JP2012521415A - 光学的に純粋なアミノ酸を得る方法 - Google Patents
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Abstract
【選択図】図1
Description
前記方法において、前記有機溶液はPTC(Phase Transfer Catalyst)をさらに含んでもよい。
本発明において、塩基性水溶液は、光学的分割または光学的変換のためのアミノ酸を供給し、有機溶液に含まれたキラル選択的受容体と前記アミノ酸とがイミン結合をよく行えるように塩基性を帯びるように製造される。前記塩基性水溶液は、一般な蒸留水にアミノ酸のLi+、Na+またはK+塩を溶解させて製造することができる。前記アミノ酸のLi+、Na+またはK+塩は一般なアミノ酸にNaOHまたはKOHを入れて作ることができる。この際、NaOHまたはKOHの量はアミノ酸と同じモル数にまたはそれよりやや多く或いは少なくしてもよい。この量はアミノ酸の安定性、ラセミ化の度合い、キラル選択性などに応じて調節できる。しかも、前記塩基性水溶液にはアミノ酸のラセミ化のためにラセミ化触媒がさらに含まれてもよい。
本発明において、有機溶液にはキラル選択的受容体が溶解される。前記キラル選択的受容体はアミノ酸とキラル選択的にイミンを形成する化合物を意味する。例えば、前記キラル選択的受容体がS型の場合にはD型アミノ酸に対してキラル選択的であってもよく、キラル選択的受容体がR型の場合にはL型アミノ酸に対してキラル選択的であってもよい。ところが、このようなキラル選択性は化合物の種類によって異なる。
Xはそれぞれ独立に水素;ハロゲン;アミノ;ニトロ;シアノ;ホルミル;カルボキシル;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、およびC6〜C10のアリールよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC1〜C10のアルキル;C1〜C10のアルキルカルボニル;C6〜C10のアリール;およびC1〜C10のアルコキシよりなる群から選ばれ;
Yはそれぞれ独立に水素;ハロゲン;アミノ;ニトロ;シアノ;ホルミル;カルボキシル;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、およびC6〜C10のアリールよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC1〜C10のアルキル;C1〜C10のアルキルカルボニル;C6〜C10のアリール;およびC1〜C10のアルコキシよりなる群から選ばれ;
Zはそれぞれ独立に水素;ハロゲン;アミノ;ニトロ;シアノ;ホルミル;カルボキシル;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、およびC6〜C10のアリールよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたかまたは置換されていないC1〜C10のアルキル;C1〜C10のアルキルカルボニル;C6〜C10のアリール;およびC1〜C10のアルコキシよりなる群から選ばれ;
Lは0〜5の整数であり、Mは0〜5の整数であり、Nは0〜3の整数であり;
R1は水素;トシル;CH3SO2−;CH3CO−;ハロゲンおよびOHよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC1〜C10のアルキル;ハロゲンおよびOHよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC4〜C10のシクロアルキル;ハロゲンおよびOHよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC4〜C10のシクロアルケニル;ハロゲンおよびOHよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC4〜C10のシクロアルキニル;またはハロゲン、OHおよびC1〜C5のアルキル基よりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC6〜C12のアリールであり;
R2は−NHCX’R3、−NHS(=O)aR3、下記式で示される官能基または−NHC(NHR5)+R4であり、前記において、X’は酸素または硫黄であり、aは1または2であり、R3およびR4はそれぞれ独立に水素;ハロゲンで置換されたか或いは置換されていないC1〜C10のアルキル;−NR6R7;またはOR8であり、R5〜R8はそれぞれ独立に水素;ハロゲンで置換されたか或いは置換されていないC1〜C10のアルキル;またはハロゲン、ニトロ、C1〜C5のアルキル基、C1〜C5のアルコキシおよびC1〜C5のパーフルオロアルキル基よりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC6〜C12のアリールであり、前記R5とR6は結合して環を形成することができ、前記R2が−NHC(NH2)NH2 +または−NHCHNH2 +のとき、相対イオンはハロゲンイオンまたはR9COO−であり、R9はC1〜C10のアルキルまたはC1〜C5のアルキルで置換されたか或いは置換されていないC6〜C12のアリールであり;
前記において、アルキル基は直鎖または分岐鎖のアルキル基を意味する。
前記酸性水溶液は、有機溶液に含まれたキラル選択的受容体とアミノ酸との反応により形成されたイミンからアミノ酸を取り外すために酸性を帯びるように製造される。前記酸性水溶液は、多様な酸を添加して製造することができ、例えば、HClを添加して酸性に作ることができる。適当な濃度は、アミノ酸の種類、アミン結合の解除にかかる時間などを考慮して決定する。
アミノ酸を供給する塩基性水溶液と有機溶液とは互いに混じらないので、この2層を通常の方法によって共に攪拌すると、塩基性水溶液のアミノ酸のうち、有機溶液に含まれたキラル選択的受容体(S型またはR型)と結合を形成することが可能なタイプ(D型またはL型)のみ選択的にキラル選択的受容体とイミンを形成する。例えば、キラル選択的受容体がS型の場合、D−アミノ酸が選択的にイミンを形成する。このようなキラル選択的イミン形成が終わると、前記有機溶液層は分離されてアミノ酸を受け入れる酸性水溶液と共に攪拌される。この際、酸性水溶液は酸性であるから、有機溶液層のイミンが破れながらアミノ酸が水溶液層へ移動する。前記有機溶液層には元来のキラル選択的受容体が残っているので、この有機溶液をそのまま使用して、前記の過程を繰り返し行うことができる。この際、塩基性水溶液においてアミノ酸が引き続きラセミ化される場合、結果的に全てのDL−アミノ酸がD−アミノ酸に変換されて酸性水溶液へ移動する。初めに塩基性水溶液へDL−アミノ酸の代わりにL−アミノ酸を入れて開始をしても直ちにラセミ化されるので、結果としてDL−アミノ酸を入れたのと同様になる。本発明の方法では、塩基性水溶液層から有機溶液層へアミノ酸がキラル選択的に移動するのにかかる時間が2〜3時間であり、塩基性水溶液におけるアミノ酸ラセミ化は適切な触媒を用いてやはり短時間内に済ませることができるので、全体的にアミノ酸のL−D光学変換が短時間内に完了できる。既に公開された特許の方法とおりDMSOで光学変換を行うと、反応と回収過程を含んで少なくとも多数の日にちがかかるので、これに比べれば、本発明の方法は非常に画期的であるといえる。それだけでなく、本発明では、キラル選択的受容体が入っている有機溶液層を別の回収過程なしでそのままさらに使用することができるので、非常に経済的である。
アミノ酸を供給する塩基性水溶液には、アミノ酸のラセミ化を助けるためのラセミ化触媒として、例えば、PLP(pyridoxal phosphate)が添加できる。塩基性水溶液において、PLPはアミノ酸とイミンを形成し、アミノ酸をラセミ化させる。PLPの量はアミノ酸モル数の5%が最適であるが、アミノ酸の種類に応じて変化を与えることができる。PLP5%におけるアミノ酸のラセミ化は常温で徐々に進んで1週に30%程度行われる。これは、例えば、フェニルアラニンのNa+塩を、D2OでPLP5%を入れてアルファ水素の重水素化(deuteration)の度合いを観察して確認することができる。アルファ水素の重水素化の度合いは直ちにアミノ酸のラセミ化を意味するためである。PLPの量を20%まで増加させるとしても、アミノ酸のラセミ化は速くならない。ところが、本発明で水溶液の温度を50〜100℃に上げると、アミノ酸のラセミ化が1時間以内の短時間内に行われ得ることを見出した。よって、アミノ酸を供給する塩基性水溶液におけるラセミ化を速く進行させるためには、塩基性水溶液の温度を前記範囲に上げることが好ましい。前記水溶液の温度を50℃未満に加熱すると、ラセミ化促進効果が微々であり、水溶液であるため、100℃以上には加熱されない。前記塩基性水溶液層のアミノ酸が有機溶液層へ移動すると、アミノ酸を引き続き添加して光学変換を行い続けることができる。
本発明におけるキラーセル選択性はイミンの構造的安定性に起因するが、これについての詳細な原理は既に発表された多数の論文に出ている。既に発表された論文(JACS 2007; Che. Eur. J 2008; Tetrahedron 2008)には、ビナフトールアルデヒドまたは他の誘導体を用いてDMSO溶媒におけるアミノ酸のキラル変換を成す方法が説明されている。本発明の方法で使用される有機溶媒では、一般に、アミノ酸のキラル変換が容易に起こらない。ところが、本発明の方法は全てのDL−アミノ酸のキラル変換を可能にする方法を提供する。このような方法が可能な理由は塩基性水溶液におけるアミノ酸のラセミ化が行われるためである。すなわち、塩基性水溶液におけるラセミ化と塩基性水溶液層から有機溶液層へのキラル選択的なアミノ酸の移動とが結合して全てのDL−アミノ酸のキラル変換が可能となる。これは一般な光学分割が最大50%の収率のみを得ることができるのと比較して相当顕著な結果であるといえる。
アミノ酸を含む塩基性水溶液にラセミ化触媒を入れ、前記水溶液を50〜100℃に加熱することを特徴とするラセミ化促進方法に関する。
CDCl3(50mL)とトルエン−4−ニトリル(50mL)の1:1混合溶媒に、キラル選択的受容体として前記化合物3(10.0g、18mmol、S型光学異性体)、PTC(Phase Transfer Catalyst)としてAliquat336(10.0g、18mmol)を溶解させて有機溶液を準備した。
フェニルアラニン(ラセミ型、30g、180mmol)を水(100ml)に入れ、1.0当量のNaOHを加えて全て溶解させ、PLP1.5gを添加して塩基性水溶液を準備した。
濃塩酸(10g)を10倍に薄めて100mLの酸性水溶液を作った。
前記で製造された有機溶液と塩基性水溶液を2Lの丸底フラスコに入れて2時間30分間攪拌した。有機溶液層を一部採取して1H NMRでイミン形成を確認した(図2参照)。その結果、全ての化合物3がアミノ酸とキラル選択的にイミンを形成したことが分かる。キラル選択性は化合物3のuryl−NH signalを積分(integration)して確認した。その結果、キラル選択性はL:D=1:12程度と確認された。図2における、Lで表示された小さいピークはL−フェニルアラニンと作られたイミンのNHに対するものであり、Dで表示されたピークはD−フェニルアラニンと作られたイミンのNHに対するものである。
実施例5で30回反復実験を行った後、酸性水溶液層にNaOHを添加してpHを7.0に調整した。フェニルアラニンが沈澱し、これを回収して水で3回洗い流した後、50℃で減圧乾燥させた。乾燥したフェニルアラニンは84gの重量を有し、総回収率は94%であった。乾燥したフェニルアラニンをHPLCで分析した結果、D型が92%であり、残りはL型であった。
実施例6で得たフェニルアラニン(D型92%)10g(50mmol)を水100mLに溶かし、NaOH4.0g(100mmol)をゆっくり添加してフェニルアラニン塩を作った。この水溶液と、R型光学異性体としての前記化合物3(3g、5.4mmol)およびAliquat(3g、5.4mmol)が溶けているCDCl3/トルエン−4−ニトリル(体積比1:1)の混合溶液とを混合し、5時間攪拌した。有機溶液層の1H NMRを確認した結果、L型フェニルアラニンが化学式3の化合物とイミンを形成したことを確認することができた。有機溶液層を分離してHCl水溶液と1時間攪拌し、有機溶液層のL型フェニルアラニンをHCl水溶液層へ移動させた。HCl水溶液層は実施例4と同様の条件で作られた。HCl水溶液層から分離された有機溶液層をさらにD型フェニルアラニンの濃縮された塩基性水溶液層へ移動させて同一の実験をもう1回行った。2回同一の実験を行った後、有機溶液層のR型光学異性体である化合物3の量を1/2に減らし、しかる後に、同一の実験を4回繰り返し行った。D型フェニルアラニンが濃縮された塩基性水溶液層にHClを添加してpHを7.0にした。沈澱した中性のフェニルアラニンを濾取し、水で3回洗った後、50℃で減圧乾燥させた。乾燥したフェニルアラニンのD型は、HPLC確認結果、99.7%であり、6.2gの重量を有する。
D2O(5mL)にDL−フェニルアラニン(1.0g)とPLP(50mg)を入れた後、攪拌しながらNaOH水溶液を加えて全体を溶解させた。常温で1H NMRを観察した結果、フェニルアラニンのアルファ水素がDで置換されることが分かった。ところが、置換速度が遅くて1週後に約30%のみがDで置換された。PLPの量を変化させてみたが、むしろPLPの量が多くなると、Dで置換される速度が遅くなった。PLPの量が5%以下になる場合でも、置換速度が遅くなった。PLPがない場合には、1週が経ってもDで置換されたものが殆ど見られなかった。同一条件のD2O溶液の温度を摂氏70℃以上に昇温させた結果、顕著に速い速度でD置換が行われた。80℃以上になると、30分以内にD置換が完了した。D置換は直ちにアミノ酸のラセミ化を意味するので、この実験結果は直ちにラセミ化に対する実験結果を意味する。
DL−セリン、DL−アラニン、DL−バリン、DL−ロイシン、D−トリプトファンなどのα−アミノ酸と、DL−アミノ酪酸、β−フェニルアラニン、β−ロイシン、β−ホモフェニルアラニン、β−ホモロイシン、3−アミノイソ酪酸などのβ−アミノ酸に対する光学選択的移動実験も、前記実施例5で記述したのと同様の方法で実施した。1H NMRピークの面積計算によって水溶液層から有機溶液層へ移動するアミノ酸のキラル選択性を確認し、結果を下記表1に示した。
Claims (18)
- 光学的分割または光学的変換のためのアミノ酸を含む塩基性水溶液と、
D型またはL型のアミノ酸とキラル選択的に反応してイミンを形成するキラル選択的受容体を含む有機溶液と、
酸性水溶液とを使用し、
前記塩基性水溶液と前記有機溶液とを混合して攪拌し、塩基性水溶液層と有機溶液層を分離する第1段階と、
前記第1段階で分離された有機溶液を前記酸性水溶液と混合して攪拌し、酸性水溶液層と有機溶液層を分離する第2段階と、
前記第2段階で分離された酸性水溶液からD型またはL型のアミノ酸を収得する第3段階とを含んでなることを特徴とする、光学的に純粋なアミノ酸を得る方法。 - 前記第3段階を行う前に、
前記第1段階で分離された塩基性水溶液と、第2段階で分離された有機溶液および酸性水溶液を用いて、前記第1段階および第2段階の工程を少なくとも1回繰り返し行う段階をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の光学的に純粋なアミノ酸を得る方法。 - 前記塩基性水溶液に含まれるアミノ酸がLi+、Na+またはK+塩の形態であることを特徴とする、請求項1に記載の光学的に純粋なアミノ酸を得る方法。
- 前記塩基性水溶液がアミノ酸のラセミ化触媒をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の光学的に純粋なアミノ酸を得る方法。
- 前記ラセミ化触媒がサリチルアルデヒド誘導体であることを特徴とする、請求項4に記載の光学的に純粋なアミノ酸を得る方法。
- 前記サリチルアルデヒド誘導体が、PLP(pyridoxal phosphate)およびピリドキサール(pyridoxal)よりなる群から選ばれる少なくとも一つのものであることを特徴とする、請求項5に記載の光学的に純粋なアミノ酸を得る方法。
- 前記アミノ酸のラセミ化を促進するために、前記塩基性水溶液を50〜100℃に加熱した後、第1段階を行うことを特徴とする、請求項4に記載の光学的に純粋なアミノ酸を得る方法。
- 前記有機溶液に含まれる有機溶媒が、水と全く混じらない有機溶媒と極性の高い作用基を含む有機溶媒との混合溶媒であることを特徴とする、請求項1に記載の 光学的に純粋なアミノ酸を得る方法。
- 前記混合溶媒が、塩化メチレンとブチロニトリルの混合溶媒、またはクロロホルムとトルエンニトリルの混合溶媒であることを特徴とする、請求項8に記載の光学的に純粋なアミノ酸を得る方法。
- 前記有機溶液がPTC(Phase Transfer Catalyst)をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の光学的に純粋なアミノ酸を得る方法。
- 前記酸性水溶液がHCl水溶液であることを特徴とする、請求項1に記載の光学的に純粋なアミノ酸を得る方法。
- 前記アミノ酸がα−アミノ酸またはβ−アミノ酸であることを特徴とする、請求項1に記載の光学的に純粋なアミノ酸を得る方法。
- 前記キラル選択的受容体が、サリチルアルデヒド基を含む化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の光学的に純粋なアミノ酸を得る方法。
- 前記キラル選択的受容体が下記化学式1の化合物または化学式2の化合物であることを特徴とする、請求項1に記載の光学的に純粋なアミノ酸を得る方法:
Xはそれぞれ独立に水素;ハロゲン;アミノ;ニトロ;シアノ;ホルミル;カルボキシル;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、およびC6〜C10のアリールよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC1〜C10のアルキル;C1〜C10のアルキルカルボニル;C6〜C10のアリール;およびC1〜C10のアルコキシよりなる群から選ばれ;
Yはそれぞれ独立に水素;ハロゲン;アミノ;ニトロ;シアノ;ホルミル;カルボキシル;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、およびC6〜C10のアリールよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC1〜C10のアルキル;C1〜C10のアルキルカルボニル;C6〜C10のアリール;およびC1〜C10のアルコキシよりなる群から選ばれ;
Zはそれぞれ独立に水素;ハロゲン;アミノ;ニトロ;シアノ;ホルミル;カルボキシル;ハロゲン、ヒドロキシ、アミノ、シアノ、ニトロ、およびC6〜C10のアリールよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたかまたは置換されていないC1〜C10のアルキル;C1〜C10のアルキルカルボニル;C6〜C10のアリール;およびC1〜C10のアルコキシよりなる群から選ばれ;
Lは0〜5の整数であり、Mは0〜5の整数であり、Nは0〜3の整数であり;
R1は水素;トシル;CH3SO2−;CH3CO−;ハロゲンおよびOHよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC1〜C10のアルキル;ハロゲンおよびOHよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC4〜C10のシクロアルキル;ハロゲンおよびOHよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC4〜C10のシクロアルケニル;ハロゲンおよびOHよりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC4〜C10のシクロアルキニル;またはハロゲン、OHおよびC1〜C5のアルキル基よりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC6〜C12のアリールであり;
R2は−NHCX’R3、−NHS(=O)aR3、下記式で示される官能基または−NHC(NHR5)+R4であり、前記において、X’は酸素または硫黄であり、aは1または2であり、前記R3およびR4はそれぞれ独立に水素;ハロゲンで置換されたか或いは置換されていないC1〜C10のアルキル;−NR6R7;またはOR8であり、R5〜R8はそれぞれ独立に水素;ハロゲンで置換されたか或いは置換されていないC1〜C10のアルキル;またはハロゲン、ニトロ、C1〜C5のアルキル基、C1〜C5のアルコキシおよびC1〜C5のパーフルオロアルキル基よりなる群から選ばれる少なくとも一つの置換基で置換されたか或いは置換されていないC6〜C12のアリールであり、前記R5とR6は結合して環を形成することができ、前記R2が−NHC(NH2)NH2 +または−NHCHNH2 +のとき、相対イオンはハロゲンイオンまたはR9COO−であり、R9はC1〜C10のアルキルまたはC1〜C5のアルキルで置換されたか或いは置換されていないC6〜C12のアリールであり;
前記において、アルキル基は直鎖または分岐鎖のアルキル基を意味し、
前記化学式2の化合物において、R10が結合する炭素はR型またはS型である。 - アミノ酸のラセミ化において、
アミノ酸を含む塩基性水溶液にラセミ化触媒を入れ、前記水溶液を50〜100℃に加熱することを特徴とする、ラセミ化促進方法。 - 前記ラセミ化触媒がサリチルアルデヒド誘導体であることを特徴とする、請求項16に記載のラセミ化促進方法。
- 前記サリチルアルデヒド誘導体が、PLP(pyridoxal phosphate)およびピリドキサール(pyridoxal)よりなる群から選ばれる少なくとも1種のものであることを特徴とする、請求項16に記載のラセミ化促進方法。
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