JP2013045945A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】生産性および信頼性を向上することができる半導体装置の製造方法を提供すること。
【解決手段】半導体装置1の製造方法は、基材10、樹脂層11、半導体チップ12、樹脂層13、半導体チップ14、樹脂層15、半導体チップ16、樹脂層17、半導体チップ18を積層することにより得られる積層体3を用意する工程と、積層体3の半田層121A,141A,161A,181Aの融点以上に加熱して、端子101、121間、端子122、141間、端子142,161間、端子(接続用端子)162、181間を半田接合する工程を含む。
【選択図】 図2
Description
このような半導体装置900は、以下のようにして製造されていると考えられる。まず、図10(A)に示すように、あらかじめインターポーザ901上に接続用バンプ900Aを形成する。その後、図10(B)に示すように、フィルム状接着剤(樹脂層)902を設ける。その後、図10(C)に示すように、半導体チップ903を積層し、半田接合を行う。
このような作業を繰り返すことで、図9に示す半導体装置900が得られる。
また、特許文献2では、4つの半導体基板を積層した後、対向する半導体基板同士を半田接合し、その後、樹脂で封止して半導体基板間に樹脂を注入する製造方法が開示されている。
一方で、特許文献2の半導体装置の製造方法では、半導体基板同士を接合した後、半導体基板間の隙間に樹脂を充填しているため、樹脂の充填が難しく、生産性が問題となる。
基材と、
第一半導体部品、第一樹脂層および第二半導体部品を積層した構造体と、を積層することにより得られ、
前記基材の第一半導体部品接続用端子、前記第一半導体部品の基材接続用端子の少なくともいずれか一方が半田層を有するとともに、前記第一半導体部品の第二半導体部品接続用端子、前記第二半導体部品の第一半導体部品接続用端子の少なくともいずれか一方が半田層を有する積層体を用意する工程と、
前記積層体の前記半田層の融点以上に加熱して、前記基材の第一半導体部品接続用端子および第一半導体部品の基材接続用端子間、前記第一半導体部品の第二半導体部品接続用端子および前記第二半導体部品の第一半導体部品接続用端子間を半田接合する工程を含む半導体装置の製造方法が提供される。
また、基材、第一半導体部品、第一樹脂層、第二半導体部品の積層体を構成した後、この積層体全体を加熱して半田接合を行うため、従来に比べて、各半導体部品にかかる熱ダメージも低減させることができる。これにより、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
さらに、本発明では、基材、第一半導体部品、第一樹脂層、第二半導体部品の積層体を構成した後、この積層体を加熱して、各端子間の半田接合を行なっている。半田接合前に、樹脂層を半導体部品等により挟んでいるので、半田接合後に、半導体部品間に樹脂を充填する場合に比べ、手間を要しない。
なお、半田接合する工程において、端子間が半田接合されるとは、以下のことをいう。積層体が各半田層の融点以上に加熱され、端子間の接合に使用される各半田層が溶融するとともに、端子同士が物理的に接触し、少なくとも一部が合金を形成している状態である。
(第一実施形態)
図1〜図5には、本実施形態の半導体装置の製造方法が示されている。
はじめに、本実施形態の半導体装置1の製造方法の概要について説明する。
本実施形態の半導体装置1の製造方法は、図2に示すように、基材10、樹脂層11、半導体チップ12、樹脂層13、半導体チップ14、樹脂層15、半導体チップ16、樹脂層17、半導体チップ18を積層することにより得られる積層体3を用意する工程と、
積層体3の半田層121A,141A,161A,181Aの融点以上に加熱して、端子(接続用端子)102、121間、端子(接続用端子)122、141間、端子(接続用端子)142,161間、端子(接続用端子)162、181間を半田接合する工程を含む。
はじめに、図1(A)に示すように、半導体チップ12を用意する。この半導体チップ12は、基板(シリコン基板)120と、基板120を貫通するビア123とを有するTSV構造の半導体素子である。基板120の一方の表面には、端子121が設けられ、他方の表面には、端子122が設けられている。端子121および端子122は、ビア123で接続されている。端子121は、基材10に接続される接続用端子であり、端子122は、半導体チップ14に接続される接続用端子である。
端子122は、図示しないが、基板120側から銅層、ニッケル層、金層の順に積層された構造となっている。ただし、端子122の構造は、これに限られるものではない。
端子121は、表面に半田層121Aを有するものである。接続用端子121は、たとえば、銅層上にニッケル層を積層し、さらにこのニッケル層を被覆するように半田層121Aを設けた構造である。
半田層121Aの材料は、特に制限されず、錫、銀、鉛、亜鉛、ビスマス、インジウム及び銅からなる群から選択される少なくとも1種以上を含む合金等が挙げられる。これらのうち、錫、銀、鉛、亜鉛及び銅からなる群から選択される少なくとも1種以上を含む合金が好ましい。半田層121Aの融点は、110〜250℃、好ましくは170〜230℃である。
樹脂層11は、端子121を被覆している。樹脂層11は、熱硬化性樹脂を含むものであればよいが、なかでも、熱硬化性樹脂とフラックス活性化合物とを含む層であることが好ましい。詳しくは後述する。
ここで、半導体チップ14、半導体チップ16、半導体チップ18は、半導体チップ12と同様のものである。すなわち、半導体チップ14、半導体チップ16、半導体チップ18は、半導体チップ12と同様、TSV構造の半導体素子であり、半導体チップ14は、基板(シリコン基板)140と、この基板140を貫通するビア143と、ビア143に接続された一対の端子142,141とを備える。端子142は、半導体チップ16に接続される接続用端子であり、端子141は、半導体チップ12に接続される接続用端子である。
半導体チップ16は、基板(シリコン基板)160と、この基板160を貫通するビア163と、ビア163に接続された一対の端子162,161とを備える。端子162は、半導体チップ18の端子181に接続される接続用端子であり、端子161は、半導体チップ14に接続される接続用端子である。
半導体チップ18は、基板(シリコン基板)180と、この基板180を貫通するビア183と、ビア183に接続された一対の端子182,181とを備える。端子181は、半導体チップ16に接続される接続用端子である。
半導体チップ14には、端子141を被覆する樹脂層13が設けられている。また、半導体チップ16には、端子161を被覆する樹脂層15が設けられている。さらに、半導体チップ18には、端子181を被覆する樹脂層17が設けられている。
各半導体チップ12,14,16、18に対し、それぞれ、樹脂層11,13,15、17を貼り付ける。
また、あらかじめ、半導体チップ12,14,16、18がそれぞれ一体化したウェハを用意し、このウェハに、樹脂層11、13,15、17が一体化した樹脂シートを貼り付ける。その後、樹脂シート、ウェハをダイシングすることで、樹脂層11付きの半導体チップ12、樹脂層13付きの半導体チップ14、樹脂層15付きの半導体チップ16、樹脂層17付きの半導体チップ18を用意してもよい。
さらに、半導体チップ12、14、16、18がそれぞれ一体化したウェハを用意し、このウェハに、スピンコートで樹脂層11、13,15、17が一体化した樹脂層を形成し、その後、ダイシングすることで、樹脂層11付きの半導体チップ12、樹脂層13付きの半導体チップ14、樹脂層15付きの半導体チップ16、樹脂層17付きの半導体チップ18を用意してもよい。
次に、図1(B)に示すように、半導体チップ18、樹脂層17、半導体チップ16、樹脂層15、半導体チップ14、樹脂層13、半導体チップ12、樹脂層11で構成され、樹脂層と半導体チップとが交互に積層された構造体2を用意する。
はじめに、半導体チップ18に設けられた樹脂層17と、半導体チップ16の端子162が形成された面とを対向させて、半導体チップ18上に樹脂層17を介して半導体チップ16を積層する。
このとき、半導体チップ18に形成されたアライメントマークと半導体チップ16に形成されたアライメントマークとを確認し位置あわせを行なう。
その後、半導体チップ18、樹脂層17、半導体チップ16を加熱して、半硬化の状態(Bステージ)の樹脂層17を介して、半導体チップ18および半導体チップ16を接着する。このとき、ヒータが内蔵された一対の挟圧部材により半導体チップ18、樹脂層17、半導体チップ16を挟むことで、半導体チップ18、樹脂層17、半導体チップ16を加熱するとともに、前記一対の挟圧部材にて挟圧し、荷重をかけることで、半導体チップ16および半導体チップ18を接着することができる。たとえば、フリップチップボンダーを使用して、大気圧下、大気中で、樹脂層17を介して半導体チップ18および半導体チップ16を接着する。このときの加熱温度は、樹脂層17の熱硬化性樹脂が完全硬化しなければ、特に限定されないが、熱硬化性樹脂の硬化温度未満であることが好ましい。
接着後の半導体チップ18に対する半導体チップ16の位置が正確であるかどうかは、たとえば、X線顕微鏡や、赤外線顕微鏡を使用して確認することができる。
このとき、半導体チップ16に形成されたアライメントマークと半導体チップ14に形成されたアライメントマークとを確認し位置あわせを行なう。
その後、半導体チップ18、樹脂層17、半導体チップ16、樹脂層15、半導体チップ14を加熱して、半硬化の状態(Bステージ)の樹脂層15を介して、半導体チップ16および半導体チップ14を接着する。このとき、ヒータが内蔵された一対の挟圧部材により半導体チップ18、樹脂層17、半導体チップ16、樹脂層15、半導体チップ14を挟んで加熱し、前記一対の挟圧部材にて挟圧し、荷重をかけることで、半導体チップ16および半導体チップ14を接着することができる。たとえば、フリップチップボンダーを使用して、大気圧下、大気中で半導体チップ16および半導体チップ14を接着する。このときの加熱温度は、樹脂層15の熱硬化性樹脂が完全硬化しなければ、特に限定されないが、熱硬化性樹脂の硬化温度未満であることが好ましい。
接着後の半導体チップ16に対する半導体チップ14の位置が正確であるかどうかは、たとえば、X線顕微鏡や、赤外線顕微鏡を使用して確認することができる。
このとき、半導体チップ14に形成されたアライメントマークと半導体チップ12に形成されたアライメントマークとを確認し位置あわせを行なう。
その後、半導体チップ18、樹脂層17、半導体チップ16、樹脂層15、半導体チップ14、樹脂層13、半導体チップ12を加熱して、半硬化の状態(Bステージ)の樹脂層13を介して、半導体チップ14および半導体チップ12を接着する。このとき、ヒータが内蔵された一対の挟圧部材により半導体チップ18、樹脂層17、半導体チップ16、樹脂層15、半導体チップ14,
樹脂層13、半導体チップ12を挟んで加熱し、前記一対の挟圧部材にて挟圧し、荷重をかけることで、半導体チップ14および半導体チップ12を接着することができる。たとえば、フリップチップボンダーを使用して、大気圧下、大気中で半導体チップ14および半導体チップ12を接着する。このときの加熱温度は、樹脂層13の熱硬化性樹脂が完全硬化しなければ、特に限定されないが、熱硬化性樹脂の硬化温度未満であることが好ましい。
接着後の半導体チップ14に対する半導体チップ12の位置が正確であるかどうかは、たとえば、X線顕微鏡や、赤外線顕微鏡を使用して確認することができる。
以上により構造体2が得られる。このようにして得られた構造体2において、樹脂層11,13,15,17は、半硬化状態であり、完全に硬化していない。
また、樹脂層11,13,15、17の厚みは、たとえば、5μm以上、100μm以下、より好ましくは10μm以上、50μm以下である。5μm以上とすることで、樹脂層が半田層を確実に被覆でき、端子181,162同士、端子161、142同士、端子141,122同士を樹脂層のフラックス活性により容易に接続させることができる。また、100μm以下とすることで、端子181,162同士、端子161、142同士、端子141,122同士を容易に接続させることができる。さらには、100μm以下とすることで樹脂層の硬化収縮による半導体チップ12,14,16、18の反りを抑制することができる。
樹脂層11,13,15、17は、それぞれ熱硬化性樹脂と、フラックス活性化合物とを含むことが好ましい。
熱硬化性樹脂は、たとえば、エポキシ樹脂、オキセタン樹脂、フェノール樹脂、(メタ)アクリレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂、マレイミド樹脂等を用いることができる。これらは、単独または2種以上を混合して用いることができる。
中でも、硬化性と保存性、硬化物の耐熱性、耐湿性、耐薬品性に優れるエポキシ樹脂が好適に用いられる。樹脂層11,13,15、17における熱硬化性樹脂の含有量は、30重量量%以上、70重量%以下が好ましい。
HOOC−(CH2)n−COOH (I)
(式(I)中、nは、0以上20以下の整数を表す。)
なかでも、端子間の接合を良好なものとするためには、フェノールフタリンを使用することが特に好ましい。
また、樹脂層は、無機充填材を含んでいてもよい。樹脂層中に無機充填材を含有させることで、樹脂層の最低溶融粘度を高め、端子間に隙間が形成されてしまうことを抑制できる。ここで、無機充填材としては、シリカや、アルミナ等があげられる。
はじめに、基材10を用意する。ここでは、基材10は、樹脂基板等の有機基板であってもよく、また、シリコン基板やセラミック基板等であってもよい。
基材10には、その表面に端子(接続用端子)102が形成されている。端子102は、端子122と同様の構造、材料で構成される。この端子102は、半導体チップ12の端子121に接続されるものである。
構造体2を反転させて、基材10の端子102と、構造体2の樹脂層11とを対向させて、基材10上に構造体2を設置する。
このとき、半導体チップ18に形成されたアライメントマークと基材10に形成されたアライメントマークとを確認し位置あわせを行なう。
その後、基材10および構造体2を加熱して、半硬化の状態(Bステージ)の樹脂層11を介して、基材10および半導体チップ12を接着する。このとき、ヒータが内蔵された一対の挟圧部材により基材10および構造体2を挟んで加熱し、前記一対の挟圧部材にて挟圧し、荷重をかけることで、基材10および半導体チップ12を接着することができる。たとえば、フリップチップボンダーを使用して、大気圧下、大気中で基材10および半導体チップ12を接着する。このときの加熱温度は、樹脂層11の熱硬化性樹脂が完全硬化しなければ、特に限定されないが、熱硬化性樹脂の硬化温度未満であることが好ましい。
接着後の基材10に対する構造体2の位置が正確であるかどうかは、たとえば、X線顕微鏡や、赤外線顕微鏡を使用して確認することができる。
次に、同様の作業を繰り返すことで、基材10と、複数の構造体2とを接着し、積層体3を得る。本実施形態では、基材10上には、2つの構造体2が設置される。このとき、端子102、端子121は樹脂層11に食い込んだ状態となっているが、半田接合していない。
以上のようにして得られた積層体3において、樹脂層11,13,15,17は、半硬化状態であり、完全に硬化していない。
次に、図2(B)に示すように、以上の工程で得られた積層体3を加熱して、端子102、121間、端子122、141間、端子142、161間、端子162,181間の半田接合を行う。
ここで、端子間が半田接合されるとは、以下のことをいう。積層体3が半田層121A,141A,161A、181Aの融点以上に加熱され、基材10および半導体チップ12間、半導体チップ12,14間、半導体チップ14,16間、半導体チップ16,18間の接合に使用される各半田層121A,141A,161A、181Aが溶融するとともに、端子101,121同士、端子122,141同士、端子142,161同士、端子162,181同士が物理的に接触し、少なくとも一部が合金を形成している状態である。
容器51は、圧力容器であり、容器51の材料としては、金属等があげられ、たとえば、ステンレス、チタン、銅である。
熱板52,53は、内部にヒータを有するプレス板であり、熱板53の上方に設置された積層体3を熱板52,53で挟圧する。熱板53には、ピン54が形成されており、このピン54が板材(積層体3を設置する設置部)55を貫通している。この板材55は、積層体3を挟圧する際に、ピン54上を摺動して、熱板53に接触する。
熱板52の温度は、熱板53の温度よりも高く設定されている。たとえば、熱板52の温度は、熱板53よりも20℃以上高く、熱板52が半田層121A,141A,161A、181Aの融点以上の温度であり、熱板53は、半田層121A,141A,161A、181Aの融点未満となっている。
その後、積層体3を流体で加圧した状態を維持しながら、熱板52を積層体3に接触させる。さらに、板材55をピン54上で摺動させて、熱板52,53で積層体3を積層方向に沿って挟圧する。積層体3は、半田層121A,141A,161A、181Aの融点以上に加熱され、端子102、121間、端子122、141間、端子142、161間、端子162,181間で半田接合が行われる。熱板52,53で積層体3を挟圧することで、端子101,121間(端子122、141間、端子142、161間、端子162,181間)に樹脂が挟まっていた場合でも、樹脂を排除して、端子101,121同士(端子122、141同士、端子142、161同士、端子162,181同士)を確実に接触させることができ、安定的に半田接合することができる。
その後、熱板52,53を離間させて、さらに、流体を容器51から排出する。流体による積層体3への加圧を停止し、その後、積層体3を容器51から取り出す。
積層体3を加熱する方法としては、配管511から、加熱した流体を容器51内に入れ、積層体3を加熱加圧する方法があげられる。また、配管511から流体を容器51内へ流入させ、加圧雰囲気下にしつつ、容器51を加熱することにより、積層体3を加熱することもできる。
容器51内に積層体3を配置し、流体を導入し、積層体3を樹脂層11,13,15、17の熱硬化性樹脂の硬化温度以上に加熱して、樹脂層11,13,15、17の硬化を行なう。たとえば、180℃1時間の加熱を行なう。ここで、熱硬化性樹脂の硬化温度とは、樹脂層の硬化温度であり、たとえばDSC(Differential Scanning Calorimeter:示差走査熱量計)を用い、昇温速度10℃/分で樹脂層を測定した際の発熱ピーク温度とする。
なお、装置6の容器51内に複数の積層体3を入れて、樹脂層11,13,15、17の硬化を行なってもよい。このようにすることで生産性を向上させることができる。
以上のようにして、基材10および半導体チップ12同士、半導体チップ12,14同士、半導体チップ14,16同士、半導体チップ16,18同士が半田接合された積層体3を得る。
次に、積層体3の封止を行なう。封止の方法は、ポッティング、トランスファー成形、圧縮成形のいずれであってもよい。
その後、積層体3を構造体2ごとに切断して、図5に示す半導体装置1を複数得ることができる。なお、図5において、符号19は、封止材を示し、符号10Aはダイシングされた基材10を示す。また、半導体装置1が複数の構造体2を有する場合には、半導体装置1の単位ごとに切断すればよい。なお、切断には、ダイシングブレード、レーザ、ルーター等を使用することができる。
本実施形態では、基材10、樹脂層11、半導体チップ12、樹脂層13、半導体チップ14、樹脂層15、半導体チップ16、樹脂層17、半導体チップ18をこの順で積層して積層体3を得た後、積層体3全体を加熱して半田接合を行うため、従来に比べて、各半導体チップ12,14,16にかかる熱ダメージを低減させることができる。したがって、半導体装置1の信頼性を向上させることができる。
なお、本実施形態では、構造体2を得る際に、樹脂層付き半導体チップを積層するごとに、加熱しているが、この際の加熱は、樹脂層により半導体チップ同士を接着するための加熱である。したがって、加熱時間は比較的短く、加熱温度も低くてすむため、構造体2を得る工程を実施しても、従来の製造方法に比べ、生産性を向上させることができる。
従来は、半導体チップを積層するごとに、挟圧し、半田接合していたため、下層の半導体チップは、複数回、挟圧されることとなり、ダメージをうけやすい。
これに対し、本実施形態では、基材10、樹脂層11、半導体チップ12、樹脂層13、半導体チップ14、樹脂層15、半導体チップ16、樹脂層17、半導体チップ18をこの順で積層して積層体3を得た後、積層体3を挟圧して、半田接合を行なっている。半田接合時に、複数回挟圧されてしまうことが防止され、半導体チップ12,14、16へのダメージが低減される。
これに対し、本実施形態では、あらかじめ基材10,半導体チップ12,14,16、18を積層した積層体3を形成し、この積層体3全体を加熱することで、端子102、121同士、端子122、141同士、端子142、161同士、端子162,181同士を一度に半田接合しているので、流体雰囲気下で加圧しながら半田接合ができる。
また、熱板53の温度を、熱板52よりも低くしておくことで、積層体3を装置5内に設置した後、積層体3を流体により所定の加圧力で加圧するまでの間に、積層体3の樹脂層11,13,15、17が軟化し、樹脂層11,13,15、17中のボイドが大きくなってしまうことが防止される。一方で、熱板52の温度を、熱板53よりも高くしておくことで、積層体3を挟圧した後、積層体3を所定の温度まで比較的短時間で昇温させることができる。
なお、板材55が熱板52に近接して配置されている場合には、熱板52の温度を、熱板53の温度よりも低く設定してもよい。
なお、半導体チップ18,16を半硬化の状態の樹脂層17を介して接着する際、半導体チップ14,16を半硬化の状態の樹脂層15を介して接着する際および半導体チップ12,14を半硬化の状態の樹脂層13を介して接着する際には、半導体チップ12,14、16に複数回、熱がかかるが、半硬化状態の樹脂層により半導体チップ同士を接着するための加熱であるため、加熱温度も比較的低く設定でき、また、たとえ加熱温度を高くしても加熱時間が比較的短くてすむ。したがって、半導体チップ12,14、16への熱の影響は非常に少ないと考えられる。
図6および図7を参照して、本発明の第二実施形態について説明する。
前記実施形態では、基材10上に複数の構造体2を設置して積層体3を構成した後、複数の構造体2中の端子間の半田接合、複数の構造体2と基材10との半田接合を同時に行った。
これに対し、本実施形態では、基材10上に構造体2を一つ積層して積層体を構成した後、一つの構造体2および基材10を加熱して構造体2中の端子間の半田接合、構造体2と基材10との半田接合を行う。次に、再度、基材10上に他の構造体2を積層し、他の構造体2および基材10を加熱して他の構造体2中の端子間の半田接合、他の構造体2と基材10との半田接合を行う。
はじめに、前記実施形態と同様の方法で、複数の構造体2を用意する。
次に、前記実施形態と同様の方法で、図6に示すように、基材10の端子102と、構造体2の樹脂層11とを対向させて、基材10上に構造体2を設置する。このとき、半導体チップ18に形成されたアライメントマークと基材10に形成されたアライメントマークとを確認し位置あわせを行なう。なお、この状態では、基材10は、樹脂層11を介して構造体2とは接着していない。
その後、基材10および構造体2を半田層121A、141A,161A、181Aの融点以上に加熱して、半田接合を行う。より具体的には、ヒータが内蔵された一対の挟圧部材により基材10および構造体2を挟んで加熱し、前記一対の挟圧部材71,72にて挟圧し、荷重をかけることで、半田接合することができる。たとえば、フリップチップボンダーを使用して、大気圧下、大気中で端子102,121間、端子122,141間、端子142,161間、端子162,181間の半田接合を行う。
次に、同様の方法で、2つ目の構造体2を基材10上に設置し、端子122,141間、端子142,161間、端子162,181間の半田接合を行う。これにより、端子同士が半田接合された積層体が構成される。
その後、図4に示した装置6を使用して、前記実施形態と同様の方法で、樹脂層11,13,15、17の硬化を進める。これにより、図7に示す積層体3となる。
その後の工程は、前記実施形態と同様である。
本実施形態では、あらかじめ基材10と構造体2との間に配置される樹脂層11の硬化を進める工程を実施せずに、半田接合しているので、生産性を向上させることができる。
たとえば、前記各実施形態では、構造体2は樹脂層11を備えるものであったが、これに限らず、構造体は樹脂層11を含まなくてもよい。構造体を樹脂層11を含まないものとし、基材10と構造体とを半田接合し、その後、封止すると同時に、基材10および構造体間にアンダーフィルを充填してもよい。この場合には、いわゆるモールドアンダーフィル材を使用し、たとえば、特開2003−12773号公報、特開2003−277585号公報に開示された材料を使用すればよい。
また、樹脂層17を半導体チップ16側に設け、樹脂層15を半導体チップ14側に設け、樹脂層13を半導体チップ12側に設けてもよい。
さらに、前記各実施形態では、端子121,141,161、181が半田層121A、141A、161A、181Aを有していたが、これに限られず、端子122,142,162が表面に半田層を有するものであってもよい。また、端子102、121,141,161、181、端子122,142,162のすべてが表面に半田層を有していてもよい。
2 構造体
3 積層体
5 装置
6 装置
10 基材
10A 基材
11 樹脂層
12 半導体チップ
13 樹脂層
14 半導体チップ
15 樹脂層
16 半導体チップ
17 樹脂層
17A,17B 樹脂層
18 半導体チップ
19 封止材
51 容器
52 熱板
53 熱板
54 ピン
55 板材
71,72 挟圧部材
102 端子
120 基板
121 端子
121A,141A,161A,181A 半田層
122 端子
123 ビア
140 基板
141 端子
142 端子
143 ビア
160 基板
161 端子
162 端子
163 ビア
180 基板
181 端子
182 端子
183 ビア
511 配管
900A 接続用バンプ
900 半導体装置
901 インターポーザ
902 樹脂層
903 半導体チップ
Claims (11)
- 基材と、
第一半導体部品、第一樹脂層および第二半導体部品を積層した構造体と、を積層することにより得られ、
前記基材の第一半導体部品接続用端子、前記第一半導体部品の基材接続用端子の少なくともいずれか一方が半田層を有するとともに、前記第一半導体部品の第二半導体部品接続用端子、前記第二半導体部品の第一半導体部品接続用端子の少なくともいずれか一方が半田層を有する積層体を用意する工程と、
前記積層体の前記半田層の融点以上に加熱して、前記基材の第一半導体部品接続用端子および第一半導体部品の基材接続用端子間、前記第一半導体部品の第二半導体部品接続用端子および前記第二半導体部品の第一半導体部品接続用端子間を半田接合する工程を含む半導体装置の製造方法。 - 請求項1に記載の半導体装置の製造方法において、
前記構造体は、前記積層体において前記基材および前記第一半導体部品間に配置される他の樹脂層を有し、
前記積層体を用意する前記工程では、
前記第一半導体部品の前記基材接続用端子が設けられた面上に前記他の樹脂層を設け、
前記第二半導体部品の前記第一半導体部品接続用端子が形成された面上に前記第一樹脂層を構成する樹脂層を設け、
その後、前記基材、前記他の樹脂層、前記第一半導体部品、前記第一樹脂層、前記第二半導体部品の順に積層して前記積層体を用意する半導体装置の製造方法。 - 請求項2に記載の半導体装置の製造方法において、
前記第一樹脂層および前記他の樹脂層は、熱硬化性樹脂を含み、
前記積層体を用意する工程では、
前記第一半導体部品と前記第二半導体部品とを前記第一樹脂層を介して積層した後、加熱して、半硬化状態の前記第一樹脂層を介して前記第一半導体部品および前記第二半導体部品を接着し、
その後、前記基材上に前記他の樹脂層を介して、前記第一半導体部品、第一樹脂層、第二半導体部品を積層し、
半田接合する前記工程では、前記積層体を加熱して、半田接合を行なうとともに、前記第一樹脂層および前記他の樹脂層の硬化を進める半導体装置の製造方法。 - 請求項3に記載の半導体装置の製造方法において、
積層体を用意する前記工程では、
前記基材上に前記他の樹脂層を介して、前記第一半導体部品、第一樹脂層、第二半導体部品を積層した後、前記積層体を加熱して、半硬化状態の前記他の樹脂層を介して前記基材および前記第一半導体部品を接着する半導体装置の製造方法。 - 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
半田接合する前記工程では、前記積層体を挟圧するとともに、流体により前記積層体を加圧しながら加熱して半田接合を行う半導体装置の製造方法。 - 請求項5に記載の半導体装置の製造方法において、
対向配置された一対の挟圧部材と、
前記一対の挟圧部材間に配置され、前記積層体が設置される設置部とを備える装置を用意し、
半田接合する前記工程では、
前記一対の挟圧部材を加熱しておき、前記一対の挟圧部材に対し離間した状態の前記設置部上に前記積層体を配置する工程と、
前記一対の挟圧部材で、前記積層体および前記設置部を挟圧し、加熱して半田接合を行う工程とを実施する半導体装置の製造方法。 - 請求項6に記載の半導体装置の製造方法において、
前記一対の挟圧部材のうち、一方の挟圧部材の温度は、他方の挟圧部材の温度よりも低い半導体装置の製造方法。 - 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記積層体を用意する前記工程では、
前記基材上に、少なくとも前記第一半導体部品、前記第一樹脂層、前記第二半導体部品を含む構造体を複数配置した前記積層体を用意し、
半田接合する前記工程では、前記基材および複数の構造体からなる前記積層体を加熱する半導体装置の製造方法。 - 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記積層体を用意する前記工程では、あらかじめ、少なくとも前記第一半導体部品、第一樹脂層、第二半導体部品を含む前記構造体を2以上用意し、
前記積層体を用意する工程では、前記基材上に一つめの前記構造体を配置し、
半田接合する前記工程では、前記基材および前記構造体からなる前記積層体を加熱して、半田接合を行い、
その後、再度、前記基材上に他の前記構造体を配置し、
前記基材および複数の構造体からなる前記積層体を加熱して半田接合を行う半導体装置の製造方法。 - 請求項8または9に記載の半導体装置の製造方法において、
半田接合する前記工程の後段で、前記積層体を封止し、その後、前記基材を切断する半導体装置の製造方法。 - 請求項1乃至10のいずれか1項に記載の半導体装置の製造方法において、
前記第一半導体部品は、基板と、前記基板を貫通するとともに、前記基材接続用端子および前記第二半導体部品接続用端子に接続される貫通ビアとを備えるTSV構造の半導体素子である半導体装置の製造方法。
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