JP2012519093A - 画像品質が改良されたインクジェット媒体システム - Google Patents

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Abstract

プリンター、顔料着色剤を含有するインク組成物、およびインクを受容する乾燥記録媒体供給体を備えるインクジェット印刷システムであって、該乾燥記録媒体供給体が多価金属カチオンおよびリガンドの錯体を含むインク受容層を保持する支持体を含み、該錯体が安定定数K10.3〜6.0を有することを特徴とするインクジェット印刷システムを提供する。このシステムは優れた光沢、凝集性および画像品質を有する画像を提供する。

Description

本発明は高品質のインクジェット印刷に適した塗装インクジェット受容体媒体、その製造方法およびインクジェットプリンターで紙の上に印刷する方法に関する。特に、本発明は優れた印刷色濃度、光沢および画像品質を有するインクジェット記録媒体に関する。このインクジェット記録媒体は、顔料ベースのインクで印刷するのに好適である。
典型的なインクジェット記録または印刷システムにおいて、インク液滴は高速でノズルから記録エレメントまたは媒体に向かって放出され、媒体上に画像を作る。インク液滴または記録液は、一般に、染料または顔料などの記録剤、および大量の溶媒を含む。溶媒、またはキャリア液は、典型的には、水性混合物から作られ、例えば、水、および一価アルコールまたは多価アルコールなどの1種以上の有機物質を含む。
インクジェット記録媒体は、典型的には、その少なくとも1つの表面上に、少なくとも1つのインク受容層(IRL)を有する支持体を備えている。一般に、2つの種類のIRLが存在する。第1の種類のIRLは、高い膨潤能力を有するポリマーの非孔質コーティングを含み、この非孔質コーティングは、分子拡散によってインクを吸収する。カチオン性またはアニオン性の物質が、カチオン性またはアニオン性の染料のための染料固定剤または媒染剤として作用するようにコーティングに加えられてもよい。典型的には、支持体は滑らかな樹脂コート紙であり、インク受容層は光学的に透明でありかつ非常に滑らかであり、非常に高光沢の「写真グレード」インクジェット記録媒体をもたらす。しかし、この種類のIRLは、通常はゆっくりとインクを吸収する傾向があり、結果として、画像となった受容体または印刷物は、瞬時に指触乾燥しない。
第2の種類のインク受容層またはIRLは、無機、ポリマー性、または有機−無機複合粒子の多孔質コーティング、ポリマー性結合剤、および染料固定剤または媒染剤などの任意の添加剤を含む。これらの粒子は、化学組成、サイズ、形状、および粒子内の多孔性が異なり得る。この場合において、印刷液は、実質的に毛管作用によって、開いた相互接続したIRLの孔に吸収されて、即座に指触乾燥する印刷物が得られる。典型的には、1つ以上の層を含んでもよい、多孔質媒体の相互接続した粒子間孔体積の合計は、画像を形成する適用されるすべてのインクを保持するために十分な体積よりも大きい。
インクジェット印刷技術によって再生される写真に対する欲求が増大するにつれて、印刷品質の改善の要求が増加している。歴史的には、光沢のある樹脂コート紙上の親水性ポリマーの膨潤可能な層を有する受容体が写真のために使用されてきたが、しかし、これらの受容体はゆっくりと乾燥し、乾燥するまでの取り扱いが不便であった。多孔性設計の写真紙は、プリンターから出る際に指触乾燥した印刷物を提供する。加えて、高い色密度の要求は、インクのための高い収容能力を有する受容体を必要とする。収容能力の欠如は、受容体の表面上でインク液滴の液溜りを生じ、凝集または斑点として観察される現象をもたらす。さらなる要求は高速印刷についての要求である。結果として、インク流入が増加するにつれて、収容能力のみではインク液滴の適切な吸収のために十分ではない可能性がある。
これらの要求に対する少なくとも部分的な解決法を提供する際に、受容体表面上にインク液滴を固定または不動化するための種々の技術が提案されてきた。これは、表面において、または表面の近くで、凝集を生じかつ着色剤の濃度を増加させる混合を減少させるように働き、密度を増加させる。インクジェット印刷において使用される染料ベースの水系インクの場合において、染料は、一般には、アニオン部分を含んでおり、適切なカチオン種と錯体形成することが知られており、従って、表面の近くの染料に結合して、高い色密度を保証する。染料ベースのインクについては、好ましい固定剤は、しばしば媒染剤と呼ばれ、四級窒素部分の塩を含んでもよく、しばしばポリマーの形態であってもよく、または多価金属カチオンの塩であってもよい。
顔料ベースのインクについての特定の課題は、顔料粒子が媒体の孔を部分的に塞いだ場合に、インクの液体部分の浸透が遅くなる可能性があることである。液体が表面上により長くとどまるので、液滴が混合し、凝集および斑点の出現が開始する可能性がある。斑点のレベルは、固定剤の添加によって顕著に減少させることができる。好ましい固定剤は多価金属カチオンである。1つの解決法は、製造された受容体中にカチオン性固定剤の塩を提供することであり、別の解決法は、プリンターが、コーティング、噴霧、または噴射のいずれかによって、このような塩を含む受容体に溶液を送達することである。この溶液は、インク液滴の噴射の直前、それと同時、またはその直後を含む、様々な順序で受容体に適用されてもよい。
Katsuragiらは、米国特許第6,550,903号において、普通紙上へのインクジェット記録のための液体組成物、インクセット、装置、およびプロセスを開示している。金属カチオンの多価塩を含む第1の液体、および着色物質を含む第2の液体が組み合わせて使用され、互いに接触するように普通紙上に適用される。Katsuragiらは、普通紙上に印刷された顔料ベースのインクの耐水性を改善するためにポリヒドロキシカルボン酸との多価金属カチオンの塩を開示している。さらに、異なる色が互いに隣接して印刷されるとき、具体的には、インクの1つが黒色インクであるときのにじみに対する抵抗性とともに、画像の鮮明さの改善およびフェザリングの減少が主張されている。プリンターに適用される固定溶液を含む印刷システムは、余分な複雑さ、余分な溶液供給体、および余分な送達システムを包含する。余分な水溶液が受容体に適用されるとき、乾燥時間は増大する。プリントヘッドを経由して固定剤を噴射するときの主な懸念の問題は、固定剤がプリントヘッドを汚染し、汚れおよび他の問題を引き起こすことである。
米国特許第6,550,903号明細書
‘903において言及されていない問題は、この文献が、受容体として、コートされていない普通紙を使用するシステムのみを扱っているので、光沢のある写真品質媒体については、多価金属カチオンの塩の添加が、顔料ベースのインクを用いる印刷において光沢の著しい損失を生じることである。従って、瞬時に指触乾燥し、寿命に至るまで色あせることに対して抵抗性である着色剤を使用し、そして最小限の凝集および斑点と、高い光沢を有する極上の画像品質を示す写真を提供するための簡便な印刷システムが必要とされている。
本発明は、プリンター、顔料インク組成物、およびインクを受容する乾燥記録媒体供給体を備えるインクジェット印刷システムを提供し、この媒体は多価金属カチオンおよびリガンドの錯体を含むインク受容層を保持する支持体を含み、この錯体は0.3〜6.0の範囲の安定定数K1を有する。このシステムは、凝集および斑点の減少、高い光沢、ならびに優れた画像品質を提供する。
本発明はまた、改良されたインクジェット媒体、およびこのような媒体を作製するためのプロセスもまた提供する。
本発明の上記および他の目的、特徴、および利点は、可能である場合に、図面に共通である同一の特徴を指定するために、同一の参照番号が使用されている以下の説明および図面と併せて解釈されるときに、より明白になる。ここで、図面の説明は以下の通りである。
図1は、本発明において有用なインクジェットプリンターの概略図である。 図2は、インクジェットプリンターの供給トレイから収集トレイまでの媒体の流れを示す概略説明図である。
本発明は上記に要約されている。本発明において有用なインクジェット印刷システムは、プリンター、少なくとも1種のインク、およびインクジェットプリンターからインクを受容するために適切な画像記録エレメント、典型的には、シート(本明細書では「媒体」ともいう)を備える。インクジェット印刷は、デジタルデータシグナルに応答して、ピクセル・バイ・ピクセル法で画像記録媒体にインク液滴を沈着させて印刷画像を作るための非衝撃式方法である。所望の印刷画像を生じるために、画像記録媒体上のインク液滴の沈着を制御するために使用されてもよい種々の方法が存在する。ドロップ−オン−デマンドインクジェットとして知られる1つのプロセスにおいて、個々のインク液滴は、所望の印刷画像を形成するために、画像記録媒体上にに必要に応じて射出される。ドロップ−オン−デマンド印刷におけるインク液滴の射出を制御する一般的な方法としては、圧電変換器、熱気泡形成、または移動するように作られるアクチュエータが挙げられる。
ドロップ−オン−デマンド(DOD)液体放出デバイスは、長年の間、インクジェット印刷システムにおけるインク印刷デバイスとして知られてきた。初期のデバイスは、Kyserら、米国特許第3,946,398号およびStemme、米国特許第3,747,120号によって開示されるような圧電アクチュエータに基づいていた。現在一般的な種類のインクジェット印刷である、サーマルインクジェット(または「サーマルバブルジェット」)は、Haraら、米国特許第4,296,421号によって議論されているように、液滴の放出を引き起こす蒸気泡を生成するために電気的に抵抗性のヒーターを使用する。連続インクジェットとして知られる別のプロセスにおいて、液滴の連続流が生成され、その一部は、画像記録媒体の表面上に画像的な様式で偏向されるのに対して、画像化されていない液滴は捕捉され、インク溜めに戻される。連続インクジェットプリンターは、米国特許第6,588,888号;同第6,554,410号;同第6,682,182号;同第6,793,328号;同第6,866,370号;同第6,575,566号;および同第6,517,197号に開示されている。
図1は、プリンターの内部部品のための保護カバー40を備えるインクジェットプリンター10の1つの概略例を示す。このプリンターは、トレイの中に乾燥媒体供給体20を備える。このプリンターは、インクセット(4種のインクを有するものとしてここでは示される)を一緒に構成する1つ以上のインクタンク18を備え、これは、プリントヘッド30にインクを供給する。プリントヘッド30およびインクタンク18は、キャリッジ100上に装着されている。このプリンターは、インクの液滴をプリントヘッド30から押し出すためのコマンドとして、コントローラー(図示せず)によって解釈されるシグナルを提供する画像データ12の供給源を備える。プリントヘッドは、インクタンクと統合されていてもよく、または分離されていてもよい。例示的なプリントヘッドは米国特許第7,350,902号に記載されている。典型的な印刷操作において、媒体シートは、媒体供給トレイ中の記録媒体(またはインクジェット受容体)供給体20から、プリントヘッド30がインクの液滴を媒体シート上に沈着させる領域まで移動する。印刷された媒体コレクション22は、出力トレイに蓄積される。
図2は、図2の側面図において図解的に示されるように、プリンターを通して媒体シートを前進させるために、インクジェットプリンターが種々のローラーをどのように備えているかを概略的に示す。この例において、ピックアップローラー320は、媒体供給トレイ360の中に配置されている媒体の重なり20の上端媒体シート371を、矢印302の方向へ移動させる。回転ローラー322は、C形状パス350の周囲で媒体シート371を移動させるように作用し(湾曲した表面と協同して−図示せず)、その結果、媒体シートは、継続して、プリンター中の方向矢印304に沿って前進する。次いで、媒体シート371は、印刷領域303を横切って、そしてプリンターカートリッジ100の下で、方向304に沿って前進するように、フィードローラー312および遊びローラー323によって移動させられる。ディスチャージローラー324およびスターホイール325は、方向304に沿って、かつ出力トレイ380まで、印刷媒体シート390を輸送する。通常の媒体ピックアップおよびフィーディングについては、すべての駆動されるローラーが順方向313で回転することが所望されている。媒体シートの特性またはその上に含まれる印を検出することが可能である任意のセンサー215は、キャリッジ100に装着できる。媒体シートの特性またはその上に含まれる印を検出することが可能である、さらなる任意のセンサー375は、媒体シート371の前面または背面に面して配置されてもよく、媒体供給トレイ360を含む媒体輸送パス350に沿った任意の有利な位置に配置されてもよい。あるいは、このインクジェット印刷システムは、印刷に続いて個々の印刷物に切断されてもよい、インク記録媒体の連続ロールを備えたプリンターを備える。
異なる種類の画像記録エレメント(媒体)は、インクを吸収するそれらの能力が幅広く異なる。インクジェット印刷システムは、特定の種類の媒体のために設計された多数の異なる印刷モードを提供する。印刷モードは、印刷操作の間のインク液滴の噴射の量、配置、およびタイミングを決定するための一連の規則である。インクジェット印刷における最適な画像再現のために、印刷システムは、供給される媒体の種類を正確な印刷モードと一致させるべきである。この印刷システムは、供給される媒体の同一性を受容するためにユーザーインターフェースに頼ってもよく、または自動媒体検出システムが使用されてもよい。媒体検出システムは、媒体検出器、シグナル条件付け手順、および媒体の同一性を決定するためのアルゴリズムまたは参照テーブルを備える。媒体検出器は、ロゴを含む媒体上に存在する印、もしくは媒体の種類に対応するパターンを感知するように配置されてもよく、または固有の媒体特性、典型的には光の反射を検出するように配置されてもよい。媒体光学センサーは、検出される特性に応じて、媒体シートの前後のいずれかを見るための位置に配置されてもよい。図2に例示されるように、光学センサー375は、媒体供給トレイ360の中に、または媒体輸送パス350に沿って、媒体シート371を見るために配置されてもよい。あるいは、光学センサー215は、印刷領域303に配置されてもよい。媒体は、米国特許第7,120,272号に記載される方法によって検出可能な反復パターンを含むことが有用である。あるいは、多数の媒体検出方法が、米国特許第6,585,341号に記載されている。
本発明の多価金属カチオンは、元素の周期表の第3周期から第6周期までに由来する正に荷電した金属イオンから選択され、Mg2+、Ca2+、Ba2+、Al3+、Zn2+、Zr2+、Ni2+、Co2+、Cu2+、Fe2+、Fe3+が挙げられるがこれらに限定されない。適切なリガンドと「低色差」錯体を形成する金属カチオンが有用であり、有利には、Ca2+およびMg2+から選択される。「低色差」という用語は、本明細書では、本発明において使用される乾燥媒体中での錯体の存在が、錯体が存在していない乾燥媒体と比較して、肉眼で認識できないときに定義される。金属カチオン上での形式電荷は+2または+3のいずれかであり得る。+2の形式電荷が好ましい。
リガンド分子は多価金属カチオンとの1:1錯体の形成につき安定定数、logK(K1=[M・L]/[M]x[L])が0より大きい分子と定義される。典型的なリガンド分子は多価金属カチオンとキレート錯体、即ちリガンド上の少なくとも二つの原子が金属カチオンを伴うものを形成する。本発明に有用なリガンドは多価金属カチオンと安定定数6.0未満で特徴づけられる1:1錯体を形成する分子である。好適には、安定定数は少なくとも2.0、望ましくは少なくとも0.5である。有利には安定定数は少なくとも0.6である。3.0以下の安定定数が好適であり、2.0以下が望ましい。K1、金属カチオンとリガンドの1.1組み合わせの安定定数の多価金属カチオンとリガンドとの種々の組み合わせの値は、「金属キレート化合物の化学」、A.E.MartelおよびM.Calvin(ニュージャージー州イングルウッド・クリフ、プレンティス・ホール、1952年)に記載されている。
金属カチオンとキレート錯体を形成する有用なリガンド分子は水溶液中で−4〜0の形成電荷を有する。有利には形成電荷は−1である。好適な電荷を有する基は、当業者に用いられてる有用なイオン化された官能性の基であり、限定的でない例としてはカルボキシレート、スルフォネートおよびホスホネートである。望ましい官能性はカルボキシレートである。アニオンが本発明に用いられたキレートアニオンを含む分子の好適であるが非限定的な例は酢酸、クエン酸、グルコン酸、グリシン、乳酸、サリチル酸、酒石酸およびトリメタホスフェートが挙げられる。有利には、リガンド分子はカルボキシレート官能性に関してα位に水酸基を有するカルボキシレート基を含む。
しばしば、これらの錯体は、リガンド対金属イオンの規定された化学量論比、例えば、1:1または2:1の比率を有する中和塩として使用可能である。本発明において使用される1つ以上の画像受容層において、上記リガンド分子対多価金属カチオンのモル比は、典型的には、少なくとも0.5:1である。少なくとも1:1のモル比が有用である。少なくとも2:1のモル比が望ましい。有利には、このモル比は少なくとも4:1である。典型的には、このモル比は20:1を超えない。適切なモル比は10:1を超えない。
インクジェット媒体の1つ以上の画像受容層の中に分布している多価金属カチオンの総量は、典型的には、少なくとも0.10mmol/mである。多価金属カチオンの適切な量は、少なくとも0.5mmol/mである。望ましくは、この量は少なくとも1.0mmol/mである。典型的には、多価金属カチオンの量は10.0mmol/mを超えないように限定される。多価金属カチオンの適切な量は、5.0mmol/mを超えない。
インクジェット印刷の分野において既知であるインク組成物は、水性または溶媒ベースであってもよく、室温および常圧で、液体、固体、またはゲル状であり得る。水性のインク組成物は、これらが、溶媒ベースのインクと比較してより環境に優しいので、そして多くのプリントヘッドが水性のインクと共に使用するように設計されているので好ましい。
インク組成物は、顔料、染料、ポリマー染料、添加された染料/ラテックス粒子、または任意の他の種類の着色剤、またはこれらの組み合わせで着色されてもよい。顔料ベースのインクは、他の種類の着色剤から作られた印刷画像と比較した場合に、光およびオゾンに対してより良好な抵抗性を伴って、同等の光学密度を与える印刷画像を提供するので、このようなインク組成物が使用される。インク組成物中の着色剤は、黄色、マゼンタ、シアン、黒色、灰色、赤色、紫色、緑色、オレンジ色、茶色などであってもよい。
インクジェット印刷の難問は、種々の種類のインクジェット受容体上で作製される画像の安定性および耐久性である。インク着色剤として顔料を使用するインクは、とりわけ、微小孔性写真光沢受容体上に印刷されたときに、光による色あせおよび環境汚染物質に起因する色あせについて、染料ベースのインクと比較した場合に、優れた画像安定性を提供することが一般に知られている。良好な物理的耐久性(例えば、耐摩耗性)のために、顔料ベースのインクは、インク組成物への結合剤ポリマーの添加によって改良できる。
本発明において有用なインク組成物は水性である。水性とは、インク組成物中の液体成分の大部分が水であり、好ましくは、50%より多くが水であり、より好ましくは60%より多くが水であることを意味すると本明細書では定義される。
本発明において有用である水組成物は、プリントヘッドのノズルの中でインク組成物が乾燥する、もしくは硬くなることを防ぎ、インク組成物中の成分の溶解性を補助し、または印刷後に画像記録媒体へのインク組成物の浸透を容易にするために、保水剤および/または共溶媒もまた含んでもよい。水性インク組成物において使用される保水剤および共溶媒の代表的な例としては以下が挙げられる:(1)アルコール、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、t−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、フルフリルアルコール、およびテトラヒドロフルフリルアルコール;(2)多価アルコール、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,2−ヘプタンジオール、1,7−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、1,8−オクタンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−プロパンジオール、サッカリドおよび糖アルコール、ならびにチオグリコール;(3)多価アルコールから誘導された低級モノ−およびジ−アルキルエーテル、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ならびにジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート;(4)窒素含有化合物、例えば、尿素、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジノン、および1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン;ならびに(5)硫黄含有化合物、例えば、2,2’−チオジエタノール、ジメチルスルホキシド、およびテトラメチレンスルホン。
本発明において有用なインク組成物は顔料ベースである。なぜなら、このようなインクは、他の種類の着色剤から作られた印刷画像と比較した場合に、より高い光学密度、ならびに光およびオゾンに対するより良好な抵抗性を有する印刷画像を提供するからである。本発明において有用であるインクに使用されてもよい顔料としては、例えば、米国特許第5,026,427号;同第5,085,698号;同第5,141,556号;同第5,160,370号;および同第5,169,436号において開示されているものが挙げられる。顔料の的確な選択は、色の再現性および画像の安定性などの、特定の適用および性能の要件に依存する。
本発明における使用のために適切な顔料としては、アゾ顔料、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、アゾ顔料レーキ、b−ナフトール顔料、ナフトールAS顔料、ベンズイミダゾロン顔料、ジスアゾ縮合顔料、金属錯体顔料、イソインドリノンおよびイソインドリン顔料、ポリ環状顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、ペリレンおよびペリノン顔料、チオインディゴ顔料、アントラピリミドン顔料、フラバントロン顔料、アンタントロン顔料、ジオキサジン顔料、トリアリールカルボニウム顔料、キノフタロン顔料、ジケトピロロピロール顔料、酸化チタン、酸化鉄、ならびにカーボンブラックが挙げられるがこれらに限定されない。
使用されてもよい顔料の典型的な例としては以下が挙げられる:色指数(C.I.)顔料黄色1、2、3、5、6、10、12、13、14、16、17、62、65、73、74、75、81、83、87、90、93、94、95、97、98、99、100、101、104、106、108、109、110、111、113、114、116、117、120、121、123、124、126、127、128、129、130、133、136、138、139、147、148、150、151、152、153、154、155、165、166、167、168、169、170、171、172、173、174、175、176、177、179、180、181、182、183、184、185、187、188、190、191、192、193、194;C.I.顔料赤色1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、21、22、23、31、32、38、48:1、48:2、48:3、48:4、49:1、49:2、49:3、50:1、51、52:1、52:2、53:1、57:1、60:1、63:1、66、67、68、81、95、112、114、119、122、136、144、146、147、148、149、150、151、164、166、168、169、170、171、172、175、176、177、178、179、181、184、185、187、188、190、192、194、200、202、204、206、207、210、211、212、213、214、216、220、222、237、238、239、240、242、243、245、247、248、251、252、253、254、255、256、258、261、264;C.I.顔料青色1、2、9、10、14、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、15、16、18、19、24:1、25、56、60、61、62、63、64、66、架橋アルミニウムフタロシアニン顔料;C.I.顔料黒色1、7、20、31、32;C.I.顔料オレンジ色1、2、5、6、13、15、16、17、17:1、19、22、24、31、34、36、38、40、43、44、46、48、49、51、59、60、61、62、64、65、66、67、68、69;C.I.顔料緑色1、2、4、7、8、10、36、45;C.I.顔料紫色1、2、3、5:1、13、19、23、25、27、29、31、32、37、39、42、44、50、およびこれらの混合物。
分散剤または界面活性剤の使用を伴うことなく分散可能である自己分散顔料もまた、本発明において有用であり得る。この種類の顔料は、別個の分散剤が必要ではないように、酸化/還元、酸/塩基処理、またはカップリング化学による官能化などの表面処理に供されたものである。この表面処理は、顔料の表面を、アニオン性、カチオン性、または非イオン性の基を有するようにできる。例えば、米国特許第6,494,943号および同第5,837,045号を参照のこと。自己分散型顔料の例としては、CAB−O−JET 200およびCAB−O−JET 300(Cabot Corporation)ならびにBONJET CW−I、CW−2およびCW−3(Orient Chemical Industries,Ltd.)が挙げられる。特に、自己分散カーボンブラック顔料インクは、本発明において有用なインクセットに使用されてもよく、ここで、インクは、無機塩基によって中和される酸基を含む水溶性ポリマーを含み、カーボンブラック顔料は、同一出願人による同時係属中の米国特許公開第2008/0206465号において開示されているような、11重量%より多い揮発性表面官能基を含む。
本発明において有用な顔料ベースのインク組成物は、インクジェット印刷の技術分野において既知である任意の方法によって調製することができる。有用な方法は一般に2つの工程:(a)微粒子系の中で最小の同定可能な下位区分と定義される一次粒子まで、顔料を細分化するための分散または粉砕工程;および(b)工程(a)からの顔料分散液が残りのインク成分と一緒に希釈されて、作用濃度のインクが得られる希釈工程を含む。
粉砕工程(a)は、媒体ミル、ボールミル、2ロールミル、3ロールミル、ビーズミル、およびエアジェットミルなどの任意の種類の破砕ミル、磨砕機、または液体相互作用チャンバーを使用して実施される。粉砕工程(a)において、顔料は、工程(b)において顔料分散液を希釈するために使用される媒体と典型的には同じであるか、またはそれに類似する媒体中に任意に懸濁される。不活性粉砕媒体が、一次粒子への顔料の細分化を容易にするために粉砕工程(a)において任意に存在する。例えば、米国特許第5,891,231号に記載されるように、不活性粉砕媒体には、ポリマー性ビーズ、ガラス、セラミックス、金属、およびプラスチックのような材料が含まれる。粉砕媒体は、工程(a)において得られる顔料分散液、または工程(b)において得られるインク組成物のいずれかから取り出される。
分散剤は、一次粒子への顔料の細分化を容易にするために、粉砕工程(a)において任意に存在する。工程(a)において得られる顔料分散液または工程(b)において得られるインク組成物については、分散剤は、粒子の安定性を維持し、かつ沈降を防止するために、任意に存在する。本発明における使用のために適切な分散剤には、インクジェット印刷の技術分野において一般に使用されるものが挙げられるがこれらに限定されない。例えば、米国特許第5,679,138号;同第5,651,813号;または同第5,985,017号に記載されるように、水性顔料ベースのインク組成物については、有用な分散剤としては、ドデシル硫酸ナトリウム、またはオレイルメチルタウリン酸カリウムもしくはナトリウムなどのアニオン性、カチオン性、または非イオン性界面活性剤が挙げられる。
ポリマー性分散剤もまた既知であり、水性顔料ベースのインク組成物に有用である。ポリマー性分散剤は、粉砕工程(a)の前またはその間に顔料分散液に加えられてもよく、これには、ホモポリマーおよびコポリマー;アニオン性、カチオン性、もしくは非イオン性ポリマー;またはランダム、ブロック、分岐、もしくはグラフトポリマーなどのポリマーが含まれる。粉砕操作において有用なポリマー性分散剤としては、親水性部分および疎水性部分を有するランダムおよびブロックコポリマーが挙げられ;例えば、米国特許第4,597,794号;同第5,085,698号;同第5,519,085号;同第5,272,201号;同第5,172,133号;または同第6,043,297号を参照のこと;ならびにグラフトコポリマーが含まれる;例えば、米国特許第5,231,131号;同第6,087,416号;同第5,719,204号;または同第5,714,538号を参照のこと。適切なポリマー性分散剤としては、例えば、同一出願人による米国特許公開第2007/0043146号および同第2007/0043144号、ならびに米国特許出願第12/234,742号および同第12/234,744号において開示されている、ベンジルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、およびメタクリル酸のターポリマーが挙げられる。
着色剤相およびポリマー相を有する複合着色剤粒子もまた、本発明において有用な水性顔料ベースのインクにおいて有用である。複合着色剤粒子は、顔料の存在下でモノマーを重合することによって形成される;例えば、米国特許公開第2003/0199614号、同第2003/0203988号、または同第2004/0127639号を参照のこと。マイクロカプセル化型顔料粒子もまた有用であり、これは樹脂フィルムでコートされた顔料粒子からなる;例えば、米国特許第6,074,467号を参照のこと。
本発明において有用なインク組成物中で使用される顔料は、任意の有効量で、一般には、0.1〜10重量%、好ましくは、0.5〜6重量%で存在してもよい。
インクジェットインク組成物は、無機粒子またはポリマー性粒子などの非着色粒子もまた含んでもよい。このような微粒子追加物の使用は、とりわけ、写真品質の画像のために意図されるインクジェットインク組成物において、過去数年間にわたって増加してきた。例えば、米国特許第5,925,178号は、画像記録媒体上での光学密度および顔料粒子の摩擦抵抗性を改善するために、顔料ベースのインクにおける無機粒子の使用を記載している。別の例において、米国特許第6,508,548号は、印刷画像の光およびオゾン抵抗性を改善するために、染料ベースインク中での水分散性ポリマー性ラテックスの使用を記載している。
インク組成物は、印刷画像の光沢の差、光、および/またはオゾン抵抗性、耐水性、摩擦抵抗性、および印刷画像の種々の他の特性を改良するために、無機またはポリマー性粒子などの非着色粒子を含んでもよい;例えば、米国特許第6,598,967号および同第6,508,548号を参照のこと。着色していない粒子を含むか、着色剤を含まない無色インク組成物もまた使用することができる。例えば、米国特許公開第2006/0100307号は、水性媒体およびマイクロゲル粒子を含むインクジェットインクを記載している。無色インク組成物は、当該分野において、普通紙上での色間のにじみを減少させるために、および耐水性のために、しばしば、着色インク組成物の下で、その上で、またはそれと一緒に印刷される「固定剤」または不溶化液体として使用される;例えば、米国特許第5,866,638号または同第6,450,632号を参照のこと。無色インクは、通常は、引っ掻き抵抗性および耐水性を改善するために、印刷画像に対して上塗りを提供するためにもまた使用される;例えば、米国特許公開第2002/0009547号またはEP1,022,151を参照のこと。無色インクは、印刷画像における光沢の差を減少させるためにもまた使用される;例えば、米国特許第6,604,819号;または米国特許公開第2003/0085974号;同第2003/0193553号;もしくは同第2003/0189626号を参照のこと。
本発明において使用されるインクに有用な無機粒子の例としては、アルミナ、ベーマイト、クレイ、炭酸カルシウム、二酸化チタン、焼成クレイ、アルミノケイ酸塩、シリカ、または硫酸バリウムが挙げられるがこれらに限定されない。
水性のインクについては、本発明において有用なポリマー性結合剤には、一般に付加ポリマーまたは縮合ポリマーのいずれかとして分類される水分散性ポリマーが含まれ、これらの両方が、ポリマー化学の当業者には周知である。ポリマークラスの例としては、アクリル系、スチレン系、ポリエチレン系、ポリプロピレン系、ポリエステル系、ポリアミド系、ポリウレタン系、ポリウレア系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系、ポリ酸無水物系、およびこれらの組み合わせからなるコポリマーが挙げられる。このようなポリマー粒子は、イオノマー性、フィルム形成性、非フィルム形成性、融合性であるか、または重架橋していることがあり、広範な分子量およびガラス転移温度を有し得る。
有用なポリマー性結合剤の例としては、商品名JONCRYL(S.C.Johnson Co.)、UCAR(Dow Chemical Co.)、JONREZ(MeadWestvaco Corp.)、およびVANCRYL(Air Products and Chemicals,Inc.)で販売されているスチレン−アクリルコポリマー;商品名EASTMAN AQ(Eastman Chemical Co.)で販売されているスルホン化ポリエステル;ポリエチレンまたはポリプロピレン樹脂エマルジョンおよびポリウレタン(Witco CorporationからのWITCOBONDSなど)が挙げられる。これらのポリマーは、典型的な水性のインク組成物中で相溶性であること、およびこれらのポリマーは、印刷画像を物理的な摩耗、光、およびオゾンに対して高い耐久性があるものにすることから好ましい。
本発明において使用されるインク組成物中で有用な非着色粒子および結合剤は、任意の有効量で、一般には0.01〜20重量%、好ましくは0.01〜6重量%で存在してもよい。材料の的確な選択は、印刷画像の特定の適用および性能の要件に依存する。
インク組成物は、水溶性ポリマー結合剤もまた含んでもよい。インク組成物に有用な水溶性ポリマーは、これらが水相またはインクの水/水溶性溶媒を合わせた相に溶解性であるという点でポリマー粒子とは区別される。本明細書における「水溶性」という用語は、ポリマーが水に溶解するとき、およびポリマーが少なくとも部分的に中和されるときに、得られる溶液が視覚的に透明であるものとして定義される。このクラスのポリマーには、非イオン性、アニオン性、両性、およびカチオン性のポリマーが含まれる。水溶性ポリマーの代表的な例としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ポリエチルオキサゾリン、ポリエチレンイミン、ポリアミド、およびアルカリ溶解性樹脂;ポリウレタン(例えば、米国特許第6,268,101号に記載のもの)、ポリアクリル型ポリマー、例えば、ポリアクリル酸およびスチレン−アクリル系メタクリル酸コポリマー(例えば、S.C.Johnson Co.からのJONCRYL 70、MeadWestvaco Corp.からのTRUDOT IJ−4655、およびAir Products and Chemicals,Inc.からのVANCRYL 68S)が挙げられる。
本発明において有用なインクセットのインクに使用されてもよい水溶性アクリル型ポリマー添加剤および水分散性ポリカーボネート型またはポリエーテル型ポリウレタンの例は、同一出願人による米国特許出願公開第2008/0207820号および同第2008/0207811号に記載されている。本発明において使用されるインク中で有用なポリマー性結合剤添加剤は、例えば、米国特許公開第2006/0100307号および同第2006/0100308号にもまた記載されている。
実際には、インクセットのインクが所望される色間のにじみを印刷物に提供できるように、インクの静的および動的な表面張力が制御される。特に、微小孔性写真光沢紙と普通紙の両方において色間のにじみのための許容される性能を提供するために、シアン、マゼンタ、黄色、および黒色の顔料ベースのインクならびに無色保護インクを含むインクセットのすべてのインクについて10ミリ秒の表面寿命における動的表面張力が35mN/m以上であるべきであるのに対し、黄色インクおよび無色保護インクの静的表面張力は、インクセットのシアン、マゼンタ、および黒色インクの静的表面張力よりも少なくとも2.0mN/m低くあるべきであり、そして無色保護インクの静的表面張力は、黄色インクの静的表面張力よりも少なくとも1.0mN/m低くあるべきであることがわかっている。黄色インクの静的表面張力は、透明な保護インクを除いたインクセットのすべての他のインクよりも少なくとも2.0mN/m低いことが一般に好ましく、透明な保護インクの静的表面張力は、黄色インクを除くインクセットのすべての他のインクよりも少なくとも2.0mN/m低いことが一般に好ましい。
界面活性剤は、インクの表面張力を適切なレベルに調整するために加えられてもよい。界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、両性、または非イオン性であってもよく、インク組成物の0.01〜5%のレベルで使用される。適切な非イオン性界面活性剤の例としては以下が挙げられる:直鎖状または二級アルコールエトキシレート(例えば、Union Carbideから入手可能なTERGITOL 15−SおよびTERGITOL TMNシリーズならびにUniquemaからのBRIJシリーズ)、エトキシ化アルキルフェノール(例えば、Union CarbideからのTRITONシリーズ)、フッ素系界面活性剤(例えば、DuPontからのZONYLS;および3MからのFLUORADS)、脂肪酸エトキシレート、脂肪アミドエトキシレート、エトキシ化およびプロポキシ化ブロックコポリマー(例えば、BASFからのPLURONICおよびTETRONICシリーズ)、エトキシ化およびプロポキシ化シリコーンベースの界面活性剤(例えば、CK WitcoからのSILWETシリーズ)、アルキルポリグリコシド(例えば、CognisからのGLUCOPONS)、およびアセチレン性ポリエチレンオキサイド界面活性剤(例えば、Air Products and Chemicals,Inc.からのSURFYNOLS)。
アニオン性界面活性剤の例としては以下が挙げられる:カルボキシル化界面活性剤(例えば、エーテルカルボキシレートおよびスルホスクシネート)、硫酸化界面活性剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム)、スルホン化界面活性剤(例えば、ドデシルベンゼンスルホネート、αオレフィンスルホネート、アルキルジフェニルオキシドジスルホネート、脂肪酸タウレート、およびアルキルナフタレートスルホネート)、リン酸化界面活性剤(例えば、Dexter Chemical,L.L.C.からのSTRODEXシリーズを含む、アルキルおよびアリールアルコールのリン酸化エステル)、リン酸化およびアミンオキシド界面活性剤、ならびにアニオン性フッ素系界面活性剤。両性界面活性剤の例としては、ベタイン、スルタイン、およびアミノプロピオネートが挙げられる。カチオン系界面活性剤の例としては、四級アンモニウム化合物、カチオン性アミンオキシド、エトキシ化脂肪アミン、およびイミダゾリン界面活性剤が挙げられる。上記の界面活性剤のさらなる例は、「McCutcheon’s Emulsifiers and Detergents:2003,North American Edition」に記載されている。
殺生物剤は、水性インク中のかび、菌類などの微生物の増殖を抑制するためにインクジェットインク組成物に加えられてもよい。インク組成物用の好ましい殺生物剤は、最終濃度0.0001〜0.5重量%のPROXEL GXL(Arch UK Biocides,Ltd.)である。インクジェット組成物中に任意に存在してもよいさらなる添加剤には、濃厚化剤、導電性増強剤、抗コゲーション剤、乾燥剤、耐水剤、染料溶解剤、キレート剤、結合剤、光安定剤、増粘剤、緩衝剤、抗カビ剤、抗巻き剤、安定剤、および消泡剤が含まれる。
本発明において有用な水性インク組成物のpHは、有機または無機の酸または塩基の添加によって調整することができる。有用なインクは、使用される染料または顔料の種類に応じて、2〜10の好ましいpHを有してもよい。典型的な無機酸としては、塩酸、リン酸、および硫酸が含まれる。典型的な有機酸には、メタンスルホン酸、酢酸、および乳酸が挙げられる。典型的な無機塩基としては、アルカリ金属の水酸化物および炭酸塩が挙げられる。典型的な有機塩基としては、アンモニア、トリエタノールアミン、およびテトラメチルエチレンジアミンが挙げられる。
インク成分の的確な選択は、それらが噴射されるプリントヘッドの特定の適用および性能の要件に依存する。サーマル式または圧電式であるドロップオンデマンド式プリントヘッドおよび連続式プリントヘッドは、それぞれが、インクジェット印刷の分野において周知であるように、信頼性がありかつ正確なインクの噴射を達成するために、異なる一連の物理的特性を有するインク組成物を必要とする。許容される粘度は20cPを超えず、好ましくは、1.0から6.0cPの範囲である。
カラーインクジェット印刷のために、最小限シアン、マゼンタ、および黄色のインクがインクジェットインクセットのために必要とされ、これは、減色システムとして機能することが意図される。非常に頻繁に、黒色インクが、画像の中に暗色領域を与えるために必要とされるインクを減少させるため、およびテキストなどの白黒の文書を印刷するために、インクセットに加えられる。微小孔性写真光沢紙と普通紙の両方の受容体に印刷する必要性は、インクセットの中に複数の黒色インクを提供することによって満たされてもよい。この場合において、黒色インクの一つは、微小孔性光沢紙受容体上での印刷により良好に適していてもよく、一方、別の黒色インクは、普通紙上での印刷により良好に適していてもよい。この目的のための別々の黒色インク処方の使用は、所望の印刷密度、印刷の光沢、および受容体の種類についての汚れ抵抗性に基づいて正当化できる。
他のインクをインクセットに加えることができる。これらのインクとしては、薄または淡シアン、薄または淡マゼンタ、薄または淡黒色、赤色、青色、緑色、オレンジ色、灰色などが挙げられる。さらなるインクは画像の品質のために有益であり得るが、これらは、システムに複雑さおよびコストを加える。最後に、無色インク組成物は、ほとんどインクを受容しないか、またはさもなくば全くインクを受容しない印刷画像の中の領域に、光沢の均一性、耐久性、および汚れ抵抗性を提供する目的のために、インクジェットインクセットに加えることができる。インクを含む顕著なレベルの着色剤を用いて印刷された画像領域についてさえ、無色インク組成物は、さらなる利点を伴って、これらの領域に加えることができる。上記の目的のための保護インクの一例は、米国特許公開第2006/0100306号および同第2006/0100308号に記載されている。
本明細書において本発明を説明する際に、以下の定義が一般に適用される。
「単一コーティングパス」または「1コーティングパス」という用語は、任意に1つ以上の位置において、1つ以上の層をコートすることを含むコーティング操作をいい、ここで、このコーティング操作は、ロール中のインクジェット記録材料を巻き取る前に起こる。ロール中のインクジェット記録材料を2回目に巻き取る前ではなく、ロール上のインクジェット記録材料を巻き取る前、および巻き取った後で再度1つのコーティング工程がさらに起こるコーティング操作は、2パスコーティング操作と呼ばれる。
「後計量法」という用語は、コートされた余分な物質を除去することによって、コーティング組成物をコーティング後に計量する方法を意味するように本明細書では定義される。
「前計量法」という用語は、コーティング組成物を、例えば、ポンプによってコーティング前に計量する方法を意味する、直接計量法を意味するように本明細書では定義される。前計量法は、例えば、カーテンコーティング、押し出しホッパーコーティング、およびスライドホッパーコーティングから選択することができる。
「多孔質層」という用語は、適用されたインクを、液体拡散でなく、主として毛管作用によって吸収することによって特徴付けられる層を定義するように本明細書では使用される。多孔性は、粒子間の間隔によって形成された孔に基づくが、多孔性は、粒子対結合剤の比率によって影響を受け得る。層の多孔性は、臨界顔料体積濃度(CPVC)に基づいて予測されてもよい。支持体上に、1つ以上の多孔質層、好ましくは、実質的にすべての層を有するインクジェット記録媒体は、少なくとも支持体は多孔性であると見なされないが、「多孔質インクジェット記録媒体」と呼ぶことができる。
本明細書で言及される粒径は、他に示されない限り、NANOTRAC(Microtac Inc.)、MALVERN、またはCILAS機器または本質的に等価な手段を使用するレーザー回折または光子相関スペクトル分析(PCS)技術を使用して測定されるような、水中に分散した希釈粒子の光散乱測定によって決定されるメジアン粒径であり、その情報は、しばしば、製品資料において提供されている。0.3マイクロメートルより大きな粒径については、粒子測定はMicromeritics SEDIGRAPH 5100または等価な手段による。50nmを超えない粒径については、粒子測定は、直接的な方法である、代表的なサンプルの透過型電子顕微鏡法(TEM)または等価な手段による。他に示されない限り、粒径とは二次粒径をいう。
本明細書で使用される場合、インクジェット媒体における層に関する「上方に」、「上に」、「上側の」、「下方に」、「下に」、「下側の」という用語は、支持体の上方の層の順番をいうが、しかし、層がじかに隣接していること、または中間層が存在していないことを必ずしも示すものではない。
画像受容層という用語は、顔料トラップ層、染料トラップ層、または染料および顔料トラップ層として使用される層を定義することが意図され、ここで、印刷画像は、実質的に、層の表面または層の全体に存在する。典型的には、画画像受容層は、染料ベースのインクのための媒染剤を含む。染料ベースインクの場合、画像は1つより多くの画像受容層に任意に存在してもよい。
「ベース層」という用語(時折、「液溜め層」または「インクキャリア液受容層」とも呼ばれる)は、かなりの量のインクキャリア液を吸収する少なくとも1つの他のインク保持層の下の層を意味するために本明細書で使用される。使用中、インクのためのキャリア液のかなりの量、しばしば、その大部分がベース層中で受容される。ベース層は画像含有層の上にあるのではなく、それ自体が画像含有層ではない(顔料トラップ層または染料トラップ層)。典型的には、ベース層は、支持体に最も近いインク保持層である。
「インク受容層」または「インク保持層」という用語には、適用されるインク組成物に対して受容性である、支持体の上の任意のおよびすべての層が含まれ、これは、たとえ後で乾燥によって取り除かれるとしても、インクキャリア液および/または着色剤を含む、インクジェット記録エレメント中で画像を形成するために使用される1種以上のインク組成物の任意の部分を吸収または捕捉する。従って、インク受容層は、画像が染料および/または顔料によって形成される画像受容層、ベース層、または、例えば、ベース層とインクジェット記録エレメントの最上層の間に、任意のさらなる層を含むことができる。典型的には、支持体の上のすべての層はインク受容層である。その上にインク受容層がコートされる支持体もまた、インクキャリア液を吸収してもよく、この場合、これは、インク受容層ではなく、インク吸収層またはインク吸収剤層と呼ばれる。
インクジェットプリンターからインクを受容するために適切な画像記録エレメント(本明細書では、インクジェット媒体またはインクジェット受容体とも呼ばれる)は、典型的には、シートの形態で使用され、これには、普通紙、コート紙、合成紙、織物、およびフィルムが含まれる。
典型的には、普通紙は、セルロース繊維、重量、不透明性、および明度を増加させるための水不溶性の無機充填剤の微粒子;液体の取り込みを制御するためのサイジング剤;および任意に多価金属カチオンの水溶性塩を含む。普通紙の例としては、KODAK Ultra Paper、KODAK Premium Inkjet Paper、およびKODAK Everyday Inkjet Paperが挙げられる。
合成紙とは、空隙および任意に充填剤を含む微小孔性ポリマーシートをいう。TESLIN(PPG)はシリカ粒子を含むポリオレフィンシートである。
写真品質画像記録媒体は、典型的には、支持体、および支持体の上にコートされた、少なくとも1つの画像受容層を備える。支持体は、普通紙、樹脂コート紙、合成紙、またはポリマーフィルムなどの任意の適切な支持体であってもよい。支持体およびその上のコーティング層は、不透明、半透明、または透明であってもよく、それらの表面は、表示の種類および閲覧のために意図されている照明に応じて、平滑であるかまたはざらつきがあってもよい。
単層設計は、普段の写真品質媒体のために十分であり得る。上記のように、多孔質媒体は、典型的には、粒子および比較的少量の結合剤を含む。粒子対結合剤の比率は、粒径および粒子の任意の内部多孔性に依存する。典型的には、層は、多孔性を提供するために、少なくとも50重量%の無機粒子、適切には、少なくとも80重量%、望ましくは少なくとも90重量%、有利には少なくとも95重量%の無機粒子を含む。典型的には、インク受容層は、少なくとも2重量%の結合剤、典型的には、少なくとも4重量%の結合剤を含む。十分な結合剤は、コーティング後の乾燥の際に、クラッキングを防止するために使用される。結合剤の量は望ましくは限定される。なぜなら、インクがインクジェット媒体に適用されるとき、(典型的には、水性の)液体キャリアは結合剤を膨潤させ、孔を閉じる傾向があり、凝集、液溜り、にじみ、または他の問題を引き起こす可能性があるからである。それゆえに、多孔性を維持するために、層は25重量%未満、適切には18重量%未満、望ましくは10重量%未満の結合剤を含む。
任意の有用なポリマー性結合剤が、本発明において使用されるインクジェット記録エレメントの典型的な層において使用されてもよい。適切な実施形態において、ポリマー性結合剤は、任意の相溶性の親水性ポリマー、例えば、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(ビニルピロリドン)、ゼラチン、セルロースエーテル、ポリ(オキサゾリン)、ポリ(ビニルアセトアミド)、部分的に加水分解されたポリ(ビニルアセテート/ビニルアルコール)、ポリ(アクリル酸)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(アルキレンオキシド)、スルホン化またはリン酸化ポリエステルおよびポリスチレン、カゼイン、ゼイン、アルブミン、キチン、キトサン、デキストラン、ペクチン、コラーゲン誘導体、コロジアン、寒天、クズウコン、グアー、カラギーナン、トラガカント、キサンタン、またはラムザンであってもよい。望ましくは、親水性ポリマーは、ポリ(ビニルアルコール)、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリ(アルキレンオキシド)、ポリ(ビニルピロリドン)、ポリ(ビニルアセテート)、またはこれらのコポリマー、またはゼラチンである。一般に、良好な結果はまた、ポリウレタン、酢酸ビニル−エチレンコポリマー、エチレン−塩化ビニルコポリマー、酢酸ビニル−塩化ビニル−エチレンターポリマー、アクリルポリマー、またはこれらの誘導体を用いても得られる。典型的には、結合剤は水溶性親水性ポリマーであり、最も好ましくは、ポリ(ビニルアルコール)などの多価アルコールである。
他の結合剤もまた、疎水性物質、例えば、ポリ(スチレン−コ−ブタジエン)ラテックス、ポリウレタンラテックス、ポリエステルラテックス、ポリ(n−ブチルアクリレート)、ポリ(n−ブチルメタクリレート)、ポリ(2−エチルヘキシルアクリレート)、n−ブチルアクリレートとエチルアクリレートのコポリマー、およびビニルアセテートとn−ブチルアクリレートのコポリマーなどの画像記録エレメントの典型的な層に使用できる。ポリ(スチレン−コ−ブタジエン)ラテックスがとりわけ好適である。親水性結合剤とラテックス結合剤の混合物が有用であり、ポリ(スチレン−コ−ブタジエン)ラテックスとのPVAの混合物が特に好適である。
ベース層に機械的な耐久性を付与するために、上記で議論した結合剤に対して作用する架橋剤が少量加えられてもよい。このような添加剤は、層の結合力を改善する。さらに、架橋剤は、インク液体が吸収されるときに結合剤の膨潤を抑制し、従って、多孔性の維持を補助する。カルボジイミド、多官能アジリジン、アルデヒド、イソシアネート、エポキシド、多価金属カチオン、ビニルスルホン、ピリジニウム、ピリジニウムジカチオンエーテル、メトキシアルキルメラミン、トリアジン、ジオキサン誘導体、クロムミョウバン、硫酸ジルコニウム、ホウ酸、またはホウ酸塩などの架橋剤が使用されてもよい。典型的には、架橋剤は、アルデヒド、アセタール、またはケタール、例えば、2,3−ジヒドロキシ−1,4−ジオキサン、またはホウ素化合物である。
インクジェット媒体における多孔質層のために有用な粒子としては、有機ポリマー粒子および無機粒子が挙げられる。層の中で使用されてもよい有機粒子の例としては、メタクリル酸メチルなどのアクリル樹脂、スチレン樹脂、セルロース誘導体、ポリビニル樹脂、エチレン−アリルコポリマー、およびポリエステルなどの重縮合ポリマーを含むがこれらに限定されないポリマービーズが挙げられる。中空スチレンビーズが、特定の適用のために好ましい有機粒子である。
使用されてもよい有機粒子の他の例としては、米国特許第6,492,006号に開示されるものなどのコア/シェル粒子および米国特許第6,475,602号に開示されるものなどの均一な粒子が挙げられる。
典型的には、多孔質インクジェット媒体は、水不溶性無機粒子を含む。有用な粒子としては、金属または半金属酸化物、カーボネート、およびサルフェートが挙げられるがこれらに限定されない。所望される粒子は可視スペクトルの中で無色である。当該分野において使用される有用な粒子の例としては、ケイ素、アルミニウム、およびチタンの酸化物、炭酸カルシウム、および硫酸バリウムが挙げられる。
炭酸カルシウム粒子は粉にされてもよく、これは、天然の沈着物から粉砕されるか、または合成的に沈降させられる。沈降炭酸カルシウム(PCC)粒子は、角柱状、針状、およびロゼッタ状(偏三角面体)を含むいくつかの形態を取り得る。同一出願人による米国特許出願公開第2007/0134450号および同第2007/0218222号は、多孔質インクジェット受容体中で偏三角面体PCCと組み合わせた、沈降および粉砕した炭酸カルシウムの使用を開示している。
本発明において有用な炭酸カルシウム粒子の例としては、HYDROCARB HG(Omya,粉砕炭酸カルシウム)、OPACARB(Specialty Minerals,PCC、針状)、ALBACAR HO(Specialty Minerals,PCC、ロゼッタ状(偏三角面体))、およびALBAGLOS S(Specialty minerals,PCC、角柱状)が挙げられる。
クレイは、一般には、アルミニウム、鉄、およびマグネシウムの1種以上の結晶性水和フィロケイ酸塩であり、様々に配列している4面体および8面体配位の金属または半金属原子の層を含み、さらに、鉱物の種類によって水和の介在層を含む。カオリンはAl・2SiO・2HOの組成を有する。カオリンは、典型的には、紙の製造における充填剤として使用され、これは、パルプ繊維と混合され、その明度および不透明性について当該分野において知られている。焼成のプロセス、すなわち、カオリンを500〜1000℃で熱処理するプロセスは、カオリンを脱ヒドロキシ化し、明度および不透明性の改良を提供可能なアモルファスなアルミノシリケート相を残す。
本発明において使用できるカオリンの例としては、KAOGLOSS 90(Thieleから入手可能)、POLYGLOSS 90(Huber)、およびHYDRAFINE 90(Huber)が挙げられる。
酸化ケイ素および酸化アルミニウムは、湿式法および乾式法(気相法)に大きく分けられ得る方法によって種々の形態で調製され得る。後者の粒子の種類は、燻蒸または発熱性粒子とも呼ばれる。気相法において、火炎加水分解法およびアーク法が商業的に使用されてきた。燻蒸粒子は、燻蒸していない粒子または水和粒子とは異なる特性を示す。燻蒸または発熱性粒子は、より小さな一次粒子の凝集物である。一次粒子は多孔性ではないので、これらの凝集物は顕著な空隙容量を含み、従って、急速な液体吸収が可能である。燻蒸シリカ粒子を取り込んだインクジェット記録媒体は、米国特許出願シリアル番号第11/936,819号に記載されている。適切な燻蒸シリカ粒子の例としては、AEROSIL 200(Evonik)およびCAB−O−SPERSE PG002(Cabot)が挙げられる。本発明における選択的な任意の用途のための燻蒸アルミナ粒子は、米国特許第6,887,559号および同第7,431,993号において記載されている。本発明において有用な燻蒸アルミナ粒子の例としては、CAB−O−SPERSE PG003およびPG008(Cabot)が挙げられる。燻蒸シリカまたは燻蒸アルミナの一次粒径は5nm〜50nmの範囲である。インクジェット受容体のために有用な二次凝集粒径は、90nm〜500nmである。望ましくは、300nm未満の二次粒径が、光沢の改善を提供し得る。有利には、二次粒径は250nm未満である。適切には、二次粒径は少なくとも150nmである。
湿式法によって形成された酸化ケイ素粒子としては、コロイド状シリカ、沈降シリカ、およびシリカゲルが挙げられる。「コロイド状シリカ」という用語は、コロイド状になるように分散した二酸化ケイ素を含む粒子をいう。このようなコロイド状粒子は、特徴として、実質的に球状である一次粒子である。コロイド状シリカ粒子は、Nissan Chemical Industries、Evonik、Grace Davison(SYLOJETおよびLUDOX)、およびNalco Chemical Co.を含む多くの製造業者から市販されている。有用な一次粒径は12nm〜90nmの範囲である。湿式法によって作製された沈降シリカは一次粒子の凝集物を含む。シリカゲルは、ネットワークに配置された一次粒子を含み、比較的大きな程度の内部多孔性によって特徴付けられる。
反対の電荷を保有する部分を加えるための粒子の化学処理は、粒子の天然の電荷の逆転を可能にする。粒子の表面電荷は、ゼータ電位によって特徴付けられてもよく、これは、分散媒体と、分散した粒子に結合した液体の定常層との間の電位である。ゼータ電位は、ASTM規格D 4187−82(1985)に従って、電気泳動移動度を測定することによって見積もることができる。
正の電荷を提供するカチオン性表面修飾剤が所望される。これは、粒子を分散性にし、隣接するインク受容層の他の成分、例えば、媒染剤、界面活性剤、および他の正に荷電した微粒子と化学的に相溶性にするからである。適切には、処理した粒子のゼータ電位は、pH2〜6の間の任意の点において少なくとも+20mVである。これは、ゼータ電位の増加とともに粒子のコロイド安定性が増加する傾向があるため、望ましい。
シリカ粒子およびクレイ粒子は、典型的には、負に荷電した部分によって大部分が占められる表面を有し、カチオン性表面修飾剤で処理されてもよい。カチオン性表面修飾剤は正に荷電しており、またはアニオン性粒子と会合させられる場合には正電荷を提供することができ、そして分子性、ポリマー性、または粒子性であってもよい。カチオン性表面修飾剤として適切な分子種としては、アミンおよびアミドなどの弱い有機塩基、四級アミン、ならびにクレイ粒子の表面に結合可能な有機および無機カチオンが挙げられる。本発明の実施のために適切なポリマー性材料は、カチオン性高分子電解質から選択される。よく知られた例としては、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド(p−DADMAC)およびエピクロロヒドリン/ジメチルアミンのコポリマーが挙げられる。アニオン性粒子のためのカチオン性表面修飾剤として適切な微粒子材料としては、pH2〜7の間の任意の点で正のゼータ電位を有する、金属酸化物および不溶性金属塩が挙げられる。ポリスチレンおよびポリ(メチル)メタクリレートのような正に荷電したラテックス粒子もまた意図される。
適切には、インク受容層中の1種以上の材料は、水和または非水和酸化アルミニウムの粒子を含む。有利には、これらの粒子は、実質的に凝集していないコロイド状粒子である。望ましくは、これらの粒子には、例えば、オキシ水酸化アルミニウム材料である水和アルミナ、およびベーマイトが含まれる。
「水和アルミナ」という用語は、本明細書では以下の一般式によって定義される:
Al3−n(OH)2n−・mH
ここで、nは0〜3の整数であり、mは0〜10、好ましくは0〜5の数である。多くの場合において、mHOは結晶格子の形成に関与しない水相を表すが、除去することができる。それゆえに、mは整数以外の値をとってもよい。しかし、mおよびnは同時に0ではない。
「非水和アルミナ」という用語は、本明細書では、mおよびnが両方とも同時に0であるときに上記の式によって定義され、乾式相法において作製された燻蒸アルミナ、または水和アルミナを焼成することによって作製された無水アルミナAlを含む。本明細書で使用される場合、非水和アルミナのような用語は、水への添加後に起こるいかなる水和とも関係なく、インクジェット媒体の製造の間にコーティング組成物を作製するために使用される乾燥材料に適用する。
ベーマイト構造を示す水和アルミナの結晶は一般には層状材料であり、その(020)平面は、マクロ平面を形成し、特徴的な回折ピークを示す。完全なベーマイトに加えて、疑似ベーマイトと呼ばれ、(020)平面の層の間に過剰の水を含む構造を取ることもできる。この疑似ベーマイトのX線回折パターンは、完全ベーマイトのそれよりも広い回折ピークを示す。完全ベーマイトおよび疑似ベーマイトは互いに明確に区別されないことがあるため、「ベーマイト」または「ベーマイト構造」という用語は、本明細書では、文脈により他のことが示されていない限り、両方を含むために使用される。本明細書の目的のために、「ベーマイト」という用語は、ベーマイトおよび/または疑似ベーマイトを含意する。ベーマイト結晶の例は、CATAPAL 200(Sasol)、DISPERAL HP 14(Sasol)、およびDISPAL 14N4−80(Sasol)である。
多孔質インクジェット媒体は、1つ以上のインク受容層を用いて構築される。典型的には、インクの液体部分のみがより下の層に浸透し、この層は、液体が蒸発できるまで孔の中に液体を保持する収容能力を提供し、さらに、印刷直後に乾燥した感覚と外見を表面上で提供する。望ましくは、着色剤は、最大色密度を提供するために、表面上または表面の近くに捕捉される。最上層は、一つには所望の表面の外見を提供するように設計される。より微細な粒子は、典型的には、より高い光沢を提供するのに対して、より大きな粒子は、つや消しの外見のために使用される。表面は、支持体の性質にもまた依存する。例えば、樹脂コートされた支持体は、高い光沢の媒体を提供し、織り目加工されたRC支持体はサテン仕上げを提供する。例えば、炭酸カルシウムのベース層でコートされ、カレンダー加工で処理された普通紙もまた、光沢インクジェット媒体のための平滑な表面を提供する。インクジェット媒体のために典型的に使用されている1層、2層、および3層構造の例を以下に列挙する。
単層
構造1
単一の多孔質層を含む写真品質インクジェット媒体は、微細クレイ粒子(HYDRAGLOSS 90、Huber、0.2ミクロン)、燻蒸シリカ粒子(AEROSIL 200、Evonik)、ポリビニルアルコール(GOHSENOL KH−20、Nippon Gohsei)、第1の界面活性剤(アルキルポリグルコシド、APG−325、Cognis))、第2の界面活性剤、非イオン性フッ素系界面活性剤ZONYL FS−300、DuPont)を、例えば、750/250/40/3.5/10の重量比で含むコーティング組成物から調製することができる。コーティング組成物は、写真のために適切な重量の普通紙上でコートされる。単一の多孔質層を備えた出版品質(光沢または半光沢)インクジェット受容体は、同一出願人による米国特許出願SN 11/855,377の実施例1に開示されるような普通紙上にコートされた微細クレイ粒子、PVA、架橋剤、および界面活性剤を含むコーティング組成物から調製することができる。
2層
(構造IIA)
同一出願人による同時係属中の米国特許出願第11/936,815号は、支持体、ならびにアニオン性燻蒸シリカ、およびホウ素含有化合物を含む架橋剤で架橋された一次結合剤としての疎水性ヒドロキシル含有ポリマーの粒子を含む多孔質ベース層を有するインクジェット記録エレメントを開示している。多孔質ベース層は、10〜35g/mの乾燥重量を有し、ここで、この多孔質ベース層中の全固形分に対する結合剤全体の重量パーセントは、5.0%よりも多く、15.0%よりも少ない。染料ベースのインクのために最適化すると、多孔質ベース層の上の最も上の多孔質光沢層は、コロイド状シリカおよび疎水性結合剤の粒子を有利に含み、1.0〜7.5g/mの乾燥重量を有する。コロイド状シリカの粒子のメジアン粒径は、10〜45nm未満である。顔料ベースのインクのために最適化すると、多孔質ベース層の上の任意の最も上の多孔質光沢層は、アニオン性コロイド状シリカおよび疎水性結合剤の粒子を含み、0.2〜7.5g/mの乾燥重量を有する。アニオン性燻蒸シリカおよびアニオン性コロイド状シリカの適切な粒子は、−15mV未満のゼータ電位を示す。
(構造IIB)
普通紙支持体上にコートされた多孔質2層インクジェット受容材料は、同一出願人による米国特許第6,689,430号において、Sadasivanらによって記載されている。インクジェット記録エレメントは、普通紙支持体上に27g/mの乾燥重量を有する層を形成するようにコートされたベース層を含む。ベース層は、無機顔料、沈降炭酸カルシウム(PCC)およびシリカゲル、ならびに結合剤、ポリビニルアルコール、およびスチレン−ブタジエンラテックスを含む。ベース層の主な機能の1つは、染料ベースであるかまたは顔料ベースであるかに拘らず、着色剤とは区別されるように、適用されたインク中にインク液体のための液溜めを提供することである。画像受容層は、コロイド状アルミナおよび燻蒸アルミナ粒子の混合物、PVA結合剤、カチオン性ポリマーラテックス分散液、ならびにコーティング補助剤を含むコーティング組成物を使用して、8.6g/mの量で乾燥したベース層上にコートされる。インク吸収および画像品質の改良を提供するベース層の処方は、異なる形態のPCCと粉砕した炭酸カルシウムのいずれかとの、偏三角面体の結晶形状のPCCの混合物を含むベース層を開示する、同一出願人による米国特許公開第2007/0134450号および同第2007/0218222号に記載されている。
(構造IIC)
同一出願人による同時係属中の米国特許出願第12/183,699号は、‘450に開示されているものよりも、2層インクジェット媒体において、インク吸収の改良およびより少ないコート重量を可能にするカチオン修飾されたクレイ粒子を含むベース層組成物を開示している。さらなる利点は、カチオン性表面電荷のみを有する粒子を含むコーティング組成物の選択によって提供される。このような組成物は、1つのコーティングステーションにおいて重なった層状に同時にコートされてもよく、顕著な製造効率を提供する。
3層
(構造IIIA)
同一出願人による米国特許公開第2007/0202279号において、Schultzらは、普通紙支持体上にコートされた多孔質3層インク受容材料を記載している。多孔質ベース層は、アニオン性顔料、例えば、沈降炭酸カルシウム(PCC)およびシリカゲル、ならびに結合剤、例えば、ポリ(ビニルアルコール)およびスチレン−ブタジエンラテックスを含み、少なくとも25g/mの総乾燥重量を有する。3層材料におけるベース層の主な機能の1つは、その上に上の層をコートするための未処理の紙よりも滑らかな基材を提供することである。加えて、多孔質ベース層は、プリンターによって最上層に適用されたインクにインク液体のための液溜めを提供してもよい。Schultzらは、コロイド状アルミナを含む少なくとも25g/mの量で存在する多孔質中間層、および少なくとも1g/mの量でアルミナを含む多孔質最上層を記載している。多孔質最上層は、燻蒸アルミナおよびコロイド状アルミナの混合物を含む。ベース層は、後計量法、例えば、ロッドコーティングによってコートされ、続いて乾燥させられ、次いで、上の2層が前計量法、例えば、カーテンコーティングによって同時にコートされる。この材料は、その非印刷状態において、少なくとも15Gardner単位の20度光沢を提供するために、選択的に、最初のベース層のコーティング後の任意の時点で、少なくとも1回カレンダー処理される。
(構造IIIB)
同一出願人による同時係属中の米国特許出願第12/183,658号は、‘279に開示されているものよりも、3層インクジェット媒体において、インク吸収の改良および顕著により少ないコート重量を可能にするカチオン修飾されたクレイ粒子を含むベース層組成物を開示している。さらなる利点は、カチオン性表面電荷のみを有する粒子を含むコーティング組成物の選択によって提供される。このような組成物は、1つのコーティングステーションにおいて重なった層状に同時にコートされてもよく、顕著な製造効率を提供する。
(構造IIIC)
同一出願人による同時係属中の米国特許出願第12/026,935号は、樹脂コートされた(RC)紙支持体上に調製されたインクジェット媒体を開示している。支持体の前面において、支持体から順に、下地層、中間層、および最上層のコートされた3つの層が存在している。下地層組成物は、コロイド状アルミナ粒子(CATAPAL 200、Sasol、140nm粒子)、結合剤ポリ(ビニルアルコール)(GH−23、Gohsenol)、架橋剤グリオキサール(CATABOND GHF)およびホウ酸、ならびに界面活性剤(非イオン性界面活性剤Olin 10 Gおよびアルキルポリグルコシド、APG−325、Cognis)を含み、6.5g固形分/mでコートされる。中間層は、コロイド状アルミナ粒子(CATAPAL 200、Sasol、140nm粒子)、結合剤ポリ(ビニルアルコール)(GH−23、Gohsenol)、架橋剤グリオキサール(CARTABOND GHF)およびホウ酸、ならびに界面活性剤(OLIN 10 GおよびAPG−325)を含み、60g固形分/mでコートされる。最上層は、燻蒸アルミナ粒子(PG−008、Cabot、130nm粒子)、結合剤ポリ(ビニルアルコール)(GH−23、Gosenol)、同一出願人による米国特許第6,045,917号に記載されるようなポリマー性カチオン媒染剤のラテックス分散液、非イオン性フッ素系界面活性剤(ZONYL FSN、DuPont)、ならびに架橋剤グリオキサール(CARTABOND GHF)およびホウ酸を含み、2.2g/mでコートされる。
インクジェット媒体は、画像記録装置の画像記録物品またはドライブまたは輸送メカニズムと接触してもよいので、界面活性剤、潤滑剤、マット粒子などの添加剤が、関心対象の特性を損なわない程度まで、インクジェット記録エレメントに加えられてもよい。
別々のエレメントに分割される、本発明のインクジェット媒体またはシート材料は、種々のコーティング方法によって作製することができ、これらの方法としては、巻き線ロッドコーティング、スロットコーティング、スライドホッパーコーティング、グラビア印刷、およびカーテンコーティングが挙げられるが、これらに限定されない。これらの方法のいくつかは、2つ以上の層の同時コーティングを可能にし、これは製造の経済的な観点から好ましい。
インクジェット記録材料は、前計量法によって、無機粒子、結合剤、本明細書に記載されている他の付加物、および任意に界面活性剤を独立して含む最大3つのコーティング組成物を支持体の少なくとも1つの表面上の1つのパス中でコートして、任意に、支持体上のベース層、任意に、ベース層または支持体上の中間層、および中間層、ベース層、または支持体上の最上層を提供すること;ならびに、次いで、コートされた層を乾燥させるプロセスによって、有利に製造される。所望される場合、次いで、乾燥層は、滑らかさおよび光沢を改良するために、圧力、および任意に熱を用いてカレンダー処理に供されてもよい。
典型的には、ベース層、中間層、および最上層のコーティング組成物は、独立して、少なくとも20%の固形分、適切には少なくとも25%の固形分、望ましくは少なくとも30%の固形分を含む。有利には、この組成物は、少なくとも50%の固形分を含む。1つの有利な実施形態において、2つまたは3つの層が、前計量法によって同時にコートされる。有利には、これらの層は、カーテンコーティングの方法によってコートされる。
下塗り層、上塗り層、ベース層と上層との間のさらなる中間層などを含む、任意の他の層は、慣用的なコーティング手段によって、当該分野において一般に使用される支持体材料上にコートされてもよい。好ましくは、ベース層および中間層のみが5g/mより多い乾燥重量を有する層である。
多価金属カチオンおよびキレートリガンドが、画像記録層のためのコーティング組成物に加えられてもよい。あるいは、イオンが補助層、例えば、下塗り層、中間層、または上塗り層にコートされてもよく、その結果、最終コート組成物の乾燥の完了前に、有効量のイオンが画像記録層まで拡散する。イオンはコーティング組成物に直接加えられてもよく、またはカチオンおよびリガンドの可溶性塩の別々の溶液が別々に加えられてもよい。別の実施形態において、乾燥した媒体が乾燥媒体によって吸収される非層形成溶液であるイオンの洗浄溶液で上塗りされてもよく、媒体のパッケージングの前に乾燥させられる。あるいは、各々がカチオンまたはリガンドの1つの可溶性塩を別々に含む複数の洗浄溶液が別々に適用されてもよい。
実施例に列挙されるすべての比率は、重量比であると特定されない限り、モル比である。以下の説明において、当該分野において日常的に使用される成分を、本発明に起因する結果に対して有意な効果を伴うことなく加えることができることが理解される。これらの物質としては、例えば、殺生物剤(KORDEK MLX)、界面活性剤(SURFYNOL 465、STRODEX PK−90、TERGITOL 15−S−5)、動的表面張力剤(1,2−ヘキサンジオール)、保湿剤(エチレングリコール、グリセロール、2−ピロリジノン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2−ピロリジノン、およびトリエチレングリコール、およびpH調整剤(トリエタノールアミンおよびKOH)が挙げられる。
シアン、マゼンタ、および黄色のインク、それぞれ、C−1、M−1、およびY−1を含む、顔料ベースのインクの第1のセット(インクセットI)は、同一出願人による米国特許公開第2008/0207805号、表1に与えられる記載および付随する説明に従って調製した。セットIとは以下の点で異なる、インクC−2、M−2、およびY−2を含むさらなるインクセットIIを調製した。M−2における顔料はCIBA 2BCであり、Y−2における顔料はPY−74であった。C−2、M−2、およびY−2における顔料は、ベンジルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、およびメタクリル酸のターポリマーで分散させられた。インクセットIのアクリルポリマー結合剤は含まれていなかった。ポリウレタン−ポリカーボネート結合剤は、C−2およびM−2において、100の酸価を有するポリウレタン−ポリエーテル結合剤に置き換えられた。Y−2においては、ポリウレタン−ポリカーボネート結合剤の一部が、135の酸価を有する別のポリウレタン−ポリカーボネート結合剤に置き換えられた。
実施例1(比較例)
構造Iに従うインクジェット受容体を調製した。水性コーティング組成物1〜9は、クレイ粒子(HYDRAGLOSS 90、Huber)、燻蒸シリカ粒子(AEROSIL 200、Evonik)、ポリビニルアルコール(鹸化度約80% GOHSENOL KH−20、Nippon Gohsei)、第1の界面活性剤(アルキルポリグルコシド、APG−325、Cognis)、第2の界面活性剤(非イオン性フッ素系界面活性剤、ZONYL FS−300、DuPont)を750/250/40/3.5/10の重量比で含む、重量で23%の固形分で調製した。加えて、多価カチオンの水溶性塩を組成物中に溶解させた。表1は、組成物1〜9に加えられる塩の同一性および相対量を示す。これらの組成物は、秤量151gのローサイズ紙に、ビードコーティング法によってコートされ、乾燥されて、コーティング1〜9を製造した。
Figure 2012519093
乾燥コーティングのサンプルを、顔料インクセットIIを装着したKODAK EASYSHARE 5000シリーズプリンターで印刷した。
印刷画像は、表2に示されるようにインク液レイダウンが増加するステップ標的であった。各サンプルのグリーンパッチを、凝集について視覚的に評価し、激しい凝集は5と評価し、観察できる凝集がない場合は1と評価した。凝集の評価を、コーティング1〜9について表2に記載する。
Figure 2012519093
激しい凝集が、表2に示された印刷インクのすべてのレベルにおいて、加えられた塩を含まないコーティング1について観察されたのに対して、塩含有コーティング2〜9のすべてが許容されるレベルの凝集を有した。凝集が最初に観察された、すなわち、1より上の評価が得られたときの印刷インクの閾値量は、塩の相対量の多いサンプルについて増加するように思われた。
グリーンテストパッチ標的の60度光沢を、サンプル1〜9についてBYK Gardner Gloss Meter上で測定し、結果を表3に示す。
Figure 2012519093
表3に示される結果は、顔料ベースのインクが光沢のある多孔質インクジェット受容体上に印刷されたときに、二価金属イオンの水溶性塩の使用が、所望の光沢の中程度から重度の減少を生じることを実証する。塩の付加は、好ましくない凝集の減少について注目されるが、印刷された光沢が損なわれることは、光沢のある写真印刷のためには不適切である。
実施例2
コーティング11〜31は、さらなる種類の塩が調べられた以外は、実施例1と同様に調製された。これらの塩は、金属イオンをキレートすることが可能な多価アニオンとともに、多価金属カチオンを含んだ。クエン酸マグネシウム(Mg(C・9HO)は、コーティング組成物への直接添加について十分に可溶性ではない。この場合において、塩化マグネシウムおよびクエン酸ナトリウムは、コーティング中に所望の量の各種を提供するために十分な量で別々に加えられた。1:1錯体の形成定数K1が、Chemistry of the Metal Chelate Compounds、A.E.Martel and M.Calvin,Prentice Hall,Englewood Cliffs,NJ,1952)から得られた。コーティングのサンプルを実施例1と同様に印刷し、ステップ200(21.0mL/mのインクレイダウン)におけるグリーンパッチを、比較例1と同様に、凝集および60度光沢について評価した。評価の結果を表4に示す。
Figure 2012519093
表4の結果は、凝集が多価金属カチオンの存在によって効果的に減少することを示す。しかし、強力にキレートする多価アニオン、例えば、Mgイオンとの錯体形成定数が8.7であるEDTAの存在下では、凝集の改良が観察されない。いかなる特定の理論にも束縛されることを望まないが、多価金属カチオンは、インク中でアニオン性ポリマーと錯体形成すること、とりわけ、カルボキシレート含有ポリマーを架橋することによって、受容体の表面上のインク液滴を固定化可能であり;EDTAの強力な錯体形成能力は、多価金属イオンを、インク中のカルボキシレート含有ポリマーに対して使用不可能にし、従って、EDTAの強力にキレートするアニオンの存在下では、印刷されたインク液滴の固定化に対する多価金属カチオンの効果はないように思われる。
驚くべきことに、多価金属カチオンの存在に起因する印刷領域における光沢の損失は、金属カチオンをキレート可能なリガンドが存在する場合に、顕著な改善を示す。グルコン酸、乳酸、またはクエン酸のアニオンの存在下では、等モル濃度のMgイオン濃度における光沢の平均的増加は、キレートしない塩化物アニオンの存在と比較して、少なくとも15単位であった。キレート形成アニオンは、金属上のリガンド部位について、インクポリマーのカルボキシレート基と競合し、それによって、架橋凝集物の成長を制限すると考えられる。より小さな凝集は、より光の散乱が少なく、光沢の増強を与える。
印刷インクレイダウンの広い範囲にわたる光沢の比較を表5に示し、ここでは、化学量論的量のMgイオンと組み合わせた、キレート形成しないアニオンである塩化物を、キレート形成するアニオンである乳酸と比較する。
Figure 2012519093
同等のモル濃度における対の比較、例えば、コーティング20と比較したコーティング12、またはコーティング21と比較したコーティング13は、すべての印刷インクレイダウンにおいて、多価金属カチオンおよびキレート形成するアニオン性リガンド、例えば、乳酸塩の組み合わせを用いると、多価金属カチオンおよびキレートを形成しないアニオン、例えば、塩化物イオンの組み合わせと比較して、優れた光沢が達成されることを示す。
凝集および60度光沢を、最も低いMgイオン濃度、コーティング12および20、ならびに、マグネシウムイオンを加えていないさらなる比較コーティング11において、上記の標的グリーンパッチについて決定した。先行する実施例において使用された視覚的な凝集の評価の代わりに、L斑点の値を、Quality Engineering Associates,Inc.,Burlington,MA 01803からのPIAS−II小型イメージアナライザーを用いて測定した。この機器上の低倍率ヘッドは、面積分析ソフトウェアとともに使用されて、413ミクロン平方のタイルサイズを使用した、関心対象の領域内のL値の標準偏差であるL斑点を読み取った。1.2よりも大きな値は、通常の視距離において印刷領域中で容易に見られる不均一性に対応し、1.2未満の値は、通常の視距離において許容される視覚的な均一性を有する。L斑点測定の結果を表6に示す。
Figure 2012519093
斑点の減少は、塩化物イオンとのMgイオンの組み合わせを含むサンプル、およびMgイオンを含まないサンプルと比較して、乳酸アニオンとMgイオンの組み合わせを含むサンプルについて得られた。さらに、乳酸イオンとMgイオンの組み合わせを含むサンプルの60度光沢は、塩化物イオンとMgイオンの組み合わせを含むサンプルと比較して優れていた。
実施例3
最上層およびベース層を含むインクジェット受容体を、ポリエチレン樹脂コートされた(RC)紙支持体上に調製し、ベース層の厚さおよび収容能力がおよそ半分減少していた以外は、KODAK Ultra Premium Photo Paperに類似の第1段光沢写真紙を生じた。ベース層のためのコーティング組成物は、コロイド状アルミナ粒子(CATAPAL 200、140nm直径、Sasol)、ポリ(ビニルアルコール)(鹸化度88、GOHSENOL GH−23、Nippon Gohsei)、架橋化合物グリオキサール(CARTABOND GHF、Clariant)およびホウ酸、ならびに界面活性剤(非イオン性、OLIN 10 G、Olin)を、95.0/4.5/0.13/0.25の相対重量比で含んだ。ベース層コーティング組成物は32%固形分を含み、34.4g固形分/mでコートされた。最上層のためのコーティング組成物は、燻蒸アルミナ粒子(PG−008、130nm直径、Cabot)、ポリ(ビニルアルコール)(GOHSENOL GH−23、Nippon Gohsei)、媒染剤2としての米国特許第6,045,917号に記載されるようなポリマー性カチオン媒染剤のラテックス分散液、ホウ酸、および非イオン性フッ素系界面活性剤(ZONYL FSN、DuPont)を、77.7/4.5/15.0/0.13/2.7の相対比で含んだ。このコーティング組成物は、32%固形分を含み、2.2g/mでベース層上にコートされた。乾燥受容体のサンプルを、様々な量の0.2M MgClまたは0.2M CaClのいずれか、および0.4M 乳酸ナトリウムを混合することによって調製された溶液でコートし、様々なモル比のマグネシウム対乳酸、またはカルシウム対乳酸のイオンのいずれかを得た。これらの溶液は、表7に示されるように、イオンの乾燥被覆を与えるようにコートされた。乾燥後、ステップ標的を、Kodak Easyshareシリーズ5000オールインワンインクジェットプリンターで印刷し、ここで、レッドステップ−200パッチは27.9mL/mの総インク液体レイダウンを有した。20度光沢および斑点は、上記の実施例2におけるのと同様に測定した。
Figure 2012519093
Mgイオンを加えていないサンプル32は、高い印刷光沢を示したが、許容不可能なほどに高い斑点を示した。Mgイオンを加えたサンプル33は、許容される斑点を示したが、光沢は許容不可能なほどに低かった。Mgイオンに対して等モル濃度の乳酸イオンの添加は、斑点の改善および光沢の顕著な改善を示した。しかし、光沢レベルは、第1段光沢写真紙のための光沢要件を満たさなかった。乳酸対マグネシウムの比率が、塩のそれと等価である2.0であるサンプル35は、斑点のさらなる改善、および光沢値の劇的な3倍化を示した。乳酸対マグネシウム比が4.0であり、塩のそれの2倍であるサンプル36は、サンプル35と比較して、光沢がさらに50%増加を示した。同様の結果は、カルシウムイオンについても見られ、乳酸対カルシウム比が、化学量論的な塩比率2.0から、塩比率4.0まで2倍に上昇したときに、さらにより劇的な光沢増強を伴った。これらのデータは、化学量論的な塩比率よりも大きなモル比の多価金属カチオンと、キレート形成リガンドを組み合わせることによって、斑点が最小化され、光沢が劇的に改善される可能性があることを示す。
さらなる印刷実験を、サンプル32および38〜41に対して行い、ここでは、これらは、非ポリマー性分散剤およびインクセットIIとは異なるポリマー性結合剤を含むインクセットIを用いて印刷された。ステップ標的は、Kodak Easyshareシリーズ5000オールインワンインクジェットプリンターを用いて印刷し、ここでは、グリーンステップ−200パッチは21.0mL/mの総インク液体レイダウンを有した。20度光沢および斑点を上記の実施例2と同様に測定した。画像品質結果を表8に示す。
Figure 2012519093
比較サンプル32は、非常に高い光沢を示すが、極度の斑点を示す。サンプル38における塩化カルシウムの存在は、望ましくない斑点を減少させるが、結果として、光沢は低レベルまで減少する。サンプル39における塩化カルシウムおよび乳酸カルシウムの組み合わせは、斑点のさらなる減少を提供し、塩化カルシウム単独の存在と比較して、失われた光沢の顕著な部分を回復する。サンプル40および41において、乳酸ナトリウム対塩化カルシウムのモル比がそれぞれ1:1から2:1および4:1まで増加するにつれて、光沢および斑点のさらなる改善が認められる。この実施例の結果は、多価金属カチオンおよびキレート形成リガンドの、ポリマー性と非ポリマー性の両方の分散剤を含む顔料ベースのインク、ポリウレタンおよびアクリルを含む種々の結合剤、ならびに種々の保湿剤との組み合わせの効力を実証する。
実施例4
インクジェット受容体を、ベース層被覆率がKODAK Ultra Premium Photo Paperと同等の68.9g固形分/mまで増加した以外は、多価カチオンまたはキレート形成リガンドを加えずに実施例3と同様に調製した。同一の印刷条件下では、多価カチオンまたはキレート形成リガンドを伴わない、より高いコート重量写真紙が、高い印刷光沢を提供したが、凝集は示さなかった。本発明の実施例3のサンプル36は、ベース層のコート重量が半分であり、標準的なより重い重量のコーティングと比較して、非常に低い斑点および良好な光沢を提供する。多価金属カチオンおよび多価金属カチオンをキレート可能なアニオンの組み合わせを用いると、コーティング重量は半分になる可能性があり、使用される材料の節約を提供し、そして乾燥の必要性の減少によって、生産性の向上およびエネルギーの節約を提供する。
本発明の代替の実施形態は、凝集、にじみ、染み、および極度の湿度に対する感受性を減少させ、生産性、プリンター内の輸送、画像品質、乾燥時間、色密度、光沢、摩耗および引っ掻き抵抗性、ひび割れに対する抵抗性、層接着、耐水性、画像安定性、環境ガスまたは可視光もしくはUV光への曝露に起因する画像の色あせに対する抵抗性、示差的な光沢および色光沢などの光沢アーティファクトの減少、ならびに製造、保管、印刷、または乾燥の間の巻きの減少を提供する可能性がある。
パーツリスト
10 インクジェットプリンター
12 画像データ供給源
18 インクタンク
20 記録媒体供給体
22 印刷媒体コレクション
30 プリントヘッド
40 保護カバー
100 キャリッジ
215 光学センサー
302 媒体方向
303 印刷領域
304 媒体方向
312 フィードローラー
313 前方向
320 ピックアップローラー
322 回転ローラー
323 遊びローラー
324 ディスチャージローラー
325 スターホイール
350 媒体輸送パス
360 媒体供給トレイ
371 媒体シート
375 さらなる光学センサー
380 媒体出力トレイ
390 印刷媒体シート

Claims (18)

  1. プリンター、顔料着色剤を含有するインク組成物、およびインクを受容する乾燥記録媒体供給体を備えるインクジェット印刷システムであって、該乾燥記録媒体供給体が多価金属カチオンおよびリガンドの錯体を含むインク受容層を保持する支持体を含み、該錯体が安定定数K1、0.3〜6.0を有することを特徴とするインクジェット印刷システム。
  2. 錯体が低色差錯体である請求項1記載のシステム。
  3. 多価金属カチオンがMg、Ca、Ba、Al、Zn、Zr、Ni、Co、Cu、およびFeからなる群から選択される少なくとも1種の金属を包含する請求項1記載のシステム。
  4. 金属カチオンがMg2+およびCa2+から選択される少なくとも一つである請求項3記載のシステム。
  5. リガンドが−1の電荷を有する請求項1記載のシステム。
  6. リガンドがカルボキシレート、スルホネートおよびホスホネートから選択される電荷部分を保持する請求項1記載のシステム。
  7. 電荷部分がカルボキシレートである請求項6記載のシステム。
  8. 安定定数が少なくとも0.5である請求項1記載のシステム。
  9. 安定定数が3.0以下である請求項1記載のシステム。
  10. リガンドが酢酸、クエン酸、グルコン酸、グリシン、乳酸、サリチル酸、酒石酸およびトリメタホスフェートのアニオンから選択される請求項1記載のシステム。
  11. リガンドがヒドロキシルアルファからカルボキシレートを含む請求項7記載のシステム。
  12. リガンド/多価金属カチオンのモル比が少なくとも0.5である請求項1記載のシステム。
  13. リガンド/多価金属カチオンのモル比が中和塩の化学量論比を越える請求項1記載のシステム。
  14. リガンド/多価金属カチオンのモル比が中和塩の化学量論比を2の割合で越える請求項1記載のシステム。
  15. リガンド/多価金属カチオンのモル比が20以下である請求項1記載のシステム。
  16. 多価金属カチオン濃度が少なくとも0.10mmol/mで、10.0mmol/mに以下である請求項1記載のシステム。
  17. 多価金属カチオンおよびリガンドの錯体を含むインク受容層を保持する支持体を含み、該錯体が安定定数K10.3〜6.0を有することを特徴とする乾燥未印刷インクジェット媒体。
  18. リガンドで錯体化された二価金属をインク受容層に含み、該錯体が安定定数K10.3〜6.0を有することからなるインク受容層を保持する支持体を含むインクジェット媒体を製造する方法。
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