JP2013034418A - チルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物 - Google Patents

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【課題】 パン・ケーキ類の製造に使用でき、且つ冷やして食べる時に硬くなく、ぱさつき感もないパン・ケーキ類を作製するための可塑性油脂組成物を提供すること。
【解決手段】 チルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物全体中、油脂を50〜100重量%含み、該油脂中液油を65〜85重量%含有し且つパームステアリンを非選択的エステル交換して得られた油脂を15〜35重量%含有するチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物を適量用いて、チルドパンやケーキ類を作製すること。
【選択図】なし

Description

本発明は、冷やして食べるチルドパン・ケーキ類用の可塑性油脂組成物に関する。
最近、夏場を中心に、フィリングを美味しく食べるために「冷やして食べる」をコンセプトとしたパンがブームになっている。これらのパンは、パンメーカーにとっても消費が落ちる夏場に売り上げを見込める重要なアイテムになってきている。
しかしながらパンを冷蔵すると、(1)澱粉の老化が進むこと、(2)パン生地に添加した油脂が冷却により硬化すること、などの理由で硬くぱさついた食感になるといった問題があった。
そこで、これらの問題を解決するために、澱粉の老化に対して、乳化剤(特許文献1)や酵素(特許文献2)を添加することで澱粉の老化を抑え、ソフト性を維持することが試みられてきた。しかしながら、より高い効果を得ようとして適正な添加量を超えると、生地のべたつきやダレなどの別の問題が生じる。一方、冷却による油脂の硬化に対しては、練り込み油脂として液油を用いる方法がとられているが(特許文献3)、液油はパン生地への練り込み性が非常に悪く、パンの製法に制限が生じ、さらにはパンのボリュームがでない、などの問題がある。
また、液油にパーム極度硬化油とパーム核極度硬化油のランダム油とパームステアリンを加えた油脂組成物(特許文献4)が開示されている。しかしながら、極度硬化油は一定以上添加すると、パンやケーキ類の口溶けが悪くなると言った問題が生じ望ましくない。
特開平5−219886号公報 特開平5−23095号公報 特開2008−148689号公報 特許第4646326号公報
本発明の目的は、パン・ケーキ類の製造に使用でき、且つ冷やして食べる時に硬くなく、ぱさつき感もないパン・ケーキ類を作製するための可塑性油脂組成物を提供することである。
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、液油と、パームステアリンを非選択的エステル交換して得られた油脂とを特定量含有する可塑性油脂組成物を用いて作製したパン・ケーキ類は、冷やして食べても、食感が硬くなく、ぱさつき感もないことを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の第一は、チルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物全体中、油脂を50〜100重量%含み、該油脂中液油を65〜85重量%含有し且つパームステアリンを非選択的エステル交換して得られた油脂を15〜35重量%含有するチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物に関する。好ましい実施態様は、液状油脂が、菜種油又は大豆油である上記記載のチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物に関する。より好ましくは、乳化剤及び/又は酵素を含有する上記記載のチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物に関する。本発明の第二は、上記記載のチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物を2〜20重量%含有するチルドパンに関する。本発明の第三は、上記記載のチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物を5〜30重量%含有するケーキ類に関する。
本発明に従えば、パンやケーキ類の製造時に制限なく使用でき、且つ冷やして食べる時に硬くなく、ぱさつき感もないパンやケーキ類を作製するための可塑性油脂組成物を提供することができる。
以下、本発明につき、さらに詳細に説明する。本発明のチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物は、特定量の油脂を含有し、該油脂中に特定量の液油を含有し且つパームステアリンを非選択的エステル交換して得られた油脂を特定量含有することを特徴とする。
本発明におけるチルドパン・ケーキ類とは、冷やして食べることを前提とするパン・ケーキ類であれば特に限定はない。具体的には、クリームやフィリングを詰めた或いは挟んだ菓子パン、バターロール、ハードロール、食パン、コッペパン、バンズ、ブリオッシュ、デニッシュ等が、一方ケーキ類はバターケーキ、パウンドケーキ、バームクーヘン、マドレーヌ、マフィン、ドーナツなどが挙げられる。なお、本発明におけるチルドとは、保管温度領域が0℃〜10℃を意味する。
本発明の油脂は、チルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物全体中50〜100重量%含有されることが好ましく、より好ましくは70〜100重量%である。50重量%より少ないと、ソフト性を維持できない場合がある。
前記油脂全体中には、液油を65〜85重量%含有することが好ましく、70〜80重量%がより好ましい。65重量%より少ないと、固形脂の割合が増えるため、パン・ケーキ類をチルド帯で保管した場合に油脂が硬化し、硬くぱさついた食感になる場合がある。また85重量%より多いと、可塑性油脂としての保形性がなくなり、パンにおいては、生地作成時にミキサー中でスリップして油脂が生地に練り込まれにくい、パンのボリュームが出ない、また内相が粗くなる、などの悪影響を生じる場合がある。また、ケーキにおいては、生地作成時にダレが生じたり、焼成後のケーキから油のしみ出しが見られたりする場合がある。
前記液油としては、常温で液状であれば特に限定はなく、菜種油、大豆油、ヒマワリ油、綿実油、落花生油、米油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、ゴマ油、魚油のほか、パーム油、牛脂、豚脂、乳脂などの常温で固体状もしくは半固体状油脂の分別低融点部等が挙げられ、それらの群より選ばれる少なくとも1種が用いられる。その中では、コストや風味の面から、菜種油、大豆油が好ましい。
また前記油脂全体中には、パームステアリンを非選択的エステル交換して得られた油脂を15〜35重量%含有することが好ましく、20〜30重量%がより好ましい。15重量%より少ないと、可塑性油脂としての保形性がなくなり、パンにおいては、生地作成時にミキサー中でスリップして油脂が生地に練り込まれにくい、パンのボリュームが出ない、また内相が粗くなるなどの悪影響が生じる場合がある。また、ケーキにおいては、生地作成時にダレが生じたり、焼成後のケーキから油のしみ出しが見られたりして商品性を損なう場合がある。35重量%より多いと、固形脂の割合が増えるため、パン・ケーキ類をチルド帯で保管した場合に油脂が硬化し、硬くぱさついた食感になる場合がある。
本発明に用いられるパームステアリンは、パーム油を溶剤分別もしくは無溶剤分別によって得られる高融点部を言う。非選択的エステル交換する方法は特に限定されず、通常用いられる非選択的エステル交換により得ることが可能であり、ナトリウムメチラート等のアルカリ金属系触媒を用いた化学反応やリパーゼを用いる酵素反応が例示できる。
前記油脂中には、液油やパームステアリンを非選択的エステル交換して得られた油脂以外の油脂を含んでも良い。そのような油脂としては、常温で液状の菜種油、大豆油、魚油などの液状油を硬化し融点30℃以上とした硬化油脂、パーム油、パーム核油、ヤシ油、牛脂、豚脂、乳脂などやこれら油脂の硬化油脂及び/又は分別油脂、パーム油と液状油及び/又はラウリン系油脂とのエステル交換油、動物油脂及び液状油脂のエステル交換油などが挙げられる。
本発明のチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物中には、乳化剤を含んでいることが好ましい。乳化剤としては、食品用途であれば特に限定はないが、例えば、モノグリセリド、モノグリセリド誘導体、ジグリセリド、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、ステアロイル乳酸ナトリウム、レシチン等が挙げられ、その中でも本願効果の発現の大きさからはステアリン酸モノグリセリドが好ましい。
前記乳化剤の含有量は、チルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物全体中0.1〜5重量%が好ましく、0.2〜3重量%がより好ましい。5重量%より多いと、風味や食感が悪くなる場合がある。
本発明のチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物中には、酵素を含んでいることが好ましい。酵素としては、食品用途であれば特に限定はないが、例えば、アミラーゼやキシラナーゼ等が挙げられ、本願効果の発現の大きさからはそれらを併用する方が好ましい。
前記アミラーゼの含有量は、チルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物全体中、0.001〜1.0重量%が好ましい。1.0重量%より多いと、食感が悪くなる場合がある。チルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物全体中、キシラナーゼは0.0005〜0.1重量%が好ましい。0.1重量%より多いと、食感が悪くなる場合がある。
本発明のチルドパン全体中には、前記チルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物を2〜20重量%含有することが好ましい。2重量%より少ないと、ソフト性を維持できない場合があり、20重量%より多いと、可塑性油脂が生地に練り込まれにくかったり、パンのボリュームが出なかったり、食感が悪い場合がある。
本発明のケーキ類全体中には、前記チルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物を5〜30重量%含有することが好ましい。5重量%より少ないと、ソフト性を維持できない場合があり、30重量%より多いと、生地作成時にダレが生じたり、焼成後のケーキから油のしみ出しが見られたり、食感が悪い場合がある。
本発明のチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物の製造は、通常の油中水型油脂組成物と同様の方法で実施でき、以下に例示する。まず、所定量の水に所定量の水溶性成分を加えて均一に分散した後、加熱殺菌して水相とする。一方で所定の加熱溶解した油脂に油溶性成分を混合溶解して油相とする。酵素を併用する場合は、酵素活性の失活を避けるために油相を70℃以下にした後、酵素を添加する。調製した油相に前記水相を添加してから70℃に加温して温調し、プロペラミキサーで攪拌混合して、融解して乳化液を得る。次いでこの乳化液をパーフェクター、コンビネーター、ボテーター等の連続式熱交換機を用いて急冷捏和することで油中水型油脂組成物を製造すればよい。
以下に実施例を示し、本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、実施例において「部」や「%」は重量基準である。
<可塑性油脂の保形性評価>
実施例・比較例で得られた可塑性油脂の保形性は、製造直後の形状安定性を目視で評価した。その際の評価基準は以下の通りであった。○:保形性あり、△:やや保形性なし、×:保形性なし。その際の評価基準は以下の通りであった。
<可塑性油脂の結晶性評価>
実施例・比較例で得られた可塑性油脂を、冷蔵で1ヶ月保管した後、目視で結晶化状態を評価した。○:全く結晶が析出しない、×:結晶が析出する。
<中種法製パン工程>
下記の条件、工程に従い、製パンを行った。
(中種作製工程)
ミキシング:低速2分間、中速2分間(捏ね上げ温度:25℃)
中種発酵時間:2.5時間
(本捏ね工程)
ミキシング1:低速3分間、中速6分間
ミキシング2:ミキシング1の後、可塑性油脂を添加してから、低速3分間、中速5分間(捏ね上げ温度:28℃)。
フロアタイム:30分間
(生地作製後、焼成までの工程)
分割:60gずつ
成型:モルダーにて成型、ロールの型天板に60g×12個
発酵:38℃、湿度80%のホイロ内で70分間発酵
焼成:205℃、10分間
<製パン評価(作業性)>
実施例・比較例において、中種法製パン工程に従ってパンを作製した時の油脂の練り込み性を作業性として評価した。その際の評価基準は、以下の通りであった。○:練り込まれやすい、△:やや練り込まれにくい、×:練り込まれない。
<製パン評価(製パン性)>
実施例・比較例において、中種法製パン工程に従って焼成した後のパンのボリュームを製パン性として評価した。その際の評価基準は、以下の通りであった。○:ボリュームがある、△:ややボリュームがない、×:ボリュームがない。
<製パン評価(官能評価)>
実施例・比較例において、中種法製パン工程に従って得られたパンを5℃で保管し、焼成翌日および4日後に、10名のパネラーにより食感(ソフト性、しっとり性、口溶け性)を評価した。その際の評価基準は以下の通りであった。
ソフト性(◎:非常にソフト、○:ソフト、△:やや硬い、×:硬い)
しっとり性(◎:非常にしっとりしている、○:しっとりしている、△:ややぱさついている、×:ぱさついている)
口溶け性(◎:非常に口溶けがよい、○:口溶けがよい、△:やや口溶けが悪い、×:口溶けが悪い)
<四同割バターケーキ・シュガーバッター製法>
下記の工程に従い、バターケーキを作製した。
(1)ミキシング1:可塑性油脂と上白糖をミキサーボールに投入し、低速30秒間、中速1.5分間ミキシング。
(2)ミキシング2:低速で攪拌しながら、全卵を3回に分けて投入した。
(3)ミキシング3:篩にかけた薄力粉とベーキングパウダーを投入し、低速で1分間ミキシング。
(4)成形:得られた生地をパウンド型に350グラム/個ずつ流し込んだ。
(5)焼成:165℃で45分間焼成した。
<製菓評価(作業性)>
実施例・比較例において、バターケーキを作製した時の全卵の乳化の良し悪しを作業性として評価した。その際の評価基準は、以下の通りであった。○:充分乳化した、△:やや乳化しにくい、×:乳化が困難で分離した。
<製菓評価(製菓性)>
実施例・比較例において、四同割バターケーキ・シュガーバッター製法に従って焼成した後のバターケーキのボリュームを製菓性として評価した。その際の評価基準は、以下の通りであった。○:ボリュームがある、△:ややボリュームがない、×:ボリュームがない。
<バターケーキ評価(官能評価)>
実施例・比較例で得られたバターケーキを10℃で保存し、焼成翌日および一週間後に10名のパネラーにより食感(ソフト性、しっとり性、口溶け性)を評価した。その際の評価基準は、以下の通りであった。
ソフト性(◎:非常にソフト、○:ソフト、△:やや硬い、×:硬い)
しっとり性(◎:非常にしっとりしている、○:しっとりしている、△:ややぱさついている、×:ぱさついている)
口溶け性(◎:非常に口溶けがよい、○:口溶けがよい、△:やや口溶けが悪い、×:口溶けが悪い)
(製造例1) エステル交換油Aの作製
パームステアリン100重量部を500Paの減圧下80℃に加熱し、0.15重量部のナトリウムメチラートを加えて、30分間攪拌してランダムエステル交換反応を行い、水洗した後に脱水し、500Paの減圧下、90℃で2重量部の白土を加えて30分間脱色し、全量濾過してエステル交換油脂Aを得た。
(製造例2) エステル交換油Bの作製
パームステアリンの代わりに80重量部のパーム極度硬化油及び20重量部のパーム核極度硬化油を用いた以外は、実施例1と同様にしてエステル交換油脂Bを得た。
(製造例3)
表1の配合に従い、各原料油脂を混合して、油脂組成物1〜8を調合した。
Figure 2013034418
(実施例1〜5、比較例1〜5) 可塑性油脂の作製
表2の配合に従い、油脂組成物を70℃に温調しながら乳化剤及び/又は酵素を添加して融解し、東京理化器械社製「ケミスターラー B−100」で撹拌しながらそこへ70℃に温調した水を添加した。水を添加後、急冷捏和機を用いて急冷練り合わせを行い、可塑性油脂1〜10を得た。得られた可塑性油脂の評価(保形性、および結晶性評価)を行い、それらの結果を表2にまとめた。
可塑性油脂1〜5,7,10は保形性、保存状態に問題はなかったが、可塑性油脂6と9は保形性がなく、可塑性油脂8は粗大結晶が析出した。
Figure 2013034418
(実施例6〜10、比較例6〜10) 製パン評価
表3の配合および前記中種法製パン工程に従ってパンを作製し、作製時に作業性、焼成後に製パン性を評価した。得られたパンは5℃で保管し、焼成翌日および4日後に官能評価を実施した。それらの評価結果については、表3にまとめた。
実施例6〜8では、ソフト性・しっとり性・口溶け性に大きな問題はなく、特に、実施例6はソフト性に優れていた。また、乳化剤あるいは乳化剤および酵素を加えた実施例9および10では、ソフト性、しっとり性、口溶け性の全ての評価項目において、さらに改善された。比較例6は、4日目の口溶け性が悪く、比較例7では、4日目のソフト性・しっとり性・口溶け性の全ての官能評価項目において問題があった。また、比較例8では、しっとり性・口溶け性に欠ける結果となった。比較例9および10では、ソフト性やしっとり性に一定の効果が得られたものの、口溶け性が悪かった。
Figure 2013034418
(実施例11〜15、比較例11〜15) バターケーキ評価
表4の配合および前記四同割バターケーキ・シュガーバッター製法に従って、バターケーキを作製した。得られたバターケーキは10℃で保管し、前記バター評価方法に従って評価を実施した。それらの評価結果については、表4にまとめた。
実施例11〜13では、ソフト性・しっとり性・口溶け性に大きな問題はなく、保存による官能評価の大きな変化は見られなかった。さらに乳化剤あるいは乳化剤および酵素を加えた実施例14ではソフト性としっとり性が、実施例15では、ソフト性・しっとり性、口溶け性の全ての官能評価項目がさらに改善され良好であった。一方、比較例は何れの水準も保存による物性の変化が大きくなる結果となり、比較例11は7日目の口溶けが悪く、比較例12は、製菓性・ソフト性・しっとり性・口溶け性に問題があった。比較例13は、口溶け性に欠ける結果となった。比較例14は、一定の効果は得られたものの、口溶け性が悪い結果となった。比較例15では7日目のソフト性・しっとり性・口溶け性に問題があった。
Figure 2013034418

Claims (5)

  1. チルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物全体中、油脂を50〜100重量%含み、該油脂中液油を65〜85重量%含有し且つパームステアリンを非選択的エステル交換して得られた油脂を15〜35重量%含有するチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物。
  2. 液状油脂が、菜種油又は大豆油である請求項1に記載のチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物。
  3. 乳化剤及び/又は酵素を含有する請求項1又は2に記載のチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物。
  4. 請求項1〜3に記載のチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物を2〜20重量%含有するチルドパン。
  5. 請求項1〜3に記載のチルドパン・ケーキ類用可塑性油脂組成物を5〜30重量%含有するケーキ類。
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