JP4762423B2 - ボイドフリー銅メッキ方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はボイドフリーの電気銅メッキ方法に関し、銅メッキ皮膜のレベリング性などを実用水準で確保しながら、銅メッキ皮膜にボイド(空洞)が発生するのを有効に防止できるメッキ方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】
特開平7−316876号公報、特公昭47−28581号公報、特開昭52−108340号公報などの銅メッキ浴では、塩化ナトリウム、エピクロルヒドリンなどの塩化物や、高分子界面活性剤、アゾ染料などの窒素系有機化合物、或はイオウ化合物が含有されており、これらの添加剤は概ね銅メッキ皮膜にレベリング性を付与するためのレベラーとして添加されている。
即ち、一般に、実用水準の銅メッキ皮膜の条件としては、光沢性に優れるだけでは充分でなく、被メッキ素地の微視的な凹部には比較的厚く、逆に、凸部には比較的薄く夫々皮膜形成されて、皮膜表面が平滑に仕上げられていることが必要であり、上記レベラーはこの平滑仕上げ(レベリング性:Leveling)を確保する目的で添加されている。
【0003】
ところが、従来の銅メッキ浴で電気メッキを行うと、メッキ皮膜にボイドが発生することが多く、各種レベラーを含有した上記公報の銅メッキ浴もこの例外ではない。
プリント基板などに形成した銅メッキ皮膜にボイドが発生すると、配線抵抗の増大やEM(Electric Migration)耐性の低減などの悪影響をもたらす。
このため、銅メッキ皮膜のレベリング性などを良好に確保しながら、ボイドを有効に防止することが強く要請される。
【0004】
【先行の技術】
本出願人は、先に、界面活性剤に属するポリエチレングリコール(PEG)を平均分子量を変えながら添加し、或は添加しない銅メッキ浴で電気メッキを行って、銅メッキ皮膜におけるボイドの発生状況を観察したところ、PEGの平均分子量が大きくなるほどボイド数が増し、逆に、平均分子量が小さいほどボイド数が減少するとともに、PEGを添加しない場合にはボイドが発生しないという結果を得た。
【0005】
そこで、この観察結果に鑑み、前記レベリング性の向上とボイドの防止を目的として、本出願人は特願2000−278827号(以下、先行技術という)で、最初に、界面活性剤、塩化物、窒素系有機化合物、イオウ化合物などのレベラー(前処理添加剤)を含有する前処理液に被メッキ物を予め浸漬し、或は、この前処理液で予備メッキを行い、その後に、界面活性剤を含有しない銅メッキ液で電気銅メッキを行うというボイドフリー銅メッキ方法を提案した。
【0006】
ちなみに、特開2000−219994号公報には、メッキ皮膜の外観の向上と電解コストの削減などを目的として、特定のジスルフィド類、ジチオカルバミン酸エステル類、チオ尿素類などのブライトナー成分を含有する水溶液を被メッキ物に予備吸着し、その後、当該ブライトナー成分を含まない銅メッキ浴で電気メッキを行って、多層プリント配線板又はウエハーの銅微細配線のビアホールや溝部等の凹部を析出銅で埋設する方法が開示されている。
しかしながら、本出願人の先行技術は、前処理液と銅メッキ液とを差別化する含有成分として界面活性剤に着目し、前処理後の銅メッキ液には界面活性剤を含有しないことを特徴とする点で、光沢性を付与するためのブライトナー成分を差別化の対象とする上記銅メッキ方法とは明らかに構成及び課題が異なる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記先行技術は、前処理を行わない通常の銅メッキ方法に比べるとボイドの発生を円滑に改善できるが、例えば、先行技術を適用した銅メッキ皮膜を顕微鏡で微視観察すると、1視野当たりにボイドが全く観察されないというわけではなく、さらなる改善の余地が残るのである。
本発明は、前処理後の銅メッキ浴に界面活性剤を含有しない上記先行技術をさらに改良して、レベリング性を良好に確保しながら、ボイドの発生をより確実に防止することを技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前処理後の銅メッキ液には界面活性剤を含有しないことを前提として、前処理液に含有するレベラーの種類を様々に変化させながら上記先行技術を実施して、銅メッキ皮膜のレベリング性とボイドの発生状況を鋭意研究した結果、先行技術にレベラー(前処理添加剤)として列挙した界面活性剤、塩化物、窒素系有機化合物、イオウ化合物は前処理後の銅メッキに際して、銅の析出への関与に差異があること、特に、界面活性剤はそれ以外のレベラーとは異なる関与をすることを突き止めた。
そして、この知見に基づいて、上記先行技術の前処理液は、界面活性剤以外のレベラー(前処理添加剤)を含有する液と、界面活性剤を含有する液との2液に分割して2段階で前処理を行う必要があること、また、界面活性剤を含有する一方の液での前処理は、他方の液での前処理の後に行うという順序が重要であり、逆では効果が低いことを見い出し、本発明を完成した。
【0009】
即ち、本発明1は、(1)界面活性剤、(2)塩化物、(3)染料或はその誘導体、アミド系化合物、チオアミド系化合物、アニリン又はピリジン環を有する化合物、複素単環式化合物、縮合複素環式化合物、アミノカルボン酸類から選ばれた窒素系有機化合物、(4)チオ尿素類、メルカプタン類、メルカプトスルホン酸類、ベンゾチアゾール類、スルフィド類、チオフェン類、ベンゾチオフェン類から選ばれたイオウ化合物よりなる群から選ばれた前処理添加剤の少なくとも一種を含有するボイドフリー銅メッキ用の前処理液に被メッキ物を浸漬した後、界面活性剤を含有しない銅メッキ液で電気銅メッキを施す方法であって、
上記前処理液を、界面活性剤を含有せずにそれ以外の前処理添加剤を含有する第一前処理液と、界面活性剤を含有する第二前処理液に分けて構成し、被メッキ物を第一前処理液に浸漬してから、第二前処理液に浸漬することを特徴とするボイドフリー銅メッキ方法である。
【0010】
本発明2は、上記本発明1において、第二前処理液にさらに塩化物、イオウ化合物、窒素系有機化合物の少なくとも一種を含有することを特徴とするボイドフリー銅メッキ方法。
【0011】
本発明3は、本発明1又は2において、第一前処理液と第二前処理液の少なくとも一方に有機溶媒を含有することを特徴とするボイドフリー銅メッキ方法である。
【0012】
本発明4は、上記本発明3において、第一前処理液に有機溶媒を含有することを特徴とするボイドフリー銅メッキ方法である。
【0013】
本発明5は、上記本発明1〜4のいずれかにおいて、第一前処理液と第二前処理液の少なくとも一方にさらに可溶性銅塩及び酸を含有することを特徴とするボイドフリー銅メッキ方法である。
【0014】
本発明6は、上記本発明5において、第一前処理液に可溶性銅塩及び酸を含有することを特徴とするボイドフリー銅メッキ方法である。
【0015】
本発明7は、上記本発明5又は6において、第一前処理液と第二前処理液のうちの可溶性銅塩及び酸を含有した方の前処理液に浸漬する代わりに、当該前処理液で被メッキ物に予備の電気銅メッキを施すことを特徴とするボイドフリー銅メッキ方法である。
【0016】
本発明8は、上記本発明1〜7のいずれかにおいて、被メッキ物が、ビルドアップ構造を有する基板、ウエハーであることを特徴とするボイドフリー銅メッキ方法である。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明は、ビルドアップ基板、各種ウエハーなどの被メッキ物を、レベラー(前処理添加剤)を含有するボイドフリー銅メッキ用の前処理液に浸漬した後、界面活性剤を含有しない銅メッキ液で電気銅メッキを施すボイドフリー銅メッキ方法であって、この前処理液を、界面活性剤以外のレベラー(前処理添加剤)を含有する第一前処理液と、界面活性剤を含有する第二前処理液に分けて構成し、被メッキ物を第一前処理液に浸漬してから、第二前処理液に浸漬するという2段階で前処理を行う方法である。
従って、被メッキ物を第二前処理液に浸漬した後に、第一前処理液に浸漬する方法は排除される。
上記レベラー(前処理添加剤)は、前述したように、通常、メッキ皮膜のレベリング性を確保する目的で銅メッキ液に含有される添加剤であり、具体的には、界面活性剤、塩化物、窒素系有機化合物、イオウ化合物よりなる群から選ばれた化合物の少なくとも一種であれば良い。
【0018】
本発明の第一前処理液には、界面活性剤以外のレベラー(前処理添加剤)の少なくとも一種を含有する。従って、塩化物、窒素系有機化合物、イオウ化合物の3成分全てを含有しても良いし、当該3成分の中から選択した2成分か、1成分だけを含有しても差し支えない。
本発明の第二前処理液には少なくとも界面活性剤を含有し、前述した銅の析出への関与のメカニズムに鑑みて、界面活性剤のみを含有するのが好ましい。但し、本発明2に示すように、界面活性剤以外に、塩化物、窒素系有機化合物、イオウ化合物の少なくとも一種を含有しても差し支えなく、その場合の有利な追加成分は塩化物である。
また、本発明の前処理後の銅メッキ液には界面活性剤を含有しない。当該銅メッキ液には界面活性剤以外のレベラー(前処理添加剤)を含有しない方が好ましいが、これらのレベラーの含有を排除するものではないことは、上記第二前処理液と同様である。
【0019】
上記塩化物はメッキ浴中で塩素イオンを供給可能な化合物を意味し、塩化ナトリウム、塩化水素、塩化カリウム、塩化アンモニウム、塩化銅などが挙げられる。第4アルキルアンモニウムクロリド、クロル酢酸などの塩素系有機化合物などであっても良い。
【0020】
上記窒素系有機化合物は、染料或はその誘導体、アミド系化合物、チオアミド系化合物、アニリン又はピリジン環を有する化合物、各種複素単環式化合物、各種縮合複素環式化合物、アミノカルボン酸類から選択され、具体的には、C.I.(Color Index)ベーシックレッド2、トルイジンブルーなどのトルイジン系染料、C.I.ダイレクトイエロー1、C.I.ヤーナスグリーンB、C.I.ベーシックブラック2などのアゾ系染料、3−アミノ−6−ジメチルアミノ−2−メチルフェナジン一塩酸などのフェナジン系染料、コハク酸イミド、2′−ビス(2−イミダゾリン)などのイミダゾリン類、イミダゾール類、ベンゾイミダゾール類、インドール類、2−ビニルピリジン、4−アセチルピリジン、4−メルカプト−2−カルボキシルピリジン、2,2′−ビピリジル、フェナントロリンなどのピリジン類、キノリン類、イソキノリン類、アニリン、チオ尿素、ジメチルチオ尿素などのチオ尿素類、3,3′,3′′−ニトリロ三プロピオン酸、ジアミノメチレンアミノ酢酸、グリシン、N−メチルグリシン、ジメチルグリシン、β−アラニン、システイン、グルタミン酸、アスパラギン酸、アミノ吉草酸、オルニチンなどが挙げられる。
なかでも、C.I.ベーシックレッド2などのトルイジン染料、C.I.ダイレクトイエロー1、C.I.ヤーナスグリーンBなどのアゾ染料、3−アミノ−6−ジメチルアミノ−2−メチルフェナジン一塩酸などのフェナジン系染料、2′−ビス(2−イミダゾリン)などのイミダゾリン類、ベンゾイミダゾール類、2−ビニルピリジン、4−アセチルピリジン、2,2′−ビピリジル、フェナントロリンなどのピリジン類、キノリン類、アニリン、チオ尿素、ジメチルチオ尿素などのチオ尿素類、アミノメチレンアミノ酢酸などのアミノカルボン酸類が好ましい。
【0021】
上記イオウ化合物は、チオ尿素類、メルカプタン類、メルカプトスルホン酸類、ベンゾチアゾール類、スルフィド類、チオフェン類、ベンゾチオフェン類から選択され、具体的には、チオ尿素、1,3―ジメチルチオ尿素、トリメチルチオ尿素、ジエチルチオ尿素、N,N′―ジイソプロピルチオ尿素、アリルチオ尿素、アセチルチオ尿素、エチレンチオ尿素、1,3―ジフェニルチオ尿素、二酸化チオ尿素、チオセミカルバジドなどのチオ尿素誘導体、チオフェノール、o、m又はp−ジメルカプトベンゼン、2−メルカプトベンゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾイミダゾール、t−ブチルメルカプタン、チオグリコール酸、3−メルカプトプロピオン酸などのメルカプタン類、ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド、2,2′−(又は4,4′−)ジピリジルスルフィド、2,2′−ジチオジアニリン、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、ジエチルスルフィド、イソプロピルスルフィド、ジフェニルスルフィド、イソブチルエチルスルフィド、2,2′−チオジグリコール酸、3,3′−チオジプロピオン酸、2,2′−チオジグリコール、ジメチルジスルフィド、ジエチルジスルフィド、ジフェニルジスルフィドなどのスルフィド類、チオグリコール、チオグリコール酸、3−メルカプトプロパン−1−スルホン酸ナトリウム、ジ−n−ピロピル−チオエーテル−ジ−3−スルホン酸(2ナトリウム塩)、ビス(3−スルホプロピル)ジサルファイド(2ナトリウム塩)、3−(ベンゾチアゾリル−2−チオ)ピロピルスルホン酸(2ナトリウム塩)などのメルカプタン類などが挙げられる。
なかでも、チオ尿素類、ベンゾチアゾール類、メルカプタン類、スルフィド類などが好ましい。
【0022】
上記界面活性剤としては、ノニオン系、アニオン系、カチオン系、或は両性の各種界面活性剤が挙げられ、特にノニオン系界面活性剤が好ましい。
当該ノニオン系界面活性剤は高分子界面活性剤を包含する概念であり、具体的には、ポリビニルアルコール(PVA)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)、ポリアクリルアミドなどであり、また、C1〜C20アルカノール、フェノール、ナフトール、ビスフェノール類、C1〜C25アルキルフェノール、アリールアルキルフェノール、C1〜C25アルキルナフトール、C1〜C25アルコキシル化リン酸(塩)、ソルビタンエステル、スチレン化フェノール、ポリアルキレングリコール、C1〜C22脂肪族アミン、C1〜C22脂肪族アミドなどにエチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)を2〜300モル付加縮合したものである。
但し、上記付加縮合物では、所定のアルカノール、フェノール、ナフトールなどのEO単独の付加物、PO単独の付加物、或は、EOとPOが共存した付加物のいずれでも良い。
【0023】
エチレンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(PO)を付加縮合させるC1〜C20アルカノールとしては、オクタノール、デカノール、ラウリルアルコール、テトラデカノール、ヘキサデカノール、ステアリルアルコール、エイコサノール、セチルアルコール、オレイルアルコール、ドコサノールなどが挙げられる。
同じくビスフェノール類としては、ビスフェノールA、ビスフェノールBなどが挙げられる。
1〜C25アルキルフェノールとしては、モノ、ジ、若しくはトリアルキル置換フェノール、例えば、p−ブチルフェノール、p−イソオクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−ヘキシルフェノール、2,4−ジブチルフェノール、2,4,6−トリブチルフェノール、p−ドデシルフェノール、p−ラウリルフェノール、p−ステアリルフェノールなどが挙げられる。
アリールアルキルフェノールとしては、2−フェニルイソプロピルフェニルなどが挙げられる。
【0024】
1〜C25アルキルナフトールのアルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチルヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、オクタデシルなどが挙げられ、ナフタレン核の任意の位置にあって良い。
1〜C25アルコキシル化リン酸(塩)は、下記の一般式(a)で表されるものである。
Ra・Rb・(MO)P=O …(a)
(式(a)中、Ra及びRbは同一又は異なるC1〜C25アルキル、但し、一方がHであっても良い。MはH又はアルカリ金属を示す。)
【0025】
ソルビタンエステルとしては、モノ、ジ又はトリエステル化した1,4−、1,5−又は3,6−ソルビタン、例えばソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンジステアレート、ソルビタンジオレエート、ソルビタン混合脂肪酸エステルなどが挙げられる。
1〜C22脂肪族アミンとしては、プロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ステアリルアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミンなどの飽和及び不飽和脂肪酸アミンなどが挙げられる。
1〜C22脂肪族アミドとしては、プロピオン酸、酪酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸などのアミドが挙げられる。
【0026】
上記カチオン系界面活性剤としては、下記の一般式(b)で表される第4級アンモニウム塩
(R1・R2・R3・R4N)+・X- …(b)
(式(b)中、Xはハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C5アルカンスルホン酸又は硫酸、R1、R2及びR3は同一又は異なるC1〜C20アルキル、R4はC1〜C10アルキル又はベンジルを示す。)
或は、下記の一般式(c)で表されるピリジニウム塩などが挙げられる。
6−(C64N−R5)+・X- …(c)
(式(c)中、C64Nはピリジル基、Xはハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C5アルカンスルホン酸又は硫酸、R5はC1〜C20アルキル、R6はH又はC1〜C10アルキルを示す。)
【0027】
塩の形態のカチオン系界面活性剤の例としては、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリルトリメチルアンモニウム塩、ラウリルジメチルエチルアンモニウム塩、オクタデシルジメチルエチルアンモニウム塩、ジメチルベンジルラウリルアンモニウム塩、セチルジメチルベンジルアンモニウム塩、オクタデシルジメチルベンジルアンモニウム塩、トリメチルベンジルアンモニウム塩、トリエチルベンジルアンモニウム塩、ヘキサデシルピリジニウム塩、ラウリルピリジニウム塩、ドデシルピリジニウム塩、ステアリルアミンアセテート、ラウリルアミンアセテート、オクタデシルアミンアセテートなどが挙げられる。
【0028】
上記アニオン系界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、(モノ、ジ、トリ)アルキルナフタレンスルホン酸塩などが挙げられる。アルキル硫酸塩としては、ラウリル硫酸ナトリウム、オレイル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシエチレン(EO12)ノニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(EO15)ドデシルエーテル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシエチレン(EO15)ノニルフェニルエーテル硫酸塩などが挙げられる。アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。また、(モノ、ジ、トリ)アルキルナフタレンスルホン酸塩としては、ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0029】
上記両性界面活性剤としては、カルボキシベタイン、イミダゾリンベタイン、スルホベタイン、アミノカルボン酸などが挙げられる。また、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシドとアルキルアミン又はジアミンとの縮合生成物の硫酸化、或はスルホン酸化付加物も使用できる。
【0030】
代表的なカルボキシベタイン、或はイミダゾリンベタインとしては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−ウンデシル−1−カルボキシメチル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、2−オクチル−1−カルボキシメチル−1−カルボキシエチルイミダゾリニウムベタインなどが挙げられ、硫酸化及びスルホン酸化付加物としてはエトキシル化アルキルアミンの硫酸付加物、スルホン酸化ラウリル酸誘導体ナトリウム塩などが挙げられる。
【0031】
上記スルホベタインとしては、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアンモニウム−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、N−ココイルメチルタウリンナトリウム、N−パルミトイルメチルタウリンナトリウムなどが挙げられる。
アミノカルボン酸としては、ジオクチルアミノエチルグリシン、N−ラウリルアミノプロピオン酸、オクチルジ(アミノエチル)グリシンナトリウム塩などが挙げられる。
【0032】
本発明は、前処理を2段階に分けて、被メッキ物を界面活性剤を含まない第一前処理液に浸漬した後、界面活性剤を含む第二前処理液に浸漬することを特徴とするが、第二前処理液の浸漬時間は第一前処理液のそれより短くするのが好ましい。例えば、第一前処理液の浸漬時間は30秒〜20分程度、第二前処理液のそれは5秒〜5分程度の範囲に各々設定して、第二前処理液より第一前処理液の方に長く浸漬するのである。これは、第二前処理液への浸漬時間を必要以上に長くしても効果にあまり差異がないことにもよる。
前述したように、界面活性剤の含有の有無の条件を除いて、上記各種レベラーは単用又は併用でき、その第一前処理液又は第二前処理液に対する含有量は0.1mg/L〜50g/Lであり、好ましくは、1mg/L〜10g/Lである。
【0033】
また、本発明3に示すように、ボイドフリー銅メッキ用の第一前処理液又は第二前処理液には、被メッキ物の素地表面、特にビア内壁にレベラーを付着・浸透させる目的で、メタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール類を初めとして、アセトン、エチルエーテル、クロロホルム、メチレンクロライド、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレンなどの有機溶媒を含有することができる。但し、本発明4に示すように、上記有機溶媒は第二前処理液より第一前処理液に添加する方が有効である。
第一前処理液又は第二前処理液に対する有機溶媒の含有量は50〜400g/L程度が好ましい。
【0034】
また、ボイドフリー銅メッキ用の前処理液には、本発明5に示すように、さらに可溶性銅塩及び酸を含有させることができる。第一前処理液と第二前処理液のいずれか一方に含有させても良いし、両方の液に含有させても良い。この場合の前処理液は、界面活性剤を除いて、銅メッキ液の組成に類似することになる。
上記可溶性銅塩は、安定な銅の水溶液が得られる化合物を意味し、硫酸銅、塩化銅、酸化銅、炭酸銅、酢酸銅、ピロリン酸銅、シュウ酸銅などが挙げられ、硫酸銅、酸化銅などが好ましい。
上記酸は、硫酸、塩酸、シュウ酸、酢酸、ピロリン酸などである。
可溶性銅塩の含有量は0.01〜3mol/Lであり、好ましくは、0.1〜1.5mol/Lである。
【0035】
本発明1〜6のボイドフリー銅メッキ方法は、被メッキ物を上記第一前処理液と第二前処理液に浸漬した後に、銅メッキ液で電気メッキを施すものであるが、本発明7に示すように、可溶性銅塩と酸を含む第一前処理液及び/又は第二前処理液で予備メッキを施した後に、銅メッキ液で電気メッキを施すこともできる。
即ち、本発明の前処理は、浸漬処理と予備メッキ処理の両方を包含する概念である。
但し、第一前処理液又は第二前処理液に可溶性銅塩と酸を含む場合でも、予備メッキを施す替わりに、浸漬処理を施すこともできる。
【0036】
ボイドフリー銅メッキ用の第一前処理液と第二前処理液で2段階の前処理を行った被メッキ物は、好ましくは水洗した後に、銅メッキ液で通常の銅メッキが施される。
本発明では、銅メッキ液は、界面活性剤を含有しないことが必須条件であるが、それ以外の組成には特に限定はなく、様々な公知の銅メッキ液が適用できる。
従って、可溶性銅塩と酸以外にも、各種の添加剤を添加することができる。即ち、界面活性剤を含有しないという条件が満たされるならば、前述したように、前処理液に含有したレベラー(界面活性剤を除く、塩化物、窒素系有機化合物、或はイオウ化合物などの他の種類のレベラー)が前処理液との間で加重的に又は相互補完的に添加されても良く、また、pH調整剤、緩衝剤などの他の添加剤を添加することもできる。
さらに、銅メッキ液における陰極電流密度、浴温、メッキ時間などの電気メッキ条件は、特には限定されない。
【0037】
本発明の銅メッキ方法は任意の被メッキ物に適用できるが、本発明8に示すように、各種ウエハー、プリント基板(特に、マザーボードやCSP(Chip Size Package)等のビルドアップ構造を有する基板など)に好適である。
即ち、殊に、ビルドアップ基板はその構造上ビア(ブラインドビアと呼ばれる有底状の孔)を多く有することから、従来の銅メッキ方法ではこのビアにボイドが発生し易いが、本発明を適用することで、基板のレベリング性を良好に確保しながら、ボイドをより確実に防止できる。
【0038】
【発明の効果】
(1)後述の試験例に示すように、本発明では、予め、界面活性剤以外のレベラーを含有する第一前処理液で浸漬してから、界面活性剤を含有する第二前処理液に浸漬するという2段階の前処理を行い、その後に、界面活性剤を含まない銅メッキ液で電気メッキを施すため、前処理なしの通常の銅メッキ方法は勿論のこと、冒述の先行技術のように前処理液を分割しないで1段で前処理する方法に比べても、銅メッキ皮膜のレベリング性を良好に保持しながら、ボイドの発生をより一層確実に防止できる。
【0039】
また、前処理を行わない通常の銅メッキ方式では、白金、チタンなどの不溶性陽極を用いると、陽極付近にレベラー、その他の添加剤の分解生成物が発生することが多いが、本発明の方法により、多くの種類のレベラーが共存する前処理液で予め浸漬処理することにより、銅メッキ液に添加するべきレベラーなどの添加剤の種類を軽減でき(場合によっては、上述のように、可溶性銅塩と酸だけでも良い)、且つ、界面活性剤を入れる必要がないため、銅メッキ液の組成をよりシンプルにでき、不溶性陽極を用いても陽極近傍に上記添加剤の分解生成物が発生することを有効に防止できる。
従って、不溶性陽極を使用して円滑に電気メッキを行うことができ、銅メッキ液の管理が容易になる。
【0040】
尚、本発明では、第一前処理液又は第二前処理液で浸漬処理する代わりに、被メッキ物に予備メッキ処理を施しても、浸漬処理と同様の効果を奏し、銅メッキ皮膜のレベリング性を良好に保持しながら、ボイドの発生をより確実に防止できる。
【0041】
(2)通常の直流電源で前記ビルドアップ基板などに従来の銅メッキ方法を適用すると、ビアの底壁と側周壁の両方向から皮膜が積み重なる状態で析出するため、ビアが皮膜で充分に埋められずにフィリング(Filling)不良を起こし、断面視で深さ方向の細い溝孔が残るスリットや、ビアから盛り上がった皮膜中に巣穴が残るボイドが発生し易い。そこで、直流電源に代えてパルス電源を用いる方式もあるが、パルスの場合、ビルドアップ基板が有するビアにおいて、部分的に良好なフィリング性を確保できても、ビアの全てを良好にフィリングできるような同じ波形が基板全体で得られるわけではないため、量産性に問題がある。
一方、本発明の銅メッキ方法においては、パルス電源を用いることを排除するものではないが、基本的に、パルス電源を用いることなく、通常の直流電源であっても、主にビアの底壁から皮膜が積み上げられるように析出すると推定できるため、ビアを良好にフィリングできる。
尚、当該フィリング性はボイドなどの形成不良を起こさずに、ビアを皮膜で良好に埋めきることを基準とする概念であるため、皮膜表面に凹凸がなく平滑面を形成しているか否かを基準とする前記レベリング性とは厳密には異なるが、類似的な概念といえる。
【0042】
(3)従来の銅メッキ方法を例えばビルドアップ基板に適用すると、ビアへのメッキに際してレベラーなどの添加剤の消耗が生じ、さらには、ビアの孔径、深さが増すとこの消耗量がより増大するため、常に添加剤の管理及び補給が必要になる。
これに対して、本発明の銅メッキ方法では、前述のように、2段階の前処理工程内に多くの種類のレベラーを使用することができるため、本メッキ液に添加するべきレベラーなどの添加剤の種類を軽減でき、或は、可溶性銅塩と酸だけでも充分に対応できる。従って、前処理液の管理のみを行えば良く、本メッキに際しては、添加剤の管理を軽減でき、或は、銅濃度のみを管理、補給すれば済むため、メッキ処理の簡略化と生産性の向上を図れる。
【0043】
【実施例】
以下、第一前処理液と第二前処理液を用いた2段階前処理方式である本発明のボイドフリー銅メッキ方法の実施例を順次述べるととともに、当該実施例で得られた銅メッキ皮膜についてのボイドの発生度合、並びにレベリング性の試験例を説明する。
尚、本発明は下記の実施例及び試験例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
【0044】
下記の実施例1〜12のうち、実施例1、3、4はイオウ化合物と窒素系有機化合物と塩化物を含有した第一前処理液で処理した後、界面活性剤のみを含有した第二前処理液で処理した例、実施例2、5、6、12はイオウ化合物と窒素系有機化合物と塩化物を含有した第一前処理液で処理した後、界面活性剤と塩化物を含有した第二前処理液で処理した例、実施例7は窒素系有機化合物と塩化物を含有した第一前処理液で処理した後、界面活性剤と塩化物を含有した第二前処理液で処理した例、実施例8はイオウ化合物と塩化物を含有した第一前処理液で処理した後、界面活性剤とイオウ化合物を含有した第二前処理液で処理した例、実施例9はイオウ化合物を含有した第一前処理液で処理した後、界面活性剤とイオウ化合物を含有した第二前処理液で処理した例、実施例10は窒素系有機化合物を含有し第一前処理液で処理した後、界面活性剤と塩化物を含有した第二前処理液で処理した例、実施例11は塩化物を含有した第一前処理液で処理した後、界面活性剤とイオウ化合物を含有した第二前処理液で処理した例である。
実施例4、5、6、12は第一前処理液にメタノール、又はイソプロピルアルコールを含有した例である。
実施例3、6〜8、12は前処理後の銅メッキ液にイオウ化合物を含有した例、実施例10は銅メッキ液にイオウ化合物と窒素系有機化合物と塩化物を含有した例である。
また、実施例3、5、9〜11は第一前処理液で予備メッキ処理を行い、第二前処理液で浸漬処理を行った例、実施例12は第一前処理液で浸漬処理を行い、第二前処理液で予備メッキ処理を行った例、その他の実施例は第一前処理液と第二前処理液で共に浸漬処理を行った例である。尚、実施例6では第一前処理液に可溶性銅塩と酸を含有させ、実施例11では第二前処理液に可溶性銅塩と酸を含有させたが、予備メッキ処理は行わず、浸漬処理を行った。
【0045】
一方、比較例1〜3のうち、比較例1は前処理を行わずに銅メッキのみを行った例、比較例2は冒述の先行技術に基づいて塩化物と窒素系有機化合物とイオウ化合物と界面活性剤を含有する前処理液を用いて一段で前処理を行った例、比較例3は、上記実施例における前処理の順番を逆転させて、界面活性剤を含有する第二前処理液で浸漬処理を行った後、界面活性剤以外のレベラーを含有する第一前処理液で浸漬処理を行った例である。
【0046】
以下の実施例1〜12では、第一前処理液を用いて(1)の処理を行った後、第二前処理液を用いて(2)の処理を行い、その後、銅メッキ液を用いて(3)の電気メッキを行った。
また、比較例1では、銅メッキ液を用いて(1)の電気メッキだけを行った。比較例2では、前処理液を用いて(1)の前処理を行った後、銅メッキ液を用いて(2)の電気メッキを行った。比較例3では、第二前処理液を用いて(1)の処理を行った後、第一前処理液を用いて(2)の処理を行い、その後、銅メッキ液を用いて(3)の電気メッキを行った。
【0047】
《実施例1》
(1)第一前処理液
(a)液の組成
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 0.001g/L
C.I.ヤーナスグリーンB 0.002g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 30℃
浸漬時間 5分
(2)第二前処理液
(a)液の組成
ポリアクリルアミド(平均分子量100000) 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 25℃
浸漬時間 1分
(3)銅メッキ液
(a)液の組成
硫酸銅 200g/L
硫酸 50g/L
(b)電気メッキ条件
電流密度 5A/dm2
液温 30℃
メッキ時間 30分
【0048】
《実施例2》
(1)第一前処理液
(a)液の組成
チオ尿素 0.005g/L
C.I.ヤーナスグリーンB 0.002g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 30℃
浸漬時間 5分
(2)第二前処理液
(a)液の組成
ポリエチレングリコール(平均分子量2000) 0.1g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 25℃
浸漬時間 1分
(3)銅メッキ液
液の組成と電気メッキ条件は上記実施例1と同様に設定した。
【0049】
《実施例3》
(1)第一前処理液
(a)液の組成
チオ尿素 0.005g/L
C.I.ダイレクトイエロー 0.002g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 30℃
浸漬時間 5分
(2)第二前処理液
(a)液の組成
α−ナフトールポリエトキシレート(EO10モル) 0.5g/L
(b)浸漬条件
液温 25℃
浸漬時間 1分
(3)銅メッキ液
(a)液の組成
硫酸銅 200g/L
硫酸 50g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 0.001g/L
(b)電気メッキ条件
電流密度 5A/dm2
液温 30℃
メッキ時間 30分
【0050】
《実施例4》
(1)第一前処理液
(a)液の組成
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 0.001g/L
C.I.ダイレクトイエロー 0.002g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
イソプロピルアルコール 300g/L
(b)浸漬条件
液温 30℃
浸漬時間 5分
(2)第二前処理液
(a)液の組成
ポリオキシエチレン(EO13モル)−ポリオキシプロピレン(PO5モル)−β−ナフトールエーテル 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 25℃
浸漬時間 1分
(3)銅メッキ液
液の組成と電気メッキ条件は上記実施例1と同様に設定した。
【0051】
《実施例5》
(1)第一前処理液
(a)液の組成
チオセミカルバジド 0.001g/L
ジアミノメチレンアミノ酢酸 0.1g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
メタノール 100g/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 50g/L
(b)予備メッキ条件
電流密度 5A/dm2
液温 30℃
メッキ時間 5分
(2)第二前処理液
(a)液の組成
トリスチレン化フェノール−ポリエトキシレート(EO15モル) 0.1g/L
塩酸 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 25℃
浸漬時間 1分
(3)銅メッキ液
液の組成と電気メッキ条件は上記実施例3と同様に設定した。
【0052】
《実施例6》
(1)第一前処理液
(a)液の組成
チオジグリコール酸 0.01g/L
C.I.ヤーナスグリーンB 0.1g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
メタノール 100g/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 50g/L
(b)浸漬条件
液温 30℃
浸漬時間 5分
(2)第二前処理液
(a)液の組成
ポリエチレングリコール(平均分子量2000) 0.1g/L
塩酸 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 25℃
浸漬時間 1分
(3)銅メッキ液
液の組成と電気メッキ条件は上記実施例3と同様に設定した。
【0053】
《実施例7》
(1)第一前処理液
(a)液の組成
C.I.ヤーナスグリーンB 0.1g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 30℃
浸漬時間 5分
(2)第二前処理液
(a)液の組成
ポリエチレングリコール(平均分子量2000) 0.1g/L
ポリプロピレングリコール(平均分子量2000) 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 25℃
浸漬時間 1分
(3)銅メッキ液
(a)液の組成
硫酸銅 80g/L
硫酸 200g/L
チオ尿素 0.005g/L
(b)電気メッキ条件
電流密度 5A/dm2
液温 30℃
メッキ時間 30分
【0054】
《実施例8》
(1)第一前処理液
(a)液の組成
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 0.1g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 30℃
浸漬時間 5分
(2)第二前処理液
(a)液の組成
ポリエチレングリコール(平均分子量2000) 0.3g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 0.05g/L
(b)浸漬条件
液温 25℃
浸漬時間 1分
(3)銅メッキ液
液の組成と電気メッキ条件は上記実施例3と同様に設定した。
【0055】
《実施例9》
(1)第一前処理液
(a)液の組成
ジメチルチオ尿素 0.5g/L
硫酸銅 200g/L
硫銅 50g/L
(b)予備メッキ条件
電流密度 5A/dm2
液温 30℃
メッキ時間 5分
(2)第二前処理液
(a)液の組成
ポリアクリルアミド(平均分子量10000) 0.3g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 0.05g/L
(b)浸漬条件
液温 25℃
浸漬時間 1分
(3)銅メッキ液
液の組成と電気メッキ条件は上記実施例1と同様に設定した。
【0056】
《実施例10》
(1)第一前処理液
(a)液の組成
C.I.ヤーナスグリーンB 0.5g/L
硫酸銅 200g/L
硫酸 50g/L
(b)予備メッキ条件
電流密度 5A/dm2
液温 30℃
メッキ時間 5分
(2)第二前処理液
(a)液の組成
ポリエチレングリコール(平均分子量2000) 0.3g/L
塩酸 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 25℃
浸漬時間 1分
(3)銅メッキ液
(a)液の組成
硫酸銅 200g/L
硫酸 50g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 0.001g/L
C.I.ヤーナスグリーンB 0.002g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
(b)電気メッキ条件
電流密度 5A/dm2
液温 30℃
メッキ時間 30分
【0057】
《実施例11》
(1)第一前処理液
(a)液の組成
塩化ナトリウム 0.5g/L
硫酸銅 200g/L
硫銅 50g/L
(b)予備メッキ条件
電流密度 5A/dm2
液温 30℃
メッキ時間 5分
(2)第二前処理液
(a)液の組成
ポリアクリルアミド(平均分子量10000) 0.3g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 0.05g/L
硫酸銅 200g/L
硫銅 50g/L
(b)浸漬条件
液温 25℃
浸漬時間 1分
(3)銅メッキ液
液の組成と電気メッキ条件は上記実施例1と同様に設定した。
【0058】
《実施例12》
(1)第一前処理液
(a)液の組成
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 0.001g/L
C.I.ヤーナスグリーンB 0.002g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
メタノール 150g/L
(b)浸漬条件
液温 30℃
浸漬時間 5分
(2)第二前処理液
(a)液の組成
ポリオキシエチレン(EO13モル)−ポリオキシプロピレン(PO5モル)−β−ナフトールエーテル 0.3g/L
塩化ナトリウム 0.05g/L
硫酸銅 200g/L
硫銅 50g/L
(b)予備メッキ条件
電流密度 5A/dm2
液温 25℃
メッキ時間 1分
(3)銅メッキ液
液の組成と電気メッキ条件は上記実施例3と同様に設定した。
【0059】
《比較例1》
(1)銅メッキ液
(a)液の組成
硫酸銅 200g/L
硫酸 50g/L
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 0.001g/L
C.I.ヤーナスグリーンB 0.002g/L
塩化ナトリウム 0.2g/L
(b)電気メッキ条件
電流密度 5A/dm2
液温 30℃
メッキ時間 30分
【0060】
《比較例2》
(1)前処理液
(a)液の組成
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 0.001g/L
C.I.ヤーナスグリーンB 0.002g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
ポリエチレングリコール(平均分子量2000) 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 30℃
浸漬時間 5分
(2)銅メッキ液
(a)液の組成
硫酸銅 200g/L
硫酸 50g/L
(b)電気メッキ条件
電流密度 5A/dm2
液温 30℃
メッキ時間 30分
【0061】
《比較例3》
(1)第二前処理液
(a)液の組成
ポリエチレングリコール(平均分子量2000) 0.1g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 30℃
浸漬時間 5分
(2)第一前処理液
(a)液の組成
ビス(3−スルホプロピル)ジスルフィド 0.001g/L
C.I.ヤーナスグリーンB 0.002g/L
塩化ナトリウム 0.1g/L
(b)浸漬条件
液温 25℃
浸漬時間 1分
(3)銅メッキ液
(a)液の組成
硫酸銅 200g/L
硫酸 50g/L
(b)電気メッキ条件
電流密度 5A/dm2
液温 30℃
メッキ時間 30分
【0062】
《ボイド並びにレベリング性試験例》
(A)ボイド発生状況の試験例
チタン板を素地として、上記実施例1〜12及び比較例1〜3の各メッキ方法でチタン板の素地上に20μmの膜厚で銅メッキ皮膜を形成し、得られた各銅メッキ皮膜を集束イオンビームで薄膜状の試料として作成し、透過電子顕微鏡を用いてボイドの発生状況を微視観察した。
上記ボイド発生度合に関する評価基準は、冒述の基礎試験と同様に、次の通りである。
○:ボイドは観察されなかった。
△:1視野当たりのボイド数が1個観察された。
×:1視野当たりのボイド数が2個以上観察された。
【0063】
(B)レベリング性試験例
予め溝を刻んだ銅パネルの素地上に、上記実施例1〜12及び比較例1〜3の各メッキ方法で銅メッキ皮膜を形成し、得られた銅の各電着皮膜の表面を顕微鏡を用いて微視観察した。
上記レベリング性の評価基準は、次の通りである。
○:析出物表面に微小凹凸は観察されず、優れた平滑性を示した。
×:析出物表面に大きな凹凸が観察された。
【0064】
下表はその試験結果である。
Figure 0004762423
【0065】
上記結果によると、前処理なしで銅メッキだけを実施した比較例1では、レベリング性は良好であったが、ボイドの評価は×であった。また、冒述の先行技術に基づいて1段で前処理を行った比較例2では、比較例1よりはボイドの発生は改善されていたが、ボイド防止の点では不充分であり、評価は△であった。さらに、界面活性剤を含む第二前処理液で処理した後に、界面活性剤を含まない第一前処理液で処理した(即ち、本発明の前処理の順番を逆転させた)比較例3も、ボイドの発生防止の点では比較例2と同様に不充分であった。
これに対して、実施例1〜12では、レベリング性を良好に確保しながら、ボイドの発生も確実に防止することができた。
従って、レベリング性の良好な確保とボイドの有効な防止という両立性に鑑みると、界面活性剤を含まない第一前処理液と、界面活性剤を含む第二前処理液に分けて2段階の前処理を行うこと、また、最初に第一前処理液で処理し、その後に第二前処理液で処理するという順序を守ることの重要性が明らかになった。

Claims (8)

  1. (1)界面活性剤、(2)塩化物、(3)染料或はその誘導体、アミド系化合物、チオアミド系化合物、アニリン又はピリジン環を有する化合物、複素単環式化合物、縮合複素環式化合物、アミノカルボン酸類から選ばれた窒素系有機化合物、(4)チオ尿素類、メルカプタン類、メルカプトスルホン酸類、ベンゾチアゾール類、スルフィド類、チオフェン類、ベンゾチオフェン類から選ばれたイオウ化合物よりなる群から選ばれた前処理添加剤の少なくとも一種を含有するボイドフリー銅メッキ用の前処理液に被メッキ物を浸漬した後、界面活性剤を含有しない銅メッキ液で電気銅メッキを施す方法であって、
    上記前処理液を、界面活性剤を含有せずにそれ以外の前処理添加剤を含有する第一前処理液と、界面活性剤を含有する第二前処理液に分けて構成し、被メッキ物を第一前処理液に浸漬してから、第二前処理液に浸漬することを特徴とするボイドフリー銅メッキ方法。
  2. 第二前処理液にさらに塩化物、イオウ化合物、窒素系有機化合物の少なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1に記載のボイドフリー銅メッキ方法。
  3. 第一前処理液と第二前処理液の少なくとも一方に有機溶媒を含有することを特徴とする請求項1又は2に記載のボイドフリー銅メッキ方法。
  4. 第一前処理液に有機溶媒を含有することを特徴とする請求項3に記載のボイドフリー銅メッキ方法。
  5. 第一前処理液と第二前処理液の少なくとも一方にさらに可溶性銅塩及び酸を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のボイドフリー銅メッキ方法。
  6. 第一前処理液に可溶性銅塩及び酸を含有することを特徴とする請求項5に記載のボイドフリー銅メッキ方法。
  7. 第一前処理液と第二前処理液のうちの可溶性銅塩及び酸を含有した方の前処理液に浸漬する代わりに、当該前処理液で被メッキ物に予備の電気銅メッキを施すことを特徴とする請求項5又は6に記載のボイドフリー銅メッキ方法。
  8. 被メッキ物が、ビルドアップ構造を有する基板、ウエハーであることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のボイドフリー銅メッキ方法。
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