JP7171025B2 - レゾルバステータ - Google Patents
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Description
図1に示すように、レゾルバステータ10は、輪状のステータコア11と、輪状の絶縁カバー部材12と、絶縁カバー部材12を用いて巻かれたマグネットワイヤ13と、を備えている。
ステータコア11は、複数の磁性鋼板をレゾルバステータ10の厚み方向Aに積層して構成されている。ステータコア11は、複数の突出磁極21を有している。複数の突出磁極21は、それぞれステータ中心に向けて突出している。また、複数の突出磁極21は、ステータコア11の円周方向Cに一定の角度間隔で配置されている。なお、ステータ中心とは、それぞれ輪状をなすステータコア11および絶縁カバー部材12の輪の中心を意味する。
絶縁カバー部材12は、ステータコア11と同軸状に配置されている。絶縁カバー部材12は、たとえば、合成樹脂などの絶縁材料によって形成されている。絶縁カバー部材12は、たとえば、インサート成形によってステータコア11と一体に形成されるものである。ただし、これに限らず、ステータコア11と別体で絶縁カバー部材12をキャップ型に形成し、このキャップ型の絶縁カバー部材12を2つ用意してステータコア11の上側と下側から被せて固定してもよい。
マグネットワイヤ13は、上述した複数のボビン部22に巻かれて複数のコイル26を形成する。絶縁カバー部材12が有する複数のボビン部22のうち、一部のボビン部22にはマグネットワイヤ13が正方向に巻かれ、その他のボビン部22にはマグネットワイヤ13が負方向に巻かれる。また、マグネットワイヤ13は、絶縁カバー部材12の円周方向Cにおいて隣り合う2つのボビン部22の間でコイル26同士を電気的に接続する渡り線(図示せず)を形成する。
図2は、本発明の比較例に係るレゾルバステータの一部を拡大した斜視図である。
図2に示すように、絶縁カバー部材12には渡りピン28が形成されている。渡りピン28は、絶縁カバー部材12の円周方向Cで隣り合う2つのボビン部22の中間部に配置されている。また、渡りピン28は、レゾルバステータ10の厚み方向Aに起立するように柱状に形成されている。これに対して、渡り線27を形成するマグネットワイヤ13は、渡りピン28の外側に引っ掛けて配線されている。また、コイル26を形成するマグネットワイヤ13は、ボビン部22に巻かれている。
図3は、本発明の実施形態に係るレゾルバステータの一部を拡大した斜視図であり、図4および図5は、同平面図である。なお、図3および図4ではマグネットワイヤ13の表示を省略している。
続いて、上述した比較例の場合と実施形態の場合で、マグネットワイヤの巻線構造がどのように異なるかについて説明する。
図6においては、2つのボビン部22L,22Rが絶縁カバー部材12の円周方向Cで隣り合わせに配置されている。一方のボビン部22Lの両側には1つずつ渡りピン28a,28bが配置され、他方のボビン部22Rの両側にも1つずつ渡りピン28b,28cが配置されている。渡りピン28bは、2つのボビン部22L,22Rの中間部に配置されている。
まず、ボビン部22Lに対しては、渡りピン28aからボビン部22Lへとマグネットワイヤ13が引き込まれる。次に、マグネットワイヤ13は、ボビン部22Lに正方向に巻かれた後、ボビン部22Lから渡りピン28bへと引き出される。
一方、ボビン部22Rに対しては、渡りピン28bからボビン部22Rへとマグネットワイヤ13が引き込まれる。次に、マグネットワイヤ13は、ボビン部22Rに負方向に巻かれた後、ボビン部22Rから渡りピン28cへと引き出される。
図7においては、2つのボビン部22L,22Rが絶縁カバー部材12の円周方向Cで隣り合わせに配置されている。また、絶縁カバー部材12の円周方向Cには、2つのボビン部22L,22Rに対して2つのスリット32L,32Rが形成されている。スリット32Lは、絶縁カバー部材12の円周方向Cで隣り合う2つの渡り線ガイド30,30によって形成され、スリット32Rは、絶縁カバー部材12の円周方向Cで隣り合う2つの渡り線ガイド30,30によって形成されている。
まず、ボビン部22Lに対しては、渡り線ガイド30の外側の面に沿って円環部24(図5参照)に配線されたマグネットワイヤ13が、スリット32Lを通してボビン部22Lへと引き込まれる。その際、マグネットワイヤ13は、渡り線ガイド30の引き込みガイド端30aにより、円環部24からボビン部22Lへの引き込み位置が規定される。次に、マグネットワイヤ13は、ボビン部22Lに正方向に巻かれた後、ボビン部22Lからスリット32Lを通して円環部24に引き出される。こうして円環部24に引き出されたマグネットワイヤ13は、渡り線ガイド30の外側の面に沿って配線される。その際、マグネットワイヤ13は、渡り線ガイド30の引き出しガイド端30bにより、ボビン部22Lから円環部24への引き出し位置が規定される。
本発明の実施形態に係るレゾルバステータ10においては、絶縁カバー部材12が有するボビン部22の基端部22aの近傍に、渡り線ガイド30によってスリット32を形成するとともに、スリット32の幅W1をボビン部22の幅W2よりも狭く設定した構成を採用している。これにより、マグネットワイヤ13が正方向に巻かれるボビン部22Lのコイル巻数と、マグネットワイヤ13が負方向に巻かれるボビン部22Rのコイル巻数との差を小さくすることができる。その結果、レゾルバの角度検出精度を高めることができる。また、ボビン部22L,22Rのどちらに対しても、渡り線につながるマグネットワイヤ13を密着させて巻くことができる。その結果、ボビン部22L,22Rのどちらでもマグネットワイヤ13の巻線構造を整列巻きに近づけることができる。よって、レゾルバの角度検出精度の更なる向上を図ることができる。
本発明の技術的範囲は上述した実施形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。
11 ステータコア
12 絶縁カバー部材
13 マグネットワイヤ
21 突出磁極
22 ボビン部
26 コイル
27 渡り線
30 1つの渡り線ガイド
31 凹部
32 スリット
30-1,30-2,30-3 壁部
Claims (1)
- ステータ中心に向けて突出する複数の突出磁極(21)を有する輪状のステータコア(11)と、
前記複数の突出磁極(21)を被覆する複数のボビン部(22)を有する輪状の絶縁カバー部材(12)と、
前記複数のボビン部(22)に巻かれて複数のコイル(26)を形成するとともに、前記絶縁カバー部材(12)の円周方向において隣り合う2つの前記ボビン部(22)の間で前記コイル同士を電気的に接続する渡り線(27)を形成するマグネットワイヤ(13)と、
を備え、
前記絶縁カバー部材(12)は、前記渡り線(27)を形成するマグネットワイヤ(13)をガイドすると共に、1枚構成の壁部(30-1,30-2,30-3)を有する1つの渡り線ガイド(30)を複数有し、
前記各渡り線ガイド(30)は、前記ボビン部(22)の基端部の近傍に、前記マグネットワイヤ(13)を通すためのスリット(32)を形成し、
前記スリット(32)の幅は、前記ボビン部(22)の幅と同じか、それよりも狭く設定され、前記マグネットワイヤ(13)が正方向(時計方向)に巻かれる前記ボビン部(22)のコイル巻数と前記マグネットワイヤ(13)が負方向(反時計方向)に巻かれる前記ボビン部(22)のコイル巻数との差を、隣り合う2つの渡りピン(28,28a,28b,28c)使用時よりも小さくし、
前記渡り線ガイド(30)の内側には、前記マグネットワイヤ(13)の巻線に用いられる巻線機のニードルとの干渉を避けるためU字形にへこませて形成された凹部(31)を有することを特徴とするレゾルバステータ。
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JP2017143630A (ja) | 2016-02-09 | 2017-08-17 | 日本航空電子工業株式会社 | レゾルバステータ |
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2018
- 2018-09-06 JP JP2018166735A patent/JP7171025B2/ja active Active
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