JP2012526580A - セラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料で作られるハードベースとフッ素樹脂を含む焦げ付き防止コーティングとを有する調理器具 - Google Patents

セラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料で作られるハードベースとフッ素樹脂を含む焦げ付き防止コーティングとを有する調理器具 Download PDF

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Abstract

本発明は、底部(21)および該底部(21)から立ち上がる側壁部(22)を有し、少なくとも1つの繊細領域(23)を含むくぼんだボール(2)を備える調理器具(1)に関し、前記ボール(2)は、食料を受け入れるための凹状内表面(24)と凸状外表面(25)とを有する。この器具は、ボール(2)から、ハードベース(3)と、該ハードベースを覆い、少なくとも1つのフッ素樹脂を含む少なくとも1つの層(41)を含む焦げ付き防止コーティング(4)とで連続的にコーティングされる。ハードベース(3)は、繊細領域(23)で少なくとも分裂した層で構成される。本発明は、また、そのような器具(1)を生み出すための方法に関する。

Description

本発明は、概して調理器具に関し、その内、底部が強化内表面を有し、高スクラッチ特性および耐磨耗特性を有する、焦げ付き防止コーティングが設けられている、調理器具に関する。本発明は、強化内表面を有する調理器具を製造する方法にも関する。
本発明の目的は、PTFEのようなフッ素樹脂ベースの、スクラッチ、疲労および磨耗に対するより高い耐性を有する、調理器具の焦げ付き防止コーティングを提供することにある。
フッ素樹脂ベース(特にPTFEベース)の焦げ付き防止コーティングを有する調理器具は、それらが油を加えることなしに(または実質的に加えることなしに)焼くことを可能にし、一方では容易にきれいなままに保たれるので、市場において、伝統的に好まれている。しかし、そのような器具は、スクラッチへの低い耐性を有するというデメリットを有する。その上、スクラッチへの耐性は、材料の固有の硬さ、弾性、耐摩耗性および摩擦係数のような幾つかの他の特性によって決まるので特徴付けることが難しい特性である。これらの特性を別々にだけでなく組み合わせて測定することは困難であるので、これは、
調理の現実性および実際のキッチンテストを不十分にのみ明らかにする磨耗試験に実際には限定される。
フッ素樹脂ベースの(特にPTFEベースの)焦げ付き防止コーティングのスクラッチへの耐性を改善するために、硬い充填物(特に硬い充填物で強化された下地)で、または、調理器具の支持体(概して金属)と焦げ付き防止コーティングとの間の無機物タイプのハードベースの介在によって、焦げ付き防止コーティングを補強することが当業者に知られている。
その強化された下地は、効果的に、実質的に耐磨耗性を向上することを可能にする。しかし、ポークリブのような食料の調理中または金属へらの使用中の金属への衝突がまた観察される。
例えばほうろう(email)で作られるもののような無機ハードベースは、耐摩耗性をさらに向上させることを可能にする。さらに、衝突の問題は、そのようなベースで実質的に解消される。しかし、例えば加水分解に対する特定の反応性、および、(アルミニウムボールとフェライト系ステンレス鋼製のグリッドとから構成される、誘導加熱に対応する器具のための、所謂たたかれた底部を得るために)打つことで底部を加えることへのある意味での不可能性のような、新たな脆性が持ち込まれる。(打つことは、ボールの底部の外表面上にグリッドを結合することを可能にさせる。)
食器洗い機におけるよい耐性の必要性を考慮して、フッ素樹脂(PTFE)ベースの焦げ付き防止コーティングの多孔性のために、加水分解に対する耐性が必要とされる。さらに、支持体に対する無機ハードベースの優れた結合は、フラックスの実際の役割を必要とし、それは加水分解に対する耐性に否定的な影響を与える。それ故、支持体に対する良好な密着特性を有するハードベース(所謂「超粘着性」ハードベース)の使用は、加水分解に対する耐性の不利益に対して成し遂げられる。
そして、それは、ほうろうを有するハードベースの使用は、既に変形された器具、言い換えればハードベースの付着後に如何なる変形も受けない器具の強化に依然として制限される、という結果になる。したがって、ほうろうを有するハードベースは、その形成が焦げ付き防止コーティングの付着後に実行されるディスクから作られる器具を強化するために用いられることができない。この手順の別のデメリットは、この技術の高エネルギーコストである。確かに、ほうろうを有するハードベースの焼成は、数分間の、560℃の熱処理を必要とする。この処理は、ボールの外表面がほうろうでコーティングされるとき、内側のほうろう(ハードベース)および外側のほうろう(装飾)の焼成が同時に実行され得るとき、何ら問題を提起しない。これは、PTFEベースのコーティングを有する器具の外面をコーティングする場合であってそれが炉内の1回の通過で一般になされることが望まれる場合ではない。そして、ハードベースの焼成は、付加的な通過を課し、それは、必要とされる焼成の温度および期間によるエネルギーの観点から、とても高価である。
さらに、少なくとも1つのアルミニウム層を組み入れた多層器具の場合、または、フェライト系ステンレス鋼とアルミニウムとから構成される付加的な底部を組み入れたステンレス鋼製の器具の場合、ステンレス鋼と当接状態にあるほうろうを有するハードベースは、アルミニウムの融点よりも高軟化点を有さなければならない。そして、このハードベースの(一般的に、少なくとも800℃の温度での)焼成は、器具の種々のパーツの分離をもたらす。それ故、ほうろうを有するハードベースは、多層製品で用いられることができない。
上記理由のために、ほうろうを有するハードベースは、完全に適合させられる手ごたえをとうてい提供しない。
最後に、当業者は、金属支持体上にプラズマまたは溶射を用いて適用された金属またはセラミックハードベースをも知っている。典型的には、電気アーク、プラズマトーチまたは火炎を用いて、ハードベースは、PTFEのコーティングの前に全表面を覆う連続層の形式で加えられる。これら金属またはセラミックハードベースは、連続的であり、一般にとても厚い。それ故、それらは、既に形成されている器具に対してのみ適用されることができる。確かに、焦げ付き防止コーティングの下の、そのような厚く連続的なベースの存在は、器具の如何なる後でのプレス成形または形成を妨げ、それは、それらが平らなディスクで用いられることを妨げる。さらに、コーティングの密着および焦げ付き防止特性を乱すことを避けるために、可能な、非常に滑らかな表面を生み出そうと努めるとき、それは、そのようなベースの適用が、実施するための長い時間、および、この滑らかな表面を生み出すための一連の工具および層を必要とする、という結果になる。
最後に、器具全体にわたってのセラミック層の存在は、また、器具の仕上げ中の問題を生じ、特に、飾り作業が特別な工具の必要性によりとても高価であり、低い生産性を有する。
それ故、これらセラミックおよび/または金属連続ベースは、また、デメリットを有する。
それ故、本発明は、目的上、器具の繊細領域における少なくとも部分的に不連続である、セラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料製のハードベースの、器具の内表面と焦げ付き防止コーティングとの間への形成により先行技術のデメリットを克服する調理器具およびそのような器具を作るための方法を有する。
調理器具の繊細領域によって、本発明の観念では、(特に折り曲げ加工、プレス加工、プレス絞り、溶接、またはトリミングによる、)一般的にはディスクまたはボールの形式の、初期支持体の実現の間、機械的にまたは熱的に影響される器具の任意の部分が意味される。
調理器具の特にデリケートな繊細領域は、ボールの底部と側壁部との間の結合領域であり、それは側壁部を作るために形成された(一般的にはプレス加工された)ディスクの部分である。
調理器具のもう1つの繊細領域は、滑らかで平らな縁部を与えるために、仕上げされる(調整される)上部縁部である。
繊細領域として言及されることができるもう1つの領域は、留め具の溶接に連続した変形を受け得るような取っ手の取付部を支持する領域である。
さらに特に、本発明は、目的上、底部および該底部から立ち上がる側壁部を含み、少なくとも1つの繊細領域を有するくぼんだ金属ボールを備える調理器具であって、前記ボールは、食料を受け入れるように構成された凹状内表面と凸状外表面とを有し、前記内表面は、より好ましくはサンドブラストで磨かれ、ショットピーニングで磨かれ、またはブラシをかけられ、ボールから、ハードベースと、前記ハードベースを覆う焦げ付き防止コーティングとで連続的にコーティングされ、該焦げ付き防止コーティングは、少なくとも1つのフッ素樹脂だけ、または、少なくとも200℃で耐熱性の少なくとも1つの結合用樹脂との混合状態にある少なくとも1つのフッ素樹脂を備える少なくとも1つの層を備え、この樹脂またはこれら樹脂は焼結された連続的なネットワークを形成する、調理器具であって、該ハードベース(3)は、該繊細領域(23)の位置に少なくとも不連続である層の形式であり、前記ハードベースは、セラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料製であり、該繊細領域(23)の位置で前記内表面(24)上で実質的に均一なように分布された前記材料の玉状物の表面的な分散の形式を有し、覆われる該表面の30%から80%の間である重なり割合と、2μmから50μmの間である玉状物サイズとを有し、玉状物の面密度は300玉状物/mm2から2000玉状物/mm2の間である、調理器具を有する。
重なり割合によって、本発明の観念では、不連続なハードベースによって覆われる表面に対する、材料の玉状物の表面的な分散によって事実上覆われる支持体の覆われた表面の部分の、パーセンテージで表される割合が意味される。
セラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料の玉状物の表面的な分散によって、本発明の観念では、不連続なセラミックおよび/または金属および/またはポリマー層が、この層の粗さがほうろうの分散滴によって生み出されるように、支持体(ここでは調理器具のそれ)上に分割状態にある、ことが意味される。
そのようなハードベースの存在は、スクラッチおよび磨耗に対するより高い耐性の焦げ付き防止コーティングを提供することを可能にし、その上、なお実現作業を可能にさせる。覆われる表面の30%から80%の間である重なり割合を有するので、焦げ付き防止コーティングのよい結合が観察され、実施時間はそれ自体では最小限にされる。
くぼんだ金属ボールは、有利に、アルミニウム、アルミニウム合金、アルミニウム鋳物(または鋳造アルミニウム合金の合金)、または鋼鋳物製である単層支持体である。
本発明の枠組み内では、また、外側から内側へ次の層、フェライト系ステンレス鋼/アルミニウム/オーステナイト系ステンレス鋼またはステンレス鋼/アルミニウム/銅/アルミニウム/オーステナイト系ステンレス鋼を有する多層支持体、または、ステンレス鋼製の外側底部で二重にされた鋳造アルミニウム、アルミニウムまたはアルミニウム合金のボールで構成されるくぼんだボールを用いることが有利である。
本発明に係る、調理器具1のボールを成し遂げるために用いられることができるアルミニウム合金に関して、ほうろうをかけることができる低合金アルミニウム合金がすすめられ、特に、
1000シリーズの、例えば合金1050、1100、1200、および1350の、99%アルミニウムを有する「純」アルミニウム、
3000シリーズの、例えば合金3003、3004、3105および3005の、アルミニウム−マンガン合金、
4000シリーズのアルミニウムーシリコン合金、
5000シリーズの、例えば合金5005、5050、および5052の、アルミニウム−マグネシウム合金、および、
6000シリーズの、例えば合金6053、6060、6063、6101、および6951の、アルミニウムーシリコンーマグネシウム合金、および、
8000シリーズの、例えば合金8128の、アルミニウム−鉄−シリコン合金
がすすめられる。
調理器具1の支持体2(ここではボール)を成し遂げるために用いられることができる鋳造アルミニウム合金に関して、AS アルミニウム−シリコン合金がすすめられ、より好ましくはAS7からAS12の型のアルミニウム−シリコン合金、すなわち、旧フランス規格 NF AS 02−004にしたがう、7から12%のシリコンを含むAS合金が、すすめられる。
ステンレス鋼に関して、フェライト系ステンレス鋼およびオーステナイト系ステンレス鋼がすすめられる。
本発明に係る器具の少なくとも部分的に不連続であるハードベースは、セラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料から作られる。
セラミックおよび/または金属材料製のハードベースの場合、その材料の融点がハードベースと接触状態にある金属または金属合金のそれよりも高いと好ましい。
本発明の第1の代替案にしたがうと、ハードベースは、アルミナと二酸化チタンの混合物から構成される少なくとも部分的に不連続である層である。
本発明の第2の代替案にしたがうと、ハードベースは、ポリマー材料、より好ましくは、ポリアミドイミド(PAI)および/またはオキシ-1,4-フェニレンオキシ-1,4-フェニレン-カルボニル-1,4-フェニレン(PEEK)、製の少なくとも部分的に不連続な層である。
有利に、ハードベースは、2μmから12μmの間の、より好ましくは4から8μmの間の表面粗さRaを有する。
表面粗さRaによって、本発明の観念では、中心線(または平均)に関する表面の谷部と頂部との間の算術平均差が意味され、この差はISO規格4287にしたがって見積もられる。
2μm未満の粗さは、ハードベースへの焦げ付き防止コーティングの低い密着をもたらし、12μmを越える粗さは、焦げ付き防止コーティングがもはや滑らかでないという結果を有する。
さて、焦げ付き防止コーティングに関して、後者は、少なくとも1つのフッ素樹脂だけまたは耐熱性および少なくとも200℃への耐性のある樹脂との混合状態にある少なくとも1つのフッ素樹脂を含み、これら樹脂は焼結される連続的ネットワークを焼いた後に形成する。
有利に、フッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ペルフルオロプロピルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、および、それらの混合物(特にPTFEとPFAの混合物)の中から選択される。
耐熱性および少なくとも200℃までの耐性のあるその樹脂またはそれら樹脂は、有利に、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルフォン(PES)、および、ポリフェニレンサルファイド(PPS)の中から選択される。
有利に、焦げ付き防止コーティングは、連続的に、ハードベースから、結合下地層および少なくとも1つの上部層を有する。
下地層は、また、有利に、充填物および/または色素を含む。
本発明に係る調理器具の下地層に用いられることができる充填物に関して、コロイダル・シリカ、TiO2で覆われた雲母フレーク、アルミナ、コランダム、炭化ケイ素、石英、および、これらの混合物が、特に、言及されることができる。
本発明に係る調理器具1の下地層に用いられることができる色素に関して、カーボンブラック、酸化鉄、およびコバルトとマンガンとの混合酸化物、二酸化チタンが、特に、言及されることができる。
本発明は、目的上、調理器具を製造する方法であって、
a)2つの反対の位置にある表面を有する、ディスクの形式の金属支持体を提供するステップ、
b)それにボールの形状を与えるための前記支持体(2)の成形のステップであって、該ボールは、底部と該底部から立ち上がる側壁部を含み、少なくとも1つの繊細領域を有し、したがって、食料を受け入れるように構成された凹状内表面と凸状外表面とを定める、前記支持体の成形のステップ、
c)任意で、該支持体上おけるハードベースの密着を促す処理された内表面を得るために、該支持体の内表面を処理するステップ、
d)該支持体の前記内表面上に密着ハードベースを成し遂げるステップ、
e)該ステップd)において形成された前記ハードベース上に焦げ付き防止コーティングを成し遂げるステップ、
を含み、
前記方法は、
該ハードベースを成し遂げるステップd)が、前記内表面上における、該繊細領域で少なくとも不連続である層を該ボールの前記内表面上に形成するように粉末形状を有するセラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料の溶射を含み、
該不連続な部分は該繊細領域の位置で少なくとも前記内表面上で実質的に均一なように分布された玉状物の表面的な分散の形式を有し、
覆われる該表面の30%から80%の間である重なり割合と、
2μmから50μmの間である玉状物サイズと
を有し、
該支持体の形成の該ステップb)が、該ハードベースを成し遂げる該ステップd)の前、または、該焦げ付き防止コーティングを成し遂げる該ステップe)の後のいずれかに成し遂げられる、
ことを特徴とする、方法をまた有する。
溶射は、特に、火炎溶射、または、プラズマ溶射、または、アーク溶射による溶射であることができ、このリストは限定的でない。しかし、経済的理由および実現の容易さのために、火炎溶射がより好んで用いられる。
ハードベースとして用いられるために火炎で吹き付けられることが意図される材料は、有利に、5から65μmの間の粒度分布の粉末の形式を有することができる。この粒度分布は、供給ホッパーにおいて良好な流れを有することを可能にし、操作の間のほこりを制限し、火炎を通過させられるときに完全に溶けることができる実質的に十分低い熱慣性を有する。
有利に、ハードベースを成し遂げるステップd)は、該ハードベースの実行d)の前または前記焦げ付き防止コーティングの実行e)の後に、形成のステップb)が実行されるかどうかにしたがって、前記支持体または前記ボールの予加熱のステップが先行される。この予加熱は、支持体および吹き付けられる材料の性質に適合される。支持体の予熱は、溶融ドロップの密着を制限し得る溶融ドロップの過激な冷却を妨げる。
焦げ付き防止コーティングはハードベース上に次の方法で形成される。焦げ付き防止コーティングを成し遂げるステップc)は、前記ハードベース上におけるフッ素樹脂ベースを有する少なくとも1つの構成の密着のステップ、その次の、より好ましくは380℃から450℃の間の、焼結のステップを含む。
本発明の他の利点および特徴は、非限定の例として提供され、添付図面を参照してなされる以下の説明からもたらされるであろう。
本発明に係る既存のものに代わる第1のものにしたがう調理器具の略図化した断面図を示す。 本発明に係る既存のものに代わる第2のものにしたがう調理器具の略図化した断面図を示す。 本発明に係る既存のものに代わる第3のものにしたがう調理器具の略図化した断面図を示す。
図1および図2に示される同一の要素は同一の数字リファレンスによって識別される。
本発明に係る調理器具の例として、図1から図3は、窪んだボールの形状を有する金属支持体2と把持取っ手5とを備えるフライパン1を示す。支持体2は、フライパン1に受け入れられることができる食料側に向いた表面である内表面24と、外側の熱源に向けて配置されることが意図された外表面25とを備える。
内表面24は、支持体2から、この発明に係るハードベース3と、ハードベース3から結合下地層41と2つの上部層42、43とを連続的に含む焦げ付き防止コーティング4とで、連続的にコーティングされている。
さらに、図1から3は、また、支持体2の外表面22が(例えば光沢を有する)外側の被覆コーティング6で有利にコーティングされていることを示し、この被覆コーティング6の厚さは一般的に20μmから300μmの間である。
図1に示される、既存のものに代わる実施形態において、ハードベース3は、(支持体2の全内表面24にわたって)完全に不連続であり、(先に定められたように)セラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料の玉状物31の表面的な分散を有する。これらの玉状物は、固化されていて、2μmから50μmの間の平均サイズを有し、内表面21の表面に均一に分散されていて、40から80%の間の内表面の重なり割合を有し、300玉状物/mm2から2000玉状物/mm2の間の面密度を有する。
この代替の実施形態において、内表面24の表面に分散されたセラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料の玉状物31は、ハードベース3への下地層の結合を可能にするように、焦げ付き防止コーティング4の下地層41に埋め込まれている。そのようなハードベース3は、特に硬さおよび基礎をなすハードベース3に対する密着性に関して、焦げ付き防止コーティング4の増加された機械的強化をもたらす。確かに、焼結されたフッ素樹脂の粒状物、および、内表面24の表面に配置された固化されたセラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料31の玉状物間に入ることによる下地層41の充填物は、ハードベース3上の下地層41の密着を強化する。それ故、焦げ付き防止コーティング4の機械的強化は、下地層41における充填物、および、ハードベース3の玉状物31であって、2つの層3、41の相互染込み領域における強化充填物のそれに相当する役割を果たすハードベース3の玉状物31の分散の結果、向上させられる。
図2に示される代替の実施形態において、ハードベース3は、底部21では、セラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料の連続的な層であり、底部21と側壁部22との間の結合領域23および側壁部22では不連続である。
そのような組み合わせは、連続的または不連続的のいずれかである固着物で覆われることが意図される領域に応じてスプレー時間を調節することによって、すなわち、(連続的なハードベース領域を形成するために)非繊細領域においてトーチを緩やかに移動させると共に(不連続なハードベース領域を形成するために)繊細領域において速く移動させることによって、有利に得られることができる。
図3に示される代替の実施形態において、ハードベース3は、底部21および底部21と側壁部22との間の結合領域23では、セラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料の連続的な層であり、側壁部22では不連続である。
実施例
作業手順
設備:ノズル径30mmのCASTOLIN DS 8000 torch
Twin 20 Sulzer−Metco powder dispenser
ガス噴射体:アルゴンまたは空気 4Nl/min
可燃性ガス:アセチレン14Nl/分 酸素31Nl/分
ハードベースの適用中の支持体の温度:(20〜25℃の大きさの)大気温度以上、好ましくはセラミック粉末に対しては200℃以上
スプレー時間:直径26cmのフライパンに対して0.5から20秒
PTFEの適用:(ローラーを伴うかまたはスクリーン印刷を介して)ガンスプレーによる
試験
耐摩耗性の評価
形成された焦げ付き防止コーティングの耐摩耗性は、green SCOTCH BRITE(登録商標)タイプの研磨パッドの作用に後者をさらすことによって評価された。
コーティングの耐摩耗性は、(支持体を構成する金属の出現に対応する)第1スクラッチが生み出されるために必要とされるパッドの通過回数によって定量的に評価された。
非付着性は、炭化ミルクをきれいにしやすいかまたはしやすくないかに応じて判定された。採点は次のとおりである。
100:炭化ミルクの膜がキッチンの蛇口からの水流の単なる適用によって完全に除去されることを意味する、
50:炭化フィルムを完全に剥離するために、対象の円運動が、水流にさらされることに加えられなければならないことを意味する、
25:そのフィルムを完全に除去するために、10分間浸し、濡れたスポンジを通過させることによってなんとかして無理やり離脱させることが必要であることを意味する、
0:先の工程の終わりに、炭化フィルムの全てまたは一部が付着したままであることを意味する。
密着性の評価
ハードベース上での焦げ付き防止コーティングの密着性も評価される。このため、表面グリッドによる密着性テストは、(熱湯における3回の3時間サイクルによる)9時間の器具の浸漬に従われる、ISO規格2409にしたがって行われた。そして、焦げ付き防止コーティングが剥離するか否かが観察された。
採点は次のとおりであり、
100(優秀な密着性)の点数を得るためには、剥離する区画がないことが必要であり、
剥離の場合、測定値は、100引く剥離区画の数に等しい。
実施例1:
不連続なセラミックハードベースを有する本発明に係る調理器具
直径330mmのアルミニウムディスク3003が、1.5μmの粗さを得るために、脱脂され、その後ブラシをかけられた。このディスクは、150℃から200℃の温度まで、予め加熱された。
トーチが、1.5gの全表面にわたる不連続な付着物および4μmの粗さを得るために、(87%のアルミナと13%の二酸化チタンの割合での)アルミナ/二酸化チタンの混合物から構成されたセラミック粉末をつけるために用いられた。
そういうものとしてこの用意されたディスクは、PTFEベースの下地層と上部層とで連続的に覆われた。
415℃で焼いた後、そうして用意されたディスクは、内側がPTFEでコーティング(焼き付き防止コーティング)されている、直径26cmの底部を有するボールを生み出すためにプレス加工された。
このコーティングは、如何なるクラックもまたは密着欠損も有していない。
熱湯に接した状態の3回の3時間サイクルのエージングの後、表面グリッドを用いて測定された密着性は、100%に等しい。
この種のボールは、食器洗い機におけるその耐性に対してもテストされ、20洗浄サイクル後、コーティングは如何なるクラックや膨れを有さない。
磨耗テストは、また、研磨パッドでの「前後」通過により実行された。20000回の通過後、コーティングは、金属において如何なるスクラッチも有さず、炭化ミルクの洗浄によって測定されたそれの非付着性は50である。
実施例2
不連続なセラミックハードベースを有する本発明に係る調理器具
直径260mmのアルミニウムボール3003は、2μmの粗さRaを得るために、脱脂され、サンドブラストで磨かれた。このボールは、150℃から200℃の温度まで予め加熱された。
トーチが、0.9gの不連続な付着物および3.5μmの粗さRaを得るために、(それぞれ87%/13%の)アルミナ/二酸化チタンのタイプのセラミック粉末をつけるために用いられた。
冷却後、そういうものとしてこの用意されたボールは、PTFEベースの下地層と上部層とで連続的に覆われた。
415℃の温度で、7分間、そのコーティングは焼結された。
冷却後、そのコーティングは、如何なるクラックもまたは密着欠損も有していない。
熱湯に接した状態の3回の3時間サイクルのエージングの後、表面グリッドを用いて測定された密着性は、100%に等しい。
この種のボールは、食器洗い機におけるその耐性に対してもテストされ、20洗浄サイクル後、そのコーティングは如何なるクラックや膨れも有さない。
この種のボールは、また、実施例1と同じ磨耗テストを受けた。20000回の通過後、コーティングは、金属において如何なるスクラッチも有さず、炭化ミルクの洗浄によって測定されたそれの非付着性は100である。
実施例3
不連続なセラミックハードベースを有する本発明に係る多層調理器具
直径260mmの多層ボールは、0.5mmの厚さのフェライト鋼製の外側シート、2mmの厚さのアルミニウム3003製の中間シート、および、厚さ0.5mmのオーステナイト系ステンレス鋼製の外側シートとを結合させていて、1.3μmの粗さRaを得るために、脱脂され、(内側シート上に)マイクロブラストされた(microsablee)。このボールは、150℃から200℃の間の温度まで予め加熱された。
トーチが、1.2gの不連続な付着物および3μmの粗さRaを得るために、(それぞれ87%/13%の)アルミナ/二酸化チタンのタイプのセラミック粉末をつけるために用いられた。
冷却後、そういうものとしてこの用意されたボールは、PTFEベースの下地層と上部層とで連続的に覆われた。415℃の温度で、7分間、そのコーティングは焼結され、その後冷却された。
冷却後、そのコーティングは、如何なるクラックもまたは密着欠損も有していない。
熱湯に接した状態の3回の3時間サイクルのエージングの後、表面グリッドを用いて測定された密着性は、100%に等しい。
この種のボールは、食器洗い機におけるその耐性に対してもテストされ、20洗浄サイクル後、そのコーティングは如何なるクラックや膨れも有さない。
この種のボールは、また、実施例1および2と同じ磨耗テストを受けた。20000回の通過後、コーティングは、金属において如何なるスクラッチも有さず、炭化ミルクの洗浄によって測定されたそれの非付着性は100である。
実施例4
ほうろうのある不連続なハードベースを有する多層制御調理器具
直径260mmの多層「制御」ボールは、0.5mmの厚さのフェライト鋼製の外側シート、2mmの厚さのアルミニウム3003製の中間シート、および、厚さ0.5mmのオーステナイト系ステンレス鋼製の外側シートを結合させていて、1.3μmの粗さRaを得るために、脱脂され、マイクロブラストされた。ガンスプレーは、1.2gかつ3μmの粗さの不連続な付着物を得るように、720℃の軟化点を有する鋼にグレーズスリップを加えるために、大気温度で用いられた。
このボールは、ほうろうのゲル化を得るために、750℃で焼かれた。この温度で、多層ボールの完全な剥離が観察された。
実施例5
連続的なセラミック製ハードベースを有する制御調理器具
直径330mmのアルミニウムディスク3003は、1.5μmの粗さを得るために、脱脂され、その後ブラシをかけられた。
トーチが、ボール全体にわたって、すなわち、繊細および非繊細領域において、8gの連続的な付着物および8μmの粗さを得るために、(それぞれ87%/13%の)アルミナ/二酸化チタンのタイプのセラミックをつけるために用いられた。
そういうものとしてこの用意されたディスクは、PTFEベースの下地層と上部層とで連続的に覆われた。
415℃で焼いた後、このディスクは、内側がコーティングされた直径26cmのボールを生み出すために、プレス加工された。
プレス加工で、ハードベースの破損は折り曲げ領域で観察され、コーティングは多くのクラックおよび密着欠損も有した。
熱湯に接した状態の3回の3時間サイクルのエージングの後、表面グリッドを用いて測定された密着性は、0%に等しい。
実施例6
不連続な金属ハードベースを有する本発明に係る調理器具
直径260mmのアルミニウムボール3003は、2μmの表面粗さRaを得るために、脱脂され、サンドブラストで磨かれた。このボールは、150℃まで予め加熱された。
トーチが、1gの不連続な付着物および3.5μmの粗さを得るために、アルミニウム合金粉末4917をつけるために用いられた。
冷却後、そういうものとしてこの用意されたボールは、PTFEベースの下地層と上部層とで連続的に覆われた。
415℃の温度で、7分間、そのコーティングは焼結された。
冷却後、そのコーティングは、如何なるクラックもまたは密着欠損も有していない。
熱湯に接した状態の3回の3時間サイクルのエージングの後、表面グリッドを用いて測定された密着性は、100%に等しい。
この種のボールは、食器洗い機におけるその耐性に対してもテストされ、20洗浄サイクル後、そのコーティングは如何なるクラックや膨れも有さない。
この種のボールは、また、実施例1と同じ磨耗テストを受けた。20000回の通過後、コーティングは、金属において如何なるスクラッチも有さず、炭化ミルクの洗浄によって測定されたそれの非付着性は100である。
実施例7
不連続な金属ハードベースを有する本発明に係る調理器具
直径260mmのアルミニウムボール3003は、2μmの表面粗さRaを得るために、脱脂され、サンドブラストで磨かれた。このボールは、200℃まで予め加熱された。
トーチが、1.1gの不連続な付着物および3.2μmの粗さRaを得るために、11.6%Niおよび19%Crを含む、ステンレス鋼304LHD粉末(粒度分布 +150 0.6%、−45 43%、すなわち、150μmよりも大きな粒径の0.6%を与え、45μm未満の43%を与えるふるい分けによって得られた粒度分布)をつけるために用いられた。
冷却後、そういうものとしてこの用意されたボールは、PTFEベースの下地層と上部層とで連続的に覆われた。
415℃の温度で、7分間、そのコーティングは焼結された。
冷却後、そのコーティングは、如何なるクラックもまたは密着欠損も有していない。
熱湯に接した状態の3回の3時間サイクルのエージングの後、表面グリッドを用いて測定された密着性は、100%に等しい。
この種のボールは、食器洗い機におけるその耐性に対してもテストされ、20洗浄サイクル後、そのコーティングは如何なるクラックや膨れも有さない。
この種のボールは、また、実施例1と同じ磨耗テストを受けた。20000回の通過後、コーティングは、金属において如何なるスクラッチを有さず、炭化ミルクの洗浄によって測定されたそれの非付着性は100である。
実施例8
不連続なポリマーハードベースを有する本発明に係る調理器具
直径330mmのアルミニウムディスク3003は、1.5μmの粗さRaを得るために、脱脂され、その後ブラシをかけられた。このディスクは、150℃の温度まで予め加熱された。
トーチが、0.8gの不連続な付着物および2.7μmの粗さを得るために、商品名VICOTE(登録商標)PEEK(商標)709のもとでVICTREXを使って製造されて市販されている、PEEK(ポリエーテル・エーテル・ケトン)粉末をつけるために用いられた。
そういうものとしてこの用意されたディスクは、PTFEベースの下地層と上部層とで連続的に覆われた。
415℃で焼いた後、そういうものとして用意されたディスクは、内側がPTFEでコーティング(焦げ付き防止コーティング)された直径26cmの底部を有するボールを生み出すために、プレス加工された。
このコーティングは、如何なるクラックもまたは密着欠損も有していない。
熱湯に接した状態の3回の3時間サイクルのエージングの後、表面グリッドを用いて測定された密着性は、100%に等しい。
この種のボールは、食器洗い機におけるその耐性に対してもテストされ、20洗浄サイクル後、そのコーティングは如何なるクラックや膨れも有さない。
磨耗テストは、また、研磨パッドでの「前後」通過により実行された。15000回の通過後、コーティングは、金属において如何なるスクラッチを有さず、炭化ミルクの洗浄によって測定されたそれの非付着性は50である。

Claims (18)

  1. 底部(21)および該底部(21)から立ち上がる側壁部(22)を含み、少なくとも1つの繊細領域(23)を有するくぼんだ金属ボール(2)を備える調理器具(1)であって、
    前記ボール(2)は、食料を受け入れるように構成された凹状内表面(24)と凸状外表面(25)とを有し、
    前記内表面(24)は、該ボール(2)から、ハードベース(3)と、前記ハードベース(3)を覆う焦げ付き防止コーティング(4)とで連続的にコーティングされ、
    該焦げ付き防止コーティング(4)は、少なくとも1つのフッ素樹脂だけ、または、少なくとも200℃で耐熱性の少なくとも1つの結合用樹脂との混合状態にある少なくとも1つのフッ素樹脂を備える少なくとも1つの層(41)を備え、
    この樹脂またはこれら樹脂は焼結された連続的なネットワークを形成する、
    調理器具(1)であって、
    該ハードベース(3)は、該繊細領域(23)の位置で少なくとも不連続である層の形式であり、
    前記ハードベースは、セラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料で作られ、該繊細領域(23)の位置で前記内表面(24)上で実質的に均一なように分布された前記材料の玉状物の表面的な分散の形式を有し、
    覆われる該表面の30%から80%の間である重なり割合と、
    2μmから50μmの間である玉状物サイズと
    を有する、調理器具(1)。
  2. 前記繊細領域(23)の位置での前記内表面(24)の前記重なり割合は、覆われる前記表面の45%から55%の間である、ことを特徴とする、請求項1に記載の調理器具(1)。
  3. 前記ハードベースは、前記ポール(2)を構成する前記金属または前記合金の融点よりも高い融点を有するセラミックおよび/または金属材料で作られている、ことを特徴とする、請求項1または2に記載の調理器具。
  4. 前記ハードベース(3)は、アルミナと二酸化チタンとの混合物よりなるセラミック材料で作られている、ことを特徴とする、請求項3に記載の調理器具(1)。
  5. 前記ハードベース(3)は、ポリマー材料で作られた不連続層であり、より好ましくは、ポリアミドイミド(PAI)および/またはオキシ-1,4-フェニレンオキシ-1,4-フェニレン-カルボニル-1,4-フェニレン(PEEK)であるポリマー材料で作られた不連続層である、ことを特徴とする、請求項1または2に記載の調理器具。
  6. 前記ハードベース(3)は、覆われる前記全表面にわたって不連続である、ことを特徴とする、請求項1から5のいずれかに記載の調理器具(1)。
  7. 前記ハードベース(3)は、2μmから12μmの間の表面粗さRaを有する、ことを特徴とする、請求項1から6のいずれかに記載の調理器具(1)。
  8. 前記ハードベース(3)は、4から8μmの間の表面粗さRaを有する、ことを特徴とする、請求項7に記載の調理器具(1)。
  9. 前記フッ素樹脂は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ペルフルオロプロピルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、および、それらの混合物の中から選択される、ことを特徴とする、請求項1から8のいずれかに記載の調理器具(1)。
  10. 前記結合用樹脂は、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリアミド(PI)、ポリエーテルケトン(PEK)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルサルフォン(PES)、および、ポリフェニレンサルファイド(PPS)の中から選択される、ことを特徴とする、請求項1から9のいずれかに記載の調理器具(1)。
  11. 前記焦げ付き防止コーティング(4)は、結合下地層(41)と少なくとも1つの上部層(42、43)とを備え、前記下地層(41)および上部層(42、43)は、フッ素樹脂の前記焼結された連続的なネットワークに加えて、結合用樹脂の適用において、無機物のおよび/または有機物の充填物および/または色素を有する、ことを特徴とする、請求項1から10のいずれかに記載の調理器具(1)。
  12. 前記ボール(2)は、アルミニウムまたはアルミニウム合金、アルミニウム鋳物、ステンレス鋼、鋼鋳物、または銅で作られる単層支持体、または、外側から内側へ次の層:フェライト系ステンレス鋼/アルミニウム/オーステナイト系ステンレス鋼またはステンレス鋼/アルミニウム/銅/アルミニウム/オーステナイト系ステンレス鋼を有する多層支持体、または、ステンレス鋼製の外側底部で二重にされた鋳造アルミニウム、アルミニウムまたはアルミニウム合金のボールである、ことを特徴とする、請求項1から11のいずれかに記載の調理器具(1)。
  13. 調理器具(1)を作り出すための方法であって、
    a)2つの反対の位置にある表面を有する、ディスクの形式の金属支持体(2)を提供するステップ、
    b)それにボール(2)の形状を与えるための前記支持体(2)の成形のステップであって、該ボール(2)は、底部(21)と該底部(21)から立ち上がる側壁部(22)とを含み、少なくとも1つの繊細領域(23)を有し、したがって、食料を受け入れるように構成された凹状内表面(24)と凸状外表面(25)とを定める、前記支持体(2)の成形のステップ、
    c)任意で、該支持体(2)上おけるハードベース(3)の密着を促す処理された内表面(24)を得るために、該支持体(3)の内表面(21)を処理するステップ、
    d)該支持体(2)の前記内表面(21)上に密着ハードベース(3)を成し遂げるステップ、
    e)該ステップd)において形成された前記ハードベース(3)上に焦げ付き防止コーティング(4)を成し遂げるステップ、
    を含み、
    前記方法は、
    該ハードベース(3)を成し遂げる前記ステップd)が、前記内表面(24)上における、該繊細領域(23)で少なくとも不連続である層(3)を該ボール(2)の前記内表面上に形成するように粉末形状を有するセラミックおよび/または金属および/またはポリマー材料の溶射を含み、
    該不連続な部分は該繊細領域(23)の位置で少なくとも前記内表面(24)上で実質的に均一なように分布された玉状物の表面的な分散の形式を有し、
    覆われる該表面の30%から80%の間である重なり割合と、
    2μmから50μmの間である玉状物サイズと
    を有し、
    該支持体(2)の形成の該ステップb)が、該ハードベース(3)を成し遂げる該ステップd)の前、または、該焦げ付き防止コーティング(4)を成し遂げる該ステップe)の後のいずれかに成し遂げられる、
    ことを特徴とする、方法。
  14. 前記溶射は、火炎溶射であることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 吹き付けられることが意図された前記材料は、5μmから65μmまで、より好ましくは20から45μmまでの粒度分布を有する粉末状物質であることを特徴とする請求項14に記載の方法。
  16. 前記ハードベース(3)を成し遂げる前記ステップd)は、該ハードベース(3)の実行d)の前または前記焦げ付き防止コーティング(4)の実行e)の後に、形成の前記ステップb)が実行されるかどうかにしたがって、前記支持体(2)または前記ボール(2)の予加熱のステップが先行される、ことを特徴とする、請求項14または15に記載の方法。
  17. 前記焦げ付き防止コーティング(4)を成し遂げる前記ステップc)は、前記ハードベース(3)上におけるフッ素樹脂を有する少なくとも1つの構成の付着のステップ、その次の焼結のステップを含む、ことを特徴とする請求項13から16のいずれかに記載の方法。
  18. 焼結の前記ステップは、380℃から450℃の間の温度で、炉内で、実行される、ことを特徴とする請求項17に記載の方法。
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