JP2012506060A - 多面画像取得に色収差を使用する自動化された走査型サイトメトリー - Google Patents

多面画像取得に色収差を使用する自動化された走査型サイトメトリー Download PDF

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Abstract

自動化された走査型サイトメトリーシステムにおいて、多面画像の取得に色収差が使用される。
【選択図】図2

Description

本明細書に記載される本発明は、いずれも米国国立衛生研究所によって授与されたNIBIB交付金番号R01 EB006200−03およびNHGRI交付金番号U54 HG003916−03の下で、一部米国政府からの支援を受けてなされたものであり、米国政府は本発明における一定の権利を有する。
本明細書は、生体物質に対する顕微鏡を使用したスクリーニングに関する。さらに具体的には、本明細書は、三次元試料の光軸に沿った複数の深度の各々における画像の取得に関する。あるいは、本明細書は、三次元試料の光軸に沿って間隔をあけられた複数の平面の各々における画像の取得に関する。好ましくは、1つの対物面は三次元試料によって占有される空間における種々の焦点でレンズによって合焦される複数の色の各々に対して取得される。
疾病の基本的な分子機構を明らかにするためには、生体物質に対して顕微鏡を使用したスクリーニングを必要とする。生体物質が顕微鏡スライド、多層プレート、またはその他の同等のデバイスで支持されて、顕微鏡によって取得された画像から得られる光情報が細胞の測定に利用されるとき、スクリーニングプロセスは「イメージングサイトメトリー」と呼ばれ、スライドまたはプレートが、一連の画像とそれに対応する一連の位置における細胞測定値とを取得するために走査される場合、プロセスは「走査型サイトメトリー」と呼ばれる。自動化された走査型サイトメトリー(以下、自動走査型サイトメトリーとも言う)は、走査、焦点、画像取得および記憶など、システム機能の自動化によって改良された走査型サイトメトリーである。自動化された走査型サイトメトリーにおいて、高分解能走査は細胞単層の厚さと同等の被写界深度を有する中から高開口数(NA)対物レンズを必要とする。定量および定性分析に対してこのような層を合焦するためには、オートフォーカス(自動焦点合わせ、自動合焦)が良好な画質を実現するのに役立つ。
サイトメータは、生物学的研究用の定量的および定性的情報を得るために細胞を計数しそれらの特性を測定するために設計された計器である。走査型サイトメトリーでは、フローサイトメトリーとは対照的に、大きい細胞集団の定量測定を行なうために完全自動化画像処理に同期して基質に付着された細胞および組織を走査する試料台を利用する。さらに、現場で付着される細胞はそれらの正常な形状を維持し液体の流れの中で懸濁されないので、細胞分類はフローサイトメトリーの場合よりも正確である。しかし、低速であることによって精度の向上は制限される。フローサイトメータは、20〜30kHzの走査速度(細胞/秒)を有しうるが、画像サイトメータは典型的に100Hzで作動する。走査速度の差を埋めるために、特に高開口数の対物レンズを必要とする高分解能走査に対しては、高速走査中に高画質を確保するためにオンザフライでの自動焦点合わせ(on−the−fly auto focusing:走査を止めずに焦点合わせを自動的に行う手法)が開発されている。
この点において、イメージングサイトメトリーは、従来からのフローサイトメトリーとは対照的に、細胞の量および細胞の再配置を含む画像情報の二次元的な(2−D)表現の優位性を有する(1つのフローサイトメータ、アムニス(Amnis)による画像ストリーム,http://www.amnis.com/、も流れの中の細胞を画像化する)。2Dへの拡大は、一次元(1−D)的なフローサイトメトリーと比べて速度が遅いという欠点を有していた(非特許文献1参照)。しかし、生物学的応用における1つの重要な部分である癌細胞などの極端に稀な細胞を検出するために、走査型イメージングサイトメトリーは、高解像度画像を用いて試料をきわめて詳細に解析する機会を提供するので現在のところ最良の方法である。大きい細胞集団の中のこれらの極端に稀な細胞を識別するためには、このプロセスは自動化されることが望ましい(非特許文献2、非特許文献3、および非特許文献4参照)。
自動化された走査型サイトメトリーを実現するために、試料台移動、試料照明、および画像取得がホストコンピュータによって自動化されなければならない。個々の細胞の小さな特徴を分類できるように、細胞境界などが区別されなければならない。(非特許文献5)を参照されたい。このため、高開口数(たとえば、0.7)および高倍率(たとえば、40x)を有する対物レンズが必要である。方位分解能の増大とこれに対応する被写界深度の減少とによって、各視野に対して試料を再び合焦する必要がある。中間画質および高画質に対する安定したオートフォーカスのアルゴリズムは単純化されるので焦点外画像は十分な情報を提供することができない。(Bravo Zanoguera.M.E.の論文 カリフォルニア大学(2001))。したがって、完全に自動化された走査型サイトメトリーシステムは、ソリューションスキャンを必要とする。(非特許文献6)。
自動化サイトメータは、現在、臨床的応用および工業的応用において採用されている。臨床的応用としては、スクリーニングシステム(たとえば、子宮頸癌のプレスクリーニング)、稀有な事象の検出システム(たとえば、遺伝子スクリーニング)、および血液システムが挙げられる。工業的応用としては、調剤(たとえば、薬剤スクリーニング)、食品および化粧品(たとえば、細菌総数分析)ならびに生物学研究における日常業務が挙げられる。(非特許文献1参照)。
増分走査(増分スキャニング)は、画像の取得中に試料台が静止している必要があり、試料全体が走査されている間に焦点を追跡するために従来の自動化されたサイトメータにおいて使用される。増分走査では、電動機構が光学的断面の「z−スタック」とも呼ばれる軸方向の一連の画像を収集するために光軸(z方向)に垂直な試料(または対物レンズ)を移動させる。輪郭がきわめてはっきりした画像を試験し焦点を調整するために、位相コントラスト法、蛍光、微分干渉コントラスト法(DIC)、およびその他のコントラスト促進機構が使用されうる。自動焦点合わせの後、細胞性状を測定するために蛍光(典型的であるが、ときには明視野の位相コントラスト法、DICなど)画像が取得される。各試料の最初の視野は手動で(あるいは、新しい各ウエルを用いた薬剤スクリーニングでは日常的である比較的長い自動探索範囲で)合焦されて画像が取得される。後続のすべての視野は、対物レンズポジショナ(PIFOC,フィジック インスツルメント,http://www.physikinstrumente.com/en/products/prdetail.php?sortnr=200375)を使用中に、あるいは顕微鏡とともに販売される電動焦点アクチュエータ(たとえば、ニコン製 モデル エクリプス TI−e,http://www.nikoninstruments.com/ti/)によって、あるいはプレートポジショナ(http://www.physikinstrumente.com/en/products/prdetail.php?sortnr=201546)、あるいはマッド シティ ラボズ(Mad City Labs、http://www.madcitylabs.com/nanoz500.html)を用いて自動的に調整される。このポジショナ(保定装置)は、z方向に特定のステップ数(Δz)だけ移動される。オートフォーカスは、種々のz方向で種々の試験対物面で取得された一連の画像を収集し分析することによって実施される。(Bravo Zanoguera.M.E.論文,カリフォルニア大学(2001))。アナログオートフォーカス回路が、種々のz方向でCCDカメラによって撮られる画像に対して電圧を発生する。z方向への移動中、回路の最高電圧は最良焦点位置で取得される最良焦点画像に対応する。最良焦点位置が見つかると、画像が取得されて試料台が次の視野に移動され、そこで以前の視野の最良画像位置が新たな視野焦点探索の原点として採用される。(Bravo Zanoguera.M.E.Dissertation カリフォルニア大学(2001))。この方法は、スライド、カバースリップ、およびマイクロタイタープレートの上の細胞および組織に対して十分なデータと正確な最良焦点位置とを得るために、少なくとも7〜9つの異なる試験対象面を必要とする。((非特許文献7)、および(非特許文献8))。増分走査のための一連の手順(シーケンス)では、焦点関数曲線が視野の移動(...,n−1,n,n+1...)によって得られる。z位置の動きは、ホストコンピュータの制御下にある。
z位置の移動速度は、その起動時および停止時の試料台の加速に由来する振動によって制限される。(Bravo Zanoguera.M.E.Dissertation カリフォルニア大学(2001))。結果として、試験対物面の連続取得はおよそ3Hz(3視野/秒)で行われ、これによってスライド全体のスキャン時間は60〜90分となる。
連続的な走査によって、顕微鏡試料台の加速が排除されて、走査速度が改善されると同時に高い分解能が維持される。(Bravo Zanoguera.M.E.Dissertation カリフォルニア大学(2001)、(非特許文献9)、(非特許文献1)、および(非特許文献10)。試料台をxまたはy方向に一定速度で移動することによって試料を走査できるようにするために、複数の試験対物面がz方向で同時に取得され、平行オートフォーカスアルゴリズムが各視野における最良焦点位置を決定し、焦点は顕微鏡視野につき複数回閉ループフィードバック修正方式で更新される。(非特許文献1)。起動時および停止時の加速の影響を回避するために、ラインカメラとも呼ばれる1−D CCDセンサが最初に連続スキャンで使用された。((非特許文献11)、(非特許文献12)、(非特許文献13)、および(非特許文献14))。この応用において、ラインカメラから読み出された画像は、2−D画像を収集するための試料台の動きに同期されている。特に、低輝度試料(たとえば、蛍光染色された組織)の場合、大面積CCDカメラの画像の電子表示をCCDチップの表面を移動する光学像に同期させる時間遅延積分(TDI)方法によって感度が高くなる。((非特許文献9)および(非特許文献15))。連続試料台の動きと多面画像取得とを組み合わせることによって、走査速度が著しく高くなり、将来の連続走査型の三次元(3D)画像化が可能になる。それゆえ、多面画像取得は、焦点と全画像の同期取得との並列計算を実施することによって連続スキャニングの順次処理に置き換わる。多面画像取得は、カメラの画素取得速度によってのみ制限される走査速度を生成して1−Dフローサイトメトリーの速度に達する可能性のある2−D走査型サイトメトリーを可能にする。(非特許文献9)。
「ボリュームカメラ(大容量カメラ)」とも呼ばれる多面画像取得システムは、z方向の複数の画像面を同時に取得することができる。(非特許文献9)。また、(特許文献1)を参照されたい。この点において、多面画像取得は、複数の対物面に合焦された複数のCCDカメラの使用に基づく。このような2−D画像である重ね合わせ画像(スタック)は、試料の1つのボリューム画像を表わす。2−D画像を組み合わせるさらなる計算量は3−D画像を提供する。このようなボリュームカメラと複数の対物面が存在することによって、走査中に試料の最良焦点位置を素早く計算することができる。
しかし、ボリュームカメラにおける対物面の軸方向移動量により倍率にある変化が生じ、画像システムのサンプリングレートを変動させてオートフォーカスアルゴリズムの性能を変動させる。このような倍率の変化は、コンピュータ、倍率補正光学系によって補正されうるが、これらが小さ過ぎてオートフォーカス性能を変えなければ、完全に無視されうる。ボリュームカメラの顕微鏡対物レンズを表わすレンズは試料を拡大し、試料空間内の複数の対物面は同時に焦点内にある。センサは画像空間内の種々の軸方向位置に設置され、各センサは1つの対物面および対応する情報を取得して焦点内位置を計算する。
米国特許第6,640,014号公報 米国特許第6,839,469号公報 米国特許第5,790,710号公報
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1つの前述のようなボリュームカメラでは、アナログのオートフォーカス回路基板のアレイ(配列)に接続される時間遅延および積分(TDI)CCDカメラのアレイに結合される9本の光ファイバー束のアレイを利用する。(非特許文献9)。ファイバー束のアレイは、多面画像を取得するために必要な軸方向移動量を提供する階段パターンで配置される。しかし、ファイバーの隣接する配置によって、コンピュータによる補正を必要とする空間的遅延を誘発する空間移動がある。さらに、ボリュームカメラは、システムの装置および支持構造が複雑である上にファイバー束の光効率が低い(透過率60%)ので製作費および維持費が高くつく。(非特許文献1)。
上記の欠点は、ビームスプリッタとミラーを組み合わせて使用する画像分割システムにおける同時画像取得のための第2の設計をもたらして8チャネル多面画像システムを生成することとなった。(特許文献2)を参照されたい。ビームスプリッタは、ボリュームカメラのファイバー束よりも効率が高くファイバー束ほど脆弱でない。ボリュームカメラのファイバー束システムとは対照的に、画像は1つの視野のみに由来するので空間的差異が抑制される。システムは、光出力に8つの等しい非反転画像を生成する。z位置が様々であるため、各対物面は8つのTDI CCDカメラの1つに画像を合焦するズーム(拡大)リレーレンズシステムによって各光出力チャネルを結合することで補正されうる異なる倍率を有する。(非特許文献10)。ファイバーがセンサに接合されるボリュームカメラの光ファイバーシステムとは対照的に、拡大光学系は画像分割システムに容易に追加されうる。(非特許文献10)。最後に、留意すべき重要な点は、画像分割システムが光を8チャネルに分割し、さらに、ガラス−空気界面を有することである。それゆえ、個々のカメラに対する各光出力の強度は大幅に低下される。
多面画像取得は、複数の軸平面の相対的な鮮明度の同時試験を可能にすることによって自動合焦(オートフォーカス)が早められる。互いに対して軸方向に移動されたCCDカメラは、試料空間の種々の平面に焦点を合わせる。これによって、複数の試験対象面の取得が可能になり焦点および将来の3−D画像を追跡することができる。一連のミラーおよびビームスプリッタからなるボリュームカメラの改良型は、試料内のボリュームカメラを8つの2−D画像に分割する。しかし、このシステムには、大量のガラスに起因する光学収差を依然として有するという欠点がある。これらの収差の補正は、多額の費用がかかり骨の折れる作業である。
以下の明細書では、すべての光学系に内在する色収差を利用してビームスプリッティング光学ガラスの量と焦点が軸方向に移動された所与の数の試験画像を取得するのに必要なリレーレンズの数とを減らす、多面画像を取得し自動で焦点合わせをする際のボリューム画像装置の準最適性能に対する解決法を提案する。
概要
自動化された走査型サイトメトリーシステムにおいて、色収差は組織試料によって占有される空間(試料空間)内で多面画像取得に使用される。好ましくは、1つの対物面が、試料空間内の種々の焦点面でレンズによって焦点合わせされる複数の色の各々に対して取得される。
また、色収差は、光伝送路の1つの光軸に沿って移動される画像の積み重ね(スタック)を取得し、取得された画像の分解能および/または鮮明度を測定し、測定に基づいて最良の焦点を見つけることによって、試料空間内で直接レンズを焦点合わせする画像に基づいたオートフォーカスに使用される。光軸に沿った色収差は、複数の焦点面を同時に取得するために必要な焦点の差をもたらす。
焦点の差は、光軸に沿ったこれらの焦点面の変位(移動)を制御することによって調整または変更されてもよい。焦点面の間隔は、様々な分散および厚さの光学素子を光路に挿入することによって制御されてもよい。焦点面の間隔は、波長の差が増加するにつれて色収差も通常は増加するので、光の特定波長を変更することによっても制御されうる。また、焦点面の間隔に対するさらなる制御は、RGBカメラにおけるCCDチップに軸方向の動きを制御するアクチュエータを設置することによっても実現されうる。
一例として、試料空間の多色照明を用いると、3色コードの独立CCDを有する3チップCCDカラーカメラが、顕微鏡レンズを通して見られる試料空間内で3つの対物面を同時に取得することができる(各色に対して一つずつ)。対物面の各々に対する軸方向焦点オフセットは、レンズの色収差によって生じる。
さらなる例において、3帯域通過カラーフィルターを有する3チップCCDカラーカメラは、顕微鏡レンズの自動合焦のための軸方向光学空間の高速サンプリング方法を可能にする。これに関連して、マルチポート設計の顕微鏡は、顕微鏡装置内に複数のこのようなカメラ、たとえば、顕微鏡のレンズで見える試料空間内で9つの軸方向に移動された対物面を生成する3つのRGBカメラを含んでいてもよい(ニコン製 Multi−Image ModuleおよびRoper Dual−Camなどのアダプタ、http://www.photometrics.de/DualCam.htmlは顕微鏡ポートにつき2つのRGBカメラを有効にし、多面画像取得をさらに好都合に拡大する)。このような装置を用いる多面画像取得システムは、種々の対物面から同時に並列にほぼ完全に横方向に記録された2−D画像を取得することができる可能性がある。
さらに、対物面間の距離はシステム内の色収差を変えることによって変更されてもよい。それゆえ、自動化された走査型サイトメトリーシステムは、焦点を最適に追跡し、さらに3D画像を有効にする色収差の要素の1つまたは複数を調整することによって微調整される可能性があるので、このような微調整可能なシステムは先行技術のボリュームカメラおよび画像分割システムに置き換わる可能性がある。
本明細書に記載される方法および装置は、カスタマイズされた光学素子を用いて実施されてもよく、また市販の光学部品の高分解能および高効率の光透過率を利用してもよい。これにより、従来の設計における収差の補正に必要なカスタム光学システム設計の改善が不要になる。
薄いレンズの色収差の説明図である。 色収差を用いた多面画像取得を示す。 多面画像取得のために色収差を用いた自動化された走査型サイトメトリーシステムのブロック図である。 図3のシステムで使用するために修正された顕微鏡を示す。 試料空間内の対物面のばらつきを示す。 例示的な3帯域通過フィルターのスペクトル応答を示す。 3チップCCDカメラのスペクトル応答を示す。 図4の顕微鏡でガラスサンプルを固定するために使用される修正されたCマウントアダプタを示す。 図8のアダプタで使用されるシフターを示す。 アダプタ、シフター、およびガラスサンプルのアセンブリを示す。 光円錐内のガラスサンプルの位置を示す。 焦点関数曲線を取得するために使用されるマイクロメータスライドの位相コントラスト画像を示す。 多面画像取得のために色収差を用いた自動化された走査型サイトメトリーシステムの制御機械化を表わすフローチャートである。 アレイ分割プロセス、畳み込み関数、およびランプ変動補正のブロック図である。 極大値として示されるエラーを有する焦点関数曲線である。 エラー検査サブルーチンのフローチャートである。 測定の階層を示す表である。 圧電対物レンズポジショナコントローラの制御ルーチンのフローチャートである。 対称出力加重平均(PWA)間隔を表わすグラフである。 各々が3つの焦点関数曲線を示す3つのグラフを含む。 制限されたPWA間隔とともにPWAアルゴリズムを示すブロック図である。 スプレッドシート出力の図である。 ショット(登録商標)によって提供されるアッベ図である。 図8のCマウントアダプタにおける絶縁体の位置決めを示す。 3つの原(オリジナル)グレースケール画像とフィルター処理グレースケール画像とを同時に提供する回路図である。 ヒトの皮膚細胞を用いた多面画像取得を示す。 薄い光学素子を用いた多面画像取得を示す図である。 縮小型の画像システムのレイトレースである。 前焦点領域のズームである。 媒体n2の共平面ガラスサンプルを通過する媒体n1からの単色光である。 想定される実験の傾向である。 緑−青距離と種々の屈折率を有するガラスサンプルの厚さとのプロットである。 緑−赤距離と種々の屈折率を有するガラスサンプルの厚さの変動とのプロットである。 顕微鏡光路のガラスサンプルが対物面位置に及ぼす影響を示す。 マイクロメータスライドによる多面画像取得を示す。 図35のグレースケール画像のバイナリバージョンを示す。 緑と青の対物面間の距離をガラスの厚さの関数として示すグラフである。 緑と赤の対物面間の距離をガラスの厚さの関数として示すグラフである。 色収差の量を半円錐角δの関数として示す。 光の円錐、焦点関数曲線の形状、および対物面間の距離の関係を示す。 1組の対物面の位置への拡大効果を示す。 図1、39、および41のガラスサンプルを色収差ももたらす「分散リレーレンズ」ユニットに交換することを示す。 3色プリズムである「9色モジュール」のRGBバンドの各々の中にカラーサブバンドを分配するとともに、9焦点面色モジュールに図42のリレーレンズ(図1のガラスサンプルでもありうる)を使用することを示す。 3つの異なる対物レンズに対して1Xチューブレンズを有するニコン製 Ti−E顕微鏡の色収差を示す。 図42のリレーレンズがある場合とない場合の3つの異なるニコン製対物レンズの色収差を示す。 図42のレンズユニットにおけるレンズ素子のタイプの種々の組合せによる図45の場合と同じ3つの対物レンズの色収差を示す。 図46のレンズ対の1つと組み合わせたニコン製 20X 0.75NA Plan Apo VC対物レンズの焦点関数曲線を示す。 マイクロタイタープレートに有用である暗視野(傾斜)照明の代替的な方法と、顕微鏡の対物レンズの先端周辺の円環光源の位置とを示す。 反射暗視野光源の例として、Nerlite(米国、ニューハンプシャー州、www.nerlite.com)Microsca DF−50ストローブ付き暗視野照明器を示す。 マイクロタイタープレート上の色収差に対応した多面画像取得のための反射暗視野照明を示す。 代替光源を用いてポリエルリジンコーティングされたカバースリップ上で懸濁されて遠心分離されたMDA−MB−435乳癌細胞に対して位相コントラスト(左上)と比較した傾斜(反射)照明(右上)を示す。 5カラーCCDカメラを生成する5色プリズムを示す。
光学顕微鏡は、試料の拡大画像を映し出す。焦点内にある試料の2D画像は、その最高空間周波数を有し、あるいは最短距離で最大のコントラストを有し、試料の細部の分解能および測定を可能にする。光学顕微鏡は、光学装置を使用して試料の最終2−D画像を修正する。顕微鏡の光学列におけるこれらの装置としては、照明器、集光レンズ、試料、対物レンズ、接眼レンズ、およびカメラが挙げられる。
光学レンズには、収差と呼ばれる多くの固有の障害が関連する。それゆえ、理想的な無歪みの画像を形成するための理想的なレンズはない。収差には、色収差と単色収差の少なくとも2種類がある。単色収差は球面収差を含む。
球面収差は、レンズによって与えられる種々の半径によって発生する。それゆえ、この多半径レンズ(multi radii lens)を通過する近軸単色光は、同じ焦点位置では干渉しない。このような特性は、焦点の周辺にぼやけをもたらす。したがって、画像はこれらの焦点の外に生成されて、画像も不鮮明になる。
色収差は屈折率の特性の結果である。屈折率nは、2つのパラメータ、すなわち、光が通過する媒体と光の波長とに依存する。この点に関して、屈折は1つの透明媒体から別の透明媒体に入る光波の方向の変化である。この方向の変化は、透明媒体の変化を通じて光波の速度が変化することによって生じる。屈折角θは入射角θに依存する。種々の媒体における種々の角度間の関係は式(1)で示され、これはスネルの法則とも呼ばれ、光学における基本式の1つである。式(1)において、光波は屈折率n1およびn2の媒体1および2を伝播する。
(1)
式(2)は、1つの透明媒体nから別の透明媒体nに速度vおよびvで入る光の速度間の比を表わす。正規化では、すべての速度が真空中の光速cに対して計算される。それゆえ、屈折率は、あらゆる透明材に対して計算されうる。
(2)
真空中の光速は各波長に対して一定である。しかし、他の透明媒体は波長に対する光速に影響を及ぼす。式(2)によると、屈折率nは波長の関数n=n(λ)になる。この現象は「分散」と呼ばれる。
光学媒体は、長い波長よりも短い波長に対して屈折率が大きくなるように反応する。屈折率が大きくなると、屈折角が大きくなる。それゆえ、レンズを伝播する多色光は、図1に示されるようにそれぞれの焦点を有する複数の焦点距離をもたらす。
たとえば、図1において、レンズ100を通過する多色光の赤、緑、および青の成分は、レンズ100の軸105に垂直なそれぞれの焦点面、青、緑、および赤で焦点合わせされる。焦点面は、色の波長およびレンズの屈折率に関係するそれぞれの焦点距離によってレンズ100から移動される。焦点距離は、レンズ100の中心を通る軸105に垂直な平面から関心焦点面まで測定される。その1つの焦点距離は、青色光が焦点合わせされる青平面までである。レンズ100に対する焦点面の軸位置(z位置)は、それらの焦点距離の大きさに対応する。それゆえ、赤平面のz位置が0であれば、青色光が焦点合わせされる青平面のz位置が焦点距離の大きさである。別の例において、図1を再び参照して、レンズ100を通過する光が単色性であり、かつ色が変更されうると仮定する。光の色が変わると、焦点も変わり、焦点面までの焦点距離と焦点面のz位置も変わる。より完全には、焦点距離とz位置の調整は、光の色特性およびレンズの屈折率の一方または両方を調整することによって行われることができる。
本明細書に記載される方法および装置では、対物レンズの光軸が延びる試料空間内に複数の対物面を形成するために対物レンズの色収差特性を利用する。複数の波長からなる光を使用すると、レンズシステム(光学顕微鏡の対物レンズなど)は色収差のために試料空間において単一の対物面で焦点を合わせることができない。屈折率の波長依存性は、対応する対物面に位置する複数の焦点を生成する。重要な洞察によれば、各レンズシステムによって与えられる自然の色収差特性を利用することによって連続または増分走査顕微鏡法において多面画像が取得される可能性がある。
波長(それぞれ、色)「赤」、「緑」、および「青」に対して3つの独立したCCDを有する3チップCCDカラーデジタルカメラを使用すると、これらの対象面の3つが同時に取得される可能性がある。図2は概念の簡単な説明である。種々のガラスを光路に挿入すると、「赤」、「緑」、および「青」の波長によって形成される対物面間の距離を変更することによって色収差の影響が強くなる。「青」および「緑」の波長によって与えられる対物面間の距離aはa’に変更され、「緑」および「赤」の波長によって形成される対物面間の距離bはb’に変更される。
各々が前述の3チップCCD技術を備える3つのカメラが9つの異なる対物面および画像面をそれぞれ生成するための1台の光学顕微鏡に搭載されてもよい。z方向の9つの画像すべてを同時に取得した後、コンピュータは試料の3−D画像を処理(ボリュームスキャン)してもよく、あるいは、薄い試料を用いるとき、コンピュータ(またはオートフォーカス回路)は最良の焦点位置を決定することができる。この方法の効果としては、分解能の向上、個々のカメラに対する高照度、およびコンパクトな光学機械設計が挙げられるかもしれない。各対物レンズによる色収差が備えられ、高価な機械的支持構造物がないため、このシステムを安価でありながら多色応用に有効なものにすることができる。
多面画像取得のために色収差を用いる自動化された走査型サイトメトリーシステムは、複数の異なる波長、たとえば、3つの異なる波長における焦点変位が特徴とされてもよい。このようなシステムでは、複数の色、たとえば、「赤」、「緑」、および「青」に対する対物面間の距離は、光路内に色収差の量または効果を導入して変えるために種類の異なるガラスを用いて制御(増加または減少)されてもよい。したがって、これらの対物面からの画像の同時取得は、3チップCCDカメラを使用して実施されてもよい。
多面画像取得のために色収差を用いる自動化された走査型サイトメトリーシステムのブロック図が図3に示され、このようなシステムの顕微鏡が蛍光光源ではあるが図4に示される。試料、ここではマイクロメータスライドが顕微鏡試料台に設置され、顕微鏡光学系が接眼レンズだけでなく光電管にも試料の拡大画像を生成する。光電管に接続されたズームレンズが、3チップCCDカメラのCCDに試料の画像を生成する。Cマウントアダプタがズームレンズとカメラの間に設置される。Cマウントアダプタは、カメラを保持してガラスサンプルを収納する。
図3のように、3チップCCDカメラで取得される画像は、IEEE−1394インターフェースを使用してホストコンピュータに転送されてもよい。好ましくは、ホストコンピュータは、取得された画像からデジタル焦点値を計算するプログラムコードを実行する。デジタルアナログ変換器(DAC)を使用することによって、デジタル焦点値はアナログ電圧に変換される。圧電対物レンズポジショナの制御手段(コントローラ、PIFOC)は、アナログ電圧を使用して基準電圧を生成し、さらに、PIFOCの位置を制御して顕微鏡対物レンズの位置を制御する。焦点値は、ホストコンピュータに記憶されて画面における適切な表示に使用される。
試料を照射するために白色光源を使用し、画像システム内には光学収差がないものと仮定すると、システムは各波長に対して1つのみの共通対物面を生成しうる。図5に示されるように、理想的な顕微鏡の画像面内に3チップCCDカラーカメラを設置すると、試料空間内に1つの同じ対物面を生成し、ここでは、CCD1、CCD2、およびCCD3が、それぞれ「赤」、「緑」、または「青」の波長に対応していてもよい。色収差を誘発すると、「赤」、「緑」、および「青」の対物面は互いから離れる。対物レンズとCCDの間の光路長が同じであるにもかかわらず、これらは試料空間内の同じ対物面に合焦しない。それゆえ、試料空間内の3つの対物面は、3チップCCDカメラによって同時に観察される。
所与の光学装置の特有の色収差に加えて、CCDと試料空間の間の光路に外気とは異なる屈折率を有する光学的透過性要素を挿入することによって、さらなる色収差を誘発することも可能である。たとえば、共平面状構造の(コプラナー状の)ガラス部品が使用されてもよい。このような場合、誘発される色収差は、素子の厚さ、屈折率、および光路内の素子の位置に依存する。色収差が大きくなると、単一対物面間の距離が増加するはずである。このような距離は、ガラス部品の厚さおよび屈折率に関して測定されている。測定は、対応する最良焦点位置間の距離を表わす「赤」、「緑」、および「青」の対物面の各々に対して焦点関数曲線を取得することによって行われた。
測定は、位相コントラスト照明モードで使用されるニコン製 Optiphot(I)正立顕微鏡を用いて行われた。透過型光学顕微鏡法(明視野および鮮やかな位相コントラスト)の光源として、標準のオスラム(Osram)12V/50Wが使用された。光学系は、フェーズ3の鮮やかな位相コントラストのニコン製 CF Fluor DL 20X、0.75NA対物レンズと、ニコン製 0.52 NA長作動距離集光レンズとを含んでいた。システム測定では、光学的透過性要素は、被写界深度に対して非常に薄いニコン製 10μm/目盛の試料台マイクロメータスライドであった。
測定中に、顕微鏡対物レンズは移動され、焦点は100μmレンジの圧電対物レンズポジショナ(PIPOC、ポリテック ピーアイ(Polytec PI)、コスタメサ、カリフォルニア州)モデルP−720.00およびE−810.10閉ループコントローラ(ポリテック ピーアイ)によって変更された。PIFOCの位置は、約1.5nmの最小デジタルステップサイズを備えるデジタル分解能が16ビットのナショナル インスツルメンツ製(National Instruments,オースチン、テキサス州)PCI−6031Eデータ取得基板のDACによって制御された。画像は、20.0nm〜4.0μmレンジごとに取得された。
画像は、ニコン製 CCTV 0.9〜2.25ズームレンズを用いて、画素サイズが4.65×4.65μmおよび28.8MHzの水平周波数応答の1024(H)×768(V)能動画素を有する日立製 HV−F31F 3−CCDビデオカメラで拡大された。カメラは、内蔵ADCと、Dell Precision 380、P4 630 3.00GHz PCのStarTech 2ポートPCI IEEE 1394 Firewire PCIカードのオープンホストコントローラインターフェース(Open Host Controller Interface)IEEE 1394ポートに接続されるIEEE 1394 ファイアーワイヤー(Firewire)出力とを有する。
複数の波長(たとえば、「赤」、「緑」、および「青」)は、各波長に対して1つの、複数の空間遮断周波数(または、分解能限界)を生成する。0.975に調整されたズームレンズによって、「赤」および「緑」チップで取得された画像は1.23および1.07倍でオーバーサンプリングされ、「青」チップで取得された画像は0.91倍でアンダーサンプリングされた(レイリーの分解能の基準のナイキストサンプリングによって)。
被写界深度が最小であるとき単一モードで正確な焦点関数曲線が生じる。「赤」、「緑」、および「青」の波長を分離すると、被写界深度が小さくなって焦点関数曲線が急峻になる。このため、図6に示されるようなスペクトル応答を有するクロマ(Chroma) 61000V2Mの3帯域通過フィルターが選定された。3チップCCDカメラの通過帯とスペクトル応答との関係は、図7との比較によって分かる。
ランプは、均一に照射される画像を生成しない可能性がある。均一に照射される視野を生成し易くするために、「フィジカル オプティックス(Physical Optics)社」製の0.5度の拡散器(ディフューザ)が採用された。
Cレンズマウンティングアダプタ(マウントアダプタ)は、ニコン製 CCTV 0.9〜2.25ズームレンズを3チップCCDカメラと接続する。図8に示されるように修正されたCマウントアダプタには、光路内に種々のガラス部品を挿入するために物理的空間を提供した。修正されたCマウントアダプタは、アルミニウムで作られ、その外面および内面は光の反射と散乱を抑制するために黒色陽極処理された。図9に示されるシフター(ダイヤフラム、絞り)は、Cマウントアダプタ内のガラス部品を支持し、中心に置き、取り外せるように構成された。アセンブリの概略図が図10に示される。
画像の人為的な口径食を防止するために、シフター内で最大直径の孔が選定されてもよい。口径食は、画像の端に陰影を引き起こし、光強度の低下をもたらしてコントラストを悪化させる。取り込まれた画像の境界のスメアリングは、高周波を減衰させて焦点関数曲線の形状に影響を与える。円盤形のガラス部品の具体的な直径、たとえば、約11.80mmに関して、シフター内の孔の最大直径、この場合、11.00mmが選択された。
シフターの直径が制限されている場合でも、口径食の影響を最小にする方法が別にある。たとえば、シフターはカメラの入力光に可能な限り近づけて設置されてもよい。これは、高さ[h]での光円錐の直径が図11に描かれるシフターの内部の孔の直径と同じであるか、それよりも小さくなければならない理由である。
口径食をさらに減らすためにさらなる措置が取られてもよい。残る陰影の多くは、画像の関心領域(ROI)が最小化されて、たとえば、640×30画素まで排除されてもよい。試料内の視野から現れる光の各ビームがROIの各画素によって取り込まれる可能性があるとき、口径食は完全にではないにしても大幅に排除される。マイクロメータースライドで構成される光学素子の取得された画像としての図12では、口径食がなくなっていることが分かる。取得された画像の端には陰影が生じていない。これらの条件に対処することによって、焦点関数曲線の形状を改善してより再現性の高い測定値を生成することができる。
コンピュータのプログラムコードは、日立製 HV-F31F 3チップCCDビデオカメラを制御するために、ナショナル インスツルメンツ社 IMAQ1394ドライバーによって供与されたNational Instruments LabVIEW(登録商標)7.1ソフトウェアで書かれた。結果は、マイクロソフト(登録商標)のエクセル(登録商標)文書に記憶された。表2に注釈されるような図13のフローチャートは、測定装置のソースコードの運用構造全体の概説を提供する。コードに関わる以下の説明において、語尾*.viはサブルーチンを表わし、viは仮想機器(VI)の省略である。VIは、内部のLabVIEW(登録商標)ライブラリから選定されるか、あるいはカスタムプログラムされることができる。
表1において、ステップa)は、測定の開始を表わし、日立製 HV−F31F 3チップCCDビデオカメラを、ホストコンピュータのオープンホストコントローラインターフェース(Open Host Controller Interface) IEEE1394ポートを介してIMAQ1394 Init.viによって始動させる。これは、最高数のコントラスト反転、たとえば、陰陽線を有するROIでは重要である。日立製 HV−F31F 3チップCCDビデオカメラ基準によって得られるカラー画像は、IMAQ ColorImageToArray.viによって、二次元配列を、取り扱いが容易な32ビットに変換されなければならない。32ビット二次元配列の各値は、ビット深度[{8ビット}、{8ビット}、{8ビット}、{8ビット}]=[{空き}、{「赤」画像}、{「緑」画像}、{「青」画像}]によってコード化された。分割数関数を使用すると、カラーアレイは、「赤」色、「緑」色、および「青」色に対応する3つの8ビットのグレースケールアレイに分割されうる。それゆえ、日立製 HV−F31F 3チップCCDビデオカメラの個々のCCDは各々が8ビットのグレースケールアレイによって表わされてもよく、各グレースケールアレイは「赤」、「緑」、および「青」の画像のそれぞれ1つに対応する。
ステップb)は、現在のz位置の画像の焦点位置および鮮明度に関する情報の抽出を表わす。各アレイは、信頼性できる焦点関数を有するオートフォーカスアルゴリズムによって独立に処理されなければならない。好ましくは、オートフォーカスアルゴリズムは画像コンテンツ処理を備える。(特許文献3)および(非特許文献8)を参照されたい。その1つのオートフォーカス機能は、式(3)によって与えられる。
(3)

ここで、h(x)は高域有限インパルス応答(FIR)フィルターであり、iは画像であり、x、y、およびzは画素および軸方向位置であり、nおよびmは画像の横寸法である。
式(3)において、焦点値Fは、照明の変動を抑制するために分離された高周波成分の二乗値の和を画像iの積分強度の二乗で割ることによって計算される。高周波成分は、画像の各行のx方向における1−Dフィルターカーネルの畳み込みの結果である。フィルターh(x)は、以下のフィルターカーネルを用いた1−D 31タップ畳み込み高域フィルターである。すなわち、{0.00701、−0.00120、0.00185、−0.01265、−0.01211、0.08346、−0.04688、−0.18633、0.27488、0.13864、−0.58840、0.22454、0.66996、−0.74667、−0.30163、1.00000、-0.30163、−0.74667、0.66996、0.22454、−0.58840、0.13864、0.27488、−0.18633、−0.04688、0.08346、−0.01211、−0.01265、0.00185、−0.00120、0.00701}のフィルターカーネルである。この31タップフィルターは、0.84fに中心があり、単一モードの最良焦点関数曲線を生成する。15出力値は、ランプの変動などの光強度変化に敏感である。それゆえ、画像iの合計強度の二乗による正規化は、こうした変動を補正する。図14は、Fを計算するLabVIEW(登録商標)プログラムによって生成されるブロック図を表わす。ステップa)の分割数関数による3つのカラーアレイの抽出も示される。
図14によると、各画像は、「赤」、「緑」、および「青」の画像に対して3つ1組の値Fを提供する。これらの値Fを記憶するために、図13で表わされるような4つの中心アレイが必要である。これら3つは、焦点関数アレイFz RED、Fz GREEN、およびFz BLUEであり、z位置に関する焦点値Fを持つように設計される。z位置は、PIFOC制御ルーチンによって管理され、z位置アレイと呼ばれる第4のアレイに記憶される。
しかし、分解能が大きくなり(そして被写界深度が小さくなり)、焦点測定値が振動、熱、および電源変動などの環境因子によって歪められる可能性がある。たとえば、不減衰振動は、焦点関数曲線を劣化させて急峻な1つの極大値を発生しうる。焦点関数曲線の実際の全体の最大値が最良の焦点位置に近いとき、真の焦点位置は振動によって影響されうる。また、他の環境の影響も焦点関数曲線を劣化させて真の焦点位置も劣化させる可能性がある。ビデオカメラの動作に関連している可能性のあるこのような不規則に発生するエラーの例が画像を変形させて、最大値に似た急峻な1つの極大値を焦点関数に発生させると、これは振動によって発生している可能性がある。明らかに、これらの影響は、光学素子の機械的隔離および健全な無停電電源を含むシステム構成によって完全に回避されないまでも実質的に緩和されることができる。
実際に、環境および運用の影響の範囲および大きさを判断するために、エラーチェック(エラー検査)がシステムソフトウェアで提供されてもよい。この点において、エラー検査サブルーチンがLabVIEW(登録商標)コードに書き込まれた。このサブルーチンは、焦点関数曲線のデフォルト(初期設定値)の最大勾配(%単位)と現在の勾配(%単位)のブールコンパレータ(ブール値の比較器)として作動する。デフォルトの最大勾配は、システムの初期化に必要であり、実験者によって予測されうる。これは、1つの測定に必要な時間に影響するだけで焦点値Fには影響しない。現在の勾配は、現在の値Fおよび過去の値Fz−1の微分商によって計算され、第1の値Fz=0はエラー検査サブルーチンなしで維持される。焦点関数曲線の現在の勾配がデフォルトの最大勾配よりも大きい場合、エラー警告が発生し、新たな画像が同じz位置で取得されることになる。新たな値Fがエラー検査サブルーチンを通過すると、値Fは中心アレイに記憶される。図15は振動によって引き起こされる環境エラーとカメラの間欠的な誤動作に関連するシステム運用エラーとを含む焦点関数曲線を示す。
焦点関数曲線自体の傾向がデフォルトの最大勾配よりも大きい勾配を示す場合、機械的振動やカメラの誤動作がたとえなくても、エラー検査サブルーチンはエラー警告の供給を停止しない。このため、デフォルトの最大勾配は、上方への動的値として扱われてもよい。例示的なエラーサブルーチンでは、この勾配は同じz位置で10回の連続するエラー警告があるとき増大する。この時点で、変更されたデフォルトの最大勾配は調整済みの最大勾配となる。振動または運用上の誤動作によって生じるエラーが一般に約4回のエラー警告の間持続するものと仮定すると、エラー検査サブルーチンは比較的滑らかな焦点関数曲線を生成するのに適している可能性がある。サイドピークおよび広域ピーク位置は別として、極大値は生じない。エラー検査サブルーチンとオートフォーカス値との連結性が図16のフローチャートに示される。
PIFOCが最良焦点位置を含むz軸間隔(探索範囲)を移動されるとき、各色に対して1つの焦点関数曲線が取得されるものと仮定する。なお、焦点測定カメラに対する「最良焦点位置」は、適切な蛍光波長の蛍光カメラを用いて同時に記録された別の焦点関数曲線を参照した較正手順で事前に決定される。以下の説明において、「赤」、「緑」、および「青」の焦点関数曲線を含む1組の焦点関数曲線の取得は、測定サイクルと呼ばれる。1測定サイクルは、一連の測定の一要素である。図17は測定の階層を示す。例示的な1組の測定において、たとえば、1測定サイクルに対応するz軸間隔(探索範囲)は、約20nmのステップサイズΔzで200サンプルを有する約4μmの範囲(z位置)に設定された。画像iは各z位置で取得された。試料の最良焦点位置を通る対物レンズの対物面の移動は、PIFOC制御ルーチンによって制御される。PIFOC制御ルーチンは、色収差が軸方向の画像空間をサンプリングするのに十分であることを示すための実験に使用された。以下で説明するPIFOC制御ルーチンの因果関係が図18のフローチャートに示される。
PIFOC制御ルーチンは、前述のエラーの1つが発生してもPIFOCに変化をもたらさないかもしれない。このような場合、システムは同じ対物面の新たな画像を取得することができる。あるいは、不要な遅延を回避するために、誤った焦点測定が最良焦点計算から除外されるだけでもよい。エラーが発生しないとき、実際の測定サイクル数はPIFOCの移動が上方であるかそれとも下方であるかを判断する。たとえば、約20測定サイクルに関する一連の測定は、10回の前方運動と10回の後方運動として実施される10の偶数番サイクルと10の奇数番サイクルとからなってもよい。これらの運動の各々は、前方運動または後方運動のいずれであれ、測定間隔内で特定数の種々のz位置に分けられる。閉ループモードでPIFOCを制御する場合、各z位置は直流(DC)電圧値に対応する。たとえば、10Vの電圧は、100μmのPIFOCの振幅に一致してもよい。NI PCI−6031Eデータ取得基板などの標準データ取得素子のアナログ出力としてこの電圧を供給できるためには、互換ハードウェアドライバーを含むLabVIEW(登録商標)DAQ(データ取得)Assistantが使用される。DAQ AssistantのDC電圧データ入力は、LabVIEW(登録商標)コードによって提供されるSimulate Signal機能によって供給される。
これまで説明したように、システムは、図20によってxyグラフA、B、およびCにプロットされるような焦点関数曲線を得ることができる。焦点関数曲線を様々な最大値および最小値と目視比較することは難しい。しかし、正規化焦点関数曲線は、互いに容易に比較されうる。図20の正規化焦点関数曲線Aは、焦点関数曲線全体のあらゆる焦点値Fから最小焦点値を差し引いた後、各焦点値Fその最大値Fで割る正規化アルゴリズムによって発生されうる。それゆえ、各焦点関数曲線の最大値は1.0に正規化され、最小値はゼロに正規化される。図20において、グラフAの正規化はグラフBに示される。
ステップc)は、取得された焦点関数曲線から最良焦点位置を抽出する。たとえば、最良焦点位置は、記憶された焦点関数値Fから出力加重平均(PWA)を計算することによって得られてもよい。この点において、(特許文献3)を参照されたい。たとえば、式(4)で実施されるようにPWAを使用すると、焦点関数曲線のピーク位置の周囲で比較的対称な間隔を必要とするかもしれない。焦点関数曲線が対称でなければ、最良焦点位置Wはほとんどの値Fを含む方向にシフトする可能性があり、このシフトは式4の指数が小さい場合とzが大きい場合の較正中とではますます問題である。図19は、このような対称PWA間隔を示す。PWA間隔がなければ、測定間隔全体にわたるPWAの計算は、補正されたエラーよりも大きい可能性のあるエラーを発生する可能性がある。
(4)
対称な焦点関数曲線では、各焦点関数曲線は一定のPWA間隔に制限されてもよい。たとえば、PWA間隔は、焦点関数曲線のおおよそのピーク位置に中心があってもよい。図20のグラフCにおける制限されたPWA間隔は、各焦点関数曲線がほぼ対称であることを示す。
制限されたPWA間隔でのPWAの実現は、たとえば、LabVIEW(登録商標)のアレイ最大最小ツール(Array MAX & Min tool)を用いて最大値Fzを探索することによって実現されてもよい。この場合、焦点関数アレイの所定の最大指数は、PWA間隔の中心として使用されてもよい。アレイサブセット(Array Subset)ツールを使用すると、波長「赤」、「緑」、および「青」の各焦点関数曲線の制限されたアレイと、対応するz位置の制限されたアレイとが分離されうる。たとえば、図21において、PWAは「赤」の中心アレイとその対応するz指数とを用いて計算される。左の部分ではPWA間隔が制限され、右下の部分ではPWAが制限されたデータを用いて計算される。
好ましくは、計算されたPWA、それぞれ最良焦点位置は、エクセル(登録商標)のoutput.viに接続されるアレイに記憶される。一連の測定全体が実行されるとき、3つのアレイ「赤」、「緑」、および「青」は、エクセル(登録商標)のoutput.viの入力として与えられる。図22に示されるエクセルのoutput.viは、NI Exampleデータベースからのエクセル(登録商標)Macro Example.viの修正版である。これは、所与の*.xlsと示されるエクセル(登録商標)ワークシートを開いてセル値を書き留める。ユーザーは、エクセル(登録商標)ワークシートを保存することによって取得されたデータを確認してもよい。
おそらく、温度に対するz軸の不安定性に起因して、絶対最良焦点位置を処理すると温度依存関数に干渉するデータが提供されるであろう。このような場合、最良焦点位置間の距離のみを計算すると、温度の影響がないかもしれない。この効果を理解するために、エクセル(登録商標)ワークシートを使用して「赤」と「緑」の最良焦点位置間の距離ならびに「青」と「緑」の最良焦点位置間の距離が計算された。距離に沿って標準偏差(SD)が決定された。5%を超えるSDは、後で計算される平均値に影響を与えうる温度の影響を表わしている可能性がある。
十分に研究されている光学材料としてのガラスは、その特性に関する実質的な知識体系で説明される。好ましくは、必ずではないが、ガラス部品は所望の色収差を生成するために使用される。この点において有利には、ガラスは比較的小さい温度係数を有しており広範な分散を示す。透過波長に関して、N−BK7などの大きいアッベ数を有する低分散ガラスは、比較的ばらつきの小さい屈折率を示す。N−SF66などの小さいアッベ数を有する高分散ガラスは、比較的ばらつきの大きい屈折率を示す。
図23はアッベ図を示す。これは、業界で使用される多くのガラスの種類をほとんど含む。ガラスを分散光学素子として使用するとき、価格、可用性、機械的感度、および所望分散範囲内の分布が検討されるべきである。たとえば、光学ガラス、NSF57(ショット製)、N−BASF64(ショット製)、およびN−BK7の赤丸で囲んだ事例は、多面画像取得に色収差を用いる自動化された走査型サイトメトリーシステムおよび方法の性能を測定するための実験装置に使用された。
測定では、厚さが5.70mm、10.70mm、および12.20mmの3個のN−SF57(n 1.85504)、厚さが6.10mm、11.30mm、および11.80mmの3個のN−BASF64(n 1.70824)、ならびに厚さが1.00mm、4.10mm、6.20mm、9.30mm、11.40mmの5つ(stacks)のN−BK7(n 1.51872)スタックが使用された。N−BK7のスタックは、フィッシャー サイエンティフィック(Fisher Scientific、カタログ番号12−549)による1.00mmの単純な顕微鏡スライドで作られた。これらは、Cargille不乾性液浸油、公式:Code 1248;Type B,n(e)=1.5180±0.0002と組み合わせられた。
光学部品間の隙間を埋めてガラス−空気界面を排除するために油浸が採用された。結果として、反射の発生が抑制され、システム全体の光の透過と光効率が向上した。屈折率が油浸と整合しなければ、光の透過はあらゆる界面で96%になる。11枚のスライドのスタックでは、22のガラス−空気界面がある。96%の透過(反射防止(AR)膜がない場合)および22の界面を考慮すると、式(5)を用いて計算されたその総合光効率は約40.7%になる。しかし、油浸によってスタックは厚さを増し、したがって、真の厚さが測定されなければならない。0.10mm厚のフィッシャー科学顕微鏡カバーガラス(カタログ番号12−542C)がきわめて薄い2つの表面空気の基準値(エアリファレンス)として使用された。表2は、使用された多くのガラスを示す。
[数5]
光効率=光の透過(ガラス−空気界面の数)
(5)
実験1:実験1は、複数の対物面の並列走査を実現する顕微鏡画像システムと組み合わせて色収差の使用を評価するために実施された。3チップCCDカメラによって、システムは3つの独立した画像とそれらに対応する対物面とを形成することができた。色収差特性に基づいて、上記に対物面は軸方向に分離された。それゆえ、試料は、3つの異なる対物面で同時に軸方向にサンプリングすることが可能であった。目標は、色収差を変えることによって上記対物面間の距離を変えることであった。種々の平面ガラスサンプルが色収差を変えるために光路内に設置された。
実験は、以下の詳細説明で指定されるシステム構成によって行われた。各ガラスサンプルが一連の測定に使用された。ガラスサンプルはシフターの上部に中心が置かれ、シフター自体はCマウントアダプタ内に設置された。顕微鏡部品の膨張を考慮して、システムは測定開始前に加温された。加温をないがしろにすると、焦点関数曲線が測定間隔からz方向にずれる可能性があった。それゆえ、ガラスは、システムの一部となるはずであり、フィッシャー サイエンティフィック モデル(Fisher Scientific model)77 スライドウォーマーで予熱された。実験室内の環境温度は、22〜24℃で変動した。Cマウントアダプタの余熱温度は約17℃であった。約5℃の温度差をほぼ克服するために、スライドウォーマーは28℃に設定された。
しかし、顕微鏡の周囲にわずかに流れる空気と光散乱とが焦点関数曲線内にある極大値を依然として生成していたことが注目された。これを防止して温度を安定した状態に保つために、Cマウントアダプタの孔が図24に示されるように断熱材で密封された。
LabVIEW(登録商標)プログラムの構成では、カメラが640×30画素のROIおよび32ビットRGBカラー画像を受け取る必要があった。ROIが大きくなると測定速度が低下し、SNRが増加することはない。ROIは、黒から白への最大反転数を得るためにマイクロメータスライドの画像内に中心が置かれた。
z方向の探索範囲は、20nmのステップサイズで4.00μmに設定された。それゆえ、取得された焦点関数曲線は、測定サイクル当たり200サンプルの分解能をもたらした。デフォルトの最大勾配(絶対値)は、CCDの誤動作および振動によって生じる極大値を防止するために5%に設定された。現在の勾配とデフォルトの勾配の正しい比較を実現するために、Fの最初の値に上記のエラーがあってはならなかった。PWA間隔は、間隔の中心に絶対最大値を有する100サンプルに設定された。ほぼ対称なPWA間隔を得るために、焦点関数曲線は探索範囲内で可能な限り中心に置かれた。ある種のガラスに対して実施された測定サイクルの数は、20であった。それゆえ、各ガラス片は20測定サイクルで使用され、各測定サイクルは「赤」、「緑」、および「青」に対して3つ1組の最良の焦点位置をもたらした。
エクセル(登録商標)ファイルは、LabVIEW(登録商標)コードの出力としての機能を果たした。このファイルは、対物面の取得された最良焦点位置間の距離を計算するために使用された。測定が完了するとファイルは手動で保存された。その後、1つのガラス片に対して連続的に取得された20の距離は、1つの平均距離に平均化された。これらの平均距離の少なくとも2つは各ガラス片に対して得られた。
実験2:実験2は、画像システムが試料空間内で軸方向に移動された対物面上の平行集束によって2−D画像を同時に取得できることを確認するために実施された。顕微鏡マイクロメータスライドと同様のきわめて薄い試料を使用することによって、「赤」、「緑」、および「青」の波長によって定められる個々の対物面を連続的に掃引することができた。各波長に対する最良焦点位置を示す焦点関数曲線の支援によって、最大分解能で画像を識別することが可能になった。
実験は、本詳細な説明で指定された画像システム構成で実行され、試料台マイクロメータスライドが試験試料として使用された。画像を取得するに当たり、プログラムコードの修正セクションが必要であった。図25において、プログラムコードのセクションは、3つのグレースケール画像と3つの空間フィルター処理グレースケール画像とを生成するためにアップグレードされ、これらの画像の各々は試料空間内の1つの対物面に対応している。空間フィルター処理では、31タップの高域通過フィルターが使用された。高域通過フィルター処理では、画像における高い空間周波数を可視化することができた。3つのグレースケール画像とこれらに対応するフィルター処理グレースケール画像とが、コンピュータ画面に同時に表示された。
対物面はわずかサブミクロンだけ分離されているものと予測されたので、人間の視覚では隣接する対物面を見分けることができなかった。図26に対応しかつ人間の視覚が大きな被写界深度を有するという事実に基づいて、最良焦点を主観的に決定することがようやく可能であった。この問題を克服するために、焦点関数曲線がさらに画面にプロットされた。焦点関数曲線内のピーク位置は、対応する対物面が焦点内にあることを示した。
実験中に、3組の画像が取得された。各組は焦点内にある1つの画像と焦点外にある2つの画像の同時に取得された3つの画像を含んでいる。適切な概略図が図27に示される。
実験3:レイトレーシングは、明視野顕微鏡のような光学システムを通る光の伝播をモデル化する広範囲にわたって適用可能な技術である。システムを横断する光線の理論的経路を決定するために、Winlens(登録商標)4.4光学設計ソフトウェアと画像システムの実験装置の簡易版とが使用された。目標は、実験1の結果を確認し、ガラスの種類と、その厚さと、対物面間の距離との基本的関係を明らかにするデータセットを得ることであった。
光学部品設計に適用されるレイトレーシングは、図28の代表的な光学概略図を生成した。レイトレーシング解析は、604nmの「赤色」光、522nmの「緑色」光、および462nmの「青色」光を用いて達成された。
画像平面は、図28の概略図の左側に見られる。そこでは、CCDセンサ平面が光学空間を定義し、3チップCCDカメラの「赤」、「緑」、または「青」に敏感なCCDが設置される。図28の画像平面の隣の光学部品は、ガラスサンプルである。実験中に、ガラスサンプルは厚さと屈折率が修正された。ガラスサンプルの左側の結像レンズは、約24.54mmの有効焦点距離(EFL)を有しており、N−BK7で作られている。顕微鏡対物レンズは、2つの色収差補正レンズと1つの平凸レンズの3つの光学部品からなる。各色収差補正レンズは、N−SF2およびN−BK7レンズからなり、約38.11mmのEFLを有する。これらの色彩補正特性を有する色収差補正レンズは、色収差に対して顕微鏡対物レンズを補正する無収差レンズを形成するために必要である。試料内の比較的小さな詳細を解像するために0.75NAが必要であり、かつ入射角および反射角の増大に伴って球面収差が増加するので、平凸レンズがシステム内にも含まれる。光路内のその配置は円錐角を拡大し、レンズの入射角および反射角を小さくする。試料平面は顕微鏡対物レンズの右側にある。顕微鏡対物レンズの色彩補正にもかかわらず、システムは調和しない対物面を形成するほどの十分な色収差を依然として備えており、これは図29から分かる。
光線図内にガラスサンプルがなければ、光学システムの総合倍率は約20である。中間画像平面は、顕微鏡対物レンズの第1の面の前方約140mmに設置される。
実験中に、ガラスサンプルの厚さは0mmから最大12mmまで変更され、近軸光線に対する画像距離が各波長、「赤」、「緑」、および「青」に対して記録された。この変更は、3種類のガラス、N−BK7、N−BASF64、およびN−SF57に対して行われた。
図30は、nの屈折率とdの厚さとを有する共平面ガラスサンプルを通る光の単色ビームの屈折を明示する。共平面ガラスサンプルは光路長のみに影響を与えるが光の方向には影響を与えないことが示される。式(6)〜(9)は、図30のパラメータ間のコヒーレンスを表わす。画像距離の軸方向シフトxとガラスサンプルの厚さdとの直線関係、式(10)は明らかである。ガウスレンズ公式に基づいて、画像距離の変化が、光学システムの一定EFLに対して撮影距離の変化に直接線形結合される。分散の現象を考慮すると、システムは、各々が特定波長に対応する複数の撮影距離、それぞれ対物面をもたらす。式(10)において、定数cは線形関数の勾配を表わす。定数cは、特定の屈折角α’によって直接影響を受け、さらに、光学媒体および波長によって影響を受ける。その結果として、各対物面の位置もdの変動によって直線的に影響を受ける。
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上記の考察に基づいて、得られたデータセットは、おそらく図31の左側のグラフに似た図を生成する。ここで、xは、2つの対物面間の距離がガラスサンプルの厚さdによってどのように影響を受けるかを明示する。右側のグラフでは、距離xは、対物面の2つの対応する焦点関数曲線(1)と(2)の間の距離である。オフセットxは、システムの通常の色収差によって生成される2つの対物面間の最初の距離である。ガラスサンプルの屈折率はnで示される。
実験結果:
実験1:実験1は、試料空間内の対物面間距離を変更する実現可能性を判断するために実施された。図31を参照すると、2つの焦点関数曲線(1)と(2)の最良焦点位置間の距離xも、2つの対物面間の距離を表わす。理論的な傾向によると、ガラスサンプルの厚さを増加すると2つの対物面間の距離が増加するはずである。
図32および図33は、厚さおよび屈折率が可変のガラスサンプルを顕微鏡光路に挿入する実験結果を示す。凡例内のラベリング[a’1]−[a’3]および[b’1]−[b’3]は独立した測定(「平均値」測定)を示し、この中で各測定は20の測定の平均値によって計算された。20の測定の1つ当たりの試験時間は、約1分であった。図32は、462nmの「青色」光および522nmの「緑色」光によって形成された対物面間の距離として定義される「緑−青」距離を表わす。図33は、604nmの「赤色」光および「緑色」光によって形成された対物面間の距離として定義される「緑−赤」距離を表わす。
ガラスサンプルの厚さdおよび屈折率nを増加すると対物面間の絶対距離に影響を与えることは明らかである。図32において、ガラスサンプルの厚さを増加すると「緑−青」距離は増加し、また、屈折率nの増加に対して勾配は増加する(n[N−BK7]<n[N−BASF64]<n[N−SF57])。
理論からは、ガラスサンプルの厚さの増加に対する距離の増加と屈折率の増加に対する曲線の勾配の増加とが予測される。しかし、実験1において、図33の「緑−赤」距離の勾配は負であり、これは距離が減少することを示す。図33において、曲線は互いに交差し、採用されるサンプルの勾配と屈折率の直接相関が不明確であることも示される。これは、顕微鏡が多くの光学素子を有する複雑な光学機器であり、これら多くの光学素子の組合せが色収差などの収差を減らすように設計されるという事実によるのかもしれない。さらに完全なモデリングがなければ、このシステムはきわめて複雑であるので予測することは容易でない。結論として、色収差を変更するために種々のガラスサンプルの挿入が採用されうるが、正確な違いおよび傾向は実験的な較正によってより確実に判断される。
実験1は、顕微鏡光路内のガラスが種々の波長によって形成される対物面間の距離を変更することができることを示す。「緑−青」距離は、約0.44μmの距離の最大変化に対して図32から読み取られるように、2.18μmから最大約2.62μmまで変化した(N−SF57 12ガラスサンプルを使用)。図33の「緑−赤」距離は、約0.43μmから約0.16μmまでの約0.26μmの最大変化を示す(同じガラスサンプルを使用)。実験1の実験装置によって取得されたすべての測定値からは、5%よりも小さいSDが得られた。
図34は、顕微鏡光路内のガラスサンプルが対物面の位置にどのように影響を与えるかについての直接比較を表わす。そこでは、焦点関数曲線のピーク領域は、1つの曲線を他の曲線と容易に比較できるように正規化される。図34の左右の曲線群の間で、「赤」と「緑」の曲線が互いに近づき、「青」と「緑」の曲線が互いに遠ざかる。また、焦点関数曲線の対が全く同じでないことは注目に値する。これらの配置に基づいて、デフォルトの距離、オフセットを測定することができ、これは「緑−青」距離では約2.18μmであり、「緑−赤」距離では約0.43μmである。図32および33を参照すると、このオフセットは「緑−青」距離図のy軸が2.15μmで始まり、「緑−赤」距離図のy軸が0.15μmで始まることを示す。オフセットは距離の変化に対して大きいので、オフセットを除去することが可視化にとってより有利である。
実験2:以下に記載する実験は、試料空間内の種々の対物面から2−D画像を同時に取得するためにシステム能力を明示すべく実行された。試料を観察する3チップCCDカメラは、3つ1組の画像を提供した。3つのCCDに対応する対物面がz方向に互いに移動し、一致しなかった。試料(マイクロメータスライド)が薄いため、同時に焦点内にありうるのは1つの対物面だけである。それゆえ、これら3つの同時に取得される画像の1つは最大のコントラストを示し、それらの2つは不鮮明である。
1組の画像が保存されると、直ちに別の対物面が試料平面と一致するまで顕微鏡対物レンズがz方向に移動された。かつては鮮明な画像が不鮮明になり、隣接する画像が最大のコントラストを示した。この手順は各対物面に対して3回(3組)実施され、これによって、図35に示すような9つの画像が得られた。z範囲内の各対物面を定量化するために、焦点関数曲線が図35の右側部分に示され、ここでは、「青」曲線が3チップCCDカメラのCCD1に対応し、「緑」曲線がCCD2に対応し、「赤」曲線がCCD3に対応する。顕微鏡光路にガラスサンプルがない場合、「青」および「緑」波長に対応する対物面は約2.15μmの距離で観察された。「赤」および「緑」の対物面は約0.43μmだけ分離された。
図35において、画像の第1の線は焦点内にある「青」のCCDを示し、第2の線は焦点内にある「緑」のCCDを示し、第3の線は焦点内にある「赤」のCCDを示す。焦点内にある画像の比較によると、「青」の最良焦点画像は「赤」および「緑」の最良焦点画像と実質的に異なり、「赤」および「緑」の最良焦点画像はほとんど同じであることを示している。「青」の最良焦点画像の画像内のバーパターンは、「赤」および「緑」最良焦点画像の画像内のバーパターンよりもバーが細いことを示す。しかし、バー間の距離はあらゆる最良焦点画像に対して同じである。
図36は、31タップ高域通過フィルターによって空間的にフィルター処理される図35のグレースケール画像を示す。最良焦点位置で取得された画像は、視覚によって最良焦点を識別するために使用できる高周波成分(垂直線)を明示する。CCD1(「赤」波長)が焦点内にあるとき、CCD2(「緑」波長)は依然として多くの高周波を表わす。これは、「赤」の焦点関数曲線のピーク位置が「緑」の焦点関数曲線の最大値の片側にあるという事実による。
しかし、一部の画像に劣化があるものの、画像システムでは、種々の対物面に焦点を合わせることによって3つの鮮明な2−D画像を同時に得ることが可能であることが示された。これら対物面間の空間距離が明示されるので、装置は焦点探索あるいは3−D画像用データの構築のいずれにも使用されうる。
実験3:拡張レイトレーシング実験の結果が、図37および38に示される。各波長、すなわち、「赤」、「緑」、または「青」のいずれかが独立した対物面を発生するという事実に関連して、これらの対物面間の距離が測定されうる。図37は、ガラスサンプルの厚さに関して「緑」および「青」の光によって形成される対物面間の距離dを表わす。図38は、図37と同じ構成を表わすが、「緑」および「赤」の光によって形成される対物面間の距離dを表わす。距離はμm目盛の縦座標軸にプロットされ、ガラスの厚さはmm目盛の横座標軸にプロットされる。いずれの図も3種類のガラスN−BK7、N−BASF64、およびN−SF57に対応する3つの曲線を示す。
図37および図38はいずれも、ガラスサンプルの厚さに関する対物面間の距離の明確に定義された拡大を明らかにする。(数値データが補遺Hに示される)。12mm N−SF57ガラスサンプルを使用して約0.89μmの最大距離変化を発生し、続いて12mm N−BASF64ガラスサンプルと12mm N−BK7ガラスサンプルとが使用された。「緑−青」距離に対する曲線の勾配も「緑−赤」距離に対する曲線の勾配も、1種類のガラスの各厚さに関して同じである。
それにもかかわらず、オフセットが各曲線の原点に加えられ、これは「緑−青」距離では約90.42μmであり、「緑−赤」距離では約81.15μmである。このオフセットは、3つすべての発散曲線の原点を形成しており、図37と図38の間の唯一の差である。オフセットは、光学システムの比較的簡単なモデルを使用することに基づくもので重要ではない。
曲線はわずかに非線形であり、これは意外ではないが、図31によっても、ここで使用された簡単な理論および光学モデルによっても予測されなかった。
結果の検討:上記の実験の目標は、色収差に基づいて同時多面画像取得の実現可能性を検証することであった。同時多面画像取得では、オンザフライでの自動焦点合わせ(オートフォーカス)、増分走査用高速オートフォーカス、および3−D画像が可能になる。オンザフ方式のオートフォーカスでは、試料空間内の移動された対物面から画像のスタックを取得し、このスタックから最良焦点位置を計算する。その後、最良焦点位置の画像はその後の細胞解析のために保存される。3−D画像では、画像のスタック全体がボリューム(3−D)画像を表わす。
上記の実験は、色収差が試料空間内に複数の対物面をもたらし、各対物面がそれぞれの波長によって形成されること明確に示す。3チップCCDカメラは、これら対物面の3つの画像を検出することができ、各センサは3つの画像の1つを取得する。各対物面間の距離を増減するためにシステム内の色収差を変更する目標は実現されて、種々の応用および光学的配置に対する軸方向のサンプリングを最適化する上記距離の自動制御が可能になる。光路内に共平面ガラスサンプルを挿入することによって、新たな色収差が誘導される可能性がある。3つの画像の小さいスタックはその後のオートフォーカスアルゴリズムに対して十分なz位置を備えていないので、より多くの画像を収集するために焦点を変更したり、同時に検出される対物面の数を増やしたりすることができ、後者は連続的な走査に必要であるかもしれない。同時に収集される対物面の数は、マルチポート顕微鏡を使用することによって増加されることができる。3つのサイドポートを備えるこのような顕微鏡は、3チップCCD技術に基づく3つのカメラを搭載することができる。8チャネル、したがって、8つの対物面を備える先行技術の画像分割モジュールとは対照的に、この設計では、光学顕微鏡内の9つの対物面を同時に観察することができる。2軸カム(Dual−Cam)、二重または多重イメージモジュールでは、サイドポートを解放したり、同時に取得される対物面の数をさらに増加したりするために、各サイドポートに2つのRGBカメラが使用されうる。
したがって、多面画像取得に色収差を用いる自動化された走査型サイトメトリーは、先行技術の少なくとも画像分割システムを置き換えることができる改良設計である。3チップCCDカメラは、民生用デジタルカメラに使用されるより一般的な単一チップRGBカメラと同様に、既製在庫部品である。大量のガラスと表面の多さとが原因で、先行技術の分割モジュールは、球面収差および色収差と低光効率という問題を抱えている。対照的に、3チップCCDカメラは設計がよりコンパクトである。カメラの内部分割ビームプリズムは、サイズを最小化し光学収差を低減するのに有効である。
3チップCCDカメラの標準化されたCマウントコネクタによって、カメラは同心円状に搭載することが可能であり、カメラの光軸は顕微鏡の光軸と一致する。それゆえ、薄い試料(単層細胞など)が各CCDの中心で画像化されうる。画像平面がカメラに対して傾いている場合、画像の一部のみが焦点内にあることになる。これは、カメラの画像平面が試料平面の複合体に食い込むことになるためである。顕微鏡の被写界深度が十分に大きい場合、CCD配列の小さなずれは許容されうる。普通のNAまたは高いNAの対物レンズは数μm程度の浅い被写界深度を有する試料平面を画像化することができるので、正確でロバストな光学機械装置が必要とされる。
図32〜34を参照すると、実験1は、システムが複数の対物面を同時取得できることを示している。さらに、光学顕微鏡の光路内に共平面ガラスサンプルを挿入すると色収差が増加し、それぞれの対物面間の距離が拡大しうることが明示される。光円錐の集束が増加すると色収差の量は増加し、限りなく補正される経路の内部には色収差は誘導されないことは明白である。それゆえ、画像システム光路内のガラスサンプルの物理的位置は、大きい円錐角を描かなければならない。
しかし、実験1において、最大円錐角はCマウントアダプタの内部にあった。図32〜34によると、この位置で厚さおよび屈折率が可変のガラスサンプルを顕微鏡光路に挿入すると、「青」と「緑」の対物面間に0.44μmの最大変化を生じ、「赤」と「緑」の対物面間に0.26μmの最大変化を生じる。最大変化は、最高屈折率(N−SF57 n=1.85504)を有する最も厚いガラスサンプル(12.20mm)を使用することによって取得された。これは、色収差の量が共平面ガラスサンプルの屈折率と厚さの両方とともに増加するためである。実験1は、「青」と「緑」の対物面間の距離が増加する一方で「赤」と「緑」の対物面間の距離はガラスサンプルの厚さと屈折率とに対して減少することを示した。この挙動は、顕微鏡の複雑な光学システムが原因で起きている可能性があるが、カメラの設計も一因である可能性がある。
ニコン製 CF Fluor顕微鏡対物レンズの指示では、CFは「クロムを含まない」ことを表わす。すなわち、顕微鏡対物レンズは色収差に対して補正される。しかし、色収差は最適化の処理である。それゆえ、すべての波長を単一の焦点に集中させることは決して可能でないかもしれない。この補正処理によって、波長の焦点の軸方向の順序は入れ換えられる可能性がある。それにもかかわらず、「青」の焦点関数曲線は過度に外れており、これは準最適色彩補正に起因する可能性がある。距離の減少に関して考えられるもう1つの理由は、3チップCCDカメラの構造に関わり、これがCCDの軸方向のずれを生じる可能性がある。これが正しければ、カメラは各チップに対して同じ経路長を示さないであろう。3つのCCDが同じ経路長の値を示す場合、「青」と「緑」の間隔は、「赤」と「緑」の対物面と同様に、ガラスサンプルの厚さおよび屈折率に対して増加するであろう。したがって、「緑−赤」の距離および「緑−青」の距離のいずれの距離も正の勾配を示すことになる。
このため、図37および38を参照すると、経路長の一致は光学レイトレーシングソフトウェアを使用することによって実験3でシミュレーションされる。これは実験1と同様の結果を示したが、「青」および「緑」と「赤」および「緑」とに対して発散する対物面を有する。実験1および3の両方において、曲線の勾配がガラスサンプルの屈折率に依存することは注目に値する。それゆえ、高い屈折率では対物面が低い屈折率よりも大きく外れる。実験3において、12mm N−SF57ガラスサンプルでは、「緑−赤」および「緑−青」の両方の距離におよそ0.89μmの最大変化を生じる。
実験3の説明では、曲線の直線性の傾向を仮定することになる。しかし、図37および38に見られる結果はわずかな非線形傾向を示しており、これは縦倍率が横倍率のほぼ二乗であるという事実によって説明されるかもしれない。(非特許文献1)。それゆえ、撮影距離の変化によって生じる倍率の変化は、軸方向におよそ二乗依存性を有しており、より完全な理論ではより非線形性を帯びて焦点面に関して非対称である。(非特許文献6)。
しかし、また、レイトレーシング解析の結果は実験1の結果に比べてより明確な傾向を示す。実験1において、曲線(図32〜34)は、屈折率に関して実際に互いに交差する。実験1の試験結果の分布は「緑−赤」の距離および「緑−青」の距離の両方に対して比較的低い分散を示すので、交差が不規則に生じることはない。なお、すべての試験結果は5%よりも小さい標準偏差を示す。また、「緑−赤」の距離および「緑−青」の距離が同時に取得されたことも考慮されるべきである。それゆえ、経時的な温度の変動およびシステム挙動は、この交差の原因にはなりえない。「緑−青」の距離は交差の影響を受けないので、交差は「赤」焦点関数曲線の固有の形状による可能性がある。
また、実験1および3はいずれも対物面間の最初の距離を実現するオフセットを表わすことが観察される。実験1において(図32〜34)、オフセットは光路内のレンズ素子の色収差と、場合によっては、CCDの軸方向のずれとによって引き起こされる。色収差がなく、かつCCDの軸方向のずれがなければ、すべての対物面は共平面になり、オフセットは生成されないことになる。また、実験3(図37および38)は、システム内のレンズ素子の色収差によってのみ生じるオフセットを表わす。レイトレーシング実験のオフセットは実験1のオフセットよりも大きい。これは、対物面の決定にレイファン全体ではなく近軸光線を使用することによるのかもしれない。また、モデル顕微鏡の簡略光学設計は、実際の顕微鏡における光学列とはかなり異なる。したがって、簡略化モデルは、数値エラーを引き起こすはずであり、同様に適合するものとは期待されない。
レイトレーシング実験では、「緑−赤」の距離および「緑−青」の距離に対する曲線の勾配がガラスサンプルの屈折率に関して等しいことが明らかになった。「緑−赤」の距離と「緑−青」の距離との唯一の違いはオフセットである。
また、レイトレーシング実験からは、簡略化光学モデルから得られる対物面の順序が明らかになる。「緑−青」の距離の勾配は「緑−赤」の距離の勾配と同様に正である。それゆえ、対物面が発散し、「緑」の対物面が「赤」の対物面と「青」の対物面の間にあることが示唆される。色収差を実際の顕微鏡に導入するためにガラスサンプルを挿入すると、光学システムがより複雑であるために勾配の差を誘発するかもしれない。実験1における実験装置のCCDの軸方向の移動は、その結果として検証される。
図32〜34、37、および38を参照すると、実験1および3では、厚さおよび屈折率が可変のガラスサンプルを挿入すると隣接する対物面間の距離が均等に拡大することが明らかになる。実験3は実験1の結果と一致している。球面収差も色収差もない理想的に補正される顕微鏡があると仮定する。実験1を参照すると、このような理想的な顕微鏡の一致する対物面は、色収差特性を使用することによって互いに0.44μmだけ分離される可能性がある。レイトレーシング実験における0.65〜0.9μmの焦点の差は、ここでモデル化された同じ対物レンズ特性(20x、0.75NA)を用いて数千の顕微鏡の視野で実施されたオートフォーカス精密測定の過去の試験で使用された0.1〜0.24μmの軸方向ステップに十分に匹敵する。(非特許文献7、非特許文献8)。
たとえ上記実験の目的がオートフォーカス顕微鏡法の色収差の調査であったとしても、複数の対物面の同時取得に関しては他にもいくつかの可能性も明らかにされる。他の可能性は3チップCCD技術を用いて調査された。
第1の可能性は、顕微鏡の光路の内側に種々のガラスを用いた色収差についての既に説明済みの改善である。3チップCCDカメラは、3つの対応する対物面の画像を取得するために使用されうる。色収差の変化は、焦点面間の「緑−赤」および「緑−青」の両方の距離を制御するために使用されうる。顕微鏡のCCDセンサの軸方向配列と収差補正とを含む条件は、色収差による焦点面の差を変える可能性がある。波長を決定する3帯域通過フィルター(およびカメラのスペクトル応答)の選定は、焦点面の分離も変える。それゆえ、波長の変更は、「赤」および「緑」と「青」および「緑」の焦点面の差を制御するために使用されうる。それゆえ、試料の軸方向サンプリングは、具体的な実験のニーズ(対物レンズ、サンプルの色、および自動焦点合わせの後に取得される画像に必要な照明波長の選定)に適合するように制御されうる。
上記の測定では、波長が手動で設定された。また、種々の波長が、フィルターホイール、液晶同調フィルター(LCTF)、または音響光学同調フィルター(AOTF)を使用することによって種々の走査に対して選択することができる。さらに、カメラ内部のCCDの軸方向のマイクロポジショニングが、サンプリングされる対物面間の距離をさらに制御するために使用されることができる。ガウスレンズ公式に基づいて、各CCDは画像距離の違いの一因となり、したがって、撮影距離の違いの一因ともなる。それゆえ、対応する対物面は、試料空間内に確実に配置される。CCDセンサのみの変位は種々の焦点面をサンプリングするために使用されることができるが、色収差を単独であるいはCCD変位と組み合わせて使用することによって、基本的な光学特性を利用した潜在的アプローチが提案される。
マイクロポジショニングを色収差と結合すると、対物面間の距離の調整と、実際に軸方向サンプリングレートの調整とが可能になる。マイクロポジショニングCCDおよびカラーフィルターを備える3チップCCDカメラは、全く同じ距離を有する試料空間から対物面を取得しうる。ここで、各対物面は単独の波長によって形成される。色収差がなければ、カメラは、まさに一定のサンプリングレートで軸方向に試料をサンプリングすることができる。色収差は、対物面間の距離を等しく変化させ、したがって、軸方向のサンプリングレートも等しく変化させるために使用されうる。
また、上記の実験は、焦点関数曲線が顕微鏡使用者によって必要とされる特定の実験条件下で色収差を正確に測定するために使用されうることを示す。対物レンズ、フィルター、試料特性(様々なスライド、カバースリップ、ガラスボトム(ガラスの底部を有する)マイクロタイタープレート、ならびにマイクロタイタープレートおよび培養チャンバー内の種々の薄膜およびプラスチック製品を含む)、および波長(蛍光または透過光)を変更すると、色収差を変えることができる。厳しい実験条件において各波長でオートフォーカスを実施することによって、様々な波長間の焦点の違いが決定され、検出器のマイクロポジショナが色収差を補正し、記録された多色画像の品質を改善する。これは、3色画像に限定されるものではなく、任意数の波長に対して実施されうる。
なお、上記においては、対物面の位置は、色収差の誘導、3帯域通過フィルター(それぞれ、カメラのスペクトル応答)の使用、およびCCDのマイクロポジショニングによって変更されうる。第4の可能性として、ガラスサンプルを通る光の集束円錐の修正もありうる。円錐角δを増加すると図39に示すようにより多くの色収差が誘導されることは明らかである。
色収差が増加すると、さらに、「赤」、「緑」、および「青」のCCDに対して光路長間の差が大きくなる(簡単なレイトレーシングモデルにおいて)か、あるいは変化する(複雑な光学システムでは大きくなるかまたは小さくなる)。それゆえ、この方法は、対物面間の距離を変えることもできる。これには、新たな光学カスタム設計および実施が必要になる。
今日のほとんどの顕微鏡は、マルチポート設計を提供し、複数のカメラを同時に搭載することができる。3ポートを有する顕微鏡は、3チップCCD技術による3つのカメラを搭載してもよい。各カメラは、対応する対物面から3つの画像のスタックを取得する。さらに、全部で9つの対物面が同時に観察されうる。試料空間の所望の軸方向サンプリング密度を実施するために、3つのスタックの対物面は、機械的マイクロポジショニングを用いて、あるいは、光の同じまたは異なる対応波長を有する種々のガラスインサートを使用することによって、互いに整列されうる。すなわち、各RGBカメラは、異なる3つの波長または同じ3つの波長を、同じかまたは異なるガラスサンプル(厚さ、アッベ数、または分散、および/または屈折率)とともに用いて画像を取得しうる。マルチポート顕微鏡は3つ以上のカメラを備える場合があるかもしれない。しかし、この場合、さらに、顕微鏡の光路がポート数に分割されるので光効率が低下する。しかしながら、非蛍光(透過または反射)照明では光毒性が低い(試料が多くの光を吸収しないので)。それゆえ、たとえば、照明を飛躍的に明るくして3つよりも多くの3チップCCDカメラを使用できるように、輝度は、アーク灯、レーザー、またはLEDを使用することによって増加されうる。
しかし、これらの測定に使用される顕微鏡の構造に起因して、光強度がすべてのポートで同じではない。この場合、顕微鏡の基部にあるビームスプリッタを交換するか、あるいはポート出口の前方に減光フィルターを追加することによって種々の強度が補正されうる。
また、帯域通過は各CCDに対して可能な限り狭くなければならないことに留意されたい。1つの離散波長が1つの対物面を形成するように、多くの波長が多くの対物面を形成している。多くの波長を通過させる帯域通過フィルターによって、CCDは中心波長の画像だけでなく隣接する波長の画像も取得する。試料空間内の対物面の広がりが被写界深度よりも大きい場合、画像内にさらなるぼやけが生じる。LEDおよびレーザーを含む一部の光源の比較的狭い波長帯は、この機能を果たすこともできる。
また、重要なのは、光の円錐内のガラスサンプルの位置決めである。光の円錐内の軸方向位置は問題でないが、共平面ガラスサンプルの垂線の方向は大いに問題である。共平面ガラスサンプルを光軸に対して傾けると、コマと呼ばれる球面収差が発生する。この収差を低減して画像品質を維持するために、非常にロバストで正確な光学機械装置が必要である。
実験2は、色収差を用いた多平面画像システムが試料空間内の種々のz位置から2−D画像を同時に取得できることを検証するために実施された。新たな設計は、試料空間内の対物面の軸方向変位の使用に基づいており、各CCDはこれらの面の1つに焦点合わせしている。実際のところ、焦点関数曲線のピーク値はz位置を示し、このz位置で特にCCDに対して、対応する対物面は焦点内にある。実験2において、きわめて薄い試料(マイクロメータスライド)を使用するとき焦点関数曲線のピーク位置は種々のz位置で生じることを示す必要があった。
オートフォーカスが実施された後でRGBカメラが最良画像を取得するためには、各検出器は最良の焦点にあるべきである。これによって、最良の定量的細胞解析の実現が可能になる。透明な試料(明視野、位相コントラスト、DIC、または反射光によって照射される)では、各色に対する相対最良焦点位置も最良画像を収集する補正較正位置を表わす。CCDチップの機械的アクチュエータによって、各波長における焦点内画像の最終収集の相違を補正することができるようになる。図35および36に示される実験2の試験結果から、「赤」と「緑」の対物面の画像は同じであるが、「青」の対物面の画像はいくらかの変動を示すことが明らかになる。マイクロメータライン間の距離と種々のガラスサンプルとの比較から、倍率の実験的な最大の相違は、24.5X対24.3Xであった。各CCDに対する焦点関数曲線を比較すると、変動も生じている。図40において、「赤」と「緑」の焦点関数曲線はやはり同等に近いが、「青」の焦点関数曲線はより幅広いピークを示す。図34には、N−BK7顕微鏡スライドの11.3mm厚の重ね合わせがある場合とない場合の相対スルー焦点鮮明度測定値Fz(式1)。挿入されたガラスサンプルに関する焦点関数曲線は、青に対する最大と赤に対する最小の幅の差の有無を問わず、これらよりも幅が広い。サイドピークも赤および青では大きい。これらの差は、サンプリング(倍率)および分解能の両方の変化によって生じうる。倍率の変化は小さかった(ガラスインサートがある場合、最大変化は24.5x〜24.3xであった)ので、12.2mm厚のN−SF57ガラスサンプルを用いて各波長に対する分解能の変化を測定した(表1)。R、G、およびBに対するガラスサンプルがある場合およびない場合の分解能と、分解能の低下とが表2に示される。ガラスインサートがある場合の分解能の低下は、BおよびRに対してそれぞれ0.75μmおよび0.63μmで最大であり、Gに対して0.40μmで最小であった。なお、これらの差は、インサートなしで波長自体の間で測定された差と同等であり(0.71μmのG−B差、0.28μmのR−B差、および0.43μmのG−R差)、レイリーの分解能の差(G−BおよびR−G)よりも2〜3倍大きい。図7の焦点関数曲線は、大部分が単一モードに保たれたので、分解能のこれらの変化はオートフォーカス性能を低下させるおそれがない。各色に対してα=8の場合に式2で決定されるような最良焦点の差は、0.35μm(B)、0.9μm(R)、0.6μm(G)である。ガラスサンプルの挿入後に最大のR焦点のシフトがある場合、BおよびRの焦点は比較的離れており(2.1μm対1.7μm)、RおよびGの焦点は互いに比較的接近している(0.25μm対0.45μm)。
ガラスサンプルは、色収差をさらに導入する分散特性を有するリレーレンズシステムによって置き換えられうる。図42は、色収差を生成するレンズユニット、対称ダブレットの例を示す。このようなリレーレンズは、図1のガラスサンプルに置き換わるか、あるいはこのガラスサンプルと組み合わせられて、色収差の制御をさらに助けて種々の色の焦点面間で所望の分離距離を実現することができる。通常であればカメラCCDで画像化されるサイドポートで顕微鏡によって発生される画像は、レンズL1およびL2によってカメラの新たなカメラ画像平面で再画像化される。
光学系の様々な組合せによる色収差の以下の測定は、ニコン製 Ti−E自動化顕微鏡で実施された。顕微鏡(ニコン製 SDK同梱)、カメラ、および光源を制御し、すべての画像処理のためにLabVIEW 8.0が使用された。画像化は、画像化されるサンプルに応じて明視野または位相コントラストのいずれかで実施された。照明は、−400nm〜−750nmの照明を提供するように構成されたワンライト スペクトラ(Onelight Spectra)製のマルチスペクトル光源(http://www.onelightcorp.com/products/index.html,ワンライトコーポレーション,314−1755 ウエスト ブロードウェイ,バンクーバー,B.C.カナダ V6J 4S5)によって提供された。ワンライトは、メーカーが提供するLabVIEWドライバーおよびライブラリを用いてコンピュータによって制御された。モードは、1)有効スペクトルの範囲にピーク波長を有する15nmという狭い単一帯の照明、2)各々が有効スペクトル全域で15nmという狭い多色帯の同時照明、および3)複数の照明スペクトル間の高速スイッチング(数msの)を含む。対物レンズと対物レンズおよび追加光学系との色収差測定では、10μm/目盛マイクロメータスライドがサンプルとして使用された。60fpsで画像を取得し、LabVIEW Imaqdxドライバーで制御されるプロシリカ(Prosilica)EC650ファイヤーワイヤーカメラ(http://www.prosilica.com/products/ec650.html,プロシリカ インク,101−3750 ノース フレイサー ウェイ,バーナビイ,B.C.,カナダ V5J 5E9)を用いて取り込まれた。マイクロメータスライドのz位置は、ニコン製 Ti−E顕微鏡とともに購入されたマッド シティ ラボズ(Mad City Labs)Nano−Z500圧電試料台インサート(http://www.madcitylabs.com/nanoz500.html,マッド シティ ラボズ インク.,2524 トッド ドライブ,マヂソン,WI 53713)により50μmにわたって25nmのステップで移動された。画像は光の各波長に対して各z位置で取得され、焦点指数(以下で説明)は前述のように次のz位置に移動する前に実時間で計算された((非特許文献7)、(非特許文献8))。これは、ドリフトが色収差測定に与える影響を最小にするために行われた。色収差は、412nmから25nmの増分で最大637nmまでの波長に対して測定された。測定された各波長は、およそ15nmの帯域幅を有していた。色収差は、あらゆる構成に対して5つの独立した試験で測定され、これらの試験の平均値が報告されている。
図43は、9つの異なる色の9つの焦点面を同時に画像化するために、3色性プリズムである「9カラーモジュール」と組み合わせた図42のリレーレンズの使用を示す。顕微鏡ポートからの9つの焦点面(9つの別々の色で標識された)は、分散リレー光学系を通過する。様々なリレー光学系が回転ターレットに設置され、したがって、種々の光学系が顕微鏡の構成に応じて選択されうる。必要に応じてIR遮断フィルターが使用される。9つの色は、一体型薄膜干渉コーティングを有する3プリズム素子によって低帯域、中間帯域、および高帯域に分離される。干渉コーティングは、図示のように、「低」、「中間」、および「高」波長の色のそれぞれのサブセットを選択する。3つの帯域の各セットは、図示のように、検出用の独立した3色カメラに画像化される。あるいは、干渉コーティングを有する3色性プリズムは、種々の焦点面を画像化するように互いに関連したCCDチップの位置を変えるためにアクチュエータによって置き換えられうる。
図44は、3つの異なる対物レンズに対して1Xチューブレンズを有するニコン製 Ti−E顕微鏡の色収差を示す。ニコン製 Ti−E 1Xチューブレンズを有する3つのニコン製 20X対物レンズに対する512nm光の最良焦点に関連して測定された焦点シフトは、412〜637nmの波長に対してプロットされている。データ点への曲線適合は、Matlab曲線適合ツールボックスの三次スプライン補間を用いて生成された。焦点は、方法で説明したように10μm/目盛のマイクロメータスライドを用いて5回の試験で測定された。標準偏差は、データ点そのものよりも実質的に大きくないので示されていない。
図45は、図42のリレーレンズがある場合とない場合の色収差のプロットを示す。412〜637nmに波長における3つの対物レンズの色収差焦点シフトのプロットは、色収差を増加するように設計されたリレーレンズがない場合(黒)とある場合(赤)について示される。焦点シフトは、10μm間隔のマイクロメータを使用して最良焦点に対する明視野で測定された。画像は、640×480カメラでニコン製ズームレンズによって1.5xに拡大された(4画素/μmのサンプリング)。3つのプロットは、a)Ph1位相コントラストにおけるニコン製 Plan Fluor 20x 0.5NA、b)Ph2位相コントラスト2におけるニコン製 Plan Apo 20x 0.75A、およびc)最良補正されるニコン製 Plan Apo VC 20x 0.75NAの対物レンズを用いて種々の波長における相対焦点位置を示す。
図46は、図42のレンズユニットにおける複数種のレンズ素子の種々の組合せを備える図45の場合と同じ3つのレンズの色収差を示す。測定された焦点シフトは、図42のように構成されたさらなる外部光学系を有する3つのニコン製 20x対物レンズの場合の512nm光の最良焦点に関するものであり、412−637nmの波長に対してプロットされる。ニコン製対物レンズの使用は、(a)0.75 NA Plan Apo VC、(b)0.75 NA Plan Apo、および(c)0.5 NA Plan Fluorである。(c)に示す凡例において、最初の数字はmm単位のL1の焦点距離であり、2番目の数字はmm単位のL2の焦点距離であり、最後の項目は使用されたガラス(FS石英ガラスおよびBK7)である。この実験で使用されたレンズは表3にさらに列挙される。
これらのプロットは、オートフォーカスのために焦点面を適切に分割するために必要に応じて色収差を変更する機能を明示する。
図47は、25nmステップの412〜637nmの波長に対する図46のレンズペア(L1=L2=100mm焦点距離石英ガラスレンズ)の1つと組み合わせられたニコン製 20X 0.75 NA Plan Apo VC対物レンズに関する焦点関数曲線を示す。各点は、5回の試験の平均値である。SDは、点のサイズと同等であるので図示されない。この図は、サンプルの所与のz位置に対する焦点面の所望の分割を実現するために、光学系に加えて波長の適切な選択がどのように利用されうるかを示す。
比較的小さいウエル(96ウエルプレートおよびさらに高い密度)を有するマイクロタイタープレートは、位相コントラスト透過型顕微鏡照明の歪みを生じ、すべての形態の透過照明を阻止する不透明の蓋を有することが多い。代替手段は、光軸に対して大きい角度(すなわち、プレートの表面に対して小さい凝視角)で側部(倒立顕微鏡において)の試料の真下から照らす光源として構成された傾斜暗視野照明である。図48は、暗視野(傾斜)照明のこの代替的な方法を示しており、これはマイクロタイタープレートと、顕微鏡の対物レンズ先端周辺の円環光源の位置とにとって有用である。
図49は、反射暗視野傾斜光源の例として、Nerlite(米国、ニューハンプシャー州、www.nerlite.com)Microscan DF−50ストローブ付き暗視野照明器を示す。図の左部分は、試料の表面に対する20°の角度(凝視角)が光軸に対して70°であることを示す。Nerlite SCM−1ストローブコントローラは、RGBカメラ取得に同期される。図49に示すように、照明器は光軸に取り付けられて70°の角度をなす発光ダイオードのリングからなる。50.8mmの開口部によって、照明の集束点はDF−50の上面から7.6mmである。
図50(左)は、無染色細胞の位相コントラストを用いる透過照明がオートフォーカス用の蛍光顕微鏡法よりも性能が良いことを示す。しかし、マイクロタイタープレートのウエルの凹凸レンズは、レンズの機能を果たして、位相画像を劣化させる。このため、画像に基づいたオートフォーカスを使用するHCS計器は、典型的に、蛍光で焦点を合わせて、細胞を不要な光毒性および光退色にさらにさらす。傾斜白色照明は、この問題を反射暗視野画像を生成することによって解決する。図50は、Greinerメンブレン−下部マイクロタイタープレートで培養されたNIH 3T3細胞に対する同じ視野の位相コントラスト(左)と反射照明(右)画像とを示す。傾斜(反射)照明(右)は、Greiner 384-ウエルメンブレン下部マイクロタイタープレートにおけるβカテニンスクリーン(β−catenin screen)からのHela細胞への蛍光(左)と比較される。光軸に対する高角度の照明の白色光は、マイクロタイタープレートの細胞から最高コントラストの「暗視野」画像を提供した。焦点関数曲線は、プロットを生成するために斜めに(赤)蛍光(青)で0.1μmごとに記録された。なお、傾斜照明は、ニコン製 20x 0.5NAでの蛍光の場合よりも暗視野同様の高い周波数MTF(1)を示す可能性のある位相コントラストよりも狭いピーク幅を生成した。装置は両実験の照射モード間で変更され、したがって、最良焦点(焦点関数ピーク)は同じではない。傾斜照明は、高いコントラストの画像と通常の焦点関数曲線を生成し、オートフォーカスに対して優れた特性を示す。傾斜照明は、適切な色のLEDの組合せまたは連続波長の白色光照明のいずれかによって提供され、色収差による多面画像を提供する。この後、LEDは、図49におけるDF−50のNerlite SCM−1ストローブコントローラと同様に、ストローブされうる。
図51は、ポリーL-リジンコーティングされたカバースリップ上で懸濁されて遠心分離されたMDA−MB−435乳癌細胞に対して位相コントラスト(左上)と比較した傾斜(反射)照明(右上)を示す。2つの強度減衰導光照射源(light−guide−delivered source)、ニコン製 Intensilightおよびニコン製 Metal Halideランプ(これらは容易に入手可能であったために選定)が傾斜照明でサンプルを照らすために対物レンズのいずれかに配置された。焦点関数曲線が斜めに0.1μmごとに記録され、プロットを生成(右)するために位相コントラストモードで伝送された。なお、傾斜照射は、0.52 LWD集光レンズおよび20x 0.5 NA Ph1対物レンズよりも暗視野同様の高い周波数MTF1を示す可能性のある狭いピーク幅を生成した。これは、暗視野画像を生成するために光軸に対して高角度で照明を提供する代替白色光源を明示している。
色収差に基づいたオートフォーカスシステムは、顕微鏡によって生成される軸方向色収差を変える光学顕微鏡の外部に1つまたは複数の光学素子のシステムを含む。たとえば、絞りを間に備える2枚の平凸レンズが顕微鏡によって検出器(カメラ)に生成された画像を再画像化する。使用される光学系は、光に種々の波長の種々の軸方向焦点位置を分離するように選択される。所要の光学系は、対物レンズと顕微鏡の色収差に依存するであろうし、対物レンズによって異なる可能性がある。
カラー画像を収集するように構成されたカメラであれば、どんなカメラも画像カメラとなりうる。例として、3チップのRGBカメラと単一チップのベイヤー配列(ベイヤーアレイ)のカラーカメラが挙げられる。RGBカメラの場合、3つ波長がカメラに同時に入射することになる。カメラは、様々な数のCCDチップで構成されうる。図52は、5色のCCDカメラを作り出す5色プリズムを示す(http://www.alt−vision.com/color_prisms_tech_data.htm,オプテック(Optec),ヴィア マンテーニャ(Via Mantegna) 34−20015 パラビアーゴ(Parabiago)MI−イタリア)。波長は、単一または複数の光源からの個々の波長として提供されうるか、あるいは広域スペクトル源からの光を適切な波長を選択するフィルターに通した後で提供されうる。単一チップカメラの場合、各波長は取り込まれる各フレームが異なる波長に対応するようにカメラ撮影の同期を取るストローブとして提供されうる。また、この技術は複数の波長に適用されうる。たとえば、これは、高速グレースケールカメラを用いて時をわずかに異にして透過照明システムまたは暗視野照明システムにおいて各組のLEDをストローブするストローブコントローラを用いて行われる。
色収差オートフォーカスの実施は、種々の光の波長がサンプル内の種々の平面で合集するように対物レンズ、光学系、および光の波長の選択で始まる。この後、種々のサンプル平面の焦点の性質がサンプルを移動せずに画像を撮影することによって測定されうる。焦点の性質は焦点指数によって測定される。焦点指数は、画像内の中間周波数成分〜高周波成分の量を評価する。これは、畳み込みフィルターまたは周波数(フーリエ)空間のフィルターを用いて実施されうる。
色収差オートフォーカス性能は、前述のようにカバーグラスで培養されたNIH 3T3細胞のサンプルを走査することによって数値化された。((非特許文献7)、(非特許文献8))。サンプルの画像化は、ニコン製 20X 0.75 NA Plan Apo Ph2対物レンズを用いて位相コントラストモードで行われた。オートフォーカス性能は、3CCDのカラーカメラと、単一CCDのベイヤー配列のカメラとの2種類のカメラを用いて数値化された。3CCDのカラーカメラは、JAI CV−M9CI RGBカメラリンクカメラであった(http://wwww.Jai.Com/EN/CameraSolutions/Products/Pages/CV−M9CL.aspx,JAI Inc.−USA.625 River Oaks Parkway,San Jose,CA 95134)。カメラは、Labviw Imaqドライバーで制御され、10ビット/チャネルのフルフレームのビット深度で30fpsで動作された。単一チップのベイヤーカメラは、60fpsで動作するImaging Source DBK−21AF04ファイヤーワイヤーカメラであった(ザ イメージング ソース エルエルシー,6926 シャンノン ウイロー ロード スイート400、シャーロット ノースカロライナ州 28226,http://www.theimagingsource.com/en_US/products/cameras/firewire−ccd−bayer/dbk21af04/)。未加工のベイヤーの赤、緑、および青の画像は、ベイヤー処理から生成されるスペクトルの余分な重複なしでこのカメラから読み取られた。このベイヤー設計では赤および青の画素の1つずつに対して2つの緑の画素があるとの事実に基づいて、緑の画素を生成するために1行おきにのみ緑の画素が使用された。ベイヤーカメラは、ImaqdxドライバーによってLabVIEWで制御された。
オートフォーカス性能に関する過去の研究は、より多くの平面で実現されているより優れた焦点性能を有する7〜12のサンプリングされた平面に頼った((非特許文献7)、(非特許文献8))。したがって、各走査では、各視野で最良の焦点を見つけるために9つの異なる平面がサンプリングされた。これは、3つの異なる機械的z位置からなり、各機械的位置に対して3つの異なる色平面があった。機械的z位置の間隔は、最良焦点を決定する9つの異なる平面のほぼ等しい間隔を実現するために測定された色焦点面が互いにかみ合うように選択された。
従来の研究の場合のように、焦点指数f(z)は、サンプルの様々なz位置に対してサンプルの画像に存在する中間周波数成分〜高周波成分の相対的な量を計算することによって決定された((非特許文献7)、(非特許文献8))。このとき、最良焦点を計算するために、次式のような出力加重平均が使用された。
(11)
ここで、n=8はこの場合の最良焦点に関する加重として使用される。焦点指数の計算は、次式のような一次元に沿って帯域通過畳み込みフィルターを使用することによって実現された。
(12)
過去の研究において、31タップ帯域通過フィルターが設計された。これは、カメラが画像システムのナイキスト遮断周波数の1.45倍でサンプリングしていれば多くのサンプルに対してうまく機能する。(非特許文献6)。以下の実験では、フィルターは、空間周波数通過帯の種々のサンプルと光学的配置の高速調整とを可能にするために修正された。パワースペクトルは、一次元の画像の全域で最初に計算される。この後、中間周波数〜高周波数が合計されて次式のような焦点指数を与える。
(13)
ただし、
(14)
これは、一次元に沿った画像の各線のパワースペクトルである。Nはx次元における画素数であり、wνは各周波数νに使用される重み付けである(本研究では、すべてのνに対してwν=1)。
合計に使用される周波数は、以下の2つの基準に基づいて選択される。すなわち、1)焦点関数は1つの強力なピークのみを持つべきである。2)数学的に決定された焦点は目測で決定された最良焦点と一致すべきである。出力加重平均は、この後、式11のように適用される。この新しい技術では、様々なカメラの種々のサンプル、対物レンズ、倍率、波長、および画素サイズに対する適切なフィルター条件を素早く決定しうる。これは、対物レンズ、カメラ、またはリレーレンズ倍率の変化がナイキスト周波数に対して異なるサンプリングレートをもたらすときに特に重要である。
種々の色の焦点指数を比較するために、スルー焦点zシリーズが較正に使用される。これは、各色に対して完全な焦点関数曲線を与える。曲線の各々が同じ尺度(すなわち、0で最小値、1で最大値)を有するように変換するために、各焦点指数値は最小値を差し引いてから最大値で割ることによってシフトされる。これで各焦点指数は正規化される。たとえば、較正は種々の波長(450、520、および600nm)で実施された。この後、これら3つの波長のシフトおよび尺度は、3つの物理的z位置のみが画像化される後続の視野で測定された焦点指数に適用され、したがって、完全なスルー焦点情報は得られないかもしれない。所与の色では、サンプルの特定のz方向に関する焦点指数は、それぞれのスルー焦点f(z)関数測定値を介して別の色の焦点指数に関係している(たとえば、焦点関数曲線については、たとえば、図40および47を参照されたい)。図47にプロットされた正規化焦点関数曲線は、曲線の最小値を0に設定するためのシフトとピークを収集された未加工f(z)の1に設定するための尺度との両方を必要とした。これは次式のように実施される。
(15)
シフトはminの減算であり、尺度はmax−minによる除算である。種々の色に対するシフトおよび尺度は、大きく異なる値を有しうるので、何らかの形の較正がなければ、1つの色に対する所与のサンプルのz位置におけるより大きい焦点指数値が別の色よりも良好な焦点内にあるとは必ずしも言えない。多重視野走査に対して較正を行うために、完全なスルー焦点関数曲線が第1の視野における走査で使用された3つの波長に対して取得される。この後、これらの曲線のシフトおよび尺度が後続のすべての視野における対応波長の焦点指数に適用される。同様に、較正も種々の色の相対的な焦点シフトを決定する働きをする。この較正は、1)各視野の内容は較正視野と同等であること、2)種々の波長に対する画像内容は画像化されている細胞数に比例すること、および3)種々の波長に対する焦点関数曲線の形状は類似していること、の3つの仮定に基づく。これらの条件の3つすべてがここで画像化されたサンプルに関して満たされた。
オートフォーカス実験が、1,012の顕微鏡画像視野に対して実施された。画像は自動的に走査され、オートフォーカス性能の評価基準としてSDを計算するためにオートフォーカスが各視野で繰り返された。サンプルは、カバースリップで培養されたNIH 3T3細胞であった。450、520、および600nmの波長が走査で使用された。各波長に対する最良焦点は−2.25μm離れていた。サンプルは、−0.75μmだけ分離された3つの異なる軸方向位置で画像化された。これは6.0μmの全探索範囲を与えた。各軸方向位置で各色に対して決定された焦点指数から、合成焦点関数が生成されて、最良焦点が計算された。これは各視野に対して20xで繰り返された。3−CCDカラーカメラの結果は、走査1)100nmの複合SD(8つの異常値を除外してSDを57.8nmに低減)および走査2)165nmの複合SD(3つの異常値を除外してSDを66.0nmに低減)であった。異常値は、細胞塊、空の視野(empty fields of view)、および試料表面の塵埃などの密集した残屑によって生じうる。3色単一チップのベイヤー配列のカメラの結果は、176nmの複合SD(10の異常値を除外してSDを49.6nmに低減)であった。
3−D画像処理では、焦点面の差によって生じた小さい倍率のエラーは補正されることができる。前述の画像分割モジュールでは、このエラーを補正するために新たな倍率補正光学系が開発された。3チップCCD技術を用いた新たな設計では、各3チップカメラの前方にCマウントアダプタを有する標準ズームレンズを使用することによって補正されうる。同じカメラの画像間の倍率差は、ホストコンピュータによってデジタル的に補正されうる。必要な倍率補正に関する情報は、たとえば、マイクロメータスライドを使用して過去の実施された較正によって得られる。また、式15を用いて実施される較正は、様々な焦点面間の倍率の差を補正する。
一部の画像に劣化があるにもかかわらず、画像システムは種々の対物面に焦点を合わせることによって3つの鮮明なほとんど一致する2−D画像を同時に得ることが可能であることが示された。これ対物面間の軸方向の差が明示されるので、装置は焦点探索あるいは3−D画像用データの構築に使用されうる。
3チップCCDカメラを色収差の特性と組み合わせて使用する、本研究で提示される新たな方法によって同時多面画像取得およびオンザフライでの自動焦点合わせが可能になる。これは、RGBカメラによって3つの焦点面を生成することができ、3つのRGBカメラでは、9チャネル、それゆえ、9つの対物面を生成することができる。それにもかかわらず、画像化性能を高めるために実施されうるいくつかの改善がある。
1.光効率の向上:色収差を制御するために好ましくは反射防止膜が施された非分極ガラスサンプルを選定すると、光効率が向上する。
2.ガラス部品を挿入すると、おそらくサイデル収差のすべて、特に球面収差の増加によって分解能が低下した。必要に応じて、各色において誘発された球面収差は、光学システム内の様々な位置に設置された、各素子が種々の屈折率およびアッベ数を有する特殊なガラスからなる複数の平面素子を使用することによって減少されうる。
3.並行な平面を有する素子は、エタロンとして作用し、干渉縞およびゴースト像を生成し、これらは僅かなウェッジ角(多分1°〜5°)を使用することによって低減されうる。
4.軸方向サンプリング距離のオンラインでの変更:3−D画像の厚い試料のサンプリングは、特定の軸方向サンプリング距離を必要とする。ボリュームカメラの軸方向サンプリング距離は、光路内のガラスサンプルを変更することによって変更されうる。後願において、この変更は、様々な厚さと屈折率のガラスサンプルを組み込むフィルターホイールによってオンラインで実現されうる。システム全体の倍率も共平面プレートによって変更されるので、試料は、試料、顕微鏡対物レンズ、CCD、または別の光学部品を軸方向に移動することによって焦点を合わせ直さなければならない。
5.マルチフィルターホイール:フィルターホイールは、特定数のガラスサンプルのみを保持しうる。それゆえ、試料空間内の対物面を調整する可能性は制限される。ここで、もう1つのフィルターホイールの上方で回転する別のフィルターホイールは、さらなるガラスサンプルを担持することができ、ガラスの組合せの数、したがって可能なz位置の数も増加する。
6.結論:実験では、色収差に起因する焦点の差は同じ対物レンズ(20x、0.75 NA)を用いたオートフォーカス精度(0.1〜0.24μm)の過去の試験で使用された軸方向サンプリングに一般的に使用される差と同等であることが示された。(非特許文献7、非特許文献8)。共平面ガラスサンプルの顕微鏡の光路への挿入は、色収差の量を変えるために採用され、それぞれR−G−B焦点面間の軸方向の差を変更することができる。さらに、色収差を変えて焦点面間に必要な距離を生成するために、リレーレンズの様々な組合せが採用されうる。市販のデジタルカメラを用いて3つの異なる焦点面を測定するために光を分割する簡素化された光学系は、従来の(増分)走査におけるオートフォーカスを促進する(機械的な再配置移動回数を9回から3回に減らすことによって)と同時に同様の精度(SDで評価される)を実現し、連続スキャンにおけるオンザフライでの自動焦点合わせの光学系を簡素化して高速の3−D画像化を可能にするかもしれない。
種々の焦点から画像を得るための色収差の利用は、試料に由来する光に期待される波長が存在するかどうかにかかっている。透過または反射する白色光の場合、サンプルは鮮明さの測定に支障を来たす点にまで色を吸収すべきではない。吸収は、画像コントラストが、たとえば、位相コントラストによって発生される場合の無染色試料((非特許文献7、非特許文献8))、DIC(非特許文献16)、または反射落射照明にとって問題にならない。吸収性有色色素(たとえば、免疫組織化学的染色)で染色された組織は、選定された波長の相対強度を変更しうる。これらの色素の典型的に広いスペクトル吸光度曲線はいずれか1つの波長を完全に遮蔽する可能性は低いが、各波長に対する相対的カメラ利得または光源光度を変えるために較正を実施することは有用であるかもしれない。蛍光の場合、サンプルが適切な色素で染色されうるか、あるいはオートフォーカスが透過または反射白色光を用いて最初に実施されることができる。
多面画像取得の新しい方法は、デジタルRGBカメラを色収差の特性と組み合わせて使用することによって実現される。色収差はいかなる光学システムにおいても発生し、あるいはシステムが完璧に補正されると発生するようにすることができるので、複数の対物面が試料空間内で発生されることになる。前述の測定において、これら対物面の3つは3つの波長に対応し、3つの波長は各々がさらに3つのCCDの1つによって取得されうる。それゆえ、カメラの3つのCCDは、3つの対物面を同時に取得することができる。本研究の目標は、これら対物面を互いに変位させるために色収差の特性も利用することであった。ここで、ガラスの共平面の一部は新たな色収差を誘発し、対物面を形成する3つの波長に影響を与える。対物面間の距離は、多面画像システムの軸方向サンプリングレートを決定する。対物面間の最適な間隔と焦点を追跡する探索範囲は、スライド面の変動と顕微鏡対物レンズの被写界深度とによって決定される。ガラスサンプルの厚さおよび屈折率を変えると、試料空間内の対物面間の距離を調整することができる。光学システムの発散(または集束)ビーム経路に平面ガラス部品を追加すると、少量の色収差が加わる。分散素子を追加すると、多量の色収差が発生する可能性がある。それゆえ、色収差の量は、ガラス部品の厚さを変更することと、特定の屈折率およびアッベ数(分散)を有する適切なガラスを選定することと、リレーレンズの特性を変更することと、適切な波長を選定することとによって制御されうる。
また、色収差は、単一チップRGBカメラによく表れている。RGBカメラは格安である。RGBカメラは、光の種々の波長を取得するので焦点差も示す。
RGBカメラ技術を色収差と組み合わせて使用するといくつかの優位性がもたらされ、この組合せは先行技術の画像分割モジュールに置き換わることができる。RGBカメラは、独立したTDIカメラを備える画像分割システムよりもロバストな光学機械設計を示す在庫部品である。RGBカメラは、連続的な走査用の画像分割モジュールの3つの単一TDIカメラの簡単でありながら精度の高い代替品である。
結果は、自動化された走査型サイトメトリーシステムが多面画像を同時に取得するために色収差を実際に使用できることを示している。このシステムは、3−D画像およびオートフォーカスにとって特に重要であるほぼ同じ画像を提供する。3ポート顕微鏡は3つの3チップCCDカメラを搭載することができるので、9つの対物面の2−D画像を同時に取得できるシステムが設計されうる。さらに、誘発される色収差が対物面間の距離を変更し、この距離はオートフォーカスを実施するために一般に選定される距離と同じ範囲にあることが示される。対物面間の距離は挿入されるガラスサンプルの厚さとほぼ線形相関を示しており、このことは、ひいては、この新技術のその後の実施にとって特に有用である。
本明細書に記載され例証される色収差を用いた新規な多面画像取得システムおよび方法の範囲は、適宜、本明細書に記載された素子および手順を備え、これらの素子および手順からなり、あるいは基本的にこれらの素子および手順からなっていてもよい。本明細書に記載され例証される色収差を用いた新規な多面画像取得システムおよび方法は、本明細書に特に開示されず、図面に示されず、かつ/または本出願の実施形態に例示されない素子の非存在下で、適宜、実施されてもよい。さらに、色収差を用いた新規な多面画像取得システムおよび方法が一定の実施形態に関して記載されているが、本明細書に記載され例証される原理から逸脱することなく様々な修正がなされうることを理解されたい。したがって、色収差を用いた新規な多面画像取得システムおよび方法に与えられる保護範囲は、以下の特許請求の範囲によってのみ制限される。

Claims (30)

  1. 顕微鏡システムであって、
    結像レンズと、対物レンズと、試料を支持する試料台とを備えた顕微鏡と、
    画像センサと、
    前記画像センサと前記対物レンズとの間の光路であって、前記結像レンズが前記画像センサと前記対物レンズとの間に位置している光路と、
    前記試料台の近くの試料空間の中に延びる前記対物レンズの光軸に沿って複数の対物面を同時に生成するために、前記画像センサと前記結像レンズとの間の前記光路に配置されている光学的透過性要素であって、それぞれの前期対物面が複数の色の中の各々の色に関連づけられている光学的透過性要素と、
    を備えていることを特徴とする顕微鏡システム。
  2. 前記画像は前記試料の反射暗視野画像化によって生成されることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡システム。
  3. 前記光学的透過性要素は、ガラス部品からなることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡システム。
  4. 前記光学的透過性要素は、リレーレンズからなることを特徴とする請求項3に記載の顕微鏡システム。
  5. 前記画像センサは、電荷結合素子(CCD)からなることを特徴とする請求項3に記載の顕微鏡システム。
  6. 前記ガラス部品は、約1.518から約1.855までの範囲の屈折率を有しており、且つ約1.00mmから約12.20mmまでの範囲の厚さを有していることを特徴とする請求項5に記載の顕微鏡システム。
  7. 前記対物面は、少なくとも青、緑、および赤に関連づけられていることを特徴とする請求項5に記載の顕微鏡システム。
  8. 前記画像センサはベイヤーフィルターチップを備えていることを特徴とする請求項3に記載の顕微鏡システム。
  9. 前記複数の色が少なくとも青、緑、および赤を含んでおり、前記画像センサは少なくとも1つの電荷結合素子(CCD)カメラであることを特徴とする請求項3に記載の顕微鏡システム。
  10. 前記対物レンズを位置決めするための出力と、複数の対物面の各々の焦点度を計算する焦点計算方法とを備えている対物レンズ位置コントローラを更に備えており、
    且つ前記対物レンズ位置コントローラは、前記対物レンズの焦点を前記対物面に合わせる出力を備えていることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡システム。
  11. 前記焦点計算方法の中に、帯域通過フィルターを各々の色に適合させる方法をさらに備えていることを特徴とする請求項10に記載の顕微鏡システム。
  12. 各々の色に対する前記焦点計算方法を較正する方法をさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の顕微鏡システム。
  13. 前記対物レンズを位置決めするための出力と、前記複数の対物面のなかの一つの対物面における焦点度に応答する焦点回路とを備えている対物レンズ位置コントローラをさらに備えており、
    且つ前記対物レンズ位置コントローラは、前記対物レンズの焦点を前記対物面に合わせる出力を備えていることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡システム。
  14. 結像レンズと、試料空間を支持するための走査台と、前記画像空間に延びる光軸を有する対物レンズと、を備えている顕微鏡と、
    画像センサと、
    前記画像センサと前記対物レンズとの間の光路であって、前記結像レンズは前記画像センサと前記対物レンズとの間に位置している光路と、
    前記対物レンズの光軸に沿って複数の対物面を生成する前記光路に色収差を導入するために、前記画像センサと前記結像レンズとの間の前記光路に配置されている光学的透過性要素であって、各対物面が複数の色の中の各々の色に関連づけられていることを特徴とする光学的透過性要素と、
    オートフォーカス回路であって、前記複数の対物面における前記画像センサによって検知された対物面における焦点度を決定し、且つ前記画像センサによって検知される別の対物面の焦点度よりも良好な焦点度を有する対物面に前記対物レンズの焦点を合わせるために、前記画像センサと対物レンズとに結合されているオートフォーカス回路と、
    を備えるサイトメトリーシステム。
  15. 前記光学的透過性要素は、ガラス部品からなることを特徴とする請求項14に記載のサイトメトリーシステム。
  16. 前記画像センサは電荷結合素子(CCD)からなることを特徴とする請求項15に記載のサイトメトリーシステム。
  17. 前記ガラス部品は、約1.518から約1.855までの範囲の屈折率を有しており、且つ約1.00mmから約12.20mmまでの範囲の厚さを有していることを特徴とする請求項16に記載のサイトメトリーシステム。
  18. 前記対物面は、少なくとも青、緑、および赤に関連づけられていることを特徴とする請求項16に記載のサイトメトリーシステム。
  19. 前記複数の色が少なくとも青、緑、および赤を含んでおり、且つ前記画像センサが少なくとも1つの電荷結合素子(CCD)カメラであることを特徴とする請求項15に記載の顕微鏡システム。
  20. 顕微鏡の対物レンズを自動的に焦点合わせする方法であって、
    前記対物レンズを通って試料空間の中に延びる前記顕微鏡内の光路に色収差を導入する工程と、
    前記試料空間で生成され、前記色収差の導入に応じて光軸に沿って位置する複数の対物面の各対物面の画像を検知する工程と、
    前記対物面の各々で画像の焦点度を測定する工程と、
    少なくとも1つの他の対物面の焦点度よりも良好な焦点度を有する対物面に焦点を合わせるように前記対物レンズを自動的に位置決めする工程と、
    を備えていることを特徴とする顕微鏡の対物レンズを自動的に焦点合わせする方法。
  21. 前記色収差を導入する工程は、光学的透過性のガラス部品を前記光路に位置決めすることを含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 前記ガラス部品は、約1.518から約1.855までの範囲の屈折率を有し、約1.00mmから約12.20mmまでの範囲の厚さを有することを特徴とする請求項21に記載の方法。
  23. 対物面の各々が複数の色の中の各々の色に関連付けられることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 前記複数の色が、少なくとも青、緑、および赤を含んでいることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. 前記複数の色が、少なくとも青、緑、および赤を含んでおり、且つ前記カメラは少なくとも1つの電荷結合素子(CCD)カメラであることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  26. 前記色収差を変えることによって前記対物面間の距離を変更する工程をさらに含むことを特徴とする請求項21に記載の方法。
  27. 顕微鏡システムであって、
    結像レンズと、対物レンズと、試料を支持する試料台とを備えている顕微鏡と、
    少なくとも2つの異なる色の画像を同時に取得できる画像装置と、
    前記カメラと前記対物レンズとの間の光路であって、前記結像レンズが前記画像装置と前記対物レンズとの間に配置されている光路と、
    前記画像装置によって取得されるカラー画像を作り出す各グレースケール画像の焦点面との間の位置における軸方向の差を決定する較正システムと、
    を備えていることを特徴とする顕微鏡システム。
  28. 前記画像装置によって種々の焦点面で取得される少なくとも2つのカラー画像に基づいて、前記結像レンズの最良の焦点位置を計算し、且つ前記最良位置に前記レンズを移動させるオートフォーカスシステムをさらに備えていることを特徴とする請求項27に記載の顕微鏡システム。
  29. 前記画像装置によって取得されるカラー画像のグレースケール画像を用いて三次元(3D)画像を構成する手段をさらに備えていることを特徴とする請求項27に記載の顕微鏡システム。
  30. 前記画像装置が、前記2つの色の各々に対するそれぞれのセンサを備えており、
    且つ前記較正システムが、前記センサの少なくとも1つの位置を調整することによって前記軸方向の差を補正する手段を備えていることを特徴とする請求項27に記載の顕微鏡システム。
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