<<構成>>
<スロットマシン10の構成>
図1は、本発明の実施形態によるスロットマシン10の外観を示す図である。図1に示す通り、スロットマシン10の筐体の前面部には、フロントパネル20が設けられている。このフロントパネル20の中には、垂直方向に縦長矩形の3つの表示窓22L、22C及び22Rが形成されている。
これらの3つの表示窓22L、22C及び22Rの前面には、5本の入賞ラインが定められている。この5本の入賞ラインは、水平の3本(中央L1、上下L2A、L2B)の入賞ラインと、斜めの2本(斜め右下がりL3A,斜め右上がりL3B)の入賞ラインとがあり、投入された遊技媒体(本実施形態ではメダルを用いている。)の枚数により有効となった入賞ライン(以下、有効ラインと称する)が表示される。
上述した表示窓22L、22C及び22Rの下方には、概略水平の操作パネル部30が設けられている。操作パネル部30の左側には、1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36が設けられている。また、操作パネル部30の右側には、遊技媒体を投入することができる遊技媒体投入口38が設けられている。
遊技媒体投入口38から遊技媒体が投入されると、遊技媒体カウンタ(図示せず)により遊技媒体の枚数が計数され、規定枚数以上の遊技媒体が投入された場合には、規定枚数以上の枚数はクレジット数として後述するRAM110に記憶される。
1−ベットスイッチ32は、クレジット数のうちの1枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。2−ベットスイッチ34は、クレジット数のうちの2枚だけを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。最大ベットスイッチ36は、クレジット数のうちから3枚のメダルを遊技の賭けの対象とするためのスイッチである。
以下においては、賭けの対象となる遊技媒体の数を「ベット数」と称し、上述した1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34又は最大ベットスイッチ36の操作により遊技者によって賭けの対象として設定されたメダルの数を「設定ベット数」と称する。
1−ベットスイッチ32を遊技者が操作したときには、5本の入賞ラインのうちから1本、例えば入賞ラインL1を有効化する。また、2−ベットスイッチ34を操作したときには、5本の入賞ラインのうちから3本、例えば入賞ラインL1、L2A及びL2Bを有効化する。更に、最大ベットスイッチ36を操作したときには、5本の入賞ラインの全て、即ちL1、L2A、L2B、L3A及びL3Bを有効化する。
また、スロットマシン10の筐体の上方には、液晶ディスプレイパネルから構成される画像表示装置70が設けられている。なお、表示装置70は、上述した液晶ディスプレイパネルに限られず、画像情報や文字情報を遊技者が遊技中に視認し得る装置であれば、その他あらゆる画像表示装置を用いることが可能である。この表示装置70においては、遊技履歴を表示したり、特別遊技における演出画像、役の抽選に応じた演出画像、遊技の進行状況に応じた演出画像等を表示したりすることができる。
スロットマシン10の筐体の内部には、3個のリール40L、40C及び40Rが回転自在に設けられている。リール40L、40C及び40Rはリング状の形状であり、このリール40L、40C及び40Rの外周面には、図柄が印刷されたリールテープが貼り付けられている。リール40L、40C及び40Rの各々には、例えば、21個の図柄が等間隔で配置されている。これらのリール40L、40C及び40Rの各々は、上述した表示窓22L、22C及び22Rを介して視認可能に設けられている。リールが停止しているときには、1つの表示窓において、1本のリールの連続した3つの図柄が視認可能となる。このため、3つの表示窓22L、22C及び22Rの全てからは、合計9個の図柄が視認可能となる。後述するように、リール40L、40C及び40Rの各々は、モータ(図示せず)により回転駆動され、表示窓22L、22C及び22Rにおいては、リール40L、40C及び40Rの外周面に描かれた図柄が上から下に向かって移動する。
操作パネル部30の前面の左側には、スタートスイッチ50が傾動可能に設けられている。操作パネル部30の前面の中央部には、3つのストップスイッチ52L、52C及び52Rが設けられている。ストップスイッチ52Lは左リール40Lに対応し、ストップスイッチ52Cは中リール40Cに対応し、ストップスイッチ52Rは右リール40Rに対応している。
上述したスタートスイッチ50を遊技者が傾動操作すると、上述した3つの40L、40C及び40Rは、一斉に回転を始める。3つのリール40L、40C及び40Rが回転したときには、リール40L、40C及び40Rの各々の外周面に描かれている図柄は、表示窓22L、22C及び22Rの各々において上から下へと移動表示される。
上述した3つのリール40L、40C及び40Rの回転速度が一定速度に達したときには、遊技者によるストップスイッチ52L、52C及び52Rの操作が有効となる。そして、ストップスイッチ52Lを遊技者が押動操作したときには、左リール40Lが停止し、ストップスイッチ52Cを遊技者が押動操作したときには、中リール40Cが停止し、ストップスイッチ52Rを遊技者が押動操作したときには、右リール40Rが停止する。
リール40L、40C又は40Rが停止するときには、リールの各々の外周面に描かれている図柄が、上述した入賞ラインL1、L2A、L2B、L3A及びL3B上に位置付けられるように、3つのリール40L、40C又は40Rの各々は、停止制御される。
スロットマシン10の筐体の下方の右側には、筐体の内部に収納されたサウンド出力装置(図示せず。なお、後述する図2に示すサウンド出力装置64に対応する。)から発せられた音を筐体の外部へ出すための透音穴60が設けられている。スロットマシン10の筐体の下方中央部には、遊技媒体払出口62が設けられている。リール40L、40C又は40Rが停止して、有効ライン上に停止表示された図柄の組合せが、所定の組合せ、即ち役を構成する図柄の組合せとなり、役に入賞したときには、その組合せに応じて予め定められた枚数の遊技媒体が遊技媒体払出口62から払い出される。
スロットマシン10の筐体上方の左右両側には、表示ランプ90が設けられている。表示ランプ90は、複数個のLEDランプ等から構成され、通常遊技の場合は一定の点灯が行われるが、役に当選した可能性を演出する等の場合は特定のパターンで点灯する。
上述したように、スロットマシン10における遊技は、停止させられた複数のリール40L、40C又は40Rの停止位置により定まる図柄の組合せによって遊技結果が定まる遊技である。また、この遊技は、遊技媒体を投入し、ベットスイッチ32、34、36のいずれかを操作した後、スタートスイッチ50を遊技者が傾動操作を行い、複数のリール40L、40C及び40Rを回転させ停止させるまでの工程を1回の遊技として、繰り返すことができる遊技である。
<<機能ブロック図の説明>>
図2は、スロットマシン10の制御に関する機能ブロック図を示す。制御回路として、主制御回路100と副制御回路200とが電気的に接続され、主制御回路100には、操作手段300が電気的に接続され、また、リール40L、40C及び40Rの各々に設けられたモータ80L、80C及び80Rが電気的に接続されている。副制御回路200には、表示装置70と、表示ランプ90と、サウンド出力装置64とを含む報知手段610が電気的に接続されている。
3つのストップスイッチ52L、52C及び52Rから停止操作手段310が構成され、この停止操作手段310と、スタートスイッチ50と、ベットスイッチ32、34及び36とから構成されるベット手段320と、から操作手段300が構成される。この操作手段300は、スイッチに限られず、遊技者の四肢を用いた操作に基づいて操作信号を発生させるものであれば、あらゆる手段が適用できる。
<主制御回路100の説明>
主制御回路100は、役抽選手段410と、リール制御手段420と、遊技制御手段430と、記憶手段440と、制御信号送信手段450とを含む。
役抽選手段410は、役抽選処理によって、役(特別役である第1特別役と第2特別役、一般役、再遊技役)の抽選を行うものである。役抽選手段410は、例えば、役抽選用の乱数発生手段412(ハード乱数等)と、この乱数発生手段412が発生する乱数を抽出する乱数抽出手段414と、乱数抽出手段414が抽出した乱数値に基づいて役の当選の有無及び当選役を判定する乱数判定手段416とを備えている。
リール制御手段420は、スタートスイッチ50の操作により発信されたリール回転開始信号を受信することにより、モータ80L、80C、80Rの制御を行い、リール40L、40C、40Rを回転させ、そして、ストップスイッチ52L、52C、52Rを操作することにより発信されたストップスイッチ操作信号を受信することにより、リール40L、40C、40Rを停止させるリール作動に関する制御を行う。
遊技制御手段430は、役抽選処理で特別役、一般役、再遊技役に当選し、停止した図柄に関する入賞図柄判定により、各々の役に対応した図柄が揃ったと判別したときに、入賞した役に対応した処理を進める。遊技制御手段は、所定枚数の遊技媒体の払い出しを行う以外に、特別遊技制御手段432を含む。特別遊技制御手段432は、遊技が遊技者にとって有利に進行する特別遊技を行う。
記憶手段440は、読込み可能な記憶手段と、読込み可能でかつ書込み可能な記憶手段とを有し、遊技の進行に必要となるプログラム及びデータなどを記憶する。例えば、読込み可能な記憶手段には、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データが記憶されている。また、読込み可能でかつ書込み可能な記憶手段には、制御プログラムで使用するフラグ、変数の値、制御信号の情報を一時的に記憶することができる。
また、制御信号送信手段450は、所定単位割込間隔時間ごとに、記憶手段440に記憶された制御信号に関する信号を記憶手段440から読込み、読込まれた信号を副制御回路200に送信する。
<副制御回路200の説明>
副制御回路200には、画像制御手段520と、ランプ制御手段522と、サウンド出力制御手段524とを含む演出制御手段510が設けられている。ここで、画像制御手段520は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶した画像データを読み出し、表示駆動装置220を制御して、報知手段610の画像表示装置70に所定の画像を表示することができる。また、ランプ制御手段522は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶したランプ点灯データを読み出し、ランプ駆動回路218を制御して、報知手段610中の表示ランプ90を点灯することができる。また、サウンド出力制御手段524は、主制御回路100から受信した信号に基づいて、ROM208に記憶したサウンドデータを読み出して、サウンド出力駆動回路222を制御して、報知手段610のサウンド出力装置64から所定のサウンドを発することができる。なお、表示駆動装置220、ランプ駆動回路218及びサウンド出力駆動回路222については、後述する。
<<スロットマシン10の制御手段の説明>>
スロットマシン10を制御する制御手段は、主制御回路100と副制御回路200から構成される。ここで、図3は、主制御回路100のブロック図を示し、図4は、主制御回路100に電気的に接続されている副制御回路200のブロック図を示す。
<主制御回路100>
上述したスタートスイッチ50は、主制御回路100のインターフェイス回路102に接続され、インターフェイス回路102は、入出力バス104に接続されている。入出力バス104は、中央処理回路(以下、CPUと称する)106にデータ信号、アドレス信号又は制御信号が入出力されるようになされている。ここで、「制御信号」とは、リールの回転が開始させられたことや、ベットスイッチやストップスイッチ等のスイッチが操作されたことや、所定の遊技状態であることなどを内容とする制御信号をいう。
例えば、スタートスイッチ50の操作によりリールを回転させると信号が発せられ、インターフェイス回路102に供給される。そして、スタートスイッチ50の操作によりリール回転させたことを制御信号の内容とするリール回転開始信号に変換された後、制御信号として入出力バス104に供給される。
また、上述したインターフェイス回路102には、ストップスイッチ52L、52C及び52R、並びに1−ベットスイッチ32、2−ベットスイッチ34及び最大ベットスイッチ36も接続されている。これらのスイッチから発せられる信号もインターフェイス回路102に供給され、何れかのベットスイッチが操作されたことを制御信号の内容とするベットスイッチ操作信号又は何れかのストップスイッチが操作されたことを制御信号の内容とするストップスイッチ操作信号に変換された後、制御信号として入出力バス104に供給される。
上述した入出力バス104には、ROM(リード・オンリー・メモリ)108及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)110も接続されている。ROM108は、スロットマシンの全体の流れを制御する制御プログラムや、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。また、RAM110は、上述した制御プログラムで使用するフラグ、変数の値、制御信号を所定の記憶方法により一時的に記憶することができる。
入出力バス104には、乱数を発生させるための乱数発生器112も接続されている。乱数発生器112は、一定の範囲の数値、例えば0〜65535(2の16乗)に含まれる乱数を発生させる。なお、CPU106の演算処理により乱数を発させるように構成してもよい。
入出力バス104には、モータ駆動回路114(図示せず)が接続されている。モータ駆動回路114には、上述した3つのリール40L、40C及び40Rの各々を回転駆動するステッピングモータ80L、80C及び80Rが接続されている。ステッピングモータ80L、80C及び80Rの各々は、3つのリール40L、40C及び40Rの内部に設けられ、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転シャフトがリール40L、40C及び40Rの回転中心となるように、ステッピングモータ80L、80C及び80Rに取り付けられている。
CPU106から発せられる駆動制御命令は、モータ駆動回路114により駆動信号に変換され、駆動信号はステッピングモータ80L、80C及び80Rに供給される。なお、駆動制御命令には回転速度の命令も含まれており、ステッピングモータ80L、80C及び80Rの回転制御及び停止制御を行うとともに、回転速度の制御も行う。
リール40L、40C及び40Rの各々には、各リールの回転角度位置を検出するための回転角度位置センサ(図示せず)が設けられており、回転角度位置センサは、リール回転角度位置検出回路116に接続されている。リール40L、40C及び40Rの各々の回転角度位置を示す信号が回転角度位置センサから発せられたときには、リール回転角度位置検出回路116(図示せず)に供給され、所定の信号に変換された後、入出力バス104に供給される。CPU106は、供給された回転角度位置から図柄の表示位置を表す番号を特定し、表示窓22L、22C及び22Rの各々に表示される図柄の組合せを決定する。
更に、インターフェイス回路102には、接続線118も接続されている。この接続線118によって、主制御回路100は副制御回路200に電気的に接続される。
<副制御回路200>
上述した接続線118は、副制御回路200のインターフェイス回路202に接続され、インターフェイス回路202は、入出力バス204に接続されている。主制御回路100から副制御回路200に送信された信号は、インターフェイス回路202において所望の信号に変換された後、入出力バス204に供給される。入出力バス204は、中央処理回路(以下、CPUと称する)206にデータ信号又はアドレス信号が入出力されるようになされている。
上述した入出力バス204には、ROM(リード・オンリー・メモリ)208及びRAM(ランダム・アクセス・メモリ)210も接続されている。ROM208は、後述するランプ駆動回路218や、表示駆動装置220や、サウンド出力駆動回路222や、制御プログラムを実行するための初期データを記憶する。例えば、表示装置70に表示するための種々の画像データや、表示ランプ90の点灯パターンデータや、サウンド出力装置64から発するためのサウンドデータも記憶する。
入出力バス204には、表示ランプ90を駆動するためのランプ駆動回路218も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じて駆動指令をランプ駆動回路218に発し、駆動指令に応じて表示ランプ90を点灯駆動する。
そして、入出力バス204には、表示装置70を駆動する表示駆動装置220も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されている画像データや文字データ等を読み出し、そのデータを表示駆動装置220に供給する。このようにすることにより、表示装置70には、画像データが演出画面として表示され、文字データがメッセージとして表示される。
また、入出力バス204には、サウンド出力装置64を駆動するためのサウンド出力駆動回路222も接続されている。CPU206は、主制御回路100から供給される制御情報に応じてROM208に記憶されているサウンドデータを読み出し、そのデータをサウンド出力駆動回路222に供給する。このようにすることにより、サウンド出力装置64から所定のサウンドが発せられる。
<<制御信号送信処理の説明>>
本実施形態において、制御信号は、第1制御情報と第2制御情報との組合せから表現される制御情報を表す信号であって、第1制御情報を第1制御情報信号により、第2制御情報を第2制御情報信号により、単位割込間隔時間ごとに、主制御回路100の制御信号送信手段450から副制御回路200へ送信される信号である。ここで、第1制御情報信号と第2制御情報信号は、ともに1バイト長に設定されている。また、単位割込間隔時間は、1.49m秒に設定されている。
また、本実施形態においては、制御信号のうち、主制御回路100において制御される遊技の進行に基づいて副制御回路200に送信されるものを「一般信号」と定義する。一般信号は、例えば、リール回転前にベット数を決定するためにベットスイッチが操作されたときに送信されるベットスイッチ操作を示す信号、役の当選結果を示す信号、回転しているリールを停止させるためのストップスイッチ操作を示す信号など、遊技の進行に基づき送信される信号である。従って、一般信号は、単位割込間隔時間ごとに、必ず主制御回路100から副制御回路200に送信されるものではない。
一般信号の他、主制御回路100において制御される遊技の進行とは直接関係しないが、副制御回路200に送信されるものを「特別信号」と定義する。特別信号は、例えば、リール回転中のベットスイッチ操作を示す信号、リール回転中のスタートスイッチ操作を示す信号など、遊技の進行には影響を与えないが主制御手段から副制御手段に送信される信号である。特別信号の送信間隔である特別割込間隔時間は、14.90m秒(=単位割込間隔時間*10)に設定されている。
本実施形態においては、リール回転中のベットスイッチ操作を示す特別信号を用いて、後述する制御信号送信処理及び演出制御処理を説明する。なお、特別信号は、リール回転中の特別割込間隔時間ごとに必ず送信される信号であって、ベットスイッチが押圧状態であるのか、解放状態にあるのかを示す信号である。
主制御回路100の制御信号送信手段450は、特別信号を含むすべての制御信号を、単位割込間隔時間ごとに、1つの制御情報信号を、副制御回路200に送信する。ここで、一般信号を送信する単位割込間隔時間と、特別信号を送信する特別割込間隔時間とは、ともに、スロットマシンの電源投入時を起点に計測されるものであるが、特別割込間隔時間が単位割込間隔時間の10倍であることから、一般信号の制御情報信号を送信するタイミングと、特別信号の制御情報信号を送信するタイミングとが重なる場合が生じる。そこで、本実施形態においては、制御情報信号を記憶手段440に設けられた制御情報記憶領域に制御情報を記憶した後、記憶された制御情報の記憶位置を制御することにより、特別信号を一般信号より優先して、主制御回路100から副制御回路200に送信する。
なお、本実施形態においては、副制御回路200で制御情報信号を受信した後の制御信号解析を容易にするため、制御信号送信手段450からは、どの制御信号も、第1制御情報信号を送信した単位割込間隔時間後、送信された第1制御情報信号の制御信号の第2制御情報信号を連続して送信する。
また、制御信号送信手段450は、単位割込間隔時間ごとに、複数の制御情報信号を送信することはできない。従って、送信する制御情報信号が制御情報記憶領域に存在する場合は、単位割込間隔時間ごとに、1つの制御情報信号を送信し、送信する制御情報信号が制御情報記憶領域に存在しない場合は、制御情報信号を送信しない。
以下に、図5を用いて記憶手段440の制御信号記憶領域を説明した後、フローチャートを用いて、制御信号送信手段450により実行される制御信号送信処理を詳細に説明する。図6は、制御信号送信手段450において実行される制御信号送信処理のメインルーチンである。図7〜図9は、メインルーチンで行われる特別信号処理、一般信号処理及び制御情報信号送信処理の各サブルーチンを示す。図7は、特別割込間隔時間ごとに生成される特別信号を制御情報記憶領域に記憶する特別信号処理サブルーチンを示す。図8は、生成した一般信号を制御情報記憶領域に記憶する一般信号処理サブルーチンを示す。図9は、制御情報記憶領域に記憶された制御情報信号を副制御回路200に送信する制御情報信号送信処理サブルーチンを示す。
<制御情報記憶領域>
図5は、制御信号保存領域の概略図である。図5に示すとおり、制御情報記憶はN個の記憶領域からなり、記憶領域は同じ容量を有するように構成している。また、各記憶領域は、アドレスと記憶領域の番号とは一対一対応で対応し、アドレス「1」に対応する記憶領域は記憶領域(1)に、アドレス「2」に対応する記憶領域は記憶領域(2)に、同様に、アドレス「N」に対応する記憶領域は記憶領域(N)に設定され、記憶領域が隣接する記憶領域の番号及びアドレスが連番になるように設定している。したがって、アドレスにより記憶領域を一意的に示すことができるので、アドレスを特定することにより記憶領域に制御信号の制御情報を書込み及び読込むことができる。
なお、記憶領域のアドレスと記憶領域とを一対一対応で設定することにより、記憶領域間は物理的に隣接する必要は必ずしもなく、記憶領域を示すアドレスを論理的に連番として番号付けることにより制御信号保存領域を構成することも可能である。従って、リングバッファとして機能させ、記憶容量が制限されたRAMの記憶領域を効率的に利用することが可能となる。
<制御信号送信処理メインルーチンの説明>
図6は、主制御回路100の制御信号送信手段450で行われる処理のメインルーチンを示す。図6のフローチャートを用いて、制御信号送信処理を説明する。メインルーチンは、特別信号を含む制御信号の制御情報信号を記憶手段440に設けられた記憶領域の制御情報記憶領域に制御情報信号を記憶した後、記憶された制御情報信号の記憶位置を制御することにより、特別信号を一般信号より優先して、主制御回路100から副制御回路200に送信する。なお、制御信号送信処理は、スロットマシン10の電源がオンに設定されてから、オフに設定されるまで自動的に実行される。また、主制御回路100などにおいて用いられる変数は所定の値に初期化され、定常動作するものとする。
まず、スロットマシン10の電源がオンに設定されているか否か判断する(ステップS10)。ステップS10において、電源がオンに設定されていない(NO)、すなわち、オフに設定されていると判別したときは、ステップS10の判断を繰り返す。一方、電源がオンに設定されている(YES)と判別したときは、すべての制御情報記憶領域に「NUL」を設定して制御情報記憶領域を初期化し、格納された制御情報信号の数を表す格納制御情報数(N)を「0」に設定する(ステップS11)。そして、特別信号を生成させるために用いられるタイマーTM1と、特別信号を含む制御信号の制御情報信号を送信させるために用いられるTM2を起動し(ステップS12)、ステップS13に進む。
ステップS13においては、特別割込間隔時間ごとに、特別信号を必ず生成させるため、タイマーTM1の稼働時間が特別割込間隔時間に到達したか、具体的には、タイマーTM1の稼働時間が特別割込間隔時間であるか否かを判断する(ステップS13)。ステップS13において、タイマーTM1の稼働時間が特別割込間隔時間に到達した(YES)と判別したときは、タイマーTM1の稼働時間をリセットした後、稼働時間の計測を開始し(ステップS14)、特別信号処理を行った後(ステップS15)、一般信号処理を行う(ステップS16)。一方、ステップS13において、タイマーTM1の稼働時間が特別割込間隔時間に到達していない(NO)と判別したときは、特別信号を生成しないことから、一般信号処理(ステップS16)のみを行う。特別信号処理(ステップS15)については、特別信号処理サブルーチン(図7)を用いて、一般信号処理(ステップS16)については、一般信号処理サブルーチン(図8)を用いて、説明する。
一般信号処理(ステップS16)を行った後、一般信号処理は単位割込間隔時間ごとに一回しか行われないため、タイマーTM2の稼働時間が単位割込間隔時間に到達したか否か、具体的には、タイマーTM2の稼働時間が単位割込間隔時間であるか否かを判断する(ステップS17)。ステップS17において、タイマーTM2の稼働時間が単位割込間隔時間に到達していない(NO)と判別したときは、ステップS17の処理を繰り返す。この結果、一般信号処理と、必要な場合には特別信号処理とが、単位割込間隔時間ごとに一回行われる。
ステップS17において、タイマーTM2の稼働時間が単位割込間隔時間に到達した(YES)と判別したときは、タイマーTM2の稼働時間をリセットした後、稼働時間の計測を開始し(ステップS18)、制御情報信号送信処理を行い(ステップS19)、スロットマシン10の電源がオフに設定されているか否か判断する(ステップS20)。ステップS20において、電源がオフに設定されている(YES)と判別したときは、そのまま制御信号送信処理メインルーチンを終了する。一方、電源がオフに設定されていない(NO)、すなわち、オンに設定されていると判別したときは、ステップS13に戻り、ステップS13〜S20の処理を繰り返す。この結果、単位割込間隔時間ごとに、1つの制御情報信号を送信するだけでなく、特別割込間隔時間ごとに、特別信号処理が行うことができる。
<特別信号処理サブルーチンの説明>
特別割込間隔時間ごとに生成される特別信号を制御情報記憶領域に記憶する特別信号処理を、特別信号処理サブルーチン(図7)を用いて説明する。
特別信号処理(ステップS15)は、タイマーTM1の稼働時間が特別割込時間に到達したときに行われることから(ステップS13)、必ず特別信号は生成されるため、まず、第1制御情報信号と第2制御情報信号とから構成される特別信号を生成する(ステップS21)。そして、特別信号の制御情報信号を制御情報記憶手段に設定するために用いられる設定用カウンタ(NA)に、現在の格納制御情報数(N)を設定する(ステップS22)。
ステップS22において、現在の格納制御情報数(N)を設定用カウンタ(NA)に設定した後、第1制御情報信号を送信した単位割込間隔時間後、送信した第1制御情報信号の制御信号の第2制御情報信号を送信するとともに、特別信号を一般信号より優先して副制御回路200に送信するため、制御情報記憶領域(1)に設定されている信号が第2制御情報信号であるか否かを判断する(ステップS23)。ステップS23において、制御情報記憶領域(1)に設定されている信号が第2制御情報信号である(YES)と判別したときは、設定用カウンタ(NA)が「1」であるか否かを判断する(ステップS24)。
ステップS24において、設定用カウンタ(NA)が「1」である(YES)と判別したときは、制御情報記憶領域には、制御情報記憶領域(1)のみに制御情報信号、具体的には、第2制御情報信号が記憶され、その他の制御情報記憶領域にはNULが記憶されていることから、制御情報記憶領域(2)に生成した特別信号の第1制御情報信号を、制御情報記憶領域(3)に生成した特別信号の第2制御情報信号を記憶し(ステップS25)、格納制御情報数(N)の値を2加算して(ステップS26)、特別信号処理サブルーチンを終了する。従って、制御情報記憶領域(1)に記憶された第2制御情報信号は記憶されたままであることから、既に送信された第1制御情報信号を送信した単位割込間隔時間後、送信された第1制御情報信号の制御信号の第2制御情報信号を連続して送信できる。この結果、送信された制御信号を受信した副制御回路200において、制御信号の内容を誤りなく解析することができる。
ステップS24において、設定用カウンタ(NA)が「1」ではない(NO)と判別したときは、制御情報記憶領域には、制御情報記憶領域(1)に第2制御情報信号が記憶され、その他の制御情報記憶領域にも制御情報が記憶されていることから、制御情報記憶領域(2)から制御情報記憶領域(N)までに記憶されている制御情報信号を、制御情報記憶領域(4)から制御情報記憶領域(N+2)までに記憶し(ステップS24、S27〜S28)、制御情報記憶領域(2)に生成した特別信号の第1制御情報信号を、制御情報記憶領域(3)に生成した特別信号の第2制御情報信号を記憶し(ステップS25)、格納制御情報数(N)の値を2加算して(ステップS26)、特別信号処理サブルーチンを終了する。従って、制御情報記憶領域(1)に記憶された第2制御情報信号は記憶されたままであることから、既に送信された第1制御情報信号を送信した単位割込間隔時間後、送信された第1制御情報信号の制御信号の第2制御情報信号を連続して送信できる。さらに、制御情報記憶領域(2)から制御情報記憶領域(N)までに記憶されていた制御情報信号を、制御情報記憶領域(4)から制御情報記憶領域(N+2)に記憶した上で、制御情報記憶領域(2)に生成した特別信号の第1制御情報信号を、制御情報記憶領域(3)に生成した特別信号の第2制御情報信号を記憶することから、特別信号を一般信号より優先して送信することができる。なお、上述と同様、第1制御情報信号に連続して第2制御情報信号が送信されることから、送信された制御信号を受信した副制御回路200において、制御信号の内容を誤りなく解析することができる。
ステップS23において、制御情報記憶領域(1)に設定されている信号が第2制御情報信号ではない(NO)と判別したとき、設定用カウンタ(NA)が「0」であるか否かを判断する(ステップS29)。
ステップS29において、設定用カウンタ(NA)が「0」である(YES)と判別したときは、制御情報記憶領域には制御情報信号が記憶されておらず、すべての制御情報記憶領域にはNULが記憶されていることから、制御情報記憶領域(1)に生成した特別信号の第1制御情報信号を、制御情報記憶領域(2)に生成した特別信号の第2制御情報信号を記憶し(ステップS30)、格納制御情報数(N)の値を2加算して(ステップS26)、特別信号処理サブルーチンを終了する。従って、生成した特別信号について、第1制御情報信号を送信した単位割込間隔時間後、第2制御情報信号を連続して送信できる。
ステップS29において、設定用カウンタ(NA)が「0」ではない(NO)と判別したときは、制御情報記憶領域には、制御情報記憶領域(1)に第1制御情報信号が記憶され、制御情報記憶領域(2)に第2制御情報信号が記憶され、その他の制御情報記憶領域にも制御情報が記憶されていることから、制御情報記憶領域(1)から制御情報記憶領域(NA)までに記憶されている制御情報信号を、制御情報記憶領域(3)から制御情報記憶領域(NA+2)までに記憶し(ステップS29、S31〜S32)、制御情報記憶領域(1)に生成した特別信号の第1制御情報信号を、制御情報記憶領域(2)に生成した特別信号の第2制御情報信号を記憶し(ステップS30)、格納制御情報数(N)の値を2加算して(ステップS26)、特別信号処理サブルーチンを終了する。さらに、制御情報記憶領域(1)から制御情報記憶領域(N)までに記憶されていた制御情報信号を、制御情報記憶領域(3)から制御情報記憶領域(N+2)に記憶した上で、制御情報記憶領域(1)に生成した特別信号の第1制御情報信号を、制御情報記憶領域(2)に生成した特別信号の第2制御情報信号を記憶することから、特別信号を一般信号より優先して送信することができる。
<一般信号処理サブルーチンの説明>
一般信号が発生した場合に、生成した一般信号の制御情報信号を制御情報記憶領域に記憶する一般信号処理を、一般信号処理サブルーチン(図8)を用いて説明する。
まず、一般信号の制御情報信号を制御情報記憶領域に記憶する必要があるか否かを判断するため、一般信号が発生したか否かを判断する(ステップS41)。ステップS41において、一般信号が発生していない(NO)と判別したときは、そのまま一般信号処理サブルーチンを終了する。ステップS41において、一般信号が発生している(YES)と判別したときは、「N(格納制御情報数)」個の制御情報信号が制御情報記憶領域に記憶されていることから、制御情報記憶領域(N+1)に発生した一般信号の第1制御情報信号を、制御情報記憶領域(2)に発生した一般信号の第2制御情報信号を記憶し(ステップS42)、格納制御情報数(N)の値を2加算して(ステップS43)、一般信号処理サブルーチンを終了する。従って、発生した一般信号について、第1制御情報信号を送信した単位割込間隔時間後、第2制御情報信号を連続して送信できる。
<制御情報信号送信処理サブルーチンの説明>
制御情報記憶領域に記憶された制御情報信号を副制御回路200に送信する制御情報信号送信処理を、制御情報信号送信処理サブルーチン(図9)を用いて説明する。
まず、制御情報信号を送信する必要があるか否かを判断するため、制御情報記憶領域(1)にNULが記憶されていないか否かを判断する(ステップS51)。ステップS51において、制御情報記憶領域(1)にNULが記憶されている(NO)と判別したときは、そのまま制御情報信号送信処理サブルーチンを終了する。ステップS51において、制御情報記憶領域(1)にNULが記憶されていない(YES)と判別したときは、制御情報記憶領域(1)に記憶された制御情報信号を副制御回路200に送信する制御情報信号送信処理を行う(ステップS52)。従って、単位割込間隔時間ごとに、制御情報記憶領域(1)に記憶された制御情報信号を副制御回路200に送信することができる。
ステップS52において、制御情報信号送信処理を行った後、単位割込間隔時間後、制御情報領域(2)に記憶されている制御情報信号を、制御情報信号送信処理(ステップS52)により送信するため、制御情報記憶領域(2)から制御情報記憶領域(N)に記憶された制御情報信号を、制御情報記憶領域(1)から制御情報記憶領域(N−1)に記憶する必要が生じる。そこで、設定用カウンタ(NN)を「2」に設定し(ステップS53)、NNを用いて、制御情報記憶領域(2)から制御情報記憶領域(N)までに記憶されている制御情報信号を、制御情報記憶領域(1)から制御情報記憶領域(N−1)までに記憶した後(ステップS54〜S56)、制御情報記憶領域(N)にNULを設定し(ステップS57)、格納制御情報数(N)の値を1減算して(ステップS58)、制御情報信号送信処理を終了する。従って、制御情報記憶領域(1)に記憶された制御情報信号を単位割込間隔時間ごとに副制御回路200に送信するだけで、上述の特別信号処理(ステップS15)及び一般信号処理(ステップS16)により、第1制御情報信号を送信した単位割込間隔時間後、第2制御情報信号を連続して送信できる。また、特別割込間隔時間ごとに、特別信号を一般信号よりも優先して副制御回路200に送信することができる。さらに、既に第1制御情報信号だけが送信されている場合であっても、既に送信された第1制御情報信号を送信した単位割込間隔時間後、送信された第1制御情報信号の制御信号の第2制御情報信号を連続して送信した上で、特別信号を一般信号よりも優先して副制御回路200に送信することができる。
この結果、第1制御情報信号に連続して第2制御情報信号が送信されることから、送信された制御信号を受信した副制御回路200において、制御信号が示す情報を損なうことなく、解析することができる。
<<制御情報信号送信の説明>>
上述の制御信号送信処理の流れを、図10を用いて説明する。図10は、単位割込間隔時間におけるあるタイミングで一般信号が発生し、特別割込間隔時間ごとに特別信号が生成された図である。単位割込間隔時間は1.49m秒であり、特別割込間隔時間は14.90m秒である。従って、特別割込間隔時間ごとに特別信号は生成されるため、特別信号は生成されるタイミングと一般信号が発生するタイミングとが重なる場合がある。
図10(a)は、特別割込間隔時間のタイミング(T1)で、特別信号のみが生成され、一般信号が発生しなかった場合を示す図である。従って、制御情報記憶領域には制御情報は記憶されていないため(ステップS29)、制御情報記憶領域(1)に特別信号の第1制御情報信号が記憶され、制御情報記憶領域(2)に特別信号の第2制御情報信号が記憶され(ステップS30)、T1で特別信号の第1制御情報信号が送信され、T1から単位割込間隔時間後に、特別信号の第2制御情報信号が送信される(ステップS52)。
図10(b)は、特別割込間隔時間のタイミング(T1)で、特別信号が生成されるともに、T1で一般信号が発生した場合、又は、T1から単位割込間隔時間後に一般信号が発生した場合、あるいは、T1から2単位割込間隔時間後に一般信号が発生した場合を示す図である。T1から2単位割込間隔時間後に一般信号が発生した場合は、図10(a)の制御情報信号を送信する流れを同じになる。
一方、特別割込間隔時間のタイミング(T1)で、特別信号が生成されるともに、T1で一般信号が発生した場合は、図10(a)と同様、特別信号処理サブルーチン(図7)により、制御情報記憶領域(1)に特別信号の第1制御情報信号が記憶され、制御情報記憶領域(2)に特別信号の第2制御情報信号が記憶され(ステップS30)、格納制御情報数が「2」に設定された後(ステップS26)、制御情報記憶領域(3)に一般信号の第1制御情報信号が記憶され、制御情報記憶領域(4)に一般信号の第2制御情報信号が記憶され(ステップS42)、格納制御情報数が「4」に設定される(ステップS43)。従って、T1で特別信号の第1制御情報信号が送信され、T1から単位割込間隔時間後に、特別信号の第2制御情報信号が送信され、T1から2単位割込間隔時間後に、一般信号の第1制御情報信号が送信され、T1から3単位割込間隔時間後に、一般信号の第2制御情報信号が送信される(ステップS52)。
さらに、特別割込間隔時間のタイミング(T1)で、特別信号が生成されるともに、T1から単位割込時間後に一般信号が発生した場合は、T1で特別信号の第1制御情報信号が送信され、制御情報記憶領域(1)に特別信号の第2制御情報信号が記憶され、格納制御情報数が「1」に設定された後に、一般信号が発生したことになる。従って、制御情報記憶領域(2)に一般信号の第1制御情報信号が記憶され、制御情報記憶領域(3)に一般信号の第2制御情報信号が記憶され(ステップS42)、格納制御情報数が「3」に設定される(ステップS43)。この結果、T1で特別信号の第1制御情報信号が送信され、T1から単位割込間隔時間後に、特別信号の第2制御情報信号が送信され、T1から2単位割込間隔時間後に、一般信号の第1制御情報信号が送信され、T1から3単位割込間隔時間後に、一般信号の第2制御情報信号が送信される(ステップS52)。
図10(c)は、特別割込間隔時間のタイミング(T1)の単位割込間隔時間前に一般信号が発生し、T1で特別信号が発生した場合を示す図である。T1においては、制御情報記憶領域(1)に一般信号の第2制御情報信号が記憶され、格納制御情報数が「1」に設定された後に、特別信号が発生したことになる。従って、制御情報記憶領域(2)に特別信号の第1制御情報信号が記憶され、制御情報記憶領域(3)に特別信号の第2制御情報信号が記憶され(ステップS25)、格納制御情報数が「3」に設定される(ステップS26)。この結果、T1で一般信号の第2制御情報信号が送信され、T1から単位割込間隔時間後に、特別信号の第1制御情報信号が送信され、T1から2単位割込間隔時間後に、特別信号の第2制御情報信号が送信される(ステップS52)。
<<演出制御処理への適用例>>
以下に、リール回転中のスタートスイッチ操作を示す特別信号を用いて、特別信号を利用した演出制御処理を説明する。なお、本実施形態における特別信号は、リール回転中の特別割込間隔時間ごとに必ず送信される信号であって、ベットスイッチが押圧状態であるのか、解放状態にあるのかを示す信号である。演出制御処理を説明するため、主制御回路100で行われる遊技の制御処理と、副制御回路200で行われる演出制御処理とを説明する。
<主制御回路100で行われる遊技の制御処理>
主制御回路100で行われる遊技の制御処理を、図11から図14を用いて説明する。図11は、主制御回路100で行なわれる制御処理の主制御メインルーチンを示す。図12から図14は、主制御メインルーチンで行なわれる制御処理の各サブルーチンを示す。図12は、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行う役抽選処理サブルーチンを示す。図13は、リール制御手段420により、リールの回転、停止のための制御を行うリール変動・停止サブルーチンを示す。図14は、リール変動・停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理であるフラグオフ処理サブルーチンを示す。
<主制御メインルーチンの説明>
主制御メインルーチン(図11)は、複数の図柄が表示された複数のリールを回転させ停止させた結果に基づく処理までの単位遊技を、1回行うときの制御処理を示す。まず、再遊技状態に設定されており、再遊技を行う状態であるか否かを判断する(ステップS100)。
ステップS100において、再遊技状態に設定されていない(NO)と判別したときには、ベットスイッチ32、34又は36の何れかを遊技者が操作したか否かを判別する(ステップS101)。遊技者が何れかのベットスイッチを操作した(YES)と判別したときは、ベットスイッチを操作することによって発せられた信号に基づいて、設定ベット数を決定する(ステップS102)。この設定ベット数は、1回の遊技をするための賭けの対象とされた遊技媒体の枚数を示す。さらに、設定ベット数は、上述したクレジット数として一時的に蓄積されてから賭けの対象とされた遊技媒体の数に限られず、遊技媒体投入口38から投入されて直接賭けの対象とされた遊技媒体の数も含む。なお、遊技媒体が投入されたときは、遊技媒体投入口38の下部に設置された遊技媒体カウンタでカウントした投入枚数を、ベット数として検出する。ただし、規定枚数(本実施形態では3枚)を越える枚数の遊技媒体が投入されたときには、規定枚数を越える分の遊技媒体は、クレジット枚数としてRAM110に記憶する。一方、遊技媒体が投入されていないと判断したときは、クレジットされた遊技媒体の有無を判断し、クレジットされた遊技媒体がない場合には、ステップS12において設定ベット数が決定できない。また、クレジットされた遊技媒体が有る場合には、遊技者がベットスイッチ32、34又は36の何れか一のスイッチを操作したときに発信される信号の受信の有無を判断し、受信した信号からベット数を検出し、遊技媒体の投入またはクレジットされた遊技媒体の使用の何れの場合においても検出したベット数を新たなベット数としてRAM110に記憶し、クレジットされた遊技媒体を使用する場合には、同時に、遊技媒体のクレジット数から、検出したベット数分の枚数だけ減じる処理を行う。そして、ステップS102において、設定ベット数に決定をした後、ステップS104に進む。
ステップS100において、再遊技状態に設定されている(YES)と判別したときは、再遊技状態の設定を解除し(ステップS103)、ステップS104に進む。この結果、ステップS101〜S102の処理を行わないことから、遊技媒体を新たに投入したり、クレジットした遊技媒体を消費することなく、遊技媒体が自動投入されたのと同じ処理を行い、再び遊技を行うことができる。また、再遊技におけるベット数は、RAM110に記憶されているベット数が用いられるので、直前に行なわれた遊技におけるベット数によって再遊技役が当選したときの遊技のベット数が用いられる。
次に、スタートスイッチ50が遊技者によってオンされたか否かを判断する(ステップS104)。スタートスイッチ50がオンされていない(NO)と判断した場合、ステップS104の処理を繰り返す。一方、スタートスイッチ50がオンされた(YES)と判断した場合、ステップS105に進む。
ステップS105の役抽選処理サブルーチンでは、役抽選手段410による役抽選処理が行なわれ、当選した役に応じて、RBフラグ、BBフラグ、再遊技フラグ、対応する一般役フラグをオンにするフラグオン処理が行なわれる。
役抽選処理サブルーチン(ステップS105)に引き続き、役抽選結果に基づいて、リール40L、40C、40Rを回転させてから停止させるリールの動きに関する制御処理を行うリール変動・停止サブルーチン(ステップS106)が行なわれる。このリール変動・停止サブルーチンは、リール制御手段420によって行なわれる。
次に、リール変動・停止サブルーチン(ステップS106)によりリールが停止した後、入賞図柄判定を行い、その判定結果に基づいて、フラグオフの処理を行うフラグオフ処理サブルーチン(ステップS107)が行われる。
そして、役抽選、入賞図柄判定の結果に基づいて、入賞した役に対応した所定枚数の遊技媒体を払い出す払出処理(ステップS108)が行なわれる。この払出処理は、実際に遊技媒体を遊技媒体払出口62から払い出すことも可能であるが、払い出す代わりに、所定枚数の遊技媒体をクレジットすることも可能である。以上の制御処理によって単位遊技が終了する。そして、このメインルーチンに示される制御処理を繰り返すことによって、遊技者は複数回数の単位遊技を行うことができる。
<役抽選処理サブルーチン>
図12は、役抽選手段410により行なわれる役抽選と、役抽選に引き続き行なわれるフラグオン処理を行う役抽選処理サブルーチンを示す。図12の役抽選処理サブルーチンを用いて、役抽選処理とフラグオン処理とについて説明する。
まず、RB遊技中であるか否かを判断する(ステップS111)。ステップS111において、RB遊技中である(YES)と判別したときは、ROM108に記憶されたRB用抽選表を読み出す(ステップS112)。ここで、RB用抽選表の実施例を図16に示す。
RB用抽選表では、図柄番号1〜3の一般役と、図柄番号4のはずれとが設定されており、例えば一般役1の場合には、第1、第2及び第3リールにベルの図柄が揃うと入賞するように設定されている。ここで、一般役1が当選する確率は1/1.03と非常に高い値に設定されていることから、RB遊技中においては、一般役1に当選する可能性が非常に高くなっている。逆に、はずれの確率は、約1/212.5と低く設定されている。
ステップS111の判断において、RB遊技中ではない(NO)と判別したときは、BB遊技中であるか否かを判断する(ステップS113)。ステップS113において、BB遊技中である(YES)と判別したときは、ROM108に記憶されたBB作動時抽選表を読み出す(ステップS114)。ここで、BB作動時抽選表の実施例を図17に示す。
BB作動時抽選表では、図柄番号1のRB役と、図柄番号2〜4の一般役と、図柄番号5のはずれとが設定されている。ここで、BB未作動時一般抽選表(図18)と比較すると、BB作動時抽選表では、BB役及び再遊技役がない設定になっている。
図柄番号1のRB役は、役抽選における当選確率が1/4.0であって、第1〜第3リールの全てのリールにBARの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。BB未作動時一般抽選表(図18)では、役抽選におけるRB役の当選確率は1/312.0であり、BB遊技中においては、通常の一般遊技時と比較してRB役に当選する確率が非常に高く設定されている。また、図柄番号2の一般役1は、役抽選における当選確率が1/20.0であって、3つのリール共にベルの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。図柄番号3の一般役2は、役抽選における当選確率が1/81.9であって、3つのリール共にスイカの図柄が揃う場合に入賞するように設定されている。図柄番号4の一般役3は、役抽選における当選確率が1/81.9であって、第1リールの図柄がチェリーであれば、残りの図柄については何れの図柄であっても入賞するように設定されている。
ステップS113の判断において、BB遊技中でもない(NO)と判別したときには、ROM108に記憶されたBB未作動時一般抽選表を読み出す(ステップS115)。BB未作動時一般抽選表の実施例は図18に示されている。
BB未作動時一般抽選表は、特別遊技(RB遊技、BB遊技)ではない通常の一般遊技において用いられる抽選表であり、図柄番号1のBB役と、図柄番号2のRB役と、図柄番号3〜5の一般役と、図柄番号6の再遊技役と、図柄番号6のはずれとが設定され、再遊技役の当選確率は、1/7.3に設定されている。さらに、図柄番号1のBB役については、役抽選における当選確率と図柄の組合せの設定の他に、終了条件として、451枚の最大払出枚数が設定されている。
以上のように、遊技の状態に応じた抽選表を読み出した後、乱数を取得して抽選判定を行う役抽選を実施する(ステップS116)。役抽選の結果、BB役などの役に当選した場合は、対応するフラグをオンに設定し、役に当選した遊技状態であることをフラグを用いて判別する。
そして、判定結果として、RB役に当選したか否かを判断する(ステップS117)。RB役に当選した(YES)と判別したときには、RBフラグをオンに設定し(ステップS118)、RB役当選信号を副制御回路200の演出制御手段510に送信する(ステップS119)。そして、RB役当選信号を送信した後、ステップS120に進む。ここで、「RB役当選信号」とは、役抽選によりRB役に当選したとき、主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、RB役当選信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510において、RB役に当選したことを判別するものである。
ステップS117において、RB役に当選していない(NO)と判別したときは、BB役に当選したか否かを判断する(ステップS121)。ステップS121において、BB役に当選した(YES)と判別したときは、BBフラグをオンに設定して(ステップS122)、BB役当選信号を副制御回路200の演出制御手段510に送信する(ステップS123)。そして、BB役当選信号を送信した後、ステップS120に進む。ここで、「BB役当選信号」とは、BB遊技中ではない通常の一般遊技において、役抽選によりBB役に当選したとき主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、BB役当選信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510において、BB役に当選したことを判別するものである。
ステップS121において、BB役に当選していない(NO)と判別したときは、一般役1〜一般役3の何れかの一般役に当選したか否かを判断する(ステップS124)。何れかの一般役に当選した(YES)と判別したときは、対応する一般役フラグをオンに設定して(ステップS125)、ステップS120に進む。
次に、ステップS124において、何れの一般役にも当選していない(NO)と判別したときは、再遊技役に当選したか否かを判断する(ステップS126)。ステップS126において、再遊技役に当選した(YES)と判別したときは、再遊技フラグをオンに設定して(ステップS127)、ステップS120に進む。さらに、ステップS126において、再遊技役にも当選していない(NO)と判別したときは、ステップS120に進む。
以上の通り、フラグオンに関する一連の処理を行った後、ステップS120において、役抽選で当選した役に対応した図柄番号、制御図柄データをROM108から読み出して、後述するリール変動・停止サブルーチンに用いるため、このデータをRAM110に記憶する。以上によって、役抽選処理サブルーチンを終了する。
<リール変動・停止サブルーチンの説明>
次に、図11の主制御メインルーチンにおいて、役抽選処理サブルーチン(ステップS105)が終了すると、次に、リール変動・停止サブルーチン(ステップS106)を行う。図13に示すフローチャートを用いて、リール変動・停止サブルーチンの説明を行う。
まず、図12のステップS120で記憶した図柄番号と制御図柄データを読み出す(ステップS131)。そして、予め定められた最短時間を経過したか否かの判断を行う(ステップS132)。最短時間が経過していない(NO)と判別したときには、このステップS132の判断処理を繰り返し実行する。この結果、最短時間が経過するまで次の工程であるリールの回転は開始できないようになっている。この制御によって、一定時間に行なわれる遊技回数を、所定回数以内に抑える制御を行っている。
最短時間が経過した(YES)と判別したときには、モータ駆動回路114を作動し、モータ80L、80C、80Rの回転が開始され、リール40L、40C、40Rが回転を始めるともに、リール回転開始信号を副制御回路200に発信する(ステップS133)。ここで、「リール回転開始信号」とは、リールの回転が開始されたとき、主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、リール回転開始信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510において、リールの回転が開始されたことを判別するものである。
次に、特別信号を副制御回路に送信するため、単位割込間隔時間を計測するタイマーTM3と、特別割込間隔時間を計測するタイマーTM4を起動する(ステップS134)。タイマーが起動されることにより、TM3及びTM4それぞれの稼動時間の計測が開始される。
そして、タイマーTM3及びTM4を起動した後(ステップS134)、回転しているリールを停止させるため、リール40それぞれに対応するストップスイッチ52が遊技者により操作されたか否かを判断する(ステップS135)。ステップS135において、ストップスイッチが操作された(YES)と判別したときは、当選した役があるか否かを判別した後、当選した役があると判別し、リール停止可能範囲内に当選した役に対応する図柄があるときは、その図柄を有効ラインに停止させる図柄停止処理を行い(ステップS136)、ステップS137に進む。一方、ステップS135において、ストップスイッチが操作されなかった(NO)と判別したときは、ステップS137に進む。
ステップS137においては、単位割込間隔時間ごとに、ストップスイッチ操作が行われたか否かを判断するため、タイマーTM3の稼働時間が単位割込間隔時間に到達したか否か、具体的には、タイマーTM3の稼働時間が単位割込間隔時間であるか否かを判断する(ステップS137)。ステップS137において、タイマーTM3の稼働時間が単位割込間隔時間に到達していない(NO)と判別したときは、ステップS137に処理を繰り返す。ステップS137において、タイマーTM3の稼働時間が単位割込間隔時間に到達している(YES)と判別したときは、タイマーTM3の稼働時間をリセットした後、稼働時間の計測を開始し(ステップS138)、ステップS139に進む。この結果、単位割込間隔時間ごとに1回、ストップスイッチ操作が行われたか否かの判断処理が行われることが保証される。
ステップS139においては、リールが回転している遊技状態において、特別割込間隔時間ごとに、ベットスイッチが押圧状態であるのか解放状態であるのかを特別信号として副制御回路200に送信するため、タイマーTM4の稼働時間が特別割込間隔時間に到達したか否か、具体的には、タイマーTM4の稼働時間が特別割込間隔時間であるか否かを判断する(ステップS139)。
ステップS139において、タイマーTM4の稼働時間が特別割込間隔時間に到達していない(NO)と判別したときは、全リールが停止したか否かを判別する(ステップS145)。全リールが停止している(YES)と判別したときは、全リール停止信号を一般信号として、副制御回路200に送信し(ステップS146)、タイマーTM3及びTM4を停止して(ステップS147)、リール変動・停止サブルーチンを終了する。ここで、「全リール停止信号」とは、全てのリールの回転が停止したとき、主制御回路100から副制御回路200に送信される信号であって、全リール停止信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510において、全てのリールの回転が停止したことを判別するものである。一方、ステップS145において、全リールは停止していない(NO)と判別したときは、ステップS135に戻り、全リールが停止されるまで、ステップS135〜S145の処理が繰り返される。
ステップS139において、タイマーTM4の稼働時間が特別割込間隔時間に到達している(YES)と判別したときは、タイマーTM4の稼働時間をリセットした後、稼働時間の計測を開始し(ステップS140)、ベットスイッチが押圧状態であるのか解放状態であるのか判断するため、押圧操作の状態であるか否かを判断する(ステップS141)。ステップS141において、ベットスイッチが押圧操作状態である(YES)と判別したときは、ベットスイッチが押圧操作状態であることを示す情報を特別信号に設定する特別信号情報設定処理を行い(ステップS142)、一方、ステップS141において、ベットスイッチが押圧操作状態ではない(NO)と判別したときは、ベットスイッチが解放操作状態であることを示す情報を特別信号に設定する特別信号情報設定処理を行い(ステップS143)、上述した制御信号送信処理(図6〜図9)に基づき、特別信号を副制御回路200に送信する(ステップS144)。
そして、ステップS145に進み、全リールが停止したか否かを判別した後(ステップS145)、全リールが停止している(YES)と判別したときは、全リール停止信号を一般信号として、副制御回路200に送信し(ステップS146)、タイマーTM3及びTM4を停止して(ステップS147)、リール変動・停止サブルーチンを終了する。一方、ステップS145において、全リールは停止していない(NO)と判別したときは、ステップS135に戻り、全リールが停止されるまで、ステップS135〜S145の処理が繰り返される。
この結果、リールが回転している遊技状態において、特別割込間隔時間ごとに、ベットスイッチが押圧操作状態であるのか解放操作状態であるのか表す特別信号を、特別割込間隔時間ごとに1回、副制御回路200に送信することができる。
<フラグオフ処理サブルーチンの説明>
図11の主制御メインルーチンにおいて、上述のリール変動・停止サブルーチン(ステップS106)が終了すると、次に、フラグオフ処理サブルーチン(ステップS107)を行う。図14は、リール変動・停止サブルーチンにより図柄が停止した後の制御処理であるフラグオフ処理サブルーチンを示す。
はじめに、RB遊技中であるか否かの判断を行う(ステップS151)。RB遊技中である(YES)と判別したときは、RB遊技処理(ステップS152)を行い、その後、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。ここで、「RB遊技処理」とは、RB遊技中の入賞回数又はRB遊技回数が所定の回数に達するまで、RB用抽選表(図16)を用いた遊技に対する処理である。本実施態様においては、一般役1の当選する確率が1/1.03と非常に高く設定されていることから、RB遊技中、一般役1に当選する可能性が非常に高く、遊技者は有利な遊技を行うことができる。
次に、ステップS151において、RB遊技中ではない(NO)と判別したときは、BB遊技中であるか否かの判断を行う(ステップS153)。BB遊技中である(YES)と判別したときは、BB遊技処理(ステップS154)を行い、その後、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。ここで、「BB遊技処理」とは、BB遊技の終了条件(最大払出遊技媒体枚数)に達するまで、BB作動時抽選表(図17)を用いた遊技に対する処理である。本実施態様においては、RB役の当選する確率が1/4.0と非常に高く設定されていることから、RB遊技に移行できるRB役に当選する可能性が非常に高く、RB役に当選し入賞することにより、遊技者は有利な遊技を行うことができる。
さらに、ステップS153において、BB遊技中ではない(NO)と判別したときは、当選役があるか否かを判断する(ステップS155)。当選役がある(YES)と判別したときには、当選した役に入賞したか否かを判断し、入賞した場合は役それぞれに対応したフラグをオフに設定するとともに、RB役、BB役又は再遊技役に入賞した場合は、次の遊技からRB遊技状態、BB遊技状態、再遊技状態となるように遊技状態を設定し、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。一方、ステップS155において、当選役がない(NO)と判別したときは、そのまま、フラグオフ処理サブルーチンを終了する。
<主制御メインルーチンの説明(続き)>
以上のようにして、図14に示すフラグオフ処理サブルーチンが終了する。ここで、図11の主制御メインルーチンに戻り、ステップS107のフラグオフ処理サブルーチンを終了し、ステップS108の払出処理を終了して、主制御メインルーチンを終了する。これにより、図柄が変動してから停止するまでの1工程を1回とする遊技を行うための制御処理が終了する。
<副制御回路200で行われる演出制御処理>
本実施形態の演出制御処理は、スタートスイッチ50が操作され、特別役(RB役、BB役)に当選すると特別役に当選したことを遊技者に報知する「初期演出」を、画像表示装置70などを用いて出力する。そして、リールが回転している状態において、遊技者がベットスイッチを操作する回数により、信頼度演出表(図19)に基づき、BB役に当選したことを示す信頼度が上昇する「信頼度演出」を出力する。従って、特別信号が示す遊技の進行に影響を与えない操作手段に関する入力情報に基づき、変化する「信頼度演出」を出力することができる。
具体的には、RB役又はBB役の何れかの役に当選することにより主制御回路100から送信される一般信号である特別役当選信号を副制御回路200が受信することにより特別役に当選したことを報知する演出を開始する。そして、リール回転中に、遊技の進行に影響を与えないベットスイッチの操作に関する情報を示す特別信号により、ベットスイッチの操作回数を計測し、計測したベットスイッチの操作回数に基づき、BB役に当選した信頼度を変化させる演出を出力する。この結果、遊技の進行に影響を与えないベットスイッチの操作に関する情報を示す特別信号により、遊技の進行に影響を与えることなく、遊技性が高められた遊技を遊技者に行わせることができる。以下に、演出制御処理サブルーチン(図15)及び信頼度演出表(図19)を用いて、副制御回路200で行われる演出制御処理を説明する。
まず、特別役に当選したか否かを判断するため、一般信号であるRB役当選信号又はBB役当選信号を受信したか否かを判断する(ステップS201)。ステップS201において、RB役当選信号もBB役当選信号も受信していない(NO)と判別したときは、ステップS201の処理を繰り返す。従って、一般信号であるRB役当選信号又はBB役当選信号を受信することによって、本実施形態の演出制御処理が開始されることが保証される。
ステップS201において、RB役当選信号又はBB役当選信号を受信した(YES)と判別したときは、特別役に当選したことを遊技者に報知する「初期演出」を画像表示装置70などに出力する。この結果、遊技者は、獲得できる遊技媒体の枚数を多くすることができると認識し、遊技者の遊技に対する興味と期待感を高まらせることができる。
そして、一般信号であるリール回転信号を受信したか否かを判断する(ステップS203)。ステップS203において、リール回転信号を受信していない(NO)と判別したときは、ステップS203の処理を繰り返し、リール回転中のベットスイッチの操作回数を計測するために、リールが回転するまで、ステップS204に進まないことを保証する。
そして、ステップS203において、リール回転信号を受信した(YES)と判別したときは、(リール回転中の)ベットスイッチ操作回数をリセットし(ステップS204)、演出割込間隔時間ごとに、ベットスイッチ操作回数に応じたBB役に当選した信頼度を変化させる信頼度演出を出力するため、タイマーTM5を起動する(ステップS205)。
タイマーTM5を起動した後(ステップS205)、制御情報信号送信処理(ステップS52)により、単位割込間隔時間ごとに副制御回路200に送信された制御情報信号に基づき、制御情報信号を受信した副制御回路200において制御信号を解読した後、ベットスイッチの押圧操作状態又は解放操作状態を示す特別信号を受信したか否かを判断する(ステップS206)。ステップS206において、特別信号を受信した(YES)と判別したときは、リールの回転開始からのベットスイッチ操作の回数を計算するベットスイッチ操作回数計算処理を行い(ステップS207)、ステップS208に進む。一方、ステップS206において、特別信号を受信していない(NO)と判別したときは、ステップS208に進む。なお、ベットスイッチ操作回数計算処理(ステップS207)においては、ベットスイッチの解放操作状態から押圧操作状態に移行した場合、ベットスイッチが1回操作されたと計算する。従って、ベットスイッチの押圧操作状態を示す特別信号を連続して受信した場合は、ベットスイッチが継続して押圧操作状態であると判断する。
ステップS208においては、ステップS207で計算されたベットスイッチ操作回数と、受信したRB役当選信号又はBB役当選信号と、信頼度演出表(図19)とに基づいて、信頼度を決定し、画像表示装置70、LEDランプ、インジケータなどにより「信頼度演出」を出力する(ステップS208)。
そして、全リール停止信号を受信したか否かを判断し(ステップS209)、全リール停止信号を受信した(YES)と判別したときは、タイマーTM5を停止して、演出制御処理サブルーチンを終了する。一方、ステップS209において、全リール停止信号を受信していない(NO)と判別したときは、演出割込間隔時間ごとに、信頼度演出を変化させることができるようにするため、タイマーTM5の稼働時間が演出割込間隔時間に到達したか否か、具体的には、タイマーTM5の稼働時間が演出割込間隔時間であるか否かを判断する(ステップS211)。
ステップS211において、タイマーTM5の稼働時間が演出割込間隔時間に到達している(YES)と判別したときは、タイマーTM5の稼働時間をリセットした後、稼働時間の計測を開始し(ステップS212)、ステップS206に戻り、全リール停止信号を受信するまで、ステップS206〜S209の処理を繰り返す。この結果、特別役に当選したことを遊技者に報知する「初期演出」を出力した後、リールが回転している状態において、遊技者がベットスイッチを操作する回数に基づき、演出割込間隔時間ごとに、信頼度演出表(図19)によりBB役に当選したことを示す信頼度を決定し、ベットスイッチの操作ごとに、その信頼度を上昇させる「信頼度演出」を出力することができる。
以上の実施形態によれば、単位割込間隔時間ごとに、第1制御情報信号に続き第2制御情報信号の順に、1つの制御情報信号を副制御回路200に送信するとともに、特別信号送信時間ごとに、遊技の進行に影響を与えないリール回転中のベットスイッチの操作状態を示す特別信号を一般信号よりも優先して副制御回路200に送信することができる。従って、特別信号送信時間ごとに、特別信号を遊技の進行を損なわない範囲で一般信号よりも優先的に主制御回路100から副制御回路200に送信することができる。
そして、特別信号を受信した副制御回路200の演出制御手段510は、一定間隔ごとに送信される特別信号が示す情報に基づき変化する「信頼度演出」を出力することができることから、遊技者の遊技に対する興味や興奮を高めるため、新たな操作手段を設けることなく、従来のスロットマシンの操作手段により、遊技の進行に関与しないベットスイッチなどの操作手段に関する入力情報に基づく演出を出力することができる。
更に、本発明に係るスロットマシンは、上述の実施形態には限られず、その他様々な実施形態が含まれる。
以上のような目的を達成するため、本発明に係るスロットマシンにおいては、第1制御情報信号と第2制御情報信号とから構成される制御信号に関して、単位時間ごとに、第1制御情報信号に続き第2制御情報信号の順に、1つの制御情報信号(前記の「制御信号」と同じ)を副制御手段に送信するとともに、所定の特別信号送信時間ごとに、特別信号を一般信号よりも優先して副制御手段に送信する制御信号送信手段を主制御手段に含む。