JP2013045590A - 非水電解質二次電池の充電方法及び非水電解質二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】高容量かつ良好なサイクル特性を有する非水電解質二次電池とすることができる充電方法及びそれにより充電された非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
【解決手段】珪素ナノ粒子が酸化珪素中に分散した構造を有する珪素−珪素酸化物系複合体を用いた負極材と、ポリアミドイミド樹脂及び/又はポリイミド樹脂を用いた結着剤と、前記負極材及び前記結着剤を含む負極合剤が表面に形成された負極集電体とを含む負極を有する非水電解質二次電池を充電する方法であって、初期の充電において、定電圧で充電した後に充電を休止し、その後、充電を再開する工程を含む非水電解質二次電池の充電方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、高容量かつ良好なサイクル特性を有する非水電解質二次電池に関する。
近年、携帯型の電子機器、通信機器や電気自動車の著しい発展に伴い、経済性と機器の長寿命化、小型軽量化の観点から、高容量、高エネルギー密度の二次電池が強く要望されている。このような二次電池の高容量化策として、負極材料に酸化珪素を用いる方法や(特許文献1)、酸化珪素粒子表面に化学蒸着法により炭素層を被覆する方法(特許文献2)がある。
しかしながら、上記従来の方法では、充放電容量が上がり、エネルギー密度が高くなるものの、サイクル性が不十分である等、市場の要求特性には未だ不十分であり、必ずしも満足でき得るものではなく、エネルギー密度やサイクル性の更なる向上が望まれていた。
特許第2997741号公報 特開2002−42806号公報 特開2000−243396号公報 特開2008−243717号公報 特開2005−149786号公報
例えば特許文献1では、酸化珪素をリチウムイオン二次電池の負極材として用い、高容量の電極を得ているが、初回充放電時における不可逆容量が大きかったり、サイクル性が実用レベルに達していない。また、特許文献2の方法においては、サイクル性の向上は確認されるも、微細な珪素結晶の析出、炭素被覆の構造及び基材との融合が不十分であることより、充放電のサイクル数を重ねると徐々に容量が低下し、一定回数後に急激に低下するという現象があり、二次電池用としてはまだ不十分であるといった問題がある。
また、負極材に導電性を付与する技術についても、特許文献3で開示されているような固体と固体の融着では、均一な炭素被膜が形成されず、導電性が不十分であるといった問題がある。
また、従来の黒鉛を負極材に用いた電池の特性を向上させる方法として、特許文献1に各種添加剤とその添加剤に合わせた分解電位で充電することにより、良好なSEI(Solid Electrolyte Interface)被膜を生成させる方法が記載されている。しかし、外側がカーボン皮膜で被覆された、珪素ナノ粒子が酸化珪素中に分散した構造を有する珪素−珪素酸化物系複合体を用いた負極材と、ポリアミドイミド樹脂やポリイミド樹脂を用いた結着剤とを含む負極を有する非水電解質二次電池では、特許文献1と同様の方法を用いて充電を行っても、特性向上が認められなかった。
さらに、特許文献4においては、シリコン負極材にフッ素含有溶媒を用い、初回充電を0.005〜0.03Cの低レートで行うことが提案され、また、特許文献5では、ポリアミドイミドやポリイミドを使用した電池のサイクル維持特性の向上を図っているが、二次電池の特性向上の方法としては、不十分であった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、高容量かつ良好なサイクル特性を有する非水電解質二次電池とすることができる充電方法及びそれにより充電された非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、珪素ナノ粒子が酸化珪素中に分散した構造を有する珪素−珪素酸化物系複合体を用いた負極材と、ポリアミドイミド樹脂及び/又はポリイミド樹脂を用いた結着剤と、前記負極材及び前記結着剤を含む負極合剤が表面に形成された負極集電体とを含む負極を有する非水電解質二次電池を充電する方法であって、初期の充電において、定電圧で充電した後に充電を休止し、その後、充電を再開する工程を含むことを特徴とする非水電解質二次電池の充電方法を提供する。
このように初期の充電を行うことで、良好なSEI被膜を形成させることができ、サイクル維持特性やレート特性を向上させることができる。また、初期の充電のみに本発明の充電方法を用いて、非水電解質二次電池の特性を向上させることができるため、効率的である。従って、効率的に、高容量かつ良好なサイクル特性の非水電解質二次電池とすることができる。
このとき、前記負極材として用いる珪素−珪素酸化物系複合体を、カーボン皮膜で被覆されたものを用いることが好ましい。
このように珪素−珪素酸化物系複合体がカーボン皮膜で被覆されたものであれば、良好な導電性が付与されて電池の充放電特性が向上し、また、このような電池であれば本発明の充電方法により効果的に電池特性を向上させることができる。
このとき、前記非水電解質二次電池の非水電解液を、フッ素含有溶媒が1質量%以上30質量%以下で含まれたものを用いることが好ましい。
このような非水電解液であれば、サイクル維持特性が良好な電池となり、また、本発明の充電方法によってサイクル維持特性を向上させるのに好適である。
このとき、前記フッ素含有溶媒を、フッ素化環状カーボネート、フッ素化鎖状カーボネート及びフッ素化エステルの少なくとも一つを含むものを用いることが好ましい。
このようなフッ素含有溶媒を用いたものであれば、高容量で、サイクル維持特性が良好な電池となり、また、特に本発明の充電方法によってサイクル維持特性を向上させるのに好適である。
このとき、前記定電圧で充電した後に充電を休止し、その後、充電を再開する工程を、少なくとも初回の充電において行うことが好ましい。
このように、初回の充電において、本発明の充電工程を行うことで、確実に良好なSEI被膜を形成して、サイクル維持特性の向上を効果的に行うことができる。
また、本発明の非水電解質二次電池の充電方法により充電されたものであることを特徴とする非水電解質二次電池を提供する。
このような非水電解質二次電池であれば、高容量かつ良好なサイクル特性の非水電解質二次電池となる。
以上のように、本発明によれば、効率的に、高容量かつ良好なサイクル特性の非水電解質二次電池にすることができる。
初期の充電において充電を停止させた際の電位上昇を調べた結果を示すグラフである。 初期の充電において充電を停止させた際の電位上昇を調べた結果を示すグラフである。
以下、本発明について、実施態様の一例として詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明で充電する非水電解質二次電池は、珪素ナノ粒子が酸化珪素中に分散した構造を有する珪素−珪素酸化物系複合体を用いた負極材と、ポリアミドイミド樹脂及び/又はポリイミド樹脂を用いた結着剤と、当該負極材及び結着剤を含む負極合剤が表面に形成された負極集電体とを含む負極を有するものである。
なお、非水電解質二次電池の形状は任意であり、特に制限はない。一般的にはコイン形状に打ち抜いた電極とセパレーターを積層したコインタイプ、電極シートとセパレーターをスパイラル状に捲回した角型あるいは円筒型等の電池が挙げられる。
まず、負極材(負極活物質)に用いる珪素ナノ粒子が酸化珪素中に分散した構造を有する珪素−珪素酸化物系複合体(複合粒子)は、例えば、珪素の微粒子を二酸化珪素と混合したものを焼成する方法や、一般式SiOxで表される酸化珪素粒子を、アルゴン等の不活性な非酸化性雰囲気中、400℃以上、好適には800〜1100℃の温度で熱処理し、不均化反応を行う方法で得ることができる。この不均化反応により、珪素ナノ粒子のサイズを1〜100nmとすることができる。特に後者の不均化反応を行う方法で得た複合体は、珪素ナノ粒子が均一に分散されるため好ましい。
このような方法で形成される珪素ナノ粒子が無定形の酸化珪素中に分散した構造は、例えば透過電子顕微鏡によって確認することができる。
ここで、本発明において負極材の原料となる酸化珪素とは、特に断りの無い限り、一般式SiOx(0<x≦2)で表される非晶質の珪素酸化物の総称であり、例えば、二酸化珪素と金属珪素との混合物を加熱して生成した一酸化珪素ガスを冷却・析出して得ることができる。
珪素ナノ粒子が酸化珪素中に分散した構造を有する珪素−珪素酸化物系複合体の物性は、目的とする複合体により適宜選定されるが、平均粒子径は0.1〜50μmが好ましく、下限は0.2μm以上がより好ましく、0.5μm以上がさらに好ましい。上限は30μm以下がより好ましく、20μm以下がさらに好ましい。
平均粒子径が0.1μmより小さい粒子は、比表面積が大きくなって、粒子表面の二酸化珪素の割合が大きくなり、非水電解質二次電池用負極材として用いた際に電池容量が低下するおそれがある。また、50μmより大きいと、電極に塗布した際に異物となり、電池特性が低下するおそれがある。なお、前記した平均粒子径は、レーザー光回折法による粒度分布測定における体積平均粒子径で表すことができる。
また、複合体のBET比表面積は0.5〜100m/gが好ましく、1〜20m/gがより好ましい。
BET比表面積が0.5m/gより小さいと、電極に塗布した際の接着性が低下し、電池特性が低下するおそれがあり、100m/gより大きいと、複合体表面の二酸化珪素の割合が大きくなり、例えばリチウムイオン二次電池等の負極材として用いた際に電池容量が低下するおそれがある。
このとき、本発明における非水電解質二次電池用負極材が導電性を付与されたものであれば、充放電特性が向上するため好ましい。導電性を付与する方法としては、複合体とカーボン等の導電性のある粒子とを混合する方法、複合体をカーボン皮膜で被覆する方法、両方法を組み合わせた方法等で付与できる。
カーボン皮膜で被覆する方法としては、複合体に有機物ガス中で化学蒸着(CVD)させる方法が好適であり、熱処理時に反応器内に有機物ガスを導入することで効率よく行うことが可能である。
具体的には、複合体に、有機物ガス中、50Pa〜30000Paの減圧下、800〜1200℃で化学蒸着させることにより被覆することができる。上記圧力は、50Pa〜10000Paが好ましく、50Pa〜2000Paがより好ましい。減圧度が30000Paより大きいと、グラファイト構造を有する黒鉛材の割合が大きくなり過ぎて、非水電解質二次電池用負極材として用いた場合、電池容量の低下に加えてサイクル性が低下するおそれがある。
化学蒸着温度は800〜1200℃が好ましく、900〜1100℃がより好ましい。蒸着温度が800℃より低いと、長時間の処理が必要となるおそれがある。逆に1200℃より高いと、化学蒸着処理により粒子同士が融着、凝集を起こす可能性があり、凝集面で導電性皮膜が形成されず、非水電解質二次電池用負極材として用いた場合、サイクル性能が低下するおそれがある。なお、処理時間は目的とするカーボン被覆量、処理温度、有機物ガスの濃度(流速)や導入量等によって適宜選定されるが、例えば、1〜10時間、特に2〜7時間程度が経済的にも効率的である。
化学蒸着時の有機物ガスを発生させる原料として用いられる有機物としては、特に非酸性雰囲気下において上記蒸着温度で熱分解して炭素(黒鉛)を生成し得るものが選択され、例えばメタン、エタン、エチレン、アセチレン、プロパン、ブタン、ブテン、ペンタン、イソブタン、ヘキサン等の鎖状炭化水素や、シクロヘキサン等の環状炭化水素もしくはこれらの混合物、ベンゼン、トルエン、キシレン、スチレン、エチルベンゼン、ジフェニルメタン、ナフタレン、フェノール、クレゾール、ニトロベンゼン、クロルベンゼン、インデン、クマロン、ピリジン、アントラセン、フェナントレン等の1環〜3環の芳香族炭化水素もしくはこれらの混合物が挙げられる。また、タール蒸留工程で得られるガス軽油、クレオソート油、アントラセン油、ナフサ分解タール油等も、単独もしくは混合物として用いることができる。
また、カーボン被覆量は特に限定されるものではないが、被覆した粒子全体に対して0.3〜40質量%が好ましく、0.5〜20質量%がより好ましい。
カーボン被覆量が0.3質量%未満では、十分な導電性を維持できないおそれがあり、結果として非水電解質二次電池用負極材とした際にサイクル性が低下する場合がある。逆にカーボン被覆量が40質量%を超えても、効果の向上が見られないばかりか、負極材料に占める黒鉛の割合が多くなり、非水電解質二次電池用負極材として用いた場合、充放電容量が低下する場合がある。
結着剤としては、ポリアミドイミド樹脂やポリイミド樹脂及び加熱してポリイミド樹脂となるポリアミック酸樹脂が用いられ、このような結着剤であれば、負極リチウムの吸蔵放出に伴う体積変化に対応した高い機械強度と高い接着力を有する。
非水電解質二次電池の非水電解液に用いられる非水有機溶媒としては、特に限定は無く選択でき、例えばエチレンカーボネートやプロピレンカーボネート、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(略称FEC)、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(略称DFEC)などの環状カーボネート類や、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートといった鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトンや1,2−ジメトキシエタン、テトラヒドロピラン、N,N−ジメチルホルムアミド、含フッ素エーテル(特開2010−146740号公報)といった有機溶媒、イオン性液体、もしくはこれらの混合物が挙げられる。
また、これら非水有機溶媒においては、任意の添加剤を適切な任意の量で用いることができ、例えばシクロヘキシルベンゼン、ビフェニル、ビニレンカーボネート、コハク酸無水物、亜硫酸エチレン、亜硫酸プロピレン、亜硫酸ジメチル、プロパンスルトン、ブタンスルトン、メタンスルホン酸メチル、トルエンスルホン酸メチル、硫酸ジメチル、硫酸エチレン、スルホラン、ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、テトラメチレンスルホキシド、ジフェニルスルフィド、チオアニソール、ジフェニルジスルフィド、チオアニソール、ジフェニルジスルフィド、ジピリジニウムジスルフィドなどが挙げられる。
特にフッ素含有溶媒として、フッ素化環状カーボネート、フッ素化鎖状カーボネート及びフッ素化エステルの少なくとも一つを1質量%以上30質量%以下で含む非水電解液を用いた電池が、レート特性が良好で、また、本発明の充電方法に好適である。
フッ素化環状カーボネートとしては、例えば、4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(略称FEC)、4−フルオロ−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−フルオロ−4,5,5−トリメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(略称DFEC)、4,5−ジフルオロ−4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジフルオロ−5,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,4−ジフルオロ−5−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4,5−ジフルオロ−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オンなどを用いることができる。また、フッ素化鎖状カーボネートとしては、メチル−(2,2,2−トリフルオロエチル)カーボネート、エチル−(2,2,2−トリフルオロエチル)カーボネートなどを用いることができる。また、フッ素化エステルとしては、含フッ素エステル(例えば、CFC(=O)OCHCF、CFC(=O)OCHCHCF、CFC(=O)OCH、CFC(=O)OCHCFCFH、CFC(=O)OCH(CFなどの1種または2種以上)を用いることができる。
非水電解液の電解質としても、特に限定は無く加えることができる。例えば、LiPF、LiBOB、LiN(CFSO、LiN(CSO、LiClO、LiBF、LiSOCFもしくはこれらの混合物が挙げられる。
なお、上記非水電解液二次電池用負極材を用いて負極を作製する場合、カーボン、黒鉛等の導電剤を添加することができる。この場合においても導電剤の種類は特に限定されず、構成された電池において、分解や変質を起こさない電子伝導性の材料であればよく、具体的にはAl,Ti,Fe,Ni,Cu,Zn,Ag,Sn,Si等の金属粒子や、金属繊維又は天然黒鉛、人造黒鉛、各種のコークス粒子、メソフェーズ炭素、気相成長炭素繊維、ピッチ系炭素繊維、PAN系炭素繊維、各種の樹脂焼成体等の黒鉛を用いることができる。
そして、上記負極材、導電剤、結着剤、及びその他の添加剤に、N−メチルピロリドンあるいは水などの結着剤の溶解、分散に適した溶剤を混練してペースト状の負極合剤とし、該負極合剤を負極集電体にシート状に塗布し、負極を形成することができる。この場合、集電体としては、銅箔、ニッケル箔など、通常、負極の集電体として使用されている材料であれば、特に厚さ、表面処理の制限なく使用することができる。なお、合剤をシート状に成形する成形方法は特に限定されず、公知の方法を用いることができる。
その他、正極及びセパレータの材料等は公知のものを使用することができ、特に限定されない。
例えば、正極活物質としてはLiCoO、LiNiO、LiMn、LiNiMnCoO、LiFePO、LiVOPO、V、MnO、TiS、MoS等の遷移金属の酸化物、リチウム、及びカルコゲン化合物等を用いることができる。
そして、本発明では、上記した非水電解質二次電池の初期の充電において、定電圧で充電した後に充電を休止し、その後、充電を再開する工程を含む充電を行う。
例えば負極に黒鉛を使用している従来の電池に用いられていた充電方法では向上があまり認められない、上記した負極材、結着剤、電解液を含む非水電解質二次電池に対して、本発明の充電方法を行うことでサイクル維持特性を効果的に向上させることができる。
本発明において定電圧での充電を行う方法としては、各種の方式を用いることができる。電池の充放電に一般的に用いられる定電圧充電方式により、設定電圧を目標とする電位とする方法や、パルス充電や定電流充電の電流値を非常に小さくして、電圧の上昇が起こらない程度とする方法などにより定電圧で充電できる。この定電圧継続による充電の後、休止し、その後、充電を再開して所定の電圧まで充電を行うことができる。この後、所定電圧まで放電し、以後は通常の充放電を繰り返すこともできる。
本発明者らは、以下のような実験を行った。
珪素ナノ粒子を対極リチウムで0.005Vまで充電する際、充電に対し容量で25分割となる様に0.02CmA相当の電流で充電し、分割充電終了時に各2時間停止して、電位変化を確認した。結果を図1に示す。また、同様の方法で、ただし0.01CmA相当の電流を用いて約90分割で充電して各2時間停止して、電位変化を確認した。結果を図2に示す。
図1,2より明らかなように、珪素ナノ粒子の初回充電時に充電を停止させると各分割で電位上昇が認められ、充電時の電気量(CmA)を小さくしても、同じ程度の電位変化を示すことが判る。これは、特に初回充電時の活物質内部の均一化がゆっくりと進行することと、初期充電時に高い抵抗を示すことから見掛けの電位低下(正極負極時では逆転)が起こるものと推察される。黒鉛では高い効果を示す電解液添加剤が、珪素ナノ粒子使用時に通常の充放電条件ではその効果が小さくなるのは、黒鉛使用時に特性を向上させる電解液添加剤の分解電位が、珪素ナノ粒子を用いた場合にはその分解電位を通り過ぎてしまい、添加剤の効果が十分に発揮出来ないことが要因の一つと推察される。そこで、電解液添加剤の効果を高めるため、電解液添加剤が効果的な作用を示す電位に電池の電位を近づけることが望ましいと考えられるが、充電電流を小さくしてもさほど効果が認められないことから、充電途中に十分な時間の休止を行うことにより効果的に電解液添加剤の効果を発揮させることができることを見出し、本発明を為すに至った。
具体的な方法としては、例えばコバルト酸リチウムと珪素ナノ粒子を用いた正極負極電池において、3.5Vから3.8Vの間で選択される電圧で一定電圧となるように電流を減少させながら充電し、一定時間の休止を行い、その後一定電圧の充電を継続して行い、このような定電圧充電、休止、充電の再開を1〜3回程度繰り返すことができる。
この場合、コバルト酸リチウム以外の正極を用いた場合や、正極と負極の容量バランスを変更した場合は、適時電位を選択し、最適な電圧で定電圧充電することが好ましい。
このとき、休止する時間としては、例えば2時間以上休止することが好ましい。
また、休止後の充電方法は適宜選択でき、定電流充電や定電圧充電を適宜行って、所望の電圧まで充電することができる。
また、本発明の充電方法は、電池作製後、初回〜数回目の初期の充電において適宜行うことができるが、SEI被膜が形成される初回の充電において行うことで確実にサイクル特性を向上できる。
以上のように本発明の方法で充電することで、高容量かつ良好なサイクル特性の非水電解質二次電池となる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
<負極活物質の調製>
平均粒子径が5μm、BET比表面積が3.5m/gの珪素酸化物SiO(x=1.01)100gを、バッチ式加熱炉内に仕込んだ。油回転式真空ポンプで炉内を減圧しつつ1100℃に昇温し、1100℃に達した後にCHガスを0.3NL/minで流入し、5時間のカーボン被覆処理を行った。なお、この時の減圧度は800Paであった。
処理後に降温し、97.5gのSiO中にSiが分散した粒子がカーボン被覆された黒色粒子を得た。得られた黒色粒子は、平均粒子径5.2μm、BET比表面積が6.5m/gで、黒色粒子に対するカーボン被覆量5.1質量%の導電性粒子であった。
<ポリアミドイミド樹脂溶液の作成>
2Lの4つ口フラスコ内に窒素ガスを流しながら、多価カルボン酸無水物としてトリメリット酸無水物192.0g(1.0モル)、多価イソシアネートとして4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート250.0g(1.0モル)、及びNMP708gを仕込み、100℃まで昇温した。3時間後に温度を120℃まで昇温し、そのまま6時間反応を行った。その後、NMP118gにて希釈を行い、ポリアミドイミド樹脂溶液を得た。GPCによる重量平均分子量は18,000であった。
<電解液調製>
非水電解液として、LiPFを、エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート=1:1(体積比)の混合溶液に1mol/Lの濃度となるよう溶解させた溶液を調製した。尚、電解液を調製する作業は、大気中の水分が電解液内に拡散するのを防ぐ為、アルゴンガスを充填したグローブボックス内で行なった。
<電極作製>
作製した負極活物質90質量%と前記ポリアミドイミド樹脂10質量%を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリーとした。このスラリーを厚さ11μmの銅箔の両面に塗布し、100℃で30分乾燥後、ローラープレスにより電極を加圧成形した。この電極を350℃で2時間真空乾燥した後、15.858cmの円形に打ち抜き、負極とした。
さらに、コバルト酸リチウム94質量%とアセチレンブラック3質量%、ポリフッ化ビニリデン3質量%を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリーとし、このスラリーを厚さ16μmのアルミ箔に塗布し、100℃で1時間乾燥後、ローラープレスにより電極を加圧成形した。この電極を120℃で5時間真空乾燥した後、15.858cmの円形に打ち抜き、正極とした。
作製した負極及び正極と、調製した非水電解液、厚さ20μmのポリプロピレン製微多孔質フィルムのセパレータを用いて、評価用コイン型リチウムイオン二次電池を作製した。
<充放電試験>
作製したコイン型リチウムイオン二次電池は、一晩室温で放置した後、二次電池充放電試験装置(アスカ電子(株)製)を用いて充放電を行なった。
まず、コインセルの電圧が3.70Vに達するまで0.1CmA相当の定電流で充電を行い、3.70Vに達した後は、セル電圧を3.70Vに保つように電流を減少させて充電を行い、電流値が0.05CmA相当を下回った時点で2時間休止を行った。その後、0.1CmA相当の定電流で充電を行い、セル電圧が4.2Vに達した時点で充電を終了した。
その後、放電は0.1CmA相当の定電流で行い、セル電圧が2.5Vに達した時点で放電を終了し、一サイクル目の充放電を行い、初回の放電容量を求めた。2サイクル目以降は、コインセルの電圧が4.2Vに達するまで0.5CmA相当の定電流で充電を行い、4.2Vに達した後は、セル電圧を4.2Vに保つように電流を減少させて充電を行い、電流値が0.1CmA相当を下回った時点で充電を終了した。放電は0.5CmA相当の定電流で行い、セル電圧が2.5Vに達した時点で放電を終了した。
以上の充放電試験を繰り返し、評価用リチウムイオン二次電池の100サイクル後の充放電試験を行った。100サイクル後の保持率(%):100サイクル目の放電容量/初回の放電容量を表1に示す。
(実施例2)
以下の方法で電池を作製し、評価を行なった。
実施例1と同様の手法で作製した負極及び正極、調製した非水電解液、厚さ20μmのポリプロピレン製微多孔質フィルムのセパレータを用いて評価用コイン型リチウムイオン二次電池を作製した。
作製したコイン型リチウムイオン二次電池は、一晩室温で放置した後、二次電池充放電試験装置(アスカ電子(株)製)を用いて充放電を行なった。
まず、コインセルの電圧が3.70Vに達するまで0.1CmA相当の定電流で充電を行い、3.70Vに達した後は、セル電圧を3.70Vに保つように電流を減少させて充電を行い、電流値が0.05CmA相当を下回った時点で24時間休止を行った。その後、0.1CmA相当の定電流で充電を行い、セル電圧が4.2Vに達した時点で充電を終了した。
その後、放電は0.1CmA相当の定電流で行い、セル電圧が2.5Vに達した時点で放電を終了し、一サイクル目の充放電を行い、以上の操作によって初回の放電容量を求めた。2サイクル目以降は、コインセルの電圧が4.2Vに達するまで0.5CmA相当の定電流で充電を行い、4.2Vに達した後は、セル電圧を4.2Vに保つように電流を減少させて充電を行い、電流値が0.1CmA相当を下回った時点で充電を終了した。放電は0.5CmA相当の定電流で行い、セル電圧が2.5Vに達した時点で放電を終了した。
以上の充放電試験を繰り返し、評価用リチウムイオン二次電池の100サイクル後の充放電試験を行った。100サイクル後の保持率(%):100サイクル目の放電容量/初回の放電容量を表1に示す。
(実施例3)
以下の方法で電池を作製し、評価を行なった。
実施例1と同様の手法で作製した負極及び正極、調製した非水電解液、厚さ20μmのポリプロピレン製微多孔質フィルムのセパレータを用いて評価用コイン型リチウムイオン二次電池を作製した。
作製したコイン型リチウムイオン二次電池は、一晩室温で放置した後、二次電池充放電試験装置(アスカ電子(株)製)を用いて充放電を行なった。
まず、コインセルの電圧が3.65Vに達するまで0.1CmA相当の定電流で充電を行い、3.65Vに達した後は、セル電圧を3.65Vに保つように電流を減少させて充電を行い、電流値が0.05CmA相当を下回った時点で2時間休止を行った。その後、0.1CmA相当の定電流で充電を行い、セル電圧が4.2Vに達した時点で充電を終了した。
その後、放電は0.1CmA相当の定電流で行い、セル電圧が2.5Vに達した時点で放電を終了し、一サイクル目の充放電を行い、以上の操作によって初回の放電容量を求めた。2サイクル目以降は、コインセルの電圧が4.2Vに達するまで0.5CmA相当の定電流で充電を行い、4.2Vに達した後は、セル電圧を4.2Vに保つように電流を減少させて充電を行い、電流値が0.1CmA相当を下回った時点で充電を終了した。放電は0.5CmA相当の定電流で行い、セル電圧が2.5Vに達した時点で放電を終了した。
以上の充放電試験を繰り返し、評価用リチウムイオン二次電池の100サイクル後の充放電試験を行った。100サイクル後の保持率(%):100サイクル目の放電容量/初回の放電容量を表1に示す。
(実施例4)
以下の方法で電池を作製し、評価を行なった。
実施例1と同様の手法で作製した負極及び正極、調製した非水電解液、厚さ20μmのポリプロピレン製微多孔質フィルムのセパレータを用いて評価用コイン型リチウムイオン二次電池を作製した。
作製したコイン型リチウムイオン二次電池は、一晩室温で放置した後、二次電池充放電試験装置(アスカ電子(株)製)を用いて充放電を行なった。
まずコインセルの電圧が3.75Vに達するまで0.1CmA相当の定電流で充電を行い、3.75Vに達した後は、セル電圧を3.75Vに保つように電流を減少させて充電を行い、電流値が0.05CmA相当を下回った時点で2時間休止を行った。その後、0.1CmA相当の定電流で充電を行い、セル電圧が4.2Vに達した時点で充電を終了した。
その後、放電は0.1CmA相当の定電流で行い、セル電圧が2.5Vに達した時点で放電を終了し、一サイクル目の充放電を行い、以上の操作によって初回の放電容量を求めた。2サイクル目以降は、コインセルの電圧が4.2Vに達するまで0.5CmA相当の定電流で充電を行い、4.2Vに達した後は、セル電圧を4.2Vに保つように電流を減少させて充電を行い、電流値が0.1CmA相当を下回った時点で充電を終了した。放電は0.5CmA相当の定電流で行い、セル電圧が2.5Vに達した時点で放電を終了した。
以上の充放電試験を繰り返し、評価用リチウムイオン二次電池の100サイクル後の充放電試験を行った。100サイクル後の保持率(%):100サイクル目の放電容量/初回の放電容量を表1に示す。
(実施例5)
実施例1と同様の手法で作製した負極活物質90質量%と、ポリイミド前駆体であるポリアミック酸樹脂(宇部興産 U−ワニスA)10質量%を混合し、さらにN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリーとした。このスラリーを厚さ11μmの銅箔の両面に塗布し、100℃で30分乾燥後、ローラープレスにより電極を加圧成形し、この電極を400℃で2時間真空乾燥した後、15.858cmの円形に打ち抜き、負極とした。
得られた負極と実施例1と同様の手法で作製した正極及び電解液を用いて評価用コイン型リチウムイオン二次電池を作製し、実施例1と同様の条件で充放電試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
以下の方法で電池を作製し、評価を行なった。
<電解液調製>
非水電解液として、エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート=1:1(体積比)の混合溶液に2%(体積比)となるように4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(FEC)を混合し、電解質にLiPFを1mol/Lの濃度となるよう溶解させた溶液を調製した。尚、電解液を調製する作業は、大気中の水分が電解液内に拡散するのを防ぐ為、アルゴンガスを充填したグローブボックス内で行なった。
実施例1と同様の手法で作製した負極と正極を用い、前記の電解液を用いて評価用コイン型リチウム二次電池を作製し、実施例1と同様の条件で充放電試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例7)
以下の方法で電池を作製し、評価を行なった。
<電解液調製>
非水電解液として、エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート=1:1(体積比)の混合溶液に5%(体積比)となるように4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(FEC)を混合し、電解質にLiPFを1mol/Lの濃度となるよう溶解させた溶液を調製した。尚、電解液を調製する作業は、大気中の水分が電解液内に拡散するのを防ぐ為、アルゴンガスを充填したグローブボックス内で行なった。
実施例1と同様の手法で作製した負極と正極を用い、前記の電解液を用いて評価用コイン型リチウム二次電池を作製し、実施例1と同様の条件で充放電試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
以下の方法で電池を作製し、評価を行なった。
<電解液調製>
非水電解液として、エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート=1:1(体積比)の混合溶液に2%(体積比)となるように4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(DFEC)を混合し、電解質にLiPFを1mol/Lの濃度となるよう溶解させた溶液を調製した。尚、電解液を調製する作業は、大気中の水分が電解液内に拡散するのを防ぐ為、アルゴンガスを充填したグローブボックス内で行なった。
実施例1と同様の手法で作製した負極と正極を用い、前記の電解液を用いて評価用コイン型リチウム二次電池を作製し、実施例1と同様の条件で充放電試験を行った。結果を表1に示す。
(実施例9)
以下の方法で電池を作製し、評価を行なった。
<電解液調製>
非水電解液として、エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート=1:1(体積比)の混合溶液に5%(体積比)となるように4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(DFEC)を混合し、電解質にLiPFを1mol/Lの濃度となるよう溶解させた溶液を調製した。尚、電解液を調製する作業は、大気中の水分が電解液内に拡散するのを防ぐ為、アルゴンガスを充填したグローブボックス内で行なった。
実施例1と同様の手法で作製した負極と正極を用い、前記の電解液を用いて評価用コイン型リチウム二次電池を作製し、実施例1と同様の条件で充放電試験を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
以下の方法で電池を作製し、評価を行なった。
実施例1と同様の手法で作製した負極及び正極、調製した非水電解液、厚さ20μmのポリプロピレン製微多孔質フィルムのセパレータを用いて評価用コイン型リチウムイオン二次電池を作製した。
作製したコイン型リチウムイオン二次電池は、一晩室温で放置した後、二次電池充放電試験装置(アスカ電子(株)製)を用いて充放電を行なった。
まず、コインセルの電圧が4.2Vに達するまで0.5CmA相当の定電流で充電を行い、4.2Vに達した後は、セル電圧を4.2Vに保つように電流を減少させて充電を行い、電流値が0.1CmA相当を下回った時点で充電を終了した。放電は0.5CmA相当の定電流で行い、セル電圧が2.5Vに達した時点で放電を終了し、一サイクル目の充放電を行い、以上の操作によって初回の放電容量を求めた。
以上の充放電試験を繰り返し、評価用リチウムイオン二次電池の100サイクルの充放電試験を行った。100サイクル後の保持率(%):100サイクル目の放電容量/初回の放電容量を表2に示す。
(比較例2)
以下の方法で電池を作製し、評価を行なった。
実施例5と同様の手法で作製した負極及び正極、調製した非水電解液、厚さ20μmのポリプロピレン製微多孔質フィルムのセパレータを用いて評価用コイン型リチウムイオン二次電池を作製した。
作製したコイン型リチウムイオン二次電池は、一晩室温で放置した後、二次電池充放電試験装置(アスカ電子(株)製)を用いて充放電を行なった。
まず、コインセルの電圧が4.2Vに達するまで0.5CmA相当の定電流で充電を行い、4.2Vに達した後は、セル電圧を4.2Vに保つように電流を減少させて充電を行い、電流値が0.1CmA相当を下回った時点で充電を終了した。放電は0.5CmA相当の定電流で行い、セル電圧が2.5Vに達した時点で放電を終了し、一サイクル目の充放電を行い、以上の操作によって初回の放電容量を求めた。
以上の充放電試験を繰り返し、評価用リチウムイオン二次電池の100サイクルの充放電試験を行った。100サイクル後の保持率(%):100サイクル目の放電容量/初回の放電容量を表2に示す。
(比較例3)
以下の方法で電池を作製し、評価を行なった。
実施例1と同様の手法で作製した負極及び正極、調製した非水電解液、厚さ20μmのポリプロピレン製微多孔質フィルムのセパレータを用いて評価用コイン型リチウムイオン二次電池を作製した。
作製したコイン型リチウムイオン二次電池は、一晩室温で放置した後、二次電池充放電試験装置(アスカ電子(株)製)を用いて充放電を行なった。
まず、コインセルの電圧が4.2Vに達するまで0.1CmA相当の定電流で充電を行い、セル電圧が4.2Vに達した時点で充電を終了した。放電は0.1CmA相当の定電流で行い、セル電圧が2.5Vに達した時点で放電を終了し、一サイクル目の充放電を行い、初回の放電容量を求めた。2サイクル目以降は、コインセルの電圧が4.2Vに達するまで0.5CmA相当の定電流で充電を行い、4.2Vに達した後は、セル電圧を4.2Vに保つように電流を減少させて充電を行い、電流値が0.1CmA相当を下回った時点で充電を終了した。放電は0.5CmA相当の定電流で行い、セル電圧が2.5Vに達した時点で放電を終了した。
以上の充放電試験を繰り返し、評価用リチウムイオン二次電池の100サイクル後の充放電試験を行った。100サイクル後の保持率(%):100サイクル目の放電容量/初回の放電容量を表2に示す。
(比較例4)
以下の方法で電池を作製し、評価を行なった。
<電解液調製>
非水電解液として、エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート=1:1(体積比)の混合溶液に5%(体積比)となるように4−フルオロ−1,3−ジオキソラン−2−オン(FEC)を混合し、電解質にLiPFを1mol/Lの濃度となるよう溶解させた溶液を調製した。尚、電解液を調製する作業は、大気中の水分が電解液内に拡散するのを防ぐ為、アルゴンガスを充填したグローブボックス内で行なった。
実施例1と同様の手法で作製した負極と正極を用い、前記の電解液を用いてコイン型リチウム二次電池を作製し、比較例1と同様の条件で充放電試験を行った。結果を表2に示す。
(比較例5)
以下の方法で電池を作製し、評価を行なった。
<電解液調製>
非水電解液として、エチレンカーボネート:ジエチルカーボネート=1:1(体積比)の混合溶液に5%(体積比)となるようにビニレンカーボネート(VC)を混合し、電解質にLiPFを1mol/Lの濃度となるよう溶解させた溶液を調製した。尚、電解液を調製する作業は、大気中の水分が電解液内に拡散するのを防ぐ為、アルゴンガスを充填したグローブボックス内で行なった。
実施例1と同様の手法で作製した負極と正極を用い、前記の電解液を用いてコイン型リチウム二次電池を作製し、比較例1と同様の条件で充放電試験を行った。結果を表2に示す。
Figure 2013045590
Figure 2013045590
表1,2に示す試験結果より、初回に定電圧充電し、休止、充電再開を行うことで、100サイクル後の容量維持率が向上した。また、本発明の充電方法によりフッ素系電解液の二次電池を充電することで、容量維持率をより向上させることが可能なことを確認した。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。

Claims (6)

  1. 珪素ナノ粒子が酸化珪素中に分散した構造を有する珪素−珪素酸化物系複合体を用いた負極材と、ポリアミドイミド樹脂及び/又はポリイミド樹脂を用いた結着剤と、前記負極材及び前記結着剤を含む負極合剤が表面に形成された負極集電体とを含む負極を有する非水電解質二次電池を充電する方法であって、初期の充電において、定電圧で充電した後に充電を休止し、その後、充電を再開する工程を含むことを特徴とする非水電解質二次電池の充電方法。
  2. 前記負極材として用いる珪素−珪素酸化物系複合体を、カーボン皮膜で被覆されたものを用いることを特徴とする請求項1に記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  3. 前記非水電解質二次電池の非水電解液を、フッ素含有溶媒が1質量%以上30質量%以下で含まれたものを用いることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  4. 前記フッ素含有溶媒を、フッ素化環状カーボネート、フッ素化鎖状カーボネート及びフッ素化エステルの少なくとも一つを含むものを用いることを特徴とする請求項3に記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  5. 前記定電圧で充電した後に充電を休止し、その後、充電を再開する工程を、少なくとも初回の充電において行うことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池の充電方法。
  6. 請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の非水電解質二次電池の充電方法により充電されたものであることを特徴とする非水電解質二次電池。
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