JP2013044035A - 銅フィリング方法及び当該方法を適用した電子部品 - Google Patents

銅フィリング方法及び当該方法を適用した電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】 プリント基板などの微細凹部に空隙や窪みを発生させないで良好に銅フィリングする。
【解決手段】 カルボン酸類、環状エステル類より選ばれた電着促進剤を含有せず、スルフィド類、メルカプタン類より選ばれた光沢剤を含有した予備処理液に被メッキ物を浸漬した後(予備吸着の後)、或いは、当該予備吸着に代えて予備メッキした後、電着促進剤及び光沢剤を含有する銅メッキ液で被メッキ物に電気銅メッキを施すことにより、プリント基板などの微細凹部に良好な銅フィリングを達成できる。
【選択図】 なし

Description

本発明は銅フィリング方法並びに当該方法を適用した電子部品に関して、プリント基板やウエハーなどの微細凹部の銅充填(銅フィリング)に優れ、特に、ビルドアップ基板(多層プリント配線板)のビアホールや溝部などを予備処理と電気銅メッキ処理を組み合わせて良好に銅フィリングできるものを提供する。
無電解銅メッキに比べて、電気銅メッキは析出速度が大きく生産性に優れる。
しかしながら、ビルドアップ基板を初めとするプリント基板やウエハーのビアホール、溝部などの微細凹部に電気銅メッキを行うと、微細凹部の底面付近での析出速度が開口部の速度とあまり変わらないために、微細凹部に窪みを生じたり、内部に空隙(ボイド)を生じて充填不良を起こす場合が少なくなく、電子部品の信頼性を低下させる一因となっている。
そこで、上記充填不良を防止するために、従来では、先ず、プリント基板などの被メッキ物に予備処理を施し、その後に電気銅メッキする方法が行われている。
この予備処理方式の従来技術を挙げると次の通りである。
(1)特許文献1
ビアホールや溝部などを銅充填することを目的として(段落1、8)、ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(SPS)、ビス(2−スルホプロピル)ジスルフィド又はこれらの塩、チオ尿素又はその誘導体などのブライトナー成分を所定濃度で含む水溶液を被メッキ物に接触させて予備吸着させた後、ブライトナー成分を含まない銅メッキ液で電気銅メッキすることが開示されている(請求項1)。
また、上記ブライトナー成分に対しては、アセトアミド、プロピルアミド、ベンズアミドなどのレベラー成分、或いは、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリマー成分を併用することができる(請求項2)。
(2)特許文献2
安定なメッキ膜特性の付与のために(段落8)、被メッキ物にアセトアミド、プロピルアミド、ベンズアミドなど特定のアミド化合物、或いはさらにはカルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのキャリア(ノニオン系界面活性剤)を予備吸着させた後 これらの特定化合物を含まない銅メッキ液で電気銅メッキすることが開示される(請求項1〜2、段落10)。
(3)特許文献3
界面活性剤、塩化物、窒素系有機化合物よりなる群から選ばれたレベラーを含む前処理液に被メッキ物を浸漬し、又は前処理液で予備メッキをした後に、界面活性剤を含有しない銅メッキ液で電気銅メッキするボイドフリー銅メッキ方法が開示される。
例えば、実施例13bでは、イオウ化合物を含有する前処理液で予備メッキし、イオウ化合物と窒素系有機化合物を含有する銅浴で電気銅メッキをしているが、この場合、イオウ化合物はチオ尿素類であり、窒素系有機化合物は染料(C.I.ダイレクトイエロー1)である。
(4)特許文献4
上記特許文献3のボイドフリー銅メッキ方法において、界面活性剤を含有せずにそれ以外のレベラーを含有する第一前処理液と、界面活性剤を含有する第二前処理液とに分けて前処理液を構成し、被メッキ物を第一前処理液の後に第二前処理液に浸漬するようにした方法である(請求項1〜7)。
例えば、実施例1と4では、SPSを含有する第一前処理液に被メッキ物を浸漬し、ポリアクリルアミド(ノニオン系の高分子界面活性剤)を含有する第二前処理液に浸漬してから、可溶性銅塩と酸を含有する銅浴で電気銅メッキを行っている(段落47、50)。
(5)特許文献5
上記特許文献3又は4のボイドフリー銅メッキ方法において、前処理液と銅メッキ液の少なくとも一方にメタノール、イソプロピルアルコールなどの有機溶媒を含有することを特徴とする方法である(請求項1〜4)。
例えば、実施例5では、SPS、染料(窒素系有機化合物)、イソプロピルアルコールを含有する第一前処理液に浸漬し、ポリエチレングリコール(ノニオン系高分子界面活性剤)を含有する第二前処理液に浸漬してから、SPS、メタノールを含有する銅浴で電気銅メッキを行っている(段落43)。
尚、銅メッキ浴自体の発明であって予備処理に関するものではないが、アミド基とスルホン酸基とを兼備し、モノスルフィド結合を有する特定の有機チオ化合物を光沢剤として電気銅メッキ浴に含有して、光沢性と平滑性を改善することを目的としたものとして、特許文献6がある(請求項1〜2、段落10)。
特許第3124523号公報 特開2003−041393号公報 特開2001−152387号公報 特開2002−256484号公報 特開2002−363790号公報 特開平7−062587号公報
上記特許文献3〜5の予備処理では、ボイドの発生をなくして銅メッキ皮膜の平滑性を確保できるが、例えば、このうちの特許文献4〜5では、前処理液を第一液と第二液に分ける必要がある。
この特許文献3〜5では、被メッキ物に界面活性剤並びに他の特定の2成分を予備吸着し、銅メッキでは界面活性剤を排除成分としている。
また、被メッキ物に対して上記特許文献1ではブライトナー成分を予備吸着し、特許文献2では特定のアミド化合物を予備吸着するとともに、銅メッキでは夫々これらを排除成分としている。
本発明は、予備処理と電気銅メッキの組み合わせにおいて、上記特許文献1〜5とは異なる手段で、プリント基板などの微細凹部に空隙(ボイド)や窪みを発生させないで良好に銅フィリングすることを技術的課題とする。
本発明者らは、上記特許文献1〜5の予備処理とは異なる発想による銅フィリングを実現すべく、界面活性剤の有無の切り分け、或いは、電着の促進と抑制という機能面の切り分けではなく、光沢剤と電着促進の2種の機能剤に着目し、予備処理では光沢剤を必須成分としながら、カルボン酸類及び環状エステル類より選ばれた電着促進剤を排除成分にするとともに、電気銅メッキ処理では上記予備処理に用いた光沢剤と電着促進剤とを必須成分として併用すると、プリント基板などの微細凹部に空隙(ボイド)や窪みを発生させることなく良好に銅フィリングできることを見い出して、本発明を完成した。
即ち、本発明1は、カルボン酸類、環状エステル類より選ばれた電着促進剤を含有せず、スルフィド類、メルカプタン類より選ばれた光沢剤を含有した予備処理液に被メッキ物を浸漬した後、電着促進剤及び光沢剤を含有する銅メッキ液で被メッキ物に電気銅メッキを施すことを特徴とする銅フィリング方法である。
本発明2は、カルボン酸類、環状エステル類より選ばれた電着促進剤を含有せず、スルフィド類、メルカプタン類より選ばれた光沢剤、可溶性銅塩及び酸を含有した予備処理液で被メッキ物に予備メッキを施した後、電着促進剤及び光沢剤を含有する銅メッキ液で被メッキ物に電気銅メッキを施すことを特徴とする銅フィリング方法である。
本発明3は、上記本発明1又は2において、銅メッキ液に、さらに含窒素有機化合物よりなる平滑剤を含有することを特徴とする銅フィリング方法である。
本発明4は、上記本発明1〜3のいずれかにおいて、平滑剤が、アミン類、染料、イミダゾリン類、イミダゾール類、ベンゾイミダゾール類、インドール類、ピリジン類、キノリン類、イソキノリン類、アニリン、アミノカルボン酸類よりなる群から選ばれた化合物の少なくとも一種であることを特徴とする銅フィリング方法である。
本発明5は、上記本発明1〜4のいずれかにおいて、銅メッキ液に、さらに高分子界面活性剤、塩化物の少なくとも一種を含有することを特徴とする銅フィリング方法である。
本発明6は、上記本発明1、3、4又は5において、予備処理液にさらに可溶性銅塩、或いは可溶性銅塩及び酸を含有することを特徴とする銅フィリング方法である。
本発明7は、上記本発明1〜6のいずれかにおいて、電着促進剤が、スルホコハク酸、DL−リンゴ酸、酢酸、シアヌル酸、ニトリロ三酢酸、ジフェニル酢酸、シアノ酢酸、クマリン酸、クロロ酢酸、マロン酸、トランス−アコニット酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、メソ−ブタン−1,2,3,4-テトラカルボン酸、3,4−ジカルボキシヘキサン二酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、トリメシン酸安息香酸、ピバル酸、ヒドロキシピバル酸、tert−ブチル酢酸、DL−ピログルタミン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、4−スルホフタル酸及びこれらの塩よりなる群から選ばれたカルボン酸類、カプロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトンよりなる群から選ばれた環状エステル類の少なくとも一種であることを特徴とする銅フィリング方法である。
本発明8は、上記本発明1〜7のいずれかにおいて、光沢剤が、ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド、ビス(2−スルホプロピル)ジスルフィド、ビス(3−スル−2−ヒドロキシプロピル)ジスルフィド、ビス(4−スルホプロピル)ジスルフィド、ビス(p−スルホフェニル)ジスルフィド、3−(ベンゾチアゾリル−2−チオ)プロパンスルホン酸、N,N−ジメチル−ジチオカルバミルプロパンスルホン酸、N,N−ジメチル−ジチオカルバミン酸−(3−スルホプロピル)−エステル、3−[(アミノイミノメチル)チオ]−1−プロパンスルホン酸、O−エチル−ジエチル炭酸−S−(3−スルホプロピル)−エステル、メルカプトメタンスルホン酸、メルカプトエタンスルホン酸、メルカプトプロパンスルホン酸及びこれらの塩よりなる群から選ばれた含硫黄有機化合物の少なくとも一種であることを特徴とする銅フィリング方法である。
本発明9は、上記本発明5〜8のいずれかにおいて、高分子界面活性剤がノニオン系界面活性剤であることを特徴とする銅フィリング方法である。
本発明10は、上記本発明9において、ノニオン系の高分子界面活性剤がスルホン酸基含有アルキレンオキシド付加型アミン類であることを特徴とする銅フィリング方法である。
本発明11は、上記本発明1〜10のいずれかの銅フィリング方法により、銅の電着皮膜を形成したビルドアップ基板、ウエハーより選ばれた電子部品である。
予備処理液にはスルホコハク酸、酢酸などのカルボン酸類、或いは、カプロラクトンなどの環状エステル類よりなる電着促進剤を排除成分とし、SPSやメルカプトプロパンスルホン酸(MPS)などの特定の含硫黄有機化合物よりなる光沢剤を必須成分とするとともに、銅メッキ液に上記電着促進剤と光沢剤を必須成分として併用して、予備処理液を用いた予備吸着又は予備メッキをした後、メッキ液を用いて電気銅メッキする2段処理方法により、プリント基板やウェハーのビアホールや溝部などの微細凹部をボイドや窪みの発生がない状態で、電着銅で良好に充填することができる。
本発明は、第一に、予備処理液にカルボン酸類、環状エステル類より選ばれた電着促進剤を含有せず、スルフィド類及びメルカプタン類より選ばれた光沢剤を必須成分として含有し、且つ、銅メッキ液に上記電着促進剤と光沢剤の両方を必須成分として併用して、予備処理液に被メッキ物を浸漬する予備吸着を行ってから、メッキ液による電気銅メッキを行う銅フィリング方法であり(本発明1参照)、第二に、予備処理液による上記予備吸着に代えて、予備処理液で被メッキ物を予備メッキする銅フィリング方法であり(本発明2参照)、第三に、これらの銅フィリング方法により銅の電着皮膜を形成したビルドアップ構造を有する基板などの特定の電子部品である。
本発明1の予備処理液には、先ず、特定の含硫黄有機化合物からなる光沢剤を必須成分として含有しなければならない。
光沢剤は前述の特許文献1のブライトナー成分と同義であり、特定の含硫黄有機化合物より選択される。
この特定の含硫黄有機化合物はスルフィド類及びメルカプタン類の中から選択され、夫々を単用又は両者を併用できる。
上記スルフィド類としては、ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(SPS)、ビス(2−スルホプロピル)ジスルフィド、ビス(3−スル−2−ヒドロキシプロピル)ジスルフィド、ビス(4−スルホプロピル)ジスルフィド、ビス(p−スルホフェニル)ジスルフィド、3−(ベンゾチアゾリル−2−チオ)プロパンスルホン酸(ZPS)、N,N−ジメチル−ジチオカルバミルプロパンスルホン酸(DPS)、N,N−ジメチル−ジチオカルバミン酸−(3−スルホプロピル)−エステル、3−[(アミノイミノメチル)チオ]−1−プロパンスルホン酸(UPS)、O−エチル−ジエチル炭酸−S−(3−スルホプロピル)−エステル並びにこれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)が挙げられる(本発明8参照)。
上記メルカプタン類としては、メルカプトメタンスルホン酸、メルカプトエタンスルホン酸、メルカプトプロパンスルホン酸(MPS)並びにこれらの塩(ナトリウム塩、カリウム塩など)が挙げられる(本発明8参照)。
好ましいスルフィド類及びメルカプタン類としては、ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(SPS)、3−(ベンゾチアゾリル−2−チオ)プロパンスルホン酸(ZPS)、N,N−ジメチル−ジチオカルバミルプロパンスルホン酸(DPS)、3−[(アミノイミノメチル)チオ]−1−プロパンスルホン酸(UPS)、メルカプトプロパンスルホン酸(MPS)である。
次いで、予備処理液には、特定の含酸素有機化合物よりなる電着促進剤を含有せず、当該電着促進剤は排除成分となる。
当該電着促進剤は銅の電着を促進する機能を有し、カルボン酸類及び環状エステル類の中から選択され、夫々を単用又は両者を併用できる。
上記カルボン酸類としては、スルホコハク酸、DL−リンゴ酸、酢酸、シアヌル酸、ニトリロ三酢酸、ジフェニル酢酸、シアノ酢酸、クマリン酸、クロロ酢酸、マロン酸、トランス−アコニット酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、メソ−ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、3,4−ジカルボキシヘキサン二酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、トリメシン酸安息香酸、ピバル酸、ヒドロキシピバル酸、tert−ブチル酢酸、DL−ピログルタミン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、4−スルホフタル酸及びこれらの塩などが挙げられる(本発明7参照)。
好ましいカルボン酸類としては、スルホコハク酸、シアノ酢酸、クロロ酢酸、クマリン酸、メソ−ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、ヒドロキシピバル酸などが挙げられる(本発明7参照)。
また、環状エステル類としては、カプロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトンなどが挙げられ(本発明7参照)、好ましくはδ−バレロラクトンなどが挙げられる。ちなみに、この環状エステル類を希アリカリで加水分解すると、開環してカルボン酸の塩が生じる。
一方、電気銅メッキ液は可溶性銅塩及び酸を基本組成とするが、本発明1では、予備処理液の必須成分である光沢剤と、排除成分である電着促進剤との両方を電気メッキ液に含有することが必要である。
この電気銅メッキ液の必須成分である光沢剤と電着促進剤の内容については上記予備処理液で説明した通りである。
また、当該電気銅メッキ液には次の成分(a)〜(c)の少なくとも一種を含有することができ、これらは銅メッキ液に対して含有の有無が任意な選択成分となる(本発明3、5参照)。
(a)含窒素有機化合物よりなる平滑剤
(b)高分子界面活性剤
(c)塩化物
上記平滑剤(a)はレベラーとも称され、電着抑制の機能を有し、電着皮膜を平滑にするように働く。
この平滑剤は、アミン類、染料、イミダゾリン類、イミダゾール類、ベンゾイミダゾール類、インドール類、ピリジン類、キノリン類、イソキノリン類、アニリン、アミノカルボン酸類などから選択される。
上記アミン類としてはスルホン酸基含有アルキレンオキシド付加型アミン類が好ましい。
後述の通り、本発明では、スルホン酸基含有アルキレンオキシド付加型アミン類は、アルキレンオキシドが付加しているために高分子界面活性剤に分類されるが、上記アミン類としても分類でき、平滑剤として有効である。
上記アミン類を除くその他の含窒素有機化合物からなる平滑剤の具体例としては、C.I.(Color Index)ベーシックレッド2、トルイジンブルーなどのトルイジン系染料、C.I.ダイレクトイエロー1、C.I.ベーシックブラック2などのアゾ系染料、3−アミノ−6−ジメチルアミノ−2−メチルフェナジン一塩酸などのフェナジン系染料、ポリエチレンイミン、ジアリルアミンとアリルグアニジンメタンスルホン酸塩の共重合物、テトラメチルエチレンジアミンのEO及びPO付加物、コハク酸イミド、2′−ビス(2−イミダゾリン)などのイミダゾリン類、イミダゾール類、ベンゾイミダゾール類、インドール類、2−ビニルピリジン、4−アセチルピリジン、4−メルカプト−2−カルボキシルピリジン、2,2′−ビピリジル、フェナントロリンなどのピリジン類、キノリン類、イソキノリン類、アニリン、3,3′,3′′−ニトリロ三プロピオン酸、ジアミノメチレンアミノ酢酸などが挙げられる。
なかでも、C.I.ベーシックレッド2などのトルイジン染料、C.I.ダイレクトイエロー1などのアゾ染料、3−アミノ−6−ジメチルアミノ−2−メチルフェナジン一塩酸などのフェナジン系染料、ポリエチレンイミン、ジアリルアミンとアリルグアニジンメタンスルホン酸塩の共重合物、テトラメチルエチレンジアミンのEO及びPO付加物、2′−ビス(2−イミダゾリン)などのイミダゾリン類、ベンゾイミダゾール類、2−ビニルピリジン、4−アセチルピリジン、2,2′−ビピリジル、フェナントロリンなどのピリジン類、キノリン類、アニリン、アミノメチレンアミノ酢酸などのアミノカルボン酸類が好ましい。
尚、上記ジアリルアミンとアリルグアニジンメタンスルホン酸塩の共重合物は、下式で表される。
Figure 2013044035
また、テトラメチルエチレンジアミンのEO及びPO付加物は、下式で表される。
Figure 2013044035
電気銅メッキ液に含有できる前記高分子界面活性剤としては、特にノニオン系界面活性剤が好ましく(本発明9参照)、具体的には、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシセルロース、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリアクリルアミド(PAM)、或いは、C1〜C20アルカノール、フェノール、ナフトール、ビスフェノール類、C1〜C25アルキルフェノール、アリールアルキルフェノール、C1〜C25アルキルナフトール、C1〜C25アルコキシルリン酸(塩)、ソルビタンエステル、ポリアルキレングリコール、C1〜C22脂肪族アミド、アルキレンポリアミンなどにエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)を2〜300モル付加縮合させたもの、或いはそのスルホコハク酸エステル塩などが挙げられる。
上記ノニオン系界面活性剤としては、一般式(1)
Figure 2013044035
(式(1)中、R13、R14、R15及びR16は、一般式(2)
Figure 2013044035
式(2)中、M2 は、水素原子、アルカリ金属又はアンモニウムを示し、zは1〜5の整数、x及びyは1〜10の整数)で表される基である。pは1〜5の整数である。)で表されるスルホン酸基含有アルキレンオキシド付加型アミン類が好ましい。
このスルホン酸基含有アルキレンオキシド付加型アミン類の代表例としては、次の構造式で表されるテトラ−ポリプロポキシ−エトキシ−エチレンジアミン−スルホコハク酸エステルナトリウム塩が挙げられる。
Figure 2013044035
電気銅メッキ液に含有できる塩化物は、塩素イオンを供給可能なものであれば良く、塩化ナトリウム、塩化水素、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化銅などが挙げられる。第4アルキルアンモニウムクロリド、クロル酢酸などであっても差し支えない。
尚、この予備処理液には、下述の可溶性銅塩、或いは、可溶性銅塩及び酸を含有することができる(本発明6参照)。
しかしながら、銅フィリングを良好にする観点から、上記塩化物、平滑剤及び高分子界面活性剤は予備処理液に含有しない方が好ましい。
電気銅メッキ液で使用する可溶性銅塩は、水溶液中で第一又は第二銅イオンを発生させる可溶性の塩であれば任意のものが使用でき、特段の制限はなく、難溶性塩も排除されない。具体的には、硫酸銅、酸化銅、塩化銅、炭酸銅、酢酸銅、ピロリン酸銅、シュウ酸銅などが挙げられ、硫酸銅、酸化銅が好ましい。
また、電気銅メッキ液のベースとなる酸については、硫酸、塩酸、シュウ酸、酢酸、ピロリン酸など、通常の銅メッキ液で汎用される酸が使用でき、有機スルホン酸やオキシカルボン酸などの有機酸を使用することもできる。
本発明1は予備処理液に被メッキ物を浸漬する予備吸着を行った後、銅メッキ液を用いて電気メッキを行う銅フィリング方法である。
予備吸着処理は、被メッキ物を予備処理液に常温(25℃)付近で1〜10分程度浸漬して行う。
上記光沢剤は単用又は併用でき、その予備処理液での含有量は0.05〜10g/L、好ましくは0.1〜5g/L、より好ましくは0.5〜3g/Lである。また、その電気銅メッキ液での含有量は0.0001〜1g/L、好ましくは0.0005〜0.1g/L、より好ましくは0.001〜0.01g/Lである。
上記電着促進剤は単用又は併用でき、その電気銅メッキ液での含有量は0.0001〜10.0g/L、好ましくは0.01〜5.0g/L、より好ましくは0.01〜2.0g/Lである。
上記平滑剤は単用又は併用でき、その電気銅メッキ液での含有量は0.0001〜1.0g/L、好ましくは0.001〜0.1g/L、より好ましくは0.001〜0.01g/Lである。
上記高分子界面活性剤は単用又は併用でき、その電気銅メッキ液での含有量は0.01〜10g/L、好ましくは0.01〜1.0g/L、より好ましくは0.05〜0.5g/Lである。
上記塩化物は単用又は併用でき、その電気銅メッキ液での含有量は0.005〜0.2g/L、好ましくは0.01〜0.1g/L、より好ましくは0.05〜0.1g/Lである。
また、銅メッキ液については、光沢剤と電着促進剤の両方を含有する条件を満たせば、それ以外の組成に特に制限はなく、様々な公知の銅メッキ液が適用できる。
電気メッキを行う場合、陰極電流密度、浴温、メッキ時間などの条件には特段の制限はない。
電気銅メッキ液での可溶性銅塩の含有量は100〜280g/L(銅イオンとして25〜70g/L)、好ましくは160〜240g/L(銅イオンとして40〜60g/L)である。
他方、本発明2は、本発明1の予備処理液による当該予備吸着に代えて、予備処理液で被メッキ物を予備メッキする銅フィリング方法である。
この予備メッキ処理では、予備処理液に電着促進剤を含有せず、光沢剤と可溶性銅塩と酸を含有させて、この予備処理液で被メッキ物に予備メッキを施した後、電気銅メッキすることになる。
当該予備メッキは、陰極電流密度0.5〜3.0A/dm2、液温20〜50℃、0.5〜5.0分程度の条件で行う。
本発明2の予備メッキ方式では、予備処理液と電気銅メッキ液との両方に含有する光沢剤であるスルフィド類やメルカプタン類の成分内容やその含有量は本発明1の予備吸着方式と同じである。
また、予備処理液に含有せず、電気銅メッキ液に含有する電着促進剤であるカルボン酸類や環状エステル類の成分内容及び含有量は本発明1の予備吸着方式と同じである。
さらに、電着銅メッキ液に含有可能な平滑剤、高分子界面活性剤、塩化物の成分内容及び含有量は本発明1の予備吸着方式と同じである。
上記本発明1の予備吸着式、又は本発明2の予備メッキ式の銅フィリング方法は各種の電子部品に適用できるが、ビルドアップ基板やウエハーに適用することが好ましい(本発明11参照)。
特に、ビルドアップ基板はその構造上ビアを多く有することから、従来の銅メッキ方法ではこのビアにボイドが発生し易いが、本発明の銅フィリング方法を適用することで、ボイドの発生をなくしながら基板の微細凹部を良好に銅充填できる。
以下、本発明の銅フィリング方法の実施例を順次述べるととともに、当該実施例で得られた試料基板の銅メッキ皮膜についての銅充填の評価試験例を説明する。
尚、本発明は下記の実施例、試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
下記の実施例1〜30において、実施例1〜25は予備吸着方式(本発明1)の例、実施例26〜30は予備メッキ方式(本発明2)の例である。
実施例1〜25のうち、実施例1は銅フィリングの基本実施例であり、予備処理液にSPS(光沢剤)を含有し、銅メッキ液にSPS(光沢剤)と酢酸(電着促進剤)とポリエチレンイミン(平滑剤)とPEG(高分子界面活性剤)と塩素(塩化物)を含有したものである。実施例2〜8は実施例1の電着促進剤を他のカルボン酸類に変更した例、実施例9〜10は実施例1の電着促進剤を環状エステル類に変更した例、実施例11〜12は実施例1の銅メッキ液の平滑剤を変更した例、実施例13は実施例12の平滑剤の分子量を変更した例、実施例14は実施例1の銅メッキ液の光沢剤をMPSに変更した例、実施例15〜17は実施例1の銅メッキ液の高分子界面活性剤を変更した例、実施例18〜19は実施例1の予備処理液の光沢剤を変更した例、実施例20〜22は実施例16を基本として銅メッキ液の平滑剤を変更した例、実施例23は実施例4を基本として銅メッキ液の高分子界面活性剤と平滑剤を変更した例、実施例24は実施例6を基本として銅メッキ液の高分子界面活性剤と平滑剤を変更した例、実施例25は実施例12を基本として銅メッキ液の電着促進剤の種類と高分子界面活性剤の分子量を夫々変更した例である。
但し、実施例17は実施例1を基本としたが、実施例1の平滑剤を含まない例である。
実施例26〜30のうち、実施例26は実施例1を基本として予備吸着から予備メッキ方式に変更した例、同じく、実施例27は実施例6を基本とし、実施例28は実施例12を基本とし、実施例29は実施例21を基本とし、実施例30は実施例24を基本として夫々予備吸着から予備メッキ方式に変更した例である。
一方、比較例1〜11において、比較例1〜9は予備吸着方式の例、比較例10〜11は予備メッキ方式の例である。
比較例1〜9はいずれも実施例1を基本としたもので、このうちの比較例1は予備処理なしのブランク例である。比較例2は予備処理液に光沢剤を含有しなかった例である。比較例3は予備処理液に本発明の光沢剤に代えて同じ含硫黄有機化合物に属するチオ尿素を含有した例である。比較例4は銅メッキ液に電着促進剤を含有しなかった例である。比較例5は銅メッキ液に光沢剤を含有しなかった例である。比較例6は銅メッキ液に本発明の電着促進剤に代えて同じ含酸素有機化合物に属する直鎖エステル(酢酸エチル)を含有した例である。比較例7は予備処理液に光沢剤を含有せずに電着促進剤(カルボン酸類)を含有した例である。比較例8は予備処理液に光沢剤を含有せずに電着促進剤(環状エステル類)を含有した例である。比較例9は予備処理液に光沢剤のみならず電着促進剤をも含有した例である。
比較例10〜11のうち、比較例10は比較例2を基本として予備吸着から予備メッキ方式に変更した例、比較例11は比較例4を基本として予備吸着から予備メッキ方式に変更した例である。
以下の実施例及び比較例では、予備処理液を用いた予備吸着(浸漬)条件又は予備メッキ条件、銅メッキ液を用いた電気メッキ条件は夫々下記の(A)〜(C)の通りに設定した。
(A)予備処理液での予備吸着条件
浸漬温度:25℃
浸漬時間:5分
(B)予備処理液での予備メッキ条件
液温:23℃
陰極電流密度:1.0A/dm2
メッキ時間:3分
(C)銅メッキ液での電気メッキ条件
液量:1.5L
液温:23℃
陰極電流密度:1.5A/dm2
膜厚:20μm
(D)銅充填の評価試験方法
プリント基板での一般的なビアサイズである直径120μm、深さ80μmの形態のビアを銅板に多数凹設したものを試料基板として、この試料基板に20μmの厚みで銅が析出するまで上記条件(C)で電気メッキを行った。
その後、銅充填された試料基板について、ビアの箇所で基板を切断し、個々の切断面の電着銅の充填度合を顕微鏡で微視観察し、銅充填の優劣を平均化して評価した。
《実施例1》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(SPS) 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例2》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
マロン酸 1g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例3》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
DL−リンゴ酸 1g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例4》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
メソ−ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸 5g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例5》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
クロロ酢酸 3g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例6》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
ヒドロキシピバル酸 0.5g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例7》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
シアノ酢酸 1g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例8》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
クマリン酸 2g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例9》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
δ−バレロラクトン 1g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例10》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
γ−ブチロラクトン 1g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例11》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ジアリルアミンとアリルグアニジン
−メタンスルホン酸塩の共重合物(分子量2000) 5mg/L
塩素 65mg/L
《実施例12》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
テトラメチルエチレンジアミン
のEO及びPO付加物(分子量2000) 5mg/L
塩素 65mg/L
《実施例13》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
テトラメチルエチレンジアミン
のEO及びPO付加物(分子量10000) 5mg/L
塩素 65mg/L
《実施例14》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
メルカプトプロパンスルホン酸(MPS) 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例15》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリオキシプロピレンブチルエーテル(PO20) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例16》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
テトラ−ポリプロポキシ−エトキシ−エチレンジアミン
−スルホコハク酸エステルナトリウム 25mg/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例17》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
エチレンジアミンのポリオキシエチレン
−ポリオキシプロピレンブロックポリマー 100mg/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
塩素 65mg/L
《実施例18》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
メルカプトプロパンスルホン酸 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例19》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
3−(ベンゾチアゾリル−2−チオ)
−プロパンスルホン酸(ZPS) 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例20》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
テトラ−ポリプロポキシ−エトキシ−エチレンジアミン
−スルホコハク酸エステルナトリウム 25mg/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ジアリルアミンとアリルグアニジン
−メタンスルホン酸塩の共重合物(分子量2000) 5mg/L
塩素 65mg/L
《実施例21》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
テトラ−ポリプロポキシ−エトキシ−エチレンジアミン
−スルホコハク酸エステルナトリウム 25mg/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
テトラメチルエチレンジアミン
のEO及びPO付加物(分子量2000) 5mg/L
塩素 65mg/L
《実施例22》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
テトラ−ポリプロポキシ−エトキシ−エチレンジアミン
−スルホコハク酸エステルナトリウム 25mg/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
テトラメチルエチレンジアミン
のEO及びPO付加物(分子量10000) 5mg/L
塩素 65mg/L
《実施例23》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
メソ−ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸 5g/L
テトラ−ポリプロポキシ−エトキシ−エチレンジアミン
−スルホコハク酸エステルナトリウム 25mg/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
テトラメチルエチレンジアミン
のEO及びPO付加物(分子量10000) 5mg/L
塩素 65mg/L
《実施例24》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
ヒドロキシピバル酸 0.5g/L
テトラ−ポリプロポキシ−エトキシ−エチレンジアミン
−スルホコハク酸エステルナトリウム 25mg/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
テトラメチルエチレンジアミン
のEO及びPO付加物(分子量15000) 5mg/L
塩素 65mg/L
《実施例25》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
3,4−ジカルボキシヘキサン二酸 3g/L
ポリエチレングリコール(分子量10000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
テトラメチルエチレンジアミン
のEO及びPO付加物(分子量15000) 5mg/L
塩素 65mg/L
《実施例26》
(1)予備処理液
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(SPS) 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
本実施例26は予備メッキ方式であるため、予備処理液の硫酸銅及び硫酸の含有量は、予備吸着方式の実施例1〜25に比べて大きく増量した(実施例27〜30も同様)。
《実施例27》
(1)予備処理液
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
ヒドロキシピバル酸 0.5g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《実施例28》
(1)予備処理液
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
テトラメチルエチレンジアミン
のEO及びPO付加物(分子量2000) 5mg/L
塩素 65mg/L
《実施例29》
(1)予備処理液
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
テトラ−ポリプロポキシ−エトキシ−エチレンジアミン
−スルホコハク酸エステルナトリウム 25mg/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
テトラメチルエチレンジアミン
のEO及びPO付加物(分子量2000) 5mg/L
塩素 65mg/L
《実施例30》
(1)予備処理液
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1g/L
(2)銅メッキ液
ヒドロキシピバル酸 0.5g/L
テトラ−ポリプロポキシ−エトキシ−エチレンジアミン
−スルホコハク酸エステルナトリウム 25mg/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
テトラメチルエチレンジアミン
のEO及びPO付加物(分子量15000) 5mg/L
塩素 65mg/L
《比較例1》
(1)予備処理なし
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《比較例2》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《比較例3》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
チオ尿素 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《比較例4》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(SPS) 1g/L
(2)銅メッキ液
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 10g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《比較例5》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(SPS) 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《比較例6》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(SPS) 1g/L
(2)銅メッキ液
酢酸エチル 1g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《比較例7》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
DL−リンゴ酸 3g/L
(2)銅メッキ液
DL−リンゴ酸 1g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《比較例8》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
γ−ブチロラクトン 1g/L
(2)銅メッキ液
γ−ブチロラクトン 1g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《比較例9》
(1)予備処理液
硫酸銅 1g/L
硫酸 2g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(SPS) 1g/L
マロン酸 1g/L
(2)銅メッキ液
マロン酸 1g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《比較例10》
(1)予備処理液
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
(2)銅メッキ液
酢酸 10g/L
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《比較例11》
(1)予備処理液
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド(SPS) 1g/L
(2)銅メッキ液
ポリエチレングリコール(分子量4000) 1g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 1mg/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 100g/L
ポリエチレンイミン 3mg/L
塩素 65mg/L
《銅充填評価試験例》
前述したように、直径120μm、深さ80μmのビアに対して前記条件(C)で電気メッキを行って、銅充填された上記実施例1〜30並びに比較例1〜9の試料基板を得た。
そこで、実施例及び比較例の各試料基板について、ビアの箇所を切断処理し、その切断面の電着銅の充填度合を微視観察して、銅充填の優劣を評価した。
図1はビアにおける断面の銅充填図であり、この図1A又は図1Bの充填状態に基づいて銅充填の良否を評価した。即ち、図1Aはボイドや窪みなどの充填不良がなくビアの開口部まで平滑に充填された状態を示し、図1Bはビアに深い窪みを生じた充填不良の状態を示す。
〇:図1Aに示す通り、良好な充填状態が観察された。
×:図1Bに示す通り、充填不良状態が観察された。
下表はその試験結果である。
評価 評価 評価 評価
実施例1 〇 実施例11 〇 実施例21 〇 比較例1 ×
実施例2 〇 実施例12 〇 実施例22 〇 比較例2 ×
実施例3 〇 実施例13 〇 実施例23 〇 比較例3 ×
実施例4 〇 実施例14 〇 実施例24 〇 比較例4 ×
実施例5 〇 実施例15 〇 実施例25 〇 比較例5 ×
実施例6 〇 実施例16 〇 実施例26 〇 比較例6 ×
実施例7 〇 実施例17 〇 実施例27 〇 比較例7 ×
実施例8 〇 実施例18 〇 実施例28 〇 比較例8 ×
実施例9 〇 実施例19 〇 実施例29 〇 比較例9 ×
実施例10 〇 実施例20 〇 実施例30 〇 比較例10 ×
比較例11 ×
《銅充填の試験評価》
予備処理をしないブランク例(つまり光沢剤の含有液で予備処理しない例)である比較例1はビアに深い窪みが生じて充填不良を呈し、予備処理液に光沢剤を含有せず、電着促進剤(カルボン酸類又は環状エステル類)を含有した比較例7〜8も比較例1と同じく充填不良であったが、予備処理液に光沢剤のみならず電着促進剤を含有した比較例9も充填不良であった。これに対して、予備処理液に光沢剤を含有し、電着促進剤を含有しなかった実施例1〜30(特に比較例1、7〜8の基本例である実施例1)では、いずれのビアにも電着銅が平滑面をなして積層し、良好な銅充填を示した。
また、予備処理液に光沢剤を含有しない比較例2、予備処理液に光沢剤と共通の含硫黄有機化合物に属するチオ尿素を含有した比較例3は、いずれも充填不良であった。
これにより、良好な銅充填にはスルフィド類やメルカプタン類から選ばれた光沢剤を含有する必要があること(つまり光沢剤が予備処理液の必須成分であること)、本発明の光沢剤と共通の含硫黄有機化合物に属するチオ尿素を代替含有しても良好な銅充填は達成されないことが裏付けられた。しかも、予備処理液への光沢剤の含有の有無に拘わらず(つまり光沢剤がたとえ存在しても)、電着促進剤が含有されると充填不良が起こることから、電着促進剤が予備処理液の排除成分であることが裏付けられた。
次いで、銅メッキ液に電着促進剤を含有しない比較例4、銅メッキ液に光沢剤を含有しない比較例5、或いは、銅メッキ液に本発明の電着促進剤と共通の含酸素有機化合物に属する酢酸エチルを含有するが当該電着促進剤は含有しない比較例6は、いずれも充填不良であった。これに対して、銅メッキ液に光沢剤と電着促進剤の両方を含有した実施例1〜30はいずれも良好な銅充填を示した。
これにより、良好な銅充填には銅メッキ液に光沢剤及び電着促進剤(カルボン酸類、環状エステル類)の両成分を含有することが必要であり、一方の成分だけでは良好な銅充填は担保できないこと、銅メッキ液に本発明の電着促進剤と共通の含酸素有機化合物に属する酢酸エチルを代替含有しても良好な銅充填は達成されないことが裏付けられた。
尚、予備吸着処理に代えて予備メッキ処理をした比較例10〜11についても、夫々基本の比較例2(予備処理液に光沢剤を含有しない例)、比較例4(銅メッキ液に電着促進剤を含有しない例)と同じく、充填不良を呈した。
実施例1〜30について見ると、予備吸着方式の実施例1〜25については、銅メッキ液に含有する電着促進剤がカルボン酸類、環状エステル類のいずれであっても、また、銅メッキ液に含有する光沢剤がスルフィド類、メルカプタン類のいずれであっても良好な銅充填を示した。
予備処理液についても、含有する光沢剤がスルフィド類、メルカプタン類を問わず、やはり良好な銅充填を示した。
これにより、スルフィド類とメルカプタン類は光沢剤として同様の機能を果たし、また、カルボン酸類と環状エステル類は電着促進剤として同様の機能を果たすことが確認された。
一方、上記予備吸着処理に代えて予備メッキ処理をした実施例26〜30についても、上記予備吸着方式と同様に、ビアへの充填は良好であった。
尚、実施例17は実施例1を基本としながら、銅メッキ液に平滑剤を含まない例であるが、ビアへの充填は実施例1と遜色がなかった。
図1Aは電着銅の良好な充填状態を示すビアの断面図、図1Bは充填不良状態を示すビアの断面図である。

Claims (11)

  1. カルボン酸類、環状エステル類より選ばれた電着促進剤を含有せず、スルフィド類、メルカプタン類より選ばれた光沢剤を含有した予備処理液に被メッキ物を浸漬した後、電着促進剤及び光沢剤を含有する銅メッキ液で被メッキ物に電気銅メッキを施すことを特徴とする銅フィリング方法。
  2. カルボン酸類、環状エステル類より選ばれた電着促進剤を含有せず、スルフィド類、メルカプタン類より選ばれた光沢剤、可溶性銅塩及び酸を含有した予備処理液で被メッキ物に予備メッキを施した後、電着促進剤及び光沢剤を含有する銅メッキ液で被メッキ物に電気銅メッキを施すことを特徴とする銅フィリング方法。
  3. 銅メッキ液に、さらに含窒素有機化合物よりなる平滑剤を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の銅フィリング方法。
  4. 平滑剤が、アミン類、染料、イミダゾリン類、イミダゾール類、ベンゾイミダゾール類、インドール類、ピリジン類、キノリン類、イソキノリン類、アニリン、アミノカルボン酸類よりなる群から選ばれた化合物の少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の銅フィリング方法。
  5. 銅メッキ液に、さらに高分子界面活性剤、塩化物の少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の銅フィリング方法。
  6. 予備処理液にさらに可溶性銅塩、或いは可溶性銅塩及び酸を含有することを特徴とする請求項1、3、4又は5に記載の銅フィリング方法。
  7. 電着促進剤が、スルホコハク酸、DL−リンゴ酸、酢酸、シアヌル酸、ニトリロ三酢酸、ジフェニル酢酸、シアノ酢酸、クマリン酸、クロロ酢酸、マロン酸、トランス−アコニット酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸、メソ−ブタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、3,4−ジカルボキシヘキサン二酸、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)酪酸、トリメシン酸安息香酸、ピバル酸、ヒドロキシピバル酸、tert−ブチル酢酸、DL−ピログルタミン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸、4−スルホフタル酸及びこれらの塩よりなる群から選ばれたカルボン酸類、カプロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−ブチロラクトンよりなる群から選ばれた環状エステル類の少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の銅フィリング方法。
  8. 光沢剤が、ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド、ビス(2−スルホプロピル)ジスルフィド、ビス(3−スル−2−ヒドロキシプロピル)ジスルフィド、ビス(4−スルホプロピル)ジスルフィド、ビス(p−スルホフェニル)ジスルフィド、3−(ベンゾチアゾリル−2−チオ)プロパンスルホン酸、N,N−ジメチル−ジチオカルバミルプロパンスルホン酸、N,N−ジメチル−ジチオカルバミン酸−(3−スルホプロピル)−エステル、3−[(アミノイミノメチル)チオ]−1−プロパンスルホン酸、O−エチル−ジエチル炭酸−S−(3−スルホプロピル)−エステル、メルカプトメタンスルホン酸、メルカプトエタンスルホン酸、メルカプトプロパンスルホン酸及びこれらの塩よりなる群から選ばれた含硫黄有機化合物の少なくとも一種であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の銅フィリング方法。
  9. 高分子界面活性剤がノニオン系界面活性剤であることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の銅フィリング方法。
  10. ノニオン系の高分子界面活性剤がスルホン酸基含有アルキレンオキシド付加型アミン類であることを特徴とする請求項9に記載の銅フィリング方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載の銅フィリング方法により、銅の電着皮膜を形成したビルドアップ基板、ウエハーより選ばれた電子部品。
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