(以降の実施例2〜7、比較例1〜5も同じ)。
得られたゲル状組成物は、1粒で50mgものユビキノールを摂取できるだけでなく、水なしで手軽に一口で食べられ、ユビキノールをおいしく摂取できる健康補助食品であった。
(実施例2〜6、比較例1)
砂糖、水飴、水を混合して100℃に加熱し、そこにゼラチンを50℃の水(ゼラチンに対して1.4倍量)に溶解させて調製したゼラチン水溶液を添加し、ユビキノール、アスコルビン酸、レモン香料を加え、攪拌混合した。得られた溶液を、直径16mmの半球状に型抜きしたスターチモールドに充填し、所望の水分値まで乾燥させた。その後、スターチを除き、表面に光沢剤(カルナバワックス)を薄く塗布して、1粒1gの半球状のゲル状組成物を得た。
実施例2〜6で得られたゲル状組成物は、1粒で約20mgものユビキノールを摂取できるだけでなく、水なしで手軽に一口で食べられ、ユビキノールをおいしく摂取できる健康補助食品であった。
一方、比較例1で得られたゲル状組成物は、糖質の含有量が多いのに対して、ゼラチンの含有量が少ないため、保形性が弱く、組成物どうしがくっつき合い、サプリメントとしては不適切なものとなってしまった。
(比較例2)
実施例2のゼラチンをコラーゲンペプチド(新田ゼラチン株式会社製、「SCP−5200」)に変えた以外は、実施例2と同様にしてゲル状組成物を作製した。
(比較例3)
寒天を少量の砂糖と混合した後、10倍量の水を加えて100℃に加熱し、その後、砂糖及び水飴を加えてさらに加熱した。溶液の水分値が17重量%になるまで加熱したら、ユビキノール、アスコルビン酸、レモン香料を加え、攪拌混合し、シリコンモールドに充填し、冷却後、ゲル状組成物を作製した。
(実施例7)
マルチトール(ロケット社製、「SweetPearl」(登録商標)P200)及びポリデキストロース(ダニスコ社製、「ライテスウルトラ」)を混合して水を加えて100℃に加熱し、そこにゼラチン及びコラーゲンペプチドを50℃の水(ゼラチン及びコラーゲンペプチドの合計量に対して1.2倍量)に溶解させて調製した水溶液を添加し、ユビキノール、アスコルビン酸、レモン香料を加え、攪拌混合した。得られた溶液を、直径20mmの半球状に型抜きしたスターチモールドに充填し、水分値が15.5%になるまで乾燥させた。その後、スターチを除き、表面に光沢剤(カルナバワックス)を薄く塗布して、1粒2.5gの半球状のゲル状組成物を得た。
得られたゲル状組成物は、1粒で100mgものユビキノールを摂取できるだけでなく、水なしで手軽に一口で食べられ、ユビキノールをおいしく摂取できる健康補助食品である。
(比較例4)
砂糖50部、酵素水飴48部を混合溶解し、真空釜にて−550mmHg、115℃の条件下で水分値3.0重量%まで濃縮し、その後、粉末ゼラチン(新田ゼラチン株式会社製、「G微粉」)7部、ユビキノール2部、クエン酸1.5部、レモン香料0.2部を加え、混合し、1粒2.5gの大きさに成形し、キャンディ状組成物を得た。
(比較例5)
流動層造粒機を用いて粉糖に水を噴霧して造粒した。得られた砂糖造粒品88部に、粉末ゼラチン7部、クエン酸1.5部、ユビキノール2部、粉末レモン香料0.2部を加え、混合し、ロータリー式打錠機を用いて1粒2.5gの大きさのタブレット状組成物を作製した。
<試験例1>[ユビキノールの定量]
実施例1〜7及び比較例2〜5で得られた各種組成物をトレイに並べ、37℃雰囲気下、500luxの光照射下で7日間放置した後、下記分析方法に従い、ユビキノールの残存量を定量した。結果を表1に示す。
表中、「ユビキノール/ユビキノンの重量比」は、製造から7日後の各種組成物中での比率を示す。
「ユビキノール残存率」とは、添加したユビキノール量に対して、製造から7日後の各種組成物中に残存しているユビキノールの量を指す。
〈分析方法〉
サンプルである各種組成物1gを細かく砕き、水5mLを加え、50℃で10分間加温溶解後、飽和食塩水5mL、エタノール20mL、ヘキサン20mLを加え、遠心分離機で280rpm、5分間振り、静置し2層に分離後、ホールピペットでヘキサン層を2mL取り、メスフラスコを用い10mLにメタノールでメスアップしHPLC分析を行った。HPLC分析の条件は、以下のとおりである。
〈HPLC分析条件〉
カラム:逆相用カラム「Unison US−C8」(2.0mmi.d.×150mm、インタクト社製)
移動相:A・・・H2O(0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)), B・・・アセトニトリル(0.1%TFA)
流速:0.5mL/min
注入:10μL
検出:290nm(還元型CoQ10)、275nm(酸化型CoQ10)
勾配(容量%):5%A/95%Bから0%A/100%Bまで5分間、100%Bで5分間(全て直線)
Figure 0006398181
表1に示す結果より、実施例1〜7で得られたゲル状組成物は、ユビキノール/ユビキノンの重量比が、99.3/0.7以上であり、かつユビキノール残存率も99.5%以上となっており、いずれも極めて高い数値になっていたことから、ユビキノールの安定性に優れたものであるといえる。
一方、比較例2〜5で得られた各種組成物は、ユビキノール/ユビキノンの重量比は99/1未満であり、ユビキノール残存率も99%未満であり、実施例1〜7で得られたゲル状組成物よりもユビキノールの安定性に劣るものであることがわかる。また、比較例2で得られたものは比較的ユビキノールの残存率が高いものの実施例1〜7で得られたゲル状組成物よりも低く、また、保形性が不十分で、歯付きもするため、喫食するには好ましくない。
(実施例8)
砂糖30部、果糖ブドウ糖液糖(日本コーンスターチ株式会社製、「ハイフラクトM」(Bx.75))30部、パラチノース(三井製糖株式会社製、「パラチノース(登録商標)IC」)18部、ペクチン(GENU社製、「AS Confectionery」)0.6部を混合して水を加えて100℃に加熱し、そこにゼラチン7.9部を50℃の水11部に溶解させて調製したゼラチン水溶液を添加し、ユビキノール1.8部、アスコルビン酸1.8部、レモン香料0.2部を加え、攪拌混合した。得られた溶液を、直径16mmの円柱状に型抜きしたスターチモールドに充填し、水分値が16%になるまで乾燥させた。その後、スターチを除き、表面に光沢剤(カルナバワックス)を薄く塗布して、1粒2gの半球状のゲル状組成物を得た。なお、ゲル状組成物中の各成分の含有量は以下のとおり。ユビキノール1.8重量%、ゼラチン8.0重量%、糖質71.5重量%、水16.0重量%、その他2.7重量%。
得られたゲル状組成物は、1粒で36mgものユビキノールを摂取できるだけでなく、水なしで手軽に一口で食べられ、ユビキノールをおいしく摂取できる健康補助食品である。
<試験例2>[長期保存試験]
実施例8で得られたゲル状組成物をポリエチレン製容器に詰め、密封した後、40℃、湿度75%の恒温槽にて3か月間保管した。その後、上記分析方法と同様にユビキノールの残存量を定量した。結果は、ユビキノール/ユビキノンの重量比は99.3/0.7、ユビキノール残存率は98.3%であった。
したがって、実施例8で得られたゲル状組成物は、ユビキノールの長期保存性に優れたものであることがわかる。
<試験例3>[水分散性試験]
実施例1、比較例4及び5で得られた各種組成物を1粒ずつそれぞれ100mLビーカーに入れ、各ビーカーに42℃の水を50mL注ぎ、マグネティックスターラーにて42℃に保温したまま15分間攪拌した。その後、攪拌を止め、室温まで放冷した。実施例1のゲル状組成物は溶解し、ユビキノールも分離せず、均一な水溶液が得られた。しかし、比較例4及び5で得られた各種組成物はいずれも溶解したが、ユビキノールが分離して水面に黄色い塊が浮遊していた。
したがって、実施例1で得られたゲル状組成物中のユビキノールは水への分散性が高いことがわかり、高い経口吸収性が得られることが示唆される。
<試験例4>[粒子の観察]
ユビキノールの粉末(カネカQH)を400倍の倍率の光学顕微鏡(「BX41」、オリンパス株式会社製)で観察したところ、凸凹の形状の結晶構造を有していた。一方、同様に実施例8の組成物を観察したところ、結晶は全く見られなかった。以上の結果から、本発明のゲル状組成物中ではユビキノールが微粒子状態で分散していることがわかり、粗大な結晶状態で摂取するよりも吸収性が高いことが大いに予想される。

Claims (4)

  1. ユビキノール1〜5重量%、ゼラチン5〜12重量%、糖質及び/又は水溶性食物繊維60〜76重量%及び水13〜18重量%を含有し、ゲル中にユビキノールが分散安定化され、かつ、形態が1粒の重量が1.0〜4.0gに設計されたグミキャンディであるゲル状組成物。
  2. らに有機酸及び香料を含有する請求項1に記載のゲル状組成物。
  3. 乳化剤及び油脂のいずれも含有しない請求項1又は2に記載のゲル状組成物。
  4. 37℃空気中で7日間放置後のユビキノール/ユビキノンの重量比が、99/1以上である請求項1〜3のいずれかに記載のゲル状組成物。
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