JP2013025413A - 情報処理装置、プログラム、及び情報表示装置 - Google Patents

情報処理装置、プログラム、及び情報表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コスト削減の要因の把握を支援すること。
【解決手段】ジョブを実行する情報処理装置であって、当該情報処理装置にジョブを実行させるユーザの識別情報を特定するユーザ特定手段と、識別情報に関連付けて記憶されている、ユーザが実行したジョブの設定情報に応じて値が消費されるパラメータの上限値に対する消費量を取得するユーザ情報取得手段と、上限値と消費量との関係に応じてジョブの実行に関して適用される規則が記録された規則情報を参照して、ユーザに適用される規則を判定する適用規則判定手段と、適用規則判定手段によって判定された規則を実行対象のジョブの設定情報に対して適用する適用手段と、適用された規則を示す情報と、該規則の適用前の設定情報及び該規則の適用後の設定情報の少なくともいずれか一方とを含むログ情報を、実行対象のジョブに関して記録するログ記録手段とを有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、情報処理装置、プログラム、及び情報表示装置に関する。
企業では、画像形成装置の利用に関して、TCO(Total Cost of Ownership)の削減を目的として、無駄な印刷又は無駄なコピーの削減のための各種の施策が講じられている。斯かる施策の一つとして、モノクロ印刷又はモノクロコピー等、比較的低コストな態様での印刷又はコピーの実行が奨励されている。また、画像形成装置の利用状況の把握や、印刷ジョブやコピージョブ等に関する設定情報を制限(例えば、カラー印刷の制限等)するための情報処理システムを導入している企業もある。
例えば、特許文献1には、利用者ごとに印刷枚数を制限する機能を備えた印刷システムが開示されている。
しかしながら、従来、全体として削減効果を確認することはできても、どの施策が効果的であったのかを把握するのは困難であった。例えば、モノクロ印刷が行われた枚数を把握できたとしても、そのモノクロ印刷が、ユーザの意思によって選択されたのか、又は、上記情報処理システムによって強制的にモノクロ印刷に変更されたのかを把握するのは困難であった。
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであって、コスト削減の要因の把握を支援することのできる情報処理装置、プログラム、及び情報表示装置の提供を目的とする。
そこで上記課題を解決するため、本発明は、ジョブを実行する情報処理装置であって、当該情報処理装置にジョブを実行させるユーザの識別情報を特定するユーザ特定手段と、前記識別情報に関連付けて記憶されている、前記ユーザが実行したジョブの設定情報に応じて値が消費されるパラメータの上限値に対する消費量を取得するユーザ情報取得手段と、前記上限値と前記消費量との関係に応じて前記ジョブの実行に関して適用される規則が記録された規則情報を参照して、前記ユーザに適用される前記規則を判定する適用規則判定手段と、前記適用規則判定手段によって判定された前記規則を実行対象のジョブの設定情報に対して適用する適用手段と、適用された前記規則を示す情報と、該規則の適用前の前記設定情報及び該規則の適用後の前記設定情報の少なくともいずれか一方とを含むログ情報を、前記実行対象のジョブに関して記録するログ記録手段とを有する。
コスト削減の要因の把握を支援すること。
本発明の実施の形態における情報処理システムの構成例を示す図である。 本発明の実施の形態における画像形成装置のハードウェア構成例を示す図である。 本発明の実施の形態における利用状況表示端末のハードウェア構成例を示す図である。 本発明の実施の形態における上限管理サーバの機能構成例を示す図である。 本発明の実施の形態における画像形成装置の機能構成例を示す図である。 本発明の実施の形態における印刷サーバの機能構成例を示す図である。 本発明の実施の形態における利用状況表示端末の機能構成例を示す図である。 印刷ジョブに関する処理手順の概要を説明するためのシーケンス図である。 ユーザ情報の構成例を示す図である。 ルール記憶部の構成例を示す図である。 印刷ジョブに関するログ情報の例を示す図である。 消費量係数記憶部の構成例を示す図である。 印刷ジョブの操作指示に応じて画像形成装置が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。 利用状況表示端末が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。 ログ情報の集計結果の表示形式の一例を示す図である。 コピージョブに関するログ情報の例を示す図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の実施の形態における情報処理システムの構成例を示す図である。同図の情報処理システム1において、一以上の画像形成装置10a及び10b等(以下、それぞれを区別しない場合「画像形成装置10」という。)、ユーザ端末60、印刷サーバ50、上限管理サーバ30、認証サーバ40、及び利用状況表示端末20等は、LAN(Local Area Network)又はインターネット等のネットワークN(有線又は無線の別は問わない)を介して通信可能に接続されている。
画像形成装置10は、印刷、スキャン、コピー、及びFAX送受信等のうちの二以上の機能を一台の筐体によって実現する機器(すなわち、複合機)である。但し、いずれか一つの機能を単体で有する機器が画像形成装置10として用いられてもよい。本実施の形態において、画像形成装置10は、印刷機能を有していればよい。
ユーザ端末60は、ユーザによって入力される指示に応じて印刷ジョブ(印刷データ)を生成し、生成された印刷ジョブを印刷サーバ50に送信するコンピュータである。
印刷サーバ50は、ユーザ端末60より転送される印刷ジョブを記憶(蓄積又はスプール)することにより、蓄積文書印刷機能を実現するコンピュータである。蓄積文書印刷機能とは、ユーザによる印刷指示に応じて印刷ジョブを直ちに実行せずに蓄積しておき、画像形成装置10側におけるユーザの操作に応じて、蓄積されている印刷ジョブを実行する機能である。したがって、印刷サーバ50は、画像形成装置10からの要求に応じ、記憶している印刷ジョブを画像形成装置10に転送する。なお、印刷ジョブの蓄積先は、画像形成装置10であってもよい。
上限管理サーバ30は、画像形成装置10による印刷ジョブの実行に関して、ユーザによる利用状況に応じて制限をかけるための処理を実行するコンピュータである。上限管理サーバ30は、また、画像形成装置10による印刷ジョブに関するログ情報を画像形成装置10より受信し、記憶する。
認証サーバ40は、画像形成装置10に印刷ジョブを実行させるユーザを認証するコンピュータである。アクティブディレクトリ(Active Directory)サーバ、又はLDAP(Lightweight Directory Access Protocol)サーバ等が、認証サーバ40として利用されてもよい。
利用状況表示端末20は、上限管理サーバ30が記憶するログ情報に基づいて、画像形成装置10の利用状況を示す情報を表示するコンピュータである。
図2は、本発明の実施の形態における画像形成装置のハードウェア構成例を示す図である。同図において、画像形成装置10は、コントローラ11、スキャナ12、プリンタ13、モデム14、操作パネル15、ネットワークインタフェース16、及びSDカードスロット17等のハードウェアを有する。
コントローラ11は、CPU111、RAM112、ROM113、HDD114、及びNVRAM115等を有する。ROM113には、各種のプログラムやプログラムによって利用されるデータ等が記録されている。RAM112は、プログラムをロードするための記憶領域や、ロードされたプログラムのワーク領域等として用いられる。CPU111は、RAM112にロードされたプログラムを処理することにより、各種の機能を実現する。HDD114には、プログラムやプログラムが利用する各種のデータ等が記録される。NVRAM115には、各種の設定情報等が記録される。
スキャナ12は、原稿より画像データを読み取るためのハードウェア(画像読取手段)である。プリンタ13は、印刷データを印刷用紙に印刷するためのハードウェア(印刷手段)である。モデム14は、電話回線に接続するためのハードウェアであり、FAX通信による画像データの送受信を実行するために用いられる。操作パネル15は、ユーザからの入力の受け付けを行うためのボタン等の入力手段や、液晶パネル等の表示手段等を備えたハードウェアである。液晶パネルは、タッチパネル機能を有していてもよい。この場合、当該液晶パネルは、入力手段の機能をも兼ねる。ネットワークインタフェース16は、LAN等のネットワーク(有線又は無線の別は問わない。)に接続するためのハードウェアである。SDカードスロット17は、SDカード80に記録されたプログラムを読み取るために利用される。すなわち、画像形成装置10では、ROM113に記録されたプログラムだけでなく、SDカード80に記録されたプログラムもRAM112にロードされ、実行されうる。なお、他の記録媒体(例えば、CD−ROM又はUSB(Universal Serial Bus)メモリ等)によってSDカード80が代替されてもよい。すなわち、SDカード80の位置付けに相当する記録媒体の種類は、所定のものに限定されない。この場合、SDカードスロット17は、記録媒体の種類に応じたハードウェアによって代替されればよい。
図3は、本発明の実施の形態における利用状況表示端末のハードウェア構成例を示す図である。図3の利用状況表示端末20は、それぞれバスBで相互に接続されているドライブ装置200と、補助記憶装置202と、メモリ装置203と、CPU204と、インタフェース装置205と、表示装置206と、入力装置207とを有する。
利用状況表示端末20での機能を実現するプログラムは、CD−ROM等の記録媒体201によって提供される。プログラムを記録した記録媒体201がドライブ装置200にセットされると、プログラムが記録媒体201からドライブ装置200を介して補助記憶装置202にインストールされる。但し、プログラムのインストールは必ずしも記録媒体201より行う必要はなく、ネットワークを介して他のコンピュータよりダウンロードするようにしてもよい。補助記憶装置202は、インストールされたプログラムを格納すると共に、必要なファイルやデータ等を格納する。
メモリ装置203は、プログラムの起動指示があった場合に、補助記憶装置202からプログラムを読み出して格納する。CPU204は、メモリ装置203に格納されたプログラムに従って利用状況表示端末20に係る機能を実現する。インタフェース装置205は、ネットワークに接続するためのインタフェースとして用いられる。表示装置206はプログラムによるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。入力装置207はキーボード及びマウス等で構成され、様々な操作指示を入力させるために用いられる。
なお、ユーザ端末60も、図3と同様のハードウェアを有していてもよい。また、上限管理サーバ30、認証サーバ40、及び印刷サーバ50に関しても、図3と同様のハードウェアを有していてもよい。但し、上限管理サーバ30、認証サーバ40、及び印刷サーバ50に関しては、表示装置206及び入力装置207は必ずしも必要ではない。
図4は、本発明の実施の形態における上限管理サーバの機能構成例を示す図である。同図において、上限管理サーバ30は、認証要求受付部301、認証サーバ接続部302、ログ受付部303、ログ取得要求受付部304、及びユーザ情報更新部305等を有する。これら各部は、上限管理サーバ30にインストールされたプログラムが、上限管理サーバ30のCPUに実行させる処理により実現される。上限管理サーバ30は、また、認証設定記憶部306、ユーザ情報記憶部307、ログ記憶部308、ルール記憶部309、及び消費量係数記憶部310等を有する。これら各記憶部は、上限管理サーバ30が有する補助記憶装置等を用いて実現することができる。
認証要求受付部301は、ユーザによってログインが試みられた画像形成装置10より認証要求を受け付ける。認証サーバ接続部302は、画像形成装置10の認証要求に応じた認証の実行を認証サーバ40に要求する。認証サーバ40は、認証設定記憶部306が記憶する認証サーバ40の識別情報(例えば、IPアドレス等)に基づいて特定される。
すなわち、上限管理サーバ30は、画像形成装置10のユーザの認証に関して、画像形成装置10と認証サーバ40との間を仲介する。複数設置されうる各画像形成装置10から、認証サーバ40の種類(例えば、アクティブディレクトリサーバ又はLDAPサーバ等の種類)に応じて異なるインタフェースを隠蔽するためである。そうすることにより、仮に、利用する認証サーバ40が切り替えられた場合、その切り替えによる影響範囲を上限管理サーバ30に限定することができる。
なお、認証に成功した場合、認証要求受付部301は、認証に成功したユーザに関するユーザ情報と、ルール情報とを画像形成装置10に返信する。ユーザ情報は、ユーザ情報記憶部307より取得される。ルール情報は、ルール記憶部309より取得される。ユーザ情報記憶部307は、各ユーザの識別情報に関連付けて、各ユーザの属性情報(ユーザ情報)を記憶する。ユーザ情報には、画像形成装置10の利用に応じて値が消費される(減少する)パラメータ(以下、「ポイント」という。)の上限値、及び該ポイントの現在の消費量等が含まれる。すなわち、各ユーザは、自らに付与された上限値の範囲内で画像形成装置10の利用が許可される。基本的に、ポイントの消費量は、画像形成装置10に実行させるジョブの設定情報に応じて定まる。ルール情報記憶部は、ルール情報を記憶する。ルール情報とは、ポイントの上限値と消費量との関係に応じて、画像形成装置10の利用(例えば、印刷ジョブの実行)に関して適用される規則(ルール)又は制限を示す情報をいう。
ログ受付部303は、画像形成装置10において操作対象とされた印刷ジョブに関するログ情報を画像形成装置10より受信し、ログ記憶部308に記憶する。ログ取得要求受付部304は、利用状況表示端末20からのログ情報の取得要求を受信し、ログ記憶部308に記憶されているログ情報を返信する。ユーザ情報更新部305は、ログ情報と消費量係数記憶部310とに基づいて、ユーザ情報におけるポイントの消費量等を更新する。消費量係数記憶部310は、印刷ジョブの設定情報を構成する設定項目に対する設定値に関して、ポイントの消費量に対する重み付けを示す係数を記憶する。
図5は、本発明の実施の形態における画像形成装置の機能構成例を示す図である。同図において、画像形成装置10は、ログイン画面表示部121、認証要求部122、ジョブ取得部123、ジョブ表示部124、操作指示受付部125、ジョブ削除要求部126、適用ルール判定部127、ジョブ実行部128、ログ生成部129、及びログ送信部130等を有する。これら各部は、画像形成装置10にインストールされたプログラムが、画像形成装置10のCPU111に実行させる処理により実現される。画像形成装置10は、また、管理者設定記憶部131及びログインユーザ記憶部132等を有する。管理者設定記憶部131は、例えば、HDD114又はNVRAM115等を用いて実現可能である。ログインユーザ記憶部132は、例えば、RAM112を用いて実現可能である。
ログイン画面表示部121は、操作パネル115にログイン画面を表示させ、ログイン画面を介して、ユーザより認証情報(例えば、ユーザ名及びパスワード)の入力を受け付ける。すなわち、ログイン画面表示部121は、画像形成装置10にジョブを実行させるユーザの識別情報を特定する。認証要求部122は、入力されたユーザ情報に基づく認証要求を上限管理サーバ30に送信する。認証要求部122は、認証に成功した場合に返信されるユーザ情報及びルール情報等を、ログインユーザ記憶部132に記憶する。すなわち、認証要求部122は、認証されたユーザのユーザ情報を取得する。
ジョブ取得部123は、認証されたユーザ(ログインユーザ)に関して蓄積されている印刷ジョブを、印刷サーバ50より取得する。ジョブ表示部124は、取得された印刷ジョブの一覧を操作パネル15に表示させる。操作指示受付部125は、当該一覧に含まれるいずれかの印刷ジョブに対する操作指示(例えば、実行又は削除等)の入力を受け付ける。ジョブ削除要求部126は、印刷ジョブの削除が指示された場合に、削除対象として選択された印刷ジョブの削除要求を、印刷サーバ50に送信する。適用ルール判定部127は、実行対象として選択された印刷ジョブに関して、ログインユーザのポイントの消費量及び当該印刷ジョブの設定情報(印刷条件)等と、ルール情報とに基づいて、当該印刷ジョブに対するルールの適用の要否を判定する。適用ルール判定部127は、ルールの適用が必要な場合、適用すべきルールの判定も行う。ルールの適用とは、例えば、当該印刷ジョブの設定情報における少なくとも一部の設定項目に関して、設定値を書き換える(変更する)ことをいう。ジョブ実行部128は、実行対象として選択された印刷ジョブの実行を制御する。ジョブ実行部128は、ルールの適用が必要な場合、当該印刷ジョブに対してルールを適用した後に、当該印刷ジョブを実行する。
ログ生成部129は、印刷ジョブの操作(実行又は削除等)に関するログ情報を生成する。ログ送信部130は、生成されたログ情報を上限管理サーバ30に送信する。管理者設定記憶部131は、例えば、認証サーバ40の識別情報(IPアドレス等)、及び上限管理サーバ30の識別情報(IPアドレス等)を記憶する。
図6は、本発明の実施の形態における印刷サーバの機能構成例を示す図である。同図において、印刷サーバ50は、ジョブ受付部51、ジョブ取得要求受付部52、及びジョブ削除部53等を有する。これら各部は、印刷サーバ50にインストールされたプログラムが、印刷サーバ50のCPUに実行させる処理により実現される。印刷サーバ50は、また、ジョブ記憶部54を有する。ジョブ記憶部54は、印刷サーバ50が有する補助記憶装置等を用いて実現することができる。
ジョブ受付部51は、ユーザ端末60より転送される印刷ジョブを受信し、当該印刷ジョブをジョブ記憶部54に記憶する。ジョブ記憶部54は、各印刷ジョブを、当該印刷ジョブに係るユーザのユーザ名に関連付けて記憶する。ジョブ取得要求受付部52は、画像形成装置10からの印刷ジョブ取得要求の受信に応じ、取得要求に係るユーザ名に関連付けられてジョブ記憶部54に記憶されている印刷ジョブの一覧を返信する。ジョブ削除部53は、画像形成装置10からの印刷ジョブ削除要求の受信に応じ、削除要求に係る印刷ジョブをジョブ記憶部54より削除する。なお、ジョブ削除部53は、定期的にジョブ記憶部54を監視し、受け付け後所定期間が経過した印刷ジョブを自動的にジョブ記憶部54より削除してもよい。
図7は、本発明の実施の形態における利用状況表示端末の機能構成例を示す図である。同図において、利用状況表示端末20は、ログ取得部21、ログ集計部22、及びログ表示部23等を有する。これら各部は、利用状況表示端末20にインストールされたプログラムが、利用状況表示端末20のCPU204に実行させる処理により実現される。利用状況表示端末20は、また、ログ表示設定記憶部24を有する。ログ表示設定記憶部24は、例えば、補助記憶装置202等を用いて実現可能である。
ログ取得部21は、上限管理サーバ30よりログ情報を取得する。ログ集計部22は、取得されたログ情報の内容に関して、表示用の集計を行う。集計方法は、例えば、ログ表示設定記憶部24が記憶する集計方法に従う。ログ表示部23は、ログ集計部22による集計結果を表示装置206に表示させる。表示形式は、例えば、ログ表示設定記憶部24が記憶する表示形式に従う。すなわち、利用状況表示端末20におけるログ情報の表示態様は、ログ表示設定記憶部24に対するユーザによる設定によってカスタマイズが可能である。
以下、情報処理システム1が実行する処理手順について説明する。図8は、印刷ジョブに関する処理手順の概要を説明するためのシーケンス図である。
例えば、ユーザ端末60において起動されているアプリケーションに対して、ユーザによって印刷指示が入力される(S101)。当該印刷指示では、印刷に関する設定情報(印刷条件又は印刷属性とも呼ばれる)が設定される。印刷指示に応じ、ユーザ端末60にインストールされているプリンタドライバは、当該アプリケーションにおいて編集対象とされている文書データに関して、印刷ジョブ(印刷データ)を生成する(S102)。当該印刷ジョブには、ユーザによって設定された設定情報が含まれている。ユーザ端末60は、当該印刷ジョブをユーザ端末60のログインユーザ名に関連付けて印刷サーバ50に送信する(S103)。なお、ユーザ名は、印刷ジョブに含まれてもよい。
印刷サーバ50において印刷ジョブ及びユーザ名が受信されると、ジョブ受付部51は、当該印刷ジョブを当該ユーザ名に関連付けてジョブ記憶部54に記憶する(S104)。すなわち、当該印刷ジョブが、印刷サーバ50に蓄積される。
印刷サーバ50に蓄積された印刷ジョブを操作する場合、ユーザは、いずれかの画像形成装置10に移動する。移動先の画像形成装置10のログイン画面表示部121は、操作パネル15に表示させているログイン画面を介して、認証情報(例えば、ユーザ名及びパスワード)の入力をユーザより受け付ける(S111)。認証要求部122は、当該認証情報を含む認証要求を上限管理サーバ30に送信する(S112)。上限管理サーバ30の認証要求受付部301は、当該認証要求を受信すると、当該認証要求より認証情報を取り出す。認証サーバ接続部302は、取り出された認証情報を含む認証要求を、認証設定記憶部306が記憶する識別情報に係る認証サーバ40に送信する(S113)。
認証サーバ40は、受信された認証要求に含まれている認証情報に基づいて認証を行い、認証結果を上限管理サーバ30に返信する(S115)。認証サーバ接続部302によって認証結果が受信されると、認証要求受付部301は、認証結果を画像形成装置10に返信する(S116)。この際、認証結果が認証の成功を示す場合、認証要求受付部301は、認証されたユーザ(以下、「ログインユーザ」という。)のユーザ情報と、ルール情報とを認証結果と共に画像形成装置10に返信する。ユーザ情報は、ユーザ情報記憶部307より取得される。ルール情報は、ルール記憶部309より取得される。
図9は、ユーザ情報の構成例を示す図である。同図において、ユーザ情報は、ユーザ名、権限情報、所属グループ名、上限値、及び消費量等を含む。
ユーザ名は、ログインユーザのユーザ名であり、ログインユーザの識別情報として用いられる。権限情報は、ユーザに対して実行又は利用が許可されるジョブ又は機能の識別名である。所属グループ名は、ユーザが属するグループのグループ名である。例えば、企業においては部署がグループに当てはめられてもよい。上限値は、ログインユーザに付与されたポイントの上限値である。消費量は、ログインユーザによるポイントの消費量である。なお、消費量は、一定周期ごと(例えば、1月ごと)に「0」に初期化されてもよい。この場合、上限値は、当該周期においてユーザに与えられたポイントであるといえる。
また、図10は、ルール記憶部の構成例を示す図である。同図に示されるように、ルール記憶部309は、ポイントの消費率に応じて、適用候補となるルールを記憶する。消費率とは、上限値に対する消費量の割合である。すなわち、消費率は、上限値と消費量との関係の一例である。同図では、消費率が80%以上である場合、「強制両面」というルール(制限)が適用候補とされ、消費率が90%以上である場合、「強制モノクロ」というルール(制限)が適用候補され、消費率が100%である場合、「強制削除」というルール(制限)が適用候補とされる例が示されている。「強制両面」とは、印刷ジョブの設定情報を構成する設定項目の一つである両面印刷に関して、強制的に選択される(有効とされる)ことをいう。「強制モノクロ」とは、印刷ジョブの設定情報を構成する設定項目の一つであるカラーモードに関して、強制的にモノクロ印刷が設定されることをいう。」「強制削除」とは、印刷ジョブが強制的に印刷サーバ50より削除されることをいう。相対的に高い消化率では、相対的に低い消化率のルールも適用候補となる。具体的には、消化率が90%の場合、「強制モノクロ」に加え「強制両面」も適用候補となる。したがって、以下において、消費率に応じたルールという場合、当該消費率以下の消費率に対して設定されているルールも含まれる。なお、集約等、両面印刷やカラーモード以外の設定項目がルールの対象とされてよい。この場合、トナーや印刷用紙等、消耗品の消耗に関係又は影響する設定項目が対象とされるのが望ましい。
ここで、「候補」という用語を用いているのは、ログインユーザのポイントの消費率に応じたルールが、ログインユーザが実行しようとする印刷ジョブに対して実際に適用されるとは限らないからである。実際に適用されるか否かは、当該印刷ジョブの設定情報にも依存するからである。すなわち、仮に、当初よりモノクロ印刷が設定されている印刷ジョブに対して、「強制モノクロ」は有効ではない(無効である)。したがって、この場合、ログインユーザの消費率が81%であったとしても、「強制モノクロ」は、当該印刷ジョブには適用されない。
なお、本実施の形態において、ルール情報は、全ユーザに対して共通であるとする。但し、ユーザごとに異なるルール情報が設定されてもよい。
図8に戻る。画像形成装置10の認証要求部122は、返信された認証結果が認証の失敗を示す場合、ユーザのログインを拒否する。したがって、この場合、ステップS117以降は実行されない。一方、認証要求部122は、返信された認証結果が認証の成功を示す場合、認証結果と共に返信されたユーザ情報及びルール情報をログインユーザ記憶部132に記憶する。
認証の成功に応じ、ジョブ取得部123は、ログインユーザ記憶部132に記憶されているログインユーザのユーザ名を指定して、印刷ジョブの取得要求を印刷サーバ50に送信する(S117)。印刷サーバ50のジョブ取得要求受付部52は、当該取得要求の受信に応じ、当該取得要求に指定されているユーザ名に関連付けられている印刷ジョブをジョブ記憶部54より取得する。ジョブ取得要求受付部52は、取得された印刷ジョブの一覧を画像形成装置10に返信する(S118)。
画像形成装置10において、ジョブ取得部123によって印刷ジョブの一覧が受信されると、ジョブ表示部124は、当該印刷ジョブの一覧を示す画面(以下、「印刷ジョブ一覧画面」という。)を操作パネル15に表示させる(S119)。例えば、印刷ジョブ一覧画面には、各印刷ジョブのジョブ名の一覧が含まれる。
続いて、印刷ジョブ一覧画面に表示されている印刷ジョブの中からユーザによって選択された印刷ジョブに関して、ユーザの操作指示に応じた処理が実行される(S120)。例えば、印刷ジョブの実行又は印刷ジョブの削除等が行われる。当該処理の詳細は後述される。当該処理の実行に応じ、ログ生成部129は、実行された処理に関するログ情報を、例えば、RAM112又はHDD114に記録する。例えば、印刷ジョブが実行された場合、ログ情報には、当該印刷ジョブの設定情報や当該印刷ジョブに適用されたルールの識別子等が含まれる。ログインユーザがログアウトすると、ログ送信部130は、ログイン中に実行された処理に関して記録されたログ情報を上限管理サーバ30に送信する(S121)。
図11は、印刷ジョブに関するログ情報の例を示す図である。同図では、XML(eXtensible Markup Language)形式によってログ情報が記述された例が示されている。但し、ログ情報は、他の形式によって記述されてもよい。なお、XMLでは、開始タグと終了タグとで囲まれた範囲を要素という。要素の名前には、開始タグのタグ名が用いられる。
同図のログ情報において、accountLog要素Er1がルート要素である。accountLog要素Er1は、startTime属性及びendTime属性等を含む。startTime属性の値は、ログインユーザのログイン後に最初にログ情報が記録された日時である。但し、startTime属性の値は、ログインユーザのログイン日時であっておよい。endTime属性の値は、ログインユーザに関して、最後にログ情報が記録された日時である。例えば、endTime属性の値は、ログ情報が記録されるたびに更新される。但し、endTime属性の値は、ログインユーザのログアウト時の日時であってもよい。
accountLog要素Er1は、一つのuser要素Eu1と、複数のaccount要素Eac1〜Eac5とを子要素として含む。user要素Eu1のname属性の値(「aaa」)は、ユーザ名を示す。すなわち、ログインユーザのユーザ名である。
一つのaccount要素は、type属性、rule属性、及びdel属性を有する。type属性の値は、ジョブの種別を示す。「print」は印刷ジョブを示す。rule属性の値は、適用されたルールを1〜4によって示す。「1」は、強制モノクロ、「2」は、強制両面、「3」は、強制モノクロ及び強制両面、「4」は、強制削除を示す。del属性の値は、印刷ジョブが削除された場合に削除の形態を示す。「1」は、ユーザの指示による削除を示す。「2」は、強制削除、すなわち、ルールの適用による削除を示す。
account要素は、また、attributes要素及びquantities要素を子要素として含む。例えば、account要素Eac1は、attributes要素Eat1及びpage要素Ep1を含む。
attributes要素は、印刷ジョブの設定情報を示し、設定情報を構成する設定項目ごとに、attribute要素を子要素として含む。attribute要素は、code属性及びvalue属性を含む。code属性の値は、設定項目の識別子を示す。同図では、code属性の値として、「color」、「twosides」、又は「size」が示されており、順番に、カラーモード、印刷面、用紙サイズを示す。value属性の値は、設定項目に対する値(設定値)を示す。「color」に関して、「1」は、モノクロを示し、「2」は、カラーを示す。「twosides」に関して、「0」は、片面印刷指定における表を示し、「1」は、両面印刷指定における表を示し、「2」は両面印刷指定における裏を示す。用紙サイズに関して、「1」は、A4を示し、「2」は、A3を示す。ルールが適用された場合、value属性の値は、ルールの適用による変更後の値を示す。
page要素の値は、印刷又は削除されたページ数を示す。
なお、account要素は、印刷ジョブごとに記録されてもよいし、account要素の各属性の値及びattribute要素の各属性の値が一致する単位ごとに記録されてもよい。後者の場合、account要素の各属性の値及びattribute要素の各属性の値が一致する印刷ジョブの実行又は削除に応じて、印刷又は削除されたページ数が、page要素の値に加算されればよい。
なお、account要素Eac1は、強制モノクロが適用された印刷ジョブの実行を示すログ情報である。account要素Eac2は、強制モノクロが適用されることに応じたユーザの指示による印刷ジョブの削除を示すログ情報である。後述されるように、ルールが適用される場合、ルールが適用された状態での印刷ジョブの実行の許否がユーザに問い合わされる。当該問い合わせに対してユーザが印刷ジョブの削除を選択した場合、account要素Eac2に示されるようなログ情報が記録される。account要素Eac3は、印刷ジョブの強制削除を示すログである。account要素Ec4は、強制モノクロ及び強制両面が適用された印刷ジョブに関して印刷面が表の分のログ情報である。account要素Ec4は、強制モノクロ及び強制両面が適用された印刷ジョブに関して印刷面が裏の分のログ情報である。
上限管理サーバ30のログ受付部303は、ログ情報を受信すると、当該ログ情報をログ記憶部308に記憶する(S122)。続いて、ユーザ情報更新部305は、当該ログ情報と消費量係数記憶部310とを参照して、ログインユーザのユーザ情報における消費量を更新する(S123)。
図12は、消費量係数記憶部の構成例を示す図である。同図に示されるように、消費量係数記憶部310は、印刷ジョブの設定情報を構成する設定項目の値に応じて(設定項目の値ごとに)、1ページ分の印刷に関するポイントの消費量を算出するための係数を記憶する。例えば、同図では、カラー、モノクロ、A4、A3等について、順番に、「3.0」、「1.0」、「1.0」、「2.0」の係数が設定された例が示されている。
例えば、A4サイズのカラー印刷の場合、1ページ当たりの消費量は、3.0×1.0=3.0となる。仮に、印刷ジョブが2ページである場合、2×3.0=6.0が消費量となる。
ユーザ情報更新部305は、上記のように算出される消費量を、ログインユーザの消費量の現在値に対して加算する。
続いて、ステップS120の詳細について説明する。図13は、印刷ジョブの操作指示に応じて画像形成装置が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
ステップS201において、操作指示受付部125は、印刷ジョブ一覧画面において選択された印刷ジョブ(以下、「対象ジョブ」という。)に関して、操作指示の入力をユーザより受け付ける。操作指示としては、対象ジョブの実行又は削除等が選択可能である。
対象ジョブの削除が指示された場合(S202で「削除」)、ジョブ削除要求部126は、対象ジョブを印刷サーバ50より削除する(S203)。具体的には、ジョブ削除要求部126は、対象ジョブの削除要求を印刷サーバ50に送信する。印刷サーバ50のジョブ削除部53は、対象ジョブをジョブ記憶部54より削除する。
続いて、ログ生成部129は、ユーザの指示に応じた対象ジョブの削除に関してログ情報(図11参照)を記録する(S204)。この場合、ルールは適用されていないため、type属性の値は「print」、rule属性の値は「0(ルール未適用)」、del属性の値は「1(ユーザ指示による削除)」であるaccount要素が記録される。attributes要素には、対象ジョブの設定情報が記録され、page要素には、対象ジョブのページ数が記録される。
一方、対象ジョブの実行が指示された場合(S202で「実行」)、操作指示受付部125は、ログインユーザ記憶部132に記憶されているユーザ情報(図9)の権限情報を参照して、ログインユーザに印刷権限が有るか否かを判定する(S205)。ログインユーザに印刷権限が無い場合(S205でNo)、操作指示受付部125は、対象ジョブの実行を拒否する。
ログインユーザに印刷権限が有る場合(S205でYes)、適用ルール判定部127は、ログインユーザのポイントの消費率に応じて、対象ジョブに対して適用候補となるルールを判定する(S206)。具体的には、適用ルール判定部127は、ログインユーザ記憶部132に記憶されているユーザ情報の消費量を上限値によって除することにより、ログインユーザのポイントの消費率を算出する。適用ルール判定部127は、当該消費率を、ログインユーザ記憶部132に記憶されているルール情報と照合して、適用候補のルールを判定する。例えば、図10の例によれば、当該消費率が80%未満であれば、ルールの適用は不要であると判定される。当該消費率が80%以上90%未満であれば、強制両面が適用候補と判定される。当該消費率が90%以上100%未満であれば、強制両面及強制モノクロが適用候補と判定される。当該消費率が100%以上であれば、強制削除が適用候補とされる。
適用候補のルールに強制削除が含まれている場合(S207でYes)、ジョブ削除要求部126は、対象ジョブを印刷サーバ50より削除する(S208)。続いて、ログ生成部129は、対象ジョブの強制削除に関してログ情報(図11参照)を記録する(S209)。具体的には、type属性の値は「print」、rule属性の値は「4(強制削除)」、del属性の値は「2(強制削除)」であるaccount要素が記録される。attributes要素には、対象ジョブの設定情報が記録され、page要素には、対象ジョブのページ数が記録される。例えば、図11のaccount要素Eac3は、ステップS209において記録されるaccount要素の一例である。
なお、強制削除の場合、ジョブ削除要求部126は、強制削除の許否をユーザに問い合わせる画面を操作パネル15に表示させてもよい。ジョブ削除要求部126は、ユーザによって許可を示す入力が行われた場合は、印刷ジョブの削除を実行し、不許可を示す入力が行われた場合は、印刷ジョブの削除を実行しないようにしてもよい。
適用候補のルールに強制削除が含まれていない場合(S207でNo)、適用ルール判定部127は、適用候補のルールの中で対象ジョブの設定情報に対して有効なルールを判定する(S210)。換言すれば、適用候補のルールの中から対象ジョブの設定情報に対して有効なルールが抽出される。当該ルールの適用によって対象ジョブの設定情報が変更されるルールは有効なルールであると判定される。すなわち、当該ルールが変更対象とする設定項目に関して当該ルールの変更先(変更後)の値と、対象ジョブの設定情報における当該設定項目の値とが異なるルールは、有効なルールであると判定される。一方、当該ルールを適用しても対象ジョブの設定情報に変更な生じないルールは無効なルールであると判定される。すなわち、当該ルールが変更対象とする設定項目に関して当該ルールの変更先(変更後)の値と、対象ジョブの設定情報における当該設定項目の値とが一致するルールは、無効なルールであると判定される。
有効なルールが無い場合(S211でYes)、ジョブ実行部128は、当初の設定情報に従って対象ジョブを実行する(S212)。なお、そもそも適用候補のルールが無かった場合も有効なルールが無い場合に含まれる。続いて、ログ生成部129は、ルールが適用されない対象ジョブの実行に関して、ログ情報(図11参照)を記録する(S213)。具体的には、type属性の値は「print」、rule属性の値は「0(ルール未適用)」、del属性の値は「0(削除なし)」であるaccount要素が記録される。attributes要素には、対象ジョブの設定情報が記録され、page要素には、対象ジョブのページ数が記録される。
有効なルールが有る場合(S211でNo)、ジョブ実行部128は、有効なルールを対象ジョブの設定情報に適用する(S214)。その結果、当該設定情報は変更される。例えば、カラーモードが「カラー」から「モノクロ」に変更されたり、「片面印刷」が「両面印刷」に変更されたりする。
続いて、ジョブ実行部128は、有効なルールの適用後の対象ジョブの実行の許否をユーザに問い合わせる(S215)。具体的には、ジョブ実行部128は、例えば、有効なルールの一覧を含み、当該一覧に含まれる全てのルールが適用された対象ジョブの実行の許否を入力させるための画面を操作パネル15に表示させる。当該画面を介して対象ジョブの実行の許可が入力された場合(S215でYes)、ジョブ実行部128は、変更後の設定情報に従って、対象ジョブを実行する(S216)。続いて、ログ生成部129は、ルールが適用された対象ジョブの実行に関して、ログ情報(図11参照)を記録する(S217)。具体的には、type属性の値は「print」、rule属性の値は適用されたルールに応じた値、del属性の値は「0(削除なし)」であるaccount要素が記録される。attributes要素には、対象ジョブの変更後の設定情報が記録され、page要素には、対象ジョブのページ数が記録される。例えば、図11のaccount要素Eac1、Eac4、及びEac5は、ステップS217において記録されるaccount要素の一例である。
一方、対象ジョブの実行の不許可(拒否)が入力された場合(S215でNo)、ジョブ実行部128は、対象ジョブの削除の要否をユーザに問い合わせる(S218)。具体的には、ジョブ実行部128は、対象ジョブの要否をユーザに選択させるための画面を操作パネル15に表示させる。すなわち、所望の設定情報で印刷できないのであれば対象ジョブを実行する予定が無い場合は、対象ジョブを削除させて、印刷サーバ50のジョブ記憶部54の消費量を削減させようというわけである。
ユーザによって、削除の指示が入力されると(S218でYes)、ジョブ削除要求部126は、対象ジョブを印刷サーバ50より削除する(S219)。続いて、ログ生成部129は、対象ジョブの強制削除に関してログ情報(図11参照)を記録する(S220)。具体的には、type属性の値は「print」、rule属性の値は適用されたルールに応じた値、del属性の値は「1(ユーザ指示による削除)」であるaccount要素が記録される。attributes要素には、対象ジョブの変更後の設定情報が記録され、page要素には、対象ジョブのページ数が記録される。例えば、図11のaccount要素Eac2は、ステップS220において記録されるaccount要素の一例である。
なお、図13の処理は、ログインユーザがログアウトするまで繰り返される。その結果、ログインユーザに関するログ情報は、例えば、RAM112又はHDD114等に蓄積される。上述した図8のステップS121では、蓄積されたログ情報が、例えば、図11に示されるような形式で、上限管理サーバ30に送信される。但し、ログ情報が記録されるたびに当該ログ情報が上限管理サーバ30に送信されてもよい。
図11に示されるログ情報によれば、モノクロや両面印刷等の比較的低コストな設定値の設定がルールの適用によって行われたのか、ユーザの意思によって行われたのかを区別又は把握することができる。また、印刷ジョブの削除が、ルールの適用によって行われたのか、ユーザの意思によって行われたのかを区別又は把握することができる。また、ユーザの意思によっておこなわれた印刷ジョブの削除に関して、ルールの適用によって助長されたのか、当初からのユーザの意思に基づくものなのかを区別又は把握することができる。
続いて、利用状況表示端末20が実行する処理について説明する。図14は、利用状況表示端末が実行する処理手順の一例を説明するためのフローチャートである。
利用状況表示端末20において、ユーザによってログ情報の表示指示が入力されると、ログ取得部21は、上限管理サーバ30よりログ情報を取得する(S301)。具体的には、ログ取得部21は、上限管理サーバ30にログ情報の取得要求を送信する。当該取得要求には、ログ情報に関する絞り込み条件等が指定されてもよい。例えば、ジョブの種別、取得対象とするログ情報の期間、又はユーザ名若しくはグループ名等が絞り込み条件に指定されてもよい。当該絞り込み条件は、当該取得要求の送信前に、ユーザに入力させればよい。上限管理サーバ30のログ取得要求受付部304は、当該取得要求に応じ、ログ記憶部308よりログ情報を取得し、当該ログ情報を返信する。
なお、絞り込み条件が指定されている場合、ログ取得要求受付部304は、当該絞り込み条件に合致するログ情報をログ記憶部308より取得し、返信する。例えば、絞り込み条件にジョブの種別(print又はcopy等)が指定された場合、ログ取得要求受付部304は、type属性の値が当該種別に合致するログ情報(account要素)を取得する。また、絞り込み条件に期間が指定された場合、ログ取得要求受付部304は、accountLog要素Er1のstartTime属性の値及びendTime属性の値(図11参照)によって区切られる期間の一部又は全部が、指定された期間に含まれるログ情報を取得する。また、絞り込み条件にユーザ名が指定された場合、ログ取得要求受付部304は、user要素Eu1のname属性の値が、指定されたユーザ名に合致するログ情報を取得する。更に、絞り込み条件にグループ名が指定された場合、ログ取得要求受付部304は、当該グループ名に係るグループに属するユーザのユーザ名を、ユーザ情報記憶部307に記憶されているユーザ情報に基づいて特定する。ログ取得要求受付部304は、user要素Eu1のname属性の値が、特定されたユーザ名に合致するログ情報を取得する。なお、他の条件が絞り込み条件として指定されてもよい。
続いて、ログ集計部22は、ログ表示設定記憶部24に記憶されている集計方法に基づいて、取得されたログ情報を集計する(S302)。例えば、予め定められたインタフェースを有し、動的にリンク可能なプログラムモジュールに、当該集計方法に応じた集計処理が実装され、ログ表示設定記憶部24に記憶されていてもよい。この場合、ログ集計部22は、当該プログラムモジュールを呼びだして、当該プログラムモジュールにログ情報の集計を実行させる。そうすることにより、顧客ごとに固有の集計方法を比較的容易に実装することができる。
続いて、ログ表示部23は、集計結果を、ログ表示設定記憶部24に記憶されている表示形式に従って、表示装置206に表示させる(S303)。例えば、予め定められたインタフェースを有し、動的にリンク可能なプログラムモジュールに、当該表示形式に応じた表示処理が実装され、ログ表示設定記憶部24に記憶されていてもよい。この場合、ログ表示部23は、当該プログラムモジュールを呼びだして、当該プログラムモジュールに集計結果の表示を実行させる。そうすることにより、顧客ごとに固有の表示形式に応じた表示を比較的容易に実装することができる。
図15は、ログ情報の集計結果の表示形式の一例を示す図である。同図では、印刷ジョブの設定情報が、カラーモード(カラー又はモノクロ)と両面印刷か否か(片面又は両面)との組み合わせによって分類され、各分類の印刷枚数の割合と、印刷ジョブの削除によって印刷されなかった枚数の割合とが円グラフによって表示された例が示されている。
カラーモードは、ログ情報(図11)において、code属性の値が「color」であるattribute属性の値に基づいて判定可能である。両面印刷か否かは、code属性の値が「twosides」であるattribute属性の値に基づいて判定可能である。
同図の円グラフにおいて、例えば、いずれかの分類の領域がマウスでクリックされると、ログ表示部23は、当該分類に関して、詳細な内訳を示す吹き出しを表示させる。同図では、便宜上、「モノクロ(両面)」がクリックされた場合に表示される吹き出しd1と、「ジョブ削除」がクリックされた場合に表示される吹き出しd2とが示されている。
例えば、吹き出しd1によれば、ルールの適用によって強制的に両面印刷に変更されたページ数は300ページ、強制的にモノクロ印刷に変更されたページ数が100ページ、強制的に両面及びモノクロ印刷に変更されたページ数が400ページであることが分かる。また、ユーザの意思によって(ルール未適用)、両面及びモノクロ印刷が指定されたページ数が200ページであることが分かる。
以上より、カラー印刷からモノクロ印刷に変更されたページ数が500ページ、片面印刷から両面印刷に変更されたページ数が700ページであることが分かる。その結果、ルールの適用によって、500ページ分のカラートナーと、700枚の印刷用紙に関して削減効果が得られたことが分かる。
なお、上記内訳は、ログ情報のaccount要素のルール属性と、attribute属性と、page属性とに基づいて集計することができる。
また、吹き出しd2によれば、ルールの適用による設定情報の変更に助長されて削除された印刷ジョブに係るページ数は、300+100+400=800ページであることが分かる。また、強制削除のルールによって、削除された印刷ジョブに係るページ数は500ページであることが分かる。また、ユーザの意思による削除指示によって削除された印刷ジョブに係るページ数は、200頁であることが分かる。
以上より、300+100+400+500+200=1500枚分の印刷用紙に関して、削減効果が得られたことが分かる。このうち、300+100+400+500=1300ページは、ルールの適用による効果であり、200ページは、蓄積文書印刷機能による効果であることが分かる。したがって、この場合、管理者は、ルールの適用が効果的であることを確認することができる。なお、蓄積文書印刷機能による効果とは、印刷指示に応じて直ちに印刷されてしまう場合に対する効果である。すなわち、蓄積文書印刷機能によれば、ユーザは、誤って印刷指示をしてしまった場合でも、当該印刷指示に係る印刷ジョブを後から削除することができる。また、誤った印刷指示でなくても、実際に印刷ジョブを実行させるまでの時間において、当該印刷ジョブの実行が不要となる場合がある。その結果、無駄な印刷ジョブの実行を削減することができる。
なお、印刷サーバ50によって自動的に印刷ジョブの削除が実行される場合、斯かる削除に関してもログ情報を記録しておき、集計の対象とされてもよい。
また、本実施の形態では、ログ情報において、ルールの適用後の設定情報が記録される例を示したが、ルールの適用前の設定情報が記録されてもよい。この場合、ルールの設定後の設定情報の内容は、上限管理サーバ30又は利用状況表示端末20が特定してもよい。
上述したように、本実施の形態によれば、ルールの適用によって、画像形成装置10の利用に関してコスト削減を促進させることができる。また、適用されたルール、印刷ジョブの削除の原因(ルールの適用又はユーザによる操作)、及び印刷ジョブの設定情報等を含むログ情報が記録されることにより、コスト削減の要因の把握を支援することができる。
なお、本実施の形態では、印刷ジョブを例として説明したが、本実施の形態は、FAX受信ジョブ又はコピージョブ等、印刷用紙やトナー等を利用する画像処理系のジョブに関しても適用可能である。例えば、コピージョブの場合、ジョブは操作パネル15を介して入力され、設定情報は操作パネル15を介して設定される点が印刷ジョブと異なるが、他の点に関しては、自明な範囲の変更点を除いて、上記において説明した処理手順と同様でよい。また、ログ情報の構成も、印刷ジョブと同様でよい。
例えば、図16は、コピージョブに関するログ情報の例を示す図である。同図では、便宜上、コピージョブに関するaccount要素のみが示されている。accountLog要素やuser要素等は、ジョブの種別に依存しないからである。
同図に示されるように、type属性の値が「copy」となる点を除き、コピージョブであっても、印刷ジョブと同様の形式(又は文法)によってログ情報は記述される。同図のコピージョブは、強制モノクロが適用された例が示されている。
なお、ユーザがログインしてからログアウトするまでにログ情報が記録される場合、コピージョブに関するログ情報(account要素)と、印刷ジョブに関するログ情報(account要素)とは、混在した状態でRAM112又はHDD114に記録される。
また、画像形成装置10以外の機器や電子装置等の情報処理装置であって、消耗品を消費する情報処理装置に対して、本実施の形態が適用されてもよい。
また、上記では、ユーザの認証に関して、ユーザ名及びパスワードが入力される例を示したが、磁気カード又はICカード(以下、単に「カード」という。)を用いたカード認証によってユーザが認証されてもよい。この場合、画像形成装置10のログイン画面表示部121は、カードに記録されたID(以下、「カードID」という。)をカードリーダよりする非図示のカードID受信部に置換されればよい。認証要求部122は、カードID受信部によって受信されたカードIDを含む認証要求を上限管理サーバ30に送信する。上限管理サーバ30の認証要求受付部301は、当該カードIDをユーザ名及びパスワードに変換する。例えば、ユーザ情報記憶部307が記憶するユーザ情報に、更に、カードID及びパスワードを含めるようにすればよい。認証要求受付部301は、認証要求に含まれているカードIDを含むユーザ情報より、ユーザ名及びパスワードを取得することにより、カードIDをユーザ名及びパスワードに変換する。その後の処理は、上記した通りでよい。
また、本実施の形態において、ユーザ端末60と利用状況表示端末20とは、一つのコンピュータによって実現されてもよい。上限管理サーバ30、認証サーバ40、及び印刷サーバ50の機能は、一つのコンピュータにおいて実装されてもよい。更に、上限管理サーバ30、認証サーバ40、及び印刷サーバ50の機能を、画像形成装置10が有していてもよい。また、利用状況表示端末20の機能を画像形成装置10が有していてもよい。この場合、画像形成装置10の操作パネル15に、ログ情報の集計結果が表示されてもよい。
なお、本実施の形態において、画像形成装置10は、情報処理装置の一例である。ログイン画面表示部121又はカードID受信部は、ユーザ特定手段の一例である。認証要求部122は、ユーザ情報取得手段の一例である。適用ルール判定部127は、適用規則判定手段の一例である。ジョブ実行部128は、適用手段の一例である。ログ生成部129は、ログ記録手段の一例である。ジョブ取得部123は、ジョブ取得手段の一例である。ジョブ表示部124は、ジョブ表示手段の一例である。操作指示受付部125は、受付手段の一例である。ジョブ削除要求部126は、削除手段の一例である。
また、利用状況表示端末20は、情報表示装置の一例である。ログ集計部22は、集計手段の一例である。ログ表示部23は、表示制御手段の一例である。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は斯かる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
1 情報処理システム
10 画像形成装置
11 コントローラ
12 スキャナ
13 プリンタ
14 モデム
15 操作パネル
16 ネットワークインタフェース
17 SDカードスロット
20 利用状況表示端末
21 ログ取得部
22 ログ集計部
23 ログ表示部
24 ログ表示設定記憶部
30 上限管理サーバ
40 認証サーバ
50 印刷サーバ
51 ジョブ受付部
52 ジョブ取得要求受付部
53 ジョブ削除部
54 ジョブ記憶部
60 ユーザ端末
80 SDカード
111 CPU
112 RAM
113 ROM
114 HDD
115 NVRAM
121 ログイン画面表示部
122 認証要求部
123 ジョブ取得部
124 ジョブ表示部
125 操作指示受付部
126 ジョブ削除要求部
127 適用ルール判定部
128 ジョブ実行部
129 ログ生成部
130 ログ送信部
131 管理者設定記憶部
132 ログインユーザ記憶部
200 ドライブ装置
201 記録媒体
202 補助記憶装置
203 メモリ装置
204 CPU
205 インタフェース装置
206 表示装置
207 入力装置
301 認証要求受付部
302 認証サーバ接続部
303 ログ受付部
304 ログ取得要求受付部
305 ユーザ情報更新部
306 認証設定記憶部
307 ユーザ情報記憶部
308 ログ記憶部
309 ルール記憶部
310 消費量係数記憶部
特開2005−339383号公報

Claims (10)

  1. ジョブを実行する情報処理装置であって、
    当該情報処理装置にジョブを実行させるユーザの識別情報を特定するユーザ特定手段と、
    前記識別情報に関連付けて記憶されている、前記ユーザが実行したジョブの設定情報に応じて値が消費されるパラメータの上限値に対する消費量を取得するユーザ情報取得手段と、
    前記上限値と前記消費量との関係に応じて前記ジョブの実行に関して適用される規則が記録された規則情報を参照して、前記ユーザに適用される前記規則を判定する適用規則判定手段と、
    前記適用規則判定手段によって判定された前記規則を実行対象のジョブの設定情報に対して適用する適用手段と、
    適用された前記規則を示す情報と、該規則の適用前の前記設定情報及び該規則の適用後の前記設定情報の少なくともいずれか一方とを含むログ情報を、前記実行対象のジョブに関して記録するログ記録手段とを有する情報処理装置。
  2. 前記適用規則判定手段は、前記上限値と前記消費量との関係に応じて前記ジョブの実行に関して適用される規則が記録された規則情報を参照して、前記ユーザに適用される前記規則の候補を判定し、前記候補の中から前記実行対象のジョブの設定情報に対して有効な前記規則を抽出し、
    前記適用手段は、前記有効な規則を前記実行対象のジョブに関して適用する請求項1記載の情報処理装置。
  3. 所定の記憶装置が記憶する前記ジョブの一覧を取得するジョブ取得手段と、
    取得された前記ジョブの一覧を表示させるジョブ表示手段と、
    前記実行対象のジョブ又は削除対象のジョブの選択を前記ユーザより受け付ける受付手段と、
    前記削除対象として選択された前記ジョブを前記所定の記憶装置より削除する削除手段とを有し、
    前記ログ記録手段は、削除された前記ジョブに関して、前記ユーザの指示によって削除されたことを示すログ情報を記録する請求項1又は2記載の情報処理装置。
  4. 前記規則情報には、前記上限値と前記消費量との関係に応じて、前記ジョブの削除が前記規則として記録されており、
    前記削除手段は、前記適用規則判定手段によって判定された前記規則が前記ジョブの削除である場合、前記実行対象のジョブを前記所定の記憶装置より削除し、
    前記ログ記録手段は、前記規則に基づいて削除された前記ジョブに関して、前記規則によって削除されたことを示すログ情報を記録する請求項3記載の情報処理装置。
  5. 前記規則情報には、前記上限値と前記消費量との関係に応じて、前記設定情報に対して適用される設定値が前記規則として記録されている請求項1乃至4いずれか一項記載の情報処理装置。
  6. 前記規則情報には、前記上限値と前記消費量との関係に応じて、前記設定情報を構成する項目の中で、消耗品の消耗に関係する前記項目に関して適用される設定値が前記規則として記録されている請求項5記載の情報処理装置。
  7. 前記上限値と前記消費量との関係は、前記上限値に対する前記消費量の割合である請求項1乃至6いずれか一項記載の情報処理装置。
  8. 前記ジョブは、印刷ジョブである請求項1乃至7いずれか一項記載の情報処理装置。
  9. ジョブを実行する情報処理装置に、
    当該情報処理装置にジョブを実行させるユーザの識別情報を特定するユーザ特定手順と、
    前記識別情報に関連付けて記憶されている、前記ユーザが実行したジョブの設定情報に応じて値が消費されるパラメータの上限値に対する消費量を取得するユーザ情報取得手順と、
    前記上限値と前記消費量との関係に応じて前記ジョブの実行に関して適用される規則が記録された規則情報を参照して、前記ユーザに適用される前記規則を判定する適用規則判定手順と、
    前記適用規則判定手順において判定された前記規則を実行対象のジョブの設定情報に対して適用する適用手順と、
    適用された前記規則を示す情報と、該規則の適用前の前記設定情報及び該規則の適用後の前記設定情報の少なくともいずれか一方とを含むログ情報を、前記実行対象のジョブに関して記録するログ記録手順とを実行させるプログラム。
  10. 請求項1乃至8いずれか一項記載の情報処理装置によって記録された前記ログ情報の内容を集計する集計手段と、
    前記集計の結果を表示させる表示制御手段とを有する情報表示装置。
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