JP2010265567A - 綾織物 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的単純な綾組織を採用しつつも、従来の綾織物とは異なる印象を受ける綾織物の提供にある。そして、本発明の綾織物を使用することで、意匠の多様性を広げることができる。
【解決手段】太さの異なる2種の紡績糸が複数本毎に交互に経糸配列されてなる綾織物。本発明では、前記2種の紡績糸の太さ(英式綿番手)の関係が、1:1.3〜1:2であることが好ましく、また、前記2種の紡績糸が共に撚係数3.4〜5.0で加撚されていることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、意匠感に富む綾織物に関するものである。
経糸又は緯糸の浮きが斜めに連なる織物として、古くから綾織物が知られている。この糸の浮きは、一般に綾線と称され、直線状のものが最も一般的とされる。
綾織物の組織には、4枚綾、5枚綾といった比較的単純な正則斜文から、綾線に変化を持たせたフランス綾、杉綾といった変化組織まで様々なものがある。しかし、いずれも古くから知られた組織であり、特段目新しいという印象は受けない。
言うまでもないが、目新しさを感じる組織を採用すれば、それだけ織物の商品価値は高まる。そこで、綾織物の分野おいても、従来の綾組織とは異なる印象を受ける綾組織の研究が、精力的に進められてきた。
一例として、平面織物でありながら、無数の立体が織物表面からあたかも浮き上がっているかのように見える織物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この織物は、平組織を基本組織とし、その平組織の中に3枚綾又は4枚綾から構成される綾線を杉綾状に配したもので、端的にいえば、平組織の上に綾線による立体模様を描いた織物といえるものである。
特開2003−342855号公報
上記特許文献に記載された織物は、綾織組を採用しているにもかかわらず、従来の綾織物とは明らかに異なる印象を受けるものである。したがって、意匠の多様性を広げるという点では一定の効果が認められる。しかし、この織物では、杉綾状の綾線が複雑に組み合わされているところ、一完全組織の経糸本数が通常の織機に搭載されるドビー枚数を大きく超えている。そうすると、綜絖の引き込みを変化通しにする必要があり、これにより経つなぎの際のあぜ取りに支障をきたす、経糸切れの修正時に引き込み間違いが生じやすいなどの問題が発生する。
これを解決するには、ドビー枚数を偶数にすると共に綜絖の引き込みを順通しにすればよいが、これでは所望の立体模様が構成できなくなる。
そこで、本発明の目的は、このような課題を解決する織物の提供にある。すなわち、比較的単純な綾組織を採用しつつも、従来の綾織物とは異なる印象を受ける綾織物の提供にある。そして、本発明の綾織物を使用することで、意匠の多様性を広げることができる。
本発明者らは、このような課題を解決するために鋭意検討の結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)太さの異なる2種の紡績糸が複数本毎に交互に経糸配列されてなることを特徴とする綾織物。
(2)前記2種の紡績糸の太さ(英式綿番手)の関係が、1:1.3〜1:2であることを特徴とする上記(1)記載の綾織物。
(3)前記2種の紡績糸が共に撚係数3.4〜5.0で加撚されていることを特徴とする上記(1)又は(2)記載の綾織物。
本発明によれば、比較的単純な綾組織を採用しつつも、従来の綾織物とは異なる印象を受ける綾織物が提供できる。本発明の綾織物は、従来にない付加価値を具備するもので、意匠の多様性を広げうるものである。
本発明は、綾織物に関するものであり、適用しうる組織としては、綾組織であれば基本的にどのようなものでも採用できるが、通常は正則斜文が好ましい。本発明では、一完全組織の経糸本数が織機に搭載されたドビー枚数を超えてもよいが、これでは綜絖引き込みを順通しとすることができなくなるため、組織としては3〜16枚綾又はこれらに基付く変化組織が好適である。
また、本発明では、経糸に紡績糸が適用される。これは、本発明の綾織物が主に衣料用途に適用されるところ、織物風合いを考慮して経糸に紡績糸が適用されるのである。紡績糸を構成する繊維素材としては、公知の繊維素材が用いられる。具体的には、綿、レーヨン、羊毛、麻、竹、ナイロン、ポリエステル、ポリ乳酸、アクリルなどがあげられ、これらを単独で又は複数混合されて用いられる。
さらに、本発明における経糸には、太さの異なる2種の紡績糸が用いられる。この場合、2種の紡績糸を構成する繊維素材は、同種、異種のいずれであってもよい。また、紡績糸の太さ(英式綿番手)としても、両者の太さが異なってさえいればよいが、極端に太い又は細い糸の使用は、織物の用途展開を阻害することがあるので、好ましくは両者とも20〜50番手の範囲にあるものを使用する。
さらに、本発明では、これら2種の紡績糸を複数本毎に交互に経糸配列させる。つまり、本発明の綾織物では、一方の紡績糸のみで構成される経糸の列と、他方の紡績糸のみで構成される経糸の列とを交互に並べるのである。そうすると、織物内において、組織拘束の異なる部分がバンド状に繰り返されることになり、その結果、組織として正則斜文を採用しても綾線が一直線とならず、波打つような形態となる。これにより、意匠の多様性を広げることができるのである。また、変化組織を採用した場合は、正則斜文の場合と比べ綾線をより多様なものとなすことができるので、効果的である。
このような経糸配列において、一つ列を構成する紡績糸の本数としては、複数本でありさえすればよいが、本数が増え過ぎるとドローイング作業が煩雑なものとなるため、通常は3〜6本程度とするのが好ましい。また、隣接する列同士で、紡績糸の本数は異なっていてもよいが、これもドローイング作業の観点から、同じ本数とするのが好ましい。
本発明の綾織物は、意匠の多様性を広げる点において有利であるが、この効果をより高めるには、前記2種の紡績糸の太さ(英式綿番手)の関係を特定範囲に規定するのが好ましい。これにより、隣り合う経糸配列間において、組織拘束の差を大きくすることができるので、織物がなす意匠の多様性をより広げることができる。例えば、組織として正則斜文を採用した場合、経糸配列間において綾線角度(綾線と緯糸とのなす角度)に10〜20°程度の差を設けることができるので、意匠の多様性を広げる点で有利となる。
具体的に、紡績糸の太さの関係としては、両者の番手数の比が1:1.3〜1:2となるのが好ましい。紡績糸の太さの関係が1:1.3を外れて両者の差が縮まると、経糸配列間で組織拘束の差を大きく保つのが困難となる傾向にあり、好ましくない。一方、1:2を外れて両者の差が広がると、整経、製織時に経糸配列間で張力バランスを保つのが困難となる傾向にあり、欠点の少ない織物を得る点で不利となる場合があるので好ましくない。
また、経糸配列間における綾線をなめらかにつなげることができれば、意匠感をより向上させることができる。この点については、前記2種の紡績糸に対し、比較的強い撚りを加えることが有効である。これは、紡績糸の断面形状を円形に近いものとすることができるからである。この場合、組織として正則斜文を採用したときが特に有効であり、織物がなす波打つような形態がよりなめらかなものとなる。
撚りとしては、具体的に撚係数3.4〜5.0の加撚が好ましい。撚係数が3.4未満になると、紡績糸の断面形状が円形とはいい難い形状となる傾向にあり、一方、5.0を超えると、紡績糸の強度が低下する傾向にあるので、いずれも好ましくない。
なお、撚係数とは、K=M/S1/2(K:撚係数、T:撚数(回/2.54cm)、S:紡績糸の太さ(英式綿番手))なる式に基づき算出されるものである。
また、本発明では、織物全体の粗密を規定することも、意匠感向上に有効である。織物の粗密を表すには、カバーファクターが指標として広く用いられているが、織物の組織が正則斜文である場合、このカバーファクターとしては、23〜35が好ましく、26〜32がより好ましい。
本発明では、カバーファクターが23未満になると、経糸配列間で綾線をなめらかにつなげ難くなる傾向にあり、好ましくない。一方、35を超えると、綾線のなめらかさは維持されるものの、織物全体の風合いが硬くなり、織物自身の商品価値を下げることにもなるので好ましくない。
なお、カバーファクターとは、K=1/2(M/S1/2+N/Y1/2)+1/R(N/S1/2+M/Y1/2)(K:カバーファクター、M:経糸密度(本/2.54cm)、S:経糸番手、N:緯糸密度(本/2.54cm)、Y:緯糸番手、R:一完全組織の経糸本数)なる式に基づき算出されるものである。ここで、Rは一完全組織の経糸本数を表すものであるから、例えば、2/1綾の場合は3となり、3/1綾の場合は4となる。
他方、綾織物を構成する緯糸については、本発明の目的を損ねない範囲であれば、素材、太さ、形状など全ての点において何ら限定されるものでない。しかるに、長繊維フィラメント糸の適用も可能である。例えば、経糸に綿糸を配した上で緯糸にポリエステルフィラメント糸を用いれば、シャンブレー調の染め分けも可能となり、綾線を際立たせる点で効果的である。
ここで、緯糸の選択として推奨される例を示すと、経糸同様、太さの異なる2種の糸条を複数本毎に交互に打ち込む態様があげられる。これにより、綾線の見映えに強弱を付すことができる。これは、織物において、経緯とも細い側の糸で構成される部位では、綾線の幅が細くなると同時に隣り合う綾線間の間隔が広くなるのに対し、太い糸同士で構成される部位では、綾線の幅が太くなると同時に綾線間の間隔が狭くなるからである。
次に、本発明を実施例により具体的に説明する。
(実施例1)
撚数Z20回/2.54cm(撚係数3.65)の綿糸30番手単糸(A)と、撚数Z17回/2.54cm(撚係数3.80)の綿糸20番手単糸(B)とを用意し、それぞれを津田駒工業(株)製、HS20型サイジングマシンを使用してサイジングした後、織機ビームに整経した。
整経後、糸A、Bが3本交互に経糸配列されるようにドローイングし、織機ビームをエアージェット織機に仕掛け、緯糸として上記糸A、Bを用意した。そして、糸A、Bを4本交互に打ち込み、2/2綾組織で経糸密度120本/2.54cm、緯糸密度66本/2.54cmの生機を得た。
次いで、得られた生機を連続的に糊抜き、精練、シルケットした後、スレン染料を用いて染色し、経糸密度128本/2.54cm、緯糸密度66本/2.54cmでカバーファクター29.1の綾織物を得た。
得られた綾織物では、綾線が波打つような形態をなしており、従来の綾織物と比べ意匠感に富むものであった。
(実施例2)
綿とポリエステル短繊維とを30:70の割合で含有する撚数Z20回/2.54cm(撚係数3.65)の混紡糸30番手(A)と、綿とポリエステル短繊維とを65:35の割合で含有する撚数Z25回/2.54cm(撚係数3.72)の混紡糸45番手(B)とを用意し、それぞれを津田駒工業(株)製、HS20型サイジングマシンを使用してサイジングした後、織機ビームに整経した。
整経後、糸A、Bが3本交互に経糸配列されるようにドローイングし、織機ビームをエアージェット織機に仕掛け、緯糸として、上記糸Aと、ポリエステルフィラメント糸168dtexとを用意した。そして、これらを3本交互に打ち込み、2/1綾組織で経糸密度115本/2.54cm、緯糸密度65本/2.54cmの生機を得た。
次いで、得られた生機を連続的に糊抜き、精練、シルケットした後、スレン染料と分散染料を用いて染色し、経糸密度124本/2.54cm、緯糸密度65本/2.54cmでカバーファクター26.6の綾織物を得た。
得られた綾織物では、綾線が波打つような形態をなし、しかも経緯糸がシャンブレー調に染め分けられているために綾線が際立っており、従来の綾織物と比べ意匠の多様性に富むものであった。

Claims (3)

  1. 太さの異なる2種の紡績糸が複数本毎に交互に経糸配列されてなることを特徴とする綾織物。
  2. 前記2種の紡績糸の太さ(英式綿番手)の関係が、1:1.3〜1:2であることを特徴とする請求項1記載の綾織物。
  3. 前記2種の紡績糸が共に撚係数3.4〜5.0で加撚されていることを特徴とする請求項1又は2記載の綾織物。
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