JP2012252038A - 光学フィルム及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】防眩性又はアンチニュートンリング性を向上できるとともに、白味がかることなく鮮明な画像を表示できる光学フィルムを提供する。
【解決手段】透明フィルムと、この透明フィルムの上に形成されたハードコート層とを含む光学フィルムにおいて、前記ハードコート層の表面に凸部の頂部間平均間隔Sm600〜1500μm及び算術平均粗さRa0.04〜0.2μmの凹凸構造を形成する。前記凹凸構造の算術平均傾斜Δaは0.05〜5°であってもよい。前記光学フィルムのヘイズは0.1〜2%であってもよい。前記ハードコート層は、硬化性樹脂前駆体及びセルロースナノファイバーを含む硬化性組成物の硬化物で形成されていてもよい。前記セルロースナノファイバーは、平均繊維径10〜500nm程度であり、かつ平均繊維長20〜500μm程度であってもよい。
【選択図】なし

Description

本発明は、電気・電子又は精密機器の表示部において、表示装置と組み合わせて用いられる光学フィルム及びその製造方法に関する。
近年、液晶ディスプレイ(LCD)は、テレビ(TV)用途又は動画表示用途で、表示装置として目覚ましい進歩を遂げ、急速に普及が進んでいる。例えば、高速応答性を有する液晶材料の開発や、オーバードライブなどの駆動方式の改良により、従来、液晶が苦手としていた動画表示を克服するとともに、表示の大型化に対応した生産技術革新も進んでいる。
これらのディスプレイにおいて、画質を重視するテレビやモニタなどの用途、外光の強い屋外で使用されるビデオカメラなどの用途では、外光の映り込みを防止する処理が表面に施されるのが通例である。その手法の一つに防眩処理があり、例えば、通常、液晶ディスプレイの表面には防眩処理がなされている。防眩処理は、表面に微細な凹凸構造を形成することにより、表面反射光を散乱し、映り込み像をぼかす効果を発現させる処理であり、通常、LCDには、このような処理をした防眩性フィルムが配設されている。
一方、近年、マンマシンインターフェースとしての電子ディスプレイの進歩に伴い、対話型の入力システムが普及し、なかでもタッチパネル(座標入力装置)をディスプレイと一体化した装置が広く使用されている。また、液晶ディスプレイなどの軽量・薄型ディスプレイでは、キーボードレスにでき、その特長が生きることから、モバイル機器にもタッチパネルが使用されるケースが増えている。タッチパネルは、位置検出の方法により、光学方式、超音波方式、静電容量方式、抵抗膜方式などに分類できる。これらのうち、抵抗膜方式は、構造が単純で価格/性能比も優れるため、近年、急速に普及している。
抵抗膜方式のタッチパネルは、対向する側に透明電極を有する2枚のフィルム又は板を一定間隔で保持して形成している電気部品である。その作動方式は、一方の透明電極を固定した上で、視認側からペン又は指で他方の透明電極を押圧し、撓ませて、固定した透明電極と接触、導通することにより、検出回路が位置を検知し、所定の入力がなされる。このようなタッチパネルの作動方式において、ペン又は指で電極を押圧する際、押圧している指やペンなどのポインティング治具の周辺に、干渉による虹模様(いわゆる、「ニュートンリング」と呼ばれる干渉色又は干渉縞)が現れることがあり、画面の視認性を低下させる。詳しくは、2枚の透明電極が接触するか又は接触のために撓み、対向する2枚の透明電極の間隔が可視光の波長程度(約0.5μm)となったときに、2枚の透明電極に挟まれた空間で反射光の干渉を生じ、ニュートンリングが発生する。このようなニュートンリングの発生は、抵抗膜方式のタッチパネルの原理上、不可避の現象である。このようなタッチパネルにおけるニュートンリングを軽減する対策としても、透明電極を形成する支持体フィルムの表面に凹凸構造を形成する処理が利用されている。
このように、LCDやタッチパネルは、表面に凹凸構造を有する光学フィルム(又は光散乱フィルム)を具備しているが、この光学フィルムは、通常、樹脂微粒子やシリカ微粒子などの微粒子と、バインダー樹脂又は硬化性樹脂との混合物を基材に塗布し、表面に微細な凹凸構造を形成することにより得られる。しかし、凹凸構造は、防眩性やアンチニュートンリング性を有する反面、画素に対して表示装置の視認側に配設された場合、レンズの役割をすることにより画素を乱す。そのため、肉眼で見ると、キラキラする輝度の差によるちらつきとして見える「ギラツキ」を防止するためには、凹凸の間隔を画素のサイズに比べて半分以下にする方法など、凹凸の間隔を小さくする方向で検討されてきた。
例えば、LCDと並んで、近年、普及が進んでいるプラズマディスプレイパネル(PDP)において、優れた透過画像を表示でき、かつ優れた防眩性を有する防眩性フィルムとして、特開2009−265143号公報(特許文献1)には、透明フィルムと、この透明フィルムの上に形成されるハードコート層からなる防眩性フィルムであって、前記ハードコート層中に(a)一次粒径が40〜200nmのシリカ微粒子と(b)一次粒径が1〜30nmのシリカ微粒子とバインダーとを含み、かつシリカ微粒子凝集構造を含み、前記防眩性フィルムのハードコート層側表面の中心線平均粗さRaが0.05〜0.3μm、凹凸周期λaが40〜200μm、前記防眩性フィルムのヘイズ値が0.1〜3.0%である防眩性フィルムが開示されている。この文献には、シリカ微粒子の含有量は、フィルム重量の0.05〜30%(特に0.2〜25%)と記載されている。また、シリカ微粒子の凝集構造の形成方法としては、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレートなどの凝集剤を用いる方法が記載されている。実施例では、ハードコート材料100重量部に対して、1.5〜9重量部配合され、1.92〜2.02%のヘイズ及び46〜80μmの凹凸周期を有するハードコート層が形成されている。
しかし、この防眩性シートでは、凹凸周期が小さいため、中心線平均粗さRaが大きくなると、白味がかって黒味を向上できず、逆にRaが小さくなると、防眩性が低下する。また、シリカ微粒子の割合が多いため、ハードコート層の機械的特性が低下する。さらに、多量のシリカ微粒子を凝集させるため、凝集剤が必要であり、ブリードアウトの原因となる。
また、特開2007−219485号公報(特許文献2)には、透明支持体上に透光性樹脂及び凝集性の金属酸化物粒子を含む少なくとも1層のハードコート層を有し、表面ヘイズ値が0〜12%、内部ヘイズ値が0〜35%、かつSm値が50〜200μmである光学フィルムが開示されている。
しかし、この光学フィルムでも、Smが200μm以下と小さいため、ヘイズが低い場合には防眩性が低下する。
さらに、近年、LCDやタッチパネルにおいて、画素サイズの細かい高精細表示装置が開発されており、表示装置の高精度化に伴い、画素のサイズがどんどん小さくなっている。そのため、画素サイズに対して凹凸の間隔を小さくした場合、凹凸の高さが小さいと、防眩性が発現せず、一方で凹凸の高さが大きいと白味がかる傾向がより顕著になっており、防眩性と画像の鮮明性との両立はさらに困難になっていた。また、ギラツキを防止するために、光学フィルムの内部ヘイズを大きくし、輝度の差を均一化する方法も検討されているが、ヘイズが高いため、画像の鮮明性は大きく損なわれていた。さらに、タッチパネルなどでは、表示装置のサイズが小さい上に高精細化が進んでいるため、画素のサイズが非常に小さく、ギラツキを防止するために凹凸間隔を画素のサイズより小さくするのは困難であった。
特開2009−265143号公報(特許請求の範囲、段落[0028]、実施例) 特開2007−219485号公報(特許請求の範囲、実施例)
従って、本発明の目的は、優れた防眩性又はアンチニュートンリング性を有するとともに、白味がかることなく鮮明な画像を表示できる光学フィルム及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、画素サイズの小さい高精細表示装置に対して、薄肉であるにも拘わらず、ギラツキが抑制でき、かつ黒味を向上できる光学フィルム及びその製造方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、耐擦傷性及び機械的特性にも優れた光学フィルム及びその製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、凝集剤などのブリードアウトが抑制された光学フィルム及びその製造方法を提供することにある。
本発明の別の目的は、低反射で、かつ低ヘイズな光学フィルムを簡便に製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、思いがけないことに、透明フィルムの上に形成されたハードコート層の表面に、高精細表示装置における小型の画素サイズよりも大きい凹凸構造を形成することにより、防眩性又はアンチニュートンリング性を向上できるとともに、白味がかることなく鮮明な画像を表示できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の光学フィルムは、透明フィルムと、この透明フィルムの上に形成されたハードコート層とを含む光学フィルムであって、前記ハードコート層の表面に、凸部の頂部間平均間隔Sm600〜1500μm及び算術平均粗さRa0.04〜0.2μmの凹凸構造が形成されている。前記凹凸構造の算術平均傾斜Δaは0.05〜5°であってもよい。本発明の光学フィルムは、ヘイズが0.1〜2%程度であってもよい。本発明の光学フィルムは、光学櫛幅0.125mmの透過像鮮明度が1〜67%程度であり、光学櫛幅0.25mmの透過像鮮明度が2〜67程度%であり、光学櫛幅0.5mmの透過像鮮明度が10〜85%程度であり、光学櫛幅1mmの透過像鮮明度が50〜95%程度であり、かつ光学櫛幅2mmの透過像鮮明度が80〜99%程度であってもよい。前記ハードコート層は、硬化性樹脂前駆体及びセルロースナノファイバーを含む硬化性組成物の硬化物で形成されていてもよい。前記セルロースナノファイバーは、10〜500nm程度の平均繊維径及び20〜500μm程度の平均繊維長を有していてもよい。前記セルロースナノファイバーの割合は、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して0.01〜3重量部程度であってもよい。前記硬化性組成物は、さらにエチレン性不飽和結合を有さない高分子(例えば、セルロース誘導体)を含んでいてもよい。前記硬化性組成物は、さらに中空シリカ粒子を含んでいてもよい。ハードコート層が中空シリカ粒子を含む硬化性組成物で形成された光学フィルムは、表面反射率が4%以下であってもよい。前記中空シリカ粒子はハードコート層の表面近傍に偏在していてもよい。前記ハードコート層の厚みは30μm以下であってもよい。前記ハードコート層は凝集剤を実質的に含有しなくてもよい。
本発明には、透明フィルムの上に、ハードコート層を形成するための塗工液を塗布し、乾燥後、活性エネルギー線を照射して硬化する前記光学フィルムの製造方法も含まれる。この製造方法において、70℃以下の温度で乾燥してもよい。
本発明では、透明フィルムの上に形成されたハードコート層の表面に、高精細表示装置における小型の画素サイズよりも大きい凹凸構造が形成されているため、防眩性又はアンチニュートンリング性を向上できるとともに、白ちゃけが抑制された(白味がからない)鮮明な画像を表示できる。特に、セルロースナノファイバーを用いて凹凸構造を形成することにより、画素サイズの小さい高精細表示装置に対して、薄肉であるにも拘わらず、ギラツキが抑制でき、かつ黒味を向上できる。また、ハードコート層を硬化性樹脂前駆体及びセルロースナノファイバーを含む硬化性組成物の硬化物で形成すると、耐擦傷性及び機械的特性も向上できる。さらに、凝集剤を配合することなく、優れた光学特性を発現する凹凸構造を形成できるため、凝集剤などのブリードアウトが抑制された光学フィルムが得られる。さらに、硬化性組成物にセルロースナノファイバー及び中空シリカ粒子を含有させて塗布することにより、低反射で、かつ低ヘイズな光学フィルムを簡便に製造できる。
[ハードコート層]
本発明の光学フィルムは、透明フィルムの上に形成されたハードコート層を含む。このハードコート層は、40〜200μm程度の小型画素のサイズよりも大きい凹凸構造を表面に形成することを特徴とする。特に、この凹凸構造を大きく、かつ高さの低いなだらかな構造に調整することにより、ヘイズの小さいクリアなフィルムであるにも拘わらず、ギラツキを抑制でき、防眩性及びアンチニュートンリング性を向上できる。
(ハードコート層の表面構造)
具体的には、表面の凹凸構造は、頂部間平均間隔Smが600〜1500μmであり、好ましくは620〜1400μm、さらに好ましくは650〜1300μm(特に700〜1200μm)程度であり、高度な防眩性及びアンチニュートンリング性を実現するために、650〜1100μm(特に700〜1000μm)程度であってもよい。本発明では、Smを小型の画素よりも大きくすることにより、防眩性やアンチニュートンリング性と視認性とを両立できる。Smが小さすぎると、ギラツキが発生するとともに、画像が白味がかって透過性が低下する。Smが大きすぎると、防眩性やアンチニュートンリング性が低下する。
前記凹凸構造の算術平均粗さRaは0.04〜0.2μmであり、好ましくは0.05〜0.19μm、さらに好ましくは0.06〜0.18μm(特に0.07〜0.15μm)程度であり、高度な防眩性及びアンチニュートンリング性を実現するために、0.05〜0.12μm(特に0.07〜0.1μm)程度であってもよい。本発明では、Smが大きいにも拘わらず、Raをこのように小さくすることにより、凹凸構造の高さが低く、画像の鮮明性を向上できる。Raが小さすぎると、防眩性が低下する。Raが大きすぎると、画像の鮮明性が低下する。
前記凹凸構造の算術平均傾斜Δaは、例えば、0.05〜5°、好ましくは0.06〜4°、さらに好ましくは0.07〜3°(特に0.08〜2°)程度であり、高度な防眩性及びアンチニュートンリング性を実現するために、0.1〜1.5°(特に0.5〜1.0°)程度であってもよい。本発明では、Δaが小さく、凹凸構造がなだらかであるため、大きな凹凸構造であるにも拘わらず、優れた散乱効果を発現でき、防眩性やアンチニュートンリング性を向上できる。Δaが小さすぎると、防眩性やアンチニュートンリング性が低下する。Δaが大きすぎると、画像の鮮明性が低下する。
なお、本発明では、これらの頂部間平均間隔Sm、算術平均粗さRa及び算術平均傾斜Δaは、JIS B0601に準拠した方法で測定できる。
(硬化性組成物)
表面に前記凹凸構造が形成されたハードコート層は、透明で、かつ硬質な材質で形成されていればよいが、光学特性及び機械的特性に優れたハードコート層を簡便に製造できる点から、硬化性樹脂前駆体及びセルロースナノファイバーを含む硬化性組成物の硬化物で形成されていてもよい。硬化性組成物の硬化物で形成されることにより耐擦傷性などの機械的特性を向上できるともに、セルロースナノファイバーを含有することにより、光学特性を損なうことなく、簡便な方法で、前記凹凸構造を形成できる。
(A)硬化性樹脂前駆体
硬化性樹脂前駆体としては、熱や活性エネルギー線(紫外線や電子線など)などにより反応する官能基を有する化合物であり、熱や活性エネルギー線などにより硬化又は架橋して樹脂(特に硬化又は架橋樹脂)を形成可能な種々の硬化性化合物が使用できる。前記樹脂前駆体としては、例えば、熱硬化性化合物又は樹脂[エポキシ基、重合性基、イソシアネート基、アルコキシシリル基、シラノール基などを有する低分子量化合物(例えば、エポキシ系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂など)]、活性光線(紫外線など)により硬化可能な光硬化性化合物(光硬化性モノマー、オリゴマーなどの紫外線硬化性化合物など)などが例示でき、光硬化性化合物は、EB(電子線)硬化性化合物などであってもよい。なお、光硬化性モノマー、オリゴマーや低分子量であってもよい光硬化性樹脂などの光硬化性化合物を、単に「光硬化性樹脂」という場合がある。
光硬化性化合物には、例えば、単量体、オリゴマー(又は樹脂、特に低分子量樹脂)が含まれる。単量体は、例えば、1つの重合性基を有する単官能単量体と、少なくとも2つの重合性基を有する多官能単量体とに分類できる。
単官能単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステルなどの(メタ)アクリル系単量体、ビニルピロリドンなどのビニル系単量体、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレートなどの橋架環式炭化水素基を有する(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
多官能単量体には、2〜8程度の重合性基を有する多官能単量体が含まれ、2官能単量体としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレートなどのアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの(ポリ)オキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート;トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート、アダマンタンジ(メタ)アクリレートなどの橋架環式炭化水素基を有するジ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
3〜8官能単量体としては、例えば、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
オリゴマー又は樹脂としては、ビスフェノールA−アルキレンオキサイド付加体の(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレート(ビスフェノールA型エポキシ(メタ)アクリレート、ノボラック型エポキシ(メタ)アクリレートなど)、ポリエステル(メタ)アクリレート(例えば、脂肪族ポリエステル型(メタ)アクリレート、芳香族ポリエステル型(メタ)アクリレートなど)、(ポリ)ウレタン(メタ)アクリレート(ポリエステル型ウレタン(メタ)アクリレート、ポリエーテル型ウレタン(メタ)アクリレートなど)、シリコーン(メタ)アクリレートなどが例示できる。これらの(メタ)アクリレートオリゴマー又は樹脂には、前記ポリマー成分における(メタ)アクリル系樹脂の項で例示された共重合性単量体が含まれていてもよい。これらの光硬化性化合物は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
さらに、硬化性樹脂前駆体は、ハードコート層の強度を向上する点などから、フッ素原子を含有する硬化性化合物を含んでいてもよい。フッ素原子を含有する前駆体(フッ素含有硬化性化合物)としては、前記単量体及びオリゴマーのフッ化物、例えば、フッ化アルキル(メタ)アクリレート[例えば、パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレートやトリフルオロエチル(メタ)アクリレートなど]、フッ化(ポリ)オキシアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート[例えば、フルオロエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、フルオロプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなど]、フッ素含有エポキシ樹脂、フッ素含有ウレタン系樹脂などが挙げられる。
好ましい硬化性樹脂前駆体は、短時間で硬化できる光硬化性化合物、例えば、紫外線硬化性化合物(モノマー、オリゴマーや低分子量であってもよい樹脂など)、EB硬化性化合物である。特に、実用的に有利な樹脂前駆体は、紫外線硬化性樹脂である。さらに、耐擦傷性を向上させるため、光硬化性樹脂は、2官能以上(好ましくは2〜10官能、さらに好ましくは3〜8官能程度)の光硬化性化合物、特に、多官能(メタ)アクリレート、例えば、3官能以上(特に4〜8官能)の(メタ)アクリレート(例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレートなど)を含むのが好ましい。特に、5〜7官能(メタ)アクリレートと、2〜4官能(メタ)アクリレート[特に、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートなどの3〜4官能(メタ)アクリレート]とを組み合わせてもよく、両者の割合(重量比)は、例えば、前者/後者=100/0〜1/99、好ましくは90/10〜10/90、さらに好ましくは80/20〜20/80程度であり、ヘイズを抑制する点から、例えば、50/50〜10/90(特に40/60〜10/90)程度であってもよい。
硬化性樹脂前駆体の数平均分子量としては、例えば、5000以下、好ましくは2000以下、さらに好ましくは1000以下程度である。
硬化性樹脂前駆体は、その種類に応じて、硬化剤を含んでいてもよい。例えば、熱硬化性樹脂では、アミン類、多価カルボン酸類などの硬化剤を含んでいてもよく、光硬化性樹脂では光重合開始剤を含んでいてもよい。光重合開始剤としては、慣用の成分、例えば、アセトフェノン類又はプロピオフェノン類、ベンジル類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、アシルホスフィンオキシド類などが例示できる。光硬化剤などの硬化剤の含有量は、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは1〜8重量部(特に1〜5重量部)程度であり、3〜8重量部程度であってもよい。
さらに、硬化性樹脂前駆体は硬化促進剤を含んでいてもよい。例えば、光硬化性樹脂は、光硬化促進剤、例えば、第三級アミン類(ジアルキルアミノ安息香酸エステルなど)、ホスフィン系光重合促進剤などを含んでいてもよい。
(B)セルロースナノファイバー
セルロースナノファイバーとしては、例えば、β−1,4−グルカン構造を有する多糖類で形成されている限り、特に制限されず、高等植物由来のセルロース繊維[例えば、木材繊維(針葉樹、広葉樹などの木材パルプなど)、竹繊維、サトウキビ繊維、種子毛繊維(コットンリンター、ボンバックス綿、カポックなど)、ジン皮繊維(例えば、麻、コウゾ、ミツマタなど)、葉繊維(例えば、マニラ麻、ニュージーランド麻など)などの天然セルロース繊維(パルプ繊維)など]、動物由来のセルロース繊維(ホヤセルロースなど)、バクテリア由来のセルロース繊維、化学的に合成されたセルロース繊維[セルロースアセテート(酢酸セルロース)、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどの有機酸エステル;硝酸セルロース、硫酸セルロース、リン酸セルロースなどの無機酸エステル;硝酸酢酸セルロースなどの混酸エステル;ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、ヒドロキシプロピルセルロースなど);カルボキシアルキルセルロース(カルボキシメチルセルロース(CMC)、カルボキシエチルセルロースなど);アルキルセルロース(メチルセルロース、エチルセルロースなど);再生セルロース(レーヨン、セロファンなど)などのセルロース誘導体繊維など]などが挙げられる。これらのセルロースナノファイバーは、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。
これらのセルロースナノファイバーのうち、生産性が高く、適度な繊維径及び繊維長を有する点から、植物由来のセルロース繊維、例えば、木材繊維(針葉樹、広葉樹などの木材パルプなど)や種子毛繊維(コットンリンターパルプなど)などのパルプ由来のセルロース繊維が好ましい。
セルロースナノファイバーの平均繊維径は、ナノメータサイズであれば特に限定されないが、例えば、10〜500nmであり、好ましくは20〜300nm、さらに好ましくは30〜200nm(特に50〜100nm)程度である。平均繊維径が小さすぎると、凹凸構造を形成するのが困難となる。平均繊維径が大きすぎると、傾斜がなだらかで大きな凹凸構造を形成するのが困難となる。本発明では、粒径の大きな粒子を用いることなく、ナノメータサイズのファイバーを用いて特定の条件で製造することにより、大きな凹凸構造を形成できるため、薄肉のハードコート層に対しても前記凹凸構造を形成できる。さらに、粒径の大きな粒子を用いると、傾斜がなだらかな凹凸構造を形成するのが困難であるが、セルロースナノファイバーを用いることにより、容易に傾斜がなだらかな凹凸構造を形成できる。
さらに、繊維径分布の標準偏差は、均一な凹凸構造を形成できる点から、例えば、80nm以下(例えば、1〜80nm)、好ましくは3〜50nm、さらに好ましくは5〜40nm(特に10〜30nm)程度であってもよいさらに、最大繊維径も500nm未満であってもよく、例えば、30〜300nm、好ましくは40〜200nm、さらに好ましくは50〜100nm程度であってもよい。
なお、本発明において、前記平均繊維径、繊維径分布の標準偏差、最大繊維径は、電子顕微鏡写真に基づいて測定した繊維径(n=20程度)から算出した値である。
セルロースナノファイバーの平均繊維長は10μm以上程度であればよく、例えば、10〜1000μm程度の範囲から選択できるが、ハードコート層の表面に所定の凹凸構造を形成し、光学特性を向上できる点から、例えば、20〜900μm、好ましくは30〜800μm(例えば、35〜700μm)、さらに好ましくは40〜600μm(特に50〜500μm)程度である。平均繊維長が小さすぎると、凹凸構造を形成するのが困難となる。平均繊維長が大きすぎると、凹凸構造が大きくなり過ぎて、なだらかな凹凸構造が形成し難く、画像の鮮明性が低下する。
さらに、平均繊維径に対する平均繊維長の比(平均繊維長/平均繊維径)(平均アスペクト比)は40以上程度であり、例えば、50〜50000、好ましくは80〜25000、さらに好ましくは150〜10000(特に500〜6000)程度である。本発明では、このように、ナノサイズの平均径を有するにも拘わらず、比較的長い繊維長及びアスペクト比を有するナノファイバーを用いることにより、適度に絡み合ったナノファイバーが、製造過程における対流によって密な領域と疎な領域とに分離した後、密な領域において凸部が形成されるためか、適度な凹凸構造を形成できる。
セルロースナノファイバーの横断面形状(繊維の長手方向に垂直な断面形状)は、バクテリアセルロースのような異方形状(扁平形状)であってもよいが、植物由来のナノファイバーの場合、通常、略等方形状である。略等方形状としては、例えば、真円形状、正多角形状などであり、略円形状の場合、短径に対する長径の比(平均アスペクト比)は、例えば、1〜2、好ましくは1〜1.5、さらに好ましくは1〜1.3(特に1〜1.2)程度である。
セルロースナノファイバーは、硬化性組成物中において、水に分散させて、分散液(又は懸濁液)の状態に調製されてもよい。分散液における固形分濃度は、例えば、0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜30重量%、さらに好ましくは0.3〜10重量%(特に0.5〜5重量%)程度である。
セルロースナノファイバーの割合が、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して、例えば、0.01〜3重量部程度の範囲から選択できるが、光学特性を低下させず、適度な凹凸構造を形成できる点から、例えば、0.02〜2重量部、好ましくは0.03〜1重量部、さらに好ましくは0.04〜0.5重量部(特に0.05〜0.3重量部)程度である。セルロースナノファイバーの割合が少なすぎると、凹凸構造を形成するのが困難となる。セルロースナノファイバーの割合が多すぎると、光学特性が低下する。
(C)エチレン性不飽和結合を有さない高分子
硬化性組成物は、柔軟性などの機械的特性を向上させるために、さらに硬化性樹脂前駆体の硬化反応に関与するエチレン性不飽和結合を有さない高分子を含んでいてもよい。
このような高分子としては、例えば、オレフィン系樹脂、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、有機酸ビニルエステル系樹脂、ビニルエーテル系樹脂、ハロゲン含有樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリアミド、熱可塑性ポリウレタン、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、セルロース誘導体、シリコーン樹脂、ゴム又はエラストマーなどが例示できる。これらの高分子は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらの高分子のうち、スチレン系樹脂、(メタ)アクリル系樹脂、脂環式オレフィン系樹脂、ポリエステル、セルロース誘導体などが汎用されるが、透明性及び耐熱性に優れるとともに、柔軟性などの機械的特性も向上できる点から、セルロース誘導体が好ましい。
セルロース誘導体には、セルロースエステル類、セルロースエーテル類、セルロースカーバメート類が含まれる。
セルロースエステル類としては、例えば、脂肪族有機酸エステル(セルロースジアセテート、セルローストリアセテートなどのセルロースアセテート;セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのC2−6アシレートなど)、芳香族有機酸エステル(セルロースフタレート、セルロースベンゾエートなどのC7−12芳香族カルボン酸エステル)、無機酸エステル類(例えば、リン酸セルロース、硫酸セルロースなど)などが例示できる。セルロースエステル類は、酢酸・硝酸セルロースエステルなどの混合酸エステルであってもよい。
セルロースエーテル類としては、例えば、シアノエチルセルロース;ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースなどのヒドロキシC2−4アルキルセルロース;メチルセルロース、エチルセルロースなどのC1−6アルキルセルロース;カルボキシメチルセルロース又はその塩、ベンジルセルロース、アセチルアルキルセルロースなどが例示できる。セルロースカーバメート類としては、例えば、セルロースフェニルカーバメートなどが例示できる。
これらのセルロース誘導体は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのセルロース誘導体のうち、セルロースエステル類、特に、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロースC2−6アシレートが好ましい。なかでも、溶剤のへの溶解性が高く、塗工液の調製がし易い上に、少量の添加によって塗工液の粘度調節が容易にできるとともに、塗工液でのセルロースナノファイバーの凝集を抑制し、保存安定性を高めるため、セルロースジアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロースC2−4アシレート(特に、セルロースアセテートプロピオネートなどのセルロースアセテートC3−4アシレート)が好ましい。
前記高分子の割合は、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して、例えば、0.01〜30重量部、好ましくは0.05〜20重量部(例えば、0.1〜5重量部)、さらに好ましくは0.2〜3重量部(特に0.3〜1重量部)程度である。本発明では、前記高分子の割合を調整することにより、ハードコート性と機械的特性とのバランスを調整でき、この範囲にあると、両者のバランスに優れる。
(D)無機粒子
硬化性組成物は、透明性などの光学特性を改良する点などから、さらに無機粒子を含んでいてもよい。
無機粒子の形状としては、特に制限されず、例えば、球状、楕円体状、多角体形(多角錘状、正方体状、直方体状など)、板状、棒状、不定形状などが挙げられる。これらの形状のうち、光学特性などの点から、略球状などの等方形状が好ましい。
無機粒子の平均粒径は100nm以下、好ましくは80nm以下(例えば、10〜8nm)、さらに好ましくは20〜70nm程度である。無機粒子の平均粒径が小さすぎると、ヘイズや反射率を低減する効果が低下する。無機粒子の平均粒径が大きすぎると、表面の凹凸構造に影響を与え、光学特性が低下する。
無機粒子は、低屈折率であるのが好ましく、屈折率は、例えば、1.2〜1.5、好ましくは1.21〜1.4、さらに好ましくは1.22〜1.35程度であってもよい。屈折率が大きすぎると、画像の鮮明性が低下する。
無機粒子としては、例えば、金属単体、金属酸化物、金属硫酸塩、金属珪酸塩、金属リン酸塩、金属炭酸塩、金属水酸化物、ケイ素化合物、フッ素化合物、天然鉱物などが挙げられる。無機粒子は、カップリング剤(チタンカップリング剤、シランカップリング剤)により表面処理されていてもよい。これらの無機粒子は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの無機粒子のうち、透明性などの点から、酸化チタンなどの金属酸化物粒子、酸化ケイ素などのケイ素化合物粒子、フッ化マグネシウムなどのフッ素化合物粒子などが好ましく、低反射化や低ヘイズ化を実現できる点から、シリカ粒子が特に好ましい。
さらに、シリカ粒子は、内部に空洞部を有するシリカ粒子(中空シリカ粒子)であってもよい。中空シリカ粒子は、屈折率が低いため、低反射化や低ヘイズ化を効率良く向上できる。
中空シリカ粒子における空洞部の形状や大きさは、特に限定されず、粒子の屈折率が前記範囲であればよい。中空シリカ粒子は、通常、粒子の外殻(シェル)に対して核(コア)としての1個の空洞部(球状粒子の場合、球状空洞部)を有していてもよく、粒子内に複数の空洞部(球状又は楕円体状など)を有していてもよい。このような中空シリカ粒子については、特開2001−233611号公報、特開2003−192994号公報などに記載されている。これらの文献に記載された中空シリカ粒子は、屈折率が低く、コロイド領域の粒子であり、分散性などに優れており、本発明では、これらの文献に記載された中空シリカ粒子を好ましく使用でき、これらの文献に記載された製造方法で中空シリカ粒子を製造できる。
無機粒子は、ハードコート層の表面近傍に偏在していてもよい。無機粒子がハードコート層の表面近傍に偏在されていると、光学フィルムの反射率を低下できる。無機粒子をハードコート層の表面近傍に偏在させるために、例えば、分散液の組成を適宜調整してもよい。
無機粒子は、硬化性組成物中において、溶媒中に分散された分散液の形態であってもよい。溶媒としては、例えば、水、アルコール類(エタノール、イソプロパノールなど)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。分散液中の無機粒子の固形分濃度は、例えば、0.1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、さらに好ましくは5〜30重量%程度である。
無機粒子(例えば、中空シリカ粒子)の割合は、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して、例えば、0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量部、さらに好ましくは0.5〜3重量部(特に1〜2重量部)程度である。無機粒子の割合が少なすぎると、光学特性の改良効果が小さい。無機粒子の割合が多すぎると、機械的特性が低下するとともに、ヘイズが高まる。
(E)他の添加剤
硬化性組成物は、重合開始剤を含んでいてもよい。重合開始剤は、熱重合開始剤(ベンゾイルパーオキサイドなどの過酸化物などの熱ラジカル発生剤)であってもよく、光重合開始剤(光ラジカル発生剤)であってもよい。好ましい重合開始剤は、光重合開始剤である。光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン類又はプロピオフェノン類、ベンジル類、ベンゾイン類、ベンゾフェノン類、チオキサントン類、アシルホスフィンオキシド類などが例示できる。光重合開始剤には、慣用の光増感剤や光重合促進剤(例えば、第三級アミン類など)が含まれていてもよい。光重合開始剤の割合は、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して0.1〜20重量部、好ましくは0.5〜10重量部、さらに好ましくは1〜8重量部(特に1〜5重量部)程度であってもよい。
溶媒は、前記硬化性樹脂前駆体及び前記高分子の種類及び溶解性に応じて選択でき、少なくとも固形分(硬化性樹脂前駆体、前記高分子、反応開始剤、その他添加剤)を均一に溶解できる溶媒であればよい。そのような溶媒としては、例えば、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなど)、エーテル類(ジオキサン、テトラヒドロフランなど)、脂肪族炭化水素類(ヘキサンなど)、脂環式炭化水素類(シクロヘキサンなど)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレンなど)、ハロゲン化炭素類(ジクロロメタン、ジクロロエタンなど)、エステル類(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチルなど)、水、アルコール類(エタノール、イソプロパノール、ブタノール、シクロヘキサノールなど)、セロソルブ類(メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、プロピレングリコールモノメチルエーテル(1−メトキシ−2−プロパノール)など)、セロソルブアセテート類、スルホキシド類(ジメチルスルホキシドなど)、アミド類(ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなど)などが例示できる。これらの溶媒は、単独で又は二種以上組み合わせて使用でき、混合溶媒であってもよい。
これらの溶媒のうち、メチルエチルケトンなどのケトン類、ブタノールなどのアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどおセロソルブ類が好ましく、これらを混合してもよい。例えば、前記ケトン類と、前記アルコール類及び/又は前記セロソルブ類とを、前者/後者=90/10〜10/90、好ましくは70/30〜30/70、さらに好ましくは60/40〜40/60程度の割合(重量比)で混合してもよい。
溶媒の割合は、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して10〜1000重量部程度の範囲から選択でき、例えば、50〜500重量部、好ましくは80〜400重量部、さらに好ましくは100〜300重量部程度である。
硬化性組成物には、ハードコート層の光学特性を損なわない範囲で、慣用の添加剤、例えば、有機粒子、安定剤(酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、界面活性剤、水溶性高分子、充填剤、架橋剤、カップリング剤、着色剤、難燃剤、滑剤、ワックス、防腐剤、粘度調整剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤などが含まれていてもよい。
特に、硬化性組成物は、凝集剤を用いることなく、凹凸構造を形成でき、光学特性などの点から、実質的に凝集剤(例えば、特開2009−265143号公報に記載の微粒子の凝集剤など)を含有していない組成物が好ましい。
硬化性組成物(硬化性樹脂前駆体)は、熱硬化性組成物であってもよいが、短時間で硬化できる光硬化性化合物、例えば、紫外線硬化性化合物、EB硬化性化合物であってもよい。特に、実用的に有利であり、かつ凹凸構造を形成し易い樹脂前駆体は、紫外線硬化性樹脂である。
ハードコート層の厚みは、例えば、0.5〜30μm、好ましくは1〜25μm、さらに好ましくは3〜20μm(特に5〜15μm)程度である。本発明では、Sm値が600μm以上の大きな凹凸構造を有するにも拘わらず、30μm以下の薄肉のハードコート層を形成できる。
[透明フィルム]
透明フィルム(又は基材フィルム)としては、ガラス、セラミックスの他、樹脂シートが例示できる。透明フィルムを構成する樹脂としては、前記ハードコート層と同様の樹脂が使用できる。好ましい透明フィルムとしては、透明性ポリマーフィルム、例えば、セルロース誘導体[セルローストリアセテート(TAC)、セルロースジアセテートなどのセルロースアセテートなど]、ポリエステル系樹脂[ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリアリレート系樹脂など]、ポリスルホン系樹脂[ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなど]、ポリエーテルケトン系樹脂[ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトンなど]、ポリカーボネート系樹脂(ビスフェノールA型ポリカーボネートなど)、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、環状ポリオレフィン系樹脂[トパス(TOPAS)(登録商標)、アートン(ARTON)(登録商標)、ゼオネックス(ZEONEX)(登録商標)など]、ハロゲン含有樹脂(ポリ塩化ビニリデンなど)、(メタ)アクリル系樹脂、スチレン系樹脂(ポリスチレンなど)、酢酸ビニル又はビニルアルコール系樹脂(ポリビニルアルコールなど)などで形成されたフィルムが挙げられる。透明フィルムは1軸又は2軸延伸されていてもよい。
これらのフィルムは、用途に応じて適宜選択でき、光学フィルムをタッチパネルの上部電極基板(指又はペンなどの押圧部材と接触する側の電極基板)に用いる場合は、可撓性が必要であるため、プラスチックシート又はフィルム(未延伸又は延伸プラスチックシート又はフィルム)を利用できる。
光学的に等方性の透明フィルムには、ガラス、未延伸又は延伸プラスチックシート又はフィルムが例示でき、例えば、ポリエステル(PET、PBTなど)、セルロース誘導体類、特に、セルロースエステル類(セルロースジアセテート、セルローストリアセテートなどのセルロースアセテート、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなどのセルロースアセテートC3−4アシレートなど)などで形成されたシート又はフィルムが好ましい。特に、ハードコート層の熱可塑性樹脂としてセルロース誘導体を使用した場合、透明フィルムとしてセルロース誘導体で構成されたフィルムを用いると、両者の密着性も向上できる。
透明フィルムの厚みは、例えば、5〜2000μm、好ましくは15〜1000μm、さらに好ましくは20〜500μm程度の範囲から選択できる。
[光学フィルム]
本発明の光学フィルムは、前記ハードコート層を有することにより、高い防眩性及びアンチニュートンリング性を有するにも拘わらず、ヘーズが抑制され、高い透明性を有している。
本発明の光学フィルムは、JIS K7136に準拠したヘイズは、例えば、0.1〜2%、好ましくは0.15〜1.5%、さらに好ましくは0.2〜1%(特に0.3〜0.8%)程度である。ヘイズが低すぎると、凹凸構造の形成が困難となる。ヘイズが高すぎると、白みがかり、鮮明な画像を表示できない。
本発明の光学フィルムは、JIS K7136に準拠した全光線透過率は、例えば、70〜100%、好ましくは80〜100%、さらに好ましくは85〜99%(特に、90〜95%)程度である。
本発明の光学フィルムの透過像鮮明度は、0.125mm幅の光学櫛を使用した場合、すなわち、光学櫛幅0.125mmの透過像鮮明度は、例えば、1〜67%、好ましくは1.5〜55%、さらに好ましくは2〜50%(特に5〜40%)程度である。
光学櫛幅0.25mmの透過像鮮明度は、例えば、2〜67%、好ましくは3〜60%、さらに好ましくは4〜55%(特に8〜50%)程度である。
光学櫛幅0.5mmの透過像鮮明度は、例えば、10〜85%、好ましくは15〜80%、さらに好ましくは20〜75%(特に25〜70%)程度である。
光学櫛幅1mmの透過像鮮明度は、例えば、50〜95%、好ましくは55〜93%、さらに好ましくは60〜92%(特に70〜90%)程度である。
光学櫛幅2mmの透過像鮮明度は、例えば、80〜99%、好ましくは85〜98%、さらに好ましくは90〜98%(特に94〜98%)程度である。
透過像鮮明度が前記範囲にあると、直進透過光の散乱が少ないため、光学フィルムを高精細表示装置に配設した場合であっても、各々の画素からの散乱が少なくなり、その結果ギラツキを防止できる。
透過像鮮明度とは、膜を透過した光のボケや歪みを定量化する尺度である。透過像鮮明度は、膜からの透過光を移動する光学櫛を通して測定し、光学櫛の明暗部の光量により値を算出する。すなわち、膜が透過光をぼやかす場合、光学櫛上に結像されるスリットの像は太くなるため、透過部での光量は100%以下となり、一方、不透過部では光が漏れるため0%以上となる。透過像鮮明度の値Cは光学櫛の透明部の透過光最大値Mと不透明部の透過光最小値mから次式により定義される。
C(%)=[(M−m)/(M+m)]×100
すなわち、Cの値が100%に近づく程、透明導電性膜による像のボケが小さい[参考文献;須賀、三田村,塗装技術,1985年7月号]。
本発明の光学フィルムは、表面反射率は10%以下であってもよく、例えば、1〜10%、好ましくは2〜8%、さらに好ましくは3〜5%程度であってもよい。特に、ハードコート層に低屈折率の無機粒子を含有させことなどにより、表面反射率を低下させてもよく、表面反射率は4%以下、好ましくは1〜4%、さらに好ましくは2〜3.5%以下であってもよい。ハードコート層に中空シリカを含有させ、かつ表面近傍に偏在させることにより、効率的に表面反射率を低減できる。
本発明の光学フィルム(特に、防眩フィルムとして利用される光学フィルム)は、ハードコート層の上に、表面反射率を下げるために、さらに低屈折率層を形成してもよい。低屈折率層を前記ハードコート層の上に積層することにより、液晶表示装置などの表示装置において、低屈折率層を最表面となるように配設した場合などに、外部からの光(外部光源など)が、光学フィルムの表面で反射するのを有効に防止できる。
また、本発明の光学フィルムは、アンチニュートンリングフィルムとして利用される場合、ハードコート層の上に、さらに透明導電層、例えば、酸化インジウム−酸化錫系複合酸化物(ITO)などの金属酸化物で構成された透明導電層や、導電性ポリマーで構成された透明導電層を積層してもよい。
本発明の光学フィルムは、ハードコート性を有し、防眩性又はアンチニュートンリング性が高い。さらに、透過像の鮮明性に優れており、表示面での文字ボケが少ない。そのため、本発明の光学フィルムは、種々の表示装置、例えば、液晶表示(LCD)装置、プラズマディスプレイ、タッチパネル付き表示装置などの表示装置に使用できる。例えば、LCD装置が備える防眩フィルムや、タッチパネルの電極基板として利用でき、さらに他の光学要素(例えば、偏光板、位相差板、導光板などの光路内に配設される種々の光学要素)と組み合わせてもよい。
[光学フィルムの製造方法]
本発明の光学フィルムは、ハードコート層の表面に前記凹凸構造を形成できる限り、特に限定されず、慣用の方法を利用できる。ハードコート層が硬化性組成物の硬化物で形成されている場合、本発明の光学フィルムは、透明フィルムの上に、硬化性組成物を含む塗工液を塗布し、乾燥後、活性エネルギー線を照射して硬化することにより得ることができる。
塗工液は、通常、前記硬化性樹脂前駆体とセルロースナノファイバーと溶媒と必要に応じてエチレン性不飽和結合を有さない高分子や無機粒子とを含む混合液(特に均一溶液などの液状組成物)で構成されている。好ましい態様では、前記混合液として、光硬化性化合物と、セルロースナノファイバーと、セルロース誘導体と、中空シリカと、光重合開始剤と、前記光硬化性化合物及びセルロース誘導体を可溶な溶媒とを含む組成物が使用される。本発明では、セルロースナノファイバーを塗工液中で、慣用の方法により均一に分散するのが好ましく、例えば、塗工液を超音波で処理してもよい。
混合液中の溶質(硬化性樹脂前駆体、セルロースナノファイバー、前記高分子、無機粒子、反応開始剤、その他添加剤)の濃度は、流延性やコーティング性などを損なわない範囲で選択でき、例えば、1〜80重量%、好ましくは5〜60重量%、さらに好ましくは15〜50重量%(特に20〜45重量%)程度である。
なお、透明フィルムに前記混合液を塗布すると、溶媒の種類によっては透明フィルムが溶解又は膨潤する場合がある。例えば、トリアセチルセルロースフィルムに、樹脂成分を含有する塗布液(均一溶液)を塗布すると、溶媒の種類によって、トリアセチルセルロースフィルムの塗布面が溶出、侵食若しくは膨潤する場合がある。このような場合、透明フィルム(トリアセチルセルロースフィルムなど)の塗布面に予め耐溶剤性コーティング剤を塗布し、光学的に等方性の耐溶剤性コーティング層を形成していてもよい。このようなコーティング層は、例えば、AS樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂(ポリビニルアルコール、エチレン−ビニルアルコール共重合体など)などの熱可塑性樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、紫外線硬化型樹脂などの硬化性樹脂などを用いて形成できる。また、混合液又は塗布液を透明支持体に塗布する場合、透明フィルムの種類に応じて、透明フィルムを溶解・侵食若しくは膨潤しない溶媒を選択してもよい。
塗布方法としては、慣用の方法、例えば、スプレー、ロールコーター、エアナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、リバースコーター、バーコーター、コンマコーター、ディップ・スクイズコーター、ダイコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、シルクスクリーンコーター法、ディップ法、スプレー法、スピナー法などが挙げられる。これらの方法のうち、バーコーター法やグラビアコーター法などが汎用される。なお、必要であれば、塗布液は複数回に亘り塗布してもよい。
前記混合液を流延又は塗布した後、溶媒を蒸発させる。溶媒の蒸発は、通常、例えば、溶媒の沸点に応じて、30〜200℃程度の範囲から選択できるが、本発明では、ハードコート層の表面に特定の凹凸構造を形成するために、乾燥温度が重要であり、硬化性樹脂前駆体の種類により選択できるが、例えば、70℃以下(例えば、20〜65℃)、好ましくは30〜65℃、さらに好ましくは40〜60℃(特に45〜60℃)程度である。乾燥温度が高すぎると、乾燥時間が短くなり、対流の発生が抑制されるため、凹凸構造を発達させるのが困難である。
本発明では、塗工液が凝集剤を含有していないにも拘わらず、塗工液中に分散したセルロースナノファイバーが硬化性組成物の硬化とともに適度に凝集し、核となって樹脂成分が隆起し、表面に凹凸構造を形成すると推定できる。
このような凹凸構造が形成されたハードコート層は、活性光線(紫外線、電子線など)や熱などにより最終的に硬化し、硬化樹脂を形成する。前駆体の硬化は、硬化性樹脂前駆体の種類に応じて、加熱、光照射などを組合せてもよい。これらのうち、特定の凹凸構造を形成し易い点から、光照射が好ましい。光照射は、光硬化成分などの種類に応じて選択でき、通常、紫外線、電子線などが利用できる。
光源としては、例えば、紫外線の場合は、Deep UV ランプ、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、レーザー光源(ヘリウム−カドミウムレーザー、エキシマレーザーなどの光源)などを用いることができる。照射光量(照射エネルギー)は、塗膜の厚みにより異なるが、例えば、50〜10000mJ/cm、好ましくは70〜7000mJ/cm、さらに好ましくは100〜5000mJ/cm程度であってもよい。
電子線の場合は、電子線照射装置などの露光源によって、電子線を照射する方法が利用できる。照射量(線量)は、塗膜の厚みにより異なるが、例えば、1〜200kGy(グレイ)、好ましくは5〜150kGy、さらに好ましくは10〜100kGy(特に20〜80kGy)程度である。加速電圧は、例えば、10〜1000kV、好ましくは50〜500kV、さらに好ましくは100〜300kV程度である。
これらの光源のうち、汎用的な露光源は、通常、紫外線照射装置である。なお、光照射は、必要であれば、不活性ガス雰囲気中で行ってもよい。特に、光硬化を利用した場合、前駆体を硬化させることにより直ちに固定化できるだけでなく、透明フィルムの内部から熱によりオリゴマーなどの低分子成分が析出することも抑制できる。さらに、ハードコート層に耐擦傷性を付与でき、タッチパネルに用いた場合、操作を繰り返しても表面構造の損傷などが抑制でき、耐久性を向上できる。
ハードコート層の上に、さらに低屈折率層を形成する場合も、通常、前記ハードコート層と同様の方法で、塗工液を塗布又は流延した後、活性光線や熱などを用いて硬化することにより形成できる。
本発明では、ハードコート層に対する他の層(例えば、低屈折率層や透明導電層など)の密着性を向上させるために、ハードコート層を表面処理に供してもよい。表面処理としては、慣用の表面処理、例えば、コロナ放電処理、火炎処理、プラズマ処理、オゾンや紫外線照射処理などが挙げられる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。実施例及び比較例で得られた透明導電性膜を以下の項目で評価した。
[ハードコート層の耐擦傷性]
耐擦傷性の指標として、♯0000のスチールウールを9.5N/cmの加重でハードコート層の表面を10往復回擦り、傷の本数に基づいて、以下の基準で評価した。
◎:0本
○:1〜3本
△:4〜6本
×:7本以上。
[鉛筆硬度]
JIS K5400に準拠し、荷重4.9Nで鉛筆硬度を測定した。
[ヘイズ及び全光線透過率(TPP)]
ヘイズメーター(日本電色(株)製、商品名「NDH−5000W」)を用いて、JIS K7136に準拠して測定した。
[透過像(写像)鮮明度]
光学フィルムの写像鮮明度を、写像測定器(スガ試験機(株)製、商品名「ICM−1T」)を用いて、JIS K7105に基づき、フィルムの製膜方向と光学櫛の櫛歯の方向とが平行になるようにフィルムを設置して測定を行った。写像測定器の光学櫛のうち、0.125〜2mm幅の光学櫛における写像鮮明度を測定した。
[防眩性]
光学フィルムの透明フィルム側に黒フィルムを貼り合わせ、2m離れた地点から、蛍光管がむき出しの蛍光灯(10000cd/m)をフィルム表面に映し、その反射像のボケの程度を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:蛍光灯の輪郭がわからないか、又はわずかにわかる
△:蛍光灯は部分的にボケているが、輪郭が明確に見える
×:蛍光灯が殆どボケず、輪郭が非常に明確に見える。
[ギラツキの評価]
表示面におけるギラツキの判定は、42インチサイズのフルHD液晶テレビ(画素数1080×1920)上に、得られた光学フィルムを配設し、白表示として目視にて以下の基準で評価した。なお、用いたLCDモニターの表層側偏光板は、クリアタイプの偏光板であった。
◎:ギラツキが感じられない
○:ギラツキが僅かに感じられる
×:ギラツキが感じられる。
[透過像の評価]
透過像の判定は、42インチサイズのフルHD液晶テレビ(画素数1080×1920)上に、得られた光学フィルムを両面テープ(日東電工(株)製、CS9621)を用いて貼り付け、液晶テレビの画像を表示し、透過像を目視にて以下の基準で評価した。なお、用いたLCDモニターの表層側偏光板は、クリアタイプの偏光板であった。
◎:透過像が完全に鮮明に見える
○:透過像が鮮明に見えるが、通常のクリア液晶テレビに比べやや劣る
△:透過像がやや白く見える
×:透過像がぼやけて不鮮明に見える。
[アンチニュートンリング性]
ガラス基板上に、光学フィルムのハードコート層がガラス基板と接触するように、光学フィルムを設置し、透明フィルム側から指で押圧した際のニュートンリングの発生状況を目視で観察し、以下の基準で評価した。
○:ニュートンリングの発生がなかった
△:僅かだがニュートンリングが確認できる
×:ニュートンリングが発生した。
[反射率]
光学フィルムの透明フィルム側に黒フィルムを貼り合わせ、積分球反射強度測定装置((株)日立ハイテクノロジーズ製、U−3300)を用いて、積分反射率(視感度換算)を測定した。
[算術平均粗さRa、凸部の頂部間平均間隔Sm、算術平均傾斜Δa]
JIS B0601に準拠して、接触式表面粗さ計(東京精密(株)製、surfcom570A)を用いて、走査範囲3mm、走査回数2回の条件で、算術平均粗さRa、凸部の頂部間平均間隔Sm、算術平均傾斜Δaを測定した。
[塗工液の調製]
(ハードコート層塗工液:NC−1)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ダイセル・サイテック(株)製、DPHA)50重量部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(ダイセル・サイテック(株)製、PETIA)50重量部、セルロースアセテートプロピオネート(イーストマン社製、CAP)0.5重量部を、メチルエチルケトン(MEK)100重量部、1−メトキシ−2−プロパノール(MMPG)50重量部及び1−ブタノール(BuOH)(沸点113℃)50重量部の混合溶媒に溶解した。この溶液に、光重合開始剤(チバ・ジャパン(株)製、商品名「イルガキュア184」)2重量部を加えて溶解した。さらに、この溶液に、セルロースナノファイバー(ダイセル化学工業(株)製、平均繊維径70nm、平均繊維長約800μm、1重量%水分散液)5重量部を加えて、1時間攪拌し、ハードコート層塗工液:NC−1を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−2)
セルロースナノファイバーの平均繊維長を約400μmに変更する以外は、NC−1と同様にしてハードコート層塗工液:NC−2を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−3)
セルロースナノファイバーの平均繊維長を約200μmに変更する以外は、NC−1と同様にしてハードコート層塗工液:NC−3を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−4)
セルロースナノファイバーの平均繊維長を約100μmに変更する以外は、NC−1と同様にしてハードコート層塗工液:NC−4を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−5)
セルロースナノファイバーの添加量を3重量部に変更する以外は、NC−1と同様にしてハードコート層塗工液:NC−5を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−6)
セルロースナノファイバーの添加量を3重量部に変更する以外は、NC−2と同様にしてハードコート層塗工液:NC−6を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−7)
セルロースナノファイバーの添加量を3重量部に変更する以外は、NC−3と同様にしてハードコート層塗工液:NC−7を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−8)
セルロースナノファイバーの添加量を3重量部に変更する以外は、NC−4と同様にしてハードコート層塗工液:NC−8を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−9)
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)の添加量を20重量部、ペンタエリスリトールトリアクリレート(PETIA)の添加量を50重量部に変更する以外は、NC−8と同様にしてハードコート層塗工液:NC−9を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−10)
セルロースナノファイバーの平均繊維長を約60μmに変更し、添加量を10重量部に変更する以外は、NC−1と同様にしてハードコート層塗工液:NC−8を調製した。
(ハードコート層塗工液:NC−11)
セルロースナノファイバーの添加量を15重量部に変更する以外は、NC−10と同様にしてハードコート層塗工液:NC−11を調製した。
(ハードコート層塗工液:NCL−1)
さらに中空シリカ(日揮触媒化成(株)製「A2SL−02SH」、20重量%アルコール分散液)を7重量部添加する以外は、NC−1と同様にしてハードコート層塗工液:NCL−1を調製した。
(ハードコート層塗工液:NCL−2)
さらに中空シリカ(A2SL−02SH)を7重量部添加する以外は、NC−5と同様にしてハードコート層塗工液:NCL−2を調製した。
(ハードコート層塗工液:NCL−3)
さらに中空シリカ(A2SL−02SH)を7重量部添加する以外は、NC−6と同様にしてハードコート層塗工液:NCL−3を調製した。
(ハードコート層塗工液:NCL−4)
さらに中空シリカ(A2SL−02SH)を7重量部添加する以外は、NC−7と同様にしてハードコート層塗工液:NCL−4を調製した。
(ハードコート層塗工液:NCL−5)
さらに中空シリカ(A2SL−02SH)を7重量部添加する以外は、NC−8と同様にしてハードコート層塗工液:NCL−5を調製した。
(ハードコート層塗工液:NCL−6)
さらに中空シリカ(A2SL−02SH)を7重量部添加する以外は、NC−9と同様にしてハードコート層塗工液:NCL−6を調製した。
(ハードコート層塗工液:NCL−7)
さらに中空シリカ(A2SL−02SH)を7重量部添加する以外は、NC−10と同様にしてハードコート層塗工液:NCL−7を調製した。
(ハードコート層塗工液:NCL−8)
さらに中空シリカ(A2SL−02SH)を7重量部添加する以外は、NC−11と同様にしてハードコート層塗工液:NCL−8を調製した。
(ハードコート層塗工液:HC−1)
セルロースナノファイバーの代わりに、フッ素系レベリング剤0.1重量部を超音波処理することなく、開始剤とともに添加する以外は、NC−1と同様にしてハードコート層塗工液:HC−1を調製した。
(ハードコート層塗工液:HC−2)
さらにシリカ粒子(日本触媒(株)製「シーホスタKE−P150」、平均粒径1.5μm)を5重量部添加する以外は、HC−1と同様にしてハードコート層塗工液:HC−2を調製した。
(ハードコート層塗工液:HC−3)
さらにスチレンビーズ(平均粒径3.5μm)を1重量部添加する以外は、HC−1と同様にしてハードコート層塗工液:HC−3を調製した。
(ハードコート層塗工液:HC−4)
さらにアクリルビーズ(平均粒径7μm)を20重量部添加する以外は、HC−1と同様にしてハードコート層塗工液:HC−4を調製した。
実施例1
透明フィルムとして、トリアセチルセルロースフィルム(富士フィルム(株)製、TAC、厚み80μm)を用い、このフィルムの上に、ハードコート層塗工液NC−1をバーコーター♯26を用いて塗工した後、50℃で1分間乾燥した。塗工フィルムを紫外線照射装置(ウシオ電機(株)製、高圧水銀ランプ、紫外線照射量:800mJ/cm)に通して、紫外線硬化処理を行い、ハードコート性及び表面凹凸構造を有するハードコート層を形成した。得られた光学フィルムにおけるハードコート層の厚みは約8μmであった。
実施例2〜15及び比較例1〜2
ハードコート層塗工液NC−1の代わりに、ハードコート層塗工液NC−2〜9、NCL1〜6、HC−1〜2を用いる以外は、実施例1と同様にして光学フィルムを作製した。なお、ハードコート層の厚みは、実施例3(NC−3)及び実施例6(NC−6)が約7μm、実施例10(NCL−1)が約9μm、比較例1(HC−1)が約6μm、比較例2(HC−2)が約7μmであった以外は約8μmであった。
比較例3
塗工後の乾燥温度を80℃に変更する以外は、実施例1と同様にして光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムにおけるハードコート層の厚みは約8μmであった。
比較例4〜5
ハードコート層塗工液NC−1の代わりに、ハードコート層塗工液HC−3又はHC−4を用い、塗工後の乾燥温度を70℃に変更する以外は、実施例1と同様にして光学フィルムを作製した。得られた光学フィルムにおけるハードコート層の厚みは、比較例4(HC−3)が約6μmであり、比較例5(HC−4)が約12μmであった。
実施例及び比較例で得られた光学フィルムについて、光学特性を測定した結果を表1に示し、表面構造を測定した結果及び各種特性の評価結果を表2に示す。
Figure 2012252038
Figure 2012252038
表1及び表2の結果から明らかなように、実施例の光学フィルムは、光学特性及び機械的特性に優れる。一方、比較例の光学フィルムは、光学特性が低い。
本発明の光学フィルムは、種々の表示装置、例えば、液晶表示(LCD)装置、陰極管表示装置、有機又は無機エレクトロルミネッセンス(EL)ディスプレイ、フィールドエミッションディスプレイ(FED)、表面電界ディスプレイ(SED)、リアプロジェクションテレビディスプレイ、プラズマディスプレイ、タッチパネル付き表示装置などの表示装置に利用される光学フィルムとして利用できる。
タッチパネルは、パーソナルコンピューター、テレビ、携帯電話、遊技機器、モバイル機器、時計、電卓などの電気・電子又は精密機器の表示部において、表示装置(液晶表示装置、プラズマディスプレイ装置、有機又は無機EL表示装置など)と組み合わせて用いられるタッチパネル(特に抵抗膜方式タッチパネル)であってもよい。
これらのうち、本発明の光学フィルムは、LCDの防眩フィルムやタッチパネルのアンチニュートンリングフィルムとして特に有用である。

Claims (15)

  1. 透明フィルムと、この透明フィルムの上に形成されたハードコート層とを含む光学フィルムであって、前記ハードコート層の表面に、凸部の頂部間平均間隔Sm600〜1500μm及び算術平均粗さRa0.04〜0.2μmの凹凸構造が形成されている光学フィルム。
  2. 凹凸構造の算術平均傾斜Δaが0.05〜5°である請求項1記載の光学フィルム。
  3. ヘイズが0.1〜2%である請求項1又は2記載の光学フィルム。
  4. 光学櫛幅0.125mmの透過像鮮明度が1〜67%であり、光学櫛幅0.25mmの透過像鮮明度が2〜67%であり、光学櫛幅0.5mmの透過像鮮明度が10〜85%であり、光学櫛幅1mmの透過像鮮明度が50〜95%であり、かつ光学櫛幅2mmの透過像鮮明度が80〜99%である請求項1〜3のいずれかに記載の光学フィルム。
  5. ハードコート層が、硬化性樹脂前駆体及びセルロースナノファイバーを含む硬化性組成物の硬化物で形成されている請求項1〜4のいずれかに記載の光学フィルム。
  6. セルロースナノファイバーが10〜500nmの平均繊維径及び20〜500μmの平均繊維長を有する請求項1〜5のいずれかに記載の光学フィルム。
  7. セルロースナノファイバーの割合が、硬化性樹脂前駆体100重量部に対して0.01〜3重量部である請求項5又は6記載の光学フィルム。
  8. 硬化性組成物が、さらにエチレン性不飽和結合を有さない高分子を含む請求項5〜7のいずれかに記載の光学フィルム。
  9. エチレン性不飽和結合を有さない高分子がセルロース誘導体である請求項8記載の光学フィルム。
  10. 硬化性組成物が、さらに中空シリカ粒子を含む請求項5〜9のいずれかに記載の光学フィルム。
  11. 表面反射率が4%以下である請求項10記載の光学フィルム。
  12. ハードコート層の厚みが30μm以下である請求項1〜11のいずれかに記載の光学フィルム。
  13. ハードコート層が凝集剤を実質的に含有しない請求項1〜12のいずれかに記載の光学フィルム。
  14. 透明フィルムの上に、ハードコート層を形成するための塗工液を塗布し、乾燥後、活性エネルギー線を照射して硬化する請求項1記載の光学フィルムの製造方法。
  15. 70℃以下の温度で乾燥する請求項14記載の製造方法。
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