JP2011236834A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャビテーションの生成を制御し、噴霧を最適化することが可能な燃料噴射装置を提供すること。
【解決手段】内燃機関に設けられた燃料噴射弁8と、燃料噴射弁8が噴射する燃料中のキャビテーションが不足しているか判定する判定手段44と、判定手段44が、キャビテーションが不足していると判定した場合、内燃機関の負荷に応じて、キャビテーションの生成を促進する制御、又は燃料噴射弁8により噴射される燃料の微粒化を促進する制御、のいずれか一方を行う噴射制御手段46と、を具備することを特徴とする燃料噴射装置。
【選択図】図3

Description

本発明は燃料噴射装置に関する。
燃料噴射系により気筒内に燃料噴射を行う内燃機関(エンジン)では、排気エミッションの抑制や燃費改善のために、噴霧の高微粒化が要求されている。高微粒化を図るために、噴射圧力を増大させることがある。しかしながら、噴射圧力を増大させると、噴霧が高貫徹となり、燃料がボア壁面に付着する場合がある。燃料の付着量が増大すると、HC(炭化水素)等の未燃ガスの増加や、オイル希釈が発生することがある。
特に近年では、排気ガス規制に対応するため、エンジンには低圧縮比化や小ボア化が要求されている。この場合、燃料の付着がより発生しやすくなる。噴霧の貫徹力を制御するために、キャビテーションが利用されることがある。キャビテーションを多く含む噴霧は、低貫徹になる。
特許文献1には、点火プラグに近い側と点火プラグに遠い側とで、噴孔の取り付け位置を変更することにより、点火プラグに近い側の噴孔でのキャビテーションの生成を促進させる技術が開示されている。
特開2004−143946号公報
しかしながら、キャビテーションの生成状態は、エンジンの運転条件、経時変化、燃料の種類等により変動する。このため、従来の燃料噴射装置では、キャビテーションの生成の制御を十分に行うことが困難となる場合があった。
本願発明は上記課題に鑑み、キャビテーションの生成を制御し、噴霧を最適化することが可能な燃料噴射装置を提供することを目的とする。
本発明は、内燃機関に設けられた燃料噴射弁と、前記燃料噴射弁が噴射する燃料中のキャビテーションが不足しているか判定する判定手段と、前記判定手段がキャビテーションは不足していると判定した場合、前記内燃機関の負荷に応じて、キャビテーションの生成を促進する制御、又は前記燃料噴射弁により噴射される燃料の微粒化を促進する制御、のいずれか一方を行う噴射制御手段と、を具備する燃料噴射装置である。本発明によれば、キャビテーションの生成を制御し、噴霧を最適化することが可能な燃料噴射装置を実現することができる。
上記構成において、前記噴射制御手段は、前記内燃機関の負荷が閾値より小さい場合には、前記キャビテーションの生成を促進する制御を行い、前記内燃機関の負荷が、前記閾値より大きい場合には、前記微粒化を促進する制御を行う構成とすることができる。上記構成によれば、運転条件に応じて、噴霧をより最適化することができる。
上記構成において、前記噴射制御手段が行う前記キャビテーションの生成を促進する制御は、前記燃料噴射弁のリフト量を、前記キャビテーションの生成を促進する制御を行わない場合のリフト量よりも低くする制御、又は、前記燃料の温度を前記キャビテーションの生成を促進する制御を行わない場合の燃料の温度よりも高くする制御、の少なくとも一方である構成とすることができる。上記構成によれば、キャビテーションの生成を促進することができる。
上記構成において、前記噴射制御手段が行う前記微粒化を促進する制御は、前記燃料噴射弁により噴射される燃料の圧力を上昇させる制御である構成とすることができる。上記構成によれば、噴霧を高貫徹化することで、燃料の微粒化を促進することができる。
上記構成において、前記燃料噴射弁が噴射する燃料中のキャビテーションの生成量を取得する生成量取得手段と、前記内燃機関の運転条件に応じて、キャビテーションの要求量を決定する要求量決定手段と、を備え、前記判定手段は、前記生成量取得手段により取得された生成量が、前記要求量決定手段により決定された要求量よりも少ない場合に、前記キャビテーションが不足していると判定する構成とすることができる。上記構成によれば、キャビテーションの生成量が不足であるか判定することができるため、運転条件や経時変化、燃料の種類等に対してロバスト性を確保し、噴霧をより最適化することができる。
上記構成において、前記内燃機関の温度を検出する温度検出手段を備え、前記温度検出手段により第1温度が検出された後に、前記燃料噴射弁は燃料を噴射し、前記燃料噴射弁による噴射の後に、前記温度検出手段は第2温度を検出し、前記温度検出手段により検出された前記第1温度と前記第2温度とに基づいて、前記判定手段は前記判定を行う構成とすることができる。上記構成によれば、キャビテーションの生成量が不足であるか判定することができるため、運転条件や経時変化、燃料の種類等に対してロバスト性を確保し、噴霧をより最適化することができる。
本発明によれば、キャビテーションの生成を制御し、噴霧を最適化することが可能な燃料噴射装置を提供することができる。
図1は実施例1に係る燃料噴射装置を適用したエンジンを例示する図である。 図2は実施例1に係る燃料噴射装置を例示する機能ブロック図である。 図3は実施例1に係る燃料噴射装置の制御を例示するフローチャートである。 図4は実施例1に係る燃料噴射装置が行う生成状態取得制御を例示するフローチャートである。 図5(a)はキャビテーションの生成量を推定するためのマップを例示する図であり、図5(b)は負荷と要求量との関係を例示する図である。 図6(a)は燃料噴射弁の先端部を例示する断面図であり、図6(b)はリフト量と流路面積との関係を例示する図である。 図7(a)及び図7(b)は、時間とリフト量との関係を例示する図である。 図8は吐出量と圧力との関係を例示する図である。 図9は実施例2に係る燃料噴射装置の制御を例示するフローチャートである。 図10(a)は燃料噴射弁を例示する平面図であり、図10(b)はクランク角度と筒内圧力との関係を例示する図であり、図10(c)は温度変化と燃料の付着量との関係を例示する図である。
図面を用いて、本発明の実施例について説明する。
最初に、燃料噴射装置の構成について説明する。図1は実施例1に係る燃料噴射装置を適用したエンジンを例示する図である。
図1に示すように、燃料噴射装置は、ECU2、燃料噴射弁8、コモンレール10、サプライポンプ20、タンク22を備える。燃料噴射装置が適用されるエンジンは、例えばディーゼルエンジン等の自着火エンジンである。
サプライポンプ20とタンク22とは、配管28により接続されている。サプライポンプ20に設けられた調量弁24は、開閉状態を変更することで、タンク22から配管28を通じてサプライポンプ20に供給される燃料の量を調節する。サプライポンプ20は、コモンレール10に燃料を供給する。
コモンレール10は、配管30によりサプライポンプ20と、配管32によりタンク22と、配管34により燃料噴射弁8と、それぞれ接続されている。燃料は、タンク22から、サプライポンプ20、及びコモンレール10を介して、燃料噴射弁8に到達し、燃料噴射弁8から噴射される。コモンレール10に設けられた圧力センサ25は、コモンレール10内の燃料の圧力を検出する。減圧弁26は、コモンレール10内の燃料を、配管32を通じてタンク22に排出し、コモンレール10内の圧力を減圧する。配管32、燃料噴射弁8に接続された配管36、及びサプライポンプ20に接続された配管38は合流し、タンク22に燃料を排出する。
エンジン本体4の気筒には、クランク角度センサ7、燃料噴射弁8、吸気管12、排気管14、及び温度センサ18が設けられている。またエンジン本体4内にはクランクシャフト6が設けられている。クランク角度センサ7はクランクシャフト6のクランク角度θを検出する。温度センサ18は、例えば熱電対であり、気筒のボア壁面の温度を検出する。吸気管12に設けられた吸気センサ16は、吸気管12を通じて吸入される空気(吸気)の温度及び圧力を検出する。燃料噴射弁8は、例えば直接駆動式又は油圧駆動式であり、気筒内に燃料を噴射する。燃料噴射弁8の詳しい構成については、後述の図6(a)において説明する。
ECU2は、調量弁24、減圧弁26の開閉状態、及び燃料噴射弁8による燃料噴射を制御する。またECU2は、クランク角度センサ7により検出されたクランク角度、吸気センサ16により検出された吸気の温度及び圧力、温度センサ18により検出されたエンジン本体4の温度、圧力センサ25により検出された燃料圧力を取得する。
次に機能ブロック図を参照して、燃料噴射装置の構成についてさらに説明する。図2は実施例1に係る燃料噴射装置を例示する機能ブロック図である。
図2に示すように、ECU2は生成量取得手段40、要求量決定手段42、判定手段44、及び噴射制御手段46として機能する。生成量取得手段40は、エンジンの運転条件や温度に基づいて、燃料噴射弁8が噴射する燃料中のキャビテーションの生成量を取得する。要求量決定手段42は、運転条件に基づいて、燃料中のキャビテーションの要求量を決定する。要求量とは、エンジンの運転条件に応じて、未燃ガスやオイル希釈を抑制するために決定されるキャビテーションの量である。
判定手段44は、生成量取得手段40により取得された生成状態に基づいて、キャビテーションが不足しているか否か判定する。より詳細には、判定手段44は、生成量取得手段40により取得された生成量が、要求量決定手段42により決定された要求量より少ない場合に、キャビテーションが不足していると判定する。噴射制御手段46は、判定手段44によりキャビテーションが不足していると判定された場合に、燃料の噴射を制御する。より詳細には、エンジンの負荷に応じて、噴射制御手段46はキャビテーションの生成を促進する制御、又は燃料の微粒化を促進する制御、のいずれか一方を行う。
次に、実施例1に係る燃料噴射装置が行う制御について説明する。図3は実施例1に係る燃料噴射装置の制御を例示するフローチャートである。
図3に示すように、初めにECU2はキャビテーションの生成状態を取得する制御を行う(ステップS1)。ここで、生成状態取得制御について説明する。図4は実施例1に係る燃料噴射装置が行う生成状態取得制御を例示するフローチャートである。
図4に示すように、生成量取得手段40は減圧弁26から、燃料噴射弁8による燃料噴射時におけるコモンレール10内の燃料圧力(噴射圧力)Pcrを取得する(ステップS7)。ステップS7の後、生成量取得手段40は、吸気センサ16により検出された吸気温度T1を取得する(ステップS8)。ステップS8の後、生成量取得手段40は、吸気センサ16により検出された吸気圧力P1を取得する(ステップS9)。なお、ステップS6〜S9は、順番を入れ替えて実行してもよい。
ステップS9の後、生成量取得手段40は、噴射時における筒内温度T(θ)を算出する(ステップS10)。ステップS10の後、生成量取得手段40は、噴射時における筒内圧力P(θ)を算出する(ステップS11)。T(θ)は次の(1)式に、P(θ)は(2)式に、それぞれ基づいて算出される。

T(θ)=T1×(V(θ)/V1)κ−1・・・(1)
P(θ)=P1×(V(θ)/V1)κ ・・・(2)

θはクランク角度、κは燃料の比熱比である。V1は圧縮開始時点での筒内体積である。V(θ)は筒内体積であり、クランク角度θに応じて変動する。クランク角度θは、ピストンが上死点にある場合に0°とし、θ=0°においてV(θ)は最小となる。なお、ステップS10及びS11は、順番を入れ替えて実行してもよい。
ステップS11の後、生成量取得手段40は、PcrとP(θ)との差である噴射差圧ΔPを算出する(ステップS12)。ステップS12の後、T(θ)及びΔPに基づいて、生成量取得手段40はキャビテーションの生成量を取得する(ステップS13)。ステップS13の後、要求量決定手段42は、運転条件に基づいて、キャビテーションの要求量を決定する(ステップS14)。ステップS14の後、制御は図3のステップS2に戻る。
図3に示すように、判定手段44は、取得された生成状態において、キャビテーションが不足しているか判定する(ステップS2)。具体的には後述するように、判定手段44が、生成量取得手段40により取得された生成量が、要求量決定手段42により決定された要求量より少ないか判定する。Noの場合、制御は終了する。
Yesの場合、噴射制御手段46はエンジンの運転条件を取得する(ステップS3)。運転条件とは、具体的にはエンジンの負荷やボア壁面の温度である。ステップS3の後、噴射制御手段46は、エンジンの負荷やボア壁面の温度に基づいて、キャビテーションの生成を促進させるか判断する(ステップS4)。ステップS4の制御については後述する。Yesの場合、噴射制御手段46は、キャビテーションの生成を促進させる生成促進制御を行う(ステップS5)。生成促進制御については後述する。Noの場合、噴射制御手段46は、燃料の微粒化を促進させる制御を行う(ステップS6)。具体的には、燃料噴射弁8が噴射する燃料の圧力を上昇させる。ステップS5及びS6の後、制御は終了する。
次に、図4のステップS13におけるキャビテーションの生成量取得、及びステップS14における要求量の決定について説明する。図5(a)はキャビテーションの生成量を取得するためのマップを例示する図であり、図5(b)は負荷と要求量との関係を例示する図である。まず生成量について説明する。
図5(a)の横軸は噴射差圧ΔP、縦軸は温度T(θ)をそれぞれ表す。図中の実線は、キャビテーションの生成量を示す等値線である。生成量取得手段40は、図5(a)に示すマップに基づいて、生成量を取得する。図5(a)に示すように、噴射差圧ΔPが大きくなるほど、生成量は多くなる。またT(θ)が大きくなるほど、生成量は多くなる。つまり、生成量取得手段40は、噴射圧力Pcr、吸気温度T1、及び吸気圧力P1に基づいて、生成量を取得する。次に要求量について説明する。
図5(b)の横軸はエンジンの負荷、縦軸はキャビテーションの要求量をそれぞれ表す。実線はキャビテーションの要求量を示す。実線より上の領域では、キャビテーションの生成量が要求量を上回る。実線よりしたの領域では、生成量が要求量を下回る。なお、負荷以外に例えばボア壁面の温度やエンジンの冷却水温度を、要求量を定めるパラメータとして用いてもよい。図5(b)に示すように、負荷が低い場合にはキャビテーションの要求量が多い。低負荷運転時には、燃料がボア壁面に付着することで、HC等の未燃ガスの発生やオイル希釈等が生じ、また燃費の悪化の原因になることもある。つまり低負荷運転時には、キャビテーションを多く発生させ、噴霧を低貫徹とすることが好ましいため、要求量が多くなる。
反対に、負荷が高い場合にはキャビテーションの要求量が少ない。高負荷運転時には、排気エミッションを抑制するため、燃料と空気との混合を促進させることが好ましい。燃料と空気との混合促進のためには、噴霧を高貫徹として、燃料と空気との摩擦により燃料を高微粒化する。噴霧の高貫徹を実現するため、キャビテーションの要求量は少なくなる。つまりキャビテーションが多い場合、噴霧が低貫徹となり、空気との摩擦による微粒化が困難になる。噴霧を高貫徹化して、燃料の微粒化を促進するために、燃料の圧力を上昇させる(図3のステップS6)。言い換えれば、燃料の微粒化促進を、キャビテーションの生成に優先させる。なお、ポスト噴射時には、燃料の付着を抑制するため、負荷に関わらずキャビテーションの要求量が多い。
図5(b)中において、負荷が所定の負荷である閾値L1より小さく、かつ実線より上の領域を領域A、実線より下の領域を領域Bとする。負荷が、L1より大きな所定の負荷L2より大きく、かつ実線より上の領域を領域C,実線より下の領域を領域Dとする。なお、L1とL2とは異なる値でもよいし、等しい値でもよい。
生成量取得手段40により取得された生成量が要求量より多い場合、つまり図5(b)の領域A又はCは、図3のステップS2においてNoの場合に相当する。
生成量が要求量より小さい場合、つまり図5(b)の領域B又はDは、図3のステップS2においてYesの場合に相当する。さらに領域Bでは、キャビテーションの生成量が要求量より少なく、かつ低負荷である。これは図3のステップS4においてYesの場合に相当し、噴射制御手段46は生成促進制御を行う。領域Dでは、生成量が要求量より少なく、かつ高負荷である。これは図3のステップS4においてNoの場合に相当する。この場合、噴射制御手段46は、燃料の微粒化促進制御を行う。
次にキャビテーションの生成促進の具体的な方法について説明する。図6(a)は燃料噴射弁の先端部を例示する断面図であり、図6(b)はリフト量と流路面積との関係を例示する図である。
図6(a)に示すように、燃料噴射弁8は、ノズルボディ50とニードル52とを備える。ノズルボディ50の先端には、燃料を噴射するための噴孔54、及び噴孔54の入口が開口するサック部56が設けられている。ニードル52の先端部はサック部56内に突出する。閉弁時には、ニードル52のシート部58がノズルボディ50の着座位置に着座する。開弁時には、ニードル52がリフトして、シート部58が離座する。燃料はノズルボディ50とニードル52との間に形成される燃料通路60からサック部56に導かれ、噴孔54から噴射される。
図6(b)の横軸はニードル52のリフト量を、縦軸は流路面積をそれぞれ表す。流路面積とは、燃料が通る通路の断面積である。図中の実線は燃料通路60の断面積を、破線は噴孔54の断面積を、それぞれ表す。
図6(b)に示すように、ニードル52のリフト量が大きくなることに伴い、燃料通路60の断面積も大きくなる。ニードル52が所定のリフト量であるHまでリフトすると、燃料通路60の断面積は噴孔54の断面積よりも大きくなる。言い換えれば、リフト量がHよりも大きい場合、燃料噴射弁8の先端部において、燃料が通る最小の通路は噴孔54となる。この場合、流路面積が大きいため、燃料通路60においてキャビテーションの生成は促進されず、キャビテーションの少ない噴霧となる。
これに対し、リフト量がHよりも小さい場合、燃料噴射弁8の先端部において、燃料が通る最小の通路は燃料通路60となる。この場合、燃料通路60においてキャビテーションの生成が促進され、キャビテーションを多く含んだ噴霧となる。
キャビテーションの生成促進制御について説明する。図7(a)及び図7(b)は、時間とリフト量との関係を例示する図である。横軸は時間を、縦軸はリフト量をそれぞれ表す。図中に格子斜線で示した領域(領域Eとする)は、図6(b)においてリフト量がHより小さい場合に対応する。すなわち領域Eは、図6(a)の燃料通路60においてキャビテーションの生成が促進される領域である。
図7(a)の点線及び実線は生成促進制御を行う場合のリフト量を、破線は生成促進制御を行わない場合のリフト量を、それぞれ表す。図7(a)に破線で示すように、生成促進制御を行わない場合、時刻t0から燃料噴射弁8はリフトを開始し、時刻t0〜t1では、リフト量が領域Eにある。しかし、時刻t1〜t2では、リフト量が大きくなり、領域Eの範囲外になる。このため、キャビテーションが少ない噴霧となる。
これに対し、生成促進制御を行う場合、リフト量が低く制御され、かつ噴射の期間が破線の場合よりも長くなる。例えば点線の例では、破線の例よりも長い期間である時刻t0〜t1aまで、リフト量は領域Eにある。また、時刻t2a以降は、リフト量は再び領域Eの範囲内となる。実線の例では、リフト量は全期間において領域Eの範囲内にある。また、生成促進制御を行う場合、噴射の期間が生成促進制御を行わない場合よりも長くなるため、リフト量が低くても、諸物燃料噴射量が確保される。従って、生成促進制御を行うことで、キャビテーションの生成を促進し、かつ燃料噴射量も確保できる。このため、燃料通路60でキャビテーションの生成が促進され、キャビテーションを多く含んだ噴霧を得ることができる。
また図7(b)に実線で示すように、リフト量を低くして、かつ噴射を二回に分けることで、より長い時間においてキャビテーションの生成を促進し、かつ燃料噴射量も確保することができる。すなわち、噴射制御手段46は、生成促進制御を行う場合のニードル52のリフト量を、生成促進制御を行わない場合のリフト量よりも小さくすることで、キャビテーションの生成を促進する。
以上をまとめると、次の表1のようになる。なお、表1ではキャビテーションが不足している場合を考える(図3のステップS2においてYes、図5(b)の領域B及びDに相当)。1列目の「パイロット」、「メイン」、「アフター」、及び「ポスト」とは、燃料噴射弁8が行う噴射を表す。また、表中の「低負荷」とは図5(b)において負荷がL1より小さい場合、「高負荷」とは図5(b)において負荷がL2より大きい場合を表す。

Figure 2011236834
表1に示すように、キャビテーションが不足しており、かつ低負荷である場合、パイロット噴射及びメイン噴射では、図7(a)及び図7(b)において説明したように燃料噴射弁8のリフト量を小さくし(低リフト)、キャビテーションの生成を促進する。その一方で、キャビテーションが不足しており、かつ高負荷である場合、メイン噴射及びアフター噴射では、燃料噴射弁8から噴射される燃料の圧力を高め(高噴射圧)として、噴霧の高貫徹化、及び燃料の高微粒化を図る。また、ポスト噴射では、負荷に関わらず低リフトとして、キャビテーションの生成を促進する。
実施例1では、キャビテーションの生成量を取得し、キャビテーションが不足しているか判定する。キャビテーションが不足している場合、負荷に応じて、キャビテーションの生成促進、又は燃料の微粒化促進を行う。実施例1によれば、キャビテーションの生成量に基づいて、不足の判定を行うため、運転条件や経時変化、燃料の種類等に対してロバスト性を確保することができる。結果的にキャビテーションの生成を制御して、噴霧の最適化を行うことが可能になる。
既述したように、低負荷運転時にはキャビテーションの生成を促進させて、燃料付着を抑制する。高負荷運転時には、燃料の微粒化を促進させ、燃料と空気との混合を促進させる。すなわち実施例1によれば、運転条件に応じて、噴霧をより最適化することができる。
また、図4において説明したように、噴射圧力Pcr、吸気温度T1、吸気圧力P1に基づいて、生成量取得手段40はキャビテーションの生成量を取得する。このため、運転条件に応じて、キャビテーションの生成量を取得し、生成量の不足を判定することができる。この結果、噴霧をより最適化することができる。
噴射制御手段46は、生成促進制御としてリフト量を低く制御するとしたが、生成促進制御はこれに限定されない。実施例1の変形例として、別の生成促進制御を行う例について説明する。図8は吐出量とレール圧との関係を例示する図である。横軸はサプライポンプ20がコモンレール10に吐出する吐出量を、縦軸はコモンレールの圧力(レール圧)を、それぞれ表す。生成促進制御の開始前は、吐出量はV2、圧力はP2であるとする。
図8に矢印で示すように、まず噴射制御手段46は、生成促進制御開始後に吐出量をV3まで増加させる(矢印1)。これに伴い、圧力もP3まで上昇する。その後、噴射制御手段46は、圧力をP3からP2まで低下させる(矢印2)。このとき、圧力のエネルギーが熱エネルギーに変換され、燃料の圧力が高くなる。燃料の温度が高くなると、燃料が剥離されやすくなり、キャビテーションの生成が促進される。すなわち噴射制御手段46は、燃料の温度を、生成促進制御を行わない場合の温度よりも高くする。以上のように、実施例1に係る噴射制御装置は、生成促進制御として、リフト量を低くする制御、又は燃料の温度を高くする制御の少なくとも一方を行えばよい。
実施例2は、実施例1とは別の制御により生成状態を取得する例である。図9は実施例2に係る燃料噴射装置の制御を例示するフローチャートである。
図9に示すように、ECU2はキャビテーションの生成状態の判定が可能であるか判断する(ステップS15)。判断は、ステップS15以降の制御による、エンジンの運転状態(例えば筒内圧力やトルク等)への影響に基づいて行われる。例えば、燃料供給をカットする減速時や、単発の燃料噴射が行われるポスト噴射時のように、運転への影響が小さい場合には、ECU2が生成状態の判定が可能であると判断する。
ステップS15においてNoの場合、制御は終了する。Yesの場合、温度センサ18はボア壁面の温度T2(第1温度)を検出する。判定手段44は、温度センサ18により検出されたT2を取得する(ステップS16)。ステップS16の後、噴射制御手段46は、燃料噴射弁8に燃料を噴射させる(ステップS17)。ステップS17の後、温度センサ18は、燃料噴射後のボア壁面の温度T3(第2温度)を検出する。判定手段44は、温度センサ18により検出されたT3(第2温度)を取得する(ステップS18)。ボア壁面の温度は、ステップS17において噴射された燃料の蒸発熱によって低下する。
ステップS18の後、判定手段44は、燃料噴射前の温度T2と燃料噴射後の温度T3との差である温度変化ΔTを算出する(ステップS19)。ステップS19の後、制御はステップS2に進む。ここで、判定手段44は、温度変化ΔTが、目標とする温度変化ΔT0より大きいか判断する。ΔTがΔT0より大きい場合、後述するようにキャビテーションの生成量は不足しており、ステップS2においてYesとなる。ΔTがΔT0より小さい場合、キャビテーション生成量は不足しておらず、ステップS2においてNoとなる。ステップS3〜S6の制御は、図3に示したものと同じである。以上で、制御は終了する。
生成状態の判定について、より詳細に説明する。図10(a)は燃料噴射弁を例示する平面図であり、図10(b)はクランク角度と筒内圧力との関係を例示する図であり、図10(c)は温度変化と燃料の付着量との関係を例示する図である。
図10(a)に示すように、燃料噴射弁8が備える複数の噴孔54から、燃料が放射状に噴射される。温度センサ18は、例えば熱電対であり、エンジン本体4の噴霧が衝突する位置に設けられている。これにより温度センサ18が検出する温度T3は、燃料噴射の影響を受けやすくなる。従って、ΔTは燃料噴射の影響を反映した温度差となり、判定手段44は精度よくキャビテーションの生成状態を検出することができる。
図10(b)の横軸はクランク角度を、縦軸は筒内圧力を、それぞれ表す。時刻t3〜t5のようなサイクルの後期において、図9のステップS15はYesと判断される。時刻t3において温度センサ18が温度T2を検出する(図9のステップS16)。時刻t4において燃料噴射弁8は燃料噴射を行う(ステップS17)。つまり、吸入、圧縮、燃焼、排気のサイクルのうち、サイクルの後期(例えば排気)において燃料噴射が行われる。このときの燃料噴射は、ポスト噴射を兼ねてもよいし、ポスト噴射とは別に行われる噴射でもよい。時刻t5において温度センサ18は温度T3を検出する(ステップS18)。
図10(c)の横軸は燃料のボア壁面への付着量Qを、縦軸は温度変化ΔTを、それぞれ表す。また図中の実線は、ΔTとQとから定まるグラフである。ΔTが定まると、グラフに基づいて、付着量Q、及びキャビテーションの生成量も定まる。
付着量Qが大きい場合、温度変化ΔTも大きい。これは、燃料がボア壁面に多く付着することで、蒸発熱による温度変化も大きいためである。また、燃料が多く付着する場合、噴霧は高貫徹であり、キャビテーションの生成量は少ない。その一方で、付着量Qが少ない場合、ΔTも小さい。これは、付着量が少ないと、蒸発熱による温度変化も小さくなるためである。この場合、噴霧は低貫徹であり、キャビテーションの生成量は多い。
図9のステップS19で算出された、ある温度変化ΔT1に基づいて付着量Q1が定まる。判定手段44が、目標とする温度変化ΔT0よりもΔT1が大きいと判断した場合、キャビテーションの生成量は不足していることになる(図9のステップS2においてYes)。つまり、ΔT1から定まる付着量Q1は、目標とする付着量Q0より大きい。付着量Q1が大きくなるのは、キャビテーションが不足しており、噴霧が高貫徹であるためである。
目標とする温度変化ΔT0を実現するためには、付着量がQ0であればよい。付着量をQ1からQ0まで減少させるためには、キャビテーションの生成を促進し、低貫徹の噴霧とすればよい。既述したように、低負荷運転時には、噴射制御手段46がキャビテーションの生成を促進する制御を行う。これは図9のステップS5に相当し、具体的には実施例1の図6(a)及び図6(b)において説明した制御、又は図8において説明した制御を行う。
また既述したように、高負荷運転時には、噴射制御手段46は、燃料の微粒化促進をキャビテーションの生成促進に優先させる。具体的には、燃料の噴射圧を上昇させる。
実施例2によれば、ボア壁面の温度T2,T3、及び温度変化ΔTに基づいて、キャビテーションが不足しているか判定することができる。このため、運転条件や経時変化、燃料の種類等に対してロバスト性を確保することができる。結果的に、実施例1と同様に、キャビテーションの生成を制御して、噴霧の最適化を行うことが可能になる。
図10(b)で説明したように、温度変化ΔTを検出するための燃料噴射(図9のステップS17)は、サイクルの後期に行われる。これにより、燃料噴射によるトルク等への影響が抑制される。燃料噴射は、ポスト噴射でもよいし、温度変化ΔTを検出するために行われる別の噴射でもよい。
温度T2及びT3として、ボア壁面の温度以外に例えば冷却水温度でもよいし、燃料噴射量から推定される温度でもよい。ただし、燃料噴射の温度への影響を、精度高く検出するためには、ボア壁面の温度をT2及びT3として用いることが好ましい。また、温度センサ18は噴霧が衝突する位置に設けられていることが好ましい。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明はかかる特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
ECU 2
エンジン本体 4
クランクシャフト 6
クランク角度センサ 7
燃料噴射弁 8
コモンレール 10
吸気管 12
排気管 14
吸気センサ 16
温度センサ 18
圧力センサ 25
生成量取得手段 40
要求量決定手段 42
判定手段 44
噴射制御手段 46
ノズルボディ 50
ニードル 52
噴孔 54
サック部 56
燃料通路 60

Claims (6)

  1. 内燃機関に設けられた燃料噴射弁と、
    前記燃料噴射弁が噴射する燃料中のキャビテーションが不足しているか判定する判定手段と、
    前記判定手段がキャビテーションは不足していると判定した場合、前記内燃機関の負荷に応じて、キャビテーションの生成を促進する制御、又は前記燃料噴射弁により噴射される燃料の微粒化を促進する制御、のいずれか一方を行う噴射制御手段と、を具備することを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記噴射制御手段は、前記内燃機関の負荷が閾値より小さい場合には、前記キャビテーションの生成を促進する制御を行い、
    前記内燃機関の負荷が、前記閾値より大きい場合には、前記微粒化を促進する制御を行うことを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
  3. 前記噴射制御手段が行う前記キャビテーションの生成を促進する制御は、前記燃料噴射弁のリフト量を、前記キャビテーションの生成を促進する制御を行わない場合のリフト量よりも低くする制御、
    又は、前記燃料の温度を前記キャビテーションの生成を促進する制御を行わない場合の燃料の温度よりも高くする制御、の少なくとも一方であることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
  4. 前記噴射制御手段が行う前記微粒化を促進する制御は、前記燃料噴射弁により噴射される燃料の圧力を上昇させる制御であることを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
  5. 前記燃料噴射弁が噴射する燃料中のキャビテーションの生成量を取得する生成量取得手段と、
    前記内燃機関の運転条件に応じて、キャビテーションの要求量を決定する要求量決定手段と、を備え、
    前記判定手段は、前記生成量取得手段により取得された生成量が、前記要求量決定手段により決定された要求量よりも少ない場合に、前記キャビテーションが不足していると判定することを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
  6. 前記内燃機関の温度を検出する温度検出手段を備え、
    前記温度検出手段により第1温度が検出された後に、前記燃料噴射弁は燃料を噴射し、
    前記燃料噴射弁による噴射の後に、前記温度検出手段は第2温度を検出し、
    前記温度検出手段により検出された前記第1温度と前記第2温度とに基づいて、前記判定手段は前記判定を行うことを特徴とする請求項1記載の燃料噴射装置。
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JP2015137626A (ja) * 2014-01-24 2015-07-30 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の燃料噴射制御装置

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