JP2004052660A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】好適な予混合噴射を形成するためにスワールノズルを用いた場合、噴射される燃料によりボアフラッシングが発生していた。また、予混合噴射量が多い場合は、噴射された燃料と空気との混合性能が劣る場合があった。
【解決手段】予混合燃料噴射弁14より噴射される有効噴射燃料が、燃焼室20側面とX位置にて接触すると判断された時に、有効噴射燃料量を減じて噴射する。有効噴射燃料量が少ない場合には、噴射時期を遅角する。有効噴射燃料量が所定値よりも多量で、噴射角度θが所定の角度より小さいと判断された時は、所定の回数を最大値として、噴射を分割して複数回噴射する。この複数回の噴射により、予混合燃料噴射から主燃料噴射までの期間が予混合を形成するために必要な期間より短い場合には、噴射回数、噴射間隔等を調整して、予混合を形成するために必要な時間を保持する。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、予混合気を形成する技術に関し、特に渦巻燃料噴射弁等を用いて予混合気を形成する予混合燃料噴射制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、燃焼室内に直接燃料を噴射して、火花による着火、若しくは気体の圧縮熱による自己着火、により燃焼する内燃機関がある。このような内燃機関は、燃焼室内に直接燃料を噴射する際、噴射された燃料を微粒子化する必要があるため、所定の噴射圧力が必要である。しかし、内燃機関の出力増加に伴い、燃焼室内の圧力が更に高圧化し、これに従って燃料噴射装置の噴射圧力もより高圧になる。このため、燃料噴射装置の負担が大きくなり、この燃料噴射装置を制御する技術も難しくなる。
【0003】
そこで、ピストンが上死点まで上昇して高圧縮状態になる前の内燃機関の吸気行程で、噴射燃料の一部、若しくは全部を噴射する予混合噴射の技術が公知となっている。また、この予混合噴射を行う際には、圧縮行程後期でピストンが上死点付近にある時に行う噴射である主噴射に用いられる燃料噴射装置とは別に、予混合燃料噴射用の燃料噴射装置を用いる場合がある。予混合燃料を噴射する時点では、主噴射を行う時に比べて、燃焼室の筒内温度、筒内圧力の何れも低い状態である。この場合、予混合燃料噴射に用いられる燃料噴射装置は、主噴射に用いられる燃料噴射装置に比べて低圧力で燃料を噴射可能であるが、噴射時には筒内温度が低いため、燃料を微粒子化して気化しやすい状態にする必要がある。
【0004】
前記の問題を解決するために特開2000−45911号公報では渦巻燃料噴射弁(スワールノズル)を備えた燃料噴射装置が開示されている。このスワールノズルは、その燃料噴射孔内に複数の燃料通路を有し、その通路を介して1の孔より燃料を噴射するノズルであり、低噴射圧力でも、微粒子状の燃料を噴射することが可能である。この噴射された燃料は、噴射孔を頂点として円錐状に広がると共に、噴射孔を中心として回転し、燃焼室内にスワールを形成することが可能となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記のスワールノズルは、その噴射圧力が低いため、噴射された燃料の速度が遅くなり、燃料の貫通力が低下する。燃料が燃焼する際には、燃焼室内の空気と充分に混合されて完全燃焼することが望ましい。しかし、スワールノズルより噴射される燃料は、微粒子化されたとしても、その貫通力が低いために空気との混合が充分に行われない場合がある。
【0006】
また、前記スワールノズルでは、空気との混合性を増すために、燃料を広範囲に噴射する、即ち、燃料噴射孔を頂点として噴射される燃料の拡散噴射角度を大きくすることができる。この場合には、拡散噴射角度を大きくすることにより、より多くの空気中に燃料を噴射可能となるが、この角度を大きくすると、噴射された燃料が、燃焼室の筒内側壁に衝突して付着する問題がある。
【0007】
一方、燃焼室の筒内側壁は、内燃機関の躯体内部に設けられた冷却通路内を流れる冷却水等により冷却されているため、燃焼室内に比較して低温度であり、これに付着した燃料は気化せずに凝縮することがある。この凝縮した燃料によって、潤滑油及びシール材として機能するオイルが希釈され、その効果が低下すると共に、燃焼時に気化していない燃料が燃焼室内に存在することで不完全燃焼が発生し、HC、スモーク等が排出される問題がある。
【0008】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、予混合燃料噴射を行う際に噴射された燃料が気筒内面に付着するのを防ぐことで、排気エミッションが悪化するのを抑制することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、内燃機関の吸気行程に、気筒内に燃料噴射を行う複数の燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置であって、内燃機関の高負荷時に、吸気行程に前記燃料噴射弁の少なくとも一つの燃料噴射弁より噴射される燃料が、気筒内面に接触するかどうかを判定する接触判定手段と、前記接触判定手段により噴射燃料が気筒内面に接触すると判定された場合に、噴射燃料量を増減して補正する噴射量補正手段、吸気行程中に噴射される噴射回数を増減して補正する噴射回数補正手段、噴射時期を進退して補正する噴射時期補正手段、の何れか1以上の補正手段を選択する補正選択手段と、この補正選択手段により選択した補正手段にしたがった燃料噴射の補正により、前記噴射燃料が気筒内面に接触するのを防止する接触防止手段と、を備えた燃料噴射制御装置とした。
【0010】
内燃機関の高負荷状態では燃料噴射量が増えるため、気筒内で直接燃料を噴射する直噴型内燃機関では噴射された燃料が筒内壁面に付着して燃料希釈等を起す場合がある。そこで、噴射された燃料が筒内壁面に接触すると判断された場合に、噴射燃料量を調整して燃料の壁面付着を防止するか、噴射回数を調整して燃料の壁面付着を防止するか、噴射時期を調整して燃料の壁面付着を防止するか、の何れか一以上の手段にしたがって燃料の壁面付着を防止する。
【0011】
ここで、噴射燃料量を調整して燃料の壁面付着を防止するのは、噴射燃料量の調整、好適には噴射燃料量を減じることにより、燃料の貫通性能を減じる。貫通性能を減じることにより、噴射された燃料が筒内壁面に到達する前に気化可能とすることが出来る。
【0012】
噴射回数を調整して燃料の壁面付着を防止するのは、一回の噴射で一定量を噴射すると、燃料の貫通性能が高まるために筒内壁面にまで噴射された燃料が到達する可能性がある場合に、その一定量を複数回に分割して、一回あたりの燃料噴射量を少なくする。これにより、気筒内で噴射される一定量の燃料が、より多くの吸気と曝されることによって気化が促進されると共に、燃料の貫通性能が減じられて、噴射された燃料が筒内壁面に到着する前に気化可能とすることが出来る。
【0013】
噴射時期を調整して燃料の壁面付着を防止するのは、噴射時期の調整、好適には、噴射時期を遅角することによって噴射された燃料が筒内壁面に到達する前に吸気行程から圧縮行程に変化する。圧縮行程に変ったことにより、筒内温度が上昇して燃料の気化性能を向上させる。
【0014】
また、第2の発明では、内燃機関の燃焼室に臨んで設けられ、燃焼室内に予混合気を形成するように燃料を噴射する予混合燃料噴射装置と、前記予混合燃料噴射装置で噴射され、予混合気形成に供された燃料量を算出する有効噴射燃料量算出手段と、前記有効噴射燃料量算出手段で算出される有効噴射燃料量に基づいて、前記予混合燃料噴射装置より噴射されて拡散する燃料の噴射角度を算出する噴射角度算出手段と、を備え、内燃機関の高負荷時に前記噴射角度算出手段により算出される噴射角度に基づいて、噴射されて拡散した燃料が燃焼室内の壁に衝突する位置及び時期を算出する噴射衝突位置算出手段と、前記噴射衝突位置算出手段により算出した噴射燃料の衝突位置が、燃焼室内側面に到達しない範囲で前記予混合燃料噴射装置により燃料噴射を実行する燃料噴射実行手段と、を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置とした。
【0015】
予混合は、主燃料噴射のみでは短期間に大量の燃料が燃焼室内に噴射されて燃焼室内で充分に混合されないことを防止するために、予め燃料の一部を燃焼室内に噴射して吸気と充分に混合させることにより、主燃料を吸気と混合する際の混合性を向上させるものである。よって、内燃機関が低負荷の場合には、主燃料噴射量自体も少なくなり、主燃料噴射のみでも充分に吸気と混合することが可能となる。従って、内燃機関の低負荷状態では、特に予混合を形成する必要は無く、内燃機関の高負荷時にのみ、予混合形成のための予混合燃料噴射を行うことが好ましい。
【0016】
前記予混合燃料噴射装置としては、スワールノズルを備えた燃料噴射装置が例示できる。このスワールノズルより噴射された燃料は、スワールノズルの噴射孔を頂点として円錐状に拡散し、燃焼室内にスワールを形成する。このスワールノズルは、噴射孔付近の構造が複雑で、噴射孔内の燃料流路が長いため、必然的に噴射孔付近に残存する燃料が発生する。この残存している燃料は、充分に圧力が作用していない状態で、噴射初期に噴射孔より噴射されるため、あまり拡散せずに噴射されることになる。
【0017】
前記予混合燃料噴射装置から噴射される燃料量は、内燃機関の負荷状態、及び要求される運動量に応じて電子制御装置(ECU)にて定めることができる。そして定められた燃料量(実噴射燃料量)に応じた信号が、予混合燃料噴射装置に送られて、所定の燃料量が噴射される。しかし、前述したように、噴射される燃料の一部は、あまり拡散せずに噴射され、この拡散せずに噴射された燃料はスワールを形成するに至らない。よって、実噴射燃料量より、この拡散せずに噴射された燃料量(垂直進行噴射燃料量)を減じた燃料量が、スワールを形成するように噴射される燃料量(有効噴射燃料量)となる。また、垂直進行噴射燃料量は、噴射孔付近の構造に依存する。即ち、噴射孔の孔径、孔長等の形状、及び燃料を燃焼室内に排出する圧力である噴射圧に基づいて算出される。
【0018】
前記有効噴射燃料量を算出した後に、この有効噴射燃料量に基づいて、噴射孔より噴射される燃料の拡散度合を示す指標である噴射角度を算出する。この噴射角度は、前記有効噴射燃料量、燃料を燃焼室内に排出する際の噴射圧、燃焼室内の圧力である筒内圧、等の要因で決定される。ここで、当該予混合燃料噴射装置に用いられるスワールノズルは、低噴射圧で広範囲に燃料を噴射可能である反面、噴射された燃料の貫通力はあまり高いものではない。よって、噴射角度が小さい状態で噴射された燃料は、噴射位置である噴射孔から燃焼室内側面までの距離が遠いために、この燃焼室内側面に到達する以前に燃焼室内で気化してしまうため、燃焼室内側面に付着することはあまり無い。しかし、噴射角度を大きくすると、噴射孔と燃焼室内側面の位置関係から、噴射孔から噴射されて燃焼室内側面に到達するまでの距離が短くなり、微粒子化した液体の燃料が燃焼室内側面に衝突し、そのまま付着する場合が出てくる。そこで、スワールノズルより噴射される燃料が燃焼室内面と衝突する位置(噴射衝突位置)を算出するようにした。
【0019】
噴射衝突位置は、前記拡散噴射角度、噴射された燃料の移動速度(噴射移動速度)、燃焼室寸法、及びピストン位置等に基づいて算出される。ここで、噴射移動速度は、通常は実験経験式に基づいて算出される値であり、噴射圧、噴射孔形状等に依存する。燃焼室内におけるピストン位置については、ピストンの燃焼室面に噴射された燃料が付着することにより、前記ボアフラッシング等の問題はあまり起らないが、付着すると、燃焼室内にて気化する燃料量が減少するため、ピストン燃焼室面に噴射燃料が付着しない距離で燃料噴射を行う。
【0020】
前記予混合燃料噴射制御装置は、前記噴射衝突位置算出手段により、噴射された燃料の衝突位置が燃焼室内筒側面に到達すると算出された場合には、噴射燃料量を調整する噴射量調整手段を備えることが好ましい。
【0021】
また、前記予混合燃料噴射制御装置は、前記噴射衝突位置算出手段により、噴射されて拡散した燃料が燃焼室内壁に衝突する位置及び時期を算出し、燃焼室内筒側面が衝突位置になる場合に、前記有効噴射燃料量の値に応じて、噴射時期を遅角させる噴射時期調整手段、または前記噴射量調整手段、の何れかの手段を選択する選択手段を備えることが好ましい。
【0022】
前記噴射衝突位置算出手段により、噴射されて拡散した燃料が燃焼室内壁に衝突する位置及び時期を算出し、燃焼室内側面が衝突位置になる場合には、噴射される燃料量を減少させ、燃焼室内に噴射される有効噴射燃料量を減少させる。この燃料量が減ることにより、噴射された燃料すべてが気化するまでの時間が短縮される。よって、噴射孔より噴射された燃料が燃焼室内側面に到達するまでに気化する。
【0023】
予混合燃料量として算出される有効噴射燃料量は、内燃機関の負荷状態等の諸状態に応じて変化する値である。よって、有効噴射燃料量が少なく設定された場合に、前記噴射衝突位置算出手段により、噴射されて拡散した燃料が燃焼室内壁に衝突する位置及び時期を算出し、燃焼室内側面が衝突位置になる場合に、噴射される燃料量を減少させると、燃焼室内側面に燃料が付着して、内燃機関の出力低下が発生する以上に、有効噴射燃料量が減少することによる出力低下が生じる場合がある。よって、この場合には、有効噴射燃料量を減らさずに、噴射時期を遅らせることにより対応する。
【0024】
すなわち、噴射孔より噴射された燃料が燃焼室内側面に到達する以前に、燃焼行程が圧縮行程となるように噴射時期を遅らせる。圧縮行程になることにより、筒内圧力の増加に伴う温度上昇が起るため、噴射された燃料の気化が促進される。
【0025】
また、前記有効噴射燃料量算出手段により算出した有効噴射燃料量に応じて、燃料噴射実行の可否を判定する第1の噴射実行判定手段と、前記第1の噴射実行判定手段による判定で燃料噴射実行不可と判定された場合に、前記噴射角度算出手段により算出した噴射角度に応じて、燃料噴射実行の可否を判定する第2の噴射実行判定手段と、前記第2の噴射実行判定手段による判定で燃料噴射実行不可と判定された場合に、算出した有効噴射燃料量を所定の回数以内で分割して、この分割した各噴射時の有効噴射燃料量を用いて前記第1の噴射実行判定手段により燃料噴射実行判定を行う噴射分割手段と、前記噴射分割手段により分割した噴射回数が、所定の回数より多い時に、所定の回数にて分割して燃料噴射を実行する、強制噴射手段と、を備える。
【0026】
本発明の予混合燃料噴射装置は、拡散して燃料を噴射することが可能であるが、この噴射する燃料の貫通力が弱いため、一度に大量に噴射すると、燃焼室内の吸気と噴射された燃料とが充分に混合せずに、燃焼に好適な予混合を形成しない場合がある。
【0027】
有効噴射燃料量が、1回の噴射で燃焼室内の吸気と充分に混合する量ならば、そのまま燃焼室内に噴射する。有効噴射燃料量が、1回の噴射で燃焼室内の吸気と充分に混合する量以上ならば、次に噴射角度を検討する。噴射角度が大きいならば、噴射燃料をより広範囲に噴射することが可能となるため、有効噴射燃料量が多い場合でも、燃料室中の吸気と充分に混合可能となる。よって、噴射角度が、所定の値以上あるならば、噴射回数を複数回に分割すること無く、燃料噴射を行う。噴射角度が所定の値以下ならば、噴射回数を複数回として、燃料噴射する。この時の各噴射量は、燃焼室内の吸気と充分に混合される量とする。
【0028】
また、予混合燃料の噴射は、主燃料噴射に先立って行われるため、噴射時期には制限があり、この噴射時期の制限に応じて、分割回数にも制限が生じる。よって、予め分割回数の上限を定め、有効燃料量に対する分割回数が、この上限値より多くなるようならば、この上限値の分割回数で燃料噴射を行う。
【0029】
前記噴射時期の制限に関して、前記噴射分割手段により噴射を複数回行う場合に、この複数回噴射を行うに必要な時間及び、複数回噴射の終了から前記主燃料噴射を行うまでの時間を算出する噴射時期遅延算出手段と、前記噴射時間遅延算出手段により算出した、複数回噴射の終了から前記主燃料噴射を行うまでの時間が、予混合として噴射される燃料が燃焼室中の吸気と混合されるに必要な時間以上であるか否かを判定する予混合判定手段と、前記予混合判定手段により、複数回噴射を行った後に主燃料噴射を行うまでの時間が、予混合として噴射された燃料が燃焼室中の吸気と混合されるに必要な時間以下であると判定された場合に、複数回噴射を行った後に主燃料噴射を行うまでの時間が、予混合として噴射された燃料が燃焼室中の吸気と混合されるに必要な時間以上となるように、複数回噴射を行うに必要な時間を短縮して、この短縮した時間内で有効噴射燃料量の燃料を噴射する予混合形成噴射手段と、を備える。
【0030】
予混合燃料は、噴射された後に気化して、吸気と充分に混合される必要がある。しかし、予混合燃料を分割して、噴射後、主燃料噴射までの期間が短いと、充分に混合されずに予混合燃料の役目を果さない。よって、予混合燃料噴射後から、主燃料噴射までの時間を算出し、この算出結果が、噴射された予混合燃料が吸気と混合されるのに充分な時間であるかどうかを判定する。前記算出結果が、予混合燃料と吸気とを混合するのに充分な時間でなければ、予混合燃料を噴射する時間を短縮し、予混合燃料噴射後から主燃料噴射を行うまでの時間を確保する。そして、その短縮した期間において予混合燃料を分割して噴射する。短縮した期間内に予混合燃料を分割して噴射することが可能であれば問題ないが、短縮した期間内で分割して噴射不可能であるならば、分割回数の変更、若しくは分割した各噴射期間の短縮等により、噴射時間を短縮する必要がある。
【0031】
以上により、予混合燃料として噴射された液体状の燃料が、燃焼室内側面に到達しなくなる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図に基づいて説明する。図1に本実施の形態の内燃機関の概略構成図を示す。本実施の形態に示される内燃機関は、燃焼室内に直接燃料を噴射し、燃焼室内を圧縮した際の圧縮熱により自己着火する直噴式ディーゼル内燃機関である。
【0033】
図1において、内燃機関(以下、エンジンという)1は、燃料供給系10、燃焼室20、吸気系30及び排気系40等を主要部として構成される直列4気筒のディーゼルエンジンシステムである。以下、本ディーゼルエンジンシステムの構成について説明する。
【0034】
燃料供給系10は、サプライポンプ11、蓄圧室(コモンレール)12a、コモンレール12b、主燃料噴射弁13、予混合燃料噴射弁14、機関燃料通路である主噴射燃料通路P1及び予混合燃料通路P2等を備えて構成される。
【0035】
サプライポンプ11は燃料タンク(図外)からくみ上げた燃料を高圧にし、機関燃料通路P1、P2を介してコモンレール12a、コモンレール12bに供給する。コモンレール12a、コモンレール12bはサプライポンプ11から供給された高圧燃料を所定の圧力に保持(蓄圧)する機能を有し、この蓄圧した燃料を各燃料噴射弁13及び各予混合燃料噴射弁14に分配する。
【0036】
主燃料噴射弁13は、ホールノズルより形成されて、その内部に電磁ソレノイド(図外)を備えた電磁弁であり、適宜開弁して燃焼室20内に燃料を供給噴射する。予混合燃料噴射弁14は、スワールノズルより形成されて、その内部に電磁ソレノイド(図外)を備えた電磁弁であり、適宜開弁して燃焼室20内に燃料を供給噴射する。
【0037】
この予混合燃料噴射弁14に備えられたスワールノズルは、主燃料噴射弁13に備えられたホールノズルと比較して、その噴射孔95周辺に特徴がある。図2及び図3に示すように、このスワールノズルの噴射孔95は、ノズルボディ93の中に、スワールノズルの噴出方向軸に対して、ずれた位置に前記噴出方向軸と直角になるように設けられた燃料通路94bと、この燃料通路94bの上流側通路となる燃料通路94aとが穿設されたスワラ93を有している。このスワラ93内部に挿入された、電磁ソレノイドに連結したニードル弁92を開弁した時に、燃料が前記燃料通路94a、燃料通路94bを流れて噴射孔95に向うことにより、噴射孔95から噴出される燃料に、噴射孔95を中心として回転し、かつ噴射孔95より遠ざかる力が加わることになる。よって噴射孔95から噴出される燃料は、噴射孔95を頂点として錘状に拡散し、かつこの拡散する燃料はスワールを形成することになる。
【0038】
燃焼室20は、図4に示すように、筒状に穿設されたシリンダブロック21内にシリンダブライナ24を嵌入して、このシリンダブライナ24内面を燃焼室20の側面とする。そして、このシリンダブロック21の上方にシリンダヘッド22を接合し、燃焼室20の上壁とする。このシリンダヘッド22には、燃焼室20内に空気を流入される吸気ポート25、吸気バルブ27及び、燃焼室20内より燃焼ガスを排出する吸気ポート26、排気バルブ28が設置されている。また、シリンダヘッド22には、主燃料噴射弁13、予混合燃料噴射弁14が設けられており、適宜燃焼室内に燃料を供給する。前記シリンダヘッド22、シリンダブロック21には、その躯体内部に冷却水路29が設けられており、この冷却水路29に冷却水を流して、燃焼熱により高温になった躯体を冷却する。また、前記シリンダブライナ24内には、ピストン23が摺動可能に挿入され、燃料室内に供給された燃料が燃焼して体積膨張する際の圧力をエンジン1の動力に転換する。
【0039】
吸気系30は、各燃焼室20内に供給される吸気通路を形成する。一方、排気系40は、各燃焼室20から排出される排気通路を形成する。
【0040】
また、排気系40において、燃焼室より接続する排気集合管40aより下流側には、排気ガスの流路に沿って排気通路40b、その下流にNOx触媒ケーシング42、更に下流に排気通路40cが順次連結されている。
【0041】
また、エンジン1の各部位には、各種センサが取り付けられており、当該部位の環境条件やエンジン1の運転状態に関する信号を出力する。
【0042】
すなわち、レール圧センサ70a、レール圧センサ70bは、コモンレール12a、コモンレール12b内に蓄えられている燃料の圧力に応じた検出信号を出力する。エアフローメータ72は、吸気系30内のスロットル弁32上流において吸入空気の流量(吸気量)に応じた検出信号を出力する。
【0043】
また、アクセル開度センサ76はアクセルペダル(図外)に取り付けられ、同ペダルの踏込量に応じてエンジン1において要求する仕事量の基となる検出信号を出力する。クランク角センサ77は、エンジン1の出力軸(クランクシャフト)が一定角度回転する毎に検出信号(パルス)を出力する。これら各センサ70〜79は、電子制御装置(ECU)80と電気的に接続されている。
【0044】
図5に示すように、ECU80は中央演算処理装置(CPU)81、読み出し専用メモリ(ROM)82、ランダムアクセスメモリ(RAM)83及び運転停止後も記憶した情報が消去されないバックアップRAM84、タイマカウンタ85等と、A/D変換器を含む入力ポート86と、出力ポート87とが、双方向性バス88により接続されて構成される論理演算回路を備える。
【0045】
ECU80は、前記各種センサの検出信号を入力ポート86を介して入力し、これら信号に基づいてECU80に有するCPU81において、ROM82に記憶されているプログラムから、エンジン1の燃料噴射等についての基本制御を行う他、燃料噴射の供給量の決定や供給時期等に関する燃料噴射制御等、エンジン1の運転状態に関係する各種制御を行う。
【0046】
以上説明したエンジン1の構成要素のうち、燃料供給系10に設けられた予混合燃料噴射弁14にて行われる制御、構成及び機能を説明する。
【0047】
本実施の形態におけるエンジン1は、一般に内燃機関の圧縮行程において主燃料噴射弁13より燃料を燃焼室20内に噴射し、これを燃焼させて動力に転換している。しかし、エンジン1が高負荷時、すなわち、主燃料噴射弁13より噴射する燃料量及び噴射回数が増加した場合には、噴射した燃料と吸気ポート25より吸入した空気との混合がエンジン1の回転速度の上昇に完全に対応できず、その結果として未混合のまま燃焼することがある。また、エンジン1の回転速度が上昇することにより、燃料噴射から点火までの期間が早くなるので、本来ならば燃焼室内に噴射されて気化した後に燃焼する燃料が、気化しないまま着火されることにより、排気中に未燃焼燃料を増加させることになる。
【0048】
よって、予混合燃料噴射弁14より、本来ならば主燃料噴射弁13で噴射される燃料の一部を、主燃料を噴射する前に、燃焼室内に噴射し、空気と混合させておく(予混合)。この予混合燃料を燃焼室20内に噴射する時期としては、主燃料噴射を行う圧縮行程の前、燃焼室20内に空気を取込む吸気行程中に行うことが好ましい。
【0049】
この予混合燃料噴射弁14は、図4に示すように、燃焼室の上壁を形成するシリンダヘッド22に、その噴射孔95が燃焼室の中央に位置するように設置され、燃焼室内に燃料が均等に噴射される。
【0050】
この予混合燃料噴射弁14に使用されるスワールノズルは、その特性として、噴射孔95を頂点とした円錐状の広範囲に燃料を噴射する。また、この噴射された燃料は、前記噴射孔95を中心として、回転運動する。よって、噴射された燃料は、噴射孔95を中心として回転しながら、放射状に噴射される。燃料が放射状に噴射されたことにより、必然的に燃料は燃焼室20の側壁方向に移動する。スワールノズルは、その噴射圧が低い燃料を粒子状に噴射することから、貫通力が弱く、それ故に噴射された燃料は、燃焼室20側面に衝突する前に気化してしまう。
【0051】
しかし、噴射孔95より噴射する燃料をより広範囲、つまり、噴射孔95を頂点とする円錐の角度(噴射角度)を大きくすると、噴射孔95から噴射された燃料が燃焼室20の側面まで到達する距離が短くなる。この距離が短くなったことにより、噴射された燃料は、気化する前に燃焼室20側面に到達する場合がある。この気化していない燃料は、燃焼室20側面に付着する。
【0052】
この燃焼室20側面は、冷却水路29内を流れる冷却水にて冷却されていると共に、ピストン23が摺動した際の潤滑油としてオイルが塗布されている。この燃焼室20側面に付着した気化していない燃料は、蒸発することなく液体として留まり、この燃料によりオイルが希釈される(ボアフラッシング)。希釈されたオイルは、その潤滑性能が低下するため、状況によっては、ピストン23の作動を阻害し、焼き付き等の発生の原因となる。また、液体の燃料が付着したままなので、予混合噴射の後に噴射された主噴射燃料が燃焼する際にも、オイルに付着して希釈された燃料は完全に燃焼せず、排気中にスモーク、HC等を多量に形成することになる。
【0053】
よって、予混合燃料噴射弁14より噴射された燃料が燃焼室20側面に付着しないように、燃料を噴射する際の噴射時期及び噴射角度等の特性を制御する。
【0054】
燃料を噴射する際のこれらの特性を制御するにあたって、燃料噴射量内で、実際にスワールを形成して燃焼室内に噴射される量(有効噴射燃料量:Qm)と、図4に示すように、噴射孔95を頂点として、噴射される燃料が拡散する角度(噴射角度:θ)を算出する。
【0055】
エンジン1を搭載した車体の登坂時、加速時等で、アクセルペダル踏込量が多いにも関わらず、エンジン1の回転数が上がらない状態、すなわち高負荷状態においては、前述のように主燃料噴射弁13のみで燃料噴射を行うことは燃焼効率が悪くなる。よって、アクセル開度センサ76、クランク角センサ77の信号に基づき、ECU80がエンジン1が高負荷状態であると判断した時は、燃焼室20に噴射される燃料の一部が、予混合燃料噴射弁14より噴射されるように、予混合燃料噴射弁14に一定量の燃料(実噴射燃料量:Qf)を噴射するように信号が送られる。
【0056】
前記実噴射燃料量は、予混合燃料噴射弁14より燃焼室内に供給される燃料量の総量であり、噴射されてスワールを形成する有効噴射燃料量を含む量である。この有効噴射燃料量は、予混合を形成する実際の燃料量となるため、特に吸気中に、排気の一部を吸気中に流入させたものであるEGRガスが含まれている場合などは、予混合を形成する混合気の割合によってスモーク、NOx増加の原因となる場合があり、予混合の混合比を把握する上で、前記有効噴射燃料量、すなわち予混合気内に含まれる燃料量を算出する必要がある。
【0057】
予混合燃料噴射弁14にて使用されるスワールノズルは、その複雑な噴射孔95の形状により、燃焼室内にスワールを形成する。しかし、この複雑な形状から、噴射孔内の燃料流路が長くなることによって噴射孔95付近に前回噴射時の残存燃料が発生する。この残存燃料は、今回の燃料噴射時に噴射孔95より燃焼室内へ排出されるが、噴射孔95より拡散して噴射されるものではなく、噴射孔95から殆ど拡散せずに垂直方向に噴射される。この垂直方向に噴射される燃料量(垂直進行噴射燃料量:Qd)は、図2に示すように、噴射孔95の長さ:L、直径:de、噴射圧力:Pcに応じて定められる値であり、垂直進行噴射燃料量:Qd=f(de、L、Pc)の式で与えられる。なお、本実施の形態では、噴射圧力を一定圧力とするため、前記垂直進行噴射燃料量は定数となる。この算出した垂直進行噴射燃料量と、有効噴射燃料量の和が実噴射燃料量となるため、有効噴射燃料量:Qm=Qf−Qdとなる。
【0058】
次に、噴射角度を算出する。この噴射角度:θは、算出した有効噴射燃料量:Qm、噴射圧力:Pc、及び筒内圧力:Pcompに応じて変化する値であり、噴射角度:θ=f(Pc、Qm、Pcomp)の式で与えられる。この算出した噴射角度から、噴射された燃料が燃焼室20側面に衝突する位置(噴射衝突位置)を算出する。図4に示すように、噴射衝突位置:xは、噴射角度:θ、噴射された燃料の移動速度である噴射移動速度:Vinj、ピストン位置:Vpistonに応じて定められる値であり、噴射衝突位置:x=f(Vpiston、Vinj、θ)の式で与えられる。
【0059】
この燃焼室20側面上の位置である噴射衝突位置を算出し、噴射された燃料が噴射到着位置に到達する前に、ピストン23が噴射衝突位置よりも上死点側に位置するならば、予混合噴射によって噴射された燃料は燃焼室側面に付着しないため、ボアフラッシングに関する制御は必要なく、このまま予混合噴射を続ける。これに対して、算出された噴射衝突位置に、燃料がピストン23の通過前に到達して付着するのであれば、ボアフラッシングを生じる可能性があり、ボアフラッシングを防止するために、燃料噴射を制御する必要がある。以下、ボアフラッシングに対する燃料噴射制御について説明する。
【0060】
(第1制御)
第1制御として、噴射する燃料量(実噴射燃料量)を変化させることにより、噴射角度を変化させ、ボアフラッシングが発生しないようにする。垂直進行噴射燃料量は、前回噴射時、予混合燃料噴射弁14内の燃料通路に残存した燃料を噴射する量であり、垂直進行噴射燃料量:Qd=f(de、L、Pc)の式に示すように、予混合燃料噴射弁14の形状及び噴射圧力に依存して算出される値である。よって、実噴射量を変化させた場合でも、垂直進行噴射燃料量は変化せず、有効噴射燃料量:Qm=Qf−Qdの式に示すように、実噴射燃料量の変化に正比例して有効噴射燃料量に変化させることになる。
【0061】
また、噴射角度は、噴射角度:θ=f(Pc、Qm、Pcomp)の式で与えられる。この式に代入する値で、Pcについては一定値であり、Pcompについては、内燃機関の吸気行程中の吸気バルブ27の開度、ピストン23の移動速度の変化率等に依存して変化する値であり、Qmの変化に依存しない値である。よって、有効噴射燃料量を変化させることにより、噴射角度は変化する。噴射角度は有効噴射燃料量に比例する値であるので、有効噴射燃料量を減少させることにより、噴射角度を小さくすることが可能となる。
【0062】
噴射角度を小さくすることにより、噴射された燃料が燃焼室20側面に接する位置と、噴射孔95との位置は離れることになる。噴射衝突位置:x=f(Vpiston、Vinj、θ)の式に代入されるVpistonは、ピストン23位置を特定するものであり、エンジン1への要求仕事量、及びエンジン1にかかる負荷により定められるエンジン回転数、ピストン23が上死点から下死点方向へ動く時の時間により定められる。同じく前記式に代入されるVinjは、噴射圧力等により算出される値であり、本実施の形態では噴射圧力一定としているため、定数となる。よって噴射衝突位置は、噴射角度に応じて変化する値となる。噴射角度が減少すると、噴射孔95から燃焼室内側面までの距離が遠くなると共に、燃焼室内側面に付着するまでの時間も増加する。よって、スワールノズルより噴射された、貫通力の弱い燃料は、燃焼室内側面に到達する前に蒸発するか、若しくは、主噴射による燃焼が始り、燃焼せしめられ、ボアフラッシングは発生しなくなる。
【0063】
以上の第1制御を図6に示すフローチャートを基にして説明する。先ずS601にて、垂直進行噴射燃料量を算出する。この垂直進行噴射燃料量は、燃焼室内でスワールを形成しない燃料量である。
【0064】
次にS602で有効噴射燃料量を算出する。ECU80よりの指令で、今回の予混合燃料噴射に必要な実噴射燃料量が定められ、この実噴射燃料量から前記垂直進行噴射燃料量を減じたものが有効噴射燃料量となる。
【0065】
次にS603で噴射角度を算出する。噴射角度は、噴射孔95より噴射される燃料が拡散する時、噴射孔95を頂点とした燃料の拡散度合を示す指標であり、噴射圧力、筒内圧力、及び前記有効噴射燃料量より算出される。
【0066】
次にS604で噴射衝突位置を算出する。この噴射衝突位置は、噴射された燃料の噴射移動速度、燃焼室内のピストン23位置、及び前記噴射角度より算出される。
【0067】
S604で算出された値に基づいて、S605で実噴射燃料量を減じるかどうを判定する。S604で算出された値が、ボアフラッシングを発生する値であるならば、S606へ進み、実噴射燃料量を減じてS602へ戻り、再度判定を行う。S604で算出された値がボアフラッシングを発生しない値であれば、S607へ進んで予混合燃料噴射を行い、本チャートを終了する。以上から、当該第1制御を行うことにより、噴射燃料量を調整して燃料の壁面付着を防止することが可能となる。
【0068】
(第2制御)
前記第1制御は、実噴射燃料量を減じることにより、ボアフラッシングを防止しするものであるが、実噴射燃料量が充分に多い状態なら、実噴射燃料量を減じたとしても、この実噴射量から所定量減じた有効噴射燃料量が、最低限燃焼室内で予混合を形成する量以下になることは少ない。しかし、実噴射燃料量が少ない状態で、前記第1制御を行った場合には、所定量を減じた有効噴射燃料量が最低限燃焼室内で予混合を形成する必要量以下になる場合がある。よって、当該第2制御では、有効噴射燃料量から所定量を減じた場合でも、その所定量を減じた有効噴射燃料量が最低限燃焼室内で予混合を形成する必要量以上であるかどうかを判断する。
【0069】
当該第2制御で噴射される予混合燃料量は、第1制御にて噴射される予混合燃料量に比較して、少なくなっている。噴射圧力は第1制御、第2制御共に同じ圧力で行うため、予混合燃料量が少なければ、噴射時間が短い結果となる。よって、図7に示すように、噴射開始時期を遅角し、噴射終了時期を第1制御と同じにする。これにより、第2制御にて噴射された予混合燃料が、吸気行程で噴射された後に燃焼室内に拡散し、燃焼室内側面に付着する前に、その内燃機関の行程が圧縮行程に変化して燃焼室内部に圧縮熱が発生し、より気化しやすい状態となる。従って、この噴射された予混合燃料は、燃焼室内側面に到達する前に気化して、燃焼室内側面に付着すること無く予混合を形成可能となり、ボアフラッシングは発生しない。
【0070】
以上の第2制御を、図8に示すフローチャートを基にして説明する。先ずS801〜S804では、第1制御のフローチャートS601〜S604と同様に、S801で垂直進行噴射燃料量を算出し、この算出した垂直進行噴射燃料量に基づいてS802で有効噴射燃料量を算出し、この算出した有効噴射燃料量に基づいてS803で噴射角度を算出し、この算出した噴射角度に基づいてS804で噴射衝突位置を算出する。
【0071】
S804で算出した噴射衝突位置に基づいて、S805にてボアフラッシングが発生するかどうかを判定する。ここでボアフラッシングが発生しないのであれば、S809に進んで予混合燃料噴射を行った後に終了する。また、ボアフラッシングが発生するのであれば、S806に進む。
【0072】
S806では、有効噴射燃料量から所定量減じた場合に、この所定量を減じた有効噴射燃料量で燃焼室内にスワールが形成されるかどうかを判定する。ここで所定量を減じた有効噴射燃料量でスワールを形成可能と判断されれば、S808へ進み、有効噴射燃料量より所定量を減じた後にS802へ戻る。
【0073】
また、所定量を減じた有効噴射燃料量でスワールが形成不可能と判断されれば、S807へ進み、予混合噴射時期を遅角した後にS802へ戻る。そして、再度ルーチンを繰返し、S805でボアフラッシングの判定を行い、再度ボアフラッシングが行われると判断された場合には、S806、S807へ進んで更に遅角する。この時、遅角量に限度があるので、予め、遅角できる最大値を定めておき、遅角量がこの最大値以上になる場合には、この最大遅角量にて噴射を実行し本チャートを終了する。以上から、当該第2制御を行うことにより、噴射時期を調整して燃料の壁面付着を防止することが可能となる。
【0074】
以上の、第1制御、第2制御を行うことにより、ボアフラッシングを防止し、オイル希釈、及びオイル希釈された燃料による、スモークの発生等を防止することが可能となる。この第1制御及び第2制御に用いたスワールノズルは、燃料を低噴射圧で微粒子可能であるが、低噴射圧であるため、その貫通性は低く、よって噴射された燃料は局所的に燃料過剰状態となり燃焼室内に吸気された空気との混合性が悪化する場合がある。この場合には燃料が完全燃焼しないので、排気中のスモークを増加させる結果となる。よって、スワールノズルより噴射される燃料を燃焼室内の空気と効果的に混合させる制御を行う。この制御を次に述べる。
【0075】
(第3制御)
スワールノズルより噴射される燃料を、効果的に空気と混合させるために、噴射された燃料と燃焼室内の空気との接触面積を増加させて、噴射された燃料と空気との混合を促進させる方法がある。よって噴射された燃料と燃焼室内の空気との接触面を増加させるために、燃料噴射を複数回として、1回に噴射する燃料量を減らすと共に、複数回噴射される噴射燃料と噴射燃料の間に空気の層を設け、噴射燃料と空気との接触面積を増加させる。噴射燃料と空気との接触面積が増加することにより、噴射燃料の気化が促進され、ボアフラッシングすることなく燃焼室内で燃焼される。
【0076】
この燃料噴射の分割を行うに先立ち、噴射される燃料が分割される必要がある燃料量であるか否かの判定(第1判定)を行う。燃焼室内に実際に噴射される燃料量は、第1制御で求めた有効噴射燃料量であり、この有効噴射燃料量が分割が必要な所定値以上であるか否かを判断する。この有効噴射燃料量が所定値以下ならば、特に空気と混合するための制御を行わずとも、自ら良好な予混合気を形成することが可能である。
【0077】
前記第1判定により噴射不可と判定された場合、次に噴射角度について判定(第2判定)する。同一噴射燃料量で噴射角度が異なる場合には、噴射角度を大きくした場合がより広範囲に噴射可能となる。よって、第1判定で噴射不可となった燃料量が、燃焼室内に拡散する所定の角度より大きければ、この噴射角度で噴射を実行する。また、噴射角度が所定の角度以内ならば、噴射回数を複数回(n回)とする。この時、この分割した各噴射時の有効噴射燃料量(分割有効噴射燃料量:qm)の和が、予め算出した分割しない状態での有効噴射燃料量と同じになるように、各噴射時の実噴射燃料量(分割実噴射燃料量:qf)を算出する。また、n回に分割して予混合燃料を噴射する場合も、垂直進行噴射燃料量は変化しないため、前記分割有効噴射燃料量は、qm=Qm/n=qf−Qdとなる。よって、燃料噴射時に、ECU80で予混合燃料噴射弁14に噴射命令を行う際の燃料量である分割実噴射燃料量は、qf=Qm/n+Qdとなる。
【0078】
また、噴射回数の分割数を多くすると、燃料と空気との混合性を良好にすることが可能となる一方で、予混合燃料形成のための噴射期間は限られており、燃料噴射を行う最低限の時間も定められている。よって、分割回数の上限値(nmax)が定められる。
【0079】
以上の第3制御を図9に示すフローチャートを基にして説明する。先ずS901で垂直進行噴射燃料量を算出し、この算出結果に基づき、S902で有効噴射燃料量を算出する。以上のS901、S902は、第1制御のS601、S602にある垂直進行噴射燃料量及び有効噴射燃料量と同様に算出する。
【0080】
次に、S903で前記有効噴射燃料量による第1判定を行う。ここで、有効噴射燃料量が所定の値である10mm^3/st以下ならS908へ進んで予混合燃料噴射を実行して本チャートを終了する。有効噴射燃料量が10mm^3/stより多ければ、S904へ進む。
【0081】
S904では、噴射孔95より噴射される燃料の噴射角度を算出する。この噴射角度は、第1制御のS603で算出される噴射角度と同様の算出方法により算出する。
【0082】
次に、S904で前記噴射角度による第2判定を行う。ここで、噴射角度が所定の値である140゜以上であるならば、S908へ進んで予混合燃料噴射を実行して本チャートを終了する。噴射角度が140゜より小さいのであれば、S906へ進む。
【0083】
S906では、予混合噴射の噴射回数を分割して複数回行う。ここで分割数は最大値nmax=5回を上限として、5回以内で分割を行う。また、分割を行う際に、再び燃料噴射量を決定する必要があり、各分割時の分割実噴射燃料量はqf=Qm/n+Qdとなる。S906で分割回数を5回以内で決定した後に、S902に戻り、分割された分割有効噴射燃料量をS902の有効噴射燃料量として、本ルーチンを繰返す。
【0084】
S902〜S906のルーチンを繰返し行った場合に、分割回数が6回以上必要になる場合には、S907へ進んで分割回数を5回として、S908へ進んで、所定回数である5回に分割して予混合燃料噴射を行った後、本チャートを終了する。以上から、燃料を分割して燃料を複数回噴射可能となる。
【0085】
(第4制御)
前記第3制御では、噴射回数を分割して複数回とすることにより、燃料と燃焼室内に取込まれた空気との混合を促進させた。しかし、噴射回数を複数とした場合、予混合噴射の噴射開始時間から噴射終了時間までの時間が延長されることになる。この時間延長が過度になると、噴射終了間際に噴射された燃料が完全に気化して予混合を形成する前に主噴射による燃焼が開始される場合がある。すなわち、噴射された燃料により予混合を形成する時間が足らなくなる場合が発生する。
【0086】
よって予混合燃料噴射が終了して、主燃料噴射が始るまでの時間が予混合を形成するに必要な時間となるように、予め噴射を分割した際に遅延する噴射時期を算出し、その遅延期間内に噴射される燃料を、遅延期間より前に噴射される予混合燃料に加算する。
【0087】
本実施の形態で用いるスワールノズルは、その噴射圧力が定圧であるため、単位時間あたりの噴射量を変化させることができない。よって、遅延期間内の予混合噴射燃料を遅延期間以前の予混合噴射に加算するには、噴射回数を減らすか、噴射分割を行う期間を短縮するか、若しくは噴射回数を減らすと共に噴射分割を行う期間を短縮して予混合を形成する燃料を分割して噴射する。
【0088】
遅延期間内の予混合燃料を遅延期間前の予混合燃料に加算して燃料噴射を行った際に、分割した各予混合燃料噴射において、第3制御の第1判定を行う。この時、分割した各予混合燃料噴射における有効噴射燃料量が、所定値以下であればそのまま噴射する。前記有効噴射燃料量が所定値以上の場合には、遅延期間内で分割回数を減らすと共に分割した各予混合燃料噴射間の間隔を短くする。また、分割された予混合燃料噴射の全量を、遅延期間前に噴射不可能であるなら、第1制御と同様に、有効噴射燃料量より遅延期間内に噴射される燃料量を減じて、新たに有効噴射燃料量として算出し、この算出した新たな有効噴射燃料量を用いて、複数回燃料噴射を行う。
【0089】
以上の第3制御及び第4制御では、ボアフラッシングについて特に言及してない。しかし、図9に示す第3制御のフローチャートで、S902で算出する有効噴射燃料量、及びS904で算出する噴射角度に基づいて、ボアフラッシングが発生しない有効噴射燃料量を算出し、この新たに算出した有効噴射燃料量に基づいてS903で行う第1判定を行っても良い。
【0090】
また、前記第3制御及び第4制御では、空気と混合して良好な予混合気を形成するため噴射燃料を分割して複数回噴射する。複数回に分割されて少量ずつ噴射されることにより、分割された各噴射燃料が気化するまでの時間は短縮される。そして、気化するまでの時間が短縮されることにより、空気との混合も促進される。また、噴射される燃料が気化するまでの時間が短縮されることにより、噴射された燃料が燃焼室内側面に到達するまでに気化する燃料も増加し、結果的に噴射回数を調整して燃料の壁面付着を防止することになる。
【0091】
【発明の効果】
本発明によれば、例えば渦巻燃料噴射弁等を用いた燃料噴射装置を用いて予混合燃料噴射を行う際に、噴射燃料が気筒内面に付着するのを防ぐことで、排気エミッションが悪化するのを防止すること可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係るディーゼルエンジンの概略構成図。
【図2】同実施の形態に係るスワールノズルの断面図。
【図3】同実施の形態に係るスワールノズルの断面図。
【図4】同実施の形態に係るディーゼルエンジン燃焼室周辺の概略構成図。
【図5】同実施の形態に係るECU周りの概念図。
【図6】同実施の形態に係る第1制御のフローチャート。
【図7】同実施の形態に係る第2制御の燃料噴射時期を表すグラフ。
【図8】同実施の形態に係る第2制御のフローチャート。
【図9】同実施の形態に係る第3制御のフローチャート。
【符号の説明】
1 エンジン
10 燃料供給系
11 サプライポンプ
12a コモンレール
12b コモンレール
13 主燃料噴射弁
14 予混合燃料噴射弁
20 燃焼室
21 シリンダブロック
22 シリンダヘッド
23 ピストン
24 シリンダブライナ
25 吸気ポート
26 吸気ポート
27 吸気バルブ
28 排気バルブ
29 冷却水路
30 吸気系
31 インタークーラ
32 スロットル弁
40 排気系
40a 排気集合管
40b 排気通路
40c 排気通路
42NOx 触媒ケーシング
70a レール圧センサ
70b レール圧センサ
72 エアフローメータ
76 アクセル開度センサ
77 クランク角センサ
85 タイマカウンタ
86 入力ポート
87 出力ポート
88 双方向性バス
91 ノズルボディ
92 ニードル弁
93 スワラ
93 ノズルボディ
94a 燃料通路
94b 燃料通路
95 噴射孔
P1 主噴射燃料通路
P2 予混合燃料通路

Claims (6)

  1. 気筒内に燃料噴射を行う複数の燃料噴射弁を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置であって、
    内燃機関の高負荷時に、吸気行程に前記燃料噴射弁の少なくとも一つの燃料噴射弁より噴射される燃料が、気筒内面に接触するかどうかを判定する接触判定手段と、
    前記接触判定手段により噴射燃料が気筒内面に接触すると判定された場合に、噴射燃料量を増減して補正する噴射量補正手段、吸気行程中に噴射される噴射回数を増減して補正する噴射回数補正手段、噴射時期を進退して補正する噴射時期補正手段、の何れか1以上の補正手段を選択する補正選択手段と、
    この補正選択手段により選択した補正手段にしたがった燃料噴射の補正により、前記噴射燃料が気筒内面に接触するのを防止する接触防止手段と、を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置。
  2. 内燃機関の燃焼室に臨んで設けられ、燃焼室内に予混合気を形成するように燃料を噴射する予混合燃料噴射装置と、
    前記予混合燃料噴射装置で噴射され、予混合気形成に供された燃料量を算出する有効噴射燃料量算出手段と、
    前記有効噴射燃料量算出手段で算出される有効噴射燃料量に基づいて、前記予混合燃料噴射装置より噴射されて拡散する燃料の噴射角度を算出する噴射角度算出手段と、を備え、
    内燃機関の高負荷時に前記噴射角度算出手段により算出される噴射角度に基づいて、噴射されて拡散した燃料が燃焼室内の壁に衝突する位置及び時期を算出する噴射衝突位置算出手段と、
    前記噴射衝突位置算出手段により算出した噴射燃料の衝突位置が、燃焼室内側面に到達しない範囲で前記予混合燃料噴射装置により燃料噴射を実行する燃料噴射実行手段と、を備えた内燃機関の燃料噴射制御装置。
  3. 前記噴射衝突位置算出手段により、噴射された燃料の衝突位置が燃焼室内筒側面に到達すると算出された場合に、噴射燃料量を調整する噴射量調整手段を備えた請求項2に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  4. 前記噴射衝突位置算出手段により、噴射されて拡散した燃料が燃焼室内壁に衝突する位置及び時期を算出し、燃焼室内筒側面が衝突位置になる場合に、前記有効噴射燃料量の値に応じて、噴射時期を遅角させる噴射時期調整手段、または前記噴射量調整手段、の何れかの手段を選択する選択手段を備えた請求項2または3に記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  5. 前記有効噴射燃料量算出手段により算出した有効噴射燃料量に応じて、燃料噴射実行の可否を判定する第1の噴射実行判定手段と、
    前記第1の噴射実行判定手段による判定で燃料噴射実行不可と判定された場合に、前記噴射角度算出手段により算出した噴射角度に応じて、燃料噴射実行の可否を判定する第2の噴射実行判定手段と、
    前記第2の噴射実行判定手段による判定で燃料噴射実行不可と判定された場合に、算出した有効噴射燃料量を所定の回数以内で分割して、この分割した各噴射時の有効噴射燃料量を用いて前記第1の噴射実行判定手段により燃料噴射実行判定を行う噴射分割手段と、
    前記噴射分割手段により分割した噴射回数が、所定の回数より多い時に、所定の回数にて分割して燃料噴射を実行する強制噴射手段と、を備えた請求項2から4のいずれかに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
  6. 前記噴射分割手段により噴射を複数回行う場合に、この複数回噴射を行うに必要な時間及び、複数回噴射の終了から前記主燃料噴射を行うまでの時間を算出する噴射時期遅延算出手段と、
    前記噴射時間遅延算出手段により算出した、複数回噴射の終了から前記主燃料噴射を行うまでの時間が、予混合として噴射される燃料が燃焼室中の吸気と混合されるに必要な時間以上であるか否かを判定する予混合判定手段と、
    前記予混合判定手段により、複数回噴射を行った後に主燃料噴射を行うまでの時間が、予混合として噴射された燃料が燃焼室中の吸気と混合されるに必要な時間以下であると判定された場合に、複数回噴射を行った後に主燃料噴射を行うまでの時間が、予混合として噴射された燃料が燃焼室中の吸気と混合されるに必要な時間以上となるように、複数回噴射を行うに必要な時間を短縮して、この短縮した時間内で有効噴射燃料量の燃料を噴射する予混合形成噴射手段と、を備えた請求項2から5のいずれかに記載の内燃機関の燃料噴射制御装置。
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