JP7281862B2 - 回転電機の固定子及び回転電機 - Google Patents

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Description

本件発明は、固定子鉄心に巻回された巻線導体を有する回転電機の固定子及び回転電機に関するものである。
従来の回転電機の固定子では、回転電機の製造工程における製品の品質と生産性の向上が重要な課題となっていた。例えば、特許文献1では、絶縁体からなるコイルボビンが配設され前記コイルボビンに巻回された巻線導体を有する回転電機において、コイルボビンに第1の溝部と第2の溝部とを備え、第1の溝部と第2の溝部をずらすことで、巻線導体の多段巻層時の巻き乱れを防止し、製品の品質向上を図っていた。
特開平2-52860号公報
特許文献1に記載のコイルボビンでは、ティース部の表面に平行な層内において隣り合う巻線導体は当接して巻回されているため、溝部の幅は巻線導体の線径と同一にしなくてはならず、巻線導体の線径に応じて溝幅の異なるコイルボビンを複数種類製造する必要があり、部品の共通化が困難になるという問題があった。
本件発明は、上記の問題を解決するためになされたものであり、1種類のコイルボビンで複数の巻線導体の線径の巻回が可能となることで、生産性の向上を目的とする。
本件発明における回転電機の固定子は、ティース部を有する固定子鉄心と、ティース部の表面に設けられ、複数の溝部が設けられた巻枠部と、巻枠部に巻回して、ティース部の表面に平行に積層される複数の層を構成する巻線導体とを備え、複数の溝部は、複数の頂部と、複数の底部と、頂部と底部との間に設けられた複数の斜平面部とを有し、隣り合う斜平面部をティース部の表面に垂直な方向の上方または下方に延ばすと交わり、複数の層のうち、ティース部の表面から1層目を構成する巻線導体は斜平面部に当接し、前記巻線導体の線径は各前記溝部の幅より小さく、かつ、1層目を構成する巻線導体同士互いに一定の間隔で離間し、1層目を構成する巻線導体は、ティース部の表面から2層目を構成する巻線導体に当接するものである。
本件発明における回転電機の固定子は、ティース部の表面に平行な層内において隣り合う巻線導体は離間することにより、1種類のコイルボビンで複数の巻線導体の線径の巻線が可能となり、巻線導体の線径が異なる生産時においてコイルボビンの共通化が可能となり生産性が向上される。
本件発明の実施の形態1における固定子の斜視図である。 本件発明の実施の形態1における固定子の正面図である。 本件発明の実施の形態1における分割固定子の斜視図である。 本件発明の実施の形態1における分割固定子の部分側面図(a)と、部分側面模式図(b)である。 本件発明の実施の形態1における分割固定子の部分斜視図(a)と、部分斜視図(b)である。 本件発明の実施の形態1における固定子鉄心の部分正面図(a)と、分割固定子の正面図(b)である。 本件発明の実施の形態1における固定子鉄心とコイルボビンの部分断面図である。 本件発明の実施の形態1におけるコイルボビンと巻線導体の部分断面図である。 本件発明の実施の形態におけるコイルボビンと巻線導体の部分模式図である。 本件発明の実施の形態1におけるコイルボビンの部分模式図(a)と、コイルボビンの巻枠部の部分模式図(b)である。
実施の形態1.
本件発明の実施の形態1における回転電機の固定子について図1~図10を用いて説明する。図1は、本実施の形態1における固定子10の斜視図であり、図2は、図1に示す固定子10の軸方向における正面図である。
図1と図2に示すように、本実施の形態1の固定子10は、複数の分割固定子10aが円環状に組み合わせることにより一体化結合されて構成されている。分割固定子10aは、板状の鉄心材料を積層することにより構成された固定子鉄心1と、固定子鉄心1に設けられたコイルボビン2と、コイルボビン2に巻回された巻線導体3から構成される。固定子10の内周側には、回転子(図1、図2においては図示せず)が設けられ、回転電機を構成する。本明細書においては、回転子の軸に向かう方向(図2に示す矢印の方向)を内周側又は内周方向1b、1gと呼び、内周側の反対を外周側、内周方向1b、1gの反対方向を外周方向と呼ぶ。
図3は、分割固定子10aの斜視図である。本実施の形態1において、図3に示すようにコイルボビン2は、固定子鉄心1のヨーク部1aの基部から内周方向に延びる磁気的に連結されたティース先端部1cにかけて設けられ、覆設された絶縁性のコイルボビン部材2aとコイルボビン部材2bとの2つの部材で構成される。
図4は、分割固定子10aから巻線導体3を除いた部分側面図であり、図4(a)はコイルボビン2を設置前の状態を示し、図4(b)はコイルボビン2の設置後の状態を示している。図4(a)に示すように、コイルボビン部材2aを第1の矢印4aの方向に動かし、固定子鉄心1に取り付ける。次に、コイルボビン部材2bを第2の矢印4bの方向に動かし、固定子鉄心1に取り付ける。これにより、図4(b)に示すように、コイルボビン部材2aの端部とコイルボビン部材2bの端部とを衝合部4cで衝合することにより、固定子鉄心1にコイルボビン2が設置される。
図5は、分割固定子10aから巻線導体3を除いた別の例を示す部分斜視図である。図5(a)に示すように、コイルボビン部材20a、コイルボビン部材20b、及びPETフィルムのような絶縁部材20cの3つの部材で構成され、コイルボビン部材20aとコイルボビン部材20bが、絶縁部材20cを挟むようなコイルボビン20でもよい。また、図5(b)に示すように、固定子鉄心1と一体となって構成されたコイルボビン30のようなものでもよい。なお、図5(a)と図5(b)において、コイルボビン20の側面の四隅に後述する巻枠部2cが設けられ、巻線導体3をずれなく巻回するようにしている。巻枠部2cはコイルボビン20の側面の全周に設けられてもよいし、コイルボビン20の側面の一部だけに設けられてもよい。
図6は、固定子鉄心1を示す正面図であり、図6(a)は固定子鉄心1の部分正面図を示し、図6(b)は分割固定子10aの正面図を示している。図6(a)に示すように、固定子鉄心1は、ヨーク部1a、ティース部1b、及びティース先端部1cから構成される。ヨーク部1aはティース部1bの外周側に設けられ、回転子の軸を中心とした円周方向(以下、単に「円周方向」という。)に突出して形成されている。ティース先端部1cは、ティース部1bの内周側に設けられ、ヨーク部1aと同様に円周方向に突出して形成されている。ここで、ヨーク部1aとティース部1bとの連結部分を第1の連結部1dとし、ティース部1bとティース先端部1cとの連結部を第2の連結部1eとする。そして、図4で説明したように固定子鉄心1にコイルボビン2を設置し、コイルボビン2に巻線導体3を巻回することによって、図6(b)に示す分割固定子10aが形成される。
図7は、コイルボビン2が設置された状態の固定子鉄心1の断面図である。図7に示すように、コイルボビン2は、巻枠部2c、ヨーク側鍔部2d、及びティース先端側鍔部2eを有する。巻枠部2cはティース部1bの表面に設けられ、V状に形成された複数の溝部2fを有する。ヨーク側鍔部2dは、固定子鉄心1のヨーク部1aとティース部1bの外周側端部、すなわち第1の連結部1dから円周方向に位置する。ティース先端側鍔部2eは、固定子鉄心1のティース部1bとティース先端部1cの内周側端部、すなわち第2の連結部1eから円周方向に位置する。
図8は、コイルボビン2と巻回された巻線導体103の部分断面図である。本実施の形態では同一の層の巻線導体103が互いに離間して巻回されており、これに伴いコイルボビン2の溝部2fの幅Xよりも巻線導体103の線径を小さくしている。以下、コイルボビン2に巻線導体103を巻回する方法を説明する。図8は、コイルボビン2に巻線導体103を配設した状態を示す。巻線導体103は、巻枠部2cに巻回して、ティース部1bの表面に平行に積層された複数の層を構成する。ここで、巻線導体103が構成する複数の層を、ティース部1bの表面に近い層から順に1層目、2層目、…、と呼ぶこととする。また、図8において、巻線導体103に付与された番号は、コイルボビン2に巻線導体103を巻回する順番を示している。
巻線導体103で構成された複数の層のうち1層目の形成手順について説明する。図8に示すように、ヨーク側鍔部2d側に隣接して設けられた溝部2fに1ターン目となる1本の巻線導体103(数字1)が巻回される。続いて、ヨーク側鍔部2dからティース先端側鍔部2eにかけて巻枠部2cの表面に設けられた溝部2fに巻線導体103(数字2~10)が巻回される。更に、ティース先端側鍔部2e側に隣接して設けられた溝部2fに1層目の終わりのターンとなる1本の巻線導体103(数字11)が巻回される。巻線導体103の線径は溝部2fの幅よりも小さいため、1層目を構成する巻線導体103(数字1~11)は溝部2fに当接するが、巻線導体103(数字1~11)は一定の間隔で隣り合う巻線導体103と離間して配設される。すなわち、1層目を構成する巻線導体103(数字1~11)は互いに離間して設けられる。
巻線導体103で構成された複数の層のうち2層目の形成手順について説明する。まず、1層目の巻線導体103のうちティース先端側鍔部2eに隣接して隣り合う2つの巻線導体103(数字10、11)の間に2層目の始まりとなる1本の巻線導体103(数字12)が巻回される。続いて、ティース先端側鍔部2eからヨーク側鍔部2dにかけて1層目の巻線導体103(数字2~10)同士の間に巻線導体103の2層目の巻線導体103(数字13~20)がそれぞれ巻回され、2層目の巻線導体103(数字13~20)は、1層目の隣り合う2本の巻線導体103に接することとなる。更に、ヨーク側鍔部2dの隣接して配設された1層目の隣り合う2本の巻線導体103(数字1、2)の間に2層目の終わりのターンとなる1本の巻線導体103(数字21)が接するとともに巻回される。その結果、1層目を構成する巻線導体103(数字2~10)は2層目を構成する巻線導体103(数字13~20)に当接するが、1層目の巻線導体103(数字1~11)と同様に2層目の巻線導体103(数字12~21)は一定の間隔で隣り合う巻線導体103と離間して配設される。すなわち、2層目を構成する巻線導体103(数字12~21)は互いに離間して設けられる。
巻線導体103で構成された複数の層のうち3層目の形成手順について説明する。まず、ヨーク側鍔部2dに隣接する2層目の巻線導体103(数字21)とヨーク側鍔部2dの間に3層目の始まりとなる1本の巻線導体103(数字22)が巻回され、3層目の始まりとなる巻線導体103(数字22)はヨーク側鍔部2dと2層目の巻線導体103(数字21)に接する。続いて、ヨーク側鍔部2dからティース先端側鍔部2eにかけて2層目の巻線導体103(数字21~12)同士の間に3層目の巻線導体103(数字23~31)がそれぞれ巻回され、3層目の巻線導体103(数字23~31)は、2層目の隣り合う2本の巻線導体103に接することとなる。更に、ティース先端側鍔部2eに隣接する巻線導体103(数字12)とティース先端側鍔部2eの間に3層目の終わりのターンとなる1本の巻線導体103(数字32)が巻回され、3層目の巻線導体103(数字32)は、ティース先端側鍔部2eに隣接する2層目の1本の巻線導体103(数字12)とティース先端側鍔部2eに接する。その結果、3層目を構成する巻線導体103(数字22~32)は2層目を構成する巻線導体103(数字21~12)に当接し、3層目を構成する巻線導体103のうち両端の巻線導体103(数字22、32)はそれぞれヨーク側鍔部2dとティース先端側鍔部2eに当接するが、1層目及び2層目と同様に3層目の巻線導体103(数字22~32)は一定の間隔で隣り合う巻線導体103と離間して配設される。すなわち、3層目を構成する巻線導体103(数字22~32)は互いに離間して設けられる。
巻線導体103により巻回された4層目以降の形成手順については、2層目と3層目の形成手順と同様の手順が繰り返されるため、説明を省略する。
本実施の形態では、ティース部1bの表面から1層目を構成する巻線導体103は溝部2fに当接し、1層目内で隣り合う巻線導体103は離間し、1層目を構成する巻線導体103は、ティース部1bの表面に平行に隣り合う2層目を構成する巻線導体103に当接する。これにより、1種類のコイルボビン2で複数の巻線導体103の線径の巻回が可能となり金型コストが削減されるとともに、巻線導体103の線径が異なる生産時のコイルボビン2の入れ替えが不要となり、優れた生産性と製品の品質を有するとともに更に安価で高性能な回転電機の固定子10を実現できる。以下、本実施の形態の効果について、比較例と対比して説明する。
本実施の形態との比較例として、同一の層の巻線導体が互いに当接して巻回される場合について説明する。図9は、比較例におけるコイルボビン2の部分断面図である。図9を用いて当該比較例について説明するが、以下、図8で説明した本実施の形態との相違点について説明する。
図9において、1層目を構成する巻線導体3(数字1~11)は溝部2fに当接するとともに、巻線導体3(数字1~11)は隣り合う巻線導体3と当接して配設される。また、図9においては、1層目の両端の巻線導体3(数字1、11)がヨーク側鍔部2dとティース先端側鍔部2eに対しても当接している。
2層目を構成する巻線導体3(数字13~20)は1層目を構成する巻線導体3(数字2
~10)に当接するとともに、2層目を構成する巻線導体3(数字12~21)が隣り合う巻線導体3と当接して配設される。
3層目を構成する巻線導体3(数字23~31)は2層目を構成する巻線導体3(数字21~12)に当接するとともに、3層目を構成する巻線導体3のうち両端の巻線導体3(数字22、32)はそれぞれヨーク側鍔部2dとティース先端側鍔部2eに当接し、巻線導体3(数字22~32)は隣り合う巻線導体と当接して配設される。
巻線導体3により巻回された4層目以降の形成については、2層目と3層目の形成と同様なため、説明を省略する。
図9に示す比較例では、同一の層の巻線導体が互いに当接して巻回されるため、コイルボビン2の溝部2fの幅Xと巻線導体3の線径が同じ場合しかコイルボビン2に巻線導体3を巻回できない。そのため、巻線導体の線径に応じてコイルボビンを変更する必要があり、部品の共通化が困難となり製造コストの低減を十分に実現することができなかった。図8に示すように、本実施の形態では、同一の層の巻線導体が互いに離間して巻回されるため、コイルボビン2の溝部2fの幅Xよりも巻線導体103の線径が小さい場合にもコイルボビン2に巻線導体3を巻回することができる。これにより、単一のコイルボビン2によって、溝部2fの幅Xと等しい線形が等しい巻線導体から、溝部2fの幅Xよりも線径が小さい複数の巻線導体に対応することが可能となり、複数種の回転電機に対して共通のコイルボビン2を用いることが可能となる。よって、回転電機の製造コストを低減することが可能となる。
ここで、コイルボビン2の溝部2fの幅Xの設定方法について説明する。図10は、コイルボビン2の構造を説明する模式図であり、図10(a)はコイルボビン2の詳細な構造を示し、図10(b)はコイルボビン2の巻枠部2cに形成された溝の形状の詳細な構造を示している。図10(a)に示すように、上記巻枠部2cには溝部2fが設けられている。溝部2fの表面に1本の巻線導体3、103の位置を係止するため、溝部2fの先端は曲面状に構成されている。溝部2fは、ヨーク側鍔部2dからティース先端側鍔部2eにかけて一定の幅で複数形成される。ここで、溝部2fの幅Xは、隣り合う頂部間の距離である。図10(b)に示すように、溝部2fは、斜平面部2gと、斜平面部2gと対称な斜平面部2hと、曲面状の頂部2kと、曲面状の底部2mを有する。頂部2kは、2つの斜平面部2g、2hからティース部1bの表面に垂直な方向の上方の交点2nを面取りし、曲面状に形成したものである。底部2mは、斜平面部2g、2hからティース部1bの構成する面に垂直な方向の下方の交点2pを面取りし、曲面状に形成したものである。巻線導体3、103は、2つの斜平面部2g、2hとの2つの接点で溝部2fに当接する。
溝部2fは一定の幅で形成されることが望ましい。これにより、巻線導体103の巻き乱れを防ぐとともに、巻線導体103の位置決めが容易で安定的かつ更に高速な巻線ができるという効果を奏する。
また、溝部2fを対称な形状とすることで、巻線導体103の巻き乱れを防ぐとともに、巻線導体103の位置決めが容易で安定的かつ更に高速な巻線ができるという効果を奏する。
更に、頂部2kを曲面状にすることにより、巻線導体103の周囲を覆設する絶縁被膜との接触による絶縁被膜の損傷を防止できるという効果を奏する。
上記下方の交点2pの角度θは、90degよりも大きく120degよりも小さくあることが好ましい。これにより、ティース部1bの表面に平行に積層される複数の層において、隣り合う上層の巻線導体103と下層の巻線導体103との釣り合いを取りながら巻回ができる。2つの斜平面部2g、2hから前記ティース部1bの構成する面に垂直な方向の交点2kと隣り合う上記交点2kの間隔の距離Xとすると、巻線導体103の直径Dは、距離X/2よりも大きく距離Xよりも小さくすることが好ましい。これにより、ティースの表面に平行な層内において隣り合う巻線導体103は離間し、1種類のコイルボビン2で複数の巻線導体103の線径の巻回ができる。ヨーク側鍔部2dとヨーク側鍔部2dに最も近い2つの斜平面部2g、2hの下方の交点2pまでの距離Xは、巻線導体103の直径Dの1/2よりも長くすることが好ましい。これにより、ヨーク側鍔部2dに最も近い溝部2fに巻線導体103をずれなく巻回できる。溝部巻線導体103ティース側鍔部2eとティース側鍔部2eに最も近い2つの斜平面部2g、2hの下方の交点2pまでの距離Xは、巻線導体103の直径Dの1/2よりも長くすることが好ましい。これにより、ティース側鍔部2eに最も近い溝部2fに巻線導体103をずれなく巻回できる。上記曲面状の頂部2kの先端の2つの斜平面部2g、2hの下方の交点2pからの高さHとすると、巻線導体103の直径Dは、高さHよりも高くすることが好ましい。これにより、ティースの表面に平行な層内において隣り合う巻線導体103をずれなく巻回できる。また、下方の交点2pの角度θを用いて、直径Dは、1/2/sin(θ/2)よりも低くあってもよい。
その結果、従来の1種類のコイルボビン2で複数の巻線導体103の線径の巻線が可能となり金型コストが削減されるとともに、巻線導体103の線径が異なる生産時のコイルボビン2の入れ替えが不要となり、優れた生産性と製品の品質を有するとともに更に安価で高性能な回転電機の固定子10を実現できる。
なお、溝部2fは非対称な形状であってもよい。例えば、溝部2fは、巻線導体103の内周面が当接する斜平面部2g、2hと、2つの斜平面部2g、2hと非対称な2つの斜平面部2g、2hと、2つの斜平面部2g、2hからティース部1bの構成する面に垂直な方向の上方の交点2nに先端が曲面状の頂部により形成されて、2つの斜平面部2g、2hからティース部1bの構成する面に垂直な方向の下方の交点2pに曲面状の底部2mが形成されてもよい。
特に、溝部2fが非対称な形状になることで、巻線導体103を巻回する際に、巻線導体103の張力が溝部2fの反力とつり合い、巻線導体103の整列不具合を防止できるという効果を奏する。
更に、本実施の形態1では、巻線導体103として断面が円形の丸線を使用したが、正方形断面の巻線導体もしくは六角形断面の巻線導体を使用して、コイルボビン2上の線材占積率を向上させるようにしてもよい。
なお、本実施の形態1では、固定子鉄心1に積層鉄心を利用したが、圧粉鉄心を利用してもよい。この場合、圧粉鉄心は金型を用いることで金属粉末の圧縮成形をするため、3次元的構造をもつ回転電機を作ることが容易であるという効果を奏する。
また、回転電機が、固定子10と回転子を備える構成でもよい(図示せず)。フレームは有底筒形状をしておりフレームの内周に巻線ボビン及び巻線ボビンに巻回された巻線導体103が配設された固定子が圧入等で固定され、固定子の内周面と所定のギャップを介して回転子が配設されている。回転子は、シャフトに接着等で固定されたマグネットを有しており、フレームに設けられたベアリングケース部に保持されるベアリング及びハウジングに設けられたベアリングケース部に保持されるベアリングによって回転自在に支持されている。
1 固定子鉄心、1a ヨーク部、1b ティース部、1c ティース先端部、1d 第1の連結部、1e 第2の連結部、1b 内周方向、1g 内周方向、2 コイルボビン、2a コイルボビン部材、2b コイルボビン部材、2c 巻枠部、2d ヨーク側鍔部、2e ティース先端側鍔部、2f 溝部、2g 斜平面部、2h 斜平面部、2k 頂部、2m 底部、2n 上方の交点、2p 下方の交点、3 巻線導体、4a 第1の矢印、4b 第2の矢印、4c 衝合部、10 固定子、10a 分割固定子、20 コイルボビン、20a コイルボビン部材、20b コイルボビン部材、20c 絶縁部材、30 コイルボビン、103 巻線導体

Claims (10)

  1. ティース部を有する固定子鉄心と、
    前記ティース部の表面に設けられ、複数の溝部が設けられた巻枠部と、
    前記巻枠部に巻回して、前記ティース部の表面に平行に積層される複数の層を構成する巻線導体とを備え、
    前記複数の溝部は、複数の頂部と、複数の底部と、前記頂部と前記底部との間に設けられた複数の斜平面部とを有し、
    隣り合う前記斜平面部を前記ティース部の表面に垂直な方向の上方または下方に延ばすと交わり、
    前記複数の層のうち、前記ティース部の表面から1層目を構成する前記巻線導体は前記斜平面部に当接し、
    前記巻線導体の線径は各前記溝部の幅より小さく、かつ、前記1層目を構成する前記巻線導体同士は互いに一定の間隔で離間し、
    前記1層目を構成する前記巻線導体は、前記ティース部の表面から2層目を構成する前記巻線導体に当接する
    回転電機の固定子。
  2. 前記ティース部の表面から1層目を構成する前記巻線導体は2つの前記斜平面部に当接する
    請求項1に記載の回転電機の固定子。
  3. 前記巻枠部の両端には前記ティース部の表面に垂直な方向に鍔部が設けられ、
    前記ティース部の表面から3層目を構成する前記巻線導体は、前記2層目を構成する前記巻線導体に当接し、
    前記3層目を構成する前記巻線導体のうち、両端の前記巻線導体は前記鍔部に当接する
    請求項1又は請求項2に記載の回転電機の固定子。
  4. 前記巻線導体の線径をDとし、隣り合う前記複数の頂部間の距離をXとしたとき、前記線径Dは、X/2<D<Xを満たす
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  5. 前記巻線導体の線径をD、隣り合う前記斜平面部を前記頂部に向かって延ばした第1の交点と、隣り合う前記斜平面部を前記底部に向かって延ばした第2の交点との、前記ティース部の表面に垂直な方向の距離をHとしたとき、前記巻線導体の前記線径Dは、D>Hを満たす
    請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  6. 前記複数の溝部は、一定の幅で設けられる
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  7. 前記複数の頂部の先端は、曲面状に構成されている
    請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  8. 前記複数の溝部は、非対称な形状である
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  9. 前記複数の溝部は、対称な形状である
    請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の回転電機の固定子。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の回転電機の固定子と、
    前記固定子の内径側に配置された回転子と
    を備えた回転電機。
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