JP2012511530A - 液体f中に含有され、アクリル酸又はそのエステルの製造の際に形成されたマイケル付加物を解離する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、アクリル酸又はそのエステルの製造の際に形成された、液体F中に、≧10質量%の質量割合で含まれるマイケル付加物を解離装置内で解離する方法に関し、前記装置は、1つのポンプP、分離作用を有する内部取付物を有する分離カラムKならびに循環熱交換器UWから成り、その際に、解離エネルギーを供給するために、ポンプPは分離カラムKの塔底空間から塔底液を吸い上げ、かつ循環熱交換器UWにより塔底液の水位の上で塔底空間に戻され、ここでポンプPはオープンインペラーを有するラジアル遠心ポンプである。

Description

本発明は、アクリル酸又はそのエステルの製造の際に形成された、液体F中に液体Fの質量に対して≧10質量%の質量割合で含まれるマイケル付加物(Michael-Adduct)を解離装置内で解離する方法に関し、前記装置は、少なくとも1つのポンプP、分離カラムK(これは、下から上に向かって、塔底空間と、前記塔底空間に隣接し分離作用を有する内部取付物を含んでいる分離空間(分離作用部)と、これに隣接する塔頂空間とから成り、かつその中で気相内の圧力が下から上に向かって減少する)、ならびに間接的循環熱交換器UW(これは、少なくとも1つの第二の空間と、物質的隔離壁Dにより少なくとも1つの第二の空間から分けられた少なくとも1つの第一の空間を有する)を含み、その際に、前記液体Fは供給温度Tzで、分離カラムK中の最も下の分離作用を有する内部取付物よりも上にある供給箇所Iにて分離カラムK中に連続的に導入され、かつ分離カラムKの塔底空間の最も深い箇所で、分離作用を有する内部取付物を通って塔底空間中に流出するマイケル付加物を含有し、温度TSUを有する液体のマスフロー
Figure 2012511530
をポンプPで連続的に取り出し、その結果、塔底空間で、塔底液としてこれに流出する液体の水位Sが、分離カラムK中の最も深い点から分離カラムKの最も下の分離作用を有する内部取付物の下側までを測定した距離Aの半分未満になるように調節され、その一方で、この液体水位よりも上にある塔底空間の残りの空間にガス圧GDが存在し、かつマスフロー
Figure 2012511530
の少なくとも1つの部分流Iは、間接的循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間を通って導入され、かつその際に循環熱交換器UWの少なくとも1つの第一の空間を同時に通って導入される流体熱媒体との間接的熱交換により、温度TSUを上回る解離温度TRSまで加熱され、かつ温度TRSで循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間から流出したマスフロー
Figure 2012511530
から、少なくとも1つの部分流IIは、分離カラムKの最も下の分離作用を有する内部取付物よりも下で、かつ塔底液の水位Sよりも上にある供給箇所IIで、分離カラムKの塔底空間中の少なくとも1つの部分流IIが、塔底液に向かうのではく、少なくとも、2つの流れ
Figure 2012511530
の1つから、部分流が、残留流れとして排出されるように、分離カラムKの塔底空間に戻されるが、但し、解離温度TRSは、一方では循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間を流れ通る際に、少なくとも1つの部分流I中に含有されるマイケル付加物の少なくとも一部分量が相応の解離生成物を形成しながら解離されるように、他方では、分離カラムK中に戻された少なくとも1つの部分流IIが、供給箇所IIで塔底空間内を占めるガス圧GDで沸騰し、かつ沸騰の際に形成され解離生成物の少なくとも一部分量を含んでいるガス相が分離カラムKの塔頂空間に向かって、分離カラムK内で減少するガス圧に従って、解離生成物を含んでいるガス流Gとして分離カラムKの塔頂空間に流れるように調節され、かつ前記ガス流Gは、なおも分離カラムKの塔頂空間内で及び/又は分離カラムKの塔頂空間から出て、直接及び/又は間接的な冷却により部分的に凝縮され、その際に形成された凝縮物は、分離カラムKに還流液として少なくとも部分的に戻され、かつ部分的な凝縮の際に残るガス流は排出される。
アクリル酸は、例えば、ポリマー分散液(アルコールとのそのエステルの形も含まれる)及び水を超吸収するポリマーの分野で使用が見出される重要な中間生成物である。
アクリル酸は、とりわけアクリル酸のC3前駆体化合物の不均一接触気相部分酸化により得られる。前記用語には、アクリル酸の還元により得られる化学的化合物が形式的に含まれる;公知のアクリル酸のC3前駆体は、例えば、プロパン、プロペン、アクロレイン、プロピオンアルデヒド及びプロピオン酸であるが、しかし前記用語は、高温にて固体状の集合体として存在する触媒上で分子酸素と得られるグリセロールのような前記化合物の前駆体化合物も含む(グリセロールから始まり、例えば、気相中での不均一接触酸化的脱水素によりアクリル酸が形成される;例えば、EP-A 1710227、WO 06/114506及びWO 06/092272を参照のこと)。例えば、ドイツ国特許第102007055086号及びDE-A 2006 062 258を参照。
接触気相部分酸化の過程で行われる多くの平行反応及び後続の反応により、ならびに部分酸化の際に使用すべき不活性希釈ガスにより、接触気相部分酸化では純粋なアクリル酸ではなく、不活性な希ガス及び副生成物を含んでいる実質的にアクリル酸を有する反応ガス混合物(ガス混合物生成物)が得られ、これらからアクリル酸を除去しなくてはならない。
通常は、反応ガス混合物からのアクリル酸の除去は、とりわけ吸着及び/又は凝縮方法の使用により、まず気相から凝縮(液)相にアクリル酸が移動することにより行われる。このように作られた液相からのアクリル酸の更なる除去は、引き続き、抽出、蒸留、脱離、結晶化及び/又はいわゆる熱解離法により一般に行われる。
二者択一的に、例えば、アセチレン(例えば、レッペ法)又はエチレン(オキシカルボニル化)から始まり、アクリル酸は均一接触法により製造することもできる。その際に得られた反応混合物からアクリル酸を除去するために、上記のことは相応する方法で当てはまる。
アクリル酸及び上記の分離方法の欠点は、液相中に存在するアクリル酸が不所望な副生成物を形成しやすいことである。
このような不所望な副反応は、アクリル酸ポリマー又はオリゴマーの形成下に、それ自体がラジカル重合する反応である。この副反応の欠点は、これが実質的に不可逆的であり、よってラジカルのアクリル酸ポリマーに変換したモノマーのアクリル酸がアクリル酸の製法で失われ、かつ該製法のアクリル酸の収率を下げてしまうことである。しかし、アクリル酸の不所望なラジカル重合の利点は、重合阻害剤の添加により少なくとも減少させることができ点である。
後者は、液相中でのアクリル酸の不所望な第二の副反応の場合には無関係である。この副反応は、二量体のマイケル付加物(マイケル−ジアクリル酸)形成下に、アクリル酸分子が、もう1つのアクリル酸分子上へ付加するいわゆるマイケル付加であり、これはアクリル酸マイケルオリゴマーの形成下に、既に形成されたマイケル付加物に、アクリル酸分子("モノマーのアクリル酸")の更なるマイケル付加を続けることができる。
このようなマイケル付加物は、一般式I
Figure 2012511530
[式中、nは≧1の整数であり、−X−は−CH2−CH2−であるか、又は
Figure 2012511530
(式中、nが≧2の整数である場合には、全てのXは同じであるか又は異なっていてもよく、nは、原則として制限がないが、主に1〜15の範囲内、又は1〜10の範囲内で変化する)
である]
により特徴付けられる。プロトン酸、例えば水の存在でならびに高温でマイケル付加は加速して行われる。
アクリル酸のエステルの製造は、液相中でアクリル酸と相応するアルコールの直接反応により工業的規模で主に行われる。
しかし、この場合にも一般的に液体の生成物混合物が初めに生じ、これからアクリル酸エステルを除去しなくてはならない。これらの生成物混合物は一般的に、出発アクリル酸及び/又は生成物エステルのラジカルポリマーを不所望な副生成物として含んでしまう。しかし、これらは一般式(I)のマイケル付加物を含み、これは不可避な方法で、液体反応相内で、出発アクリル酸から形成される。
液体エステル化反応混合物中の遊離アルコールの存在により、一般式(I)のマイケル付加物は、このような遊離アルコールR−OH(R=有機基)との反応(置換又はエステル化)により、アクリル酸エステル化の生成物混合物中に以下の一般式(II)と(III):
Figure 2012511530
(式中、Xは、一般式(I)中のものと同じで意味であり、かつvとwは、それぞれ≧1の整数である(vもしくはwは、原則的に1〜15の範囲内、又は1〜10の範囲内である)
の少なくとも1つに誘導化された形で更に存在することができる。
従って、一般式(I)、(II)及び(III)の化合物は、本明細書中では"マイケル付加物"(アクリル酸又はそのエステルの製造の際に形成された)という用語にまとめるのがよい。本明細書中で"マイケル"という接頭語が存在しない場合には、"オリゴマー"及び"ポリマー"という用語はラジカル反応により生じる化合物を意味する。
アクリル酸及び/又はそのエステルのラジカル重合とは異なり、マイケル付加物の形成反応は、一般的に可逆的な形成反応である。例えば、熱の作用によりマイケル付加物(I)、(II)及び(III)から、その中で化学結合した反応体であるアクリル酸、エステル化アルコール及びエステル化アルコールとのアクリル酸のエステルを少なくとも部分的に変形することが公知である(例えば、DE-A 19701737、DE-A 2339519、EP-A 1357105、EP-A 780360参照)。一般的に、これらの反応体の沸点は相応のマイケル付加物(これらの付加物から反応体は逆に形成される)の沸点よりも低いので、逆形成された反応体は、相応する圧力下降を重ねることにより反応平衡から連続的に除去でき、かつこのように逆反応を徐々に完全にすることができる。
このように生じたマイケル付加物中で化学結合した形で含有される反応体の回収は、アクリル酸又はそのエステルの製造の際に目的生成物の収率を高める点で追求するに値する。
それらの比較的に高い沸点により、マイケル付加物は、アクリル酸又はそのエステルの製造の際に液体反応生成物混合物の熱分離の際に塔底液体の成分として一般的に生じる。通常、このような塔底液はそれらの質量に対して、≧10質量%のマイケル付加物を含む。
更に、アクリル酸及び/又はそのエステルの他に、このようなマイケル付加物を含有する液体は、通常はそれらの沸点がマイケル付加物のものとは異なるその他の成分を含む。これらの沸点は、マイケル付加物のものよりも低いか又は高くてもよい。従って、アクリル酸又はそのエステルの製造の際に形成されたマイケル付加物を含有する液体の場合には、熱エネルギーの供給(及び場合により適切な解離触媒の存在で)により、この場合に生じる解離生成物の少なくとも一部分量を含有している解離ガスに、有利には向流精留を行い、解離ガス中に含有される解離生成物を高い純度で得るのが有利である。(例えば、WO 2004/035514、EP-A 780360及びDE-A 102007004960参照)。
通常、アクリル酸又はそのエステルの製造の際に形成され、液体中に、液体の質量に対して≧10質量%の質量割合で含有されるマイケル付加物を解離する方法は、本明細書の冒頭で記載したように解離装置中で行われる。
ポンプPとして、通常はクローズドインペラーを有するラジアル遠心ポンプが使用される(DE-A 10228859参照)。遠心ポンプの原理は、以下の実施例で説明することにする。
水で充填されたガラス内でスプーンを使用して撹拌する場合には、中心の圧力が下がり、かつそこで優勢な高圧によりガラスの縁で液体は上に向かって上昇する。
速く撹拌するほど、液体はより高く上昇する。ガラスが横向きの穴を有するか又は元々のレベルを上回って溢れる場合には、水がそこから流れ出ることになる。遠心ポンプの場合には、スプーンの機能は運搬ベーンが備わった回転インペラーに引き継がれる。ポンプ内に入る運搬すべき液体は、回転インペラーの運搬ベーンにより引き込まれ、これによりまず円形のコースに強いられる。このコースでは、衝撃的な移動により加速された液体は、半径方向に外側へ流れて行き、その際にこれは排出口を通って流れ出る。流れ断面を広げることで、圧力に比例して増大した速度に変えることができる。
運搬すべき液体を、インペラードライブシャフトの軸に対して実質的に平行にインペラーにより運搬する場合には、軸方向インペラーを有する遠心ポンプ、又は軸方向遠心ポンプも引用する。
ラジアル遠心ポンプの場合には、運搬すべき液体はインペラーを半径方向に出る、すなわちドライブシャフトに対して垂直に出るので、ラジアル遠心ポンプの運転の原理は、軸方向遠心ポンプとは対照的に運搬流の偏向を必要とする。この流れの偏向により、インペラー内でより高い遠心力が達成され、より高い運搬圧につながる。ラジアルインペラーの場合に両側(上と下)のインペラーベーンが、それぞれプレートに連結している場合(トッププレート及びベースプレート)には、クローズドラジアルインペラーを引用することができる。ラジアルインペラーを閉じるとラジアル遠心ポンプの水力効率が増大し、かつ運転中にインペラーが安定化する。これらの利点により、クローズドラジアルインペラーを有するラジアル遠心ポンプは、通常液体を運搬するために使用されるポンプである。
しかし、本明細書の前文による方法においてラジアル遠心ポンプを使用する欠点は、安定した長期運搬性能を保証しないことである事が分かった。むしろ、非系統的に運搬性能は徐々に低下した。
従って、本発明の課題は改善された解離方法を提供することである。
アクリル酸又はそのエステルの製造の際に形成された、液体F中に液体Fの質量に対して10質量%以上(少なくとも10質量%)の質量割合で含まれるマイケル付加物を解離装置内で解離する方法であって、前記装置は、少なくとも1つのポンプP、分離カラムK(これは、下から上に向かって、塔底空間と、前記塔底空間に隣接し分離作用を有する内部取付物を含んでいる分離空間(分離作用部)と、これに隣接する塔頂空間とから成り、かつその中で気相内の圧力が下から上に向かって減少する)、ならびに間接的循環熱交換器UW("分離反応器")[少なくとも1つの第二の空間と、物質的隔離壁Dにより少なくとも1つの第二の空間から分けられた少なくとも1つの第一の空間を有する]を含み、その際に、前記液体Fは供給温度Tzで、分離カラムK中の最も下の分離作用を有する内部取付物よりも上にある供給箇所Iにて分離カラムK中に連続的に導入され、かつ分離カラムKの塔底空間の最も深い箇所で、分離作用を有する内部取付物を通って塔底空間中に流出するマイケル付加物を含有し、温度TSUを有する液体のマスフロー
Figure 2012511530
をポンプPで連続的に取り出し、その結果、塔底空間で、塔底液としてこれに流出する液体の水位Sが、分離カラムK中の最も深い点から分離カラムKの最も下の分離作用を有する内部取付物の下側までを測定した距離Aの半分未満になるように調節され、その一方で、この液体水位よりも上にある塔底空間の残りの空間にガス圧GDが存在し、かつマスフロー
Figure 2012511530
の少なくとも1つの部分流Iは、間接的循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間を通って導入され、かつその際に循環熱交換器UWの少なくとも1つの第一の空間を同時に通って導入される流体熱媒体との間接的熱交換により、温度TSUを上回る解離温度TRSまで加熱され、かつ温度TRSで循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間から戻されたマスフロー
Figure 2012511530
から、少なくとも1つの部分流IIは、分離カラムKの最も下の分離作用を有する内部取付物よりも下で、かつ塔底液(分離カラムKの塔底空間を流出する液体)の水位S(水位計の(水面の))よりも上にある供給箇所IIで、分離カラムKの塔底空間中の少なくとも1つの部分流IIが、塔底液に向かうのではく、少なくとも、2つの流れ
Figure 2012511530
の1つから、部分流が、残留流れとして排出されるように、分離カラムKの塔底空間に戻されるが、但し、解離温度TRSは、一方では循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間を流れ通る際に、少なくとも1つの部分流I中に含有されるマイケル付加物の少なくとも一部分量が解離されるように、他方では、分離カラムK中に戻された少なくとも1つの部分流IIが、供給箇所IIで塔底空間内を占めるガス圧GDで沸騰し、かつ沸騰の際に形成され解離生成物の少なくとも一部分量を含んでいるガス相が分離カラムKの塔頂空間に向かって、分離カラムK内で減少するガス圧に従って、解離生成物を含んでいるガス流Gとして分離カラムKの塔頂空間に流れるように調節され、かつ前記ガス流Gは、なおも分離カラムKの塔頂空間内で及び/又は分離カラムKの塔頂空間から出て、直接及び/又は間接的な冷却により部分的に凝縮され、その際に形成された凝縮物は、分離カラムKに還流液として少なくとも部分的に戻され、かつ部分的な凝縮の際に残るガス流は排出される形式における前記方法において、ポンプPは、セミオープンラジアルインペラーを有するラジアル遠心ポンプであることを特徴とする。
セミオープンラジアルインペラーとは、1枚だけのベースプレートを有し、トッププレートを有さないラジアルインペラーを意味する。すなわち、セミオープンインペラーの場合には、インペラーのベーンが片側だけでプレートに連結していることを意味する。
クローズド又はセミオープン(ラジアル)インペラーを有するラジアル遠心ポンプは、例えば、「Flow Machines」、第5版、Teubner Verlag(2006)及び「Pumps in Fire Service」、第I部、「Introduction to Hydromechanics」、「Mode of Operation of Centrifugal Pumps」、第4版1998、Verlag W. Kohlhammer、Berlinに記載されている。
既に記載したように、セミオープンラジアルインペラーを有するラジアル遠心ポンプ中では、回転インペラー(ドライブシャフトに連結した運搬部材の)は、インペラーから運搬すべき液体へ運動エネルギーの形で仕事を移す。運動エネルギーは、例えば、ポンプのステーター及び/又は螺旋型ハウジング内のインペラーの後ろに変換され、殆どの部分は静圧(圧力エネルギー、エネルギー変換の法則)に戻される。原則として、図1に例示されているように、セミオープンラジアルインペラーは、ベーン上に設置されている簡単なプレート(ベースプレート)である。ベーンにより、その断面が通常は内側から外側にむかって周径が増大することにより著しく増大するベーンチャンネルが生じる(図1の点線を参照)。これらのベーンチャンネルにより、インペラーの中央に流入できる運搬すべきできるだけ多くの水を生じることができる。クローズドラジアルインペラー内のベーンチャンネルは、簡単な方法で2番目のプレート(トッププレート)により覆われ、これは中央で開口部を有する(例えば図2参照)。セミオープンラジアルベーンインペラー(インペラー)の平面図は、例えば図3により示されている。水滴をプレートの中央で落ちるようにさせる場合には、ベーンの曲げは共回転する観測装置から見て、回転している平滑なベースプレートの円周上で水滴の自然なコースを辿るように通る。このベーンの形は、"後曲"ベーンと称することにする。
しかし、原則的に僅かに前曲したベーンを使用することもできる(例えば図4に示されているように)、また螺旋型、すなわち互いにねじ曲がった後曲ベーン(そのブレードがインペラーの入口まで突出し、かつ運搬すべき液体を船のプロペラのように捕捉する)を使用することもできる(例えば、図5参照)。
セミオープンラジアルインペラーを有するラジアル遠心ポンプの機能法は、図6aと6b中に示されている。
示されたラジアル遠心ポンプは、ポンプハウジング(a)と、その中で回転するベーン(c)が備わったセミオープンインペラー(b)から成る。運搬すべき液体は、吸引ノズル(d)を通して軸の方向に入る。これは遠心力により半径方向に外側にそれ、かつインペラーによりこのコース上で高速に加速する。ポンプハウジングは、圧力出口(f)を介して送ることができるように、全てのベーンチャンネルから運搬すべき液体を捕集する義務がある。しかし、同時にポンプハウジングは、液体の運動エネルギーを圧力に変換する義務がある。このために一般に、断面の拡大が液体の速度を下げる事を利用し、これにより圧力の上昇がもたらされる。断面の拡がりに関しては、ポンプハウジングの2つの構造的実施が通常である。1つの実施態様としては、螺旋型ハウジングが頻繁に使用される。
このようなハウジングは、螺旋型(e)にインペラーを囲んでいる。圧力出口の方向で断面は拡がっている(図6b中の円半径の増大を参照)。
その結果、流れる液体は遅くなる。このことは、同時に圧力が増大していることを意味する。螺旋型の代わりに、特に多段ポンプの場合には固定ステーター(g)も使用される。このステーターは、ポンプハウジング内に取り付けられ、かつ環状間隙として設計される。これはインペラーを囲む。ステーター内では、ステーターベーン(h)が配置され、これは互いに外側方向に一定に拡がるチャンネルを形成する(図7の平面図も参照)。この実施態様では、液体はポンプハウジング内に直接に投入されず、はじめにステーターのベーンチャンネルを通って流れる。流れ方向での拡張により、またしても流れの速度の減速をもたらし、かつこれにより圧力低下を引き起こす。ステーターチャンネルの方向は、通常はインペラーチャンネルの方向とは逆で、かつステーターの内部円周ではインペラーからの運搬液体の出口速度に相応する。自明ながらインペラーと螺旋型ハウジングの組合せを使用することもできる。すなわち、運搬すべき液体が螺旋型ハウジングに入る前に、初めにステーター内で蓄積される。
これまでに記載されてきたことは、主にポンプ部の内容であるので、以後は駆動部の説明をする。高速動力機械、例えば、電気モーター、内燃モーター又は水蒸気タービンは直接にカップリングした形でインペラーを駆動する。カップリングは、ドライブシャフトにより行われる。EP-A 1092874の図3に示されているようにその取付けは専ら駆動部内でもたらされる。本発明によれば、ポンプ部と駆動部は隔離部により互いに分かれているのが有利である。
バリアーガス及び/又はバリアー液体から成り、かつ運搬すべき液体とは異なる物質であるか又はこれと同じであるバリアー媒体で隔離部が充填されているのが有利である。更に、ドライブシャフトの取付けをポンプ部内で行わないのが有利である。バリアー媒体の圧力は、通常はポンプ部内の圧力及び駆動部内の圧力よりも大きい。更に、適用の面で好ましくは、分離空間を通過するドライブシャフトの箇所は、ポンプ部に向かう方向と駆動部に向かう両方向で、それぞれの場合にドライブシャフトに硬くかつ非透過性に連結するスライディング部材を有し、ドライブシャフトを通って流れる分離空間の内壁上で密閉してスライドする場合である(二重(両側で)に作用するスライディング部材(例えば、リング)密閉の原則)。
一般に、分離空間内の圧力はポンプ部内のスライディング部材と反対に位置する圧力よりも少なくとも1バール高い。しばしば、この圧力差は>2バール又は>3バールである。通常は、この圧力差は≦10バールになる。本発明による方法でバリアー媒体としてガスを使用する場合には、酸素を含むガスが有利である。それというのも、分子酸素はアクリル酸又はそのエステルにおいて重合阻害作用があるからである。
重合阻害作用は、通常は液体F中に含有される重合阻害剤、例えば、フェノチアジン又はメトキシフェノールと関連して特に発揮される。しかし、自明ながら本発明による方法で液体Fは、他の公知の重合阻害剤を有していてもよい。
このようなバリアーガスの酸素含有量は、3〜21体積%(例えば、循環ガスをバリアーガスとして使用することもできる)であるのが有利である。
その引火点(DIN EN 57により測定)が<50℃である本発明により運搬すべき液体の場合には、4〜10体積%のバリアーガスの酸素含有量が極めて有利である。本発明による方法でバリアーガス(例えば、2−エチルヘキサノール)が使用される場合には、運搬すべき液体と相溶性であるものを選択するのが有利である。本発明による方法に有利であるバリアー液体は、エチレングリコールと水の混合物又は前記の2種の液体だけである。
この場合に特に有利には、エチレングリコールの含有量が30〜40質量%である混合物である。該当するエチレングリコール/水−混合物は、著しい粘度挙動を示し、かつ通常の外部条件下に比較的に凍結耐性も示す。本発明の方法の範囲内では、バリアー液体は、バリアーガスよりも有利である。密閉作用のあるスライディング部材として、これらは通常はスリップリングシールを含む。これらは、ドライブシャフトに硬く連結し、かつドライブシャフトと一緒に回転するスリップリング及び分離空間内壁に固定されたスリップリングから成る。
羽根は、スリップリングを通常は1〜2バールの予圧で反対側のリングに押す。これは運転中にスリップリングシールの間に存在するバリアー媒体の高圧により補足される。ポンプの圧力側で優勢な圧力と比べてバリアー媒体の高圧により、運搬すべき液体がポンプ部から流出するのが妨げられる。
バリアー媒体内の高圧により、幾つかのバリアー媒体は通常は運搬された液体中を連続的に通過する。バリアー液体の場合には、この漏れ率は0.2〜5ml/hであり、例えば、運搬された流れの1m3/時〜4000m3/時である。バリアーガスに関しては、同じ運搬流れに対する漏れ率は、バリアーガスの12〜150ml(STP)/時である。本発明により合理的には、漏れ率は受け器から連続的に補充される。
バリアー媒体、例えば、バリアー液体は、スライディング表面の潤滑にも寄与する。軸方向スリップリングの計算と構造に関する詳細は、E. Mayerに見出すことができる:Calculation and Construction of Axial Slip Ring Seals,Konstruktion 20, 213〜219(1968)。この点で該文献では、ベアリングとは互いに相対的に動く極めて一般的な機械部材を支持又はガイドするための機械要素を意味すると解釈され、これはその際に生じる力を吸収し、かつハウジング、部材又はベースに放散する。
本発明による方法に特に好ましく適切であるラジアル遠心ポンプは、ラジアル遠心ポンプKSB CPKN-C1. V200-400[KSB株式会社製、フランケンタール;D-67227(プファルツ州 )]であり、これは二重作用スリップリングシールと、バリアー液体としてエチレングリコール/水混合物を有する。
しかし、この標準的な態様では、前記のラジアル遠心ポンプにはクローズドラジアルインペラーだけが用意される。このポンプを本発明により使用するために、インペラーベーンからトッププレートを予め除去する必要がある(CPK=化学的に標準のポンプ;N=ドライブシャフトを改善して取り付けるために強化したベアリングブロック;C1=DIN材料1.4408、V=VDMA材料の手掛かり、200=圧力側での基準幅(mm)、400=インペラー直径(mm))。
特に一価又は二価(1つ又は2つのヒドロキシル基を有する)アルコール(例えば、C1〜C10−アルコール、又はC1〜C8−アルコール)、特にアルカノールとのアクリル酸のエステルを製造する際に(アクリル酸とそれぞれのアルコールを直接に反応させることにより)形成されるマイケル付加物を含んでいる液体Fが、本発明による方法が適切である。これは、それぞれのアルコールがC1〜C10−アルカノール(例えば、C4〜C10−アルカノール、又はC4〜C8−アルカノール)である場合に特に当てはまる。アクリル酸のエステルには、例えば、ヒドロキシエチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、メチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、エチルアクリレート、2−プロピルへプチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレートが含まれる。
しかし、本発明による方法は、アミノアルコール、例えば、アミノエタノール、N−メチルアミノエタノール及びN,N−ジメチルアミノエタノールとのアクリル酸のエステル、を製造する際に形成される(アクリル酸とそれぞれのアルコールを直接に反応させることにより)マイケル付加物を含んでいる液体Fの場合にも使用できる。
このタイプのマイケル付加物を含んでいる液体Fは、例えば、文献EP A 780360、DE-A 19701737、DE-A 2339519、DE-AS 1279015及びEP-A 1357105(その生成も含む)に開示されている。
これらは、通常は例えばアルコール(例えば、一価アルカノール)でのアクリル酸の酸接触エステル化の際に生じ、その際に生じる生成物混合物から未反応の出発材料及び形成されたアクリル酸エステル(これは通常は関連するマイケル付加物と比較して揮発しやすい)は、精留により分離され、その結果マイケル付加物が精製カラムの塔底で濃縮され、かつこの塔底液が精製カラムから取り出された後に、本発明により処理すべき通常の液体Fが形成される。エステル化は、溶剤中で又は溶剤を添加せずに行ってもよい。
一般に、本発明により処理するための液体F(アクリル酸の製造の際に形成されたその中に含有されているマイケル付加物を含む)は、マイケル付加物を少なくとも(≧)20質量%、又は少なくとも30質量%、又は少なくとも40質量%(その都度、ぞれそれらの重量の)を含んでいる。一般に、本発明により処理すべき(本発明の方法を課す)液体F中のマイケル付加物の上記含有量は、≦90質量%、大抵は≦80質量%、かつしばしば≦70質量%又は≦60質量%である(本発明により処理すべき液体Fの分析は、通常はGC又はHPLCを用いて行われる)。
通常の方法で、本発明による方法を課すべき液体Fは、その中にアクリル酸のエステルの製造の際(例えば、C1〜C10−又はC1〜C8−アルコールもしくはアルカノール又はC4〜C8−アルカノールもしくはアルコールの、又はC1〜C4−アルカノールもしくはアルコールのもの)に形成されたマイケル付加物を含有していて、例えば、以下の内容物を有していることができる:
アクリル酸エステル 1〜30質量%、
マイケル付加物 40〜80質量%
及び残りとして、主に重合阻害剤(通常0.1〜2質量%)及び
アクリル酸及びアクリル酸エステルのラジカルポリマー(通常少なくとも15質量%)。
一般に、マイケル付加物は、一般式IIIのマイケル付加物の全質量の少なくとも50質量%までから成る。
しばしば、解離が既に著しい程度まで進行する温度を下げるために本発明による方法に課すべき液体Fに、解離触媒が加えられる。このような解離触媒として、例えば、硫酸及びリン酸のような鉱酸、アクリル酸以外の有機酸、例えば、アルキルスルホン酸又はアリールスルホン酸、例えば、メタンスルホン酸又はp−トルエンスルホン酸が該当する。例えば、DE-A 102006062258に記載されているようにアミンを加えることもできる。本発明による方法では、文献公知の全ての解離触媒を使用することができる(例えば、WO 2004/035514、EP-A 780360、EP-A 1357105、DE-A 2339519、DE-AS 1279015、WO 2004/035514、JP-A 178949、DE-A 19701737を参照)。
本発明による方法を課す前に、解離触媒不含の質量に対して、液体は例えば添加された解離触媒を0.01〜20質量%含んでいてもよい。
アクリル酸の製造の際に形成されたマイケル付加物を含有する液体Fは、例えば、アクリル酸を製造する方法において生じ、その際に、アクリル酸のC3−前駆体化合物の接触気相部分酸化により得られるアクリル酸を含んでいる生成物ガス混合物は、場合により予め行われる冷却の後に、分離作用を有する内部取付物が設置された分離カラム内で粗アクリル酸を側面で排出しながらそれ自体が上昇して分別凝縮され、かつその際に形成されたアクリル酸のマイケル付加物を含む液体は、凝縮カラムの塔底から連続的に取り出され、かつその中に含有されたアクリル酸のマイケル付加物の解離に液体Fとして供給される(例えば、DE-A 102007 004960、WO 2004/035514、DE-A 102006062258及びドイツ国特許第102008001435.4号を参照)。
通常、本発明により処理すべき液体Fは、本発明による方法を行う前に添加される(再)解離触媒を含めて、以下のものを有していることができる:
アクリル酸マイケルオリゴマー(マイケル付加物) 10〜50質量%
ラジカルアクリル酸ポリマー 少なくとも40質量%
モノマーのアクリル酸 25質量%まで及び
重合阻害剤 2質量%まで
その他の化合物 15質量%まで。
しばしば、このような液体Fは以下のものを有している:
アクリル酸マイケルオリゴマー(マイケル付加物) 10〜50質量%
ラジカルアクリル酸ポリマー 40〜80質量%
モノマーのアクリル酸 5〜20質量%
重合阻害剤 0.1〜2質量%及び
その他の化合物 1〜15質量%。
しかし、これらは次のものを有することもできる:
アクリル酸マイケルオリゴマー(マイケル付加物) 10〜40質量%
ラジカルアクリル酸ポリマー 50〜70質量%
モノマーのアクリル酸 5〜15質量%
重合阻害剤 0.1〜1質量%及び
その他の化合物 1〜15質量%;
又は:
アクリル酸マイケルオリゴマー 15〜35質量%
ラジカルアクリル酸ポリマー 50〜70質量%
モノマーのアクリル酸 5〜15質量%
重合阻害剤 0.1〜1質量%及び
その他の化合物 1〜15質量%。
しばしば、液体F中、その中に含有されるアクリル酸マイケルオリゴマーの40〜60質量%は、アクリル酸−マイケル二量体だけであり、かつ15〜30質量%は、アクリル酸−マイケル三量体である。
自明ながら本発明による方法を課すべき液体Fは、不均一接触気相部分酸化の生成物ガス混合物中に含有されるアクリル酸が、吸着剤への吸収により液相に移動し、かつ引き続き例えば、DE-A 10336386及びDE-A 2901783に開示されているような精留及び/又は結晶解離法を用いてアクリル酸が被吸着剤から除去される場合にも生じる。
一般に、本発明により処理すべき液体Fは、その重量に対して、重合阻害剤を少なくとも10質量ppm、しばしば少なくとも50質量ppm、多くの場合には少なくとも150ppm含む。一般に、液体F中の重合阻害剤の含有量は、同様に≦1質量%、又は≦0.5質量%である。フェノチアジン及び/又はヒドロキノンモノメチルエーテル及びその副生成物の他に、このような重合阻害剤として、アルキルフェノール(例えば、o−、m−又はp−クレゾール(メチルフェノール))、ヒドロキシフェノール(例えば、ヒドロキノン)、トコフェロール(例えば、o−トコフェロール)及びN−オキシル、例えば、ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ−N−オキシルのような化合物、ならびに文献公知のその他の阻害剤も該当する。
アクリル酸、アクリル酸のエステル及びマイケル付加物とは異なる液体Fの成分は、主に標準圧力でアクリル酸及びそのエステルよりも高温で沸騰する化合物である。
必要な場合には、これらは例えば、ドイツ国特許第102008001435.4号に記載されているような付加的な界面活性剤を含んでいてもよい。
本発明による方法の分離カラムKとしては、原則として自体公知のあらゆるタイプの精留カラムを使用できる。
これらは、分離作用を有する内部取付物を含んでいるあらゆるカラムであり、その際に分離作用を有する内部取付物として、例えば、パッキング、充填剤床及び/又はトレイが用いられる。分離作用を有する内部取付物は、分離カラムK中を上昇する気相と、分離カラムK中を下降する液体の間で交換面を増す目的で実効され、かつそれにより2相間での物質交換も熱交換も改善される。これらは、分離カラムK中を上昇するガスと、分離カラムK中を下降する液体の両方を通す。
本発明によれば、分離カラムKはトレイ及び/又はパッキングだけを含んでいるのが有利である。この場合にトレイとして、有利にはデュアル・フロートレイが使用され、かつ分離カラムKは専らデュアル・フロートレイを分離作用を有する内部取付物として有するのが特に有利である。
本明細書では、デュアル・フロートレイとは簡単な通路箇所(ホール、スロットなど)を有するプレートであると解釈される。分離カラムK中を上昇するガスと、分離カラムK中を下降する液体は、同じ通路箇所を介して逆方向に流れる。通路箇所の断面は、自体公知の方法で、分離カラムKの搭載量に適合させる。これが小さすぎる場合には、上昇する分解ガスは、分離カラムK中を下降する液体が主に分離作用なしに移されるような高い速度で通路箇所を流れてしまう。通路箇所の断面が大きすぎる場合には、上昇する分解ガスと下降する液体は、実質的に交換せずに通り過ぎてしまい、トレイを乾燥して作動させるリスクが生じる。通常、デュアル・フロートレイは、トレイを次のトレイに連結するドレイン管を有さない。当然ながら、どのデュアル・フロートレイも精留カラムの壁と同一平面上で終わらせることができる。しかし、ブリッジによりこれに連結させることもできる。精留カラムの搭載量が増すに連れて、水力作用により密閉される逆流トレイとは異なりデュアル・トレイは乾燥して作動する。
デュアル・フロートレイの通路箇所は、有利にはトレイ内と同じ円直径を有する円形ホールである。後者は、好適には約10〜30mmである。カラムの上部では、これは10〜20mm、又は10〜15mmであり、かつ分離カラムの下部では、これは有利には20〜30mmである。円形ホールは、個々のデュアル・フロートレイにわたり厳密な三角形のピッチで均一に配置されているのが有利である(DE-A 10230219参照)。更に、分離カラムK内のデュアル・フロートレイに穴あけされた断面開口部の穴あけバリは、有利には下の方を指している。通常、分離カラムK内のデュアル・フロートレイは、等距離で配置されている。通常、トレイの間隔300〜500mmである。また400mmのトレイの間隔も好ましい。
液体Fが分離カラムK内に導入される供給箇所Iは、本発明によれば分離カラムK内の最も下の分離作用を有する内部取付物よりも上にある。トレイカラムの場合には、供給箇所Iは最も下のトレイよりも上にある。
分離カラムKが単なる充填カラムである場合には、供給箇所Iは最も下のパッキングよりも上にある。
本発明による方法では、単なるデュアル・フロートレイの分離カラムKは、60段まで、又はそれ以上のデュアル・フロートレイを含むことができる。有利には、これらは開口部の比[解離ガスを透過するトレイの表面部(D)と、トレイの全面積(U)から計算されるD:Uの比、10〜20%、有利には10〜15%]を有する。
本発明によれば、単純なデュアル・フロートレイのカラム(例えば、≧40段の等距離)の場合には、下から上に観察して、供給箇所Iは4〜10段目のデュアル・フロートレイの範囲内にあるのが有利である。適用の面で好ましくは、供給箇所Iでの液体Fの供給温度Tzは、分離カラムKを下降する液体がこの箇所で有する温度に相応する。有利には、前記の2つの温度は互いに10%以下(算術平均に基づいて)だけ互いに逸れる。適用の面で好ましくは、分離カラムKは、その供給管及び排出管と同様に周囲から断熱されている。
一般に、2〜25段の理論段を有する分離カラムKが十分である。理論段(又は理論分離段階)とは、エネルギー損失なしに熱力学的平衡に相応して物質濃縮をもたらす分離カラムKの分離作用を有する内部取付物を含んでいる分離空間の分離ユニットを意味すると解釈される。
本発明により使用される分離カラムKの供給箇所Iは、下から上に観察して、2番目から8番目の理論段の範囲内にあるのが有利である。
分離カラムKの還流液の生成は、分離カラムKの塔頂空間に流れるガス流Gを直接的及び/又は間接的に冷却することにより行われる。本発明により、直接的な冷却法を用いるのが有利である。
このために、最も簡単な方法で、分離カラムKの最上部の分離作用を有する内部取付物を通り、これより上にある塔頂空間に流れるガス流Gは、例えば塔頂空間に組込まれていてもよい急冷装置に供給される(この場合に、例えば、チムニートレイにより塔頂空間と分離空間は隔離されている;塔底空間と塔頂空間は分離作用を有する内部取付物を有さない)。
しかし原則的に、急冷装置は分離カラムKと空間的に隔離されていてもよい。このような急冷装置としては従来技術でこの目的に公知のあらゆる装置(例えば、スプレー型スクラバー、ベンチュリスクラバー、バブルカラム又は噴霧表面を有するその他の装置)を使用でき、その際に、ベンチュリスクラバー又は噴霧冷却器を使用するのが有利である。有利には、並流装置(例えば、平行板ノズルを有するもの)が使用される。急冷液を間接的に冷却するために、これは通常(間接的)熱媒体又は熱交換器を通して導入される。これに関して、全ての慣用の伝熱器又は熱交換器が適切である。有利には、管束熱交換器、プレート型熱交換器及び空気冷却器が挙げられる。適切な冷却媒体は、相応する空気冷却の場合には空気であり、かつその他の冷却装置の場合には、冷却液、特に水(例えば表流水)である。適用の面で好ましくは、急冷液として急冷の際に形成される凝縮物の一部分が使用される。急冷の際に形成される凝縮物のその他の部分は、通常は分離カラムK内の最上部の分離作用を有する内部取付物に還流液として戻される(必要な場合には、凝縮物の一部を排出することもできる)。当然ながら、凝縮は塔頂空間内に組込まれた及び/又は塔頂空間から切り離された間接的熱交換器を専ら用いて、これらにガス流Gを通すことにより行うことができる。
適用の面で好ましくは、分離カラムKは、重合阻害剤を用いて運転される。このための重合阻害剤として、原則として従来技術でアクリル酸モノマーに関して公知の全ての重合阻害剤を使用できる。これらの例として、フェノチアジン(PTZ)とp−メトキシフェノール(MEHQ)が挙げられる。
しばしば、これらの2種は組み合わせて使用される。好適には、これらは純粋な解離生成物中に溶けた還流液に加えられる。MEHQは、有利には溶融液として計量供給される。
本発明による方法の場合には、供給箇所II(部分流IIが供給ラインから塔底空間に流れ出る分離カラムK中の塔底空間内の箇所であると解釈される)は、分離カラムKの最も深い箇所の分離作用を有する内部取付物よりも下、かつ塔底液(分離カラムKの塔底空間へ流出する液体)の水位Sよりも上に存在する。本発明により有利には、塔底空間に流出する液体(塔底液)の水位Sは、距離Aの40%未満、有利には30%未満、より有利には20%未満であるように調節される。しかし一般に、水位Sは距離Aの5%以上である(安全な液体水位)。
本発明によれば、この安全な高さは、塔底空間内に置換体を設置するか又は塔底空間をその下端に向かって先細にすることにより僅かな塔底液の容量で達成される(DE-A 10332758の図6又はEP-A 1095685ならびにDE-A 102004015727の図1参照)。
特に有利には、塔底空間はその下端に向かって先細になり、かつ塔底空間へ流出する液体の水位S(塔底液の水位)は、塔底空間が先細になっている塔底空間の箇所にある(すなわち、減少した内径を有する箇所)。
通常は本発明による方法の場合での供給箇所IIは、塔底液の水位Sの少なくとも0.25・A上にある(塔底液の液面(水面計)の上)。
本発明によれば、分離カラムKの塔底空間への部分流IIのフィードバックは、分離カラムKの塔底空間内の部分流IIが、塔底液に向かうのではなく(すなわち、相応の供給ラインから塔底空間へ流出するこの流れのベクトルの延長は、塔底液と合流する)、塔底液とは異なる材料の対象物(例えば、塔底空間の壁、調節プレートなど)と合流する。
これは簡単な方法で、前記の本発明の条件は塔底空間内に水平に流れる部分流IIにより達成できる(例えば、簡単な供給ノズルにより)。
しかし有利には、部分流IIの、分離カラムKの塔底空間への流入は塔底空間に導入されるラインAから行われ、その出口開口部は下方を向いているが、塔底液にではなくバッフル装置Aに向かっている(分配器に向かって)。これは塔底液の水位Sよりも上の塔底空間に取り付けられていて、かつこれはバッフル装置に当たる場合には部分流IIを上方向に曲げる(例えば、DE-A 102004015727の図1参照)。
解離生成物(解離生成物)の連行剤(連行ガス又は支持ガス)として分離カラムK内で"ストリップガス"が併用される場合には、本発明の方法では、同じくこれは塔底液の水位Sの上かつ分離カラムKの最も深い箇所の分離作用を有する内部取付物よりも下で分離カラムKの塔底空間に導入される(かつそこから分離カラムKの塔頂空間に流れる)。
このことは分離カラムKの塔底空間内のガス流が塔底液に向かわないように繰り返される(すなわち、相応する供給ラインから塔底空間へ流出するこの流れのベクトルの延長は、塔底液とは合流しない)。
簡単な方法で、塔底空間内に水平に流入するストリップガス流により達成できる(例えば、簡単な供給ノズルにより)。このための供給箇所は、供給箇所IIよりも上又は下にあってよい。
しかし、分離カラムKの塔底空間へのストリップガス流の流入は、塔底空間に導入されるラインBから行うのが有利であり、塔底空間内のその出口開口部は下方を向いているが、しかし塔底液に向いているのではなく、バッフル装置Bに向いている(流れ分配器に向かって)。これは塔底液の水位Sよりも上の塔底空間に設置されていて、かつストリップガス流がバッフル装置と当たる場合には上方に曲がる(例えば、DE-A 102004015727の図1参照)。
適用の面で好ましくは、部分流IIは、その出口開口部Aがバッフル装置Aに向いているラインAを通り、それと同時にストリップガス流は、その出口開口部Bがバッフル装置Bに向いているラインBを通って分離カラムKの塔底空間に導入される。バッフル装置A及びそれと一緒に出口開口部Aもバッフル装置Bならびに相応する出口開口部Bよりも上又は下にあることができる。適用の面で好ましくは、ラインAはラインBを囲み(両方のラインは、有利には互いに断熱されている"同軸二重管"を形成する)、かつ出口開口部AとBは、殆ど同じ高さで存在し、かつバッフル装置Bはバッフル装置Aと同一の装置である。
重合阻害の理由で、ストリップガスは有利には分子酸素を有する。このような例として、空気、脱酸素された空気及び/又は循環ガスが該当する。循環ガスとは、アクリル酸を製造するために使用されるC3前駆体化合物(例えば、プロペン、プロパン、アクロレイン、グリセロール)の不均一接触気相部分酸化の生成物ガス混合物から、アクリル酸を液体吸着剤で吸収するか又は分別凝縮により液体の凝集状態に変換する場合に残る残留ガスであると解釈される(例えば、WO 2004/035514、DE-A 10332758、DE-A 102007004960参照)。この残留ガスの大部分の量は、反応ガス混合物を希釈するために循環において部分酸化に戻される。
通常は、ストリップガスとして使用する前に、アクリル酸(酸水)の残留量を通常は含有している水相が前記の残留ガスから凝縮され、有機抽出剤での抽出によりこの水相から結果として得られる抽出物を分離することができる。本発明による方法においてストリップガスとして残留ガスを使用する前に、残留ガスは前記抽出物からアクリル酸をストリップするために使用される(DE-A 102007004960参照)。通常は、ストリップガスは、TSUを下回り、100℃を上回る温度で、部分的には150℃を上回る温度で供給される。
供給箇所Iで、1時間あたりに供給される液体Fの1kgに対して、供給されるストリップガス流は、例えば、1〜100kg/hであることができる。ストリップガスは、特に循環熱交換器UWが、強制循環式放圧熱交換器である場合に併用される。
ストリップガスの計量供給により、分離カラムK内の(再)解離生成物の分圧は、減少した圧(減圧)を与える(掛ける)相応の方法で減少させることができる。
本発明による方法で、分離カラムKにストリップガスが供給されない場合には、有利にはカラムの塔頂で1バール未満(かつ、例えば100ミリバール)である運転圧力を用いるのが有利である。
ストリップガスを併用する場合には、分離カラムKの塔頂での運転圧力は通常>1〜3バール、有利には1.5〜2.5バールの圧力である。
水位Sで塔底空間内に存在する塔底液の温度TSUは、通常は130〜250℃の範囲内、しばしば150〜190℃の範囲内、多くの場合には160〜180℃の範囲内である。
本発明の方法においてTRS−TSUの差は、通常は少なくとも2℃、有利には少なくとも5℃、又は少なくとも10℃である。通常、前記の温度差は≦100℃、頻繁には≦80℃、しばしば≦50℃である。関連して、本発明による方法における2つの温度は、解離反応器内の解離速度が、分離カラムKの塔底内の高沸点化合物形成速度よりも高くなるように選択されるべきである。
本発明により使用するための間接的循環熱交換器UWの場合には、熱移動は流体熱媒体と加熱すべき液体混合物の間で強制的に直接混合することにより行われない。むしろ熱移動は隔離壁により分離される流体の間で間接的に行われる。熱移動に作用的である伝熱器(熱交換器)の分離面は、熱交換面又は移動面と称され、かつ熱輸送は熱移動の公知の法則に従う。
本発明によれば、該方法では、流体熱媒体も液体Fも間接的循環熱交換器UWを流れ通ることが重要である。すなわち、両方とも熱交換器に流入し、引き続き再び流出する(1つは少なくとも1つの第一の空間を通り、かつもう一方は少なくとも1つの第二の空間を通る)。
本発明による方法の流体熱媒体としては、原則として全ての可能なホットガス、蒸気及び液体が該当する。
第一に水蒸気が挙げられ、これは種々の圧力及び温度で存在してもよい。水蒸気は間接的熱交換器を流れ通る際に凝縮するのが好ましい(飽和蒸気)。
二者択一的な流体熱媒体としてオイル、溶融液、有機液及びホットガスが該当する。その例は、シリコン化合物、例えばテトラアリールシリケート、ジフェニルエーテル74質量%とジフェニル26質量%から成るジフェニル含有混合物、ジフェニルとジフェニルエーテルから成るアゼオトロープ、難燃性塩化ジフェニル及び鉱油及び圧力水である。
(TW−TSU)の差[本発明による方法を行う際に、循環熱交換器UWの少なくとも第一の空間に流体熱媒体が入る温度TWの温度と、同じ循環熱交換器UWの少なくとも第二の空間に少なくとも1つの部分流Iが入る温度TSUの差]は、例えば、1〜150℃、頻繁には5〜100℃、又は10〜80℃であってよく、多くの場合には20〜60℃、又は有利には15〜35℃である。
本発明による方法に適切である間接的循環熱交換器は、特に二重管熱交換器、管束熱交換器、リブ付きチューブ熱交換器、螺旋型熱交換器又はプレート型熱交換器である。二重管熱交換器は、一方の管が、もう一方の管に入っている2つの管から成る。
これらの2重管の多くは結合して管壁になっていてもよい。内管は平滑であるか又はリブが備えられていて熱移動が改善されていてもよい。個々の場合に、管束が内管に存在していてもよい。熱交換に関わる液体は、並流又は向流で動いてもよい。本発明によれば好適には、液体Fは内管中を上方向に運ばれ、かつ熱い水蒸気は、例えば環状空間を下方向に流れる。
本発明による方法にとって、管束熱交換器は循環熱交換器UWとして特に適切である。これらは、通常小さな直径を有する多数の平滑な又はリブ付き伝熱器の管を囲む管板に固定された内蔵式の幅広な外管から成る。
管中心から管束の管中心への距離は、用途の面から好適には管の外径の1.3〜2.5倍である。大きな熱交換比表面積(必要な面積単位あたりの交換面)は、管束熱交換器の利点である。垂直又は平行に配置された管束熱交換器は、とりわけ管の扱いの点で異なる。移動管は、直線、U字型に曲がっているか又は複数の螺旋型管束として配置される。
本発明により加熱すべき少なくとも1つの部分流Iは、有利には本発明に従って移動管の内部を流れる(原則的に、移動管を囲む空間を流れることもあり、かつ熱媒体は移動管内を流れる)。本発明によれば、流体熱媒体(有利には飽和水蒸気)は、好適には移動管の外側を流れる。本発明によれば、ジャケットの空間で流体熱媒体を良好に通すためのバッフルプレートが好適であり、かつ一般的に移動管を支持する付加的な目的で使用される。バッフルプレートは一般に、ジャケット空間の流速を高めるので、とりわけ熱移動係数を上げる。ジャケット空間中では、流れは移動管に対して直角に流れるのが有利である。ジャケット空間の流体の流れ方向により、移動管に関しては例えば、縦方向流れ、クロスフロー及び横方向流れ管束熱交換器を区別できる。原則的に、流体熱伝導体は曲がりくねった形で移動管の周りを動き、かつ管束熱交換器の上からだけ観察して、本発明により加熱すべき液体混合物に並流又は向流で導入される。また螺旋型管束熱交換器も一般にクロスフローの利点を用いる。位置から位置に向かって、管は右回りから左回りに変わる。ジャケット空間の流体は、管流体に向流で流れ、かつクロスフローで螺旋型の管の周りを流れる。
1本の管束熱交換器内では、本発明により加熱すべき少なくとも1つの部分流I
は、全ての移動管を通って同じ方向で動く。
マルチフロー管束熱交換器は、個々のセクションに分かれた管束を含む(一般に、個々のセクションは同じ数の管を有する)。隔離壁は管板(これを通って、移動管は密接に通され、かつこれに移動管は取り付けられる)に隣接するチャンバーをセクションに分け、かつチャンバーの部分に入る少なくとも1つの部分流Iを1つのセクションから2番目のセクションに分流し、かつそれにより戻される。本発明により加熱すべき少なくとも1つの部分流Iは、セクションの数により、1回以上(2回、3回、4回など)の管束伝熱器の長さ方向を流れ通り、交互の方向で高速で流れる(2流、3流、4流などの管束伝熱器)。熱移動係数及び交換通路は相応して増大する。
プレート型伝熱器(プレート型熱交換器)は通常、フィルタープレスの種類に応じて流体熱媒体及び加熱すべき液体混合物用のチャンネルが備えられた波形の又はその他に形付けられたプレート(一般に、グラファイト又は金属、例えばステンレス製)からコンパクトに構成されている。2つの熱交換流体は、次にそれらのチャンバーの列を通って薄層として交互に(例えば、上方向及び下方向で)並流で、向流及び/又は横方向で流れ、かつ両方のチャンバー壁で互いに熱を移動させる。波形のプレートの形付けは渦流を増大し、かつ熱移動係数を改善する。本発明の目的に適切なプレート型熱交換器は、例えば、EP-A1079194、US-A 6382313、EP-A 1232004及びWO 01/32301に記載されている。管束熱交換器は、例えば、EP-A 700893、EP-A 700714及びDE-A 4431949に記載されている。螺旋型及びリブ付き管熱交換器は、例えば、Vauck/Mueller, Basic Operations in Chemical Process Technology、第4版、Verlag Theodor Steinkopf、Dresden(1974)及びUllmanns Encyclopaedia der technischen Chemie、第2巻Process Technology I(basic operations)、第4版、1972年、432頁以降に記載されている。
本発明による方法にとって、少なくとも1つの部分流Iが間接的循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間に、ポンプPを用いて強制的に運ばれるのが重要である。有利には、従って本発明による方法を実施するために循環熱交換器UWとして強制的な循環型管状熱交換器(強制循環式管束熱交換器)が使用され、この場合に少なくとも1つの部分流Iは、有利にはそれらの管の内部で強制的に運ばれる。
例えば、本発明による方法を実施するために、その管を通って、少なくとも1つの部分流Iが強制的に運ばれる3流−管束熱交換器を使用できる。
すなわち、管の内部が伝熱器の第二の空間を形成する。外側の管の直径は38mmで、管の壁厚は2mmであることができる。4800mmの管の長さの場合には、適用の面で好ましくは、それらの全体数は234(それぞれの1つの流れ方向に関して78本の管)である。同時に管のピッチは、48mm(30゜の分布)であるのが有利である。管板(その中で交換器の管が固定されている)の間に取り付けられた9枚の偏向ディスク(ディスク厚:それぞれ5mm)は、熱交換器管を囲んでいる円筒形の空間(第一の空間)を、10個の長さ方向のセクション(セグメント)に分ける。9枚の全ての偏向ディスクは原則として円形である。円直径は859mmである。しかし、それぞれの円形偏向ディスクの上は、(その面積は全面積の35.8%である)半月型の円形セグメントに切り出され、熱媒としての水蒸気用の相応する通路箇所が生じるようになっている。その際、これらの通路は交互に連続して互いに反対側に設けられている(そうでない場合には、偏向板は容器壁に密接に固定される;そこで伝熱器の管が偏向板に当たる場合には、偏向板内に相応の穿孔がある)。適用の面で好ましくは、伝熱器の管を囲む部分により熱媒体として水蒸気が導入される。3流−管束熱交換器への水蒸気及び少なくとも1つの部分流Iの入口は、好ましくは伝熱器の同じ側にある。
二者択一的に、本発明による方法にとって、その管を通って少なくとも1つの部分流Iが運ばれる13流−管束伝熱器を使用することもできる(以後、本明細書中では、13流−管束伝熱器D*と称することにする)。本発明によれば、第一の空間を囲んでいるシリンダーには、補正装置が備えてあるのが有利である(補正装置の寸法:直径=2.075m;高さ=670mm;3枚のじゃばら;垂直に向いた第一の空間の半分の高さで取付け)。前記補正装置は、加熱及び冷却の際に装置の低張力の熱膨張を可能にする。
外側の管直径は、2mmの管の壁厚で38mmであることができる。5000mmの管の長さの場合には、適用の面で好ましくはそれらの全体数は1066(それぞれの1つの流れ方向に関して82本の管)である。同時に管のピッチは、47mm(60゜の分布)であるのが有利である。管板(その中で交換管が固定されている)の間に取り付けられた9枚の偏向ディスク(ディスク厚:それぞれの場合に10mm)により、伝熱器の管を囲んでいる円筒形の空間(第一の空間)は、9個の長さ方向のセクション(セグメント)に分けられている。9枚の全ての偏向ディスクは原則として円形である。円直径は1734mmである。しかし、それぞれの円形偏向ディスクの上は、(その面積は全面積の15%である)半月型の円形セグメントに切り出されていて、熱媒体としての水蒸気用の相応する通路箇所が生じるようになっている。その際、これらの通路箇所は交互に連続して互いに反対側に設けられている(そうでない場合には、偏向板は容器壁に密接に固定される;そこで伝熱器の管が偏向板に当たる場合には、偏向板内に相応の穿孔がある)。適用の面で好ましくは、伝熱器の管を囲む空間により熱媒体として水蒸気が導入される。13流−管束伝熱器への水蒸気及び少なくとも1つの部分流Iの入口は、好ましくは伝熱器の同じ側にある。
本発明による方法でのポンプPの圧力側での運転圧力(少なくとも1つの部分流Iが循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間に入る前の)は、頻繁には4〜6バールである。
その他は、例えば、DE-AS 1279015、EP-A 780360、DE-A 19701737、DE-A 2339519、DE-A 2901783、DE-A 10332758、ドイツ国特許第102008001435.4号、DE-A 1020060622581、DE-A 102007004960及びWO 2004/035514に記載されているように行うことができる。
頻繁には、本発明による方法では強制循環式熱交換器は、強制循環式放圧伝熱器、有利には強制循環式管束放圧伝熱器としても構成される。単純な強制循環式伝熱器の場合とは異なり、これは通常はスロットル装置(例えば、最も簡単な場合には、穴あき隔板(もしくは他の隔板);二者択一的にバルブも挙げられる)により分離カラムK内の供給箇所IIと分けられている。
上記の措置により、伝熱器[(熱交換器)−例えば、管束伝熱器の管内]の少なくとも1つの第二の空間の中を循環して汲み上げられた少なくとも1つの部分流Iの沸騰が抑制される。むしろ、分離カラムKの塔底空間を出るガス圧GDに関して、循環して汲み上げられた少なくとも1つの部分流Iは、少なくとも1つの第二の空間を過熱し、かつこのように沸騰プロセスはスロットル装置の通路側に完全に移動する(すなわち、管束伝熱器の管の内容物は、単相の形で存在する;管束伝熱器は単に過熱器として機能する)。スロットル装置は、伝熱器(熱交換器;例えば管束熱交換器)と圧力側の供給箇所IIを分け、かつ本発明のポンプの性能を適切に選択することにより、スロットル吸入圧が塔底空間を出るガス圧GDを上回り、かつ温度TRSに相応する伝熱器の少なくとも1つの第二の空間を流出するマスフロー
Figure 2012511530
の沸騰圧を上回る調節を可能にする。沸騰蒸発は、流れ方向でスロットルの後ろで漸く始まる。強制循環式放圧熱交換器UWの使用は、本発明では有利である。
この場合にスロットル吸入圧と、塔底空間に存在するガス圧GDとの差は、通常は0.1〜5バール、頻繁には0.2〜4バールである、多くの場合には1〜3バールである。
強制循環式放圧熱交換器UWの少なくとも第二の空間を流出するマスフロー
Figure 2012511530
の温度は、これが少なくとも1つの第二の空間を出る場合には(スロットルよりも前)一般にTSUを少なくとも5℃上回る。
本発明による方法では、2つの流れ
Figure 2012511530
のうち少なくとも1つの部分流は、残留流れとして排出され、かつその廃棄処分、例えば、焼却処分に送られる。流れ
Figure 2012511530
に対して、残留流れは一般に≦1質量%である。
本発明により有利には、流れ
Figure 2012511530
の部分流だけが、その廃棄の目的で排出され、かつ流れ
Figure 2012511530
の部分流Iの前に、次に循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間に入ったままである。有機溶剤(例えばメタノール)の添加により、廃棄すべき部分流を液体の形で保持できる。
本発明による方法において、液体Fの成分として解離装置に供給されるマイケル付加物のマスフロー
Figure 2012511530
と、前記の残留流れの成分として排出されたマイケル付加物のマスフロー
Figure 2012511530
の差は、解離の方法の効率の指標である。
本発明による方法では、一般に、
Figure 2012511530
(=解離の方法の効率Q)は、少なくとも20%、有利には少なくとも30%又は少なくとも40%である。多くの場合に、本発明による方法でQは、少なくとも50%である。しかし望ましい場合(より長い滞留時間)では、Qは殆ど100%までであることができる。しかし、本発明による方法ではQは≦90%である。必要な場合には、渦ブレーカーにより、分離カラムKの塔底空間からマスフロー
Figure 2012511530
を引き出すことができる(ポンプPにより吸引できる)。
本発明の方法の成果は、塔底液中(ポンプPまでの途中で)で塔底液中に含有されるマイケル付加物から、なお僅かな程度で解離することにある。塔底液の温度が、解離生成物の沸点を上回る場合には、これは(塔底液中では、下方向に増大する静水圧にもかかわらず)、最小の気泡を形成し、塔底液中でのその浮力は、ポンプPの吸引作用から逃れるには少なくとも不十分である[このような連続した解離が無い場合には、ポンプPにより吸引された塔底液は実質的に気泡が無くなる(例えば、DE-A 10332758、9頁、[0082]段落参照)]。本発明による方法の延長した運転時間にわたり、これらの気泡は遠心力の結果、ラジアル遠心ポンプのクローズドラジアルインペラーの中心に回収され(クローズドラジアルインペラー内では、気泡は劣悪にしか運搬されない)、かつインペラーが増大すること("渦形成")を中断し、最終的にポンプの吸引性能を、必要最小限の程度以下に下げる。これとは反対に、前記の気泡はセミオープンインペラーを有するラジアル遠心ポンプにより比較的に効率的に運搬することができる。
同じ方法技術の条件下に(運搬される媒体の温度、密度及び粘度、同じポンプハウジング、同じドライブモーター、同じインペラー半径及び同じ運搬ベーン構成)、セミオープンインペラーを有するラジアル遠心ポンプの運搬出力は、クローズドインペラーを有するラジアル遠心ポンプの運搬出力よりも確かに低いが、これは必要な場合にはインペラーの直径を増すことにより補償できる。いずれの場合にも、本発明による方法においてセミオープンインペラーを有するラジアル遠心ポンプの使用は、殆ど信頼できる液体の運搬を確実にする。
本発明による方法では気流Gの部分凝縮の際に残っていて、かつ排出されるガス流は、場合により還流液として使用されずに形成された凝縮物の一部のように、従来技術に既に記載されているのと同じ方法で更に使用できる(例えば、DE-A 10332758、WO 2004/035514、WO 2008/090190、WO 2008/077767、EP-A 780360、DE-A 19701737及びEP-A 1357105)。
自明ながら例えば、ドイツ国特許第102008001435.4号に推奨されているように分離カラムKの塔底液に分散剤(例えば界面活性剤)及び/又は脱泡剤を加えることができる。それらの添加は分離カラムKの塔頂で行うこともできる。
本発明は、以下の実施態様を含む:
1.アクリル酸又はそのエステルの製造の際に形成された、液体F中に液体Fの質量に対して≧10質量%の質量割合で含まれるマイケル付加物を解離装置内で解離する方法において、前記装置は、少なくとも1つのポンプP、分離カラムK(これは、下から上に向かって、塔底空間と、前記塔底空間に隣接し分離作用を有する内部取付物を含んでいる分離空間と、これに隣接する塔頂空間とから成り、かつその中で気相内の圧力が下から上に向かって減少する)、ならびに間接的循環熱交換器UW(これは、少なくとも1つの第二の空間と、物質的隔離壁Dにより少なくとも1つの第二の空間から分けられた少なくとも1つの第一の空間を有する)を含み、その際に、前記液体Fは供給温度Tzで、分離カラムK中の最も下の分離作用を有する内部取付物よりも上にある供給箇所Iにて分離カラムK中に連続的に導入され、かつ分離カラムKの塔底空間の最も深い箇所で、分離作用を有する内部取付物を通って塔底空間中に流出するマイケル付加物を含有し、温度TSUを有する液体のマスフロー
Figure 2012511530
をポンプPで連続的に取り出し、その結果、塔底空間で、塔底液としてこれに流出する液体の水位Sが、分離カラムK中の最も深い点から分離カラムKの最も下の分離作用を有する内部取付物の下側までを測定した距離Aの半分未満になるように調節され、その一方で、この液体水位よりも上にある塔底空間の残りの空間にガス圧GDが存在し、かつマスフロー
Figure 2012511530
の少なくとも1つの部分流Iは、間接的循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間を通って導入され、かつその際に循環熱交換器UWの少なくとも1つの第一の空間を同時に通って導入される流体熱媒体との間接的熱交換により、温度TSUを上回る解離温度TRSまで加熱され、かつ温度TRSで循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間から流出したマスフロー
Figure 2012511530
から、少なくとも1つの部分流IIは、分離カラムKの最も下の分離作用を有する内部取付物よりも下で、かつ塔底液の水位Sよりも上にある供給箇所IIで、分離カラムKの塔底空間中の少なくとも1つの部分流IIが、塔底液に向かうのではく、少なくとも、2つの流れ
Figure 2012511530
の1つから、部分流が、残留流れとして排出されるように、分離カラムKの塔底空間に戻されるが、但し、解離温度TRSは、一方では循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間を流れ通る際に、少なくとも1つの部分流I中に含有されるマイケル付加物の少なくとも一部分量が相応の解離生成物を形成しながら解離されるように、他方では、分離カラムK中に戻された少なくとも1つの部分流IIが、供給箇所IIで塔底空間内を占めるガス圧GDで沸騰し、かつ沸騰の際に形成され解離生成物の少なくとも一部分量を含んでいるガス相が分離カラムKの塔頂空間に向かって、分離カラムK内で減少するガス圧に従って、解離生成物を含んでいるガス流Gとして分離カラムKの塔頂空間に流れるように調節され、かつ前記ガス流Gは、なおも分離カラムKの塔頂空間内で及び/又は分離カラムKの塔頂空間から出て、直接及び/又は間接的な冷却により部分的に凝縮され、その際に形成された凝縮物は、分離カラムKに還流液として少なくとも部分的に戻され、かつ部分的な凝縮の際に残るガス流は排出される形式における前記方法において、ポンプPは、セミオープンラジアルインペラーを有するラジアル遠心ポンプであることを特徴とする。
2.液体F中に含有されるマイケル付加物は、アクリル酸とC1〜C10−アルコールからのエステルの製造の際に形成されたものであり、かつ前記液体Fは以下の内容物:
アクリル酸エステル 1〜30質量%、
マイケル付加物 40〜80質量%及び
アクリル酸及び/又はアクリル酸エステル
からのラジカルポリマー 少なくとも15質量%及び
重合阻害剤 0.1〜2質量%
を有している、実施態様1に記載の方法。
3.液体F中に含有されるマイケル付加物は、アクリル酸の製造の際に形成されたものであり、かつ前記液体Fは以下の内容物:
マイケル付加物 10〜50質量%、
ラジカルアクリル酸ポリマー 少なくとも40質量%、
モノマーのアクリル酸 25質量%まで、
重合阻害剤 2質量%まで及び
その他の化合物 15質量%まで
を有している、実施態様1に記載の方法。
4.液体F中に含有されるマイケル付加物は、アクリル酸の製造の際に形成されたものであり、かつ前記液体Fは以下の内容物:
マイケル付加物 10〜50質量%、
ラジカルアクリル酸ポリマー 40〜80質量%、
モノマーのアクリル酸 5〜20質量%、
重合阻害剤 0.1〜2質量%及び
その他の化合物 1〜15質量%
を有している、実施態様1に記載の方法。
5.液体F中に含有されるマイケル付加物の40〜60質量%は、アクリル酸−マイケル二量体であり、かつ15〜30質量%はアクリル酸−マイケル三量体である、実施態様3又は4に記載の方法。
6.分離カラムKは、デュアル・フロートレイを含む、実施態様1から5までのいずれか1態様に記載の方法。
7.循環熱交換器UWは、強制循環式放圧熱交換器として運転されるが、但し、供給箇所IIと、強制循環式放圧熱交換器(forced circulation flash heat exchanger)の少なくとも1つの第二の空間からのマスフロー
Figure 2012511530
の出口の間にスロットル装置が存在し、かつ流れ方向でスロットル装置の前の運転圧力は、塔底空間内のガス圧GDよりも大きい、実施態様1から6までのいずれか1態様に記載の方法。
8.解離の方法を支持するために、分離カラムKの塔底液の水位Sよりも上で、かつ最も下の分離作用を有する内部取付物よりも下で、ストリップガスを分離カラムKに導入する、実施態様1から7までのいずれか1態様に記載の方法。
9.分離カラムKの塔頂空間での運転圧力は、1バール超で3バールまでである、実施態様1から8までのいずれか1態様に記載の方法。
10.循環熱交換器UWは、管束熱交換器である、実施態様1から9までのいずれか1態様に記載の方法。
11.少なくとも1つの部分流IIとストリップガスは、内管と、これを囲む外管から成る同軸二重管により塔底空間に導入され、その際にストリップガスは、内管に導入され、少なくとも1つの部分流IIは、外管中に導入され、かつ内管は外管から断熱されている、実施態様8に記載の方法。
12.ストリップガスと少なくとも1つの部分流IIの両方は、同軸二重管からバッフル装置に流出し、該装置は両方の流れを分離カラムK中で上方向に偏向する、実施態様11に記載の方法。
13.温度TSUでの塔底液の動粘度は30〜90である、実施態様1から12までのいずれか1態様に記載の方法。
14.解離方法の効率Qは、少なくとも20%である、実施態様1から13までのいずれか1態様に記載の方法。
2008年12月12日に提出された米国仮出願番号61/122154を本明細書に取り入れることにする。上記の教示に関しては、数の変化及び本発明からの逸れも可能である。従って、特記されない限り本発明は追記された請求項の範囲内で実施できることが想定される。
図1は、セミオープンラジアルインペラーを示す図である。 図2は、クローズドラジアルインペラー内のベーンチャンネルを示す図である。 図3は、セミオープンラジアルベーンインペラー(インペラー)を示す図である。 図4は、僅かに前曲したベーンを示す図である。 図5は、パイラルの後曲ベーンを示す図である。 図6aと6bは、セミオープンラジアルインペラーを有するラジアル遠心ポンプの機能モードを示す図である。 図7は、ポンプハウジング内に設置され、かつ環状間隙として設計されたステーターを示す図である。 図8は、7日間の運転日数のセクションにわたり(横座標;縦座標との交点=7日間の開始;横座標の右端=7日間の終わり)、セミオープンインペラーを有するラジアル遠心ポンプを使用して循環したマスフローの経過を示す図である(縦座標;実質的に225m3/hで一定)。 図9は、同じ場合で、7日間の運転日数のセクションにわたり、クローズドインペラーを有するラジアル遠心ポンプを使用して循環したマスフローの経過を示す図である(縦軸の出発点は、約240Nm3/hである)。
実施例及び比較例
使用した解離装置の部材は以下のものであった:
A)ポンプPとして、ラジアル遠心ポンプKSB CPKN-C1. V200-400[KSB株式会社製、フランケンタール;D-67227(プファルツ州 )]を使用し、ダブルアクション性のスリップリングシールとエチレングリコール(40質量%)/水(60質量%)混合物をバリアー液として用いた。
比較例では、KSB社製の前記のラジアル遠心ポンプ、すなわちクローズドラジアルインペラーを有するものを使用した。同じポンプを実施例で使用したが、しかしラジアルインペラーのトッププレートを予めインペラーベーンから除去して(削り落として)おいた。
B)間接的循環熱交換器UWとして、本明細書中の詳細な説明で記載したような13流−管束伝熱器(又は熱交換器)D*を使用した(製造材料:管側はDINタイプ1.4571ステンレススチール及びジャケット側は1.0425)。
C)分離カラムK及び連結部材は以下のように構成されていた:
分離カラムKの製造材料はDINタイプ1.4571のステンレススチールであった。全ての入口及び出口のように、これらは周囲から断熱されていた。分離作用を有する内部取付物として、これは50枚のデュアル・フロートレイ(トリクル篩いトレイ)から成っている。分離カラムKの内径は、全てのデュアル・フロートレイにわたり均一に2.4mであった。デュアル・フロートレイは、ストリップカラム内で等間隔に、400mmの正確な距離で配列された。それらの開口部比は均一に12%であった。デュアル・フロートレイの穴直径は均一に14mmであった[厳密な三角形のピッチによる穴の配置;穴の中心から穴の中心への距離=26mm(下から1〜4段目のトレイ)、25.5mm(下から5〜8段目のトレイ)、25mm(下から9〜49段目のトレイ)及び25.5mm(下から50段目のトレイ)]。トレイの厚さはそれぞれ4mmであった。最も下のデュアル・フロートレイは、カラムの下端よりも7435mm上に取り付けた(すなわち、カラムの最も深い点から測定してAは7435mmであった)。最後のデュアル・フロートレイの上に、チムニートレイを回収トレイとして取り付けた。この回収トレイのチムニーの上端は、カラムの下端の29525mm上にあった。チムニーにはルーフを付け、かつ316.7mmの内径と1030mmの高さ(ハット無しの溢れ高さを計算)を有した。それらの全体数は12であり、かつそれらはチムニートレイにわたり均一に分布していた。回収トレイは外側に向かって2゜の勾配で1枚壁及び側面の取出し箇所と取出しノズル(DN200)で構成されていた。遊離ガス断面は約30%であった。チムニーの上端(ハット無しで計算)の4940mm上で、チムニー壁を介して分離カラムKの塔頂空間に内径82mm及び壁厚2.6mmの6本の管を半径方向に導入した(チムニートレイは分離カラムKの塔頂空間と分離空間の間に連結を形成する)。カラムの周縁にわたって管の導入部を等距離に分布させた(2本の隣接する管により囲まれる角度=60゜)。
カラムの内壁から500mmの距離では、6本のうち5本の管が下方向に曲がっていて、かつ2.5インチの内径を有する円形ノズルの開口部内で終わっていた。
6本の管はカラムの内壁からカラムの内部へ半径方向に達する800mmの長さを有した。カラム壁から500mmの距離で、下方向に向いた同じく2.5インチの内径を有する円形ノズル開口部を有していた。長さ方向の末端で、この管は更に、11/4インチの内径を有する1つの円形ノズル開口部を有した。相応の噴霧コーンの中心ジェットは上方向に向いたベクター部材を有し、かつカラム断面に対して垂直に15゜の角度を成した。
6本の管が連結したカラムの外側に取り付けられたリングラインにより、6本の管に液体(予め形成された凝縮液)を供給し、チムニートレイを通って分離カラムKの塔頂空間に流れるガス流Gを直接に冷却し、かつこの液体はカラム内部に噴霧注入される。分離カラムKの長さ(塔底空間の最も深い点から塔頂空間の最高点まで測定)は35260mmであった。
塔頂空間内の最高点で、ガス流Gの直接冷却の際に残っているガス流に出口DN500(内径=498mm)があった。
塔底空間の最も深い点では、マスフロー
Figure 2012511530
に出口DN400(内径=398.4mm)が存在した。渦ブレーカーを備えておいた。
ラジアル遠心ポンプと13流−管束伝熱器の連結は、伝熱器に向かって連続的に以下の配列のようになっていた:
1本の曲げ管DN 200(90゜、半径:305mm);
1本のDN 200 円錐〜 DN300(長さ:203mm);
1本の直管DN300(長さ:600mm);
1本の曲げ管DN 300 (90゜、半径:457mm);
1本の直管DN 300(長さ:900mm);
1本の曲げ管DN 300 (90゜、半径:457mm);
1本の直管 DN 300(長さ:2800mm);
1本のDN 300〜DN 250へ減少(長さ:203mm);
2本の曲げ管DN 250 (90゜、半径:381mm);
1本の直管DN 250(長さ:900mm);
1本の曲げ管DN 250 (90゜、半径:381mm);
1本の直管 DN 250(長さ:6000mm);
1本の曲げ管DN 250(90゜、半径:381mm);
1本の直管DN 250(長さ:800mm);
1本のDN 250〜DN 300へ減少(長さ:203mm);及び
1本の曲げ管DN 300(90゜、半径:457mm)。
マスフロー
Figure 2012511530
用の分離カラムKの出口から、13流−管束伝熱器への連結は、伝熱器に向かって連続的に以下の配列のようになっていた:
1本のDN400パイプ補正装置(長さ、約510mm);
1本の直管DN400(長さ:約2400mm);
1本の曲げ管DN400(約、15゜、半径:610mm);
1本の曲げ管DN400(90゜、半径:600mm);
1本の直管DN400(長さ:約5000mm);及び
1本のDN400からDN250へ減少(長さ:350mm)。
13流−管束熱交換器からのマスフロー
Figure 2012511530
の出口と分離カラムKの塔底空間の間に、スロットル装置として穴あき板を取り付けた。
分離カラムKの塔底空間への過熱した"部分流"IIの再入は、塔底空間の断面の中央に引き込まれる同軸二重管(互いに断熱された管)として構成されていて、そこでは下方向に曲がって、塔底液の液面を指していた。流れ方向で管の末端の後方には、外側の管シェルに固定され、上方向で衝突する出口の流れを偏向するバッフル装置が取り付けられた。同軸二重管の外側の管内には、過熱された塔底液が導入され、同軸二重管のコア内には同時にストリップガス("支持ガス")が計量供給される。
還流液用に、デュアル・フロートレイの770mm上及びチムニートレイの下に、閉じた円形(カラムの中心で水平に、すなわちカラム断面に平行して取り付けられている)を形成する分配管があり、これに還流液を供給した。円の内径は1870mmであった。管の外径は33.7mmで、かつ管の内径は25mmであった。円形に構成された分配管は、その内径が5mmである21個のホール開口部を有した。これらの2番目の開口部は、還流液で湿潤に保持するためにチムニートレイの下側に向いていた。45゜の角度で(カラム断面に垂直に)指している開口部のその他の半分から中心ジェットは、半分はカラムの中央に向かって下向きになり、かつ残りの半分はカラム壁に向かって下向きになっている。
円形に構成された分配管の周囲の他に、円周上に均一に分布(囲み角度120゜)し、かつ外側に半径方向に指している3本の精密ジェット管(長さ=200mm、外径=6mm、内径=4mm)が設置された。精密ジェット管からの出口は、カラムに洗浄液を供給できるボールバルブに向いていた。ホール開口部とジェット管により分離空間に還流液を供給した。
18番目と19番目(下から上方向に計算して)のデュアルフロー・トレイの間に供給ノズルがあり、これにより解離の方法にかけるべき液体Fが分離カラムKに導入された。この場合に、供給は供給ノズルへ導入される挿入管として構成され、かつその下側に穿孔があり、それにより液体Fがその下にあるトレイ上に均一に供給された。
解離装置内では、例示的な実施態様の解離は、一定の状態で以下のように行った:
WO2008/090190の例示的な実施態様に記載されているように行っておいたアクリル酸へのプロピレン(工業グレード)の2工程の不均一接触部分気相酸化の生成物ガス混合物にWO 2008/090190の例示的な実施態様の分別凝縮を行い、部分酸化の生成物ガス混合物中に含有されるアクリル酸をそこから除去した。
WO 2008/090190に記載されているように、凝縮ガラムの塔底空間から以下の内容物を有する高沸点の液体を取り出した:
モノマーのアクリル酸 67.88質量%
マイケルジアクリル酸(2AS) 19.72質量%
マイケルトリアクリル酸(3AS) 1.96質量%
マイケル−4AS 0.34質量%
マイケル−5AS 0.77質量%
マイケル−6AS 0.01質量%
マイケル−7AS 0.01質量%
マイケル−8AS 0.03質量%
マイケル−9AS 0.01質量%
マイケル−10AS 0.01質量%
ラジカルアクリル酸ポリマー 8.55質量%
フマル酸 0.27質量%
マレイン酸 0.27質量%
フタル酸 0.11質量%及び
MEHQ+PTZ 0.06質量%
この高沸点化合物の液体3028kg/hを温度102℃で解離装置の分離カラムKに供給した(下から8番目のトレイ)。
分離カラムKの塔底空間から、ポンプPは169℃の温度TSUでマスフロー
Figure 2012511530
に吸引した(その動粘度は60mPasであった)。塔底液の水位Sを82cmに設定した。
マスフロー
Figure 2012511530
は以下の内容物を有していた:
モノマーのアクリル酸 9.3質量%
マイケルジアクリル酸(2AS) 10.62質量%
マイケルトリアクリル酸(3AS) 5.19質量%
マイケル4AS 2.69質量%
マイケル5AS 3.38質量%
マイケル6AS 0.1質量%
マイケル7AS 0.1質量%
マイケル8AS 0.2質量%
マイケル9AS 0.1質量%
マイケル10AS 0.1質量%
ラジカルポリマー 63.14質量%
フマル酸 2質量%
マレイン酸 1.96質量%
フタル酸 0.78質量%及び
100質量%までのMEHQ,PTZ及びの残りとしての副生成物。
マスフロー
Figure 2012511530
の部分流410kg/hは、残留流れとして排出された。マスフロー
Figure 2012511530
の残りの部分流は、間接的循環熱交換器UWの管を通して部分流I(225m3/h)としてポンプPで汲み上げた。同時に、循環熱交換器UWの第二の空間の側では、水蒸気1700kg/h(19バール(絶対圧)、210℃)を熱媒体として供給した。
水蒸気の入口及び13流−管束伝熱器への部分流Iの入口は、伝熱器の同じ側にあるのが適用の面から好ましい。流れ方向でスロットル装置の前(隔板の前)での運転圧は3バールであったのに対して、塔底空間内のガス圧GDは1.7バールであった。循環熱交換器の第一の空間側から塔底空間のガス部へ戻されたマスフローの温度は、スロットル装置の後ろの流れ方向で、同軸二重管からの出口の直前には171℃であった。
分離カラムKの塔頂では、67℃の温度及び1.6バール(絶対圧)の圧力で21055kg/hのガス流が排出された。供給されたストリップガスの量(1.7バール、148℃)は、18437kg/hであった。これは凝縮カラムの塔頂から引き出された残りのガス(循環ガスと一緒に)であり、これは多段ラジアルコンプレッサーを用いてその運転圧力まで圧縮され、かつ約88質量%までの分子窒素、約3質量%までの水、約5質量%までの分子窒素及び2質量%までの二酸化炭素から成っていた。還流液は、67℃の温度を有し、かつ6500kg/hのマスフローでデュアル・フロートレイの最上に供給した。これらは実質的にガス流Gから凝縮されたアクリル酸(約90質量%)と水(約6質量%)から成っていた。還流液として使用されなかった、回収トレイから取り出された凝縮流の残りのマスフローは、重合を阻害する理由でPTZとMEQを含み、凝縮カラムの塔底から取り出された塔底液の僅かな流れとの混合物の形で、水(入口温度=20℃)で冷却された螺旋型熱交換器に通した(向流で)。この場合に32℃まで冷却された。チムニートレイを通ってカラムの塔頂空間に上昇するアクリル酸で負荷したガス流Gを直接に冷却する目的で、このように直接冷却された液体混合物の全体量を分離カラムKの塔頂空間に、上記のような二重リング状分配を通して噴霧した。
図8には、7日間の運転日数のセクションにわたり(横座標;縦座標との交点=7日間の開始;横座標の右端=7日間の終わり)、使用したセミオープンインペラーを有するラジアル遠心ポンプにより循環させたマスフローの経過が示されている(縦座標;実質的に225m3/hで一定)。解離の方法の効率Qは、
Figure 2012511530
=[(692.8kg/h−92.2kg(h)/692.8kg/h]×100%=86.70%であった。
比較例に関しては、解離は以下のように行った:
同一の解離装置内で同じ手法を行ったが、しかしクローズドインペラーを有する同じラジアル遠心ポンプを使用した点が異なった(ドライバーモーターは同じ設定)。
図9には、同じ場合で、7日間の運転日数のセクションにわたり、使用したクローズドインペラーを有するラジアル遠心ポンプにより循環させたマスフローの経過が示されている(縦軸の出発点は、約240Nm3/hである)。
図8と9の縦軸は同じスケールである。不規則に生じる運転表示の急激な変化が明らかに目視できる。
a ポンプハウジング、 b セミオープンインペラー、 c ベーン、 d 吸引ノズル、 e 螺旋型、 f 圧力出口、 g 固定ステーター、 h ステーターベーン

Claims (14)

  1. アクリル酸又はそのエステルの製造の際に形成された、液体F中に液体Fの質量に対して≧10質量%の質量割合で含まれるマイケル付加物を解離装置内で解離する方法であって、前記装置は、少なくとも1つのポンプP、分離カラムK(これは、下から上に向かって、塔底空間と、前記塔底空間に隣接し分離作用を有する内部取付物を含んでいる分離空間と、これに隣接する塔頂空間とから成り、かつその中で気相内の圧力が下から上に向かって減少する)、ならびに間接的循環熱交換器UW(これは、少なくとも1つの第二の空間と、物質的隔離壁Dにより少なくとも1つの第二の空間から分けられた少なくとも1つの第一の空間を有する)を含み、その際に、前記液体Fは供給温度Tzで、分離カラムK中の最も下の分離作用を有する内部取付物よりも上にある供給箇所Iにて分離カラムK中に連続的に導入され、かつ分離カラムKの塔底空間の最も深い箇所で、分離作用を有する内部取付物を通って塔底空間中に流出するマイケル付加物を含有し、温度TSUを有する液体のマスフロー
    Figure 2012511530
    をポンプPで連続的に取り出し、その結果、塔底空間で、塔底液としてこれに流出する液体の水位Sが、分離カラムK中の最も深い点から分離カラムKの最も下の分離作用を有する内部取付物の下側までを測定した距離Aの半分未満になるように調節され、その一方で、この液体水位よりも上にある塔底空間の残りの空間にガス圧GDが存在し、かつマスフロー
    Figure 2012511530
    の少なくとも1つの部分流Iは、間接的循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間を通って導入され、かつその際に循環熱交換器UWの少なくとも1つの第一の空間を同時に通って導入される流体熱媒体との間接的熱交換により、温度TSUを上回る解離温度TRSまで加熱され、かつ温度TRSで循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間から流出したマスフロー
    Figure 2012511530
    から、少なくとも1つの部分流IIは、分離カラムKの最も下の分離作用を有する内部取付物よりも下で、かつ塔底液の水位Sよりも上にある供給箇所IIで、分離カラムKの塔底空間中の少なくとも1つの部分流IIが、塔底液に向かうのではく、少なくとも、2つの流れ
    Figure 2012511530
    の1つから、部分流が、残留流れとして排出されるように、分離カラムKの塔底空間に戻されるが、但し、解離温度TRSは、一方では循環熱交換器UWの少なくとも1つの第二の空間を流れ通る際に、少なくとも1つの部分流I中に含有されるマイケル付加物の少なくとも一部分量が相応の解離生成物を形成しながら解離されるように、他方では、分離カラムK中に戻された少なくとも1つの部分流IIが、供給箇所IIで塔底空間内を占めるガス圧GDで沸騰し、かつ沸騰の際に形成され解離生成物の少なくとも一部分量を含んでいるガス相が分離カラムKの塔頂空間に向かって、分離カラムK内で減少するガス圧に従って、解離生成物を含んでいるガス流Gとして分離カラムKの塔頂空間に流れるように調節され、かつ前記ガス流Gは、なおも分離カラムKの塔頂空間内で及び/又は分離カラムKの塔頂空間から出て、直接及び/又は間接的な冷却により部分的に凝縮され、その際に形成された凝縮物は、分離カラムKに還流液として少なくとも部分的に戻され、かつ部分的な凝縮の際に残るガス流は排出される形式における前記方法において、ポンプPは、セミオープンラジアルインペラーを有するラジアル遠心ポンプであることを特徴とする、アクリル酸又はそのエステルの製造の際に形成された、液体F中に液体Fの質量に対して≧10質量%の質量割合で含まれるマイケル付加物を解離装置内で解離する方法。
  2. 液体F中に含有されるマイケル付加物は、アクリル酸とC1〜C10−アルコールからのエステルの製造の際に形成されたものであり、かつ前記液体Fは以下の内容物:
    アクリル酸エステル 1〜30質量%、
    マイケル付加物 40〜80質量%及び
    アクリル酸及び/又はアクリル酸エステル
    からのラジカルポリマー 少なくとも15質量%及び
    重合阻害剤 0.1〜2質量%
    を有している、請求項1に記載の方法。
  3. 液体F中に含有されるマイケル付加物は、アクリル酸の製造の際に形成されたものであり、かつ前記液体Fは以下の内容物:
    マイケル付加物 10〜50質量%、
    ラジカルアクリル酸ポリマー 少なくとも40質量%、
    モノマーのアクリル酸 25質量%まで、
    重合阻害剤 2質量%まで及び
    その他の化合物 15質量%まで
    を有している、請求項1に記載の方法。
  4. 液体F中に含有されるマイケル付加物は、アクリル酸の製造の際に形成されたものであり、かつ前記液体Fは以下の内容物:
    マイケル付加物 10〜50質量%、
    ラジカルアクリル酸ポリマー 40〜80質量%、
    モノマーのアクリル酸 5〜20質量%、
    重合阻害剤 0.1〜2質量%及び
    その他の化合物 1〜15質量%
    を有している、請求項1に記載の方法。
  5. 液体F中に含有されるマイケル付加物の40〜60質量%は、アクリル酸−マイケル二量体であり、かつ15〜30質量%はアクリル酸−マイケル三量体である、請求項3又は4に記載の方法。
  6. 分離カラムKは、デュアル・フロートレイを含む、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 循環熱交換器UWは、強制循環式放圧熱交換器として運転されるが、但し、供給箇所IIと、強制循環式放圧熱交換器の少なくとも1つの第二の空間からのマスフロー
    Figure 2012511530
    の出口の間に、スロットル装置が存在し、かつ流れ方向でスロットル装置の前の運転圧力は、塔底空間内のガス圧GDよりも大きい、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 解離の方法を支持するために、分離カラムKの塔底液の水位Sよりも上で、かつ最も下の分離作用を有する内部取付物よりも下で、ストリップガスを分離カラムKに導入する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 分離カラムKの塔頂空間での運転圧力は、1バール超で3バールまでである、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 循環熱交換器UWは管束熱交換器である、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 少なくとも1つの部分流IIとストリップガスは、内管と、これを囲む外管から成る同軸二重管により塔底空間に導入され、その際にストリップガスは、内管に導入され、少なくとも1つの部分流IIは、外管中に導入され、かつ内管は外管から断熱されている、請求項8に記載の方法。
  12. ストリップガスと少なくとも1つの部分流IIの両方は、同軸二重管からバッフル装置に流出し、該装置は両方の流れを分離カラムK中で上方向に偏向する、請求項11に記載の方法。
  13. 温度TSUでの塔底液の動粘度は30〜90である、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. 解離方法の効率Qは、少なくとも20%である、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
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