JP2013054073A - 液晶パネル基板用ラビング材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】対を成す細い地経糸11と太い地経糸12が織幅方向に繰り返して配列されており、対を成す細い地経糸と太い地経糸の間にパイル糸17が配置され、その対を成す細い地経糸と太い地経糸が共に上を越える緯糸13の下を潜り抜けたパイル糸が、その下に潜り抜けた緯糸に係止されたパイル片14を形成している経パイル織物に構成された液晶パネル基板用ラビング材において、細い地経糸がパイル片を係止している緯糸に前後して織り込まれる合計2本の緯糸13・13の上を越える緯糸の本数mに比して、太い地経糸がパイル片を係止している緯糸に前後して織り込まれる合計2本の緯糸13・13の上を越える緯糸の本数nを多くする。
【選択図】図2
Description
その液晶パネル基板用ラビング材には、経パイル織物が適用されている(例えば、特許文献1、2、3、4参照)。
液晶パネル基板用ラビング材のパイルや緯糸や地経糸には、繊度(太さ)が概して15〜100綿番手の糸条が使用される。
液晶パネル基板用ラビング材のベース織地(地組織)の地経糸密度は、概して20〜180本/25.4mmに設定されている。
液晶パネル基板用ラビング材のベース織地(地組織)の緯糸密度は、概して30〜150本/25.4mmに設定されている。
地経糸密度(本/25.4mm)として示される25.4mm間に配列される地経糸の本数δと地経糸の繊度ρ(dtex)の平方根との積として示されるラビング材としての経パイル織物の地経糸のカバーファクターκは、概して500以上に設定されている(例えば、特許文献4参照)。
その対を成す2つのパイル片は、U字、V字乃至W字形を成して連続している。
そのU字、V字ないしW字状に折れ曲がって連続する2つのパイル片の連続部分であるパイルの沈込部は、経パイル織物のベース織地を構成する緯糸の下を潜り抜けている。
パイルは、その潜り抜ける沈込部によってベース織地に係止され、その対を成す2つのパイル片は、その係止する緯糸の前後に分かれてベース織地から突出している。
そのパイルの沈込部が潜り抜ける緯糸の数を変えることによって、地経糸の長さ方向におけるパイル片の傾き具合が変化し、パイルが地経糸の長さ方向において傾斜した経パイル織物を得ることが出来る。
パイルの沈込部が潜り抜ける緯糸と地経糸によって構成されるベース織地の織組織を変えることによっても、地経糸の長さ方向におけるパイル片の傾き具合が変化する。
従って、ベース織地の織組織を変えることによっても、パイルが地経糸の長さ方向において傾斜した経パイル織物を得ることが出来る。
従って、液晶パネル基板用ラビング材として好適な経パイル織物は、回転ロールの回転方向に沿ってパイルが傾斜した経パイル織物である。
従って、液晶パネル基板用ラビング材としての経パイル織物は、その地経糸の長さ方向を回転方向に合わせ、緯糸の長さ方向を軸芯方向に向けて回転ロールに巻き付けられる。
このため、液晶パネル基板用ラビング材として、ラビングロールの幅に応じた織幅の経パイル織物が必要になる。
しかし、従来のモケット織機の織幅は2.3m以下である。
従って、従来のモケット織機によっては、織幅が2.3mを超える経パイル織物は得られない。
勿論、織幅が2.3mを超える広幅の経パイル織物は、ウイルトン・カーペット織機によって製織することが出来る。
しかし、ウイルトン・カーペット織機は、あくまでもカーペット織機である。
従って、ウイルトン・カーペット織機によっては、15〜100綿番手の糸条をパイルや緯糸や地経糸に使用し、地経糸密度や緯糸密度が20〜150本/25.4mmで、厚みが1.5〜4.0mmのラビング材に適した経パイル織物を得ることは出来ない。
そのため、パイルは、緯糸の長さ方向に傾斜し難い。
そのパイルを樹脂や熱によって強制的に傾斜させようとしても、パイルの傾斜度合にバラツキが生じる。
パイルの傾斜度合にバラツキのあるラビング材用経パイル織物を使用すると、ラビング材の液晶パネルの配向膜の配合性にバラツキが生じ、ラビング処理においてロスが多発し、液晶パネル基板の歩留りが低下する。
その先願ラビング材のパイル糸は、その引き揃え状態の組を成す各組2本の地経糸11・12の間に配置されている。
パイル糸は、各組2本の地経糸11・12が交絡して上を越える緯糸13に係止されるルーズパイル15のパイル片14を形成している。
その引き揃え状態の組を成す各組2本の地経糸の中の1本の地経糸12の繊度(太さ)は、他の1本の地経糸11の繊度(太さ)の1.2倍〜4.0倍に設定されている。
細い地経糸11と太い地経糸12は、ベース織地に交互に配置されている。
先願ラビング材は、地経糸の長さ方向Lを軸芯方向に平行に向けて回転ロールに装着することが出来る。
パイル片がベース織地に沈み込む沈込部では、その沈込部を押さえてパイル片14を係止する緯糸13は、そのパイル片14を間に挟んで隣り合う左右片側の太い地経糸12の下に潜り、その左右隣り合う他の片側の細い地経糸11の上を越えている。
太い地経糸12は、細い地経糸11との繊度の差に応じて、その間に挟まれたパイル糸のパイル片14の根元に強く乗り掛かっている。
その乗り掛かる程度に応じて、細い地経糸11と太い地経糸12の間に挟まれたパイル片14は、その乗り掛かる太い地経糸12によって細い地経糸側11へと押し倒され、緯糸13の長さ方向、即ち、経パイル織物の織幅方向Wに傾斜する(図7参照)。
従って、傾斜の度合いを強くするためには、太い地経糸12の繊度を太くすることになる。
そのように、太い地経糸12の繊度を太くするためには、地経糸密度を粗くせざるを得なくなる。
そして、地経糸密度を粗くする場合、ラビング材のパイル密度も粗くなる。
パイル片14はルーズパイル15を構成しているので、その構成するルーズパイル15も2本1組の太い地経糸12と細い地経糸11に合わせて市松模様状に並ぶ。
従って、全てのパイル糸の形成するカットパイルは、同じ緯糸に沿って一直線上には並ばず、隣り合うパイル糸のカットパイルが各緯糸13の上に交互に現われる。
そして、その交互するカットパイルとカットパイルの間に無パイルスペース80が現われる。
そのようにパイル面には、無パイルスペース80が市松模様状に発生する。
そのように、パイル面に無パイルスペース80が市松模様状に発生するラビング材では、緯糸密度を緻密にしても、パイル密度を緻密にすることは出来ない。
従って、パイル片を形成したパイル糸が1本の緯糸13の下を潜り、次の1本の緯糸13の上を越え、次の1本の緯糸13の下を潜り抜けて再度パイル片を形成するファーストパイルの経パイル織物に、先願ラビング材のベース織地を適用することは出来ない。
(1) 細い地経糸11と太い地経糸12との繊度の差だけによらず、ベース織地の織組織の点でもパイル片14を織幅方向Wに傾斜し易くする。
(2) パイル片14を織幅方向Wに一層強く傾斜させる。
(3) 先願ラビング材をファーストパイルにも適用し得るようにする。
(4) 先願ラビング材の交互するルーズパイル15とルーズパイル15の間の無パイルスペース80(図6b参照)を解消する。
(1) 細い地経糸11が上を越える緯糸の本数を2本から減らして1本にし、太い地経糸12が上を越える緯糸の本数を2本から1本増やして3本にすることが望ましい。
(2) 太い地経糸12が上を越える緯糸の本数を2本から1本増やして3本にする場合、図1に図示するように、パイル片14を係止している緯糸13の上を越える細い地経糸11が、緯糸13の上を越える太い地経糸12の下に喰い込み易い状態になる。
(3) 太い地経糸12が上を越える緯糸の本数を2本から1本増やして3本にする場合、図1に図示するように、パイル片14を係止している緯糸13の上を越える太い地経糸12も、緯糸13の上を越える細い地経糸11の上に食み出し、細い地経糸11の上に被さり易い状態になる。
(4) 太い地経糸12の下に喰い込み易くなった細い地経糸11に覆い被さるように、細い地経糸11の上に食み出て被さり易くなった太い地経糸12にパイル片14が押し倒され易くなる。
又、本発明では、パイル糸17が下に潜っている緯糸13fに前後して織り込まれており、パイル糸17が下に潜っている緯糸13fを含み、太い地経糸12が上を越える緯糸の本数nが、パイル糸17が下に潜っている緯糸13fを含み、細い地経糸11が上を越える緯糸の本数mよりも多い。
そして、経糸密度が緻密で地経糸のカバーファクターが500以上の経パイル織物では、平行に並んだ細い地経糸11と太い地経糸12が織幅方向Wに押し合っている。
一方、そのパイル片14を係止している緯糸13fの上を越える太い地経糸12も、その太い地経糸12と対を成し、その太い地経糸12と隣り合って緯糸13fの上を越える細い地経糸11の上に食み出て被さり易い状態になる(図1参照)。
そのように、細い地経糸11が上を越える緯糸の本数mに比して、太い地経糸12が上を越えている緯糸の本数nを多くすると、パイル片14は、上に食み出て被さり易くなった太い地経糸12に押し倒され、下に喰い込み易くなった細い地経糸11に覆い被さる恰好になる(図1)。
その結果、先願ラビング材に比して、パイル片14が織幅方向Wに強く傾斜した液晶パネル基板用ラビング材が得られる。
そのように、太い地経糸12の織縮み率βに比して細い地経糸11の織縮み率αを多くすると、織縮み率βが少なく緊張状態にある太い地経糸側(12)から織縮み率αが多く弛緩状態にある細い地経糸側(11)へとパイル片14が倒れ易くなる。
その結果、先願ラビング材に比してパイル片14が織幅方向Wに強く傾斜した液晶パネル基板用ラビング材が得られる。
その結果、パイル片14が織幅方向Wに強く傾斜した液晶パネル基板用ラビング材が得られる。
又、太い地経糸12と細い地経糸11との繊度差に応じて、パイル片30が細い経糸側22へと押し倒され易く、又、パイル片30が細い経糸側22へと傾斜し易くなる。
従って、本発明によると、パイル片14が織幅方向Wに強く傾斜した液晶パネル基板用ラビング材が得られる。
従って、本発明によると、ファーストパイル16のパイル片14・14が織幅方向Wに強く傾斜してベース織地から抜け難く、耐久性に優れたラビング材が得られる。
その繰り返し形成されて製織方向Lにおいて前後する2個のファーストパイル16・16の間において、下に潜る太い地経糸12の上を越えてパイル面に露出することになる緯糸は、その前後するファーストパイル16のパイル片14とファーストパイル16のパイル片14’に覆われる。
従って、製織方向Lにおいて前後する2個のファーストパイル16・16の間に織り込まれる緯糸は、無パイルスペースとなってパイル面に現れることはない。
従って、本発明によると、ファーストパイル16に覆われた無パイルスペースのないラビング材が得られる。
その地経糸の織縮み率(θ)が少ないことは、地経糸が曲折することなく、地経糸が一直線状に強く緊張された状態で織り込まれていることを意味する。
それとは逆に、地経糸の織縮み率(θ)が多いことは、地経糸が弛緩した状態で織り込まれており、織物(ラビング材)の中で曲折した状態にあることを意味する。
更に、太い地経糸側(12)から織縮み率αが多く弛緩状態にある細い地経糸側(11)へとパイル片14を倒れ易くするためには、細い地経糸11の織縮み率αと太い地経糸12の織縮み率βとの差(α−β)が5%以上に、好ましくは10%以上に、更に好ましくは13%以上になるようにする。
その細い地経糸11と太い地経糸12の間で作用する押圧力を固定するために、液晶パネル基板用ラビング材は、経パイル織物の裏面に接着性樹脂組成物を塗布して仕上げられる。
又、対を成す太い地経糸12と細い地経糸11との繊度差に応じて、パイル片30が細い経糸側22へと押し倒され易く、又、パイル片30が細い経糸側22へと傾斜し易くなる。
しかし、太い地経糸12の繊度を細い地経糸11の繊度の4倍以上にする場合、細い地経糸11と太い地経糸12とのテンション差によって平坦なラビング材が得難くなる。
その点を考慮して、細い地経糸11と太い地経糸12との繊度差は、太い地経糸12の繊度(dtex)が細い地経糸11の繊度(dtex)の1.2倍〜4.0倍に、好ましくは1.4〜3.0倍になるようにする。
パイルや緯糸や経糸には繊度(太さ)が59dtex(100綿番手)〜590dtex(10綿番手)の糸条を使用するとよい。
パイル糸には、セルロース系繊維やポリエステルマルチフィラメントを主材とする糸条を使用することが望ましい。
又、太い地経糸12と対を成す細い地経糸11が上を越える緯糸の本数が、その対を成す太い地経糸12が上を越える緯糸の本数よりも少なければ少ない程、そして、太い地経糸12が上を越える緯糸の本数が、その対を成す細い地経糸11が上を越える緯糸の本数よりも多ければ多い程、太い地経糸12が緯糸13の上に覆い被さり易くなる。
又、太い地経糸12と対を成す細い地経糸11が上を越える緯糸の本数が、その対を成す太い地経糸12が上を越える緯糸の本数よりも少なければ少ない程、そして、太い地経糸12が上を越える緯糸の本数が、その対を成す細い地経糸11が上を越える緯糸の本数よりも多ければ多い程、細い地経糸11が太い地経糸12の下に喰い込み易くなる。
又、太い地経糸12が緯糸13の上に覆い被さり易くなる程度に応じて、パイル片30は、細い経糸側22へと押し倒され易く、又、細い経糸側22へと傾斜し易くなる。
しかし、その太い地経糸12が上を越える緯糸の本数が余り多くなると、太い地経糸12がベース織地の表面に弛み出た恰好になり、太い地経糸12からパイル片30に向けて作用する押圧力が弱まる。
この点を考慮し、太い地経糸12が上を越える緯糸の本数は、5本以下に、好ましくは、図2〜図5に示すように、3本にする。
3本1組の細い地経糸11aとパイル糸17aと太い地経糸12aが単位緯糸と共に構成する織組織(図2b参照)と、織幅方向Wにおいて隣り合う他の3本1組の細い地経糸11bとパイル糸17bと太い地経糸12bが単位緯糸と共に構成する織組織(図2c参照)と、単位緯糸の緯糸2本に相当する半リピート分だけ製織方向Lにおいて位相を異にしている。
その片側の太い地経糸12aは、第1緯糸13aの上を越え、第2緯糸13bの下に潜り、第3緯糸13cと第4緯糸13dの上を続けて越えている。
その片側のパイル糸17aは、第4緯糸13dの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13d(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15aを形成している。
それらの細い地経糸11aとパイル糸17aと太い地経糸12aに隣り合う他の組の細い地経糸11bは、第1緯糸13aの下に潜り、第2緯糸13bの上を越え、第3緯糸13cと第4緯糸13dの下に続けて潜っている。
その隣り合う他の組の太い地経糸12bは、第1緯糸13aと第2緯糸13bと第3緯糸13cの上を続けて越え、第4緯糸13dの下に潜っている。
その隣り合う他の組のパイル糸17bは、第2緯糸13bの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13b(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15bを形成している。
3本1組の細い地経糸11aとパイル糸17aと太い地経糸12aが単位緯糸と共に構成する織組織(図3b参照)と、織幅方向Wにおいて隣り合う他の3本1組の細い地経糸11bとパイル糸17bと太い地経糸12bが単位緯糸と共に構成する織組織(図3c参照)と、単位緯糸の緯糸2本に相当する半リピート分だけ製織方向Lにおいて位相を異にしている。
その片側の太い地経糸12aは、第1緯糸13aの上を越え、第2緯糸13bの下に潜り、第3緯糸13cと第4緯糸13dの上を続けて越えている。
その片側のパイル糸17aは、第4緯糸13dの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13d(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15aを形成している。
それらの細い地経糸11aとパイル糸17aと太い地経糸12aに隣り合う他の組の細い地経糸11bは、第1緯糸13aの下に潜り、第2緯糸13bと第3緯糸13cの上を続けて越え、第4緯糸13dの下に潜っている。
その隣り合う他の組の太い地経糸12bは、第1緯糸13aと第2緯糸13bと第3緯糸13cの上を続けて越え、第4緯糸13dの下に潜っている。
その隣り合う他の組のパイル糸17bは、第2緯糸13bの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13b(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15bを形成している。
3本1組の細い地経糸11aとパイル糸17aと太い地経糸12aが単位緯糸と共に構成する織組織(図4b参照)と、織幅方向Wにおいて隣り合う他の3本1組の細い地経糸11bとパイル糸17bと太い地経糸12bが単位緯糸と共に構成する織組織(図4c参照)と、単位緯糸の緯糸2本に相当する半リピート分だけ製織方向Lにおいて位相を異にしている。
その片側の太い地経糸12aは、第1緯糸13aの上を越え、第2緯糸13bと第3緯糸13cの下を続けて潜り、第4緯糸13dの上を越えている。
その片側のパイル糸17aは、第1緯糸13aの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13a(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15aを形成している。
それらの細い地経糸11aとパイル糸17aと太い地経糸12aに隣り合う他の組の細い地経糸11bは、第1緯糸13aと第2緯糸13bの下を続けて潜り、第3緯糸13cの上を越え、第4緯糸13dの下に潜っている。
その隣り合う他の組の太い地経糸12bは、第1緯糸13aの下に潜り、第2緯糸13bと第3緯糸13cの上を続けて越え、第4緯糸13dの下に潜っている。
その隣り合う他の組のパイル糸17bは、第3緯糸13cの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13c(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15bを形成している。
その片側の太い地経糸12aは、第1緯糸13aの下に潜り、第2緯糸13bと第3緯糸13cと第4緯糸13dの上を続けて越えている。
その片側のパイル糸17aは、第2緯糸13bの下を潜り、第3緯糸13cの上を越え、第4緯糸13dの下を潜り、その潜り抜けた第2緯糸13bと第4緯糸13dとの2本の13f・13f・に係止された一対のパイル片14・14に成るファーストパイル16aを形成している。
それらの細い地経糸11aとパイル糸17aと太い地経糸12aに隣り合う他の組の細い地経糸11bは、第1緯糸13aの上を越え、第2緯糸13bの下に潜り、第3緯糸13cの上を越え、第4緯糸13dの下に潜っている。
その隣り合う他の組の太い地経糸12bは、第1緯糸13aの上を越え、第2緯糸13bの下に潜り、第3緯糸13cと第4緯糸13dの上を続けて越えている。
その隣り合う他の組のパイル糸17bは、第3緯糸13cの下に潜り、第4緯糸13dの上を越え、第1緯糸13aの下に潜り、その下を潜り抜ける第3緯糸13cと第1緯糸13aとの2本の13f・13f・に係止された一対のパイル片14・14に成るファーストパイル16bを形成している。
その接着剤の塗布量は概して50〜80g/m2 (乾燥重量)にするとよい。
総繊度55dtex/24filのポリエステルマルチフィラメント糸2本を合撚した合計総繊度110dtex/48filのポリエステルマルチフィラメント合撚糸は、細い地経糸11として使用される。
総繊度82.5dtex/36filのポリエステルマルチフィラメント糸2本を合撚した合計総繊度165dtex/72filのポリエステルマルチフィラメント合撚糸は、太い地経糸12として使用される。
総繊度55dtex/24filのポリエステルマルチフィラメント糸2本を合撚した合計総繊度110dtex/48filのポリエステルマルチフィラメント合撚糸は、緯糸13として使用される。
繊度30綿番手(60/2s綿番手・約195dtex)のコットン(綿)繊維紡績糸は、パイル糸14として使用される。
細い地経糸11とパイル糸17と太い地経糸12は、細い地経糸11→パイル糸17→太い地経糸12の順に繰り返して配列される。
細い地経糸11とパイル糸17と太い地経糸12の3本の糸条は、1組にして、筬羽間に通される。
緯糸は、4本1組にして順次繰り返して織り込まれる。
その細い地経糸11aの組に属する太い地経糸12aは、第1緯糸13aの上を越え、第2緯糸13bの下に潜り、第3緯糸13cと第4緯糸13dの上を続けて越える(図2b参照)。
その細い地経糸11aと太い地経糸12aの組に属するパイル糸17aは、第4緯糸13dの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13d(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15aを形成する(図2b参照)。
その細い地経糸11aと太い地経糸12aとパイル糸17aに対して、織幅方向Wにおいて隣り合う他の組の細い地経糸11bは、第1緯糸13aの下に潜り、第2緯糸13bの上を越え、第3緯糸13cと第4緯糸13dの下を続けて潜り抜ける(図2c参照)。
その細い地経糸11bの組に属する太い地経糸12bは、第1緯糸13aと第2緯糸13bと第3緯糸13cの上を続けて越え、第4緯糸13dの下を潜り抜ける(図2c参照)。
その細い地経糸11bと太い地経糸12bの組に属するパイル糸17bは、第2緯糸13bの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13b(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15bを形成する(図2c参照)。
織成された経パイル織物は、その裏面にアクリル樹脂系エマルジョン接着剤を塗布して液晶パネル基板用ラビング材に仕上げられる。
実施例2において、アクリル樹脂系エマルジョン接着剤の乾燥塗布量は、65g/m2 に設定される。
実施例1の場合と同様に、総繊度55dtex/24filのポリエステルマルチフィラメント糸2本を合撚した合計総繊度110dtex/48filのポリエステルマルチフィラメント合撚糸は、細い地経糸11として使用される。
総繊度82.5dtex/36filのポリエステルマルチフィラメント糸2本を合撚した合計総繊度165dtex/72filのポリエステルマルチフィラメント合撚糸は、太い地経糸12として使用される。
総繊度55dtex/24filのポリエステルマルチフィラメント糸2本を合撚した合計総繊度110dtex/48filのポリエステルマルチフィラメント合撚糸は、緯糸13として使用される。
繊度30綿番手(60/2s綿番手・約195dtex)のコットン(綿)繊維紡績糸は、パイル糸14として使用される。
細い地経糸11とパイル糸17と太い地経糸12は、細い地経糸11→パイル糸17→太い地経糸12の順に繰り返して配列される。
細い地経糸11とパイル糸17と太い地経糸12の3本の糸条は、1組にして、筬羽間に通される。
緯糸は、4本1組にして順次繰り返して織り込まれる。
その細い地経糸11aと太い地経糸12aの組に属するパイル糸17aは、第1緯糸13aの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13a(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15aを形成する(図6b参照)。
その細い地経糸11aと太い地経糸12aとパイル糸17aに対して、織幅方向Wにおいて隣り合う他の組の細い地経糸11bと太い地経糸12bは、第1緯糸13aの下に潜り、第2緯糸13bと第3緯糸13cの上を続けて越え、第4緯糸13dの下を潜り抜ける(図6c参照)。
その細い地経糸11bと太い地経糸12bの組に属するパイル糸17bは、第3緯糸13cの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13c(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15bを形成する(図6c参照)。
織成された経パイル織物は、その裏面にアクリル樹脂系エマルジョン接着剤を塗布して液晶パネル基板用ラビング材に仕上げられる。
比較例2において、アクリル樹脂系エマルジョン接着剤の乾燥塗布量は、65g/m2 に設定される。
比較例1のラビング材の細い地経糸11の織縮み率は23.5%であり、太い地経糸12の織縮み率は7.5%であった。
比較例1のラビング材の細い地経糸11の織縮み率αと太い地経糸12の織縮み率βとの差(α−β)は16%であったが、太い地経糸12の織縮み率が7.5%であり、太い地経糸12が弛緩状態にあることから、太い地経糸12がパイル片を細い地経糸側(11)へと織幅方向(W)に押し倒す作用が少なく、パイル片の織幅方向(W)への傾斜は少なく感じられた。
実施例1のラビング材の細い地経糸11の織縮み率は13.6%であり、太い地経糸12の織縮み率は0%であり、ラビング材の中に合って太い地経糸12は細い地経糸11に比して緊張状態に保たれており、実施例1のラビング材は、比較例1のラビング材に比して、パイル片が織幅方向(W)に強く傾斜していることが感じ取られた。
比較例1のラビング材のパイル片の織幅方向(W)への傾斜角度は67°±3°であったが、実施例1のラビング材のパイル片の織幅方向(W)への傾斜角度は77°±3°であり、比較例1のラビング材のパイル片に比して、実施例1のラビング材のパイル片が織幅方向(W)に大きく傾斜していることが確認された。
繊度30綿番手(60/2s綿番手・約195dtex)のコットン(綿)繊維紡績糸は、細い地経糸11として使用される。
繊度13綿番手(30/2s綿番手・約444dtex)のコットン(綿)繊維紡績糸は、太い地経糸12に使用される。
繊度20綿番手(40/2s綿番手・約278dtex)のコットン(綿)繊維紡績糸は、緯糸13に使用される。
繊度20綿番手(40/2s綿番手・約278dtex)のコットン(綿)繊維紡績糸は、パイル糸17に使用される。
細い地経糸11とパイル糸17と太い地経糸12は、細い地経糸11→パイル糸17→太い地経糸12の順に繰り返して配列される。
細い地経糸11とパイル糸17と太い地経糸12の3本の糸条は、1組にして、筬羽間に通される。
緯糸は、4本1組にして順次繰り返して織り込まれる。
その細い地経糸11aの組に属する太い地経糸12aは、第1緯糸13aの上を越え、第2緯糸13bの下に潜り、第3緯糸13cと第4緯糸13dの上を続けて越える(図3b参照)。
その細い地経糸11aと太い地経糸12aの組に属するパイル糸17aは、第4緯糸13dの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13d(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15aを形成する(図3b参照)。
その細い地経糸11aと太い地経糸12aとパイル糸17aに対して、織幅方向Wにおいて隣り合う他の組の細い地経糸11bは、第1緯糸13aの下に潜り、第2緯糸13bと第3緯糸13cの上を続けて越え、第4緯糸13dの下を潜り抜ける(図3c参照)。
その細い地経糸11bの組に属する太い地経糸12bは、第1緯糸13aと第2緯糸13bと第3緯糸13cの上を続けて越え、第4緯糸13dの下を潜り抜ける(図3c参照)。
その細い地経糸11bと太い地経糸12bの組に属するパイル糸17bは、第2緯糸13bの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13b(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15bを形成する(図3c参照)。
織成された経パイル織物は、その裏面にアクリル樹脂系エマルジョン接着剤を塗布して液晶パネル基板用ラビング材に仕上げられる。
実施例1において、アクリル樹脂系エマルジョン接着剤の乾燥塗布量は、65g/m2 に設定される。
実施例2の場合と同様に、繊度30綿番手(60/2s綿番手・約195dtex)のコットン(綿)繊維紡績糸は細い地経糸11に、繊度13綿番手(30/2s綿番手・約444dtex)のコットン(綿)繊維紡績糸は太い地経糸12に、繊度20綿番手(40/2s綿番手・約278dtex)のコットン(綿)繊維紡績糸は緯糸13に、繊度20綿番手(40/2s綿番手・約278dtex)のコットン(綿)繊維紡績糸はパイル糸17に、それぞれ使用される。
細い地経糸11とパイル糸17と太い地経糸12は、細い地経糸11→パイル糸17→太い地経糸12の順に繰り返して配列される。
細い地経糸11とパイル糸17と太い地経糸12の3本の糸条は、1組にして、筬羽間に通される。
緯糸は、4本1組にして順次繰り返して織り込まれる。
その細い地経糸11aと太い地経糸12aの組に属するパイル糸17aは、第1緯糸13aの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13a(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15aを形成する(図6b参照)。
その細い地経糸11aと太い地経糸12aとパイル糸17aに対して、織幅方向Wにおいて隣り合う他の組の細い地経糸11bと太い地経糸12bは、第1緯糸13aの下に潜り、第2緯糸13bと第3緯糸13cの上を続けて越え、第4緯糸13dの下を潜り抜ける(図6c参照)。
その細い地経糸11bと太い地経糸12bの組に属するパイル糸17bは、第3緯糸13cの下を潜り抜け、その下を潜り抜けた緯糸13c(13f)に係止された一対のパイル片14・14に成るルーズパイル15bを形成する(図6c参照)。
織成された経パイル織物は、その裏面にアクリル樹脂系エマルジョン接着剤を塗布して液晶パネル基板用ラビング材に仕上げられる。
比較例1において、アクリル樹脂系エマルジョン接着剤の乾燥塗布量は、65g/m2 に設定される。
それぞれパイル面を織幅方向(W)に撫でて実施例2のラビング材と比較例2のラビング材のパイル片の織幅方向(W)への傾斜の度合いを比較すると、実施例2のラビング材のパイル片が比較例2のラビング材のパイル片に比して織幅方向(W)に強く傾斜していることが感じ取られた。
12:太い地経糸
13:緯糸
14:パイル片
15:ルーズパイル
16:ファーストパイル
17:パイル糸
単位緯糸4本中の太い地経糸12が続けて越える3本の緯糸の中の最初に織り込まれる1本の緯糸13fと最後に織り込まれる1本の緯糸13fの各緯糸13f・13fの前後に織り込まれているのは、単位緯糸4本中で最初に織り込まれる1本の緯糸13fと最後に織り込まれる1本の緯糸13f以外の合計2本の緯糸であって、この合計2本の緯糸の中で、太い地経糸12が上を越えている緯糸の本数nが1であり、細い地経糸11が上を越えている緯糸の本数mが0であり、太い地経糸12が上を越えている緯糸の本数nと細い地経糸11が上を越えている緯糸の本数mとの差n−mが1本である点にある。
Claims (8)
- (a) 経パイル織物によって構成され、
(b) 対を成す細い地経糸(11)と太い地経糸(12)が、織幅方向に繰り返して配列されており、
(c) その対を成す細い地経糸(11)と太い地経糸(12)の間にパイル糸(17)が配置されており、
(d) その対を成す細い地経糸(11)と太い地経糸(12)が共に上を越える緯糸(13f)の下をパイル糸(17)が潜り抜けており、
(e) その緯糸(13f)の下を潜り抜けたパイル糸(17)が、その下に潜り抜けた緯糸(13f)に係止されてパイル片(14)を形成しており、
(f) パイル糸(17)が下に潜っている緯糸(13f)の前後に織り込まれている合計2本の緯糸の中の少なくとも1本の緯糸の上を太い地経糸(12)が上を越えており、
(g) パイル糸(17)が下に潜っている緯糸(13f)の前後に織り込まれている合計2本の緯糸の中で、太い地経糸(12)が上を越えている緯糸の本数(n)が、パイル糸(17)が下に潜っている緯糸(13f)の前後に織り込まれている合計2本の緯糸の中で、細い地経糸(11)が上を越えている緯糸の本数(m)に比して多いことを特徴とする液晶パネル基板用ラビング材。 - 細い地経糸(11)の織縮み率(α)が太い地経糸(12)の織縮み率(β)よりも多い請求項1に記載の液晶パネル基板用ラビング材。
- 細い地経糸(11)の繊度(dtex)の平方根と細い地経糸(11)の配列密度(本/2.54cm)との積と、太い地経糸(12)の繊度(dtex)の平方根と太い地経糸(12)の配列密度(本/2.54cm)との積との和として算定される地経糸のカバーファクターが500以上である請求項1〜2の何れかに記載の液晶パネル基板用ラビング材。
- 太い地経糸(12)の繊度が細い地経糸(11)の繊度の1.2倍以上であり10倍以下である請求項1〜3の何れかに記載の液晶パネル基板用ラビング材。
- (1) 緯糸(13f)の下を潜り抜けたパイル糸(17)が形成しているパイル片(14)がルーズパイル(15)であり、
(2) パイル片(14)を係止している緯糸(13f)の上を越えている細い地経糸(11)が、そのパイル片(14)を係止している緯糸(13f)の上だけを越えており、そのパイル糸(17)が下に潜っている緯糸(13f)の前後に織り込まれている合計2本の何れの緯糸の上をも越えておらず、
(3) パイル片(14)を係止している緯糸(13f)の上を越えている太い地経糸(12)が、そのパイル糸(17)が下に潜っている緯糸(13f)の前後に織り込まれている合計2本の緯糸の上を越えており、
(4) パイル糸(17)が下に潜っている緯糸(13f)の前後に織り込まれている合計2本の緯糸の中で、太い地経糸(12)が上を越えている緯糸の本数(n)と、細い地経糸(11)が上を越えている緯糸の本数(m)との差(n−m)が2本であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の液晶パネル基板用ラビング材。 - (1) 緯糸(13f)の下を潜り抜けたパイル糸(17)が形成しているパイル片(14)がルーズパイル(15)であり、
(2) パイル片(14)を係止している緯糸(13f)の上を越えている細い地経糸(11)が、そのパイル片(14)を係止している緯糸(13f)の前後に織り込まれている合計2本の緯糸の中の何れか1本の緯糸の上を越えており、
(3) パイル片(14)を係止している緯糸(13f)の上を越えている太い地経糸(12)が、そのパイル糸(17)が下に潜っている緯糸(13f)の前後に織り込まれている合計2本の緯糸の上を越えており、
(4) パイル糸(17)が下に潜っている緯糸(13f)の前後に織り込まれている合計2本の緯糸の中で、太い地経糸(12)が上を越えている緯糸の本数(n)と、細い地経糸(11)が上を越えている緯糸の本数(m)との差(n−m)が1本であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の液晶パネル基板用ラビング材。 - (1) 緯糸(13f)の下を潜り抜けたパイル糸(17)が形成しているパイル片(14)がルーズパイル(15)であり、
(2) パイル片(14)を係止している緯糸(13f)の上を越えている細い地経糸(11)が、そのパイル片(14)を係止している緯糸(13f)の上だけを越えており、そのパイル糸(17)が下に潜っている緯糸(13f)の前後に織り込まれている合計2本の何れの緯糸の上をも越えておらず、
(3) パイル片(14)を係止している緯糸(13f)の上を越えている太い地経糸(12)が、そのパイル糸(17)が下に潜っている緯糸(13f)の前後に織り込まれている合計2本の緯糸の中の何れか1本の緯糸の上を越えており、
(4) パイル糸(17)が下に潜っている緯糸(13f)の前後に織り込まれている合計2本の緯糸の中で、太い地経糸(12)が上を越えている緯糸の本数(n)と、細い地経糸(11)が上を越えている緯糸の本数(m)との差(n−m)が1本であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の液晶パネル基板用ラビング材。 - (1) 単位緯糸本数が、順次繰り返して織り込まれる4本の緯糸によって構成されており、
(2) 太い地経糸(12)が、単位緯糸4本中の1本の緯糸の下を潜り、単位緯糸4本中の3本の緯糸の上を続けて越えており、
(3) 細い地経糸(11)が、太い地経糸(12)が続けて越える3本の緯糸の中の最初に織り込まれる1本の緯糸(13f)と最後に織り込まれる1本の緯糸(13f)の中間で織り込まれる1本の緯糸と、太い地経糸(12)が潜る1本の緯糸の下を潜り、太い地経糸(12)が続けて越える3本の緯糸の中の最初に織り込まれる1本の緯糸(13f)と最後に織り込まれる1本の緯糸(13f)との合計2本の緯糸(13f・13f)の上を越えており、
(4) パイル糸(17)が、細い地経糸(11)と太い地経糸(12)が共に越える単位緯糸4本中の3本の緯糸の中の最初に織り込まれる1本の緯糸(13f)と最後に織り込まれる1本の緯糸(13f)の下に潜り抜ける共に、単位緯糸4本中の3本の緯糸の中の最初に織り込まれる1本の緯糸(13f)と最後に織り込まれる1本の緯糸(13f)の中間で織り込まれる1本の緯糸の上を越え、単位緯糸4本中の3本の緯糸の中の最初に織り込まれる1本の緯糸(13f)と最後に織り込まれる1本の緯糸(13f)に係止されたファーストパイル(16)を形成しており、
(5) パイル糸(17)を係止している単位緯糸4本中の3本の緯糸の中の最初に織り込まれる1本の緯糸(13f)と最後に織り込まれる1本の緯糸(13f)の上を越えている細い地経糸(11)が、そのパイル片(14)を係止している単位緯糸4本中の3本の緯糸の中の最初に織り込まれる1本の緯糸(13f)と最後に織り込まれる1本の緯糸(13f)の合計2本の緯糸(13f・13f)の上だけを越えており、そのパイル糸(17)が下に潜っている緯糸(13f)の前後に織り込まれている緯糸の上を越えておらず、
(6) パイル片(14)を係止している2本の緯糸(13f・13f)の上を越えている太い地経糸(12)が、そのパイル片(14)を係止している単位緯糸4本中の3本の緯糸の中の最初に織り込まれる1本の緯糸(13f)と最後に織り込まれる1本の緯糸(13f)との2本の緯糸(13f・13f)と、その2本の緯糸(13f・13f)の間で織り込まれる1本の緯糸との合計3本の緯糸の上を越えており、
(7) パイル糸(17)が下に潜っている単位緯糸4本中の3本の緯糸の中の最初に織り込まれる1本の緯糸(13f)と最後に織り込まれる1本の緯糸(13f)の各緯糸(13f・13f)の前後に織り込まれている合計4本の緯糸の中で、太い地経糸(12)が上を越えている緯糸の本数(n)と、細い地経糸(11)が上を越えている緯糸の本数(m)との差(n−m)が1本であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の液晶パネル基板用ラビング材。
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