JP2009525495A - 顕微鏡システム - Google Patents

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Abstract

物体平面(22)に配置された組織において蓄積される、異なる蛍光色素の逐次観察のための顕微鏡システム(1)が開示される。物体平面(22)を照明放射線で照明するための顕微鏡システム(1)の照明系(70)は、少なくとも2つの動作状態を有する。少なくとも2つの動作状態のうちの1つの状態において、照明放射線は、第1の蛍光色素の励起帯(A1)を含むと同時に、別の蛍光色素の励起帯(A2)の一部を含まないスペクトルを有する。物体平面(22)を光学的に結像するための第1の観察光路(33)を形成するための顕微鏡システム(1)の観察系(2)もまた、2つの異なる動作状態を有する。少なくとも2つの動作状態のうちの1つの状態において、第1の観察光路(33)内で導かれる観察放射線は、第1の蛍光色素の第1の蛍光帯(F1)を含むスペクトルを第1の観察光路の一部の区間において有する一方、少なくとも1つの他の動作状態において、第1の観察光路(33)内で導かれる観察放射線は、第1の観察光路の少なくとも一部の区間において第1の蛍光色素の第1の蛍光帯(F1)の一部を含まないスペクトルを有する。開示される顕微鏡システム(1)は、照明系(70)及び観察系(2)を第1の動作状態に選択的に切り替えるか、あるいは、照明系(70)及び観察系(2)を第2の動作状態に切り替えるように構成された制御装置(3)をさらに含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、独立請求項1の前提部分に記載の顕微鏡システムに関する。より詳細には、本発明は、異なる蛍光色素を用いることによって被観察物体の逐次観察を行なうように構成された顕微鏡システムに関する。この顕微鏡システムは、例えば、立体顕微鏡、特に、手術用顕微鏡であり得る。
第1の波長範囲(以下「励起帯」という)の電磁励起放射線による照明に反応して、第1の波長範囲(従って、励起帯)とは異なる第2の波長範囲(以下「蛍光帯」という)の電磁蛍光放射線を放射する蛍光色素が、医療分野において種々の目的で用いられている。例として、特定の種類の組織、組織構造、組織機能等の視覚化が挙げられる。この目的で、蛍光色素又はこのような蛍光色素の前駆体が、検査対象の患者に投与される。蛍光色素は、患者の特定の種類の組織又は組織構造において蓄積するので、蛍光放射線を観察することにより、観察者が、これらの組織又は組織構造だけではなく、蓄積の過程も視覚化し、局在化することができる。この目的を達成するために、特殊な光学補助手段(例えば、赤外線カメラ又はUVカメラ及び光増幅器等)が用いられている。なぜなら、蛍光放射線は、非常に弱く、及び/又は、可視スペクトル(約380〜780nm)の外側にある場合があるからである。
適した蛍光色素の例としては、インドシアニングリーン(ICG)が挙げられる。この蛍光色素の蛍光の励起帯は、400nm〜780nmの範囲にあり、蛍光帯は、約830nmにある(従って、近赤外域における可視域の外側にある)。ICGを取り付けた組織を顕微鏡システムによって微視的に検査するために、光源(レーザ光源又はキセノンランプもしくはハロゲンランプなど)の前の照明光路内に照明帯域通過フィルタが配置され、この照明帯域通過フィルタのフィルタ特性は、ICG用の励起帯(400nm〜780nm)の照明放射線が組織を通過できるように選択される。組織は、顕微鏡光学系によって、第1の観察光路を介して赤外線カメラ(IRカメラ)に結像され、第1の観察光路において、ICGの蛍光帯(約830nm)の電磁放射線を通過させるが、観察放射線を通過させないように、観察帯域通過フィルタがIRカメラの前に配置されている。IRカメラによって生成された画像データは、電子画像処理技術を適用することにより、モニタによって可視域において表示が可能であるため、第1の観察光路により、蛍光放射線の観察が可能となる。同時に、組織は、観察フィルタを用いることなく、顕微鏡光学系によって第2の観察光路を介して観察カメラ(例えば、3チップCCDカメラ)及び/又は接眼レンズに結像され、蛍光放射線の赤外線部分に起因する色収差の発生を防止するために、約700nmを超える波長を透過させない赤外線バリアフィルタ(IRバリアフィルタ)が観察カメラの前に設けられている。従って、第2の観察光路により、組織を照明放射線下で観察することが可能となる。この点に関し、第1及び第2の観察光路のIRカメラ及び観察カメラによってそれぞれ生成される画像データを電子的に重ね合わせ、等価的に表示させることが知られている。
対応する構造が、例えば、独国特許出願公開第10339784号(特許文献1)から公知であり、その全内容は引用によって本明細書に援用される。
照明放射線の使用による観察対象物体の観察と蛍光放射線の観察が上述のように同時に行なわれることにより、観察対象の物体に対する方位づけ(orientation)が容易となる。このことは、例えば、手術中に重要である。
また、蛍光色素としてプロトポルフィリンIXを用いることが知られている。この蛍光色素の蛍光の励起帯は約400nmにあり、蛍光帯は約630〜730nmの範囲にある。従って、400〜430nmの波長帯の照明放射線のみをプロトポルフィリンIXを取り付けた組織へ透過させる2つの帯域通過フィルタで構成される照明フィルタが、顕微鏡システムにおいて照明のために用いられている。蛍光放射線を透過させるが、照明放射線は透過させない第1の観察光路において、観察フィルタが配置されている。蛍光帯は、主に可視域にあり、近赤外域と部分的にしか重ならないため、従来の観察カメラを用いることによって観察を行なうことができる。従来の観察カメラを観察に用いる場合、観察カメラの前にはIRバリアフィルタを配置しないのがよい。なぜなら、配置すると蛍光放射線の一部がカメラに到達しなくなるからである。
さらなる蛍光色素が当業者に公知であり、及び/又は、当業者によって容易に見出される。さらに、生体の検査のためには、蛍光放射線の最大強度、及び各励起帯と蛍光帯との間の十分な距離の他に、被観察生体における蛍光色素の良好な調和性及び生分解性が望まれる。
上記例から、各蛍光色素について、使用される顕微鏡システムを励起帯及び蛍光帯に適合させる必要があることが分かる。これは、観察カメラの前にIRバリアフィルタを使用する場合に特に顕著であり、IRバリアフィルタは、蛍光色素としてICGを用いる場合には観察カメラの前に設けなくてはならないが、蛍光色素としてプロトポルフィリンIXを用いる場合には設けてはならない。
独国特許出願公開第10339784号
蛍光観察に必要なフィルタが大型でありかつその数が様々であるため、異なる蛍光色素の観察のために顕微鏡システムを再装備するのは非常に煩雑である。その結果、例えば、手術中、1つのみの蛍光色素が用いられることになる。なぜなら、時間を要する顕微鏡システムの再装備を手術中に行なうことは許されないからである。さらに、このような顕微鏡システムの再装備は、衛生上の理由でも不可能である場合が多い。
さらに、再装備中に異なる蛍光色素用のフィルタが混同されてしまい、従って、個々のフィルタ間の調整が失われる危険性がある。異なる蛍光色素に対して異なる数のフィルタが用いられている場合、顕微鏡システム内に誤ってフィルタが残されたり、フィルタ交換によって蛍光色素に対して顕微鏡システムを再装備する際にフィルタが挿入されなかったりする危険性もある。
使用される蛍光色素に対して調整が行なわれていないフィルタが用いられていることが気づかれないという危険性が高い。なぜなら、蛍光放射線の不在は、検査対象の物体において蛍光色素の蓄積がない(すなわち、腫瘍組織等が存在しないため)ということによっても起こり得るからである。手術用顕微鏡では、このようなミスは、患者の健康に重大な結果を及ぼし得る。なぜなら、腫瘍組織が体内に残り、さらなる手術が必要となる場合があるからである。また、蛍光放射線を可視化しようとする場合であっても、不必要に大量の蛍光色素が患者に投与されるという危険性があり、これは、アレルギー反応を引き起こす場合がある。
上記に鑑み、本発明は、物体平面における異なる蛍光色素の蛍光放射線の逐次観察をより簡単かつ確実に可能とする顕微鏡、特に、手術用顕微鏡を提供することを目的とする。
上記目的は、独立請求項1の前提部分に記載の特徴と独立請求項1の特徴部分に記載の特徴を備えた、物体平面において異なる蛍光色素の蛍光放射線を観察するための顕微鏡システムによって解決される。
好ましい一実施の形態によれば、照明放射線で物体平面を照明するための顕微鏡システムの照明系は、少なくとも2つの異なる動作状態を有し、これら2つの動作状態のうちの1つにおいて、照明放射線は、第1の蛍光色素の第1の励起帯を含むと同時に、別の蛍光色素の励起帯の一部を含まないスペクトルを有し、これらの動作状態の少なくとも他の1つにおいて、照明放射線は、前記別の蛍光色素の励起帯を含むスペクトルを有する。また、物体平面を光学的に結像するための第1の観察光路を形成するための顕微鏡システムの観察系は、少なくも2つの異なる動作状態を有し、これら少なくとも2つの動作状態のうちの1つにおいて、第1の観察光路内で導かれる観察放射線は、第1の蛍光色素の第1の蛍光帯を含むスペクトルを第1の観察光路の少なくとも一部の区間において有し、少なくとも1つの他の動作状態において、第1の観察光路内で導かれる観察放射線は、第1の蛍光色素の第1の蛍光帯の一部を含まないスペクトルを第1の光路の少なくとも一部の区間において有する。
本願において、ある1つの帯域の一部を含まないスペクトルとは、スペクトル及び帯域の両方を標準化した後に、帯域の範囲の40%未満、好ましくは、20%未満、特に好ましくは、10%未満がスペクトルと重なるという意味であると理解される。
また、照明系及び観察系が、2つより多くの、かつ、異なる数の動作状態をそれぞれ有し得ること、並びに、観察系が1つよりも多い観察光路を有し得ることは、当業者には明らかである。
また、顕微鏡システムは、照明系及び観察系を第1の動作状態に選択的に切り替えるか、あるいは、照明系及び観察系を第2の動作状態に選択的に切り替えるように構成された制御装置をさらに含む。
このように、制御装置は、照明系及び観察系の動作状態の(例えば、機械的及び/又は電気的)結合を行なう。例えば、動作状態の切り替えは、制御装置によって開始してもよく、あるいは、制御装置が照明系及び/又は観察系の動作状態の変化を検出し次第行なってもよい。また、一実施の形態によれば、照明系及び観察系の動作状態の切り替えは、実質的に同時に、すなわち、10秒未満、好ましくは、1秒未満の間隔で行なってもよい。
照明系及び観察系の両方が、異なる蛍光色素に適合された少なくとも2つの動作状態をそれぞれ有し、制御装置が、照明系及び観察系の動作状態を当該動作状態が観察対象の蛍光色素にそれぞれ適合されるように自動的に切り替えるため、顕微鏡システムは、異なる蛍光色素の観察間で特に迅速、容易、かつ、確実に切り替えが可能である。これにより、例えば手術中といった厳しい条件下であっても、上記顕微鏡システムを用いることによって異なる蛍光の観察が可能となる。さらに、制御装置を設けることにより、照明系及び観察系の調整不良(a lack of adaptation)に起因する誤観察を特に容易かつ効率的に回避することができる。
一実施の形態によれば、赤外線フィルタキャリアによって支持された赤外線バリアフィルタが、第1の観察光路内に配置され、赤外線フィルタキャリアは、赤外線バリアフィルタが第1の観察光路内に配置された第1の動作状態、及び第1の観察光路に赤外線バリアフィルタが存在しない第2の動作状態を有する。この点に関し、赤外線バリアフィルタは、700nmを超える波長を有する近赤外放射線に対して不透明なフィルタであると理解される。制御装置は、照明系、観察系及び赤外線フィルタキャリアを第1の動作状態に選択的に切り替えるか、あるいは、照明系、観察系及び赤外線フィルタキャリアを第2の動作状態に選択的に切り替えるように構成されている。その結果、赤外線フィルタキャリアの動作状態もまた各被検査蛍光色素に対応することが、制御装置によって自動的に保証される。
さらなる一実施の形態によれば、照明系の少なくとも1つの動作状態において、照明フィルタキャリアによって支持された照明フィルタが、照明系によって形成される照明光路内に配置され、この照明フィルタは、観察対象の蛍光色素の励起帯に対して透明であると同時に、別の蛍光色素の励起帯に対して実質的に不透明である。
本願において、ある1つの帯域に対して実質的に透明なフィルタとは、その帯域の幅の50%以上、好ましくは、70%以上、さらに好ましくは、90%以上を含む波長範囲の放射線に対して、50%を超える、特に好ましくは、70%を超える、さらに好ましくは、90%を超える(放射線の強度に対する(based on intensity of radiation))透明性を有するフィルタであると理解される。これに対応して、ある1つの帯域に対して実質的に/部分的に不透明なフィルタとは、その帯域の幅の40%以下、好ましくは、20%以下、さらに好ましくは、10%以下を含む波長範囲の放射線に対して、50%を超える(放射線の強度に対する)透明性を有するフィルタであると理解される。
あるいは、もしくはさらに、観察系の少なくとも1つの動作状態において、第1の観察フィルタキャリアによって支持された観察フィルタが、観察系によって形成される観察光路内に配置され、この観察フィルタは、被観察蛍光色素の蛍光帯に対して透明であると同時に、別の蛍光色素の蛍光帯に対して実質的に不透明である。
さらなる一実施の形態によれば、観察系は、物体平面を光学的に結像するための第2の観察光路を含んでいてもよく、第2の観察フィルタキャリアが第2の観察光路内に配置され、この第2の観察フィルタキャリアは、第2の観察フィルタを支持し、少なくとも第1及び第2の動作状態間において切り替えが可能であり、制御装置は、照明系及び第2の観察フィルタキャリアを第1の動作状態に選択的に切り替えるか、あるいは、照明系及び第2の観察フィルタキャリアを第2の動作状態に選択的に切り替えるように構成されている。従って、この実施の形態によれば、顕微鏡システムは、立体顕微鏡として構成することができる。第1及び第2の観察光路内で導かれる観察放射線のスペクトルは、互いに等しくなるように選択してもよく、あるいは、互いに異なるように選択してもよい。
一実施の形態によれば、少なくとも1つのフィルタキャリアは、フィルタキャリアによって支持された第1のフィルタが各光路内に配置された第1の動作状態と、フィルタキャリアによって支持された第1のフィルタが各光路の外側に配置された少なくとも1つの第2の動作状態との間で切り替えが可能である。
ここで、少なくとも1つのフィルタキャリアは、回転軸を中心として回転可能に取り付けられた支持要素を含んでもよく、また、支持要素を回転させるための駆動装置が設けられていてもよい。フィルタキャリアによって支持された上記少なくとも1つのフィルタは、回転軸から離間して支持要素上に配置されていてもよい。従って、フィルタキャリアは、フィルタホイールとして構成されていてもよい。
あるいは、もしくはさらに、少なくとも1つのフィルタキャリアは、直線的に移動可能な支持要素を含んでいてもよく、支持要素を移動させるための駆動装置が設けられていてもよい。この少なくとも1つのフィルタは、支持要素上に設けていてもよい。従って、フィルタキャリアは、スライドフィルタとして構成されていてもよい。
あるいは、もしくはさらに、少なくとも1つのフィルタキャリアは、フィルタを支持していてもよく、このフィルタは、フィルタキャリアの第1の動作状態において第1のフィルタ特性を有し、フィルタキャリアの第2の動作状態において、第1のフィルタ特性とは異なる第2のフィルタ特性を有する。従って、フィルタキャリアは、切替可能フィルタ(例えば、電気的に切り替えが可能なLCフィルタ等)を支持することができる。
あるいは、もしくはさらに、少なくとも1つのフィルタキャリアは、第1のフィルタキャリアによって支持されたフィルタが、各光路の中心ビーム(core beam)(すなわち、当該光路の最も強度の高いビーム)に対して第1の傾斜角を有する第1の動作状態、及び上記フィルタが、中心ビームに対して第1の傾斜角とは異なる第2の傾斜角を有する第2の動作状態を有していてもよく、上記フィルタは、各光路内で導かれるビームに対して少なくとも2つの異なるフィルタ特性を上記少なくとも2つの異なる傾斜角に対して有し、上記フィルタを傾斜させるための駆動装置が設けられている。
本願の文脈において、フィルタ特性は、各フィルタの上昇又は下降する(declining)少なくとも1つのフィルタ勾配(filter slope)(放射線の50%が透過する各波長に対する)が、20nm以上、好ましくは、60nm以上、さらに好ましくは、180nm以上ずれている場合に、異なるものであると考えられる。
一実施の形態によれば、照明フィルタキャリアは、異なるフィルタ特性を有する少なくとも2つの照明フィルタを支持し、第1及び/又は第2の観察フィルタキャリアは、異なるフィルタ特性を有する少なくとも2つの観察フィルタを支持している。一実施の形態によれば、各フィルタ特性は、被観察蛍光色素の励起帯及び蛍光帯をそれぞれ含むと同時に、別の蛍光色素の励起帯及び蛍光帯の一部を含まない。
上記少なくとも1つの照明フィルタ及び/又は上記少なくとも1つの観察フィルタ及び/又は上記赤外線バリアフィルタは、例えば、それぞれ、透過フィルタ又は反射フィルタであってもよい。例えば、体積反射ホログラム又は波長依存ビームスプリッタをフィルタとして用いてもよい。
さらなる一実施の形態によれば、顕微鏡システムは、物体平面を励起放射線で照明するための励起放射線源をさらに含み、励起放射線のスペクトルの帯域幅は、300nm未満、好ましくは、200nm未満であり、かつ、観察対象蛍光色素の励起帯を実質的に含み、励起放射線源は、励起放射線が射出される第1の動作状態、及び励起放射線が射出されない第2の動作状態を有し、制御装置は、励起放射線源及び観察系を第1の動作状態に選択的に切り替えるか、あるいは、励起放射線源及び観察系を第2の動作状態に選択的に切り替えるように構成されている。従って、照明系の動作状態の適合は、励起放射線源をオン又はオフに切り替えることによって行なうことができる。あるいは、励起放射線源は、照明系に加えて、あるいは、これの代わりに設けられていてもよい。ある1つの帯域を実質的に含むスペクトルとは、スペクトル及び帯域の両方を標準化した後に、帯域の領域の50%を超える、好ましくは、70%を超える、さらに好ましくは、90%を超える領域がスペクトルと重なることを意味すると理解される。
さらなる一実施の形態によれば、観察系は、第1の観察光路内に配置された画像データを生成するため第1のカメラと、較正装置とをさらに含み、較正装置は、カメラによって生成された画像データを受信し、かつ、画像データに色較正を行なう第1の動作状態、及び画像データをそのまま維持する第2の動作状態を有し、制御装置は、照明系、観察系及び較正装置を第1の動作状態に選択的に切り替えるか、あるいは、照明系、観察系及び較正装置を第2の動作状態に選択的に切り替えるように構成されている。従って、画像データに含まれる色収差を電子的に補正することができる。
さらなる一実施の形態によれば、顕微鏡システムは、制御装置に接続された通信インタフェースをさらに含み、通信インタフェースは、それぞれの目的の蛍光色素の入力を可能とし、制御装置は、フィルタキャリア及び/又は励起放射線源及び/又は較正装置の動作状態を、通信インタフェースを介して示されるそれぞれの蛍光色素に反応して、所定の依存度(dependence)にしたがって制御する。この所定の依存度は、例えば、制御装置のデータベースに格納され得る。
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照しながらさらに詳細に説明する。ここで、
図1は、本発明の一実施の形態の顕微鏡システムにおける光路の概略図を示し、
図2A、図2B及び図2Cは、図1に示す顕微鏡システムにおいて用いることが可能なフィルタキャリアの異なる実施の形態の概略図を示し、
図3A、図3B及び図3Cは、図2A、図2B及び図2Cに示すフィルタキャリアによって支持されたフィルタの透過特性を示す。
図1に概略的に示す顕微鏡システム1は、光軸(主軸)21を持つ対物レンズ20を有する顕微鏡光学系2を含む。検査対象物体22は、対物レンズ20の物体平面内に配置されている。物体22から発する光は、対物レンズ20によって平行ビーム束になり、平行ビーム束において、2つのズーム系30、31が光軸21から離間して配置され、ズーム系30、31は、それぞれ、平行ビーム束からサブビーム束を選択し、これによって、第1及び第2の観察光路33及び32を規定する。第1及び第2の観察光路33及び32のサブビーム束は、図1に図示されていない偏向プリズムによって、観察者が左目40及び右目41でそれぞれ覗き込んでいる接眼レンズ34、35に導かれ、物体22の拡大像を画像として知覚する。この点に関し、左目40によって知覚される画像は、光軸に対して角度αで物体を観察する場合の画像に対応し、右目41によって知覚される画像は、光軸21に対して角度−αで物体22を観察する場合の画像に対応している。従って、観察者は、物体22の立体画像を両目40、41で知覚する。
光の一部をビームとして結合出力するための半反射ミラー36が、第2の観察光路32内に配置されている。このようにして結合出力されたビームは、別の観察者が物体22の拡大像を画像として知覚することができる接眼レンズ50へ導かれる。あるいは、上記ビームは、カメラなどへ導かれてもよい。
図1に示す顕微鏡システム1の物体22を光学的に結像するために、第1及び第2の観察フィルタキャリア60、60’が第1及び第2の観察光路33、32内にそれぞれ配置されている。図1において、第1及び第2の観察フィルタキャリア60、60’は、それぞれ、軸着された(pivot-mounted)アルミニウム製ディスクであり、これらはそれぞれ、2つの異なる透過フィルタ61、62及び61’、62’、並びに、1つの開口63及び63’を支持している。あるいは、観察フィルタキャリア60、60’は、硬質プラスチック、又はアルミニウム以外の別の適した材料で形成されていてもよい。
透過フィルタ61及び61’は、それぞれのフィルタ特性(透過特性)に関して同一であり、透過フィルタ62及び62’は、それぞれのフィルタ特性に関して異なっている。図示の実施の形態において、フィルタ61及び61’は、図3Aの実線で示すフィルタ特性61cを有し、フィルタ62は、図3Bの実線で示すフィルタ特性62cを有し、フィルタ62’は、図3Bの実線で示すフィルタ特性62c’を有する。フィルタ61、61’のフィルタ特性61cは、約620nmに閾値(勾配)を有し、その閾値未満では、フィルタ61、61’は、実質的に不透明となり、その閾値を超えると、フィルタ61、61’は実質的に透明となる。フィルタ62、62’のフィルタ特性62c及び62c’は、それぞれ、約700nm又は900nmに閾値を有し、その閾値未満では、フィルタ62、62’は、実質的に透明となり、その閾値を超えると、フィルタ62、62’は、実質的に不透明となる。
また、蛍光色素プロトポルフィリンIXの蛍光帯F1及び励起帯A1、並びに、蛍光色素ICG(インドシアニングリーン)の蛍光帯F2及び励起帯A2を図3A、図3B及び図3Cに示す。
それぞれが制御装置3に接続され同装置によって制御される2つの駆動装置64及び64’を用いることにより、第1及び第2の観察フィルタキャリア60、60’は、フィルタ61、61’がそれぞれ第1又は第2の観察光路33、32内に配置された第1の動作状態、フィルタ62、62’がそれぞれ第1又は第2の観察光路33、32内に配置された第2の動作状態、及び開口63、63’がそれぞれ第1又は第2の観察光路33、32内に配置された第3の動作状態に選択的に切り替えが可能である。従って、駆動装置64及び64’を用いることにより、制御装置3は、第2の観察光路32内におけるものと同じか又は異なるフィルタ特性を有するフィルタが第1の観察光路33に配置されるように、第1及び第2の観察フィルタキャリア60、60’を選択的に制御する。
例えば、物体22に導入されたICGを励起する場合、励起放射線(通常は白色光)を用いて物体22を観察するために、フィルタ62を第1の観察光路33内に配置することができ、同時に、近赤外放射線を遮蔽することが可能となる。700nmを超える近赤外放射線が遮蔽されるので、フィルタ62の後ろの区間の第1の観察光路33におけるスペクトルは、プロトポルフィリンIXの蛍光帯の一部を含まない。本文脈において、ある1つの帯域の一部を含まないスペクトルとは、スペクトル及び帯域の両方を標準化した後に、帯域の領域の40%未満、好ましくは、20%未満、さらに好ましくは、10%未満が、スペクトルと重なるという意味であると理解される。同時に、開口63は、例えば、励起放射線下での物体22及び物体22に導入された蛍光色素ICGの蛍光を同時に観察するために、第2の観察光路32内に配置することができる。
本発明は、上述の観察フィルタキャリア及び観察フィルタに限定されるものではない。むしろ、観察フィルタキャリアは、フィルタ特性の異なる任意の数のフィルタをそれぞれ支持し得る。図2Aは、代替例として使用が可能である、フィルタ特性の異なる3つの観察フィルタ61*、62*、65*と、開口63*とを有する観察フィルタキャリア60*の上面図を概略的に示す。本願において、各フィルタの少なくとも1つの上昇又は下降するフィルタ勾配(放射線のちょうど50%が透過するそれぞれの波長に対して)が、20nm以上、好ましくは、60nm以上、さらに好ましくは、180nm以上ずれている場合に、フィルタ特性は、異なるものであると考えられる。
さらなる半反射ミラー39が、さらなるビームを第1の観察光路33から結合出力し、このビームは、光軸21に対して角度−αでの観察中にCCDカメラ56が物体22を撮像することが可能となるように、カメラアダプタ光学系55によってCCDカメラ56の感光領域56’へ移送される。CCDカメラ56は、固定して組み込まれた赤外線バリアフィルタを有しない。
むしろ、上面図が図2Bに概略的に示される赤外線フィルタキャリア55が、半反射ミラー39とカメラ光学系55との間のビーム内に配置されている。図2Bに示す実施の形態において、赤外線フィルタキャリア57は、金属製キャリアを有し、この金属製キャリアは、赤外線バリアフィルタ57’を支持し、かつ、駆動装置58により、2つの動作状態間でビームに対して垂直に直線的に移動され得る。さらに、金属製キャリアは、開口57’’を有する。赤外線バリアフィルタ57’は、700nmを超える波長を有する近赤外放射線に対して実質的に不透明で、図3Cに概略的に示すフィルタ特性57cを有する反射フィルタである。
赤外線フィルタキャリア57の第1の動作状態において、赤外線バリアフィルタ57’は、半反射ミラー39とカメラ光学系55との間のビーム内に配置され、第2の動作状態において、開口57’’は、赤外線バリアフィルタ57’がしたがって存在しないビーム内に配置される。従って、第1の動作状態において、赤外線バリアフィルタ57’とCCDカメラ56との間の区間の第1の観察光路33におけるスペクトルは、プロトポルフィリンIXの蛍光帯の一部を含まない。
駆動装置58は、駆動装置58を用いることによって赤外線フィルタキャリア57の各動作状態を制御する制御装置3に接続されている。
駆動装置58を用いることによって直線的に移動可能な上記赤外線フィルタキャリア57の代わりに、図2Cに概略的に示す赤外線フィルタキャリア57*を用いることができ、赤外線フィルタキャリア57*は、制御装置3を用いることによって電気的に切り換えることが可能なLCフィルタ57*’を支持し、LCフィルタ57*’は、フィルタキャリア57*の第1の動作状態において、700nmを超える波長を有する近赤外放射線に対して実質的に不透明であり、第2の動作状態において、730nmを超える波長を有する近赤外放射線に対して実質的に不透明である。
また、駆動装置58を用いることによって直線的に移動可能な上記赤外線フィルタキャリア57の代わりに、図2Cに示すものと類似したフィルタを支持するフィルタキャリアを用いてもよく、このフィルタキャリアは、フィルタキャリアによって支持されたフィルタが、それぞれの光路の中心ビームに対して第1の傾斜角を持つ第1の動作状態、及びフィルタが中心ビームに対して第1の傾斜角とは異なる第2の傾斜角を持つ第2の動作状態を有する。この点に関し、フィルタは、それぞれの光路内で導かれる放射線に対する2つの異なるフィルタ特性を、上記少なくとも2つの異なる傾斜角に対して有し、フィルタを傾斜させるための駆動装置が設けられている。従って、図2Cに示すフィルタとは異なり、フィルタ特性は、フィルタを電気的に切り換えることによって直接的に変わるのではなく、放射線が透過する角度を変更することによって間接的に変わる。このようなフィルタは、例えば、体積反射ホログラムによって実現することができる。
図1に示す実施の形態において、赤外線フィルタキャリア57は、カメラ光学系55のすぐ前に、従って、CCDカメラ56の前に配置されているが、代わりに、赤外線フィルタキャリアは、物体22と半反射ミラー39との間の第1の観察光路33内の任意の位置に配置することができる。例えば、少なくとも2つの動作状態間で切り替えが可能な切替可能フィルタキャリアは、半反射ミラー39、CCDカメラ56、又は第1の観察フィルタキャリア60内に一体化してもよい。
CCDカメラ56によって撮像された画像は、画像データとしてデータ・ラインを介して評価装置(図示せず)に送信される。
図1に示す実施の形態によれば、CCDカメラ56によって生成された画像は、画像データとしてさらなるデータ・ラインを介して色収差を補正するための較正装置59にさらに送信される。較正装置59は、制御装置3に接続されており、画像データの電気的な色較正を行なって、色収差(例えば、赤外放射線によって生じる)を補正し、補正された画像データを評価装置に送信する第1の動作状態を有する。また、較正装置59は、変更されていない画像データを評価装置に送信する第2の動作状態を有する。較正装置のこれら2つの動作状態は、後述するように、制御装置によって制御される。対応する較正装置が設けられている場合は、上記別個の赤外線フィルタキャリアを必要に応じて省略してもよい。
さらなる代替例として、カメラが生成した画像データにおいて赤外放射線によって生じる色収差を補正するために、当業者は、赤外放射線を発生させる照明源の周期的運転及びカメラの非周期的読み取り、並びに、赤外放射線をカメラの赤色チャンネルに完全に導く色分離器を有する3チップカメラの使用による赤外放射線に起因する色収差の発生を防止することに精通しているであろう。さらに、当業者には、RR’GB−ベイヤフィルタを有するカメラが公知であり、RR’GB−ベイヤフィルタのR部分は、例えば、700nm未満の波長を有する放射線のみを透過させ、RR’GB−ベイヤフィルタのR’部分は、例えば、700nm〜730nmの波長を有する放射線を透過させるか、あるいは、例えば、730nmまでの波長の放射線のみを透過させる。このようなRR’GB−ベイヤフィルタにより、入射放射線に含まれる赤外線部分を別個に読み取ることが可能となる。
カメラが生成した画像データにおいて特に赤外放射線によって生じる色収差を補正するための上記の別の概念を適用する場合、CCDカメラ56の前に設けられる上記別個の赤外線バリアフィルタ57’、57*’は、必要に応じて省略することが可能である。さらに、フィルタ特性62cを有し、かつ、第1の観察フィルタキャリア60によって支持されたフィルタ62が第1の観察光路33内に配置されている場合は、CCDカメラ56の前に設けられる上記赤外線バリアフィルタ57’、57*’を必要に応じて省略することが可能である。
さらなる半反射フィルタ38が、さらなるビームを第2の観察光路32から結合出力し、このビームは、光軸21に対して角度αで観察される場合の物体22の赤外線画像を赤外線カメラ54の感光面54’が生成することができるように、カメラアダプタ光学系53を介して感光面54’に導かれる。この目的を達成するため、赤外線フィルタ52が、半反射ミラー38とカメラ光学系53との間のビーム内に配置されている。赤外線フィルタ52は、図3Cに点線で概略的に示すフィルタ特性52cを有する、800nmを超える波長を有する近赤外放射線に対して実質的に透明な反射フィルタである。フィルタ特性52cは、約800nmに閾値を有し、その閾値を超えると、フィルタ52は、実質的に透明となり、その閾値未満では、フィルタ52は、実質的に不透明となる。赤外線カメラ54によって生成された赤外線画像は、画像データとしてデータ・ラインを介して評価装置に送信される。
それぞれのフィルタキャリアの対応する動作状態においてフィルタ特性62c’を有するフィルタ62’と協働可能である、図3Cに示すフィルタ特性52cを有するフィルタ52の代わりに、フィルタ52は、約800nm〜900nmの透過域を有する帯域通過フィルタとして構成してもよい。その場合、フィルタ62’は、省略することができる。
カメラ54及び56によって生成された画像は、評価装置によって、画像データとして、図示しないラインを介してモニタ5に送信される。この目的を達成するため、評価装置は、まず、赤外線カメラ54によって生成された画像データを可視域に変換する。
図1に示す顕微鏡システム1は、キセノンランプ71と、照明光学系72、73と、照明フィルタキャリア76とを備えた照明系70をさらに含む。キセノンランプ71の代わりに、他の任意の種類のランプ、例えば、ハロゲンランプを用いてもよい。
図1において、照明光学系72、73は、対物レンズ20に比較的近接して配置されている。しかし、この図においては、照明光学系72、73によって形成される照明光路75の主軸は、対物レンズ20の光軸21に対して比較的大きい角度で傾斜して物体22に向かって延びている。照明光路75の主軸と対物レンズ20の光軸21との間の角度がこのように比較的大きい場合には、例えば、組織(物体22に相当)を当該組織の深い穴の底部において観察する際に、この底部が十分に照明されず、従って、物体22の目的とする領域を満足に観察することができないということになり得る。従って、このような用途では、照明光路75の主軸が、光軸21に対して小さい角度で傾斜して物体に向くように照明系70を配置することが好ましい(例えば、光ビームが対物レンズのレンズを通過するか、あるいは、対物レンズ内のレンズに照明光ビームが通過する孔を設けることによる)。
照明系70の照明フィルタキャリア76は、照明光路75内に配置されている。図示の実施の形態において、照明フィルタキャリア76は、軸着された円形ディスクであり、蛍光色素プロトポルフィリンIXの励起帯A1に対して透明であると同時に、蛍光色素ICGの励起帯に対して実質的に不透明である第1の照明フィルタ77を支持している。対応するフィルタ特性77cを図3Aにおいて点線で示す。
本発明の文脈において、ある1つの帯域に対して実質的に透明なフィルタとは、その帯域の幅の50%以上、好ましくは、70%以上、さらに好ましくは、90%以上を含む第1の波長範囲の放射線に対して、50%以上、好ましくは、70%を超える、さらに好ましくは、90%を超える(放射線の強度に対する)透明性を有するフィルタであると理解される。これに対応して、ある1つの帯域に対して実質的に/部分的に不透明なフィルタとは、このフィルタが、その帯域の幅の40%以下、好ましくは、20%以下、さらに好ましくは、10%以下を含む波長範囲の放射線を50%(放射線の強度に対する)よりも多く透過させるという意味であると理解される。
照明フィルタキャリア76は、図3Bに点線で示すフィルタ特性78cを有する第2の照明フィルタ78をさらに支持している。このように、第2の照明フィルタ78は、400nm〜780nmの放射線、従って、励起帯A1、A2の放射線(かつ、通常は白色光)に対して透明であり、780nmを超える波長を有する放射線に対して5%未満の透過率(transmission rate)を有する。
照明フィルタキャリア76は、700nmを超える赤外放射線に対して不透明であり、キセノンランプ71によって白色光で照明された場合に物体22の過剰加熱を防ぐために用いられる赤外線バリアフィルタ74をさらに支持している。特に図示されていない別の一実施の形態によれば、赤外線バリアフィルタ74は、照明フィルタキャリア76とは別に照明光路75内に配置してもよく、また、制御装置3によって制御される複数の動作状態を選択的に有していてもよい(赤外線フィルタキャリア57と同様)。赤外線バリアフィルタ74のフィルタ特性は、図3Cに示すフィルタ特性57cと同等であるが、これとは異なっていてもよい。
照明フィルタキャリア76が、3つよりも多いかあるいは、少ない照明フィルタを支持してもよいことは明らかである。あるいは、照明フィルタキャリア76は、フィルタリングされていない照明放射線を透過させるための開口をさらに有していてもよい。
制御装置3に接続された駆動装置79を用いることにより、照明フィルタキャリア76は、照明フィルタキャリア76によって支持された第1の照明フィルタ77が照明光路75内に配置された第1の動作状態と、照明フィルタキャリア76の第2の照明フィルタ78が照明光路75内に配置された第2の動作状態と、赤外線バリアフィルタ74が照明光路75内に配置された第3の動作状態との間で切り替えが可能である。
従って、照明フィルタキャリア76の第1の動作状態において、物体22に導かれる照明系70の照明放射線は、蛍光色素プロトポルフィリンIXの励起帯A1を含むと同時に、蛍光色素ICGの励起帯A2の一部を含まないスペクトルを有する。また、照明フィルタキャリア76の第2の動作状態において、物体22に導かれる照明系70の照明放射線は、本実施の形態においては780nmまでの白色光に対応する、蛍光色素ICGの第2の励起帯A2を含むスペクトルを有する。第3の動作状態において、700nmまでの白色光下で照明が行なわれ、近赤外放射線は、被観察物体22の過剰加熱を防ぐためにフィルタリングされる。
キセノンランプ71は、制御装置3にさらに接続されており、スイッチON動作状態及びスイッチOFF動作状態を有する。
上記で使用されるフィルタ57’、61、61’、62、62’、77は、透過フィルタ又は反射フィルタとして選択され得る。また、上記フィルタは、必要に応じて、帯域通過フィルタ(例えば、フィルタ52、57、61、62、62’)又はノッチフィルタ(例えば、フィルタ77、78)であってもよい。
図1に示す顕微鏡システム1は、物体22を励起放射線81で照明するためのダイオード80をさらに含む。図示される実施の形態において、励起放射線81は、ミラー82によって、対物レンズ20の主軸21に沿って反射される。ダイオード81によって生成される励起放射線81のスペクトルの帯域幅は、蛍光色素ICGの励起帯A2を実質的に含む。この点に関し、ある1つの帯域を実質的に含むスペクトルとは、スペクトル及び帯域を標準化した後、帯域の領域の50%を超える、好ましくは、70%を超える、さらに好ましくは、90%を超える領域がスペクトルと重なるという意味であると理解される。ダイオード80は、制御装置3によって制御され、励起放射線を射出する第1の動作状態、及び励起放射線を射出しない第2の動作状態を有する。
図示される実施の形態において、顕微鏡システム1の制御装置3は、適切にプログラム設定されたマイクロプロセッサで構成されている。
制御装置3は、ユーザがそれぞれの目的の蛍光色素を例えばコードの形態で入力するのを可能にするキーボード4に接続されている。さらに、制御装置3は、制御装置3の各動作状態を表示するためのモニタ5に接続されている。モニタ5は、画像データを表示するために評価装置によっても使用される。
制御装置3は、キセノンランプ71のフィルタキャリア57、60、60’、76、ダイオード80及び較正装置59の各動作状態を、キーボード4を介した蛍光色素の入力に応答して、予め定義された依存度にしたがって制御する。この予め定義された依存度は、制御装置3のデータベース6に表形式で格納されており、フィルタキャリア57、60、60’、76、キセノンランプ71、ダイオード80及び較正装置59の適した動作状態を複数の蛍光色素に対して示す。この点に関し、同一の蛍光色素に対する異なる依存度を異なる検査方法に対して格納することが可能である。
以下、制御装置3の動作について3つの実施例を参照しながら説明する。しかし、本発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
実施例1
制御装置3は、キーボードを介して、白色光下での物体22の観察及びICG蛍光色素の観察が同時に行なわれることを示すコードを受け付ける。
このようなコードを受け付けた後、制御装置は、顕微鏡システム1の要素(本実施例においては、すなわち、フィルタキャリア57、60、60’、76、キセノンランプ71、ダイオード80及び較正装置59)の動作状態の適した依存度を求めてデータベース6を探索する。
検出された依存度により、制御装置3は、キセノンランプ71のスイッチON動作状態を自動的に生じさせ、照明フィルタキャリア76が、フィルタ特性78cを有する照明フィルタ78を照明光路75内に配置するように、照明系70の駆動装置79を制御する。その結果、物体22は、実質的に白色光で照明され、UV放射線及び赤外放射線のそれぞれが物体を照明することが概ね回避される。
同時に、制御装置3は、第1の観察フィルタキャリア60がフィルタ特性62cを有する観察フィルタ62を、第2の観察フィルタキャリア60’がフィルタ特性62c’を有する観察フィルタ62’を、第1又は第2の観察光路33、32内にそれぞれ配置するように、駆動装置64及び64’を自動的に制御する。従って、両方の観察光路32、33及びCCDカメラ56により、白色光下での物体22の観察が可能となる。さらに、CCDカメラ56が生成する画像において赤外放射線に起因する色収差が発生するのを防止するために、第1の観察光路33において、近赤外放射線のフィルタリングが行なわれる。また、第2の観察光路32により、赤外線カメラ54によるICGの蛍光の観察が可能となる。
フィルタ特性62cを有する観察フィルタ62を第1の観察光路33内に配置する代わりに、制御装置は、赤外線フィルタキャリア57の赤外線バリアフィルタ57’及び第1の観察フィルタキャリア60の開口63が対応付けられた光路内に配置されるように、駆動装置58及び64をデータベースに応じて自動的に制御することもできる。
またあるいは、制御装置3は、較正装置59を、較正装置59がCCDカメラ56によって生成された画像データの色較正を行なって、ICG蛍光色素の蛍光によって生じ得る色かぶり(color cast)を補正するように、データベースに応じて自動的に制御することもできる。
実施例2
制御装置3は、キーボードを介して、励起用のキセノンランプ71を用いることによるプロトポルフィリンIX蛍光色素の観察が行なわれることを示すコードを受け付ける。
このようなコードを受け付けた後、制御装置は、顕微鏡システム1の要素の動作状態の依存度を求めてデータベースを自動的に探索する。
検出された依存度により、制御装置3は、キセノンランプ71のスイッチON動作状態を自動的に生じさせ、照明フィルタキャリア76が、フィルタ特性74cを有する照明フィルタ77を照明光路75内に配置するように、照明系70の駆動装置79を自動的に制御する。その結果、物体22は、実質的にプロトポルフィリンIX用の励起放射線によってのみ照明され、照明光路のスペクトルは、ICG励起帯の一部を含まない。
同時に、制御装置は、第1の観察フィルタキャリア60が観察フィルタ61を、第2の観察フィルタキャリア60’が観察フィルタ61’を、対応付けられた第1及び第2の観察光路33、32内にそれぞれ配置するように、駆動装置64及び64’を自動的に制御する。その結果、両方の観察光路32及び33により、蛍光の観察が可能となる。さらに、フィルタ特性77cと61cとの重なりにより、物体22の立体視観察が同時に可能となる。
また、制御装置は、赤外線フィルタキャリア57の開口57’’が対応付けられた光路内に配置されるように、駆動装置58を自動的に制御する。従って、CCDカメラ56は、蛍光色素プロトポルフィリンIXの蛍光帯F1全体の蛍光を受光することができる。また、制御装置3は、較正装置59がCCDカメラ56によって生成される画像データの色較正を近赤外放射線に対しては行なわず、生成された画像に含まれる既存の赤色部分のみを強調するように、較正装置59を制御する。照明フィルタ77のフィルタ特性77cにより、照明放射線のスペクトルは赤外域から十分に離れているため、照明放射線の赤外放射線に起因する色収差は起こり得ない。
実施例3
制御装置3は、キーボードを介して、ダイオード80を用いた励起によるICG蛍光色素の観察が行なわれることを示すコードを受け付ける。
このようなコードを受け付けた後、制御装置は、顕微鏡システム1の要素の動作状態の適した依存度を求めてデータベース6を自動的に探索する。
検出された依存度により、制御装置3は、キセノンランプ71のスイッチON動作状態、及びダイオード80のスイッチON又はスイッチOFFの交互の状態を自動的に生じさせる。また、制御装置3は、照明フィルタキャリア76が、赤外線バリアフィルタ74を照明光路75内に配置するように、照明系70の駆動装置79を自動的に制御する。その結果、物体22は、交互に、キセノンランプ71によって白色光でのみ照明されるか、あるいは、キセノンランプ71によって白色光で照明されると同時にダイオード80によってICG用の励起放射線で照明される。
また、制御装置3は、第1の観察フィルタキャリア60が開口63を、第2の観察フィルタキャリア60’がフィルタ特性62cを有するフィルタ62’を、対応付けられた第1及び第2の観察光路33、32内にそれぞれ配置するように、駆動装置64及び64’を自動的に制御する。また、制御装置は、赤外線フィルタキャリア57が赤外線バリアフィルタ57’をCCDカメラ56の前の光路内に配置するように駆動装置58を制御する。
一方、制御装置3は、ダイオード80の活性化(activation)と同期して赤外線カメラ54を読み出すと共に、CCDカメラ56を永続的に読み出す。制御装置3は、ダイオード80の照明休止期間にCCDカメラ56によって生成された画像を、ダイオード80の照明期間中に赤外線カメラ54によって生成された画像から差し引く。その結果、赤外線カメラ54によって生成された蛍光画像と、CCDカメラ56によって生成された物体22の画像とを特にはっきりと区別することが可能になると同時に、物体の立体視的な目視観察が可能となる。
図示される実施の形態において、各動作状態間の切り替えは、制御装置3によって実質的に同期して行なわれる。つまり、顕微鏡システムの最初の要素の動作状態の切り替えと、顕微鏡システムの最後の要素の動作状態との切り替えとの間の遅延は、10秒未満、好ましくは、5秒未満、特に好ましくは、1秒未満である。
マイクロプロセッサを用いる上述の電気的な制御装置3の代わりに、制御装置3は、アナログ式にあるいは機械的に(例えば、ギア及び/又はボーデンケーブルを用いることによって)実現してもよい。
またあるいは、切り替えは、キーボード4によって開始される必要はなく、制御装置が顕微鏡システム1の少なくとも1つの要素の動作状態の変化(ユーザによって手動で行なわれた)を適当なセンサによって検出し、制御装置が、顕微鏡システム1のそれ以外の要素の動作状態を予め定義された依存度に応じて自動的に調整することにより、自動的に開始されてもよい。
照明系の要素及び観察系の要素の動作状態を、これらの動作状態が被観察蛍光色素にそれぞれ適合されるように、制御装置が自動的に切り替えるので、本発明の顕微鏡システムは、異なる蛍光色素の逐次観察を、厳しい衛生状態下においても、特に容易かつ確実に行なうことができる。制御装置を設けることにより、照明系及び観察系の調整不良による観察ミスが、特に容易かつ確実に回避される。
尚、本発明は、図1に示す顕微鏡システム又は上記蛍光色素の使用に限定されるものではない。
要約すると、物体平面内に配置された組織に蓄積される、異なる蛍光色素の逐次観察を行なうための顕微鏡システムが提案される。この目的を達成するため、物体平面を照明放射線で照明するための顕微鏡システムの照明系は、少なくとも2つの異なる動作状態を有し、2つの動作状態のうちの少なくとも1つの状態において、照明放射線は、第1の蛍光色素の励起帯を含むと同時に、別の蛍光色素の励起帯の一部を含まないスペクトルを有する。さらに、物体平面を光学的に結像するための第1の観察光路を形成するための顕微鏡システムの観察系もまた、少なくとも2つの異なる動作状態を有し、少なくとも2つの異なる動作状態のうちの1つの状態において、第1の観察光路内で導かれる観察放射線は、第1の観察光路の少なくとも一部の区間に第1の蛍光色素の蛍光帯を含むスペクトルを有し、他の動作状態のうちの1つの状態において、第1の観察光路内で導かれる観察放射線は、第1の観察光路の少なくとも一部の区間において、第1の蛍光色素の蛍光帯を含まない。また、顕微鏡システムは、照明系及び観察系を第1の動作状態に選択的に切り替えるか、あるいは、照明系及び観察系を第2の動作状態に切り替えるように構成された制御装置を含む。
図1は、本発明の一実施の形態の顕微鏡システムにおける光路の概略図を示す。 図2A、図2B及び図2Cは、図1に示す顕微鏡システムにおいて用いることが可能なフィルタキャリアの異なる実施の形態の概略図を示す。 図3A、図3B及び図3Cは、図2A、図2B及び図2Cに示すフィルタキャリアによって支持されたフィルタの透過特性を示す。

Claims (20)

  1. 物体平面(22)において異なる蛍光色素(プロトポルフィリンIX、インドシアニングリーン)の蛍光を観察するための顕微鏡システム(1)であって、
    前記顕微鏡システム(1)は、前記物体平面(22)を照明放射線で照明するための照明系(70)と、物体平面(22)を光学的に結像するための第1の観察光路(33)を形成するための観察系(2)とを含み、前記観察系(2)は、少なくとも1つのカメラ(56)をさらに含み、前記第1の観察光路(33)内で導かれる観察放射線は前記カメラ(56)に供給が可能であり、
    前記照明系(70)は、前記照明放射線が第1の蛍光色素(プロトポルフィリンIX)の第1の励起帯(A1)を含むと同時に、前記第1の蛍光色素(プロトポルフィリンIX)とは異なる第2の蛍光色素(インドシアニングリーン)の第2の励起帯(A2)の一部を含まないスペクトルを持つ第1の動作状態を有し、
    前記観察系(2)は、前記第1の観察光路(33)内で導かれる観察放射線が前記第1の蛍光色素(プロトポルフィリンIX)の蛍光帯(F1)を含むスペクトルを前記第1の観察光路の一部の区間において持つ第1の動作状態を有し、
    前記照明系(70)は、前記照明放射線が前記第2の蛍光色素(インドシアニングリーン)の前記第2の励起帯(A2)を含むスペクトルを持つ少なくとも第2の動作状態を有し、
    前記観察系(2)は、赤外線フィルタキャリア(57’)によって支持された赤外線バリアフィルタ(57’)を含み、前記第1の観察光路(33)によって導かれる前記観察放射線は、前記赤外線バリアフィルタ(57’)を介して前記カメラ(56)に供給が可能であり、
    前記観察系(2)は、前記第1の観察光路(33)内で導かれる観察放射線が前記第1の蛍光色素(プロトポルフィリンIX)の第1の蛍光帯(F1)の一部を含まないスペクトルを前記第1の観察光路の一部の区間において持つ少なくとも第2の動作状態を有し、
    前記赤外線フィルタキャリア(57)は、前記カメラ(56)の前の前記第1の観察光路(33)に前記赤外線バリアフィルタ(57’)が存在しない第1の動作状態、及び前記赤外線バリアフィルタ(57’)が前記第1の観察光路(33)において前記カメラ(56)の前に配置された第2の動作状態を有し、
    前記顕微鏡システム(1)は、制御装置(3)をさらに含み、前記制御装置(3)は、前記照明系(70)、前記観察系(2)及び前記赤外線フィルタキャリア(57)を前記第1の動作状態に選択的に切り替えるか、あるいは、前記照明系(70)、前記観察系(2)及び前記赤外線フィルタキャリア(57)を前記第2の動作状態に選択的に切り替えるように構成されていることを特徴とする顕微鏡システム(1)。
  2. 前記観察系(2)の少なくとも1つの動作状態において、第1の観察フィルタキャリア(60)によって支持された観察フィルタ(62)が前記第1の観察光路(33)内に配置され、前記観察フィルタ(62)は、被観察蛍光色素の前記蛍光帯(F1)に対して透明であると同時に、別の蛍光色素の前記蛍光帯(F2)に対して実質的に不透明である、請求項1に記載の顕微鏡システム(1)。
  3. 前記観察系(2)は、前記物体平面(22)を光学的に結像するための第2の観察光路(32)を有する、請求項1又は2に記載の顕微鏡システム(1)。
  4. 物体平面(22)において異なる蛍光色素(プロトポルフィリンIX、インドシアニングリーン)の蛍光を観察するための顕微鏡システム(1)であって、
    前記顕微鏡システム(1)は、前記物体平面(22)を照明放射線で照明するための照明系(70)と、前記物体平面(22)を光学的に結像するための第1の観察光路(33)及び第2の観察光路(32)を形成するための観察系(2)とを含み、前記観察系(2)は、少なくとも1つのカメラ(56)を含み、前記第1の観察光路(33)によって導かれる観察放射線は、前記カメラ(56)に供給が可能であり、
    前記照明系(70)は、前記照明放射線が第1の蛍光色素(プロトポルフィリンIX)の第1の励起帯(A1)を含むと同時に、前記第1の蛍光色素(プロトポルフィリンIX)とは異なる第2の蛍光色素(インドシアニングリーン)の第2の励起帯(A2)の一部を含まないスペクトルを持つ第1の動作状態を有し、
    前記観察系(2)は、第1の観察フィルタキャリア(60)によって支持された観察フィルタ(62)が前記第1の観察光路(33)内に配置された第1の動作状態を有し、前記観察フィルタ(62)は、前記第1の蛍光色素(プロトポルフィリンIX)の前記第1の蛍光帯(F1)に対して透明であり、
    前記照明系(70)は、前記照明放射線が前記第2の蛍光色素(インドシアニングリーン)の前記第2の励起帯(A2)を含むスペクトルを持つ少なくとも1つの第2の動作状態を有し、
    前記観察系(2)は、前記第1の観察フィルタキャリア(60)によって支持された赤外線バリアフィルタが前記第1の観察光路(33)内に配置された少なくとも1つの第2の動作状態を有し、
    前記顕微鏡システム(1)は、前記照明系(70)及び前記観察系(2)を前記第1の動作状態に選択的に切り替えるか、あるいは、前記照明系(70)及び前記観察系(2)を前記第2の動作状態に選択的に切り替えるように構成された制御装置(3)をさらに含むことを特徴とする顕微鏡システム(1)。
  5. 赤外線フィルタキャリア(57)によって支持された赤外線バリアフィルタ(57’)が、前記第1及び/又は第2の観察光路(33)内に配置され、前記赤外線フィルタキャリア(57)は、前記第1の観察光路(33)に前記赤外線バリアフィルタ(57’)が存在しない第1の動作状態、及び前記赤外線バリアフィルタ(57’)が前記第1の観察光路(33)内に配置された第2の動作状態を有し、
    前記制御装置(3)は、前記照明系(70)、前記観察系(2)及び前記赤外線フィルタキャリア(57)を前記第1の動作状態に選択的に切り替えるか、あるいは、前記照明系(70)、前記観察系(2)及び前記赤外線フィルタキャリア(57)を前記第2の動作状態に選択的に切り替えるように構成されている、請求項4に記載の顕微鏡システム(1)。
  6. 前記観察系(2)の前記第1の動作状態において、前記第1の観察光路(33)に配置された前記観察フィルタ(62)は、同時に、他方の蛍光色素(インドシアニングリーン)の前記蛍光帯(F2)に対して実質的に不透明である、請求項4又は5に記載の顕微鏡システム(1)。
  7. 少なくとも1つのさらなる観察フィルタ(61’、62’)を支持し、少なくとも第1及び第2の動作状態間において切り替えが可能な第2の観察フィルタキャリア(60’)が、前記第2の観察光路(32)内に配置され、
    前記制御装置(3)は、前記照明系(70)及び前記第2の観察フィルタキャリア(60’)を前記第1の動作状態に選択的に切り替えるか、あるいは、前記照明系(70)及び前記第2の観察フィルタキャリア(60’)を前記第2の動作状態に選択的に切り替えるように構成されている、請求項3〜6のいずれかに記載の顕微鏡システム(1)。
  8. 前記第2の動作状態において、前記第2の観察フィルタキャリア(60’)は、前記第2の蛍光色素(インドシアニングリーン)の蛍光の観察を可能にするフィルタ(62’)を支持している、請求項7に記載の顕微鏡システム(1)。
  9. 前記照明系(70)の少なくとも1つの動作状態において、照明フィルタキャリア(76)によって支持された照明フィルタ(77)が、前記照明系(70)によって形成される照明光路(75)内に配置され、前記照明フィルタ(77)は、観察対象の蛍光色素の前記励起帯(A1、A2)に対して透明であると同時に、別の蛍光色素の前記励起帯(A2、A1)に対して実質的に不透明である、先行する請求項のいずれかに記載の顕微鏡システム(1)。
  10. 前記照明フィルタキャリア(76)は、異なるフィルタ特性を有する少なくとも2つの照明フィルタ(77、78)を支持し、
    前記第1及び/又は第2の観察フィルタキャリア(60、60’)は、異なるフィルタ特性を有する少なくとも2つの観察フィルタ(61、61’、62、62’)を支持している、請求項9に記載の顕微鏡システム(1)。
  11. 前記少なくとも1つの照明フィルタ(77)及び/又は前記少なくとも1つの観察フィルタ(61、61’、62、62’)及び/又は前記赤外線バリアフィルタ(57’)は、透過フィルタ又は反射フィルタである、先行する請求項のいずれかに記載の顕微鏡システム(1)。
  12. 少なくとも1つのフィルタキャリア(57、60、60’、76)は、前記フィルタキャリア(57、60、60’、76)によって支持された第1のフィルタ(57’、61、61’、77)が前記それぞれの光路(32、33、75)内に配置された第1の動作状態から、前記フィルタキャリア(57、60、60’、76)によって支持された前記第1のフィルタ(57’、61、61’、77)が前記それぞれの光路(32、33、75)の外側に配置された少なくとも1つの第2の動作状態に切り替えが可能である、先行する請求項のいずれかに記載の顕微鏡システム(1)。
  13. 少なくとも1つのフィルタキャリア(60、60’、76)が、回転軸(A)を中心として軸着された支持要素と、前記支持要素を枢動させるための駆動装置(64、64’、79)とを有し、前記フィルタキャリア(60、60’、76)によって支持された前記少なくとも1つのフィルタ(61、61’、77)は、前記回転軸(A)から離間して前記支持要素上に配置されている、先行する請求項のいずれかに記載の顕微鏡システム(1)。
  14. 少なくとも1つのフィルタキャリア(57)が、直線的に移動可能な支持要素と、前記支持要素を移動させるための駆動装置(58)とを有し、前記少なくとも1つのフィルタ(57’)は前記支持要素上に配置されている、先行する請求項のいずれかに記載の顕微鏡システム(1)。
  15. 少なくとも1つのフィルタキャリア(57*)がフィルタ(57*’)を支持し、前記フィルタ(57*’)は、前記フィルタキャリア(57*)の第1の動作状態において第1のフィルタ特性を有し、前記フィルタキャリア(57*)の第2の動作状態において前記第1のフィルタ特性とは異なる第2のフィルタ特性を有する、先行する請求項のいずれかに記載の顕微鏡システム(1)。
  16. 少なくとも1つのフィルタキャリアは、前記フィルタキャリアによって支持されたフィルタが、前記それぞれの光路の中心ビームに対して第1の傾斜角を持つ第1の動作状態、及び前記フィルタが、前記第1の傾斜角とは異なる第2の傾斜角を前記中心ビームに対して持つ第2の動作状態を有し、前記フィルタは、前記それぞれの光路内で導かれる放射線に対して少なくとも2つの異なるフィルタ特性を前記少なくとも2つの異なる傾斜角に対して有し、前記フィルタを傾斜させるための駆動装置が設けられている、先行する請求項のいずれかに記載の顕微鏡システム(1)。
  17. 前記顕微鏡システム(1)は、前記物体平面(2)を励起放射線で照明するための励起放射線源(80)をさらに含み、前記励起放射線のスペクトルの帯域幅は、200nm未満、実質的に100nm未満であり、かつ、観察対象の蛍光色素の前記励起帯(A2)を実質的に含み、前記励起放射線源(80)は、励起放射線が射出される第1の動作状態、及び励起放射線が射出されない第2の動作状態を有し、
    前記制御装置(3)は、前記励起放射線源(80)及び前記観察系(2)を前記第1の動作状態に選択的に切り替えるか、あるいは、前記励起放射線源(80)及び前記観察系(2)を前記第2の動作状態に切り替えるように構成されている、先行する請求項のいずれかに記載の顕微鏡システム(1)。
  18. 前記照明系(70)は、前記第1又は第2の観察光路(33、32)内に配置された画像データを生成するためのカメラ(56)と、較正装置(59)とをさらに含み、前記較正装置(59)は、前記カメラ(56)によって生成された前記画像データを受信し、かつ、前記画像データに色較正が行なわれる第1の動作状態、及び前記画像データがそのまま維持される第2の動作状態を有し、
    前記制御装置(3)は、前記照明系(70)、前記観察系(2)及び前記較正装置(59)を前記第1の動作状態に選択的に切り替えるか、あるいは、前記照明系(70)、前記観察系(2)及び前記較正装置(59)を前記第2の動作状態に選択的に切り替えるように構成されている、先行する請求項のいずれかに記載の顕微鏡システム(1)。
  19. 前記顕微鏡システム(1)は、前記制御装置(3)に接続された通信インタフェース(4)をさらに含み、前記通信インタフェース(4)は、それぞれの目的の蛍光色素の入力を可能にし、
    前記制御装置(3)は、前記フィルタキャリア(57、60、60’、76)及び/又は前記励起放射線源(80)及び/又は前記較正装置(57)の前記動作状態を、前記通信インタフェース(4)を介して示されるそれぞれの蛍光色素に反応して、予め定義された依存度にしたがって制御する、先行する請求項のいずれかに記載の顕微鏡システム(1)。
  20. 前記観察系(2)は、少なくとも1つの第2のカメラ(54)と、前記第2のカメラ(54)の前に配置されたフィルタ(52)とを含み、前記第2の観察光路(32)によって導かれる観察放射線は、前記フィルタ(52)を介して前記第2のカメラ(54)に供給が可能であり、前記フィルタ(52)は、近赤外放射線に対して実質的に透明な赤外線フィルタ、又は800nm〜900nmの波長に対して透過域(transmission range)を有する帯域通過フィルタである、先行する請求項のいずれかに記載の顕微鏡システム(1)。
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