JP2013050646A - 反射型スクリーン、及び反射型投射システム - Google Patents

反射型スクリーン、及び反射型投射システム Download PDF

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Abstract

【課題】映像光を効率よく観察者に提供することができる構成の反射型スクリーンを提供する。
【解決手段】映像源2から投射された映像光を観察者側に反射させる反射型スクリーン10であって、基材層11と、基材層よりも映像光が入射する側に配置される入光層12と、基材層よりも映像光が入射する側とは反対側に配置されるサーキュラーフレネルレンズ層13と、サーキュラーフレネルレンズ層に積層され、光を反射可能である反射層14と、を有し、入光層には、所定の断面形状を有して映像光が入射する側に突出する単位光学要素12aが複数配列されており、該単位光学要素は、映像光を入出光させる面である入出光面12bを具備し、入出光面は、映像源に近い側の端部よりも映像源から遠い側の端部の方が大きく突出するように傾斜する。
【選択図】図3

Description

本発明は映像源からの光を反射して観察者側に提供するための反射型スクリーン、及び反射型投射システムに関する。
反射型スクリーンはプロジェクター等の映像源からの投射光を反射させて観察者側に出射するためのスクリーンである。従って反射型スクリーンには、その裏面側に光を反射するための手段が設けられている。さらには、その反射光の輝度やコントラスト等を向上させ、観察者にとって良質である映像光とするために、反射型スクリーンには光学的な形状が採用されている。例えば特許文献1には、スクリーン裏面の反射面を構成する部位にフレネルレンズ形状を用いたものが開示されている。ここにはフレネルレンズとしてサーキュラーフレネルレンズを用いた例やリニアフレネルレンズを2つ組み合わせて構成した例が記載されている。
特許第3655972号公報
近年、反射型スクリーンに映像を投射する映像源として、至近距離からの投射で大画面表示を実現する短焦点型の映像投射装置(プロジェクタ)等が広く利用されている。このような短焦点型の映像投射装置は、反射型スクリーンに対して、上方又は下方から従来の映像源よりも大きな入射角度で投射することができ、反射型スクリーンを用いた映像表示システムの省スペース化等に寄与している。ところが短焦点型の映像投射装置では、映像源と反射型スクリーンとの距離が近いため、映像光が反射型スクリーンに入射する角度がスクリーン面法線方向に対して大きくなる。
このように入射角度が大きくなると、例えば特許文献1のような従来の反射型スクリーンでは、入射角度、及び反射型スクリーン入光面と空気との屈折率差の関係により当該界面で反射されてしまう映像光が多くなり、画面の輝度低下の原因となる。また、このように反射した映像光が部屋の天井等に映し出されてしまうこともあった。
そこで本発明は、上記の問題に鑑み、映像光を効率よく観察者に提供することができる構成の反射型スクリーンを提供することを課題とする。また、このような反射型スクリーンを用いた反射型投射システムを提供する。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
請求項1に記載の発明は、映像源(2)から投射された映像光を観察者側に反射させる反射型スクリーン(10)であって、基材層(11)と、基材層よりも映像光が入射する側に配置される入光層(12)と、基材層よりも映像光が入射する側とは反対側に配置されるサーキュラーフレネルレンズ層(13)と、サーキュラーフレネルレンズ層に積層され、光を反射可能である反射層(14)と、を有し、入光層には、所定の断面形状を有して映像光が入射する側に突出する単位光学要素(12a)が複数配列されており、該単位光学要素は、映像光を入出光させる面である入出光面(12b)を具備し、入出光面は、映像源に近い側の端部よりも映像源から遠い側の端部の方が大きく突出するように傾斜する、反射型スクリーンである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の反射型スクリーン(10)において、単位光学要素(12a)は所定の断面形状を有して直線状に延びるとともに、複数の単位光学要素は直線状に延びる方向とは異なる方向に配列される。
請求項3に記載の発明は、映像源(2)と、該映像源から投射された映像光を観察者側に反射させる反射型スクリーン(10)と、を備え、反射型スクリーンは、基材層(11)と、基材層よりも映像源側に配置される入光層(12)と、基材層よりも映像源側とは反対側に配置されるサーキュラーフレネルレンズ層(13)と、サーキュラーフレネルレンズ層に積層され、光を反射可能である反射層(14)と、を有し、入光層には、所定の断面形状を有して映像源側に突出する単位光学要素(12a)が複数配列されており、該単位光学要素は、映像源からの映像光を入出光させる面である入出光面(12b)を具備し、入出光面は、映像源に近い側の端部よりも映像源から遠い側の端部の方が大きく突出するように傾斜する、反射型投射システム(1)である。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載の反射型投射システム(1)において、映像源(2)の出光面と、反射型スクリーン(10)の表面との距離が1m以内であることを特徴とする。
本発明によれば、映像源からの映像光を効率よく観察者側に出射することが可能となる。
1つの実施形態を説明する図で、反射型投射システムの斜視図である。 図1を矢印IIで示した方向から見た背面図である。 図1、図2にIII-IIIで示した線に沿って切断した断面図である。 反射型スクリーンの製造工程の一部を説明するための図である。
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下、本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。なお、以下に説明する反射型スクリーンに形成される形状は実際には非常に微小なものであるため、以下に示す各図では見易さのため各形状を誇張、変形して表している。また、図面において繰り返しとなる符号はその一部のみに符号を付して他は省略することがある。
図1は1つの実施形態を説明するための反射型投射システム1の斜視図である。図2は図1にIIで示した方向から見た図(背面図)、図3には図1及び図2にIII-IIIで示した線に沿って切断した断面図を表した。
図1〜図3からわかるように、反射型投射システム1は、映像源2及び反射型スクリーン10を備えている。以下にそれぞれについて説明する。
映像源2は、反射型スクリーン10に向けて映像光を投射する装置であり、いわゆる短焦点型と呼ばれる映像投射装置である。図1、図3からわかるように、映像源2は反射型スクリーン10の下方から映像光を反射型スクリーン10に向けて投射する。すなわち、図1、図3にBで示した映像源2の映像光出射面と反射型スクリーン10の表面との距離を短くすることができる。具体的にはBの大きさは1m以下であってよく、さらに0.5m以下であってもよい。短焦点型の映像源2を用いた反射型投射システム1によれば、映像源2と反射型スクリーン10との距離を非常に短くすることができるので、設置場所を大きく取る必要がなく利便性が高い。ここで「短焦点」は投影される映像の大きさによっても異なるが、例えば80インチサイズの映像を投射したときにBの値が1m以下、好ましくは0.65m以下である。また、Bの値の下限は、これよりも短いものであれば短焦点として分類することができるが、Bの値は0mより大きい。
反射型スクリーン10は、全体として矩形の薄いシート状であり、使用時には展開されてシート面が垂直方向に立てられるように設置される。なお、使用時において反射型スクリーン10の平面性を確保するため、反射型スクリーン10は所定の剛性を有する不図示の支持手段に粘着剤等により貼り付けられていることが好ましい。支持手段としては板やシート状の部材を挙げることができるが、反射型スクリーン10の姿勢を維持することができれば特に限定されることはない。また、支持手段として柔軟性を有するものを用い、使用していないときにはロール状に巻いてコンパクトにすることができてもよい。
そして反射型スクリーン10は展開の姿勢で、映像源2から投射された映像光を観察者A(図1、図3参照)の側に反射して出射することによりスクリーンとして機能する。
本実施形態の反射型スクリーン10は、基材層11、入光層12、サーキュラーフレネルレンズ層13、及び反射層14を備えている。以下、各々について説明する。
本実施形態における基材層11は、入光層12及びサーキュラーフレネルレンズ層13の基材となるシート状の層で、透光性が高く形成されている。基材層11を構成する材料は特に限定されることはないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)、アクリル系、トリアセチルセルロース(TAC)等の各樹脂を挙げることができる。また、基材層11は透光性を有しつつも、他の機能を備えてもよい。例えば視野角の拡大や面内の輝度の均一性を高めるために光散乱材を混入することができる。また、色調を修正したり、外光の一部を吸収してコントラストを向上させたりするために顔料や染料を混入してもよい。
本実施形態は、MBSを母材とし、ここに光散乱材を混入したものを用いた。
入光層12は、図1、図3からわかるように、基材層11のうち観察者側(映像源2側)に形成され、観察者側に凸となるように突出して設けられた単位光学要素12aが複数配列されてなる層である。各単位光学要素12aは断面が略三角形である部位を有し、その斜辺を形成する面がそれぞれ、入光面及び出光面となる入出光面12b、及び入出光面12bを形成するための面12cを有している。従って入出光面12bは面12cよりも面積が大きく形成されている。光路については後で説明する。
図1、図3からわかるように、単位光学要素12aは図3に示した断面を有して水平方向(図3の紙面奥/手前方向)に延びる直線状であり、複数の単位光学要素12aは、その延びる方向に直交する方向に配列されている。ここで複数の単位光学要素12aの配列ピッチは特に限定されることはないが、後述するサーキュラーフレネルレンズ層13の単位レンズ要素13aのピッチや映像源2の画素との関係でできるだけ干渉縞が生じないように決められることが好ましい。
入光層12には、映像源2からの映像光が斜め下方から投射されるので、各単位光学要素12aには異なった角度で光が入射する。ここで、入光層12のうち入出光面12bには、このような斜め下方から投射される映像光を入光層12内に入射させる機能を有する。さらに入出光面12bは映像光を入射させるに際して、当該入出光面12bで反射してしまう映像光を抑えるように構成されている。従って、各単位光学要素12aはこのような機能を実現するための形状とすることができる。
かかる観点から、入出光面12bは、該入出光面12bの映像源2側端部(本実施形態では下端、例えば図3に示した点E)よりも、映像源2から遠い側の端部(本実施形態では上端、例えば図3に示した点F)の方が観察者側に近くなるように大きく突出するように傾斜している。すなわち、点Fの方が点Eよりも基材層11からの距離が大きくなるように突出している。
さらに、この一例として次のように考えることができる。すなわち、入出光面12bが鉛直方向と成す角(スクリーン面と平行な面となす角)をθとしたとき(図3参照)、当該θは、映像光が入出光面12bで全反射することなく入光層12に入射する条件を満たすように構成することができる。そして配列された複数の単位光学要素12aごとにθを変更することも可能である。これによれば、配列された複数の単位光学要素12aにおいて映像源2に近い側から映像源2に遠い側への配置につれてθを順次大きくすると効果的である。
ただし、これに限定されることなく、配列される複数の単位光学要素12aでθの大きさを一定として構成することも可能である。
単位光学要素12aは上記のような機能を有するものであればその断面形状は必ずしも三角形である必要はない。例えば三角形の頂点に相当する部位を丸めたり、面取りしてもよい。これによれば拭き取り性等を向上させることができる。
また、単位光学要素12aの入出光面12bは平滑な面であっても、粗面化された面であってもよい。なお、粗面化する場合には、単位光学要素12aを形成する金型を例えばサンドブラスト処理することを挙げることができる。
平滑な面とするか、粗面とするかはその目的に応じて適宜選択することができる。
平滑な面とすれば、外光の拡散反射が抑制されるため、黒を表示をしたときにより輝度が低く(いわゆる黒がしまる。)なり、コントラストの向上が見込まれる。
一方、粗面とした場合には、当該粗面により光の拡散が生じ、外光の映り込みや上方向への反射光の天井への結像が抑制される。また、表面に光拡散機能を備えるので、反射型スクリーン内部における光拡散材の使用量を削減することができる。光拡散材の使用は光を散乱する際に波長分散に起因する色分かれが生じることがあるので、光拡散材の使用量の削減によりこれを抑制することが可能である。
入光層12をなす材料は特に限定されることはないが、反射型スクリーン用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性及び加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料を用いることが好ましい。これには例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)を挙げることができる。
ただし、入光層12自体に傷づき等を防止するいわゆるハードコート性能を備えるものとすることもでき、そのときには、入光層を形成する材料としてハードコート層として用いられる公知の材料を用いることも可能である。
サーキュラーフレネルレンズ層13は、図1〜図3からわかるように、基材層11のうち入光層12とは反対側に形成されるサーキュラーフレネルレンズであり、基材層11とは反対側に単位レンズ要素13aが配列されている。単位レンズ要素13aは、図3に示した断面を有して図2に示したように円弧状に延びるように形成されている。そして、複数の単位レンズ要素13aは図2にCで示した点を中心として同心円状に配列される。サーキュラーフレネルレンズ層13では、同心円の中心Cが、図2のように、反射型スクリーン10よりも下方(映像源2側)となるような形状であることが好ましい。
図3からわかるように、単位レンズ要素13aは、観察者側とは反対側に凸となるような三角形の鋸刃状に形成されており、面13b、面13cを有している。面13bは後述する反射層14の作用により光を反射させる反射面13bであり、面13cは反射面13bを形成するための面13cである。
ここで、反射面13bは、スクリーン面に平行な面となす角がDである。当該Dは後で光路例を示すように、映像源2からの投射光の水平方向成分及び垂直方向成分を反射させ、最終的にこれをスクリーン面の法線方向に近づけて出射させることができるように偏向機能を有するように構成されている。本実施形態では図3からわかるように、Dの大きさは、複数の単位レンズ要素13aで同じであるが、単位レンズ要素13aの位置によって異なるようにしてもよい。例えば、映像源2から離れるにつれてDを大きくする形態を挙げることができる。
サーキュラーフレネルレンズ層13を構成する材料は、特に限定されることなく種々のものを使用することができる。ただし、反射型スクリーンに組み込まれる光学シート用の材料として広く使用され、優れた機械的特性、光学特性、安定性、及び加工性等を有するとともに安価に入手可能な材料、例えば、アクリル、スチレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル等の一以上を主成分とする透明樹脂や、エポキシアクリレートやウレタンアクリレート系の反応性樹脂(電離放射線硬化型樹脂等)が好適に使用され得る。
反射層14は、サーキュラーフレネルレンズ層13の特に反射面13bの表面に、光を反射可能に形成された層で、ここで映像光を反射させて該映像光を観察者側に向ける。反射層14を形成するための手段は特に限定されるものではなく、公知のものを適用することができる。これには塗布や蒸着等を挙げることができるが他のあらゆる方法も適用可能である。その中でも反射率が高いという観点から蒸着により形成された蒸着膜であることが好ましい。蒸着膜が適用された場合には、その中でも高い反射率を得ることができるという観点から銀によるものやアルミニウムであるものが好ましい。銀蒸着による蒸着反射層の反射率は90%〜95%、アルミニウム蒸着による蒸着反射層の反射率は80%〜90%である。ただし、反射率に加えコストの観点を考慮すれば、アルミニウムによる蒸着反射層が好ましい。またその膜厚は0.05μm〜0.1μmが好ましい。かかる薄い膜厚でも高い反射率とすることができる。
次に、反射型スクリーン10に入射する映像光の進路について図3に示した光路例L1を例に説明する。ただし、図に表した光路例は概念的に光の進路を表したものであり、屈折の程度や反射の角度を精密に表したものではない。
図3に示した光路例L1を参照しつつ、映像光の進行について説明する。映像源2から出光した光は放射状に広がりながら入光層12の入出光面12bから入射して反射型スクリーン10内に入る。その際に映像光は空気と入光層12との屈折率差によりこの界面で屈折する。また、入出光面12bは上記したような形態を具備しているので、従来のような例えば平滑な入光面に比べて大幅に映像光の反射が抑えられ、映像光は効率良く入光層12に入射する。
入射した映像光L1は、基材層11、サーキュラーフレネルレンズ層13を透過して反射層14に達し、ここで反射される。反射層14で反射した光は、観察者側に向きが変えられる。このとき、サーキュラーフレネルレンズ層13の反射面13bの傾斜の効果により、映像光L1は垂直方向成分及び水平方向成分ともに観察者側に向くように偏向される。偏向された映像光L1は、再び入光層12の単位光学要素12aを透過して入出光面12bから出光する。出光する際にその一部の光は屈折によりさらにスクリーン面の法線方向に近付くものとなる。
このように反射型スクリーン10によれば、映像光の垂直方向及び水平方向のいずれに
おいても、映像源2からの光を適切に観察者側に向けることができ、スクリーンとしての
基本的な機能を有するものとなる。また、反射型スクリーン10では、入光層12の入出光面12bの構成により、映像源2からの映像光を反射を抑えつつ効率よく反射型スクリーン10の内部に入射させることができる。従来の反射型スクリーンでは、映像光の一部が入光面で反射してしまうことがあり、映像光の一部を観察者に提供できないことがあった。またこのような反射光が天井に達し、天井に表れてしまうということもあった。
これに対して反射型スクリーン10によれば、映像光が入光面で反射されることを大幅に低減させることができ、映像光の利用効率向上による輝度改善や、映像光の天井への写し出しを抑制することが可能となる。
次に反射型スクリーン10の製造方法の一例について説明する。ここでは反射層14を蒸着により形成する例を挙げる。ただし、反射層14の形成方法を含め、反射型スクリーン10の製造方法はこれに限定されるものではない。
初めに基材層11上に入光層12を形成する。図4に説明のための図を示した。すなわち、入光層12を形成するに際し、当該入光層12の形状を転写可能な溝を有する金型ロール100を準備する。次に、当該金型ロール100とニップロール101との間に基材層11となる基材11’を送り込む。図4に示した矢印IVは、基材11’を送り込む方向である。基材11’の送り込みに合わせて、金型ロール100と基材11’との間に供給装置103から入光層12を構成する組成物104の液滴を供給し続ける。供給装置103から基材11’上に組成物104を供給するとき、金型ロール100と基材11’との間に、組成物104が溜まったバンク105が形成されるようにする。このバンク105において、組成物104が基材11’の幅方向に広がる。
上記のようにして金型ロール100と基材11’との間に供給された組成物104は、金型ロール100及びニップロール101間の押圧力により、基材11’と金型ロール100との間に充填される。その後、光照射装置106によって組成物104に光を照射し、組成物104を硬化させ、入光層12を形成することができる。入光層12が形成された後、このシートは、剥離ロール107が用いられて引かれることによって、金型ロール100から引き剥がされる。そして基材層11と入光層12との積層体がロール状に巻き取られる。
ここでは、ロール金型100を用いて基材層11に入光層12を積層する例を示しが、必ずしも上記のような方法に限定されることはなく、例えば押し出し成型で形成することもできる。この場合には基材層11と入光層12とは境界がなく、一体である。
次に、基材層11と入光層12との積層体が巻き取られたロールを巻き出しつつ所定の大きさになるように枚葉に切断する。枚葉に切断されたシートのうち、基材層11の入光層12が積層された側とは反対側の面にサーキュラーフレネルレンズ層13を形成する。サーキュラーフレネルレンズ層13は、入光層12と同様、当該サーキュラーフレネルレンズ層13の凹凸形状を転写可能な金型を用いた方法により枚葉で形成することができる。
次に、サーキュラーフレネルレンズ層13の面に蒸着を行い、反射層14を形成する。ここで、蒸着の方法は特に限定されるものではなく、公知のものを用いることができる。これには例えば真空蒸着法、スパッタリング法等を挙げることができる。ただし、量産性及びコストの観点から真空蒸着法によるものが好ましい。
以上の実施形態で説明した反射型スクリーン10では、入光層12とサーキュラーフレネルレンズ層13との間に他の機能を有する層がさらに積層されていてもよい。これには例えば減光層や光散乱層を挙げることができる。
光散乱層は、母材中に光散乱材が混入され、これにより映像光の視野角を拡大して画面内の輝度の均一性を向上させることができる。母材を構成する材料は特に限定されることはないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)、アクリル系、トリアセチルセルロース(TAC)等の各樹脂を挙げることができる。一方、光散乱材は、一例として、平均粒径が1μm〜100μm程度であるシリカ(二酸化珪素)、アルミナ(酸化アルミニウム)、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂等の透明物質からなる粒子を用いることができる。これによれば母材と光拡散材との屈折率差を利用して光を散乱させることができる。
減光層は、外光の一部を吸収してコントラストを向上させる機能を有する層である。このような減光層は、母材となる樹脂に黒色の顔料や染料を混濁させたものを挙げることができる。母材を構成する材料は特に限定されることはないが、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、メチルメタクリレート・ブタジエン・スチレン(MBS)、アクリル系、トリアセチルセルロース(TAC)等の各樹脂を挙げることができる。また、母材となる樹脂の代わりに、粘着材に黒色の顔料や染料を混濁させ、当該粘着剤で母材とその他機能層を貼合する形態としてもよい。
このような減光層によれば、反射型スクリーンに入射される映像光以外の光の少なくとも一部を吸収させることができ、観察者に提供される映像光のコントラストを向上させることができる。
上記した実施形態では、入光層12の単位光学要素12aは図3に示した断面を有して左右方向(図3の紙面奥/手前方向)に延びる直線状とされ、複数の単位光学要素12aが鉛直方向に配列されている例を示した。これに対して、入光層の単位光学要素がサーキュラーフレネルレンズ層13と同様に円弧状に延び、複数の単位光学要素が同心円状に配列される態様であってもよい。
1 反射型投射システム
2 映像源
10 反射型スクリーン
11 基材層
12 入光層
13 サーキュラーフレネルレンズ層
14 反射層

Claims (4)

  1. 映像源から投射された映像光を観察者側に反射させる反射型スクリーンであって、
    基材層と、
    前記基材層よりも前記映像光が入射する側に配置される入光層と、
    前記基材層よりも前記映像光が入射する側とは反対側に配置されるサーキュラーフレネルレンズ層と、
    前記サーキュラーフレネルレンズ層に積層され、光を反射可能である反射層と、を有し、
    前記入光層には、所定の断面形状を有して前記映像光が入射する側に突出する単位光学要素が複数配列されており、
    該単位光学要素は、前記映像光を入出光させる面である入出光面を具備し、
    前記入出光面は、前記映像源に近い側の端部よりも前記映像源から遠い側の端部の方が大きく突出するように傾斜する、
    反射型スクリーン。
  2. 前記単位光学要素は前記所定の断面形状を有して直線状に延びるとともに、前記複数の単位光学要素は前記直線状に延びる方向とは異なる方向に配列される請求項1に記載の反射型スクリーン。
  3. 映像源と、該映像源から投射された映像光を観察者側に反射させる反射型スクリーンと、を備え、
    前記反射型スクリーンは、
    基材層と、
    前記基材層よりも前記映像源側に配置される入光層と、
    前記基材層よりも前記映像源側とは反対側に配置されるサーキュラーフレネルレンズ層と、
    前記サーキュラーフレネルレンズ層に積層され、光を反射可能である反射層と、を有し、
    前記入光層には、所定の断面形状を有して前記映像源側に突出する単位光学要素が複数配列されており、
    該単位光学要素は、前記映像源からの映像光を入出光させる面である入出光面を具備し、
    前記入出光面は、前記映像源に近い側の端部よりも前記映像源から遠い側の端部の方が大きく突出するように傾斜する、
    反射型投射システム。
  4. 前記映像源の出光面と、前記反射型スクリーンの表面との距離が1m以内であることを特徴とする請求項3に記載の反射型投射システム。
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