JP2013021880A - 回転電機の固定子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コイルボビンが巻枠部と鍔部とで形成され、巻枠部の表面に、断面の頂部が巻枠部の表面と平行である複数の突出部が設けられ、突出部は、高さが線材の線径dの1/2で、幅Wpが線径dより狭く、隣合う突出部間の隙間の幅および鍔部と突出部との間の隙間の幅が線径dと同じであり、隣合う突出部間の各隙間および鍔部と突出部との間の各隙間に、1本の線材が配設されてコイルの1層目が形成されたものである。
【選択図】図7
Description
近年、回転電機は高効率化や大容量化、さらには小形化が進展し、コイルの高密度化が望まれており、固定子鉄心のコイルには、高密度化が可能な整列巻きが用いられている。
この整列巻きは、限られたスペースでコイル密度を高めることができる上、安定したコイル形状を実現することができる(例えば、特許文献1参照)。
このような、問題を解決するものとして、巻枠の巻回部の側面に、線材の線径間隔で突起が設けられたコイルボビンを用い、少なくとも第1層を形成する隣接する線材どうしが接触した固定子コイルがある(例えば、特許文献2参照)。
図1は、本発明の実施の形態1に係わる回転電機の固定子の斜視図である。
図2は、図1に示す回転電機の固定子の軸方向における下側の面となる他方側端面の正面図である。
本実施の形態では、図1に示す回転電機の固定子(固定子と記す)10の軸方向における上側の面は、固定子の一方側端面とする。
すなわち、固定子における、一方側端面の反対側の端面が、他方側端面である。
磁極ティース2には、絶縁性のコイルボビン4が覆設されており、コイルボビン4には、線材3aが巻回されてコイル3が形成されている。
図4は、図3に示す固定子の一部分の他方側端面の正面図である。
図5は、磁極ティースへのコイルボビンの設置を説明する模式図である。
図3に示すように、コイルボビン4は、第1のコイルボビン部材4aと第2のコイルボビン部材4bとの2つの部材とからなっている。
図6(a)に示すように、本実施の形態におけるコイルボビン4は、線材3aが巻回される巻枠部4cと、巻枠部4cの両端に設けられた鍔部4dとで形成され、巻枠部4cの表面に、断面の頂部が巻枠部4cの表面と平行である複数の突出部5が設けられている。
各突出部5は、高さが線材3aの線径(線径と記す)dの1/2であり、幅Wpが線径dより狭くなっており、隣合う突出部間の隙間の幅およびコイルボビン4の鍔部4dと突出部5との間に形成された隙間の幅が線径dと同じである。
突出部の幅Wpは、線径dより狭くなっているが、線径dより狭く、且つ線径dの1/10以上であることが好ましい。
この溝の幅は、隣合う突出部間の隙間の幅であるので、線径dと同じである。
また、コイルの巻き乱れを防止しているので、コイルの占積率を高めることができ、コイルの高密度化を可能にし、小型・大容量の回転電機を得ることができるものである。
また、コイルの各層が上記のように配置されており、上層コイルから下層コイルへの楔効果が小さく、コイルによるコイルボビンの鍔部を回転子側に押す力が小さいので、コイルボビンを薄くでき、回転電機の小型化が図れるものである。
図7に示すように、最も高い占積率のコイル3の1層目では、巻枠部4cに設けられた突出部5間の溝、および、コイルボビン4の鍔部4dと突出部5との間の溝の、それぞれに1本の線材3a(数字1〜6の各線材)が配設されている。
また、2層目の線材3a(数字7〜11の各線材)は、1層目の隣合う2本の線材3aに接するとともに、突出部5の上面に接して、巻回されている。
また、4層目の線材3a(数字18〜22の各線材)は、3層目の隣合う2本の線材3aに接するとともに、2層目の1本の線材3aの上に接して巻回されている。
また、6層目の線材3aは4層目の線材と同様であり、4層目以上の遇数層の線材3aは、1層下の隣合う2本の線材3aに接するとともに、2層下の1本の線材3aの上に接して巻回されている。
また、巻枠部4cの表面側からコイル3の外層側の方向において、3層目の線材3aが1層目の線材3aの真上に接して巻回されている。そして、積層された1層目と3層目の2本の線材3aの各々が、同じ1本の2層目の線材3aと固定子の径方向で接している。
そして、2本の線材3aに固定子の径方向で接した1本の線材3aも、巻枠部4cの表面側からコイル3の外層側の方向において、その線材3aの真上に接して線材3aが巻回されている。
図8に示すように、コイルボビン4にコイル3を最も高い占積率で配設した場合の、突出部の幅Wpと線径dとの関係は、突出部5の幅Wpと隣合う線材3aの線径dとから求められるx辺と、縦に積み重なった線材3aの線径dから求められるy辺と、斜めに連なった線材3aの線径dから求められるz辺とで形成された三角形から求めることができる。
x2=z2−y2 (1)
∴ x =(z2−y2)1/2 (2)
図8から明らかなように、x=Wp+d、y=d、z=2dであるので、これらの値を(2)式に代入すると、突出部の幅Wpと線径dとの関係は(4)式のようになる。
Wp+d=(4d2−d2)1/2=(3d2)1/2=31/2d (3)
∴ Wp=31/2d−d=(31/2−1)d (4)
x辺とy辺とz辺とで形成された三角形は、z辺が斜辺となる直角三角形であるので、(2)式の関係が成り立ち、x=s+d=31/2dであるので、各層の隣合う線材3aの間隔sは、(31/2d―d)=(31/2−1)d、すなわち、線材の線径dの(31/2−1)倍となっている。
コイル3の各層間に発生する線材3aどうしが交差する部位は、固定子の軸方向における一方側端面に纏めても良く、同様な効果が得られる。
図10は、比較のための、従来のコイルボビンに線材を巻回して俵積巻線を形成する状態を示す図である。
図10に示すように、一般的な俵積み巻線では線径の1.5倍の範囲を狙い線材3aを巻回する必要があるのに対し、本実施の形態では、コイルボビン4に線材3aを巻回するのに、1層下の隣合う線材3aの中心間より広い、線径の約2倍の範囲を狙って線材3aを巻回すれば良く、例えば、巻線機自体の振動や線材の線径ばらつきによる巻乱れを防止することができる。
コーナ部から回転子の軸方向側の側面まで延在するように設けた場合、広い範囲で線材3aをガイドすることができ、整列性がより高まる。
また、突出部5を、コイルボビン4の巻枠部4cにおけるコーナ部から回転子の周方向側の側面まで延在するように設けても良く、やはり、広い範囲で線材3aをガイドすることができ、整列性がより高まる。
図11は、本発明の実施の形態2に係わる回転電機の固定子における、第1例のコイルボビンの詳細な構造(a)と、第1例のコイルボビンにコイルの1層目を巻回した状態(b)とを示す模式図である。
図12は、本発明の実施の形態2に係わる回転電機の固定子における、第2例のコイルボビンの詳細な構造(a)と、第2例のコイルボビンにコイルの1層目を巻回した状態(b)とを示す模式図である。
図11(a)に示すように、本実施の形態における、第1例のコイルボビン124は、線材3aが巻回される巻枠部124cと、巻枠部124cの一端に設けられた鍔部124eと他端に設けられた鍔部124dとで形成され、巻枠部124cの表面に、断面の頂部が巻枠部124cの表面と平行である複数の突出部が設けられている。
すなわち、一端側の鍔部124eは、突出部と一体となった鍔部(突出部一体型鍔部と記す)であり、他端側の鍔部124dは、突出部との間に隙間を有する鍔部(突出部分離型鍔部と記す)である。
また、突出部5と鍔部一体型突出部5eとは、高さが線径dの1/2であり、突出部5の幅Wpと鍔部一体型突出部5eの幅Wpeとが線径dより狭くなっており、隣合う突出部間の隙間の幅および他端側の突出部分離型鍔部124dと突出部5との間に形成された隙間の幅が線径dと同じである。
すなわち、他端側の突出部一体型鍔部134fと一体となっている1つの鍔部一体型突出部5fも、高さが線径dの1/2であり、幅Wpfが線径dより狭くなっており、一端側の突出部分離型鍔部134dと突出部5との間に形成された隙間の幅も線径dと同じである。
また、コイルの巻き乱れを防止しているので、コイルの占積率を高めることができ、コイルの高密度化を可能にし、小型・大容量の回転電機を得ることができるものである。
また、実施の形態1の回転電機の固定子において、突起部を1つ増減するとコイルの巻線が2列増減するが、本実施の形態の回転電機の固定子は、実施の形態1の回転電機のコイル巻線より1列増減するコイルを実現でき、回転電機の固定子の設計の自由度を向上させる。
図14は、本発明の実施の形態2に係わる回転電機の固定子において、第2例のコイルボビンにコイルを最も高い占積率で配設した状態を示す図である。
また、2層目以上の各層の線材3aの配列は、突出部一体型鍔部124eと接する線材3a以外、実施の形態1のコイルにおける線材3aの配列と同様である。
すなわち、最も高い占積率でコイル123を形成できる、第1例のコイルボビン124の巻枠部124cにおける突出部5の幅Wpは、線材の線径dの(31/2−1)倍であり、最も高い占積率でコイル123を形成した場合の各層の隣合う線材3aの間隔sは、線材の線径dの(31/2−1)倍である。
図15に示すように、一端側の突出部一体型鍔部124eは偶数層の線材3aと接しているので、この鍔部124eと一体となっている鍔部一体型突出部5eの幅Wpeは、線材3aの突出部5の片方側からのはみ出し分だけ、突出部5の幅Wpより大きくなっており、以下の式からWpeが求められる。
Wpe=(Wp/2)+(d/2)=(Wp+d)/2 (5)
∴ Wpe={(31/2−1)d+d}/2=(31/2d)/2 (6)
すなわち、鍔部一体型突出部5eの幅Wpeは、線材の線径dの(31/2)/2倍である。
また、2層目以上の各層の線材3aの配列は、突出部一体型鍔部134fと接する線材3a以外、実施の形態1のコイルにおける線材3aの配設と同様である。
また、他端側の突出部一体型鍔部134fと一体となっている鍔部一体型突出部5fの幅Wpfも、鍔部一体型突出部5eの幅Wpeと同様であり、線材の線径dの(31/2)/2倍である。
図16は、本発明の実施の形態3に係わる回転電機の固定子における、コイルボビンの詳細な構造(a)と、コイルボビンにコイルの1層目を巻回した状態(b)とを示す図である。
図16(a)に示すように、本実施の形態における回転電機の固定子は、コイルボビン104に、線材3aが配設される巻枠部104cと、巻枠部104cの両端に設けられた鍔部104dとを備え、巻枠部104cの表面に、線材3aを保持する複数の保持溝6が設けられたものを用いた以外、実施の形態1の回転電機の固定子と同様である。
巻枠部104cの表面に形成された各保持溝6は、深さが線径dの1/2であり、幅Wdが線径dと同じであり、隣合う保持溝6の間隔(保持溝の間隔と記す)Dgが線径dより狭くなっている。
保持溝の間隔Dgは、線径dより狭くなっているが、線径dより狭く、且つ線径dの1/10以上であることが好ましい。
また、図示しないが、2層目は、1層目の2本の線材3a、あるいは、1本の線材3aと鍔部104dとでガイドされつつ、巻枠部104cの上に巻回されて形成されている。3層目以上の各層における奇数層は、その層の1つ下の層の2本の線材3aでガイドされつつ、その層より2層下の線材3aの上に巻回されて形成されている。4層目以上の各層における偶数層は、その層の1つ下の層の2本の線材3a、あるいは、その層の1つ下の層の1本の線材3aと鍔部104dとでガイドされつつ、その層より2層下の線材3aの上に巻回されて形成されている。
また、コイルの巻き乱れを防止しているので、コイルの占積率を高めることができ、コイルの高密度化を可能にし、小型・大容量の回転電機を得ることができるものである。
また、コイルの各層が上記のように配置されており、上層コイルから下層コイルへの楔効果が小さく、コイルによるコイルボビンの鍔部を回転子側に押す力が小さいので、コイルボビンを薄くでき、回転電機の小型化が図れるものである。
図17に示すように、最も高い占積率のコイル103の1層目は、巻枠部104cに設けられた保持溝6に、それぞれ1本の線材3a(数字1〜5の各線材)が配設されている。
また、4層目の線材3a(数字17〜22の各線材)は、数字17と数字22で示される両端に配置される線材3aが、コイルボビン104の鍔部104dと3層目の1本の線材3aとに接するとともに、2層目の1本の線材3aの上に接して巻回されており、数字18から数字21のコイルボビン104の中間に配置される線材3aが、3層目の隣合う2本の線材3aに接するとともに、2層目の1本の線材3aの上に接して巻回されている。
また、6層目の線材3aは4層目の線材3aと同様であり、4層目以上の遇数層の線材3aは、両端に配置される線材3aが、コイルボビン104の鍔部104dと1層下の1本の線材3aとに接するとともに、2層下の1本の線材3aの上に接して巻回されており、コイルボビン104の中間に配置される線材3aが、1層下の隣合う2本の線材3aに接するとともに、2層下の1本の線材3aの上に接して巻回されている。
そして、2本の線材3aに固定子の径方向で接した1本の線材3aも、巻枠部104cの表面側からコイル103の外層側の方向において、その真上に接して線材3aが巻回されている。
そして、本実施の形態の巻枠部104cに設けられた各保持溝6の幅Wdが、線材3aの線径dであるので、図17に示すように、コイルボビンに最も高い占積率でコイルを形成した場合は、保持溝の間隔Dgと線材3aの線径dとの関係は図18のようになり、保持溝の間隔Dgは、実施の形態1の突出部5の幅Wpと同じ、(31/2−1)dとなる。
また、コイル103の各層間に発生する線材3aどうしが交差する部位が、固定子の軸方向における他方側端面に纏められているので、磁極ティース間のスペースが効率的に使用でき、この面からも、コイルの高密度化が図れるものである。
コーナ部から回転子の軸方向側の側面まで延在するように設けた場合、広い範囲で線材3aをガイドすることができ、整列性がより高まる。
また、保持溝6を、コイルボビン104の巻枠部104cにおけるコーナ部から回転子の周方向側の側面まで延在するように設けても良く、やはり、広い範囲で線材3aをガイドすることができ、整列性がより高まる。
図19は、本発明の実施の形態4に係わる回転電機の固定子における、コイルボビンにコイルを巻回した状態を示す図である。
図19に示すように、本実施の形態の回転電機の固定子は、巻枠部114cの、固定子の径方向における回転子側端部に、巻枠部114cの表面から鍔部114dまで、約30度の勾配をもって、コイル113の外層側に延在する傾斜面7を有するコイルボビン114を用いた以外、実施の形態1と同様である。
本実施の形態の回転電機の固定子は、コイルボビン114が、上記のような構造であり、線材3aの線径がばらついた際に大きく巻乱れることを防止でき、製造歩留まりが優れているので、回転電機の生産性を向上させるものである。
この構造は、実施の形態2〜3の回転電機の固定子にも適用でき、同様な効果が得られる。
図20は、本発明の実施の形態5に係わる回転電機の固定子における、コイルボビンにコイルを巻回した状態を示す図である。
図20に示すように、相隣る磁極ティース2と対向する側の端面に、コイル3の各層間に発生する線材どうしが交差する部位を纏めた以外、実施の形態1と同様である。
図示しないが、コイル3の各層間に発生する線材どうしが交差する部位を纏める面を、図20に示した面の反対側にある相隣る磁極ティース2と対向する側の端面にしても良い。
この構造は、実施の形態2〜4の回転電機の固定子にも適用でき、同様な効果が得られる。
4a 第1のコイルボビン部材、4b 第2のコイルボビン部材、4c 巻枠部、
4d 鍔部、5 突出部、5e,5f 鍔部一体型突出部、6 保持溝、7 傾斜面、
10 固定子、103 コイル、104 コイルボビン、104c 巻枠部、
104d 鍔部、113 コイル、114 コイルボビン、114c 巻枠部、
114d 鍔部、123 コイル、124 第1例のコイルボビン、124c 巻枠部、
124d 突出部分離型鍔部、124e 突出部一体型鍔部、133 コイル、
134 第2例のコイルボビン、134c 巻枠部、134d 突出部分離型鍔部、
134f 突出部一体型鍔部。
Claims (13)
- 円筒状のヨークと、上記ヨークの径方向に突出するとともに、上記ヨークにより磁気的に連結された複数の磁極ティースと、上記磁極ティースに覆設された絶縁性のコイルボビンと、上記コイルボビンに線材を巻回して形成されたコイルとを備え、
上記コイルボビンは、上記線材を巻回する巻枠部と上記巻枠部の両端に設けられた鍔部とで形成され、上記巻枠部の表面に、断面の頂部が上記巻枠部の表面と平行である複数の突出部が設けられており、上記突出部は、高さが線材の線径dの1/2であり、幅Wpが線径dより狭くなっており、隣合う突出部間の隙間の幅および上記鍔部と上記突出部との間の隙間の幅が線径dと同じであり、上記隣合う突出部間の各隙間および上記鍔部と上記突出部との間の各隙間に、1本の上記線材が配設されて上記コイルの1層目が形成された回転電機の固定子。 - 上記コイルボビンにおけるいずれか一方の鍔部が、1つの突出部と一体となった突出部一体型鍔部であることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の固定子。
- 円筒状のヨークと、上記ヨークの径方向に突出するとともに、上記ヨークにより磁気的に連結された複数の磁極ティースと、上記磁極ティースに覆設された絶縁性のコイルボビンと、上記コイルボビンに線材を巻回して形成されたコイルとを備え、
上記コイルボビンは、上記線材を巻回する巻枠部と上記巻枠部の両端に設けられた鍔部とで形成され、上記巻枠部の表面に、複数の保持溝が設けられており、上記保持溝は、深さが線径dの1/2であり、幅が線径dと同じであり、隣合う上記保持溝の間隔Dgが線径dより狭くなっており、上記保持溝の各々に、1本の線材が配設されてコイルの1層目が形成された回転電機の固定子。 - 上記コイルが、2層目を、1層目の2本の線材でガイドしつつ、突出部の上に巻回して形成しており、3層目以上の各層における奇数層を、この奇数層の1つ下の層の2本の線材、あるいは、上記奇数層の1つ下の層の1本の線材と鍔部とでガイドしつつ、上記奇数層より2層下の線材の上に巻回して形成しており、4層目以上の各層における偶数層を、この偶数層の1つ下の層の2本の線材でガイドしつつ、上記偶数層より2層下の線材の上に巻回して形成していることを特徴とする請求項1に記載の回転電機の固定子。
- 上記コイルが、2層目を、1層目の2本の線材、あるいは、上記1層目の1本の線材と突出部と一体になった突出部一体型鍔部とでガイドしつつ、突出部の上に巻回して形成しており、3層目以上の各層における奇数層を、この奇数層の1つ下の層の2本の線材、あるいは、上記奇数層の1つ下の層の1本の線材と突出部との間に隙間を有する突出部分離型鍔部とでガイドしつつ、上記奇数層より2層下の線材の上に巻回して形成しており、4層目以上の各層における偶数層を、この偶数層の1つ下の層の2本の線材、あるいは、上記偶数層の1つ下の層の1本の線材と上記突出部一体型鍔部とでガイドしつつ、上記偶数層より2層下の線材の上に巻回して形成していることを特徴とする請求項2に記載の回転電機の固定子。
- 上記コイルが、2層目を、1層目の2本の線材、あるいは、上記1層目の1本の線材と鍔部とでガイドしつつ、巻枠部の上に巻回して形成しており、3層目以上の各層における奇数層を、この奇数層の1つ下の層の2本の線材でガイドしつつ、上記奇数層より2層下の線材の上に巻回して形成しており、4層目以上の各層における偶数層を、この偶数層の1つ下の層の2本の線材、あるいは、上記偶数層の1つ下の層の1本の線材と上記鍔部とでガイドしつつ、上記偶数層より2層下の線材の上に巻回して形成していることを特徴とする請求項3に記載の回転電機の固定子。
- 上記突出部の幅Wpが、線材の線径dの(31/2−1)倍であることを特徴とする請求項1または請求項4に記載の回転電機の固定子。
- 上記保持溝の間隔Dgが、線材の線径dの(31/2−1)倍であることを特徴とする請求項3または請求項6に記載の回転電機の固定子。
- 上記コイルを形成する各層の隣合う線材の間隔sが、上記線材の線径dの(31/2−1)倍であることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
- 円筒状のヨークと、上記ヨークの径方向に突出するとともに、上記ヨークにより磁気的に連結された複数の磁極ティースと、上記磁極ティースに覆設された絶縁性のコイルボビンと、上記コイルボビンに線材を巻回して形成されたコイルとを備え、
上記コイルボビンは、上記線材を巻回する巻枠部と上記巻枠部の両端に設けられた鍔部とで形成され、上記巻枠部の表面に、断面の頂部が上記巻枠部の表面と平行である複数の突出部が設けられており、
上記コイルは、1層目の線材の各々が上記突出部の側面に接するとともに上記巻枠部に接しており、2層目の線材の各々が上記突出部の頂部と接しており、上記巻枠部の表面側から上記コイルの外層側の方向において、3層目の線材が上記1層目の線材の真上に接して巻回されており、積層された上記1層目と上記3層目の2本の線材の各々が、同じ1本の上記2層目の線材と固定子の径方向で接している回転電機の固定子。 - 上記コイルボビンの巻枠部が、固定子の径方向における回転子側端部に、上記巻枠部の表面から鍔部まで、約30度の勾配をもって、コイルの外層側に延在する傾斜面を有することを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
- 上記コイルが、各層間に発生する線材どうしが交差する部位を、固定子の軸方向における端面に纏めていることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
- 上記コイルが、各層間に発生する線材どうしが交差する部位を、相隣る磁極ティースと対向する側の端面に纏めていることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
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