JP2020043624A - レゾルバステータおよびレゾルバ - Google Patents
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Abstract
Description
図1は、本発明の第1実施形態に係るレゾルバステータの構成例を示す斜視図である。
図1に示すように、レゾルバステータ10は、輪状のステータコア11と、輪状の絶縁カバー部材12と、絶縁カバー部材12を用いて巻かれたマグネットワイヤ13と、を備えている。
ステータコア11は、複数の磁性鋼板をレゾルバステータ10の厚み方向Aに積層して構成されている。ステータコア11は、複数の突出磁極21を有している。複数の突出磁極21は、それぞれステータ中心に向けて突出している。また、複数の突出磁極21は、ステータコア11の円周方向Cに一定の角度間隔で配置されている。なお、ステータ中心とは、それぞれ輪状をなすステータコア11および絶縁カバー部材12の輪の中心を意味する。
絶縁カバー部材12は、ステータコア11と同軸状に配置されている。絶縁カバー部材12は、たとえば、合成樹脂などの絶縁材料によって形成されている。絶縁カバー部材12は、たとえば、インサート成形によってステータコア11と一体に形成されるものである。ただし、これに限らず、ステータコア11と別体で絶縁カバー部材12をキャップ型に形成し、このキャップ型の絶縁カバー部材12を別体として2つ用意してステータコア11の上側と下側から被せて固定してもよい。
マグネットワイヤ13は、上述した複数のボビン部22に巻線されて複数のコイル26を形成する。また、マグネットワイヤ13は、絶縁カバー部材12の円周方向Cにおいて隣り合う2つのボビン部22の間でコイル26同士を電気的に接続する渡り線(図示せず)を形成する。
図6は、本発明の比較例に係るレゾルバステータの構成例を説明する断面図である。
図6に示す比較例は、上記第1実施形態と比較して、ボビン部22に形成される複数の溝41の間隔が異なる。具体的には、比較例においては、複数の溝41がワイヤ直径Dの1倍の間隔P2、すなわちP2=Dの条件を満たすように形成されている。
上記比較例において、ボビン部22に第1層目のマグネットワイヤ13を巻線する場合は、図7に示すように、複数の溝41にそれぞれマグネットワイヤ13が嵌まり込むことにより、マグネットワイヤ13の巻線位置が案内される。このとき、Z方向で隣り合うマグネットワイヤ13同士が接触した状態になる。また、Z方向で隣り合う2つのマグネットワイヤ13の間には、それぞれV字形の凹み43が形成される。
これに対して、本発明の第1実施形態においては、図5に示すように、ワイヤ直径Dの√3倍の間隔Pで複数の溝41が形成されている。このため、ボビン部22に第1層目のマグネットワイヤ13を巻線する場合は、図9に示すように、複数の溝41にそれぞれマグネットワイヤ13が嵌まり込むことにより、マグネットワイヤ13の巻線位置が案内される。このとき、Z方向で隣り合うマグネットワイヤ13同士は非接触の状態となる。また、Z方向で隣り合うマグネットワイヤ13の間には、それぞれ幅広の空隙45が形成される。
本発明の第1実施形態においては、絶縁カバー部材12が有する複数のボビン部22にそれぞれ複数の溝41が形成されるとともに、各々のボビン部22において複数の溝41がワイヤ直径Dの√3倍の間隔Pで形成された構成を採用している。これにより、第1層目のマグネットワイヤ13の巻線位置を複数の溝41によって案内した場合に、第1層目のマグネットワイヤ13間に幅広の空隙45が形成される。このため、巻線機のニードルの位置がZ方向に多少ずれたとしても、空隙45の部分に第2層目のマグネットワイヤ13を落とし込んで巻線することができる。また、同様の空隙45は、第2層目のマグネットワイヤ13間や、第3層目あるいはそれ以降のマグネットワイヤ13間にも形成される。このため、第3層目以降のマグネットワイヤ13を巻線する場合に、巻線機のニードルの位置がZ方向に多少ずれても、空隙45の部分に各層のマグネットワイヤ13を落とし込んで巻線することができる。その結果、巻線機のニードルの位置に多少のずれが生じても、ボビン部22の所望の位置にマグネットワイヤ13を巻線することができる。これにより、巻線機のニードルの位置制御が容易になる。また、マグネットワイヤ13の巻線状態を整列巻線に近づけることができる。このため、マグネットワイヤ13の巻線状態の乱れに起因するレゾルバの角度検出誤差を低減し、高精度な角度検出を行えるレゾルバを提供することが可能となる。また、本発明の第1実施形態では、比較例に比べてZ方向の溝41の間隔を1.7倍以上に広げているにもかかわらず、マグネットワイヤ13の巻線密度は比較例と同等に確保される。このため、マグネットワイヤ13の巻線密度を低下させることなく、整列巻線またはこれに近い状態でボビン部22にマグネットワイヤ13を巻線することができる。
続いて、本発明の第2実施形態について説明する。
図13は、本発明の第2実施形態に係るレゾルバステータにおいて、ボビン部が有する4つの角部にそれぞれ複数の溝を形成する場合に、各々の角部に形成される溝の位置関係を説明するための概略斜視図である。
まず、ボビン部22が有する4つの角部36,37,38,39は、ステータ中心から見て断面四角形をなすボビン部22の四隅を形成している。4つの角部36,37,38,39には、上記第1実施形態の場合と同様に、それぞれ複数の溝41が所定の間隔P(図5参照)で形成されている。
ΔLa=(L1/L)×√3×D …(1)
ΔLb={(L1+L2)/L}×√3×D …(2)
上記(2)式において、(L1+L2)は、Lの1/2となる。
このため、上記(2)式は、ΔLb=(√3×D)/2と表すことができる。
ΔLc=[{(2×L1)+L2)}/L]×√3×D …(3)
図14においては、横軸に各角部の巻線通過位置(E1位置〜E5位置)をとり、縦軸にZ方向の溝の位置ずれをとって、両者の関係を表している。また、横軸においては、各角部の巻線通過位置をE1、E2、E3、E4およびE5の各位置で表すとともに、E1位置を巻線開始の基準位置とし、そこからボビン部22の各辺の長さに基づく巻線長さを反映した位置にE2位置、E3位置、E4位置およびE5位置を表記している。
本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
11 ステータコア
12 絶縁カバー部材
13 マグネットワイヤ
21 突出磁極
22 ボビン部
26 コイル
31 上面
32 側面
33 下面
34 側面
36 角部
37 角部
38 角部
39 角部
Claims (5)
- ステータ中心に向けて突出する複数の突出磁極を有する輪状のステータコアと、
前記複数の突出磁極を被覆する複数のボビン部を有する輪状の絶縁カバー部材と、
前記複数のボビン部に巻線されて複数のコイルを形成するマグネットワイヤと、
を備え、
前記複数のボビン部の各々は、前記マグネットワイヤの巻線位置を案内するための溝であって、前記突出磁極の突出方向と平行な方向に所定の間隔で形成された複数の溝を有し、
前記所定の間隔は、前記マグネットワイヤの直径の√3倍に設定されている
レゾルバステータ。 - 前記ボビン部の外面は、前記ステータ中心から見て断面四角形をなし、
前記複数の溝は、前記断面四角形をなす前記ボビン部の外面を形成する4つの面のうち少なくともいずれか1つの面に形成されている
請求項1に記載のレゾルバステータ。 - 前記ボビン部の外面は、前記ステータ中心から見て断面四角形をなし、
前記複数の溝は、前記断面四角形をなす前記ボビン部の四隅を形成する4つの角部のうち少なくともいずれか1つの角部に形成されている
請求項1に記載のレゾルバステータ。 - 前記複数の溝は、前記ボビン部の四隅を形成する4つの角度のうち2つ以上の角部に形成されており、
前記2つ以上の角部のうち、一の角部に形成される前記複数の溝の位置と他の角部に形成される前記複数の溝の位置とが、前記断面四角形をなす前記ボビン部の周囲一周分の長さに占める各辺の長さの割合に応じて、前記突出磁極の突出方向と平行な方向に相対的にずれている
請求項3に記載のレゾルバステータ。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載のレゾルバステータを備えるレゾルバ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018166738A JP2020043624A (ja) | 2018-09-06 | 2018-09-06 | レゾルバステータおよびレゾルバ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018166738A JP2020043624A (ja) | 2018-09-06 | 2018-09-06 | レゾルバステータおよびレゾルバ |
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JP2020043624A true JP2020043624A (ja) | 2020-03-19 |
JP2020043624A5 JP2020043624A5 (ja) | 2021-09-02 |
Family
ID=69798924
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2018166738A Pending JP2020043624A (ja) | 2018-09-06 | 2018-09-06 | レゾルバステータおよびレゾルバ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020043624A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2023234266A1 (ja) * | 2022-05-31 | 2023-12-07 | 株式会社デンソー | ステータ及び回転電機 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012105484A (ja) * | 2010-11-11 | 2012-05-31 | Yaskawa Electric Corp | ボビン及び回転電機 |
JP2013021880A (ja) * | 2011-07-14 | 2013-01-31 | Mitsubishi Electric Corp | 回転電機の固定子 |
-
2018
- 2018-09-06 JP JP2018166738A patent/JP2020043624A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2023234266A1 (ja) * | 2022-05-31 | 2023-12-07 | 株式会社デンソー | ステータ及び回転電機 |
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