JP2013024138A - 噴霧特性推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】気筒内部に燃料を噴射可能な内燃機関において、未燃THC生成の要因となる、気筒内に付着した燃料噴霧であるウェットの量の増加を抑制する。
【解決手段】気筒(202)内に燃料を噴射可能な筒内噴射手段(370)を備えた内燃機関(200)において前記燃料の噴霧特性を推定する噴霧特性推定装置(100)は、前記燃料の動粘度を特定する動粘度特定手段と、前記気筒内のガス状態を特定するガス状態特定手段と、前記特定された動粘度及びガス状態に基づいて前記噴霧特性を推定する推定手段とを具備する。
【選択図】図5

Description

本発明は、気筒内に燃料を噴射可能な内燃機関における燃料の噴射制御に関し、特に燃料の噴霧特性を推定する噴霧特性推定装置の技術分野に関する。
内燃機関における燃料の噴射制御に関して、特許文献1に開示された燃焼制御装置がある。この装置によれば、燃料性状の異なる複数の燃料を使用可能な多種燃料内燃機関において、使用燃料の着火性及び蒸発性を燃料密度から検出し、着火性及び蒸発性と燃圧との関係を示すマップデータに基づいてインジェクタから噴射される燃料の燃圧が定められると共に、着火性が高く蒸発性の低い燃料程、高い燃圧で燃料が噴射される。このため、燃費向上と排気浄化との両立を図ることが出来るとされている。
特開2008−274905号公報
筒内噴射される燃料の噴霧(燃料噴霧)は、基本的に燃圧が高い程その微粒化が促進されるが、一方で、定性的傾向として、燃圧が高い程その貫徹力も増大する。貫徹力の増大は、十分に微粒化せぬままピストンや気筒内壁に付着する燃料噴霧、所謂ウェット(シリンダウェット或いはピストンウェット等とも称される)の量(以下、適宜「ウェット量」と表現する)を増加させ得る。ウェットは、気筒内に吸入された空気と混合され難いことから微粒化した燃料噴霧と較べて燃焼し難く、その量の増加は、未燃THC(Total Hydro Carbon:炭化水素)を増加させる要因となり得る。この点に鑑みると、燃圧を含む筒内噴射手段の各種制御量は、ウェットの増大を招かぬ範囲で、或いはウェットが発生しない範囲で決定されるのが望ましい。
ところが、上記特許文献1に開示された装置においては、着火性及び蒸発性が考慮されるものの、実際に燃料が気筒内で如何なる噴霧特性を有するかについては考慮されておらず、ウェット量を十分に制御することが出来ない。従って、排気エミッション低減の効果が未燃THCにより阻害される可能性がある。即ち、従来の技術には、排気エミッション低減の見地から見て改善の余地が残されている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、未燃THC生成の要因となるウェット量の増加を抑制するにあたって効果的な噴霧特性推定装置を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するため、本発明に係る噴霧特性推定装置は、気筒内に燃料を噴射可能な筒内噴射手段を備えた内燃機関における前記燃料の噴霧特性を推定する噴霧特性推定装置であって、前記燃料の動粘度を特定する動粘度特定手段と、前記気筒内のガス状態を特定するガス状態特定手段と、前記特定された動粘度及びガス状態に基づいて前記噴霧特性を推定する推定手段とを具備することを特徴とする(請求項1)。
本発明に係る内燃機関は、気筒内に燃料を噴射可能な、例えばコモンレール式筒内噴射装置等の筒内噴射手段を少なくとも一つ備えるが、その限りにおいて、使用される燃料種に関する制限はない。即ち、本発明に係る内燃機関は、燃料として、軽油、ガソリン、アルコール又はこれらの混合燃料等を使用可能である。尚、本発明に係る内燃機関は、筒内噴射手段に加えて、吸気ポートに燃料を噴射可能なポート噴射手段を備えていてもよい。
本発明に係る噴霧特性推定装置は、少なくとも、このような内燃機関における燃料の噴霧特性を推定可能な装置であって(即ち、その目的からして、当然ながら推定された噴霧特性を利用した噴射制御等を実行する要素を含むものであってもよい)、好適な一形態として、例えば、一又は複数のCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、各種プロセッサ又は各種コントローラ等を備えた、単体或いは複数のECU(Electronic Controlled Unit)やコンピュータシステム等の形態を採り得る。また、これらには適宜ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、バッファメモリ又はフラッシュメモリ等の各種記憶手段等が付帯し得る。尚、本発明に係る内燃機関の燃料噴射制御装置は、内燃機関の他の各部(例えば、動弁系、点火系或いは冷却系等)を制御するコンピュータ装置の一部として構成されていてもよい。
本発明に係る「燃料の噴霧特性」とは、気筒内のウェット量と一対一、一対多、多対一又は多対多に対応する、気筒内の燃料噴霧の振る舞い或いは状態等を規定する物理量、制御量又は指標値等を意味し、例えば、ペネトレーション(噴霧の到達距離或いは噴霧の長さ)、噴霧角或いは粒径等を意味する。例えばこれらを例に挙げると、気筒内のウェットは、これらが概ねある閾値以上となる範囲で発生すると考えることが出来る。
燃料の噴霧特性は、燃圧や噴射量等、内燃機関の動作制御上ある程度定まり得る筒内噴射手段に関する可制御要素及び筒内噴射手段の固有要素(特に、L/Dと称される、噴孔長を噴孔直径で除した指標値等)等の固有要素により可変である。これらは従来の燃料噴射制御においても参照され得る。
一方、燃料の噴霧特性は、気筒内のガス状態にも影響される。ここで定義される気筒内のガス状態とは、燃料噴霧の振る舞いに影響を与え得るガス状態であって、好適な一形態としては、例えば気筒内のガス温度(筒内温度)、ガス密度(筒内密度)或いはガス圧力(筒内圧力)等を意味する。例えば、筒内温度が低ければ定性的傾向として燃料が蒸発し難くなるからペネトレーションは大きくなり易く、また筒内密度が高ければ定性的傾向として燃料噴霧が拡散し難くなるからペネトレーションは小さくなり易い。また、筒内圧力が高ければ定性的傾向として燃料噴霧が拡散し難くなるからペネトレーションは小さくなり易い。燃料の噴霧特性を推定するにあたっては、例えばこのような各種ガス状態を考慮するのが望ましい。
他方、燃料の噴霧特性は、筒内噴射手段から噴射される燃料の粘度(粘性の度合い)にも影響される。従って、燃料の噴霧特性を推定するにあたっては、燃料の粘度を考慮するのが望ましい。
ところで、筒内噴射手段から噴射された燃料噴霧は流体である。このため動的特性となる気筒内における燃料の噴霧特性を、静的粘度(燃料固有の粘度であり、絶対粘度とも呼ばれる)から推し量ることは難しい。例えば、静的粘度が小さくても燃料が相応に軽ければその動的特性は緩慢となり、反対に、静的粘度が大きくても燃料が相応に重ければその動的特性は鋭敏となるからである。本発明に係る噴霧特性推定装置は、係る点を見出した上で、下記の如くにして噴霧特性の正確な推定を可能としている。
即ち、本発明に係る噴霧特性推定装置によれば、動粘度特定手段により燃料の動粘度が特定され、またガス状態特定手段により上述した気筒内におけるガス状態が特定される。そして、推定手段により、これら特定された動粘度及びガス状態に基づいて燃料の噴霧特性が推定される。
動粘度とは、概念的には流体の動的粘性の度合い(動き難さ)を意味し、静的粘度を、当該流体の同一条件下(例えば、温度及び圧力)における密度で除した値(即ち、静的粘度/密度)として定義される。動粘度特定手段により特定される燃料の動粘度とは、このように定義される動粘度又は当該動粘度と一対一、一対多、多対一又は多対多に対応付けられた物理量、制御量或いは指標値を意味する。
動粘度は、例えば気筒内における燃料の蒸発特性(例えば、蒸発温度)に影響し、蒸発特性は、例えば、噴霧特性の一例として述べたペネトレーションに影響する。また、例えば、燃料噴霧の噴霧角や粒径も動粘度に対し変化する。即ち、実際に噴射される燃料の動き難さの指標としての燃料の動粘度は、噴霧特性の推定に必要欠くべからざる要素である。本発明によれば、噴霧特性が推定されるにあたって、この動粘度が参照されるため、燃料噴霧が気筒内で如何なる噴霧特性を示すのかを正確に推定することが可能となる。従って、気筒内でウェットが発生し得るか否かを、またウェットがどの程度発生するのかを正確に把握することが可能となり、ウェットを発生させない或いはウェット量を低減する燃料の噴射制御を実現することが可能となるのである。
尚、本発明に係る「特定」とは、その実践的プロセスに関係なく、特定対象を制御上利用し得る参照値として直接的に又は間接的に確定させることを意味する概念である。従って、動粘度特定手段及びガス状態特定手段は、夫々燃料の動粘度及びガス状態を検出するセンサ等の検出手段であってもよいし、別途備わるこの種の検出手段から検出結果を取得する手段であってもよいし、予め策定されたアルゴリズムや演算式等に従って算出する手段であってもよい。或いは、参照値に基づいて予め設定された制御マップ等から該当値を選択する手段であってもよい。
尚、本発明に係る推定手段が噴霧特性を推定するにあたっての実践的態様は、少なくとも特定された動粘度及びガス状態に基づいたものである限りにおいて何ら限定されるものではない。例えば、推定手段は、推定すべき一又は複数の噴霧特性について、動粘度及びガス状態を参照要素とする予め設定された演算式やアルゴリズムを利用してもよい。或いは、推定手段は、推定すべき一又は複数の噴霧特性について、予め実験的、経験的又は理論的見地から設定され然るべき記憶手段に格納された、動粘度及びガス状態を参照要素とする制御マップを利用してもよい。尚、この際、この種の演算式及びアルゴリズム或いは制御マップは、好適には、上述した可制御要素(燃圧や噴射量)や固有要素の影響も反映させ得るよう決定されているのが望ましい。
本発明に係る噴霧特性推定装置の一の態様では、前記動粘度特定手段は、前記筒内噴射手段における前記燃料の圧力及び流量並びに前記筒内噴射手段の動作量のうち少なくとも一つに基づいて前記動粘度を特定する(請求項2)。
燃料の動粘度は、燃圧及び流量といった筒内噴射手段における燃料の挙動や例えば燃料噴射弁のニードルリフト量といった筒内噴射手段の動作量と予め対応付けておくことが可能である。例えば、燃圧の変動と流量との関係性は、燃料の動粘度により変化し得る。また、必要な流量や噴射量を得るための筒内噴射手段の動作量もまた、燃料の動粘度により変化し得る。従って、この種の参照要素から動粘度を特定する構成においては、動粘度の特定が比較的簡便にして実現可能である。
本発明に係る噴霧特性推定装置の他の態様では、前記ガス状態は、前記気筒内におけるガスの温度、密度及び圧力のうち少なくとも一つを含む(請求項3)。
この態様によれば、ガス状態の中でも比較的顕著に噴霧特性に影響する筒内ガス温度、筒内密度及び筒内圧力のうち少なくとも一つに基づいて噴霧特性が推定されるため、噴霧特性を比較的高精度に推定することが可能となる。
本発明に係る噴霧特性推定装置の他の態様では、前記噴霧特性は、前記燃料のペネトレーション、粒径及び噴霧角のうち少なくとも一つを含む(請求項4)。
この態様によれば、ウェットの発生の有無及びウェット量に比較的顕著に影響し得るペネトレーション、粒径及び噴霧角のうち少なくとも一つが推定されるため、推定結果に基づいた燃料噴射制御がなされるにあたって、ウェット量を比較的高精度に制御することが出来る。
本発明に係る噴霧特性推定装置の他の態様では、前記推定された噴霧特性に基づいてウェット量が減少するように前記筒内噴射手段を制御する噴射制御手段を更に具備する(請求項5)。
この態様によれば、推定された噴霧特性に基づいて、ウェット量が減少するように噴射制御手段が筒内噴射手段を制御するため、未燃THCの発生を回避又は抑制することが可能となり、排気エミッションを良好に維持することが可能となる。
尚、この態様では、前記噴射制御手段は、前記筒内噴射手段における前記燃料の噴射時期、噴射量、噴射回数及び噴射圧のうち少なくとも一つを制御してもよい(請求項6)。
噴射時期、噴射量、噴射回数及び噴射圧(尚、高圧ポンプ及び高圧デリバリを使用する筒内噴射手段においては、噴射圧は高圧デリバリに貯留される燃料の圧力、即ち、燃圧と同義に扱ってもよい)は、筒内噴射手段の制御量として妥当でありまた可制御性も良好である。従って、この場合、気筒内におけるウェット量を良好に制御することが比較的簡便にして可能となる。
本発明に係る噴霧特性推定装置の他の態様では、前記内燃機関は、排気の一部をEGRガスとして吸気系に還流させるEGR装置を備え、前記噴霧特性推定装置は、前記推定された噴霧特性に基づいてウェット量が減少するように前記EGR装置を制御するEGR制御手段を更に具備する(請求項7)。
この態様によれば、EGR制御手段の作用により、気筒内に吸入される新気の温度及び密度を可変とすることで、上述した気筒内におけるガス状態、特に、筒内温度や筒内密度を変化させることが出来る。従って、気筒内の噴霧特性を制御することができ、ウェットの発生を回避することが、或いはウェット量を抑制することが可能となる。
尚、EGR制御手段の動作は、上記噴射制御手段の動作と択一的ではなく、両者は好適に併用され得るが、それとは別にEGR制御手段によれば、例えば筒内噴射手段の可制御範囲が狭い(制限が多い)場合等において可及的にウェット量の低減を図り得るため実践上有益である。
本発明のこのような作用及び他の利得は次に説明する実施形態から明らかにされる。
本発明の第1実施形態に係るエンジンシステムの構成を概念的に表してなる概略構成図である。 図1のエンジンシステムにおけるエンジンの概略断面図である。 図1のエンジンシステムにおける燃料噴射システムの構成を概念的に示す概略構成図である。 図3の燃料噴射システムにおける高圧ポンプの概略構成図である。 図1のエンジンシステムにおいてECUにより実行される燃料噴射制御処理のフローチャートである。 図5の燃料噴射制御処理における噴霧特性の推定に使用される噴霧特性推定用マップの概念図である。 蒸発温度と動粘度との関係を表す図である。 図5の燃料噴射制御処理における噴射制御の概念を説明する図である。 本発明の第2実施形態に係る燃料噴射制御処理のフローチャートである。
<発明の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
<実施形態の構成>
始めに、図1を参照し、本発明の第1実施形態に係るエンジンシステム10の構成について説明する。ここに、図1は、エンジンシステム10の構成を概念的に表してなる概略構成図である。
図1において、エンジンシステム10は、図示せぬ車両に搭載され、ECU100、エンジン200、燃料噴射システム300及びEGR(Exhaust Gas Recirculation:排気再循環)装置400を備える。
ECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)及びRAM等を備え、エンジンシステム10の動作を制御可能に構成された電子制御ユニットであり、本発明に係る「噴霧特性推定装置」の一例である。ECU100は、ROMに格納された制御プログラムに従って、後述する燃料噴射制御処理を実行可能に構成されている。
尚、ECU100は、本発明に係る「動粘度特定手段」、「ガス状態特定手段」、「推定手段」及び「噴射制御手段」の夫々一例として機能し得る一体の電子制御ユニットであるが、本発明に係るこれら各手段の物理的、機械的及び電気的な構成はこれに限定されるものではなく、これら各手段は、例えば複数のECU、各種処理ユニット、各種コントローラ或いはマイコン装置等各種コンピュータシステム等として構成されていてもよい。
エンジン200は、本発明に係る「内燃機関」の一例たるディーゼルエンジンである。ここで、図2を参照し、エンジン200の詳細な構成について説明する。ここに、図2は、エンジン200の概略断面図である。
エンジン200は、シリンダブロック201に収容された気筒202内において、後述する直噴インジェクタ370から噴射された軽油(本発明に係る「燃料」の一例)と吸入空気との混合気を圧縮自着火させると共に、その燃焼に伴う爆発力に応じて生じるピストン203の往復運動を、コネクティングロッド204を介してクランクシャフト205の回転運動に変換可能に構成された圧縮自着火型内燃機関である。
クランクシャフト205近傍には、クランクシャフト205の回転位置(即ち、クランク角)を検出するクランクポジションセンサ206が設置されている。このクランクポジションセンサ206は、ECU100と電気的に接続されており、検出されたエンジン200のクランク角は、一定又は不定の周期でECU100に参照される構成となっている。
尚、エンジン200は、紙面と垂直な方向に気筒202が複数配列した直列多気筒ディーゼルエンジンであるが、個々の気筒202の構成は相互いに等しいため、図2においては一の気筒202についてのみ説明を行うこととする。また、このような構成は、本発明に係る「内燃機関」が採り得る一例に過ぎない。
エンジン200において、外部から吸入された空気は、吸気管207に導かれる。吸気管207における、吸気ポート209の上流側には、吸気ポート209に導かれる新気の量(新気量)を調節するSCV(Swirl Control Valve)208が配設されている。このSCV208は、ECU100と電気的に接続された不図示のアクチュエータによってその駆動状態が制御される構成となっている。
ここで、吸気ポート209は、SCV208を通過した新気と後述するEGRガスとの混合ガス(以下、適宜「吸気」と表現する)が気筒202内に吸入された時に当該吸気の旋回流(以下、適宜「スワール流」と表現する)が形成されるように、紙面奥行き方向に湾曲している。SCV208は、その弁開度(SCV開度)に応じて、このスワール流の流速を変化させることが出来る。尚、このスワール流は、概ね紙面左右方向に沿った断面に沿って形成される。別言すれば、このスワール流は、略円筒状の気筒202の湾曲した内壁に沿って形成される。
気筒202と吸気ポート209とは、吸気バルブ210の開閉によってその連通状態が制御されており、上述した吸気は、この吸気バルブ210の開弁時に気筒202内に吸入される。尚、この吸気バルブ210は、クランクシャフト205に不図示のスプロケット等を介して連結された吸気カムシャフトICS(不図示)に取り付けられた、断面視楕円形状を有する吸気カム211のカムプロフィールに従って開閉駆動される構成となっている。
気筒202内には、直噴インジェクタ370の燃料噴射弁が露出しており、直噴インジェクタ370から噴射された燃料噴霧は、この気筒202内において、吸気ポート209を介して吸入された吸気と混合され上述した混合気となる。気筒202で燃焼した混合気は排気となり、吸気バルブ210の開閉に連動して開閉する排気バルブ212の開弁時に排気ポート213を介して排気管214に導かれる。
排気管214には、エンジン200の排気圧Pexを検出可能に構成された排気圧センサ215が設置されている。また、気筒202を収容するシリンダブロック201を取り囲むように張り巡らされたウォータジャケットには、エンジン200を冷却するために循環供給される冷却水(LLC)に係る冷却水温Twを検出するための冷却水温センサ216が配設されている。更に、ピストン203がTDC(Top Death Center:上死点)に位置する状態でピストン203の上面部分と気筒202の内壁部分とにより規定される空間である燃焼室には、気筒202内部の温度である筒内温度Tcyを検出可能な筒内温センサ217のセンサ端子が露出している。また、この燃焼室には、気筒202内部の圧力である筒内圧力Pcyを検出可能な筒内圧センサ218が配設されている。これら各センサは、ECU100と電気的に接続されており、夫々検出された排気圧Pex、冷却水温Tw、筒内温度Tcy及び筒内圧力Pcyは、ECU100により、夫々一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
EGR装置400は、EGR管410、EGRクーラ420、EGRバルブ430、バイパス管440及びバイパス制御弁450を備える。
EGR管410は、一方の端部が排気ポート213に連結され、他方の端部が吸気ポート209に連結される金属製の管状部材である。排気ポート213と吸気ポート209とは、EGRバルブ430の開弁時に、このEGR管410を介して適宜連通する構成となっている。
EGRクーラ420は、EGR管410に設置され、当該クーラに流入する排気直後の比較的高温のEGRガスを冷却水との間の熱交換により冷却する水冷型冷却装置である。
EGRバルブ430は、EGR管410を介した排気ポート213と吸気ポート209との連通面積を連続的に変化させることが可能な電磁開閉弁装置である。EGRバルブ430を駆動する不図示の駆動装置(例えば、ソレノイド)は、ECU100と電気的に接続されており、EGRバルブ430の開度であるEGR弁開度Aegrは、ECU100により制御可能となっている。尚、「開度」とは、開弁の度合いを意味しており、EGR弁開度Aegrは、Aegr=0(%)が全閉(又は全開)に、Aegr=100(%)が全開(又は全閉)に、夫々対応している。いずれにせよ、EGRバルブ430を挟んだ上流側(排気ポート213側)と下流側(吸気ポート209側)との連通断面積Segrは、このEGR弁開度Aegrと一対一に対応している。
バイパス管440は、EGRクーラ420を迂回するようにEGR管410におけるEGRクーラ420の上流側(排気ポート側)と下流側(吸気ポート側)とを連通する金属製の管状部材である。
バイパス制御弁450は、EGRクーラ420上流側におけるEGR管410とバイパス管440との接合部位に設けられた電磁制御式の切り替え弁である。バイパス制御弁450は、その弁開度に応じて、EGRクーラ420を通過するEGRガスと、バイパス管450を介してEGRクーラ420を迂回するEGRガスとの流量比を多段階に変化させることが出来る構成となっている。バイパス制御弁450は、ECU100と電気的に接続されており、上記弁開度は、ECU100により制御される構成となっている。
尚、EGR装置400においては、排気ポート213に排出された排気の一部が、排気圧Pexと吸気ポート209の圧力である吸気圧Pinとの圧力差とEGR弁開度Aegrとに応じて、EGRガスとして吸気ポート209に循環される。
次に、図3を参照し、燃料噴射システム300の構成について説明する。ここに、図3は、燃料噴射システム300を概念的に表してなる概略構成図である。尚、同図において、既出の各図と重複する箇所については同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図3において、燃料噴射システム300は、燃料タンク310、フィード管320、フィードポンプ330、フィード圧センサ340、高圧ポンプ350、コモンレール360、直噴インジェクタ370、燃圧センサ380及び動粘度センサ390を備える。
燃料タンク310は、燃料(本実施形態では軽油)を貯留するタンクである。
フィード管320は、一端部が燃料タンク310に連結され、他端部が高圧ポンプ350に連結された金属製の管状部材である。
フィードポンプ330は、燃料タンク310から燃料を汲み上げ、フィード管320に所望の燃料吐出速度(時間当たりの吐出量)で燃料を供給可能に構成された低圧電動ポンプ装置である。フィードポンプ330の燃料吐出速度は、ECU100と電気的に接続された不図示の駆動装置により制御される。尚、フィードポンプ330は、この燃料吐出速度の制御を介して、フィード管320内の燃圧であるフィード圧Pfdを可変に制御することが出来る。
フィード圧センサ340は、上述した燃料のフィード圧Pfdを検出可能に構成されたセンサである。フィード圧センサ340は、ECU100と電気的に接続されており、検出されたフィード圧Pfdは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。
高圧ポンプ350は、フィードポンプ330を介して供給される燃料を昇圧するための機械式ポンプ装置である。
ここで、図4を参照し、高圧ポンプ350の構成について説明する。ここに、図4は、高圧ポンプ350の構成を概念的に表してなる概略構成図である。尚、同図において、既出の各図と重複する箇所については同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図4において、高圧ポンプ350は、電磁調量弁351、吸入弁352、シリンダ353、プランジャ354、加圧室355、カム356、吐出弁357及び高圧管358を備える。
電磁調量弁351は、フィード管320に設けられ、フィードポンプ320により送出された、フィード圧Pfdを有する燃料(低圧燃料)の流量を調節する電磁開閉弁である。フィードポンプ320により燃料タンク310から汲み上げられた低圧燃料は、この電磁調量弁351によりその流量が調節され、フィード管320の一端部が接続された加圧室355へ供給される。電磁調量弁351は、ECU100と電気的に接続されており、その開弁期間を規定する駆動デューティが、ECU100により制御される構成となっている。
プランジャ354は、シリンダ353内に設置された加圧部材であり、下端部に接続されたロッド状部材が、エンジン200の吸気カムシャフトICSに固定され且つ吸気カムシャフトICSの回転に連動して回転する、楕円形状を有するカム356のカムプロフィールに従って図中上下方向に往復運動するのに伴い、その上端部が図示TDC(Top Death Center:上死点)と図示BDC(Bottom Death Center:下死点)との間で往復運動する構成となっている。
加圧室355は、シリンダ353の内壁部分と、プランジャ354の上端部分とによって規定される空間であり、プランジャ354の前述した往復運動に伴って、その容積が変化する空間である。
電磁調量弁351により調量された燃料は、プランジャ354がシリンダ353内をTDCからBDCへ向かって移動する際(即ち、減圧期)に、吸入弁352を押し開いて加圧室に吸入される。その後、プランジャ354がシリンダ353内をBDCからTDCへ向かって移動する際(即ち、加圧期)に、プランジャ354によって加圧室355内部の燃料が圧縮(即ち、加圧)される。加圧された燃料は、吐出弁357を押し開いて高圧管358に供給され、高圧管358に接続されたコモンレール360へと圧送される構成となっている。
尚、ここに例示する高圧ポンプ350は、気筒202内に燃料を直接噴射する筒内噴射手段における高圧ポンプ装置の一例であり、無論公知の他の態様を採り得る。
図3に戻り、コモンレール360は、高圧ポンプ350から供給された高圧燃料を蓄積し複数の直噴インジェクタ370に安定供給するための燃料バッファである。コモンレール360に貯留された高圧燃料の圧力である燃圧Php(Php>Pfd)は、燃圧センサ380により検出される。燃圧センサ380は、ECU100と電気的に接続されており、検出された燃圧Phpは、ECU100により一定又は不定の周期で参照される構成となっている。尚、ECU100は、電磁調量弁351の駆動制御により高圧ポンプ350の駆動負荷を制御することにより、燃圧Phpを所望の目標圧に維持することが出来る。
動粘度センサ390は、コモンレール360に貯留された高圧燃料の動粘度Vkを検出可能に構成されたセンサである。動粘度センサ390は、ECU100と電気的に接続されており、検出された高圧燃料の動粘度Vkは、ECU100により一定又は不定の周期で把握される構成となっている。尚、動粘度センサ390は、必ずしもコモンレール360に配設されている必要はなく、コモンレール360と高圧ポンプ350とを繋ぐ高圧燃料配管や、コモンレール360と直噴インジェクタ370とを繋ぐ高圧燃料配管等に配設されていてもよい。
直噴インジェクタ370は、コモンレール360に連結された、狭義において本発明に係る「筒内噴射手段」の一例となる燃料噴射装置である。尚、広義においては、燃料噴射システム300全体も本発明に係る「筒内噴射手段」の一例である。
直噴インジェクタ370は気筒202毎に設けられており、各直噴インジェクタ370の燃料噴射弁は、先述したように各気筒202の内部に露出している。直噴インジェクタ370は、燃料噴射弁の開弁期間及び燃圧Phpにより定まる量の燃料を、燃料噴霧として気筒202の内部に噴射可能に構成されている。尚、直噴インジェクタ370は、所謂多孔式の噴射装置であり、燃料噴射弁における燃料噴射用の噴孔は、周状に形成された気筒202の内壁(側壁)に沿って周状に複数形成されている。
ここで、直噴インジェクタ370の構成について補足する。
直噴インジェクタ370は、ECU100から供給される指令に基づいて作動する電磁弁と、この電磁弁への通電時に燃料を噴射するノズル(いずれも不図示)とを備える。当該電磁弁は、コモンレール360に蓄積された高圧燃料が印加される圧力室と、当該圧力室に接続された低圧側の低圧通路との間の連通状態を制御可能に構成されており、通電時に当該圧力室と低圧通路とを連通させると共に、通電停止時に当該圧力室と低圧通路とを相互に遮断する構成となっている。
一方、ノズルは、噴孔を開閉するニードルを内蔵し、圧力室の燃料圧力がニードルを閉弁方向(噴孔を閉じる方向)に付勢している。従って、電磁弁への通電により圧力室と低圧通路とが連通し、圧力室の燃料圧力が低下すると、ニードルがノズル内を上昇して開弁する(噴孔を開く)ことにより、コモンレール360より供給された高圧燃料が噴孔より噴射される。また、電磁弁への通電停止により加圧室と低圧通路とが相互に遮断されて圧力室の燃料圧力が上昇すると、ニードルがノズル内を下降して閉弁することにより、噴射が終了する構成となっている。
尚、本実施形態では、直噴インジェクタ370の噴孔から噴射される燃料の噴射圧Pinjと燃圧Phpとは同義として扱われる。
<実施形態の動作>
次に、図5を参照し、本実施形態の動作として、ECU100により実行される燃料噴射制御処理について説明する。ここに、図5は、燃料噴射制御処理のフローチャートである。
図5において、ECU100は、動粘度センサ390のセンサ出力に基づいて、コモンレール360に貯留された高圧燃料の動粘度Vkを判定する(ステップS10)。ステップS10は、本発明に係る「動粘度特定手段」の動作の一例である。
尚、ここでは、動粘度センサ390により直接高圧燃料の動粘度が検出される構成としたが、無論、本発明に係る動粘度特定手段の採り得る実践的態様はこれに限定されるものではない。例えば、ECU100は、燃料の静的粘度Vsとコモンレール360における燃料密度Dfとに基づいて、下記(1)式に従って動粘度を算出してもよい。
Vk=Vs/Df・・・(1)
ここで、静的粘度Vsは、経時的な劣化等の不測要因を除けば燃料種に固有の値であり、使用される燃料毎に予め固定値として記憶しておくことができる。一方、燃料密度Dfは、単位体積当たりの質量であるから、高圧ポンプ350の燃料吐出量又は燃料吐出速度(即ち、供給量)、各直噴インジェクタ370の燃料噴射量(即ち、排出量)及びコモンレール360の体積から算出することが出来る。或いは、コモンレール360について燃圧Phpと質量との関係を予め実験的に、経験的に又は理論的に求めておけば、燃圧センサ380により検出される燃圧Phpに基づいて燃料密度Dfを求めることも可能である。
或いは、動粘度Vkは、直噴インジェクタ370の先述したニードルのリフト量(本発明に係る「動作量」の一例)を検出する手段が設置されている場合には、当該ニードルリフト量から求めることも出来る。ニードルリフト量の大小は、動粘度Vkの高低に夫々対応する。従って、ニードルリフト量と動粘度Vkとの対応関係を規定するマップ等を予め用意しておけば、当該マップから該当値を選択することにより動粘度Vkを求めることが出来る。また、動粘度Vkは、コモンレール360における燃圧Phpの変動の度合いにも影響を与える。即ち、検出される燃圧Phpの時間特性を一種の変動指標値とすると、当該時間特性は動粘度Vkに応じて変化する。従って、燃圧Phpの変動の度合いから動粘度Vkを求めることも出来る。
いずれの手法にせよ動粘度Vkを判定すると、ECU100は気筒202の内部状態(以下、適宜「筒内状態」と表現する)を読み込む(ステップS20)。ステップS20は、本発明に係る「ガス状態特定手段」の動作の一例である。
ステップS20においては、筒内状態として、筒内温度Tcy、筒内圧力Pcy及び筒内密度Dcy(気筒202内のガス密度)が読み込まれる。尚、筒内温度Tcy及び筒内圧力Pcyは、夫々該当するセンサから取得されたセンサ値が読み込まれる。一方、筒内密度Dcyは、ECU100のサブプロセッサが、筒内容積、吸気量(気筒202内に吸入されるガス量)及びEGR率(新気量に対するEGRガス量の比率)等に基づいて算出しており、ステップS20においてはこの算出値が読み込まれる。尚、エンジン200においてはピストン203が絶えず上下動を繰り返しており、筒内密度は周期的に変化するが、この筒内密度Dcyは、後述するように燃料の噴霧特性の推定に供されるものであるから、基本的に、燃料の噴射時期相当期間における筒内密度を意味する。
動粘度Vk及び筒内状態が求まると、ECU100は、これらに基づいて噴霧特性を推定する(ステップS30)。ステップS30は、本発明に係る「推定手段」の動作の一例である。
ステップS30に係る燃料噴霧の噴霧特性とは、気筒202内におけるウェットの生成状態を規定するものとして定められた気筒内部における燃料噴霧の振る舞いに関する物理量、制御量或いは指標値を意味し、本実施形態では特に、この噴霧特性として、燃料噴霧のペネトレーションPN、粒径R及び噴霧角Ainjが推定される。ペネトレーションPNは、直噴インジェクタ370の噴孔から噴霧先端部分までの距離である。粒径Rは燃料噴霧における燃料粒子の粒子径である。また噴霧角Ainjは、噴孔から上面視扇形状に拡散する燃料噴霧の最大幅部分(左右)に引いた接線のなす角度である。
これらは、夫々下記(2)乃至(4)式のように、複数の要素の関数として規定される。尚、下記式中「L/D」とは、直噴インジェクタ370の噴孔長を噴孔直径で除した値であり、直噴インジェクタ370に固有の値である。
PN=Func1(燃圧Php,L/D,噴射量Qinj,蒸発温度Tvp,粒径R,筒内温度Tcy,筒内密度Dcy)・・・(2)
R=Func2(動粘度Vk,燃圧Php,L/D,噴射量Qinj)・・・(3)
Ainj=Func3(動粘度Vk,燃圧Php,L/D,噴射量Qinj)・・・(4)
上記各式におけるFunci(i=1,2,3)は、後段のカッコ内に記述される要素の関数であることを意味する。これら関数は、予め実験的に、経験的に又は理論的に策定され演算式や導出アルゴリズムとして与えられていてもよいが、本実施形態では、噴霧特性毎にマップ化されている。即ち、ECU100には、各噴霧特性に関し上記要素をパラメータとする噴霧特性推定用マップが格納されており、ECU100は噴霧特性を推定するにあたって、噴霧特性毎に係る噴霧特性推定用マップ(即ち、ペネトレーション推定用マップ、粒径推定用マップ及び噴霧角推定用マップ)を参照する構成となっている。
ここで、図6を参照し、噴霧特性推定用マップについて説明する。ここに、図6は、噴霧特性推定用マップの概念図である。
図6において、図6(a)、図6(b)及び図6(c)は、夫々ペネトレーション推定用マップ、粒径推定用マップ及び噴霧角推定用マップの概念を示している。
図6(a)において、図中左側の図は、ある噴射量Qinjにおいて燃圧PhpをPhpaとPhpb(Phpa>Phpb)との間で変化させた場合における、動粘度Vkに対するペネトレーションPNの変化特性である。燃圧Phpaに対応する変化特性は図示L_phpa1(実線参照)、燃圧Phpbに対応する変化特性は図示L_phpb1(破線参照)として表される。また、図中右側の図は、ある燃圧Phpにおいて噴射量QinjをQinjaとQinjb(Qinja>Qinjb)との間で変化させた場合における、動粘度Vkに対するペネトレーションPNの変化特性である。噴射量Qinjaに対応する変化特性は図示L_Qinja1(実線参照)、噴射量Qinjbに対応する変化特性は図示L_Qinjb1(破線参照)として表される。
図示するように、一噴霧特性としてのペネトレーションPNは、一方で燃圧が高い程大きくなり、概ね高動粘度程小さくなる。また、燃圧に対するペネトレーションの感度は、概ね低動粘度程大きくなり、動粘度Vkがある閾値を超えると燃圧の影響は殆ど無くなる。他方で、ペネトレーションPNは、噴射量が多い程大きくなり、概ね高動粘度程小さくなる。また、噴射量に対するペネトレーションの感度は、動粘度に関係なく殆ど一定である。
ペネトレーション推定用マップには、図6(a)に例示される関係が数値化されて格納されている。この際、燃圧Php及び噴射量Qinjは、図示する二通りではなくより多段階に規定されていることは言うまでもない。尚、上記(2)式を参照すれば分かるように、ペネトレーションPNは、燃圧Php(先に述べたように噴射圧Qinjと同義として扱う)及び噴射量Qinjの他にも、粒径R、筒内温度Tcy及び筒内密度Dcyの関数である。ここでは、説明の煩雑化を防ぐ目的から、逐一これらに対するペネトレーションPNの変化を示すことはないが、図6(a)に例示される関係は、当然ながら、これら他のパラメータ毎に規定されている。
ところで、ペネトレーションPNを規定する上記(2)式を参照すると、動粘度Vkはペネトレーションを規定する関数のパラメータとして含まれていないが、ペネトレーションPNは、動粘度Vkの関数である。これは、上記(2)式に含まれる蒸発温度Tvpが動粘度Vkの関数であることによる。蒸発温度Tvpとは、燃料噴霧の気化し易さの指標値である。ここで、図7を参照し、蒸発温度Tvpと動粘度Vkとの関係について説明する。ここに、図7は、蒸発温度Tvpと動粘度Vkとの関係を表す図である。
図7に示されるように、燃料の蒸発温度Tvpは、動粘度Vkに対し概ねリニアな特性を有しており、動粘度Tvkが低い程(高い程)低くなる(高くなる)傾向を有する。このように蒸発温度が動粘度Vkにより変化するため、ペネトレーションPNもまた動粘度Vkに応じて変化するのである。
図6(b)において、図中左側の図は、ある噴射量Qinjにおいて燃圧PhpをPhpaとPhpb(Phpa>Phpb)との間で変化させた場合における、動粘度Vkに対する粒径Rの変化特性である。燃圧Phpaに対応する変化特性は図示L_phpa2(実線参照)、燃圧Phpbに対応する変化特性は図示L_phpb2(破線参照)として表される。また、図中右側の図は、ある燃圧Phpにおいて噴射量QinjをQinjaとQinjb(Qinja>Qinjb)との間で変化させた場合における、動粘度Vkに対する粒径Rの変化特性である。噴射量Qinjaに対応する変化特性は図示L_Qinja2(実線参照)、噴射量Qinjbに対応する変化特性は図示L_Qinjb2(破線参照)として表される。
図示するように、一噴霧特性としての粒径Rは、一方で燃圧が高い程小さくなり、概ね高動粘度程大きくなる。また、燃圧に対する粒径Rの感度は、動粘度に殆ど依存しない。他方で、粒径Rは、厳密には噴射量が多い程小さくなる傾向を有するが、実践的には噴射量に対して殆ど変化することはなく、概ね高動粘度程大きくなる。また、噴射量に対する粒径Rの感度は、動粘度に殆ど依存しない。
粒径推定用マップには、図6(b)に例示される関係が数値化されて格納されている。この際、燃圧Php及び噴射量Qinjは、図示する二通りではなくより多段階に規定されていることは言うまでもない。
図6(c)において、図中左側の図は、ある噴射量Qinjにおいて燃圧PhpをPhpaとPhpb(Phpa>Phpb)との間で変化させた場合における、動粘度Vkに対する噴霧角Ainjの変化特性である。燃圧Phpaに対応する変化特性は図示L_phpa3(実線参照)、燃圧Phpbに対応する変化特性は図示L_phpb3(破線参照)として表される。また、図中右側の図は、ある燃圧Phpにおいて噴射量QinjをQinjaとQinjb(Qinja>Qinjb)との間で変化させた場合における、動粘度Vkに対する噴霧角Ainjの変化特性である。噴射量Qinjaに対応する変化特性は図示L_Qinja3(実線参照)、噴射量Qinjbに対応する変化特性は図示L_Qinjb3(破線参照)として表される。
図示するように、一噴霧特性としての噴霧角Ainjは、一方で燃圧が高い程大きくなり、概ね高動粘度程小さくなる。但し、動粘度に対する変化は、低〜中動粘度領域の方が大きく、中〜高動粘度領域においては殆ど横ばいとなる。また、燃圧に対する噴霧角Ainjの感度は、動粘度に殆ど依存しない。他方で、噴霧角Ainjは、噴射量が多い程大きくなり、概ね高動粘度程小さくなる。また、噴射量に対する噴霧角Ainjの感度は、動粘度に殆ど依存しない。
噴霧角推定用マップには、図6(c)に例示される関係が数値化されて格納されている。この際、燃圧Php及び噴射量Qinjは、図示する二通りではなくより多段階に規定されていることは言うまでもない。
図5に戻り、燃料噴霧の噴霧特性を推定すると、ECU100は、この噴霧特性に基づいて噴射条件を決定し(ステップS40)、この決定された噴射条件に従って、高圧ポンプ350又は直噴インジェクタ370を駆動制御する(ステップS50)。ステップS40及びステップS50は、本発明に係る「制御手段」の動作の一例である。ステップS50が実行されると、処理はステップS10に戻され、一連の処理が繰り返される。
ここで、図8を参照し、ステップS40における噴射条件の決定について説明する。ここに、図8は、噴射条件決定プロセスの概念を説明する図である。
図8において、図8(a)、図8(b)及び図8(c)は、夫々ペネトレーションPNと動粘度Vkとの関係、粒径Rと動粘度Vkとの関係及び噴霧角Ainjと動粘度Vkとの関係を概念的に表した図となっている。
図8(a)において、ペネトレーションPNが閾値PN0よりも大きい領域は、気筒202内においてウェットが発生するウェット領域WETとなる。尚、閾値PN0は、動粘度Vkに対して不変である。ここで、ステップS30において推定されたペネトレーションPNに相当する動作点(座標平面上の一座標点)が図示動作点mP1(黒丸)であるとすると、そのままではペネトレーションPNがウェット領域WETの値となるため、ウェットが発生して未燃THCの増加が生じる可能性がある。そこで、ステップS40では、例えば、図示動作点mP2(白丸)が制御目標として決定され(破線矢印)、この制御目標を実現するための噴射条件が決定される。
図8(b)において、粒径Rが閾値R0よりも大きい領域は、ウェットが発生するウェット領域WETとなる。尚、閾値R0は、動粘度Vkに対して不変である。ここで、ステップS30において推定された粒径Rに相当する動作点(座標平面上の一座標点)が図示動作点mR1(黒丸)であるとすると、そのままでは粒径Rがウェット領域WETの値となるため、ウェットが発生して未燃THCの増加が生じる可能性がある。そこで、ステップS40では、例えば、図示動作点mR2(白丸)が制御目標として決定され(破線矢印)、この制御目標を実現するための噴射条件が決定される。
図8(c)において、噴霧角Ainjが閾値Ainj0よりも大きい領域は、ウェットが発生するウェット領域WETとなる。尚、閾値Ainj0は、動粘度Vkに対して不変である。ここで、ステップS30において推定された噴霧角Ainjに相当する動作点(座標平面上の一座標点)が図示動作点mA1(黒丸)であるとすると、そのままでは噴霧角Ainjがウェット領域WETの値となるため、ウェットが発生して未燃THCの増加が生じる可能性がある。そこで、ステップS40では、例えば、図示動作点mA2(白丸)が制御目標として決定され(破線矢印)、この制御目標を実現するための噴射条件が決定される。
ここで、制御目標を達するための噴射条件とは、直噴インジェクタ370又は高圧ポンプ350の制御条件であり、本実施形態では、噴射時期、噴射量Qinj、噴射回数及び燃圧Phpのうち少なくとも一つが設定される。噴射量Qinj及び燃圧Phpの噴霧特性への影響は先述したが、噴射回数も一噴射当たりの噴射量を減少させることから、噴射量Qinjを減少させるのと同等の効果を奏し得る。また、噴射時期が変化すると混合気の燃焼状態が変化するため、筒内温度Tcyが変化する。筒内温度Tcyは噴霧特性に影響するため、噴射時期の制御もまたウェットの発生回避又はウェット量の低減に効果的である。
このように、本実施形態によれば、気筒202内におけるウェットの発生又はウェット量と高い相関を有する燃料の噴霧特性を、燃料の動粘度に基づいて正確に把握することが出来る。従って、ウェットの発生を抑制し、或いはウェット量を可及的に低減し、未燃THCの排出を可及的に抑制することが出来るのである。図6を参照すれば、燃料の動粘度が考慮されない場合に推定される噴霧特性が極めて曖昧なものであることは明白であり、ウェットを低減する必要性に想到し得たとしても、噴霧特性の制御の過不足が生じ得ることが容易に推察される。即ち、動粘度を噴霧特性の推定に利用する旨の技術思想を有する点において、本実施形態に係る燃料噴射制御処理は明らかに有利である。
<第2実施形態>
次に、図9を参照し、本発明の第2実施形態に係る燃料噴射制御処理について説明する。ここに、図9は、第2実施形態に係る燃料噴射制御処理のフローチャートである。尚、同図において図5と重複する箇所には同一の符号を付してその説明を適宜省略することとする。
図9において、噴霧特性の推定が終了すると(ステップS30)、ECU100は、EGR装置400の制御条件を決定し(ステップS41)、決定された制御条件に従ってEGR装置400(特に、切り替え制御弁450)を制御する(ステップS51)。即ち、第2実施形態において、ECU100は、本発明に係る「EGR制御手段」の一例として機能する。
第1実施形態で述べたように、噴霧特性のうちペネトレーションPNは、気筒202の筒内温度Tcy及び筒内密度Dcyに応じて可変である。筒内温度Tcy及び筒内密度Dcyは、EGR装置400における切り替え制御弁450の駆動制御により、EGRクーラ420に流入するEGRガスとEGRクーラ420を迂回するEGRガスとの流量比を変化させ、もって気筒202に流入する新気の温度及び密度を変化させることにより変化させることが出来る。
尚、定性的には、EGRクーラ420に流入するEGRガスの比率が大きい程EGRガスの冷却が進行するため、気筒202の筒内温度Tcyは低下する。また、EGRクーラ420に流入するEGRガスの比率が大きい程EGRガスの密度が高くなるため、気筒202の筒内密度Dcyが高くなる。
そこで、ECU100は、ウェット生成に関する制約に違反する(即ち、閾値を超える)噴霧特性がペネトレーションPNである場合には、ペネトレーション推定用マップを利用してペネトレーションPNが閾値PN0未満となる、或いはペネトレーションPNを可及的に減少させ得る筒内温度Tcy及び筒内密度Dcyを演算し、上記流量比に相関する、切り替え制御弁450の制御量、即ち、切り替え制御弁450の弁開度に置換する。この置換処理のための両者の対応関係は、予め実験的に、経験的に又は理論的に与えられている。
このように本実施形態によれば、ウェットの発生抑制又はウェット量の低減が、直噴インジェクタ370又は高圧ポンプ350の駆動制御に替えて、EGR装置400の駆動制御により図られる。従って、第1実施形態と同様の効果が奏される。また、例えば、直噴インジェクタ370の動作上の制限や制約が存在する場合であっても、可及的にウェットの発生抑制又はウェット量の低減を図ることが出来る。
尚、筒内温度Tcy及び筒内密度Dcyを変化させるにあたっては、切り替え制御弁450に替えて、EGRバルブ430を制御してもよい。但し、EGRバルブ430の制御(即ち、EGR弁開度Aegrの制御)により新気の温度及び密度を変化させる場合、EGR弁開度Aegrの変化により当然ながらEGR率も変化するため、筒内の燃焼状態が大きく変化する可能性がある。この点に鑑みれば、上記のように切り替え制御弁450の弁開度の制御により流量比を制御する方が望ましい。
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う噴霧特性推定装置もまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
本発明は、筒内噴射手段を備えた内燃機関の燃料噴射制御に適用可能である。
10…エンジンシステム、100…ECU、200…エンジン、202…気筒、300…燃料噴射システム、330…フィードポンプ、350…高圧ポンプ、360…コモンレール、370…直噴インジェクタ、380…燃圧センサ、390…動粘度センサ、400…EGR装置、420…EGRクーラ、440…バイパス管、450…切り替え制御弁。

Claims (7)

  1. 気筒内に燃料を噴射可能な筒内噴射手段を備えた内燃機関における前記燃料の噴霧特性を推定する噴霧特性推定装置であって、
    前記燃料の動粘度を特定する動粘度特定手段と、
    前記気筒内のガス状態を特定するガス状態特定手段と、
    前記特定された動粘度及びガス状態に基づいて前記噴霧特性を推定する推定手段と
    を具備することを特徴とする噴霧特性推定装置。
  2. 前記動粘度特定手段は、前記筒内噴射手段における前記燃料の圧力及び流量並びに前記筒内噴射手段の動作量のうち少なくとも一つに基づいて前記動粘度を特定する
    ことを特徴とする請求項1に記載の噴霧特性推定装置。
  3. 前記ガス状態は、前記気筒内におけるガスの温度、密度及び圧力のうち少なくとも一つを含む
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の噴霧特性推定装置。
  4. 前記噴霧特性は、前記燃料のペネトレーション、粒径及び噴霧角のうち少なくとも一つを含む
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の噴霧特性推定装置。
  5. 前記推定された噴霧特性に基づいてウェット量が減少するように前記筒内噴射手段を制御する噴射制御手段を更に具備する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の噴霧特性推定装置。
  6. 前記噴射制御手段は、前記筒内噴射手段における前記燃料の噴射時期、噴射量、噴射回数及び噴射圧のうち少なくとも一つを制御する
    ことを特徴とする請求項5に記載の噴霧特性推定装置。
  7. 前記内燃機関は、排気の一部をEGRガスとして吸気系に還流させるEGR装置を備え、
    前記噴霧特性推定装置は、前記推定された噴霧特性に基づいてウェット量が減少するように前記EGR装置を制御するEGR制御手段を更に具備する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の噴霧特性推定装置。
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